幸子「ボクの王子様」 (39)
シンデレラジオの外伝です
例によって、今回だけでも見れるのでよければどうぞ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397055915
杏「でも、それならなおさら輝子から誘うべきじゃない?小梅、喜ぶと思うよ」
輝子「そ、そうか…」
杏「…なんか、柄にもなくガチなアドバイスしちゃった気がする」
杏「まぁ、参考にすればーってぐらいだから、うん」
輝子「フヒ…やっぱり、杏さんに相談してよかった…」
杏「他にもっといいアイデアがある人がいると思うけど…まぁ、いいや」
杏「とりあえず、頑張れー」
輝子「あ、ありがとう…頑張る…フヒヒ」
杏「はいよー…輝子も律儀だねぇ…ふわぁ……」
杏「さて、また適当にだらだらしてよっと…」ゴロン
杏「はー…今日は暖かいし、絶好のだらだら日和だー…」
杏「今日みたいな日が1年中続けばいいのにー…」
幸子「カワイイボクが帰ってきましたよ!」ガチャ
杏「……寝よう」
幸子「ちょっと!無視ですか!?」
杏「え…あー、おかえり…じゃ、おやすみ」
幸子「もっと他にあるでしょう!カワイイ幸子ちゃんが帰ってきたぞー!とか!」
杏「…杏が言うと思う?」
幸子「…思わないですね」
杏「でしょ」
幸子「杏さん一人ですか?」
杏「だねー。さっきまで輝子がいたけど、ちょうど幸子と入れ違いになったかな」
幸子「そうだったんですか。外ではすれ違わなかったですけど…」
杏「そかー。ま、幸子もだらだらするといいよー」
幸子「そうですね…少しゆっくりしましょうか」
杏「今日は何の仕事だったんー?」
幸子「撮影のお仕事ですよ!こんなカワイイボクを近くで撮影できるなんてカメラマンさんは幸せですね!」
杏「せやな」
幸子「…杏さんって、ボクがこういう事言う時の反応が毎回適当ですよね」
杏「気のせい気のせい」
幸子「ぐすっ、もっと反応してくれても…」
杏「ちょ…分かった分かった。、ちょっと弄っただけだから。何も泣かなくても…」ナデナデ
幸子「ふ、ふふーん!分かりました!好きな子に意地悪したくなっちゃうアレですね!」
幸子「もう、しょうがないですね!素直になってくれていいのに!」
杏(えぇー…)
幸子「あっ、ボクちょっと喉が渇いてるのでお茶を入れてきますね。杏さんも何か飲みます?」
杏「んー、じゃあ適当にジュースでもよろしくー」
幸子「分かりました!ふふーん、ボクって本当に気が利きますよね!」ドヤァ
杏「そーだねー」
幸子「ですから!棒読み!」
幸子「おまたせしました!」
杏「ういー、ありがとー」
幸子「ところで杏さん、今日は随分と可愛らしい服を着てますね」
杏「あー、これ?きらりが新しいの持ってきたんだよ。もう春だからーって」
幸子「なるほど。きらりさんは杏さんの服を選ぶのが本当に上手ですねぇ」
杏「杏も助かってるよ」
幸子「杏さんが着てる服は全部きらりさんが選んだ物なんですか?」
杏「んー、他の子からもたまに貰ったりするかな。あとは実家の方から適当に持って来たやつとか」
杏「そこら辺をうまいことローテーションさせてる感じ」
幸子「な、なるほど…。自分で買いに行ったりしないんですか?」
杏「えー…面倒だから行かないよー。別に自分で買わなくても困ってないし…」
幸子「自分で買わなくて済むくらい服を貰ってるというのも凄いですね…」
幸子「…!そうだ、杏さん、次の土曜ってオフですか?」
杏「次の土曜…。午前中にちょっとなんかあった気がするけど…午後は何もないはず」
幸子「でしたら、お昼からボクとお出かけしませんか?」
幸子「ボク、オフなんですけど、奇 跡 的 に 予定が何もないんですよ!」
杏「お、おう…」
杏(奇跡的に、の部分をこれでもかって程強調してる…)
幸子「杏さんとしても、このボクが暇していると知れば誘わずにはいられないでしょう!」
幸子「ほら、杏さんの服を選びにショッピングとか付き合ってあげてもいいんですよ!」
杏「いや、別に…さっきも言ったけど服には困ってないし」
杏「それに、予定がないなら家でだらだらしてるのが一番じゃない?」
幸子「…ぐすっ」
杏「いや、だから泣かなくても…!分かった分かった!買い物行くから!」
幸子「ふ、ふふーん!やっぱりボクとお出かけしたかったんですね!」
幸子「仕方ないから付き合ってあげますよ!」
杏(なんて手のかかる子なんだ…)
杏「んで、どこに行くの?」
幸子「それは杏さんが決めてください!」
杏「なんで!?」
幸子「杏さんがボクをエスコートしてくれないと!」
杏「えー…えぇー…」
幸子「ふふん♪次の土曜日、楽しみにしてますね!」
杏「どうしてこうなった…」
―夜―
杏「ふぅ、さっぱりした…」
杏「今日は何があるんだっけ」ピッ
杏「あぁー、これももう最終回かぁ…面白かったなぁ」
杏「始まるまでちょっとモンハンしよっと」
杏「…あ、そうだ。幸子とどこに行くか考えとかないと…」
杏「あんまり遠くは行きたくないし…近くで買い物出来そうなとこって言ったら駅前かなぁ」
杏「ちょうどお昼ぐらいに合流する事になりそうだし、どっかで何か食べるかなぁ…」
杏「まぁそれはその時の気分で決めればいいか…」
杏「…って、なんで杏がこんなデートプランみたいなの考えなくちゃいけないんだー!」ジタバタ
杏「幸子は杏に何を求めてるんだろう…?」
杏「分からないなぁ…」
杏「まぁ、いいや…モンハンしよ…」
―土曜日―
杏「あ、幸子いた。ういー」
幸子「待ちましたよ、杏さん。女の子を待たせてはいけません!」
杏「いや、杏も女の子なんだけど…」
幸子「細かいことを気にしてはいけません。さぁ、いきましょう!」
杏(理不尽過ぎやしないかね…)
杏「んで、どうするー?先になんか食べる?」
幸子「そうですね!ちょうどお昼時ですし、少しお腹が空いてます」
杏「じゃ、どっかでなんか食べるかー。食べたいものある?」
幸子「杏さんにお任せします!」
杏「やっぱりそうなるんだ…。まぁ、いいや。じゃあ適当に決めよ…」
幸子「どこに連れて行ってくれるのか楽しみですね!」
杏「期待しなくていいよー」
杏「ここでいいかな」
幸子「ちょっと」
杏「ん?」
幸子「何ですか、ここは」
杏「松屋」
幸子「おかしいですよね!?」
杏「何が?」
幸子「女の子を食事に誘うお店!」
杏「美味しいよ?」
幸子「そうかもしれませんけど!そうかもしれませんけど!」
杏「冗談だよ。やっぱり幸子を弄るのは面白いなぁ」
幸子「もう!今日はボクをお姫様扱いして下さい!」
杏「はいはい」
杏(幸子が何も言わなかったら本当にここにするつもりだったけど)
杏「で、結局普通の洋食屋になったわけだけど」
幸子「ふふーん、悪くないですね」
杏「まぁ、幸子が満足なら別にいいけど」
杏「もぐもぐ…エビフライうまー」
幸子「ハンバーグも美味しいですよ」
杏「みくにゃんのハンバーグ弁当もぐもぐ」
幸子「やめてあげて下さい」
杏「代わりに焼き魚分けてあげるから大丈夫だよ」
幸子「いや、みくさん魚食べられないじゃないですか…」
杏「知ってる」
幸子「杏さん、本当にボクとみくさんと菜々さん弄るの好きですよね…」
杏「だって面白いんだもん」
幸子「ボクは面白くないですっ」
杏「まぁまぁ、エビフライ一口どうぞ」
幸子「むぅ…あーん……あ、ホントに美味しいですね」
杏「でしょー」
幸子「では、ハンバーグも一口どうぞ!」
杏「やったー。あーん……んー、うまうま」
幸子「ふふーん、そうでしょう」ドヤァ
杏「いや、別に作ったのは幸子じゃないでしょ…」
幸子「この数多くあるメニューの中から、ハンバーグを選んだボクを褒めて下さい!」
杏「どういう事なの…」
杏「ふぃー、食べた食べた」
幸子「ごちそうさまでした」
杏「お腹いっぱいだから3時間ぐらい休憩していこう」
幸子「そんなに休んだら服を選ぶ時間がなくなってしまいますよ!」
杏「買う時間さえあればいいんじゃないの?」
幸子「見る時間や選ぶ時間も必要ですよ。それも楽しみの一つなんですから!」
杏「ふーん…そんなもんなの?」
幸子「ほら、ゲームでも、装備とか色々じっくり見たりするじゃないですか!」
杏「おー、そう言われると説得力がある」
幸子「ふふーん、そうでしょう!」
杏「でも、現実の服は別にスキルとか防御力とか気にする必要ないし…」
幸子「いや、その理屈はおかしいと思います」
杏「えー…って、幸子、口にソース付いてる」
幸子「えっ、どこですか?」フキフキ
杏「反対、反対」
幸子「こ、こっちですか?むぐ…」フキフキ
杏「微妙に取れてない。しょうがないなぁ…ほら」フキフキ
幸子「わっ…あ、ありがとうございます」
杏「別にこれぐらいいいさー」
幸子「…杏さんって、本当に突然カッコいいところ見せますよね」
杏「いや、口拭いてあげただけじゃん…」
幸子「さて、そろそろ行きましょうか!」
杏「おぶってー…」
幸子「何でですか!ほら、いきますよ」ギュッ
杏「しょうがないなぁ…」
幸子(もう、ホントはボクが杏さんに手を引いて欲しいのに…)
杏「どしたの?」
幸子「何でもありませんよ。ほら、行きますよ!」
杏「ふぁーい…」
幸子「それで、どこに行くかは決めてるんですよね?」
杏「んー、まぁ、駅前を適当にブラブラしようかなーって」
幸子「駅前ですか…。確かに、お店ならいくらでもありますし、見て回るのには困らなさそうですね!」
杏「多すぎて、全部見て回ろうと思ったら体力が尽きそうだけど…」
幸子「ふふん、今日は時間ギリギリまで付き合ってあげますからね!」
杏「…途中で休憩を挟ませてね」
幸子「考えておきます!」
杏「うわー、人多いなぁ…」
幸子「そうですね…こんなとこで誰かにバレたら大騒ぎになるかもしれません」
杏「大騒ぎは大げさな気もするけど…まぁ、堂々としてたら大丈夫だよ」
幸子「そうですね、ボクのこのカワイイオーラは隠そうと思って隠し切れるものでもないですし」
幸子「堂々としてれば逆に何も言われませんよね!」
杏「せ、せやな」
幸子「あ、見て下さい、早速いい感じのお店を見つけましたよ!」
杏「んー、どれどれ」
幸子「ほら、これなんてどうですか?ボクにピッタリだと思いませんか!」
杏「うん、いいんじゃないー?」
幸子「あっ、こっちもいいですね…どうですか?」
杏「いいと思うよー」
幸子「ふふーん、ボクはカワイイから、何を着ても似合いますね!」
杏「じゃあ、あれなんてどうだ」
幸子「どれどれ…って、ヒョウ柄!?」
杏「大阪のオバチャン的な」
幸子「ボクはおばちゃんじゃありません!そもそも、アレは隣のお店のでしょう!」
杏「バレた」
幸子「もう、ちゃんと選んで下さいよ!」
杏「というか、そもそも杏の服を選ぶんじゃなかったっけ」
幸子「あっ」
杏「忘れてたんだ」
幸子「わ、忘れてたわけではないですよ!」
幸子「たまたま、ボクに似合いそうな服があったからちょっと夢中になっただけで!」
杏「カワイイから何着ても似合うんじゃなかったの?」
幸子「うっ…!えっと…えっと…」
杏「おっと、あんまり弄りすぎると可哀相だからこの位にしておこう」
幸子「も、もう!杏さんは意地悪ですね!」
杏「はははー。まぁ、見たい服があれば好きなだけ見ればいいよ。杏のはついででいいからさ」
幸子「それは流石にちょっと悪い気がしますけど…」
杏「いいよー、別に。杏は選ぶのそんな時間かかんないだろうし」
杏「着たいか着たくないかだけ考えて、あとは適当にパパっと選ぶから」
幸子「そんなに簡単に決められるものなんですか?」
杏「大丈夫大丈夫ー」
幸子「…なんというか、杏さんって下手な男の人より男らしいですよね」
杏「それ、褒め言葉として受け取っていいの?」
幸子「中々いい感じでしたね。次はあのお店に行ってみましょう!」
杏「ん、何も買わないの?」
幸子「まだ見始めたばかりですから。決めてしまうには早すぎますよ」
杏「ふーん」
幸子「それに、今回は荷物を持ってくれる人もいませんからね!」
杏(プロデューサーェ…)
幸子「杏さん、こういう服が欲しい!みたいなの、なんとなくでも何かないんですか?」
杏「うーん…そうだねー…強いて言えば、着るのも脱ぐのも楽ちんなの…かな?」
幸子「き、着るのも脱ぐのも楽な服…ですか?」
杏「そうそう。ほら、無駄にボタンとか結ぶとことかいっぱい付いてるのって面倒だし」
幸子「な、なるほど…」
杏「あー、あと、家でも外でも着れそうなヤツ」
幸子「家でも外でも…」
杏「着替えの手間が省ける!」
幸子「まさかそういう回答が返ってくるとは思いませんでしたよ」
杏「え、そういう事じゃなかったの?」
幸子「いえ、だ、大丈夫です!では、その方向で探してみましょう!」
杏「おー」
幸子(とは言ったものの、着るのが楽で、家でも外でも着れる服ってなんでしょうか…?)
幸子「…あっ」
杏「どしたー?」
幸子「ワンピースなんてどうですか?」
杏「海賊王を目指すの?」
幸子「そのワンピースじゃありません!」
杏「ニート王に、杏はなる!(ドン!)」
幸子「それはもういいですから!」
杏「わはは。んで、ワンピースだっけ。まぁ、いいんじゃない?これから暖かくなるし」
幸子「でしたら、これなんてどうですか?家でも外でも着れそうなデザインだと思いますけど」
杏「おー、いいんじゃない?ただ…」
幸子「ただ?」
杏「おっきくない?これ」
幸子「…あっ」
杏「杏の服をお店で探そうとすると、サイズ的な問題がねー」
杏「デザインで選ぶとサイズがないし、サイズに合わせると子供っぽくなりがちで」
杏「だから、いつもきらりが持ってくるのがいい感じだからそればっかり着てるんだよね」
幸子「そうでしたか…」
杏「まぁ、あんまり子供っぽくなくてサイズさえ合ってればなんでもいいから、探せば見つかるよ」
幸子「分かりました。では、他のお店も探してみましょう!」
―1時間後―
幸子「うーん、杏さんにサイズもデザインもピッタリなワンピース、なかなか見つかりませんね…」
杏「惜しいのはいくつか見つかったけどね」
幸子「きらりさんって本当に凄いんですね。毎回あんなに杏さんにピッタリな服を選んで持ってくるなんて…」
杏「ホントにねぇ……ん?アレは…」
幸子「これは…あ、ちょっとサイズが大きいですね。こっちは…少し子供っぽいでしょうか…?」
幸子「うーん…あっ、これなんてどうですか!……って、あれ、杏さん?」
幸子「…杏さんがいない。どこにいったんでしょう」
杏「あ、ゴメンゴメン。こっちこっち」
幸子「あ、杏さん。よかった…って、何持ってるんですか?」
杏「ジャージ」
幸子「ジャ、ジャージ…ですか?」
杏「これ、良さげじゃない?家でも外でも着れそうだし、サイズもちょうど良いよ」
幸子「た、確かにその点は問題なさそうですけど…ジャージ、ですか?」
杏「ジャージ、良くない?着るの楽だし、ちょっとぐらい汚れても気にならないし」
幸子「そうかもしれませんけど…」
杏「いいなぁ、これ。気に入った。よし、これにしよう」
幸子「えー!?」
杏「あ、それで、何か用だった?」
幸子「あっ、そ、そうでした!ボクもちょうど良さそうなワンピースを見つけたんですけど…」
杏「おー、いいじゃん」
幸子「ですよね!流石ボク!…でも、ジャージ買うんですよね?」
杏「ん?別に一着しか買わないなんて言ってないし、それも買うよ?」
幸子「えっ、ホントですか?」
杏「うん。折角幸子が選んでくれたんだし」
幸子「そ、そうですよね!折角このボクが選んであげたんですから!」
幸子「買わないなんて選択肢はありえないですよね!ふふーん!」
杏「んじゃ、やっと決まったところで、レジに持っていくかね。えーと、レジはどこだ」
幸子「…えへへ」
杏「どしたの?」
幸子「何でもありませんっ」
杏「ふーん…?」
杏「いやー、意外と良い買い物が出来てよかったよかった」
幸子「ふふーん!やっぱり、買い物に来てよかったですよね!」
杏「そうだねぇ。じゃ、あとは、幸子の服を見て回ろうかね」
幸子「えっ、いいんですか?」
杏「まぁ、まだ時間はあるしね。杏の服買い終わったからさっさと帰るってのも悪いし」
杏「別に服だけじゃなくて、行きたい所があれば付き合うよ」
幸子「ふ…ふふーん!しょうがないですね!そんなにボクと一緒にお買い物したいんですね!」
幸子「それなら、この後も付き合ってあげますよ!」
杏「アッハイ」
幸子「じゃあ、次はあのお店に行きましょう!さっきから気になってたんですよね!」
杏「はいはい」
幸子「ほら、急いで下さいっ。まだまだ見て回りたいお店はあるんですから!」
杏「あー、引っ張るなぁー」
杏(ご機嫌だなぁ…幸子)
―3時間後―
幸子「ふふん、まぁ、こんな物でしょうか!」
杏「良かったね、気に入ったのが見つかって」
幸子「他にも気になるのが色々あったんですけど…これが一番良かったです!」
杏(まさか1着買うのに、杏の3倍の時間かかるとは思わなかった…歩き疲れた)
幸子「あ、もうこんな時間ですか…あっという間でしたね」
杏「そろそろ帰った方が良さそうだねぇ」
幸子「そうですね、まだまだ見て回りたいところはありましたけど…それはまた今度で!」
杏「むしろ、今日一日で全部回られたら杏がもたなかったよ…」
杏「ふあぁぁ…帰ったら一眠りしようっと…」
幸子「ボクを寮まで送り届けるの、忘れないで下さいね!」
杏「はいはい…分かってるよー」
幸子「それならいいです!」
杏「じゃ、帰るよー」
幸子「はいっ」
幸子「杏さん、今日はありがとうございました」
杏「どしたの急に」
幸子「ほら、ボクと杏さん2人だけって、あんまりないじゃないですか」
杏「あー…言われてみれば」
幸子「だから、今日は杏さんと一緒にお買い物が出来てとても楽しかったです!」
杏「それは何より」
幸子「それに、いつもは小梅さんと輝子さんのリーダーとしてしっかりしないといけませんけど…」
幸子「ボクだって、こういう時ぐらい誰かに甘えたいんです!」
杏「ふーん…そうだったんだ」
杏(他に甘える相手なんていくらでもいると思うけど…一応、黙っておこう)
幸子「あ、もちろん、こんなことボクが言ってたなんて他の人には秘密ですよ!」
杏「分かってる分かってる」
幸子「…たまにでいいので、また、ボクと一緒に遊んでくれると嬉しいです」
杏「まぁ、そこでイヤって言う程、杏も意地悪じゃないからね。誘ってくれたら付き合うさー」
幸子「ふふっ。やっぱり杏さんは、ボクの王子様ですね!」ギュッ
杏「えー、杏、男じゃないのに…。というか、そんなに腕組まれたら歩きにくい…」
幸子「いいんです!これは決定事項です!」
杏「なんでさー…」
幸子「今日買った服、今度着て来て下さいね!」
杏「そだねぇ。折角買ったんだし、その内着てくるよー」
幸子「きっと、きらりさんもビックリしますね」
杏「かもしれないねぇ…ん、あれは」
幸子「どうしました?…あっ!」
杏「おや、小梅と輝子じゃん」
小梅「あっ…杏さんと…幸子さん…」
幸子「こんな所で会うなんて偶然ですね!お買い物ですか?」
輝子「そ、そんな感じ…フヒッ」
小梅「デ、デート…してたんだ…えへへ」
輝子「ちょ」
幸子「デ、デートですか!?」
杏(あぁ、あの話、今日だったんだ)
幸子「ふ、ふふーん!ボク達だって、デートしたんですから!」
杏「ちょ」
小梅「あ、杏さんと…幸子さんも…デート…?」
幸子「そうですよ!ね、杏さん?」
杏「えっ…そこで杏に振られても…」
幸子「あっ、面倒そうな顔しないで下さいよ!」
杏「だって…」
杏「そっちはもう終わって帰るところ?」
小梅「う、うん…帰る…ところ…」
幸子「ボク達も、ちょうど帰るところだったんですよ」
輝子「フヒ…奇遇だね」
小梅「せ、折角…一緒に…なったから…」
小梅「よ、よかったら…今から…みんなで…ご、ご飯…食べに行きたいな…」
幸子「いいですね!」
輝子「フヒ…さ、賛成…」
杏「んー…お腹空いてるし、帰って用意するよりは、食べて帰った方が楽かな…」
幸子「本当に、楽する事が最優先なんですねぇ…」
杏「そりゃもちろん」
幸子「そんな、当然みたいな言い方されても」
小梅「ど、どこに…食べに行く…?」
杏「ファミレスでいいんじゃないー」
輝子「フヒ…ひ、人…多くないかな…」
幸子「うーん、多少は仕方がないんじゃないですかね」
杏「知る人ぞ知る隠れ家的なお店を知ってる人がいたらそっちに行くけど」
幸子「でも、そういうお店って逆に入りづらくないですか?静かかもしれないですけど…」
輝子「わ、分かる…」
小梅「き、緊張…するよね…」
杏「えー、別に普通にしてればいいんじゃないのー?」
幸子「杏さんのそういうところは見習うべき…なんでしょうか」
杏「どやっ」
幸子「あっ、負けませんよ!」ドヤァ
杏「いや、別に張り合うつもりは」
小梅「ふふ…お、面白い…」
輝子「フヒヒ…」
―数日後―
紗南「それで杏さん、ジャージ着てるんだー」
杏「いいでしょー。楽ちんだよー」
紗南「あたしも着ようかなぁ、ジャージ」
こずえ「こずえもー…じゃーじ…きるー…」
杏「おー、着れ着れー」
仁奈「キ、キグルミは!?キグルミはどうしたんですか!」
杏「こっちの方が楽かも」
仁奈「ガーン!!でごぜーます…!」
幸子「まさか、そっちを着てくるとは思いませんでしたよ…!」
杏「幸子に選んでもらった服も、外のお仕事の時に着て来るよー」
杏「今日は事務所で打ち合わせだけだから、こっち着てきたの」
幸子「むむむ、それならいいですけど…」
杏「みんなも着れば?ジャージ。んで、ジャージ部を結成しよう」
小梅「ジャ、ジャージ部…?」
輝子「な、何をする部活なの…?」
杏「ジャージ着てだらだらしたりお昼寝したりゲームしたりお菓子食べたりするだけ」
幸子「それ、いつも事務所でやってる事と何も変わってませんよね?」
杏「ジャージを着る事で、だらだらさがアップするのだ」
幸子「何の身にもならなさそうな部活ですね…」
おしり
ちっちゃい子+ジャージ流行らせコラ!
見てくれた人ありがとう
双葉杏(17)
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星輝子(15)
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輿水幸子(14)
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白坂小梅(13)
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三好紗南(14)
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遊佐こずえ(11)
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