エレン「アニの日記?」(109)
ガンガンガンガン
リヴァイ「出て来いよ糞アマ!ぶっ殺してやるよ!」
エルヴィン「落ち着けリヴァイ。その水晶体には傷一つ付かない。」
リヴァイ「落ち着けだと?俺の仲間を殺したんだぞ?それもあんな簡単に!」
エルヴィン「ああ。悔しいのは皆同じだ。だが今は打つ手を考えろ。」
リヴァイ「わかったよ。」フンッ
リヴァイ「おいエレン。そこの糞アマの部屋を調べて来い。何か手掛かりがあるかもしれん。」
エレン「はい。しかし彼女も女性であり、男である自分がやる事では…。」
リヴァイ「いいや、お前がやれ。巨人同士通じるものがあるだろ。」
エレン「俺は人間です。」
リヴァイ「わかったわかった。さっさと調べて来い。」
エレン「はい。」トボトボ
エレン(アニ。何でこんなことをしたんだよ!わかんねえよ!)
ガチャ
エレン「ここがアニの部屋か。棚を調べてみよう。」ガラッ
エレン「ん?ノート?いや日付けは無いけど日記か。」ペラッ
明日から訓練が始まる。
疲れるのは嫌だな。
上手くサボろう。
エレン「おい。」
食堂はにぎやかで明るい。
芋女も黙っていればかわいい奴だ。
巨人なんかいなくなれば良いのに。
そんな時間がいつまでも続けば良いのに。
ペラッ
氷の女。私のことらしい。
ちょっと傷ついた。
でもしょうがない。
こんな顔だから。
エレン「アニ…」
成績上位者10名は憲兵団を選べるみたいだ。
巨人と戦う能力が長けている者は巨人から遠ざかる。
どうかしてるよ。
エレン「あの時のことだ。」ペラッ
私は巨人だ。
いつ殺されるかわからない。
せめて生きている間は人に優しくしたい。笑いたい。
でも私なんかが笑ったら気味悪がられるだろうな…
エレン・イェーガー。
対人格闘訓練で初めて私の特技に興味を示してくれた。
手加減出来なかったけど痛くなかったかな?
嫌われてなかったらいいな。
あいつにはいろいろ教えてやりたい。
何故あの時蹴ってしまったんだろう。
不器用な自分が嫌いだ。
エレン「あいつ心配してくれてたのか。」
ちょっと早すぎだろ
サルに捕まるぞ
>>23
展開が?投下が?
すまんなSS初めてなんよ
死に急ぎ野郎。
完璧なネーミングだと思う。
笑いたかったけどどうやって笑えば良いのかわからなかった。
ユミルは凄いと思う。
エレン「どいつもこいつも死に急ぎ野郎って言いやがって…」ペラッ
あいつとジャンがまた喧嘩。
見事な足払いだったよ。
まだまだだけどね。
これから教えてあげよう。
早いって言われたからペース落としてるよー
もっとよく考えよう。
あいつは人間だ。
あいつに殺されるかもしれないのに教えて良いのか…
まさに敵に塩を送っているのかもしれない。
でも私には格闘術しか無い。
それが無くなったら空っぽだ。
感情に流されているのは私だ。
ライナー、ベルトルト、ごめん。
でも許してほしい。
格闘術は私が生きた唯一の証なんだ。
あいつに教えようと思う。
エレン「ライナー?ベルトルト?」
個人練習に付き合えと。
あいつがあんなに熱心だとこっちもやる気がでる。
少しだけ話せて良かった。
疲れが残らないようにしっかり休んでほしい。
ふと考えることがある。
この日記は誰が最初に読むのだろう。
私が死んだ後であることは間違いない。
その時には巨人はいなくなっているのだろうか。
平和な日常を送れているのだろうか。
私はちゃんとお礼を言えるようになりたい。
何故だろう。言えない。
今日もどうもと言ってしまった。
ありがとう。
不思議な言葉だ。
最悪だ。
あいつが巨人だった。
まだ上手くコントロールは出来ないみたいだ。
チャンスだと思っている自分がいる。
助けてやりたいと思っている自分がいる。
誰一人と私みたいな人生を送ってほしくない。
情けない。
私は戦士の恥だ。
なぜだろう
いいたい いえない
ありがとう
ふしぎなことば だいすきなことば
エレン「うわっ^^;」
そういえば前にやった対人格闘訓練でミカサに邪魔をされたな。
あいつに技をかけていた時だ。
苦しくなかったかな?
あの時はただの訓練なのに温かさを感じた。
もう二度と感じることは出来ないだろう。
ミカサごめんね。
あいつはどんな子が好きなんだろう。
ミカサといつも一緒だ。
ミカサは背が高くて綺麗な黒髪。
顔も整ってる。
私じゃ無理だろうな。
小さいし金髪だし氷の女だから。
たまにはいいよね。考えたって。
もういっぱいいっぱいだ。
そろそろだ。
あの力を使わないといけない。
もう嫌だ。誰も殺したくない。
自分は人間なのか巨人なのか。
あいつは胸を張って人間だと言っていた。本当に凄い人だ。
私には出来ない。
巨人化したあいつと戦った。
格闘術の腕をかなりあげていた。
嬉しくも複雑だ。
出来ることなら戦いたくなかった。
でもしょうがなかった。
本気で蹴ってしまった。
ごめんなさい。
そろそろだ
使わないとな あの力
だけどもう嫌 誰も殺したくない
エレン「なぜ急に五・七・五・・・」
人の感触、体温が手に残ったままだ。
私が殺した人たちにも家族や恋人、仲間がいたのだろう。
取り返しのつかないことをした。
ごめんなさい。
謝っても返ってはこないのはわかっている。
それでも私には謝ることしか出来ない。
本当にごめんなさい。
そろそろ私の正体がバレるかもしれない。
でもあいつには知られたくない。
あいつに知られる前に殺してほしい。
私はあいつが好きなのだろう。
アルミンは私が巨人だと確信しているだろう。
私は誰に殺されるのだろうか。
全身が震えている。
でも私は数えきれない数の人を殺した。
怖がる権利は無い。
助けてなんて言えない。
言っちゃいけない。
確実にバレた。
もしかしたらこの日記も私の人生も最後になる。
もっと女の子らしい人生を送りたかった。
愛し合って、結婚して、子供と一緒に幸せな家庭を築きたかった。
普通かもしれないけど私にとってそれ以上の幸せはない。
朝を迎えることが出来た。
奇跡だ。
私はまだ生きている。
今度こそ最期になるだろう。
私は思ってることを上手く言葉に出来ない。
だから書こうと思う。
この日記を誰が最初に読むのかはわからない。
読んだ奴は馬鹿にするだろう。
巨人が恋をしたと笑うだろう。
それでも初めて人を好きになったんだ。
エレンが好きだ。
あんたとの格闘訓練。
私の格闘術を褒めてくれたこと。
本当に嬉しかった。
ありがとう。
パタン
エレン「………」
おわり
いずれ続き書くから支援しろ下さい
>>94
それは保守しとけって事か?
>>99
今日じゃないよ!
自己満だけど続き書きたいです!
でももう書き溜めがないんです!
今度書きます!
VIPで見かけたら支援して頂ければ幸いです!
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