P「うちのアイドルたちの人気の理由がわかった」(98)



P「バカだからだ」


小鳥「えっ」

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書き溜めなし、ちょっとずつ書いてく。
全員登場するかどうかは未定。




小鳥「な、なにを言い出すんですか急に!」

P「いや、うちのアイドルたちはなぜ人気なのかを考えてたんですよ」

P「ほら、何が人気の要因になっているかをちゃんと把握できればこの先のプロデュースを効果的に行えるじゃないですか」

小鳥「そこまではわかりますけど」

P「で、研究した結果」

P「あ、うちのアイドルたちってバカなんだ、と」

小鳥「そこがわかりません」


P「あ、ちなみにバカって別に貶しているわけじゃないですよ?」

P「ほら、バカな子ほどかわいいって言うじゃないですか」

P「こう……愛され系バカというか……」

小鳥「うーん?」

P「じゃあ、わかりやすく検証していきますか」

P「最初だからなるべくわかりやすいのを……」

P「よし、じゃあ貴音からいきますか」

小鳥「た、貴音ちゃんですか?バカなんてイメージ全くないですけど……」

P「まあ、まずはこれを見てください」ピッ




貴音『……』



小鳥「この映像は?」

P「つい先日の実験映像です」

小鳥「……これ、隠し撮りですよね」

P「ええ」

小鳥「な、何考えてるんですか!?通報しますよ!?」

P「まあまあ。実験ですから」

小鳥「……内容次第では、許しませんよ?」




貴音『……』ピラッ



小鳥「雑誌を読んでますね」

P「ええ。仕事の合間に事務所に戻ってきた時の映像です」



P『……』コトッ

貴音『……ん?』

貴音『あなた様、これは?』

P『ああ、先日得意先からもらったんだ』

P『置いとくから、食べていいぞ』

貴音『そうですか、ありがとうございます』




小鳥「なんですか?これ」

P「もらった和菓子です」

小鳥「ん……プロデューサーはどこに行ったんですか?」

P「机で仕事をしてます」



貴音『ではおひとつ』

貴音『……』モグモグ

貴音『……』

貴音『……』モグモグ




小鳥「食べてますね」

P「はい」

小鳥「……あ、2個目」



貴音『……』モグモグ

貴音『……』ピラッ

貴音『……』モグモグ



小鳥「……雑誌を見ながら手が進んでますね」

P「ちなみに、これ昼食の後の映像ですよ?」

小鳥「そ、そうなんですか?」

P「ええ、この直前に二十郎で食べてきました」

小鳥「……」




貴音『……』モグモグ

貴音『……』スッ



小鳥「どこか行きましたね」

P「ええ、そしてその隙に」



P『……』ガサガサ



小鳥「? お菓子を足した……んですか?」

P「ええ、貴音が食べた分と同量を」

小鳥「……あ、貴音ちゃん戻ってきた」




貴音『……』ストッ

貴音『……』

貴音『……』モグモグ



小鳥「あれ!?」

小鳥「これ……貴音ちゃん、気づいてない?」

P「……」



貴音『……』モグモグ

貴音『……』

貴音『……お茶でも欲しいですね』



小鳥「あ、また席を離れましたね」




P『……』ヒョイ



小鳥「あ」

P「今度はその隙に一個だけ失敬してみました」



<アナタサマ、オチャヲドウゾ<アア、アリガトウ

貴音『……』

貴音『……はて?』

貴音『あなた様あなた様』

P『どしたー』

貴音『このお茶うけですが、あなた様はお食べになりましたか?』



小鳥「!?」




P『ああ、いま一個もらったけど』

貴音『そうですか。なかなか美味な和菓子です』

P『ああ、うまいな』



小鳥「すぐ気づきましたね」

P「ええ」



貴音『……』モグモグ

貴音『……』モグモグ



P「まあしばらくこの映像が続きますんで説明しておくと」

P「この後何回か、貴音が席を立つたびにお菓子を補給してみたんですが、まったく気づく様子はありませんでしたね」

小鳥「そ、そうなんですか……」


P「なぜか増えた分には気づかずに、一個でも減っているとすぐ気づく……」

P「もうバカですね。バカわいい」

小鳥「……」

P「あ、もうそろそろ見どころですよ」



貴音『……』モグモグ

貴音『……』スッ

貴音『……あ』



小鳥「ついに全部食べちゃいましたね」

P「そう、そしてこの時のこの表情!!」



貴音『』(´・ω・`)



小鳥「か、かわいい……」

P「ね!?」

P「しかもこの後……」




貴音『あなた様あなた様』

P『んー?どうした?』

貴音『戴いたお茶うけがなくなってしまいました……』



P「ってあたりめーだろ!!お前が食ったからだろ!!勝手に消えてなくなったみたいに言うな!!ああもうかわいいなあ!!」

小鳥「落ち着いてください」

P「おっと、失敬」

P「とりあえずこんなとこですね」


小鳥「なんとなく言わんとしていることはわかります」

P「まあ反則ですよね」

P「貴音って身長も大きいし、大人みたいな雰囲気もありますけど」

小鳥「ちょっと抜けてるところもありますもんね」

P「そうです。そのギャップですね、人気の一つは」



貴音『』(´・ω・`)イチジテイシ



ちょっと書いた分投下してみる。




P「あとは……そうですね」

P「真とかいきますか」

小鳥「ああー……真ちゃんは悪いけど想像つくかも」

P「そうですか?」

小鳥「運動に死ぬほど付き合わされたとか?」

P「全然違いますね」

小鳥「……」

P「まあ……結構残念な仕上がりになってしまいました」ピッ




真『じゃあプロデューサー!いつもの公園回って裏を通って先にここに戻ってきた方の勝ちってことで!』

P『しょうがないな……しかし、勝負なら負けるわけにはいかない』

真『ボクだって中距離は結構速いんですからね!』

P『言っとくが、俺もかなり速いぞ』



小鳥「これは?」

P「以前、昼飯賭けてちょっとした勝負をしたんですよ」

P「真が勝ったらメシおごるって。ちょうど暇でしたし」



真『それじゃよーい……スタート!!』タタタ

P『……』



小鳥「あれ?プロデューサーさんは走らないんですか?」

P「まあ、見ててください」




P『……』

P『……』

P『……ふぁあ』

P『……』



小鳥「……」

P「たぶんもうそろそろ……」



タタタタタタ……

真『はぁはぁ……って、プロデューサー!?』

P『ふぅ……遅かったな』

真『あれ!?なんで!?』

真『なんで……先にゴールしてるんですか!?』



小鳥「ああ……真ちゃん」

P「ね?残念でしょ?」




真『くっ……も、もう一回お願いします!!』

P『もう疲れたんだが……』

真『お、お願いします!もう一回だけ!!』



小鳥「よくもまあいけしゃあしゃあと……」

P「ま、まあ実験ですから……」



真『スタート!うぉぉぉぉぉぉぉぉお!!』タタタタタタ……

P『……』



P「とまあここまで」ピッ

P「あとは同じことが繰り返されるわけです」


小鳥「……」

P「……」

P「そういう顔になりますよね……」

小鳥「まあ……残念ながらここは見抜いてほしかったですね」

P「ええ。まあその猪突猛進なところがいいところでもあるんですけど」

P「そしてこの後ネタバレしたら、まぁー怒ってましたね」

小鳥「そりゃそうですよ」

P「で、その罰としてこうなりました」ピッ



真『まったく、プロデューサーは!!』ガツガツ

P『だから悪かったって』



小鳥「牛丼屋?」

P「ええ」




P『実験だ実験』

真『そうは言ってもですね……まったく』



小鳥「……真ちゃんの前にあるのは……タライ?」

P「真に牛丼の大盛りをおごらなきゃ許さないと言われましてね」

小鳥「お、大盛りですか……」

P「その前に『ぎゅ、牛丼ですか……』って言ってほしいですね、女の子として」

P「ちなみに、小鳥さんはメガ牛丼って知ってますか?」

小鳥「メガ牛丼? ……いいえ」

P「並と比べてご飯が大盛り、肉が三倍というものなんですけど」


小鳥「……」

小鳥「あ、もしかして」

小鳥「大盛りじゃなくて、メガ盛りを頼んだんですか?」

P「……いいえ」

P「真が食べてるのは『牛丼キング』です」

小鳥「」



真『……』ガツガツ



小鳥「ぎゅ、牛丼キング?」

P「ええ」

P「その量は並と比べてご飯が2.5倍、肉に関しては……」

P「並の6倍です」

小鳥「」



真『……』ガツガツ




P「カロリーに至っては2200kcalオーバー」

P「ちなみに成人女性の一日の必要カロリーはそこそこ運動する人で約2400kcalです」

小鳥「……」

P「そして約10分足らずで……」



真『はー……ごちそー様でした!』



小鳥「か、完食……」

P「そしてここ!!」



真『へへ、おいしかったです!』



小鳥「このご飯を口元につけたまま微笑む笑顔」

P「天使ですね」


小鳥「なんか趣旨変わってきてません?」

P「そんなことはないですよ」

P「小学生でもわかるようなネタに引っかかるし、お姫様になりたいはずが所望するのは牛丼」

P「挙句の果てに明らかに大盛りとは桁が違う化け物を相手に、気づかないばかりか完食」

P「そしてあの笑顔、ご飯粒付き」

P「……バカと天使は両立するってことですよ」

小鳥「は、はあ……でも天使はやよいちゃんじゃないんですか?」

P「はい?」

小鳥「いや世間だとそういう風潮って言うか……」

P「決まってないですよね?」

小鳥「は?」

P「天使は一人でなければいけないって決まりはないですよね?現に聖書にも多くの天使が登場しますし」

小鳥「」


P「っていうか真ってやばいくらいかわいくないですか?」

小鳥「はい?」

P「いや、以前と比べると明らかにかわいくなってますよね?」

小鳥「……」

P「美形……なのに、かわいさも持っている」

P「もっと多くの人に真の魅力を知ってほしいですね」

小鳥「真面目に語っているはずなのに、どことなく変態臭がするのはなんでですかね?」

P「真がかわいすぎるからでしょう」




P「さて、じゃあ次は……」

P「ちょっと変わり種で、雪歩あたりいきますか」

小鳥「うーん、雪歩ちゃんもバカってイメージは……」

P「じゃあこれを見てください」ピッ

小鳥「……?」

小鳥「……ただの砂場にしか見えませんけど」

P「ここにあるの、なんだかわかります?」

小鳥「んー?」

小鳥「……何ですか、これ?私にはボールが埋まってるようにしか……」

P「これ実は、雪歩の頭なんです」



小鳥「!?」



『……』




小鳥「えぇー……!?」

P「雪歩って、『穴掘って埋まってますぅ~!』ってよく言うじゃないですか」

小鳥「え、ええ……」

P「けど、大抵誰かが止めますよね」

小鳥「はい」

P「止めなかった結果が、これです。ほんとに埋まるんですね」

P「実際に雪歩が埋まってるのは極めて貴重な映像だと思いますよ」

小鳥「……」

P「……」

小鳥「で?」

P「はい?」

小鳥「いやいや、だからなんなんですか?」

P「いや、やっぱり雪歩もバカだなって」


いったんおわり。つづきはそのうち




P『ゆきほ~』

雪歩『ぷはぁ! ……あ、プ、プロデューサー……』



小鳥「生首じゃないですか……」

P「そもそも『埋まってますぅ~!』って、実際に埋まる必要ないでしょう。なに?バカなの?死ぬの?」



P『ったく、ほんとに埋まってどうするんだよ』

雪歩『はうぅ……私みたいなちんちくりんは埋まってるのがお似合いなんですぅ……』



小鳥「ちなみになんで埋まってるんですか?」

P「えーと、なんでしたかね……」

しまった。
>>1です




P『だから悪かったって』

P『でももう限界だったんだ。いわば緊急措置だよ、緊急措置』



P「ああ、思い出した」

小鳥「なんです?」

P「……もうしょうもないことですよ」



雪歩『もういいです……どうせプロデューサーは』

雪歩『……私より生茶の方が大事なんですぅ!!』



小鳥「しょうもな!」

P「デスヨネー」




P『だ、だから一応帰ってくる時間はわかってるっていっても大抵押したりするだろ?』

P『ずっと水分取らなかったりすると、ほら、日中症とかの恐れもあるしさ……』



P「ほら、この前音無さん買い出し行って事務所空けたじゃないですか?」

小鳥「ああ、あの時の話ですか」

P「はい。いつもだったら音無さんか雪歩が冷たいお茶入れたりしてくれるからそれに甘えてますけど」

小鳥「……自分でやるのはめんどくさかった、と」

P「まあ……そうですね」



雪歩『……わかってます』

P『え?』

雪歩『頭ではわかってるんですけど……でも』

雪歩『私の腕は……止まってくれませんでした』



小鳥「なんでいい話風になってるんですか?」

P「さあ?ただどんなセリフだろうと生首状態で言われたら台無しですよね」




P『とりあえず事務所に戻ろう。いつまでもこんなところにいたらほんとに熱中症になっちゃうぞ?』



P「ちなみに後から聞いた話なんですが、砂の中は適度にひんやりしてて夏場は気持ちいいらしいですよ?」

小鳥「一生役立つことはなさそうな情報ですね」



雪歩『うう……わかりました』

P『よし』

雪歩『あ……で、でも』

P『ん?』

雪歩『でも……これだけ聞かせてください』

雪歩『プ、プロデューサーは……私の淹れたお茶と……生茶』

雪歩『……どっちが好きなんですか?』



小鳥「めんどくさい……」

P「ええ。伝家の宝刀『めんどくさかわいい』ですね。まさか雪歩までものにしてるとは」

小鳥「雪歩まで?」

P「めんどくさかわいいのパイオニアと言えば千早でしょう」




P『そんなの決まってるじゃないか』



P「ここでちょっと切り込んでみました。見どころですよ」

小鳥「?」



P『……雪歩の(お茶)が好きだ』

雪歩『……!』

雪歩『……はぅぅ』/////



小鳥「……なるほど。反則ですね」

P「ええ。正直『はぅぅ』と『あぅぅ』に関しては雪歩に並ぶものはそうそういないでしょう」

P「そして自分で聞いといて自分で赤面」

P「……It’s an archangel.」ピッ

P「そうそうエンジェルと言えば、『らぶりー♡えんじぇる』って曲知ってます?」

小鳥「いいえ?」

P「なんか雪歩とやよいの歌ってるシーンを組み合わせて曲をつけた動画があるんですけど」

小鳥「それが?」

P「天使でした」

小鳥「そうですか」

P「最初見たとき天使かと思ったんですけど」

P「もう一回見たらやっぱり天使でした」

小鳥「……そうですか」

P「あと中毒性もありますね。最初は2時間おきくらいに聞きたくなりましたもん」

小鳥「……ソウデスネ」


P「俺、タカツキ教とかハギワラ教とかを作ったらきっと戦争ってなくなると思うんですよ」

小鳥「……」

P「ええ、はい」

小鳥「……」

P「じゃ、もう説明はいらないかと思いますが一応最後まで見ましょう」ピッ



P『じゃ、戻るぞ』

雪歩『あ、あの……プロデューサー』

P『ん?』

雪歩『……すいませぇん……動けないですぅ』


きりいいしここまで


P「どうですか?そろそろ俺の言いたいこともわかっていただけたと思いますが」

小鳥「まあわからなくもないんですけど……」

P「まだですか……」

小鳥「というか」

P「はい?」

小鳥「さっきからいかにアイドルがかわいいかという話になってきているような」

P「そんな馬鹿な」

小鳥「違いますかね?」

P「くっ……ではあと二人で勝負を決めて見せます」

小鳥「あと二人?」

P「今回実験をしたのはそんなもんなんで」


P「では次行きますか」

小鳥「誰ですか?」

P「千早です」

小鳥「千早ちゃんですか……」

P「印象的には?」

小鳥「うーん、年齢より大人びてると思いますし、やっぱり馬鹿って言う印象はないですねえ」

小鳥「まあちょっと変わってるところは確かにありますかね」

P「では『めんどくさかわいい』についてはもう説明の必要もないかと思いますので、ちょっと違う路線で」

P「ちなみに今回は何も仕掛けていません」

小鳥「そうなんですか?」

P「ええ、いたって日常の風景ですよ」ピッ




P『……』カタカタ



小鳥「……」

P「……」

小鳥「プロデューサーさんが仕事してますね」

P「ええ。まあそのうち来ますんで」



P『……』カタカタ

千早『プロデューサー』



小鳥「あ、千早ちゃん登場」



P『どうした?』

千早『プロデューサー、知ってますか?』

P『え?』

千早『「天ぷら」という言葉は日本語じゃないんですよ』

P『……へー』



小鳥「……」

P「……」




千早『……』

P『……それで?』

千早『それだけです』

P『えっ?』



小鳥「えっ?」



千早『……失礼します』

P『……』



小鳥「……」

小鳥「えっ?」

P「……」ピッ

P「……」

小鳥「……」

小鳥「えっ?」

P「まあ……そうなりますよね」

小鳥「いや、そうなりますよねじゃなくて」

P「一応もう一つくらい見ておきますか」ピッ




P『……』カタカタ

千早『プロデューサー』

P『ん?なんだ?』

千早『ハトいるじゃないですか?』

P『ハト?クルッポーのハトか?』

千早『クルッポーのハトです』



P「かわいい」

小鳥「……」



P『それが?』

千早『ハトって仰向けにされると、どうしていいかわからなくなって動かなくなるそうですよ』

P『……へー』

千早『……』

千早『ち、ちなみに手品とかで使われるハトは仰向けにされてるから動かなくなってて都合がいいらしいです』

P『……』

P『……へー』

千早『……はい』

P『……』



小鳥「めっちゃ『で!?』って言いたいですね」

P「ええ、こらえるのに苦労しましたよ」




P『で?』

千早『……失礼します』



小鳥「こらえられてないじゃないですか!」

P「……」

小鳥「すごい肩を落として去っていきましたね……」

P「ま、まあ悪いことしたなーと思ってますよ」ピッ

小鳥「で、なんなんですかこの茶番は」

P「うーん、って言っても直接聞いたわけじゃないんで推測ですけど」

P「なんか俺に話しかけるのに用事がないと話しかけちゃだめだと思ってるみたいなんですよね」

小鳥「そんなこと……」

小鳥「でも千早ちゃんか……」

P「そう、千早なんですよ」

小鳥「なくはなさそうですね」

P「ね。世間話でもなんでも軽くしたらいいのに」

P「まったく、かわいいですよね」

小鳥「えっ?」


P「間違った。まったく、バカですよね」

P「ちなみにその裏付けになりそうな映像もありますよ」

小鳥「裏付け?」

P「ええ、千早が世間話をしたいと思っているという」ピッ



P『……』カタカタ

千早『プロデューサー』

P『どうした?』

千早『マンボウって、一度に約3億個以上たまごを産むらしいですよ』

P『……うん』



小鳥「さっきと同じじゃないですか……」

P「こっからですよ」




千早『そ、それと!』

P『な、なんだ?』

千早『自分の体表についた寄生虫が嫌で海面に飛び上がって落とそうとするらしいんですけど……!』

千早『着地した時の衝撃でショック死するのもいるらしいです!』

P『……』



小鳥「ああ……」

P「……」




千早『……』

P『……』

P『……ぷ』

千早『!?』



小鳥「!?」



P『あはははははは!なんだそれ!おもしろいな!』

千早『は、はい!面白いですよね!?』



小鳥「すごい満面の笑みですね……」

P「俺は愛想笑いですけどね」

小鳥「」

P「しかしこの笑顔……ご飯30杯はいけますね」




P『ははは……うん、いい笑顔だな。最近調子はどうだ?』

千早『は、はい!すごくいいと思います!先日のレコーディングも……!』



小鳥「なるほど、世間話にちょっと無理して乗っかってあげたわけですね」

P「ええ」

小鳥「なあんだ、やっぱり優しいところもありますね。プロデューサーさん!」

P「……その結果」



千早『それとこの前のグラビアの撮影ですけど、正直最初は気乗りしてなかったんですよ、それでもこれは仕事なんだからやらなくちゃと思って、それにせっかくプロデューサーに取ってきていたただいた仕事ですし、トップアイドルを目指すにあたっていろいろな経験も必要ですよね、私わかってますから、それで……』

P『……うん、うん』



小鳥「……」

P「……」




千早『でもやっぱり歌関係の仕事の方が気合が入りますね、あ、いえ、その他が気合が入ってないわけじゃないですよ、もちろん他の仕事もきっちりやってます、あ、そういえば歌というより声を出す仕事が結構好きだということに気づいたんですよ私、吹き替えとかナレーションとか、あとは……』

P『…………』



P「……音無さん」

小鳥「……」



千早『レッスンの方も最近すごく調子がいいですよ、以前は得意じゃなかったビジュアルレッスンも最近はいい調子ですし、あ、自分で言うとちょっとあれですよね、でもほんとにいい感じです、ボーカルレッスンは問題ないですしダンスも、そうそう、ダンスもすごく調子がいいんですよ、私ダンスも好きなのかなって考えたり……』

P『』



P「優しさって……なんでしょうね」




P「さて、ということで終わりです。わかっていただけましたか?」

小鳥「まあ……」

小鳥「あれ?っていうか終わりですか?」

P「えっ?」

小鳥「さっき千早ちゃんの前に残り二人って言ってませんでした?」

P「よく覚えてますね」

小鳥「そりゃちょっと前のことですから」

P「失敗したな……」

小鳥「失敗?」

P「ええ」

P「ぶっちゃけ最後の一人はそのまま闇に葬ろうかと思っていたんですが……自然に口に出てました」


小鳥「や、闇に葬るって……」

P「……」

小鳥「何かまずいんですか?というかラストは誰ですか?」

P「……春香です」

小鳥「春香ちゃん?」

P「はい」

小鳥「まあちょっと天然なところはありますけど、今までの子と五十歩百歩じゃないんですか?」

P「そうですねえ……」

P「まあいいです。どうせなら意見も聞きたいですしね」

P「では見てみますか」ピッ



『……』



小鳥「事務所の入り口ですね」

P「ええ。今から春香が来ます」




春香『おっつかれさまでー……って、あれ?』

『↓』

春香『……?』



小鳥「ん? 何見てるんですか、春香ちゃん」

P「ガムテープで事務所の床に矢印を何か所か」

小鳥「矢印?」



春香『……』テクテク



小鳥「矢印に導かれるように歩いてますね」

P「導いてるんです」



春香『……』テクテク

春香『あ……』



小鳥「あ、給湯室のポット……」

小鳥「……なんか張り紙張ってますよね?」

P「ええ」

小鳥「なんて書いてあるんですか?」

P「『絶対に開けてはいけません』……です」




春香『……えい』ポチ



小鳥「ま、迷いなく開けましたね……」

P「まあそれが狙いですからね」



『あほ』

春香『……』



小鳥「……」

P「……」



春香『……』

春香『ずこー!』



小鳥「!?」




春香『いやなんかちがう……』

春香『……』

春香『あ、あほって!あほってなんですか!?』

春香『……ふつうだなぁ』



小鳥「……ぁあ」

P「……」



春香『うーん……』

春香『……』

春香『がっぺむかつく!』クイッ



小鳥「……うっ」

P「泣かないでくださいよ」



春香『はー……仕事行こ』スタスタ



P「……」ピッ

小鳥「……」

P「……」

小鳥「……」

P「……」ピッ




『……』



小鳥「ちょ、ちょっと!?無言で再開しないでくださいよ!」

P「すいません……でもサンプルはもう一つあるんです」



春香『おはようございまーす……』ガチャ

春香『誰もいな……い?』

『↓』

春香『……』テクテク



小鳥「……迷いないですね」

P「そうですね。次は……」



春香『……』ピタッ

『絶対に口にしてはいけません』




小鳥「なんですかあれ……白い……」

P「盛り塩です」



春香『……』



小鳥「し、しお……今回はさすがに……」

小鳥「そもそもよくわからないものを舐めることはないんじゃ……」



春香『』ペロッ



小鳥「舐めた!?」

P「そして!」



春香『ぺろっ……これは!青酸カリ!?』



小鳥「」

P「擬音まで口にするあたり、さすがですね」




春香『……いやー!今のはいいリアクションだったんじゃないかなあ!』



小鳥「は、春香ちゃん!ちがうわ!あなたはアイドルなのよ!?」



春香『はあ……しょっぱい』ペロペロ

春香『ちょっと多いなあ……』ペロペロ



小鳥「それに別に完食しなくてもいいでしょう!?」

P「ぺろぺろってなんか卑猥ですよね」



春香『……ふう、ごちそうさま』

春香『さて……仕事行こ』スタスタ



小鳥「……」

P「……」ピッ


小鳥「……」

P「……なんかすいません」

小鳥「……いえ」

P「ちなみにですね」

小鳥「ま、まだ何か?」

P「春香、二回とも最後になんて言ってました?」

小鳥「最後……」

小鳥「……『仕事行こう』ですか?」

P「ええ」

P「でもあいつ、別にこのVTRの後仕事とか入ってないんですよ」

小鳥「……うっ」

P「吐かないでくださいよ」

小鳥「……」

小鳥「残念ながら擁護の仕様がないですね……これは」

P「まあ」

小鳥「え?」


P「まあ、俺はそんなとこまで含めて春香がかわいいと思いますけどね」

小鳥「」




「計画通りですよ!計画通り!」




おはり


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