貴音「つきのうさぎ」 (21)
765×モバマスです。不快に思う方はご注意ください。
貴音さんとあべななさんが実は月の人間だったら……というお話です。
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貴音(ふう、今宵のらあめんも実に素晴らしきものでした……)
貴音(月の都を離れて、あの方と出会ったこと……。それに比ぶべくもありませんがらあめんとの出会いも、こちらへやってきてよかったと感じさせますね)
菜々「ふふ〜ん、もうすぐ私もCDデビューっ! はぁー、夢みたいですっ!」ルンルン
貴音「おや、随分とよく似ている……。もし、そこのお方」
菜々(!! とうとうナナも路上で声をかけられるレベルにっ! しかも女性ファンだなんて!)
菜々「キャハッ☆ ナナに何か用で……すか?」
貴音「面妖な」
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菜々「あはは、えーっと。ファンの方ですよね!? 間違っても765プロ所属の四条貴音さんとかじゃないですよねっ!」
貴音「……いえ、私は確かに四条貴音ですが」
菜々「し、失礼しましたー!」ダッ
貴音「お待ちなさい」ガシッ
菜々「手を話していただけると嬉しいかなーって?」ダラダラ
貴音「私の質問に答えていただければこの手は離しましょう」
貴音「……何故、月の兎が此処にいるのでしょうか?」
菜々「ひ、人違いじゃないですかー? ナナはウサミン星人なので月の兎さんじゃ無いですよー?」
貴音「はぁ、懐かしくなって見間違えたのかとも思いましたが……」
貴音「ナナはどうして私に嘘をつくのですか?」
菜々「ひ、姫様どうしてナナの名前を……はっ!?」
貴音(一人称が自分の名前だということに気付いてもいいと思うのですが……)
貴音「観念しなさい」
菜々「う、ううー。折角プロデューサーさんにお願いしてブッキングした仕事もお断りしてたのにぃ〜」
貴音「”プロデューサー”? はて、貴方は此処で何をやっているのでしょう」
菜々「ナナは地球でアイドルをやってるんですよ!」
貴音「ほほう、実に興味深い話ですね。詳しく聞かせていただきたいのですが」
菜々「ナナは今からお家……じゃなかったウサミン星に帰るところなので無理ですっ! さよなら!」ダダダッ
貴音「あ、お待ちなさい!」
菜々「はぁっ、はぁ……。ここまで来れば流石に大丈夫なはず……」ガチャン
菜々「ふー、似てる似てるとは思ってたけど本当に月のお姫様だったんだー」
菜々「まっ、今の私には関係ないかー。お夜食お夜食ー」
貴音「お邪魔しています。このかっぷらあめんはいただいてもよろしいですか?」
菜々「ぶふーっ! ななな、なんでナナのお部屋に……ふふ不法侵入ですっ!」
貴音「そんなことより、このかっぷらあめんを……」
菜々「勝手に食べていいですよ、もうっ!」
貴音「真ですか!? お湯、お湯を沸かさなくては……」
菜々(どうしてナナのお部屋でお姫様がお湯沸かしてるんだろう……)
貴音「……して、どうしてナナは地球に?」ズルズル
菜々「食べながらお話するのは御行儀悪いですよー。それとなんで名前でよぶんですか?」
貴音「ごくん、ご馳走様でした。貴方のことは名前でしか知りませんから。嫌ですか?」
菜々「嫌っていうわけじゃないですけど、なんだか不思議な気がして」フフッ
菜々「ナナのこと、そうやって名前で呼んでくれるの、プロデューサーさんだけですから」
菜々「酷いんですよ、事務所の他の子達は揃いも揃ってさん付け出し! どうしてナナより年上の人までさん付けなんですか!」
貴音「ふふっ、その様子だと良い仲間に恵まれているようですね」
菜々「それは……はい。そうですね。それでナナが地球にいる理由でしたっけ……」
菜々「そうですねぇー、どこからお話しましょうか……」
菜々「ちょっと失礼しますね」カシュッ
貴音「おや、この国では貴方はまだソレを飲める歳では無い筈ですが」
菜々「ぷはー!こんなの、月で飲んだのに比べたら水みたいなものですよー。姫様もどうですか?」
貴音「遠慮しておきましょう。私、最初に酌を共にするお方は既に決めておりますので」
菜々「それ、月で言ったら大問題ですよ、わかってます?」
貴音「……ですが、ここは月ではありませんから。気にすることもありません」
貴音「それより、ナナのお話を早く聞かせていただきたいです」
菜々「ううー、急かさないでくださいよぉ」
菜々「うーんと、それじゃあ姫様が月からいなくなった辺りから……。あ、ポテチ食べますか?」バリッ
貴音「いただきましょう。かろりーが気になるところですが、此処だけの秘密と言うことに致しましょう」バリバリ
菜々「うげっ、カロリーとか言わないでくださいよぉー。うう、最近お腹が……ハッ!?」プニ
菜々「んんっ、姫様が月からいなくなって、それはもう都は大騒ぎでして」
菜々「どれくらいかって言うと、兎が一羽いなくなったことに誰も気づかないくらいで……」
貴音「つまり、私のすぐ後にナナもまた月を抜け出したと……?」
菜々「まあ、そんな感じです」
貴音「……ですが、何故月の都を出ようと? こんなことを言うのもなんですが、あそこで何かに事欠くと言うことは無いように思えますが……」
菜々「ナナは、自分の夢をどうしても諦められなかったんです」
菜々「月の都でも皆の憧れだった、舞の巫女にナナも憧れてて……」
菜々「ナナもあんなふうに、歌や踊りで皆を笑わせたいな……って」
菜々「でも、兎じゃ巫女にはなれないじゃないですか」
菜々「だから、その……、地球ならもしかしたらーって」
菜々「夢叶うまで、ちょっと時間はかかっちゃいましたけど」
菜々「だから今、ナナはとーっても幸せなんです」
貴音「ふふ、あいどるというものは、真に素晴らしきものであると。私も思います」
貴音「ねぇ、ナナ。お願いがあるのですが?」
貴音「どうか、私のことを『姫』と呼ぶのをお止めください」
貴音「此処は月ではありません。同じあいどるとして、私も名前で呼んではくれませんか?」
菜々「はいっ! えーっと……貴音、さん?」
貴音「ふふっ、これからもよろしくお願いします、菜々」
菜々「そうですねっ! 同じ月出身同士頑張りましょう!」
貴音「おや? 菜々は”うさみん星”とやらの住人ではないのですか?」
菜々「そ、それを今持ち出してきますかー……」
貴音「ちょっとした戯れです……。おや、もうこんな時間ですか。そろそろおいとましなければいけないようですね」
菜々「ホントだ、いつの間にこんな経ってたんだろう……。見送りますよ!」
貴音「いえ、それには及びません。幸い私の家もすぐ近くですので」
菜々「すごい偶然ですね……。どうして今まで気づかなかったんだろう……」
貴音「いえ、引越してきたのが先日なのです。仕事が忙しくて挨拶まわりも出来ていなくて……」
菜々「はぁー、さすが売れっ子アイドルは違いますねぇ」
貴音「ですが今回はいい機会になりました」
貴音「今度この部屋の二個隣の部屋に越して参りました四条貴音と申します。よろしくお願いしますね、菜々?」
菜々「ってええー!?」
——CGプロ事務所
モバP「菜々ー! 新しい仕事だぞー!」
菜々「わっ! 本当ですか!? どんなお仕事でも、張り切っちゃいますよー!」
杏「菜々さん、よくそんな働く気になるね……。いっそ杏の分まで働いてよ……」
モバP「杏はこの後レッスンがあるんだから何時までも寝てるんじゃないぞ」
モバP「それで仕事の中身なんだが……。なんと765プロから直接菜々を指名しての仕事だ!」
モバP「これが上手くいけば菜々の知名度も一気に上がること間違いなしだ」
菜々「……えーっと、そのお仕事ってもしかしてたk……四条さんとの共演だったりします?」
モバP「おっ、よく分かったな。なんでもラーメン店を回る番組の共演者として出て欲しいそうだ! レギュラーだぞ!」
菜々「あ、あはは……それは頑張らずにいられませんね」
モバP「だろう!? これで菜々も一気に全国区だな!」
モバP「ってしまった。菜々は765プロとの仕事は避けてほしいって話だったよな……」
モバP「先方が指名してきてるとはいえ、やっぱり今まで通り……」
菜々「あーストップです! それもう撤回しますよっ! ウサミン星人に不可能はありませんっ!」ズイ
モバP「そ、そうか……。ならオッケーって事でいいんだな」
菜々「もちろんですよ!」
菜々(貴音さんとのお仕事、受けない理由がありませんからねっ)
(どこで落ちをつければいいのか)これもうわかんねえな
お姫ちんと仲良くらあめん探索するウサミンとか、両アイドルのアパート前で出くわすP同士のお話とか、部屋でのんべんだらりと過ごす二人とかも思いついたんですがさすがに眠いので書ききれません……。
誰かが書いてくれればそれでいいと思います。
貴音「四条貴音の、らあめん探訪。本日も始めさせていただきましょう」
貴音「ふふ、今回はげすとをお呼びしています。しんでれらがーるずぷろだくしょん所属の……」
菜々「安倍菜々でーす☆ よろしくお願いますっ、キャハッ☆」ウサミンッ!
シーン
菜々(あ、あれれー?)
貴音「菜々は相変わらずですね。それでは、今回のお店へ参りましょう」
菜々「ちょ、ちょっと待ってください! よりにもよって完全スルーですか貴音さん!?」
貴音「はて? 私は今回のらあめんの事で頭がいっぱいなのです……。ああっ、鶏ガラスープの透き通るような見た目、そこに隠された野菜の旨味……」ジュルリ
貴音「こうしてはいれません、菜々! 走るのです!」グイィ
菜々「えっちょっ力強おおおおおおお引っ張らないでくださあああああい!?」
菜々「し、しぬかとおもった……」ガクガク
貴音「さあ、もうすぐ注文したらあめんが出来上がるようですよ?」
菜々「ちょっと待って……息を整えますから……」
貴音「そうですか。でしたらその間に見た目を楽しむことに致しましょう」
貴音「琥珀色のすうぷに、色とりどりの具材……ああっ、私もう辛抱なりません!」
菜々「はぁーっ! ナナもお腹ペコペコです! いただきましょう貴音さん!」
貴音「……いざ、尋常に」
菜々「それって色々と間違えてませんか?」
菜々「菜々もいっただきま〜す」
貴音「」ズルズル
菜々「」ズルズル
貴音「これは……。真美味ならあめんですね。この、麺に絡むすうぷが絶妙です」
貴音「もちろん、すうぷも丁寧に仕込まれたのがよく分かる味で……。決して薄味というわけではありませんが、口のなかに嫌な余韻が残りません」
菜々「ホントですねっ! 〆に食べたら……いえ、なんでもないです。う、ウサミン星にもこんな美味しいラーメンありませんよ!」
貴音「菜々は一体何をしめるというのでしょうか? それに、うさみん星とは……」
菜々「はわっ! そそそそれはですね……えーっと、アレです! 美味しいラーメンに味をしめちゃったんです!」
貴音「なるほど、確かにこの味はこの一回きりにするには惜しいですね」
菜々「そうですっ。オフの時に食べにきたいくらいで……」
菜々(よ、よーし。なんとか取り繕えたかな?)
貴音「それにしても、うさみん星とは一体どれほど遠くにあるのでしょう?」
菜々「う、ウサミン星はですね……。だいたい東京から電車で一時間くらいです」
貴音「おや、うさみん星というのは菜々の」
菜々「わーわー! 違いますー! ウサミン星はお空に輝く兎達の星なんですぅー!」
貴音「め、面妖な……。そういうことにしておきましょう」
菜々「な、なにか引っかかる……。はぁ、それにしてもこのラーメン本当に美味しいですねぇ」
貴音「まったくもってその通りです。私など既に替え玉を五つも頼んでしまいました」
菜々「ナナが半分食べ終わった位なのにっ!?」
貴音「ふふ、らあめんともなればいくらでも食べれてしまいますからね」
菜々「まさしく、面妖です……」
貴音「これは、私の台詞を取られてしまいました。それと、うさみん星の事で質問があるのですが」
菜々「ど、どうぞ! なんでも答えちゃいますよ!」
貴音「うさみん星でも、此処と同じような月は見えるのでしょうか?」クス
菜々「! それはもちろんです! なんてったってウサミンの星ですからね! とーっても綺麗なお月様が見れますよ!」
貴音「そうですか。私も、菜々と共に眺めてみたいものですね」
菜々「今年の十五夜に、ウサミン星に招待してもいいですよっ!?」
貴音「おや、うさみん星というのは地球と同じ時期に十五夜があるのでしょうか」
菜々「そそそそうなんですよっ! しかも、ウサミン星の皆が一緒に祝いに来てくれるんです!」
貴音「それは楽しみですね」
菜々「ええっ! それはもう楽しみにしててくださいねっ!?」
菜々(ううっ、またやってしまった……。晶葉ちゃんにまたお願いしないと……)
菜々「ふぅ。全部食べ終えちゃいました。ご馳走様でした!」
貴音「丁度私も十個目を食べ終えたところです。時間も、ちょうどいい頃合いのようですね」
貴音「四条貴音のらあめん探訪。次回も素晴らしき出会いがある事を祈りましょう」
菜々「あっ、ナナ、貴音さんにやってほしいことがあるんです! ちょーっと耳を貸してくださいね?」ゴニョゴニョ
貴音「……手を、頭の上に……? これは、面妖な……」
菜々「ふふーん、これで貴音さんも名誉ウサミン星人です! さあ、一緒にやりましょう!」
菜々「せーのっ」
菜々「ウッサミーン!」
貴音「うっさみーん」
菜々「キャハッ☆ 決まりましたー!」
貴音「真、面妖な……」
菜々(ヤバい、貴音さんとの仕事、楽しい……!)
END
くぅ〜ww疲れました!
一晩寝たら書きたいことがどっか行ったのでこれで終わりにします。
終わったらHTML化依頼をだす……ので合ってますよね?
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