亜美「五月も下旬!」(71)

真美「んっふっふ~ついに真美たちも13歳ですな」

亜美「そうそう、12歳まではなんかまだ小学生って感じだったっしょ?これで亜美たちもやっと中学生って感じだよね」

真美「でもさ→なんか納得できない事があるんだよね」

亜美「どったのどったの?」

真美「亜美と真美は双子だから…………誕生日にケーキが一つじゃん!」

亜美「うあ…そういえばそうだね」

真美「うん。この間いおりんの誕生日にお誕生日会お呼ばれしたっしょ?」

亜美「ケーキ美味しかったよね→」

真美「それなのに……どうして真美たちは二人で一つのケーキなんだYO!?」

亜美「それは納得いきませんぜ真美隊員!ちょっとパパに聞いてくる」

真美「真美も行く!」

――
―――
真美「なんでパパはわかってくれないかな→」

亜美「『二人とも同じのが嫌なのか。そうか、もう中学生だもんな……ホールじゃなくてもいいんだな?』じゃないよ!!」

真美「もちホール二つっしょ!中学生なんだし」
真美「でもパパもママもわかってくれない」

亜美「こうなったら亜美たちが自分で作るしか無いね!」
亜美「そうと決まったら早速はるるんに聞きに行こう」

真美「思いたったらキツツキだね」

――
―――
春香「えっ…ケーキの作り方?」

亜美「うんうん、亜美たちの誕生日近いし教えてよはるるん」

春香「えーっと…どんな味のケーキを作る予定なの?」

真美「えっとね→まずはチョコとか」

春香「チョコレートケーキかぁうーん、まあ作れるかな」

亜美「あとあとアメとかガムとかプリンなんかもいいんじゃない」

真美「ミキミキみたいにゼリー入れちゃう?」

亜美「ミキミキはゼリーじゃなくてイチゴババロアっしょ」

真美「だったらおにぎりケーキの方が良いかもね」

亜美「おにぎりだったら海苔とか?あとは……ケチャップ!」

真美「おにぎりにケチャップはしょっぱいっしょ→せめて梅干しとかたくあんとか」

亜美「お砂糖もかけるから大丈夫だよ」

真美「だったら安心だね」

キャッキャッ

春香「あのー…私は何を教えたらいいのかな?」

――
―――
春香「っていうことがあって……二人に作り方を教えるだけじゃあなくてケーキを作ってあげた方が良いのかなって思って」
春香「どんなのが良いのかな……今考えてるのはチョコケーキなんだけど」

雪歩「春香ちゃん…もしかしたらだけど……二人は『双子の亜美と真美』の誕生日じゃなくて双海亜美と双海真美の誕生日を祝ってほしいのかも」

伊織「つまりどういうことよ」

雪歩「『二人ともお誕生日おめでとう』、じゃなくて亜美ちゃんお誕生日おめでとう、真美ちゃんお誕生日おめでとう……って言ってほしいんじゃないかな」

春香「??」キョトン

やよい「それ、少しはわかるかもです……長介も遅生まれで私と誕生日が近いから『二人とも生まれてきてくれてありがとう』って小さいころから言われてて」
やよい「たまには自分の事だけ見てほしいかなーって思ってた時があったんですよ」

雪歩「私は誕生日がクリスマスだから『誕生日プレゼントはサンタクロースが持ってきてくれるもの』だったんです」
雪歩「うちのお父さんもお母さんもそういうの面と向かって言うのは恥ずかしい人だから」

雪歩「小さいころは『どうしてうちのお父さんとお母さんは誕生日プレゼントをくれないんだろう、どうしてサンタクロースはクリスマスプレゼントを置いて行ってくれないんだろう』って思ってたの」
雪歩「サンタさんからのプレゼントにはお誕生日おめでとうって書いてあったから」

伊織「雪歩、あんたの親もあんたと同じでものすごい恥ずかしがり屋じゃない」

雪歩「あうぅ……そう言われるとそうかも」

貴音「皆様、話は聞かせてもらいました……けぇきなる物はわたくしまだ作ったことはありませんが……どうか協力させてください」

春香「えっと……貴音さん?」イツカラソコニ

貴音「私もけぇきを作ってあげたいのです…それとも邪魔でしょうか?」

雪歩「四条さん……そんな事ないですよ」

春香「そうと決まったら皆でケーキを作ろうよ!」

伊織「しょうがないわね…まあ、仲間なんだし当然といったら当然よね」

やよい「うっうー!ケーキ作ったことないけど頑張りますー!」

春香「他の人も呼んだ方が良いかな?」

春香「でも事務所の厨房って狭いから……」

伊織「あんた事務所で作る気なの?正気の沙汰とは思えないわ……いつ亜美たちが来るかもわからないのに?」

春香「じゃあどこで作るの?ここしか無いでしょうよ!」

やよい「うぅー二人とも落ち着いてください」

伊織「はあーまったく…私の家で作ればいいだけじゃない」

雪歩「それなら他の皆も呼んで作れるかも」

伊織「ちょっと雪歩!あんた一体何個ケーキ作るつもりなのよ?」

雪歩「えっ…」

伊織「ケーキ二つ作るのに10人もいらないわよ」
伊織「それに響やあずさだったらわかるけど他の人はそういうことできなさそうだし」
伊織「だからここに居ない人には事務所の飾りつけやってもらいましょう」

春香(あれ……いつの間にか主導権が伊織に行ってる)

伊織「皆の予定が合うのなんて夜くらいしかないけれども問題は無いわよね?」

雪歩「家はあんまり遅くならなければ大丈夫だけど」

やよい「私も大丈夫かなーって」

春香「私も大丈夫」

貴音「大丈夫です」

伊織「それなら明後日、私の家で作りましょう」

春香「えっと……ケーキが一つは完成したはずなのですが……」

伊織「ちょっと貴音!なんで完成したケーキを半分も食べちゃってるのよ」

貴音「申し訳ありません…味見をしようと思ったのですが」

伊織「普通味見って言ったら一口か二口でしょうよ」

貴音「ええ……ですが私の一口は大きすぎたようです」

伊織「え゛これ一口で食べたの?あんた本当に人間?」

春香「雪歩!生地焼けてるよ」

雪歩「はい!すぐに」

やよい「春香さん、材料買い足してきますね!」

伊織「行きましょやよい…どこかの誰かさんのせいでもう一つケーキを作らないといけなくなっちゃったしね」ジトー

貴音「その節は…申し訳ありません」

やよい「それはもう過ぎた事ですから気にしないでくd…」

伊織「そうはいかないわ!この伊織ちゃん特性ケーキを一口で半分も食べた罪は重いんだから……残りの半分を味わって食べて待ってなさい」
伊織「帰ってきたら味の感想聞くわよ!しっかり味わっておくこと、良いわね?」

貴音「申し訳ありません伊織」

伊織「別にあんたのためじゃないわよ……亜美と真美に食べさせるケーキの味を確かめてもらうだけなんだからね!」

やよい「それじゃあ行ってきます!すぐに帰ってくるので待っててください」

春香「行っちゃったね」

雪歩「伊織ちゃんって言葉は強いけど面倒見はいいんだよね」

貴音「姉御肌、というのでしょうか」

雪歩「面倒見がいいと言えば春香ちゃんもだよね」

春香「私?そんな事ないよ?」テレテレ

貴音「いえ、まさしく雪歩の言うとおり…やよいにお菓子をあげたり、美希と仲良く話していたり伊織とも」

雪歩「喧嘩するほど仲がいい、って感じかな?」

春香「そんな事ないよ?」

貴音「先ほども、他の人に対しては割と引く春香が伊織に対しては強気に出ていました」
貴音「それは遠慮する必要が無い関係だと示しているのではないでしょうか?」

春香「えっ……そうかな?」

雪歩「そうだよそうだよ!年下の子から春香ちゃんはすっごく好かれてて……私はあんまり積極的に話せないから羨ましいな~って思ってて」

貴音「その年下に好かれる春香……あなたを一番好いているのは亜美と真美です」

雪歩「あーそれわかりますぅ」

春香「私ってそんなに好かれてたの?」

貴音「ええ、亜美と真美にとって春香は姉のような存在なのですよ」
貴音「基本的に遊びまわっている二人を時に叱り、時には一緒に遊ぶ」

雪歩「一番最初に相談受けたのも春香ちゃんだしね」

春香「こうして言われてみると私って意外と面倒見良い?のかな」

貴音「似た物同士…同族嫌悪に似た物でしょうか?伊織に対して春香が強気になるのは」

春香「そんなことないよ。伊織みたいに我が強くないし」

雪歩「えー、そうかなあ?」クスクス

春香「傍から見たら私って我が強いんだ」

貴音「まあ、そうですね」

雪歩「私はアイドル、あんなにノリノリで歌えるの二人くらいだよ」

春香「ええ~」

貴音「それでは残りの半分も食べて待っていましょうか」

春香「遠慮なし?」

雪歩「私も一口良いですか?」
雪歩「……あっ、美味しいですぅ」ポカポカ

春香「どれどれ私も一口貰おうかな」
春香「…にがい……どうして私の食べたところだけピンポイントで焦げてるかなぁ?」

伊織「ちょっと春香!にがいってどういうことよ……不味いってことかしら?」

春香「えっ……伊織とやよいは材料の買い出しに行ってたはずじゃあ……」

伊織「シェフに聞いたら材料はまだたくさんあるみたいなのよ。だから買い物に行かなかったって訳」

春香「あー、えーっとね?」

伊織「確かに私もやよいも貴音も!あんたみたいにお菓子作りに慣れてないわよ!…でも頑張って作ったの……」
伊織「それを、お菓子作りの一番上手なあんたに言われたら」ジワッ

雪歩「違うの伊織ちゃん……美味しくなかったとかじゃあなくて……少しだけ春香ちゃんの食べたところが焦げてただけで」

伊織「私が焦げたスポンジの上にクリームを塗るわけないじゃあない……そうやって嘘をついて……」

やよい「でもこのケーキのスポンジちょっと焦げてるよ?」

伊織「やよいもそんな事言って……私が食べるわよ!」グイ

貴音「私のケーキが」

伊織「……にが」
伊織「ちょっとこのスポンジ焦げてるじゃない」

春香「だからそう言ったでしょ!!」

伊織「ケーキ……失敗したかと思って」グスッ

春香「うん、失敗してるよ」
春香「でもこれはもう半分もないし、亜美たちに上げるものじゃあないんだからよしとして!で、次はしっかりとしたものを作ってプレゼントしようよ、ね?」

伊織「あんた何様よ!?」

春香「えーっと…お菓子作りの大先生?」

伊織「その言いぐさは何よ」
伊織「次はあんたなんかよりもきれいでおいしいケーキ作ってやるんだから!」

雪歩「あのー、二人とも…趣旨変わってない?」

春香・伊織「「雪歩は黙ってて!」」

雪歩「うぅ……」

やよい「伊織ちゃんも春香さんも頑固だから一旦ああなったらもう二人に任せるしかないかなー」

貴音「料理バトル、というものでしょうか。二人の料理を食べ優劣を決めるというあの」

雪歩「それは違うんじゃあないかな?」

貴音「とりあえずもう一つのケーキを食べながら待つことにしましょう」バクバク

雪歩「えぇ~?」

やよい「貴音さんめっ、ですよ」

雪歩「そうですよ四条さん……また伊織ちゃんと春香ちゃんが」

貴音「しかし二人ともけぇきを作っております……二人が必死で作っているけぇき、その片方が亜美と真美に食べてもらえないというのは余りにも酷ではありませんか」

雪歩「でもあれは二人の勝負だって」

貴音「二人の勝負ならば片方はけぇきを食べてもらえなくてもよいと?」バクバク

やよい「食べかけのケーキを亜美と真美に食べさせるわけにもいかないし」
やよい「うっうー!私も味見します」

雪歩「三人でケーキ一つ『味見』するのは結構きつそうだけど」

貴音「問題ありません」バクバク

雪歩「まあ、貴音さんもいるし、やよいちゃんも」

やよい「はい?どうしたんですか雪歩さん」

雪歩「ううん、なんでもないよ…じゃあ食べよっか?」

やよい「うっうーとっても美味しそうです」

――
―――
春香「ケーキは完成したけど……」ハアハア

伊織「先に作っていたケーキが無い」ハアハア

貴音「ああ、その節はどうも……ご馳走様でした」

伊織「ちょっとなんで食べてるのよ!」

貴音「?二人が丹精込めて作ったけぇきの方が美味しそうではありませんか?」

伊織「ちょっとこれじゃあ勝負として成り立って……」

貴音「一つ聞きたいことがあるのですが……伊織は亜美と真美に春香の、又は自分のけぇきを食べてほしくないのでしょうか?」

伊織「そんなわけないでしょ」

貴音「それならば……いいのではないでしょうか?」

春香「私は良いんだけれども…伊織も、良いよね?」

伊織「私だって別に構わないわ。今回は引き分けってことね」
伊織「ただし…そこのケーキ勝手に食べた三人は反省しなさーい!!」
伊織「全く……皆でせっかく作ったケーキをここで食べちゃうなんて」

やよい「ごめんね…伊織ちゃん」

伊織「しょうがないわね……」

やよい「!いおりちゃんありがとう…はい、これ」

伊織「はい、って残しててくれたの?」

やよい「うん、最後の一口」

伊織「えっとやよい?…このまま食べたらいいってこと」

春香「ちょっと伊織、早く食べなよ?」ニヨニヨ

伊織「全くもう……」

やよい「伊織ちゃん美味しい?」

伊織「ええ、とっても美味しいわ」

雪歩「これだけ美味しいなら伊織ちゃんと春香ちゃんが作ったケーキも絶対おいしいよ」

伊織「まあ、私が作ったんだから当たり前といえば当たり前だけどね」

貴音「それでは、少し味見をしても?」

春香「駄目だよ駄目!」

伊織「そうよ!絶対食べさせないから」

貴音「ふふ、冗談です」

伊織「あんたの冗談は笑えないのよ」

やよい「色々あったけどケーキ完成してよかったね、伊織ちゃん」

伊織「まあ、それはそうね」

春香「あとは明日、二人のお誕生会を事務所でやってだね」

雪歩「明日の夜は仕事が入ってなくてよかったですぅ」

やよい「うっうー!明日の夜が楽しみです」

春香「……げっ時間がやばいよぉ………」
春香「12時過ぎてる……」

雪歩「えっ……本当ですか?…あぁ、うちに帰ったらお父さんが般若の形相で立っていそうで帰りたくないですぅ」

貴音「それでは、夜も更けてまいりましたのでお暇させていただきます」

伊織「送っていくわよ?」

貴音「いいえ、ご心配なさらずに……歩いて帰れる距離ですしけぇきを深夜に食べたものですから」

伊織「春香はもう終電無いんでしょう?泊まっていきなさい」
伊織「やよいももしよかったら泊まっていく?家に帰っても鍵も開いてないでしょうし」

やよい「うぅ…いいの?」

伊織「いいのよ……もうみんな寝ているだろうし」

雪歩「あのぉ……私の事も……」

伊織「まあ、あんたの親が許してくれたなら良いけれども許可無しなら駄目よ」

雪歩「そんなぁ……」

伊織「大丈夫よ、私からもあんたの親に話しておくから」

春香「雪歩と伊織ってなんだかんだ言ってなかなかいい凸凹コンビって感じで仲良いよね」

雪歩「春香ちゃんと伊織ちゃんほどじゃあないよ」

春香・伊織「「そんなことないよ(わよ)」

伊織「ほら、雪歩!さっさと連絡するわよ」
伊織「春香とやよいは先にお風呂入ってて」

やよい「はーい、春香さん行きましょう」

春香「そうだね…伊織と雪歩も早く来なよ」

伊織「話が長引かなかったらね……新堂、二人を案内してあげて」

新堂「承知いたしました……こちらでございます」

春香「明日、か。…もう問題は起きないといいけど」

5/22当日

響「亜美も真美も誕生日おめでとう!」

真「いやあ、二人ともすっかり大人になって」

亜美「まこちん、なんかそれって久しぶりに会った親戚のおじさんみたいだよ」

真「亜美…せめて、せめてだよ、最低限おばさんにしてくれないかな?」

雪歩「お茶が入りましたよ~」

貴音「それでは一杯いただきます」

真美「ねえねえぴよちゃん、誕プレ無いのー?」

小鳥「みんな揃ってから、ね?」

真美「だよねー兄ちゃんもはるるんたちもまだ収録から帰ってこないし」

P「今帰ったぞー」ガチャ

亜美「あー兄ちゃんだ!ねえねえ、誕プレ何―?」

P「もうちょい後でな……一応ご飯は買ってきたんだけど」ゴソゴソ

真美「めっちゃ豪華ジャン!兄ちゃん神だよ神」

P「そんなに喜んでもらえると思わなかったから嬉しいよ」

亜美「いやいや、嬉しい度は亜美たちの方が兄ちゃんの1000倍くらいだかんね」

P「そうそう、後ケーキも買ってきたんだ」

真美「うあーケーキ?マジで!?真美たちまともなケーキ食べれると思わなかったよ」

P「まともなケーキ?」

亜美「うん。はるるんにケーキの作り方聞いたんだけどさ…教えてくんなくて亜美たち自分で作ったんだ」

P「自分で?」

真美「そしたらねーもんの凄いもんが 春香「今帰りました~」

亜美「はるるん遅いよ~」

伊織「二人ともお待たせ、にひひっ」

春香「私と伊織でケーキ作ったんだ」

亜美「そいつはマジですかい?」

真美「うあうあ~ケーキ大量入荷だよ」

伊織「ケーキが四つ?」

亜美「ううん、六つだよ」ガサガサ

春香「私と伊織とプロデューサーが二つ、その他の二つのケーキは誰から?」

真美「二人で作ったんだYO」

春香「二人で?」

亜美「うん。はるるんに聞いたけどよくわかんなかったっていうかはるるんが教えてくんなかったからね」

真美「まあ、……みんなで食べればそんな苦痛じゃないと思うよ~」

律子「苦痛じゃあないと思うよ、ってどんだけ酷いもの作ってきたのよ?」

亜美「それは開けてみてからのお楽しみ、って感じかな」ソロー

一同「「「「!!」」」」

美希「美希ね、これはちょっと無いな、って思うな」

やよい「これ…ケーキなの?」

貴音「面妖な」

あずさ「あらあら~これはこれは」

小鳥「ピヨォ………」

雪歩「ひっ…どうしたらこんな物が」

真美「あっゆきぴょん酷い…作り方わかんなかったからミキミキの好きそうなおにぎりケーキにしたんだよ」

律子「この赤いのは何?」

真美「ケチャップだよ、おにぎりだったらしょっぱい方がいいかなーって」

真「なんか前衛芸術的だな」

P「で、これは誰が食べるんだ?」

貴音「私……今日はあまりおなかが空いておりません!!」

亜美「だからさー、みんなで食べればそんなに苦痛は無いはずなんだよねー」

P「……もう一つの方はどうなってるんだ?」

亜美「いやーこっちはね普通のケーキにしたんだよ」サー

響「おっ、確かにこっちの方は普通っぽいぞ」

真美「でしょでしょ~?真美たちもふざけてるわけじゃあないかんね」

千早「遅くなってごめんなさい、収録が少し長引いてしまって」ガチャ ハアハア

P「おっ、お帰り千早」

亜美「千早おねーちゃん!誕プレプリーズ!!」

律子「亜美少し落ち着きなさい」

P「取りあえずみんな揃ったし食べちゃおうか?みんな食べていくだろ」

やよい「あんまり遅くならないなら大丈夫です!」

P「よーしそれじゃあ皆で食べようか」

真美「ミキミキ~ピザとって!」

美希「今日は亜美と真美が主役だから取ってあげるの」

貴音「美希、そちらのチキンを取ってくれませんか?」

亜美「あれ~お姫ちんおなかあんまし空いてないじゃあないの」

貴音「くっ…これ程の豪華な食事を前に嘘を貫き通すなど私にはできません」

響「さーて、このピラフは自分が」

真「響いっつもいっぱいとって結局食べれないじゃあないか」

響「そんな事ないぞ」

雪歩「まあまあ二人とも落ち着いて」

真美「ま、ひびきんが食べれないってなったら真美が食べてあげるから安心してね」

真「安心できないんだけど」

小鳥「無礼講ピヨー」

律子「……小鳥さん飲んでます?」

P「音無さんあんまり強くないのにバコバコ飲むからな」

小鳥「二人も飲むしかないっしょ?」

真美「ぴよちゃんやめてー真美たちはまだスキャンダルとかいらないよ」

亜美「っていうか亜美たちのマネ似てないよ~」

小鳥「冷たいのね」

律子「ほらほら小鳥さん離れてください…」ズリズリ

P「全く、中学生のお誕生日会で普通飲むか?」

あずさ「あらあら~プロデューサーさんは飲まないんですか~?」

P「あずささんも結構出来てますよね?」

あずさ「そんなことありませんよ、オレンジジュースしか飲んでませんから~」

P「そうですか……音無さん、その机の上に乗ってる瓶は何ですか?」

小鳥「ウォッカです!」

P「スクリュードライバー、か…………」

小鳥「因みにあずささんのオレンジジュースに混ぜたのは私です」ブイ

律子「自首したか……しかしこれは問題ですよ音無小鳥さん」ドドドドド

小鳥「Zzzz」ピヨピヨ

P「ははは、音無さん寝てるよ……」

律子「ってそうはいくか!」

小鳥「ピヨォ――ッ」

一時間後

小鳥「もう食べれない」スヤスヤ

あずさ「Zzz」スヤスヤ

真美「さぁて、プレゼントももらった事ですし大本命」

亜美「ケーキ選手、入場です」

千早「春香と伊織のケーキ、どんなものなのか楽しみだわ」

春香「大したものじゃあないよ」

真美「まずははるるんのから」ジャーン

千早「店で売っているものと遜色ない出来だわ…いや、店で売っている物以上かもしれない」

春香「千早ちゃん持ち上げすぎだよ」

雪歩「そんな事ないと思うよ」

春香「雪歩まで?」

雪歩「私は春香ちゃんと伊織ちゃんが頑張ってケーキを作ったの知ってるからっていうのもあるかもしれないけど…それでもとっても美味しそうだよ」

亜美「引き続きいおりんのケーキ」ジャーン

真美「おお、さっすがいおりんゴージャスな感じですな」

亜美「いおりんのおでこ以上に輝いてるよ」

伊織「二人とも、いい加減怒るわよ?」

貴音「それにしてもとても美味しそうです」

P「いやあ、二人とも手作りとはな…店で買ってきた俺が何か恥ずかしいよ」

貴音「けぇきは手作りだから素晴らしい、買ってきた物だから駄目、などという事はありません」
貴音「誕生日に相手に物を送るということはすなわち気持ちの問題ですから」

貴音「手作りの方が相手への自分の気持ちが見えやすい、それだけの話です」

美希「それじゃあ美希もう食べるね」

響「あーっ、美希ずるいぞ!」

貴音「そうです、卑怯です……これは許しがたい暴挙です」

律子「はいはい、ケーキはいっぱいあるしそんなに慌てなくてもいいでしょ」

亜美「重大なケーキカットの任に就くのは我らが竜宮小町四人目のメンバー!」

真美「秋月律子!!」ババーン

律子「大袈裟なのよ」(このおにぎりケーキどう切ればいいんだろう)

真「その鏡餅みたいなケーキはまだ切らなくてもいいんじゃあないかな?」

やよい「先に他のケーキ切っちゃいましょう」

雪歩「それじゃあまずは……」

真美「はいはい!真美ね、おにぎりケーキじゃない方の真美たちが作ってきたケーキ皆に食べてほしい」

律子「じゃあ先にそれ切っちゃいましょう」サクサク
律子「均等に切るのって結構難しいのよね」

雪歩「わぁ、美味しそうですぅ」

美希「じゃあ美希はこの一番おっきいのもらうねー」パク

真美「みきみきどう~?」

美希「なんだかね、不思議な味なの」

響「自分も食べてみるぞ………真美、どうしてガムが入ってるんだ?」

真美「え゛っとね、その方が美味しいかなーって」

亜美「真美のやよいっちの物まねは似てないかなーって」

やよい「二人とも似てると思うなー」

千早「ええ、私も二人は高槻さんに似ていると思う」

響「で、どうしてケーキにガムが入っているのか説明してほしいさー」

亜美「んっとねーそうした方が美味しいかと思って」のヮの

響「二人はガムの入ったケーキを食べた事があって、それを美味しいと感じた事があるのか?」

亜美「ひびきんこわいってこわい」

響「まあ、冗談だけどねー二人ともお菓子作るの上達した?」

真美「いやー、そうかな?もう中学生だかんね」

雪歩「春香ちゃんのケーキとっても美味しいわ」

千早「ええ、とっても美味しい」

春香「そんなに褒められると私もなんだか……」

千早「あの川越シェフを唸らせるだけの事はあるわね」

春香「へ?でもあれは番組の企画で」

雪歩「でも番組が終わった後もスタッフさんに対して春香ちゃんのお菓子の良さを伝えてたみたいだよ」

春香「ええー!?それ本当なの」

真「本当らしいよ!春香のお菓子は本当においしいからね……伊織のも美味しいけどね」

伊織「ちょっと、なんでとってつけたおまけみたいな扱いなのよ」

真「まあ、そうカリカリするなよ…伊織のだって春香のに負けないくらいに美味しいんだから。自信たっぷりな伊織の事だから言わなくてもわかると思ったけどね」

伊織「フン、あいにくあんたと以心伝心出来るほどの中でもないしね」
伊織「……だから一応お礼は言っておくわ。ありがと」

やよい「春香さんのも伊織ちゃんのもとっても美味しいです!」

伊織「やよいが喜んでくれて良かったわ…作り甲斐があるってものよね」

真美「ふーん、いおりんは真美の誕生日なのにやよいっちにたべてもらってもう満足してるんだ?亜美たちまだ食べてないのに」ジトーッ

伊織「ちょ、ちょっとなんでそんな目で見るのよ?」

真美「じゃあいおりん真美に食べさせて」

伊織「まあ……今日は誕生日だからしょうがないわね…一回だけよ?はい、アーン」

真美「あーん」パク
真美「んっふっふ~めちゃ美味しいYO!いおりんありがとね」

亜美「あー真美だけずるい!ねーねーはるるん、亜美にもやって?」

春香「えーっ、もうしょうがないなあ…はいあーん」

亜美「あーん」パクゥ
亜美「うん、うん。めちゃウマだよめちゃウマ」

真美「これは真美たちもお返ししないといけないね」

亜美「おにぎりケーキを二人にプレゼントだ!!」

伊織「おにぎりケーキってあれよねあの鏡餅みたいな?」

真美「そだよー」

春香「ちょっとちょっと待って」

亜美「ほらはるるん、はいあーん」

春香「止めよう、いや止めて!塩分過多ですよ塩分過多!!」

伊織「真美もやめましょうこんな事……」

真美「えーお返しだよお返し」

伊織「ちょっとまってちょっと……」

春香「そうだ亜美、おにぎりなら美希にあげたほうがいいと思うよ!ね、美希?」

美希「春香はもうあきらめた方がいいの」

春香「それならほらプロデューサーさんとかに食べさせてあげたらいいとおも」

亜美「そうはいかないよー」

春香「千早ちゃん!?」

千早「……」ブンブン

春香「!」(無言で首を横に振った)

伊織「やめましょう、止めて本当に!」

真美「往生際が悪いよいおりん」

亜美「はるるん早く食べちゃって」

春香「―――!」パクッ

亜美「おっ、はるるんは食べたよ!あとはいおりんだね」

伊織「……」パク
伊織「……!!」ジタバタ

春香「…ンッ…フッ」モグモグ

亜美「はるるんどう、美味しかったー?」

春香「感想聞くのが早い!早いよ!」モゴモゴ

伊織「ちょっとこれはないわ」

真美「いおりん酷いよその言い方は」

伊織「それならあんた食べなさいよ」

真美「断る!!」

伊織「全くなんなのよ」


雪歩「やっぱり春香ちゃんも伊織ちゃんも…お姉さんだね」

貴音「まるで本当の姉妹のようで少し羨ましいです」

おわり

アイマス×ニコニコ本​社コラボ特番 (3/5)
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中の人だがおにぎりケーキの元ネタ

後日談

小鳥「……ケーキをアイドル同士が食べさせあうなんて言う夢展開が…私の眠っている間に?」
小鳥「畜生!ウアアアアアァアアアア―――ッ」

律子「自業自得です」

P「同情の余地はありません」

あずさ「それから一つ質問なのですが……私のオレンジジュースにウォッカを混ぜた件なんですけれども私を酔い潰してどうするつもりだったのですか?」

小鳥「えっとその……ハハハ」

あずさ「フフフ、どうしたんですか?」

小鳥「ぴ ピヨォ」

亜美「ぴよちゃん、亜美たちにもお酒飲ませようとしたし自業自得だと思うよ」

真美「『音無君は減俸三か月だね』って社長も言ってたよ~」

小鳥「そんなぁ……」

亜美「嘘だけどねー」

真美「これに懲りたらもう変なことしないでよね~」

律子「もう事務所でお酒飲むの禁止ですからね……ってかちゃんと言わないとわからないんですか?」

あずさ「もう後はありませんからね?」

亜美「まあ、亜美があと五年くらいしたら一緒に飲んであげる」

律子「五年後はまだあんたたち十八でしょうが」

真美「んじゃ十年後くらいかな」

あずさ「十年後には……いい人と出会えてるといいのだけれども」

律子「あずささんよりも問題なのは」

亜美「ぴよちゃん」

小鳥「十年後にはさすがに結婚してますから!!」

真美「んっふっふ~それはそれは来年も再来年も」

亜美「十年後も楽しみな情報ですな!」

おわり

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