アルミン「あー……」(101)

アルミン「すっごいモテたい」

アルミン「何故だかわからないけど、無性にモテたい」

アルミン「どうすればいいんだろ……」

アルミン「僕の中でかっこいい男と言えば……」

アルミン「……」

アルミン「うん、ライナーだ!」

アルミン「ライナーはがっしりしてるし、目に見えて頼りがいのある男だ。ライナーみたいに逞しくなれば……!」

アルミン「先ずは筋トレだ。数をこなして少しでもライナーに近付くんだ!」

アルミン「まずは無難に腹筋から……下腹部を意識して……リズミカルに呼吸を……」

アルミン「いくぞ……!フッ!フッ!フッ!」ギッ、ギッ、ギッ





アルミン「フッ……!?」ピタッ

アルミン(あれー?意外にキツいゾこれ……)プルプル

アルミン「くっ!腹筋は後回しだ!次は腕立て!」ババッ

アルミン「上体を真っ直ぐに保って、肘の内角を90゚まで曲げて……よし、行くぞ!フッ!フッ!フッ!」ギッ、ギッ、ギッ






アルミン「……」ピタッ

アルミン(どっ……どうしよう!30を超えた辺りから腕が……っ!)プルプル

アニ「……」

ミーナ「どうしたのアニ?」

アニ「あれ」

ミーナ「どれ?」




アルミン「ふぉおおお……!」プルプルプルプル

アルミン「あう」ベシャ



ミーナ「筋トレ?」

アニ「出来てないけどね。ただ……」

ミーナ「ただ?」

アニ「かわいい」ホッコリ

アルミン「……!」ピク

かわいい

かわいい

か わ い い


アルミン「ふああああああああああ!」ダッ

ミーナ「泣きながらダッシュした!」

アルミン「うぉう!?」ズベシャ

アニ「あっ」

ミーナ「転んだ……」

アルミン「……」ムクッ

アルミン「ふああああああああああ……」ダダダダダダ

ミーナ「あーあ……」

アルミン「うう……」

アルミン(僕は……かわいいと言われたいんじゃない!)

アルミン("かっこいい"と言われたいんだっ!)

アルミン「とりあえず筋トレは少しずつ、出来る回数を増やそう……」グスン

アルミン「……」

アルミン「そういや僕、見た目にも無頓着だったな……。ずっとボブカットのままだし」

アルミン「髪型も変えてみようかな」

アルミン「とは言っても、どんな髪型にしようかな」

アルミン「……」

アルミン「エレンみたいな感じに、軽く分けてみようかな……。でもベルトルトみたくさっぱりした短髪もなかなか……」

アルミン「ジャンみたく刈り上げてみるとか……」

アルミン「……コニー」ボソッ

アルミン(そうだよ。コニーの髪型なんて、如何にも"男"って感じじゃないか!)

アルミン(手入れする必要もない、まさにワイルドな男の髪型!……ただ、慎重にやらないと取り返しのつかない事になるけど……)

アルミン「……」チャキ

アルミン(坊主……。でも本当に坊主頭でいいのか!?……いや迷うなアルミン!何かを得るには何かを捨てる覚悟が必要なんだ!)ゴゴゴゴ



マルコ「あれ?あれはアルミン……!!」

アルミン「……」

マルコ(手にハサミ……、思い詰めた表情……。まさか!?)

マルコ「止めるんだアルミン!」ガシッ

アルミン「マルコ!?はっ離せ!離してくれ!」

マルコ「落ち着くんだアルミン!そんなことをしても何もならない!」

アルミン「駄目なんだ!僕はやらなきゃいけないんだ!」ジタバタ

マルコ「そんなことをしてみろ!エレンとミカサが悲しむぞ!」

アルミン「エレンとミカサは関係ないじゃないか!離せよぉ!」ジタバタ

マルコ「あるみいいん!」

アルミン「うわあああああ!」

ガチャ

ベルトルト「」

アルミン「」

マルコ「」

ベルトルト「……」

アルミン「」←手にハサミ

マルコ「」←アルミンに抱きついている体勢

ベルトルト「……えー、っと」

ベルトルト「ごゆっくり」ギィ

マルコ「待って!」

アルミン「話を聞いて!」


カクカクシカジカグレンノユミヤ


マルコ「そうだったのか……。最悪の事態にならなくて何よりだよ」

アルミン「誤解させちゃってごめん……」シュン

マルコ「あまりにも切羽詰まった表情してたから、つい……」

ベルトルト「実際コニーみたいな坊主頭はやりすぎだと思うけどね……」アハハ

アルミン「そういうのには疎くてつい……」

マルコ「うーん、お洒落に詳しい人っていたかな……」

ベルトルト「思いあたらないね。短くする程度なら僕でも出来るけど……」

アルミン「出来るの!?」

ベルトルト「整えるぐらいならね」

アルミン「じゃ、じゃあ……お願い、します……」ドキドキ

ベルトルト「お、おう……(なぜ緊張しているんだ……)」

ベルトルト「最初はあまり短くなくても良いんじゃないかな。耳が出て襟足がカラーにかからない程度でも」チョキチョキ

アルミン「そうかな?」

ベルトルト「アルミンは元々髪が長いからね」チョキチョキ

マルコ「そう言えば最近はアシンメトリーが流行りだって噂だね」

アルミン「アシンメトリーって、非対称?」

マルコ「うん。なんでも前髪の分け方を左右別々にするんだとか……」

アルミン「へぇー」

数時間後


ベルトルト「出来た……!鏡見てごらん」

アルミン「わあ……!」

マルコ「いいね!見違えたよ!」

ベルトルト(何だろう、左側を上げて右側を垂らしたら、なんか育ちのいいお坊っちゃまみたいな見た目になったなぁ……)

マルコ(心なしかアルミンの背景が煌びやかに見える……)

アルミン「ありがとう!ベルトルト!マルコ!」

ベルトルト「いえ!」シャキン

マルコ「ありがたき幸せ!」シャキン

アルミン「なんでかしこまってるの?」

夕飯時


エレン「お、アルミン髪型変えたのか?見かけないと思ってたら……」

アルミン「へへ、ちょっとね」

ミカサ「良く似合っている。爽やか」

アルミン「ありがとうミカサ!これで僕も……」フフフ


ガチャ


ライナー「ん?よお、エレンにミカサ。それにアルミ……ン!?」

ジャン「お?どこのお坊っちゃんだよ?」

コニー「おー!アルミンさっぱりしてんじゃん!俺ほどじゃないけどな……」フッ

アルミン「へへー、ちょっとイメチェンしてみたんだ!」




女子一同「」

マルコ「やあ」

ベルトルト「さっきぶりだね」

アルミン「あ、二人とも!二人が散髪を手伝ってくれたんだ」

マルコ「実際はベルトルトが、だけどね」

ライナー「へえ、お前そんなこと出来たのか」

ベルトルト「まあ切るだけだけどね」

エレン「俺も今度頼もうかなー」

ミカサ「エレン。エレンの髪は私が切ろう」

ジャン「……羨ましい」ギリギリギリギリ



女子一同「」

ハンナ「でも本当にかっこいいよアルミン!勿論フランツが一番だ・け・ど♪」イチャイチャ

フランツ「はっはっは、よしてよハンナぁ~♪」イチャイチャ

アルミン「はいはい、ご馳走さま」アハハ


スッ……

サシャ「……」

アルミン「……ん?サシャ?さっきの『ご馳走さま』は食事のご馳走って意味じゃないから、パンはあげられないよ?」

サシャ「……」ボソボソ

アルミン「?」



サシャ「結婚しよ」

アルミン「……は?」

ライナー「ブフォ!?」

エレン「サシャ!?」

ジャン「おいおいいきなりかよ!やるねえ色男さんよ!」

コニー「お幸せに!」

ベルトルト「ええ!?まさか!」

マルコ「驚いたなあ……」

サシャ「結婚しよ」

アルミン「……」

アルミン(いや……何かおかしい。目は虚ろで瞳孔がブレている……。正気とは思えない)

ミカサ「……様子が、変」


クリスタ「……」ガタッ

アニ「……」ガタ

ミーナ「……」ガタ

ユミル「……」ガタ


アルミン(……!?)


クリスタ「――ぁ」

クリスタ「結婚しよ」

アニ「結婚しよ」

ミーナ「結婚しよ」

ユミル「結婚しよ」

結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ結婚しよ

アルミン「……!!」

エレン「な、なんだ!?」

ミカサ「エレン、アルミン、私から離れないで……!」

ジャン「な、なんだよこれ……」

コニー「も、モテモテだなアルミン……。いや、これモテてると違う!俺でもわかる!」

ライナー「そ、そんな……クリスタ……じゃない!なんだこれは!?」

ベルトルト「僕にも何が何だか……」

マルコ「うわああ……!」

ハンナ「ふ、フランツ!」

フランツ「大丈夫だよハンナ……!」ギュッ


結婚しよ結婚しよ結婚しよ……

ミカサ「……まさか!」

エレン「どうしたミカサ!何かわかったのか!?」

ミカサ「多分……多分だけど」





ミカサ「この状況は、アルミンが髪を切ったから……だと、思う」





アルミン「……何、だって?」

ミカサ「普段アルミンはボブカットという髪型で、性別:アルミンという状態を保っていた」

ミカサ「だけど髪を切ったことで中性的要素のボブカットが排除され、あからさまな美少年になってしまった」

ミカサ「抑えられていた美少年オーラが一気に吹き出てしまったから、それに当てられた女子は暴走している」

ミカサ「私やハンナが正気を保っているのは、すでに想い人がいるからだと思う」

ジャン(俺か!)

クリスタ「結婚しよ」

アニ「結婚しよ」

ミーナ「結婚しよ」

ユミル「結婚しよ……クリスタ……と……」

アルミン「あっ、ユミルが!」

エレン「よしいいぞ!そのまま正気に戻れ!」

ユミル「クリスタとアルミンで天使丼しよ」

ベルトルト「惜しい!」

アルミン「駄目だったね」

ライナー「……しかし、このままじゃヤバいぞ!」

ジャン「正気を失ってるとは言え、手荒な真似は出来ねえし……!」



アニ「結婚しよよよよよ」ガクガクガクガク

ベルトルト「……oh」

コニー「手荒な真似する前にこっちがやられそうだしな……」

アルミン「ど、どうすれば……!」

エレン「とりあえずアルミンを逃そう!」

ミカサ「このままでは飢えた狼に肉を差し出すようなもの。アルミンが危ない!」

ライナー「よし……、ベルトルト。俺とお前とでバリケードになるぞ。アルミンを逃す隙を与えるんだ」

ベルトルト「わ、わかった……」

アルミン「二人とも、無茶だ!」

ライナー「安心しろ!出だしされても俺らなら打たれ強いから平気だ!それに直接的ではないとはいえ女子から迫られるなんて、男冥利に尽きるってもんだ」

アルミン「またそんな冗談を……!」

ベルトルト「いいから早く逃げるんだアルミン!この人の波に襲われたら一溜まりもないよ!」

アルミン「……っ!」

エレン「アルミン、ここは……!」

アルミン「解ってる……!すまない、二人とも!」ダッ

ライナー「エレン達も行け!アルミンを守るんだ!」

ベルトルト「ここは僕ら二人で充分だ」

エレン「……わかった。無茶はするなよ!」ダッ

ミカサ「必ず助けに戻る!」ダッ

ジャン「あっ……仕方ねえ!死ぬなよ二人とも!」ダッ

コニー「ま、待てよお前ら!」ダッ

マルコ「……二人とも、後は任せた!」ダッ

フランツ「ハンナ、君は逃げて!僕は二人に助太刀する」

ハンナ「駄目!フランツが残るなら私も……」

ライナー「馬鹿野郎!お前は惚れた女を守れ!」

フランツ「……ライナー!」

ベルトルト「僕らのことは気にせず逃げるんだ!」

ハンナ「……フランツ?」

フランツ「くっ、すまない……!行くよハンナ!」ダッ

ハンナ「うん……、ありがとう二人とも!」ダッ


ライナー「……行ったか」

ベルトルト「ああ」

ライナー「我ながら損な性格だぜ」

ベルトルト「そうだね」

ライナー「さてと」

結婚しよ結婚しよ結婚しよ……


ベルトルト「来い……!」

結婚しよ結婚しよ結婚しよ……


ドドドドドドドドドドドドドドド


ライナー「あっちょ痛踏むなあだだだだ!」

ベルトルト「……」←器用に間をすり抜けられている。


ドドドドドドドドドドドドドドド……


ライナー「……」ボロッ

ベルトルト「……」

ライナー「……後、追うか」

ベルトルト「そうだね……」

アルミン「はっ、はっ、はっ……!」タタタ…

エレン「アルミン!」ダダダ

アルミン「エレン!?あっ、ミカサも!」

ミカサ「怪我は無い!?」ダダダ

ジャン「俺もいるぜ」ダダダ

コニー「俺も!」ダダダ

マルコ「僕もだ!」ダダダ

アルミン「じゃ、じゃあライナーとベルトルト二人だけで……」
エレン「無茶しやがって……!」ダダダ

ドドドドドドドドド…

結婚しよ…結婚しよ…結婚しよ…


エレン「まさか!?」

アルミン「ライナー、ベルトルト……。やられて、しまったのか……!?」ジワッ

ミカサ「いえ、女子の大群の後ろにいる」

ジャン「何だよ使えねえな!」

<悪かったなっ!

コニー「それよりどうすんだあれ!?」

マルコ「幸いにもスピードはそれほどでもない!このまま逃げ切ることも出来るはず!」

マルコ「ただ問題はどこまで逃げるかなんだけどね!」ダダダ

エレン「しまったぁー!」ダダダ

ミカサ「エレン、失敗は誰でもする。自分を責めては駄目」ダダダ

コニー「言ってる場合か!」ダダダ

ジャン「そうだ!壁上だ!壁上ぐらい高いところに行けば美少年オーラとやらも女子に届かないんじゃないか!?」ダダダ

アルミン「そうしよう!それ以外に良い案が思いつかない!」ダダダ

マルコ「よし!まずは立体起動装置を取りに行こう!」ダダダ

ジャン「おうよ!」ダダダ

アニ「結婚結婚結婚……」ギュワワワ

アルミン「うわああアニが急加速してきた!」ダダダ

エレン「速えええええ!」ダダダ

ミカサ「そんな!私より速い!」ダダダ

エレン「アルミン避けろ!」

アルミン(いや、避けろは無理だから!でもどうしよう!)

アルミン「こうなったら一かバチかだ!」クルッ

ジャン「反転した!?」

コニー「無茶だアルミン!」

アニ「結婚!」クワッ

アルミン「……!」


アルミン「アニってさ、結構可愛いよね……なんて///」


エレン「……は?」

ミカサ「……?」

ジャン「ん?」

コニー「なに?」

マルコ「なんで?」

アルミン「いや、こうしたらアニが照れて動きが止まるかなって……てへへ」

エレン「んなわけねーだろ!どうしたんだよアルミン!?」

ミカサ「アルミンも冷静ではない時もある。責めては駄目」

ジャン「……いや、待て!」


アニ「……」


コニー「まさか!」

マルコ「本当に!?」

アニ「……」プルプル

アニ「んっはあぁあああっん!///」ビクンビクン


アルミン(予想以上だったー!)

アニ「んぅ……///」ペタン

ミカサ「アニが無効化された。お手柄よアルミン」

アルミン「最低だ僕は……。結果的に女心を弄んだ……」ズーン

コニー「後でタップリ軽蔑してやるから急げ!」


ドドド…

ジャン「第二波来たぞー!」

エレン「逃げるぞアルミン!」

アルミン「うう……ごめんねアニー!」ダダダ

結婚しよー結婚しよー結婚しよー

クリスタ「けっこんしよー」

サシャ「けっこんですー」

ユミル「天使丼ー」

ジャン「畜生!数が多すぎる!」ダダダ

ミカサ「仕方ない、アルミンに一肌脱いでもらう」ダダダ

アルミン「え!?」ダダダ

ミカサ「ちょっと失礼」ヌガシヌガシ

アルミン「あっちょっ、ミカサ!?」

ミカサ「アルミンのセミヌード~」

アルミン「……///」

ピタッ

ドブシュァアアアアア!

アルミン「うわあああああ」←血まみれ

エレン「うわあ……」

ジャン「鼻血の一斉噴射か……」

コニー「鉄の匂いが……」

マルコ「うっぷ……」

ミカサ「さあ、時間稼ぎにはなるはず。今のうちに」

アルミン「あーもうどうでもいいやーあははー」キガエキガエ

街中


アルミン「なんとか立体起動装置を手に入れたね!」

エレン「ああ、あとは壁上に……」

リコ「お前達」

一同「!!」

ジャン(あのマーク、駐屯兵団の!)

コニー(マズいぜ……!)

リコ「立体起動装置を付けているってことは兵団所属者か。しかも年齢から見るに訓練兵だな。市街地での立体起動装置使用は……」

アルミン「……」キラキラキラ

リコ「」

エレン「……あの?」

ミカサ「まさか……」

アルミン「まさかもとさかも無いだろうね」←諦観に満ちた目



リコ「結婚しよ」



アルミン「ほらやっぱりー!」バシュッ

エレン「逃げるぞ!」バシュッ

バシュッ バシュッ バシュッ

アルミン「ひいいい立体起動で追ってくるううう!」シュルル

ジャン「くそっ!ここは俺が食い止める!」シュルル

エレン「ジャン!」シュルル

ジャン「後で借り返せよアルミン!」シュルル

ジャン(そしてミカサ!俺の勇姿を見てくれ!)

ミカサ「行こうアルミン」シュルル

アルミン「み、ミカサ……。あの、ほんとごめんねジャン……!」シュルル

ジャン「……」シュルル

マルコ(ジャン……ッ!)ウウッ

コニー(後で飲みにでも誘お……)シュルル

<うぁああ駐屯兵団がなんぼのもんじゃあああぐべあぁぁぁ……!

<婚期ぃいぃやぁあ……!


アルミン「ああ……2人が絡まって落ちてゆく……!」

ミカサ「墜落先は干し藁。怪我はないはず」

エレン「ジャン……お前輝いてるよ!」

コニー「……そうだな」

マルコ「……うん」

ローゼ壁上


アルミン「……朝焼けだ」

エレン「もう夜明けか……」

ミカサ「短いようで長かった」

アルミン「僕なんかがモテようとしたのが悪かったんだ……」グスン

エレン「いや、それはねえと思うけど……」

ミカサ「アルミンではなく、運が悪かった」

マルコ「あれは誰も予想出来ないよ……」

コニー「ほんとだよ……。なあ、これからどうする?」

アルミン「どうしよう……。髪が伸びるまで待つわけにも行かないし」

ミカサ「……髪!」

エレン「どうしたミカサ?」

ミカサ「少し思いついた事がある。ので、待っていてほしい」バシュッ

コニー「お、おいミカサ!」

マルコ「……行っちゃった」

アルミン「何を思いついたんだろう……」

数時間後


ミカサ「これを用意してきた」ファサ

エレン「かつら?」

ミカサ「馬の尻尾の毛で作った即席かつらだけど、これを被れば」

マルコ「そうか!髪型……」

コニー「もっと早くに気づけばよかった……」

ミカサ「髪を切る道具が無いから、今はこれが最善の策。被って」

アルミン「う、うん……」

エレン「なあ、かつらだけで大丈夫なのかな……」

ミカサ「安心してほしい。美少年オーラを出さないために……」


アルミン「ど、どうかな……」ファサ


ミカサ「お嬢様風ロングヘアーにしておいた」グッ

エレン「」

マルコ「」

コニー「」

アルミン「これで良いのかなミカサ……?」

ミカサ「大丈夫。今のあなたは完璧に美少女。ねえエレン」

エレン「」

ミカサ「エレン?」

マルコ「」

コニー「」

エレン「結婚しよ」

ミカサ「!!??」

マルコ「結婚しよ」

コニー「結婚しよ」

アルミン「まあ、こうなるよね……フンッ!」ベチャ

エレン「はっ!」

マルコ「!」

コニー「あ、あれ?」

ミカサ「あ、ああ……アルミン。私は……その」

アルミン「大丈夫だよ、解ってる。ミカサは悪くないよ……。悪いのは運とタイミングなんだ……」アハハ…

アルミン「もう良いさ……!こうなればヤケだ!」ゴゴゴ

ミカサ「あ、アルミン?」

アルミン「結婚を申し込んで来た女子全員と結婚してやる!誰一人取りこぼし無く、一人残らず幸せにしてやる!」

ミカサ「!?」

エレン「!?」

マルコ「!?」

コニー「?」

エレン「アルミン?アルミンさん?」

ミカサ「それは無茶!そんな小説のような行為……」

マルコ「誰一人余さずに救うなんて、神様の諸行だ!できっこない!」

アルミン「出来るか出来ないかじゃない!やるかやらないかだ!」

エレン「なあアルミン……。立派なこと言ってるようですげえ馬鹿な発言してるからな、お前」

アルミン「もうこんな発言するしかないぐらいどうでもよくなってるよ」

ミカサ「落ち着いてアルミン!」

マルコ「そうだぞアルミン!何時ものアルミンらしくない!コニーも言ってやれ!」

コニー「……あのさ」





コニー「たしか法律で、兵団所属者は重婚可能じゃなかったっけ?」

一同「」

アルミン「よし後顧の憂いは断った!行ってくる!」バシュッ

エレン「ちょっ、待って!」

ミカサ「……」

マルコ「ああ、そう言えば……。少子化に伴った特例なんだっけ……」

コニー「実際にやろうなんて奴はいなかったらしいけどな。王政府からの助成金もそんな出ないらしいし」

エレン「でも……」

ミカサ「……アルミン」

結婚しよ……結婚しよ…結婚しよ……


アルミン「……」スタッ

アルミン「……良いさ、来いよ。全員コンスタントに愛してやる……!」キッ


クリスタ「結婚しよ」

サシャ「結婚します」

アニ「結婚する」

ユミル「天使丼」

リコ「婚期……」

ヒッチ「結婚しよ」

アルミン「すぅ~…っ」


結婚しよ…結婚しよ…結婚しよ…!


アルミン「良いかっ!」



アルミン「お前達は僕の女だ!僕の嫁だ!一生幸せにしてやる!一生悲しい顔なんかさせやしない!全員幸せにしてやる!」

アルミン「頼まれたって不幸にしてやるもんか!全員っ、全員責任もって一生尽くしてやる!だから僕と……」


結婚しよっ!


女子一同「……」

アルミン(ま、まさかスベ……)


クリスタ「ひぃんっ///!」プシャアアア

サシャ「はううん!///」プシャアアア

アニ「きゃううっ!///」プシャアアア

ミーナ「あひぃぃっ!///」プシャアアア

ユミル「くっうぅんっ!///」プシャアアア

リコ「あへぇぇえ……///」ビクンビクン

ヒッチ「はっ……あふん///」プシャアアア


アルミン(ってはない!ないけど!)

数年後

こうしてアルミンは一度に複数の嫁を娶り、身を粉にして働きながら言葉通りに嫁さん達に悲しい顔をさせずに暮らしましたとさ。

なおクリスタと夜の営みをした瞬間、新しい世界が創造され人と巨人とが手を取り合い共存出来るようになった。


ミカサ曰く

「天使と天使がえっちすればそれは天地の一つや二つは創造される」

だそうな。


めでたし、めでたくもなし。

やっぱり何も考えずにss書くって最高ですよね。

と言うわけで早く寝なさい。
体壊しちゃうよ…?

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