単位売りの少女「単位いりませんかー…」 (59)

四月始め
少女「売れないなぁ…」

学生「ん?」

少女「あ、あの単位いりませんか?一つ5000円…」

学生「あ?単位?いらねーよんなもん」ドカ

少女「きゃ!!」ドタ



少女「…売れなかった…今日もご主人様におこられる…グス」

1月末と7月末に売れる

五月
少女「あの単…」

学生「うるせえ!!」

六月
少女「あ…」

学生「え?単位?自分でとるよ」

七月
少女「あの単位いりませんか…?」

理工系学生「三つください!」

少女(え…!?初めて売れた!)

理工系学生「ありがとう!ラッキ~早いうちに保険はかけとかないとな!」

少女(保険?よくわからないけど売れてよかった!)

>>5
おまえ同族か

八月

少女「七月は来てくれたんだけどな…やっぱりあんまりこないな…」

少女「建物にもあんまり学生がこないし、ん?」テクテク

少女「夏期休業って書いてある…休みって事かな?」

少女(でも私は毎日ここにたって売らなくちゃ…大丈夫!先月は三つ売れたし今月も!)

九月
少女「八月も売れなかった…なんでだろ…やっぱあたしだからかな…」

少女「先輩にきくと、去年は200単位うれたよ~…っていってたけど…」

少女「あたしはまだ三つだけ…何でだろ」

十月
学生「あ、いたいた、単位売りさん!!」

少女「あ、こんにちわ!単位…ですか?」

学生「そうそう!一個だけお願い!」

少女「ありがとうございます!!」
(一個だけだけど!二ヶ月ぶりのお客さんだ!)

学生「わりいな!助かるぜ」

少女(売れた!まだ四つ目だけど、役に立てるのはうれしいなぁ…!)

11月
学生A「クスクス…あそこにいんの単位売りじゃね?ww」

学生B「まじで?wwあいつ毎日いるよな」

少女(あれ?こっちみて笑ってる!単位ほしいのかな??)

少女「あの!単位、いりませんか?」

学生A「あ?おれGPA3越えだしいらねーよ!んなもん!」

学生B「ていうか、聞きたいんだけど、売れてんの?おまえ?」

少女「うん!すこしだけだけどね…!」

少女「もし、必要だったら、必要だったらさ!いつでも声かけてね!!あたしここに毎日いるから!!」

学生B「あーはいはい。じゃあな」

12月
少女「寒いよう…今日はサンタさんがくるのに…あたしは今日もここで売らなきゃ…」

理学部生「え?君もしかして、単位売ってるの?」

少女「え?あ、はい!」

理学部生「そうなのか、ここの近くの大学じゃないからわからなかったよ」

少女「そうなんですか!よかったら単…」

理学部生「14個ください」

少女「…え?」

理学部生「14個!お願いします!」

少女「え!?あ、はい!ええっと70000円かな??」

理学部生「ありがとう…!君は僕のサンタクロースだ。プレゼント…ありがとう!」

少女「こ、こちらこそ!また、よかったらきてくださいね!!」

少女(あたしがサンタクロースか…)ニヤニヤ

一月始め
少女「いいなぁ、みんな今頃お家でおもち食べてるんだろうなぁ…」

少女「あたしは今日も売らなきゃ…どうせ今日も誰も来ないだろうけどさ」

少女「あたしも…大学…いってみたいなぁ」

少女「単位とか、試験、とかそういうのはよくわからないけど…」

少女「きっと、楽しいんだろうなぁ!」

少女「でもあたしは…親もいない…お金もないし…いけないんだろうなぁ…」

少女「単位も売れないし、ノルマも達成できなさそう…あと二ヶ月で、150単位うるなんて…無理だよ。また、ご主人様におこられちゃうな…」

一月下旬…ある日の朝

少女「今日もがんばろう!ん?」

少女(あれ?なんだろあの行列?新しいお店でもできたのかな??)

少女(あれ?こっちに来…る?)

ドドドド

学生A「頼む!!4個売ってくれ!!」
学生B「俺は7個売ってくれ!!」

少女「え?あの?ちょ…」

法学部生「4個ください。」
経済学部生「2個ください」

少女「あわわ…!一列に!一列に並んで!」

少女「えっと四つですね!20000円です」

法学部生「ありがとう!」

少女「お次のかたが2個ですね!」

少女(どうしたんだろう…すごい売れる…)

理学部生「34個ください…」

少女「三個ですね?わかりました~」

理学部生「いえ、34個です…」

少女「え?!34個!!?え、えっと」

少女「170000円です。」

理学部生「助かった…お礼含め200000出しましょう…」

少女「え、いやあの!そんな」

理学部生「単位には今の僕の人生そのものです。三万円は好意です。ありがとう!では…!」

少女「あの、ありがとうございました!」

少女「おつぎのかた~」

工学部生「50単位って可能ですか?」

少女「え!?50個ってことですか?」

工学部生「はい。」

少女「は、はい。可能です」

少女「それにしても、こんなに単位っているんですか…??5000円ならパンいっぱいかえるのになぁ」

工学部生「お嬢ちゃんはなにもわかっちゃいねえな。単位ってのはな、今の俺らにとっちゃダイヤモンドより大切なもんなんだよ。おまえもそこんとこわかって売りな。」

少女「すいません!そんな大切なものとも知らずに!あたし、そういうのよくわからないから…」

工学部生「あ、いやいいんだ。五万は礼だ。とっときな」

少女「300000円も…!いいんですか?」

工学部生「いっただろう。ダイヤモンドだと。おまえがたまたま5000円で売ってたから5000円だしたんだ。だがもし、一個10000でも、買ってたぜ。試しにつり上げてみな。客足は落ちねえぜ」

少女「そんなたいせつなものなのかな…10000円にしてみようかな」

数学科生「50個ください」
物理科生「100個ください」

少女(え、すごい売れる!あの人がいってたとおりだ!!)


ーーーーーーーーーーーーー

少女「はぁはぁ…終わったかな…」

少女「売り上げがすごい…200個どころじゃないよ…今日だけで1624個…すごいな…」

少女「ご主人様喜ぶかな…」



少女「ただいま戻りました!」

ご主人様「…何個だ。」

少女「1624個です。」

ご主人様「勘定が合わねえが…」

少女「途中から値を10000円にしました!」

ご主人様「そうか。よくやった」

ご主人様「おまえなんか、将来やりたいこと有るのか…」

少女「経済の仕組みが知りたい…です!」

ご主人様「そうか」

ご主人様「差額はくれてやる。それを糧にして大学でも何でもいきやがれ。」

少女「え!いいのですか…!」

ご主人様「ああ。ご苦労だったな。ただ、まあ高校まではしっかりここで働いていけ」

少女「はい!!ありがとうございます…!!ありがとうございます…!!」ウルウル


ー数年後ー

単位売り「単位いりませんかー単位いりませんかー」

???「あの」

単位売り「あ、単位ですか!?」

少女(経済学部生)「…30個ください…」





ー完ー

>>39
リアルならこうじゃね

少女「途中から値を10000円にしました! 」

ご主人様「そうか。よくやった。明日その金でまた仕入れて来てやるからまた全部売ってこい」

少女「はい…」

次の日

ご主人様「おい、また売ってこい」

少女「え、でもまだ売る単位が…」

ご主人様「博打で金すって買えなかったんだ!何か文句あんのかコラ!仕入れもお前がやってこいおらおら!」

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