絵里「100人の海未」 (59)
音ノ木坂学院 中庭
海未「今日の練習はこれで終わりにしましょうか」
ことり「ふぅー…今日も疲れたねー……」
海未「ライブ前ですし、しっかり練習をしないと、ですよ!」
穂乃果「まあそれもそうなんだけどー…あー、つっかれたぁ…」
凛「ねえねえ!穂乃果ちゃん!これ見て!」
穂乃果「ん?………わー!蟻の巣だ!」
花陽「蟻さんがいっぱい食べ物を運んでる…」
凛「働き者にゃー」
真姫「そうでもないわよ」
にこ「え?真姫ちゃん、どういうこと?」
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真姫「実はね、蟻の集団のうち、7割は働かずにウロウロしてるだけらしいわ」
凛「にゃ!?マジか!」
花陽「3割の子たちが頑張ってるんだねー……」
穂乃果「まるで海未ちゃんみたい!μ'sの3割、海未ちゃんだねっ!」
海未「…穂乃果も3割になってくださいよ…」
ことり「でもそれなら、3割の子たちだけで巣を作っちゃえばいいのに!」
絵里「んー、それも違うって言うわよー?」
真姫「え?」
絵里「働いてる3割の蟻さんを別の巣に移すと、そのうちの7割がウロウロし始めるらしいわ」
にこ「……へぇー」
花陽「(絵里ちゃん『蟻さん』って……)」
凛「じゃあ、真面目な海未ちゃんも7割はウロウロしてるのかも!」
海未「わ、私は一人ですよ!」
希「それだけとちゃうでー?」
ことり「あ、希ちゃん!今日は練習居なかったけどどうしたのー?」
希「ちょっと野暮用があってなぁ…ごめんごめん」
穂乃果「それで、『それだけと違う』って、何ー?」
希「へへ、実はな、」
絵里「働かない7割の蟻さんを移したら、なんと!そのうちの3割が働き始めるのよ!」
希「えりちぃー……言わせてやぁ」
絵里「ふふん」ドヤ
穂乃果「へー!すごい!」
海未「では、凛も3割は真面目なのかもしれませんね」
凛「う……言われちゃったにゃ」
希「……っと、そうや、海未ちゃん、前話したヤツなんやけど」
海未「えっと、新開発の被験、ですっけ?」
希「そうそう!今日の放課後空いてたらお願いしたいんやけど……どうかな?」
海未「ああ、大丈夫ですよ」
希「助かるわ―…ありがとなぁ」
穂乃果「何々!?シンカイハツ!?」
希「そうそう。最新のリラクゼーションマシンを知り合いが開発しとってなぁ…」
にこ「……アンタ本当に妙な知り合い多いわね」
希「寝つきの良い子を探しとったから、海未ちゃんにお願いしたん」
真姫「……そんな理由…」
凛「……見たい!希ちゃん!ついてっていい!?」
希「もちろんええよ♪みんなも来る?」
絵里「……確かに気になるわね」
ことり「面白そう!」
穂乃果「いこいこーう!」
――
東條研究所 所内
希「ここやー」バタン
絵里「……え?これが、機械……!?」
海未「ず、ずいぶんと大きいですね……」
希「プロトタイプやからな、おっきいらしいで」
海未「それで、私はどこに……?」
希「ああ、あの人に案内してもらってー」
海未「あ、はい」トタトタ
にこ「…………で?」
希「うん?」
真姫「とぼけなくていいわよ。これ、ただのリラクゼーションマシンじゃないでしょ」
希「……海未ちゃんはダマせたんやけどなぁ…」ポリポリ
穂乃果「へ!?これ違うの?」
希「うん、ちょっと説明しよか」
希「『人間は二つの顔を持つ』なんて言うやろ?」
凛「(わかんないけど……そうなのかにゃ?)」
希「それは、実は当たり前のことなんや」
絵里「まあ、確かに時と場合によっていろんなエリーチカがいるわね」
花陽「(……今日の絵里ちゃん、ちょっと変だよぉ…)」
希「そんな感じで、人の心を分析して海未ちゃんの中にあるいろんな海未ちゃんを見てみようっていう機械なんよ」
真姫「なんていうか………」
にこ「悪趣味ね」
ことり「………いいね♪」
穂乃果「んー……ちょっと難しいぃ……」
希「……あ、海未ちゃんが眠り始めたみたいや、分析始まったで」
にこ「相変わらず寝つき良いわね海未ちゃん…」
穂乃果「わわ、なんか英語がいっぱいモニターに出てきてる…」
凛「んー………イミワカンナイ!」
真姫「ちょっと、誰の真似よそれ」
希「ふふ、わかりやすく見れるようになっとるで、こっち来てみ」
7人「?」
投影ルーム
花陽「これは………!」
穂乃果「わー!海未ちゃんがいーっぱい!」
真姫「……これはさすがに、壮観ね」
にこ「なんかちょっと酔ってきたわ…」
希「今から、このボタンを押すと、性格データに基づいた100人の海未ちゃんが稼働するんや」
絵里「……ど、どういうこと?」
希「例えば……海未ちゃんの真面目性格が60%やったら、この100人のうち60人が真面目になるん」
凛「へぇ……なんかすごいにゃー」
ことり「真面目じゃない海未ちゃん…楽しみ♪」
希「なら、押すよー?」
ガン!
海未1「こら、穂乃果、練習はどうしました?」
穂乃果「へっ!?もう終わったからここに来てるんだよ?」
海未2「ああ、そうでしたね。では一緒に夜の鍛錬に…」
海未3「勉強もしなければ、ですね。あとテストまで一ヶ月ですよ?」
穂乃果「う……誰か助けてー!」
花陽「ちょ、ちょっと待っててー!じゃ、なくて」
にこ「うわ……真面目な海未ちゃんが総攻撃を仕掛けてるわね」ソロソロ
真姫「にこちゃん、逃げないの」
海未10「ふっ………ふっ………」
絵里「あっちの海未はずっと筋トレしてるし……」
海未8「えっと…これは、あの定理ですね…」カキカキ
ことり「ものの見事に真面目な海未ちゃんしかいないね…」
希「まあ、海未ちゃんのメイン人格やからなぁ」
凛「でもでも!こんなに海未ちゃんがいるんだから、面白い海未ちゃんがいるはずにゃ!」
穂乃果「!じゃあじゃあ、誰が一番面白い海未ちゃん見つけられるか競争しようよ!」
にこ「………!いいわね!乗ったわ!」
ことり「うん!奥の方まで見てみたいしね!」
絵里「学年ごとのチーム戦でいいかしら?」
真姫「ちょ、ちょっと、なんでそんなみんな乗り気…」
穂乃果「ではでは!ゲーム、スタートっ!」
2年生コンビ
穂乃果「……でも、私たちだけ少ないのって、なんかズルい!」
ことり「海未ちゃんのこといっぱい知ってるし、ハンデじゃないかなぁ…?」
穂乃果「あ!そう考えると頑張れそう!……ん?」
海未19「う……人がいっぱい………怖いです…」
穂乃果「あの海未ちゃん…端っこにうずくまってる………」
穂乃果「ねえねえ、海未ちゃん」
海未19「!」ビックゥ
穂乃果「あ…驚かせたならごめんね?」
海未19「あ、ほ、ほのか、ですか……」ビクビク
穂乃果「(小っちゃいころの海未ちゃんみたい…)」
ことり「人見知り海未ちゃんだねー」
海未19「ここはっ……私がいっぱいで…怖い、です……」
穂乃果「怖がることなんかないよ!皆海未ちゃんだもん♪」
海未19「ですが………」
穂乃果「ほらぁ!穂乃果と遊ぼうよー!」グイグイ
海未19「わわっ、ひ、引っ張らないでください…」
海未23「穂乃果の言うとおりですよ!私!」
ことり「!?」
海未23「私たちは子どもなのです……元気いっぱい、遊んでこそ、私たちですよ!」キラキラ
ことり「(こ、こんな穂乃果ちゃんみたいな海未ちゃんが居るんだ……)」
海未23「ほらほら、私、いきますよ!」グイグイ
海未19「で、でも………うぅぅ」
穂乃果「海未ちゃん」
海未19「は、はい?」
穂乃果「海未ちゃんが鬼だからね!ほら、元気海未ちゃん、逃げよう!」ダダダダ
海未23「はい!私、早くしないと見失いますよー!」ダダッ
海未19「あ、あぅ………ちょっと待ってください……」トタタタ
ことり「……子どもの時と同じだね……なんか、懐かしくなったよ」
ことり「……んー、私は別の海未ちゃんを探しに行こうかなぁ」トテトテ
――
海未3「あのですね!もう高校生なのですから!節度を持った行動を……」ガミガミ
穂乃果「う……ごめんなさい、海未ちゃん」
海未23「め、面目ありません……」
海未19「……少し、楽しかったです」
ことり「さてさて、海未ちゃん海未ちゃーん、っと……あれ?」
海未36「……ふふ」ペラ
ことり「ん?雑誌読んでる海未ちゃんだ……どれどれ」
『巷で話題!ロリータファッション!?』
『猫耳が今年は流行る!』
海未36「これは可愛いですね~…♪」
ことり「……海未ちゃん、こういうの好きなんだ」
海未36「?あ、ことりですか」
海未36「普段あんまり言えないですけどね…♪可愛い衣装は好きですよ!」
ことり「(お、思わぬ本音が聞けちゃった…♪)」
ことり「じゃあ、こっちのフリフリのゴスロリ、今度着て欲しいなぁ…?」
海未36「はい♪よろこんで…海未38「いけません!私!」
ことり「!?」
海未39「その通りですよ!私!」
海未36「ど、どうしました?私」
ことり「(顔が真っ赤な海未ちゃんが二人……)」
海未36「ダメですか……?可愛いじゃないですか」
海未38「ダメに決まっています!そんな露出の多い格好……」
海未39「大和撫子としての自覚を忘れてしまったのですか!」
海未36「う……確かに、そうですけど」
海未39「ことりも、変に誘うのはやめてください!」
ことり「えー、だって、可愛いよー?」
海未38「う、………ですが!」
海未39「こんな………こんな、恥ずかしっ…」カアアッ
ことり「(……なるほど、こうやって嫌がってるんだね)」
ことり「……なら、二人の海未ちゃんから先に着替えてもらおっかなー?」
海未38・39「!?」
ことり「こっちの海未ちゃんは楽しそうだから良いけど…ここに居る全部の海未ちゃんに可愛い格好して欲しいしねー♪」ニヤリ
海未38「え、そ、ことり、冗談ですよね…?」
ことり「あ!偶然こんな所に衣装ケースがー♪」
海未39「や、やめ、服を脱がさないでっ…いやあっ!」
1年生チーム
真姫「ホント、凄い人数ね…」
花陽「珍しい海未ちゃんなんて……どこに居るんだろ…」
凛「凛あっちに行ってくるにゃ!」ダダダダ
真姫「あっ……もう、凛ったら」
花陽「結構奥の方まできちゃったね…って、あれ?」
海未70「やはりお風呂に一緒に入って……ふふふ」ポー
真姫「……凄く気持ち悪い顔の海未がいるわね」
花陽「あ、あの……海未ちゃん?」
海未70「ん?ああ、花陽ですか……」
花陽「何してるの?」
海未70「ふふ、絵里と付き合ったら何をしようかと考えていたんですよ」
真姫「……は?」
海未70「やっぱり初めは手を繋いで……絵里の家に泊りに行ったりとか…」
海未70「……それで、シャワーを浴びている絵里のお風呂場に乱入して…ふっふ」ダラダラ
真姫「……て、ティッシュあるわ、鼻血拭きなさい」
海未70「あ、すみません真姫。ありがとうございます」
真姫「(……薄ら笑い浮かべてる……なにこれ。イミワカンナイ)」
花陽「海未ちゃん………!」
花陽「海未ちゃんもうみえり派だったんだね!」キラキラ
真姫「………ど、どうしたの、花陽」
海未70「そうですね、どちらかというとタチになりたいですね」
花陽「良かったぁ…!絵里ちゃんが大人だからってえりうみが人気あったりするんだけど…海未ちゃん自身がうみえり派なら、大丈夫だもんね!」ウンウン
真姫「まって、話が見えなくなってきたわ。タチって何?」
花陽「お風呂場に乱入して、どうするの?」ワクワク
海未70「そうですね……アレして、コレもやりたいですね…」ニヤニヤ
花陽「あ、でもお風呂場なら石鹸あるよね?アレをこうして…」
海未70「!それいいですね、採用です!」キラキラ
真姫「(……花の高校生がしちゃいけない会話が聞こえるわ)」
真姫「(……そもそも、エリーと海未って付き合ってないわよね?)」
真姫「……イミワカンナイ、私他の所行くわよ?」
花陽「あ、うん!私もっとこの海未ちゃんと喋ってるね!」
海未70「そういえばですね、このうみえり同人見てもらえますか…」
花陽「コレは…!オンリーですぐに売り切れ委託も未定という伝説の………!」
真姫「はぁ……」スタスタ
真姫「……さて、どっちに行こうかしら」
海未63「♪~……」カリカリ
真姫「あ、勉強してる海未…?」
海未63「私の今、未来……貴女にある、願いが、はじける…ふふふ」
真姫「(ん……何か様子がおかしいわね)」
真姫「海未…?何してるの?」
海未63「ん?ああ、新しいポエ…いいえ、歌詞の作成です」
真姫「(ことりのスピカテリブルね…)」
海未63「言えないよ、でも、……消せないから」
真姫「(…こ、こんな自分に酔った感じで生まれたの、あの歌詞)」
海未63「…真姫?」
真姫「な、何?」
海未63「この歌詞はですね、ことりが私に向けて書いたようなイメージで作っているんです…!」
真姫「ど、どういうこと?」
海未63「長年近くで【トモダチ】として過ごしてきた…でも、そんな目で見てるなんて、言えない……そんな、心の揺らぎを表現したくて」
真姫「ちょ、ちょっと待って、ことりは海未のことが好きなの?」
海未63「………さぁ?」
真姫「あのねぇ………じゃあ、海未はことりが?」
海未63「私ですか……?あんまり恋愛には興味ないのでっ」キリ
真姫「(恋愛のポエムばっかり書いてるじゃないのよ…)」
真姫「というか、他の海未はエリーが好きとか言ってたけど?」
海未63「はい?…ああ、絵里も好きですよ」
海未63「というか、μ'sのメンバー全員が好きです、性的に」
真姫「……突っ込む気も失せてきてるわ」
海未63「真姫も、好きですよ…その、ナイフのように鋭い、切れ長の目、」
真姫「まって、ポエムらなくていいから」
真姫「(……これ以上この子といたら毒されそう…)」
真姫「じゃ、じゃあ私はこれで」
海未63「そうですか…残念です」
真姫「うう………なんかさっきから気持ち悪い海未ばっかり…」
真姫「…いや、歌詞海未は馬鹿にしちゃいけないわね。アレでμ'sの曲が成り立ってるわけだし」
海未89「………」カリカリカリカリ
真姫「……?またポエム?それにしては勢いが…」
『穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果穂乃果』
真姫「ひぃっ!!!」ズザザ
海未89「真姫…?みましたか………?」
真姫「あ、あああああ!!!」ダダダ
真姫「な、なんとか撒いたわね…」
真姫「怖かったぁ……」ヘタリ
真姫「ていうか、さっきからエリー、ことり、穂乃果ってなんなのよ!海未って浮気性なの!?もう!」
海未12「真姫…?どうしました、座り込んで」
真姫「!」ビクッ
海未12「真姫?大丈夫ですか?体調が悪い………?」
真姫「…ま、まともだ………」
海未12「はい?」
真姫「………海未ー!!!」ギュウウ
海未12「っわ………え、真姫?」
真姫「この海未が良い……」
海未12「言っている意味が良くわかりませんが………無理しないでくださいね?」ナデナデ
真姫「うん………」
凛「さってさって♪いっちばん奥まで来たにゃー♪」
海未65「………くっ……」
凛「にゃ?」
海未65「しずまりなさい…今はあなたが動く時ではありません……」
凛「うーみちゃん!何してるのー?」
海未65「り、凛!そうですか……見られてしまいましたか…」
凛「(右腕に包帯巻いてる……)」
海未65「実は……私の中で、『奴ら』が覚醒の時を迎えているのです」
凛「!や、奴らって………!」
海未65「そう……秘密結社、『蒼の神話』です」
凛「(……なんか燃えてきたにゃ!)」
凛「その名前は言っちゃいけない!」
海未65「はっ…し、失礼しました」
凛「それで、…『ブルー』は、海未ちゃんの中で何を?」
海未65「決まっています…あの幻の作戦、『Ring a yellow bell』」
凛「まさか……りんがべは、もう殲滅したはずっ…!」
海未65「私だって、そう思っていましたよ!でも、遅いんです……」
凛「……なら、海未ちゃんには死んでもらわなければならないにゃ」
海未65「何ですって……凛、あなた、まさか」
凛「そう……凛は、『SCARLETT PRINCESS』の一員にゃ」
海未65「そんな……私の、右腕の封印を解かなければならいようですね」
凛「凛も……負けないにゃ」
凛・海未65「(………あー、愉しいっ♪)」ニヤリ
3年生チーム
にこ「結構海未ちゃん酔いしてきたわ……」
希「自分がやろう言い出したんやん~♪」
にこ「そうなんだけど…」
絵里「結構奥の方に来たけど…この辺の海未は座って本読んでるのが多いわね…」
海未80「………へへ」
にこ「……ねえ、アレ」
絵里「…見ないであげない?」
希「いや、面白すぎるやろ、亜里沙ちゃんの写真に囲まれる海未ちゃんなんて」
海未80「あ、絵里……」トタタ
絵里「…な、何かしら?海未」
海未80「いつも亜里沙に合わせて頂いてありがとうございます」ペコリ
絵里「えっと……こ、こちらこそ構ってくれて助かるわ」
希「海未ちゃんは亜里沙ちゃん好きなんやー」
海未80「はい♪というか、中学生や小さい子が好きです」
にこ「えぇ………」
絵里「(………逃げよ。これ以上聞いたら亜里沙を会わせられなくなりそう)」コソコソ
海未80「やっぱりですね、豊満なボディも魅力的ではあるんですけど…」
海未80「この、ザ・未成熟!っていう幼げなボディにどうしてもそそられます」
希「そやねー、やっぱり子どもはかわええもんね」
海未80「はい♪できれば亜里沙を家に連れ帰って………」
にこ「(ここあ達には絶対会わせられないわ、こいつ)」
海未80「どうしましたか?にこ。そういえば、にこは妹が…」
にこ「………いないわよ。ほら希、他行くわよ!」
希「ええやん~おもろいのに♪」
にこ「いいから!」グイ
海未80「あ、行ってしまいました…にこも、未成熟で可愛いのに…」
にこ「……あの子ロリコンだったのね」
希「兆候は前からあったやろー♪」
にこ「金輪際、海未ちゃんには近づかないことにするわ」
希「それ自分で未成熟って認め にこ「こころとここあのためだから!」
希「はいはい」ヒラヒラ
海未44「あら、にこと希ではないですか」
にこ「」ビクッ
希「あら、別の海未ちゃんやね」
にこ「な、何よ………近づかないでくれる?」
海未44「どうしたのですか?」
希「ちょっと拗ねとるだけや」
海未44「そうですか…にこ?」ナデ
にこ「!?」
海未44「にこがどう思うのも自由ですか…避けられると、少し、寂しいです」
にこ「~~~そ、そういうのいいから!」
海未44「へ?何か問題が…?」
にこ「も、問題とかじゃなくて、アンタね!…」
海未44「私のこと……嫌い、ですか?」
にこ「あ、いや、嫌いとかじゃなくて…えっと」
海未44「……なら良かったです」ギュ
にこ「!?」
海未44「にこに嫌われてない……それだけで、私は幸せですよ?」ニコニコ
にこ「あ…あぅ………は、離れてよっ」
海未44「えー、にこ可愛いですし……」ギュウウ
にこ「ちょっと、希助けて………!居ない!?」
海未44「にこ、可愛いです」
にこ「も、もう勘弁して………」カアアッ
――
希「にこっちももうちょっと素直になればええのに~っと」
希「なんかおもろいの居らんかなぁ……」
海未83「………」
希「……あ♪」
絵里「ふぅ……ちょっと休みましょうか」
海未27「あの………え、絵里?」
絵里「ん……?」
海未27「えっと………その……」モジモジ
絵里「(………ああ、いつもの海未ね)」
絵里「隣、座りたいの?」
海未27「あ、は、はいっ!」
絵里「いいわよ、来なさい?」ポンポン
海未27「あっ……ありがとう、ございますっ」
絵里「………可愛いわね、やっぱり」
海未27「えっ!?あ……いやその」
絵里「ん?どーしたの?」プニプニ
海未27「え、っと……え、絵里の、方が……か、かわいい、です」
絵里「ありがとう。嬉しいわよー♪」プニプニ
海未27「も、もう触るのやめてくださいっ…」
絵里「嫌なの?」
海未27「嫌ではないですけど………ううぅ」カアッ
絵里「(やっぱりこの海未が最高に可愛いわね…)」
希「えりちえりち!」
絵里「ん?」
希「見てーや!面白いでこれ!」ピシィッ
海未83「っあ!?も、もっとぶってくださいいぃ…」ビクンビクン
絵里「………う、海未」
海未83「やぁっ…えり、見ないでっ………あ!」
希「どう!?」
絵里「………とりあえず、海未を叩くのやめなさい」
海未27「あ………あああ」ガクガク
絵里「あと、こっちの海未が怯えちゃってるから」
希「ご、ごめんな?」
海未83「や、やめてしまうのですか…?」
希「えっと…あっちに行こか」
海未83「は、はいっ!」
絵里「………はぁ」
海未27「わ、私がそんな…!はしたないっ…」カアア
絵里「………海未は、ああいうの、嫌い?」
海未27「え!?わ、私ですか…まあ興味がないわけではないですが…じゃなくて!」
絵里「ふふ、やってみたいの?」
海未27「え……あう」
絵里「いいわよ?遊んであげるわ♪」ナデナデ
海未27「っ……ちょっと、か、勘弁してくださいっ……!」
絵里「(可愛いー♪ずっと遊びたくなるわね♪)」ナデナデ
海未27「それ以上やられると、私っ…!」
海未99「」ギュッ
絵里「!?(背後から、抱かれた?)」
海未99「………優しく、出来ないですよ?」
絵里「え……?!」
ドサッ
絵里「ちょ、ちょっと待って海未」
海未99「待てません!誘ったのは絵里でしょう?」
絵里「いやいやいや、誘ったのはあっちのヘタレ…って、どこに行ったの!?」
海未99「あの私の理性の限界が来たから、私が来たんですよ」
絵里「待って、お願いだから!」
海未99「待てません………覚悟してください?」チュッ
絵里「んー!んっ……!」
海未「……………」パチッ
海未「あ………被験終了ですか」
海未「うー……なんだか体が怠いような…好転反応ですかね」
海未「みんなは………っと」トタトタ
穂乃果「あ、海未ちゃんおはよー!」ニコニコ
凛「おはよーだにゃ!」ニコニコ
ことり「海未ちゃーん!」ニヤニヤ
花陽「お、おはようっ……!」キラキラ
にこ「う………」カアッ
真姫「……」ツーン
絵里「う、海未………おはよ」カアアア
海未「………何があったのですか」
ことり「うーみちゃん♪」バサッ
海未「こ、ことり!?なんでその雑誌を……!」
ことり「コレとコレ、可愛いよねー♪後で着ようね!」
海未「へ!?そ、そんなっ…」カアッ
――
花陽「海未ちゃんっ」ガシッ
海未「花陽?」
花陽「海未ちゃんとあんなに話が合うとは思わなかったよ…!ありがとう!」
海未「は、はい?」
花陽「まさかにこまきがリバ派って所まで一致してると思わなくて…!今度また話そう!」
海未「!?!?」
凛「ねーねー海未ちゃん!」
海未「はい?」
凛「今度の海未ちゃんのソロアルバム…『蒼の神話』にしようよ!」
海未「ど、どうしてそれをっ!?」
――
絵里「う、海未?」
海未「なんでしょうか?」
絵里「あの…激しくしたり、理性飛ばしてもいいのよ?ただ、場所は考えてほしいって言うか…」カアッ
海未「は、はい!?」
――
希「ふふふ………」ニヤニヤ
海未「の、希ぃー!」
海未「これはどういうことですか!」
海未「穂乃果は普段通りだから良いとして!」
海未「皆私の秘密を知っているし!」
海未「にこと真姫に関しては目を合わせてもくれません!」
希「どういうことなんやろうなぁ………♪」
海未「あの機械の本当の機能を教えてください。今すぐに!」
希「……かくかくしかじかや」
海未「………希」
希「んー?」
海未「」ペシンッ
希「いやー♪も、もっとぶってくださいいぃ♪」
おわり
海未「………」パチリ
海未「(………夢、ですか)」
海未「……!って!」ガバ
海未「(わ、私はなんて夢を……!)」ジタバタ
海未「(いや確かに詞を書くのは好きですし、ちょっとカッコいい必殺技とか考えたいですし…)」
海未「(小さい子も好きですけどっ………でも、あんな)」
海未「うううううううー」バタバタ
絵里「んー…?海未?」
海未「あ!え、絵里……すみません起こしてしまって」
絵里「どうしたの…?嫌な夢でも見た?」
海未「えっと…見たと言えば、見ました……」
絵里「どんな夢……?」
海未「そ、それは言えません!」
絵里「そう…」
海未「…あの、ですね、絵里」
海未「私が……もし、隠れた暗殺者にあこがれてて、可愛いフリフリの格好をしたくて、ろ、ロリコンで、ドMだったりしたら……どうしますか?」
絵里「……いきなりどうしたのよ」
海未「も、もしの話です!」
絵里「…んー、まあ、どうもしないわよ?」
海未「へ?」
絵里「今も海未は「闇の」とかいうワード好きだし、ひっそり可愛い雑誌読んでるのも知ってるし」
海未「は、はい?」
絵里「亜里沙見てる時の目はデレデレだし、『もうちょっと怒って欲しい』って希に言ってるの聞いたわよ?」
海未「え……いや、その」
絵里「まあー、海未がどんな子でも、全部ひっくるめて海未が好きなんだから」ギュ
海未「ちょ、ちょっと」
絵里「たとえどんな海未だって、私は好きよ?」
海未「あ…うう」
絵里「……それで?」
海未「は、はい?」
絵里「海未は………私がそんなだったら、どうするの?」
海未「そ、それはもちろん変わらず傍に居ますよ!」
海未「なんならドMの絵里ってちょっとこうh…な、なんでもありません」
絵里「素直ねー♪いっつもそんなならいいのに♪」
海未「え………す、すみません」
絵里「……あ、もう0時過ぎてるのね」
海未「………あ、そうですね」
絵里「海未……」
お誕生日、おめでとう
色んな海未がいるけれど、どんな海未も、私は好きよ?
ホントにおわり
海未ちゃん誕生日おめでとうございます
読んでいただきありがとうございました
このSSまとめへのコメント
面白かった❗️
乙(≧∇≦)
こち亀に似たようなのあったよな?
ハラショー