久「須賀君、奈良まで遠征に行って来て頂戴」 京太郎「ええっ!?」(723)



咲-saki- 京太郎メインの誰得SS



阿知賀に麻雀部がない事を前提で書いていますんでツッコミ勘弁


暇潰し程度に読んで下さいまし



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京太郎「ちょっと意味がわからないんスけど…」



久「私考えたんだけどね? やっぱ今のままじゃ駄目だと思うの…」



京太郎「と言いますと?」



久「須賀君も麻雀で勝ちたいでしょ?」



京太郎「そりゃまぁ 勝ちたいですけど… 何故に突然…」



染谷「われぇ 麻雀弱すぎるけん 遠征でもさせて強くなってもらわんとのぉ 」





久「そうそう♪ 清澄の男子は弱いなんて言われたくないでしょ?」



優希「そうだじぇ! 京太郎! 修業して来い!」



咲「京ちゃん頑張れ!」



京太郎「マジかよ…」



和「奈良には私も一時期住んでいた事があります」



優希「そういえば和ちゃんは奈良出身だったじぇ」



咲「え? そうなの?」



京太郎「へぇ~」





和「住んでいたと言ってもほんの2,3年程ですけど…」



京太郎「って事は奈良の強豪高なんかも知ってるのか?」



和「一応知っています… 確か晩成高校が奈良では一番強いとか」



久「奈良の晩成高校はほっとんど毎年、県大会を勝って全国大会に出場してるからね」



咲「そんなに強い人がいるんだ」





優希「ほうほう 京太郎はそこに特攻をかけて廃人になると言う事か」



京太郎「特攻なんてかけねぇよ!」



優希「安心しろ 骨はちゃんと拾ってやるじぇ」



京太郎「ダァーッ! 部長! いくらなんでも 全国大会常連相手に遠征なんて無理スよ~ 」



久「安心しなさい須賀君♪ あなたが今回遠征に行くのは別の高校よ」





京太郎「へっ?」



優希「なんだ晩成高校じゃないのか」



咲「残念だね京ちゃん」



染谷「(天然か?…)」



京太郎「それじゃあいったい…」




久「フフッ 10年前… 晩成高校の県大会連覇を阻止した高校に須賀君には行ってもらうわ…」


咲「県大会連覇を…」



優希「阻止?」



和「まさか!?…」



久「多分 和は知ってるかも知れないけど… 今回 須賀君が遠征に行く学校は! 阿知賀女子学院高校!」




京・咲・優「「「じょ 女子高!?」」」



久「そう♪」



京太郎「いやいや いくら何でも女子高に男が入っても宜しいのかと…」



優希「そうだじぇ! 年中 私に発情しているコイツを女子高なんかに解き放したら大変な事が起きるじぇ!」



京太郎「いや 発情してないから」







久「大丈夫アポはちゃんととってあるから それに須賀君なら大丈夫でしょ」



和「…(阿知賀の麻雀部はなくなったと聞きましたが…)」



咲「遠征かぁ~ 私も行きたいなぁ~」



久「残念ながら咲は別メニューよ」



久「それじゃあ須賀君 二泊三日で頑張って来なさい」



京太郎「はぁ~」





~~~奈良~~~



京太郎「着いた~(座りっぱなしで尻が痛い)」



京太郎「とりあえず荷物を置いてから探すか…」



京太郎「部長の書いてくれた地図によると 駅からそう遠くない所に松実旅館って民宿があるらしいけど…」



京太郎「おかしい全然着かない…」



京太郎「んん?…」



京太郎「あれ? この地図 旅館と真逆じゃねぇか!(しかも途中で道途切れてるし…) 」ガクッ



京太郎「はぁ~」




――――
―――
――


京太郎「やっと見つけた~ ここだ! 松実旅館 」



京太郎「(旅館見つけるのに二時間もかかるとは… )」



京太郎「すいませ~ん」



?「は~い ちょっとお待ち下さい」



?「玄ちゃん 私がこっちをやっておくから 玄ちゃんはお客様をお願い 」



?「お姉ちゃん 了解です!」



京太郎「(何だか忙しそうだな…)」



?「すみません 大変長らくお待たせしました」



京太郎「いえ 急ぎではないんで大丈夫ですよ(すっげー美少女!)」アセアセ



?「申し訳ありません…」



京太郎「え~と 予約していた者なんですが…」



?「あ! はい 今確認してきます!」






京太郎「(あ~ うちの部長もあんな性格だったらな~)」



?「あの…」



京太郎「うん? どうかしました?」



?「な、名前をお聞きになるのを忘れてました」



京太郎「へっ? 名前? あぁ! 須賀です 須賀京太郎」



?「了解しました 申しばらくお待ち下さい」





~~~5分後~~~



?「須賀京太郎様 お名前の確認がとれましたので お部屋に案内させて頂きます」



京太郎「お願いします」



?「………」



京太郎「………」



?「こちらにはお一人で?」



京太郎「あ はい 少し用事がありまして」



?「そうですか… あ! そういえばまだ私の名前 言ってませんでした! 私 松実玄 と言います! 以後 お見知りおき下さい」



京太郎「いえいえ こちらこそ」



玄「はい♪」





京太郎「旅館の名前と玄さんの苗字が一緒ですけどもしかして…」



玄「そうです♪ 私はこの旅館の娘です」



京太郎「やっぱり!」



玄「今日は休みとあって人が多く 旅館の手伝いをしているのですよ」



京太郎「なるほど… それじゃあ俺と話てたら迷惑なんじゃ…」



玄「いえいえ 全然迷惑なんかじゃありませんよ?」



京太郎「そ、そうですか」ホッ







玄「はい♪ ちなみに部屋はこちらになります」



京太郎「おお~ 以外と広い! ほんとに一人部屋なんですか?」



玄「はい 基本的に一人部屋も二人部屋もこんな感じです」



京太郎「へぇ~」



玄「何か困った事がありましたら近くの者にお聞き下さい …それでは」






京太郎「あっ! そうだ玄さん」



玄「なんでしょうか?」



京太郎「この辺りに阿知賀女子学院高校ってありませんか?」


玄「阿知賀女子ですか…?」



京太郎「そこに用事があるんですが… ちょっとこの辺りの地理がわからなくて…」



玄「そうですか…」





玄「まかりました! それなら私が案内をしましょう!」



京太郎「いいんですか?」



玄「気にしないで下さい 実は私も行く予定がありましたから」



京太郎「えっ? そうなんですか?」



玄「フッフッ 何を隠そう… なんと私は阿知賀の生徒なんですよ」ドヤッ



京太郎「マジで!?」



玄「マジです」





――――
―――
――



玄「なるほど… それでは京太郎さんは阿知賀まで遠征をしに来たと言うわけですか」



京太郎「簡単に説明するとそんな感じです」



玄「フムフム しかし… なんと申し上げたら言いか…」



京太郎「? どうかしました?」



玄「え~っとですね 阿知賀には今 麻雀部はないんですよ」



京太郎「麻雀部がないですと!?」



玄「は、はい 昔は赤土さんって人が麻雀教室を開いてたんですが… 都合で辞めてしまって それっきりです」



京太郎「赤土さんってもしかして晩成高校の連覇を阻止した阿知賀のレジェンドって人ですか?」



玄「おお~ 赤土さんの名前は長野まで轟く程とは!」



京太郎「あっ 和 いえ、知り会いが昔 この辺りに住んでいたらしくて 来る前に色々と教えてもらったんですよ」



玄「和… 今! 和って言いませんでしたか!?」






京太郎「い、言いましたけど…」



玄「苗字は原村では!?」



京太郎「そ、そうですけど… もしかして和の事知ってるんですか?」



玄「はい♪ 昔 麻雀教室で一緒に打ってました! 懐かしいな~」



玄「はい♪ 昔 麻雀教室で一緒に打ってました!」



京太郎「あぁ~ そういえば 和が阿知賀の知り会いにドラばかりが手牌にくるオカルトチックな先輩がいたって聞いたような…」






玄「多分 私の事だと」



京太郎「あれ ほんとなんだ…」



京太郎「はぁ~ でも麻雀部がないなら 一体何しにこんな所まで来たんだよ…」



玄「う~ん そうだ! それなら私と一緒に麻雀打ってもらえませんか?」



京太郎「えぇ~ そんな これ以上迷惑かけられませんよ」




玄『迷惑なんかじゃないですよ? 私も久しぶりに麻雀打ってみたくなっちゃった』



京太郎「麻雀打ってなかったんですか?」



玄「麻雀教室がなくなってからは打ってませんね なので もし 京太郎君の迷惑でなければ一緒に打ちましょう!」



京太郎「迷惑だなんて! とんでもない! 何から何まで…」



玄「気にしないで下さい 京太郎君も麻雀が打てて嬉しい 私も麻雀が打てて嬉しい 一石二鳥だよ♪」





京太郎「でも俺スッゴく弱いですよ?」



玄「皆な最初は弱いですよ これからだよ♪」



京太郎「うぅ~ こんな言葉かけられたの初めてですよ~」



玄「え、えっ だ、大丈夫ですか」






京太郎「部長め アポすらとってなかったとは…(アポ取ったって言ってなかったかあの人…) 」



玄「私がいなかったら捕まってましたね」



京太郎「玄さんと居るのに不審者扱いされたの初めてですよ…」



玄「見た目がチャラいとかかな?」


京太郎「ひどっ!?」



玄「じょ 冗談だよ~ あっ その角を左だね」




京太郎「そっれにしても思ってた程 人いないですね…」



玄「休みの日に学校に来るのは部活してる人や私ぐらいだよ?」



京太郎「あれ? 玄さんの用事はいいんですか?」



玄「それなら大丈夫 もう済みました」



京太郎『いつの間に!?』




玄「実は学校の部屋の鍵を間違って持って帰っちゃって」



京太郎「あぁ~ なるほど」



玄「そうゆう事です♪ それとここが麻雀部の部屋だった所で~す」



ガチャ



京太郎「随分綺麗ですね… 玄さんの話だとだいぶ使われてなかったみたいですけど… 定期的に誰かが掃除してるみたいだ もしかして玄さんが?」



玄「うんっ♪ 麻雀教室が開いてた時 木曜日は私の当番だったの」



京太郎「えっ? でも 今はもう麻雀教室はないんじゃ…」




玄「麻雀教室はないけど… 私がいつもどうりなら いつかくるかも知れないから… 誰かがまた あの頃みたいに… でもねいつまでたっても誰も来てくれないから 最近じゃ少し諦めかけてるの…」



京太郎「(部長も一人だったって聞いたけど… やっぱり寂しかったんだろうな…)大丈夫ですよ 玄さん!

俺の所の部長も三年生まで一人だったらしいけど いつか来てくれるだろう部員を二年近く待って ようやく部員が集まりました!

それで今年はそのメンバーで全国制覇を目指してるんですよ?
玄さんも一人で寂しいかもしれませんが 諦めなければきっと叶いますよ って何わけわかんない事言ってんだろ俺…」



玄「グスッ」



京太郎「何故に泣く~!?」



玄「京太郎君 …ありがとう うん やっぱり皆を信じて待つ事にするよ!」



京太郎「そのいきですよ!」



玄「フフッ それじゃあ麻雀やろか」


京太郎「はい!」






~~~部室~~~


京太郎「なんだこれは…」



玄「ツモ! ドラ8 飜牌 4飜 対々2飜 14飜 数え役満! 48000」



京太郎「ドラ4×3 ドラ6×2 ときて今度はドラ8かよ…」



玄「次はドラ10だね♪」



京太郎「いやいや 勘弁して下さいよ~(この人ならドラ10をほんとにだしそうで怖い…)」





玄「打っててきずいたんだけど… 京太郎君は意味のわからないカンをよくするのはどうして?」



京太郎「知り会いにカンしたら必ず嶺上ツモする奴がいて俺もできないかなぁ~と…」



玄「カンしたら必ず嶺上ツモって私の手牌にドラたくさんくるよりも凄いよ」



京太郎「まぁ あいつは人間じゃないんで…」



玄「清澄には人間を卓越した怪物がいるのね… 私もいつかそんな怪物みたいな人と一緒に麻雀できるかな…」




京太郎「麻雀を続けてさえいればいつか 嫌でも対戦するようになりますよ」



玄「そうだね! よし! 私も強くなるために京太郎君! さぁ打とう!」



京太郎「これからまた恐怖のドラ麻雀が始まるのかぁ…」



玄「早く♪ 早く♪」



京太郎「はぁ~」





~~~清澄部室~~~



久「やばっ!?」



咲「? 部長どうかしたんですか?」



久「えっ? い、いやなんでもないわ」



咲「??」



久「(どうしよう… 阿知賀女子って麻雀部ないじゃないの…)」





久「(それに高校と中学間違えて中学の方に連絡してたわ…)」



久「………(まぁ 須賀君ならなんとかなるかしら)」



優希「部長ー! 今度は私と打ってくれだじぇ!」



染谷「わしもまぜんかい」



久「はいはい 今行くから待ってて~」




和「…」カタカタ



和「(やはり… 阿知賀には麻雀部がないですね…)」


和「なんとも不運な…」


~~~阿知賀部室~~~



玄「ロン!」



京太郎「oh…」





京太郎「もう駄目だ… もう打てない…」



玄「さすがに6時間連続はきついね…」



京太郎「あれだけ打って勝ちが2回って…」



玄「た、たまたまだよ!」



京太郎「ドラ爆連発しまくりの玄さんには言われたくないですよ」



玄「ア、アハハッ」




京太郎「そもそもドラが全然こないから点数が増えないし 和了っても7700が最高だったし…」



玄「いや でも 五回連続で和了ってたよ? 運が良くないと連続で和了るなんてできないよ!」



京太郎「4回とも1000点や2000点でしたけどね…」



玄「でも でも あれだけ打っても五回連続なんて私は一回もなかったよ?」



京太郎「基本 ってゆうか二回か三回で俺が飛ばされるから五回連続なんてこないですよね…」





玄「うっ」



京太郎「でも少し強くなった気がします」



玄「そうだね! 始めの方は私が和了ってばっかだったけど最後の方は京太郎君の方が和了の早かったね♪」



京太郎「それについてなんですけど」



玄「? どうかしたの?」






京太郎「玄さんって手牌にドラがある時は絶対にドラ捨てませんよね? どうしてですか?」



玄「あ~ うんと えっとね… ドラを一つでも捨てると… そのあと何ゲームかドラこなくなっちゃうの」



京太郎「ドラがこない?」



玄「うん うちのお母さんが生きてた時にね 玄はもう少しドラを大事にしないって言ってた 手にドラがくるたびにそれを思いだしちゃって 」



京太郎「す、すいません」




玄「? あぁ! 気にしないで京太郎君」



京太郎「す、すいません」



玄「だから大丈夫だって」



玄「それでね? 子供の頃から手役よりドラを大事にしてたらいつの間にかドラが多くきてくれるようになった気がするの」


京太郎「…でもそれって逆にドラを切れないって事ですよね?」



玄「うん」




京太郎「さっき玄さんが最後の方は俺の方が和了るのが早かったって言ってたましたけど 俺の和了が早かったのはそこにあります」



玄「?」



京太郎「ドラが切れないって事は手の内がわかってるようなもんですよ」



玄「あぁー! もしかして私が京太郎君にロンができなくなったのって」



京太郎「手牌がわかれば何となくですけど危険牌ぐらいはわかります さすがにツモまでは防げませんけど」




玄「やっぱりそっか~ 流局やツモが多いなぁって思ってたけど… そういう事だったんだね」



京太郎「初心者の俺でさえ防ぐ事ができるんです 全国行ったらカモ状態ですよ」



玄「カ、カモは嫌だな… せめて猫がいいなぁ~」



京太郎「いやそうゆう問題では…」





~~~松実旅館~~~



ガチャ



玄「ただいま~」



宥「ああっ! 玄ちゃん いままで何処に行ってたのよ~」



玄「ごめんね? お姉ちゃん」



宥「出かける時は一言言ってから行ってよ~」



玄「忘れちゃってたよ」




宥「もう~」



宥「それで… 玄ちゃんはどこに出かけてたの?」



玄「うん実はね…」




――――
―――
――



宥「へぇ~ わざわざ阿知賀まで遠征に?」



玄「うん でも阿知賀には麻雀部がないからかわりに私が打ってたの」



宥「楽しかった?…」



玄「スッゴく楽しかったよ!」


宥「そっかぁ…」





玄「そうだ! お姉ちゃんも一緒に麻雀やろうよ!」



宥「えっ… で…… でも… 迷惑になるよ…」



玄「そんな事ないよ! 京太郎君だって人数多い方が実力向上にもなるし またまた一石二鳥だね!」



宥「そ… そうかな…」



玄「そうだよ 今から京太郎君にお姉ちゃんの事伝えてくるね♪」



宥「あっ… く… 玄ちゃ~ん」



~次の日 二日目~



宥「ま… 松実宥です… よ… よろしくお願いします…」



京太郎「これは… 和や玄さんをも越える胸をお持ちで」



玄「聞こえてるよ京太郎君」



京太郎「うげっ!?」



玄「京太郎君はエッチなんだから もう~」







宥「あ… あの玄ちゃん?」



玄「ほら京太郎君も自己紹介 自己紹介」



京太郎「あっ はい え~っと 長野から遠征に来た須賀京太郎です よろしくお願いします」



宥「こ… こちらこそ…」



玄「よし それじゃあ今日も打ちまくろー!」



宥「なるほど… 玄ちゃんと打ちまくろ~を×たんだね」



京太郎「いや違うっしょ」ビシッ



~~~阿知賀部室~~~


宥「ろ… ロン 12000です」



京太郎「ガァ~ッ! 」



宥「ご… ごめんね…」



玄「おぉ~ 四暗刻聴牌とは京太郎君も惜しかったね」



京太郎「初めての役満がぁ~」




宥「えと… えと…」



玄「大丈夫だよお姉ちゃん これぐらいじゃ京太郎君も怒ってないよ」



宥「ご… ごめんね…」



京太郎「」プルプル



玄「京太郎君?」



京太郎「玄さん…」



玄「?」





京太郎「この俺が玄さんと宥さん相手に役満聴牌まで来たんスよね!」



玄「うん」



京太郎「」プルプル



京太郎「イヤッホ~~~イ!!」



宥「」ビクッ






玄「きょ 京太郎君?」



京太郎「今までの俺だったら役満聴牌なんて考えられなかったんですよ! それが今、あと一歩の所まで! 俺! やっぱり昨日と今日で凄く強くなってる気がします!」



玄「そういえば昨日は役なしが多かった気がするね」



京太郎「そう! そうなんですよ! 今日はなんと全局役ありなんですよ!」





玄「ほぇ~ 凄いね!」



宥「う… うん」



京太郎「玄さん 宥さん ほんとありがとうございます!」



玄「お礼なんていいよ 私も京太郎君やお姉ちゃんと麻雀が打てて楽しいから♪」



宥「私も… 玄ちゃんや京太郎君と打てて楽しいよ」





京太郎「玄さん… 宥さん…」



京太郎「よし! もしかしたら今日にでも役満がでそうな気がする… 玄さん 宥さん もう何局かお願いします!」



玄「そだね やろう♪」



宥「うん」





――――
―――
――



京太郎「フッ」



京太郎「燃えたよ… 真っ白な牌に…」



玄「京太郎君~ しっかりして~」



宥「う~ん」



宥「灰と牌を×たんだね」



玄「そういえばそうだね」





京太郎「ハッ!? 松実姉妹の怒涛の猛攻撃にあった夢を見た気がする」



玄「現実逃避だよそれ…」



京太郎「姉妹揃って俺にロンにツモの嵐だった」



宥「京太郎君は… もう少し考えてから捨てた方がいいと思うよ?」



玄「確かに途中からヤケクソになってたね」





京太郎「玄さんを警戒してたら隣から直撃 宥さんを警戒したら玄さんのドラ爆直撃 逃げ場がないってこの事ですね」



玄「だって京太郎君が私の和了牌を捨ててくれるから」



京太郎「捨ててるつもりはないんスけど…」



京太郎「宥さんも玄さんと似たような手牌でしたけど」



玄「お姉ちゃんは私とは少し違うかな」





宥「うん 私は絵柄に赤い部分のある「あったかい色の牌」が集まりやすいの」



京太郎「萬子牌なんて全てじゃないですか!? それに赤い部分ってほとんどの牌にあるじゃないですか!?」



玄「お姉ちゃんは私と違ってドラも捨てられるからちょっと厄介だね」



宥「そんな事言わないでよ~」





京太郎「(この姉妹、ある意味咲より恐え~)」グゥ~



京太郎「あっ」



玄「そういえばもうお昼だね」


宥「もうそんなに経つの?」



玄「夢中になりすぎたよ ここら辺でお昼にしよっか」



京太郎「賛成~」



宥「わ… 私も…」



――――
―――
――



玄「じゃじゃ~ん」



京太郎・宥「おぉ~」



玄「朝早くに目が覚めちゃったから、皆の分も作ってきたよ」


京太郎「なんと!? 俺の分もあるんですか!?」



玄「京太郎君のはこれ」





京太郎「す すげぇー!? これ全部玄さんが!?(ドラゴン弁当……だと!?)」



玄「うん♪」



宥「玄ちゃんは料理が上手だね」



玄「ありがとうお姉ちゃん」



玄「それじゃあ食べよっか」









京・玄・宥「「「いただきま~す」」」








京太郎「うまい! うまいですよ玄さん!」



玄「ありがとう♪」



京太郎「これはコロッケですか?」



玄「食べてみればわかるよ」



京太郎「パクッ」




京太郎「んんっ!? これは卵ですか?」



玄「うん 卵に衣をつけて揚げてみたんだけど… 美味しいかな?」



京太郎「むちゃくちゃ美味しいですよ!」



宥「玄ちゃんこれおいしいね」


玄「それはピーマンの肉詰めだね 炒めるのに少し苦労したよ」





宥「美味しい…」



京太郎「玄さんこれは?」



玄「それはね…」





――――
―――
――



京・玄・宥「「「ごちそうさまでした」」」



京太郎「か~ 食った 食った~」



玄「満足していただけたでしょうか?」



京太郎「うむ 余は満足じゃ」



玄「フフッ 京太郎君は殿様ってゆうより、お姫様に仕える従者って感じだよ」






京太郎「それは俺がパシリ体質だと言う事かねワトソン君?」


玄「そのようだねホームズ君」


京太郎「ひどっ!?」



玄「冗談だよ~」



宥「(冗談なんだ…)なんだか眠くなってきちゃった…」




玄「食べてすぐ寝たら牛になっちゃうよお姉ちゃん」



宥「えぇ~ 牛になっちゃうの~!?」



玄「昔からそう言うんだよ」



京太郎「ことわざですよね」



京太郎「食事をした後に、すぐ、横になったり、眠ったりするのは、行儀が悪いので、 そのことをいましめた言葉なんですよ」





玄・宥「「へぇ~」」



京太郎「なんでも牛は、草を食べた後に、食べたものを、口の中に戻して、再び噛みなおすのが、 あたりまえのようです。

食べた後、すぐに横になると、牛のようになってしまい、 行儀も悪いので、このことを注意して、しかる意味があるようです。

昔は、 子供のしつけの意味で、用いられていたようですが、実際、 食べたすぐあとは、なるべく横にはならずに、少し休憩を取ってから 軽く体を動かしたり、歩いたりしたほうが、健康にもいいとの事です」



玄・宥「「京太郎君凄~い!」」



京太郎「これぐらい当然ッスよ(染谷先輩の話聞いといてよかった~)」







玄「だってお姉ちゃん」



宥「うぅ… 眠いけど我慢する」



玄「偉いねお姉ちゃん!」ナデナデ



宥「頭撫でないでよ~」



京太郎「(なんとも微笑ましい光景)玄さんGJ!」



玄・宥「「??」」






――――
―――
――



京太郎「ろ ロン! 3900!」



玄「ひぃ~」



宥「ロン 7700」



京太郎「グハッ」



玄「ロン! 12000!」



京太郎「」






玄「ふぅ~ もう少しで負けるところだったよ」



宥「これで今日、16回目の飛びだね」



京太郎「あと一歩がぁ~」



玄「まだまだだね!」



京太郎「くっそ~」



宥「残念だったね」




京太郎「今日もまた負けた~」


宥「100局以上やった気がする」



玄「朝から夕方近くまでやったからもっとかな?」



京太郎「それだけやって6勝って…」



玄「負ける事も大事だよ!」





宥「(負け過ぎはかえって自信なくすんじゃ…)う うん」



京太郎「なんかとりついてるんじゃないかってぐらい勝てない…」



玄「京太郎君はまだ麻雀始めたばっかり何だからしょうがないよ!」



宥「私も麻雀始めた頃は中々勝てなかったよ?」






玄「私もだよ? だから元気だして京太郎君!」



宥「元気だして」



京太郎「玄さん 宥さん… そうっスね! くよくよしてても始まらないですよね! ラスト一局付き合って下さい!」



玄「もちろん♪」



宥「わ 私も…」





――――
―――
――



京太郎「勝てない…」



玄「お疲れ様でした~」



宥「お… お疲れ様…」



京太郎「昨日よりしんどい… 腕も上がらんし…」



玄「また明日、頑張れば大丈夫だよ」






宥「うん… 明日も頑張ろ?」



京太郎「残念ながら明日は朝一の電車ですよ~」



玄・宥「「えっ…?」」



玄「明日…?」



宥「帰っちゃうの?」



京太郎「元々二泊三日って事でしたし… それに学校の方もあるんで」





玄「そっか…」



宥「…」



京太郎「そんな顔しないで下さいよ~」



京太郎「麻雀やってればまた会えますから」



玄「うん…」





宥「京太郎君は… 麻雀続けて行くの?」



京太郎「はい! いつかプロになって玄さんや宥さんを同時に飛ばして見せますよ!」



玄「フフッ 10年は早いかな?」



京太郎「遠!?」



宥「2…20年くらいじゃないかな…」



京太郎「宥さんまで~」






~~~松実旅館~~~



玄「ねぇ お姉ちゃん?」



宥「どうしたの玄ちゃん?」



玄「今日は楽しかったね」



宥「うん♪ 久しぶりに麻雀打って こんなにも楽しかったのは初めて」



玄「京太郎君、明日帰っちゃうって…」






宥「そうだね」



玄「私ね? 京太郎君に会えてよかった」



宥「うん」



玄「昔みたいに皆で麻雀打った頃を思いだしたよ」



宥「うん」



玄「またあの頃みたいに戻れるかな…」





宥「大丈夫だよ… 京太郎君も言ってたよ? 麻雀を続けていればまた何処かで会えるって」


宥「玄ちゃんが続けていれば穏乃ちゃんや憧ちゃんもきっと戻ってくるよ」



玄「う゛ん」グスッ



宥「お姉ちゃんも出来るだけ力になるから… だから… 泣かないで?」



玄「ううっ、ひっく、おっねえち~ゃん……」ポロポロ



宥「よしよし」



玄「うわ~ん」グスッ






~~~駅~~~



京太郎「いや~お二人には本当に迷惑ばかりかけてしまって
なんと言ったら言いか…」ポリポリ



玄「京太郎君は最後まで謝ってばっかりだね」



宥「そうだね~」



京太郎「もはや癖とかしてるんですよ~」







京太郎「向こうの学校じゃあ タコス買って来いだとか、お菓子買って来いとか大変なんですよ」トホホ



宥「清澄って恐ろしい所だね…」ブルブル



ピリリリリリリ~



京太郎「おっと発車の時間だ! それじゃあ玄さん! 宥さん! 今度会う時は俺はプロなってますよ!」



玄「プロまでの道のりは険しいよ?」







京太郎「それでも必ずなって見せます! その前にはまずは全国大会出場を目指します!」



宥「全国大会…」



京太郎「今年は無理でも来年、再来年に必ず俺は出場します!」



玄「約束だよ?」



京太郎「男京太郎に二言はない!」






玄「フフッ 頑張って♪」



京太郎「バッチ来いッスよ!」


京太郎「…それじゃあ玄さん 宥さん ありがとうございました! 必ず全国大会に出場するんでその時は見に来て下さい! 」



玄「京太郎君!」



京太郎「? どうしました玄さん?」





玄「…ううん やっぱり何でもないよ 全国大会出場頑張ってね! 必ず見に行くよ!」



宥「わ、私も…」



京太郎「期待しといて下さい!」



ドアガシマリマ~ス ゴチュウイクダサイ~



宥「京太郎君 手振ってるよ~ バイバ~イ」



玄「」フリフリ




――――
―――
――



宥「帰っちゃったね…」



玄「………」



宥「? 玄ちゃん?」



玄「お姉ちゃん…」



宥「どうしたの? どこか具合悪いの?」アセアセ






玄「ううん違うよ 私決めたよ」



宥「?」



玄「全国大会に私達も出よう!」



宥「え、えぇ~~!?」



玄「そうと決まれば部員探しだよお姉ちゃん!」






宥「わ 私も部員なの~!?」



玄「当然だよ」



玄「でもあと三人揃えないと試合に出場できないね…」



宥「鷺森さん家の灼ちゃんはどうかな?」



玄「ほぁ~ 灼ちゃんかぁ~」



宥「幼稚園の頃から大人と麻雀打ってたし、同じ阿知賀の生徒だよ」



玄「よし! 善は急げだね! 今日行ってみるよ!」



宥「頑張って~」



玄「お姉ちゃんも来るの~」





~~~清澄 部室~~~



久「お お帰りなさい 須賀君」


京太郎「ただいま戻りました~」



咲「あっ! お帰り京ちゃん」



優希「生きて帰って来たな! 褒めてつかわす!」



和「お帰りなさい」



染谷「疲れたじゃろ? そこに座っとりんさい」







京太郎「はぁ~ 疲れた~」



咲「それでどうだったの京ちゃん」



京太郎「どうだったって…」



久「すすすすす須賀君!」



久「の、飲み物は何がいいかしら? お茶? 紅茶? それともコーヒー?」






京太郎「それじゃあお茶で」



久「い、今煎れてくるわね!」


優希「なんだか部長の様子がおかしいじょ」



和「(まぁ当然ですね…)」



染谷「そうじゃの~」



咲「何でだろうね京ちゃん?」


京太郎「あぁ… 実は… 阿知賀には麻雀部がなかったんだよ」




一同「「「麻雀部がなかった!?」」」ガタッ



染谷「こら久 どうゆう事か説明せんかい」



久「な、なんと言ったら言いか…」



優希「じゃあ京太郎は何をしに奈良まで行ったんだ?」



咲「観光旅行?」



京太郎「いや観光旅行違~う」





優希「情けないじぇ 京太郎~ 麻雀もせずに観光旅行とは」



京太郎「いやいや ちゃんと麻雀打ってたから!」



優希「一人で麻雀とは泣けてくるじぇ」



咲「京ちゃん…」



和「須賀君…」



久「ごめんね須賀君 私のせいで…」



染谷「まぁ不運だったとしか………な?」




京太郎「一人で麻雀打ってないから! 咲! そこの二人! かわいそうな人を見る目はやめてー!」



優希「じゃあ誰と打ってたんだじぇ?」



久「そうね気になるわね(このままごまかす!)」



咲「私も気になる」



和「そうですね… 私も気になりますね」



染谷「わしもじゃ」



一同「「「「「さぁ~!」」」」」



京太郎「………」



京太郎「俺の… 俺のファンと…かな?」



一同「「「「「………」」」」」






優希「咲ちゃん 和ちゃん一緒に帰ろうじぇ」



和「そうですね そろそろ帰りますか」



咲「帰りにクレープ屋さんに寄って行こうよ!」



優希「いいじぇ~ お腹も空いてきた所だし いくじぇ~」



和「私もいいですよ」



染谷「ワシらも帰るとするかの?」



久「そうね そろそろ帰りましょっか」



久「それじゃあ須賀君、鍵閉めよろしくね~」



ワー ワー ギャー ギャー


京太郎「玄さん… 宥さん… これが清澄の麻雀部ですよ…(冗談なんて通じやしない…)」







~おまけ~



和「玄さんと打ってたんですか…」



京太郎「おう あれは地獄より恐ろしいドラ麻雀だったぜ…」


和「ただの偶然です」



京太郎「ただの偶然が何十局と続くんだぜ? 恐すぎるわ」






咲「でも京ちゃんも勝ったんだよね?」



京太郎「何百局と打って勝てたのは十局もないよ…」



和「凄まじい程の運のなさですね…」



京太郎「自分でもそう思うよ」


和「穏乃達には会いましたか?」




京太郎「穏乃? 和の友達か?」



和「昔の友達です」



京太郎「いや会ってないな」



京太郎「俺が会ったのは玄さんと玄さんのお姉さんだけだったな」



和「そう… ですか」



京太郎「?」



優希「こら~京太郎! 和ちゃんを困らせるんじゃない!」ガブッ



京太郎「痛て 何もしてねぇよ~」



優希「言い訳無用!」


京太郎「ギャーーー!!!」





以上で投下は終了です



暇潰し程度にはなったでしょうか?



リクエストがあれば時間はかかりますが書かせて頂きます



無ければ 終わり…かな



感想、指摘などがあれば書いて下さいまし


では





字がぬけてました



京太郎と他のキャラのリクエストがあれば時間はかかりますが書かせて頂きます





衣、以外ならなんとかなるかもしれん



阿知賀以外でも全然大丈夫ですよ



なら鶴賀の加治木ゆみで



了解しました



加治木ゆみに全力を尽くします




久「ねぇ~ 須賀君?」



京太郎「? なんですか?」タンッ


優希「それロンだじぇ~」



京太郎「何ぃ!?」



優希「16000!」



咲「もう~ また京ちゃん飛びで終わりだよ…」



和「好きですね 飛ばされるの」





京太郎「いやいや好きじゃないからね」



優希「嘘つけ! 阿知賀まで行って一人麻雀していた奴が何を言ってるじぇ」



京太郎「それこの間、説明したよね!?」



優希「京太郎の妄想たれながしはウンザリだじぇ」



咲「えっ!? 妄想だったの!?」





京太郎「咲… 絶対にわざとだろ…」



咲「エヘヘッ」



久「はいはい 須賀君はこっちに耳を傾けてね」



京太郎「それでどうかしたんですか? 遠征には行きませんよ?」



久「いやそれがね? 須賀君にお客様のようよ」





京太郎「俺に?」



久「ほら」チラ



?「」ペコッ



?「須賀京太郎とは君の事でいいんだな? 」



京太郎「は、はい」



?「私は鶴賀学院3年の加治木ゆみと言う者だ」





京太郎「どうも…」



加治木「君の部長には話てあると思うので、早速行く準備をしよう」ガシッ



京太郎「えっ? ちょ ちょっと 何の事ですか!?」



加治木「ん? なんだ君の部長からは何も聞いてないのか?」


京太郎「これっぽっちも知らないんですけども…」





加治木「伝えてないのか?」



久「ちょっと遠征に行かせてたから、伝えるの忘れてたわ ごめんなさい」



加治木「いや 私の方も無茶な要求をしてしまった 気にしないでくれお互い様だ」



久「優しいのね」



加治木「優しくはないさ 事実だからな」



久「フフッ」





?「先輩に色目使うのやめてもらえないッスかねぇ~ 清澄の部長さん?」



久「!?」



加治木「うわっ! 着いて来てたのかモモ!?」



?「当たり前っスよ!」



加治木「はぁ…」





加治木「仕方がない… モモ、挨拶だ」



?「東横桃子ッス! よろしくお願いしますッス」



一同「「「「「(どっからでてきた!?)」」」」」



久「えぇ 竹井久よ よろしくねモモちゃん」



桃子「はいっス♪」





咲「私は宮永咲、よろしくね」


優希「片岡優希だじぇ」



和「原村和です よろしくお願いします」



桃子「(原村和… インターミドルチャンピオンで私と同じ一年生)」ガルルッ



和「?」



京太郎「部長~」





桃子「ああっ! あそこにいるのが噂の能無しで唐変木だけどパシリに使わせたら右に出る者はいないとまで言われている須賀京太郎さんッスね!」



加治木「お、おいモモ!?」



京太郎「………」チラ



久「た、頼りにしてるのよ?」


京太郎「いいんだ ど~うせ俺は清澄のパシリだから…」





優希「元気だせ京太郎! お前は阿知賀まで行って何を学んできだんだじぇ!」



咲「そ、そうだよ~ 京ちゃんは清澄には必要だよ」



桃子「主に荷物運びにって事ッスね」



加治木「モモ!」



桃子「わ、わかってるッスよ…」





加治木「京太郎君… すまない… モモにはちゃんと言い聞かせておく」



京太郎「ど~~~でも言いですけどね…」



加治木「清澄の部長… 何とかならないか?」



久「ちょっと待ってて…」



久「ねぇねぇ須賀君?」ボソッ



京太郎「何ですか部長…」





久「鶴賀の人達にね? 京太郎を今日と明日、貸してほしいって言われたの」



京太郎「それで…?」



久「最初は断ったのよ? 須賀君はうちの部員だもの だけど鶴賀の加治木さんにどうしてもって頼まれちゃったの…」



京太郎「そうですか… それは大変ですね」



久「まぁまぁ で! 加治木さんがもし須賀君を貸してくれたら、どんな事でも清澄の要求をうけるって言ってきたの」




京太郎「だから何が…」



久「わからない? 清澄の要求を『何でも』うけるのよ?」



京太郎「何でも…」



久「そう… 何でも…」





――――
―――
――



桃子「京太郎さんくすぐったいッスよ」



京太郎「エヘヘッ そうかそうかくすぐったいか~」



加治木「京太郎君… モモのばかりではなく私にも構ってくれないか?」



京太郎「ほれほれ~」



加治木「きゃっ!? もう京太郎君は…」



京太郎「ハハハッ ちょっと手が滑っちゃって~」



桃子「先輩ばかりずるいッスよ~ 私も~」



京太郎「ガハハハハッ」





――――
―――
――



京太郎「グヘヘッ 部長! 俺、鶴賀のお二方に着いて行ってきます!」



久「えぇ よろしくね?」



京太郎「任せて下さいよ~ ハハハッ」



加治木・桃子「「(悪魔だ…)」」



久「♪」





久「これで言いかしら?」



加治木「私達の用が済んだら地獄行きなんだろうか?」



久「そんな訳ないわよ♪ 大丈夫、こっちで何とかするから」


加治木「とは言っても…」



京太郎「スイカパワ~」



久「ハハッ…(大丈夫よね…)



京太郎「清澄の救世主須g「うっさいじぇ! 馬鹿いぬがぁ~!」ガブッ



京太郎「ギャーーー!!」




――――
―――
――


京太郎「それで俺は何をすればいいんでしょうか?」



加治木「あぁ… 実は「お掃除のボランティアッスよ!」



加治木「モモ…」



京太郎「まぁまぁ 掃除のボランティアって、ゴミ拾いって事でいいんですか?」



加治木「ゴミ拾いはゴミ拾いなんだが…」





桃子「ちょ~っとばかしヤバいんッスよ」



京太郎「ヤバいゴミ拾いって… まさか!?」



加治木「マグロ拾いじゃないから安心してくれ」



京太郎「そ、そうですか…」



桃子「まぁ行ってみればわかるッス」



京太郎「はぁ~(嫌な予感しかしない…)」


~~~ゴミの山~~~


京太郎「」



加治木「相変わらず凄いな…」


桃子「ほら京太郎さんもマスクつけないと新世界が見えるッスよ」



京太郎「(えっ? 何ここ? 日本………だよな?)」



加治木「驚くのも無理もない… ここには、いらなくなった物を無差別に捨てて行く者が多くないからな」



桃子「このゴミの数だけルールを守れない人がいるって事ッス」




加治木「言っておくが、ここは公園だぞ?」



京太郎「公園!? ここが!? 夢の島じゃなくて!?」



加治木「一応な… 私が子供の頃は良くここで遅くまで遊んでいたんだが… 今じゃこの有様だ」



京太郎「な、なんでこんな状態になるまで放置してたんですか」



加治木「知らなかったんだよ…」



京太郎「えっ?」



加治木「子供の頃に遊んでいた場所がこんなになってるなんて」



桃子「私達が気付いたのもつい最近なんでスよ」



京太郎「そうなんですか?」



加治木「鶴賀で定期的に行われるボランティアの地域別で見つけて、ボランティアを募ってはみたんだが…」



桃子「先輩と私しか来てくれなかったんッス」



加治木「部員達にも頼んではみたんだが、生憎予定やら何やらで駄目だったんだ…」



桃子「私は暇だから先輩とボランティアの手伝いッスよ」



加治木「ありがとうモモ」



桃子「いいッスよ」テレテレ



加治木「それで現状を見て、さすがに私達二人では無理と判断し、以前から噂になっていた君に助けをたのんだんだ」



京太郎「噂になるほど有名人になった覚えはないんですけど…」



桃子「いいじゃないッスか 噂になるだけ…」



京太郎「? どして?」



桃子「………」



桃子「少し昔話をするッス」



加治木「モモ…」



桃子「大丈夫ッスよ 先輩も聞いて下さい」



加治木「そうか…」




桃子「………私は子供の頃から存在感がないと言われていた。 歌って踊ったりしない限りは誰にも気付かれない、影の薄い子だった…

多くの人は自分以外の誰かとコミュニケーションをするために情報を集めたり、色々行動して時間やお金を消費する事がある…

その面倒さとコミュニケーションと得られるものと秤にかけて切り捨てたりもする

そうして私も完全にコミュニケーションを放棄していた

子供の頃からこんなだと存在感のなさにも拍車がかかるばかりだった」



京太郎「………」



加治木「モモ…」



桃子「だけど…」



桃子「そんな私を… 先輩は必要だと言ってくれた。 誰からも見つからない… そこにいないはずの私を… 先輩は…」プルプル



加治木「モモ?」



桃子「キャーーー!! もう我慢できないッス! 先輩大好きッス~」ガバッ



加治木「なっ!? こら! やめろモモ! ちょ」



桃子「先輩のおっぱい大きくて最高ッス~」モミモミ



加治木「!? そこは駄目だモモ!」



京太郎「部長… 桃源郷はここにあったんですね」




加治木「何を訳のわからない事を言ってるんだ! 助けてくれ!」



京太郎「しまった!? カメラを忘れてた!? くっそ~!」



桃子「私のバックの外側に入ってるッスよ」



京太郎「桃さん最高~!」



桃子「ふっ これぐらい当たり前ッス」




加治木「なっ!? それはやめてくれ!」



京太郎「桃さん、これですか?」



桃子「それそれそれッスよ」



京太郎「それじゃあ写真撮るんでポーズお願いしま~す」



京太郎「はい チ~「」バキッ」



京太郎・桃子「「………」」





加治木「さて… 言い残す言葉はあるか?」



京太郎「(桃さん、何離しちゃってんですかー!)」ダラダラ



桃子「(京太郎さんがポーズなんて言うから!)」ダラダラ



加治木「反省していないようだな… まぁ今から地獄より恐ろしい作業に取り掛かってもらうが… 歩いて帰れると思うな」



京太郎・桃子「「サ、サー イエッサー!!」」





~~~6時間後~~~



桃子「あ~っ もう駄目ッス…」



京太郎「こ、腰がぁ…」



加治木「休んでいる所、申し訳ないがまだ半分も片付いてないんだぞ?」



京太郎「そ、そんな~」



桃子「も、もう無理ッスよ~」


加治木「今日はこれくらいにして、続きはまた明日にやろう」



京太郎「明日も……だと……」


桃子「京太郎さん、あれが人間を越えた者の最終形態ッスよ…」



京太郎「か、怪物…」



加治木「残念ながら私はあと三回変身を残している」



京太郎・桃子「「………」」



加治木「………」



加治木「わ、忘れてくれ」テレッ



桃子「先輩! ちょ~う可愛いッス!」



京太郎「(加治木さんって以外とノリがいいな…)」





桃子「京太郎さんもそう思うッスよね?」



京太郎「確かに今のは可愛いかったですね」



加治木「んなっ!? なななななななな何を言いだすんだ! い、いきなり!」



京太郎「? 何か変な事言いましたか?」



桃子「先輩はピュアなんッスよ」



京太郎「ピュア?」



桃子「先輩は今までo「な、何でもないぞ~」



桃子「(あぁ~ 先輩の可愛い手が私の口に…)」モゴモゴ



加治木「」ゾクッ



加治木「と、とりあえず明日の朝、7時00分に此処に集合だ!」



京太郎「朝の7時00分って 何時間掃除やるんですか!?」



加治木「元通りになるまでだ」


加治木「それじゃあモモ! 帰るから離れてくれ!」



桃子「あぁ~ 待って下さいよ~ 先輩~ 」



京太郎「朝7時00分から終わるまでって…(清澄に帰れるかな…)」




~おまけ~



優希「そういえば京太郎は何処に連れて行かれたんだじぇ?」


咲「荷物運びじゃないのかな?」



和「そうですね… 荷物運びが妥当かと」



久「(うわっ 散々な言われようね…)」



優希「京太郎が居ないからタコスを買って来てくれる奴がいないじぇ」



咲「そうだね~ 私もクレープ買って来てもらうつもりだったのに」



和「宮永さんはクレープが好きですね」



咲「原村さんは京ちゃんに何を頼むつもりだったの?」



和「そうですね… コーヒー牛乳を買って来てもらおうかと」


久「(和! お前もか!)」




咲「コーヒー牛乳美味しいもんねぇ~ 私もコーヒー牛乳飲んだら原村さんみたいになれるかな?」



優希「残念ながらそれは無理だじぇ」



咲「それはどうして?」



優希「私も経験者だからだじぇ!」



咲「そっかぁ~ それじゃあ無理だね…」



優希「今さらっと酷い事を言われた気がするじぇ」



和「豆乳には胸を大きくするイソフラボンが多く含まれているので、須賀君が帰ってきましたら買って来てもらいましょう」


咲・優希「「賛成~」」



久「(胸が大きく… 私も頼んでおこっと…)」





~次の日 朝~


京太郎「うぅ~ 寒っ」ブルブル



京太郎「もうすぐ夏なのに朝は一段と寒いな… 」



京太郎「」チラ


~6時45分~


京太郎「少し早めに来ちゃったな… 」




加治木「何を一人でぶつぶつと独り言を呟いているんだ?」



京太郎「うわっ! って加治木さん!?」



加治木「私以外に誰がいるんだ?」



京太郎「ハハハッ… あれ? でも約束の時間にはまだ早いですよ?」



加治木「私は常に30分行動できるように心掛けているからな」



京太郎「30分って… 6時30分から来ていたんですか!?」



加治木「まぁな ここまで冷え込むとは思ってもみなかったが…」



京太郎「最近は天気が悪かったり良かったりしますからね 桃さんとは一緒じゃないんですか?」



加治木「モモは… まぁ私の予想だが、間違いなく遅れて来るだろう」



京太郎「そういえば昨日頑張りすぎて足腰が悲鳴をあげてましたから」




加治木「まぁそれだけじゃないんだが…」



京太郎「? 違うんですか? 俺は足腰痛過ぎて湿布だらけですけど」



加治木「それもらしいんだが 女の子特有の現象と言うか… 何と言うか…」ゴニョゴニョ



京太郎「? 良くわからりませんが、とりあえず二人であのゴミを片付けなくてはいけない事は分かりました」



加治木「理解が早くて助かるが…」



京太郎「どうかしました?」



加治木「いや… 何でもない、二人でもやれるだけはやっておこう」



京太郎「了解~」




~~~3時間経過~~~



京太郎「ふん よいしょっと…」



加治木「ほう 昨日より手際がいいじゃないか」



京太郎「燃えるゴミ、燃えないゴミの分別は誰でもできますよ」



加治木「誰にでもできる事を君はできなかったんだぞ?」



京太郎「うっ 俺は常に進化し続けるので心配ご無用ですよ それよりも加治木さんこそ残りの変身をしなくても大丈夫なんですかね?」ニヤニヤ




加治木「ああああ、あれは忘れてくれ」



京太郎「バッチリ脳内保存したんで忘れられないですね~」ニヤニヤ



加治木「君の性格が昨日の今日でモモに似てきたな…」



京太郎「そういえば桃さんって存在感がない~ 誰にも気付かれない~ って言ってましたけど、加治木さんはどうやって桃さんを見つけたんですか?」



加治木「どうやってモモの奴を見つけたかか…」



加治木「近く、全国高校生麻雀大会がある事は知っているか?」



京太郎「俺達の部も参加するんで知ってますよ」



加治木「そうか… その大会の団体戦にエントリーしようと思ってたんだが、メンバーがあと一人、中々揃わなくってな」



京太郎「桃さんに頼んだって事ですか?」



加治木「頼むまでの道のりは長かった…」




京太郎「存在感が薄い……からですか?」



加治木「それだけだとはいえないな…」



加治木「私達は最初、麻雀部のサーバーを校内ランに繋いでプレーヤーを募っていたんだ モモとはそのときに初めて会った まぁネットの中でだが」



京太郎「へぇ~」



加治木「モモは強くてな 是非とも麻雀部に欲しかったんだが断られてしまったんだ」




京太郎「あの桃さんが加治木さんの頼みを断った!?」



加治木「その時はまだ、ネットの中でしか会った事ないから、断られるのは当然だろう」



京太郎「そういえばそうですね」



加治木「それでも諦めきれなかった私はローカルIPを用いて、モモが使用しているPCのIPを強制表示モードにしクラスを割り出して、直接会いに行く事にしたんだ」



京太郎「鬼のような人ですね」




加治木「こっちも団体戦のエントリーまで時間がなかったから、結構切羽詰まってたんだ」



京太郎「それでクラスには桃さんは居たんですか?」



加治木「行ったはいいが、どこにモモの奴が居るのがわからなくってな とりあえずクラスの中心で叫んでみた」



京太郎「ええっ!? 一年生の教室でですか!?」



加治木「今にしてみれば 他の方法もあったと少し後悔している 周りの一年生が『何言ってんだこいつ』って目で見ていたからな…」





京太郎「(そりゃ 一年生の教室で上級者が叫んでたら 誰でもそう思うわ!)な、何て叫んだか聞いても?」



加治木「確かあの時は…」



加治木「『私は君が欲しい!』 だった気がする」



京太郎「(うっわ~ 恥ずかしいなんてレベルじゃねぇ~ 穴があったら入りたいレベル…)」



加治木「まぁ それでモモが見つけられたからいいんだけれど」





京太郎「でも桃さんって そんなに影薄いですかね?」



加治木「影の薄さなら金メダル級だよ」



京太郎「そうですか?」



加治木「君だって 部室で桃に話かけられるまで気付かなかっただろ?」



京太郎「えっ? 気付いてましたよ?」




加治木「!? それは本当か!?」



京太郎「え、ええっ 加治木さんの付き添いか 何かと思っていましたが…」



加治木「(モモが見えていただと!? 私でさえ 声をかけられるまで気付く事が出来ないのに 初めて会って見えていたのか!?)フフッ」



京太郎「あの 加治木さん?」



加治木「あっははははは」




加治木「面白い! 須賀京太郎!」



京太郎「か、加治木さん?」



加治木「君に興味がわいたよ」


京太郎「へ、へっ?」



加治木「何を敷けた面をしているんだ京太郎は」



京太郎「きょ、京太郎?」



加治木「君 以外のどこに京太郎がいるんだ それから… 私の名前も加治木さんではなく、下の名前で呼んでくれ」





京太郎「下の名前って…」



加治木「ゆみだ」



京太郎「えっ ええっ~!?」



加治木「そんなに驚く程の事ではないだろう? 私は全然構わない 何なら呼び捨てでも結構だ」



京太郎「呼び捨てなんてとんでもない ゆみさんでお願いします」



加治木「そうか… それは残念だ」



京太郎「(呼び捨てなんてしてたら桃さんに殺される…)」ヒヤッ


加治木「それじゃあ ちゃっちゃっと 片付けてしまおうか」



京太郎「は、はい!」





~さらに 3時間経過~



加治木「京太郎 このあたりで昼食にしよう」



京太郎「分かりました~」




――――
―――
――



加治木「この調子だとモモの奴は来れそうにはないな」



京太郎「女の人にはキツイ作業ですからね」モグモグ



加治木「それは私が女じゃないと言う解釈で受け取っていいんだな?」



京太郎「はい? あぁ! ち、違いますよ! 言葉のあやですよ!」アセアセ



加治木「そうか フフッ」




京太郎「からかわないで下さいよ~」



加治木「清澄の部長が京太郎の事をえらく気に入ってる理由がなんとなくわかったよ」



京太郎「部長がですかは? パシリに遣わせられてばかりなんですけど…」



加治木「良く言うだろ?」



京太郎「?」



加治木「馬鹿と鋏は使いようって」




京太郎「俺が馬鹿って事ですか!? そうなんですね!?」



加治木「まぁ 京太郎の場合は馬鹿ではないかな どちらかと言えば唐変木……かな?」



京太郎「もう桃さんに言われましたよ!?」



加治木「冗談だよ 冗談」



京太郎「はぁ~…」




ピロリン ピロリン



京太郎「? ゆみさん 携帯鳴ってますよ?」



加治木「モモからだな…」



ピッ



加治木「加治木だが… モモか?」



桃子「はいッス 先輩 ごめんなさいッス 今日はお腹の調子が悪くて外にでられそうにないッス」





加治木「あぁ 気にするなモモ こっちにはとても頼りになる助っ人がいるからな ゆっくり休むといい」



桃子「助っ人って京太郎さんの事ッスかぁ~?」



加治木「そうだ ほぼ 休みなしで作業を続けて 今 ちょうど昼食を食べてるとこだ」



桃子「二人とも凄いスタミナッスね」



加治木「モモはもう少し体力をつけた方がいいな」



桃子「考えておくッスよ」



加治木「こっちは私と京太郎にまかせて モモはキッチリと身体を休ませるんだぞ?」



桃子「はいッス」



加治木「それじゃあ身体に気をつけてな」



ピッ



桃子「ふぅ…」



桃子「(京太郎さんと先輩が二人きりで心配したッスけど… 相手が京太郎さんなら大丈夫ッスよね)」



桃子「………あれ?」



桃子「(先輩、京太郎さんの事呼び捨てにしてた気がするんッスけど?…)」



桃子「(気のせいッスよね…)」



――――
―――
――



京太郎「」ゾワッ



京太郎「(なんかゾワッってきたような…)桃さんはなんて言ってました?」



加治木「調子が悪いから来れそうにないそうだ」



京太郎「oh… 今日中に終るんですかね…」



加治木「無理でも終らせるしかないだろう」



京太郎「ですよね~」



加治木「食べ終わり次第再開だ」



京太郎「はい…」



――――
―――
――



京太郎「燃える… 燃えない… 燃える… 燃えない… 燃えない… っと これはプラスチックだから燃えないゴミだな…」



加治木「京太郎 凄いゴミが出てきたぞ…」



京太郎「炊飯器?」



加治木「あぁ… 中を確認してごらん」



京太郎「既に嫌な予感しかしないんですけど…」



パカッ



京太郎「うげっ!? めっちゃ臭!? ギャーーー!!! 何じゃこりゃー!?」



加治木「流石の私でも中身の処理は無理だ」



京太郎「まさかとは思いますが… 俺にやれと?」



加治木「凄く頼りにしている」


京太郎「(触りたくねぇ~ ヤベッ ゲロでそう…)」




加治木「開けっ放しにしてると気分が悪くなるぞ?」



京太郎「今から俺はその作業をやらなくてはいけないんッスよ」シクシク



加治木「あ、あぁ すまない」



京太郎「うぅ…」ベチャッ



京太郎「うわっ!? 服についた!? 」




加治木「うぐっ 京太郎 すまないが少し離れてくれ 違う世界に迷い込みそうだ」



京太郎「」テクテク



加治木「お おい 何でこっちに近づいてくるんだ!? 」



京太郎「ゆみさんも道連れだー!!!」



加治木「キャーーーーー!!!」



――――
―――
――


警察官「うんうん それで何か言いたい事はあるかな?」



京・加「「す、すいませんでした」」



警察官「私達も遊びでやってる訳じゃないんだからね?」



京・加「「はい…」」



警察官「ゴミ拾いのボランティアをする事はとてもいい事だけど、今度は不審者に間違われないようにね」




京太郎「本当にすいませんでした」



京太郎「………」



加治木「………」



加治木「あ~ 何と言うか… すまない…」



京太郎「続き… 始めましょうか」



加治木「あ、あぁ…」





~さらに6時間 経過~



京太郎「お、終わった~!」



加治木「ふぅ~…」



京太郎「後はこのゴミ袋を持って行けば終了ですね」



加治木「ゴミ袋はこのままで大丈夫だ ゴミ回収車に連絡を入れておいたから、明日にでも回収に来るそうだ」



京太郎「じゃあ持って行かなくても」



加治木「大丈夫だ」





京太郎「流石ゆみさん 行動力が早いですね」



加治木「そうでもないさ」



加治木「さてと… 京太郎 無理なお願いを聞いてもらって、本当に感謝している」



京太郎「困ったときはお互い様ですよ それよりも 『何でもうける』って件なんですけど」



加治木「清澄の部長が要求してきた件なら大丈夫そうだ」




京太郎「えっ? 何の話ですか?」



加治木「また伝え忘れたのか 清澄の部長は…」



京太郎「ど、どうゆう事なんですか?」



加治木「清澄の要求は鶴賀の部員との練習試合だ」



京太郎「なん……だと……!?」



加治木「練習試合は余りしたくはないんだが… 清澄の要求を何でも聞くと言った手前、断れなくってな」



京太郎「と言う事は 部長は最初から知ってたんですか!?」


加治木「まぁ そうなるかな」



京太郎「(俺の… 俺のダブルスイカ計画が…)」



加治木「その… なんだ 今日は助かった」ポン



京太郎「あんの悪魔がぁ~!!!」





~おまけ~①



加治木「せっかくだから私と打ってみないか?」



京太郎「麻雀ですか? 別に構いませんけど… 俺まだ初心者ですよ?」



加治木「初心者でも構わない 京太郎の実力が見てみたいんだ」



京太郎「あんまり期待しない方が…」



加治木「とにかく! さっさと行くぞ」




~~~加治木 家~~~



京太郎「ここゆみさんの家ですよね…」



加治木「如何にもそうだが?」


京太郎「(信用されてるのは嬉しいけど 無警戒すぎる…)ハハッ」



加治木「? まぁとりあえず打ってみるか」



――――
―――
――


加治木「ロン 7700 …終了だ」


京太郎「!?」



京太郎「(玄さんみたいにドラが集まるわけでも 宥さんみたく 特定の牌が集まるわけでもないのに…)」



加治木「安牌だと思って油断したのが敗因に繋がったな」



京太郎「ゆみさん強いですね」



加治木「麻雀は運が作用するゲームだ 弱い 強いなんて関係ないさ」



京太郎「(和みたいだな…)そうですか」



加治木「京太郎 君は中々 面白い打ち方をするな」



京太郎「両面待ちを捨てて地獄単騎とか? ですか?」



加治木「なぜ わざわざ悪い待ちにする必要がある? 両面待ちの方が和了る確率はグッと上がるぞ?」





京太郎「俺は運が悪いですから 両面待ちより単騎の方が和了る気がするんですよ」



加治木「和了る気がするだけだろ? 私には考えられないな」



京太郎「まぁ 普通はそうだと思います」



加治木「そうか… 」



京太郎「ええ それじゃあそろそろ帰りますね」



加治木「なんだもう帰るのか?」




京太郎「実は部長から課題をだされていて 明日提出なんですよ…」



加治木「課題?」



京太郎「遠征に行った時のレポートみたいなものですね」



加治木「それは悪い事をした…」



京太郎「悪い事だなんて思ってないですから」



加治木「優しいんだな」



京太郎「事実ですから」



京・加「「………」」キョロキョロ



京・加「「((桃さん)モモはいないようだな…)」」ホッ





加治木「それじゃあ気をつけて帰るんだぞ」



京太郎「わかってますよ~ それでは…」



加治木「京太郎! また一緒に麻雀をしよう!」



京太郎「今度は負けませんよ?」



加治木「望むところだ」




~おまけ②~


~次の日の清澄部室~


京太郎「ぶ~ちょ~」



久「あら須賀君 お疲れ様♪」



京太郎「お疲れ様♪ じゃないですよ!? 丸一日中 ゴミ拾いをしてたんですよ!?」



久「大変だったのねぇ~」





ガチャ



優希「おぉ 噂をすればなんとかだじぇ」


咲「………」


和「………」


染谷「われぇ… とんでもない事をしでかしてもうたのぉ」



京太郎「えっ? えっ? 俺? 俺 何かしましたか?」



久「須賀君 校内新聞読んでないの?」



京太郎「校内新聞? 読んでませんね」




久「そう…」



久「まこ 須賀君に見せてあげて」



染谷「了解じゃ ほれここの記事みてみい」



京太郎「? ええ~っと『 鶴賀学院の生徒によるボランティア活動により、ゴミ山公園が本来の姿を取り戻した』って これ俺達の事ですよね!? 新聞作るの早!?」



久「その事は置いといて その下のページを見て見なさい」





京太郎「下のページ? ん!? んん!?」



久「鶴賀学院のボランティアに対し、本校の生徒と思われる人物がハレンチな行為を働き、警察の出動する事態に陥った 以下の写真はその時に撮られた写真である」



京太郎「」



咲「京ちゃん 最低…」



和「見損ないました…」



京太郎「(クラスの皆が俺を見てヒソヒソしてたのはこれが原因かよ!)」





京太郎「違う! これは誤解だ!」



優希「ま~た 京太郎の妄想が始まったじぇ」



京太郎「妄想じゃないから! ほんと妄想じゃないから!」



染谷「この写真はどう説明するんじゃ」



京太郎「うっ… ぶちょ~う」



久「流石の私でもフォロー出来ないわね…」



京太郎「」




優希「安心しろ 例え京太郎が変態でも私は受け入れてやるじぇ」



京太郎「変態じゃねぇよ なぁ咲~ 和~ 誤解なんだよ~」



和「宮永さん 私の後ろに下がっていて下さい」



咲「そんなの駄目だよ! 原村さんが汚されちゃうよ!」



和「宮永さんが無事なら 私は大丈夫です」ニコッ





咲「原村さん… 私も… 私も原村さんの役に立ちたい! 一緒に京ちゃんから逃げよう!」



和「一緒に逃げていたら捕まってしまいます! 宮永さんだけでも」



咲「原村さんと一緒じゃないなら私は逃げないからね」



和「屁理屈を言わないで逃げて下さい! ここは私が食い止めます」



咲「原村さんと一緒じゃなきゃ嫌だ」




和「宮永さん… 分かりました… 」



咲「原村さん…」



和「私と一緒に死んでくれますか?」



咲「ううん 原村さんは死なないよ? だって私がいるから… それに原村さんも…」



和「宮永さん…」



咲「原村さん…」



京太郎「部長… 出直してきます」





~おまけ~③



蒲原「ワハハ また随分と面白い新聞が清澄の部長から送られてきたよ 皆も見てみるといいよ」



妹尾「? ? ボランティアの事が書かれてますね」



桃子「(この間のゴミ拾いについてッスね…)」



津山「ええ~っと 『鶴賀学院のボランティアに対し、本校の生徒と思われる人物がハレンチな行為を働き、警察の出動する事態に陥った 以下の写真はその時に撮られた写真である』ブッ!」





桃子「!?」



妹尾「きゃっ!」



津山「何なんですか? これ?」



蒲原「見たところ、清澄の校内新聞だろうけど…」



蒲原「こんなにも楽しそうなゆみちんを見たのは初めてだよ」


津山・妹尾「「(楽しそう?…)」」





桃子「(殺す… 須賀京太郎をぶっ殺してやるッス)」ガタッ



ガチャ



津山「………先輩 今 もの凄く嫌な予感がしたんですけど…」


妹尾「わ、私も…」



蒲原「ワハハ… 私もだよ…」



ガチャ



加治木「モモはいるか?



――――
―――
――


桃子「す~が~きぃ~ょ~う~た~ろ~」ギギギッ



京太郎「桃さん? 何ですかそのバット? えっ? ちょ!?」


桃子「死にさらせぇ~!!!」ブンッ



京太郎「ギャーーー!!!」





以上で投稿は終了です



改行なんですが… 見やすくするため長くしてます



それでは

京太郎『部長!大事なお話があります!』
の人?



>>109 どうでしたか? 加治木ゆみは中々難しいキャラでした


>>205 京太郎『部長!大事なお話があります!』 の人?

恥ずかしながら それを書いたのは僕ですw 京太郎SS or 咲SS が少ないんで自分て書く事にしたんですが… 色々と酷かったと自分でも思いますw



京太郎と他のキャラのリクエストはありませんか?



無いようならHTML化依頼を出しに行くんですが



風越女子高校の池田華菜ちゃんとかがいいと思うし!


リクエストが凄い事になってますが とりあえず…



池田華菜に全力を尽くします!


加治木ゆみ以上に難しい部類に入るので何日か来れそうにないですが頑張ります



大星淡を書いてくれなんて言われたらどうしようかと思ったww


このスレに出会えたことを感謝するぜ……!



久保「池田の調子はどうだ?」


福路「最低でも一週間は入院生活との事です」



久保「あの高さから落ちたのに随分と短いんだな…」



未春「打ち所がよかったみたいで 幸いにも右足の骨折だけで済んだのは奇跡だそうです」



久保「他には?」





文堂「一週間もたてば松葉杖で歩けるようにはなるそうです」


久保「そうか… 了解した 私は出張で大阪まで行かなくてはならない 情報が入りしだい連絡してくれ」



福・未・文「「「はい!」」」


久保「(大会が近いというのに 何を馬鹿な事をやってるんだ あいつは…)」






――――
―――
――



池田「きゃ~ぷ~て~ん! 見て下さい これ!」ドンッ



福路「? ………狸?」



池田「猫ですよ! ね~こ!」



福路「ええ~っ それ猫なの!?」



池田「どうゆうわけか 校内に侵入していたのを私が捕まえたんですよ」



文堂「良く捕まえましたね先輩」



池田「太りすぎてるから楽勝だったし」





にゃ~ にゃ~ にゃ~



未春「随分と声が低い猫ちゃんですね…」



文堂「夢に出てきそう…(この鳴き声どっかで…)」



にゃ~ にゃ~ にゃ~



池田「声もあれで 見た目もブサイクだけど… 慣れてくると可愛いく見えてくるよ」



福路「言われてみれば…」



未春「確かに… そんな感じがしてきますね」





池田「この猫 風越で飼えないかな?」



文堂「難しいんじゃないでしょうか?」



未春「そうですね… 難しいと思います」



池田「そっか… やっぱりそうだよね…」



福路「華菜? 生き物を飼うというのは大変な事なのよ? 毎日 世話をしたり 散歩に連れて行ったり 食事だって馬鹿にならないくらい大変なのよ?」






文堂「私の知り合いも犬を飼っていたんですが つい先日 亡くなったとかで… 凄く泣いていましたよ」



福路「犬や猫の方が人間より先に死ぬのは華菜だって知っているでしょ? 喜びがあれば必ず悲しみだってあるのよ? その猫ちゃんが死んじゃった時、華菜は泣かないでいられる?」



池田「多分… 泣いちゃうと思います…」



福路「華菜は優しいから…」



池田「キャプテン…」






未春「それでこの猫ちゃんどうしますか?」



池田「私が逃がしてくるし」ヨイショ



文堂「あっ!」



文堂「ちょっと待って下さい 思いだしましたよ! その猫、近所で飼ってる猫ですよ」



池田「何ぃ~!」



福路「近所って事は、この辺りで飼っている猫ちゃんなの?」




文堂「は、はい 最近 脱走したとかなんとかで 探しているそうです」



池田「それなら私が届けに行ってくるし!」



福路「華菜一人だと心配だから私も一緒に行くわ」



未春「せっかくなんで皆で行きましょうよ」



文堂「それなら私が事情を話してみますよ」



池田「皆 ありがとだし!」



にゃ~ にゃ~ にゃ~



未春「とりあえず コーチが来る前に猫ちゃんを部室から移動させないと…」






ガラガラガラ



久保「福路 深掘はいr ………何やっているんだお前達…」



福路「な、何の事でしょうか?」



にゃ~ にゃ~ にゃ~



池田「あっ こら! 静かにしろ!」



ぐぉ~ ぐぉ~ ぐぉ~



久保「………何だ この… 地の底から聞こえる恐ろしい鳴き声は…」





未春「に、にゃ~ にゃ~ にゃ~」



池田「未春ん 猫の鳴きマネ上手だし」



久保「そんな可愛らしい鳴き声じゃなかっただろ… 福路 説明しろ」



福路「み、皆で猫の鳴きマネをしていたところなんですよ? コーチも一緒にどうですか? に、にゃ~」



池・未・文「「「(キャプテン可愛い~)」」」





久保「私が聞きたいのは、お前達の後ろで窓から外の木に飛び降りようとしている豚猫の事だ」



福・池・未・文「「「「えっ?」」」」



池田「にゃーーー!!! 何やってんだ あの豚猫は~! あんな巨体で木に跳び移ったら、木が耐え切れないし!」



福路「華菜! 」



池田「分かりしました!」タタッ



文堂「先輩 ゆっくりですよ? ゆっくり」





にゃ~ にゃ~ にゃ~



池田「動くなよ? 絶対に動くんじゃないよ?」



ピョン



池田「(あんの豚猫~! 華菜ちゃんがあれ程 動くなって言ったのに~)」クッ



ガシッ



福路「華菜! 」



久保「池田!」





池田「ふぅ~… ギリギリセーフだっt(えっ?… なんで… 私 空跳んで? 跳んで!?)落ちてる~~~!!!」



ドスンッ



池田「グヘッ(意識が………)」


未春「キャーーー!!!」



文堂「池田さんが!」



久保「誰もいい! 119番に連絡しろ! 福路! ほうけてないで着いてこい!」



福路「華菜! 華菜~!」




――――
―――
――



池田「と 言った感じで学校から紐なしバンジーをして右足を骨折しちゃったんだ」



京太郎「どうして俺の部屋にいるんですか!?(てか良く生きてたな…) 絶対安静じゃないんですか華菜さんは!?」



池田「だって~ 部屋にいたってつまらないし~ 暇だし~」



京太郎「だからって何で俺の部屋に毎日 毎日来るんですか」



池田「来ちゃダメなの?」ウルウル



京太郎「うっ… 来ちゃダメなわけではないんですけど…」



池田「ハッ! ちょっと上目遣いをしたらいちころだったし」





京太郎「聞こえてまいますよ」


池田「聞こえるように言ってるから問題ない♪」



池田「そ・れ・で 京太郎はどうして入院してるの? 見た感じ けっこう凄いけど… 車にでも轢かれたの?」



京太郎「あぁ… うん… まぁそんなところかな…」




~~~回想~~~



桃子「す~が~きぃ~ょ~う~た~ろ~」ギギギッ



京太郎「桃さん? 何ですかそのバット? えっ? ちょ!?」


桃子「死にさらせぇ~!!!」ブンッ



京太郎「ギャーーー!!!」





――――
―――
――



京太郎「」ブルッ



京太郎「この世には絶対に逆らっちゃいけないルールがある事を初めて知りましたよ…」



池田「ふ~ん 良くわからないけど 京太郎も苦労してるんだな 私ほどじゃないけど」



京太郎「」ピクッ



京太郎「ほぅ… この俺に苦労バトルを挑んで来るとは笑止千万! 片腹痛いわ!」



池田「なにお~う それなら京太郎の苦労話を聞いてやろう 華菜ちゃんに参ったと言わせる事ができるかな? 半ミイラ君?」



京太郎「そこまで言われて黙っている京太郎ではないぜ! 聞くがいい 俺の壮絶なる高校生活を! 」






――――
―――
――



池田「ま、参りました~」



京太郎「フッ 口ほどにもない」



池田「ね、ねぇ? 私が言うのもなんだけど… 行く高校 間違えたんじゃないの?」



京太郎「行く高校を間違えたんではなくて、入る部活を間違えたんですよ」



池田「清澄だっけ? 京太郎の高校? あそこ麻雀部あったんだ…」





京太郎「麻雀部は最初からあったんですけど… 部員がいなかっただけですよ」



池田「無いのと同じじゃん」



京太郎「まぁ 今年は部員が揃ってるから全国大会に向けて猛特訓中ですよ」



池田「全国大会ねぇ~ なぁ京太郎? 私も麻雀やってるだ」



京太郎「そうなんですか?」





池田「ちなみに私は風越のレギュラーだし」



京太郎「か、風越って 長野の全国大会常連高じゃないですか!? 華菜さん そこのレギュラーだなんて凄すぎますよ!」



池田「ちなみに去年は大将だった」ドヤッ



京太郎「華菜さん ヤ~ベェ! カッコ良すぎだ!」



池田「褒めたって何もでないし」テレテレ



池田「でもね…」



京太郎「えっ? いきなりシリアス?」



池田「ちょっとは空気読め!」バシッ


京太郎「痛!」





池田「ったく… 清澄が全国大会出場に向けて頑張ってるのはわかるけど それは絶対に無理だと思うよ」



京太郎「そりゃあ 華菜さん達みたく全国常連高校でもないですからねぇ~ 難しいでしょ」



池田「そうじゃないんだ…」



京太郎「? 違うんですか?」



池田「………昨年の全国大会、私は大将を任され卓についた その時に対戦した 天江衣って言う同じ一年生にに私は… 惨敗した」





京太郎「名門風越で大将を任されるほどの人が惨敗…」



池田「天江衣はありえないほどの怪物 天江だけじゃない 他のメンバーもくせ者ぞろいだったし」



京太郎「風越を打ち負かすほどの強豪… 」



池田「さらに運が悪い事にメンバー全員が一年生なんだ」



京太郎「全員一年生!? 一年生だけで全国大会に出場したんですか!?」



池田「おそらく今年もそこが優勝候補だし」



京太郎「(おいおい なんだよ そのチート連中は…)」



池田「だから清澄が全国大会に出場するためには 私のいる風越と優勝候補の一つ龍門渕高校に勝たないといけないんだぞ? 普通に考えて 全くの無名高 ましてや二ヶ月 三ヶ月でどうにかなるとは思えないし」



京太郎「それでも清澄は絶対に勝ちますよ」



池田「言うだけなら華菜ちゃんにだって言えるんだよ」





京太郎「………」



池田「まぁ… 全国大会出場に向けて せいぜい頑張るんだな そんじゃあ私はそろそろ戻るわ また明日 バイバ~イ」



ガチャ



京太郎「(清澄が勝つ為には風越と風越を倒すほどの強豪 龍門渕に勝たなくちゃいけない………か 皆…相手はあまりにも強大だぞ…)」





~~~病院(夜)~~~



ナース「包帯替えますね?」



京太郎「は~い よろしくお願いしま~す(生きてて良かった~)」



ナース「随分と良くなってきているので 明後日にでも退院できますね」



京太郎「本当ですか!?」



ナース「はい♪ 明日からは散歩ぐらいならしても大丈夫だそうですよ?」





京太郎「久しぶりに自由に歩ける~」



ナース「フフッ あまりはしゃぎ過ぎて怪我しないようにして下さいね?」



京太郎「は~い♪」



ナース「それではお休みなさい」



ガチャ



京太郎「退院できるのは嬉しいけど ナースに会えなくなるのは悲しいな…」



京太郎「それにしても 最初だけお見舞いに来て それっきりって… 」トホホ



京太郎「………(寝よ…)」


パチッ





~~~次の日~~~



池田「お~い 京太郎~ 散歩できるようになったって聞いたけど 本当?」



京太郎「本当ですよ 散歩くらいなら 大丈夫だそうです」



池田「そうかそうか なら! 私も散歩したいから ついでに私の車椅子も押して~」



京太郎「(断ったところでこの人には意味ないしな… 仕方ないか…)はいはい」



池田「さっすがぁ~♪」



京太郎「はぁ~…」






池田「溜め息つくと幸せがにげるぞ?」



京太郎「(あんたのせいだよ! とは言えない俺なんだよな~)はぁ~…」



池田「また溜め息ついた! これで幸せポイントが残り4になったし」



京太郎「何ですか その幸せポイントって?」



池田「知りたいのか? 知りたいんだな? クックックッ なら華菜ちゃんが特別に教えてあげよう」



京太郎「(こんなにもウザいと思った上級生は初めてだよ…)お願いします」





池田「幸せポイントとは 書いて字のとおり 幸せを度を表すポイントだし

幸せポイントは10段階になっていて 溜め息を1回でもしたら-3点 ネガティブな事を考えたら-5点 と いった具合に点数を自分でつけて 幸せポイントを-にならないようにして自分に幸せを呼びこむトレーニングみたいなものだし」



京太郎「いわゆるメンタルの強化みたいなものですか?」



池田「そう メンタルが弱い奴は麻雀を打ってもすぐに負けてしまう

何事にもポジティブに慣れる人こそ 幸せを引き寄せ 勝利を掴む事ができる…

去年の私はメンタルがまだ弱ったから負けちゃったけど 今度の大会には幸せ度MAXで挑むから 華菜ちゃん負けなしに違いないし」





京太郎「(強豪高の選手となると こういった事もちゃんと考えてんだな… 少し尊敬)幸せポイントを+にする為にはどうすればいいんですか?」



池田「簡単だし! 一日10回以上笑う+1点 ポジティブな考えをする+1点 常に強気でいる+1点 幸せポイントを下げるのは早いけど 上げるのは難しいんだ」



京太郎「なるほど…」



池田「だから 京太郎も失った幸せを自分で取り戻してみるんだな」



京太郎「こりゃ大変そうだ…」


池田「はい! 今! ネガティブな事考えた~ 現在のポイント-1点~」



京太郎「ええ~っ!? 今の無しにして下さいよ~」





池田「油断している京太郎が悪い」



京太郎「そ、そんな~」



池田「まだポイントが減らし足りないようだし」



京太郎「よっしゃー! 張り切ってポイント貯めて行こう!」ガシッ



カラカラ カラカラ



池田「ちょ、急に押すなよ~」





――――
―――
――



池田「おぉ~」キラキラ



池田「京太郎も見てみろよ~ 猫が発情してるぞ!」



京太郎「ブッ 何見てるんですか!?」



池田「ハハハッ 冗談だし」



京太郎「おいおい」



池田「それにしても今日は随分と天気が良くて気持ちいいし 今ごろは 皆 学校で授業を受けてる頃かな?」




京太郎「三時間目が始まった頃じゃないですか?」



池田「今日は私の嫌いな数学の授業が三時間もある日だから 怪我して良かったし」



京太郎「数学の授業が三時間もあるんですか!? 風越に行かなくて良かった~」



池田「いや 風越は女子高だから 試験受ける以前の問題だと思うよ? でも 京太郎が変装して試験を受ければ 意外にも…」



京太郎「気色悪い想像はやめて下さい」



池田「うげぇ~」





京太郎「想像して嫌な顔するのもやめてもらえませんか?」



池田「予想以上に気持ち悪かったし」



京太郎「はぁ~…」



池田「幸せポイントがまた-になったけど 増やす気あるの?」



京太郎「あんたのせいだよ」ビシッ





池田「痛! 先輩に対して何て事するんだ! 私の頭が悪くなったらどうする!」



京太郎「これ以上は悪くはならないと思いますよ?」



池田「なんだと!」グニッ



池田「~~~」



池田「にゃーーー!!! あ、足がぁー! 」



京太郎「無理に立とうとするからですよ」




池田「足がぁー! 足がぁー!」



京太郎「キブスで固定してあるからそこまで痛くないはずですよね?」



池田「わ、私の足は京太郎と違って繊細なんだ 一緒にされちゃ困るな」



京太郎「紐なしバンジーした人が繊細ねぇ…」



池田「文句あっか?」





京太郎「はいはい それじゃあ部屋に戻るとしますか」



池田「!? も、もう治っちゃたから もう少し散歩しようよ」



京太郎「本当に大丈夫なんですか?」



池田「私の骨密度は一般人の三倍はあるから大丈夫だし! 現に学校からの紐なしバンジーで足だけの骨折ですんでるのが証拠」



京太郎「確かにゴキブリ並の生命力ですもんね」




池田「車に轢かれて それだけの怪我ですんでる京太郎にだけは言われたくないし」



京太郎「(車に轢かれたんじゃないとは 今さら言えない… てか車に轢かれた事になってるし…)そ、そうですか? ハハハッ」



池田「? ? 」





――――
―――
――



池田「お腹空いたからお昼ご飯食べに行こっか」



京太郎「この病院に食堂なんてありましたっけ?」



池田「病院内を探検してる時に見つけた 確か一階にあったと思うけど」



京太郎「それなら行ってみますか」



池田「go! go!」



京太郎「無駄に発音上手いな…」





~~~食堂~~~



京太郎「すみませ~ん 子供用の椅子ってありませんか~?」


おばちゃん「子供用の椅子ならそこにあるから勝手に持っていって構わないよ」



京太郎「ありがとうございます」



京太郎「華菜さん はい」



池田「…まさかとは思うけど 車椅子の私に、わざわざ降りて子供用の椅子に座れと?」





京太郎「えっ? 違うんですか?」



池田「確かに華菜ちゃんはちょっと小さいけど、子供用の椅子になんか座れるかぁー!」



京太郎「ハハハッ 冗談ですよ」



池田「ムッ」



京太郎「先ほどのお返しですよ」



池田「京太郎の癖に中々やるな…」



京太郎「どう致しまして」





池田「………」グゥ~



京太郎「………」



池田「わ、私じゃないし」テレテレ


京太郎「いや あんたでしょ」ビシッ





――――
―――
――



池田「なぁなぁ 京太郎って兄弟とかいんの?」ヒョイ



京太郎「嫌いな物をこっちに入れないで下さいよ… 俺には兄弟はいませんけど 華菜さんには兄弟いるんですか?」



池田「ん? 私は保育園に通ってる妹が三人ほど」



京太郎「保育園に三人って もしかして 三つ子!? 」



池田「そだよ 緋菜・菜沙・城菜って言うんだ~ 私に似てとっも可愛いけど 襲うなよ?」ニヤリ



京太郎「襲いませんよ!」





池田「へぇ~ ロリコンじゃないんだ」



京太郎「ロリコンじゃないですよ! そ・れ・に 貧乳には興味ありません」



池田「」ピクッ



池田「へ、へぇ~ それはどうして?」



京太郎「巨乳こそ全人類の宝ですからね それと比べれば貧乳なんて ………フッ」



池田「おい 今 私の胸見て鼻で笑ったろ」





京太郎「神とは皮肉なものですね…」



池田「私は晩成型なんだ 後二、三年もしたらボイン ボインの巨乳だし」



京太郎「それはそれで恐いな…」



池田「へへっ 楽しみに待ってろよ 京太郎」



京太郎「あまり期待しないで待ってますよ」



池田「期待しろよ!」





――――
―――
――



池田「あ~ お腹いっぱいだし」



京太郎「この後はどうしますか?」



池田「そうだな… よし! 京太郎を特別に私の部屋に招待してやるし」



京太郎「華菜さんの部屋にですか?」



池田「そそ 座ってないで 押して 」



京太郎「少しは休ませて下さいよ~」



池田「♪」





~~~池田 病室~~~



京太郎「なんで部屋に雀卓があるんですか!?」



池田「いわゆるVIPって奴だし(実は持って来てくれたんだけど…)」



京太郎「さすが名門私立… 入院中もトレーニングさせられるとは…」



池田「お見舞いに来てくれるチームの皆と一緒に打ってるけど せっかくだし 打ってみない?」



京太郎「別にいいですよ」



池田「おっ? そうこなくっちゃ♪」






――――
―――
――



池田「ツモ! 国士無双! 32000!」



京太郎「本日 3回目の国士……だと……!?」



池田「ニャハハ 京太郎弱すぎ 手牌が単純すぎるから どんな役作ってるか想像できちゃうし 国士無双聴牌してるのに無警戒で和了牌捨ててくるわ 私が和了るのを何回見逃してやったか知ってるか?」



京太郎「本当に人間かあんた!?」



池田「私なんて天江衣と比べたら天と地ぐらいの差があるし」




京太郎「何なんですか その怪物… どんだけ強いんだよ…」



池田「どうしてかわかんないけど… 天江衣と打つと全然聴牌出来なくなるんだよ」



京太郎「聴牌出来なくなるって… ただの偶然なんじゃ」



池田「私だって最初は偶然だと思ってたけど… 何局もそれが続くから… 天江の親なんか恐ろしくて考えたくもない」



京太郎「仮に俺が天江衣って人と打ったらどうなりますかね?」




池田「東一局で役満に振込んで即終了だし 運がよければ流局までいけるかも」



京太郎「要するに 俺じゃお話にならないと言う事ですね」



池田「私に勝てないのに天江に勝てるわけがないだろ」



京太郎「ですよね~」



池田「もう何局か打ってやるから 私から和了ってみせろよ」



京太郎「は、はい」





――――
―――
――



京太郎「ツモ! 8000!」



池田「………お前 馬鹿なんじゃないのか?」



京太郎「はい?」



池田「二人で打ってるからだと思ってたんだけどさ パターンが同じすぎ 字牌をポンして あと染め手 何回同じ事続けるんだし」



京太郎「い、いやぁ~ この方が和了 確率が高いような気がして」





池田「混一色で和了る確率は10%以下って事知ってるか? もっと効率よく打てよ 今は二人で打ってるけど四人だったら まずツモ和了しか出来ないぞ?」


京太郎「えっ? そうなんですか?」



池田「当たり前だし 相手が染め手なのにワザワザ振り込む馬鹿はいないだろ…」



京太郎「そういえばそうですね」



池田「効率よく打てないからいつまでたっても初心者なんだ」


京太郎「はい… おっしゃる通りです…」



池田「落ち込んでる暇があったら特訓だ 京太郎!」



京太郎「はい!」





――――
―――
――



京太郎「ロン! 1000点!」



池田「なっ!?(私が京太郎に振り込んじゃったし)



京太郎「安手だったけど 和了れた~」



池田「た、たまたまだし もう一局だ!」



京太郎「望むところだ!」





――――
―――
――



池田「おらっ! ツモ! 数え役満! 48000!」



池田「ロン! 5800!」



池田「ツモ! 7700!」



池田「ツモ! 四暗刻! 32000!」



池田「ロン! 3900!」



池田「ロn 「やめて! 俺のライフはもう0ですよ!」



池田「なんだもう終わりか?」




京太郎「これ以上は一方的な殺戮ショーになってしまうんで勘弁して下さい」



池田「仕方ないな~ わかったよ 今日はこれで終わりにしてやるし」



京太郎「あ、ありがとうございます!」



池田「明日も打ってやるから」


京太郎「あ~ それなんですけど…」



池田「? ん? どしたの?」





京太郎「実は俺 明日 退院なんですよ」



池田「えっ… 」



京太郎「華菜さんが入院する前から入院してたんで 俺の方が退院早いんですよ」



池田「そ、そっか 退院おめでと」



京太郎「ありがとうございます 華菜さんも早く治るといいですよね」



池田「う、うん…」



京太郎「? それじゃ 俺は戻るんで 華菜さんとの麻雀 楽しかったです ………失礼します」



ガチャ





池田「(明日 退院なのか… 長かった様で短かった様な… )



池田「(あんなにも話をしたのは何年ぶりだろう? 中々面白い後輩だったな…)」ウル



池田「!? いけない 」ゴシゴシ



池田「ポジティブ ポジティブっと… そろそろキャプテン達が来る時間だし 笑顔 笑顔っと」





ガチャ



池田「(ほら来た~!)」



久保「池田ァ~ 体調はどうだ?」



池田「にゃーーー!!! コ、コーチ! なんでここに!? 大阪にいるんじゃ…」



久保「お前が暇だろうと思って 知り合いに頼んで 特別に大阪の強豪から一人選手を借りて来たから 打ってもらえ」



池田「お、大阪からわざわざ長野にまで来てくれたんですか!?」






久保「あぁ そうだ… すまない… 入って来てくれ」



ガチャ



?「初めまして 大阪 千里山女子から来ました 園城寺怜です」



池田「」ブルッ



池田「池田華菜だし よ、よろしく(な、なんだこいつ… 天江衣ほどじゃないけど… 凄く嫌な感じがする…)」



園城寺「自己紹介も終わった事やし」



園城寺「………ほな 打ちましょうか?」ボワッ







~~~清澄部室~~~



京太郎「ただいま戻りました! いやぁ~ 心配かけたみたいで ハハハッ」



シーン



京太郎「………あれ?」



京太郎「おっかしいな なんで誰もいないんだ? 休みの日は毎日 練習のはずなのに… ………ん? 手紙?」



京太郎「何々? 『須賀君へ 退院おめでとう 私達は藤田プロに誘われて プロの試合を見に行ってきます 留守番よろしくね♪』なるほどね… わかりましたよ 」





京太郎「『追伸 今回は私のはやとちりで 須賀君に重傷を負わせてしまって 本当に反省してるわ… ごめんなさい お詫びとはなんだけど、雀卓の下にある封筒の中を見て きっと貴方が喜ぶと思うから』雀卓の下?」



京太郎「ええっと これか」パサッ



京太郎「写真見たいだな… んん!? これは… まさか!?」


京太郎「和の中学生の頃の写真!? こっちは和の水着!? 和の私服姿まである! ぶ、ぶちょ~ 俺 一生貴女に着いて行きます!」





――――
―――
――

和「」ゾクッ



和「なんかここ 少し寒くありませんか?」



久「そうかしら? 普通だと思うけど?」



これより試合を開始します



優希「あぁー! 和ちゃん! 始まったじぇ!」



久「(優希に無理言って頼んだ写真よ 大切にしなさい 須賀君)」





~おまけ①~



ガチャ



咲「京ちゃん大丈夫!?」



優希「京太郎 無事か!?」



京太郎「………」



久「あら? 練習はどうしたの?」



優希「練習なんてやってる場合じゃないじぇ!」



咲「そ、そうだよ! それどころじゃないよ!」





和「それで須賀君の容態は大丈夫なんでしょうか?」



久「ん? 一応 今のところは何も問題ないわ」



咲「よ、良かった~」



優希「心配して損したじぇ」ウル


久「あら優希? 泣いてるの?」



優希「な、泣いてなんかいないじぇ! 目にゴミが入っただけだじぇ!」



久「ホントに~?」



優希「ほ、本当だじぇ!」





咲「無事で何よりだよ…」



和「須賀君はどうゆう経緯で病院に?」



久「第一発見者のまこから聞いた話だと… 部室の中でボロ雑巾のようになって倒れてたそうよ」



和「ボロ雑巾… ですか…」



優希「わけがわからないじょ…」



久「医者の説明によると バットの様な物で複数回殴られた形跡があるらしいんだけど…」



咲「けど…?」






ガチャ



染谷「階段から転げ落ちたとしか言わんのじゃこいつは」



咲・優・和「「「えっ?」」」


久「あら? 盗み聞きは駄目よ?」



染谷「たまたま聞こえてきたんじゃ」



咲「そ、それってどうゆう」



優希「事なんだじぇ?」



染谷「部室の中で倒れとったのに階段から転げ落ちる事はないけんの」






久「おそらく須賀君は殴られた相手を知っていて 尚且つ 庇っていると言ったところかしら?」



優希「どうして庇ってるんだじぇ? そいつが原因で入院状態なのに…」



久「さぁ? そこまでは須賀君じゃないから知らないわ」



ナース「面会時間 終了です」



久「は~い それじゃ 今日はとりあえず帰って また明日、来ましょ?」



優希「わかったじぇ…」



染谷「来て早々帰らされるんかい」



和「宮永さん」



咲「う、うん また明日も来るからね 京ちゃん」



バタン



京太郎「………」





~~~回想~~~



桃子「待つッス! 須賀京太郎!」ブンッ



京太郎「うぉ! 危ね!」



桃子「よりによって先輩に手を出すとは… 万死に値するッス!」ブンッ



京太郎「ヒィ~ 誤解なんだって!」



桃子「」チッ





桃子「逃げてないで当たって欲しいッス!」ブンッ



京太郎「当たったら間違いなく死んじゃうから!」



桃子「木製のバットッスから頭を狙わない限り死なないッスよ」ブンッ



京太郎「(おもいっきり頭狙ってるよ!)」



桃子「さて 追い詰めたッスよ? 覚悟は宜しいッスか?」



京太郎「(ヤバいヤバいヤバい 殺される)」チラ



桃子「観念するッス」






京太郎「(死ぬよりはマシだ!)おりゃ~!」ガバッ



桃子「!?」



桃子「ちょ! 何やってるッスか!?」



京太郎「フフッ これでもうバットを振り回す事も出来ないでしょう?」



桃子「な、何をするつもりッスか」





京太郎「桃さんには少しお仕置きが必要なようで」ニヤリ



桃子「」ビクッ



桃子「わ、私の初めては先輩にあげるつもりッス だから止めて欲しいッス!」



京太郎「いいや駄目だね 桃さんにはお仕置きが必要だ」



桃子「謝るッスから! それだけは御勘弁して欲しいッス!」




京太郎「問答無用!」



桃子「(先輩… 私の初めてをあげられなくってごめんなs) プッ アハハハハハハハ な、なにやって アハハハハハハハ るッス アハハハハハハハ か!?」


京太郎「ん? くすぐり攻撃だけど?」



桃子「(やっぱりこの人 馬鹿だ…)アハハハハハハハ やめるッス アハハハハハハハ 」



京太郎「やめたらお仕置きにならないよ」






ガチャ



久「いや~ 今日の授業は大変だったわ 皆が来るまで 一眠りでもs……… えっ?」



京太郎「」←絶賛くすぐり中



桃子「」←失神寸前



久「」



久「な、ななななな何やってんだお前は~~~!!!」



京太郎「ちょ! 部長! 誤解ですって! ほら桃さんからも言って下さいよ!」



桃子「ははははっ」ガクッ



京太郎「oh…」





久「まさか自分の部員が他校の生徒を強姦なんて…」



京太郎「未遂ですから!」



久「み、未遂って事は… やっぱり…」



京太郎「(やっべぇ~ 日本語難しい~)」ダラダラ



久「………わかったわ」



京太郎「えっ?」





久「須賀君にはキツ~イお仕置きが必要なようね…」



京太郎「な、何を…」



久「よりによって神聖な部室でことに及ぶとは… 万死に値するわ…」



京太郎「部長 何か勘違いしてますって! それとバットを降ろして下さい!」



久「」ブンッ



京太郎「ヒィ~」





京太郎「バットはまずい! バットはまずいですって!」



久「見たところ木製バットだから頭さえ狙わなければ死なないわ…」ブンッ



京太郎「(あっれ~? おもいっきりフルスイングで頭 狙われてる気がするんだけど…)」



久「そい!」



京太郎「ギャーーー!!!」




~おまけ②~



福路「華菜の馬鹿! なんであんな無茶な事したの! 」



池田「ご、ごめんなさい…」



福路「華菜に何かあったら私… 私…」



文堂「キャプテンだけじゃないんですよ? 部活のメンバー全員が心配したんですからね」



未春「華菜ちゃんはほんと、無茶ばっかりするね」



深掘「まったく…」





池田「皆、心配かけてごめんなさい」



未春「あのコーチでさえ 華菜ちゃんが学校から落ちたときは 凄く心配してたよ?」



池田「えっ? あのコーチが?」



福路「そうよ華菜 コーチだって 貴女の事が心配だったのよ? 現に一番最初に華菜のところに行って処置をしてくれたのもコーチなのよ?」



池田「コーチ…」





未春「コーチにお礼しなくちゃだね」



池田「うん… それでコーチは…」



福路「用事があって大阪まで行かなくちゃいけなくなったって言ってたわ」



池田「そうですか…」



福路「元気だして華菜♪ 毎日 お見舞いには来るから」





未春「私も行きます」



文堂「わ、私も…」



深掘「私も…」



池田「皆~… 私も早く、怪我を治して また皆と一緒に麻雀やりたいし」



福路「その事なんだけどね? コーチがこれを華菜の部屋に持って行けって… 深掘さん お願い」



深掘「了解」



ドスン



池田「じゃ、雀卓!? 学校から持ってきたの!?」





文堂「コーチが入院中でも練習しとけって言ってました」



池田「相変わらずハードなコーチだし…」



福路「頑張ってね 華菜? 私達も打ってあげるから ね? 皆?」


未・文・深「「「はい!」」」


池田「ありがとだし」ウル





~おまけ③~



京太郎「身体痛って~ 全身打撲ってこんなにも痛いのかよ…」



京太郎「咲の差し入れの本を読む事すら出来ないとは… 部長め…」



ガチャ



京太郎「(ん? 誰だ? 面会の時間はまだ先だったと思うけど… )」



?「かくまって!」バッ



京太郎「(ええ~っ… 誰だよ!?)」





?「ハァハァハァハァ」



京太郎「あの~?」



?「シッ! 静かに!」



コツコツ コツコツ



京太郎「………」



?「………」



?「ふぅ~… なんとか撒いたみたいだな」





京太郎「それで貴女は誰なんですか?」



?「私? 私は409号室の池田… 池田華菜だし お前の名前は?


京太郎「(お前って…)清澄高校麻雀部一年 須賀京太郎です」



池田「(麻雀部…)なら私の方が先輩だな 私、二年生だし」



京太郎「…それで 一体何やってるんですか?」





池田「実は 注射が苦手で…」



京太郎「注射が嫌いでこの部屋まで車椅子で逃げて来たと?」


池田「まぁそんなところかな」


池田「そうだ! 暇だから 私の話相手になって! 病室の探検も飽きて来たことだし」



京太郎「それは全然構わないんですけど…」





池田「本当!? やった~♪ 午前中は暇で 暇でしょうがなかったんだ それじゃあ何から話をしよっかな~」



医者「では… 今から自分の身に起こるであろう事を思う存分と話すといい」



ガチャ



池田「………えっ?」



京太郎「なんと言うか…今日のこの時間は身体チェックの日なんですよ」



池田「おぃぃぃ!」





医者「お前達!」



ナースA「了解!」



ナースB「わかりました!」



ナースC「はい」



池田「ちょ! 」



医者「悪いけど京太郎君 少しの間 待って居てもらえないかな? やらなくてはならない相手がいるもので」



京太郎「あ! 全然構わないですよ」





池田「おい京太郎! 私を裏切る気かぁ~!」



京太郎「人聞きの悪い事言わないで下さいよ」



ナースB「さぁ 行きましょうね~」



池田「にゃーーー!!! 助けて~!」



医者「他の患者さんだっているんだから騒がないように あんまり騒ぐようなら… 家畜用のぶっとい注射に変えるぞ?」



池田「はい… 静かにするんで 家畜用は勘弁して下さい…」シュン



医者「まったく…」





>>208 池田ァーーー!!! お前の口調 独特すぎて難しかったぞ!



>>222 自分も出会えて嬉しいぞ! 池田ァーーー!!!


と 言うわけで 投稿終了です



さすが池田… 中々の相手だったぜ…



では また~





園城寺「ツモ… 12000…」



池田「!?(また一発ツモ! 何なんだよ こいつは!?)」



久保「!」



久保「(まさかこれほどとはな… 池田だが赤子扱いだ… これが関西最強と評されている高校 千里山女子高校のレギュラーの実力か…)」



池田「(普通の打ち方じゃこいつには勝てない… それなら!)チー!」



園城寺「!」



池田「(スピードで勝負だし!)」ニヤッ




園城寺「(風越の… なんて言うたっけ? 池田さん? 中々の洞察力やな… 確かに スピードで勝負を挑まれたらこっちが不利やけど… 今は二人で打っとるんや 考えは良かったけど 二人麻雀でスピード勝負は 全くの無意味やで)リーチ…」タンッ



久保「!」



池田「!? (スピード勝負すらさせてくれないのかよ! くそっ!)」タンッ



園城寺「ツモ… 倍満であんたの3度目の飛びや…」



池田「くっそ~! また負けた~」





久保「(そういえば 知り合いが妙な事を言っていたな… 倒れて生死の境をさまよってから一巡先を見る能力が身についた…と 半信半疑だったが… どうやら本当のようだな)池田ァ 今日のところはここまでだ 園城寺は元々 この病院に用があって来ただけだからな あんまり無理をさせられない」



池田「わかりました… コーチ…」



園城寺「風越のコーチさん 私ならまだ打てるで? 今日は体調がええから まだ大丈夫や」



久保「そういうわけにはいかん そっちの監督に無理をさせない程度にと言われてるんだ ここに来てから まだ 休んでないだろ?」



園城寺「車の中でぐっすり眠っとったから平気や」





久保「あんな状態でぐっすり眠れるか とにかく! 今日はもう駄目だ ほら 部屋に戻るぞ」



園城寺「あんたのところのコーチ 意外とケチやな」



久保「何か言ったか?」ギロッ



園城寺「別に何も… ほな さいなら 池田さん… 」



ガチャ



池田「(結局 一回も勝てなかったし…)くそっ!」ドンッ





――――
―――
――



園城寺「ここが私の泊まる部屋なんか? 随分としけた部屋やな… 」



久保「文句を言うな とりあえず ここが お前の部屋だ 鍵は渡しておくから 何かあったら電話してこい」



園城寺「私はいつになったら帰れるん?」



久保「心配しなくても あと二、三日で帰れる」



園城寺「そか それは良かったわ」






久保「あぁ あと さっきの病院の先生が 発作や気分が悪くなったら この薬を飲めだと」ポイ


園城寺「何の薬なん?」



久保「発作の症状を和らげる薬だそうだ」



園城寺「ふ~ん 了解 わかったわ」



久保「散歩に行く程度なら構わないが 遠くに行って迷うなよ?」



園城寺「私 もう大人やで? そんなアホみたいな事せんへんわ」





久保「それならいいがな それじゃ私は行くから」



園城寺「ん…」



ガチャ



園城寺「随分と恐そうな人やったな… なんか暇やしテレビでも見るか…」ピッ



園城寺「………(録なテレビしとらんし つまらんわ…)」



園城寺「(あと二、三日もこんなところに居るとか何の拷問なん…)」



園城寺「はぁ…(竜華の膝が恋しいな…)」





~次の日~



園城寺「ふわぁ~ 今何時や… 8時15分………って!? 学校に遅れてしまうわ! 制服どこや!? どこにもないで!? 」



園城寺「目覚ましセットしたはずなのに… なんでや」



園城寺「このままやと 完全に遅刻やわ… どないしょう…」



園城寺「………」





園城寺「(よくよく考えたら 長野に来とるんやったわ… しかも今日は休みの日やったし…)」



園城寺「………眠」



園城寺「もう一眠りしよ…( 竜華「(怜は そんなんやから身体が弱いんや もっと身体動かさんと!)」)…いらん事 思いだしてしもうたわ…」



園城寺「」ゴロン



園城寺「(たまには身体… 動かしてみよか…)」ヨイショ






――――
―――
――



園城寺「………」トコトコ



園城寺「大阪と違ってあまり 賑やかやないな(長野って何を楽しみに生きとるんやろ…)



園城寺「(病院の時間には早過ぎるし かと言って 何か 珍しいものがあるわけでもないし… ん?)なんか ええ匂いすんな…」クンクン



いらっしゃいませ~



園城寺「! あ、あれって もしかして!」



園城寺「長野県のみ限定と噂されとる 幻の クレープ屋とちゃうやろか?(もし そうなら 食べてみたいけど… 財布 部屋に忘れてきてもうたわ…)」



園城寺「はぁ…」






――――
―――
――



園城寺「それにしても…」



園城寺「随分 歩いた気するけど… ここ… どこや?」



シーン



園城寺「(………ちょっとまずいんとちゃうか? 何やここ… 人っ子 一人おらんやんか)」ダラダラ






園城寺「と、とりあえず… 風越のコーチに(久保「散歩に行く程度なら構わないが 遠くに行って迷うなよ?」

園城寺「私 もう大人やで? そんなアホみたいな事せんへんわ」)無理や… あんだけの事 言うとって 電話なんかかけたら 馬鹿にされるの みえみえやん」



園城寺「どないしょう…」



ドクンッ



園城寺「!?」



園城寺「うっ… (しもた… 今日の分の薬 まだ飲んでなかったわ…)」





園城寺「く、薬…」ポロ



園城寺「!?」



園城寺「ううっ… (神様にまでも見捨てられてもうたんか…)」



バタン



園城寺「ハァハァハァ (こんな わけのわからん所で 野垂れ死にとかいややな…)」



園城寺「うっ…(苦しい…)」



園城寺「(助けを呼ぼうにも人っ子 一人 おらんし 完全に詰んだわ…)竜華 後の事は頼んだで…」







?「ちょ! 大丈夫ですか!?」



園城寺「? (………誰や?)」



?「意識は… よし 大丈夫だ! 待ってて下さい 今 救急車を呼びますんで」



園城寺「く、 ゴホッ 薬… 」



?「薬? 薬ですか? えっと…」



園城寺「バ、バッグ…」






?「バッグですね!? どこだ… えっと ええっと あった! これですよね?」



園城寺「」コクッ



?「水は… 俺の飲みかけしかないけど このさい何でも…」



?「口を開けて下さい」



園城寺「ん…」パクッ



?「ゆっくり 飲んで下さいね」



園城寺「」ゴクッ



園城寺「あ、ありがと…」







?「いえいえ… とりあえず ここは日ざしが凄いんで 日陰に移動させますけど? いいですね?」



園城寺「」コクッ



?「ヨイショっと… って軽!? ちゃんと飯食ってんですか!?」



園城寺「助けてもろとってなんやけど… 少し… 黙っといてもらってもかまへんか?」



?「は、はい」





――――
―――
――



?「気分はどうですか?」パタパタ



園城寺「少し… 良くなってきたわ…」



?「そうですか それは良かったです」



園城寺「ありがとな…」



?「いえ! 全然 気にしないで下さい 困った時はお互い様じゃないですか」





園城寺「優しいな あんた…」



?「そんな事は… それより救急車 呼ばなくて 本当に大丈夫なんですか?」



園城寺「あんたに 薬 飲ましてもろたから 平気や 流石に薬がなかったら やばげやったけどな…」



?「間一髪ってところですか?」



園城寺「まさにそれや」





?「そうですか…(部長のお使いで水 多めに買っといて良かった~)」



園城寺「ところで あんたの名前 教えてくれへんか?」



?「へっ? 俺? 俺は… 清澄高校麻雀部一年 須賀京太郎って言います」



園城寺「須賀君やね? 私も 自己紹介するわ 千里山女子 三年の園城寺 怜って言います よろしゅうな?」





京太郎「せ、千里山女子って あの大阪の超名門の!?」



園城寺「そやけど それが どないしたん?」



京太郎「す、すっげー!」キラキラ



園城寺「そ、そうか?」



京太郎「凄いに決まってるじゃないですか!? 千里山女子って言ったら関西最強と評されている高校で 激戦区の北大阪地区を10年連続で制し、過去30回以上インターハイに出場している 名門中の名門ですよ!? 麻雀やってる人が知らないわけないじゃないですか!」



園城寺「まぁ 確かに 名門って言えば 名門やったな」







京太郎「怜さんも麻雀部なんですか?」



園城寺「一応 麻雀部員やで」



京太郎「おぉ~ でも 千里山でレギュラーとるのって大変なんじゃ」



園城寺「大変なんてもんやないわ 全国各地から名のある強豪が集結するんや 生半可な覚悟やと レギュラーどころか 二軍にすら入れへんわ」



京太郎「へぇ~ 怜さんはどれぐらいなんですか?」





園城寺「私か? 麻雀の技量は三軍と同じぐらいやな(まぁ あくまで 麻雀の技量はやけど…)」



京太郎「なるほど… ところで 大阪から長野まで遠征か何かですか?」



園城寺「こっちの病院に少し用事があってな? それで 大阪から長野まで来たんや」



京太郎「そうゆう事ですか」



京太郎「ん? でも病院に用事があるんですよね? なんで こんな 病院とは 真逆の方にいるんですか?」







園城寺「病院に行くにはまだ時間が早かったんや だから… 少し散歩を… 」



京太郎「あぁ! 暇だったから散歩してたら 迷子になったってわけですか」



園城寺「うっ…」グサッ



園城寺「ま、迷子になったんやない 少し道がわからんようになってしもうただけや」



京太郎「一般的にそれを迷子って言うんですよ」



園城寺「迷子やない 道がわからんようになってしもうただけや」



京太郎「はいはい」



園城寺「~~~」カァー





――――
―――
――



京太郎「ト~キさ~ん 拗ねないで下さいよ~」



園城寺「拗ねとらんし 迷子にも なっとらんわ!」



京太郎「それは もう わかりましたから」



園城寺「」グゥ



京太郎「? お腹減ってるんですか?」



園城寺「わ、私やないで?」アセアセ



京太郎「流石に無理があるかと…」





園城寺「うっ… 朝から なんも食べてないんや… しょうがないやろ…」



京太郎「最初からそう言って下さいよ 確か この辺りに…」



園城寺「? 何探しとるん?」



京太郎「この近くに長野限定のクレープ屋が珍しく来てるんですけど そこのクレープがちょ~ 美味しいんですよ」



園城寺「!? クレープか!? 私も 大好物や!」





京太郎「そこのクレープを一口でも食べたら 今まで食べてきたクレープが食べれなくなりますよ」



園城寺「そんなに旨いんか!?」ゴクッ



京太郎「それはもう 旨すぎますよ」



園城寺「それは楽しみやな… あっ… 」



京太郎「? どうかしましたか?」



園城寺「私… 今 お金持っとらんやったわ…」





京太郎「それなら 俺が奢りますよ せっかく 大阪から来たんだし 長野の有名クレープを食べて行って下さいよ」



園城寺「ほんまか!? で、でも… 助けてもろた挙げ句 その恩人に 集るなんて… 」



京太郎「大丈夫ですよ! この間 奈良に行った時のお金が大分余ってるんで 問題ナッシングですよ!」



園城寺「で、でも…」



京太郎「怜さんが食べてくれないなら 俺も 食べませんよ?」


園城寺「な、なんやそれ 須賀君は関係ないやろ」





京太郎「あ~ 怜さんが食べてくれないから 俺も 食べれないな~」チラ



園城寺「うぅ…」



京太郎「滅多に 来ないんだけどな~」チラ



園城寺「うぅぅ…」



京太郎「食べt「あ~ もう わかったわ 奢って下さい お願いします これで ええか!?」



京太郎「良く言えました~」ナデナデ



園城寺「頭 撫でるん やめい!」





~~~クレープ屋~~~



京太郎「クレープ二つお願いします」



店主「はいよ~ 1000円な」



京太郎「はい」



店主「まいど~」



園城寺「ほんま ええ香りやな~」






京太郎「この匂いは多分 バニラですかね?」



園城寺「美味しそうやわ~」



京太郎「(聞いちゃないないよ この人…)」



園城寺「? なぁ~ 須賀君? あれ なんや?」



京太郎「どれですか?」



園城寺「あの 小さい瓶に入っとる奴」



京太郎「多分… バニラエッセンスじゃないですかね?」



園城寺「バニラエッセンス? なんや それ? そんなん知らへんわ」



京太郎「えっ… マジ?」



園城寺「? そっち系はあんま 詳しくないんや」






京太郎「(そうゆうもんなんだろうか…)」



京太郎「ええっと 確か… バニラの香り成分「バニリン」のエキスをアルコールで溶かしたものを バニラエッセンスと言って 主に甘い香り付けとしてお菓子づくりに使われますね」



園城寺「なるほどな… なぁ おっちゃん バニラエッセンス舐めてみても構わへんか?」



店主「えっ? バニラエッセンスをかい?」



京太郎「ブッ 怜さん 何言ってんですか!?」



園城寺「須賀君の話 聞いとったら どんな味なんか知りとうなったんや」



京太郎「だからって その…」



店主「俺は別に構わねぇけど…」



園城寺「ほんまか!? なら早速…」ペロッ



京太郎「(あ~あ 舐めちゃったよ… )」





園城寺「うっ…」



園城寺「………なんやこれ?」


京太郎「水… いりますか?」



園城寺「当たり前や! なんや この 苦い液体は! 全然甘くないやんか!」



京太郎「そもそも 『甘い香り付けとしてお菓子づくりに用いられる』って言ったじゃないですか」



園城寺「うぅ~ 舌が苦い…」





店主「ハッハハ 中々 面白いお嬢ちゃんだな! そうだ! 良いもん見せてやろう!」



京・園「「?」」



店主「ほれ これだ!」トンッ


京太郎「何ですか? これ?」



店主「バニラ・エキストラクトと呼ばれる天然品だ 舐めてみろ」





京太郎「これをですか?」チラ


園城寺「須賀君に譲るわ…」



京太郎「別にいいですけど…」


京太郎「」ペロッ



京太郎「! 甘い! 凄く甘いですよ これ!」



園城寺「えっ… ほんまか?」





京太郎「本当ですって! 怜さんも舐めてみて下さいよ!」



園城寺「わ、私は… もうええわ… 」



京太郎「言いから舐めてみて下さいって ほら!」



園城寺「ん…」パクッ



店主「(自分の指につけて 舐めさすとは… 意外と大胆な性格した 兄ちゃんだな…)」



園城寺「んん… ん… プハァ~ ほんまや! 凄く 甘かったわ♪」



京太郎「でしょ~?」






店主「バニラエッセンスの元となるバニラ・ビーンズってのは非常に高価でな、人工的に合成された成分を大なり小なり溶かした物が多いんだが、このバニラ・エキストラクトってのは、人工香料を使わず、酒類にバニラ・ビーンズを直接漬け込み作られたもんだからバニラエッセンスと違って甘いんだよ」



京・園「「へぇ~」」



園城寺「なら 最初からこっちだしてくれたらええのに…」



店主「まさか バニラエッセンス舐めたいなんて客がいるとは思ってもみなかったからな それに 言っただろ? 高いんだよ それ」



京太郎「確かに バニラエッセンスを舐めたいなんて言う客なんて そうそう いませんよね?」





園城寺「むぅ なんや 須賀君まで私の事 馬鹿にしとんのか?」



京太郎「と、とんでもない そんな事 思ってもいませんよ」



園城寺「ほんまか~?」



京太郎「本当ですって」



店主「おぅ おぅ お熱いねぇ~」





園城寺「な、何言うてんの! 須賀君とはそんなんじゃ あらへんわ!」



京太郎「真っ向から全否定ですか」



園城寺「あんたも何 わけのわからん事、言うてんの!」



京太郎「いやあ~」



園城寺「いやあ~ や ない! まったく… また余計な体力使ってもうたやん…」





京太郎「それじゃあ 体力回復しなくちゃですね おやっさん!」



店主「言われなくても もうできとるよ ほれ」



京・園「「おぉ~」」



店主「向こうに椅子があるから座って食べな」



京太郎「ありがとうございます」



園城寺「おおきに♪」





――――
―――
――



園城寺「」ジー



京太郎「さっきから何やってるんですか?」



園城寺「いやな? これほんまに クレープなんやろうか?」



京太郎「正確にはミルクレープですね」



園城寺「ミルクレープ? 聞いた事はあるけど…」





京太郎「簡単に言うとクレープを使ったケーキですね」



園城寺「あぁ~ 何となく納得したわ」



京太郎「さっさと食べないと 温くなっちゃいますよ?」



園城寺「はよ食べんとな…」パクッ



園城寺「~~~」



園城寺「お、お、お、………」


京太郎「オーマイガー?」



園城寺「なんでやねん! って何言わせるんや!」バシッ



京太郎「グハッ」




園城寺「私が食っとった クレープは偽もんやったんやな… しみじみ感動したわ…」グスッ


京太郎「何も泣くほどの事じゃ…」



園城寺「何言うとんの!? クレープに生クリームやらアイスをトッピングするって ところに驚きっぱなしやわ」



京太郎「へっ? クリームって 普通は生クリーム使いません?」



園城寺「そんなもん使わへんわ」





京太郎「えっ? じゃ、じゃあ 何でトッピングを?」



園城寺「えっと確か… 牛肉やら野菜やらが入っとったな」



京太郎「もしかして辛いですか?」



園城寺「ん~ 少しピリ辛やったような…」



京太郎「(怜さん… それ クレープ ちゃいます 90% タコスだと思います…)」



園城寺「うまいわ~♪」





――――
―――
――



園城寺「おいしかったわ~ ご馳走さん♪」



京太郎「どう致しまして」



ドクン



園城寺「うっ…」



園城寺「須賀君 水… 貰えるか?…」



京太郎「大丈夫ですか!?」



園城寺「ちょっと はしゃぎすぎただけや それより水…」





京太郎「水ですね? どうぞ」ガサゴソ



園城寺「ありがとな…」ゴクッ


京太郎「せっかくなんで ここで 休んでいきましょうか?」



園城寺「そうしてくれると 有り難いわ」



京太郎「了解!」





――――
―――
――



園城寺「(須賀君からもろた水って 須賀君も飲んどるんよな… 間接キスになってしもうたわ)」カァー

園城寺「(って、何考えてんの私)」ブンブン



園城寺「(よくよく考えてみたら あの店で とんでもない事をやっとったような… 他の客に見られとったらどないしよう…)」サァー



京太郎「(この百面相はいつまで続くんだろうか…)」





ピリリリリリ~



京太郎「? 怜さん 電話 鳴ってますよ?」



園城寺「なんでやねん!」バシッ


京太郎「なぜに!?」



園城寺「あっ…? す、すまんな… 少し違う世界に迷い込んどったわ…」



京太郎「(怖えよ!)電話鳴ってますよ?」





園城寺「? なんやろ? もしもし?」ピッ



?「もしもしじゃねぇだろ!!!」



園城寺「」ビクッ



?「お前 今 どこほっつき回ってんだ! 診察の時間 とっくにすぎてるぞ!」



園城寺「風越のコーチさん? 診察の時間って 3時からやと思うけど…」チラ



10時29分



園城寺「まだ11時前やで?」






久保「………園城寺 今日 何時に起きた?」



園城寺「何でそんなk「さっさと答えろ」8時15分やった気がするわ…」



久保「昨日… 私が 帰る時も7時00分だったのに8時15分だったぞ…」



園城寺「」



園城寺「ま、まさか…」チラ



京太郎「? 何ですか?」





園城寺「い、今何時や?」



京太郎「今ですか? 4時11分ですね」



園城寺「やってしもうたわ…」


久保「はぁ… 私が事情を話ておくから 今すぐ 病院に来い わかったな?」



園城寺「はい…」



ピッ



園城寺「はぁ… 風越のコーチさん 相変わらず 恐いわ…」





京太郎「何と無く 内容はわかりますけど… 」



園城寺「ここから 病院まで どれくらいか わかるか?」



京太郎「ここからだと30分ぐらい歩いたら着きますね」



園城寺「はぁ… しんどいわ…」



京太郎「大丈夫ですか?」





園城寺「須賀君~ おぶってくれへんか?」



京太郎「ええ~っ! な、何言ってんですか!?」



園城寺「もう一歩も歩けへんわ…」



京太郎「しかしですね… 何と言うか…」



園城寺「人の口に指突っ込んだ男が何言うとんの? あんた 意外に あかんたれやな」



京太郎「あ、あかんたれ?」



園城寺「情けない奴ってゆう意味や」





京太郎「oh…」



園城寺「ん? 乗っても ええんか? なら…」ガバッ



京太郎「うおっ!? ちょ いきなり 何するんですか!?」



園城寺「おぶってくれるんやろ? 現に私が乗り易いように 四つん這いになっとるやん」



京太郎「(落ち込んでただけだよ!)」





園城寺「なんか 猿の親子みたいやな…」ヨイショ



京太郎「? 降りるんですか?」



園城寺「その体勢からやと 少しキツイやろ?」



京太郎「ハハハッ…(おぶらせる気満々だな…)わかりましたよ …はい 乗って下さい」



園城寺「さすが須賀君や♪」ムニュ



京太郎「(こ、この感触は… もしや!?)」



園城寺「重ないか?」



京太郎「軽すぎですよ もっと食べた方がいいかと…(柔らかけ~)」





園城寺「私は少食やからな… あんま食べれんのや…」



京太郎「そんなんだから すぐに体力がなくなるんですよ」



園城寺「体力がなくなっても 須賀君がおぶってくれるから 安心や」



京太郎「俺に大阪に住めと!?」



園城寺「冗談や 冗談」



京太郎「冗談に聞こえませんよ…」





――――
―――
――



園城寺「ところで 須賀君の通うてる学校… 清澄、言うたっけ? 女子の麻雀部は強いんか? 原村 和 がいる事は知っとるけど」



京太郎「公式試合にはまだ出ていませんが 多分 強いと思いますよ」



園城寺「去年の長野の代表は凄まじいほどの怪物がおったけど 勝てるんか?」



京太郎「天江 衣って選手の事ですよね? 話には聞いてますよ 人間じゃないって」



園城寺「………」





園城寺「インターハイ団体1回戦で2校、2回戦で3校を同時に飛ばして、最多獲得点数記録を樹立、同年行われたプロアマ親善試合で優勝… これが天江 衣や」



京太郎「全国の強豪を相手に二戦続けて飛ばしたんですか!?」



園城寺「三回戦は臨海女子の選手が他家を飛ばしてしもうたから 天江 衣 まで回らずに負けてしもうたけどな…」



京太郎「とんでもない選手ですね… 天江 衣…」ゴクッ



園城寺「私の学校も 龍門渕が今年も 勝ち上がって来る事を予想しとるわ」





京太郎「そうですか… いや! それでも 清澄高校は全国大会に出場します!」



京太郎「なんたって うちの部員達は 相手が強ければ強いほど 燃え上がるタイプなんで」



園城寺「そか… ほな 私も頑張らんとな…」ヨイショ



京太郎「? 病院まで まだ先ですよ?」



園城寺「恐ろしいお迎えが来たようや」



京太郎「?」





久保「園城寺! 迎えに来てやったから、さっさと乗れ!」



園城寺「今行くわー! 須賀君 ありがとな? お蔭さまで 新しい目標が出来たわ」



京太郎「目標?」



園城寺「そや 清澄は今年 絶対に全国出場するんやろ?」



京太郎「します 絶対に!」



園城寺「絶対に?」



京太郎「絶対に!」



園城寺「ほんまに?」



京太郎「絶対 ぜ~ったいに全国出場します!」





園城寺「ほな 約束やで? 私の学校も絶対に全国大会出場してみせるさかい 須賀君も 絶対に出場するんやで?」



京太郎「お、俺は まだ初心者なんで… 今年は無理ですけど… 女子の方は必ず全国に出場すると思います」



園城寺「いつか須賀君も全国出場できると ええな」



京太郎「あと二年、死ぬ気で頑張ります!」



園城寺「フフッ 死なれたら 私が困るわ ………頑張ってな?」



京太郎「はい!」





久保「何してる! 早くこい!」



園城寺「兇悪な悪魔さまが呼んどるんで ここいらで さよならや」



京太郎「また会えますかね?」


園城寺「全国に行くんやろ? そこで また会えるわ」



久保「早くしろ!」



園城寺「ほんま 煩い女やな… 須賀君 今日はほんと楽しかったわ 今度は大阪に来てな? 美味しい店 紹介するで」



京太郎「その時はお願いします」



園城寺「ほなな」



京太郎「今度は全国でー!」フリフリ




京太郎「………(さぁ~て 怒られに行くか…)」



園城寺「須賀君!」



京太郎「怜さん? 忘れものですか?」



園城寺「助けてくれた お礼とおぶってくれたお礼や♪」



京太郎「えっ?」



チュッ



園城寺「ほな またな~」



京太郎「」





京太郎「(す、須賀京太郎… 生まれてからの16年で これ程までに嬉しい事があっただろうか… )………」



京太郎「………」



京太郎「我が生涯に一片の悔いなし!!」ドンッ!





~~~車~~~



久保「…飲むか?」コトッ



園城寺「すまんな…」



久保「………なぁ? 園城寺」



園城寺「なんですか?」



久保「意外と 積極的なんだな…」





園城寺「ブッ ゲホッ ゴホッ なななな、何言いだすんや突然!」



久保「いや まさか お前があんな事をするとは思ってもみなくてな…」



園城寺「見とったんか! 信じられへんわ!」 



久保「見せつけているのかと思ったが… 違うのか?」



園城寺「んなわけあるか!」






久保「まぁまぁ そう興奮するな 症状が悪化するぞ?」



園城寺「誰のせいやと…」ブツブツ



久保「それで あの子とはもう会わないのか? 二、三日はここにいるんだぞ?」



園城寺「次は全国で会う約束したさかい ここでは もう会わんわ…」



久保「ベタ惚れだな 迷子になって正解だったか?」ニヤニヤ



園城寺「んなっ! ま、迷子になったんやないわ!」



久保「お前… 嘘つくの苦手だろ…」



園城寺「うぅ…」





久保「(最初に会った時とは別人のようだな… 何があったかは知らんが… 間違いなくさっきの男が関係しているのはわかるな…)園城寺 もうすぐ着くから 眠るなよ?」



園城寺「………」



久保「? 園城寺?」



園城寺「………」スゥ



久保「(まったく… 言ったそばからこれか…)」



久保「(体調も少しだが 良くなってきてる… あとはイップスの克服だな…)」



園城寺「………」スゥ



久保「少し… 遠回りするか…」



園城寺「………」スゥ






――――
―――
――



清水谷「なんでや!? なんで 部活辞めるとか言いだすんや!」



園城寺「もう打ちとうないんや…」



清水谷「なんで打ちとうなくなったのか 聞いとるんや!」



園城寺「理由なんてあらへんわ…」



清水谷「怜… なんでや… 一緒に全国目指すってゆうたやんか…」グスッ





園城寺「ごめんな… 私も時間がないさかい そこ 通らしてもらうわ…」



清水谷「!」バッ



園城寺「…なんのマネや?」



清水谷「怜が 打ちとうない理由がわかるまで ここは通さへんわ!」



園城寺「竜華もしつこいな…」


園城寺「さっきも 言うたやろ? 理由なんてあらへん… 」





清水谷「嘘や! 怜がそないな理由で辞めたいなんて 言うはずない! お願いや… 教えてくれへんか?…」



園城寺「………」



園城寺「はぁ… プレッシャーや…」



清水谷「えっ? プレッシャー…?」



園城寺「私が… 千里山の先鋒を任されとるのは 竜華も当然知っとるな?」



清水谷「う、うん…」





園城寺「今まで 三軍やった私が あの千里山の先鋒やで? 試合をするたびに 身体が震えるんや…」



清水谷「身体が震えるって…」


園城寺「恐いんや… もし… 私のせいでチームが敗退したらと思うとな…」



清水谷「うちらがいるやん!」


園城寺「竜華やセーラがあとに控えとるって思っとっても 身体が震えるんや… この間もしょうもないポカやったばかりやで?…」



清水谷「怜…」





園城寺「それに 直ぐに部活辞めるなんて言うとらんで?」



清水谷「えっ?」



園城寺「長野に… いわゆるイップスを専門に見とる、有名な心理療法士がいるらしいんや…」



清水谷「イップス?」



園城寺「精神的な病気みたいなもんや…」





園城寺「監督の知り合いが長野の病院を紹介してくれてな? 明後日にでも行くつもりなんや…」



清水谷「でも さっき辞めるって…」



園城寺「向こう行っても 治らんかった時は辞めるって事や… 皆に迷惑かけとうないしな…」



清水谷「迷惑なんて 思ってないで!」



園城寺「ありがとな…」



清水谷「怜… う、うちも怜が治るよう、応援しとるからな!」



園城寺「よろしゅう頼むわ…」




――――
―――
――



園城寺「(竜華… イップス… もしかしたら治ったかも知れへんわ… )」



久保「着いたぞ~ 起きろ 園城寺」


園城寺「(必ず出場してみせるわ… 全国大会!)」





~特別・おまけ①~



咲「京ちゃん遅いね…」



和「確かに 少し遅いですね…」



優希「少しどころか遅すぎだじぇ! 10時に行ったっきり帰って来ないじょ」



久「う~ん あまりにも遅すぎるわね…」



染谷「寄り道するような奴とは思えんしの…」





ガチャ



咲・和・優・久・染「「「「「!」」」」」



マホ「失礼しま~す」



ムロ「し、失礼します」




咲「京ちゃん!?」



マホ「」ビクッ



マホ「えっ? えっ? な、何なんですか?」



優希「まぎらわしいわー!」





マホ「マホ… な、なんの事なのかわからないのです…」



和「貴女達は!」



久「知り合いなの?」



和「はい 中学の友人です」



マホ「の、和先輩がこの高校にいるって聞いて…」



ムロ「マホったら 絶対行くって聞かなくって」





和「そうですか…」



マホ「あの… 和先輩? なにやら空気が重いんですけど…」ヒソヒソ



和「部員の一人が買い出しに行ったっきり 戻ってきていないんです…」



ムロ「清澄にはマネージャーまでいるんですか?」



和「マネージャー… とは違うんですけど…」



マホ「マホ知ってます 確か… パシリって言うんですよね?」




咲・和・優・久・染「「「「「………」」」」」



マホ「ち、違うんですか?」



久「パシリ… じゃないと思うわ ねっ? まこ?」



染谷「(わしに話をふるな!)お、おぉ そうじゃな パシリとは違うんじゃないかの?」チラ



優希「」ビクッ



優希「そ、そうだじぇ 京太郎はパシリなんかじゃないじぇ!」チラ





咲「(わ、私~?)う、うん そうなんじゃないかな? ハハッ…」チラ



和「(宮永さんが困っている!)はい… 須賀君は 私達 麻雀部に居なくてはならない存在です マホちゃん? 私達は決して 須賀君をパシリなんて思ってはいません それだけは 分かって下さい…」



マホ「えっ? あっ… はい… マ、マホ 須賀君って人がどんな人かはわかりませんけど… 皆さんに好かれているって事は何と無くわかりました」



和「マホちゃん…」



ムロ「(洗脳されてる!?)」





久「いい子じゃない♪」



和「自慢の後輩達です」



マホ「ほぁ~ マホ 和先輩に褒められちゃった」



ムロ「よかったじゃないか」



久「咲 貴女の携帯で須賀君に電話、繋がらないかしら?」



咲「繋がらないです…」





久「ん~ こりゃ 何かの事件に巻き込まれたのかも…」



咲「そんな!?」



染谷「こら久! 後輩を驚かすのはやめい」



久「そうは言ってもね~」



マホ「あ、あの…」



久「ん~?」





マホ「もし宜しければ 捜すの手伝いますよ?」



久「そうね… それならお願いしちゃおうかしら」



ムロ「おいおい マホ、大丈夫なのか?」



マホ「問題ないのですよ!」



マホ「それで和先輩! その人の特徴を教えて下さい」



和「特徴… ですか…「





優希「金髪でマヌケ面した変態がいたら それが正解だじぇ!」



染谷「酷い言われようじゃの」


ムロ「なぁ… マホ? その特徴に当て嵌まってる人を見た気がするんだけど…」



マホ「奇遇ですね マホもなのですよ」



咲「えっ!? 京ちゃんがどこに居るか知ってるの!?」




ムロ「今 どこに居るのかは わかりませんけど… クレープ屋で似たような人を見かけました」



和「そうなんですか? マホちゃん?」



マホ「は、はい 女性と一緒に食べてました」



咲・和・優・久・染「「「「「(あの野郎…)」」」」」



久「OK ありがとう いい情報をもらったわ」



咲「また違う子と…」ブツブツ





染谷「帰って来たら ちぃ~とばかし お仕置きが必要かの?」



和「(皆さんが心配しているにも関わらず 女性とイチャコラですか…)」



優希「言いか! お前達も気をつけるんだじょ? そいつに出会ったら 最後だじぇ」



マホ「そ、そんなにもヤバい人なんですか!? マホ、危うく 捕まるところでした」



ムロ「(これが清澄高校麻雀部… 殺気がケタ違いだ)」





ガチャ



京太郎「いや~ 遅くなって すいません 少し寄り道してもんで」



マホ「あ、あ、あの人です! あの人ですよ 和先輩!」



ムロ「(最悪のタイミングで帰って来たよ…)」



京太郎「おっ? 新入部員ですか? 初めまして 須賀京太郎と言います よろしく」



マホ「(この人に出会ったら最後…)」ブルブル





マホ「あわわわわわっ」バタン


ムロ「おいマホ! 大丈夫か? しっかりしろ!」



京太郎「あまりの俺のかっこよさに気絶してしまうとは… 可愛いいお嬢ちゃんだぜ」



ムロ「(ヤバいヤバいヤバい この人ヤバ過ぎる)」



咲「京太郎ちゃん…」ボワッ



京太郎「!? (なんだ!? この殺気は!?)」





咲「私… 本気で京ちゃんの事 心配してたんだよ?」



京太郎「す、少し寄り道をしてて…」



咲「そう… 寄り道… ね…」ゴワッ



京太郎「!? (更に跳ね上がった!?)さ、咲さん?」



ムロ「(私にはわかる… この後に訪れるだろう未来が…)」



咲「京ちゃんの馬鹿ーーー!!!」



京太郎「ヘプシッ!?」







以上で投稿は終了です



つ、疲れた~ 色々と大変でした…



それでは また





アナウンサー「試合終了! 三尋木プロ まさかの初戦敗退~!」



アナウンサー「前回の試合に引き続き、三度目の初戦敗退! 今回の敗退により タイトル戦が更に遠退いてしまった~!」


解説者「今回の敗退は 三尋木プロにとって かなりキツイ状況になってしまいましたね」



アナウンサー「と言いますと?」



解説者「三尋木プロは ここ最近 全く 白星がありませんからね このままだと…」





アナウンサー「引退になりかねないと?」



解説者「えぇ… 昔のように積極性がなくなったと言うか… 何か迷いがありますね…」



アナウンサー「迷い… ですか?」



解説者「はい… いつもの彼女ならk



ピッ



三尋木「言いたい放題言っちゃて… お前に 私の何がわかるんだよ…」バサッ



三尋木「プロだって負けるときは負けるってのに…」



三尋木「こっちの新聞には 三尋木咏 引退か なんて書かれちゃってるしねぃ」



三尋木「………」



三尋木「引退… か…」





――――
―――
――



三尋木「………」トボトボ



三尋木「(気分転換でもしてこいって言われてもさー 一人で気分転換になるはずないしねぃ…)」



三尋木「(何か暇潰しになるところはないもんかね… )」



三尋木「………」



三尋木「(そういやー 藤田プロが言ってたっけか 『藤田「何でも… 千里山のレギュラーの一人を 会って ものの短時間で ベタ惚れにした男が長野の清澄って高校にいるとか なんとか』って」



三尋木「(特にやることないし…)」



三尋木「よし!」



三尋木「長野行こう 長野! 道 全く知らんけど なすがまま~ ♪」





――――
―――
――



三尋木「あはははは」



三尋木「(やっべぇー 道わかんねー )ここが さっき通ったところで これが現在地…」



三尋木「(うーん わけわかんねー てか地図とか必要なくね? 知らんけど… )」ポイ



?「痛てっ!?」



三尋木「おおーぅ クリティカルヒ~ット! 一般人に100のダメージ!」



?「100ダメージどころか 追加で500ぐらいのダメージくらいましたよ!」



三尋木「あはははは 意外とノリいいねぃ君ぃ 手が滑っちゃてさー」





?「どうしたら地図と扇子が同時に こっちに飛んでくるんですか!?」



三尋木「ありゃりゃ? 地図を捨てたつもりだったんけど」



?「貴女 今 手が滑ったって 言ってませんでしたか?」



三尋木「」ギクッ



三尋木「き、気のせいんよ ホッホッホ~ おぉ! これは!」


?「(絶対に嘘だろ…)そうですか… んじゃ 俺 そろそろ行かないと 怒られるんで それ返してもらっても………って 何食べてんですか!?」





三尋木「これタコスってやつだよね? 私 一度 食べみたかったんよ♪」モグモグ



?「(な、なんて自由な人だ…)あ、あの… それ食べられると ひじょ~に 困るんですけど…」



三尋木「旨~♪」



?「(き、聞いちゃいねぇよ… こりゃ また 買いに行かなきゃ駄目だな… )はぁ…」



三尋木「うわっ 辛ッ! 水頂戴 水! 口がヒリヒリする~」



?「水ですか? ちょっと待って下さいね… って なんでやねん!」ビシッ



三尋木「ぐほっ!? セ、セクハラ!?」





京太郎「いやいや おかしいでしょ!? 物ぶつけたうえに 勝手に飯まで食べて 水 要求で 挙げ句 セクハラって… 」



三尋木「だってー 口がー 水~ 口がー 水~ 」



?「(うるせ~…)あぁ もう はい! 水ですよ! み・ず!」



三尋木「ちょ これ飲めとか マジッスか!?」



?「死にはしませんよ… 多分…(この間の水入れぱにしてたの忘れてた…)」



三尋木「うぅ… 水… 口が痛い…」ポロポロ



?「な、泣かないで下さいよ」




三尋木「だってー 口がヒリヒリして 痛いんよ…」グスッ



?「だからって泣く事じゃ…」


三尋木「私だって 頑張とるんよ… それなのに… グスッ 皆… 私が グスッ 引退する グスッ とか言うし…」



?「(もはや口が痛いどうこうの話ですらねぇ… )わ、わかりましたから 何があったかは知りませんけど ほら 水飲んで 元気だして下さいよ 俺で良ければ聞きますから ね?」



三尋木「あ、ありがと~ グスッ あ、あのね? グスッ 皆が グスッ 私を グスッ 生き遅れの グスッ 女 だって グスッ 馬鹿にするんよ」



?「(引退がどうとか言ってなかったか? この人…)」





三尋木「そんでね そんでね?」



?「はいはい 聞いてますから…」



~一時間経過~



三尋木「だから 私は言ってやったんよー 能ある鷹は爪を隠す って!」ビシッ



?「そ、そうですか…(いつまで続くんだ この話…)」



~二時間経過~



三尋木「私と一緒に解説してた ん… えっと… 誰だったか良く知らんけど その人は間違いなく 私に気があると思うんだよねー! ちょ~っと 歳は上なんだけどねぃ」パタパタ



京太郎「よ、よかったじゃないですか(麻雀部の皆さん… 本当にすんません…)」



三尋木「他にも…」






~三時間経過~



三尋木「最近のプロは千里山を中心に選出されてきてっから面白みが少ないんよ… 他の学校にも もっと頑張ってもらわないとねぃ あはははは あ、それから…」パタパタ



京太郎「(まだ続くのかよ! 頼む 早く 終わってくれ!)ハハッ そうですね…」



~六時間経過~



三尋木「いやー 色々と愚痴聞いてもらっちゃって 悪いねー」パタパタ



?「そ、そんな事ないですよ…(や、やっと終わった…)」



三尋木「いやいや 私の話 真面目に聞いてくれたの 君が 初めてでさー? 何て言うの? ついつい 長くなっちゃって」アハハハハ


?「それは喜んでいいのか 悪いのか…」



三尋木「さぁー? 喜んでいいんじゃん? 知らんけど」





?「(どっちなんだよ!)そ、そうですか それでは 俺は この辺りで… 」ガシッ



?「!?」



三尋木「チッチッ 私から逃げようとか 無理に決まってんじゃん まだまだ 時間はたっぷりあるんだしさー もうちょ~っと 私に 付き合ってもらっても罰は当たらないんじゃないかなー?」



?「なん………だと………!?」



三尋木「あははは すっげー マヌケ面! 芸人もビックリ~ 」


?「貴女の格好もビックリ~ ですけどね…」





三尋木「うぉい! それは聞きづてならないな 雑用君は 和服の素晴らしさが わかってないよだねぃ」



?「ざ、雑用君って… 俺には 須賀京太郎って 言う名前があります」



三尋木「? 砂 教卓? ギャグか何か? ん? 」



京太郎「砂 教卓じゃなくて! す・が・きょ・う・た・ろ・う!」



三尋木「あぁ~! 酢が 京太郎ね? 砂 教卓じゃなくて」





京太郎「そうです… 須賀 京太郎です…(どう聞き間違えたら 砂 教卓 になるんだよ…)」



京太郎「そもそも 何で 雑用君なんですか…」



三尋木「ん? いやー なんとなくだけど?」



京太郎「(恐ろしい勘だ…)」



三尋木「まぁ そんな話は どうでもいいんだけどねー」



京太郎「ひどっ!?」





三尋木「和服を馬鹿にした 雑用君には 和服の素晴らしさを たーぷりと 教えてあげないとねぃ」



京太郎「え、遠慮しときます…」



三尋木「あははは 面白い 冗談を言うねー 君」ニコニコ



京太郎「そ、そうですか? ハハッ…」



三尋木「うん♪」




――――
―――
――



三尋木「現在の和服には、大人の女性用・大人の男性用・子供用があるのは 雑用君も知ってるよね?」



京太郎「え、ええ まぁ…」



三尋木「男性用と女性用の和服のそれぞれに、正装・普段着・その間の服があって

基本的に男女両用の和服はないんだけど、和服を構成する要素には、肌襦袢、長襦袢、長着、羽織、伊達締め、腰紐、帯、帯板、帯締、袴、足袋、草履、下駄などがあるんよ」フリフリ



京太郎「(か、帰りたい…)」





三尋木「ちゃんとついてきてるー? 雑用君? 」



京太郎「な、なんとか…」



三尋木「ちなみに 豪華な模様を持つものが多いのは、長着と帯! 数万円から数百万の帯まで た~っくさんあるんよ!」フリフリ



京太郎「す、数百万!? 全部 一緒なんじゃ…」



三尋木「かぁ~ これだから素人は…」



京太郎「す、すいません」



三尋木「いい? どうして こんなにも価格が違うのか? ってのを知りたいんだよね?」



京太郎「は、はい」





三尋木「帯にも色々と種類があるんよ 例えば… ん~ 丸帯とか?」



京太郎「丸帯?」



三尋木「丸帯ってのは江戸時代に創られた正装用の帯でね?

広幅に織った帯地を二つ折りにして片側を絎けたもので、両面共に柄が出るんで非常に豪華な帯になるんよ

丸帯という名称は広幅の織物を丸ごと使うことからきてるけど、それだけ重く締め難いものとなるって事」



京太郎「へぇ~」





三尋木「価格が違うのはそこ」


京太郎「? 手が込んでるか 込んでないとか ですか?」



三尋木「そそっ 高価な帯と廉価な帯はどこが違うのか?

帯に限らずきものの価格は、素材と手間で決ると言って良い

高価な素材を使えば価格は高くなり、安価な素材を使えば価格は安くなる

けどね?、特殊な素材を除けば素材によって数十倍もの価格の開きはできないんよ

価格を左右する大きな要因は主に手間

手織と機械織では手間が大きく異なる

手機だと横糸一本一本を手で簸を飛ばしながら通して行くから、機械よりも手間がかかり高価になるんよ」パタパタ



京太郎「色糸の数が多ければ多いほど手織り職人は 糸を選んで簸を通す手間が大変なものと成るってわけですか? 」



三尋木「おぉ~ぅ! 正解! わかってんじゃん!」ビシッ



京太郎「そ、そうですか?」テレテレ





三尋木「私 個人としてはさー 帯も着物も 手作りがいいんだけど…」



京太郎「けど?…」



三尋木「手織りはどうしても 機械で作るより 時間がかかるうえに お金も 高いから 一般受けは 余りしないんよ…」



京太郎「そりゃそうですよ…」


京太郎「今は 手間より早さを 求められていますからね… 時代の流れには 逆らえませんよ」



三尋木「」ポカーン





京太郎「な、なんですか?」



三尋木「あっ いや 意外にも 良い事 言うなー って 思ってね」パタパタ



京太郎「そうですか? なら 雑用君から 名前で呼んで下さい 」



三尋木「うーん それはちょっと無理かなー 雑用君に 慣れちゃったし 何なら セクハラ君 でも 私は いいけど?」



京太郎「雑用君でお願いします」



三尋木「おぉ~ぅ ドM だったとは… 中々やるねぃ」



京太郎「もう… 勝手にして下さい…」





三尋木「んじゃ ドM君d「お断りします! 」えぇ~っ なんで?」



京太郎「その名前だと 社会的地位を 確実に無くします」



三尋木「社会的地位ねー… いるの?」



京太郎「いりますよ! ほんと それだけは勘弁して下さい 咏さん」



三尋木「どーしてもってなら 別にいいけどさー ん? あれ? 私 君に名前 言ったっけ?」





京太郎「糞長い 愚痴の中で 何回か登場してましたよ…」



三尋木「そ、そうだっけ? 知らんけど」



京太郎「そこは知っといて下さいよ」



三尋木「いや しらんし」



京太郎「………(もう ヤダ この人…)」





三尋木「あ! そうそう 連絡先教えてといくれる?」



京太郎「連絡先ですか? 別に構いませんよ」



三尋木「じゃ、この紙の、ここに名前と生年月日よろしくねー」サッ



京太郎「生年月日までいるんですか?」



三尋木「うん♪ あ 電話番号は こっちの紙に 書いて」



京太郎「? わかりました」





三尋木「それと… 判子とか 持ってるー?」



京太郎「判子? 確か持ってたと思いますけど… あぁ これだ」



三尋木「判子は ここ」



京太郎「どうでもいいんですけど 何で連絡先 書くのに 判子がいるんですか?」



三尋木「………念のため?」



京太郎「何故に疑問形なんですか…」ポン





三尋木「うひょー ありがとさん♪」



京太郎「悪用だけは 絶対にしないで下さいよ? 信頼してますからね?」



三尋木「悪用なんて しないってー♪ 」



京太郎「(大丈夫なんだろうか…)」



三尋木「んじゃ また 明日ー」フリフリ



京太郎「明日!?」



三尋木「今日の夜に また 連絡すっから~ よろしくねー♪」フリフリ



京太郎「え、ええ…」






~清澄 部室~



京太郎「二度も買い物に行く事になるとは…」



京太郎「(戻りたくねぇ…)」



ガチャ



京太郎「た、ただ今 戻りました… えっ? ど、どうしたんですか?」



咲「………」グスッ



和「………」ウルウル



久「ん? あぁ 須賀君 おかえりなさい」





京太郎「えっ? あっ はい」



京太郎「(何だ この 異様な雰囲気は… )ぶ、部長 何かあったんですか?」ヒソヒソ



久「あ~ うん ちょっとね…」


京太郎「そ、そうですか…」



久「そうそう 須賀君 」



京太郎「何でしょうか?」



久「はい これ」バサッ





京太郎「? ウィークリー麻雀トゥデイ? (凄い見覚えのある人が表紙なんだけど…)何ですか? これ?」



久「雑誌よ 雑誌 中々 面白いから 須賀君も それ読んで しっかり勉強しなさい」



京太郎「は、はい! あの 部長? この表紙の人って…」



咲・和「」ビクッ



久「表紙? あぁ~ 三尋木プロね ウィークリー麻雀トゥデイ特集で表紙を飾るくらいだから 相当な腕よ まぁ 最近は ちょっと黒星ばかりで 引退とか騒がれてるけどね」





京太郎「そう… ですか…」



久「それがどうかした?」



京太郎「へ? あぁ いや 特には…」



久「? そう? まぁ とにかく頑張ってね?」



京太郎「はい!」




――――
―――
――



京太郎「あの人 そんなに有名な人だったんだ…」



京太郎「(とても信じがたいな…)」ペラ



京太郎「おっ? タイトル挑戦までした事 あんのかよ あの人」ペラ



京太郎「しかも彼女にしたいランキングで一位とってんじゃん!(何が生き遅れだよ…)」



京太郎「てか この雑誌 最近のか? 最近の… ポイな…」ペラ





ピリリリリリ



京太郎「(ん? 知らない番号だな?…)」



京太郎「はい 須g「ヤッホー♪ 雑用君? いやー 参った 参ったー 悪いんだけどさー? 今日会った場所に 今すぐ来てくれないかなー? んじゃー よろしくー♪」ピッ



京太郎「(ほんとにプロなのか…?)」






――――
―――
――



三尋木「おぉー 来た 来た」



京太郎「どうしたんですか? 急に?」



三尋木「いやね? 正直な話をすると 帰り道がわかんねー 状態なんだわ だ・か・ら 一晩とめてくれると助かるんだけど?」



京太郎「」



京太郎「いやいや それはマズイでしょ!?」



三尋木「親子さんには ちゃんと説明すっからさー お願い! このままじゃ 野宿なんよ」パタパタ





京太郎「親は居ないんで大丈夫なんですけど…」



三尋木「よし! 難問クリアー!」



京太郎「難問クリアー じゃないですって! そもそも 咏さん プロ雀士 じゃないですか… 俺の家に泊まったなんて事 バレたら大変な事になるんじゃ…」



三尋木「あちゃー バレちゃったか~ うーん でも まぁ 大丈夫! 知り合いとか何とか言えばいいしさぁ ほんと頼むよー!」



京太郎「そうは言われても…」




三尋木「よし! わかった! 泊めてくれたら 私が直々に麻雀 教えてあげるから!」



京太郎「咏さんが?」



三尋木「そそっ 何なら 夜のお相手も…」ニヤッ



京太郎「それはいいです」



三尋木「ひどっ!?」ガーン



京太郎「まぁ そうですね…(プロが教えてくれる事なんて 滅多にないしなぁ… ここは一つOKするか…)わかりました 咏さんが 教えてくれると言うのでしたらOKです」



三尋木「教える 教える! 何でも聞いて! 」





――――
―――
――



三尋木「ほぇ~ 意外と広いんだねぃ」



京太郎「まぁ そこそこ…」



三尋木「へぇー !」キラーン


京太郎「とりあえず ご飯食べてないでしょうから ご飯を食べm って~ おぃぃ!」



三尋木「ん? どしたー?」ガサゴソ



京太郎「何やってんですか!?」





三尋木「んー エロ本探し」ガサゴソ



京太郎「んな!? そんなところには ありませんから!」



三尋木「昔から 隠すなら ベッドの下って 決まってるんだよねー」ガサゴソ



三尋木「あれれ? 」スカスカ



京太郎「だから言ったでしょ? そんなところにはないって…(誰がベッドの下なんかに隠すか…)」





三尋木「」トコトコ



京太郎「今度はなんですか? トイレならあっちですよ?」



三尋木「んー これだ!」



京太郎「!?」



三尋木「はっはーん ねぇ ねぇ 辞書見ようとしたら 変な本が出てきたんだけどー?」ニヤッ


京太郎「(ば、馬鹿な!? 何故 数ある カモフラージュの中から それを選び出すんだ!)」



三尋木「えぇ~っと なになに? えっ? 貧乳 えっ? 和服… パラ… ダイス…? えっ?」チラ



京太郎「(巨乳ばかりで飽きたから たまには 趣向を変えてみただけなのに~ 何でよりにもよって あれなんだよ!)あ、あはははは………」



三尋木「………」



京太郎「………すんません」





――――
―――
――



京太郎「(き、気まずすぎる…)ど、どうですか?」



三尋木「」ビクッ



三尋木「な、中々の う、腕前で…」パタパタ



京太郎「(縮こまっちゃてんじゃん… これ… 麻雀教えてとか言える 雰囲気じゃねぇ…)」



三尋木「………」





三尋木「(あれって もしかして… 私を意識してんのかな? ま、まさかの一目惚れ!? いやいや それはないねー …あれ? でも よく考えてみるとさー 好きでもない女 普通に家に 入れるかな? しかも今日会った よくわからない女を… って事は やっぱり…)あ、あの…」



京太郎「は、はい(どんな罵倒だろうとも 受けきってみせる!)」



三尋木「ふ、ふつつか者ですが よ、よろしくお願いします」ペコッ



京太郎「へ? あ! こ、こちらこそ よろしくお願いします」ペコッ



京・三「「………」」





三尋木「プッ あはははは! ど、土下座って! あはははは マジっすか! あはははは 」



京太郎「ちょ 笑わないで下さいよ…」



三尋木「あはははは ごめん ごめん 余りにも 衝撃的だったもんだから」ケラケラ



京太郎「はぁ…」





――――
―――
――



萬子:1~9
索子:Ⅰ~Ⅸ
筒子:①~⑨



京太郎「(レ、レベルが違いすぎる…)」



三尋木「さってと… 打ってみてわかったんだけど 雑用君は 守りが ダメダメだから 守りを重点的に学んでいかないと駄目みたいのようだねぃ」



三尋木「んじゃ まずは スジについて 教えるから」



京太郎「は、はい」





三尋木「スジって言うのは 両面待ちを前提とした、相手の捨て牌から考える守りって感じかな?」



三尋木「例えばー ん~ こんな感じの捨て牌があって 相手にリーチされたとする」



東Ⅷ②1北Ⅳ西Ⅵ←リーチ



三尋木「この相手はリーチを仕掛けたとき Ⅵ を切っとるんけど 考えてごらん?」



234 567 ④④④ ⑦⑧⑨ ⅦⅧ 南南



または



234 567 ④④④ ⑦⑧⑨ ⅣⅤ 南南



三尋木「みたいな 牌の待ちは考えられにくくない?」



京太郎「確かに… それだと 自分で捨てた牌があるんで ロンはできないですね」





三尋木「そそっ わざわざ リーチまでかけて 聴牌宣言しておいて ロンできません とか マジ馬鹿でしょ?」



三尋木「待ちで待つ事は 普通はしないよね? んじゃ 結局 何が言いたいのかと言うと…

ⅣⅤ または ⅦⅧ の両面待ちの可能性が低い と言う事なんよ」



京太郎「へぇ~」



三尋木「したがって Ⅵ が 捨てられているから Ⅲ Ⅵ Ⅸ で待ってる可能性が低いって事が言えるんよ!」



京太郎「な、なるほど…」





三尋木「あくまでも両面待ち前提って事を忘れないで欲しいんだけどねー」パタパタ



京太郎「はい! でも少し難しいですね…」



三尋木「そう? じゃ より詳しく 説明するねぃ」



三尋木「さっき Ⅵ が捨てられていた事から Ⅲ と Ⅸ が当たり牌の可能性がわかったけど… これをスジって呼ぶんよ」



1・4・7「(イー・スー・チー)」

2・5・8「(リャン・ウー・パー)」

3・6・9「(サブ・ロー・キュー)」



三尋木「こーんな感じで 全部で3種類のスジがあって

⑤が捨てられていれば ② と ⑧ は比較的安全牌って言えるし

4が捨てられていれば 1 と 7 は 比較的安全牌だと予想できるねぃ」





京太郎「それじゃあ その3種類のスジを覚えていれば 言いんですか?」



三尋木「まぁ 覚えておいて損はないんだけどねー」パタパタ


三尋木「おっと もう一つ 忘れてたよ…

片スジには 要注意が必要なんよ!」パタパタ



京太郎「? 片スジ?」



三尋木「そそっ





1・4・7「(イー・スー・チー)」

2・5・8「(リャン・ウー・パー)」

3・6・9「(サブ・ロー・キュー)」

がスジだからと言って 1 が捨てられていれば 4 が 安全かと言うと ちょ~っと 違うね

少し考えればわかると思うけど 2 3 の聴牌なら 1 4 待ちになるけど 5 6 の聴牌なら 4 待ちになるよね?」



京太郎「言われてみれば そうですね」



三尋木「このように 片方 だけの スジの事を 片スジと呼ぶんよ!」ビシッ



京太郎「片スジ… 恐るべし!」





三尋木「ちなみにだけど 片スジの両方が 捨てられていれば スジは完成するからね?」



京太郎「そうなんですか?」



三尋木「ほら 1 と 7 が捨てられていれば 4 はスジとなり 比較的安全牌になるでしょ?」



京太郎「あっ ほんとだ…」



三尋木「最初は 難しいだろうけど 何事も経験がものを言うから 実践あるのみ!」パタパタ



京太郎「はい!」



京太郎「よし! 今日は徹夜だ!」





三尋木「おぉ~っ やる気だねぃ んじゃ 悪いんだけど シャワー浴びても おっけーい? 朝から 歩き回ったから 汗かいちゃって あぁ あと 服も」



京太郎「はいはい 服は 適当に持ってて 構いませんので… タオルは リビングにありますから」



ガチャ



三尋木「おっけーい じゃ シャワー 浴びてくるけど… 覗けよー?」フリフリ



京太郎「覗くなじゃなくて 覗け! かよ!? 」



三尋木「♪」トテトテ






京太郎「なんだか よく わからん人だ… 」



京太郎「………」



京太郎「(三尋木… 咏… か…)」



ガチャ



三尋木「やっべー お湯 でないんっスけど!? 」



京太郎「うぉーーーい!!! 前隠せ! 前!」





――――
―――
――



三尋木「いゃ~ サッパリしたー♪」



京太郎「…何で ワイシャツ 一枚しか 着てないんですか!?




三尋木「なんて言うの? なんとなーく 着てみた みたいなー? ………興奮する?」



京太郎「スエット 貸しますんで それ着て下さい!」



三尋木「えぇ~っ 暑いから 着たくないだけど…」



京太郎「野宿と どっちがいいですか?」



三尋木「うひょー こんな ところに スエットがあるとか! マジ着るしかないしょ!」





京太郎「最初から着て下さいよ…」



三尋木「ちょい ちょい」グイグイ



京太郎「? 何ですか? ブッ!」



三尋木「きゃっ!」



京太郎「きゃっ! じゃないですよ! 服も 自分で着れないんですか!?」



三尋木「せっかく サービスしてあげたのに それは ないんじゃないのー?」フリフリ



京太郎「サービスの度が強すぎなんですよ!」





三尋木「あちゃー… 雑用君には 刺激が強すぎちゃったかー 」ケラケラ



京太郎「もう勘弁して下さいよ…」



京太郎「はぁ…」





~~~朝~~~



京太郎「ん… あぁ… 俺 このまま 寝ちゃったのか…」



京太郎「(結局 一回も勝てなかったけど… 久しぶりに 打ちまくったな…)」



京太郎「………」



京太郎「(…何で この人は 俺を抱きまくら にして 寝てんだ?)」



三尋木「ん…」ムニュ



京太郎「!?」





京太郎「(な、なんだ… この異常な程の柔らかさは… !? おいおい この人 まさか…)」ワサワサ



京太郎「(ブラ着けてねぇのかよ!?)」



三尋木「ん… はぅ… 」



京太郎「(耐えろ! 耐えるんだ京太郎! お前なら出来るはずだ!)」



三尋木「………」モゾモゾ



京太郎「(? 今度はなんだ?)」



三尋木「暑い…」ポイ



京太郎「!?」





京太郎「(下 脱ぎやがった!?)」



京太郎「(ど、どどど どうすんだよ これ! と、とりあえず 起こさないと… )う、咏さーん? 朝なんで起きて下さーい」



三尋木「んー」ガシッ



京太郎「(お、俺の手が 咏さんの 股に! ホールドされた! し、しかも 下着も穿いてねぇのかよ!?)」






京太郎「(素数だ! 素数を数えるんだ 京太郎! 2 3 5 7 11 13 17 19…)」



三尋木「ん… あ… 」



京太郎「(23 29 31 37 41 43 47 53!… 頼む 起きてくれ!)」



三尋木「ん… ふわぁ~… ふぅ~ あっれー? ん?」キョロキョロ



三尋木「………えっ!?」



京太郎「や、やっと 起きましたか…」



三尋木「」チラ



京太郎「できれば 離れてもr「きゃーーー!!!」ブホォッ!」バシン






三尋木「な、なんで私 下脱いでんの!?… えっ? も、もしかして… 雑用君に 無理矢理…」



京太郎「貴女が俺を抱きまくらに してたんでしょうが!」



三尋木「へ? そ、そなの? し、しらんけど」



京太郎「ほんと… マジ勘弁して下さいよ…」



三尋木「え、えへへっ」





――――
―――
――



京太郎「結局 その服に着替えるんですか」



三尋木「昨日 洗って 干しといたからねぃ」フリフリ



京太郎「いつの間に!?」



三尋木「さぁー?」



京太郎「さぁーって…」



三尋木「! 何か今さ なんんて言うか… 頭の中で ピピピー って 電流が流れて 私に こう言ったんよ ライオンに会いに行けー ライオンに会いに行けーって」フリフリ



京太郎「ライオンなら動物園にいるんで行って来て下さい」



三尋木「なーに言ってるかなー? 雑用君も 行くに来まってるじゃん」





京太郎「はい? 俺 これから部活なんですけど…」



三尋木「部活に乗り込んで 朝の事 バラされて信頼無くされるのと 私と動物園に行って私のご機嫌とるのと どっちがいいー?」ニヤッ



京太郎「ど、動物園で…」グスッ


三尋木「泣くほど 嬉しいかー 」ケラケラ



三尋木「んじゃー 動物園に向けて レッツゴー!」





~~~動物園~~~



三尋木「あはははは 雑用君も こっち来てごらんってー!」



京太郎「こ、今度は何ですか?」ゲッソリ



三尋木「ゾウが水浴びしとるんよ! 気持ちよさそうにー!」フリフリ



京太郎「(わからない… ゾウの水浴びで あそこまで はしゃぐ 咏さんが…)は、はぁ…」



三尋木「おおっ? 今度は 猿が餌を食べとるよ! 雑用君も貰ってきたら?」





京太郎「俺は猿ですか!?」



三尋木「あはははは 冗談 冗談だんよー! 次は ペンギン ペンギン」トテトテ



京太郎「そんな走り回らなくったって ペンギンは逃げませんよ…」



三尋木「分かってないねぃ…」バッ



三尋木「ペンギンは 動物園において 一番人気なんよ 出遅れて見れなくなったら大変 悲しいとは思わないかい?」フリフリ



京太郎「(なら… 一番 始めに ペンギンコーナー 行けよ! 何で動物園にまで来て トカゲを 一番最初に見るんだよ! それも 虫かごに 入っるような奴を…)」



三尋木「おーい 生きてるかー?」



京太郎「生きてますよ…」



三尋木「よし! それじゃあ 行こー♪」





――――
―――
――



三尋木「うひょー か、可愛いー 」キラキラ



京太郎「あれが 噂に聞く ペンギンの散歩って奴ですか…」



三尋木「ペンギンってさ 世間一般では「脚が短い」と思われてるけど 実際には体内の皮下脂肪の内側で脚を屈折してるって 知ってた?」フリフリ



京太郎「そうなんですか?」



三尋木「関節はこの状態のまま固定されてるから 脚を伸ばすことはできなくて 体外から出ているのは足首から下の部分だけで 成鳥ではほとんど脂肪に隠されていて表面上見えないんだけどー 生後まもなくの脂肪の少ないペンギンではその骨格がはっきりと見てとれるんよ」フリフリ





京太郎「やたら詳しいですね…」



三尋木「一般常識ってやつ?」


京太郎「(さっきから 見え隠れしてる パンフレットはなんなんだよ…)」



三尋木「次は イルカを見るとしますかー」フリフリ



京太郎「咏さん… 動物園に イルカは いないと思うんですけど…」





三尋木「えぇー いないのー? んじゃー クジラで」パタパタ



京太郎「水生動物が見たいなら 水族館にでも 行って下さい」


三尋木「その手があったか!」バッ



京太郎「言っときますけど 行きませんからね」



三尋木「チッ…」



京太郎「(舌打ちされたよ…)」




――――
―――
――



三尋木「ひゃ~ 遊んだ 遊んだー♪ もーう 歩けねー 」パタパタ



京太郎「満足しましたか?」



三尋木「満足 満足♪」



京太郎「(結局 4時間以上も 動物園 にいたのか… 部活サボって こんなところに居るのが バレたら 殺される…)」



三尋木「京太郎の お陰で いい気分転換になったよ ………ありがとう」





京太郎「! い、今 名前で!」


三尋木「流石に 雑用君じゃ 可哀相かなー と 思ってねー 嫌だった?」



京太郎「全然! むしろ 嬉しいです!」



三尋木「そ、そうー?」



京太郎「当たり前ですよ こんなにも 名前で呼ばれる 事の 素晴らしさが わかったんですから!(これ以上 雑用 だの セクハラ だの ドM だの 言われてたまるか)」





三尋木「ふ、ふーん ね、ねぃ? 一つ 聞きたい事があるんだけど?」



京太郎「? 何ですか?」



三尋木「きょ、京太郎ってさー? か、彼女とか ………いる?」



京太郎「はぃ~? 俺に 彼女なんて いたら 咏さんと こんな所に来ませんよ」



三尋木「(えっ? そ、それって…)そ、そっか…」





――――
―――
――



三尋木「(さっきのって… もしかして 遠回しに 告白された? や、やっぱ そうだよね… 彼女がいたら わ、私と 動物園に 来ないって… ど、どうしよう… ウィークリー麻雀トゥデイで 彼女にしたいプロ雀士で一位 取った事 あるけど… 実際に告白された 事なんて 無かったし… …あれ? もしかして 告白されたの 初めて なんじゃ…)………」パタパタ



京太郎「(なんか 口挟んじゃ いけない 雰囲気を醸し出してるな 咏さん…)………」



三尋木「(京太郎 が 沈黙を貫いてるのって 私からの 返事を待ってるからなのかなー? だとしたら 返事を返さなくっちゃ… で、でも… なんて言ったらいいんよ… 『私も好きです!』 いや これじゃあ インパクトが足りないと思う… かと言って 可愛く 『わ、私も…』 うーん 何か足りない気がするような…)」パタンパタン





京太郎「(さっきから あの扇子の音が 気になるな… パタパタ から パタンパタン って… これは… 俺が 知らないうちに 咏さんを 怒らせちゃったか?)」



三尋木「(ダメダメ それだと 私が 軽い女だと 思われる! もっと 積極的 かつ 優雅に…)」バシンバシン



京太郎「」ビクッ



京太郎「(うわ~っ こりゃ 間違いなく 俺が 関係してそうだな… どうしよう… どうすれば 怒りを静めてもらえるだろうか…)」



京太郎「(やっぱ 俺に 彼女なんて いたら 咏さんと こんな所に来ませんよ って 言ったのが マズかったのか? そう いや 部長が… 『例え お世辞だろうと それっぽい事を言えば 女の子は喜ぶもんなのよ』 って 言ってたような…)」





京太郎「(悩んでても 始まらない! 男は度胸だ!)う、咏さん!」



三尋木「は、はい」



京太郎「先程 俺に 彼女なんて いたら 咏さんと こんな所に来ませんよ って 言った事 訂正します」



三尋木「えっ… それって…」



京太郎「本当は 俺… 咏さんと一緒に 動物園に行きたかったんです!(誘われるまで、興味すら無かったけど…)」



三尋木「えっ!?」





京太郎「けど… 中々 言えなくて…」



三尋木「で、でもさー わ、私達が会ったのって き、昨日だよね?」パタパタ



京太郎「そんなの関係ありません!(こんな感じ… か?)」



三尋木「」ビクッ



三尋木「(えぇーっ! ど、どうなんてんの!?… ウジウジ考えてたら なんか凄い事に なっちゃってんですけどー!?)」



京太郎「俺は… 咏さんとがいいんです」



三尋木「きょ 京太郎…」





藤田「………」ポロッ



藤田「(な、なんか とんでもない 場面に 遭遇してしまった…)」



藤田「(あれって 三尋木プロ… だよな? んでもって 向こうは誰だ? 見た事ない顔だな…)


三尋木「わ、私も!」



藤田「」ビクッ



三尋木「雑用k きょ 京太郎と一緒に き、来たかったんよ!」





藤田「(し、信じられん… あの 三尋木プロが… )」



京太郎「ほんとですか!? よかった~ 」



三尋木「~~~」テレテレ



藤田「(一応 写真撮っておこう… )」



藤田「(最近のカメラ機能は便利だな 音を消せるとは… 久 にでも 見せてやるか…)」





――――
―――
――



三尋木「♪」



京太郎「あ、あの~ そんなに引っ付かれると 動きにくいし 暑くありません?」



三尋木「暑さなんて 気にしてたら プロ雀士には なれないってー」ギュッ



京太郎「そ、そうですか…」



京太郎「(おかしい… 何かが おかしい…)」



三尋木「ね? ね? 子供は何人がいいー? 私としては 二人ぐらいが いいと思うんだけどさー? 京太郎が どーしても ってんなら 四人でも 五人でも 大丈夫なんだけど? どうかなー?」テレテレ





京太郎「こ、子供!? な、何の話をしてるんですか!?」



三尋木「何って? 私達の 未来についてー? きゃ!」パタパタ



京太郎「」



京太郎「(や、ヤバい… これ… 松実姉妹のドラ爆 くらい続けるより ヤバい気がする…)」



三尋木「おっ? それじゃあ 私は ここまで だからー 」フリフリ


京太郎「そ、そうですか…」





ピリリリリリリ~



ドアガシマリマス~ ゴチュウイクダサイ~



三尋木「京太郎は まだ16歳だし 法的に結婚は無理だからー 京太郎が 18歳になったら 結婚しようねー♪」フリフリ



京太郎「は、はぃぃぃ!?」



三尋木「毎週 顔出しに行くからー 浮気しちゃ駄目だからねぃ」



京太郎「」





三尋木「ちなみに 婚姻届の記入欄は 京太郎に書いてもらってるから 結婚破棄は無理だから そこんとこ よろしくー」ピラピラ



京太郎「!? えぇ~っ!? 俺 そんな物 書いた 覚えないんッスけど!? ………あ!

京太郎「どうでもいいんですけど 何で連絡先 書くのに 判子がいるんですか?」

三尋木「………念のため?」

京太郎「何故に疑問形なんですか…」ポン

三尋木「うひょー ありがとさん♪」

あの時かよ!」



三尋木「じゃねー♪」フリフリ



プォ~~~~~



京太郎「あっ! ちょ!」





プォ~~~~~



京太郎「」



京太郎「………」



京太郎「お… 終わった…」ガクッ





~数日後~



アナウンサー「し、試合終了ー!」



アナウンサー「三尋木プロ! 決勝戦進出決定ー!」



アナウンサー「一時は 引退の危機にまで 陥っていた 三尋木プロ ですが 前回の敗北をバネに ここまで 連戦連勝ー! しかも 二回戦、三回戦の相手は 元タイトル保持者を飛ばしての 勝利と言うから 驚きです!」


解説者「これは 非常に素晴らしい事ですね」





アナウンサー「決勝戦の相手は 注目のスーパールーキー と 現タイトル保持者 二名 と 対戦と言う 優勝するには とてつもない程の 狭き門 ですが…」


解説者「いや 彼女はやってくれるでしょう… 今の彼女には 迷いがなく ただ ひたすらに 前に向かって 打っていた頃に戻ってますから… 大丈夫でしょう」



アナウンサー「なるほど…」



アナウンサー「ちなみに この決勝を制した者は 8月に行われる 世界タイトルの予選に参加する 事が出来ますが!…」



アナウンサー「一体 勝利を手にするのは誰なのか!」





アナウンサー「デビューしてから 一度も最下位になった事がない スーパールーキーか?

それとも 現タイトル保持者の二人が 他者を寄せつけづに 勝利を手にするのか?

はたまた 二回戦、三回戦と元タイトル保持者を飛ばすと いう 離れ業を見せてくれた 三尋木プロ が 栄光を手にするのか?



決勝戦のチケットはほぼ完売! 皆さんも是非 この 世紀の対決を見逃さないように!」



ピッ



久「三尋木プロ 絶好調じゃない」





京太郎「………」



咲「………」



和「………」



優希「(く、空気が重すぎるじょ…)」



染谷「(久の奴… 珍しく ブチ切れとるの…)」



久「そ・れ・で!」バンッ



京太郎「」ビクッ



久「この写真は何?」



京太郎「そ、そそそれは ですね? な、なんと 申し上げたら言いか…」





咲「………」ピクピク



和「(宮永さん…)染谷先輩 優希 少し… 付き合ってもらってもよろしいでしょうか?」



染谷「お、おぉ そうじゃの (ほれ 何 固まっとんじゃ いくぞ)」ヒソヒソ



優希「!」ハッ



優希「べ、別に か、かまわないじぇ」



ガチャ



京太郎「(あぁ… 唯一の救いが…)」





久「うん なーに?」ニコニコ



京太郎「は、はい!」



咲「………」



京太郎「(む、無表情の咲が一番 恐い…)じ、実はですね… 咏s み、三尋木プロが どーしても 動物園に行きたいと 言ってまして…」



久「私達が 必死になって 練習してたにも かかわらず 女の子と 遊び惚けてた… と…」



咲「………」



京太郎「はい… おっしゃるとおりです…」





久「ふ~ん だ そうよ? 咲」



咲「………」



咲「わかりました… 部長… 少しの間 外に出て もらっても いいですか?」



久「わかったわ」



久「じゃ 須賀君 頑張ってね♪」ポン



京太郎「」



ガチャ



京太郎「(こ、この状況で 咲と二人かよ…)」ブルブル



咲「………」





咲「阿知賀で二人 鶴賀で一人 風越で一人 クレープ屋で一人 動物園で 一人… フフッ 京ちゃん モテモテだね…」ブワッ



京太郎「(何だこれ!? 前回の比じゃねぇ!?)」



京太郎「あ、あの… 咲さん?」



咲「聞いた話だと 無理矢理 襲ったらしいね…」



京太郎「えぇ~っ!? してない してないって!」



咲「ふ~ん じゃあ これは?」


ピッ





アナウンサー「勝利者インタビュー 今回 ご紹介するのは この人! 三尋木咏プロ! 三尋木プロは 二回戦、三回戦で なんと! 元タイトル保持者を飛ばしてみせるという 離れ業を披露! 実力ともに 日本トップクラスの人物です それでは 三尋木プロ 今回の試合での感想をどうぞ!」



三尋木「感想ー? 感想ねぃ… うーん…」パタパタ



三尋木「!」



三尋木「京太郎ー! 決勝戦 見に来てねー♪」フリフリ



咲「ここから先は 見てるとイライラするから切るね?」ピクピク



ピッ



京太郎「」





京太郎「(公共の電波でなんて事を…)」



京太郎「さ、咲! これは誤解なんだ!」



咲「誤解? あはははは 面白い事 言うね 京ちゃん…」



京太郎「(な、なんだよ あれ…)」ガクガク



京太郎「(咲の右手に 無数の渦が見える!)」





咲「京ちゃんの………」グワッ


京太郎「(こ、これは!)」



咲「馬鹿ーーーーーー!!!!!!」



京太郎「(コ、コークスクリュー!?)ブ、ブホォッ!」ズドーン



京太郎「(い、意識が刈り取れて…)」



ガラガラガラ ドシャーン



京太郎「ガフッ!」












京太郎「(こんな終わり方ばかり… もう いや…)」ガクッ









~お・ま・け~①



石戸「あら? これって…」



薄墨「どうしましたー?」



滝「………」ポリポリ



神代「? なんでしょうか?」



狩宿「この人 姫様のお気に入りの人 なんじゃ…」



神代「? 京太郎さんの事ですか? それがどうかしましたか?」





狩宿「い、いや その~ 姫様は見ない方が…」



薄墨「(うわっ とんでもない 内容なのですよー )」



滝「(お祓い…)」ポリポリ



神代「どのような 内容で あろうと 私は怒りませんよ?」



狩宿「い、いや… そうじゃ なくてですね…(霞さ~ん)」チラ





石戸「(困ってるようね…)小蒔ちゃんが 見ても 絶対に怒らないって 約束できるのなら 見てもかまわないわ」



神代「約束します! 絶対に怒りません!」



薄墨「(えーっ 姫様に あれ見せちゃうんですかー!?)」



狩宿「(私、知ーらないっと…)」



滝「準備は… できてる…」



石戸「わかったわ はい」バサッ





神代「(一体何g…)えっ!?」ゴシゴシ



神代「(そんなはずは… )」プルプル



神代「」フラッ



薄墨「! 姫様ー!? だ、大丈夫ですかー!?」



石戸「(相当ショックだったようね…)」





狩宿「わわわ 姫様! 大丈夫ですか!?」



滝「お祓い…」バサッ



石戸「大丈夫よ… 小蒔ちゃん? あのヘタレな子に限って こんな事 ありえると思う?」



神代「」ハッ



神代「そ、そうですね! 京太郎さんに限って ありえません!」



薄墨「そうですよー! あのヘタレに 出来るわけないですよー」



滝「…無理」



狩宿「(なんか 可哀相になってきますね…)」





石戸「さて 冗談は ここまでにして 練習しましょう」ニコッ



神・薄・狩・滝・「「「「はい!(…)(なのですよー)」」」」


神代「(待っていて下さい 京太郎さん! 貴方をたぶらかした 女性から 必ず貴方を 助けだしてみせます!)」メラメラ



後の神代伝説の始まりである





~お・ま・け②~



洋榎「なんや! この新聞の記事わ!」ドンッ



絹恵「お姉ちゃん? どうしたん 急に?」



洋榎「どうしたも こうしたも あるかー! 何で 京太郎が こんな けったいな女と付き合ってんのや!」



絹恵「どれどれ ………へぇ~」



洋榎「あのとき うちに言った 言葉は嘘やったんか!」





絹恵「ちょっとは 落ち着いたら どうなん?」



洋榎「落ち着いてられるか! うちが 男に騙されたって言うのに 絹恵は 落ち着き過ぎや!」



絹恵「いや お姉ちゃん? よく考えてみ? あのヘタレやで? ありえへんやろ…」



洋榎「ありえとるから! うちは 怒っとるんや! 電話も いくら かけても でんへんし!」


絹恵「でも これって このプロの人が言ってる だけなんやないの?」



洋榎「そ、それは そやけど…」




絹恵「好きなんやったら 最後まで 信じな あかんよ?」



洋榎「うっ… うん…」



絹恵「お姉ちゃんの悪いとやで?」



洋榎「はい…」



絹恵「電話に でんへんのも マスコミ対策なんとちゃうか?」


洋榎「そう… なんかな…?」





絹恵「そうそう 気楽にやで お姉ちゃん」



絹恵「(まーた めんどくさい事に なってしもうたわ…)」



絹恵「はぁ~…」



洋榎「?」






~お・ま・け③~



姉帯「あれ? エイスリンさんだけ?」



エイスリン「…」コクコク



姉帯「そっかー 皆まだ 来てないんだー」



エイスリン「…」カキカキ



エイスリン「…」バッ



姉帯「ん? これー? 新聞だよー 見るー?」





エイスリン「」コクコク



姉帯「はいー」パサッ



エイスリン「………!? トヨネ コレ!」



姉帯「うん… もう 見たよー…」



エイスリン「…ダイジョウブ?」


姉帯「最初は ショックだったけどねー…」





エイスリン「…」カキカキ



エイスリン「…」バッ



姉帯「んー? 怒らないよー」



エイスリン「?」



姉帯「私を あの村から 出してくれた恩人を 怒れるわけないよー…」



エイスリン「ッ!」ガタッ





姉帯「? どこか行くのー?」



エイスリン「ナグリコミ!」



姉帯「えぇ~っ そ、それは駄目だよー 」アセアセ



エイスリン「ドウ… シテ?」



姉帯「殴り込み かけなくても 大丈夫だから! それに 京太郎さんも 言ってたよー? 全国大会で また会おうってー」



エイスリン「デモ…」





姉帯「エイスリンさんは 心配性だなー 皆で 全国に行ったら その時に 聞いてみるよー」



姉帯「それまでは 皆で練習あるのみだよ!」



エイスリン「…」カキカキ



エイスリン「」バッ



姉帯「そ、それだと… 京太郎さんが 死んじゃうから やめて欲しいかなー?」



エイスリン「」カキカキ



エイスリン「」バッ



姉帯「あはははは それは 言いかも知れないねー」



エイスリン「…」ニコッ





~お・ま・け④~



宥「く、くくくく玄ちゃん?」


玄「な、何かなぁ? お姉ちゃん?」ピクピク



穏乃「(うっわっ 新聞の記事見てから すっごい事になってるよ 玄さん…)」



初瀬「(ねぇ! どうすれば 元の玄さんに戻るのよ!)」



穏乃「(わっかんないよ~)」



灼「ただ今… !? えっ? 何?…」



穏乃「灼さ~ん」



初瀬「灼先輩~」





灼「どしたの… あれ」



穏乃「新聞の記事を皆で見てたら 急に… もう 何が 何だか…」



灼「新聞?」



初瀬「は、はい 何でも 知り合いの名前が出てるとかで 宥先輩が…」



宥「玄ちゃん… 落ち着いて…」



玄「わ、私は 落ち着いてるよ? お、お姉ちゃん」ピクピク


宥「」ビクッ



宥「(ごめんなさい 京太郎君… 死なないで…)」





玄「し、穏乃ちゃん?」ピクピク


穏乃「は、はい! 何でしょうか!」



玄「携帯貸してくれるかな?」


穏乃「携帯でありますか!? お、お待ち下さい!」ガサゴソ


穏乃「こ、これです!」



玄「あ、ありがとね? 穏乃ちゃん」ピクピク





穏乃「とんでもございません!」



玄「それじゃあ 私… 少し 空けるね?」



穏乃「は、はい」



ガチャ



穏乃「………」



初瀬「…今の感想は?」



穏乃「し、死ぬかと思った…」




――――
―――
――



久「えぇ はい… わかったわ しっかりと伝えておくわ」



ピッ



久「ふぅ~…」



咲「部長? 誰からだったんですか?」



久「ん? まぁ そのうち わかるわよ」



咲「? 」





ガチャ



京太郎「器材の買い出し たった今 戻りました~」



咲「お帰り 京ちゃん」



京太郎「おう ただいま!」



久「ねぇ 須賀君?」



京太郎「なんですか? 部長」



久「とある高校から 清澄に 遠征の申し込みが来たんだけどね? 咲や和の実力は隠しておきたいの… だから 須賀君が かわりに行って来てくれないかしら?」





京太郎「俺がですか!? いやいや無理でしょ! 俺なんかが行ったところで 意味ないですって!」



久「その事なら 大丈夫 何でも 私達はおまけで 本命は須賀君らしいから♪」



京太郎「お、俺!? 一体 どこの高校なんですか?」



久「知りたい?」



京太郎「そりゃ まぁ…」



久「フフッ 貴方は一度 行った事があるわよ」



京太郎「ま、まさか!?」





久「須賀君、奈良までもう一度、遠征に行って来て頂戴」



京太郎「ええっ!?」



カン!





以上で投稿終了です





……………あれ?





それでは





おまけ1 から 3 の登場人物は このSS には まだ登場していません



本当なら リクエスト + 1 2 3 の順 + プロで 出会い編 は 終了だったんですが… 先にプロを出してしまったので 一応 出会ってる事を前提に 書いていきました



それと… 何故プロを 先に出したかと言うと…



どうも 携帯の契約が5月で切れるらしいんですわ 新しい携帯を買わないと いけないんで 少々急ピッチに なってしまいました



新しい携帯に 慣れるまで 時間がかかると思いますので その辺りは 勘弁




京太郎が部室に帰ってきた時、咲と和がお通夜みたいな雰囲気だったのは三尋木プロが引退するかもしれなかったからか

それとも京太郎が帰ってくるのがあまりにも遅くて咲が拗ねたからか?
どっちなんだ?



>>615 その事については もう少し 後になりますが 書いていきますんで *(決して 忘れてたわけでは ありませんので)






咲「きょ、京ちゃん…」モジモジ


京太郎「んー… どうした?」



咲「あ、あのね? 実は… その…」



優希「(咲ちゃん 頑張れだじぇ!)」



和「(宮永さん…)」



久「(咲! 押し倒せ!)」



染谷「(押し倒したら マズイじゃろ…)」





京太郎「どうしたんだよ? 随分と歯切れが悪いけど?」



咲「へ? そ、そんな事 ないよ!」



染谷「(あの馬鹿は 相変わらず 空気が読めんの…)」



優希「(アホ犬 空気読め!)」



和「(須賀君に それを期待しても…)」



久「(まぁ 無理ね…)」





咲「きょ、京ちゃん! あ、あの…」



久「(無限ループだけは 勘弁して欲しいわね…)」



京太郎「聞いてるから 少し 深呼吸してみろって」



咲「う、うん 」スーハー



京太郎「落ち着いたか?」



咲「す、少し…」



京太郎「そか… んで 俺に なんか用事なんだろ? 落ち着いたようだし 言ってみろよ?」



咲「うん… じ、実はね… その… ぶ、部長が…」





久「私ぃ!?」



京・咲「「!?」」



優・和・染「「「!?」」」バッ



久「ムグッ」モゴモゴ

染谷「(アホか! お前は~!)」



優希「(何やってんだじぇ 部長!)」



和「(危ないところででしたね…)」



久「むぅ~(絞まってる! 絞まってるから!)」バンバン






咲「(今 部長の声が聞こえたような… 気のせい… だよね?)」



京太郎「(今の絶対 部長の声だったよな… 何企んでんだ あの人…)」



京・咲「「………」」



京・咲「「あの!」」



京太郎「おぉ… 咲からで 言いぞ」



咲「京ちゃんの方こそ…」



京・咲「「………」」





京太郎「………んじゃ ラチが明かないから 俺の方から 言うな?」



咲「う、うん…」



京太郎「実はだな… この間 商店街のくじ引きで 二組様 遊園地招待券が当たったんだけど… 一緒に行かないか?」



咲「えぇ! きょ、京ちゃんも!?」



京太郎「京ちゃんもって事は…」



咲「わ、私も 当たったの…」



京太郎「マジかよ!?」





咲「うん… でも私のは 遊園地じゃなくて 植物園 なんだけど… その…」



京太郎「? 咲?」



咲「京ちゃん… 植物の事なんて 興味… ないよね…」



京太郎「植物園? って言うと バラとかチューリップとか がある あれ?」



咲「多分 そうだと思う…」



京太郎「へぇ~ なるほどね」





咲「京ちゃん お花とか興味ないもんね…」



京太郎「ん? 興味あるぞ?」



咲「えっ! ほ、本当!?」



京太郎「おう! 最近 庭でガーデニングに凝っててな 近々 行ってみようと 思ってたところなんだ」



咲「じゃ じゃあ!」



京太郎「一緒に行こうぜ!」



咲「う、うん!♪」





優希「(どうやら 咲ちゃんは 成功したようだじぇ)」



和「(まさか 須賀君が空気を読むなんて… 当日は 雷雨ですね…)」



久「(雪が降るかもしれないわよ?)」



染谷「(お前らは 京太郎を なんじゃと思うとるんじゃ…)」



優希「(タコス配達員!)」



和「(コーヒー牛乳 買い出し係)」



久「(雑用… 基 清澄の可愛い部員… かしらね?)」



染谷「(鬼じゃ こいつら…)」





――――
―――
――



京太郎「お~っす お待たせ~」



咲「京ちゃん 遅い! 5分の遅刻だよ!」



京太郎「すまん すまん 服 選んでたら 遅れちまって」



咲「も~う」プンプン



京太郎「どうだ? カッコイイだろ?」ニヤッ



咲「中学生が着てる服 みたい」





京太郎「なぬっ!? そこは 冗談でも 京ちゃんカッコイイ~ とか 言ってくれよ」



咲「京ちゃんカッコイイー」



京太郎「すっげー 棒読み…」



咲「そ・れ・で! 私を見て どうも思わないのかな?」



京太郎「咲の服 可愛いな」



咲「………」ギロッ





京太郎「えぇ~っ!? 何故!? なんで睨まれてんの!?」



咲「フフッ 冗談だよ 京ちゃん♪ ありがと♪」ギュッ



京太郎「えっ? あ、あぁ うん… (腕に抱きつかれてるけど… 言ったら 言ったで 睨まれるしな… 黙っとくか…)」



咲「♪」





――――
―――
――



京太郎「んじゃ このチケットな?」



咲「はーい(何か恋人同士みたい♪ 京ちゃんも 嫌がってないし♪)」ギュッ



京太郎「(あー 抱きつかれてるのに 感触が全くない…)」



係員「チケットはこちらに なりま~す」



京太郎「あ、はい これ」ペラ



咲「はい」ペラ



係員「はい 中に入っている間は これを 首につけて おいて下さいね? 入場者の印しですから」





京太郎「わかりました」



咲「ね、ね? 京ちゃん! あれ 乗ろうよ!」



京太郎「うげっ!? いきなり あんな スリリングな乗り物になるのかよ!

日本最速! 僅か2秒で 瞬間最高速度 190キロ! に到達!

って 軽く お花畑が見えるわ! しかも 全長 3kmって…(何分乗り続けるんだよ…)」



咲「そう…」シュン



京太郎「(あぁ~ もう!)わかった わかりましたよ! 乗ればいいんでしょ! 乗れば!」





咲「一緒に乗ってくれるの?」


京太郎「男 京太郎! 一度 言った 事は やり遂げる主義ですたい!」



咲「フフッ 何それ ………でも ありがとね? 京ちゃん…」ボソッ



京太郎「ん? なんか言ったか?」



咲「何でもないよ~ さっ! 行こ! 京ちゃん!」



京太郎「おう!」





――――
―――
――



ブゥオン



京太郎「ぎぃぃぃぃぃぃやあああああ!!!!!」



咲「きゃーーーーー!!!!!」



ガタン



京太郎「もーーーーーう!!!!! やーーーーーめとぅえーーーーー!!!!!」



咲「きゃーーーーー!!!!!」



スーッ ガタン



京太郎「」ハァハァ



京太郎「や、やっと 終わりk



ズドンッ



京太郎「ぎぃぃぃぃぃぃやあああああ!!!!!」



咲「あはははは 京ちゃん 凄い顔~」



京太郎「(お前の方が 凄い顔だよ!)」





――――
―――
――



京太郎「」ゼーハー



咲「う~ん 楽しかったねー 京ちゃん!」



京太郎「そ、そりゃ よ、よがっだな」ゼーハー



咲「それじゃあ 今度はあれ!」



京太郎「こ、今度は なん………だと………!?」





照スペシャル! 垂直ループやコークスクリューなどといった回転エレメントが合計44箇所用意されている 最初は優しいが 段々と回転数も増えていき 最終的に 違う世界へ ご案内~ 注意! オムツ必須!(強者はなくてもOK)



京太郎「」



咲「照スペシャルだって! ワクワクするね! 京ちゃん!」



京太郎「(俺の第六感が言ってるぜ…)」



京太郎「(あれは無理だと…)」





咲「しかも お姉ちゃんと同じ名前だね!」キラキラ



京太郎「(無理だよ 咲… 俺死んじゃうよ~…)」グスッ



咲「! 泣くほど 乗りたかったの 京ちゃん!?」



京太郎「(違います 乗りたくないんです)」



咲「大丈夫だよ! 休日だけど あれは スカスカだから すぐに乗れるよ!」



京太郎「(ただ単に 皆が避けてるだけだと 何故 気が付かない!?)」






咲「あっ… 看板にオムツが必要だって 書いてあるけど この程度 大丈夫だよね ね? 京ちゃん?」



京太郎「(この程度って…)」チラ


ぎぃぃぃぃぃぃやあああああ!!!!!



一般人A「おい! こいつら 失神してるぞ!」



一般人B「ほ、本当だ の、乗らなくてよかった…」



一般人C「うわっ しかもこいつ オムツつけて ねぇのかよ! 臭せ~」



京太郎「」ガクブル






京太郎「さ、咲さん?」



咲「ん? どしたの 京ちゃん? 早く乗ろうよ」



京太郎「お、オムツ… 買ってきても いいんでしょうか?」



咲「………」



京太郎「………」



咲「♪」ニコッ



京太郎「あ、ありg「無理♪」



京太郎「」





――――
―――
――



京太郎「………」



咲「だ、大丈夫? 京ちゃん?」



京太郎「(玄さん… 宥さん… それに… 怜さん… やってしまいましたよ…)ハハッ…」



咲「(京ちゃんの目が 死んでる!?)わ、私は気にしてないよ?」



京太郎「(あぁ… もう… 死にたい…)」





係員「はい パンツの方は洗って ビニールの中に入れて おきましたんで」



咲「あ、はい すみません」



係員「いえいえ 気にしないで下さい よくある事なんで」



係員「(それより 不慮の事故って言ったら 変ですが(看板に書いてたし)あんまり 彼氏の事 責めないで あげて下さいね?)」



咲「えぇ~っ か、彼氏だなんて きょ、京ちゃんとは まだそんな」モジモジ





係員「(青春ねぇ~)ちなみに あのジェットコースターにはね? 二つ名があるんだけど… 知ってる?」



咲「いえ 初めて聞きました」



係員「私達 係員の中では こう言われてるの」



咲「…」ゴクッ



係員「カップル殺しの照………って」



咲「そんな!? それじゃあ…」





係員「今まで 何百人と乗って 別れなかった カップルはいないわ」



咲「ど、どうしよう…」



係員「大丈夫よ! 貴女なら出来るわ!」



咲「私に… ですか?」



彼氏「えぇ 今まで いろんな人を見てきたけど 彼氏が漏らしたときの 対応や 彼氏をあんなにも 気遣う 彼女さんなんて 今までいなかったのよ? 大抵は その場で はい さよなら なんだけどね」



咲「そ、そうなんですか…」





係員「だから 貴女なら 大丈夫! 頑張って!」



咲「は、はい! ありがとうございます!」



係員「フフッ」



ガチャ



咲「………(私が頑張らないと!)」



京太郎「(そういや 最後に しょんべん 漏らしたのって 小5 だったな… 今回で新記録達成したわ…)はぁ…」



咲「京ちゃん!」





京太郎「? 何だ 咲か… 幻滅したろ? 高校生にもなって お漏らしとか… 」



咲「そんな事ない! 私は京ちゃんを 幻滅したりなんか 絶対にしないよ」



京太郎「咲は優しいから… 頼むから同情なんて しないでくれ… 自分が虚しくなる…」



咲「同情なんかじゃないよ! 私は 京ちゃんが お漏らし しようが ゲロ吐こうが 麻雀で11回連続で飛ばされようが 幻滅したり しないよ!」



京太郎「(じ、地味に傷付くな…)」






咲「高校生になって 一回ぐらい漏らしたからって 京ちゃんは そこで 諦めるの!?」



京太郎「(いや… 諦めると 申されましても…)」



咲「わ、私なんか! 小学生の頃 教室で お漏らし した事があんだからね!」ドヤッ



京太郎「(ドヤッ顔で言う事じゃねぇだろ…)どうでも いいけど 俺なんて 何百人って 人がいる中で 漏らしたんだぜ?」



咲「し、知らない人ばかりだから いいの!」






京太郎「(今後とも 知らない人に会わないとは 限らないんだが…)」



咲「とにかく! 私は 京ちゃんの事を 幻滅したりなんか しないから 心配しないで! 麻雀部の皆にも 言わないから 大丈夫!」



京太郎「咲…」



咲「泣きたいときは 泣いた方が スッキリするよ?」ギュッ


京太郎「(相変わらず 咲は優しいな… グスッ…)」



咲「…」ナデナデ






京太郎「うっ… 俺… 皆の前で… グスッ うぅ… グスッ」



咲「大丈夫だよ 皆 京ちゃんの事なんて 次に会ったときは 忘れてると思うよ? それに そこまで野次馬は いなかったから…」



京太郎「うぅ… グスッ 咲ィ… グスッ」



咲「なーに? 京ちゃん…」ナデナデ



京太郎「ありがとう…」



咲「どう致しまして」





京太郎「………(感触ねぇ…)」


咲「えい!」ポコッ



京太郎「あ痛ッ! な、何すんだよ!」



咲「ん? なんか 悪口 言われた気がしたから」



京太郎「(コイツ 一辺 NA〇Aに 見てもらえよ…)」



咲「てい!」ポコッ



京太郎「グヘッ!」





――――
―――
――



咲「それじゃあ 気を取り直して 次行こっか!」



京太郎「絶叫系は勘弁してくれ…」



咲「次はね… あれ!」



京太郎「コーヒーカップか…」


咲「あれなら 京ちゃんでも 大丈夫だよね?」





京太郎「フッ コーヒーカップの京ちゃんと まで呼ばれた 俺の実力を見せてやるよ!」ゴゴゴッ



咲「回し過ぎて 吐かないようにね?♪」



京太郎「そんなヘマはしない!」





――――
―――
――



京太郎「」ウゲェ



咲「あぁ も~ だから 回し過ぎには気をつけてって言ったのに!」ナデナデ



京太郎「ずみまぜん」オェー



咲「あぁ ほら 吐きながら 喋らないでよ 飛び散るから!」



京太郎「ずみまぜん」オェー



咲「はぁ…」






――――
―――
――



咲「元気でた?」



京太郎「おうよ! 元気モリモリだぜ!」



咲「そろそろ お昼にしようか?」



13時38分



京太郎「もうそんな時間か… 吐いたり 漏らしたりで 時間の感覚がわからん 今なら店 空いてるだろうか?」



咲「フフッ そんな事があろうかと… じゃじゃーん 」ドンッ


京太郎「こ、これは!」






咲「特製お弁当でーす♪」



京太郎「でかした! 咲!」



咲「へへっ」テレテレ



京太郎「それじゃ 早速…」パシッ



京太郎「………」ヒリヒリ



咲「『いただきます』を忘れてるよ?」



京太郎「いただきます!」



咲「どうぞ 召し上がれ」





――――
―――
――



京太郎「カーッ 食った 食った~ ごちそうさま!」



咲「お粗末でした♪」



京太郎「意外にも 咲って料理出来るんだな 驚いた」



咲「意外にもは余計だよ」



京太郎「ハハハッ 冗談だよ」



咲「もーう」プクゥ






京太郎「おっ でたな! ハリセンボン咲!」



咲「なによそれー!」



京太郎「拗ねると 頬っぺたを膨らます 事だよ 気づいてないのか?」



咲「自分でやってるんだから 知らないわけないよ… 馬鹿京ちゃん…」



京太郎「ハハハッ そりゃ悪い」



咲「もーう」プクゥ



京太郎「あっはははは」






――――
―――
――



京太郎「すんません… ほんと もう からかわないんで許して下さい…」



係員「おーい 兄ちゃん 準備はいいかー?」



京太郎「いやいや 無理ですって!」



係員「とか言ってるけどいいんか?」



咲「はい♪ 大丈夫です♪」



係員「んじゃ いってら~」



バッ



京太郎「ぎぃぃぃぃぃぃやあああああ!!!!!」






係員「バンジージャンプは最初が肝心なんだよ 中々飛び込む奴がいないから お嬢ちゃんみたく可愛い彼女さんの 許可が取れれば こっちも楽なんだけどね」



咲「彼女さんだなんて」テレテレ



京太郎「ぎぃぃぃぃぃぃやあああああ!!!!!」






――――
―――
――



京太郎「」



咲「生きてる?」



京太郎「な、なんとか…(コイツをからかうのは もう止めよう… 死ぬ… 絶対いつか 死ぬ…)」



咲「京ちゃんが悪いんだからね!」



京太郎「はい…」



咲「ちゃんと聞いてるの!」



京太郎「(そういや この遊園地… 確か… 最強に怖い お化け屋敷があったよな…)」



咲「京ちゃん?」






京太郎「(咲は 怖いの苦手だったと思うし…)」



咲「おーい 京ちゃ~ん」



京太郎「(ここいらで一回 思いっきり 泣かしてやる!)」



咲「京ちゃん! てば!」



京太郎「咲!」





咲「うわっ! きゅ、急 な、何?」



京太郎「お化け屋敷に行こう!」



咲「お化け屋敷? あるの? お化け屋敷?」



京太郎「あるぞ~ とっても怖い お化け屋敷が」



咲「そ、そうなんだ…(どうしよう… 私 怖いのとか苦手なんだけど… )」



京太郎「じゃ 行くぞ~? お化け屋敷!」





~~~お化け屋敷~~~



咲「」ガクブル



京太郎「おいおい 大丈夫か?」



咲「い、一応…」



おばけA「うわっ~!」



咲「きゃーーーーー!!!!!」



京太郎「うおっ!(咲の叫び声にビックリするわ!)」






咲「きょ、京ちゃ~ん」ギュッ



京太郎「(何だか罪悪感が…)」」



おばけB「ぐわ~~~」



咲「!? きゃーーーーー!!!!!」ダッ



京太郎「ちょ どこ行くんだよ! 咲ー!」



咲「(もうやだ~ 外に出る~」」タッタタタ






――――
―――
――



京太郎「(ったく咲の奴どこ行ったんだよ…)あっ すいませーん 連れが迷子になったみたい なんですけど…」



おばけC「えっ? 迷子ですか? わかりました~ 他のおばけ達にも連絡いれときますね?」



京太郎「よろしくお願いします(何が悲しくて、おばけに頼まにゃならんのだ…)」



ピッ



おばけD「こちらおばけD 迷子の子猫ちゃんがいるようだ 見つけしだい 保護しとくように」



京太郎「(随分 現代的なおばけだな おい…)」



おばけD「これで大丈夫だと思います」



京太郎「ありがとうございます」



京太郎「(咲…)」





~その頃の 咲~



おばけE「いたぞー! あの子だ!」



おばけF「しゃー!」



おばけG「お嬢ちゃ~ん? 恐くないからね? こっちにおいで?」



咲「ひぃ!」ガクブル



咲「(さっきから 何か変だよ… おばけの人達が 私を見るなり 襲ってくるし…)」



咲「(京ちゃんは迷子になるし… )」






おばけH「つーかまえた!」



咲「きゃーーーーー!!!!!」ブンッ



おばけH「ヘブッ!」



おばけE「おばけHが やられたぞ!」



おばけF「しゃー!」



おばけG「うわっ~ こりゃー 長期戦になるかもね」



咲「きゃーーーーー!!!!!」タッタタタ






――――
―――
――



負傷23名を出した 戦いは 約2時間半にも及び おばけサイドの勝利となった… 後にこの戦いを 第一次 おばけ戦争と 呼び 遊園地の名スポットとして 注目を浴びる事になるのは また後の お話…



京・咲「「すみませんでした!」」



おばけH「いやいや 気にしなくて 言いから 言いから」



咲「でも…」



おばけH「僕の方も悪かったし… それに あんなにも怖がってくれた お陰で 新人からベテランまでが 凄い満足しててね より一層 やる気が出てくれた みたいで 君達には 感謝感激だよ」



京太郎「そ、それなら言いんですが…(咲の奴 どんだけ 怖がりなんだよ…)」



咲「もう 懲り懲りだよ~」



京太郎「俺もだよ…」






~~~休憩所~~~



京太郎「足が痛い…」



咲「私も…」



京太郎「今日はたくさん遊んだな…」



咲「そうだね 久しぶりにたくさん遊んだよ」



京太郎「…」チラ



17時04分



京太郎「んじゃ そろそろ帰るとしますか」



咲「うん あっ! そ、そうだ もう一つだけ 乗ってから帰ろうよ!」



京太郎「? 別に構わないけど? 何に 乗るんだ?」



咲「着いてからのお楽しみ♪」


京太郎「?(ジェットコースターは勘弁して欲しいな…)」





――――
―――
――



京太郎「なるほど… 観覧車か」



咲「うん♪ 遊園地の最後の締めと言ったら 観覧車だよ♪」



京太郎「ロマンチストだね~」


咲「そんな事ないよ~」テレテレ



係員「次のお客様ー」



京・咲「「あっ はーい 」」



ガチャ



京太郎「なんかドキドキするな」



咲「そ、そうだね」





京太郎「………」



咲「………」



京・咲「「(き、 気まずい…) 」」



咲「(なんか喋ってよ 京ちゃん)」



京太郎「(なにか喋ってくれよ 咲… )」



京・咲「「あ あの!」」



京・咲「「……… 」」






咲「プッ あはははは なんか 遊園地に来る前もこんな事 言ってたよね? あはははは 」



京太郎「俺と咲の ハモり具合が 毎回 バッチリだな」



咲「そう言えばそうだね」



京太郎「ふむ 俺は 意外と 咲と相性がいいのか?」



咲「そ、そうかも 知れないね!」






京太郎「うーん 俺は 巨乳好きと 相性が言いとおm 「死にたいの? 京ちゃん?」もってはいませんよ?」



咲「も~う」プクゥ



京太郎「はははっ…」



咲「………」



京太郎「………」



咲「………ねぇ 京ちゃん?」



京太郎「どした?」






咲「私ね? 京ちゃんから 麻雀部に誘われたとき… 本当は 少し 嬉しかったんだ」



京太郎「そうなのか?」



咲「うん… 麻雀は嫌いだったけど 京ちゃんが 誘ってくれたのが嬉しくて 着いて行っちゃたんだ」



京太郎「初耳ですな…」



咲「初めて 話すからね」



咲「嫌いだった麻雀も… 今じゃ 凄く 好きになった…」






京太郎「………」



咲「原村さんや 優希ちゃん 染谷先輩に 部長 にも出会えた… 京ちゃんとも 話をする 機会がたくさん増えた」



京太郎「咲は読書ばっかりだもんな」



咲「まぁね …だから 京ちゃんに お礼を言います」



京太郎「お礼?」



咲「うん… お礼…」



咲「私を麻雀に誘ってくれて 私に麻雀を好きになる きっかけを作ってくれて ありがとう 京ちゃん」



チュッ



京太郎「えっ!?」






咲「京ちゃんは空気読めないから 知らないと思うけど 私は 京ちゃんの事が好きなんだよ?」ギュ-ッ



京太郎「さ、咲」



咲「今は まだ このままの 関係で 十分幸せ… ねぇ? 京ちゃん?」



京太郎「は、はい!」



咲「私が… ううん… 私達が全国大会に出て 優勝したらね? また 私と一緒に来てくれるかな?」



京太郎「アフリカの遊園地だろうと ロシアの極寒地だろうと どこにでも 連れてってやるよ!」



咲「フフッ 京ちゃんの そうゆう所 だーい好き!」ギュッ



グラグラ



京太郎「うぉっと 急に抱き着くなって」



咲「えへへっ♪」ギューッ






――――
―――
――



京太郎「(まさか 咲が俺の事を好きだったなんて… 予想外だな)」チラ



咲「…」スゥ



京太郎「(ったく 人の背中で 眠りやがって…)」



京太郎「(恋人… ねぇ… )」



咲「…」スゥ



京太郎「全く…」






~~~電車内~~~



咲「あぁー!」



京太郎「今度はなんだ…」



咲「植物園のチケット… 今日までだった…」



京太郎「何!? しまったな… 植物園を先に行っておいた方がよかったのか… やっちまったな…」



咲「残念だね…」シュン



京太郎「なーに 落ち込んでんだよ お姫様」



咲「?」



京太郎「来る前も言ったろ? 植物園に近々 行こうと思ってたって? 」



咲「そ、それじゃあ!」



京太郎「今度の休みに また行こうぜ!」



咲「うん♪」



その他一般人方々「(リア充死ね!)」






~次の日 清澄 部室~



和「いったい な、なにが…」



久「夢でも見てるのかしら…」ゴシゴシ



優希「咲ちゃん 大胆だじぇ」



染谷「これは また 凄い事が 起きそうな予感がするの」



咲「きょーちゃん♪」ゴロゴロ



京太郎「俺の膝に座って 暴れるのは勘弁して もらえないだろうか…」



咲「暴れてなんかいないよ~♪」スリスリ






京太郎「ほお擦りするのも 止めて もらえないか? 牌が全然見えない…」



咲「京ちゃんのかわりに 私が打つから大丈夫だよ! ツモ! 4000オール!」



久「うぐっ」



優希「ありゃりゃ」



和「はぁ…(部長のマナーの悪さが 可愛く見えてきますね…)」



京太郎「うぉーい! なに勝手にツモってんだよ!」






咲「京ちゃんは 私の座ってるだけでいいの♪ ね? 部長?」


久「えっ? えっ ええ… 須賀君は 咲の椅子として 頑張って頂戴」



京太郎「ちょ 部長!」



久「(ごめんなさい 須賀君… 私には無理… )」



染谷「こりゃ 大変そうじゃの」



和「(私も 宮永さんに…)」



優希「京太郎ー タコス食うか?」



京太郎「あぁー もう! 好きにしてくれーーー!!!」



咲「カン! ツモ!」
















咲「嶺上開花」












作者の都合により、以上で このSSの 最後の投稿になります 今まで見て下さいましてありがとうございます






次回作は 咲-saki- 二期が決定し放送したら 書こうと思います 例の三人は その時にでも…






言い訳・新しい携帯 書き込み出来ないんだよ~

WEB なし とか 勘弁してくれよ…

パソコン使えないし 皆さん すんません…






では また 会う日まで





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