撫子「たまには姉妹三人で」 (32)

撫子「ふあぁ~」ノビー

撫子(休みだからって寝過ぎたな~。もう10時か……)

撫子(まぁ今日は予定ないしいいか)

撫子(花子はたしか未来ちゃんのとこ行くって言ってたな。櫻子もどうせひま子のところに……)カチャ

撫子「……あれ?」

花子「……」ペラ

櫻子「んがー……」zzZ

花子「あ、撫子おねーちゃん。おはようだし」

撫子「おはよ……友達と遊ぶんじゃなかったの?」

花子「用事ができたみたいで中止になったし」

撫子「そっか。櫻子はリビングで寝てるってことは一回起きたんだ」

花子「さっきひま姉のところ行ったけど楓が風邪引いたみたいで……騒がしいからってひま姉に追い出されたらしいし」

撫子「ふーん……」

撫子「それは宿題?」

花子「宿題はもう終わってるし。これは学校の図書館で借りた本」

撫子「そっかそっか、花子は偉いね」ナデナデ

撫子(櫻子はどうせひま子がいないと宿題やらないし……いや、いてもやらないけど……)

撫子(ってことは花子も櫻子も今日は暇なのか……)

撫子「ねぇ、たまには三人で出かけない?」

花子「櫻子寝てるよ?」

撫子「昼ご飯の時起こすし午後にでも。どう?」

花子「行く!行きたいし!」

撫子「じゃあ花子はOKね。櫻子には……まぁ起きてからでいいか……」

花子「どこ行くし?」ウキウキ

撫子「うーん……どうしよう……お金はあんまり無いし……バドミントンでももって公園行こっか。天気もいいし。それでいい?」

花子「うん!」

撫子「髪そのままだと遊びにくいでしょ。結んであげるからおいで」

花子「やった!」ピョン

撫子「まずは櫛でとかなきゃね」


サラサラ


撫子「ちゃんと綺麗にしてるね、髪」

花子「おねーちゃんは伸ばしたりしないし?」

撫子「私は中学の頃からこれでもう慣れちゃったからなぁ。手入れもめんどくさそうだし」

花子「確かに乾かすの時間かかってめんどくさいかもだし」

撫子「切らないでよ?」

花子「……おねーちゃんが褒めてくれるし、しばらくはこのまま伸ばすし」

撫子「うんうん、切るのはもったいないよ」

撫子「はい、できた」

花子「鏡、鏡」

撫子「はい」

花子「うん……変じゃないし?」ソワソワ

撫子「似合ってるよ」

花子「ありがとうだし。櫻子早く起きないかなぁ」

撫子「今起きても出かけるのは午後だよ」クス

花子「あ、そっか……うー、早く午後になるしー!」

撫子「そろそろご飯作ろうか」

花子「今日当番櫻子だし」

撫子「いいよ、私が作っちゃう」

花子「じゃあ花子も手伝うし」

撫子「ありがとう。簡単にパスタとかでいいか。じゃあ花子お湯沸かしてくれる?」

花子「うん」

撫子「花子、もうできるから櫻子起こしてきて」

花子「はーい」ピョン



花子「櫻子、櫻子!」ユサユサ

櫻子「ん~……?」

花子「櫻子、起きるし!ご飯!」

櫻子「ん……ふあ~」ノビー

櫻子「うめぇ!」モグ

花子「ホントは今日櫻子の当番だったんだからね!夜はちゃんと作るし!」

櫻子「げっ!そーだった!」

撫子「櫻子、午後に三人でバドミントンでももって公園行こうって花子と話してたんだけど、行かない?」

櫻子「三人?花子とねーちゃんと私?」

撫子「そ。たまにはいいんじゃない?」

櫻子「行くー!ついに櫻子様の運動神経を披露する日が!」

撫子「よし、決まりね」

撫櫻花「ごちそうさま」

花子「おねーちゃん!行こ、行こ!」

撫子「食べたばっかだし、ちょっとゆっくりしてからでもいいんじゃない?」

花子「えー、もう行きたいし!」

櫻子「この程度で音を上げるとは情けないねーちゃんだ」

撫子「はいはい、じゃあ片付け終わったらね。っていうか片付けくらい櫻子がやんな」

櫻子「ちぇー」シブシブ

公園

櫻子「よっしゃー!早速勝負だ!」

撫子「食べてすぐ来たんだから、ちょっと休まない?」

櫻子「またかよ!じゃあ私ブランコでもしてくる!」ダダダダ

花子「あ!花子も行くし!」タッタッ

撫子(元気だなぁ……まぁ私はしばらく木陰で本でも読んでるか)

マテーハナコー

キャークルナシー


撫子「……」ペラ

ペラ

ペラ

サアアァァァ

ペラペラペラ

撫子(うわ、風でページが!)

櫻子「ね、ねーちゃん……」

花子「うぅ……」

撫子「ん?どうしたの?」

櫻花「お腹痛い……」

撫子「はぁ……いわんこっちゃない……」

櫻子「回復!」

花子「だし!」

撫子「よし、じゃあやろっか」

櫻花「おー!」

櫻子「ふっふっふ!目にものを見せてくれるわ!」

花子「櫻子……そんな難しい言葉よく知ってたし」

櫻子「こんぐらいわかるわっ!」ウガー

撫子「じゃ、行くよー」ポコ

花子「えいっ」ポコ

櫻子「てりゃっ!」パシ

撫子「なんのっ!」ポン

花子「撫子おねーちゃんうまいし」ポコ

櫻子「やるな、ねーちゃん!」ポコ

撫子「ふふ、なんたってあんたらのねーちゃんだから、ね!」ポコ

花子「わわっ」ポト

櫻子「はい!花子マイナス1ポイント!」ズビシッ

花子「ま、負けないし!」

………

……



櫻子「あー、疲れたー!」

花子「楽しかったし」

櫻子「ねーちゃん弱かったなー!」ケラケラ

撫子「いや、二人して私狙ってくるんだもん……」

櫻子「言い訳は見苦しいぞー!」

花子「そうだしー!」

撫子「花子は私の味方だと思ってたのに……」

撫子(まぁ、でも……)



櫻子「よし!最後に家まで競争だ!」

撫子「櫻子、当番忘れてないだろうね。買い物してかないと材料ないよ」

櫻子「げっ!そうだった!」

撫子「楓たちに何か買ってこうか」

花子「あ、楓のは花子が選ぶし!」



撫子(楽しかったな)

終わりです
年の割に普段大人っぽい花子さまがたまに年相応のはしゃぎ方するとかめっさ可愛いと思います
おやすみ

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