20xx年9月21日、学園都市第七学区にあるアパートの一室で、一人の少女の遺体が見つかった。

その経緯としては、部屋を間借りしている一人の男性が姿を見せない事を不審に思った隣人が管理人に問い合わせて部屋を開けさせたところ、浴室の曇りガラスにこびりついた血液を確認。すぐさま戸を開けると、バラバラに解体された少女を発見した。


遺体は首、両手両足を切断されており、胴体に至っては臓器が全て取り出され、床にぶちまけられていた。まだ9月の半ばを過ぎた辺りということで気温や湿度も高かった所為か、遺体の腐食は相当進んでおり、鼻をつくような腐卵臭が部屋一面に漂っていた。


その後の鑑定で、彼女は何者かによって殴殺されたのち、ノコギリのようなもので切断されたことが分かった。専門家によると、ただの憎悪ではここまですることは不可能だと言う。狂人、現代的に言えばサイコパスと呼ばれる人種でなければ、この光景には耐えられないそうだ。


事実、この惨状を目撃した隣人は暫くの間悪意にうなされたという。


そして、何より彼を追い詰めたのは、彼自身が生前の少女の知り合いであるという事と共に、彼女を殺害した人物が自分の親友である確率が高いということだ。


隣人はこう語る。


殺されていたのは、学園都市第三位の超能力者、超電磁砲の異名を持つ御坂美琴であると......