妹「彼氏が来るからお兄ちゃんは部屋から出てこないでね!」(91)

男「なんだよ、中学生のくせに彼氏なんか作りやがって・・・」

コンコン

男「何だ?」

彼氏「あの・・・妹さんとお付き合いさせてもらってます彼氏です」

男「え?あ・・・はい、はじめまして」

彼氏「はじめてじゃないんですよ、以前」

妹「彼氏くん何やってんのよ!」

彼氏「いや、お兄さんに挨拶しようと思って」

妹「そんな奴相手にしなくていいから、ほらはやく私の部屋に行こう」

彼氏「でも・・・」

妹「ほら早く」

バタン

男「なんだ今のは?」

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

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     . ∵ ./  ./|
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   (ノ゚Д゚)ノ   |/
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ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
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男「彼氏くんはもう帰ったかな」

彼氏「いますよ」

男「え?そうなの」

彼氏「はい、夕飯も食べて行けって妹ちゃんが」

男「そうなのか、妹の料理美味いんだぜ」

彼氏「そうみたいですね」

妹「お兄ちゃんなんで部屋から出て来てるのよ!」

男「もう夕食の時間だろ?」

妹「お兄ちゃんは後で部屋に持っていくから出てこないで!」

彼氏「三人で食べようよ、そっちの方が楽しいよ」

妹「でも・・・」

男「部屋に戻る事にするよ、妹は君と二人っきりでいたいんだろ」

妹「なっなによ!」

彼氏「はぁ・・・そうですか」

翌日

男「彼氏くんとは付き合ってどれくらいなんだ?」

妹「ちょうど一か月かな」

男「へぇ、お前の方から告白したのか?」

妹「違うよ、彼氏君の方からだよ」

男「え?そうなのか・・・」

妹「うん、最初びっくりしたよ、クラス一かっこいい彼氏くんが私に告白してくるなんてさ、今まであまり話さなかったのに」

男「そうなのか?」

妹「そうよ、みんな恐れ多くてあまり話しかけにくかったのよ」

男「確かにかなりの美少年だな」

妹「でしょでしょ?だからお兄ちゃん邪魔しないでね!」

男「わかったよ」

男「ただいま」

妹「お兄ちゃんおかえり」

男「何でメイド服なんだ?」

妹「今度の文化祭メイド喫茶する事になったのよ」

男「いまだにそんなの流行ってるのか?」

彼氏「こんにちは」

男「彼氏君来てたんだ」

彼氏「はい、おじゃましてます」

妹「このメイド服可愛いでしょ?」

男「彼氏君が着ても似合いそうだな」

彼氏「なっ何を言うんですか・・・」

妹「・・・たしかに、ねぇ彼氏くん着てみない?」

彼氏「え?スカートとか恥ずかしいよ」

男「でも君には似合うと思うけどな、女の子みたいな顔してるし」

彼氏「・・・じゃあ着てみます」

妹「お兄ちゃん見てみて!」

彼氏「・・・」

男「・・・可愛い」

彼氏「からかわないでください!」

妹「何いってるのよ、とても可愛いよ、ねぇ?」

男「うん、すごい女の子みたいだな、初めて会ったときこの恰好だったら一目ぼれしてたレベルだな」

妹「でしょでしょ?彼氏くんとっても美少女なの!」

彼氏「・・・本当に可愛いと思ってます?」

男「え?」

彼氏「冗談じゃなくて、本当に答えてください」

男「・・・いや、本当に可愛いと思うよ」

彼氏「本当ですか?」

男「ああ・・・」

彼氏「ふふふっ」

妹「・・・」

男「ただいま・・・はぁ最近疲れるな」

彼氏「おかえりなさい」

男「彼氏くん来てたんだ」

彼氏「はい」

男「妹は飯作ってるのか?」

彼氏「材料買いに行ってます」

男「そうか・・・なぁ、彼氏くんって俺と以前会った事あるって言ってなかったか?」

彼氏「覚えてませんか、前に電車で」

男「電車?」

彼氏「痴漢を捕まえてましたよね」

男「ああ、あれか、見てたのか」

彼氏「はい、あの時は助けて頂いてありがとうございます」

男「え・・・あの時痴漢されてたの彼氏くん?」

彼氏「はい、あの時は髪の毛がもっと長かったからよく女の子に間違えられてたんです」

男「今も女の子っぽい恰好したらボーイッシュな女の子にしか見えないけどな」

彼氏「服装とか気をつけてますから」

男「へぇ」

彼氏「でもまた髪の毛を伸ばそうかなって思ってるんですけど」

男「そうなの?」

彼氏「・・・」ジー

男「え、なに?」

彼氏「僕が髪の毛伸ばしたらどう思います?」

男「どうって言われても・・・可愛いんじゃないかな」

彼氏「本当ですか?」

男「うん・・・」

彼氏「じゃあ僕伸ばしますね!」

男「はぁ・・・」

妹「ただいまー!」

一週間後

妹「ねぇ、お兄ちゃん昨日も彼氏君きてたの?」

男「来てたよ、お前いなかったよな」

妹「友達と出かける約束してたからね」

男「ちゃんと教えてなかったのか?」

妹「ちゃんと伝えてたはずだったけど・・・」

男「そうか、知らなかったみたいだったけど」

妹「忘れてたのかな?彼氏くんしっかりしてるからそんな事考えられないけど」

男「うっかりしてたんだろ、それに気にするなよ、俺と一緒にDVD見てご飯食べて帰ったから退屈してなかったと思うぞ」

妹「DVD?何みたの?」

男「葉門だよ」

妹「ずるーい!私もドニー・イェンの詠春拳アクションみたかったのに!」

男「見たければ見ればいいだろ、DVD貸してやるから」

妹「彼氏くんと一緒に見たかったの!」

男「そういうもんなのか」

一カ月後

妹「ただいま」

彼氏「おかえり」

妹「彼氏くんまたきてたの?」

男「最近毎日来てるよ」

妹「ううっ、彼氏くんが来てるけど私勉強しないと・・・」

彼氏「いいよ、お兄さんと一緒にいDVD見るから」

妹「何で彼氏くんって大丈夫なの?勉強してるの?」

彼氏「してるよ」

妹「いつも彼氏君成績トップだよね・・・どういう勉強すればいい点とれるの?」

男「そうだ、妹に勉強教えてやってくれよ」

妹「お兄ちゃんナイス!そうよ、教えてよ彼氏くん」

彼氏「だっ…ダメだよ」

妹・男「え?」

彼氏「いや・・・勉強法って人によって違うし、勉強するときはテストの点を取るためじゃなくて自分に合った勉強法を探すのも大切だと思うし」

妹「嫌なの?」

彼氏「嫌ってわけじゃないけど・・・妹ちゃんのためを思ったら自分で勉強法を見つける方が将来のためになと思うし」

男「・・・確かにそうだな、お前は彼氏くんにいつも勉強教えて貰うつもりか?」

妹「それは違うけど・・・」

男「だとしたら勉強も一人でできるようになるための努力を今からするべきだろ?」

妹「確かに・・・」

彼氏「ごめんね」

妹「ううん、教えて貰おうって思ってた私が間違ってたよ、彼氏くんこそごめんね」

男「そうとなったら勉強しなさい、俺たちは映画でも見るか」

彼氏「はい!」

妹(納得してるはずなのに、なんか納得しきれないっていうか・・・)

男「・・・これも恋愛ものなのか」

彼氏「はい」

男「彼氏くんって恋愛ものが好きなんだね」

彼氏「なんとなく借りたらそうだっただけですよ」

男(ラブシーンだ、彼氏くんと一緒にみるとなんか気まずいんだよな)

彼氏「・・・こういう恋愛に憧れます」

男「そう?」

彼氏「はい・・・男さんは恋人はいないんですよね?」

男「ああ、確かにいないけど」

彼氏「前はいたんですか?」

男「まぁね」

彼氏「あの・・・キスってどんな感じなんですか?」

男「どんな感じかって言われてもな・・・妹はまだなの?」

彼氏「はい」

男「口で説明しきれないよ、まぁやってみな」

彼氏「あの・・・キスの練習したいんですけど」

男「え?」

彼氏「いえ、へんな意味じゃなくて、妹ちゃんとキスするとき失敗したらかっこ悪いでしょ?だから前もって練習しておきたいんですよ」

男「練習って何やるの?」

彼氏「その・・・男さんが教えてくれないかなって・・・ダメですか?」

男「え?」

妹「はぁ・・・やっぱり集中できない、私は勉強してるのに二人は映画見てるなんて・・・」

ガチャッ

妹「ちょっと様子みてこよ、何の映画か気になるしね」

男「え?」

彼氏「・・・」チュッ

男「なっ!」

彼氏「キスしちゃいました・・・」

男「彼氏くん・・・」

彼氏「もう一回キスしたんですから、二回も同じですよ、今度は男さんの方からキスして貰えませんか?」

妹(うそ・・・二人がキスしてる・・・)

翌日学校

妹「はぁ・・・あれってどういう事なんだろ・・・」

エルフの女騎士「おい妹、タイが曲がってるぞ」

妹「あっエルフ先輩!」

エルフの女騎士「元気だけが取り柄のお前がそんなに落ち込んでどうする」

妹「私だって落ち込むときがあるんです!」

エルフの女騎士「悩み事か?話してみろ」

妹「でも・・・」

エルフの女騎士「おいおい、私は頼りないか?」

妹「・・・実は」

妹「・・・ってことが昨日あって」

エルフの女騎士「・・・」

妹「あれってなんでしょうか、私の見間違え?それとも男同士の悪ふざけなんですか?」

エルフの女騎士「・・・」

妹「先輩?」

エルフの女騎士「え?・・・いやっその・・・」

妹「私はどうすればいいんですか?」

エルフの女騎士「えーっと・・・うーん、あっそろそろ乗馬クラブの練習の時間だ!」

妹「えっ?」

エルフの女騎士「遅刻したら後輩達に示しがつかんからな、それじゃまた今度!」

妹「先輩・・・」

エルフの女騎士「はぁ・・・私はダメな先輩だ・・・」カポッカポッ

エルフの女騎士「悩み事が何であんなに重いのだ・・・もっと友達がとか勉強がとか可愛い類だと思ったのに・・・」カポッカポッ

エルフの女騎士「一応恋愛の悩みだが、まさか彼氏と兄が怪しい関係だと言われても返答に困る・・・」カポッカポッ

エルフの女騎士「情けない先輩だと思われただろうか・・・周りに、あの先輩つかえねーとか言わないだろうか・・・」カポッカポッ

後輩「せんぱーい!練習の時間終わってますよ!」

エルフの女騎士「新しい剣を受け取りに行かないと・・・」

男「いらっしゃいませ」

エルフの女騎士「注文した剣は届いておるか?」

男「できてますよ、今日持って帰ります?」

エルフの女騎士「ああ頼む・・・ところで店員よ」

男「なんですか?」

エルフの女騎士「私には男の知り合いがあまりおらんのだ、だから店員のお前くらいにしか話せない事なんだが」

男「はぁ」

エルフの女騎士「その・・・男同士の恋愛とは珍しいものなのか?」

男「え?」

エルフの女騎士「身近にそういう人物とかおるのか?」

男「・・・はい、身近に1人」

エルフの女騎士「そうか、なら珍しい事ではないのだな?」

男「みたいですね、自分も最近知ってびっくりしました」

エルフの女騎士「そうか、すまんな変な事聞いてしまって」

男「いえ・・・」

エルフの女騎士「お前が知ってる同性愛者はどういう奴なのだ?」

男「見た目ですか?」

エルフの女騎士「見た目というか、性格というか」

男「おとなしく真面目な子ですね、年下なんですよ。お客さんと同じ中学生です」

エルフの女騎士「中学生の同性愛者は珍しくないのか」

男「いえ、それはわかりませんが・・・あと彼女もいるんですよ」

エルフの女騎士「彼女も?同性愛者なのに?」

男「みたいですね」

エルフの女騎士「というと、彼女と彼氏を両方作ったりするのもおかしくないのか」

男「だから1人しかしりませんから何とも言えません」

エルフの女騎士「すまんないろいろ聞いてしまって、手間を取らせたな」

男「いえ、こんなお店めったに人は来ませんから暇なんで構いませんよ」

男「久しぶりにお客さん来たな、この町には騎士が少ないのかめったに人が来ないし」

彼氏「あの・・・」

男「あっ彼氏くん!」

彼氏「昨日はすみません・・・」

男「いや、気にしてないよ」

彼氏「あの・・・その・・・仕事先にまで来てすみません」

男「もうすぐ終わるからかまわないよ」

彼氏「その・・・昨日の返事を貰いにきたんですけど」

男「・・・そのことだけどさ、彼氏くんの気持ちは嬉しいけど、妹を裏切る事になるし」

彼氏「妹ちゃんには秘密にしておきますから!」

男「そんなの無理だろ」

彼氏「じゃあ、ちゃんと別れます」

男「・・・でもな」

彼氏「だって僕が好きなのは妹ちゃんじゃなくてお兄さんの方ですから!」

エルフの女騎士「新しい剣が体に馴染むように素振りでもするか」

エルフの女騎士「新しいものはいいな、胸が高鳴る」

エルフの女騎士「・・・あの店員は恋人とかいるのかな」

エルフの女騎士「・・・いかん、同性愛者の話題なんかしてしまったから次から行きづらいではないか・・・」

エルフの女騎士「ホモ好きとか腐女子とか思われていないものか・・・気になる」

エルフの女騎士「明日店に行ってみるか・・・いや、用事もないのに行くと私が店員に気があると思われてしまう」

エルフの女騎士「あそこは研ぎもやってくれたはず・・・古い剣を明日持っていくか」

エルフの女騎士「いや、砥石を買ってくるか、その方が話題が弾むだろう」

エルフの女騎士「よし、今日は素振りは止めてベッドの中で明日の店員との会話をシミュレーションしながら寝よう!」

エルフの女騎士「・・・もう7時か、この時間なら朝の鍛練をする暇もないな」

エルフの女騎士「早く学校に行く支度をせねば」

エルフの女騎士「よし、完璧だ、後は学校に行って乗馬クラブが終えたあとあの店に行けば昨晩のシミュレーションの成果を
           十分に発揮すれば良いだけだ、私の作戦は完璧だ!」

エルフの女騎士「しかし、あの相談してくれた後輩と顔を合わせるのがつらいな・・・ヘタレ騎士とかダメ先輩とか思ってないだろうか・・・」

エルフの女騎士「くそっ、あんなときかっこつけて先輩風ふかさなければ・・・」

エルフは学校では息をひそめ存在感を消して行動していた。
休み時間や昼休みはあまり教室から動かず、教室を移動するときは
素早く移動した、しかし長身で金髪のエルフの存在は嫌でも目立ってしまう。
だが妹と出会う事はなかった、なぜなら妹はその日学校を休んだからだ

エルフの女騎士「ふふふ、私の隠密行動は完璧だな」

後輩「先輩、どうしたんですか?」

エルフの女騎士「!?・・・なんだお前か」

後輩「今日の乗馬クラブお休みらしいですよ」

エルフの女騎士「そうなのか?」

後輩「はい、馬の定期検診が今日に変更になったそうですよ」

エルフの女騎士「そうか・・・なら早めに行けるな」

後輩「どうでもいいですけど、ロッカーに入れてあった先輩の剣、先生が持っていっちゃいましたよ」

エルフの女騎士「何!?」

エルフは先生から没収された剣を取り戻すために、先生に謝り続けた
次に剣を持ってきたら没収だと釘を刺されて何とか返してもらったとさ、めでたしめでたし

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