星桃次郎「765プロで運転手かー」 (99)

トラック野郎は来年で40周年ですよ!40周年!

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プっぷー!

桃次郎「えー緊急通過!緊急通過!大企業の社長様が重傷だ!」

ジョナサン「えーつーわけですので緊急車両が緊急通過いたします!」

ブワーん!!

https://www.youtube.com/watch?v=QUG8keRRF2g

整備士「うーんかなり傷んでますねー」

桃次郎「そっそんなにひでえのか!?」

整備士「直らねえわけじゃないんですけどね。エンジンやらシャーシやら時間がかかりますよこりゃ」

桃次郎「まいったなあ……」

ジョナサン「無茶な運転しちまったからなあ~」

桃次郎「うるせえ!」パッコーン!

ジョナサン「あいた!」

ジョナサン「まあいいじゃないか一番星。ここんとこ働き過ぎだったじゃねえか」

桃次郎「まあそうだけどよー。急に休みじゃ調子くるっちまうぜ」

ジョナサン「まあまあ、とりあえずウチよって抜いたメロンでも食おうぜ」

桃次郎「あ~そうするかー」

松下幸之助「点呼ー!松下幸之助!」

幸次郎!
美智子!
華子!
幸三郎!
サヤ子!
幸四郎!
由美!
幸五郎!
幸六郎!

ジョナサン「よーし全員いるな!じゃあお土産だ!」

子どもたち「わーい!」

うめえな!うめえうめえ!

母ちゃん「桃さんトラック壊れちゃったんだって?」

ジョナサン「そーなんだよ。こいつが無茶するからさー」

桃次郎「誰のせいだと思ってんだ!おめえがヘマするからよこんなことになっちまったんじゃねえか!」

ジョナサン「おいおい言うなよなーそーいうこと!」

母ちゃん「でも免停じゃないんでしょ。どっかから借りて仕事するとか」

桃次郎「いや。そこまでして働こうとは思わねえ。俺はあのトラックじゃなきゃあ駄目だ」

ジョナサン「そういうこった。一番星はこれからバカンスってわけだ」

母ちゃん「だったら桃さんうちの子どもたちと一緒に公園に行ってくれないかい?」

桃次郎「公園?まあ食後の散歩がてら行ってくるよ」

母ちゃん「まあ~ありがとう!」

母ちゃん「ねえ父ちゃん。ひ・さ・し・ぶ・り!」

ジョナサン「きょっ今日は勘弁してくれよー」

母ちゃん「いいじゃな~い」

ジョナサン「おっ俺も散歩行ってきまーす!」

母ちゃん「もう!」

社長「うーむ。誰かいい運転手はいないものだろうか……」

社長「最近ウチも忙しくなったからなー送迎の手間が……」

社長「こうティン!とくる人は……」

桃次郎「よーし菓子でも買うかー!

子どもたち「わーい!」

社長「いた!」

社長「大勢の子どもたちを自然とまとめる統率力!頑丈そうな身体!清潔感のある角刈り!そして何よりあの真のある目!」

社長「彼しかいない!」

社長「キミ!運転免許は持っているかね!?」

桃次郎「ん?免許もなにも俺はトラック野郎だ」

社長「そうか!なら是非ウチで働いて欲しい!」

ジョ・子・桃「えー!」

社長「かくかくしかじか」

社長「というわけだ!どうかね!?」

桃次郎「そう言われてもよお。俺はトラック野郎だ。人のそれも若い娘の送迎だなんて……」

社長「そう言わず。キミみたいないい男に働いて欲しいんだよ!」

桃次郎「いっ今なんと!?」

社長「働いて欲しい」

桃次郎「もうちょっと前から!」

社長「キミみたいないい男に働いて欲しい」

桃次郎「そっそうですか!僕はいい男ですか?」

社長「決まってるじゃないかーいい男だよ!」

ジョナサン「悪い話じゃないぜ。トラックが直るまでの間だけでもいいんじゃねえか?」

社長「そうだよ。期間限定でもいいんだ是非!」

桃次郎「社長!この一番星桃次郎!全身全霊で送迎させて頂きます!」

社長「その言葉を待っていたよ!」

社長「じゃあ早速明日からいいかね?」

桃次郎「はい!もちろんです!」

ジョナサン「良かったな!一番星!」

桃次郎「よーし頑張るぞー!!」

次の日

桃次郎「ここが765プロかー思ってたよりぼろっちいな」

ジョナサン「俺んちと大差ねえや。大丈夫かなこの会社?」

社長「やあやあやあ!待ってたよ!」

桃次郎「あっ社長!」

社長「おっジョナサンくんも来てたんだ」

ジョナサン「俺は一番星のおもりだから」

桃次郎「バカ!余計なこと言うんじゃねえ!」ぱっこーん

ジョナサン「いって!」

社長「まだ早いし下のたるき亭で食事でもしようか?」

桃次郎「おっいいですね社長!」

がらがらー らっしゃーい!

桃次郎「さーて何にしようか……おー!ニラレバ炒めがあるじゃねーか!」

社長「ここのニラレバ炒めは美味いよー」

桃次郎「おーい!ニラレバ炒めとライス大盛り!」

あいよー!

がらがらー らっしゃーい!

「あっ社長!いらしてたんですか。隣のかたは……?」

社長「やあ音無君。彼は今日から765プロの仲間になる星桃次郎君だよ」

小鳥「初めまして。音無小鳥です」キラキラー

桃次郎「はう!」

桃次郎(なっなんて美しい人だ!)

社長「彼女はウチの事務員なんだよ」

ジョナサン「へー!こりゃ随分と美人な人だ!」

小鳥「ぴよ!そっそんな美人だなんて……」

ジョナサン「いやー死んだ女房とソックリだ!特にそのホクロ!」

桃次郎「どけ!このイボ痔の脱腸!」

桃次郎「あの!僕、星桃次郎といいます!今日からここで働くことになりました!よろしくお願いします!」

小鳥「こちらこそよろしくお願いします」

店員さん「レバニラ炒めとライス大盛りでーす」

桃次郎「おい君。これは一体なんだね?」

店員さん「なにって、あなたが頼んだレバニラ炒めとライス大盛りですが……」

桃次郎「君は一体なにを言ってるんだね!下品だ!僕が頼んだのはコーヒーだ!」

店員さん「えー」

桃次郎「レバニラ炒めだなんて匂いきつくて品にかけるよ!」

店員さん「は、はあ」

桃次郎「いいからすぐにコーヒーを作りたまえ!」

店員さん「はっはい」

小鳥「あっすみません私パンケーキでー」

店員さん「あいよー!」

桃次郎「君!同じの一つ!」

店員さん「同じといいますと」

桃次郎「だからーそのーぱ、パッツンケーキだ!」

ジョナサン「パンケーキね」

桃次郎「うるせえ!」

桃次郎「まったく最近は品のない人が増えましたね」

小鳥「は、はあ、まあそうですね」

桃次郎「音無さん。なにか御趣味はありますか?」

小鳥「同人じゃなかったそ、そのー読書です!」

桃次郎「読書ですか!いやーきぐうだなー僕も読書が好きでして。昔は太宰なんか読んだものですよー」

小鳥「へえーそうなんですかー」

小鳥(ふう危なかったぴよ。しかし桃次郎って結構まともな人そう)

店員さん「パンケーキでーす!」

桃次郎「パンケーキだ!僕はこれに目がないんです!」箸

ジョナサン「一番星。ナイフとフォークで食うもんだぜ」

桃次郎「分かってらあ!音無さん。これはジョークですよジョーク!」

音無「桃次郎って面白いかたなんですね」

桃次郎「いやー照れるなー」

社長「みんな食べ終わったようだね。そろそろ会社に行こうか」

音無「そうですね」

桃次郎「ごちそうさまでした!」

ジョナサン「ごっそさーん!」

がらがらー あーしたー!

社長「やあみんなおはよう!」

P「あっ社長おはようございます!」

社長「おっみんな来ているようだねちょうどいい」

社長「みんなーこっちに注目!」

みんな なんだなんだ? 社長また変な発表するのか? やんややんや

社長「実はみんなの送迎のために新しく運転手を雇ったんだよ!」

みんな えー! どんな人だろう? 男の人じゃないといいな……

社長「星!桃次郎君だ!」

桃次郎「初めまして!星桃次郎です!ふつつか者ですがよろしくお願いします!」

みんな (うわーおっちゃんだー)(おっさんだ)(おじさんだ)(男の人だった……あとウチの従業員さんたちと似てるなー)

社長「彼はトラック野郎……」

桃次郎「じゃありません!まったく社長は冗談が過ぎるなあ!野郎だなんて下品だ!」

桃次郎「僕は運輸省関係の仕事を少しばかりやってました」

ジョナサン「んで俺がこいつの相棒のやもめのジョナサン!」

桃次郎「おめえ何でここまでついてきてんだよ!」

ジョナサン「だってアイドルの事務所なんて滅多にお目にかかれるもんじゃないでしょ!」

小鳥「お二人は仲がいいんですねー」(この凸凹感が萌えるぴよ!)

桃次郎「音無さん!言っておきますが僕はそーいう趣味はないので安心してくださいね!こいつとはただの腐れ縁ですから!」

小鳥「そっそうですか」(残念ぴよ……でもある日突然……ぴよー!)

小鳥「ぴへへへ」

桃次郎(あーちょっと抜けた顔も美しい!)

律子(あーまた変なこと考えているなー)

社長「じゃあ早速送迎してもらおうか!」

桃次郎「はい!社長!」

P「では真美、亜美、伊織、やよいをBBSへお願いします」

桃次郎「あーBBSね。了解です」

桃次郎「よしじゃあ行くぞ!」

亜美・真美「はーいモっちゃん!」

桃次郎「モっちゃん!?なんだそりゃ?」

亜美「おっちゃんと桃を合わせてモっちゃんだよー」

桃次郎「おっちゃんだあ!?」

真美「だっておっちゃんじゃん!」

ジョナサン「しょうがねえよ!40超えてるじゃねーか!」

桃次郎「確かに40超えてるけどよ!まだ俺は若いぜ!」

伊織「でも事実じゃない」

桃次郎「うるせえ!でこっぱち!」

伊織「ちょっちょっと!今なんて言った!?」

桃次郎「なんどでも行ってやらあ!でこっぱちはでこっぱちだ!」

伊織「きいー!何よこの将棋顔!」

ジョナサン「ぷっ!たしかに桃さん四角いや」

やよい「うーケンカは駄目ですー!」

律子「はいはい!いいからさっさと出る!」

伊織「覚えてなさい!」

桃次郎「いつでも相手してやらあ!」

ハイエース「板ばねは伊達じゃねーよ!」

桃次郎「バンとはいえやっぱ小せえなあ」

伊織「まったく。なんで社長はこんな男を……」

桃次郎「文句があるなら電車に乗りな」

伊織「ふん!」

やよい「まあまあ」

亜美「ねーモっちゃんそんなことより急がないと遅れちゃうよー」

真美「遅れたら真美たちデストラーデされちゃうよー」

伊織「リストラね。随分と間違え方がややこしすぎない」

亜美「もー細かいことはいいよー」

桃次郎「よーし分かった!掴まってろ!」

ぶーん!

みんな ぎゃー!

ききー!

桃次郎「ついたぜ!」

みんな おえー

桃次郎「さすが俺だ。30分の道が5分だ!」

亜美「早く着いたのはいいけど……」

真美「気持ち悪くて仕事にならないよー」

やよい「うー……」

伊織「先行き不安だわ……」

桃次郎「うっ!」

桃次郎「いっけねえ腹の具合が……」

桃次郎「おい兄ちゃん!便所どこだ!?」

ガードマン「ああ765の新しい運転手さん。どうぞこちらです」

桃次郎「すまねえな!助かるぜ!」

ぶぴー!

桃次郎「ふう!テレビ局だけあって清潔な便所だ。紙も上等だぜ」

桃次郎「さーて戻るか……ってなんだありゃ?」

黒い変態「ぐひひひ!」

黒い変態(このカメラを仕掛けて765のアイドルを撮ればイメージ悪化!)

黒い変態(んでもって俺はオカズに困らない。いやーいいバイトだ!)

黒い変態(しかし961ってのはいい会社だぜまったく!)

桃次郎「おいそこの黒いの」

黒い変態「へっ!?」

桃次郎「なに女子便の前でコソコソしてんだ?」

黒い変態「えっ!?あれここ女子トイレか!いやーうっかりしてた!」

桃次郎「……なんか怪しいなあ~」

黒い変態「そっそんなことは……」

桃次郎「そーいや最近961プロがよそのアイドルに黒いことしてるって聞くなあ」

黒い変態「ちきしょー!ばれちゃあしかたがねえ!」

黒い変態「ずらかるにかぎる!」ぴゅー!

桃次郎「待てーこのやろー!」がし!

黒い変態「離せこの!」ばき!

桃次郎「てめー!やりやがったなー!」ぼこ!

どかばきぼかすか!

黒い変態「あー!なんだあれ!」ゆびさし

桃次郎「ん!?」

黒い変態「今だ!」ぴゅー!

桃次郎「あっ待てこの!」

食堂「酒もあるよ!」

桃次郎「待てー止まれー!」

お客さん きゃー!けんかだー!

黒い変態「いいかげんくたばれ!」ぼこ!

桃次郎「ぐえ!」厨房がっしゃーん!

桃次郎「いてて。おっ!ガソリンだ!」

ビール「冷えて美味いよ!」

桃次郎「これさえありゃあ!」ごくごく!

桃次郎「よっしゃ!元気いっぱい!おりゃー!」ぼこー!

黒い変態「ぐはあ!」きゅー!

ガードマン「どうしたんですか一体!?」

桃次郎「盗撮の変態野郎だ!突き出しな!」

ガードマン「これはどうも!協力ありがとうございます!」

桃次郎「いいってことよ!」

みんな いよ!よくやった!大手柄!

桃次郎「へへへ!」

765プロ

あずさ「へえ~桃次郎さんって強いんですねー」

桃次郎「いやー変態野郎なんぞに負けてられませんよー!」

ハム蔵「じゅい」

桃次郎「ねっねずみだ!」

桃次郎「みんな離れろ!噛まれたら病気になる!」

桃次郎「くそ!下の居酒屋からきやがったな!始末してやる!」

響「ちょっと待ったー!ハム蔵はねずみじゃないぞ!ハムスターだぞ!」

今日は寝ます。また明日夜にでも。

桃次郎「はっハムスター!?ハムの星…」

桃次郎「まさかそれが太って上等なお歳暮のハムになるのか!いやたまげたな!!」

桃次郎「ハムスターくん。バイ菌とか言ってすまなかった」

響「ハム蔵はハムになんかならないぞ!自分の可愛いペットだぞ!!」

桃次郎「ぺっペットだぁ!?」

響「というか大切な家族だぞ!」

桃次郎「かっ家族!?」

響「そうだぞー家族だぞー!」

あずさ「そういえば響ちゃんモモンガの桃二郎っていたわよねー」

響「うがーそれは言わない約束だぞー!」

響「意識してしまうと家でモモ二郎の顔を見て桃次郎の顔が浮かんでしまうぞー!」

桃次郎「俺の顔見て俺の顔が浮かぶのは当たり前じゃねーか」

響「だーかーら。モモンガのモモ二郎のこといってるの!」

桃次郎「日本でモモンガ飼ってるやつなんて聞いたことねえぞ。密輸でもしたのか?」

響「ちゃんと法律にのっとてるぞー!」

桃次郎「まあいざという時はまかせな。ここの会社には恩があるからな」

響「もーいざという時なんてこないぞー!」

あずさ「あらあらー」

桃次郎「」ぐ?

桃次郎「そーいや飯食ってねーやラーメンでも食おうかな」

貴音「でしたら一緒にラーメンを食べに行きませんか」

桃次郎「おっ旨い店知ってるか?」

貴音「ええ。飛びっきり!」

桃次郎「よっしゃ!案内頼むぜ!!」

貴音「ここです!」

二十郎「でかくて濃厚だぜ!」

桃次郎「美味そうじゃねーか!」

貴音「ではこの券売機で食券を」

桃次郎「よし!大盛りだ!」

貴音「お待ちください!」

桃次郎「なんだ?」

貴音「初めてのかたは小盛りがお勧めです」

桃次郎「小盛りだー!?そんなんで腹がふくれるかよ!大盛りだ!」

貴音「よろしいのですね」

桃次郎「おう!」

貴音「では私も大盛りで」

店員さん「ニンニクは?」

桃次郎「ニンニク?ああサービスか。たっぷり入れてくれ!」

貴音「メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシ」

桃次郎「なっ何だ今の呪文は!?」

常連「あんた初めてだな。今のはこの店独自の注文方法。まあいわゆる通の頼み方ってやつだ」

桃次郎「なにー!おい兄ちゃん!俺も同じのだ!」

店員さん「あっあいよー!」

常連「後悔すんなよー」

桃次郎「誰が後悔するかよ!」

店員さん「はい大盛り2丁!」

ラーメン「でかいだろ!」

桃次郎「なんだこれは!?」

貴音「見ての通りラーメンです」

桃次郎「これがか!?野菜しか見えねえぞ!」

貴音「その下に麺があるのです」

常連「いっとくけどお残しは厳禁だぜ」

桃次郎「うるせえ!残すかよ!俺も男だ!全部食ってやらあ!」

20分後

桃次郎「くっ食いきったぞ……」

常連「あんたも男を見せたねえ。でも、」

貴音「替え玉を」

常連「やっぱ女王がすげえや」

ジョナサン「よっ桃さん!」

桃次郎「なんだよジョナサン。また事務所によってきて」

ジョナサン「それがよお。荷を抜き過ぎて余っちまってよ。せっかくだからやよいちゃんにおすそ分けしようと思って」

桃次郎「なんでまた高槻に?」

ジョナサン「あの子うちと似てて貧乏なんだよ。今回抜いたのはメロンなんだけどよ。食ったことねえって」

桃次郎「そーいうことか!おい高槻!今日はもう仕事ねえな!」

やよい「はい。ありません」

桃次郎「よし!もやしパーティーじゃなくてメロンパーティーだ!」

千早「」ちらちら

ジョナサン「おっ千早ちゃんも行くかい?」

千早「えっ?」

桃次郎「どうせ抜いた荷だ気にせずこいよ」

千早「じゃあ……お言葉に甘えて」

みんな いただきまーす!

長介「うめえ!メロンってこんなにうめえんだ!」

ジョナサン「一人一個はあるからな!たっぷり食え!」

うまい! おいしい! 最高! むしゃむしゃ さくさく

千早「……」

ジョナサン「千早ちゃんどうしたの?メロン熟んでなかったかい?」

千早「いやその。家族っていいなあって……」

桃次郎「なんか訳ありだな」

千早「その実は……」

ジョナサン「そういうことか」うっうっ!

桃次郎「いいじゃねえか!」

千早「どういうことですか?」

桃次郎「生きてるからさ!俺の母ちゃんは病気で死んじまった。妹もどっかいっちまって生きてるかどうか分かったもんじゃねえ」

千早「……頑張ってみます」

千早「私、頑張ってみます!」

桃次郎「おう!そうしな!」

社長「しかし君はよくやってくれてるよ!みんなとも仲良くなったし!」

桃次郎「いや~そう言われると照れますよー」

桃次郎(でも肝心の音無さんとまだ仲良くなってねんだよなあ)

桃次郎(そーいや秋月は音無さんとよく喋ってるな)

桃次郎(背に腹は変えられねえ!いっちょ聞くか!)

桃次郎「ちょっと聞きてえことがある!」

律子「なんですかいきなり?」

桃次郎「そっその、音無さんのことなんだが……」

律子「どうかしたんですか?」

桃次郎「いや、その、音無さんの好きな物とか知りたくて」

律子「知ってどうするんですか?」

桃次郎「うっうるせえ!俺の勝手だろ!」

律子「しょうがないですねー」パソコンカタカター

律子「これが音無さんの好きな物ですね」

桃次郎「ん?同、人、誌……?」

桃次郎「ふっ不潔だ!」

律子「私に言われても困ります」

桃次郎「でっでもよお!おっ男同士が……!」

律子「女の子同士もありますよ。ほら」

桃次郎「ばっばかやろう!恥じらいもなくそんなもの見せるな!」

律子「もう慣れたんで」

桃次郎「いいか!いくらスーツ着て男みてえに仕事しててもよ、嫁入り前の娘だろうが!黙ってりゃ美人だしよ!」

律子「びっ美人ってそんな……」

桃次郎「腐っても元アイドルだろ。整ってなきゃオカシイだろ」

律子「おっオカシイって……」

桃次郎「まあいいや。ちょっと出かけるぜ」

律子「いってらっしゃい」

大型書店「アマゾンとまだまだ戦うぜ!」

桃次郎「えーとこれとこれとあれと……」ぽいぽい

桃次郎「よし!これだけ買えば充分だな!さっそく読むか!」

桃次郎「えーとなになに、同性同士の行為というのは男女の交わりではない分ある種、純潔が守られており……」

桃次郎「男同士の友情を女性は憧れから愛情と変換する傾向が……」

桃次郎「なるほど!音無さん!不潔などと思ったこの僕がバカでした!これは立派な文化です!」

桃次郎「よし!プレゼントを買いに行かねば!」

同人ショップ「グッズもあり升」

桃次郎「来たいいが何を選べばいいものか……」

鶴光「お客さん何かお探しでっか?」

桃次郎「いや~女性向けに何かいいものは無いか?」

鶴光「それならジュピター物が一番やがな!」

桃次郎「ほー」

鶴光「ほんまのほんまにこれが一番でっせ!これ限定のプレミアの新作やけどな。これ読ませたらお股は濡れ濡れでっせ!」

桃次郎「ぬっ濡れ濡れ!?」

鶴光「そうでんがな~もうこすらずににはいられんで~!」

桃次郎「こっこするだあ!?てめえ何て下品なことを!」

鶴光「下品やなんてそんな~みんなやってることやがな!」

桃次郎「音無さんはそんなことはしない!」

鶴光「するする!今どきみんなしますがな!」

桃次郎「なにい!」

鶴光「例えばほら!765の双海姉妹とかやよいちゃんとかそんな年頃の子でもやりまっせ!」

鶴光「いやん社長!とかいやんプロデューサー!とか言いながら絶対夜な夜なやってますって!」

桃次郎「それ以上言うんじゃねえ!」バキ!

鶴光「ぐえ!」がっしゃーん!

桃次郎「てめえよくも好き勝手言いやがって!ぶっ殺してやる!」

鶴光「ひえー!」

ふぁんふぁんふぁん!

桃次郎「ちきしょー!サツがきやがったか!侮辱の詫びにこれ貰っとくぜ!」

鶴光「どっどろぼー!」

桃次郎「ふん!」げし!

鶴光「ぐほお!」ばったーん!

桃次郎「あとはこれを音無さんに渡すだけだ!」

桃次郎「手に入れたはいいがどうやって渡せばいいんだ……」

真「まっこまっこりーん♪」

桃次郎「おっ菊池!丁度良かった!」

真「あっ桃さんどうしたんですか?」

桃次郎「これを渡してほしいんだ!」

真「だっ誰にですか?」

桃次郎「それはその、そうやすやすと名前は言えねえ」

真「せめて特徴の一つぐらい言って貰わないと困ります」

桃次郎「髪が長くなくて中くらいの人だよ!」

真「セミロングですね。でも何人もいるんですけど」

桃次郎「リボンがついてねえほうだ!」

真「あーはいはい分かりました」

桃次郎「頼むぜ!」

真(はあ。なんで僕がこんなことを……)

真(別に桃さんのことを意識しているわけじゃないけど妬いちゃうなあ)

真「雪歩ーこれ桃さんから」

雪歩「えっ?桃さんから?どうしてだろう?」

真「やっぱり男の人って雪歩みたいな子が好きなのかなー」

雪歩「そっそんなことないよー!」

真「だって桃さん顔赤らめながら頼んだんだよ。意識してるよ。まあとりあえず開けたら」

雪歩「うん。何かなー」

『ジュピター凌辱6!社長の刺客!!』

雪歩「」

真「中身なんだった?」

雪歩「なっ何でもないよ!たただのお茶の本だよ!あっ用事思い出しちゃった!」ぴゅー!

真「……変な雪歩」

雪歩(これどうしよう……恥ずかしくて読めそうにないし。でもせっかく貰ったし……)

雪歩(うん。捨てるにしても少しぐらいは読まないと失礼だよね)

雪歩「よし!読もう!」ぺらぺらー

雪歩「うわぁ……こんなことって……」

雪歩「でも男の人も女の子みたいな面もあるんだ……」

雪歩「へーなるほど……」

雪歩「……」

次の日

雪歩「ねえ真ちゃん」

真「ん?」

雪歩「桃さんって意外と怖くない人かもね」

真「どうしたのいきなり?」

雪歩「いや、なんか考えが変わっちゃって……」

雪歩(男の人も弱い部分があるってあの本が教えてくれたし)

真「そっそっかー」

桃次郎「よお菊池!」

真「桃さん!」

桃次郎「プレゼント喜んでもらえたか分かるか?」

真「なに渡したか知らないけど大成功だと思いますよ!」

桃次郎「そっそうか!そりゃよかった!」

桃次郎「まって下さいね音無さん!いずれ一番星号で秋葉原へデートに行きましょう!」

真(あれ?音無さんって言ったよね今)

真「桃さんってっ小鳥さんのことが……」

桃次郎「ばっばれちゃあしかたがねえなあ~へへへ」

真「そっそうですか」

真(どうしよう!)

真(いやでも待てよ!まだ大丈夫だ!)

真(雪歩が桃さんを好きじゃなければ話はこじれない!)

真(桃さんにもう一度プレゼントしたほうがいいですよとか言えばふりだしに戻れる!)

雪歩「真ちゃーん」

真「どうしたの雪歩?」

雪歩「その……桃さんの好きな物って何か知らないかなあ?」

真「えっどうしてまたそんな?」

雪歩「おっお返ししようかなーって……」

真「えっ!」

雪歩「いやでも物よりどこか一緒にお茶とか飲むのもいいかなー?」

真「そっそれもいいかもね!」

雪歩「そっかー。やっぱりそうしようかなー。ありがとう」るんるん

真「うっうん!」

真(不味い……不味い!不味い!不味い!)

P「ただ今戻りましたー」

真「助けて!プロデューサー!」

P「どっどうしたんだ真!?」

真「かくかくしかじか……」

P「なっなんだってー!」

真「どうしよ~」

P「でもやっぱり事情を正直に話そう!あと念のためジョナサンも呼ぼう!」

真「はい……」

桃次郎「なんだ大事な話って?Pさんに菊池にジョナサンまで」

真「雪歩とデートしてやってください!」

P「好きになってください!」

ジョナサン「嫁に貰ってやれよー!」

桃次郎「おいおい!なにがなんだかわかんねえぞ!」

ジョナサン「実はよ……」

桃次郎「なに~間違えただあ!?」

真「ごめんなさい!」

桃次郎「俺はちゃんとリボンがついてねえほうだって言っただろ!」

真「まさか小鳥さんのことだとは……」

桃次郎「バカ野郎!音無さんのほうに決まってるだろ!」

P「でも雪歩も可愛いですよ!」

桃次郎「年を考えろ!年を!」

ジョナサン「桃さん!雪歩ちゃんの気持ちも考えてくれよー」

P「雪歩は初めて男に興味を持ったんです!成長させてやって下さい!」

真「とっとにかく好きにならなくてもいいです!デートしてあげてください!そして嫌われてください!」

ジョナサン「そうだよ!幻滅させちまえば解決だ!」

桃次郎「うるせえ!それじゃあまた男が苦手になっちまうんじゃねのか!」

桃次郎「それに俺の気持ちはどうなる!俺はあんな小便くせえガキとデートなんかしたくねえ!」

真「そこを何とか!」

雪歩「」

真「あっ!」

雪歩「」だっ!

真「雪歩待って!」

P「雪歩ー!」

ジョナサン「バカバカバカ!桃さんのバカ!女の子傷つけて!」

桃次郎「うっうるせえ!うるせえ!勝手にしろー!」

雪歩「……」

真「雪歩……ごめん!僕が間違わなければ……」

雪歩「気にしなくていいよ。私の勘違いだったし」

真「雪歩……」

P「なあ……雪歩。どっか飯でも食いに行くか?お腹減っただろ?」

雪歩「今日は帰ります」

P「そっそうか……」

雪歩「あと明日からレッスン増やしてください。考えずに身体を動かしたいんで……」

P「……分かった」

真「雪歩大丈夫ですかね……」

P「大きなライブが控えてるのが幸いだった」

真「とりあえず目標があれば紛れますよね……?」

P「そうなるようにサポートしよう」

真「はい」

トレーナー「1!2!1!2!」

雪歩「」しゅた!した!しゅた!

P「雪歩頑張ってるな」

真「はい結構集中してますよ」

P「うん。ならよか……」くらー

真「プロデューサー!大丈夫ですか?」

P「なーに大丈夫……」ばったーん!

真「プロデューサー!」

真「すごい熱だ!桃さん!病院に連れてって!」

桃次郎「まかせろ!」

雪歩「プロデューサー!」

桃次郎「二人ともついてこい!看病してやれ!」

雪・真「はい!」

P「うう……」

桃次郎「もうちょい辛抱しろよ!すぐつくからな!」

桃次郎「周りの車どけどけー!病人が乗ってんだ!」ぷっぷー!

病院「治すよ!」

ききー!

桃次郎「着いたぜ!」

医者「来たぞー!運べー!」

桃次郎「これで一安心だな」

桃次郎「どれ俺も様子を見に行くか」

小鳥「あっ!桃さん!」

桃次郎「おっ音無さん!」

小鳥「プロデューサーさんは!?」

桃次郎「こっちです!」

小鳥「」ぴゅー!

がらがらー!

小鳥「プロデューサーさん!」

P「ああ小鳥さん」

小鳥「無事だったんですね!」

P「ただの過労でした。1日寝れば大丈夫って。だから二人も返しました」

小鳥「ああ、良かった!本当に良かった!」だきしめー

P「ちょっちょっと小鳥さん!」

小鳥「心配させたんです!少しぐらいいいじゃないですか!」

P「いや~まいったなー」

桃次郎(俺は帰るとするか……)

ジョナサン「桃さんまたふられたんだって?」

桃次郎「ふられたんじゃねえ!あえて引いたんだ!」

ジョナサン「はいはい。まあ今度俺が見合いの席つくってやるから!」

桃次郎「勝手にしやがれ!」

ジョナサン「じゃあ俺はもう行くよ。765さんのライブの機材運ばねえとな!」

桃次郎「そうか。気をつけろよ!」

ジョナサン「ふんふ~んってあっ!」

検問

ジョナサン「しまったー!」

警官「はい止まった止まった!」

警官「ん~?なんだこれはオーバーしやがって!整備もなってねえなあ!走らせることはできねえなあこりゃ」

ジョナサン「まっ待ってくれよ!この荷物は765のライブの機材なんだ!あんたの子ども位の年頃の乙女たちがレッスン頑張った集大成なんだよ!」

警官「しらんな」

ジョナサン「頼むよー!アイドルのためと思ってさ!」

警官「第一本官はアイドルという人種が好かんのだ」

ジョナサン「なにい!」

警官「あんなの娼婦と一緒だよ。いや娼婦より悪いや。やらせてくれねえもんな!」

ジョナサン「このやろー!」ばき!

警官「なにをするかー!逮捕だ!逮捕!」がっちゃーん!

社長「そうか元のトラック野郎に戻るのか」

桃次郎「ええ。もうトラックが直ったんで」

社長「まあ後任もいるとはいえさみしくなるなあ」

玉三郎「なはなは!」

桃次郎「世話になりました」

ぷるぷるー

社長「おや電話だ。ちょっと失礼」

社長「なっなんだって!すぐ行く!」

桃次郎「なにかあったんですか!?」

社長「ジョナサン君が警察につかまってしまった……」

桃次郎「なんだって!」

小鳥「そんなどうして!」

律子「早く行きましょう!」

警察署「桜の代紋伊達じゃねえ!」

みんな「ジョナサン!」

ジョナサン「みんな!」

ジョナサン「みんなごめんよ!こんなことになっちまって!」

ジョナサン「機材がねえからライブは中止だ!俺のせいだー!」

律子「そんな!間に合わないんですか!」

小鳥「今からじゃ時間がないし。現地に問い合わせたんですけど機材は全部レンタルされてます……」

律子「そんな!それじゃあ765プロは倒産……」

社長「そうなる……」

ジョナサン「俺!首つって保険で金払う!トラックも売る!」

社長「いいんだ!責任は社長の私にある!」

律子「このまま諦めることなんて出来ません!開場時間を遅らせて今からでも私が運びます!」

ジョナサン「無理だよ~今から行ったら夜中になっちまう!それに警察もうろうろいるぞ!」

律子「何もしないよりましです!」

桃次郎「……」ばきぼこ!

律子「うっ!」ぱたん

桃次郎「すまねえ。でも嫁入り前の娘さんを[ピーーー]ことはできねえ」

桃次郎「ジョナサン!機材は俺が運ぶぜ!」

ジョナサン「桃さん!」

小鳥「桃さん!無理はしな……」

桃次郎「音無さん。あなたが大好きなこの765プロ。守ってみせます」

小鳥「桃さん……」

桃次郎「おい!桜の代紋ども!聞きやがれ!」

桃次郎「この一番星桃次郎!一世一代の爆走だあ!掴まえられるもんなら捕まえてみやがれ!」

黒井「なに!765のライブが中止になる!?」

社員「ええ!なんでもトラック野郎が警察に捕まって機材が届かないととか」

社員「いま一番星とかが急いでいるようですがまあ間に合わないでしょう」

社員「これで765も倒産ですなーははは!」

黒井「貴様はクビだあ!」

社員「え!?」

黒井「765を潰すのはこの私だ!桜の代紋には潰させんぞ!」

黒井「すぐに一番星をサポートしろ!本当にクビにするぞー!」

社員「はっはい!」

一番星号「御意見無用!天下無敵!」

桃次郎「まってろみんな!」ぶーん

白バイ「そこのトラック止まりなさーい!」

桃次郎「止まるバカがいるかよ!」蛇行運転!

白バイ「うわー!」がっしゃーん!

桃次郎「一度握ったワッパは離さねえ!」

パトカー「止まれー!」

桃次郎「ちきしょう!多いな!」

?「一番星!応答せよ!」

桃次郎「コール一番星!」

黒い変態「一番星!俺だ!黒い変態だ!」

桃次郎「なんでおめえが!?」

黒い変態「俺もトラック野郎だ!話は聞いたぜ!警察は俺にまかせろ!」

桃次郎「でもおめえは961じゃあ」

黒い変態「同じトラック野郎じゃねえか!それによ」

黒い変態「アイドルが好きなんだよ!」

桃次郎「……ありがとう!恩に斬るぜ!」

黒い変態「さあポリども!こっちだこっち!」ぶろーん!

パトカー「くそ!トラック野郎め!虫みたいに邪魔しやがって!」

UTAMAROKAI「俺たちもいるぜー!」

パトカー「ちくしょー!」

桃次郎「よし!裏道だ!」

一番星 行燈ぱりーん!がしゃーん!荷台泥ばしゃー!

ライブ会場

P「桃さん間に合うかなあ……」

春香「大丈夫ですよ!だってあの桃さんですよ!」

P「そうだな……」

ぷっぷー!

P「あの音は!」

一番星号

春香「一番星号ですよ!」

P「間に合ったー!」

765プロ

社長「そうか!間に合ったか!」

社長「間に合ったぞー!桃次郎くんがやってくれたぞー!」

小鳥「よかった!本当に良かったー!」

ジョナサン「やったぜ一番星!」

雪歩「桃さん!本当にありがとうございます!」

桃次郎「荷を運ぶ。トラック野郎として当たり前のことしただけさ」

桃次郎「じゃあな。次の仕事があるからよ」

みんな「桃さーん!」

ぶろろろーん

https://www.youtube.com/watch?v=QUG8keRRF2g


終わりました。映画本編は100倍面白いからブルーレイ買ってね!

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