伊58「もう、いっぱいでち」 (104)
伊168「……」
瑞鳳「あれ、帰ってきてたの?今日もお疲れさま」
伊19「まだぜんぜん終わりなんかじゃないの」
瑞鳳「えっ!帰って来たばかりなのにまた出撃?それに小破してるよ?」
伊19「このていど掠り傷なんかでお風呂に入れるわけないのね」
伊58「そろそろオリョールに戻るでち」
電「どいてください!大破したはっちゃんさんをすぐに入渠しろとの指示があったのです!」ガラガラ
伊8「は、は…はっちゃん、もう疲れちゃった…シュトーレン食べたいな…」
雷「ごめん!昨日の残りのカレーしかなかったからお風呂で食べて元気出して!」
瑞鳳「せ、潜水艦の子たちみんな目が死んでたね。かなり苦戦してるのかな…?」
吹雪「そっか、瑞鳳さんは最近ここへ来たばかりだから知らなくて当然ですよね!」
吹雪「すぐに見慣た光景になりますよ。あれが潜水艦の人たちの日常です」
瑞鳳「そうだったんだ、壮絶だなぁ」
吹雪「本当にすごい働き者ですよね」
伊168「提督、今日はもういっぱい回収したから休ませて…」
提督「駄目だぞ。まだ余裕を持って動けるじゃないか」
伊168「朝からずっとオリョール、オリョール。そろそろ頭がおかしくなりそうなのよ…」
提督「大丈夫だ。資材も集まる、おまけにお前たちのレベルも上がる」
伊19「答えになってないのね…」
提督「さて、お前たちに伝えることがある。ボスでのS勝利は捨てるため、これからは2~3隻編成でオリョクるぞ」
伊58「そんなぁ!」
提督「3隻もあれば十分道中で苦戦することはない。とにかく燃料の確保を優先する」
伊58「それでも途中で被弾しちゃうこともあるし、痛いのはいやだよぉ!」
伊168「控えにいるしおいちゃんも私たちと一緒にオリョール連れて行ってよ!私たちばっかりいつも」
提督「しおいでは燃費が悪い。せっかく資材を回収しても赤字になるのだ」
伊58「実は贔屓してるだけでち!」
伊58・19「ひいき!ひいき!」
提督「早くオリョールへ向かえ!!」
伊168「とりあえず一周無事に帰投できたわ…」
伊58「も、もう疲れたよぉ」中破
伊19「イク満身創痍って感じなのね…」
提督「お前たちご苦労」
伊58「てーとくぅ、ごめんなちぃ…てーとくから貰った水着ボロボロになっちゃった」
提督「水着?…ゴーヤにはしばらく入渠を命じる。疲労の溜まっていない残りは続けてオリョールへ」
伊19「さすがに2隻だけは勘弁してほしいのね!」
提督「心配はいらん。控えから新しいゴーヤを入れる、さぁ行ってくるんだ!」
伊168「鬼提督よ…」
伊58「てーとく、水着は」
提督「さっさと風呂で全回復してこい!時間が惜しい!」
伊58「てーとく…」
伊58「ゴーヤの知ってるてーとくはどこに行っちゃったのかなぁ」カポーン
伊58「出会ったときはあんなに優しくしてくれたのに、今じゃ悪魔でち」
~昔~
伊58「てーとく!途中でこんなにいっぱい燃料拾えたよー!」
提督「本当か、凄いじゃないかゴーヤ!お陰で助かるよ!」
伊58「えへへっ。いっぱい誉めてほしいでち!」
提督「ふふ…よくやったな、素晴らしいぞ。だけどあまり無理はしないでくれよ?」ナデナデ
伊58「はいでち!」
昔の俺「これが58かー、早速ブラックレベリングだな」
今の俺「まるゆまるゆまるゆまるゆ……」
~さらに昔~
提督「ゴーヤ、お前を呼んだのは他でも無い…私からお前へプレゼントがある」
伊58「えぇ!てーとくがプレゼントー!?」
提督「ああ、お前とイムヤは期待の新人だからな。その期待を込めてささやかではあるが」
提督「水着をあげよう。私が選んだのだが気に入ってもらえるかな?」
伊58「わーい!てーとくから水着をもらっちゃった!」
伊58「さっそく着がえてみるでち!」
提督「お、おいおい!ここで着替えるのは…ほう」
伊58「えへへ~♪」
提督「着心地はどうだね、ゴーヤ?」
伊58「とっても良いでち!てーとく、ありがとね!」
伊58「て、てーとく…」
提督「ゴーヤ!?大丈夫かっ、すぐに入渠してこ…」
伊58「ごめんなちぃ…てーとくが選んだ水着がボロボロになっちゃったぁ…」
伊58「うう…!」
提督「水着はあとで新調すればいい。それよりお前の方が心配なんだ!」
提督「でも…よかったよ、お前が無事で…帰ってきてくれてありがとう、ゴーヤ…」ギュウ
伊58「てーとくぅ…!」ギュウ
~~~
伊58「愛されてたあの時に戻りたいよぉ」
伊8「今日の分はもう終わった…」
伊58「まだでち。任務もついでに消化してこなきゃだめなんでち」
伊8「はっちゃん昨日も今日もいっぱい潜ってるのに…」
伊19「はっちゃんはまだいいのね。イクたちは演習で色んな艦隊に撃たれまくってたの」
提督「他提督たちがキラ付けに面倒がかからないようにするためだ。お前たちのお陰で皆助かっている」
伊168「イムヤたちのことも気にかけてよ!」
提督「かけてるさ。今日は昨日建造できた新入りをお前たちに紹介しようと思う。入りたまえ」
まるゆ「ま、まるゆです…よろしくお願いします…」
運が上がるよ、やったね
伊58「ゴーヤたちと同じ潜水艦なの?新しいお友達がでち!」
伊19「歓迎するのね!」
伊168「色々苦労するかもしれないけど一緒に頑張りましょ!」
まるゆ「は、はいぃ!でも、まるゆはあんまり強い子じゃないから皆さんの足を引っ張ってしまうかも」
提督「その心配は要らん。今日のオリョクルにはまるゆを入れて挑んでもらうぞ」
提督「はっちゃんは待機、残る3隻はまるゆをサポートしてやれ」
伊19「この子もイクたちと一緒に今日からずっとオリョールに行くの?」
伊168「入ったばっかりの新入りなのに…」
提督「いや。とにかく行ってくるんだ。まるゆ、お前は早くレベルを上げてこい。いいな?」
まるゆ「が、がんばります!」
伊168「わからないことがあったり、困ったことがあったらドンドン私たちを頼って」
伊19「イクたち、ちょーっと…だけ先輩だから任せてほしいのね!」
まるゆ「お、お願いします!まるゆは一生懸命頑張ります!」
伊58「あの子もこれからのことを考えると可哀想だけど仕方ないよ…甲標的は持ってる?」
まるゆ「は、はい!しっかり持たせられましたぁー!」
伊58「じゃあ一緒に魚雷撃つんだよぉ。あっ!怖いのいっぱい向こうからきたでち!」
伊168「さぁ、まるゆ!一緒に発射するわよ!」
まるゆ「はははっ、はいぃー!」バァン
何の兵装もできないLv1未改造まるゆに魚雷撃てとはわりとひどい奴らである
伊58「な、なんとか無事に倒せたでち…」
まるゆ「ううぅ、ごめんなさいぃ~…」大破
伊168「初陣だしこんな事もあるわよ。だけど予想以上に微妙だったかも」
伊19「提督、まるゆが大破したから帰って来たのね」
提督「まるゆはすぐに入渠。治ったらすぐに4隻でオリョールへ向かえ。お前たちは今のうちに疲労回復に専念だ」
伊58「あの子はまだゴーヤたちとオリョールには早いよぉ!」
提督「大丈夫だ。私の言う通りにできないのか、ゴーヤ?」
伊58「うう…そ、そういえばさっきゴーヤまた強くなったよ!潜母に改造できるでち!」
伊19「これでもっと強くなったらイクたちも大助かりなのねー」
提督「改造?何を言っているんだ、するかそんなこと…」
伊58「えぇー!?」
伊58「改造したらS勝利も取れるようになるかもしれないよぉ!?」
提督「お前とイクは今後もそのままで十分だ。もう一度言う、改造はせん」
伊19「提督どうしてなのね!」
提督「燃費の問題だ。燃費が悪くなればせっかく資材を回収しても無駄になるだけだろう」
伊19「でも控えにもう何隻かのイクとゴーヤがいるの!イクたちだけでも…」
提督「全て改造するつもりなどない!」
伊58「せ、せっかくてーとくのためにいっぱい強くなったのにぃ…」
伊168「完全に私たちを便利な捨て艦みたいに思ってるんだわ…」
伊19「イク、優しかった提督に戻ってきてほしいのね」
伊8「イオナちゃんが帰ってきてくれたらはっちゃんたちも助かるかもしれないのに」
伊168「イオナちゃんはオリョールへ行けなんて絶対命令されないわよ。あの子は私たちと違うもん」
伊58「どうしたら毎日こんなことしなくて良くなるんだろぉ…もう、いっぱいいっぱいでち」
伊8「はっちゃん、提督がお気に入りの艦娘をよく夜戦に誘ってるの知ってます」
伊8「その艦娘は提督から贔屓にされてすごく可愛がられてるの。つまり」
伊19「イクたちも提督から好きになってもらればいいのねぇ!!」
伊168「そうしたらいつもオリョクルしなくて済むかもしれないってこと?良いこと聞いちゃった!」
伊19「そうと決まればさっそく提督にみんなでアタックしちゃうのね~!うふふっ」
伊58「またてーとくに振り向いてもらうんでち…!」
伊8「提督はまだこの中にいる筈、全員が色仕掛けで迫れば…Ich tue mein Bestes!」
伊19「イク張り切っちゃうなのね~!提督のこと、イクの魅力でメロメロにしちゃうの!」
伊168「一人だけ抜け駆けしようたってそうはいかないんだから。これでオリョクルしなくて良くならイムヤもやるわ」
伊58「てーとくに昔のように優しくしてもらうんでち。頭もいっぱい撫でてもらうんだよ…」
伊58「てーと…へ、部屋の中から声がするでち」
『提督、こんなことばっかりしてないで…ちゃんと仕事、んぅっ!…しようよぉ…』
『まぁ固いことを言うな。あと20分だけ私の好きにさせてくれ、お前も本当は嫌ではないんだろ?』
『もぉ…提督はえっちなんだから…!』
~~~
伊58「うう…もう帰るでち。まるゆがそろそろ戻る時間でち」
伊19「オリョール行くのね…」
まるゆ「見てくれましたか!?まるゆだって活躍できるんですよ!やったー!」
伊58「わぁ、頑張ったね!この間より…ちょっとだけ強くなれてる気がするよぉ!」
伊19「本当にちょーっとだけなのね。でも先輩として鼻が高いのね~」
伊168「あら?レベルも上がったし、まるゆはもう改造できるんじゃない?」
まるゆ「ひゃあっ!確かに改造できるところまで来ちゃってました!」
伊58「てーとくもきっと…たぶん喜んでくれるでち。さっそく帰投ついでに報告しよっ」
伊19「まるゆもすっかりイクたちに馴染んでくれたし、嬉しいことづくめなのねー♪」
まるゆ「はいぃ!まるゆも皆さんと仲良くなれてとっても嬉しいです!」
伊58「今日のオリョールだけは気分がいいでち」
提督「まるゆがレベル20に達しただと?ようやくか」
まるゆ「はい!隊長のためにまるゆは一生懸命やりました!」
伊58「てーとく、まるゆを誉めてほしいでち」
提督「うむ、よくやったな。お前たちもこいつの世話に苦労しただろう」
提督「今日のオリョクルは十分だ。各自、自由に過ごすと良い」
「!?」
伊168「も、もういいの?今日はまだあれしか行ってないのに?」
伊19「いつもの半分どころか全然なのね!任務も完了してないの!」
提督「お前たち、よほどオリョクルが気に入ったのか?」
「……」
提督「休める時は休め、これは命令だぞ。今日は神通のレベル上げに専念したい…さぁもう行きなさい」
伊58「て、てーとくが悪魔じゃなくなったでち…!」
伊58「本当の本当にゴーヤたちは休んでていいのぉ!?」
提督「ああ…しっかり休め」
伊19「ウソみたいなのね…イク、感激なのね!!」
提督「我慢せずに今までの分ゆっくりとな…ああ、まるゆちょっと」
まるゆ「は、はい?何でしょう」
「わーわー!」
伊168「間宮のアイス食べに行ってもいいのね!お腹いっぱい食べるわよ!」
伊19「提督が全部許してくれたのね~!まるゆももっと喜ぶの!」
提督「ではよろしくな、まるゆ」
まるゆ「は…はい……隊長」
伊58「はっちゃんも呼んで一緒にゴロゴロでち。まるゆも行こっ?」
まるゆ「…はい」
伊58「提督はやっぱりゴーヤたちのことちゃんと考えてたんだね」
伊168「鬼提督だと思ってたけど、良い所もあるじゃない!ふふふ、これでゆっくりスマホで遊べるわ~♪」
伊8「でも明日からまたオリョクルかもしれないって思うと」
伊58「そんなことは今考えないの。ねぇ、まるゆ?」
まるゆ「はい…」
伊19「さっきからあんまり嬉しそうじゃないのね?」
伊19「今日はこの後みんなでおこたで麻雀して遊ぶのね!まるゆも一緒になのね~」
まるゆ「ま、まるゆは嬉しいです…優しい皆さんと出会えて嬉しいです…!」
伊168「何よあらためてそんなこと言って。イムヤたちも嬉しいわ」
伊58「まるゆはゴーヤたちのオリョクル仲間でち!」
まるゆ「嬉しかったです、まるゆは…っ」
十二鈴「……。」
提督「昨日は皆よく体を休められたか?さて、建造や諸々で燃料をまた多く消費したわけだ」
提督「本日もお前たち潜水艦隊にはオリョールにて資材の回収を命じる。ゆっくりできた分各自励むように」
伊168「そ、それより提督。昨日の夜からまるゆが見当たらないの…」
伊19「みんなで一緒にお昼寝してたら急にどこか行っちゃったのね!探してもいないの!」
提督「いいから早くオリョクルだ。行け!」
伊58「てーとく…今日はこの3隻だけのオリョクルなの?」
提督「ああ、そうだ。今日からまた3隻での出撃だ」
伊58「ま、まるゆはどうして抜いちゃったんでち?」
提督「まるゆは陸奥の近代化改修に使用した。そういう事だ」
「!?」
伊58「そんなのウソだよぉ!提督はまるゆを隠してるんでち!」
伊19「まるゆも一緒に行かなきゃだめなのね~!!」
提督「無い物ねだりをされても困る。アレはもういない」
伊168「提督冗談きついわ…」
提督「お前たちも近代化改修については知っているだろ。まるゆは艦娘の運を上げてくれる貴重な素材だった」
提督「レベルを上げて改にしたのは通常よりも運を上げることができるからだよ」
伊58「ひ、ひどいでち!あんまりでち!」
提督「酷いものか、甘えたことを言うんじゃない。艦娘を強化するためには必要な犠牲がある!」
伊58「だったらてーとくはゴーヤたちのこともいつか素材として使うのぉ!?」
提督「いや、お前たちには別の利用価値がある。だから早くオリョールへ向かえ!今すぐに!」
伊58「うう…ばいばいでち、まるゆ…」
まるち「本日から着任いたしましたまるゆです!よ、よろしくお願いしますぅ!」
提督「というわけだ。お前たち、いつも通り面倒を見てやってくれ」
まるゆ「まるゆは頑張って皆さんの足を引っ張らないように…あれ?」
伊168「……」
まるゆ「み、皆さん疲れているんでしょうか…?あのぅ~」
伊58「そんなことないでち。伊58、ゴーヤだよ。よろしくね…」
伊19「さっさとレベル上げちゃうのね…」
提督「頼もしいな、それでこそだぞ」
まるゆ「あ、あの~」
伊168「何よ…まるゆでしょ?知ってるわよ、あんたの名前なんて」
まるゆ「そうなんですかぁ!?ま、まるゆ、お役に立ってみせます!!」
伊19「もう色々苦しいのね~…」
伊58「これで何隻目かもう数えてないでち。いっぱい、いっぱいなんでち」
まるちとは
伊168「明日も明後日もオリョール、オリョール。私たちに終わりなんてないのかなぁ」
伊19「もう慣れてどうでも良くなっちゃったのね。きっと遠征艦隊も同じ気持ちしてるの」
伊19「それにイクたちがこうしてなきゃ提督が困っちゃうのね…もっと資材たくさん集めるのね、えへへ」
伊168「ねぇ、最近イクの目がおかしいわ。ずっと上向けてて、それに笑ったまま!」
伊58「…お、オリョールの瘴気にやられたんでち。ゴーヤたちだけでも正気でいなきゃ」
伊168「そんなこと言ってるゴーヤもふらふらじゃない!それよりここ本当にオリョール?」
伊168「いつもの感じとちょっと違うように思うんだけど…もしかして」
伊58「う、うう…海域間違えてきちゃったみたいだよ…あっ!怖いのいっぱい向かってる!」
伊168「ちょっ!どうして全員で同じ駆逐艦狙っちゃうのよ!?」
伊58「ご、ごめんなちぃ!ちょっとぼーっとしちゃったぁ…」
伊19「イクは最初からあいつ狙うって決めてたのっ!」
伊168「もうどうでもいいわよそんなこと!敵艦隊の攻撃くるわよ!」
伊58「ううっ!?い、痛いの痛いの飛んでかないよぉ~…」中破
伊19「くぅっ!こんなんでイクを追い込んだつもりなの…」大破
伊168「ふ、二人とも今日は調子悪いみたいね。なんとか凌がなきゃ」
伊58「なんとか生き延びられたよ。でも、イクが」
伊19「ま、まだやれるのね…頑張れば提督に誉めてもらえるの…」
伊58「これ以上先に進んだら危ないでち!轟沈しちゃうかもしれないよぉ!」
伊168「そうよ。慢心…というか無茶してイクが沈んじゃったら誉めて貰えるものも誉めて貰えないじゃない」
伊19「イク、全然平気なの!行きますなのね…オリョクルするのね…」
伊168「だからここはオリョールじゃないの!イムヤたちは間違って違うところに来ちゃったの!だから帰ろうよ?」
伊19「イクはオリョクルするのっ!」
伊168「…ああそう!もう勝手にすれば!?」
伊58「イムヤなに言ってるんでち!?」
伊168「だってあの子がどうしても行きたいって言うんだもの。ここはオリョールじゃないのに!」
伊58「だったらゴーヤたちで止めなきゃだめだよー!イクが危ないから!」
伊19「い、イクは全然やれるの。大丈夫なの」
伊168「ほら!あの調子なら私たちが何を言っても止まらないわよ!好きにさせれば?」
伊58「轟沈しちゃったら二度と会えなくなっちゃうでち…」
伊168「そんなことないじゃない。帰ったらイムヤたちの代わりがいっぱい控えてるわ」
伊168「だから、イムヤが沈んでも提督は何も思わないんだからぁ!」
伊58「違うでち!確かに代わりはいるけど、あれは今のゴーヤたちじゃないもん…てーとくも悲しいもん。うう…」
伊168「わ、悪かったわよ…」
伊58「てーとくからも今帰ってくるように命じられたでち。早く帰ってお風呂に入らないと…」
伊19「イク、いくのぉ~…」
伊168「ああっ!?」
伊58「お、おっかけるでち!!」
伊58「イク聞いて!てーとくが帰投しろって命令してるんだよー!」
伊19「て、提督は資材いっぱい持って帰らなきゃ喜んでくれないのね…このまま帰ったら叱られちゃうの」
伊19「提督がイクたちに求めてるのは資材なのね。でもいいの!提督が誉めてくれるならそれでイクはいいのね!」
伊168「どっちにしてもこの海域には資材が取れる所なんてないわよ!帰ろう!」
伊19「……」フラフラ
伊58「てーとく、どうしたらいいでち…」
伊168「どうするもこうも連れて帰るんでしょ!って、ちょっと待って!あれって敵艦隊!?すぐに潜って…」
伊19「あっちに燃料の匂いがぷんぷんするのね…」
伊168「ちょっと轟沈したいの!?ああっ」
伊19「えぇ?」
伊58「イク危ないでち!!」
提督「…私はお前たちへただちに帰投しろと命じたつもりだったが?」
伊19「い、イクが悪かったのね!ちょっと疲れてて…みんなは全然悪くないの!」
伊168「ううん、最初にイムヤが変なこと言わなきゃこうなってなかったわ」
提督「言い訳など聞きたいと思うか?命令無視。しかも2隻も大破を出して帰ってくるとは」
伊58「ごめんなちぃ!」
伊19「イクがあやまらなきゃダメなの。イクが資材拾いたかったからわがまま言ったの」
提督「報告によればお前たちが向かったのはオリョールではなかったと聞いたが?」
伊168「そ、それは」
伊58「イクはてーとくに喜んでほしかったから一生懸命だったんでち!」
伊58「そ、それでちょっと周りが見えなくなっちゃってたのぉ。疲れてたから」
伊58「またちょっとだけ休ませてほしいでち…ゴーヤたちはもういっぱいなんでち…」
提督「ほう、今回のことは私の目が行き届いてなかったために起きたのだと言いたいのか」
伊58「ち、違うでち…!」
提督「全くその通りだ」ギュウ
伊19・168「!?」
提督「お前たちがこうなったのは私に責任がある。認めよう」
伊58「て、てーとく…ぎゅってされるのはいいけど、ちょっと苦しいよぉー…」
提督「お前たちの溜まりにたまった疲労に気付けなかった、けして出撃するべきではない状態だった」
提督「それを私の欲張りのせいでだ。お前たちに非はないよ」
提督「申し訳なかった…私はなんと未熟な提督だろう…!!」
伊19「提督は悪くないのね。だからあやまらないでほしいのね!」
伊168「こ、今回だけはイムヤたちが」
伊58「そうだよぉ提督!そんな風に自分を責めちゃいやでち」
提督「だけど危うくお前たちを海底へ沈めてしまうところだったんだよ!失うところだったんだ!」
伊58「…ご、ゴーヤたちが沈んでも代わりはまだいるよぉ」
提督「いない!バカなことを言うな!」
伊58「てーとく…てーとく、ゴーヤたちは無事でち。無事にてーとくの元に帰って来たよ」ギュウ
提督「ああ、ああ良かった…よかったよ、無事で…!」
伊8「はっちゃん、聞いちゃいました。今度提督がしおいちゃんとケッコンカッコカリするって」
伊168「うそー!でも、提督の幸せならちゃんと祝ってあげなきゃ」
伊19「イク、ちょっと寂しいけど…でも、まだイクにもチャンスは残ってるのね~!」
伊58「そうでち!ゴーヤたちも一生懸命提督に好きになってもらえるようはりきろぉー!」
伊19「はいなのね!あっ、そろそろオリョールに戻る時間になるの」
伊168「よーし、今日も提督に誉めてもらうように頑張るわよ!」
伊58「いっぱい燃料持って帰っててーとくにぎゅってしてもらうでち!いっぱいでち!」
「わぁーッッッ!!!」
鈴谷「ん、あの子たちってさっき帰って来たばっかりじゃなかったっけ?
鈴谷「しかも…もう出撃しちゃうの?あの子たちの目笑ってなくてマジ怖かったんですけど…」
吹雪「そっか、鈴谷さんも最近着任したてでしたね。知らないのも無理ないか」
吹雪「すぐに見慣た光景になりますよ。あれが潜水艦の人たちの日常です」
鈴谷「へぇ…壮絶なんだ」
おわり
まるゆは改造しないで餌にしたほうが早い
このSSまとめへのコメント
ないた
あれ?急に画質が酷く悪くなったな…
この提督は解体ですねぇ。
???「オリョクルするときは、ちゃんとうちみたいに艦娘との合意の上でやってほしいでちね」
※4
珍獣の分際で舐めた口聞くんじゃねえ。
じゃあお前の嫌いな水上艦のサンドバッグにしてやるよ。
ほんま許されませんわ、うちの潜水艦sには休暇上げまくることにしたわ。
つまらないです
うちの鎮守府は1日30回しかオリョクルさせないでち
とてもホワイトなのでちね
おりょくる?いえ、知らない子ですね。(うちは主にキスクル)