男ふたの自宅

男ふた「……よし」

男ふた（両親は仕事、姉は旅行、妹は買い物で遅くまで帰ってこない）

男ふた（この日がチャンスだ）ｶﾞｻｺﾞｿ

男ふた「……」

男ふた「それにしても」

男ふた「まさかこれを着るとは……」ﾊﾞｻｯ

数日前

友「それより聞けよ男ふた！　最近いいのが手に入ったんだよ！」

男ふた（またいつもの話か）

男ふた（……友特有の女装話）

男ふた「もしかしてスカートか？」

友「いや違う、ウィッグだよ！　これで作業がいちだんと捗るぜ」

男ふた（友は昔から女装でオナニーするのが習慣らしい）

男ふた（そのことをなぜか俺にだけ話している）


友「ウィッグって知ってるか？　ウィッグはなー」

男ふた（これがなければ普通のいいやつなんだけどな）

友「それでさー、バレそうになってさー」

男ふた「なあ」

友「ん？」

男ふた「それってそんなにいいのか？」

友「……！」

友「珍しいなお前が質問してくるなんて」

友「いつもお前相づちうってくるだけだし」

友「もしかして興味わいてきたのか？」

男ふた「いや、まあ……お前がその話してると普段よりいきいきと話してるから……少しだけな」

友「……そういえばお前最近変わったよな」

友「具体的にはわからないがなんか変わった」

男ふた「は？　なんだよいきなり」

友「だってお前ガキの頃三人官女って言われてキレて」

友「それがきっかけで空手始めたんだろ？　俺が誘ってさ」

友「うーん」

男ふた「…………」

男ふた（確かにかなり変わったな、女ふたに抱かれてから）

男ふた（だが…いくら友でも女ふたに抱かれたとは言えんしな）

友「……わかった、これ以上は詮索しない」

友「サイズ間違って買ったやつやるよ、開封してないやつ」

友「宅急便で送るからな！　ちゃんとバレないように工作して」

男ふた「そこまでしなくていいから、あとちゃんと金も払うし」

友「いや、これは餞別だ友よ」

友「新たな旅立ちへの……！」

男ふた「世話かけるな、サンキュー」

男ふたの部屋

男ふた「これがうわさのメイド服か」

男ふた「…………」

男ふた「これを女ふたが着たら……」


?脳内イメージ?

女ふた『お帰りなさいませぇ！　ご主人様！』ﾆｺｯ

女ふた『きゃっ…ご、ご主人様なにを……！』

女ふた『ひゃんっ！　ら、らめてくらさぃ…ひゃああ！』


男ふた「…………」

男ふた（むしろそっちで抜きたい）


男ふた「今ならまだ間に合うぞ」

男ふた「ちょうどオカズもできたし」

男ふた「今なら……」

男ふた「…………」

男ふた（……ああこうなったらヤケだ！　今は誰も見てない！）

男ふた（俺は好奇心に勝てなかった！　勝てなかったんだ！）ﾊﾞｻｯ

男ふた（図解のとおりに着ればいいのか）

男ふた（これは……太ももに着けるのか）

男ふた（なんで女物のパンツまで入ってんだよ）

男ふた（これも穿くのか……）

男ふた「着たはいいが……」

男ふた「当たり前だけど、これどっからどう見ても男だよな……」

男ふた「気持ち悪すぎてめまいがしてきた」

男ふた「とりあえす座布団に座って、っと」ﾄﾞｻｯ

男ふた（パンツをずらして……）

男ふた「…………」ｼｺｼｺ

男ふた（たしか友は『女になったつもりで』だとか『高い声で』だとか言ってたな）

男ふた「……んっ」

男ふた「はあ……」

男ふた（女になったつもりで……女になったつもりで……）

男ふた「あっ…あっ……」

男ふた（もっと高い声で）

男ふた「ああっ、ぁ……」

男ふた「うっ……」ﾄﾞﾋﾟｭ

男ふた「…………」ﾌｷﾌｷ

男ふた（まあ、なかなかだったな）

男ふた（さて着替え……）ﾋﾞﾁｬ