咲「美少女雀士トーナメント?」(662)

はやり「地上最強の美少女雀士は誰か知りたいかーーッ☆!!」


     ウオオオオオオオオッ!!!!!


はやり(私もっ…☆私もだよみんな…ッ☆)

恒子「さぁ各校代表16名の役者は揃いました!」

恒子「右を見ても美少女!左を見ても美少女!いずれも劣らぬ美少女揃いっ!!」

恒子「この煌めく星々の中で頂点に輝くのは誰なのか!今年の王者がここに決定します!!」

和「…凄い熱気ですね」アセ

憧「ホントどーしてこんな事になってんだろうね?」

憧(思い返せば二日前…)ポワワワーン


玄「うわわっ!?」

憧「?どったの玄。急にそんな慌てて」

玄「こ、これ見て!憧ちゃんの写真が載ってる!」

憧「へ?」

穏乃「うわっホントだ!凄いっ!」

憧「え?なになに?どういう事?」

灼「…プロ雀士aiのインハイ特集号のワンコーナーだね。美少女雀士特集っていう」

宥「すごくおっきく載ってる…」

穏乃「あはははっ!小悪魔系天使とか書かれてるよ!」

穏乃「どうですか新子憧選手。今のお気持ちはっ!」

憧「悪い気はしないけど、何か恥ずかしいね…///」

赤土「へぇ。それってまだやってたんだ」

憧「ハルエ知ってるの?」

赤土「うん。その雑誌が発刊されたのが私が中二の時だったかな?その頃からやってる名物企画のハズだよ」

赤土「そして何を隠そうこの私も、一年の時に載った事がある」えっへん

憧「…何か急に価値が下がった気が」

赤土「なんだとー!」グリグリ

憧「あははっ痛い痛い。冗談だってっ」

赤土「…ま、正直当時も仲間達には爆笑されてたけどな」

赤土「こういうのは競技で結果出してたら、多少ルックスは大目に見られるもんだから仕方無いが…」ニガワライ

灼「そんな事無いよ。あの年はハルちゃんが一番可愛かった。優勝者よりずっと」

赤土「ふふっありがと、灼」

憧「優勝者?」

赤土「あぁ。このコーナーでは最初の号で適当に可愛い子をピックアップした後で」

赤土「各校一人代表者を選んで、トーナメント形式で人気投票をやってるんだよ」

憧「それはまたゲスい事やってるわねぇ。こっちは必死で麻雀のトーナメントを勝ち上がろうとしてるってのに」

赤土「そういう声もあって廃止に追い込まれかけた事もあるんだが」

赤土「根強いファンの声で、どうにかそれを凌ぎ続けてるらしいよ」

赤土「麻雀の試合結果よりこっちの方に熱くなってる人も少なくないとか」

憧「アイドルの選挙でも見ときなさいよそんな連中…」

玄「でもでもっ!これに載ってるって事は憧ちゃんに出場権があるって事ですよね?」

赤土「そうなるね。憧ならホントに頂点も狙えるかもよ?」ニヤリ

憧「かもよって言われても。勝手に品定めされてるみたいで良い気しないなぁ」

憧「それって出場辞退とか出来ないの?」

玄「えーもったいないよ憧ちゃん!せっかく代表に選ばれたのにっ」

憧「なんで玄がそんなやる気なのよ。てか、それなら玄が出てみれば?」

玄「ええっ!わ、私は無理だよ無理っ!そんな恐れ多い…」

憧「いや何だったら私より良いセン行く可能性も相当高いと思うけど…」

宥「うん、玄ちゃんなら大丈夫だよ」

玄「そ、そうかなぁ…」テレテレ

憧(ふー何とか押し付けられそうだね。シズ以外にどう評価されようが私は全然興味無いし…)

穏乃「あ、やっぱり和も特集されてる」

憧「!」ピクリ

赤土「されてるっていうか、このコーナーの表紙じゃん」

赤土「インミド王者の肩書きがあるとはいえ流石だねぇあの胸は」

玄「素晴らしいおもち…!」ワキワキ

穏乃「いや別に胸だけで選ばれてる訳じゃないと思いますけど」

穏乃「……やっぱりキレーだなぁ。和は」ボソッ

憧「…………」ピシッ

赤土「それで、結局どうするんだっけ?」

赤土「実は私、この雑誌作ってる人と知り合いの人にツテがあるから」

赤土「言えば選手交代はやってくれると思うけど。実際玄も…てか、ウチのメンバーは皆全国レベルで可愛い訳だし」

赤土「誰が代表になっても…私の無念を晴らしてくれると信じてるよ」フッ

穏乃「…灼さん。赤土さんの戦績はどうだったんですか?」ボソッ

灼「一回戦敗退」ズバァ

赤土「宥が出るっていうのもアリだと思うよ?どう?」

宥「無理です無理ですっ!」ブンブンッ

赤土「それじゃ灼は?穏乃はどう?」

灼「興味無いし身の程は知ってる」

穏乃「私もです。勝ちに行くならここはやっぱり…」チラッ

憧「っ!」

玄「よ、よーしっ。憧ちゃんが嫌っていうなら仕方ないね。恥ずかしいけどわた「待って、玄」

憧「ゴメン気が変わった。やっぱり私が出るよ」

赤土「へぇ」

穏乃「お~」パチパチ

玄「…うん。私もそれが一番良いと思うよ」

玄「阿知賀代表として頑張ってね、憧ちゃん」ニコッ

憧「人気投票に頑張るも何も無いけど。ま、やる以上は負けたくないからね」

憧「麻雀でも可愛さでも目指すトコは頂点だけよ」

穏乃「ははっ何気にノリノリじゃん。でも憧なら出来ると思うよ」ニコッ

憧「…また無自覚にそーゆうことを……」ボソッ

穏乃「ん?何て?」

憧「何でもないっ!絶対勝つからね!」


奈良代表 新子憧(阿知賀女子学院)

憧が出場を決めたのと同じ頃、続々と他校も代表選手一名を選出していった


塞「このコーナーの存在は知ってたけど、私達が出る側になるなんてね」ドキドキ

トシ「ある程度はこっちで出る選手を決める事が出来るらしいね。アンタ達なら誰でも権利はあるさ」

胡桃「いやーそれを聞いても勝ちに行くなら」

豊音「ウチから出る選手は決まりだよねっ」

シロ「…がんばれ」ダルー

エイス「…………///」カアアッ

岩手代表 エイスリン・ウィッシュアート(宮守女子)


小蒔「わっ私が今年も代表ですかっ?」

初美「去年より一回り大きくなった姫様なら余裕ですよー」

霞「頑張ってね、小蒔ちゃん」ウフフ

鹿児島代表 神代小蒔(永水女子)

赤阪「末原ちゃ~ん。今年こそ出てくれるやんなー?」

末原「アホ言わんといて下さい。公開処刑になるだけですわ」

赤阪「むー。ウチは本気で勝てる思ってんのに~」

洋榎「ゆーこは去年出てるしなぁ。絹、出てみーひん?」

洋榎「世の中が節穴のボンクラ揃いでなけりゃーエエとこまで行けるハズやで」

絹「自信無いけど、おねーちゃんがそう言うんやったら…!」

南大阪代表 愛宕絹恵(姫松)

森垣「先輩達は出ないんですか?」

椿野「基本的にこの企画はルーキーが有利な風に出来てるのよ。もー」

依藤「過去に連覇を成した人は一人しか居ませんからね」

古塚「若い力を存分に奮って下さい。応援してますよ」

森垣「なるほどー。という訳で莉子ちゃん頑張ってね」

莉子「私っ!?」

兵庫代表 安福莉子(劔谷)


セーラ「ま、二択やろな」

船Q「悩みどころですよね。安定の清水谷先輩か、ピンポイント爆発力の園城寺先輩か…」フム

泉「なんですかピンポイント爆発力って」

怜「まー病弱キャラが最強の風潮は古来から存在しとるからなー」ゴローン

竜華「なんやのそれ。…そんなん抜きにしてもウチは怜が一番可愛いと思うのに」

怜「いやいや。例え顔が互角やったとしてもこのムチムチパーフェクトボデーには敵うべくもない」

怜「二年連続の千里山の代表は任せたで~」ゴロゴロ

北大阪代表 清水谷竜華(千里山)


哩「福岡には美人が多かっていう風説を真実と出来るのは姫子。お前しか居らんと」

姫子「私は絶対ぶちょーの方が良かと思いますけど…。それに私達は佐賀出身やし」

すばら「部長は美少女というより美女という感じですからね」

すばら「大丈夫。福岡でも何度も雑誌に載ってる姫子なら優勝間違い無しです」すばらっ

福岡代表 鶴田姫子(新道寺女子)

成香「私達の代表はゆきちゃんに決まってますよね」

成香「なんといってもアイドルにする事が目標なのですし、その為にはこれは格好の舞台です」

由暉子「私は別に構いませんけど…」

爽「…いや、ここは成香に行ってもらおう。何となくまだ時期じゃない気がする」

成香「なんですか時期じゃ無いって!」

誓子「まぁまぁ特集でも成香ちゃんメインな感じで書いてるし、何も問題無いって」

揺杏「イロモノ的な感じだけど、そこからの下克上も燃えるよねっ。新しい衣装着てく?」

成香「結構です~!」

北海道代表 本内成香(有珠山)

淡「ほーほー。結構他の所の代表も出揃って来てるみたいですね」カチカチ

菫「試合前に無駄に注目を集められても困るんだがな」

亦野「白糸台の大将に抜擢された一年って時点で、注目避けるのは無理がありますよ」

淡「それに加えてこの圧倒的な美貌を併せ持っちゃってますからねっ」フフン

淡「スターの宿命とはいえ、騒がしいのは苦手だから困っちゃうな~」

菫「自身が騒がしい奴が何言ってるんだ…」

菫「まぁ良い。こんな勝負とはいえ、白糸台の代表として出る以上情けない結果は許されないぞ?」

淡「だいじょーぶ!テルーの一年の時の記録、絶対塗り替えてみせるからっ」

西東京代表 大星淡(白糸台)

そんなこんなで着々と代表選手が決まっていく一方で、暗躍する牌のお姉さんが一人。

??「みたいな感じで派手にやった方が楽しいと思うな~」

編集者「なるほど。○×テレビとタイアップして…」フム

編集者「たしかに今年はあの『伝説』から10年の記念の年という事も出来ますし」

??「伝説なんて言い過ぎですよ~。ちょっと運が良かっただけです☆」

編集者「そして奇しくも出場する選手も過去最高峰のレベルの選手が揃っている…これは何かの運命ですね」

編集者「よし、やりましょう!今年の美少女雀士トーナメントは」


      「完全生中継!地上最大の1DAYガチトーナメントです!!」


憧(…みたいな事があったらしく)ポワワワーン

憧(雑誌上で勝手に行われるハズだった美少女バトルは、こうやって面と面を突き合わせての勝負となった)

憧(参ったなあ。直に顔を見るとなると余計に…)チラッ

和「?」ニコッ

憧(―――負けられないって思っちゃう)

恒子「さぁ開会式の翌日の今日!無理矢理にインハイの日程を一日ずらしてもらって」

恒子「前哨戦としてこの熱いバトルが行われる事となった訳ですが」

恒子「会場は、或いはこれこそがインハイ本番と言える程の熱い熱気に包まれていますね!」

健夜「インハイ本番では全く無いと思いますけど、たしかに凄い熱気ですね…」

恒子「それでは大会特別委員長にして、この大会の初代チャンピオン!」

恒子「瑞原はやりプロに一言挨拶を頂きましょう!」

  ワアアアアアアアッ!!!  はやりーーん!はやりんりーーーん!! はやああああああっ!!
 

はやり「その年の一番の美少女高校生雀士を決める」

はやり「それを唯一の目的として、この戦いは長いれき…そんなに長くは無い歴史を刻んでる訳ですがっ☆」

はやり「はやりは最初思いました。その事に何の意味があるのだろうと」

    ざわざわ…    どよどよ…

はやり「美少女の基準は人それぞれ。皆違って皆良い。オンリーワンこそナンバーワン」

はやり「それなのに、本来存在しない優劣を競い合い、傷付け合う事に何の意味があるのか…はやりには分かりません」

      シン……   はやりん…

         「だけど」

はやり「かつてはやりが頂点に立った時に見つけた答えは」

はやり「一陣の風となって、その悩みを全て吹き飛ばしてくれました☆」

はやり「…今日頂点に立つ女の子がどんな答えを手にするのか、それをはやりは見守りたいと思います」ザッ

 オオオオオオオオッ!!!  パチパチパチパチーーーッ!!


恒子「…かつて三度。頂点の座に輝いた絶対王者だから言える深いスピーチでした」

恒子「この戦いの果てに何が産まれるのか!我々もそれを見届けるとしましょう!!」

和「流石瑞原プロですね…」

和「私もこの場に居る事に疑問を感じていましたが、精一杯戦う事でその意味を見つけようと思います」

憧「思い付くまま適当こいてただけの様な気もするけど…」

恒子「それではただいまより!栄えある美少女雀士トーナメントの出場権を得た全選手の紹介を…」

恒子「…するのはめんどくさいので!一斉にメインビジョンに名前を表示させたいと思います!」

健夜「そこは手抜きなんだ…」

恒子「スリーツーワン!どうぞっ!!」

地上最大美少女雀士トーナメント 出場全選手

・本内成香(有珠山) ・Aislinn Wishart(宮守女子)

・大星淡(白糸台)   ・雀明華(臨海女子)

・宇津木玉子(越谷女子)・原村和(清澄)

・新子憧(阿知賀)   ・清水谷竜華(千里山)

・愛宕絹恵(姫松)   ・安福莉子(劔谷)

・佐々野いちご(鹿老渡)・荒川憩(三箇牧)

・鶴田姫子(新道寺)  ・神代小蒔(永水女子)

・福路美穂子(風越)  ・???

竜華「これはこれは…」

憩「厳正なる審査を潜り抜けただけあって、そうそうたる面子ですね――ぇ」

絹恵「それはええけど…何や?最後の」

 ざわざわざわざわっ   どよどよどよ… 

恒子「フフフ。皆さん気になっている様ですね」

恒子「16個目の…最後の枠に収まる選手の名前が」

和(もしかして…!)

久「なかなか勿体ぶるわね。それに値する選手という事なんだろうけど」

優希「フフフ。照れるじぇ」

まこ「なんでアンタが照れとるんじゃ」

京太郎「無名の一年坊主の名前が出た所で無音になるだけだろ」

優希「この私のあまりの美しさに声も出ないという訳だな!」

咲「あはは…」

久「…そういう意味では、咲は有り得るかもしれないわね」

咲「えっ?」

咲「なっなんでですか?私は中学時代の実績なんて何も無いですし肩書きなんて何も…」

久「あるじゃない。現インハイチャンピオンの実の妹って肩書きが」

咲「あ………」

久「この大会のスタッフがそこまで調べ上げたのかは分からないけど」

久「かつて宮永照も中学時代の実績全く無しのまま鮮烈にデビューして」

久「その勢いでこの美少女トーナメントでもベスト4まで昇った訳だし」

久「その妹である咲は、隠し玉としての素養は十分だと思わない?」フフッ

咲「い、いえいえ。だとしても私はお姉ちゃんと違って地味で可愛くも無いですから…」

優希「そんな事無いじぇ!咲ちゃんはたしかに地味は地味だけど」

優希「よく見れば顔はかなり整ってるから可愛いという解釈は十分可能だじょ!」

咲「そ、そんな……///」

久「ま、見てれば分かるわ。心の準備だけしておきなさい」フフッ

咲(ま、まさか本当に……?)ドキドキ

恒子「16人目の選手は………この人っ!!」


     「去年の覇者!!龍門渕高校の天江衣選手ですっ!!!」


 オオオオオオオオオッ!!! ドワアアアアアアアアッ!!!! コロモチャーーーン!!!


咲「……………………」

久「…ゴ、ゴメンね?」テヘッ

衣「何だこの喧騒は…。エビフライを食べさせてくれると言うから付いて来たのに」

恒子「龍門渕高校が今年予選敗退を喫した事により、出場が危ぶまれた天江選手でしたが」

恒子「ファンからの熱い声援を受け、今回特別に前年王者のワイルドカード枠での出場となりました!」

恒子「瑞原はやりの伝説以来、誰も成し得て居ない連覇の夢を掛けての出陣です!!」


いちご「強敵の登場を悲しむべきか…リベンジの機会が来て喜ぶべきか微妙な所じゃのう」

竜華「ま、終わった後にもしもの話をされるのもなんやし、ウチは喜ぶべきやと思うで。しかし相変わらず可愛ええなぁ…」

淡「ぶー。長野だけ三人も出てるってずっこくない?」

和「私に言われても…ほら、大阪だって三人ですし」

恒子「役者が揃った所でルール説明!」

恒子「…とは言ってもこのトーナメント、説明する様なルールは何もありません」

恒子「試合は全て1対1。負けたら即座にそこで敗退。敗者は二度と生き返りません」

恒子「15名の屍が築かれた後に立っている者」

恒子「その人こそが、この地上最大美少女雀士トーナメントの覇者ということになります」


ダヴァン「ホントにシンプルなルールですネ」

辻垣内「分かり易いのは好みだな。敗者復活が無いというのも良い」

ネリー「フツーのミスコンみたいに、水着審査とかアピールタイムとかも無いんだっけ?」

辻垣内「あぁあくまで外面の美少女力とやらのみを審査し、投票で勝敗を決めるだけの事だ」

ハオ「…催事としては恐ろしく地味ですね」

ネリー「でもそれなら明華が負けるとこは想像出来ないね~」

恒子「実際のインハイ同様に、ここに二つの山を作ります」

恒子「この箱の中のボールを引いて、紅い球ならAブロック。蒼い球ならBブロック」

恒子「それぞれの色に①~⑧の番号が書かれているので、それに即した配置に着いて下さい」


いちご(当たり前じゃが、どの枠に入るかは超重要じゃな)

絹(これも勝負事である以上、相性ってモンが絶対に存在する)

莉子(自分と似た人の方が良いのか、全然違う人の方が良いのか…)

憧(とりあえず、和と当たるまでは負ける訳にはいかない…!)ゴクリ


恒子「それでは、一斉にどうぞ!」

Aブロック 
0時48分以降で名前の出た子を、①→③→⑤→④→⑥→②→⑦→⑧の順で入れていく。


Bブロック
0時55分以降で名前の出た子を、⑦→④→③→①→⑧→⑥→②→⑤の順で入れていく

恒子「組み合わせが決定しました!」

Aブロック

①清水谷竜華 vs ②原村和

③宇津木玉子 vs ④愛宕絹恵

⑤雀明華   vs ⑥大星淡

⑦天江衣   vs ⑧神代小蒔

Bブロック

①本内成香 vs ②安福莉子

③佐々野いちご vs ④鶴田姫子

⑤福路美穂子 vs  ⑥荒川憩

⑦エイスリン vs ⑧新子憧


ざわっ……!!  オオオオオオっ!! ワアアアアアッ!!


恒子「会場がざわめきます!全ての試合が一回戦で戦うのは勿体無い好マッチメイク!」

恒子「試合が終わった時、生き残りは半分の8人となります」

恒子「故郷の誇り、学校の誇り」

恒子「そして何より自らの女としてのプライドを掛けた戦いです!」

恒子「一体どんな戦いが展開されるのか…!開戦の時は間近です!」

和(憧とは見事に真逆の位置になってしまいましたね…)フム

竜華(いきなり今年のスーパールーキーが相手かぁ。ツイてへんなぁ)

竜華(ま、ウチにも一応先輩の意地があるし、簡単に負けたるつもりもないけどな!)

玉子「よきに~」

絹(緒戦の相手はイロモノかいな。けど油断はせーへんで)

絹(姫松の代表で出とる以上、絶対一回は勝ってみせる…!)

淡「よろしくねっ」アワッ

明華「これはこれはご丁寧に…」ペコッ

衣「ほう…?なかなか良い気を発しているじゃないか」

小蒔「…よろしくお願いします」

成香「ううっこんな大舞台に乗せられてしまって私はどうすれば…」オロオロ

莉子(なんとなく親近感を感じる…)

姫子(うわ~ホンモノのちゃちゃのんが目の前に…)

いちご(新道寺の鶴姫。相手にとって不足無し、じゃな)

憩「よろしゅーお願いしますーーぅ」ペコリッ

美穂子「こちらこそ。御手柔らかにお願いしますね」ニコッ

エイス「…………」カキカキ

憧(和と当たる事はまず無い、か)

憧(…ちょっとほっとしちゃったのが情けないなぁ)ムゥ

セーラ「Aの一番取って開幕試合か。なかなか景気良いスタートやん」

泉「楽な相手やないですけどね。全中の時から更に成長しとるし…」

セーラ「船Qはこの組み合わせどう見とるん?」

船Q「まぁ、ぼちぼちやと思いますよ」

船Q「どの道この面子じゃ、楽な組み合わせなんてモンは存在しませんからね」

怜「スーパールーキーのデビュー戦の相手になったんはちょっと不運かなって思うけどなー」

セーラ「ははっ。でも相手ほどじゃないやろ」

セーラ「高校デビュー戦で竜華相手にする羽目になった原村ほどじゃ――な」ニヤリ

船Q「私もそれに同意ですね」

船Q「このコーナーは新顔が有利っていうデータはたしかにありますけど」

船Q「今回は、今迄のトーナメントとは明らかに勝手が違う」キラン

セーラ「そらまぁ雑誌の中で、言うたら本人の知らん所で勝手にやってたのが」

泉「テレビ中継アリで、本人同士が顔付き合わせてる訳ですからね。規模は段違いですよ」

船Q「その通り。そのスジでの知名度はやたら高かったとはいえ、あくまでアングラな大会やったんが」

船Q「今回は陽のあたる場所で大々的に開催される事となった。いわば記念大会」

船Q「投票する側も、今迄の実績は無視して自分の推しメンを一つでも上に上げようと必死に来るハズです」

船Q「それに、規模が大きくなったという事は参加人数も増えるという事」

船Q「今回初めて、このトーナメントを見るお客さんも多いでしょうしね」

怜「なるほどな。そういう人には新顔のアドバンテージは通用せえへんか」

船Q「元々三年にも『これが最後の大会』っていう心理的アドバンテージがある事を考えれば」

船Q「少なくとも、条件は互角と言えるでしょうね」

セーラ「流石の分析力やな。そんで、それを踏まえて船Qが有力やと思ってる選手はどのへんなん?」

船Q「そやなぁ。三年ならやっぱり佐々野いちごは強いと思いますよ」

怜「ちゃちゃのんか。そら伊達にアイドル的存在扱いされてへんしな~」

船Q「一年の時から優勝候補に挙げられていながら、去年は二回戦で天江に敗れる等」

船Q「この大会では不本意な結果しか残せていない無冠の帝王。今年に懸ける想いは誰よりも強いでしょうね」

船Q「二年では当然ながら天江衣が最有力」

セーラ「去年は麻雀での勢いそのままに、圧倒的な強さで蹂躙して頂点まで駆け上がったもんなー」

船Q「ロリ票は常に一定数存在するとはいえ、それ以外からも幅広く稼いでましたからね」

船Q「一年目で圧勝すると、それ以降伸び悩みやすいというデータがあるとはいえ」

船Q「連覇の可能性は十分にあるでしょうね」

船Q「そして去年、天江と共に『三強』と謳われた荒川憩と神代小蒔も連続出場」

船Q「この二人も天江が居なければ頂点を狙える逸材と評されてましたし、今年も要注目でしょうな」

泉「…一年はどうなんです?船久保先輩的に今年イケてる一年は」

船Q「そうやなー。白糸台の大星淡は、宮永照差し置いて出て来るだけあってなかなかやな」

船Q「最高状態の清水谷先輩でも手こずりそうな気がするわ」

船Q「あと清澄高校の一年生とか」

泉「!原村ですか!?」

船Q「うん。一年はどうしても知名度的には上級生に劣るってハンデがあるけど」

船Q「インターミドルチャンピオンの肩書きを持つ原村にはそれは無い。むしろ全体でも屈指やと思う」

泉「…全中の時の報道も、主役的な扱いを受けてますからね」

船Q「ま、知られてへん子の方が燃えるって層も多いから、それも善し悪しやけどな」

船Q「ダークホース候補として、宮守と臨海の留学生はハマればかなり強そうやし」

セーラ「臨海は今年ガチでこっちも獲りに来たって感じやな」

怜「去年までは背のたっかいキレー系の外人さんが多かったもんなぁ」

泉「そんで一回戦から白糸台と対決…なんか因縁を感じる対戦になりそうですね」

セーラ「ありがとな、船Q。これでよりおもろく観戦が出来そうや」

船Q「そりゃどうも」

怜「ま、でも。色々聞かせてもーたけど」

怜「それでもウチは、結局は竜華が勝つと思うけどな」ゴローン

Aブロック

          ┌─  清水谷竜華(千里山)
      ┌─┤
      │  └─  原村和(清澄)
  ┌─┤
  │  │  ┌─  宇津木玉子(越谷女子)
  │  └─┤
  │      └─  愛宕絹恵(姫松)
─┤

  │      ┌─  雀明華(臨海女子)
  │  ┌─┤
  │  │  └─  大星淡(白糸台)
  └─┤
      │  ┌─  天江衣(龍門渕)
      └─┤
          └─  神代小蒔(永水女子)

Bブロック

          ┌─  本内成香(有珠山)
      ┌─┤
      │  └─  安福莉子(劔谷)
  ┌─┤
  │  │  ┌─  佐々野いちご(鹿老渡)
  │  └─┤
  │      └─  鶴田姫子(新道寺)
─┤

  │      ┌─  福路美穂子(風越女子)
  │  ┌─┤
  │  │  └─  荒川憩(三箇牧)
  └─┤
      │  ┌─  エイスリン(宮守女子)
      └─┤
          └─  新子憧(阿知賀女子)

恒子「~~~っっっそれではいよいよッッ!!」

恒子「記念すべき開幕試合!!Aブロック一回戦第一試合を始めたいと思います!」

恒子「両者!リングの上に上がって下さいっ!」


久「和、長野代表として胸張って頑張って来なさい」

和「長野の人は三人程居るのですが…まぁ、ハイ。全力を尽くして来ます」

咲「ファイトっ和ちゃん」


セーラ「一年坊主に高校の洗礼ってモンを教えたりーや」トンッ

竜華「返り討ちに会わんかったらええけどな」アハハ…

怜「大丈夫大丈夫。フトモモアピールでブーストかければ余裕やで」

恒子「赤コーナー!千里山高校三年、清水谷竜華選手!」

健夜「こ、これ読めばいいの?ええと…」

健夜「去年二年生で千里山の代表を務め、ベスト4まで勝ち上がった清水谷選手が今年も参戦」

健夜「『最強属性の宝庫』が目指すのは、去年獲り損ねた玉座のみ」

恒子「正統派こそが最強という事を証明する時は今!千里山の部長が最後の戦いに出陣します!」


恒子「そして青コーナーから登場するのは清澄高校一年!原村和ぁっ!!」

健夜「去年のインターミドルチャンピオンが、新一年生となって高校の舞台に舞い降りました」

健夜「注目度No1の『早熟の大器』はどの様な歴史を刻むのか」

恒子「ルーキーにして優勝候補の一角!今年も新しい風が大会に嵐を巻き起こすのでしょうか!」

船Q「…しかし改めて、一年離れした胸しとりますね」アセ

セーラ「竜華以上ってだけでもかなりレアやのにな」

穏乃「和ーーっ!頑張れーーっ!!」

玄「これは甲乙付け難い名勝負の予感がするです…!」


恒子「では二人にはこのセンサーを付けてもらって」ピタッ ピタッ

竜華「何です?コレ」

恒子「まぁまぁ。では試合前にルールのおさらいです!」

健夜「この放送をご覧になっている全ての視聴者の皆様の、ネット投票にて勝負は決まります」

恒子「投票の基準はたった一つ!『自分がより美少女だと思う方』に投票をして下さい!」

恒子「美少女の定義やら何やらは自分で勝手に解釈して下さい」

恒子「兎に角、相手よりも多く美少女だと思われた方が、この試合の勝者となります!」

咲「内面とか性格とか、そういうのは関係無いんですね」

久「それがフツーの人気投票とコレの違う所ね」

久「投票者は、仮に全くその人の事が好きじゃなくても、外見は可愛いと思っていれば票を入れる訳だし」

まこ「外見が可愛いと思うとるのに、全く好きじゃないというのもおかしな話じゃけどな」

優希「性格がゴミならば無い話じゃ無いと思うじぇ」

久「…ま、内面は外見に滲み出るものだと言うし」

久「その人の内面を知ってる人なら、外見の見え方もまた変わってくるだろうから色々複雑だけどね」

久「まぁでも要は――」

          「より美少女な方が勝つ、それだけの事よ」
 

恒子「今迄の大会では、組織票上等で送られて来た全ての票をカウントしていましたが」

健夜「あぁそれで…」チラッ

はやり「うん?☆」

恒子「今回はより公平で純粋な美少女力を測る為、票は一試合につき一人一票のみと限定させて頂きます」

恒子「これにより、試合はよりシンプルかつストイックに」

恒子「より多くの人から美少女だと思われた方が勝つ。という事になりました」

健夜「分かり易くて良いですね」

恒子「…では。長かった前置きはこの位にして、試合へと参りましょう!」

恒子「カメラさんは二人の全身をちゃんとレンズに収めてますね!オーケー!」

恒子「地上最大美少女雀士トーナメント開幕試合!清水谷竜華vs原村和!」

和「…………」ギュッ(エトペン抱きしめ)

竜華「…………」フー

恒子「試合………っ」


          「開始ぃ!!!」

 
 

投票ルール
・一人一票
・安価必須(今回の場合>>186
・己がより美少女だと思う方に投票する

<投票例>
>>186
清水谷竜華


恒子「言い忘れましたが試合開始時刻は19時ジャスト!」

恒子「そこから三分間の間に投票された票で有効なもののみをカウントします!」

セーラ「よっしゃ竜華がスタートダッシュ決めたで!」

泉「けど原村も追い上げて来てます!」

穏乃「のどかいっけー!!」

咲「和ちゃん!」

怜「りゅーか!」


          恒子「決着うううううううっ!!!」


恒子「膨大な票数をテキトーに約分した結果がメインビジョンに表示されます!」

健夜「適当に約分…?」


         清水谷竜華 6-4 原村和


恒子「勝ったのは――――千里山高校清水谷竜華選手!!」

恒子「最高属性が早熟の大器に先輩の意地を見せつけましたぁっ!!」

和(…特にやる気があった訳じゃないですけど、負けはやっぱり悔しいものですね)フー

和「ありがとうございました」ペコッ

竜華「ありがとうございました。ふー運良くなんとか勝ち拾わせてもろうたわ」

和「いえ、完敗ですよ。私はまだまだ精神的に未熟過ぎて…」

竜華「精神的どうこうが関係あるかはわからへんけど…まぁ、原村ちゃんやったら来年再来年で優勝狙えると思うから」

竜華「気ぃ落とさんと、また頑張ってな」

和「はい。それでは失礼し…きゃあっ!?」ビクッ!!

竜華「!?ど、どしたん?急に」

和「かっ……きゅっ…きゅうに体がしびれっ…んんんっ!!」ビリビリ

健夜「こ、こーこちゃん?これは?」

恒子「言い忘れましたが、負けたら付けられたセンサーから悶絶するレベルの電気が流れます」

はやり「バラエティ的罰ゲームだね☆ほら、一応テレビだから盛り上げてかないと☆」

恒子「いやーしかしエロい絵ですね。会場のボルテージも上がる上がる」あはは

和「とっ…とめっ!…て…くだああああっ!!」

はやり「はい。ではドーン☆」ポチッ

      ピッ  パカッ

和「へ?きゃあああああああああっ!!!」

      ボチャーン!!


恒子「そしてその後、足場が開いて5メートル下の水の中にダイブする事になります」

健夜「可哀想過ぎるでしょ…」

はやり「大丈夫☆ちゃんと落ちる前に電源切ってるから感電する事は無いよ☆」

健夜「そういう問題じゃなくて!」

はやり「このトーナメントにおいて敗北は死を意味する」

はやり「それだけ美少女道というものは厳しいものなのですよ。健夜ちゃん」

健夜「…前にはやりちゃん深夜番組でこんな事やらされてなかったっけ?」

はやり「何のことかなっ☆?」


穏乃「うわぁ和が物凄い事に…」

灼「何も泥水にする事は無いとおも…」

赤土「ハハハ。あぁなったら美少女もなにも無いよね」

玄「憧ちゃん?なんでそんな微妙な表情してるの?」

憧「まぁ…お話じゃないんだから、そりゃそんな上手い事はいかないよね…」トオイメ

玄「?」

恒子「さぁ続く14人の顔に真剣味がぐっと増した所で行われる第二試合!」

恒子「『愛宕一族の奇跡』姫松高校の愛宕絹恵選手と」

恒子「『麻雀王子』越谷女子の宇津木玉子選手の対戦です!」


絹「大阪人でもあれはちょっとキッツいなぁ…」アセ

玉子「負けられないのである…。なぜなら余は泳げないのである…」ガクガク


恒子「試合開始時刻は19時53分!一分間で勝負は決します!」

健夜「早くも巻いていくんだね。安価はここです」

 
  「のおおおおおおおお~~~っ!」ボチャーン!!

絹(…ホンマ勝てて良かったわ)ほっ

洋榎「ようやったで絹~!」パチパチッ


恒子「第二試合は4-2で愛宕絹恵選手に軍配が上がりました」

はやり「今大会唯一のメガネっ子だからね。メガネっ子代表としての意地もあると思うよ☆」

恒子「続いて第三試合!奇しくも東京代表同士の試合となりました」

恒子「赤コーナー!東東京代表臨海女子高校二年!」

恒子「フランスから来た特体生!可愛さも世界レベルか『風神』雀明華!」

明華「よろしくお願いします」ペコッ

恒子「対する青コーナー!西東京代表白糸台高校一年!」

恒子「今年の白糸台は一年生を代表に出して来ました!」

恒子「謎のベールに包まれた金髪美少女!『超新星』大星淡!」

淡「はーい」ザッ

監督「早くも去年のリベンジを果たす機会が来てラッキーだね」

ダヴァン「いやそれは麻雀での借りですカラ、麻雀で返しましょうヨ」

辻垣内「…何であれ、勝つにこした事は無いけどな。相手が白糸台なら尚更だ」

ネリー「明華ならきっと余裕だよねっ監督」

監督「んーどうだろ。大星ちゃんも相当カワイイからなぁ……欲しい。ダヴァンとトレード出来ないかな」

ダヴァン「オイ」

淡「体あんまり強くなさそうだけど大丈夫?棄権した方が良いんじゃない?」

明華「お心遣いありがとうございます。けれど…心配は無用です」

明華「落下を免れる方法は…心得ていますので」

淡「…へー」

淡(おとなしそうな顔して勝つ気マンマンだね。おっもしろいじゃん!)ニヤリ


恒子「因縁の対決だけあって早くもヒートアップしてる様です!」

恒子「地獄へ叩き落とすのはどっちだ!試合開始時刻は20時28分、一分勝負です!」

健夜「安価はここです」

ネリー「!白糸台が凄いロケットスタート!」

ハオ「で、でも明華さんも伸びてます。まだ勝負は…」

辻垣内「……いや」チッ


恒子「決着うううううっっっ!!!」

    雀明華 3-10 大星淡

恒子「大星淡選手が圧倒!!東京代表対決は白糸台高校の勝利です!」


菫「ま、顔だけは可愛いからな。アイツは」

照「ほっとしたね、菫」ポリポリ

淡「私相手によく頑張ったと思うよ~。お疲れさまっ」

明華「…敗者は何を言う権利もありません。潔く罰を受けましょう」スッ

はやり「その心意気や良しっ☆」ポチッ

明華「きゃっ!?くっ……ううっ…きょっ…きょのてい…どっ……!」ビリビリ

淡(顔真っ赤にして耐えてる…)ゾクゾク

はやり「表情があんまり変わらない子だとまた格別だよね☆はいドーン!」

         ぼちゃーん

健夜「…国際問題になったりしないよね?これ」タラリ

恒子「続いての試合はAブロック一回戦のラスト!」

恒子「天江衣選手対神代小蒔選手です!」

恒子「去年の準決勝と同じ顔合わせがこの一回戦で実現しました!」

恒子「一回戦屈指の好マッチメイク!同期の頂上決戦です!」

健夜「それ麻雀でも同じ事を言えそうですね」


衣「なるほど。要はお前と衣が、美しさで競い合うということか」

小蒔「私もよく分かってるわけではないですけど、そういう事の様です」

衣「フン。ならば、衣の勝ちは決まった様なものだな」

小蒔「!」

衣「これから戦いが始まるというのに、お前の目は未だに揺らいでいる」

衣「何を考えてるか知らないが、自分を信じる事も出来ていない物が勝利を掴める勝負など無い」

衣「無駄な傷を負う前に、薩摩へ帰ったらどうだ?」

小蒔「……そんなこと、ありませんっ」

小蒔「だっだって私は……か、かかか…」プルプル

衣「蚊?」

          「かわいいですからっ!!」
 

小蒔「はぁっはぁっ……」プシュー カアアアッ

 オ…オオオッ  ウオオオオオオオオオッ!!! ワアアアアアッ!!!

小蒔「!?」ビクッ

恒子「なんと神代選手!前年王者の天江選手相手に「私はかわいい」宣言!」

恒子「勝利宣言とも言える啖呵を切りましたーーーっ!!」

小蒔「えぇっ!?いえっ!私は別にそんなつもりは全く毛頭…!」

衣「…良い度胸だ」

小蒔「っ!」ビクッ

衣「その言葉が真実か妄言か…衣の全力を持って見極めてやろう」ゴオオオオッ!!

小蒔「そ、そんなぁ……」ビクビク


霞「…………」ニヤニヤ

初美「あははははっ!思った以上に面白い事になりましたねー」あははっ

~回想~

小蒔「無理です無理ですっ!私がそんなび、美少女のこんてすとにでるなんて…不純ですっ!」

初美「大丈夫ですよー。ウチは意外とそういうトコは緩い系の神社ですからー」

春「ちゃんと許可も下りてる…」ピラッ

小蒔「た、例え許しが出てるとしても駄目ですっ」

小蒔「私なんて全然可愛くなんて無いですし、恥ずかしい思いをするだけで…!」

小蒔「ほらっそれなら霞ちゃんが代わりに出れば」

初美「ぷふっ!!」

       バコォッ!!!  ペシッ

小蒔「あいたっ」

霞「小蒔ちゃん。そんな台詞を言ってはいけないわ」

初美「」シュー…

霞「小蒔ちゃんはね、代表に選ばれたの」

霞「私達、永水女子高校の代表。それはつまり、鹿児島の代表ということ」

小蒔「…………」

霞「その小蒔ちゃんが自分を可愛くないって言う事は」

霞「鹿児島の女の子は一人も可愛い子が居ないっていう事になるの」

小蒔「っ!」

霞「小蒔ちゃんはそんな風に鹿児島の事を思ってるのかしら?」

小蒔「そっそんな事絶対無いです!皆とても可愛くて、内面も外見も美しい人ばかりで…」

霞「それなら、堂々としてなさい」

霞「可愛い子ばかりの鹿児島の代表に選ばれた私は、世界で一番可愛いんだって思っておけば良いのよ」

霞「実際私は、小蒔ちゃんの事をそう思ってるしね」ニコッ

小蒔「私が……世界でいちばん…」カアアアアッ

~回想終わり~

霞「ほんと、小蒔ちゃんは真面目で可愛いわね」フフッ

初美「これで本当に優勝すれば自信も持てるんでしょうけど、相手が相手だけにどうでしょうねー」

春「激戦必至…」ポリポリ


恒子「それでは!第四試合を開戦します!」

恒子「勝つのはっ…え~……天江衣選手か神代小蒔選手か!」

恒子「試合開始時刻は21時31分!一分勝負で安価はここです」

健夜「今回は二つ名みたいなの思い付かなかったんだね」

佐天「完結しててもつまんない奴も多いんだね……」

初春「本文がよくても、後書きや合いの手で興醒めするのもですね」

初春「糞スレが伸びてる理由もわかりませんし」

初春「百番煎じのSSは、書いてる奴も読んでる奴も何考えてるんですかねえ」

初春「独自性出せないなら創作やるんじゃないっつーの」

初春「臭過ぎて鼻が曲がるわ」

佐天「初春?」

小蒔(ううっモニターを見るのが怖いです…)

小蒔(霞ちゃんがうきわは用意してくれていますけど、電気は…)

     オオオオオオオオオッ!!!

小蒔「!お、終わりですかっ?」

衣「巫女。名前を教えてもらえるか?」

小蒔「えっ?じ、神代小蒔と申します…」

衣「神代か。覚えておこう」クルッ スタスタ


     「―――衣に勝った女の名前だからな」

       天江衣 6-12 神代小蒔 


小蒔「~~~~っ!!」

はやり「あ、衣ちゃん。どさぐさで逃げようとしても駄目だからね☆」

衣「みぎゃああああああっ!!!」

衣「わぷっ…はあっ!おっ溺れっ…!」

小蒔「あ、天江さんっ!うきわです!」ポイッ

衣「はぶっ!」ボコッ

小蒔「あぁっ!ご、ごめんなさいごめんなさい!」ペコペコッ!


恒子「いや~しかし前年王者がここで消えるとは。可能性はあると思っていたとはいえ、波乱ですよね」

はやり「それだけ連覇は難しいって事ですね。…あっい、今のは別に自慢とかで言ったわけじゃ」アセアセッ☆

健夜「白々しいにも程があるよ…」


恒子「では続いてBブロックの試合に移ります!」

恒子「有珠山高校二年生の本内成香選手と、劔谷高校一年生の安福莉子選手の対戦!」

恒子「サクサクやってほしいみたいなのでもう始めますね!試合開始時刻は21時54分で一分勝負です!」

健夜「す、拗ねないでね?安価はここです」

成香「あ、あわわわわわわ……」グスグスッ

   本内成香 3-5 安福莉子

恒子「接戦を制したのは安福莉子選手!安福選手が二回戦に駒を進めました!」

はやり「と、いうことは~?」ニコニコ

成香「ひっ!やっやめっ…お願いしますっ!何でもっ何でもしますから痛いのだけは…」ビクビク

はやり「…しょーがないなぁ。そこまで言うなら電気は勘弁して…

成香「っ!」

成香(やりましたっ!必死でお願いすれば分かってくれるものなのですね。素敵ですっ)ぱああっ

はやり「―――あげない☆」ポチッ

成香「」

成香「きゃうううううーーーっ!!」ビリビリ

はやり「悪いけどあなたには遠慮しないよー☆」

莉子(勝ったのは嬉しいけど凄い罪悪感が…)


誓子「ビクビクってなってる成香ちゃんも可愛いね」

爽「フム…成香も上手くやればアイドルになれるかもしれないね。虐められ系アイドルとか!」

由暉子「はぁ…」


恒子「続いての試合はBブロック第二試合!」

恒子「佐々野いちご選手vs鶴田姫子選手の試合です!」

いちご「…………」テクテク

姫子(す、凄か。ちゃちゃのん、めちゃめちゃ気合い入ってると…!)

恒子「佐々野選手は今の高校麻雀界におけるアイドル的存在とも言える選手」

恒子「それだけに、このトーナメントには他の選手とは一線を隔する思い入れがあるでしょうね」

恒子「アイドル的存在の先輩として、瑞原プロはどう思いますか?」

はやり「…負けたら色々言われちゃうから、プレッシャーは大きいよね。頑張って欲しいと思うよ」

健夜(そこは真面目に答えるんだ)


すばら「…流石に相手が悪いでしょうかね」

哩「経歴や知名度では敵うべくも無いやろうな」

哩「ばってん、女としての魅力という点では絶対に姫子が優っとるはずやけん」

すばら「……………。そうですねっ」すばらっ

いちご「よろしゅうな」ニコッ

姫子「は、はい!胸ば借りるつもりでぶつからせてもらいますっ」

姫子(目が全然笑ってない…)

恒子「無冠の帝王が優勝への第一歩を刻むか!鶴姫が大物喰いを成すのか!」

恒子「試合開始時刻は22時35分!一分勝負です!」

健夜「安価はここにお願いします」

姉帯「スタートはちゃちゃのんがややリード!」わくわく

仁美「あ~じわじわ差を広げられて…これは厳しそう「まだだ」

哩「姫子はまだ諦めとらん」

すばら「!姫子さんの票が跳ね上がって来ました!」

美子「でもちゃちゃのんも勢いは衰えてない。かわすには時間が…」

哩(姫子…!)


恒子「…今大会、ここまでで最大の大熱戦でした。どちらが勝ってもおかしく無い試合」

恒子「しかし勝者は厳然と存在します」

いちご「…………」フッ

恒子「勝者!新道寺女子高校鶴田姫子選手っ!!」

      いちご 8-9 姫子
 

いちご「…もう、ちゃちゃのんの時代じゃないって事か。現実は厳しいのう」フゥ

姫子「佐々野さん…」

いちご「そんな顔する必要無いけえ。このちゃちゃのんに勝ったんじゃから喜ばんと」ぽんっ

姫子「…っはい!ありがとうございました!」

いちご「それで良い。じゃ、ちょっと離れてて。ちゃちゃのんはちょっとやる事があるから…」

はやり「…………いくよ☆」

ちゃちゃのんの電撃リアクションは、アイドルとしての意地を感じさせる
それはそれは素晴らしいものでした。

恒子「一回戦も残り二試合!続いてはBブロック第三試合です!」

健夜「はやりちゃん何かちょっと泣いてない?」

はやり「な、何のことっ☆?」


玄「福路さんと荒川さんの対決かぁ」

灼「癒し系対決って感じだね」

赤土「好きな人の層被ってそうだし、これは勝敗が読めないなぁ」

穏乃「…どっちが上がって来たとしても強敵ですよね。勝てそう?憧」

憧「そんな先の事は分かんないって」

美穂子(…もう長野で残っているのは私だけ)

美穂子(そういう意味でも、ここは負ける訳にはいかないわ)ぐっ


久「…ジレンマよねぇ」

和「なにがですか?」

久「勝って喜ぶ美穂子も見たいけど、負けて罪悪感に涙目になる美穂子もまた捨て難いわ」

和「…聞いて損しました」

久「それで更に電撃に水濡れのオプションも付くとなると…」ムゥ

和「黙って下さい」


恒子「癒し系頂上決戦を制するのはどっちだ!」

恒子「試合開始時刻は23時18分で安価はここですっ!」

美穂子「何とか勝てましたっ!上埜さんのアドバイスのお陰です」

久「私は何もしてないわ、勝てたのは美穂子の実力よ」

久「ま、美穂子の勝利を心から願っていたのは事実だから、その分の後押しはあったかもだけどね」フフッ

美穂子「上埜さん…」ポー

和「どの口が…」


怜「4-5かぁ。惜しかったなぁ憩ちゃん」

憩「あはは、大阪の連勝を止めてしもーて申し訳無いです。後はお二人にお任せしますね」ニコッ

絹(電撃受けて水に落とされた直後やのにこの屈託の無い笑顔…)

竜華(天使や…)

恒子「いよいよ一回戦も最終試合です!」

恒子「トリを務めるのは岩手代表のAislinn Wishart選手と、奈良代表の新子憧選手です!」


エイス「イッテクルネ!」テクテク

姉帯「がんばれー!」

胡桃「…今更だけど、岩手代表という肩書きでエイちゃんが出るのはちょっとズルい気も」

トシ「たしかに、岩手が産んだ美少女!では全くもって無いからねぇ」

塞「べ、別にルール違反じゃないでしょ?臨海もそうだし、原村和だって出身は長野じゃないらしいし…」

シロ「…岩手もニュージーランドも似た様なもんって言えば通るんじゃない?」ダルー


憧「ふーようやっと出番だね。待ちくたびれちゃったよ」

憧(最大のモチベーションが初っ端から霧散しただけに余計ね…)

穏乃「ファイトっ憧!相手の人もすっごいキレーだけど憧なら勝てるよっ」

憧「なんの根拠があって言ってるんだか。行ってくるね~」ヒラヒラ

憧(…まっそれでも勝ちへのモチベーションは十分足りてるけどねっ)メラッ

恒子「一回戦最終試合のゴングが鳴ります!」

恒子「勝つのは大天使か、それとも小悪魔系天使か!」

健夜「天使って付ければ何でも良い訳じゃないと思うけど…。こーこちゃん疲れてるの?」

はやり「過去の資料を見ると、新子ちゃんは努力で今の自分を作ったタイプみたいですね」

はやり「それが外人さんの天然もの相手にしてどうなるか。これは見ものだよ☆」

恒子「最終戦に相応しいマッチという事ですね!」

恒子「試合開始時刻は零時7分!一分勝負で安価はここです!」

塞「あぁ…阿知賀がどんどん票伸ばしてる」

姉帯「エイスリンさんも少ない訳じゃないけど…」

胡桃「やっぱりこういう大会で外国人は不利なのかな?臨海の人も駄目だったし…」

シロ「…それは違うと思う」

胡桃「シロ?」

シロ「このトーナメントはどちらが美少女かを競い合うだけのストイックな戦い」

シロ「国がどうとか県がどうとか、そんな不純物を投票に持ち込んでる人なんて居ないよ」

シロ「だからこの状況は、単に阿知賀の代表選手がそれだけ美少女だって事。それだけ」

胡桃「…そんな。それならシロは、エイちゃんが可愛さで負けてるっておも「あっ!」

塞「やったよ!エイスリンの票が爆発的に伸びて来てる!一気に追いついた!」

胡桃「ホントっ!?」

シロ「…それにね、胡桃。元々そんなの関係無い事なんだよ」


     「エイスリンの可愛さは―――国境の遥か上空を越えるから」

           Aislinn 8-7 新子憧

         -finー

 

夕方まで残ってればむにゃむにゃ
ストーリーなんて最初から要らんかったんや

遅くなってスミマセン。夕方会議あることすっかり忘れてた。

21時より 二回戦開始 二試合同時進行


Aブロック二回戦
竜華vs絹  淡vs小蒔 


安価はここです。

<投票例>
>>505
竜華

※一分勝負です。

さぁご飯ご飯

恒子「名勝負を制したのはエイスリン・ウィッシュアート選手!」

恒子「先行した新子選手を怒涛の末脚でまくりました!最後のベスト8は宮守女子高校!」

憧(…最初の試合と最後の試合で二人揃って負けちゃった、か)

憧(ま、ある意味良かったのかもね。ここは引き分けって事で)

憧(勝負はまだまだこれからだよ、和っ)

穏乃「あ~あ。もうちょっとだったのになー」

玄「でも憧ちゃんなんだか晴れやかな顔してるね」

灼「ハルちゃんの記録を越える事は出来なかったね」

赤土「それだけ全国の壁は高いってことさ。また来年に期待だね」

はやり「気が強そうな子は大好物だよ☆」

憧「ふきゅっ!?なぁっ…これっんっ!こんなつよっ……ふぅっ!」ビリビリ

はやり「ほうほう。経験豊富そうに見えて意外とウブなのかな?これはもうちょっと見ていたい…☆」

憧「ひぐっ!なっ…なぎゃいっ…ってええええ!!」ビクッビクッ

健夜「やめなさいって」ペシッ

              ボチャーン!

「…あれっ?憧浮かんでこなくない?」

「もしかして力入らなくなってるのかも…穏乃!」

「はいっ!!憧ーっ今助けるよー!!」ドバーン!

和「ふぅ。何とか無事だった様で安心しました」ほっ

和「助けられている時に何故か笑顔だったのが心配ですけど…」

久「何故かっていうか、そのままなんじゃない?」


恒子「そして始まる二回戦!準々決勝です!」

恒子「二回戦は同時進行で行われます。まずはAブロックの二戦!」

恒子「清水谷竜華選手vs愛宕絹恵選手の大阪頂上決戦と」

恒子「大星淡選手vs神代小蒔選手の新旧魔物対決!」

恒子「一体どんな試合が展開されるのでしょうかぁーー!」

   ※6-2で竜華が、5-3で淡が勝ちました
 

絹「あだだだだだだだっ!!止めえっちゅーとんねんっ!!」ジタバタ

小蒔「痛いです痛いです痛いですーっ!!もう止めてくださっ…あぅっ!!」ナミダメ

はやり「ちなみに準々決勝の罰ゲームは激痛足ツボの刑です☆」

健夜「またベタな…」

恒子「これはこれでまた数字上がりそうですねぇ。試しにすこやんもやってみる?」

健夜「色んな意味でゴメンだよ」

  「きゃああああああーー!!」「だああああああーーーっ!!」

           ボチャーン!ボチャーン!

健夜「そしてまた落とすのは落とすんだ…」

はやり「敗者は泥に塗れるのがこの戦いの掟だからね☆」


恒子「続いてはBブロックの二試合!」

恒子「安福莉子選手vs鶴田姫子選手!そして、福路美穂子選手vsエイスリン・ウィッシュアート選手です!」

恒子「試合開始時刻は21時30分!一分勝負で安価はここです」

初美「姫様はホント良いリアクションしますねー」あははっ

霞「可愛いわよね」ウフフ

巴「でも意外でしたね。折角あの天江衣を倒したというのに…」

初美「一戦に全てを出し尽くして次戦で――なんてのはトーナメントではよくある話ですよー」

初美「投票する人達も油断してたんでしょうね」

霞(…もしくは)


      (相手がそれ以上の化け物だったか…ね)


淡「~~~♪」アワッ

恒子「第一試合結果はこちらっ!!」

       姫子 10-2 莉子

莉子「」

恒子「そして第二試合の結果は…!」

      美穂子 6-6 エイスリン

久「!全くの……」

シロ「……同票」

久(序盤のあの大差を無に詰めた…!信じられない末脚ね)

シロ(エイスリンがかわしきれないなんて…本物の強者ってことかぁ)

健夜「同票の場合ってどうなるの?」

はやり「仕切り直しで、先着3票勝負のスプリント戦だね☆」

恒子「決戦投票の試合開始時刻は21時45分!安価はここです」

恒子「レス番準拠で見るので、時空の歪みは有効」

恒子「最初に規定時間を越えたレス以降のレスを有効票とします」

莉子「あいたたたっ!!そっそこだめええええーーーっ!!」ジッタンバッタン

姫子(そ、そんなに痛いんかな…?)ドキドキ

哩「流石姫子。これで念願のベスト4ばい」

すばら(…どことなく負けたがってる様に見えるのは気の所為だと思いたいですね)すばら…


美穂子「仕切り直し、ですね」

エイス「roundツー!」カキカキ バッ!

恒子「スプリント勝負!勝ったのは、宮守女子高校!エイスリン・ウィッシュアート選手です!」

 ワアアアアアアアアアアッ!!!  オオオオオオオオオッ!!!

      エイスリン 3-1 美穂子


久「あ~残念だったわね」カチャッ

和「言いながらビデオ構えるのは止めて下さい」

美穂子「…っ!……くぅっ………んっ!…」プルプル

久「むぅ~。美穂子は意外と我慢強いからあんまり声あげてくれないわね」

久「これはこれでそそるけど…。…ツボ押し役、代わってもらえないかしら」

和「別に後で勝手にやってればいいでしょう…」


姉帯「エイスリンさんおめでとーっ!」ぱちぱちっ

エイス「アリガトウ。…アレッテ、ソンナニイタイ?」

塞「足つぼのこと?試してみよっか」ぐいっ

姉帯「へ?」

塞「どうぞ、シロ」

シロ「ん……」グリグリグリグリ

姉帯「あいたたたたたたっ!?な、なんでわたしなのおおおおおおっ!?」ナミダメ

残りの試合

Aブロック

  ┌─  清水谷竜華(千里山)
─┤
  └─  大星淡(白糸台)


Bブロック

  ┌─  鶴田姫子(新道寺女子)
─┤
  └─  Aislinn Wishart(宮守女子)

恒子「地上最大美少女雀士トーナメントも残す所、あと三試合」

恒子「準決勝の二試合」

       「そして―――決勝」

恒子「これから行われる二つの試合は、決勝戦に置かれている二つの椅子の奪い合い」

恒子「座る者は清水谷竜華か、大星淡か」

恒子「鶴田姫子か、Aislinn Wishartか」

恒子「まず行われるのはAブロックの最終決戦!」

恒子「一年vs三年!東京vs大阪!全国一位vs全国二位!大将vs大将!」


     「清水谷竜華選手と大星淡選手の対戦ですっ!!」


セーラ「さて、去年同様ここまでは来れた訳やけど…」

船Q「…大一番ですね。正直、ここまでやとは思ってませんでしたわ」

泉「白糸台の一年。大星淡…」

怜「まぁ確かに、華はあるわな。金髪やし、見た目が竜華より派手なんは認めるわ」

怜「それでも総合力でなら竜華には到底及ばへんけどな」

セーラ「投票者が全員、怜の目線で見てんならそりゃ圧勝やろうけどな」ハハハ

菫「清水谷竜華…。残った四人の中で一番下馬評が高かったのは明らかにコイツだろうな」

照「…去年の実績もあるもんね」

菫「あぁ。去年、照を倒した選手だからな」

照「…………」

亦野「それ聞いた時の淡、見るからにテンション上がってましたよね」

菫「ただでさえここを勝てば一年の時の照を越える訳だしな。心中推してしるべしだ」

照「…大丈夫。―――勝つよ、淡は」


淡「ゴメンね。私今、手加減とか出来そうにないから」ゴオオオッ!!!

竜華「はっおもんない冗談やな。―――来いや、一年坊主。遊んだる」

淡「上っっ等!!!」


恒子「試合開始時刻は22時33分。安価はここ、一分勝負です」

恒子「火花の飛び散る激突!!勝つのは大阪の竜か東京の新星か!!」


竜華「はあああああっ!!」

淡「いっけええええええっ!!!」

竜華(コ、コイツ!まだ伸びるんか…!?)

淡「白糸台のエースを舐めんなーーーっ!!!」ぐんっ!!

竜華「~~~っ!!」

竜華(ごめん……皆)


恒子「9-7!!!」

恒子「決勝進出を決めたのは白糸台高校大星淡いいいーーーーーっ!!!」

セーラ「竜華……」

霞「…やっぱり、マグレじゃなかったのね」

辻垣内「白糸台のルーキー。…奴は紛れも無く、本物だ」


菫「………よし」ギュッ

照「ほらね、淡が勝った」

菫「何でお前が自慢気なんだ。しかしまぁ、その通りだな」

菫「やはり最強は淡だ。アイツに勝てる奴なんて、どこにも存在しやしない」


恒子「これが王者の運命(さだめ)なのか!!白糸台が麻雀と美少女のW王者に王手をかけましたーーっ!!」

淡「あー楽しかったっ!!来年またやろーね~」ヒラヒラ スタスタ

竜華「…ウチは今年で引退やっちゅーねん」

竜華(それでなくても二度とゴメンやわ。全く、とんでもない一年が出て来たもんやな…)フー

        ガシッ

竜華「へ?」

はやり「それではお待ちかねの、罰ゲームです☆」

はやり「準決勝の刑は、くすぐり地獄の刑~~☆」

竜華「なぁっ!?」

竜華「やっやめっ…!あひゃっ!?あははははははっ!」サワサワ ゾワゾワ

竜華「っっ!!あ、あかんてえええええっ!!どこさわっ!ひゃうっ!?~~~~っ!!」ビクビクッ

はやり「お~大きいだけに凄いことになってるね。着衣が乱れる乱れる☆」

健夜「これもう拷問でしょ…。三人がかりって…」

         ボチャーン!

健夜「そして落とすし…」

はやり「反省してちゃんと事前に命綱付けて落としてるから安心だよっ☆」


恒子「準決勝第二試合!」

恒子「福岡代表、新道寺女子高校二年!鶴田姫子選手」

恒子「岩手代表、宮守女子高校三年!Aislinn Wishart選手の対決です!」

恒子「片や、一回戦であのちゃちゃのんを倒す金星を挙げ、二回戦では安福選手を圧倒して」

恒子「この準決勝まで駒を進めた新道寺の鶴姫。特徴的な目元がチャームポイントです」

恒子「片や、二戦とも序盤リードを奪われながらも、驚異的な末脚で激戦を制して来た宮守の大天使」

恒子「両者共、実力を疑う余地はありません」

恒子「純然たる強者同士がぶつかり合う時、どんな化学反応が産まれるのか…注目しましょう!」

姫子「よろしくお願いします」ペコッ

エイス「オネガイシマスッ」ペコリッ

恒子「九州と東北!北国と南国!小悪魔と大天使!清純と淫乱!」

健夜「んん!?」

恒子「試合開始時刻は23時28分!一分勝負で安価はここです!」

胡桃「あーまたエイちゃん出遅れちゃったね」

塞「でもまぁどうせここからブーストがおこ……あれ?」

シロ「…………」ムゥ


恒子「決着ううううっ!!!」

     
      Aislinn Wishart 4-12 鶴田姫子


恒子「まさかの大差が開きました!!鶴姫がエイスリン選手を完封して圧勝!!」

恒子「新道寺女子高校が決勝の舞台に上がりましたーーーっ!!」

すばら「すっすばら!すごくすばらですっ!」すばらっ

美子「さ、流石に分が悪かかと思っとったのに…」

仁美「蓋開けてみれば結果は圧勝。いやーホント何が起こるか分らんもんやね」チュー

哩「何も不思議なことはなかよ。よーやった、姫子」パチパチ


胡桃「エイちゃんが負けた…」

シロ「…これだから、一発勝負は恐ろしいなぁ……」ダルー

塞「うん……。まぁでも、頑張ったよね。エイスリンは」

姉帯「うんっ全国ベスト4だもん!決勝にいけなかったのは残念だけど、十分ちょー凄いよー」

胡桃「そだね。岩手の格上げの為に頑張ってくれたんだから、思いっきりねぎらってあげないと!」

塞「ん、シロ。どこ行くの?」

シロ「ちょっと野暮用…」


その後、なにものかの進言により瑞原はやり(28)が保身に走り
エイスリンの代わりに姉帯豊音がくすぐり地獄を受ける事になり、事無きを得たのでした
 

恒子「地上最大美少女雀士トーナント。決勝戦です」

       シン…

恒子「もうここまで来れば、言葉は必要ありません」

恒子「厳かに試合を行いましょう」

恒子「全国の高校生雀士の頂点に立つのは、白糸台高校の大星淡か」

恒子「はたまた、新道寺女子高校の鶴田姫子か」

淡「…………」ザッ

姫子「…………」ザッ

恒子「試合開始時刻は、零時15分。一分勝負です。安価はここ」

恒子「己がより美少女だと思う方に、投票をお願いします」

    ~数日後~

淡「さぁいよいよ一回戦!気合い入れて行ってよ、菫先輩!」

菫「そう言われてもな…。というか何で私がウチの代表なんだ」

菫「亦野か照の方が良いだろ絶対…」

淡「いえいえ~イケメン高校生雀士トーナメントなんですから菫先輩以上の適役は居ませんって」

淡「…中身はともかく」ボソッ

菫「今何か言ったか?」

淡「いえいえっ!そんな事よりさっさと行く!」ぐいぐいっ

菫「分かったよ、やるだけやってやるさ」

菫「―――丁度横に一つ分スペースも開いてるしな」チラッ

菫の視線の先にあるのは、淡の名前の入った大きな盾。

そこに書かれていた文字は――――

               fin
 

おまけ

恒子「決勝戦は6-5!」

恒子「接戦を制して白糸台の大星淡選手がトーナメントの頂点に輝く星となりました!」

恒子「白糸台二冠達成!!」

淡「みんなありがとー!!」

 ワアアアアアアアアーーッ!!! パチパチパチパチーーーッ!!

恒子「怖い物知らずのルーキーが今年も大暴れ!」

恒子「二年連続で初出場の一年生が大会を制する事となりました」

淡「まぁ私は可愛さ的には高校100年生だけどねっ」ドヤッ

  
 あはははははっ   ワーワー!

はやり「いやー本当に今回の大会はレベルが高かったね」

はやり「そしてその中で優勝した淡ちゃんは本当に凄い」

はやり「この子ならもしかしたら、はやりの記録に並ぶ事が出来るかもしれないね☆」

健夜「…ずっと思ってたんだけどさ、はやりちゃんのその立ち位置は何なの?凄い上から…」

恒子「いやいやすこやん。瑞原プロはこの大会の初代王者にして唯一の三連覇達成者なんだから」

はやり「照れるな~☆」

健夜「それ何回も言ってたけど、はやりちゃんの時は組織票が有効な上に」

健夜「そんなに知ってる人も居なかったから、何だったら自分で自分にハガキ送ってれば勝てたんだよ?」

はやり「そっそんな事はやりはしてないからっ!」アセアセ

健夜「それに今はプロ雀士の美女ランキングとかでは咏ちゃんに10倍位差を付けられて二桁順位ばっかりだし」

はやり「」グサッ

健夜「一部の熱狂的信者の固定票があるから安定こそしてるけど、正直偉そうに語れる立場じゃ…」

はやり「うるさいうるさいうるさいっ!!健夜ちゃんなんて一度もトップ10すら入ったことないくせにっ」ナミダメ

健夜「いっ一回くらいあるよ!九冠達成した時に一週だけ9位に入ったもん!」

恒子「すこやん…」ウルッ

姫子(…一歩、届かんかったばいね)

姫子(白糸台の優勝は防ぎたかったけど…力及ばず、申し訳なかです。皆…)

はやり「さて、それでは姫子ちゃんの罰ゲームですが…」

姫子「!」

姫子(つ、遂に私も罰ゲームば受ける事に…)ドキドキ

姫子(どんな事されるとやろ?だんだんとエスカレートしていってる事ば思ったら)

姫子(ぶちょーが縛られたりとか、ぶちょーがぶたれたりとか、ぶちょーが首締められたりとか、ぶちょーがクスリ盛られてそれで…)ドキワク

姫子「………///」プシュー カアアアッ

すばら「姫子………」すばら…

はやり「罰ゲームは………」

はやり「特に無いです。今日はお疲れ様でした」ペコッ

姫子「!?」

姫子「なっ何でですか!何で決勝で負けたんに私だけっ!納得いかんとです!!」ずいっ

すばら「…………」

はやり「いや~もし淡ちゃんが負けたんだったら、処女奪う位のコトはするつもりだったんだけど☆」

淡「!?」ビクッ

はやり「姫子ちゃんの場合だと、何やってもご褒美にしかならないでしょ?☆」

はやり「だから逆に何もしてあげないって言うのが、罰ってことだね☆」

姫子「そ、そんなぁ…酷かですよ楽しみにしとったのに…」ずーん

すばら「……………」

姫子(…そうだっ!こいを放置プレイやって脳内で変換すれば……)ビビクン


すばら(…姫子が勝てば、恋する少女より可愛いものなんて無いという事で)

すばら(綺麗なオチになるかと思ってましたが…それにするには少々性癖が歪み過ぎだった様ですね)

         おわり

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