灰原「…別に誰でもいいでしょ」
コナン「気になるじゃねーか。教えろよ」
灰原「うるさいわね。ほっといて!」
コナン「わかった!光彦にあげたんだろ!」
灰原「しーらない」」
阿笠「哀くんのバレンタインチョコ?」
コナン「ああ。あいつが誰にチョコやったのか知りたくてな」
阿笠「チョコならわしも哀君からもらったぞい」
コナン「本当かよ」
阿笠「ああ。でも『これは毎日お世話になってる感謝の印なだけだから勘違いしないで』と言われたから義理チョコじゃろうがの」
コナン「義理チョコあげるならもちろん本命も用意してるはずだよな…」
阿笠「そうじゃ。そういえばバレンタインデーの前日に何やらキッチンで作業しておったな」
コナン「手作りチョコの準備してたんだろうな」
阿笠「おそらくそうじゃろうと思うがの。聞いても教えてくれなんだし、キッチンにも入らせてもらえなかったからのう」
コナン「キッチンにいけば何か手がかりが掴めるかもしれねーな!よし、行くぞ」
阿笠「そうじゃな!」
コナン「うーんでも綺麗に掃除してあるから何も手がかりがなさそうだが…お」
コナン「ゴミ箱にラッピングの残骸があったぞ」
コナン「…あれ、メッセージカードが捨ててある。ボールペンで黒く塗り潰してるな」
阿笠「書き損じたんじゃろうな」
コナン「だけど間違えたからって全部塗り潰すか?普通斜線くらいは引くかもしれねーが…」
阿笠「人によるんじゃないかのう」
コナン「でもこっちのカードは別に塗り潰してないぜ。『吉田さんへ』って書いてるから歩美ちゃんにもあげたのか」
阿笠「友チョコというやつじゃな。確かに哀君が当日チョコ食べてるのを見たぞい」
コナン「つーことはこの塗り潰されたカードは本命チョコに充てる予定だった可能性が高いな」
阿笠「確かに一つだけ違うというのは不自然じゃからのう」
コナン「でもこれだけじゃ肝心な誰にあげたのかわかんねーな…」
阿笠「むう…今のところ辿れる糸は歩美ちゃんに聞くぐらいしかなさそうじゃが…」
コナン「ああ。しょうがねえ、聞いてくるか」
歩美「あ、コナン君!」
コナン「歩美ちゃん!この前はチョコありがとな、美味しかったよ」
歩美「歩美の手作りチョコレートだからね!」
コナン「ところでさ、歩美ちゃん灰原からチョコもらったよな?」
歩美「え?うん。確かにお互いに友チョコ交換したけど?」
コナン「そのとき他に誰かにあげたって言ってなかった?」
歩美「…本命チョコ誰にあげたの?って聞いたけど『誰にもあげてない』って言ってたけど…」
コナン「何…?」
歩美「ていうか何でそんなこと私に聞くの?」
コナン「い、いやちょっと気になるだけさ。ほらアイツいつもそういう浮かれた話ってしないだろ?だからさ…」
歩美「ふうん…歩美はこれ以上のことは知らないから。それじゃ」
コナン「あ、ああ。ありがとう歩美ちゃん」
コナン(何か怒ってる…?)
歩美(コナン君のバカ…)
コナン「どういうことだ?本命チョコを誰にもあげてないって…」
阿笠「もしかしたらそのとき哀君が嘘をついたのかもしれんな」
コナン「それなら俺が聞いたときにも誰にもあげてないと答えるはずだ」
コナン「なのにそれをせずに茶を濁らせるってことは…嘘じゃない」
阿笠「確かにのう」
コナン「それにこのカード。これがある限り本命チョコは少なくとも渡す用意はしてあったはずだ」
阿笠「ふむ…ということは用意はしてあったが渡してはいない、ということ以外考えられんのう」
コナン「そういうことだな」
阿笠「じゃあ哀君がまだ持ってるってことかの」
コナン「ああ。もっかい聞いてみるか」
コナン「おーい灰原入るぞー」ガチャ
灰原「ちょ、ちょっと!勝手に入ってこないで!」
コナン「何だ灰原お前お菓子食ってんのか?俺にも一つくれよ」
灰原「ダ、ダメ!」
コナン「いーじゃねーか一つくらい。ケチケチすんなよ」ヒョイ
灰原「あ、ちょっと!」
コナン「ん…?何だこりゃ?メッセージカードじゃねえか。…『江戸川君へ』?」
灰原「あ…ああ……」カアア
コナン「なーんだ灰原!俺にもチョコ用意してくれてたのかよ!それなら渡せばいいのに!」
灰原「いいから返して!返しなさい!」
コナン「あはは!…あれ、ってことは本命チョコってもしかして俺に渡すつもりだったのか?」
灰原「そ、そんなわけないでしょ!勘違いしないで!義理よ義・理!」
コナン「じゃあ何で俺に渡すはずだったチョコ食べてたんだよ?」
灰原「そ、それは…」カアア
コナン「そんなに俺に渡すのが恥ずかしかったのか?」
灰原「あ…あうう……」
コナン「どーなんだよ?」
灰原「………江戸川君のバカ!もう知らない!」ガチャ
コナン「お、おい!灰原!」
このSSまとめへのコメント
コナン鈍感すぎだろwwwww