日菜子「春ですね」 (17)

可愛いわんわんわんたちです

肇「そうですね、暖かくなってきて新しいことが始まる……いい季節ですね」

美穂「恋をしてみませんか♪ なんて言ってみたりして」

P「また偉く古いのを……今度カバーで出すのもありかな?」


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日菜子「春になってもPさんは仕事ばかりですねぇ」

美穂「今のわたし達があるのはPさんの仕事のおかげですけど、少し働きすぎが心配です……」

P「お前らのためならこれくらい余裕だよ、普通の女の子みたいな暮らしができない分 せめて活躍させてあげたいんだよ」

肇「アイドルは恋愛ができないといっても私はあまり実感が沸かないです、今までそういうのが無かったから……」

P「まだわからんぞ?急に赤い糸で結ばれてる相手と巡り合うかもしれんしな」

美穂「赤い糸ですか、恋愛って難しいです……美嘉ちゃんのほうがずっと詳しそうですけど」

P「まぁ赤い糸だけより白い糸も織り交ぜた方がめでたい気がするんだけどな」

日菜子「一気に結婚までいっちゃいましたねぇ」

肇「Pさんは結婚って今のところ考えてるんですか?」

P「ないんだなそれがそれが、っていっても俺もまだまだ若いしなチャンスはあるさ」

美穂「そういえばわたし、Pさんがいくつか知りませんでした」

日菜子「長い付き合いなのにまだまだPさんは不思議いっぱいですねぇ」

P「あれ、言ってなかったっけ?俺芽衣子とか沙理奈とかと同い年だぞ?」

肇「……本当ですか?」

P「男が年齢で嘘を言ってどうするよ、まぁよく間違えられるけどな、そんな老けてるかな?」

美穂「Pさんって落ち着いてて仕事が出来る人だからてっきり……」

日菜子「そう考えると日菜子たちのお兄ちゃんでもおかしくない年齢ですね……」

P「そうなると可愛い妹たちだな」

肇「こんなお兄ちゃんがいたら頼りになりますね」

P「まぁ事務所ではなるべくお兄ちゃん系でいってるんだけどな」

日菜子「その歳で年長組の猛アピールをかいくぐってるんですねぇ……」

美穂「他のみんなはPさんの歳をしってるんですか?」

P「まぁちひろさんや年長組は飲み会の時に喋ったらかなり驚かれたけどな、そういやのあさんもちょっと驚いてたわ」

美穂「それってかなり珍しいですよね」

P「まぁ少しは傷ついたけど、それだけ落ち着いた雰囲気を持ってるってことなんだろうなぁ」

肇「たしかにPさんと同年代の人と比べても大分落ち着いてますし、無理はないかとおもいますね」

日菜子「しかし妄想が捗りますねぇ、今までより日菜子の中でぐっと距離が縮まった気がしますぅ♪」

肇「しかし失礼かもしれませんが本当に事務所のアイドルと関係を持たなかったというのはすごいことだと思います……」

美穂「た、たしかにアタック激しい子ってPさんの上中下のどの世代にもいるもんね」

P「プロデューサーは伊達じゃないからな、ただ相手の気持ちを無下にもできんからなかなか気を使うんだよ」

日菜子「その点日菜子たちは安心ですねぇ♪」

P「なんでだ?」

美穂「わたし達はPさんの飼い犬だからですよ♪」

肇「飼い犬ならPさんは何も考えずに私たちと接することができますからね」

日菜子「甘やかすのも遊ぶのも思いのままですよ♪」

P「そうかそうか、お前たちはそこまで俺のことを考えてくれてたんだな」

日菜子「いつからPさんに振り回されてると思ってるんですかぁ?日菜子たちを侮ってはいけませんよぉ♪」

肇「それにPさんに無下に扱われてるなんて誰も思ってないですよ、Pさんの優しいところは皆知ってますから」

美穂「Pさんも隅に置けない人ですね♪」

P「そうだな、気をつかってくれてごめんな」

美穂「こういうときはごめんじゃなくてありがとう、ですよ?」

P「あぁありがとうな、優しさが身にしみるよ」

日菜子「Pさんは日菜子の大切な現実ですからぁ♪」

肇「その現実に私達は私達の全てで生きていきたいんです」

美穂「Pさん好みなんかになっても全部同じで面白くないです、だからわたしたちはわたしたちらしい個性があるんです」

肇「だからPさんも全力でぶつかってきてください」

日菜子「それを教えてくれたのはPさんですからぁ」

P「あぁ……そうだ、それでこそ俺の惚れ込んだアイドルだ……!」

日菜子「トップアイドルになるまでストップなんてさせませんよぉ♪」

肇「同感です」

美穂「同じく、です」

P「そうだな、最近ちょっと疲れてたのかもな……プロデューサーとしての本懐を忘れかけてたよ、でもおかげで思い出した」

日菜子「なら良かったですぅ♪」

肇「春は新しい季節です、心機一転頑張りましょう」

美穂「疲れたときは犬耳で癒してあげるわん!」

P「わんわんわんも春に向けてもっと仕事を増やしていくぞ!」

肇「どんどんこいだわん♪」

美穂「わたしたちなら余裕だわん♪」

日菜子「日菜子たちはいつまでもついていくわん♪」

おわり

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