雪ノ下「比企谷君…ゴムを付けなさい…」(166)
はい
八幡「え、えー…しかし…」
雪ノ下「いいから早く」
雪ノ下「私もたまには髪を結ってみたいのよ」
八幡「だったら自分でやればいいじゃないか…なんでわざわざ俺が」
雪ノ下「いいから」
八幡「大体、女って自分の髪を触らせないもんだと聞いていたが…」
雪ノ下「…あなたになら、別に…」
八幡「ん?なんか言ったか?」
雪ノ下「い、いえ何でもないわ」
八幡「で、どんなふうに結べばいいんだ?俺はこういうのよくわからんぞ」
雪ノ下「え……?」
八幡「何だ?やっぱ俺みたいなやつに触られるのは嫌なのかよ?」
雪ノ下「そうね。あなたのような男に体を許すのはやはり気が進まないわ」
八幡「やめろ!そんな誤解を生むような言い方は!」
八幡「悪かったよ、冗談真に受けちまって。二度とお前の髪にはさわらねぇよ」
雪ノ下「え……ちょっ、ちょっと」(やってしまった……)
って感じで素直になれないゆきのんだれかお願いします
八幡(ったくなんだよ雪ノ下の奴。ちょっと期待しちまったじゃねぇか)
八幡(いやいや、何考えてんだ。誰かが俺に好意を抱くなんてこと金輪際ありえない)
八幡(落ち着け。落ち着くんだ俺)
八幡(しかし雪ノ下の髪サラサラで気持ちよかったな……なんかいい匂いしたし)
八幡「……なぁ雪ノ下。お前の髪さぁ……」
雪ノ下「!?なっ、何かしら比企ヶ谷君」
八幡「……いやなんでもねぇよ。読書の邪魔して悪かった」
雪ノ下「そっ、そう……」
八幡(ああくそっ、何やってんだ俺)
って感じで素直になれない二人でどなたかお願いします
見ているぞ
>>23
かけないので続きお願いします
八幡「…」
雪乃「…」
雪乃「…少し、暑いわね」
八幡「…ん、そうか?」
雪乃「ええ、髪のせいで特に首もとが…」
八幡「へ、へえ。長髪は大変だな」
>>29
まかした
雪乃「その点、比企谷くんは何の苦労もなさそうで羨ましいわ」
八幡「…髪の毛の話をしてんだよな?」
雪乃「ええ勿論」
八幡「いやどっちにしろ失礼だから。お前俺がシャンプーとか超こだわり派の人間だったらどうすんだよ。トリートメントとか使いまくりで」
雪乃「無駄な努力と出費だと助言してあげるわ。というか気持ち悪いわね。え、まさか事実なの…?」
八幡「マジ顔でドン引くのはやめろ」
八幡「小町は何か色々買ってきて試してるみたいだけどな。正直俺には匂いの違いくらいしか分からん」
雪乃「あぁ、香りもシャンプーを選ぶポイントではあるわね」
八幡「…へー。確かにお前の髪やたら良い匂いだもんな」
雪乃「っえ?」
その調子で続けてください
八幡「あ、いや。すまん何でもないわ」
雪乃「何を堂々と変態的な発言をしているのかしら…」
八幡「だからすまん。今のはだから、何だ。言葉のあや的なアレで」
雪乃「え?…じゃあつまり、私の髪は全く良い匂いでもなんでもないと。そういうことなのかしら?」
八幡「いやそんなことは言ってないだろうが」
雪乃「納得がいかないわね。だったら…もっと近くで、ちゃんと確認してちょうだい」
いいぞゆきのん
八幡「は?か、確認て…」
雪乃「ほ、ほら。ちゃんと手触りも…」サラッ
八幡「…」ゴクリ
八幡「分かった。じゃあ…」
雪乃「えぇ…」ドキドキ
八幡「…っ」ドキドキ
支援
八幡「…」サラサラ
雪乃「ん。ど、どうかしら」
八幡「あぁ…すげえ滑らかだな。匂いも良いし」サラサラ
雪乃「そ、そう。良かったわ。しかしながら、あなたが言うと、どうしても変質者染みて聞こえるわね」
八幡「ほっとけ」サラサラ
雪乃「…」
八幡「…」サラサラ
ふむ
雪乃「ねぇ。さっきの続きをお願いしてもいいかしら」
八幡「続き?」
雪乃「コレよ」ピッ
八幡「あぁゴムか。いやでも、いいのか?」
雪乃「今さらね。どうせもう十分触っているじゃない」
八幡「そうか。じゃあまぁ、雪ノ下がいいなら…」
雪乃「えぇ、お願い」
雪乃「はい、ブラシはこれを使って」
八幡「しかしさっきも言ったが、俺はこういうのよく分からんぞ」
雪乃「大して期待はしていないから問題ないわ。どうせ下校時には解くもの」
八幡「んじゃ、適当にやるからな。あとから文句は受け付けん」
サッサッサッ
八幡「他人の髪梳かしたことなんかないが、力加減はこんなもんでいいのか?」
雪乃「もう少し優しくやってもらえると嬉しいのだけれど。髪が傷んでしまうわ」
八幡「んなこと言われても…」サワサワ
雪乃「ん…」
ゆきのんかわゆい
八幡「じゃ、じゃあ結ぶぞ?」
雪乃「え、えぇ」
八幡「…」サラサラ
雪乃「…」ドキドキ
八幡「…ムズいな」グイッ
雪乃「痛っ…」
八幡「あっ!わ、悪い」
八幡「…よっ…ほっ…くっ…」
雪乃「…髪を結ぶのにそんな掛け声出す人初めてよ」クス
八幡「うっせ、真剣なんだよこっちは…!」
八幡「よっ…、よし!出来たぞ」
雪乃「…まぁ、こんなものよね」
八幡「悪かったな不気味で」
雪乃「ふふ。うん、首もとがスッキリしたわ。ありがとう」
八幡「どーいたしまして」
八幡(やべー。まだ掌に柔らかい髪の感触が残ってる…)
八幡「しかしアレだな」
雪乃「なに?」
八幡「髪上げてると、何つうか、少し印象が違ってみえるな」
雪乃「そう?」
八幡「たまにはそういう髪型も悪くないんじゃねえの。に、似合ってる…」
雪乃「比企谷くんが飾り付けもなく他人を褒めるなんて気持ちが悪いわね…」
八幡「あのなぁ…」
雪乃「冗談よ。…ありがとう」
八幡「お、おぉ」
雪乃「…」
雪乃(比企谷くんの手の感触がまだ残っている…何だか不思議な気分)
雪乃(でも、嫌な感覚ではない…)
八幡「さ、さて…そろそろ下校時刻だし帰るか」
雪乃「!」ハッ
雪乃「え、えぇ。そうしましょう」
雪乃「…」サラ
八幡「ん、どうした?解かないのか?」
雪乃「…やっぱりこのまま帰ることにしようかと思って」
八幡「え?いいのか。やっときながらあれだが、お世辞にも綺麗には結べてないぞ」
雪乃「いいのよ。…暑いし」
八幡「ま、まぁ雪ノ下がいいならいいんだけど」
このスレまだあったんか
ガララッ
結衣「っあ」
八幡「うぉっ!?ゆ、由比ヶ浜か」
雪乃「由比ヶ浜さん?どうしたの、今日はもう来ないのかと」
結衣「あ、あー。何て言うのかな…来たのはもう随分前なんだけど…」
雪乃「…?ならずっと部室の前にいたの?」
結衣「う、うん。そんな感じ…ごめんなさい!」
八幡「いや別に謝られても」
雪乃「そうよ、由比ヶ浜さん。確かにこんな性根の曲がった人間と同じ部屋で過ごすのは誰だって進んでやりたがらないもの。その気持ち、よく分かるわ」
八幡「おまえはおまえで、何変な納得してんだよ…」
結衣「うぅ…」
結衣「その。二人とも、気にしてないの?」
雪乃「何を?」
結衣「え、だからその、私が聞き耳立ててたこと…」
八幡「何おまえ、中の会話聞いてたのかよ…!?」
結衣「あ、壁越しだから、あんまりハッキリとは聞こえてこなかったんだけどね!?」
雪乃「…由比ヶ浜さん。いつから聞いていたの?」
結衣「う…えっと、ごっ、…ゴム、つけて…って所から、かな…///」カァァァ
八幡「ほぼ最初からじゃねえか」
結衣「ごめん…」
雪乃「だったら、その時点で入って来てくれれば良かったのに」
結衣「ええ!?いやいやいや!そんな真っ最中に無理だよぉ!?///」
雪乃「あの時点ならまだ間に合ったわ。そうすれば、あんな過ちを犯さなくても済んだのに」
八幡「過ちて、おまえなぁ…」
八幡「だいたいお前から頼んできたんだぞ」
結衣「ゆ、ゆきのんから!?」
雪乃「比企谷くん、誤解を招くようなことを言うのはやめてちょうだい。あの場には比企谷くんしかいなかったから、苦肉の策で手を借りたにすぎないのよ」
八幡「じゃあ自分でやりゃあ良かっただろうが」
結衣「ちょっとヒッキー何言い出すの!?ひ、ひとりでとか///」
雪乃「鏡が手元になかったから、自分ではうまく出来なかっただけよ」
結衣「か、鏡とか使うの…!?」
八幡「結局俺がやっても結果としては残念な出来になっちまってんだけどな」
雪乃「由比ヶ浜さんがもっと早く入ってきてくれれば、安心してお願いしていたのだけれど」
結衣「ふえぇ!?///」
結衣「ゆきのん何言ってんの!?///」
雪乃「え…?あぁ、そうよね、ごめんなさい。由比ヶ浜さんが引き受けてくれるだなんて、私の勝手な決めつけだったわね…」
八幡「いや、それくらいやってやれよ由比ヶ浜。こういうのは普通女子同士でやるもんだろ」
結衣「ヒッキーの普通って変だよ…」
雪乃「全くもって同意だわ由比ヶ浜さん」
八幡「おまえ…つうか、雪ノ下だってまんざらでもなさそうだった癖に」
雪乃「…」ピクッ
結衣「え…それって///」ゴクリ
雪乃「妄想も大概にしてもらえるかしら…?」
八幡「妄想、ねぇ…」ハァ
雪乃「何よ」
八幡「いや、別に?」
雪乃「…だいたい、それを言うなら。あなただって、随分と変質的な台詞を吐いていたように思うけれど。匂いがどうとか…」
結衣「に、匂い…!///」
八幡「だ、だからアレは別にそういうアレじゃねえから!」
八幡「しかし何だかんだ気に入ってんじゃねえの?俺がやったそのままで帰るつもりだったんだから」
結衣(そのままって…どういう状態のこと!?///)」
雪乃「…分かったわ。もういい」シュル
八幡「え、あ」
雪乃「もう金輪際、髪なんか結ばないから…!」バサァッ
結衣「っへ?」
雪乃「え?」
八幡「なんだよ由比ヶ浜」
結衣「いや、何でゆきのんの髪型の話になるの…?」
雪乃「…?何故って」
八幡「最初から今の今まで、髪の話しかしていないんだが」
結衣「へ……………?」
結衣「えっあれっ、えっ。え……?」
雪乃「由比ヶ浜さん…?」
八幡「…」
結衣「え、だってゴムって…」
雪乃「この髪ゴムがどうかした?」
結衣「髪ゴム…」
八幡「おい由比ヶ浜」
結衣「だ、だって…あの声…でも……………………あぅ…」
結衣「わ、私…!うあああああぁぁぁぁぁ!」
雪乃「ゆ、由比ヶ浜さん?どうし」
結衣「ゆきのんごめんなさいいいいぃぃぃ!」
バタバタバタバ…
雪乃「彼女、どうしたのかしら…?」
八幡「さぁな」
八幡(由比ヶ浜…やっぱり何か勘違いしてたんだな。面白いから気付かない振りしといたけど)
おわり
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