佐天「こ、こっから先は一方通行だァ!?」美琴「えぇー!?」(964)

・放課後、学校帰り

佐天「はぁ、来週は身体検査(システムスキャン)かぁ……」

佐天「どうせまたレベル0って判定されちゃうんだと思うと気が重いなぁ」トボトボ

黄泉川「んー? 憂鬱そうな学生が居ると思えばいつだかの講習生じゃん」

佐天「え?」

カクカクシカジカ
黄泉川「なるほど、事情は大体分かったじゃん」

黄泉川「何をクヨクヨしてるかと思えば……あの講習で少しはマシになったかと思ってたじゃんよ」

佐天「いや、別にまた後ろ向きになってるとかじゃないんですよ?」

佐天「ただ、こう、ハッキリと0って数字を見せられるとどうにもへこむというかなんというか」

黄泉川「まあ、一理有るのは認めるじゃんよ」


黄泉川(小萌先生ならこう言う時何か上手いアドバイスでも出来るんじゃんよ……)

黄泉川(けど生憎私は能力開発はそれほど詳しく無いじゃん)

佐天「え、えーと、だからその大丈夫なんで! そりゃ確かにちょっとテンション下がってましたけどほんと平気なんで……」

黄泉川(何か元気付けてやれるようなことがあれば……そうじゃん!)

佐天「……あの、聞いてますか?」

黄泉川「お前、佐天だったか? 明日暇じゃんよ?」

佐天「……はい?」

・翌日、黄泉川のマンション前

佐天(で、何で私はここに居るんだろう……)

佐天(いや、あの後強引に明日うちに来いって押し切られたんだけどさぁ)

回想~
黄泉川「うちに能力開発に詳しい居候がいるじゃんよ」

黄泉川「口も目付きも悪い奴だけど、あれでなかなか面倒見のいい所があったりするじゃんよ」

黄泉川「だから明日うちに来て相談してみるといいじゃんよ?」
~回想おわり

佐天(まあ、ダメ元で相談するくらいなら、ね……?)


一方通行「で? 誰だオマエ」ギロ

佐天「ひぃ!?」ビクビク

黄泉川「一方通行、初対面の相手にそれは可哀想じゃんよ」

一方通行「あァ!? そもそも何で俺がこんなガキの相談相手なンざしなきゃならねェンだ」

黄泉川「だってお前霧ヶ丘付属に在籍してたぐらいの能力開発のスペシャリストじゃん?」

佐天(霧ヶ丘付属って常盤台とか長点上機とかと張り合えるぐらいのエリート校じゃ!?)

一方通行「オマエなァ……本人のレベルの高さと能力開発カリキュラムへの詳しさなンつゥもンは別もンだろうがよォ」

黄泉川「もうすぐ身体検査じゃん? この子、なかなかレベルが上がらなくて自信が無いんじゃんよ」

一方通行「人の話聞いてますかねェえ!?」


一方通行「チッ、おい」

佐天「は、はは、はい! 何ですか!?」オドオド

一方通行「オマエのレベルは? それと何の能力だ?」

佐天「う……その、」

一方通行「あン?」ギロ

佐天「ひっ、ぜ、0です! 私、無能力者(レベル0)ですぅ!」

一方通行「……はン、話にならねェな」


佐天「うぅ……やっぱり才能が無いんじゃどうしようもないですよね……」ショボーン

一方通行「ったく、0に何掛けても0だろうが。こんなんあのクソガキでも分かる簡単な計算だろうがよォ」

一方通行「黄泉川、一体何考えてこんな雑魚連れてきてンですかァ?」

佐天(ざ、雑魚って……何もそこまで言わなくても)ウルッ

黄泉川(いくらなんでも言い過ぎじゃんよ!?)ヒソヒソ

一方通行(何でこの俺がそこまで気をつかわなきゃならねェンだよ!?)ヒソヒソ

霧ヶ丘は。女子校。


一方通行「……別に能力なンてあったからどうなるってもンでもねェだろ」

佐天「……ふぇ?」グス

一方通行「無能力者ってこたァ変なしがらみも責任も何も無ェって話だよ」

一方通行「下手なレベルの能力者よりよっぽど気楽だぜェ?」

佐天(……もしかして、フォローしようとしてしてくれてる?)

見覚えがあるんだが同じ作者?
この後パン食わせるんだろ


一方通行「そ、そォ、だからその……アレだ」

佐天(見た目は凄い怖い感じだけど……実は結構イイ人?)

一方通行「自分のペースでやるのがイインじゃねェの? ……多分」

佐天(そういえば黄泉川先生も実は面倒見のいい人だとか言ってたような……)

一方通行「あァー、なんだ、その……」

一方通行(なンだ? なンでこンなことになってンですかァ?)

>>9
調べた限りじゃ霧ヶ丘女学院と霧ヶ丘付属は別ものみたい(関連はあるかもだけど)

>>12
そうそう、同じ作者 巻き添えで書き込めなくなっちゃったのよねぇ……
で、一回別の所に投下したんだけどレスポンスなくて寂しくてさ、見逃しておくれよ


佐天「そ、そうですよね、変に焦ったりするのはやっぱり良くないですよね」フフッ

一方通行「お、おォ」

佐天「あーあ、やっぱりダメだなぁ私。前にも色んな人に迷惑掛けて、心配掛けて……」

佐天「私、前に幻想御手(レベルアッパー)を使ったことがあるんです」

一方通行「……あン?」


佐天「能力が使えるようになったってことに舞い上がっちゃって」

佐天「初春……あ、その子は私の親友なんですけど、他にも御坂さんとか白井さんとかにまで迷惑掛けちゃって……っていきなりこんなこと言っても誰だか分からないか」

一方通行「おい、今なンつった?」

佐天「へ?」

一方通行「なンつったって聞いてンだろうがよォ!」

佐天(えぇー!? なんでいきなり怒ってんのー!?)


佐天「ごご、ごめんさない! すみませんすみません、本当に反省してるんです!」

一方通行「あァ? 何いきなり謝ってんだオマエ?」

佐天「……あれ? お、怒ってない……?」

一方通行「何に怒れってンだ? それとも単に怒られたいっていう変態さんですかァ?」

一方通行「いいからとっとと自分が言ったことをもう一度繰り返しやがれ」

佐天「え、えーと……御坂さんとか白井さんにまで迷惑を、」

一方通行「超電磁砲なンざどうでもいい、もっと前だ」


佐天「私の親友の初春?」

一方通行「もっとだ」

佐天「の、能力が使えるようになって舞い上がっちゃって?」

一方通行「それだ」

佐天(……ど、どれ?)


一方通行「ったく、それを早く言えってンだよ」

佐天「あ、あの? 話がよく……」

一方通行「さっき言ったばかりだろうが」

一方通行「0には何掛けても0なンだよ。才能が皆無だったら幻想御手でも能力は発現しねェ」

佐天「え、えーと?」

一方通行「0.5だか0.1だかしらねェが、オマエにはもうちゃンと能力があるっつゥことだ」


佐天「……え、えぇぇええーー!?」

一方通行「こォいう大事なことは先に言っとけ、黄泉川」

黄泉川「一方通行が勝手に話を進めたんじゃんよー」

佐天「わ、私にも能力がある……」

佐天「え、うそ、ほんとに……?」

一方通行「だからそォ言ってンだろうがよォ」


一方通行「おい、幻想御手で能力使ってた時のことは覚えてンのか?」

佐天「あ、た、多少は……」

一方通行(……自信さえ持てれば少しはマシになりそォだな、このガキ)

一方通行(問題はどォやって自信を付けさせるか。切欠なンざ何でもいいンだが……)

一方通行「黄泉川、あのパンまだあったよな?」


黄泉川「あのパンって、どのパンじゃん?」

一方通行「このあいだ打ち止めが面白半分で買ってきたあのパンだ」

黄泉川「あー、あのサプリがいろいろ入ったやつじゃん?」

黄泉川「何、お腹でも空いたじゃん?」

一方通行「なンで俺が食べンだよ。こいつが食うに決まってンじゃねェか」

佐天「はい?」


黄泉川「つうわけだから、はいこれ」

佐天「……脳を活性化させる十二の栄養素が入った能力上昇パン?」

佐天(ええー……これ、効果あるの??)

黄泉川(つかあのパン効果あったんじゃん?)ヒソヒソ

一方通行(あァ? あるわけねェだろォがボケ。まあ見てろ)ヒソヒソ

佐天「あの、こんなパンで本当に効果が……?」

一方通行「ハッ、これだから無能力者は……」ヤレヤレ

佐天(そんなに大げさに呆れるほどなのー!?)


佐天(効果が無いことで有名なこのパンにまさかのレベルアップの秘密が……!?)

一方通行「能力の土台になるのは自分だけの現実(パーソナルリアリティ)
     だっつうことくらいは分かってンだよな?」

佐天「ど、どうにか……」コクコク

一方通行「じゃあ聞くがよォ、自分だけの現実てな一体何だ?」

佐天「……うぐ、や、その辺あんまりよくは……」

一方通行「チッ、まあそんなこったろォとは思ってたが……」

佐天(う、うぅ、何このプレッシャー)


一方通行「いいか、簡単に言うと信じることだ」

佐天「信じること……」

一方通行「思い込みなンて言い換えてもいい」

佐天(あ、なんか初春もそんなようなこと言ってたような……)

一方通行「自分は能力が使える、能力が使えて当たり前、そォいうのが最初の一歩なわけだ」

佐天「ふむふむ……」


一方通行「自分の能力を信じられねェ奴に能力は使えねェ」

一方通行「っつうわけでこのパンだ」

佐天(いや、だからどんなわけでこのパン!?)

一方通行「サービスだ、先に言っておいてやる。このパン、効果あンぞ」

佐天「マジですか!?」


一方通行「なァオイ、そこの黄泉川のこと、どの程度知ってンだ?」

佐天「えぇ? あー、いや、特別講習の時に少しお世話になったくらいで……」

一方通行「じゃあこいつは人を騙すような人間だと思うか?」

佐天「い、いえ。そんなことは無いんじゃないかなぁって」

一方通行「なら俺は?」

佐天「はいぃ? や、えーと、黄泉川先生が紹介してくれた人だし、その……」

佐天(え、何、何でいきなりこんな会話? さっきまでこのパンの話だったよね!?)

一方通行「十分だ」ニィ


一方通行「てめェが自分を信じられない、自信が持てないってンなら……」

一方通行「この俺を信じろ」

佐天「あ……は、はい……」

一方通行「じゃあ食え」

佐天「へ? あ、ああはい、えと、いただきます……」モグモグ

一方通行「ついでに脳波計るからちょっと頭こっち貸せ」カチ

佐天「ふぁ、ふぁい」モグモグ


一方通行(まァ、これで使えないようならマジで才能ねェんだろうなァ)

一方通行「どんな能力だったか、どんな風に能力を使ってたか、もっと強くイメージしろ」

佐天「は、はい」コクコク

佐天(風……葉っぱが舞うくらいだったけど、こうフワ~っと……)


フワッ


佐天「あ!?」


一方通行「やりゃァできンじゃねェか」ニヤ

佐天「うわ、うわ! え、うそ!? 本当に!?」

ソヨソヨ

一方通行「ま、その辺の扇風機のがなンぼかマシそうだけどなァ」

佐天「うぅ……た、確かに……パンの包装を吹き飛ばすので精一杯かも」

黄泉川「団扇にも負けるレベルじゃんな」

黄泉川「でも、使えてるじゃん? これならレベル1認定は確実じゃんよ」

佐天「はい! ありがとうございます!」


佐天「全然弱いけど、風が吹いてる……幻想御手も使ってないのに、能力が使えてる……!」ウルッ

佐天「本当になんてお礼を言ったらいいか……」グス

一方通行「ハッ、泣いてる暇があったらとっとと帰りやがれ」

一方通行「……でもって感触を忘れないうちに練習しておくんだな」

佐天「はい! 身体検査までに完璧に使えるようにしてみせます!」


佐天(これであたしも能力者……!)

佐天「ふふ……うふふ、ぬふふふふ」

佐天(っと、嬉しさのあまり変な笑いが)アセアセ

佐天「あ」

佐天(結局名前以外あの白い人のこと全然分からないままだー!?)

佐天(え、でも今更引き返してどうすんの!?)

佐天(ぬあ~、私は一体どうすれば……!)


黄泉川「で、一体どうやったんじゃん?」

一方通行「あン? 何の話だ?」

黄泉川「さっきあの子に能力を使ってたじゃんよ」

一方通行「別に、何もしちゃいねェよ」

一方通行「ちょいと脳内の分泌物の流れを操作して集中力を高めてやっただけだ」

黄泉川「うん? それだけじゃん?」


一方通行「幻想御手で能力が出たっつってたろォが」

一方通行「後は演算力を底上げすりゃ勝手に発現すンに決まってる」

黄泉川「でもそれじゃあすぐに元通りじゃん?」

一方通行「この俺を誰だと思ってる? だからあのパンなんだろうが」

黄泉川「あのパン、ただのパンなんじゃん?」

一方通行「俺らにとってはな」


黄泉川「?」

一方通行「プラセボ……プラシーボ効果っつったほォが通りがいいか?」

黄泉川「ああ、あのただの錠剤を風邪薬って言って飲ませると本当に風邪が治るってやつじゃん?」

一方通行「要はそれと同じことだ。あのガキが信じてる限り、
     あのパンは集中力を高める効果を発揮するってわけだ」

一方通行「そのうち脳が能力の使い方を覚えちまえば、
     パンが無かろォがいつでも自由に能力が使えるようになってるってわけだ」

黄泉川「へぇ~、さっすが学園都市の第一位じゃん? 十分能力開発に詳しいじゃんよ」

一方通行「おだてたってもう二度とやンねェからなこンなこと」

・後日

佐天「うっい春~~!」ブワサッ

初春「ひゃあぁああ!?」

初春「だからスカートを捲らないでっていつも言ってるじゃないですか!」

佐天「そんなことよりこれ見てよこれ!」

初春「そ、そんなこと!? ……って、これ身体検査の結果じゃないですか」

佐天「じゃじゃーーん!」

初春「あ、ああぁぁーー!」

・更に後日、ファミレス

美琴「佐天さんが能力者(レベル1)になったって本当なの!?」

佐天「ぬふふー、とうとう私も能力者の仲間入りですよ」

初春「うちわにも負けるくらいの微風を起す程度の能力ですけどねー」

佐天「こら初春、そんなこと言っちゃう子は……こうだぁ!」ブワサッ

初春「!? だから捲らないで下さいー//////」

黒子「なるほど……捲り上げる時に風を起すことでより勢いよく、
   かつふんわりとスカートを、というわけですのね」

佐天「まさに私と初春のためにあるような能力だよね!」

初春「何言っちゃってるんですか!?」


美琴「でも良かったじゃない」

初春「良くないですよ!」

美琴「あ、いやそうじゃなくてさ、佐天さんの努力がやっと実ったってことでしょ?」

初春「あー、まあそれに関しては……」

佐天「えへへ、なんか御坂さんにそう言われると照れちゃいますね///」テレテレ

黒子「誰が何と言おうと、佐天さん自身の能力なのですから、もっと胸を張りなさいませ」

美琴「や、別に胸は張らなくてもいいんじゃないかな」


初春「ほんと、身体検査の日からずっと浮かれっぱなしなんですから……」

初春「これで後は素敵な誰かさんに振り向いて貰えれば言うこと無しですかねー?」

佐天「ちょ、初春それは内緒って約束でしょ!?」

黒子「ほほう? これは何やら恋バナの予感ですの」

美琴「へぇー? 急な能力の成長の裏にそんな話がねぇ?」

佐天「だからそんなんじゃないですってば!///」


佐天(うぅ、そもそも名前以外全然分からないってどうなの私)

美琴「ねえねえ、どんな人なの?」

佐天「ほ、ほんとにダメですって、内緒なんです」

初春「この調子で、肝心なところははぐらかすんですよー?」

黒子「あらあら、それは是非聞き出さないといけませんわねぇ?」

佐天(ま、まずい流れに……ど、どど、どうしよう……!?)

佐天「こ、こっから先は一方通行だァ!?」アワアワ

美琴「えぇー!?」

ん、お粗末さまでした
>>12が以前投下したのを読んでくれてたっぽいんで終盤少し加筆してみました
やっぱりレスポンスのあるところに投下するのはモチベが違うね
もし簡単に落ちないようなら続編を投下……出来るといいなぁww

ここで落ちるとか無いだろww

>>47

続き期待してる
あと、製作はスレ落ちないから

>>53
マジか!?
よーし、>>50>>53の期待に答えるべくちょっと続き考えてくる


美琴「……その話、詳しく聞かせて貰える?」

美琴(何で佐天さんの口からあんな奴の名前が……一体どういうこと?)

初春「御坂さんが物凄く食いつきましたよ!?」

黒子「な、お姉様、あの類人猿だけに飽き足らず他の殿方にまでご興味を!?」

美琴「あんたは黙ってなさい!」バチバチ

佐天「み、御坂さん……?」


佐天(オーケイ落ち着け、状況を整理しよう)

佐天(今日は身体検査で私がレベル1になったお祝いで……)

佐天(そうだ、あの人の話題が出たら御坂さんが急に……あれ? これってまさか!?)

美琴「さあ、佐天さん、その人について」

佐天「御坂さん! あの人のこと知ってるんですか!?」

美琴「詳しく話を……って、なんですと?」


美琴「ちょ、ちょっと待って、何で佐天さんがそこで聞き返してくるの?」

佐天「いや、それは、その……」

佐天「身体検査を受ける前にアドバイスをして貰ったんですけど」

佐天「どんな人なのかは全然知らないままだったり……?」

初春「それで何を聞いても曖昧な答えしか返ってこなかったんですか」

佐天「やー、うん、実は……テヘ?」

美琴「……えぇー?」


佐天「なので御坂さんがあの人のことを知ってるのなら是非詳しく!」

初春「確かに、それは気になります!」

美琴(しまったー!? 藪蛇もいいところじゃないのよ!?)

美琴(あんな奴となんて関わらない方が佐天さんのためだし……でもどうやって誤魔化せば)

美琴「え、えーっと……あ、一方通行とはちょっとした知り合いっていうかその」

佐天「やっぱりお知り合いなんですか!」


美琴「あー、えーと、その……」

佐天&初春 ワクワク

美琴(うう、キラキラした視線が痛い、物凄く痛い……!)

黒子「そういえばお姉様、今日はこの後ご用事があったのでは?」キラッ

美琴「!」

美琴(ナイス、ナイスよ黒子! 今日だけは誉めてあげる!)

黒子(ぐふふ……ここでお姉様に恩を売っておけば……うひひひ)


美琴「そ、そうなのよ! 実はちょっと外せない用事があってそろそろ行かないと!」

佐天「えぇー! そんなぁ……」

初春「うーん、そういうことじゃ仕方ないですねぇ」

佐天「初春までそんなぁ」

初春「しょうがありませんねぇ、佐天さんのために少し調べてあげましょう」

佐天「さっすが私の親友!」


黒子「初春、あなたはこの間の報告書の締め切りがそろそろでしたわよね?」

初春「……え?」

黒子「そういうわけですので、佐天さんお話はまたの機会に」

初春「ちょ、待ってください私はまだ」ヒュンッ

佐天「あ、ちょ! えぇー、3人まとめてテレポートって……」

佐天「……え、私ハブられた?」


美琴「ふぅ~、黒子も偶には役に立つわね」

黒子「またそんなつれないお言葉を!」

黒子「黒子はこんなにもお姉様のことをお慕いしておりますのに……」

初春「っていうか御坂さんも白井さんも急にどうしたんですか?」

黒子「……初春、あなたそれでも風紀委員(ジャッジメント)ですの?」

美琴「一方通行って名前ぐらい、聞いたことはあるでしょ?」

初春「それってまさか……!?」


美琴「この学園都市の第一位、一方通行のことだっていうならそのまさかね」

初春「え、ええぇぇえ!? それじゃ佐天さんは第一位からアドバイスを!?」

美琴「……一方通行はそんな気安く人助けなんてするような奴じゃないわ」

黒子「こう言ってはあれですけれど……」

黒子「つい先日まで無能力者だった佐天さんと第一位に接点があるとは思えませんの」

初春「で、でもそれじゃ一体どういうことなんです?」


黒子「佐天さんには悪いですけれど、もしかすると良からぬことになっているのやも」

黒子「例えば、第一位の名を騙って婦女子に近づこうという不貞の輩……とか」

美琴(そっか、そういう可能性もあるか……いえ、むしろそっちの方が)

美琴(一方通行が佐天さんに接触したなんてのよりもよっぽど有り得る話じゃない)

初春「そんな……佐天さん能力が使えるようになったってあんなに喜んでたのに……」


黒子「大方、さもそれっぽいことを言って、自分の言うことを聞いていれば能力が使えるようになる、
   といった具合に無能力者の女性を騙しているのでしょう」

黒子「それが佐天さんの場合たまたま能力に目覚めてしまい取り入るタイミングを逃したとか」

初春「じゃあまた接触してくる可能性がありますね」

黒子「どういう経緯で知り合ったのかなどを少し詳しく調べる必要がありますわね」

黒子「私達の友人を騙そうなどと……いい度胸だということを思い知らせてやりましょう」


美琴(でも……もし本当に一方通行本人だったら……)

美琴(あんたがまた私の大切なものを傷つけるっていうのなら、今度こそ私があんたを止めてみせる!)

初春「それじゃあ私は明日にでも佐天さんからもう少し詳しい話を聞きだしてみますね」

黒子「私の方は他に似たような話が無いか支部の方で調べてみますの」

美琴「うん、お願いね2人とも。私の方もちょっとツテを伝ってみるわね」

・翌日

初春「あ、佐天さーん、ちょっといいですか?」

佐天「んー? なーにー?」

初春「昨日話してた人のことなんですけど……」

佐天「だからぁ、本当に全然詳しいことは分からないんだってば」

初春「え、ええ、だから調べるためにも出会ったところからの経緯を是非」

佐天「おお、そういうことか! わざわざ調べてくれるなんて、このこの~」スリスリ

初春「わわ、嬉しいのは分かりましたから落ち着いて……」

ふぅ、勢いで続きを書き始めてしまった……
そして残念なお知らせだ、実はもう眠い あ、落ちないから徹夜で書くとかしなくていいのか

少しだけど続きが書けたから更に風呂敷を広げに来たよ!


初春「それじゃあですね、まずはどうやって知り合ったのかから……」

佐天「どうやっても何も、紹介されただけだからねぇ……」

初春「え、紹介?」

初春(向こうから接触してきたわけじゃないってことでしょうか)

佐天「そう、紹介。前にお世話になった警備員(アンチスキル)の先生がね……」

初春「警備員の方ですか……お名前は分かります?」

佐天「うん、黄泉川先生っていう胸のおっきいジャージな人」


初春(これは……白井さんの言ってた通りきな臭くなってきましたね)

初春(天下の第一位と一介の警備員との間にパイプ? 不自然過ぎます)

佐天「たまたま学校の帰り道に見回りしてたっぽくて、声掛けられたわけよ」

初春「直接本人ではないけれど、向こうから接触してきたわけですね?」

佐天「う、うん。接触っていうか何してんの~って感じで……」

初春(犯人は警備員とグル? いえ、自覚のないまま利用されてる線もありますね……)

・177支部

固法「あら、何か調べもの?」

黒子「固法先輩、実はちょっと気になることがありまして……」

固法「第一位を騙る詐欺ねぇ……」

固法「あ、そう言えば第二位を名乗る人物にナンパされたって話を聞いたような……」

黒子「まあ! ドンピシャじゃありませんこと?」

固法「毎回同じネタだと足が付くから成りすます人物を変えている……ありそうね」

・とある病院

御坂妹「これはこれはお姉様(オリジナル)、どうかされましたか?」

美琴「ちょっと調べたい、というか聞きたいことがあってね」

御坂妹「それはこのミサカに、ですか?
    それともミサカネットワークを使って妹達(シスターズ)全員に、ということでしょうか?」

美琴「出来れば全員に」

美琴「一方通行が今どこで何してるのかを知ってる子が居たら教えて欲しいの」


御坂妹「一方通行……ですか?」

美琴「うん、あんた達からすれば知りたくも無いでしょうけど、一応ね」

御坂妹(これは……どう答えたものでしょうか)

御坂妹「理由をお聞きしてもよろしいですか? とミサカは一体何故お姉様が、
     一方通行の話題をご自分から振ってくるのか訪ねます」

美琴「実は……」カクカクシカジカ


御坂妹「なるほど、お姉さまのご友人が一方通行と接触した可能性があると」

御坂妹「そしてその一方通行が本人ではなく詐欺か何かの類である可能性を危惧している」

御坂妹「そういうことでよろしいですかとミサカは確認を取ります」

美琴「ええ、間違ってないわ」

御坂妹(上位個体から特に口止めはされていませんが、素直に答えて良いものなのでしょうか)

御坂妹(まあ、口止めされていないということは別に喋っても構わないだろうとミサカは判断します)


御坂妹「一方通行の現在位置ですが……」

ゲコゲコゲコゲコ

美琴「あ、ちょっと待ってて」

黒子『お姉様? 例の件で有力情報ですの』

黒子『上位の能力者を騙った詐欺と思われる報告が数件ですが風紀委員の方に来てましたの』

美琴『本当? じゃあやっぱり佐天さんのも……』

黒子『可能性は十分にあるかと』

ピッ

御坂妹「お電話の方はもうよろしいですか?」

美琴「うん、あ、さっきの話だけど忘れて頂戴」

美琴「ごめんね、急に変なこと聞きに来ちゃって……」

御坂妹「いえ、これぐらいお安い御用ですとありがちな言い回しでミサカは問題ないということをアピールします」

美琴「何かそれっぽい話が見つかったみたいだから、後はこっちで何とかするわ」

美琴「それじゃあね、またそのうち様子見に来るから!」タタッ


御坂妹(行ってしまいましたね……と真実を何一つ伝えられなかったミサカはどうしたものかと思案ます)

御坂妹(しかし、お姉様の友人の件は上位個体からの報告を聞く限り一方通行本人のはず)

御坂妹(にも関わらずそれっぽい話が見つかるとはどういうことでしょうか?)

御坂妹(……これは調査の必要があるかもしれません)

とりあえずここまで、お昼食ってくるぜい

続きがまた少し書けたんで投下しちゃうぜよー
段々風呂敷をどう畳むのかで困ってきてるんだぜ?

・黄泉川のマンション
プシュー

黄泉川「お、今日のメニューが出来上がったみたいじゃん?」

一方通行「いい加減その何でも炊飯器で作るのはやめたらどォだ?」

黄泉川「ええー、スイッチポンで出来るから便利なんじゃんよー?」

黄泉川「打ち止めー、食器並べてくれるじゃん?」

打ち止め「…………」

黄泉川「うん、打ち止めー?」


打ち止め「っとと、ちょっとお話中だったのってミサカはミサカは弁解してみる」

一方通行「……ミサカネットワークか?」

打ち止め「うん、って送られてきた報告を吟味しながらミサカはミサカは頷いてみる」

黄泉川「ネットワークって、打ち止めテレパスみたいなことが出来るんだったっけ?」

打ち止め「そうだよー、ミサカはミサカは他のミサカ達と脳波リンクしてるのだーって得意げに説明してみる」

一方通行「で、一体何の報告だったンだァ?」

打ち止め「うーん、それがねー……」

・177支部

黒子「というわけですの」

美琴「なるほどねぇ、第二位を名乗ったナンパが3件、その他高位能力者を名乗ったものが12件、結構な数ね」

初春「うち、連絡の付いたレベル4以上の能力者は全員アリバイが確認できてます」

美琴「でもそうなるとますます変な話ね」

美琴「佐天さんから聞いた一方通行……っぽい人も、
    その第二位や他の高位能力者とかも外見や特徴は本人と一致してるんでしょう?」

黒子「自分の姿を変えられる能力なのでしょうか?」


初春「うーん、それだと能力を使って見せたという証言と食い違いません?」

初春「見た目を誤魔化せて、相手に実際に能力を使ったように見せることが出来る」

美琴「……精神感応(テレパス)系!」

黒子「催眠系(ヒュプノーシス)か何か知りませんが、そういった系統の能力と見て間違い無さそうですわね」

初春「それなら証言者が全員、見た目や特徴に関して正しいことを言ってるのも頷けますね」


初春「偶々なのかどうかは分かりませんが、被害の報告はこの第7学区に集中しています」

初春「先ほどの事例のうち12件、佐天さんのも含めれば13件が第7学区で起きてます」

黒子「セブンスミストのようなショッピング施設がある分、人の出入りも多い学区ですものね」

美琴「高位の能力者と出遭ってもおかしくない場所(エリア)ってわけね」

美琴「こういう乙女の純情を弄ぶ最低野郎にはきっついお仕置きが必要よね?」


佐天(うーん、暇だ……)

佐天(初春も話をさせるだけさせておいて風紀委員の仕事に行っちゃうし……)

佐天(御坂さんや白井さんも今日は捉まらないし、気晴らしに甘い物でも食べに行くかなぁ)

佐天(……あれ? あそこに居るのこの間の白い人……?)


一方通行?(さーて、今日はどんな子を口説こうかなー?)

一方通行?(それにしてもレベル3に上がった途端にこんなに便利な能力になるとはな)

佐天「あのー、すみませーん!」タタッ

一方通行?(お? 早速誰か引っ掛かったか?)

佐天「えっと、一方通行さんでしたよね?」

一方通行?「はい?」

と、続きが気になるところで一旦続く

一方通行?はなんで返事が疑問系なんだ?
化けてるなら肯定しないと駄目なような

「自分の事を見た人間の『あこがれている人』と認識させる能力」とか?

>>118
おお、いい読みしてるなぁ ほぼそんな感じ
と禁SSにありがちなチンピラAとか同様に一瞬で出番は終わるからあんまり深くは考えないでいいよww

先読みされちゃったことだしまだほとんど書き貯まってないけどもうちょいしたら更に続き投下するねー


一方通行?(こ、こいつ今何て……!?)

佐天「この間は本当にありがとうございました」ペコッ

佐天「よく考えたら全然お礼もしてないままで……」

一方通行?(お、落ち着け、俺の聞き間違えってこともある)ダラダラ

佐天「……? あの、一方通行さん?」

一方通行?(やっぱり聞き間違いじゃねぇぇー!?)

・177支部

初春「大通りの監視カメラに佐天さんと見知らぬ男性を発見です!」

黒子「相手の殿方は特定できますの?」

初春「今から照合します、ちょっと時間を下さい!」

美琴「黒子、相手が照合できたらすぐ動けるように先に現場に行ってましょう」

初春「あ、でも何の関係もなさそうな人だったらどうするんです?」

黒子「その時はそのままそっと友人の交友関係を見守ってあげるということで」

美琴&初春「……」


一方通行?(ど、どどど、どうする俺!? まさか第一位なんて化物の関係者引き当てちまうなんて……)

一方通行?(相手の認識を狂わせて、会いたい人だと誤認させる俺の能力、『立体妄想』)

立体妄想(レベルが上がったことに浮かれてナンパしまくってたとは言え……)

立体妄想(いや、まだだ! まだこの子に対して何かしたわけじゃない)

立体妄想(このまま振り切って逃げちまえば問題ないはず!)


立体妄想「ひ、人違いです!」ダッ

佐天「えぇ!? あ、ちょっとー!」

佐天「行っちゃった……。なによー、私なんかとはもう話もしたくないってこと?」

佐天「そりゃぁ、私なんてやっと無能力者からレベル1になったぐらいダメ能力者だけどさぁ」トボトボ

佐天「お礼くらい、言いたかったな……」


ダダッ
立体妄想「はぁ、はぁ、ここまで来れば……」ドンッ

美琴「っつぅ~、一体何なのよ……ってあんた!」

立体妄想「ってて、今度は何だぁ!?」

美琴「ど、どうしてあんたがここに居んのよ!?」

黒子「お姉様、急にどうされましたの?」

美琴「はぁ? 何言ってるのよ黒子、あんたも前に会ったことあるでしょ?」


黒子「お姉様こそ何を言っているんですの?
   こんな冴えない殿方、黒子の記憶にはございませんのよ」

美琴「私とあんたで見えてる人物が違う……?」

黒子「あら、それって……」

立体妄想「……やべ」ソローリ

美琴「ちょろーっと? どこ行こうってのかしらねぇ?」

美琴「もし本物のアイツなら、これぐらいなんともないはずよねぇ……?」バチバチ

立体妄想「……い、いぃぃぃやぁぁぁぁ!」

・しばらくして

一方通行「ったく、何なンですかねェ、これは……」

一方通行「人の名前を騙る愉快な野郎が居るっつうから来てみりゃ」

一方通行「警備員の到着を待つだけの黒こげになったカスが一人転がってるだけたァ舐めた話だ」

一方通行「あンのクソガキ、こんなどうでもいい情報で使い走りやがってよォ……」

一方通行「っだらねェ、コーヒーでも買ってくか……」トボトボ

というわけでやっと一方さんのターンに戻ってきたところでストック切れ 続きはまた明日にでも


一方通行(この辺で近いコンビニは……)

一方通行(この路地抜けてきゃ近道できンな……)

一方通行(元はといえば黄泉川のやろォが変なことしやがるからだ)

一方通行(この俺がつい気まぐれでイイ人なンざしようとするからこォなンだよ、ったく)

ニガスナー ソッチイッタゾー
ワーワーギャーギャー

一方通行(あァ? 何の騒ぎだァ?)


佐天「はぁ、はぁ……」ダダダダ

佐天「な、何で私がこんな目にー?」

チンピラA「待ちやがれこんガキャー!」

佐天(うぅ……前を見て無かったばっかりに、いかにもって人達の集団にぶつかっちゃうなんて)

佐天(こ、こんなことならまだこの辺に居るかもーなんて、
   あの人を探してお礼だけでもーなんて考えるんじゃなかったー!)

佐天「あ!?」


チンピラB「へへっ、ようやく追い詰めたぜ……」

チンピラA「ったくよう、人様にぶつかっておいてタダで帰れるなんて虫が良すぎるよなぁ?」

佐天(な、なんでここで行き止まりなのよ~!?)

佐天(う、うぅ……だ、誰か……!)

チンピラC「へっ、よく見りゃガキの割に出るとこ出てんじゃねぇか」ゲヒャヒャ

チンピラA「これなら楽しめそうだなぁ?」ウヒャヒャ

佐天「い、嫌ぁぁぁ!」

なんか読んでくれてる人が居ると筆が進むな
使い捨ての立体妄想がどうせ区切るならもっと妄想できるシーンで区切れよと今際の際にほざいたので、
それっぽいシーンまで進めておいたよ! というわけで今度こそ続きはまた明日で


早く来ないと俺の亀頭が爆発するぞ

ВОМ!
)∥(

/ \
< >
┣==┫
┃ :: ┃
┃∵∵┃
WWWWW
(О О)
┗┷┷┛

ВОМ!
)∥(

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┣==┫
┃ :: ┃
┃∵∵┃
WWWWW
(О О)
┗┷┷┛

すみませんでした吊ります

お昼に鯖落ちてた時はどうしようかと思ったぜよ……
というわけで今日も少しだけど続きを投下していくよー


チンピラA「おっと、あんまり騒ぐんじゃねーよ」

佐天「むぐぅ!? ~~~! ~~~!」ジタバタ

チンピラA「さぁて、本日のメインイベント~ってかぁ?」ビリッ ビリッ

佐天「~~~!? ~~~!」

チンピラB「お前ほんとそうやって少しずつ剥くの好きなwwww」

チンピラA「お前だって嫌いじゃねぇだろ?wwww」


ドゴンッ ガゴッ ・・・ドシャ

チンピラC「……ぅぁ、がは」

チンピラA「な、何だぁ!?」

チンピラB「おい、しっかりしろチンピラC!」

佐天「……ふぇ……な、何……?」


一方通行「ったくよォ、今日は厄日かってンですよォ?」

チンピラA「てめぇがチンピラCを! これでも喰らえ!」ボゥ

キィーン

チンピラB「な!? チンピラAの炎が曲がった!?」

チンピラA「て、てめぇ、何しやがった!?」

一方通行「あァ? わざわざ答える必要があると思ってンですかァ?」

一方通行「さーて、ここからはお掃除の時間だァ」ニタァ


ウ、ウワー クルナー ドガ メキ
ヒ、ヒィーー ズン ゴシャ

一方通行「ったく、三下以下のカスの次は更にそれ以下のドカスとかよォ」

一方通行「いつから俺はこんなにお安くなっちまったンですかねェ?」カチ

佐天「あ、ああ……」

一方通行「あン? 誰かと思えばこの間のガキじゃねェか」

佐天「あ、一方通行さぁぁーん!」ガバッ

一方通行「ガハッ」

一方通行「て、てめェいきなり何しやがる!?」

佐天「ふ、ふえぇぇん」


一方通行「ハァ!? 何いきなり人に抱きついてその上泣いてやがりますかァ!?」

佐天「ひっく……ぐす、ごわがっだですぅ~~」

一方通行「ちょ、何でこンなことになってンですかァー!?」

コッチデスゴイオトガー
アンチスキルニツウホウヲー

一方通行「チッ、面倒くせェことになる前に……ってだから放しやがれェええ!」


・黄泉川のマンション

黄泉川&打ち止め「…………」

一方通行「…………」

ピッ trrrr

一方通行「何事情も聞かずに警備員に通報しよォとしてやがりますかァ!?」

黄泉川「こんな時間に衣服の乱れた女子中学生を背負って帰宅、言い訳があるならこっちが聞きたいじゃん?」

一方通行「ンなもン、こっちが聞きてェよ……」

佐天「……」スヤスヤ


黄泉川「……なるほど、暴漢に襲われてたこの子を助けてそのまま連れてきたと」

打ち止め「ミサカは最初から信じてたよ! って可愛くアピールしてみる!」

一方通行「お前らなァ……」ゲンナリ

一方通行「っつゥわけだからよ、後は任せた」

黄泉川「分かった、この子の寮から捜索願とか出てるかも知れないし、ちょっと詰め所に連絡入れてくるじゃんよ」

黄泉川「ちょっとサイズがあれだけど、服の方も私の貸せばとりあえず大丈夫そうじゃん?」

一方通行「ハァ? そこでどォしていきなり詰め所直行ですかァ?」

黄泉川「?」

一方通行「先に着替えさせてけっつってんだよォ!」


黄泉川「あはは、冗談に決まってるじゃんよ」テヘッ

黄泉川「それじゃ打ち止め、手伝うじゃんよ」

打ち止め「はーい」

ゴソゴソ オ、ナカナカイイハツイクシテルジャンヨ
ヨミカワガイッテモ、ヒニクニシカキコエナイカモ 
デモデモタシカニウラヤマシイカモ、ッテミサカハミサカハ・・・

一方通行(音を反射、音は反射、音は反射ァ……!)


佐天「う、うぅ~ん……」

打ち止め「あっ、気がついたみたい、ってミサカはミサカは報告してみる!」

黄泉川「お、目が覚めたじゃん?」

黄泉川「大丈夫か? どこか痛む所とかは無いか?」

佐天「はい? あれ? 私、一体……」

一方通行(……俺には何も聞いてねェ、後5分は何も聞こえねェ……)


佐天「そうだ、私襲われそうになってて……」

打ち止め「あの人があなたをここまで運んできたんだよ」

佐天「へ? 御坂さん? あれ、何か小さい……? え、あれ……??」

黄泉川「ふむ、とりあえず意識もしっかりしてるし、大丈夫そうじゃんよ」

黄泉川「それじゃ私は詰め所に行ってくるから、その子は今日はここに泊まる方向でお世話よろしくじゃん?」

一方通行「ハァ!?」

佐天「……はい?」

一方さんが出てくるのが早すぎだぜって思ったそこの君
その展開は自分の中でだけ妄想するか、後で自分でSSにするかして欲しい

というわけですまないが今日はここまでなんだ
続きが気になるところで止めてばかりで本当に申し訳ないが、
ノリで続きを始めたからマジでノーストックなんだ、ゆっくり読んでくれると嬉しい


ここは製作だ、焦ることはない
ただ、あんまり間隔空けるとやる気無くなるぞ

>>168
うん、今日やっとエンディングへの道筋が見えたから後は書くだけって感じかな
普段は一通り書き貯めた状態で投下してるから、少しずつて初めてで勝手が分からんのよなぁ
週末までには終われるよう頑張ってみる

声優的な意味でですね分かります
というわけでまた今日も少しずつ続きを投下なんだっぜ


佐天「あー、えと、その……」

佐天「そ、そうだ! さっきはその、ありがとうございました!」ペコッ

一方通行「あァ? 別に助けたわけじゃねェ、目障りなクズを掃除しただけだ」

佐天(うぅ、なんだか取り付く島もないってこういう感じなのかなぁ……)

打ち止め「もぉー、アナタってば本当に愛想が無いよねってミサカはミサカは呆れてみる」

佐天「そ、そういえば貴方は……?」

打ち止め「ミサカはミサカだよーってアバウトな答えを返してみる」


佐天「いや、だから一体誰なのよ?」

打ち止め「おお、予想外にキレのあるツッコミが来たってミサカはミサカは驚いてみたり」

打ち止め「んー、妹達(シスターズ)の管制用上位個体、あの人やヨミカワ、ヨシカワからは打ち止め(ラストオーダー)って呼ばれてるかなってミサカはミサカは通じるか分からないけど丁寧に説明してみる」

佐天「ら、ラストオーダー? シスター……あ、妹さんってこと?」

打ち止め「んー、まあとりあえずそれでいいよってこれ以上の説明を放棄してみる」

佐天「へぇー、本当に御坂さんの小さい頃そっくりだぁ……これは白井さんが知ったら放っておかないだろうなぁ」


一方通行「オイ」

佐天「は、はい!」ビクゥ

一方通行「俺もそいつもちょいと訳有りでな、そいつのことはあまり言い触らすンじゃねェ」

打ち止め「でもそのせいで知り合いが少ないんだよねってミサカはミサカは愚痴ってみたり」

佐天「は、はぁ……」

佐天(訳有りって一体どういうことなんだろ?)


一方通行「つかテメェは一体どこのどなた様何ですかァ?」

佐天「えぇ!? そこからですか!?」

打ち止め「あれ? この間黄泉川が連れてきてアナタが相談を受けたんじゃないの?」

一方通行「そもそもありゃ俺に何の許可も取ってねェし、興味も無かったから細かいプロフィールなンざ覚えてねェンだよ」

佐天「ひ、酷い……」

打ち止め「さすがにそれはどうなのかなってミサカはミサカは突っ込んでみる」

打ち止め「でもお名前も分からないんじゃ不便だから改めて自己紹介して欲しいかもってミサカはミサカは提案してみる」


佐天「あ、うん、えーと柵川中学1年、佐天涙子っていいます」

佐天「ついこの間まで無能力者だったんだけど、これまたつい最近能力者(レベル1)になりました~」

打ち止め「サテンお姉ちゃんも能力者なんだね」

佐天(お姉ちゃん……! 何この可愛い子!)ズキューン

打ち止め「ミサカもレベル3の電気使い(エレクトロマスター)なんだよってミサカはミサカは主張してみたり」

佐天「なっ……! こんな小さな子なのに……さすが御坂さんの遺伝子」ガックリ・・・orz


打ち止め「ところでサテンお姉ちゃんはお姉様のことをどうして知ってたの?」

佐天「ええっと、一から話すと長くなるんだけど」

一方通行「なら手短に話せ」

佐天「えぅ……お、お友達?」

打ち止め「おお、お姉様のお友達だったのねってミサカはミサカは納得してみる」

一方通行(超電磁砲(レールガン)の関係者だァ……?)


一方通行「オイ、もう少し詳しく話せ」

佐天(えぇー!? 今度は詳しくって一体何なのー!?)

打ち止め「ミサカももっとお話聞きたーいって賛同してみたり」

佐天「えと、それじゃどうやって知り合ったのかってところから……」

オォー、ソレデソレデ、ソノアトドウナッタノッテミサカハミサカハ・・・
アノトキハミサカサンガヒトリデサキバシッチャッテネー・・・


打ち止め「なるほどー、サテンお姉ちゃんも結構危ないことに巻き込まれてたりしたんだねってミサカはミサカは関心してみる」

佐天「いやー、私なんて毎回足手まといというか右往左往してるうちに終わっちゃってることばっかりだったけどねー」

一方通行「ほォ、少しは根性あるみてェじゃねェか」

佐天「いやいや、私なんてそんな……」テレテレ

一方通行「その割にはさっきはわんわん泣きじゃくってたけどなァ」ニヤリ

佐天「!? ~~~!//////」

打ち止め「あんまり意地悪しちゃダメってミサカはミサカはデリカシーの無いアナタに呆れてみる」


一方通行「ハン、俺にそンなもンを期待する方が間違ってやがる」

打ち止め「でもこうして考えてみるとサテンお姉ちゃんは結構凄い人と知り合いになってばっかりなのかも」

佐天「確かに言われてみれば、御坂さんてさり気なく7人しか居ない超能力者(レベル5)の一人だし、白井さんもレベル4のテレポーターだし……」

打ち止め「この人もレベル5だから7人中2人もだねってミサカはミサカは補足してみる」

佐天「は? 今なんて……?」

打ち止め「あれ? サテンお姉ちゃんはもしかしなくてもこの人のことよく知らなかったりするの? ってミサカはミサカは素直な疑問を返してみる」


佐天「えっと、能力のアドバイスしてくれたり、危ない所を助けてもらったりってのはあったわけだけど、それ以外は全然……だからイイ人って以外は実はさっぱりだったり」

一方通行「だから最初のは成り行きで、今日のも別に助けたわけじゃねェって言ってんだろうが」

打ち止め「照れてるだけだから気にしなくていいよってミサカはミサカは」

一方通行「ハァ!? 何言ってやがりますかこのガキャァ!」

佐天「……ふふっ、なんか楽しそうですね」

一方通行「てめェの目は節穴ですかァ? これのどこをどう見たらそンな感想でてくンだよ」

佐天「えぇー? どう見たって仲のいい兄妹とかそんな感じですよぉー」


黄泉川「ただいまじゃーん」

打ち止め「あ、ヨミカワだー! おかえりなさーいってミサカはミサカはお出迎えしてみたり」

黄泉川「そっちの子も少しは落ち着いたみたいじゃん」

佐天「あ、ども、お世話になってます」

黄泉川「一応今晩はうちで預かるってことで連絡通してきたじゃんよ」

佐天「何かいろいろとすみません」

黄泉川「いいっていいって、うちの居候共は揃いも揃って交友関係が狭いからお客さんは大歓迎じゃん?」


一方通行「そりゃどォいう意味だ、喧嘩売ってンですかァ?」

黄泉川「事実を言っただけじゃんよー、天下の第一位が友達ゼロとか地味に笑えないっての」

佐天「……ぇぇえええええ!? 第一位!?」パクパク

打ち止め「さっきからそう言ってるのにってミサカはミサカは突っ込んでみたり」

一方通行「黄泉川も帰ってきたことだし、ガキはそろそろ寝る時間だァ」

打ち止め「えぇー? もっといろいろお話したーいってミサカはミサカは希望を述べてみる」

一方通行「どうせ泊まってくンだし、また明日話ゃいいじゃねェか」

佐天「え、てか私の驚きはスルーなの!?」

とりあえずお昼はここまでで
そろそろ話を畳んでいくよー

いやー、お待たせ
ちょっと今日はドタバタしててあまり書き進めてないんだ
っていうか今帰ってきたところなんだ
ほんとにちょびっとだけど一応続きを投下しておくね


一方通行「別にそンな珍しいもンでもねェだろ」

打ち止め「十分珍しいと思うよってミサカはミサカはツッコミを入れてみたり」

佐天「そうですよ! 学園都市に7人しか居ないレベル5、それも御坂さんより上の第一位だなんて、物凄い人じゃないですか!?」

一方通行「くっだらねェ……そンで? 俺が第一位だったとして何か変わるってのかァ?」

佐天「えぇ? それは……その……えーっと……」

一方通行「ほらみろ、俺が第一位だろォがそうじゃなかろォが、てめェが無能力者だろうがそォじゃなかろォが別に関係ねェンだよ」

佐天「う、うぅ~ん、そう言われるとそんなような気も……」

打ち止め「それで納得出来ちゃうなんて結構天然さんなのかなってミサカはミサカは適当なことを考えてみる」


佐天「うん、でも確かに一方通行さんが第一位でもそうでなくても、
   私にとって恩人でイイ人だってことは変わらないですよね」

一方通行「はァ? ……いや、もォいいからてめェもとっとと寝ろ」スタスタ

佐天「あ、ちょっと、一方通行さーん?」

ヘヤハキャクマガアイテルカラカッテニツカイヤガレー

佐天「行っちゃった……ねぇ、打ち止めちゃん」

打ち止め「なぁに? ってミサカはミサカは小首を傾げながら質問を促してみる」

佐天「もしかして一方通行さんて物凄くイイ人?」

打ち止め「ん~~、その質問はかなり答えづらいかもってミサカはミサカは返答に困りつつ、でもあの人はミサカにとっても恩人で、ミサカもあの人のことはイイ人だと思ってるよって答えになっているのかどうか分からない答えを返してみたり」

佐天「……そっか」

打ち止め「そうなのだーってミサカはミサカは肯定してみたり」


・夜

佐天(で、客間の布団を借りて横になったまではいいんだけど……)

佐天(ね、寝つけない……)

佐天(どうしたものかなぁ、これ……)

佐天(ん? キッチンの方で物音? 誰か起きてるの……?)

佐天(き、気になる……そ、そうだ、お水! 喉が渇いて起きてきたってことにすれば)


~♪~♪

佐天(で、起きてきたわけだけど……)

佐天(何か鼻歌っぽいものが……あ、黄泉川先生が寝酒してるとか?)

???「ふぅ、ついのめり込んでしまったわね……」

???「日がな一日新しい論文を読んでダラダラするなんてなかなか贅沢な一日だったわ」

佐天「って誰!?」

芳川「……あら?」


芳川「客間を使っていると思えば、こんな可愛らしいお客さんが居たのね」

佐天「ふぇ? か、かか、可愛らしい!?」テレテレ

芳川「えぇ、丈が余って裾を折りたたんでるだぼだぼジャージだなんてかなりの高得点よ」b

佐天「は、はぁ……(高得点?)」

芳川「それで? 貴方は一体誰のお客様なのかしら」

佐天(そういえば、気づいたらここに運び込まれてたんだよね、私)

佐天「えっと……そういうのとはちょっと違うというか……」


芳川「ふむ……訳ありのようね」

佐天「実はその」

芳川「待って」

佐天「……はい?」

芳川「せっかくだから少し推理させてちょうだいな」

佐天(えぇー……何なのこの人)


芳川「見たところ中学生くらいかしら……ということは愛穂の教え子という線は消えたわね」

佐天(何か本当に推理始まっちゃった!?)

芳川「となると打ち止めの知り合い……? いえ、その可能性も低そうね……」

芳川「…………まさか!」ガタッ

芳川「一方通行がついに年下の子を誘拐してきた!?」

佐天「ちが~~う!」

予想外の芳川人気……これが黄泉川家の実力か!
というわけで今日もお昼の分を投下しに来たよ


芳川「し~~、皆が起きちゃうでしょ?」

佐天「あ!? す、すみません……」

芳川「ふふ、さすが一方通行がさらってくるだけあっていいツッコミだったわ」

佐天「だから違いますって!」

芳川「冗談よ、冗談」

佐天「……もぉ~、本当に何なんですか……」


芳川「……少しは気が紛れたかしら?」

佐天「……え?」

芳川「なんだかとても思い詰めた……いいえ、あれはそう何か嫌なことがあったって感じかしらね」

芳川「それでなかなか眠れなくて起きてきた……違ったかしら?」

佐天「い、いえ……あの、何で分かったんですか?」

芳川「これでも1万って単位で無表情な子達を相手にしてたから、表情を伺うのは慣れてるのよ」

芳川「もし私で良ければ話し相手くらいにはなってあげるわよ?」


佐天「……と、いうわけなんです」

芳川「……そう、大変だったわね」

佐天「あ、なんかすみません、こんな話……」

芳川「気にしなくてもいいわ」

芳川「乱暴されかけてまだ半日も経ってないものね、眠れなくても無理は無いもの」

佐天(なんかこの家の人って皆凄い温かいというか、優しいというか……)

佐天(あ、なんかまた泣けてきそう)ウルッ


芳川(……ど、どうしよう)

芳川(どうせ愛穂が保護してきた家出少女か何かだと思ってからかったのに)

芳川(予想以上のシリアス展開にどう話題を振ればいいか思いつかないわ……!)ダラダラ

芳川(……はっ、いつもこの時間なら一方通行が寝コーヒーのために起きてきているはず)

芳川(なのに今日は見当たらない……ということは!)

芳川(なるほど……ふふ、ならばここはそれを利用しない手はないわね)


芳川「さて、それじゃ私はそろそろ寝るわね」

佐天「あ、はい、お騒がせしてすみませんでした」

芳川「落ち着くまでもう少し起きているといいわ、無理に寝付こうとしても精神衛生上よろしくはないから」

佐天「は、はぁ……」

芳川「そう言えば自己紹介がまだだったわね。私は芳川桔梗、愛穂の友人で今はここの居候」

佐天「あ、佐天涙子っていいます」

芳川「そう、佐天さんね。それじゃあね、佐天さん」

芳川「ああそう、一方通行、どうせ聞いていたんでしょ?
   そこのお嬢さんにカフェオレでも入れてあげなさいな」スタスタ

佐天「ふぇ!? あ、一方通行さん!? え、どういう……あ、ちょっと芳川さん!?」

芳川(ふっ……決まったわね私)


一方通行「チッ……」ヌッ

一方通行(芳川……後でシメル!)

佐天「うぇぇ!? 本当に居た!?」

一方通行「さっきからイチイチ声がでけェンだよ、クソガキも寝てンだからちったァ自重しろ」

佐天「はぅ、ごめんなさい……」

一方通行「ったく、今日は本当に何なンですかってンだ」


一方通行「俺ァただコーヒー飲みに起きてきただけだ」

一方通行「そしたら先客が居たっつうだけの話だからな」

佐天(……寝る前にコーヒー? というかこれは言い訳なのかな……?)

一方通行「ほれ」コト

佐天「あ……」

一方通行「牛乳たっぷり砂糖たっぷりのお子様仕様だ」

佐天「ちょっと、甘いかもです」グスッ

一方通行「そォかい」ズズッ


一方通行「飲み終わるまでは付き合ってやる。泣くでも愚痴るでも好きにしろ」

佐天「……はいっ」

佐天(やっぱり優しい……でも、それじゃ夕方のは……)

佐天「……あの、夕方のことなんですけど」

一方通行「あン? 何時の話だ?」

一方通行「俺ァ今日は日が落ちるまで外に出ちゃいねェぞ?」


佐天「えぇ!? でもだってあれは確かに一方通行さんだったのに……」

一方通行(……なるほど、こいつの言ってンのはあいつか)

一方通行「明日辺りにニュースでも見るんだな」

佐天「は、はい? ニュースですか……?」

一方通行「そォだ。とにかく今日俺がてめェに会ったのはあの路地裏が初めてだ」

佐天(そっか……何か良くは分からないけどあれは別の人だったってことだよね)

佐天「……あれ?」ツー


佐天「え、あれ、やだ」

佐天「うぅー、なにこれ、止まんない」

一方通行「……そンなに怖かったのか?」

佐天「あ、いやこれは、そのぅ」

一方通行「ハン、さっき散々泣き喚いてた顔見られてンだ、今更気にすンな」

佐天(うぁー、もうなんだかごちゃごちゃで訳わかんないよ~)


一方通行「さっきのは変更だ」

佐天「……ふぇ?」

一方通行「もう飲み終わっちまったからな、泣き止むまでここに居てやる」ポンポン

佐天「あ……ふぇぇ、それははんぞくですよぉ~~」

一方通行「ハイハイ」

佐天「ごどもあづがいしすぎなんですよぉー、ひぐ」

一方通行「ハイハイ……ふわぁ」

佐天「しがも、ぐす、ぞんざいです~~~」

ん、今日のお昼はここまでで
芳川がちょっとでもかっこいい役回りをするとか思ったかにゃー?
続きはまた夜にってことで

佐天「そ、その幻想をぶち[ピーーー]!!」

御坂「はぁ?あんたなに言ってんの?[ピーーー]わよ」

帰ってきたら何この流れ
やべ、この流れの中でまだまだ続くよギャグパート
……ど、どうしようww あー、うん、気にせず投下しておくねー


一方通行(ま、どうせ今日はもうこの後充電すンだから少しくらい大丈夫か)カチ

キィーン

ポンポンナデナデ

佐天(あ……なんだろ、前にもなんかこんなのあったような……)

佐天(すぅっともやもやが消えていく感じ……なんか凄い落ち着く)

一方通行「……もォいいか?」

佐天「えっ? あっ、止まってる……涙」


一方通行「そろそろ結構な時間だしな、平気そうならとっとと寝ちまった方がいいぞ」

佐天「あ、はい。その……ありがとうございます」

一方通行「オゥ」

佐天「えっと、お、お休みなさい」

一方通行「……ン」

佐天(結局泣き止むまで付き合ってもらっちゃった……)

佐天(黄泉川先生が言ってた面倒見がいいってこういうことだったのかな?)

佐天(……でも、もうちょっとあのままでも良かったかも//////)


・翌朝

佐天(う、う~~ん)ノビー

佐天(うーむ、なんか凄いスッキリした目覚めだ)

佐天(昨日頭撫でてもらってから変に気分が落ち着いているというか……)

佐天(最初に会った時も額に手をかざすだけで脳波を測ってたし、精神系の能力者なのかな?)

グゥー

佐天(う……そういえば結局昨日はろくに食べてなかったかも)


佐天(もう誰か起きてたりするのかな……)ソローリ

トントン シュー・・・ピィィィ

佐天(あ、なんかそれっぽい音が……これは包丁とやかんの音?)

佐天「おはようございまーす…………!?」

一方通行「よォ、起きたか」 ←エプロン装備

佐天「…………」パクパク

一方通行「どォだ、結局ちゃんと眠れたのかァ?」 ←チラ見しつつ淀みない手捌き

佐天「りょ、料理、出来たんですね」

一方通行「甚だ不本意だがなァ」 ←でもやっぱり流れるような手捌き


佐天(……いや、別に男の人だって今時料理くらいできてもおかしくないよね)

佐天(うん、おかしくないおかしくない……)

佐天「……ってえぇぇ!?」

一方通行「あン? オマエ、よく驚くやつだな。……今度はどォしたよ」トントン

佐天「ええ!? いや、だって明らかに包丁の動きと野菜の切れ方が噛み合ってないというか……」

佐天(え、あれ、私まだ寝ボケてる!? 包丁って1回下ろすだけでトマトが5つになったりするものだっけ??)


炊飯器A「プシュー」

炊飯器B「プシュー」

炊飯器C「プシュー」

炊飯器D「プシュー」

佐天(あ、うん、これ夢だ。炊飯器が4つも並んでるだなんて、絶対夢だわ)

一方通行「残念ながらこの炊飯器は現実だァ……」

うん、週末のテンションって怖いよね
というわけで気になる炊飯器の中身と続きはまた明日ってことで

炊飯器A「アカレンジャイ!」

炊飯器B「キレンジャイ~!」

炊飯器C「アカレンジャイ!」

炊飯器D「アカレンジャイ!」

>>250
>漫画

詳しく教えてくれ
頼む

>>276
漫画ってことは超電磁砲の話じゃないのかな
確か連載の方でようやく黄泉川先生が登場したのが最近だった気がする

というわけで、やっと週末だよ
この一週間お昼と夜にちょっとづつ投下してきたけど、
今日は完全オフなのでまったりリアルタイムで続きを書いていきたい所存であります


一方通行「言っておくが、炊飯器が並んでるのは黄泉川の趣味だかンな」

佐天「黄泉川先生の?」

一方通行「曰く、『炊く・焼く・煮る・蒸すと何でも出来てスイッチ入れりゃ昼寝してても出来上がりの便利器具』だそォだ」

佐天「えーっとぉ、どこから突っ込めば?」

一方通行「その意見には大いに同感だな」

佐天「それで、その、一方通行さんが料理してるのは当番とかですか……?」

一方通行「……曰く『共同生活における家事の分担は当たり前』、だそォだ」

佐天「他の調理器具が見当たらない所を見るに、必要に迫られて炊飯器の使い方をマスターしたと……」

一方通行「……」


佐天「ということは……この炊飯器、中身が全部違うんですか?」

一方通行「端から食パン、卵焼き、かりかりのベーコン、オニオンスープが入ってる」

佐天「前の晩に仕込んでおいてタイマー……なるほど、便利かも」

一方通行「……便利だってことは否定しねェ」

佐天「でもなんか……料理って感じじゃないですね」

一方通行「…………それも否定はしねェ」


佐天「あ、あの、もしよければ今度作りに来ましょうか?」

一方通行「あァ?」

佐天「人並み程度には普通の料理が出来るので……その、お礼がしたくて」

一方通行「こっちが好きでやったことだ、礼ならいい」

佐天「あぅ……そ、そうですか……」


一方通行「……打ち止めがな、最近料理覚えたいとか言い出してンだ」

佐天「打ち止めちゃんが?」

一方通行「ところがこの家には炊飯器のスキルを持ってる奴は居ても料理のスキルを持ってるやつは居ないときた」

佐天「もしかして、それで料理の当番を一方通行さんが?」

一方通行「……一つだけ、誤算があった」

佐天「誤算?」

一方通行「このキッチンで料理できるようになったところで普通の料理の仕方は教えようがねェ」

佐天「……つっこみを入れない優しさ、必要ですかね」

一方通行「……出来れば」


一方通行「そォいうわけだからよ、むしろこっちが頼みてェンだわ」

佐天「いえ、それぐらい全然構いませんっていうか」

一方通行「イイのか?」

佐天「普通の料理でいいんですよね?」

一方通行「むしろそォじゃねェと困る」

佐天「そういうことでしたら、お安い御用です」


佐天「えへへ、じゃあ今度打ち止めちゃんにふつ~の料理を教えに」

一方通行「オゥ」

芳川「あらあら、朝からいい感じじゃない?」

佐天「ふぇぇ!?」

一方通行「……何時から居やがった」

芳川「愚問ね。もちろん最初からよ!」b ビッ

一方通行「親指立てんな」


黄泉川「ふわぁ~、おはよーじゃーん」

打ち止め「……おはよ~ってミサカはミサカは二度寝したい誘惑と戦いつつ……ふわぁ~ぁ」

芳川「おはよう、愛穂、打ち止め」

佐天「あ、おはようございます~」

黄泉川「おー、佐天も起きてたか、おはようじゃん」

打ち止め「サテンお姉ちゃんもおはよ~ってミサカはミサカは……」

一方通行「とっとと顔洗って目ェ覚まして来いオマエら」


芳川「それじゃ全員揃ったわね?」

一方通行「何でてめェが仕切ってンだ」

佐天「あははは、まぁまぁ……」

打ち止め「それじゃせーの、」

全員?「「「「いただきまーす」」」」

打ち止め「ってどーしてアナタはいつもいつも言わないのー!?」

一方通行「細けェこたァ気にすんな」


黄泉川「じゃあ制服のこともあるし、車出して寮まで送っていくじゃんよ」

佐天「あ、はい、ありがとうございます」

芳川「一方通行、見送りくらいしてあげたら?」

一方通行「どォせまた来ンだから別にイイだろォが」

打ち止め「え、サテンお姉ちゃんまた遊びに来てくれるの!?」

黄泉川「ほお? 何時の間にそんな話になってたじゃんよ」

芳川「うふふ、2人とも後で教えてあげるわね」ニヤニヤ

佐天「あうあう……//////」

とりえあずここまでで黄泉川家編終了、いよいよエピローグに入っていくぜよ


・とあるファミレス

佐天「というわけで今度その子に料理を教えに行くんだ~」

初春「へぇー、黄泉川先生のところに居候してる女の子ですか」

佐天「うん、これがまたすっごく可愛いの!」

初春「その女の子は料理が教われて嬉しいし、佐天さんは例のあの人にまた会えて嬉しいし、万々歳ですね~」

佐天「うんうん、その通りって何言ってるのよ初春!?//////」

初春「はいはい、惚気はもう聞き飽きましたよーっと」


初春(結局逮捕された能力者と佐天さんは関係無かったみたいなんですよねぇ)

初春(しかも話を聞く限り外見的な特徴は一致してますが、能力が精神操作系って全然第一位のデータと違いますし、他人のそら似だったってことなんでしょうか)

ヒュン

黒子「少し遅くなりましたの」

美琴「お待たせー、2人とも」

初春「わぁー、これでやっと佐天さんの惚気話から解放されますー」

佐天「ちょ、初春さっきから酷くない?」


美琴(惚気話って佐天さんを騙してたやつはこの間とっちめたんじゃなかったの?)ヒソヒソ

黒子(それが、どうも佐天さんの件とは関係なかったみたいなんですの)ヒソヒソ

初春「何言ってるんですか、一昨日からずっと同じ話題でループしてるんですよ?」

佐天「えぇー? あたしそんなに同じこと話してた?」

黒子(こちらの聴取にも強能力者や大能力者を装ったことは認めましたけど、後が怖くて超能力者を騙ったことはないと……)

美琴(じゃあ本当に佐天さんの件は……)

黒子(ええ、先日の能力者の仕業では無かったということのようですの)


美琴(一体どういうこと……? まさか本当に佐天さんと一方通行が??)

黒子(ところがどっこい、初春の話だと外見的特徴意外は第一位じゃないっぽいと……)

美琴(えぇ!? ますます訳分かんないわね……)

黒子(警備員の職員の方も関わってるようですし、それほど心配することでもないのではないかと)

美琴(まあ、普通に考えたらそうよね。ちょっと私が神経質になり過ぎてたのかも)

美琴(そもそも佐天さんが一方通行みたいなやつのことを良く思うはずが無いわよね)

美琴(うん、ないない)

美琴と佐天さんの仲が拗れて修復できなくなる構図は避けて欲しいなあ・・・
まあこの流れだと対立は間違いないだろうけど・・・

>>293
じゃあそうならないスレを探すか自分で話を作れよ
書き手が書きたいようにするところなんだから
わざわざ話を作りにくくするレスすんなや


美琴「それにしても、料理を覚えたいって女の子のためにまず自分が料理を出来るようにだなんて、なかなかいい話よね」

黒子「黒子としてはお姉様の手料理が頂きたいですわぁ」

美琴「アンタは黙ってなさい」

初春「あ、でもそれいいアイデアかもしれませんよ」

佐天「どういうこと?」

初春「御坂さんって料理もバッチリ出来るんですよね?」

美琴「バッチリだなんて言われるとあれだけど、一通りのことはね」

初春「なら佐天さんだけじゃなくて皆で遊びに行くってのはどうですか?」ニヤ

>>293
ふふふ、シリアスものは「書けない」から安心なんだぜぇ?ww

>>294
なあに、読み手が居てナンボなんだし、展開の希望があればガンガンつぶやいてもらってこそ
スレでSSやる意味があるってもんだよ まあ、希望に沿うかどうかは別の話なわけだが


初春(ここで佐天さんが承諾すれば相手がどんな人なのか確かめられます)

初春(そしてここで佐天さんが断ればそれはそれでからかうネタが出来てよしです)

黒子(初春が黒い、黒いですわぁー!)

美琴(初春さん、恐ろしい子!)

佐天(ど、どうしよう!? なんか訳有りって言ってたしいきなりそんな大人数で押しかけたら絶対迷惑だよね!?)

佐天(ハッ! それよりも何よりも、白井さんを連れて行ったら……)

黒子『まぁ! なんて愛らしい! 小さいお姉様だなんて黒子は、黒子はーーー!』

佐天(ってなるに決まってる!)


佐天「だ、ダメェーーー!」

初春「おお! 予想以上の大きな反応が!」

佐天「白井さんは侵入禁止です!」

黒子「なっ!?」

美琴&初春「「あぁー」」

黒子「ちょ、お姉様まで!?」

初春「白井さんはR-13指定ですもんねぇ。いや、R-15くらいでもいいかも」

黒子「どういう意味ですの!?」


初春「まあ、冗談はともかく」

黒子「冗談には聞こえませんでしたわよ!?」

美琴「黒子を連れてくのがまずそうってことは賛成ね、小さな子の教育にはよろしくなさそうだもの」

黒子「そこは冗談ではないのですの!?」

佐天「そうですよ、あの子を白井さんに会わせたらどんな悲劇が待っているか……」

黒子「佐天さんっ!?」


佐天「御坂さんの妹さんまで白井さんの毒牙に掛けさせるわけには行きません!」

美琴(……え? 妹……?)

美琴「ちょ、ちょちょちょっと待って、今何て……」

佐天「そういうわけなので、私一人で行きますからね。言うなればそう……」

佐天「こっから先は一方通行だァー!」

美琴「えぇーーー!?!?」

見える、見えるぞ……これで終わりとかありえんと言われる未来が!
げふんげふん、とりあえずこのSSはひとまずここまでってことで

・おまけ

一方通行「あァ? 全然話たためて無ェじゃねェかだとォ?」

一方通行「馬鹿か、せっかく落ちないスレがまだ600レス以上残ってるのにここで完全に締めちまったら勿体ねェだろォが」

打ち止め「ねぇ、誰とお話してるの? ってミサカはミサカは小首をかしげてみたり」

芳川「そんなことより私の扱いが納得いかないのだけれど」

黄泉川「『読んでくれた人のおかげで楽しく書けました。続きや後日談は気が向いたらやるかもぐらいの感じなのであまり期待はしない方向で一つ。それじゃ、ここまで読んでくれてありがとう!』ってこれ何のメモじゃん?」

to be continue...?

どうやら冷蔵庫は賛否両論のようだな……
だがもう既に第二話の冒頭は書き始めてしまったのだよ!
もはや誰にも止めることはできないのだ!(大げさ

というわけで第二話がノリと勢いで始まっちゃうから一回だけ上げておくぜい

・黄泉川のマンション

ピンポーン

佐天「こんにちは~」

打ち止め「いらっしゃーいってミサカはミサカは小走りにお出迎え!」

佐天「こんにちは、打ち止めちゃん」

打ち止め「おお、結構一杯買ってきたねって両手の袋を見ながらミサカはミサカは感想を述べてみる」

佐天「5人分だし、初めての料理の練習だから食材は多めの方がいいかなって」

打ち止め「う~、失敗前程っていうのはちょっとショックかもってミサカはミサカは不満を漏らしてみたり」


佐天「そういえば……」キョロキョロ

打ち止め「どうかしたの? ってミサカはミサカは訪ねてみる」

佐天「うん。一方通行さんの姿が見えないなぁって」

打ち止め「うーん、今日は帰ってくるかどうかも怪しいかもってミサカはミサカは端的に事実を伝えてみる」

佐天「あ、そうなんだ……」

打ち止め「さっきあの人の携帯に電話が掛かってきてねー、そのまま『ちょいと仕事だァ』って出かけちゃったのってミサカはミサカはあの人のモノマネをしつつ答えてみる」

佐天「仕事?」

打ち止め「あっ……。えーと、詳しいことは聞かないで貰えるとありがたいかも?」

佐天「ん、了解」


佐天「さて、それじゃさっそく料理の練習いってみようか」

佐天「料理の基本はやっぱり包丁! というわけで材料を切らないと作れない、けれどそんなに難しくない料理を!」

打ち止め「そんな都合の良い料理があるの? ってミサカはミサカは疑問をぶつけてみる」

佐天「ぬふふー、世の中には鍋という素敵料理があるのだよ、打ち止めちゃん!」

打ち止め「おおー!」

佐天「材料を食べやすい大きさに切って、火の通りにくいものから煮ていくだけ! しかも今回は市販の鍋の素を使うのでスープの心配も無用!」

打ち止め「でもそれってあんまり手料理って感じがしないかも?」

佐天「千里の道も一歩から、まずは包丁を使えるようになってから他の料理かな」

打ち止め「物事には順番があるってことだね」

佐天「そういうこと。今日は材料を切る練習だけして、後でお鍋でわいわい食べようってわけ」

芳川「ちょっと待って、それじゃ途中で味見するという私の仕事は!?」

佐天&打ち止め「「……はぁ」」

・とあるキャンピングカー

一方通行「ったく、何だってンですかァ?」

海原「お、いらっしゃいましたね。これで皆さん揃ったわけですが……」

結標「どうでもいいけど、私達って休業中じゃなかったの?」

海原「まあまあ」

土御門「アレイスターが隠居して、事実上暗部の組織は解散、ないしはそれが必要になった時のために開店休業状態……にもかかわらず俺たちが招集された。言ってる意味は分かるな?」

一方通行「チッ、ツマンねェ話だ……」

結標「ほんと、つまらない話ね」


結標「はぁ……まったく、どこぞの誰かさんじゃないけれど、不幸だーっとでも言えばいいのかしらね」

一方通行「あン?」

海原「おや?」

土御門「ほう?」

結標「……? 何よ、どうかしたの?」

土御門「結標、そのフレーズ……一体どこで聞いたんだ?」

結標「別にどこでもいいでしょ? ……何よ、そんなに気になるわけ?」

海原「いえ、少し聞き覚えのあるフレーズでしたので」

土御門「そうそう、他意はないんだにゃー?」

結標「……私の同居人からよ、不運な少年が居るって話をよく聞くだけ。ただそれだけよ」

一方通行&海原&土御門「「「……あー」」」


結標「何、何なの? 全く気持ち悪いわね貴方達は……これだからロリコンは」

一方通行「ハン、黙れショタコン」

海原&土御門 ウンウン

結標「な!? ……そう、死にたいのね貴方達」

土御門「悪いが舞夏のためにもそう簡単には[ピーーー]ないんだぜい」キリッ

海原「自分もまだまだやらなければならないことがありますので」キリリッ

一方通行「つかてめェ、もうこンな仕事する理由無くなったンじゃなかったのかよ」

結標「あら、心配してくれるわけ?」

一方通行「あァ? 頭沸いてンじゃねェのか?」


結標「確かにあの子達の安全は確保されたのだけれどね。だからと言ってそれが私が自分の役目を放り出していいってことにはならないのよ」

土御門「分かるぜい、その気持ち。俺も舞夏が卒業するまではこの都市(まち)には平和であってもらわないと困るんでな」

海原「まあ要するに、僕達が守りたい人達のところに間違っても汚れ仕事が回らないように、暗闇の中を先回りするのが今の僕達のお仕事というわけですよ」

結標(海原のやつ、誰に向かって喋ってるのかしら……?)

一方通行「……ハン、それで今回の仕事ってェのは?」

土御門「とある研究施設から紛失した備品の回収……ってことになってる」

結標「備品の回収?」

土御門「体積2立方メートル程度の白い直方体……口で言うよりも見たほうが早いだろう」

土御門 スッ ←写真を数枚机に出す

海原「これは……」

一方通行「…………あァ?」

結標「……………………冷蔵庫?」


一方通行「……」ガタッ

結標「……」ガタッ

海原「……」ガタッ

土御門「あぁ! 待って、待つんだぜい!? いきなり帰ろうとしないで欲しいんだにゃー!?」

一方通行「土御門、次にこンなくだらねェ用事で呼び出したらコロス」

結標「壁の中がいいかしら? それとも何かを体の中に撃ち込まれる方がいい?」

海原「いっそプラネタリウムの如くバラバラにというのも」

土御門「ちくしょう、俺も言っちまうぜい、不幸だぁーー!」

そして禁止ワード回避忘れてた
>>371の土御門の台詞は、

土御門「悪いが舞夏のためにもそう簡単には死ねないんだぜい」キリッ

でした ギャグっぽいところで回避忘れとかほんと俺死ねばいい……orz
というわけでお昼はここまでで

kjさんは出てこない?

美琴「(あれ、黒子…かな?)おーぃ…」

黒子「♪」

上条「おい黒子、往来のど真ん中で手を繋ぐのやめろって。誰かに見つかったらめんどいぞ」

黒子「見せつけてやりますの♪」ルンルン

美琴「」





美琴「あの泥棒猫ォ……[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]」

ガチャ

美琴せんせー「さて、ここで私は何回『[ピーーー]』と言ったでしょうか?片思いの女の子は大切にね!ビリビリ」

なにも知らない一般人だったら
悲鳴あげて腰抜かすわ(°д°;)
怖すぎだ(恐すぎ?どっちが正しいんだ?)

さすが冷蔵庫……もといカッキーだぜ、こんなに反響があるとはww

>>378
さすがに一度に出しすぎると収拾つかないんでな、Kさんについては未定ってことで

というわけで本日も夜の分を投下するぜい!


一方通行「垣根提督だァ?」

結標「それって確か第二位の超能力者(レベル5)よね」

海原「それがどうして冷蔵庫に?」

土御門「俺も詳しい経緯は知らないんだがな、いつだか俺たちみたいな小組織と小競り合いしたことがあっただろ」

結標「あぁ、なんだかそこの白い人が派手に暴れたのだったわね」

海原「その時の戦闘で垣根提督は大きなダメージを負って学園都市に回収されたはずでしたね」

一方通行「……で、これか」

土御門「そういうことらしい」

一方通行(あン時殺しておいたやった方が良かったンじゃねェかこれ?)


海原「しかし、これほど見事に冷蔵庫の外観をしているのなら我々が出張らなくても簡単に見つかりそうなものですが……」

土御門「ところがそうでもないんだ」

結標「どういうこと?」

土御門「実はこれが紛失してから第二位を名乗るナンパが数件発生している」

一方通行「どっかで聞いたよォな話だな」

海原「……冷蔵庫がナンパというのもシュールな光景ですね」

土御門「ナンパされた人間の話だとナンパしてきたのは本人っぽいという話だ」

結標「それって冷蔵庫ではなく、ってこと?」

土御門「ああ。ちゃんと人間の垣根提督のようだった、ってことらしい」


海原「……つまり、もし本当に垣根提督が復活していた場合、取り押さえられるのは一方通行さんぐらいということですか」

土御門「まあそういうことだ」

結標「それにしても不可解ね……復讐とかなら分かるけど、何故ナンパ?」

一方通行「あのメルヘン、能力だけじゃなく頭ン中までメルヘンだったか……」

土御門(シャバに戻ってナンパに精を出す気持ち、少し分からなくはないぜい)

海原(自分も同意見ですが、このお二方には理解しがたいのかもしれませんね)

土御門(声を掛ける方じゃなく掛けられる方ってことか……ちっ、これだからモテ系は!)

海原(まったく、僕なんか声を掛けることすら出来ないというのに)


結標「ということは今回はまずは対象の捜索、その後一方通行が対象を制圧という流れになるわね」

土御門「まあそうなるな」

海原「しかし、どうやって捜しましょうか……ナンパしているくらいでしょうから監視カメラを一通りチェックしていればそのうち引っかかるんでしょうけれど」

一方通行「見つかるまで缶詰なンざ冗談じゃねェぞ?」

結標「あら、この後用事でもあったのかしら?」

海原「初めての手料理、保護者としては見過ごせませんものね」

一方通行「…………なんでてめェがそれを知ってンだ」カチ

土御門「のわ!? 待て待て落ち着け! こんなところで能力を使うんじゃない!」

結標「手料理……貴方とうとうそこまで……」

一方通行「そっちはそっちで何か勘違いしてねェか、オイ」


海原「小さいミサカさんが料理が作れるようになりたいとご自分で言い出したんですよ」

結標「あぁ、そういうことね」

一方通行「だから何で知ってンですかァ!?」

結標「貴方……相変わらずなのね」

土御門「その歪みなさはもはや尊敬に値するぜい」

海原「あの、何やら皆さん誤解してらっしゃいませんか?」

一方通行「誤解も何も」

一方通行&結標&土御門「「「ストーキングで知ったん(ン)じゃねェ(ない)の?」」」

海原「えぇー、ないわー。3人揃ってきょとん顔でそれはないわー……」ガックリ


海原「ごほん、小さいミサカさんの自慢話としてミサカネットワークにここ数日のことが流れているんですよ」

土御門「ミサカネットワーク……確かクローン達の間でリアルタイムの脳波ネットワークが繋がっているんだったか」

一方通行「あンのガキャァ……」

海原「それで数いる妹さん達のお一人と都市(まち)で偶然お会いしましてね」

結標「偶然、ねぇ?」

土御門「筋が通っているのが逆に信憑性薄くしてるんだにゃー」

海原「細かい経緯は省きますがその時にお聞きしたというわけです」

一方通行「まァ、嘘かどォかは後で打ち止めか妹達の誰かに聞けば一発だから後回しだ」

結標「そうね、とりあえずは第二位をどうやって捜すかよね」

海原(大丈夫、嘘は言っていないはず……あの個体も口裏を合わせてくれるはずです)ダラダラ


海原「しかし、冷蔵庫にしろ垣根提督にしろ外見はハッキリしているのですし、風紀委員なり警備員なりに監視カメラや見回りで捜索をさせればすぐ見つかるのでは?」

土御門「理事会からのオーダーでなるべく穏便、かつ秘密裏にという要請が来てる」

一方通行「チッ、面倒くせェ……」

結標「せめて私達の中にクラッキングに長けた人間が居れば違ったのでしょうけど」

土御門「俺の技術じゃ守護神(ゴールキーパー)のディフェンスをかいくぐって監視カメラの映像をすっぱ抜くのはちと難しいぜい」

結標「浮翌遊回線(アンダーライン)を始めとして、もう使わない使う予定が無いからって秘匿回線の設備が大幅に縮減された弊害ね」

一方通行「光の当たる部分が増えたってだけでこの都市の闇が消えたわけじゃねェってのにな」

土御門「……逆に守護神に手を貸してもらうって手はどうだ?」

海原「おや、何か守護神にコネでも?」

土御門「いや、さすがに守護神の情報は半分都市伝説だからな。ましてや個人情報なんてとてもじゃないが無理だ。分かっているのは風紀委員に所属しているはずだってことぐらいだ」

結標「じゃあどうしようっていうわけ?」

海原「……なるほど、風紀委員の符丁に合わせて垣根提督を捜していることを伝える暗号文を流すわけですね」

土御門「そういうことだ。むやみに無関係の人間に見せるわけにはいかないからもう少し強度の強い暗号でだがな。守護神が清濁併せ呑む性格なら見逃してもらえる可能性がある」

というわけでまさかのグループ×ゴールキーパーの夢のタッグが!?
と期待を持たせたところで明日に続く

一方さんは黄泉川家のほのぼのギャグ路線でも、
グループのシリアルギャグ路線でもいけるから書き易くて助かるぜェ

って、うお、「ふゆう」も機能付だったのかよww
聞いてねェぞそんなのwwww 畜生、これから投下するときはsaga投下のがいいんだろうか……



翌は予期せぬ単語で出たりしますからねー。
sage sagaは両方メ欄に入れるとどちらも有効なので気になるならそうしたらいいとおもいますよー。

まあ[ピーーー]同様脳内変換余裕なので読む方としてはあまり気にしてないです

×提督
○帝督

>>409
おお、素で誤字に気がついてなかった 指摘thx

というわけ今日のお昼の分投下だよー


一方通行「それじゃ細けェことは任せた。方針が決まったら連絡よこせ」ガタッ

海原「どちらへ?」

一方通行「キーパーの反応待ちになンだろ? なら今日は動きはねェだろ」

結標「……今からでは完全下校時刻を回るものね。守護神が風紀委員だと言うのなら夜は警備員に引き継いで詰めては居ないはずね」

一方通行「そォいうこった」

結標「私の方も一旦引き揚げるわね。チップは直接私のところへ」

海原「了解です」

土御門「よし、それじゃ各自連絡はいつでも取れるようにな」

・黄泉川のマンション

佐天「ざく切り、輪切り、いちょう切りぐらいだったけど、少しは包丁に慣れたかな?」

打ち止め「同じお野菜でも向きによって切り難かったりとか、実際にやってみないと分からないことは多いんだねってミサカはミサカは素直な感想を述べてみる」

佐天「うんうん。それに一応は刃物だしね、ちゃんとした使い方を最初に覚えないとね」

打ち止め「包丁をマスターすればいよいよ本格的な料理の練習だねってミサカはミサカは期待を膨らませてみる!」

佐天「ちっちっちっ、包丁の次は目玉焼きを始めとする火加減を覚えるためのメニューが待ってるのだ!」

打ち止め「なんと!?」

黄泉川「おーおー、なかなか楽しそうじゃーん?」

佐天「あ、お邪魔してまーす」

黄泉川「おう、いらっしゃい」


打ち止め「おかえりなさーい」

黄泉川「ん、ただいまじゃん打ち止め」

黄泉川「お、今日は鍋じゃん?」

佐天「はい。最初は包丁に慣れるための練習にしようと思って、細かい調理を気にしなくていいメニューはないかなぁって」

黄泉川「うんうん。手間のかからない料理ってのはレパートリーを増やすのにも大切じゃんよ」

黄泉川「そうやって便利や手間がかからないことを追求していくと、『これ』に行き着くはずなんだけどなぁ」

打ち止め「そこで炊飯器マスターになっちゃうのはヨミカワくらいだと思うの、ってミサカはミサカはもう何度目かも分からないため息とともにぼやいてみたり」ハァ

黄泉川「えぇー?」

佐天「それには私も打ち止めちゃんと同意見です」

黄泉川「おっかしーなー……」


黄泉川「それで? ソファーでへばってる桔梗は一体どうしたんじゃん?」

佐天「あー……それがですねぇ」

打ち止め「料理の練習だからいろいろ味見役が出来ると思ってたらしいのってミサカはミサカはハッキリと言っちゃってみる」

芳川「うぅ……お腹空いた」

黄泉川「あー……なんというか、ごめん」

佐天「いえ……」

黄泉川「そ、そういえば一方通行はどうしたじゃん? またコンビニに缶コーヒーでも買いに行ってるじゃん?」

打ち止め「それがね……」


ガチャ

黄泉川「お? 調度帰ってきたじゃん?」

一方通行「オゥ、今戻った」

打ち止め「あっ! おかえりーってミサカはミサカは勢い良くダイブしてみたり!」

一方通行「……ヤメロっつの」ベクトルチョップ

打ち止め「った! うぅ、おかえりのハグくらいいいじゃんってミサカはミサカはヨミカワ風に愚痴ってみる……」

佐天「ふふ。おかえりなさい、一方通行さん」

一方通行「オゥ。……ふーン、しっかり料理教室してたみてェじゃねェか」

打ち止め「たくさんたくさん具材を切ったんだーってミサカはミサカはいろいろ端折って報告してみたり!」

一方通行「ン、頑張ったな」ナデナデ

打ち止め「えへへ~」

佐天(あ、いいなぁー、あれ)

原作初春が読みたくなるssだな。
買ってくる


一方通行「ン? どォかしたか?」

佐天「えぇ!? いえいえいえ、何でもないです、はい!」

芳川「青春ね」

佐天「あぅ……///」

一方通行「?」

芳川「さぁ、一方通行も帰ってきたことだし、夕食にしましょう」

一方通行「だから何でてめェが仕切ってンだよ」

芳川「さぁ、佐天さん、貴方の料理スキルを今こそ発揮する時よ!」

佐天「ふぇ、あっ、はい!(うん、ここでいい所を見せないとね)」

打ち止め「そんなにお腹が空いてたんだね……ってミサカはミサカはつっこんでみる」

黄泉川「桔梗……」

佐天さんの世話焼きスキルのターンはこれからだぜ! ってところでお昼はここまで

>>399
sage saga の同時使用とか完全に想定外だった。助かったぜい

>>416
やっぱり初春は原作風味がいいよね いや超電磁砲のも好きだけどさ

sagaって何?

>>420
殺す⇒[ピーーー]
みたいなここの機能を回避するためのコマンドらしい
メル欄がいろいろな機能を制限したり拡張したりという効果があって、
saga入力だとそういった機能を全部停止させて書き込めるから、
死ねとか殺すとかバトル展開な会話時にピーが嫌なら必須の機能
でもsagaだけだと上がっちゃうから照れ屋な>>1としてはちょっと困ってた
詳しくは↓

パー速機能覚書・テスト

アンダーラインって浮遊回線じゃなくて滞空回線だった気がする

>>422-423
15巻読み直してきた、普通に滞空⇔浮遊で脳内変換してたorz
次から気をつけ……ってもうこのSS中でアンダーライン出てくる予定ないじゃんよ!?

げふんげふん、というわけで今日も夜の分を投下していくんだにゃー


打ち止め「野菜を切ってばかりだったけど、サテンお姉ちゃんは他にも用意してたよね。今日のお鍋は結局何のお鍋なのかな? ってミサカはミサカは待ちきれないこの心境を吐露してみる」

佐天「ふふふ、よくぞ聞いてくれました打ち止めちゃん。今日は市販の和風スープを使って野菜たっぷりの鳥団子鍋なのです!」ジャーン

黄泉川&芳川&打ち止め「「「おおー!」」」パチパチパチ

一方通行「……」シーン

佐天「うぅ……リアクションが薄い」orz

黄泉川「一方通行、もう少しなんかこう感想はないんじゃん?」

一方通行「あァ? 食う前からどうやって感想いえっつンだよ」

芳川「なるほど……一方通行も説明はいいから早く食わせろという心きょ『黙れ』」

佐天「っと、そういうことならもうちょいで鳥団子に火が通るんで、あと少し待っててくださいね」


カタコト

佐天「お、いい感じに炊けたかな……お手軽だけどヘルシーでたっぷり、鳥団子鍋のかんせーい!」

芳川&打ち止め「「いったっだっきまーす!」」シュバッ

佐天「反応が早い!?」ビクッ

黄泉川「それじゃ、頂くじゃんよ」

一方通行「……」

佐天(あ、やっぱり一方通行さんはいただきますとか言わないんだ)

打ち止め「おいしー! ってミサカはミサカは自画自賛してみたり!」

芳川「この鳥団子もなかなか……この風味はごま油ね!?」

黄泉川「お、この不恰好なのは打ち止めが切ったやつじゃん?」

打ち止め「み、見た目よりも味が大事なんだよってミサカはミサカは弁解してみる」

一方通行「野菜なンだから切り方でそんな味変わンねェだろ」


佐天「あ、あの、味……どうですか?」

一方通行「ン? ……まあ、美味いンじゃねェの」

佐天「ほ、ほんとですか?」

一方通行「嘘吐いてどォすンだ」

佐天「良かった~。辛くないとだめとか塩気が足りないとか、好みに合わなかったら申し訳ないなって」ホッ

一方通行「別にそンな気ィ使わなくてもイイだろ。口に合わなかったらその次までに修正すりゃイイ」

佐天「も~、分かってないなぁ一方通行さんは。せっかく作るんだから美味しく食べて欲しいってのが人情じゃないですか」

打ち止め「そうそう、ってミサカはミサカは追い討ちをかけてみる」

芳川「まったく、一方通行はこういうことには鈍いわよね」

一方通行「ハッ、知ったことかよ」


黄泉川「……でも、そういう憎まれ口叩きながらもこういう団欒の時間そのものを否定しないところとか可愛げがあるじゃんよ?」

佐天「あ、それなんか分かるかも」

一方通行「オマエら……脳味噌腐ってンじゃねェのか?」

佐天「あ、次よそりましょうか」

一方通行「スルーかよ」

佐天「何よそります?」

一方通行「……肉」

芳川「あまりにも予想通りの答えね」


佐天「もう、ちゃんとバランスよく食べないとダメですよ? というわけではい、どうぞ」

一方通行「……オイ」

打ち止め「おお、お肉も入ってるけど7割野菜の絶妙なよそり方!」

佐天「ちゃんとお肉もよそってますから安心して食べてください」ニコッ

一方通行「……チッ」モグモグ

芳川「佐天さん、私にもよそってもらえる?」

佐天「あ、はい。器貸してもらえますか?」

黄泉川「うんうん、佐天はいいお嫁さんになれるじゃんな」

打ち止め「有無を言わさず野菜もちゃんと食べさせるとか、お母さんオーラが出ている気がするってミサカはミサカはサテンお姉ちゃんの新たな一面に驚いてみたり」


佐天「えへへー、お世辞を言っても何も出ませんよーだ」テレテレ

一方通行「……ン」スッ

佐天「へ? あ、今おかわりよそりますね」イソイソ

一方通行「……ン」モグモグ

芳川(なんというかもの凄く時代錯誤な亭主関白の構図が見えた気が……)

黄泉川(その割りにここぞという場面で頭は上がらないヘタレ亭主か……)

打ち止め「あ、ミサカもミサカもーって器を差し出してみる!」

佐天「はーい、ちょっと待っててね」ヨソリヨソリ

打ち止め「あっ最後の鳥団子だー! ってミサカはミサカは喜びを爆発させてみたり!」

佐天「んふふー、今日はとっても頑張った打ち止めちゃんにご褒美だよーん」

打ち止め「わーい!」

……なんだかものっすごい普通に団欒のシーンになった
ここから冷蔵庫と黒春だなんてハードル高いぜぇーw
>>1的に一方さんは女の笑顔と泣き顔に弱い典型的ヘタレ
多分そのあたりはK条さんより遥かに弱いに違いない

というわけで続きはまた明日

細かいことだが、
「よそりましょうか」じゃなくて
「よそいましょうか」だな。。。

>>441
よそ・る(動ラ五)
「装う」と「盛る」との混交によってできた語。食物を器に盛る。よそう。

適当に引いたらこんな感じ。よそるのるは盛るのるっていうかラ行の活用だから、
よそら・よそり・よそる・よそれ って活用になるから「よそりましょうか」で正しい
っつか>>441の言ってる「よそいましょうか」は「装う」を使ってるなら正しい
つまりどっちも正しい 多分地方によってry

どうやら和んでくれた人が多くてこっちも嬉しい
夏場だし豚鍋とかもいいかなぁって思ったんだけど、
それだと工夫の入る余地が少なすぎて佐天さんの家事スキルがアピールされないかなぁと

というわけで今日もお昼の分を投下するぜい!

・夕食後

黄泉川「それじゃ、佐天を寮まで送ってくるじゃんよ」

佐天「あ、お世話になります」

打ち止め「えー、明日はお休みだし泊まっていけばいいのに、ってミサカはミサカはあえて引き留めてみる」

佐天「いやー、それも悪くないんだけどねー、明日は御坂さんや初春達と一緒に出かける約束しちゃってるから」

打ち止め「うぅ、残念……」

佐天「また今度遊びに来るからね」

打ち止め「うん、約束だよってミサカはミサカは指きりげんまん!」

佐天「うん!」


黄泉川「じゃあ今度こそ」

一方通行「オイ」

黄泉川「んん? 今度は一方通行じゃん?」

一方通行「オマエが送ってくのか?」

芳川「さっきからそういう流れの会話だったでしょうに」

一方通行「なら代われ、俺が送ってく」

佐天「ふぇぇ!?」

黄泉川「? 何、何かあったんじゃん?」

一方通行「馬鹿、何かあったら困るから俺が行くっつってンだ」


打ち止め(あのねあのね、昼間、仕事だァってこの人がお出掛けしてたのと何か関係があるのかも)ヒソヒソ

黄泉川(何だって? ……そうか)ヒソヒソ

黄泉川「なんだかよく分からないけど代わるっていうなら任せるじゃん」

一方通行「オゥ。……行くぞ」

佐天「あ、はい。それじゃお邪魔しました」アセアセ

打ち止め「またねーってミサカはミサカはサテンお姉ちゃんをお見送り~」

佐天「はーい、またねー」

ガチャン タタタタ

黄泉川「……一方通行の奴、また危ないことに関わってるじゃん?」

打ち止め「あの人はあの人なりに思う所もあるんだと思うってミサカはミサカはフォローしてみたり」


黄泉川「分かってるじゃんよ、それくらい。それを止めさせられない、それをしなくてもいい都市に出来ない大人の不甲斐無さが情けないんじゃんよ……」

打ち止め「あの人はヨミカワのことも守らないといけない人に含めてるから」

黄泉川「それがまたむかつくじゃんよー? 子供は子供らしく大人に面倒押しつけりゃいいんだ」

打ち止め「まあまあ、ってミサカはミサカはヨミカワのそういう所大好きだよって言いながらなだめてみたり」

黄泉川「あーもう、打ち止めはほんといい子じゃんなー」ワシャワシャ

打ち止め「ぶわぁ!? ミサカはミサカは犬じゃないよって、うわーん、ストップストップー!」

芳川「それにしても、一方通行が自分から送って行くだなんて、ほんと何事も無ければいいのだけど……」

芳川(こうしてさり気なくシリアスに締める私……今日もいい仕事したわ)


一方通行「よし、オマエの寮ってどこだ?」

佐天「えっと、ちょっとPDAを見せてもらっていいですか」

一方通行「ン」

佐天「あ、ここです、ここの学生寮です」

一方通行「何だ、結構近いじゃねェか。これならすぐだな」

佐天「まあバスを使うってほどの距離じゃないですね」

一方通行「よし、暴れンじゃねェぞ」カチ ヒョイッ

佐天「へ? あの、ちょ、ちょっと待って」

佐天(えぇぇ!? 何でいきなりお姫様だっこ!? え、何これ、何これ!?///)

一方通行「舌噛まねェよォに口は閉じてろよ。……っし」

ダンッ!

佐天「え、えぇえぇぇぇぇーーー!?」


佐天(ありえない、軽く1kmは有ったのにひとっ跳びとか……)

佐天(え、何これ、何が起きたわけ……?)ポカーン

一方通行「オイ、着いたぞ」

佐天(いやー、お姫様だっこのままビルを軽々飛び越えるスーパージャンプとか予想外ってやつですよ。や、ほんとこんなの一体誰が予想できると)

一方通行「オイ、聞いてンのか?」

佐天「うひゃぁ!? は、はい、何でしょう!?(顔近い、顔近いってば!///)」

一方通行「だから、着いたっつってンだろォが」

佐天「はい?」

一方通行「……降りろって言ってンだよ」ハァ

佐天「……うわわ!?」

・翌朝、月詠小萌のアパート

カタッ

結標「……ん、ポスト……?」

結標(あ、チップが届いたのね。新聞より早い時間だなんて海原達は真面目にお仕事したようね)

小萌「…………」スースー

結標(小萌はまだ寝てる……これなら後で新聞と一緒に回収すれば気づかないでしょうね)

結標(さて、それじゃ小萌が寝ている間にこの辺りの風紀委員の支部を調べておきましょうか)

小萌先生は友情出演というか画面に映るだけのモブキャラ扱いです、すまん
というわけでほのぼの展開からようやくシリアス分が増えてきたよ!
ってところでお昼の分はここまでで

佐天さんお姫様だっことかマジ羨ましい[ピーーー]

パ○ソ○ックw 皆ほんと発想がすごいぜ……書き手としては見習いたい限りだ

>>454
落ち着けワースト、君の出番はまだまだ先だ

というわけで夜の分を投下していくぜよ

・AM07:00

結標(守護神が居るとしたら第7学区の風紀委員、これがこの都市のハッカー達の間での定説)

結標(とはいえ、普段自分達の居る学区にそんな人物が居るなんて俄かには信じ難いわね)

シュン

結標(まあいいわ、この辺にある風紀委員の支部は一通り確認できた。後は複製したチップを座標移動(ムーブポイント)で各支部に送り届ければ第1段階は終了ね)

結標(守護神さん、もし本当に存在しているのなら、せめて私達の邪魔はしないで欲しいものね)

シュン

結標(後は……風紀委員第一七七支部、あの子憎たらしい空間移動能力者が居る支部か……)

結標(ふん、いつまでも過去を引き摺ると思ったら大間違いなんだから)

シュン

結標(……これで良し。後は守護神が反応するかどうか次第ね)

今日は深夜の部はなしなのかな?

・AM07:20 とあるキャンピングカー

土御門「都市(まち)に出ていた結標から連絡があった。チップを周辺の風紀委員の支部に届け終わったそうだ」

海原「後は守護神がチップの中身を読むのを待つばかりですね」

一方通行「どの道、相手があのメルヘンだってンならあまり長引かせたくはねェ」

土御門「そうだな。守護神の出方の如何にしろ13:00にはクラッキングと直接の捜索とを開始する」

海原「守護神がクラッキングを見逃してくれれば発見は時間の問題」

一方通行「そォじゃなけりゃしらみ潰しってかァ? ハッ、面倒な話だ」

・AM09:00 とある学生寮

佐天「よし、支度はこんなもんかな」

佐天(今日はセブンスミスト集合で御坂さんや初春達と合流して、そのまま午前はショッピング。セブンスミストの中でお昼も食べちゃって午後は今週封切りの映画)

佐天(ビバリー=シースルー監督の新作……いつもならとっくにチェック済みなんだけど、ここのところイベントてんこ盛りだったから全然予習してないなー)

佐天(っていうか既に昨日の帰りが下手な映画よりよっぽどファンタジーな帰り方だったし)

佐天(お姫様だっことか初めて見たっていうかされたというか……///)

佐天(あ、そういえば帰り際……)

一方通行『明日は超電磁砲と出かけるっつってたよなァ。なるべく一緒に行動して、超電磁砲から離れねェ方がイイぞ』

佐天(あれってどういう意味だったんだろ? 一緒にお出掛けするんだから一緒に行動するのは当然だと思うんだけど……?)

佐天(っといけない、そろそろ出掛けないと)

・AM9:40 セブンスミスト前

佐天「あ、御坂さーん、白井さーん」

美琴「おはよう、佐天さん、初春さん」

黒子「おはようございますですの、お二人とも」

初春「御坂さんも白井さんもおはようございます」

佐天「これで皆揃いましたね」

美琴「よーし、それじゃ早速ショッピングとしゃれ込みますか」

黒子「今日こそはお姉様に脱お子様趣味のお洋服を」

佐天「じゃあ私は初春にエロスなパンツを!」

初春「何言ってるんですか!?」


ブブブブブ ブブブブブ

美琴「? 黒子、あんた携帯震えてない?」

黒子「あら、本当ですの。ちょっと失礼しますわね」

初春「私のにもメールが来てますね……」

黒子「あら、これは固法先輩……? 休日の朝から先輩からのコール……嫌な予感しかしませんの」ダラダラ

黒子『はい、もしもし……え? はぁ……えぇと、手が空いているかと問われますと空いていないとも空いているとも……』

佐天「電話、固法先輩からみたいですね」

美琴「今日は黒子抜きかしらねー、あはは」ポリポリ

佐天「初春のメールは何だったの? もしかしてそっちも呼び出しだったりして」

初春「……うぐっ」


美琴「不審なメモリーチップ?」

黒子「えぇ、177支部を始めとして第7学区の風紀委員の支部に暗号化されて中身の読み込めないメモリーチップが届けられていたそうですの」

佐天「暗号……そっか、パソコンに強い初春の出番なわけだ」

黒子「そういうわけですので、私は初春を177支部まで送り届けて参りますわね」

初春「ちょっと待って下さい白井さん、その言い方だとまるで私だけ仕事させてご自分は御坂さん達に合流するみたいじゃないですか」

黒子「そうに決まってるじゃありませんの。暗号化されたメモリーチップだなんて私の出番はありませんわよ」

美琴「こら、黒子。初春さんだけに押し付けるなんて駄目よ」

黒子「お姉様までそんな!」

美琴「それに、メモリーチップの中身次第じゃあんたの出番だってあるかもしれないわけでしょうが」

黒子「うぐっ……なんて的確な指摘を……」

初春「そういうわけですから、白井さんも暗号が解けるまで付き合ってもらいますからね」

黒子「あんまりですの~~!」


美琴「……と、いうわけで2人きりになっちゃったわね」

佐天「ですねぇ……」

美琴「まあ、こうなったらショッピングだけにして、映画はまた今度皆でっていうのもありよね」

佐天「……そうですね。せっかくここまで来たんだし、お店見て回るくらいはしましょうか」

美琴「でも、午後どうしよっか。映画見に行っちゃっても私は別にいいんだけど」

佐天「うーん、とりあえずお店見ながら考えません? 最悪お昼食べながら決めてもいいですし」

美琴「ま、それもそうね。それじゃ行きましょうか」

佐天「はい、御坂さん」

美琴(そういえば……なかなか佐天さんと2人だけなんて状況にならなかったから結局詳しい話を聞けてなかったのよね……これはこれでいい機会かも)

>>466
や、すまん きぬはた荘読んでたら日付変わってたw

というわけで再びビリビリのターン&黒春もとい守護神のターン
というところで明日に続く >>1の都合に振り回される黒子の明日はどっちだ!

やたら勘違いしてる人が多いけど、セブンスミストって服屋の名前なんだけどな・・・

>>464
ワーストの出番がある・・・だと・・・、もうこれは期待しか出来ない

>>477
アニメの描写からするに「セブンスミスト」は建物内の一店舗じゃなくて、
建物全体を指してると解釈してた でもってあの規模なら飲食系の店舗も入ってるだろうと
まあ細かいところはSSなんでスルーしてくれw

>>481
第2話中の出番は予定してないからまったり待っててくれ

というわけで、今日のお昼の分投下するよー

・AM10:00 177支部

黒子「これが例のメモリーチップですの?」

固法「えぇ。今朝この辺りの支部に手当たり次第に届けられたみたい」

初春「監視カメラには届けた人物は映っていなかったんですか?」

固法「それがね……うーん、口で言うより見てもらった方が早いわね」

黒子「これは……この支部の防犯カメラの映像ですのね」

初春「あ!?」

固法「そう、どうやら空間移動系の能力で直に届けられているのよ」

初春「しかもチップだけが突然転送されてますから、これってテレポートじゃなくてアポートですよね」

黒子「いつぞやの能力者を思い出しますわね……」

初春「あー、白井さんが大怪我して病院送りになったやつですね」

固法「と、とにかく、透視した限りだとただのチップみたいだし、解析をかけてみましょう」

・AM10:10 セブンスミスト

美琴「あ、このワンピースとか可愛くない?」

佐天「花の刺繍がアクセントになってていいですねー」

佐天「御坂さんだとこういうシックなのも似合うんじゃないですか?」

美琴「モノトーンか……もう少し背があればかっこよく決まりそうだけどなぁ」

佐天「……確かに。高校生くらいの御坂さんが決まれば完璧な感じかも」

美琴「でしょ?」

美琴「でも佐天さんもそういうシック系でコーディネイトすると結構印象変わりそうね」

佐天「そ、そうですかね?」

美琴(……佐天さんって羽目をはずさないとこういう落ち着いた柄のが好みだったのかな? なんかさっきからいつもと選ぶセンスが違う感じが……)

佐天(うぅ、駄目だ……さっきから気が付けば白黒のとかばっかり見ちゃってる……。挙句に同じレベル5同士御坂さんを並べたらどんな感じかなとか、どこまで妄想する気だあたしは!?)

・AM10:50 177支部

初春「ふーむ……」

固法「どう? 初春さん」

初春「結構強度の強めの暗号でしたけど、多分これで解けるんじゃないかと。……ただちょっと気になることが」

黒子「何が気になるんですの?」

初春「この暗号、どうも風紀委員(ジャッジメント)で使ってる符丁をベースにしてあるみたいなんです」

固法「どういうこと?」

初春「う~ん、なんというか、まるで最初から中身を読んで貰うために送ってきたような、そんな感じといいますか」

黒子「はぁ……早くもきな臭くなってきましたの」

・同AM10:50

???「さて、今日はどこでナンパしてみるか……」

???(やっぱり第6学区や第8学区なんて日和ったのは駄目だったな)

???(単純な生徒数の多さに加え、下は中学生から上は高校生までの絶妙な守備範囲)

???(この第7学区なら釣れる女も居るだろう)

???(前に手痛い目にあったなんて理由で、この俺様が敬遠するなんてありえないよな。よし、やっぱり今日はこの第7学区で決まりだ)

・AM11:00

一方通行「で? 守護神のリアクションはあったのかよ」

土御門「いや、まだ何も」

海原「まあ、不審なメモリーチップをいくつか送りつけただけですからね。最初から守護神が対応してくるとも限りませんし」

土御門「仮に守護神以外の人間が解読したとしても、中身はクラッキングの予告同然だからな。どの道守護神が担ぎ出される展開にはなるはずだ」

一方通行「ハッ、堪ンねェな」

結標「まあ、177支部の空間移動能力者(テレポーター)なら下手に手は抜かないでしょうから、守護神のとこまで話が行くところまでは大丈夫じゃないかしら」

土御門「なるほど、ツインテの大能力者(レベル4)とは知り合いだったな」

結標「……」ギロッ

土御門「おお怖い怖い」

・AM11:20 セブンスミスト

美琴「少し早いけどここらで切り上げてお昼にしない?」

佐天「それもそうですね。もう少しするとお昼の混雑真っ只中って感じですもんね」

美琴「ここって上のフロアに食べ物系の店舗も在ったわよね?」

佐天「何食べます?」

美琴「そうだなぁ……せっかく黒子も居ないことだし、少しゆっくりできそうなお店にしましょうか」

佐天「う……そういうとこだとちょっと予算が厳しめかも」

美琴「たまにはゆっくり話をするのもいいでしょ。この美琴さんにまっかせなさいって」

佐天「いいんですか? それじゃゴチになりまーす!」

佐天(おお、よく考えるとこれって前に聞きそびれた一方通行さんのこととか、御坂さんの妹さんのこととか聞くチャンスかも?)

美琴(……ここでハッキリさせるわ。一方通行のことも、この間佐天さんが口走った『妹』のことも)

というわけでいよいよあの人物が……?
守護神の判断は、グループの動きは……といった感じで盛り上げてみたつもりなところで続く
目指せSpeed:50維持!
美琴は空回りネタ勘違いネタをやらすと本当に活き活きしてると思った今日この頃

>>492
「物体移動」で「アポート」って読んだ気がする

>>496
4巻から先読んでないからわからんのよ

>>415
今更だが打ち止めにベクトルチョップとか死ぬぞ

>>497
勉強になる。テレポートが自分ごと、アポートが物だけって勘違いしてた
引き寄せがアポートで、逆はアスポートなんだな

>>498
今更で申し訳ないが、
原作一通りとアニメの超電磁砲を見ていること前提な部分がちらほらありますですよ
ネタバレとなってしまう内容も多いのでこの先の閲覧には注意をしてくれい

>>503
一方さんが打ち止めに本気のベクトルチョップするわけ無いだろう? つまりはそういうことだ

というわけで待たせたな、今日も深夜の部開催だァ!

・AM11:30 177支部

固法「これ……一体どういうことなのかしら?」

黒子「額面通りに受け取れば単なる犯罪予告ですわね」

初春「でも、そんなことする意味が分かりませんよ。クラッキングをするなら相手に気づかれないうちにどこまで防壁を突破できるかが勝負なのに、事前にそれを予告するなんて防壁を強化しろって言ってるようなものです」

黒子「そうですわよねぇ……となるとこれには別の意味があることになりますわね」

固法「うーん……この予告によってどういう影響があるかを考えてみると……」

初春「まずは防壁の強化ですね。まともなネットワーク管理者ならクラッキングの可能性があると分かっているなら防壁の強度を上げたり、普段とは違うルートの回線を構築したり、後は重要なデータのバックアップを取ったりとかですかね」

黒子「単純に考えるならそういった行動がこのチップを送りつけてきた人物ないし組織にとって都合が良い展開ということですわよね」


固法「でも、警備員や書庫のデータならまだしも、風紀委員のサーバーにはそれほど重要なデータなんて入ってはいないわよね」

黒子「でしたらバックアップ狙いという線は置いておけますわね」

固法「となると、防壁を強化して欲しいってことかしら」

黒子「ふむ……他にクラッキングをしようとしている輩が居て、それの妨害とかですの?」

初春「でも、それなら匿名で通報してしまえばいいような気もしますし……」

初春「それに、今回の予告は学園全体の監視システムへのクラッキングです。しかもご丁寧に『探し物がある』とまで添えられてます」

黒子「その探し物の内容が更に強度の高い暗号で予告と一緒に収められている辺り、きな臭いなんてもんじゃないですの」

初春「このファイルが解凍出来れば早いんですが……パスワードの入力欄もちょっと変ですしねぇ」

黒子「『to:__________』ですか……一体どこへ行けというのやら」


固法「もしかして、宛名とか? わざわざ風紀委員の符丁をベースにした暗号、更にその中に探し物の内容の入ったファイル……これは明らかに見て欲しいってことよね」

黒子「なるほど……風紀委員の誰かしらにこの中身を知らせることが目的ですか」

初春「でも、それならますますおかしくありませんか? だって、相手が分かっているのなら特定の支部にだけでいいはずです。メモリーチップが届けられているのはこの支部だけじゃないんですよ?」

黒子「そうですわよねぇ……もしこれが宛名なら、第7学区の風紀委員ってことしか分かってない相手への届け物ってことになってしまいますもね」

初春「第7学区の風紀委員……メモリーチップの暗号を解読できるだけのパソコン知識がある……なんかそんな話どっかで聞いた……や、見たような??」

固法「あら、初春さんも? 私もなんかそんな話を聞いたことがあるような気がしてるんだけど……」

黒子「2人とも、何をおっしゃってるんですのよ。この第7学区で私達の知らない風紀委員なんて居ませんでしょうに。それに私の知る限り第7学区の風紀委員で一番こういったことに詳しいのは初春、貴方じゃありませんの」

初春「それはそうなんですけど……」

初春&固法&黒子「「「う~ん……」」」

・PM00:00

佐天「あ、このパスタ美味しー」

美琴「喫茶店風なのに意外と本格的よね、これ」

佐天「後でニンニクが気になりそうな感じですけどね」

美琴「香辛料ってどうしてこう匂いの強いものばっかりなのかしらねー」

美琴「でもあっちの人が食べてるふわとろのオムレツとか、あれもすごい美味しそうだし、意外と穴場を見つけちゃったかもね」

佐天「あ、本当だ、あれも美味しそー……うぅ、ダイエットしたい人にはなんて厳しいお店」

美琴「ああいうふわとろ感を出すのって火加減が難しいのよねぇ」

佐天「うんうん、分かります分かります。あのふわとろ加減はほんと難しいですよね」


佐天(火加減といえば、打ち止めちゃんのことどうやって切り出せば……)

美琴(なかなか話題を変える切欠が掴めないわね……当たり障りの無いトークじゃ埒が明かないわね)

佐天(えぇーい、女は度胸! 当たって砕けろ!)

美琴(ここはやっぱり多少不自然でも会話をこっちから会話を切り出さないと!)

佐天&美琴「「あの!」」

佐天「あっ、え、えーと、その御坂さんお先にどうぞ」

美琴「ふぇ!? ああ、いいって別に佐天さんこそ先にどうぞ?」

佐天&美琴「「……」」

佐天(え、何、何なのこの流れ……)

美琴(うぅ、た、タイミングが取れない……何このあの馬鹿と話してる時のような間の悪さは)

・PM00:10 177支部

黒子「もう予告まで1時間を切りましたわね……初春、とりあえず防壁の構築だけでもしてしまってはいかが?」

初春「そうですね……無理矢理復号するとしても後30分はかかっちゃいそうですし……」

固法「……あっ!」

黒子「どうかされまして? 固法先輩」

固法「思い出したのよ、さっきの話!」

初春「第7学区のパソコンに強い風紀委員の話ですか?」

固法「そうそう、それよそれ! 都市伝説の特集か何かで見たんだわ!」

初春「あー! そうか、それですよ!」

黒子「……はぁ?」


初春「ほら、白井さんこのサイトのここを見てください」

黒子「都市伝説ねぇ……えー、何々……学園都市に凄腕のハッカーが居る……?」

固法「しかもそのハッカーは風紀委員で、けれども上層部はその力を当てにしていないのでそのハッカーの居る学区だけ不自然にセキュリティが高いという奇妙な状況を生み出している」

黒子「それがこの第7学区だというのですの?」

固法「そういうこと。これならさっきまでの疑問に対して合理的な答えになるんじゃないかしら」

黒子「しかし……都市伝説だなんて……えぇ~?」

初春「えぇっと、このサイトの投稿文によると……その凄腕ハッカーは通称『守護神(ゴールキーパー)』、だそうです」

固法「goalkeeper、ね……試すだけ試してみましょうか」

『to:goalkeeper』

初春「……行きますよ?」

黒子「ま、ダメ元ですの、やっておしまいなさいな」

初春「ラジャー」タンッ

ようやく初春達がメモリーチップの内容に迫るがグループの行動開始まで既に1時間を切った、
みたいな展開のところで明日に続く

原作だと守護神の居る詰め所は結構簡単に特定されているんだけど、
アニメの描写だと原作の詰め所と177支部の位置とか規模が違うんだよね
どうせ違うならと第7学区丸ごと黒春のセキュリティ下にしてみた
このSSは佐天さん好きーな>>1がお送りしているためアニメ設定を一部優先しております
でも黒春もプッシュと、ぶっちゃけイイとこ取りです。節操無くてすまんw

原作よく知らないけど初春って自覚が無かったのか・・・

眉毛さんはいずこ

>>519
K条さんしかり、K山先生しかり、K萌先生しかり、
都市伝説の張本人はその自覚が無いというとある世界の法則に従ってみました

>>520
重福さんは素で発想に無かった とりあえず第2話中の登場は無理っぽい

というわけでお昼の分、いっくよー


固法「あっ!」

初春「どうやらパスワードは正しかったようですね……」

黒子「鬼が出るか蛇が出るか……」

初春「これは……!?」

黒子「垣根帝督? この人物が探し物……というか、探し人ですの?」

固法「垣根って……第二位のレベル5!?」

黒子「えぇ!? はー……きな臭いどころかヤバイ事件確定ってところですわね」ハァ

初春「……あ、あぁ……なんで……?」

黒子「初春?」


黒子「初春! 一体どうしましたの?」

初春「……っ、白井さん、固法先輩、すぐに監視衛星とこの辺り一帯の監視カメラの使用の申請を!」

固法「それはいいけど、理由は?」

初春「……2人とも、10月上旬頃に高レベルの能力者同士の戦闘に巻き込まれて、私が負傷したことがあったの覚えてますか?」

黒子「ええ。……まさか!?」

初春「はい。すぐに情報管制が敷かれて事件の詳細については閲覧不可になってますけど、その時の高レベル同士の片方がこの垣根って人物です。間違いありません」

固法「そんな前科のある人物を胡散臭い連中が探してるわけよね……」

黒子「よりにもよって超能力者(レベル5)ときましたか……最悪ですの」

初春「ええ、場合によっては大規模な戦闘が起こる可能性があります」

・PM00:30 セブンスミスト

???「失礼、お嬢さん方」

佐天「……はい?」

美琴「はぁ? 誰よあんた」

???「相席してもいいかな?」

佐天「……え、ナニこれ、ナンパ?」

美琴「席ならまだ他にも空いてるわ。それと、どちら様だっつってんでしょ?」

垣根「垣根帝督。第二位って言った方が分かるかな?」

美琴「……はぁぁ!?」


垣根「いやなに、可愛いお嬢さん達がまるでラブコメのワンシーンのような会話をしていたものだからつい気になってね」

美琴「そんな程度の理由でわざわざ第二位が声を掛けてくるわけ?」

垣根「可愛い子を口説くのに理由は要らないさ」

美琴(うげぇ、海原っぽいこの空気……苦手なタイプだわ)

佐天「え、第二位って本当に?」

垣根「もちろん」

佐天「うわー……御坂さんに続いて第一位と知り合っただけでも奇跡だと思ってたけど、更に第二位に遭遇かぁ……え、ナニこれ私今確変来てる?」

美琴(第一位……やっぱり普通にその単語が出てくるのね……)

垣根「…………何?」


 その瞬間垣根の纏う空気が変わったことに気が付いていたのは、彼と同じ超能力者(レベル5)たる第三位、御坂美琴くらいだった。

 ドゴンッ!! という轟音と共に喫茶店の一角が崩壊した。

 まるで竜巻でも発生したかのような強烈な衝撃波と風圧で、テーブルから椅子から垣根帝督の周囲にあったものは全て吹き飛ばされ薙ぎ払われた。『その席に着いていた人物達』も当然無事ではすまない。
「俺は一般人には基本手は出さないんだけどよ、テメェが第一位の知り合いだってんなら話は別だ」
 店の端まで吹き飛ばした少女に向かいゆっくりと歩を進める。別に彼の能力なら一瞬で間合いを詰めることも出来なくは無いが、それでは面白くない。

 自分の身に何が起こったのか佐天には理解できなかった。分かるのは吹き飛ばされた時に壁に打ちつけた全身が痛みに悲鳴を上げていることくらいだ。吹き飛ばされた時に耳をやられたのか音はろくに聞こえない。横倒しに倒れたまま霞む視界で捉えたものは彼女に向かって近づいてくる垣根帝督の姿。……そして、更にその後方で立ち上がる頼れる友人の姿だった。

 咄嗟に磁力を放出し不可視のクッションを作ることで美琴は吹き飛ばされた衝撃から身を守ることが出来た。が、それだけだ。垣根帝督の攻撃に気づくことは出来なかった。不運なことに彼の意識が向けられていたのは同席していた佐天涙子の方であり、彼女の方ではなかった。
 だから反応が遅れた。
 もし垣根帝督の『敵意』が美琴本人に向けられていれば、また違っていたかもしれない。しかし結果としてそれが致命的な力量の差を美琴に伝えていた。感覚的に理解できた。自分では垣根帝督には及ばないと。
 けれどここで引くことは出来ない。
 垣根帝督は悠然と佐天の方に向かって歩を進めている。このまま放置すればどうなるかなど考えるまでもない。
「待ちなさいよ……。この私を、御坂美琴を無視すんじゃないわよ!」
 敵わないと知りつつも声を荒げる。超電磁砲(レールガン)、御坂美琴に大切な友人を見捨てるという選択肢は、無い。

というわけでお昼の分はここまで

ごめ、シリアスにシリアスにって念じてたら普通に小説になってた
カッキー退場までこのノリで行くと思う、悪いね、テヘ☆

>>1 超乙です!
ドキドキハラハラ(・_・;)

         ・ ・
佐天「そうだ、ここはメロンパン入れにしよう」

>>554
ていとくんの脳みそがメロンパン入れか…胸が熱くなるな

>>555
 トリビアの泉かよww

八嶋「ハーイ いらっしゃいませ~っ!」

御坂妹「ほうまの…んむ」ペチャペチャ

上条「ん……く……っ、やめ…」

御坂妹「ひもひいいへふか?」ピチャ

上条「…か………くぁ…つ」

御坂妹「あむ……ほうま…」ペチャピチャ


…中学生とは思えない程のフェラテクを披露する御坂妹とは裏腹に、小さな口に収められている上条の息子は早くも限界を迎える寸前だった。


上条「あ……っ、ん…や、ヤバ…い…!」

御坂妹「だひへも………いいへうよ」

上条「う、く…ん……で、出…!」



ビュリュリュリュリュ

御坂妹「!……んくっ、んぐ、ん…く……」

御坂妹「ぷぁ」


…上条は、不覚にも口の中で果てた。

うん本当にゴメンなさい
誤爆

もしかしてすさまじくKYなタイミングで上条さんきちゃった気が…

海原「よく諦めなかったな、褒めてやんよ(キリッ」
土御門「さて、そんじゃきっちり後片付けと行くか(キリリッ」

美琴テラ空気wwww

以下、>>1への応援で埋まります

>>601
ごめw 素直に気絶したとかって一言はさんでおけば良かったよね、今更だけど

>>597-598
いろいろグッジョブb 多分君らの予想が一番近い

>>622-625
応援は素直に嬉しい 今日の夜にはいつも通りな感じに戻れるかな?

というわけで本日もお昼の分投下していくんだぜい


「ハァ?」

 壁に開けた穴から通りの向かい側を見下ろしてみれば、何かと因縁のあるツンツン頭の少年の姿が見えた。

「ちょ、ちょっとー!? え、これどうなってんのー!?」

 なにやらあたふたと慌てふためいている様子である。だがそれ以上に見過ごせないものが視界に入って来た。ツンツン頭の少年の先に、『今まさに光の粒子になって崩れていっている垣根帝督の姿』が見えるのは一体どういうことなのか。

「オイ」
「あ、一方通行!? 何でお前がここに!」

 ちょうど頭の方から崩れていった感じなのだろう。一方通行が地上へ降り立った時には既に垣根帝督は足先が僅かに残っているだけで、その足先すらも見ているそばから光の粒子になって空気中に溶けるように消えていくところだった。その垣根帝督が居たはずの場所を指差しながら問い質す。

「何が一体どうなった? 詳しく説明しろ」
「いや、上条さんにも分からないというかむしろこっちが説明して欲しいというか……」


 再び少し時間を戻そう。
 爆発と稲光を目撃した後、我に返った上条はまず走ることにした。よく見知った少女の安否を確かめるためだ。光の走った方向へと走りながら携帯を掛けてみる。

(繋がらないか……ビリビリのやつ、今度は何やってんだ!?)

 程なくして事件が起きているであろう場所が見えてきた。かなり上の方だが窓から黒煙が出ており、入り口と周囲を警備員が固めているのだからほぼ間違いないだろう。とはいえ周囲を警備員達が固めている状況では中の様子は分からない。

(どうにかして中に入れないか? いや、でもまだ何が起きてるのかも俺分かってないし……)

 思案しながら野次馬達の輪から少し離れ、警備員や更にその周囲に群がる野次馬の中に見知った顔が無いか探してみることにした。何が起きたか聞ければ最高で、そうでなくとも何かしらの情報は聞けるかもしれない。見渡し易い場所を探して車道を挟んでビルの向かい側へと移動していく。
 ゾワリと、鳥肌が立った。何かもの凄く不運なことが起きる気がした。事件現場の窓を見上げようとして、僅かだが何か光った気がした。

(……え? うぉぉおおお!?)

 遅れて爆音と、何かが壁を突き破ってが飛来してくるのが見えた。
 咄嗟に頭を庇い屈みこむ。
 ドゴン! と自分の後ろの壁に何かが突っ込んだ破壊音と、まさにその何かが起こした衝撃波が伝わってきた。

(ビリビリの超電磁砲か? あ、危なかった……)

 振り返ると見事な大穴が開いた壁面と、崩壊した瓦礫で滅茶苦茶になった惨状が見て取れた。そして、もやの中に明らかに人ならざるシルエットが浮かび上がっていた。ほぼ人間の形の人影であることは間違いないのだが、まるで『天使の翼』のようなものが付いているのはどういうことか。まさかまた魔術絡みだとでも言うのか。戦慄する上条の耳に目の前の人影の発する声が飛び込んできた。

「痛ってぇな……そしてムカついた。やっぱあの野郎はブチ殺さねぇとな。それとあの小娘も、生意気な第三位も、全部まとめて叩き潰す!」
(ッ!? こいつ、今何て!?)

 詳しい事情は相変わらずさっぱりだったが、今の台詞から美琴が戦っていて、その相手が目の前のこいつであろうことだけは分かった。そしてこの何者かがまだ戦う気であることも。

「待てよ」
「はぁ? 誰だよテメェ……俺様の邪魔をするってんなら容赦はしねぇ」
「いいぜ、テメェがまだ戦うって言うんなら、そうやって御坂美琴とその周りの人間を傷つけようって言うんなら……」

「まずはその幻想をぶち殺す!!」

 白い翼による防御は少年の右拳に触れるそばから溶けて消えた。今しがた第一位から殴られたばかりの箇所へ、今度は幻想殺し(イマジンブレイカー)の宿った右拳が叩き込まれる。

 バキン! と少年にとっては聞き慣れた音が響くのは同時だった。


「で、これか」
「その、右手で殴ったらそこからどんどん崩れ始めたっていうか」

 まさかその何者かが完全に異能の塊だったとは予想外だったと言うしかない。突然現れた一方通行に問い質され、更なる混乱に陥る上条。

「なあ、一体何が起こってんだ? 俺の右手で打ち消せたってことはあれって能力か何かで作られたものだったんだよな?」
「黙ってろ。今考えてる」

 そしてそれは一方通行にとっても予想外のことだった。まさかあれだけ暴れていた第二位が本物ではありませんでした、などと誰が予測できるだろう。

(……いや、今思えば確かに手応えが妙だった。前に戦った時と比べンと何かが違った。ありゃどっちかってェとあの天使モドキに近ェ感じ……)
「ハッ、なるほどな……そォいうことか」
「勝手に1人でご納得されてる!? なんだかもの凄く説明スルーで置き去りにされる展開が予測できますのことよ!?」

 一方通行の予測通りならこの事件はこれで一段落だ。当面の危機は去ったと見ていい。何やら横で喚いているこの少年にはいろいろと言いたいこともあるが、というか非常にウサ晴らしがしたいところではあるのだが、とりあえずやることが出来た。最後の最後で横から掻っ攫って行ったのだ、この少年に雑用を押し付けてもバチは当たるまい。

「オイ、もう中は安全だ。警備員連れてケガ人どうにかしてこい」
「やっぱりスルーですか! っていうか何だと、ケガ人だって!?」
「超電磁砲と後2人、とっとと病院に運んでやれ」
「っておい、お前は手伝わないのかよ!?」
「俺ァまだやることがある。っつゥわけだから任せた」

 言うだけ言うと一方通行は高く飛び上がり、そのまま空中で突如として虚空へ消えた。

「だ、誰か上条さんに説明をー!」

 とりあえず、どうやって警備員にこの事を伝えればいいのだろう。っていうかむしろさっきから警備員に包囲されている気がする。明らかに騒ぎの関係者としてロックオンされた空気満点だ。このままもみくちゃにされると、せっかく無傷だった左手の買い物袋は確実に駄目になるなぁと、上条はぼんやり思うのだった。


 1台のキャンピングカーが裏通りを選んで走っていた。

「良かったの? 怪我した子の中に知り合い居たんでしょう?」
「命に別状はねェよ。それにまだ後片付けが残ってやがる」

 一方通行は戻ってくるなり第二位を保管していた研究施設に連絡を取るよう言い放った。目下、僅かに残っている秘匿回線を使うためにアジトの1つへと向かっているというわけだ。

「その件なのですが、研究施設に連絡をといっても何をお聞きになるので?」
「それ以前に垣根帝督、あれは一体どういうことだ?」

 矢継ぎ早に質問が飛ぶ。

「ありゃァAIM拡散力場の集合体、言ってみりゃ立体映像みたいなもンだ。多分だけどな」

 はぁ!? と残る3人の声が揃う。

「待て待て待て待て、それじゃあれは何か、偽者だったってことか?」
「能力は間違いなく本物だったがな」
「あれが本人ではなかったというのでしたら、では本物はどこに?」
「それを今から確かめンだろォが」
「っていうか何? 未元物質ってそんな器用なことができるわけ?」
「良くも悪くもありゃ常識外れなンだよ」

 3人が言葉を失う。超能力者(レベル5)がどれだけ規格外か改めて思い知らされた気分だ。

「連絡が取れたら、ありったけのAIM拡散力場の観測機と、AIMジャマーを用意して保管してた場所を調べ直すよォ伝えとけ。次の連絡が来るまで俺ァ寝る」

 いや、もっと詳しく説明を。この瞬間、グループのメンバーの心は間違いなく一つになった。一方通行以外の3人の心が、だが。

というわけで未元物質編ももう少しだぜ!
残すは事件の解決部分と怪我人出てるから病院部分と、エピローグといったところ

夜の分からいつもの台本形式に戻れる……予定
うん、だってまだこれから書くからさ、予定は予定 テヘ☆

上条さん「幻想殺しで消える天使もどき」なら、風斬の同類だと思い至らないのだろうか?

これで卵全滅だったらメシウマだったのに

ていとくくんの設定かっけーな

>>637
もの凄く混乱してたのでそこまで思考が回らなかったってことで一つ

>>640
>>629の最後の2行をもう一度読んで欲しい

>>647
ありがとう 実は冷蔵庫を登場させると決めた時点でずっとていとくんの扱いを考えてた
一応アバウト時空とはいえ原作よりで内容を考えてたから、
矛盾の少ない設定をどうにか捻り出したという感じ
まああの2人がガチバトルしちゃうとあれだってのもあったんだけどw

というわけで、今日も夜の分投下するよー

・とあるアジト

一方通行「で? 結局どォなった」

海原「先ほど研究施設の方から連絡が届きましたよ。無事見つかった、とね」

結標「結局どういうことだったわけ?」

土御門「例の白い直方体を保管していた部屋から不自然に高いAIM拡散力場の数値を検出。その後大量のAIMジャマーでそれを中和したところ部屋の風景に同化していた白い直方体の擬態が解けて発見……ということらしい」

結標「白い直ほ……ああもう、面倒だから冷蔵庫でいいわよね。そっちの冷蔵庫が見つかったって方は私も報告聞いたわよ」

結標「そうじゃなくて、冷蔵庫じゃない方の垣根帝督はなんだったのかって聞いてるのよ」

一方通行「幻想御手(レベルアッパー)事件、知ってるか?」

土御門「まあ、聞いたことくらいはあるな。例の超電磁砲も関わってたとか」

一方通行「そのレベルじゃ駄目だな。機密レベルの資料に目ェ通せ」


海原「ええと、もう少し分かりやすく説明していただけるとありがたいのですが……生憎と僕の力は貴方達とは少し仕組みが違うもので、AIMについても通り一遍等の知識がありませんので」

一方通行「チッ、資料は後で自分で目ェ通せよ? あの事件でな、AIMバーストっつう現象が確認されてる」

結標「あ、何か聞いたことある気がするわね」

一方通行「平たく言っちまえばAIM拡散力場は上手く方向性を与えてまとめてやれば実体化できンだわ」

土御門「……なるほどなるほど、分かってきたぜい」

一方通行「例えるなら濃度の高い水溶液に種になる結晶を入れるとデカイ結晶が取り出せるようなもンだな」

海原「つまり、今回はその種結晶の部分に未元物質が関わっていたと?」

一方通行「っつか核そのもの、だったみてェだがな」

土御門「何にせよこれで今回はこれでお役御免というわけだな。研究施設の方も、これからはAIMジャマーを複数個設置して保管体制の見直しをするそうだ」

結標「……なんだか哀れな話よね、第二位も」

海原「まぁ、僕らが言っても詮無きことってやつですよ」

一方通行「ハッ、違ェねェ」

・とある病院

美琴「つかなんでアンタまでそんなんなってるわけ?」

上条「うぅ、不幸だ……」

黒子「というかまた貴方ですの? 助けに来ておいて警備員に取り押さえれそうになってボロボロという辺り、なんとも締まらないですのね」

佐天「あの~」

美琴「どうかした? 佐天さん」

佐天「いや、何か御坂さんと白井さんは普通に話してるんでお二人の知り合いだろうってことは分かるんですが……」

佐天「あ、佐天さんはこいつと面識無かったっけ?」

黒子「知らない方が幸せということもありますのよ」

上条「うわ、何かもの凄い失礼なこと言われてないか俺」


黒子「お姉様だけで飽き足らず、行く先々でフラグを立てているような野蛮人と知り合いになる時点で十分不幸でしょうに」

上条「異議あり!」

美琴「却下に決まってんでしょこの馬鹿」

上条「えぇぇ!?」

美琴「というわけでもしこの馬鹿とまた会うことがあれば、仕方が無いからその時には名前を聞けばいいわ」

黒子「まったくですの。出来得ることなら佐天さんや初春にはこの殿方とは一生縁遠いままで居て欲しいものですの」

上条「ちょ、助けに来た人にその言い草は酷いんじゃない!?」

美琴「どうせアンタは最後にオイシイとこ持ってっただけでしょうが。まあ、助けに来てくれたことは褒めたげるけど」

黒子「それにしても、またしても貴方に借りを作ってしまうなんて……このまま油断していると返済できないくらいに負債が膨らみそうで嫌ですわね」

美琴「大丈夫よ、黒子。アンタで返せないなら私なんて一生かかっても返せないぐらい負債膨らんでるんだから」


佐天「は、はぁ……なんか良く分かりませんけど、聞き様によっては一生かけて恩返しみたいな風にも聞こえなくは」

美琴「なななな、何を言ってるのよ佐天さん!?」

黒子「お姉様っまさかそこまで考えた未来設計を!?」

美琴「と、とにかく! 今日はもう遅いから各自自分の病室へ戻った戻った!」

上条「っと、もうこんな時間か。確かにそろそろ消灯時間だな」

黒子「話を逸らそうなんてそうはいきませんわよ!」

美琴「ケガ人はおとなしく寝てなさいよ!」

上条「仕方ない、白井は俺が連れてくよ」グイッ

黒子「あ、ちょっと! キーッ! ほんと何なんですのその右手! ああ、お姉様~!」ズルズル

佐天「さ、さすが白井さん……あちこち包帯巻かれてるこの状態でよくもまあ」


美琴「ほらほら、佐天さんも自分の病室に」

佐天「あの、ちょっとだけ……いいですか?」

美琴「佐天さん?」

佐天「御坂さん、さっき『最後にオイシイとこ持ってっただけでしょうが』って」

美琴「ああ、アイツのこと? 別に大した意味じゃないわよ」

佐天「いえ、あの、そうじゃなくて」フルフル

美琴「どういうこと?」

佐天「あれって、一方通行さんが来た時に気が付いてたってことですよね?」

美琴「…………なんのことかしらね」


佐天「……そうですか」

美琴「私はあの時気を失ってた。……そういうことにしておいてくれないかな」

佐天「あの! 私が……私が聞いちゃダメなことですか?」

美琴「……うん」

佐天「……分かりました。これ以上は聞きません」

美琴「さっき黒子が言ってたでしょう? 知らない方が幸せなことってやっぱりあるんだよね」

佐天「御坂さん……」

美琴「だからさ、ごめん」

佐天「いえ、私の方こそなんか……すみません変なこと聞いちゃって。それじゃお休みなさい」

美琴「うん、お休み」

とりあえず今日の分はここまで

カッキー退場で未元物質の影響が無くなったから今日から無事に台本形式に戻ったぜい
どうよ、帝凍庫設定でもシリアスはやれるんだぜい? とか言ってみる、テヘ☆

というわけで今度は美琴のターンというところで続く


最後の常盤台の二人は失礼通りこして無礼だな


もしかしてていと君これで退場?

>佐天「あ、佐天さんはこいつと面識無かったっけ?」
揚げ足取る気は無いんだが、ワロタwwww


美琴「はぁー、何やってんだろ、私……」

美琴(けど、まさか一方通行にこの私が助けられるとか、一体何の冗談よ)

一方通行『そォだな。良く頑張った』

一方通行『重症な所は無さそォだな……そのまま寝とけ』

美琴(あの時、確かに私はもう気が付いてた。第二位が吹き飛ばされる瞬間もこの目で見た。佐天さんの手当てをしてるのも……)

美琴(少なくとも……私の知ってる一方通行じゃなかった。あいつがあんな風な普通の顔も出来るなんてこと、私は知らない)

美琴(あいつのしたことを、あいつのやってきたことを許すつもりは無いし、今も思い出すだけでどうにかなりそうだけど……けど、)

美琴(私は本当に何も知らない。一方通行があの実験の後何をしていたのか、そもそも一方通行がどんな人間なのか、何も……)

・病院内、通路

佐天(うぅ~ん……御坂さんと一方通行さんって昔何があったんだろう?)

佐天(一方通行さんや打ち止めちゃんは訳ありって言ってたけど……)

佐天(どうにもこう、ヘビーな雰囲気というかなんというか……)

佐天「知らない方が幸せなこと……か」

御坂妹「何やらお悩みのようですね、とミサカは思わず声を掛けてしまったけどどうしようと独白します」

佐天「あれ? 御坂さん? え、どうしたんですか?」

御坂妹「いえ、私はお姉様ではありません。検体番号10032、通称御坂妹と呼ばれているミサカです、と懇切丁寧に説明してみます」


佐天「えぇ!? 妹さん!? あ、でも確かにさっきまで巻いてた包帯とかが無い……」

御坂妹「厳密には妹というわけではないのですが、面倒くさいのでもうそれでいいやとミサカはこれ以上の説明を放棄します」

佐天「瓜二つってこういうことを言うんですね……御坂さんと全然見分けつかないや」

佐天「あれ、てことは3人姉妹だったんですか? その患者衣を見るに妹さんも入院中?」

御坂妹「私が入院しているのは今回の事件とは別件ですから、ご安心ください、とミサカはとりあえず片方の質問に答えます」

御坂妹「3人姉妹なのかという質問にはそうではない、とだけお答えしておきます。この件に関しては直接お姉様か上位個体にお聞き下さい、とミサカは自分の裁量の範囲で答えます」

佐天「ふ、複雑な家庭の事情があるのかな……」

御坂妹「どうやらここまでの会話からみるに、受け答えもしっかりしていますし怪我の方は大したことは無いようですね、とミサカは確認を取ります」


御坂妹「実は上位個体がお姉様と貴方のことを酷く心配していて、誰か様子を見てきてーとしつこかったもので……」

佐天「上位個体……? あ、打ち止めちゃんが何かそんなこと言ってたような?」

御坂妹「はい、その打ち止めと呼ばれる個体で間違いありません、とミサカは貴方の疑問を肯定します」

御坂妹「この時間ですので交通手段や連絡手段が限られていることと、一方通行から本日外出禁止を言い渡されたようで、直接訪ねることも出来ずと、それでこのミサカにお鉢が回ってきたのです、とミサカは事情を説明します」

佐天「外出禁止?」

御坂妹「一方通行のことです、恐らく今日の事件に関して事前に何らかの情報を得ていたのでしょう。危険な目に合わせない様に外出自体を禁止していたのではないかと……」

佐天「……あ、そういえば今日はなるべく御坂さんと一緒に居ろ、はぐれるなって昨日言われたような」

御坂妹「一方通行も最近妙にフラグを立てるようになりましたね……」

佐天「は? え、フラグ?」

御坂妹「ああいえ、こちらの話です、とミサカははぐらかします」

御坂妹(今の話を報告すると、ミサカネットワークの『一方通行上やん病感染疑惑スレ』がまた伸びそうですねと、ミサカはあのネタにも手を出すかどうか迷っていることを暗に示してみます)


御坂妹「それではこれからお姉様の方にも顔を出してきますので、とミサカはこの場を離れることを伝えます」

佐天「あ、はい、お休みなさい」

御坂妹「そうそう、その一方通行なのですが、事件をある程度予期していて、にも関わらず貴方やお姉様を危険に晒したというのなら結構気に病んでる可能性があります」

御坂妹「深夜にでも様子をこっそり様子を見に来るかもしれませんよと、ミサカは先の展開を予告してみます」

佐天「えぇ!? あ、ちょっと!?」

御坂妹「では」スタスタ

佐天(行っちゃった……。え、この後一方通行さんが様子を見に!? え、マジですか!?)

・美琴の病室

御坂妹「というわけでお加減はいかがですかと単刀直入にミサカは尋ねます」

美琴「あんたねぇ……何堂々と私のところに顔出してんのよ」ハァ

美琴「さっきまで黒子とか佐天さんとかあんたのことを知らない子も居たのよ?」

御坂妹「あ……すみません、そこまで気が回っていませんでした、とミサカは己の落ち度を謝罪します」

美琴「あ、ごめん。その、あんた達のことを黒子達に知られると面倒とかそういうのじゃなくて、どうやって説明すればいいのか分からなくってさ……ってこれじゃ結局言い訳か、ごめん」

御坂妹「いえ、謝らないで下さいお姉様。その件に関してはお姉様は悪くないのですし、とミサカは慌ててフォローに回ります」

美琴「ほんと、駄目なオリジナルでごめんね……」

うっかり本文の前のレス入れるの忘れてたぜぇ……週明けの気だるいテンションの為せるわざだよね

>>662
うん、一応冷蔵庫は健在だから出そうと思えばいくらでもいけるけど、
このSSではとりあえずお役御免っぽい

>>660-670辺りの他にレスしてくれた人達
この>>1はちょっと感性がおかしいから感想はむしろ何でもウェルカムだぜ
そういう捉え方もあるのか、と結構こっちが勉強になることも多いしね
ただ、>>1はちょっとサドっ気入ってるから下手なことを言うと予想を裏切る展開が増えたりするんだぜ!☆
ただ突然小説モードになったのはやり過ぎたと思っている、反省している

>>675
いやん恥ずい☆
ノーストックで毎日ちょこちょこ書いて投下してるから推敲時間取れてなかったりするのよ
なので誤字脱字は生温い視線でスルーしてくれると嬉しいかも

御坂妹分が大増量の病院編、まだまだ続くよ
というわけでお昼の分はここまで

>>685
その役目は俺に任せるにゃー

帰ってきたら何このカオスな流れw
スレが伸びてるから何かと思えば……お前らやっぱりセンスあるなぁ畜生w

特に>>687-690の流れは素晴らしいb

というわけで? 今日も夜の分投下していくぜい


御坂妹「……」スッ

ポンポンナデナデ

美琴「……へ? あの、何……を?」

御坂妹「ミサカネットワークに泣きそうな相手を宥める時の行動としてアンケートを取ったところ、この行動が抱きしめる、甘い言葉をささやくなどと共に上位にランクインしました。と、ミサカはこの行動の意味を説明します」

美琴「……馬鹿、普通そういうのは妹じゃなくて姉の役回りでしょ」グス

御坂妹「お姉様は何も悪くありません。責められるべきは『実験』を計画立案した研究者やそれを推し進めた学園都市そのものであり、ミサカ全体としての総意としてお姉様を悪く思っている者など居ないとミサカは断言します」

美琴「うー……何なのよこれぇ、もう、お姉さんの立場台無しじゃないのよ」

御坂妹「泣き止むまで優しく傍に居てあげるのが高ポイントだと、上位個体からの受け売りですがミサカは暗に好きなだけ泣いていいですよと伝えます」

美琴「……馬鹿ぁ」


美琴「…………うし、落ち着いた」

御坂妹「少しはお役に立ちましたか? とミサカは短慮な行動ではなかったかと心配しつつ伺います」

美琴「うん、ありがとね。かっこ悪いとこ見せちゃったけど、おかげで少し吹っ切れた」

御坂妹「それは良かったです、とミサカはお姉様にお礼を言われたことを素直に喜びます」

美琴「それでさ、悪いけど少し聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

御坂妹「もちろん構いません、とミサカは――」

美琴「一方通行のことでも?」

御坂妹「もちろん構いません、とあえてもう一度言うことでミサカはどんな質問でもどんとこいということをアピールします」


美琴「じゃあ一つ目。佐天さんの話から推測するとさ、一方通行の傍に妹達(シスターズ)の1人が居るってことになるんだけど、これは合ってる?」

御坂妹「はい。厳密には妹達(シスターズ)の管制用上位個体ですが、彼女が一方通行の傍に居るのは事実です、とミサカは事実をそのままにお伝えします」

美琴「ちょっと待って。いきなり聞きなれないニューワードが出てきたわよ。管制用上位個体ってそんな子が居たわけ?」

御坂妹「お姉様にはなかなかお伝えする機会が無かったものですから、とミサカはしれっと答えます。ですが一度地下街でお目に掛かっては居るはずですよ、とミサカは更なる爆弾を投下します」

美琴「なんですと? 地下街っていつのことよ」

御坂妹「素直になれないお姉様が罰ゲームと称してあの人を連れ回していた時のことです、とミサカはその時のことを思い出しながら告げます」

美琴「だ、だからあの時のは本当に只の罰ゲームで……ってあの時!?」

御坂妹「はい、あの時です。とミサカは念を押します」


美琴「えー……あの時……あ、待って、何かあんたの他にもう1人確かに見たような気がしてきたわ」

御坂妹「記憶にありましたか、とミサカはやや複雑な表情で答えます」

美琴「ん? あれ?? ってことは上位個体ってあのちっこい子!?」

御坂妹「はい、そのちっこいミサカで間違いありません」

美琴「はぁ!?」

御坂妹「上位個体は全ミサカの管制用という位置付けのため、何かあった場合に上位個体自身を御しやすいよう成長段階を意図的に幼いままにしてあったためです、とミサカは理由を伝えます」

御坂妹「とりあえず、上位個体本人の詳細なプロフィールはお姉様が聞こうとしていたことではないでしょうから、それについてはまたの機会にしては如何でしょうかとミサカは提案してみます」

美琴「そ、それもそうか……じゃあ2つ目の質問ね。何でその子は一方通行の傍に居るの?」

御坂妹「あー、その質問できましたか……なら結局上位個体のことを詳しく説明しないといけないようですと、正直そろそろ説明に飽きてきたことを吐露しながらミサカはため息を吐きます」


カクカクシカジカ ~説明中~ コレコレウマウマ

美琴「……」ズーン

御坂妹「あの、お姉様……?」

美琴「知らなかった……あの実験が終わって、あんた達はもう危ない事にはほとんど無関係になってたとばっかり思ってた」

美琴「あんた達のことを利用しようとする奴らが居て、ウイルスやらなんやらで何回も危ないことになってたなんて全然知らなかったのよ!?」

御坂妹「今までは特に話す機会も無かったことと、これ以上お姉様の心労を増やすようなことにはしたくないというミサカ全体の総意からあの実験の後のことや、ミサカ達に関わることでも火急のものではないことは意図的に伏せていましたので」

美琴「何でよ!? 今の話じゃ明らかにいくつも火急の話があったじゃない!」

御坂妹「最初のウイルスコードの件のように、火急すぎてそもそも連絡の取り様が無かったものもありますし――」

美琴「だからって……! 何より一番納得行かないのはそのウイルスコードの話!」

美琴「何で……何でよりによってそこで一方通行なのよ……!?」


美琴「だってアイツは、1万人以上も妹達を殺してて、9982号だってアイツに殺されて……それで、それで……!」

御坂妹「9982号……お姉様と最初に接触したミサカですね。彼女だってお姉様が気に病むのは望んではいなかったでしょう、とログに残る記憶を頼りにミサカは今は亡き9982号の意志を代弁します」

御坂妹「今まで、お姉様にミサカ達のことをあまり知らせずにおいた理由の一つはそれです」

美琴「……どういう、こと?」

御坂妹「一方通行が憎むべき仇であるままの方が、お姉様に取って楽なのではないか。そう考えて今までお姉様に真実を伝えずにいたことをミサカは告白します」

美琴「な、によ……それ……」

御坂妹「本当はお姉様も分かっているのではないですか? お姉様は聡明な方ですから、真実から目を逸らしているだけではないのですか、とミサカはこの際なのでぶっちゃけてしまおうかと思います」

美琴「……ぁ、……まっ――」

御坂妹「お姉様がそうであるように。一方通行もまた、あの実験の被害者であるということを」

美琴「……ッ!」

一方さんと美琴を出すSSで避けて通れないのがこの問題だと思んだが……
まあこのSSではこういう形でお話を膨らめてみた、という程度で読んでくれれば

というわけでなんだか病院編入ったら美琴と妹一色だよ、なところで続く

714 名前:GEPにかわりましてミサカがお送りします[sage] 投稿日:2010/08/31(火) 01:34:30 ID:Misaka20000
いやいやそれよりもセロリたんの夜這いを録画する準備をするんだ

佐天さんメインだとばっかり思ってたが、ココに来て美琴かわいい

>>714
ついにこのスレがMNW対応になっただと……!?

>>715
第一話の後のまとめを読んでくると納得できるかも
さり気なくこのSSのメイン登場人物の1人だったりします

というわけで今日もお昼の分投下していくぜい


美琴「それ、でも……それでも! 私はアイツを許せない!」

御坂妹「無論、ミサカ達も彼のしたことを許すつもりはありません」

美琴「えぇっ?」

御坂妹「実際、ミサカ達の中には一方通行に対して今でも恨み、怒りといった負の感情を抱いている個体は多数います。けれど、彼を恨みきるには難しいだけの恩も受けてしまっているのです、とミサカは現状をざっくり説明します」

御坂妹「一方通行もまた実験は不本意であった。それゆえに償いとしてそれこそ命を懸けてミサカ達を助けてくれている。ならばミサカ達も受けた恩に報いなければ不公平というものです、とミサカ達の総意を述べます」

美琴「あんた達はそれで……それでいいの?」

御坂妹「本来ならミサカ達は全員が死んでいたはずです。お姉様やあの人のおかげで実験が途中で中止され、ミサカ達は生きていく可能性を得ました。その上、あの一方通行が今やミサカ達にとって『絶対裏切らない味方』となっているのです、これ以上多くを望んでは贅沢というものでしょう。もっともこれはこのミサカ単体としての私見ですが……」


美琴「一方通行のこと、あんた達は信用してるのね……」

御坂妹「まあ、信用、信頼という表現はいろいろと語弊を招く気もしますが、ミサカ達がそれに類する感情を持っていることは事実ですねと、ミサカは見解を述べます」

御坂妹「月並みな表現であれですが、あれで結構イイ人だったりする部分がある、というのがミサカ達の彼に対する見解です」

美琴「あいつがイイ人、ねぇ……そう簡単には信じられないわね」

一方通行「ハッ、まったくだな。この俺がイイ人だァ? 脳味噌腐ってンじゃねェのか?」

美琴「なっ!? あ、一方通行!?」

一方通行「一体どこをどォ見りゃそんな結論出てくンだよ。超電磁砲もそォ思うだろ? 何そいつらの寝言真に受けちゃってンですかァ?」


美琴「一方通行ッ! あんたやっぱり……!」

御坂妹「盗み聞きとは趣味が悪いですね、この白モヤシ」

一方通行&美琴「「」」ブッ

美琴「ちょ、あんたいきなり何を!?」

御坂妹「お姉様、あれが俗に言う本音と裏腹な言葉が口をつくツンデレというやつですよ、とミサカは白モヤシを指差しながら指摘します」

一方通行&美琴「「……」」パクパク

御坂妹「一方通行、貴方の言語機能は現在ミサカネットワークで代理演算をしていることをお忘れですか? ぶっちゃけて言えば貴方が嘘を吐いてもミサカ達にはバレバレです」

御坂妹「というか思いやり100%で先ほどの言葉が出てくるとかどんだけ甘やかすつもりですかと、ミサカは上位個体に代わってヤレヤレというリアクションを披露します」

一方通行「……ゥ、ァ……」プルプル

御坂妹「大体、先ほどの登場のタイミングにしたって、明らかに結構前から様子を伺っていたでしょう。というかミサカネットワークの受信先で貴方の位置は大体分かるので気づいていてあえて放置していたわけですが」


一方通行「……」パクパクパクパク

美琴「……え、えーと……ど、どんまい?」

一方通行「――ッ!」バッ

美琴(なんだろう、凄い居た堪れない……っていうかこいつがこんなに顔赤くしてるのとか初めて見た気がするわね)

美琴(え、つかこのリアクションってことは10032号の話はマジってこと!?)

御坂妹「と、このように今ではミサカ達とこのモヤシは結構良好な関係を築いているのでお姉様が心配するようなことは無いのです。とミサカは胸を張ります」

美琴「……なんか、その……ごめん。姉として、ごめん」

一方通行「……謝ンなこのボケ」


美琴「あー、なんだろ、その、今日のところはお互いに引いてまた今度ってことでどう?」

一方通行「……オゥ」

御坂妹「ふふふ、多少荒療治でしたがこれでお姉様も一方通行への見方が少し変わったのではないですかと、ミサカはいい仕事したなぁという気分に浸りながら尋ねます」フンス

美琴「なんかほんとごめん」

一方通行「だから謝ンなっつの」



美琴「行ったわね……」

御坂妹「どうせ残りの面子の様子をこれから見に行くところでしょう、とミサカは予想を述べます」

美琴「なんていうかもう突っ込みの言葉も無いわよ……」ハァ

シリアスだった小説パートの反動でギャグ補正強くなった気がする
御坂妹っていうか10032号の前にはシリアスなどどこ吹く風だったぜぇ……

居た堪れない一方さんが他の病室を覗きに行くところでお昼はここまで

>>727
ほら好きなだけペロペロしろよ

佐天さんファンならアルターの佐天さん予約したよな

738 名前:GEPにl@d。りまrてミsssカがお送tします[sage] 投稿日:2010/08/3w(人) 22:q5:3d ID:Misaka20000
>>729!!!!!?D;/???ペロペロペろぺおおろえっぺtぱぱmkvvvbbbbbbb

すごい精神力と理解力の持ち主だなこの美琴は・・・
あそこまで憎んでいた相手にそんなリアクションとられたら
多分俺だったら絶句したまま固まる

>>729
何上げてんだお前はwwww

>>733-734
あのおへそがエロスな逸品ですね分かります

>>738
落ち着け、20000号

>>740
まあ基本シリアス苦手な>>1なんで、コメディ分多めってことで読んでくれると嬉しい

何? そんなやつが何でていとくんでガチ戦闘書いてんだって?
未元物質がry げふんげふん、たまに、たまにあるんだよ書きたくなる時がさ……

というわけで今日も深夜の部いってみよー


美琴「まあ、なんとなく分かった。一方通行も一方通行なりの事情があるんだってことは」

御坂妹「お姉様に理解できて貰えてミサカとしても言うことはありません」

美琴「後、あんた達が予想外に悪い意味で個性を獲得しつつあるってことも」

御坂妹「それは心外です、とミサカはお姉様の評価に異議を唱えます」

美琴「あの一方通行をいびり倒すメンタリティーのどこをどう褒めればいいわけ?」

御坂妹「その件については責任は主に番外個体に帰属するものであり、このミサカのせいではありませんと弁解します」

美琴「ちょい待ち、またさり気なくニューワードが出てきてない?」

御坂妹「……気のせいでしょう、とミサカはこれ以上の説明が正直もう面倒なので逃げの姿勢をアピールします」

・病院内、移動中

一方通行「チッ……俺もヤキが回っちまったかァ?」

一方通行(超電磁砲をフォローしようとして逆にフォローされるとかよォ、マジありえねェ……)

一方通行(つか仮に和解できたとしてもまともに会話できるとは思えねェンだがなァ)

一方通行「まァいい、残りの3人の様子を……って1人はあの三下か。見に行く必要ねェな」

一方通行「後は……ン?」

黒子(うっふっふっふ、ひぇっへっへっへ……あの殿方さえ居なければ空間移動し放題!)

黒子(お姉様が寝静まった頃を見計らって病室へ跳べばあんなことやこんなことが……!)

一方通行(なんつゥおぞましい気配出してやがる……あんまり関わりたくねェが……)

一方通行(仕方ねェ……この手でいくか)カチ

キィーン

黒子「あ、あら……? 何やら、息苦しく……」フラッ

一方通行(空気の流れを操作して酸素濃度を下げて気絶させる……上手く行ったみてェだな。あれなら朝までぐっすり寝てンだろ)

・更に病院内、佐天の病室前

一方通行「……つゥわけで後はここか……」

一方通行「……迷っててもしょォがねェ、顔だけ出してくか」

コンコン

佐天「はーい」

一方通行「……よォ」ガラ

佐天「一方通行さん!? ほんとに来た!?」

一方通行「……悪ィ、驚かすつもりじゃなかったンだが」

佐天「ああいえ、こっちこそなんか失礼な反応しちゃってすみません!」

一方通行「……ン? 今ほんとに来た、とか言ってたか?」

佐天「えぇっと、さっき廊下で御坂さんの妹さんに会いまして……その時に一方通行さんが後で様子見に来るかもーって」


一方通行「あんのやろォ……何普通に一般人に接触してンだ……」

佐天「あの、打ち止めちゃんも含めてなんで妹さんが御坂さんそっくりなのかっていうのはその、『知らない方が幸せな話』だったります?」

一方通行「ああ、そォだな」

佐天「ならオッケーです。その件はこれ以上聞きません」

一方通行「意外だな……。そォいうの、聞きたがるタイプだと思ってたンだが」

佐天「誰にだって話したくないことの1つや2つ、あるもんじゃありません?」

一方通行「ハッ、違ェねェ」


一方通行「悪かったな」

佐天「ふぇ? え、な、何急に謝っちゃってるんですか!?」

一方通行「出かけンなって言っとくべきだった。事態を甘く見てた」

佐天「あ……(そういえば気に病んでるかもって妹さんが……)」

一方通行「これで分かっただろ。俺みたいのに――」

佐天「もう関わるなとかは無しですからね?」

一方通行「ッ! お前……」

佐天「前にも話したじゃないですか、こう見えても結構修羅場潜ってますから」フンス

佐天「それに、打ち止めちゃんの料理教室はまだ始まったばっかりですしね」ニコッ

一方通行「……好きにしろ」

佐天「今の言葉、きちんと聞きましたからね?」ニヤニヤ

一方通行「チッ……なんで俺ァこう気の強い女ばっかり知り合うンだか」


佐天「あ、そうだ! せっかくだから今度は一方通行さんも一緒に料理してみません?」

一方通行「はァ? 一体どうしてそンな展開になりやがるンですかァ?」

佐天「だって、炊飯器スキルだけってのはさすがに……」

一方通行「うぐ……れ、レシピさえありゃァ教わる必要はねェンだ」

佐天「へーえ? なかなかの自信がお有りのようじゃないですか」

一方通行「この俺を誰だと思ってやがる」

佐天「んー、強面だけど実は結構イイ人で、案外面倒見が良かったりする超能力者、ってとこですかね」

一方通行「……ったく、どいつもこいつも」プイ

佐天「おお、照れてる一方通行さんとか新鮮かも!」

一方通行「……ぐぎ、ぐぐ……か、帰る!」スタスタ

佐天「えー、もうですかあ?」

一方通行「……また来りゃイインだろ、また来りゃ」

佐天「えへへー、またのご来店お待ちしておりまーす」

一方通行「……フン」スタスタスタ

一方さんに普通の会話をさせるって難いね……
気がついたらこんなヘタレな一方さんになっていたよ、テヘ☆
つか黒子はやっぱりレス増やすのに最高に便利だよね
彼女が出演しているだけでネタ切れなんて言葉とは無縁な気がしてならない今日この頃

というわけで今日はここまで
そろそろエピローグが見えてきたかな? ってところで続く

黒子病院の廊下放置ww
一方さんマジ鬼畜

もうすぐプロローグも終わりか

>>753
一方さんにだって苦手なものくらいあるほうが人間味あると思わないかね?

>>758
何その長いプロローグw あれか、10万3千スレまでいけと、そういうことかね?ww

というわけで病院編の続き投下するよー

・とある病院、入院4日目

黒子「おかしいですの……」

美琴「別に何もおかしくないでしょ」

佐天「そうそう、別に何もおかしいところはありませんって」

美琴「あんたの場合、初日に廊下で寝てたりとかするから退院が長引いてんのよ」

初春「御坂さんのところに夜這いでも掛けようとしてて、そのまま寝ちゃったわけですね」

黒子「げふんげふん、それはそれ、これはこれですのよ!」

黒子「大体それを差し引いても、私を含めて全治10日の見込みだったお2人が、どうしてたったの4日で退院準備をなさってますのよ~」サメザメ

初春「そう言われてみると確かに佐天さんも御坂さんも怪我の治りが早かったですね」

美琴&佐天「「……」」ギクッ

黒子「お、お姉様……? それに佐天さんも……その反応はどういう意味ですの……?」

佐天「い、いやぁ~」

美琴「い、いろいろと事情がね?」

・とある病院、入院2日目

佐天「うぅ……アイタタ、全身打撲って結構地味に痛いのね……」

佐天「背中からいっちゃったから仰向けが違和感あるのが辛い……」

佐天「ん、とりあえず着替えるかな」

コンコン

佐天(へ? こんな朝早くから誰だろう? あ、先生の見回りとか?)

佐天「はーい。 ……ってちょちょちょ、ちょっと待ったー!?(今あたし着替え中じゃん!?)」

一方通行「調子はどォ……」ガラッ

佐天「……ぁぅぁぅ……」パクパク

一方通行「……よし、そのまま背中こっち向けて座れ」

佐天「えぇぇー!?」

エピローグなンて見えねェよ。
>>1が今見てるのはプロローグの終わりだ。
できれば長く続けてほしィなァってな。


佐天「いや、あのですね、えっとその、ま、まままだ心の準備というものが」

一方通行「何寝言ほざいてやがる。怪我の具合診てやるっつってンだよ」

佐天「あ、あ~……そ、そういうことですか///」カァーッ

佐天「え、えと、じゃあ……」

一方通行「変に痛むところとかあれば言えよ」カチ

佐天(うぅ……朝っぱらから何この展開、というか異性として見られてなくない?)

佐天「ん……な、なんかむずむずというかぴりぴりというか……」

一方通行「血の巡りを良くしてるからな、少しゃ我慢しろ」

佐天「……ん……ぅうん……(うぅ、こ、声が……)」

コンコン

佐天「はひゃい!?」ビクッ

美琴「佐天さーん、後で黒子も誘って……」ガラッ

佐天「……」アウアウ ←上半身半裸

一方通行「……あァ?」 ←その背中に手を当ててる

美琴「……な、なな、何してるのよー!?」


美琴「…………なるほど、怪我の具合を診てたと」

一方通行「ったく、さっきのをどう勘違いしてンだよテメェは……」

美琴「べべ、別に何も勘違いなんてしてないわよ!」

一方通行「ハイハイ」

美琴「きー、ほんとむかつくわねアンタ!」

佐天「(なんだろ、微妙にデジャビュ感が……)……んっ……ふんん……」

美琴「てかさっきから何してるのこれ?」

一方通行「生体電流を操作して血液の流れを良くしたり、細胞の再生を促してンだよ」

美琴「ふーん、なるほどねぇ、細胞の再生を……ってはあぁぁ!?」

一方通行「いちいち煩ェやつだ……」

美琴「あんたってそんなことも出来るわけ?」

一方通行「出来るからやってンじゃねェか」


美琴「くっ……これが第一位の実力か……」

一方通行「いや、これぐらいテメェも出来ンじゃねェのか?」

美琴「……なんですと?」

一方通行「俺が今何を操作してるっつったか思い出せ」

美琴「生体電流……あ、電流? え、これそういう系統でいいわけ?」

一方通行「テメェ……今までそういう発想が無かったってことは、どんだけバトる方向でしか能力使ってなかったンだよ?」

美琴「うぐっ」

佐天「み、御坂さん……」

美琴「と、とりあえずコツ。私にもコツ教えなさい! これぐらいすぐマスターしてやるんだから!」

一方通行「……ハイハイ」


美琴「……お、おお? あー……これ肩こりとかにも効果あり?」ピリピリ

一方通行「そりゃ血行を良くしてンだから効果あるンじゃねェか?」

佐天「御坂さんは自分でいつでも出来ていいなぁ」

一方通行「まあ、テメェの能力じゃこういうのには向かねェなァ」

佐天「うぅ~」

一方通行「ちなみにこれを更に応用すりゃァ部分痩せとかも自由自在に……」

美琴&佐天「「!?」」ガバッ

美琴「その話、もっと詳しく!!」

佐天「あ、ずるい! だ、駄目ですからね!? そんなチートを御坂さんに教えたりとか絶対駄目ですからね!?」

一方通行(うォっ、なんだこのプレッシャー……。この俺が気圧されてるだとォ!?)

>>762
全ての物事にはいつか終わりが来るんだぜい?
まあこのSSがいつ終わるかは書いてる本人もあやふやだからすぐには終わらんかもしれんけど

というわけで一方さんの能力ってほんと万能だよね
ってところでお昼の分はここまで

佐天さん裸のままか・・・ゴクリ

>>767
エンディング後のやりこみこそ至高

追い付いた

佐天さんマジ涙子

>>768
一応下着は着けてる方向で書いてたけど、妄想にお任せするぜい?

>>774
やべ、否定できないww

>>781
追いついたってことは最近読み始めてくれたのかな 新しい読者が居るってのは嬉しいぜよ

皆の楽しいレスのおかげでネタ切れにならなくて助かる
というわけで今日も夜の分、投下していくよー


美琴「そもそもやせる必要無かったし、迂闊に弄って余計な脂肪まで燃やしちゃったらって手を出してなかったけど、あんたの演算式を利用すれば私の生体電流コントロールは完璧になる……そう、逆に発育を促進させることすら可能になるわ! さぁ、今すぐ制御の秘訣を教えなさい!!」

佐天「なっ、そんな使い方まで!? 駄目ですよ、絶対に教えちゃ駄目ですからね!?」

19090号「そうです。そんな卑怯な真似は是非このミサカにだけリークして下さい! とミサカは唐突に乱入します」シュバッ

一方通行「どっから湧いてきやがったテメェ!?」

御坂妹「なるほど、そうやってあちこちで『汚い真似(ダイエット)』をしていたわけですね……とお姉様と不埒なミサカの抜け駆けを阻止すべく参上しましたとミサカは説明します」

佐天「ミサカさんの妹さんが2人も!?」

美琴「あんた達、私と同じ電撃使いならここは一つ協力しなさい!」

佐天「あ、ずるい!」


美琴「さぁ、一方通行、観念して演算式を教えなさい!」

御坂妹「右に同じく!」&19090号「左に同じく!」

佐天「しまった、1:3じゃ多数決じゃ勝負にならない!?」

一方通行「お、オゥ……いや、まァ別に教えるのは構わねェが……」

美琴&妹s「「「やったー!」」」

佐天「そんなー!?」

一方通行「ただ、完璧に制御するにはレベル3は必要なンだが……」

美琴「なんだ、それくらい別に……」

御坂妹「えっ?」

19090号「えっ?」

美琴「……あ」

シーン

佐天「…………へ?」


御坂妹「大変悲しいことですがお姉様を敵に回さねばならないようです、とミサカは前言を翻します」シュバッ

19090号「誠に申し訳ないのですが、今この瞬間から1:9969……いえ、そこの佐天さんも加えて1:9970でお姉様は少数派に転落しました、とミサカも反旗を翻します」シュババッ

美琴「な、あんた達は私の味方じゃないわけ!?」

佐天(1:9970……?)

美琴「くっ……ひ、卑怯よ!? ミサカネットワーク全体を数えたら絶対多数決じゃ勝てないじゃない!」

妹s「「例えお姉様が相手でも女には引けない時があるのです、とミサカ達は息のあった反抗を見せ付けます」」

美琴「ステレオで反論ですって……!?」

ワーワーギャーギャー

佐天(同じ顔が喧嘩してるって凄いシュールな……)

一方通行(なンだこのカオス……)

・再び入院4日目、白井黒子の病室

美琴(で、結局自分の怪我は治したけど、黒子のことを忘れてたとは言い出せないわね……)

佐天(あの騒ぎですっかり白井さんのこと忘れてたとは言い出せないよね……)

佐天&美琴「「あ、あははは……」」

黒子「お姉様と佐天さんがやけに親密に……ハッ!? まさか私の知らない間にとんでもない進展が!?」

初春「はいはい、寝言は寝てから言ってくださいね」

初春「大方、御坂さんの能力で怪我の治りを早めたってところなんじゃないですか?」

美琴&佐天((す、鋭い!))

黒子「なッ……それでどうして黒子だけ仲間外れですのー!?」

美琴「いやまぁ、それはほら、あんたが先に治るといろいろ面倒そうだし……?」

黒子「お姉様!? 黒子はこんなにもお姉様のことを思っておりますのに!」ヨヨヨ

・とある病院、廊下

一方通行「この俺が毎日見舞いとか、勘弁して欲しいンですがねェ」

打ち止め「アナタが外出禁止を解除するの忘れてたのがいけないんだよって、ミサカはミサカは言ってみる」

一方通行「だからこォして連れてきてやってンじゃねェか」

打ち止め「うん、でもなんかお姉様やサテンお姉ちゃん達にはあの様子じゃ今すぐには会えそうに無いね、ってミサカはミサカはがっかりしてみたり」

一方通行「先に病室行って待ってンのも暇だし、どォすっか」

打ち止め「あ、あの人はこっちがこの様子ならちょうど今は1人なんじゃない? ってミサカはミサカは名案を思いついたかも?」

一方通行「あァ? 三下の見舞いなンざ冗談だろ? 行くなら俺ァ佐天の病室先行って待ってから1人で行って来い」

打ち止め「えぇー? 一緒に行こうよーってミサカはミサカは斜め45度からの上目遣いを披露してみたり」

一方通行「…………ハッ」

打ち止め「鼻で笑われたよ!? ってミサカはミサカは……」

・黄泉川のマンション

芳川「あら? 今日はあの子達は2人ともお出掛け?」フワァ

黄泉川「今頃起きてきたじゃん? そうだよ、2人とも今日はお出掛け」

芳川「ふーん……で、どこへ?」

黄泉川「佐天のお見舞いじゃんよ。あの子、この間の騒ぎで怪我して入院してるじゃん?」

芳川「そうだったの?」

黄泉川「むしろこの3日間あれだけ打ち止めが騒いでたのに気づいてなかったのか」

芳川「それで、怪我の具合はどうなの?」

黄泉川「大したことはないみたいじゃん? 一方通行の話じゃそろそろ退院ってことだし」

芳川「ということは、退院祝いのパーティの日も近いということね」

黄泉川「……どこからその発想が出てくるじゃん?」

芳川「あら、やらないの?」

黄泉川「……いや、悪くは無いと思うけど、思ったけどさ……なんかこう桔梗に言われると納得行かないというか……」

芳川「退院のお祝いで一方通行に料理を作らせるとか面白いんじゃない?」

芳川(そしてさり気なくフラグを投下する私……一方通行を退院のお祝いにって炊きつければ豪華ディナー間違いなし!)

突然だが一方通行?
そんなに便利な能力の使い方があるなら、筋肉つけたらどう?

8巻の描写と、SSで能力なしでも戦えるようになる必要があるために、銃を使えるようになったと聞いた結果、能力なしで武道家としてやっていける一方通行が15巻で出るなんて予想してたな……

美琴「ミサカネットワークをうまく使えば、幻想御手のように能力をアップさせられるかも……」

妹達「さあ教えなさい一方通行!」

こんな展開が思い浮かんだ。

妹達のレベルって2~3だから中にはOKな妹達もいるのかな

>>785
一方通行「ただ、完璧に制御するにはレベル3は必要なンだが……」
の部分を
一方通行「ただ、結果が出るくらい完璧に制御するにはレベル4は必要なンだが……」
にしとけば良かったのにと一瞬思った。ので書いた。

俺のちんこも大きくしてくれねぇかなぁ・・・

>>804>>808
ミサワ⇒レベル4
打ち止め⇒レベル3
その他⇒レベル2
だとばっかり思ってたぜ 妹達が実はレベル2~3だったのな

>>811
俺からも言おう、ドンマイb

というわけで今日もお昼の分を投下するぜー

・とある病院前のロータリー

美琴「と、言うわけで無事に退院手続きも済ませたわけだけど……」

佐天「たったの5日で退院ってのはいいんですが、白井さんだけ置いてけぼりなのはちょっと可哀想だったかも?」

美琴「ま、まあその話はもう今更言ってもしょうがないし、私が明日からお見舞いに行った時にでもちょちょいと治癒を促進してあげれば後2~3日で退院できるでしょ」

佐天「それもそうですね」

打ち止め「あ、サテンお姉ちゃーん」ガバッ

佐天「うおう!? いきなり背中に人の気配!?」

打ち止め「お迎えに来たよーってミサカはミサカはあっちにヨミカワの車が停まってることを伝えてみる」

美琴「ふーん、本当に他の妹達(シスターズ)よりちっちゃいのね、打ち止めって」

打ち止め「お姉様も退院おめでとうって、ミサカはミサカはご挨拶してみたり!」

美琴「うん、ちゃんと挨拶できて偉い偉い」ナデナデ

打ち止め「えへへー、お姉様に褒められた~ってミサカはミサカは素直に嬉しいことを伝えてみたり」


美琴「あれ? そう言えば今お迎えって言ってたわね?」

打ち止め「これからヨミカワの家で退院お祝いのパーティなの、ってミサカはミサカはお姉様も一緒にどうかなって誘いながら伝えてみる」

佐天「あ、いいですねそれ!」

美琴「私も一緒でいいの?」

打ち止め「もっちろん! ってミサカはミサカは力強く答えてみたり」

美琴「それじゃあ私もご相伴に与りますか」

打ち止め「今日はあの人が料理作ってるんだーってミサカはミサカは2人にご報告!」

美琴「あの人……? ってまさか!?」

佐天「あ、今日は一方通行さんの当番なんだ?」

美琴(当番!? え、てかあいつって料理できたわけ!?)


打ち止め「実はヨシカワがあの人に『美味しい料理でもてなすことで少しでも借りを返したらどう?』って炊きつけたの、ってミサカはミサカは事実を暴露してみる」

佐天「芳川さん……相変わらずだなぁ」

美琴「ねぇ……なんか普通にあいつが料理できる前提っぽい会話なんだけど……?」

打ち止め「あれを料理と呼んでいいかはちょっとミサカには判断できないかも、ってミサカはミサカは自分の語彙力の無さにしょんぼりしながら伝えてみる」

佐天「んー、一般的料理スキルとは食い違ってるのは確かですね」

美琴「……それ、大丈夫なわけ?」ゲンナリ

黄泉川「おーい」ブンブン

打ち止め「あ、ヨミカワが呼んでるみたい、早く行こってミサカはミサカはお姉様達を急かしてみる」

佐天「もー、人におぶさったまま何を言っちゃってるかなこの子はー」

打ち止め「えへへー」

美琴「……今更断るのもあれだし、覚悟決めるか……」トホホ

・黄泉川のマンション

黄泉川「ただいまじゃーん」

打ち止め「たっだいまー!」

芳川「あら、おかえり」

佐天&美琴「「お邪魔しまーす」」

芳川「いらっしゃい」

佐天「あ、なんかもういい匂いしてますね」

美琴「ほんと、これなら少しは期待できるかな?」

芳川「ふふふ、今回の事件で少しでも負い目があるなら全力で美味しいものを振舞うことねって煽っておいたから、かなり期待できるわよ」

黄泉川&打ち止め&佐天「「「……はぁ」」」

美琴「へ? え?」


芳川「ちょうど最後の料理をこれから作るところみたいだし、見物していくといいわ」

佐天「見物って……いやまああれは確かに料理というよりエンターテイメントですけど」

美琴「一体どんな料理するのよあいつは――」

美琴「……は?」ポカーン

佐天「あー、やっぱり初見は驚きますよねー、この――」

炊飯器A プシュー

炊飯器B プシュー

炊飯器C プシュー

炊飯器D プシュー

佐天「……炊飯器には」


美琴「いやいやいやいや、確かにこの炊飯器も謎よ? 十分驚きよ?」

美琴「でもね? なんで包丁すら使ってないのにただの長ネギが見る見る白髪ネギに変化していくのよー!?」

一方通行「ン? オゥ、来てたのか」

佐天「どーもー」

美琴「え、何、私の驚きはスルーなの? ねぇ、ねぇ!?」

芳川「ふふふ、なら私が解説してあげましょう。あれは細胞の繋ぎ目に力を掛けることで食材を思いのままに切り分けているのよ」

美琴「な、それじゃ包丁なんて必要ですらないってこと!?」

芳川「次も凄いわよ、今からあの魚のウロコを落とすわけだけど……」

美琴「こ、これは! 表面を撫でるだけで根こそぎウロコがボロボロと落ちていくですって!?」

芳川「そして極めつけ、浸透圧や熱の伝播を操作することで30分はかかる蒸し魚がたったの3分でホクホクの蒸し上がり!」

美琴「なんて便利なの!?」

芳川「今ならこの万能ベクトルクッキングの解説本もついてこのお値段!」



佐天「……御坂さんと芳川さん、楽しそうだなぁ」

打ち止め「でも確かにあれは初見の人にはなかなかのエンターテイメントかも、ってミサカはミサカはお姉様の反応をフォローしてみたり」

一方通行(何か外野が煩ェなぁ……)

1話であんまり触れてなかったから一方さんのクッキングスキルに重点を置いてみた
……うん、カオスw

というわけでお昼はここまで
食べ物が絡むとなんか妙に和む展開になるんだぜい

万能ネギならぬ万能モヤシか……

そうか、30分はかかるのがたった3分でって言うのも電池的に考えればそれ以上時間かけられないせいもあるのか

第五位

「なぁ、まだできないのか?」
「何言ってるの、もう食べたじゃない。あんなに美味しい美味しいって言ってくれてたのに」
「あれ?そう・・・だったなぁ」

麦野「フレ/ンダの二枚おろし」
浜面「えっ」

一方通行「第二位のハンバーグ」
打ち止め「えっ」

禁書「とうまおどりぐい」
当麻「」

チャララッチャチャチャン チャララッチャチャチャン チャララッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャン
ってレベル5クッキングネタ盛り上がり過ぎだろこれw

こんな楽しいやつらと一緒にここまで連載出来たことは本当に嬉しい
思えばOBONの巻き添え規制がここにスレを立てる切欠だった
18日間も毎日昼と夜にチマチマと投下するたびにしてくれたレスには本当に感謝している
今日まで書けたのは応援してくれた、感想をくれた、ケチつけてくれた多くのレスのおかげだ
ここまで来たら最後までいつも通りのノリで行きたいと思う

>>822
ほんと最後まで嫉妬するほどの才能を見せてくれやがるw

>>832
大正解、ベクトルクッキングはバッテリーの都合で超スピードクッキングなのだー

>>842
第五位とか早く原作に描写来て欲しいよね

というわけで、いよいよ締めのエピローグ、投下していくよー


黄泉川「よーし、それじゃお皿並べるの手伝うじゃん」

佐天「あ、はーい」

美琴「あ、私も手伝いますー」

打ち止め「ミサカもお手伝いする、ってミサカはミサカは良い子アピールしてみる」

芳川「真ん中の炊飯器はもう中身が出来ているはずよ」

黄泉川「口だけじゃなくて桔梗も手を動かすじゃんよ」

芳川「あら、もう3人もお嬢さん達が動き回っているのよ? 私までキッチンとダイニングを行き来したら今度は邪魔になってしまうわ?」

打ち止め「ヨシカワってば相変わらずかもってミサカはミサカはつっこんでみる」


一方通行「オラ、最後のが出来たぞ」

佐天「わぁ、こんなおっきい魚私初めて見ましたよ!」

一方通行「ハタの一種だったはずだ。買出しに行った先でちょうど見つけたンでな」

美琴「これ……広東料理よね? アンタってばそんなレパートリーも持ってるわけ?」

打ち止め「この人ってば詳しいレシピさえあれば大概の料理は作れちゃうんだよって、ミサカはミサカは補足説明してみる」

黄泉川「その代わり調理時間、特に煮込んだりする時間とかは能力使って数十分の1、それをレシピ通りと呼んでいいかは甚だ疑問じゃん」

一方通行「ハッ、成分の変化が同じなら結果は同じだろォが」

美琴「つくづく一方通行って反則よね……」

芳川(ふふふ、今日の料理を一方通行に任せた私の判断は確かだったようね)


打ち止め&佐天「「おいしー!!」」

美琴「悔しいけどこれは認めざるを得ないわね……けど何か間違ってる! 第一位は料理上手いキャラじゃないでしょう!?」

一方通行「ハン、出来るもンは出来るンだからイイだろォが」

芳川「まあ、実際問題ベクトル操作ってやろうと思えば大概のことに応用が利くわね」

黄泉川「応用範囲広すぎてチートだって専らの評判じゃん」

美琴「そうだそうだー、横暴だー」

一方通行「っつかテメェこそそんなキャラだったかンかよ超電磁砲」

美琴「ふん、アンタに振りまく愛想を持ち合わせてないだけよ」

一方通行「コイツ……間違いなく番外個体と同じDNAの持ち主だわ」

打ち止め「そういえばあの子も前に料理が上手いなんて第一位のキャラじゃないって叫んでたね、ってミサカはミサカは昔を振り返ってみたり」


佐天「なんかこの間からちらほら名前出てますけど、そのみさかわーすとって子も打ち止めちゃんや病院に居た妹さん達の関係者って認識でいいのかな?」

美琴「そうだ、この間あの子にはぐらかされちゃってその子のこと聞いてないのよねぇ……?」ジトー

一方通行「……何だよ」

美琴「詳しく話せ、話を聞かせろ、っていうかとっとと喋りなさいこの白モヤシ」

一方通行「あー……もしかしなくてもこの口の悪さもDNAレベルなンですかねェ?」

佐天「御坂さん……仮にもこの間の恩人にそれはどうかと」

美琴「いーのいーの、どうせコイツは私に手挙げられないし」

佐天「えぇ!? それは一体どういう……ま、まさかお2人はそういう!///」

一方通行「テメェはテメェで何勘違いしてやがンだ」ベクトルチョップ

佐天「あいたっ!?」

美琴「入院してる間に聞いたわよー? アンタ、今はあの子達のネットワークで演算補助してもらってるんだって? 電磁波の固まりみたいな私とじゃ相性が悪すぎるものねぇ」


一方通行「……フン。こっちは端からテメエと同じ顔してる奴に手ェ出すつもりは無ェよ」

美琴「……ふーん? ……まあいいわ、殊勝な言葉に免じて今日は引いておいてあげる」

打ち止め「これであの子までこっちに来たらあなたってば針のむしろ? ってミサカはミサカは状況確認」

一方通行「今更それぐれェじゃどうとも思わねェよ」

一方通行「そもそも超能力者(レベル5)っつう肩書きだけで十分浮いてンだからよォ」

美琴「……それには同感かもね」

佐天(御坂さん……それに一方通行さんも……)

佐天「そんなことないですよ!」

一方通行「……オマエ」

美琴「佐天さん……?」

佐天「確かにそりゃ最初は2人とも雲の上の人みたいな感じありましたけど……」

佐天「御坂さんは実は結構お子様趣味だったりとか、1人で突っ走っちゃう癖があったりとか」

美琴「なっ」

佐天「一方通行さんはキザでかっこつけだし、打ち止めちゃんに甘いし、基本過保護だし、私のこととか子ども扱いだし」

一方通行「途中から愚痴ンなってンぞオイ」


佐天「でも、それでも2人とも大好きなんです! 初春や白井さんだって御坂さんのことは大好きだし、打ち止めちゃんや黄泉川先生や芳川さんも一方通行さんのことが大好きです!」

佐天「だから……だから、そんな寂しいこと言わないで下さい……」

美琴「佐天さん……」

一方通行「……クカカッ、おいおいこりゃ何の冗談だァ?」

美琴「ッ! あんたねぇ!」

一方通行「そォだろ? 天下の第一位と第三位がただの能力者(レベル1)に説教されるたァ、ヤキが回った以外になんて言やァイイんだ?」

一方通行「認めてやる。テメェは大したタマだよ、この俺が保証してやる」ポンポン

打ち止め「最初からこうなる気がしてたよって、ミサカはミサカは呆れてため息を吐いてみる」

美琴「……確かに、佐天さんの言う通りよね。ごめん。それと……ありがと」

佐天「一方通行さん……御坂さんも……」

黄泉川「やれやれ、雨降って地固まるってやつじゃん?」

芳川「青春してるわねぇ……」


美琴「それにしても、天下の第一位も女の子には随分と甘いじゃない?」

一方通行「ハン、あの三下には負ける」

美琴「あははっ! 違いないわね!」

佐天「もー、2人だけ盛り上がってずるいですよぉ~、三下って一体どこの誰です?」

一方通行&美琴「「それは知らない(ねェ)方がいい(わ)」」

佐天「えぇ!? 何ですかそのシンクロ!?」

打ち止め「皆仲良しっていいことだよね、ってミサカはミサカはこの和やかなムードは大歓迎って言ってみる」ニコニコ

佐天「うんうん、毎日が楽しいのが一番だよね」

佐天「というわけなので、これからはさっきみたいな後ろ向きな方向性はダメですからね?」

美琴「はいはい、分かってるって」

一方通行「ハッ、そっから先は進入禁止ってかァ?」

黄泉川「この流れはあれじゃんな」

打ち止め「うん、ここはあの台詞で決まりだよねってミサカもミサカも準備してみたり」

芳川「ふふふ……この流れなら言える」

美琴「えぇー? さすがに私はちょっと……」

佐天「もう、こういうのはノリとその場の勢いが大事なんですって」

一方通行「ハッ、覚悟を決めンだな、超電磁砲(レールガン)よォ」

佐天「それじゃ、せーの……」

全員「「「「「「こっから先は一方通行だァー!」」」」」



      学園都市は、今日もそれなりに平和です


                              お・わ・り

・いつものもとい最後の後書きレス

第1話の後でやったようなまとめを後日まったり書き込んだり、
1000行くまでに小ネタや後日談を書き込んだりとかはするかもしれないけれど、
今日でこのSSは一旦一区切りにさせてもらおうと思います

なるべく多くの人にまったり読んでもらえることを目標に、
カップリング要素薄め・ギャグ色強めで仕上げれたかなと思います
上琴派だろうが通行止め派だろうが一方天派だろうが電磁通行派だろうが大丈夫、がさり気に目標でしたw
佐天さんマジ涙子は個人的ストライクだったぜ>>781

せっかく無事にEDまでたどり着けたんで、禁書系を書いてる時の酉を最後に付けて、
次回作へのフラグを地味に立ててみたりとか小生意気なことをしつつ、
ここまで読んでくれた人、応援してくれた人、ケチつけてくれた人全てに改めてありがとォ!

◆Bqlg7BwZKsって割れ酉なの?
>>1の他作品読みたくてググったらHIT数がえらい多かったんだけど・・・

>>863
たぶん素で被ってる酉が多いんだと思う
てかぐぐってみてこっちもびっくりだった
http://www21.atwiki.jp/index-ss/pages/1224.html
興味があるなら↑とか割合最近の>>1が書いた禁書SS
短めだけど小説形式なんで苦手な場合は注意

>>847
今更だが
広東←読みはカントンだ

包茎なんだろ

一方通行「…オマエを守る」が無期限休載におちいり、
このスレが終了してしまった………

明日からなにを希望に生きていけと?

>>881>>883-885
っていうか広東料理からその流れは正直想定してなかったぜww

>>887
仕方のない奴だ……今日だけ特別だぜ?

というわけで、本編中で不遇と評判だったあの娘と、
本編中で出番の無かったあの娘をメインの超短編後日談が書けたので今から投下していくぜい

・177支部

初春「あれ? 白井さんもう上がりですか?」

黒子「ええ。まだ一応病み上がりですし、入院中に溜まった書類も寮でこなせますしね」

初春「溜まった書類と言えば、先日のメモリーチップを送りつけてきた能力者が誰だったのかもまだ特定できてないですし、結局あれは何だったんでしょうねぇ」

黒子(目星はついてるのですけれどね……あの女だという証拠はありませんのよねぇ)

初春「まあ、例の事件に関する情報は機密扱いになるそうですから、今週末には捜査は打ち切りになりそうですけど」

黒子「まったく、なんともやるせない話ですわね」

初春「建物にはそこそこ被害が出てますけどねー、人的被害は白井さんや佐天さん達3人の怪我くらいでしたし。無理に追求するなと言われれば従うまでなんですけど」

黒子「どうなるか決まりましたら連絡を入れてくださいな。どちらにせよ今日はもう上がらせてもらいますわよ」

初春「早く現場復帰して下さいよー? 白井さんが入院してる間に、どうも変な人が湧いてるみたいなんで、早く見回りの体制を元に戻したいんですよねぇ」

黒子「変な人?」

初春「『不良に襲われそうになっていたと思ったら、次の瞬間には不良が全員倒れ伏していた。何を言ってるか分からねーと思うが……』みたいな話が白井さんが入院してから連日のように通報されてまして」

黒子「はい? 何ですのそれ?」

初春「さぁ? 私に言われても困りますよ」


黒子「さて……これで今日は寮の門限まで自由に動けますの」

黒子(先日の事件の前後、佐天さんが聞き捨てならないことを言っていたことを、この黒子が聞き逃すわけがありませんの)

佐天『御坂さんの妹さんまで白井さんの毒牙にかけさせるわけにはいきません!』

黒子(そう、あの時確かにお姉様の妹と……うふふ……これは見逃せませんわね)

黒子(残念なことにお姉様はあの事件に関連する話題は不自然なほどにはぐらかされていますし、ここは一つ足で稼ぐというやつですのよ)

ヒュン

黒子(話を聞く限りだとまずは黄泉川先生のお宅を調べるのが吉ですわね)

黒子(確かこの辺りのマンションのはずですけれど……)

ヒュン

結標「この辺まで送ればいいでしょ? 後は自分でどうにかして頂戴ね」

???「あいよー。まったく、お出迎え無しなんてあの野郎も当てにならないよねー」

結標「それにしても……あなた本当にあの妹達の1人? なんというか、個性的よね」

???「ま、良くも悪くもミサカは例外なんでね」

黒子(あれは!?)

・数時間前

ブブブブブ

結標「あら? 土御門からね……まったく、また呼び出しかしら」

結標『もしもし?』

土御門『仕事の依頼だ』

結標『迎えは?』

土御門『いや、今回は集合の必要はない。座標移動(ムーブポイント)へご氏名の依頼だ』

結標『……どういうこと?』

土御門『PDAの方に資料を転送する。とりあえず北エリアの外部接続ターミナルへと向かっていてくれ』

結標『まあいいわ、了解よ』

・外部接続ターミナル物資搬入路

ヒュン

結標「っと、時間通りならここに来るはずだけど……」

???「貴女が運び屋さん?」

結標「……へぇ、本当にオリジナルより肉体年齢が引き上げられてるのね」

???「ふーん? オリジナルと顔見知りなんだ?」

結標「番外個体(ミサカワースト)……だったわね」

番外個体「他のミサカと同じに見えるなら眼科に行くべきだね」

結標「あまり舐めた口を利かない方がいいわよ? そのオリジナルとはどちらかというと因縁がある方だから」

番外個体「あっひゃっひゃっひゃ、出来もしないことは言うもんじゃないよ~? 迂闊に手を出したら報復に来るのは一方通行だっつうの」

結標「私がその程度の脅しで怯むとでも?」

番外個体「何ならこの場で黒コゲでもいいんだけど?」

結標「…………まったくもって不毛ね」ハァ

番外個体「ほんとにね」ニヤニヤ

結標「とんだ仕事になったものだわ」

・黄泉川のマンション周辺

ヒュン

黒子「結標淡希! ここで会ったが百年目というやつですわよ!」

結標「ッ! あなたは!」

黒子「風紀委員(ジャッジメント)ですの! そちらの方も一緒にお話を……お、おお、お姉様!?」

結標「ちょうどいいわ、彼女に道は聞いて頂戴。それじゃあね」ヒュン

黒子「あ!? お待ちなさい!」

黒子「くっ、いつの間にあんなほいほい自分を転移できるように……」

番外個体「ねぇ」

黒子「っと、そこの貴女! 見るからにお姉様にそっくりの貴女は一体……」



番外個体「風紀委員って言ってたよね。こっちはフォーサイドってマンション探してるんだけどさぁ」

黒子「ちょ、ちょっとお待ち下さいですの!」

番外個体「ん? 何、何か文句あるのかにゃーん?」

黒子(お、お姉様と同じお顔でにゃーん、にゃーんって!? お、落ち着け落ち着くのよ白井黒子! 目の前の人物は結標淡希と一緒に転移してきた不審者! そう、不審者ですのよ!)

番外個体「ちょっと、聞いてんの?」ギロ

黒子「アァン、その蔑むような眼差し! 黒子は、黒子は何かに目覚めてしまいそうですの!」

番外個体「うげぇ、ドMかよこいつ。ミサカってば学園都市に来て早々にこんなのに捉まるなんてかなり不幸なんじゃね?」

黒子「御坂……? やはり貴女、お姉様の関係者ですの?」

番外個体「はぁ? 誰よお姉様って。っていうかやっぱりそういう趣味なの?」

黒子「超電磁砲(レールガン)、御坂美琴お姉様のことですわ。先ほどご自分のことを御坂とおっしゃってましたし、ご家族か何かですの?」

番外個体「やだ、こんなのが超電磁砲の関係者なわけ? 即行で面倒臭い展開なんですけどー」


番外個体(うーん、どうしたもんかなぁ……)

黒子(可能性としてはお姉様のお姉様……。お姉様の妹さんを探して逆にお姉様のお姉さんを見つけるなんて、ある意味奇跡ですの)

番外個体(下手に一般人に手ぇ出しても後であいつが煩いし、適当にはぐらかしておくか)

番外個体「ま、超電磁砲とは姉妹みたいなもんだから、関係者には違いないね」

黒子「まぁ! ということはやはりお姉様のお姉様ですのね!?」

番外個体「はぁ? なんだそりゃ」

黒子「おほん、失礼しましたの大きいお姉様」

番外個体「大きいお姉様……ま、何でもいいやもう。で、場所分かるのあんた?」

黒子「ファミリーサイド……もしかして黄泉川先生のお宅へ御用なのでは?」

番外個体「……なんで分かるわけ?」

黒子「いえ、そちらにお姉様の妹さんがいらっしゃるとお聞きしましたもので」

番外個体「ふーん?(ミサカ達のことを知ってるのか……なら一応は大丈夫か)」

番外個体「ま、ミサカが用があるのはそのちびっこいのの保護者の方なんだけど細かい話はいいや。とっとと案内してよ」

黒子「承りましてよ大きいお姉様」

黒子(はぁはぁ……この圧倒的に上から目線の口調! しかも大人びたお姉様フェイスで! 更に極めてだるそうなお姉様ヴォイス付き! これはイイ、イイですわぁ~!)


黒子「では少し失礼して……」

番外個体「は?」

ヒュン

黒子「地図によるとこちらですの」

番外個体「……空間移動能力者(テレポーター)って結構レアなんじゃなかったっけ?」

黒子「レアもレア、学園都市でも60人を下回る数しか確認されておりませんわね」

番外個体「ま、着いたんならいいや。もう帰っていいよあんた」

黒子「そんなご無体な!? 黒子もお姉様の妹さんにご挨拶をさせて下さいませ!」

番外個体「えー」

黒子「なんてやる気の無いお返事!?」

番外個体「……まあいいや、どうなっても知らないからね」ピンポーン


打ち止め「いらっしゃーい、ってミサカはミサカは久々に会う貴女をお出迎えしてみたり……あれ、番外個体以外にもう1人? というかそっちの人とは初めてましてだね、ってミサカはミサカは咄嗟に軌道修正」

番外個体「あれー? こいつそっちの知り合いじゃなかったの?」

黒子「こ、ここここ、ここここ」

打ち止め「ここ?」

番外個体「ニワトリ?」

黒子「ここは天国ですのー!? なんて愛らしい! 大きいお姉様だけでなく小さいお姉様だなんて! 黒子は、黒子はどうにかなってしまいそうですの!」ガバッ

一方通行「……うぜェ」ベクトルチョップ

黒子「ビブルチ!?」グシャ


打ち止め「ちょ、ちょっとー!? ミサカの目の前で殺人事件が!?」

番外個体「うわー、これはフォローできないわ」

一方通行「……馬鹿、ちゃんと加減してるっつの」

打ち止め「だ、だってさっきからこの人ピクリともしてないよ!? ってミサカはミサカはどうすればいいのって慌ててみたり」

一方通行「ただの脳震盪だから心配すンな」

一方通行「っつかテメェ、何いきなり学園都市来てやがンだ。急にこっち来るとか一方的に連絡しやがって、IDとかいろいろ用意するもンあンだぞ?」

番外個体「っと、そうだった。あまりのインパクトにそのことすっかり忘れてた」

打ち止め「番外個体って何か御用でこっちに来たの?」

番外個体「あの魚料理、もっかい作って。あとボルシチも」

一方通行「………………ハァ?」


打ち止め「もしかして、番外個体って食いしんぼキャラでいくつもりなの? ってミサカはミサカは意外すぎる展開に驚きを露にしてみる」

番外個体「だってミサカネットワークにあんたのログ残ってるんだよ!? あのメチャクチャ美味そうなホクホクの蒸し上がりの魚料理! ログ閲覧する度にお腹空いてお腹空いてしょうがないわけよ!?」

打ち止め「そういえば美味しさのあまりネットワークで自慢したかもってミサカはミサカは過去を振り返ってみたり」

一方通行「……」

番外個体「というわけだからミサカにも食・べ・さ・せ・て☆」

一方通行「よし、そこの変態連れてとっとと出てけ」

番外個体「いやん、冗談だってば☆ 何、本気でこのミサカが食いしんぼキャラなんて誰かと被ってそうなキャラで立ててくつもりだと思ったわけ? 馬鹿なの? 阿呆なの?」

打ち止め「あなたってば本当に口が悪いよね……ってミサカはミサカは呆れてみる」

番外個体「お褒めの言葉として受け取っておくよ」

一方通行「……で? それじゃ一体どんな理由何だ?」

番外個体「えぇー、まずはおもてなしじゃないの? せっかちな男は嫌われるよ?」

一方通行「いいから話せ。もう一度だけ言う、とっとと話せ」

番外個体「へーいへい、全くつまんないなぁ。じゃあ掻い摘んで。実は少し前からネットワークに接続しにくくなってさぁ」


一方通行「何だと?」

打ち止め「ネットワーク障害? でも別にミサカのところには何も問題がある報告は来てないけど、ってミサカはミサカは現状報告」

番外個体「いや、接続自体は問題なく出来るの。問題は接続した後」

打ち止め「どういうこと?」

番外個体「数日前からネットワーク上に一方通行への怨嗟の声が溢れててさぁ、とてもじゃないけど繋いでられないのよ。ほら、ミサカってばネットワークから負の感情を拾いやすいから今のネットワークに繋いでるともう所構わず当り散らしちゃいそうでさぁ」

番外個体「で、この馬鹿が一体何やらかしたのか、ネットワーク経由で確認することも出来ないから直接聞きに来たってわけ」

打ち止め「そうなの!? え、でもどんな内容? ミサカのところにはそんな話全然来てないんだけどってミサカはミサカは小首をかしげてみたり」

番外個体「んー、例えば、『ぬか喜びさせやがってあのセロリ!』とか、『パーフェクトボディの夢がー!? おのれ白モヤシ!』とか、『奴は所詮ロリコン、発育促進なんて最初から教える気は無かったんだよ! な、なんだってー!?』とか、『今は争ってる場合ではありません、お姉様にチート能力が渡らないよう一致団結しなければ』とか、こんな感じ」

一方通行「…………ォォゥ」

番外個体「あ、心当たりはあるんだ?」


番外個体「まあそういうわけで、どうにかしてくれないとミサカがネットワークに接続できないんだよねって文句を言いに来たわけ」

一方通行「だがなァ……ンなもン俺にどォしろと……」

打ち止め「んー、良く分からないけど皆が怒ってる内容を忘れるようなインパクトのあるものをネットワーク上に流せばいいんじゃないかな? ってミサカはミサカはネットワークの管理者らしく多分有効であろうアイデアを出してみる」

黒子「ふふふ……話は聞かせて頂きましたわ」

一方通行「うォ!?」

黒子「詳しい話はさっぱりでしたがとにかく怒らせてしまった相手のご機嫌を取りたい、そういうお話なのでしょう?」

打ち止め「おお、さっきまで気絶してたのになんという飲み込みの良さってミサカはミサカはこの謎のお姉ちゃんに戦慄してみる」

黒子(ああ、小さいお姉様に大きいお姉様、ここはまさに私のためにあるようなプァラダ~イス。このエデンに少しでも長く居座るためにも、黒子が役に立つ女であることをアピールしなくては!)

番外個体「でも、実際問題どうするわけ?」

黒子「ズバリ、スイーツですわ!」

一方通行「……あァ?」

黒子「この世にスイーツの嫌いな婦女子が居りましょうか? いえ、居るはずがないですの!(反語)」

打ち止め「要するに美味しいお菓子でご機嫌を取れってこと?」

番外個体「ぶっひゃ」

黒子「え?」

番外個体「ぎゃははは☆ この仏頂面がスイーツ作り! それも妹達のご機嫌取り! あっひゃっひゃっひゃ、マジウケる! 作ってるとこ想像するだけで腹筋が千切れそう、くけけ、ぶひゃひゃひゃひゃ!」

黒子「なっ……想像を絶する下品な笑い方……いえ、ですがこれはこれで!」


打ち止め「でも美味しいお菓子で皆のご機嫌取りってのは意外と悪くないかも?」

番外個体「無理無理、だってこの人コーヒーはブラック、砂糖なんて誰のためにあンだよを地で行くような人だよ? スイーツ作りとかまるで期待できねぇっつうの。でもって妹達のご機嫌取ろうと思ったら相当極上のスイーツ作らないと」

一方通行「全くだな、この俺が菓子作りたァ何の冗談だ」

黒子「おやおや、そんな簡単に諦めてしまわれるんですのね」

一方通行「……何だと?」ギロ

黒子「その程度の覚悟しかないのならスイーツ作りなど最初から不可能でしたわね、と言ってるのですけれど?」ニタァ

番外個体「そうそう、恥かくだけだから止めときなっての」ニヤニヤ

打ち止め(なんて的確な連携プレー! ってミサカはミサカはこっそり解説のようなことをしてみたり)

一方通行「上等だァ……妹達(シスターズ)を唸らせる至高の逸品、作ってやろォじゃねェか!」

黒子(ふっ、ちょろいですわ)フンス

番外個体(うわー、マジで乗っかったよ、ぶふっ、笑い堪えるのがキツイ……)プルプル


こうして、妹達のご機嫌取りのためのスイーツ作りに一方通行は挑むことになる

初春の案内するパフェ巡りツアー、学び舎の園高級スイーツ巡りツアー

芳川を味見役にしたスイーツ作りの基本の特訓などを経て、

2週間後には見事に満足のいく一品を完成させることになるのだが、それはまた別のお話

そして、彼はまだ知らない

……2週間後にはとっくにミサカネットワーク上の混乱は沈静化していることを

見回りと称して打ち止めや番外個体の周囲をうろつくようになった変態の駆除という日課が追加されることを……


                                    お・わ・り☆

番外固体「このスイーツはできそこないだ、食べられないよ」
芳川「(誰かを炊きつけて究極VS至高として対戦させる……次はこれね)」

>>913
芳川メインでまたもう一つやるのか・・・なんてサービス精神なんだ

スープの中に入ってる具の浸透圧の調整とか
いつの間にセロリは触れてないものまでベクトル操作できるようになったの?

>>917
芳川メインのおまけ、考えてたんだけど上手くネタ出せなかった、てへ☆

>>924
原作でも空気を圧縮とか、妊婦の胎児の様子を観測とか、
多少距離があっても能力が作用している節がある
まあベクトルクッキングに関しては面白さ優先なので細かいところはスルーでw

というわけでHTML化依頼を出す前に最後のおまけ、投下していきます


佐天「はぁ、はぁ……」

佐天「このお店にも無かった……」

佐天(どうしよう……私、あれが無いと……)

佐天「ええい、まだたったの3軒回っただけ、次のコンビニまでダーッシュ!」ダダッ

……

佐天「ば、馬鹿な……4軒目でも売り切れだなんて」ガックリ

固法「あら? こんなところでどうしたの?」

佐天「……固法、先輩?」


固法「ふーん、新発売のパンが軒並み売り切れねぇ……」

佐天「先輩はどうしてここに?」

固法「私はほら、ちょっと買出しにね」

佐天「ああ、ムサシノ牛乳のミニパックをまとめ買いですか……」

固法「でも軒並み売り切れだなんて、そんなに人気のパンなの?」

佐天「個人的にはかなり重要度高いですが、店員さんとかの話じゃいつも売れ残る部類だったはずなんですけど」

固法「いまいち要領を得ない話ねぇ……美味しいから人気ってわけじゃないの?」

佐天「いや、味は至って普通のパンなんですよ」

固法「何てパンなの?」

佐天「えーとですねぇ……」


固法「脳を活性化させる十二の栄養素が入った能力上昇パン……」

佐天「はい。それが今日からリニューアルで十三の栄養素+胚芽入りにバージョンアップしたんですよぉ!」

固法「もの凄く方向性を見失ってるバージョンアップな気がしてならないけど……」

固法「まあとにかく、その新商品を買おうとしたらこの辺のコンビニで軒並み売り切れだったと」

佐天「……はい」ショボーン

固法(というかあのパンって効果あったのかしら……?)

固法「今日からリニューアルってことなら、他にもそれで買ってみたって人が偶々沢山居ただけじゃないのかしら?」

佐天「うーん、そうなのかなぁ……」

吹寄「ふぅ……さすがにちょっと買い過ぎたかな……まあパンだから大して重くもないわね」スタスタ ←大量のコンビニのレジ袋

佐天&固法「「……」」


佐天「先輩、今の見ました聞きました?」

固法「ま、まさか、偶然でしょ、偶然」

佐天「今の人が歩いてった方向って、まだ私が行ってないコンビニがある方角なんですよね」

固法「あのね、緊急時でも犯罪者でもないのに勝手に相手の荷物を透視するなんて……」

佐天「先輩~」ウルウル

固法「そ、そんな上目遣いで頼んだって……う、うぅ……一瞬、一瞬だけよ!?」

佐天「やったー!」

固法「もう、しょうがないわねぇ……」キィーン

固法「嘘でしょ……本当にあの袋の中全部、『脳を活性化させる十三の栄養素+胚芽入り能力上昇パン』だわ……」

佐天「マジですか!? おのれ……あの女の人が行く先々で買占めを……」

佐天「ハッ、ということはこの先の5軒目に向かってる!? 今度こそ先回りして私が買うんだから!」ダダッ

固法「あ、行っちゃった……それにしても、あのパンそんなに効果あったんだ……?」※ありません


佐天「ふふふ……今こそ私の能力、エアロハンドを活かす時っ……!」フワッ

佐天「自分の正面の風を左右に操作することで空気抵抗を減らし、走りやすくすることが出来るのだー!」ダダダダ

吹寄「さすがにかさばるわね……まあいい、ようやく5軒目が見えて――」

ダダダダ

吹寄「……ん?」

佐天「お先っ!」チャルルラ ララーン イラッシャイマセー

吹寄「一体何だったのかしら……?」チャルルラ ララーン イラッシャイマセー

吹寄(あ、レジにさっきの子……ってあれは!?)

佐天「ぜー、はー、ぜー、はー……ふふん」ニヤリ

吹寄(ッ! まさか!?)バッ

吹寄(売り切れ! あの子がこの店の入荷分を全部……!?)

吹寄「いい度胸してるじゃない……」


こうしてこの日、第7学区のコンビニで繰り広げられた能力上昇パン争奪戦

この事件によって俄かに注目を浴びたことで、売れ行きが急増

脳を活性化させる十三の栄養素+胚芽入り能力上昇パンは一躍ブームを巻き起こす

その後学園都市全体で品薄・品切れが続出するのだが……それはまた別のお話



佐天「というわけで最近買いそびれてるんですよぉ……」ガックリ

一方通行「オマエ……まだ信じてやがったのかあのパン」

佐天「……え、」

佐天「えぇぇぇぇえええええ!?」


                                  お・わ・り☆

ふぅ……940まで使えば十分だよな?

実はおまけ編に入ってからいろいろネタ出ししてたんだけど、
「あれ? これって上手く書けばもっと長くできるんじゃね?」とか
「待てよ? これおまけで使うには勿体無いんじゃね?」とか
そんな感じで上手くまとめれなかった☆

つか今>>1から改めて読み返して来たんだが……
>>32>>33の間で1レス分文章飛ばしてたorz

というわけで以下、飛ばしてた幻の1レス分をば
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
佐天(手をかざすだけで脳波が計れるなんてどういう能力なんだろ……)モグモグ

一方通行(さて、これで準備はいいな……)キィーン

佐天(……あ、でもなんか落ち着いてきたかも……このパン、実はすごかったりして)

一方通行「よし、それじゃ幻想御手使ってた時のことをよく思いだせ」

佐天「はい」

佐天「…………むむむ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
というのが挟まってるはずだったんだよ、うん
もの凄く今更だけどな!
書いてる本人ですら無くても問題なく意味通じてた文脈だけどな!

というわけで、ここまで読んでくれた読者に改めてありがとうー!

次スレは
佐天「こ、こっから先は片側交互通行だァ!?」
佐天「こ、こっから先は対面通行だァ!?」
で決定ですね。

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