P「平和だったはずの1日」(283)

代行ID:wwYMXPTRP

>>1
代行THX

このSSでは、東日本大震災を題材にしています。
アイドル達はこの1日で様々な事態に直面しますが、
当時の事に関して気分の優れない方は、戻るボタンを押してください。
申し訳ございませんが、宜しくお願い致します。

書き溜めてありますが、諸事情により遅れることがあります。
ご了承ください。

2011年 3月11日(金)14:45]
<品川、765プロ事務所>

P「……カタカタカタカタ」

P(今日も平和だな……、仕事は溜まってるが。)

春香「プロデューサーさん、お疲れさまです!クッキー食べますか?」サッ

P「ちょっと待って春香……カタカタカタカタ……ふぅ、よし一息ついた。」

P「小鳥さん、キリが良ければ少し休憩にしますか?」

小鳥「そうですね、そのクッキーおいしそうですし、お茶入れてきますね。」ガタッ

P「ありがとうございます。……春香、3人であっちで食べようか。」

春香「はい!皆の分は別に取っておいてありますし!」

P「春香はこの後、5時からレッスンだったな。」

春香「そうです、新曲の歌の……」

ガタガタ……ガタガタガタガタ

P「あ、……地震かな……?」

春香「プロデューサーさん、敏感ですね。……あ、揺れてきましたね。」

P(まだ初期微動か……けど嫌に長いな、この小さい揺れが本震なのか?)

ガクッ ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

春香「……っっっ!!!」

P「春香っ!!窓から離れろっっ!!!」

春香「わわわっっ!はいっっ!」ササッ

>>2を読んで具合悪くなったから一度閉じる

アイドル達があんな目に合うなんて想像したくない
でもブックマークしておく

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!
ドサッ ダダダダダダダダッ

春香「きゃっ!」

P(本棚の中身が落ちてきた……春香は机の下でセーフか)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!
プツンッ ヒューーーーーーーン

春香「っっっっ!!!」

P「春香っ!大丈夫か!?」

春香「はいっ!大丈夫です!ゆ、揺れますね……!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!
パリンッ パリンッ ドサッ

>>8
ごめんなさいです。
重い展開にはなりませんです。

P(凄い横揺れだ、そして長いな……新潟中越地震の時よりも……これは東海地震か……?)

P(小鳥さんは大丈夫か……?駄目だ、この状況では下手に動けないっ……!)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………………………………………

~ ~ ~

P(大分収まってきた……か?)ムクッ

P(て、停電か……?パソコンも灯りも全部落ちてる……。)

P「春香……?大丈夫か……?手を貸すぞ。」

春香「はい、大丈夫です」サッ

春香「長かったですね、大きかったですね……怖かったです……。」ダキッ

P「そう、だよな……。ハッ!小鳥さん!!!」スタッ

エロ展開キボンヌ

バタンッ!

P「小鳥さん!!!」

小鳥「ううぅぅぅ……怖かったですぅ……!!!!」

P「良かった……!」

春香「小鳥さん!ってうわあああ……」

春香「食器が……!」

P「ほとんど粉々ですね……。小鳥さんよく無事でしたね。」

小鳥「運が良かったみたいです……てへ」ニコッ

P「パリンっていう音がしたので嫌な予感はしてたんですけど……ハッ」

P「ガスを止めないと……!」

>>10
いや応援してる
書き切ってくれ

後で詠む

>>12
パンツははいといてください。風邪引きます。

>>14
はい、ありがとうございます!

~ ~ ~

小鳥「これは事務所の片付け大変だなあ、こっちも本と資料がバラバラに……」

春香「TVつかないですね。停電だから仕方ないか。」

P「ああ、窓の外を見てみたが信号機も全部止まってる。少なくともこの辺一帯は停電だ。」

小鳥「どこが震源だったんでしょうね……やっぱり東海地震?」

P「わからん。……TVが無いと情報が入ってこないな。」

春香「そうだ!ラジオありましたっけ……?」

小鳥「あ、もちろん出演番組確認用の物があったんですけど、貴音さんが壊しちゃって……。」

小鳥「それ以来、録音もできるので便利ってことで、全部パソコンで聞いちゃってたんです。」

P「パソコンの電源が入らない事にはラジオも駄目か……あ!」

P「春香、ちょっと携帯貸してくれ!」

春香「ええっ!? 良いですけど、中身までは見ないでくださいよ……」サッ

いちいちレス返さずにはやく書け書いてくれ書いてください

P「……この際待ち受け画面が俺の写真だったことは触れないで置こう。……アンテナを伸ばしてと」

ーーー番組の予定を変更して臨時ニュースをお送りしております……。先ほどの地震は……ーーー

小鳥「なるほど、ワンセグですね。」

P「ああ、俺の携帯はこの間iPhoneに変えたばっかりで見れなくてな……。」

ーーー地震の規模は……震源は宮城県沖と推定されます。非常に大きな揺れです、今後の余震に気をつけてください。ーーー

ーーーまた、沿岸地域にいらっしゃる方は津波に注意してください。ーーー

P「東海地震じゃないのか。」

小鳥「……凄く大きい揺れだったんで、もっと震源は近いかと思いまし……」

カタカタカタカタ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

春香「っっっ!!」

東京マグニチュード的な展開はありますか?

P「よ、余震かっっっ!!!」

小鳥「きゃあっっっっ!!!!!」

P(ま、まずい!!小鳥さんのそばの本棚が………!)

P「危ないっっっっ!!!!!!」ズサッッ!!

ドサッ!!ドササササササササササ!!!

春香「プロデューサー!!!!」

>>17
一応書き溜めというか書き切ってます。あとは投稿制限だけ気をつけます……。
支援嬉しいです。

>>19
元ネタがわかりませんのでわからんです。ごめんなさい。

~ ~ ~

小鳥「はあ…はあ……揺れは収まりました……。」

春香「ぷ、プロデューサーさんっ!!!!」

P「あ、ああ春香……。ちょっと本が重いからどけるの手伝ってくれ……。」

小鳥「だ、大丈夫ですか……!!」

P「だ、大丈夫です……本棚は倒れず、中身だけ落ちてきたのでダメージはそんなに……。」

P「小鳥さんは大丈夫ですか?」

小鳥「は、はい!おかげさまです……ありがとうございます、プロデューサーさん。」

春香「あ、プロデューサーさん、額から血が……!」

P「あ、ああ。滑り込むときに切っちゃったかな……。」

小鳥「す、すぐに絆創膏取ってきます!!!!」タッタッタッタ

P(今のは余震だったのだろうか……それにしてもでかすぎるが……。)

~ ~ ~

P「イテテ……大丈夫だけどちょっとだけ痛むかな……。」

小鳥(はあ……私のせいで……。でもちょっとかっこ良かったな、惚れ直しちゃいそう。)

春香(小鳥さんずるいな…………ハッ、私なんてことを!!)

ーーー只今発生した地震は、茨城県沖を震源とした……ーーー

P「今度は茨城……!余震じゃなかったのか、余震なのか……。よくわからんな。」

~ ~ ~

P「さて、状況を整理したい。」

P「とりあえず俺たち3人は無事だ。」

春香「他の皆は……大丈夫ですかね……?」

P「皆の安否確認をしなきゃな……。スケジュールを確認しよう。」

小鳥「とりあえず、響ちゃん、真ちゃん、雪歩ちゃんは今日はオフで、」

小鳥「他はお仕事にでかけてますね……。」

春香「千早ちゃんは!?」

小鳥「千早ちゃんはこの時間だと、やよいちゃんと一緒にお台場でTVの歌番組の収録中ですね。」

P「竜宮小町と律子は、埼玉県で工場見学のロケか……。」

小鳥「はい。美希ちゃんは東京タワーでPV撮影のロケ、貴音ちゃんは中目黒でラーメンの食レポです。」

P「真美は……秋葉原でイベントか。」

小鳥「そうですね。ちなみに社長はレコード会社に挨拶ということで、京橋に居るかと。いや、時間的に帰る途中?」

P「とにかく、なんとかして皆と連絡を取らないと。」

P「……無事で居てくれ……!」

* * *

[しばらく前、14:45]
<埼玉県某市、水瀬製菓株式会社 埼玉工場>
<チョコレート菓子製造ライン>

亜美「うわあーーー!亜美このチョコよく食べるよ!!大好きーー!!」

社員A「はい、こちらの回転する釜で先ほどのチョコレートをアーモンドにかけていきます。」

あずさ「あらあら~。物凄いスピードで回るから目も回っちゃうわ~。」

社員B「チョコレートのかける時間と、回転スピードが肝なんですよ。チョコのかかり具合を目で見て、その都度変えています。」

社員A「あ、できたてを、食べてみますか?」

亜美「ホント!?わーい!!」パクッ

伊織「モグモグ……暖かくておいしいわね。……でもこれちょっと完成品とは違くない?手にチョコがベタベタついちゃうし。」

社員A「それは、この後の行程でですね……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

亜美「ひゃあっ!!!」

伊織「っっ!!!」

あずさ「っっ!!!」

* * *

[同時刻、14:46]
<水瀬製菓株式会社 埼玉工場>
<来客室>

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

律子「っっ!! じ、地震!?」

律子(皆大丈夫かしら、……いえ、ここは自分の身の安全が先ね……)

* * *

[同時刻、14:46]
<表参道、ミナセショッピングモール>
<4F 男性ファッションフロア>

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

雪歩「っっ!!真ちゃんっっ!!!」

真「雪歩!!!」

* * *

[同時刻、14:46]
<BBSテレビ お台場スタジオ>
<6F A6スタジオ>

AD1「休憩入りまーーーーす」

千早「高槻さん、一旦楽屋に戻りましょう。」

やよい「はいー!次はいよいよ千早さんの歌の番ですね!うっうーー!!楽しみで……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

やよい「きゃあっっっ!!」

千早「高槻さんっ!!」

* * *

[同時刻、14:46]
<東急東横線大倉山駅、徒歩10分>
<カーサ大倉山、402号室>

ハム蔵「ジュ、ジュジュジュジュジュ!!」

いぬ美「わん、わんわんわんわん!!」

響「おー、お前達どうした!?少し大人しくしてくれない……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

響「っっ!!じ、地震かあーー!?」

響「と、とりあえず皆落ち着くんだ!!!」

* * *

[同時刻、14:46]
<東急東横線中目黒駅、徒歩15分>
<ラーメン桜、中目黒本店>

店長「はい、おまちぃっ!!!2品目は特製スペシャルラーメン大盛りだあ!!」

貴音「め、面妖な……!!とんこつの濃厚な香りとしっかり絡む太麺に」

貴音(……ハッ、この気配は……!)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ドン ガシャーン

* * *

[同時刻、14:46]
<秋葉原駅、中央通り>
<ミナセUDXビル14F イベントホール特設ステージ>

真美「それじゃあ次の曲!いっくよーー!”おはよう!!朝ご飯”!!」

俺ら「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

真美「わん、つー、すりー、ふぉー……!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

俺ら「おおおおおおおおおおお………!?!?!?!?!?」

真美「き、きゃあああああ!!」

* * *

[同時刻、14:46]
<京橋駅付近>
<昭和通り>

高木社長「ふんふん、今日はそこそこ上手く行ったな!」

高木社長(帰りに銀座で皆にケーキでも買って行くか、喜ぶ顔が目に浮か……)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

高木社長「ティン!!!!!」

高木社長(ゆ、揺れている!?地面が!?)

* * *

[少し時は過ぎて、15:30]
[Pたちが皆の安否を気にし始めたころ]
<芝公園>

カメラマン「ほ、星井さん……?大丈夫ですか……?」

美希(う……うぅ…………ううぅぅぅぅ)グスン

美希(だ、大丈夫じゃないの……、地震……、大きくて怖かったの……。)

美希「は、ハニィいいいいい!!!助けてなのーーーーーーー!!!!!」

カメラマン(んんん!?は、はにー!?)

* * *

[同時刻、15:31]
<品川、765プロ事務所>
<応接室>

P(助けてなのーーーーーーーー………)

P「ムッ、美希!?」ガバッ

小鳥「ぷ、プロデューサーさん?」

P「ん、いや、気のせいだ……(お、俺の脳内に直接……!?)」

春香「あ、また津波警報ですね……。」

P「そうだな、こっちの方に到達する時刻まではまだあるようだが……。」

P「一番沿岸に近いのは千早とやよいの2人だが……、あそこは建物も高いし大丈夫だろう。」

P(それに千早はきっと冷静だろうし、周りに大人も沢山居るし、大丈夫だ。)

春香「それもそうですね。……どうしましょう……一向に停電が回復しませんね……。」

小鳥「そうねえ……。TVも見れないし……。」

P「ああ、ワンセグで情報は入るが、電池の減りも気になるしなあ……ん?」

P(まてよ……?電波表示は圏外になっていない。携帯の電波そのものは生きてるってことか?)

小鳥「プロデューサーさん、どうしたんですか?iPhoneを取り出して。」

P「いや、さっきも試したけど駄目もとでもう一度」ポパピプペ

P(……駄目か、やっぱり携帯電話は繋がらない……。)

P(……あ、いや、もしかして……。)スッスッスッス

P「やっぱり!!」

春香「え、どうしたんですか!?」

P「ネットだ!Twitterは生きてる、Facebookも携帯から繋がるぞ!」

小鳥「え、本当ですか!?それなら……」

プルルルルル プルルルルルルルルルル

小鳥「ええっ!?事務所の電話!?」タッタッタッタッ

小鳥「もしもし、765プロですが……ええ!?」

* * *

[同時刻、15:47]
<埼玉県、水瀬製菓株式会社、埼玉工場>
<事務室>

律子「もしもし、プロデューサー?」

P『律子か!無事なのか!?』

律子「ええ、3人も無事よ、丁度工場の中に居たけど、社員さんに助けてもらったみたい。」

律子「ただ、工場は揺れでストップしちゃって、収録はもう中止だけど……。そっちは?」

P「とりあえず事務所に居た小鳥さん、春香は無事だ。他の皆とはまだ連絡が取れない。」

律子「そう……。」

P「律子……、どうして停電なのに電話をかけられたんだ……?」

律子「あー、そっちは停電してるのね。工場は自家発電装置でとりあえず電気は通ってるわ。」

律子「それとプロデューサー、停電中でも固定電話で通話だけはできるのよ。」

P(えっ、そうなのか……? 後でグーグル先生に聞いてみよう……。)

律子「とりあえず、この後だけど状況が状況だし、帰れない可能性も考えてる。」

律子「だから、こっちはこっちで宿泊手段を探すわ。もしくは交通状況を見て帰る手段を模索する。」

律子「とりあえず無事は伝えたわよ。」

律子「それと、この事務室の電話は特別に借りていて、さっきから工場の電話はひっきりなしに鳴っているから……」

P「こっちからかけたり、頻繁に連絡することはできないってことか。」

律子「ええ、そうね。できれば他の皆の安否を確認したいところだったんだけど……。」

律子「特に亜美は真美の、伊織はやよいを心配してるわ。」

P「そうか……。律子、Twitterのアカウントは持っていたよな?」

律子「ええ、プライベートのが。」

P「今直ぐ俺のアカウントをフォローしてくれ。IDは@Pだ。携帯からなら繋がるはずだ。」

P「今後のやりとりはTwitterのダイレクトメッセージでしよう。皆にもそう伝えてくれ。」

律子「……ええ、わかったわ。大文字のPね。すぐに確認する。それじゃ、一旦切るわ。」

P「ああ、余震に気をつけろよ。」

律子「ありがとう。それじゃあ。」

ツー ツー ツー

律子(皆、無事だと良いんだけど……。)

* * *

[ほぼ同時刻、15:50]
<響のマンション>

響「うう、皆、やっと落ち着いてくれたぞ……。」

響「しかし停電だぞ……携帯も繋がらないしTVも見れない……。」

響「うう……765プロの皆はどうしてるんだ……。」

響(貴音ぇ……)

響「プロデューサーも、自分のこと心配してるかな……?」

響「……なんとかして事務所に連絡を取らないと……こういうときはどうするんだっけか。」

響「……!!そうだ!!」

響「ごめん、皆!ちょっと外でてくるぞ!!」

響「だ、大丈夫だ!直ぐ戻ってくるから!!ハム蔵、皆を頼むぞ!!」バタン

ハム蔵「ジュジュ!!」

* * *

[同時刻、15:51]
<ラーメン桜、中目黒本店>

貴音(たかねぇ………)

貴音「う……うぅ……………ひび……き………」

* * *

[しばらくして、16:10]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

P「固定電話は繋がるけど、携帯はやっぱりまだ無理だな……。」

P(響の家には固定電話無いし、真と雪歩の家には連絡したが外出しているとのことだった……。)

春香「ツイッターでとりあえず皆にはDMを一斉送信したけど、まだ返信はありませんね。」

P「ああ、律子からはフォローの連絡はあったが、それっきりだな。」

プルルルル プルルルルルルルル

P「おや、また律子か?」

響『もしもし、ぷ、プロデューサーか……!?』

P「ひ、響か!今どこに居るんだ?」

響「じ、自分は今大倉山駅前の公衆電話からだぞ……やっと繋がったぞ……うぅ……。」

P「そうか、何より無事で良かった!自宅に居たんだな?」

響「そうだぞ!!家族の皆もとりあえず無事さー、それでプロデューサー、貴音は!?」

P「貴音か?……まだ連絡は無い。この時間だと中目黒のラーメン店でロケ中のはずなんだが……。」

響「そうか……。」

P「響は自宅で今日はゆっくりするんだ。明日もオフで良い。仕事はとりあえずキャンセルだと思ってくれ。」

響「ええ!?そんな!貴音を助けにいくぞ!」

P「何言ってるんだ。電車も動いてないし、まだ余震があるかもしれないから危険だ。とりあえず家に居ろ。」

P「連絡はTwitterでする。繋がるはずだ。貴音から連絡があったらちゃんと報告する。響からも声をかけてみてくれ。」

響「う……わ、わかったぞ。とりあえず家に戻る。順番待ちの人が居るから切るぞ。」

P「おう。気をつけてな。また連絡する。」

ツー ツー ツー

小鳥「助けに行くって……響ちゃんらしいですね。」

P「ああ、だが今はあんまり勧められないな。……密に連絡を取って落ち着かせよう。」

春香「響ちゃんきっと、今は寂しくて辛いはずですよ……。私からもメッセージ送りますね!」

P「ありがとう、春香……。」

春香「あっ、ちょうど今真美からDMが来ました! 無事だそうです。今は秋葉原のイベント会場の控え室で待機してるみたいです。」

P「ほ、本当か!無事で良かった……。」

春香「でも……『これからどうすればいいの?帰れるの?亜美に会えるの?』……だそうです。」

P「そうか、不安だよな……。」

P(もうすぐ日も暮れる……。電車は一向に動く気配もないし、停電は続いてる。それぞれ皆の寝床と帰る手段が必要か……。)

P(どうすれば良いんだ……。暗くなったら一人で歩かせるのも考えものだし……TVで見る限りタクシーやバスも大変そうだ。)

プルルルルル プルルルルルルルルル

小鳥「あ、……今度は誰ですかね、良い知らせだと良いんですけど。」

P「はい、765プロですが。」

* * *

[同時刻、16:15]
<京橋駅付近、株式会社Minase Sound Entertainment>
<16F 社長秘書室>

高木社長「ああ、キミかね。ようやく連絡ができたよ。」

P『社長、ご無事で何よりです!!』

高木社長「ああ。さっきレコード会社に戻って、そこの電話を借りている。」

高木社長「それよりアイドルの皆は無事かね?」

P『あ、いえ……竜宮小町と律子、響、真美の無事が確認できましたが、後は事務所に居る3人だけです。』

P『それ以外はまだ連絡が取れていません。』

高木社長「そうか……心配だな。ふむ。」

高木社長「まぁ、それで今後なんだが、君たちはとりあえず事務所に居て、引き続き皆の連絡を待ちたまえ。」

高木社長「この様子ではキミも天海くんも音無くんも、今日のうちに家に帰るのは厳しいだろう……。」

高木社長「場合によっては事務所に泊まることになる。」

高木社長「竜宮小町の皆を除いて、都内に居る仕事中のアイドル達も、一旦事務所に帰した方がいいだろう。」

高木社長「できるかね?」

P『わかりました……善処します。』

高木社長「それでは、私もこれから徒歩で事務所に向かう。なあに、品川までならそれほどかからないだろう。」

P『わかりました。……あ、社長待ってください。社長はTwitterアカウントは持っていらっしゃいますか?』

高木社長「つ、ヒウィッヒヒー? いや、私はわからんな……」

P『インターネットのソーシャルネットサービス……それなら連絡がつきやすいんです。Facebookとかありませんか?』

高木社長「ふむ………、そういえば一昔前に、みくしぃとやらを使ったことがあるな。音無君に誘われて。」

P『……!本当ですか!そうしましたら、何かあったらmixiの方で連絡するので、確認してください!』

高木社長(はて……パスワードは何だったかな……汗)

P「それと社長、もう1つお願いがあるのですが……」

* * *

[ちょっと時間は遡って、15:50]
<表参道、ミナセショッピングモール>
<西側エレベーター内>

真「ふう……冬なのにちょっと暑くなってきた……。」

雪歩「真ちゃん……水飲む?」

真「雪歩……ありがとう。」

雪歩「うん……それにしても救助はまだかなぁ……。もう1時間くらいたったよね?」

真「そうだね……。丁度地震の時にエレベーターに乗ってたなんて、運が悪かったね……。」

雪歩「うぅ……それは私がそろそろ帰ろうって言ったから……私のせいで……。」

雪歩「こんな駄目駄目な私は……穴掘って埋まってますぅぅぅぅぅ」サッ

真「ああああ雪歩!!ここで穴掘ったらみんなで下まで真っ逆さまだよ!!」

男A「………え!?」

ザワザワ ザワザワザワザワ

真「えっと……あ、すみませんでした……。」

真「そ、それより雪歩……男の人それなりに居るけど……大丈夫か?」ヒソヒソ

雪歩「う、うん。大分慣れてきたよ……だけど真ちゃん、もう少し壁になって欲しい……」ギュッ

真「う、うん、わかった……(か、かわいい……ってダメダメこんな時に!!)」

雪歩「さっきのおじさんが救助の電話してから、まだかかるのかなあ。」

真「そうだね……今何時かな、他の皆はどうしてるんだろう」パカッ

* * *

[時間は戻って、16:30]
<BBSテレビ お台場スタジオ>
<5F 第3出演者大部屋控え室>

やよい「千早さん……どうしたらいいでしょう……。」

千早「そうね……、収録はもう延期になっちゃったし、帰るしか無いわね。」

やよい「でもどこに……どうやって?」

千早「……電車も止まってるし、交通機関はマヒしてる。」

千早(歩いてもいいのだけれど、私と高槻さんの家は方向が真逆ね……一人にさせるわけには行かないわ。)

アイドルA「え!Twitter見れたの!?」

アイドルB「そうそう!やっとお母さんと連絡取れた!迎えに来れたら来るって!」

千早「……!確か春香はまだ事務所に居るはずよね?」

やよい「え、そうだけど……どうしたの?」

千早「これで連絡が取れるはず。」ポパピプペ

千早「あ、先に春香から連絡が来てたみたいね。」

ーーーTwitter Direct Messageーーーーーーーーー
To @Chihaya_Blue
 プロデューサーから伝言です!自宅に居る人はそのまま待機!
 仕事中の人は、頑張って事務所まで戻ってくること!
 ただし無理はしないで、一人きりにはならないように!気をつけて!
 駄目だと思ったら泊まるところ見つけて、もしくは連絡して!
 これを見たら心配なので無事かどうかだけでも連絡ください!
from @Kakka_Harukakka
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


やよい「よかったぁ、春香さんは無事なんですね。他の皆さんからは連絡来てるのかな?」

千早「とりあえず指示に従いましょう。まずはスタジオから出ましょう。」

~ ~ ~

千早・やよい「お先に失礼します。」

ディレクター「大丈夫?気をつけてね?」

千早「はい、ありがとうございました!」

千早「やよい、行くわよ!」

やよい「うっうー!事務所に戻りますー!」

千早(ここから事務所まではそれなりにあるわね……しっかり高槻さんをリードしないと)

* * *

[同時刻、16:40]
[品川、765プロ事務所]
[事務室]

春香「あ、千早ちゃんとやよいちゃんからも連絡きましたー!」

P「本当か!?なんだって?」

春香「今から事務所に徒歩で向かうとの事です。」

P「そうか……、暗くなってきたし気をつけるように言ってくれ。」

春香「わかりましたー、じゃあ掃除に戻りますね。……次は資料を片付けないと。」

小鳥「わわわわわ!!!!まって春香ちゃん!!!その棚は私がやりますぅ……!」

春香「え!?あ、そうですか!?わかりました、じゃあ私は応接室の方に行きますねー!」

小鳥(ふぅ……危なかったピヨ……私のコレクションは守られたピヨ。)

P「小鳥さん、さっき少し見ちゃいましたけど、あんまり溜め込まないでくださいね……」

小鳥「ピヨ……」

~ ~ ~

P(さて、あれから事務所の電話はなるが、仕事の延期や中止の連絡ばかり。)

P(これは……今月の仕事は大幅に減るな……。スケジュールを調整しないといけない。)

P(世の中は自粛ムードに向かうだろうし……しばらくは苦しい戦いになりそうだ。)

P(……西日本方面や北海道に活動場所を絞ってみても良いかもしれない……。)

P(……いや、今はアイドル達の安否確認の方が先か……)

プルルルル プルルルルルルルル

P(今度はどの仕事がなくなるかなぁ……はぁ。)

P「はい765プロ、プロデューサーの……」

美希『は、ハニィィィィ!!!!助けてなの!!!!!うぅぅぅぅぅ』

P「み、美希か!!どうしたんだ?」

美希『うぅぅぅ……ハニーのバカぁ……』

P「泣いてちゃわからんぞ……今どこにいるんだ!?」

美希『よくわからないの……とりあえず撮影は中止になって、一人になっちゃったから歩いてたんだけど……。』

美希『どっちに行ったらいいかわからなくて、携帯も電池切れちゃって、怖くて、寂しくて……。』

美希『そ、そしたら知らない人に声かけられて……。』

P「ええっ!?」

美希『そしたらその人がカフェの店長さんで……、カフェの電話使っていいって。ジュースも出してもらって……。』

P(ホッ、良かった……良い人だったんだな)

美希『もうミキ、怖くて一人はヤなの。だから迎えにきて!』

P「そ、そう言われてもだな……」

美希『お願いなの、ハニー、助けてよ……。』

P(こんな時だし、一人では危ないし、暗くなってくるし……。仕方ない。)

P「で、今どこに居るかはわからないんだな。なんか目印になるような建物見えるか?」

美希『カフェの名前はミナセコーヒーなの。』

P「どこにでもあるチェーン店だから目印にはならないな……」

美希『うーん……、あ、目の前におっきいレンガの門があるの!あと大学生が多いかな、ってカンジ。』

P(大学生……レンガの門……確か美希は東京タワー付近で撮影だったから、きっと水瀬義塾大学の東門かな。)

P「今のでとりあえず大体わかった。念のためカフェの電話番号を教えてくれ。とりあえず迎えに行く!」

美希『ありがとうなの!ミキはとりあえずここでのんびりしてるね!』

P「ああ、下手に動かないでくれ。それじゃ切るぞ」

美希『あ、待ってなのハニー!』

P「ん?どした?」

美希『ハニー、あ・い・し・て・る!』

P「………」ガチャッ

P「小鳥さん……美希を迎えに行ってきますので、申し訳ないですが電話番をお願い出来ますか?」

小鳥「あ、はい……わかりました。気をつけて行ってきてくださいね。」

P「はい……何かありましたらTwitterで。」

* * *

[同時刻、16:45]
<表参道、ミナセショッピングモール>
<西側エレベーター内>

真(もう2時間も経った……。)

雪歩「ま、真ちゃん………。」プルプル

真「雪歩?どうしたの……?」

雪歩「あ、あのね……?……ううん、なんでもない。」

真「良いよ、雪歩、遠慮しないで。」

雪歩「う、うん、ありがとう。実はね……。」

雪歩「お、お手洗いに行きたいですぅ……。」

真「ええっ!?い、いつから我慢してるんだい……?」

雪歩「さ、30分前から……」プルプル

真(ど、どうしよう……早く救助来ないかな……)

~ (5分経過) ~

雪歩「う……うぅ……くすん……。」

真(くっ……きゅ、救助はまだか……!!ええい、こうなったら!!)

真「すみません!!皆さん、お願いがあります!!」

雪歩「ま、真ちゃん……!?」

ドウシタノ? ザワザワ ザワザワザワ

真「この子、ちょっと持病の発作で……今すぐに脱出しないとちょっと不味いです。」

真「なので、ちょっと手伝って頂けないでしょうか、特に男性の方だと助かります!」

男A「わかった、どうすればいい?」

男B「手伝うが……皆も外に出れるんだな?」

真「はい、大丈夫です。皆さんで外に出ましょう。そろそろ限界です。」

真「それではお兄さん達、ちょっと中腰になって肩を貸していただけませんか?」

男AB「お、おう……?こうか?」

真(靴を脱いで……よっと)

真「そのまま支えててください。」

真(確か、前に出演したドラマではこの辺に金具があって……)

ガチャ

真「よし、やーりぃ!よっと!」

男A「おお!天井が空いた!そこから出られるんだな!」

真(ラッキーだ、丁度目の前が4Fの扉だ!)

真「一人引き上げます!男の人でお願いします!なるべく軽めの人で。」

男C「わ、わかった!私が行こう。」

真「えい!」

真「それじゃ、このドア開きますよ!いっせーのーせ!」

ガラガラガラガラ
キャア! ザワザワザワザワザワザワ

真「ほっ、よかった!それじゃ雪歩、引き上げるよ!」

雪歩「は、はいぃぃぃぃぃ」

警備員「君たち、何やってるんだ!危ないじゃないか!!」

男C「あ、すみません……!でも6人閉じ込められてるんです!」

警備員「き、危険な真似を……わかった、とにかく手伝うよ……。」

真「よし、雪歩、先に行くんだ!」

雪歩「は、はいぃぃぃぃ。真ちゃん、ありがとうね……!」

タッタッタッタッ

~ ~ ~

雪歩(真ちゃん……かっこよかったなぁ……あとでお礼しないと)

雪歩(ハッ、そうだ!)

雪歩「たいていのエレベーターでは、地震を感知もしくは停電になると、
   予備のバッテリーで最寄りの階に停止するようになっています。
   念のため、地震が起こった際には、全ての階数ボタンを押してください。
   また、災害時にエレベータを使用するのは控えましょう。
   万が一、閉じ込められてしまった場合には、非常用ボタンを押して救助を待ってください。
   ドラマや映画の様に、天井から脱出することは危険ですので止めてください。
   (というか、通常天井の扉があったとしても鍵がかかっているので開きません!)
   良い子は決して、真ちゃんのような真似はしちゃだめだよ!
   雪歩お姉さんとの約束です!」キラッ

真「雪歩ー?大丈夫かー?」

雪歩「わわっ!真ちゃん、うん、ありがとう!」

真「へへっ!……ところで雪歩?何か喋ってた?」

雪歩「……う、ううん!なんでもないよ!」

真「そ、そうか、とりあえずこの後なんだけど……」

* * *

[同時刻、16:59]
[品川、765プロ事務所]
[事務室]

春香「小鳥さん~!真と雪歩から連絡きました!」

小鳥「ほんと?どれどれ見せて?」

ーーーTwitter Direct Messageーーーーーーーーー
To @Kakka_Harukakka
 ボクと雪歩は表参道のミナセショッピングモールに居ます!
 ずっとエレベータに閉じ込められてましたが、ようやく脱出できました!
 電車も電気も止まってるんですね……2人とも家に戻れそうにないので、
 これから徒歩で事務所に向かいます!宜しくお願いしまーす!
from @MakkoMakkoRin
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小鳥「え、エレベータ?……色々あったのね……。」

春香「というか、二人は休日デートなのかな……?あとで色々尋問しないと……」

小鳥「春香ちゃん、黒いよ……でもそのときには話に混ぜてね!」

春香「まあ、とにもかくにも二人は無事でよかった!」

小鳥「ええ、これで連絡が取れてないのは貴音ちゃんだけね……。」

春香「そうですね……!私の方にはまだ連絡来てないですね……。」

小鳥「私の方にも……、あ、社長からmixiメッセージが来てるわ!」

小鳥「あ、秋葉原に到着して真美ちゃんと合流できたみたいね!」

春香「さっきプロデューサーさんが社長にお願いしてた件ですね。」

小鳥「そうね。そのまま事務所に向かうみたい。」

春香「皆、どんどん事務所に向かい始めてますね……早く綺麗にしないと!」

小鳥「私は引き続き電話番もします、手伝いが必要だったら言ってね!」

春香「わっかりましたー!」

* * *

[しばらく時間経過、17:15]
<神保町付近>

社長(信号機が止まってる中、この道の混み方ではタクシーは使えない……)

社長(とりあえず馴染みの神保町まで来た……学生の頃はここで良く古本とレコードを漁ったな)

社長(事務所までの道はわからんが……このまま真っ直ぐ都営三田線に沿って行けば、三田までは出れるだろう。)

社長(そうすれば品川まではすぐだ……だが)

真美「……………。」

社長(……アイドルの子と2人きりというのは久しぶりだな。……どうしたものか。)

社長(……いかんいかん、いくらなんでも変な気は起こさないぞ!うん!私は社長だ!落ち着け!)

真美「…………。」

社長(しかし、このまま終始無言というのも寂しいものがあるな……アイドル達にしっかり懐かれている彼は流石だ。)

社長(やはり私の見る目は間違っていなかった!!……いや、今はそういう問題では無いな……。)

真美「社長……さん?」

社長「お、おお!どうしたかね、真美君?」

真美「あの……その……」

社長(ん、うーむ、どうしたものか……。)

社長(こ、こんなとき彼ならどうするのか……。)

プランプラン

社長(ん……、手を所在なくブラブラさせている……。)

社長「手を、……繋いで欲しいのかね?」

真美「う……うん。」

社長(そ、そうか……いやしかし、いったい何歳差かね。これは犯罪では……。)

社長(だが……そうは言ってられんな、緊急事態か。)

ギュ

社長(手が冷たい、震えている……。)

社長(真美君はもう中学生だが、まだ子供か。さっきまで一人で寂しくて辛かったんだろうか……。)

社長「……うぉっほん。真美君、もう大丈夫だ。ここからは私が一緒だ。安心してくれ。」

真美「は……はい。ありがとうございます……社長。」

社長「なに、そんなに堅くならなくていいぞ。こういう時だ。辛かったら言ってくれ。」

社長「それじゃとりあえず、事務所へ向かうよ。」

真美「わかりました。」

社長(いつもの元気な真美君ではないな……。)

~ ~ ~

社長「………。」

真美「………。」

社長(さっきからずっとこの調子だ……。さすがに私も辛くなってきたな。)

社長「ま、真美君……。」

真美「は、はい。」

社長「喉は乾かないかね、途中でコンビニがあったら寄って行こうと思う。」

真美「うん、少しお腹もすいたかも。でもコンビニ開いてるかなあ。」

社長「そうだな……ずっと停電してるからな……。」

真美「さっきのコンビニは閉まってたね。コンビニが閉まってるところなんて初めて見たよ。」

社長「昔は24時間営業じゃなかったから、深夜は閉まっていたよ。シャッターがついてるお店もあった。」

真美「へー、そうなんだー。真美はコンビニっていつでも開いてるもんだと思ってたよ。」

社長「他にも、北海道にはセイコーマートって言って深夜には閉まっているコンビニチェーン店もある。」

真美「社長は物知りだね!」

社長(少しだけ心を開いてくれたかな。寂しさが紛れてくれるといいんだが。)

~ ~ ~

真美「あ、社長、あそこのコンビニ開いてるよ!」

社長「本当かね!本当だ。」

真美「停電なのにどうしてるんだろうね。」

社長「そうだな、少なくともアイスは溶けちゃってるだろうな……。」

真美「とにかく入ろうよ!行こう!」

タッタッタッタ

社長「お、おい真美君、そんなに引っ張らないでくれ!」

~ ~ ~

真美「うわ、凄い並んでる……。」

社長「レジは動かないから、手作業で会計をしているのか。……棚の商品も少ないな。」

真美「お弁当は全部売り切れちゃってるね。」

社長「そうだね。じゃあ色々選ぶから、真美君も好きなものを選んでくれたまえ。」

社長「なーに、心配するな。全部私の奢りだ!」

真美「ホント!?んっふっふ~、じゃあいっぱい選んでくるね!!」

社長「おいおい、持てるだけにしてくれよ!」

社長(大分元気を取り戻してくれたか、良かった良かった。)

~ ~ ~

真美「ぷはあ!大地の味がするぜ!」

社長「大分歩いてきたから、丁度良い水分補給になるかな。」

真美「そうだね。……それにしても、大分買ったね。」

真美「真美も半分持つよ!」

社長「いや、真美君に持たせる訳には行かないよ、なんのこれしき。」

真美「いいからいいからー!若いもんに任せてよー!」

社長「まだまだ私も現役だ!」

~ ~ ~

真美「交差点の信号機が全部止まってるね……。」

社長「そうだな、おかげで車も大渋滞だ。」

真美「あ、あの交差点、誰かが誘導してるね……あれ、さっきと違って警察の人じゃないね。」

社長「ほう……。水瀬石油……、隣のガソリンスタンドの店員さんか。」

真美「店員さん?警察官じゃないのに誘導してるの?」

社長「ああ、そうだな。そのお陰でこの交差点はきちんと機能しているな。」

社長「自発的にやっているのか、そうじゃないかはわからないが……。」

真美「でも偉いね。」

社長「うん。一歩間違えると危険な作業だ。率先してやることは勇気がいるな。」

真美「勇気……か。」

~ ~ ~

社長「……ふう、結構歩いたな。ちょっとあそこのベンチで休憩するか。」

真美「えー、やっぱり社長もおじさんだね!」

社長「……オホン!」

社長(痛いところをついてくるな……。)

社長「……よっこいしょ。」

真美「……よっこいしょ!」

社長「真似しなくても。」

真美「んっふっふ~。……あ、社長、これ少し飲んでいーよ!」

社長「お、ありがとう……。」

社長(ん、……間接キスか……// いやいやこんな歳になってそんなことでドキドキしてもだな。)

社長(気にするな……。いや、流石に我がアイドル諸君は私が見つけてきただけに、可愛い子が多いからな……。)

真美「………。亜美達は元気かな……。」

社長「やはり、亜美君のことが心配かね。」

真美「んー、さっきまで連絡取り合ってたから、無事で良かったなとは思ってるよ。」

社長「そうか、やっぱり2人で遊ばないと、かな。」

真美「最近、亜美は竜宮小町で忙しいから、しょうがないかな。」

真美「それににーちゃんが、真美の仕事も沢山取ってきてくれるから、真美も忙しいし、やっぱりしょうがないね!」

社長(普段から寂しかったんだな。竜宮小町は律子君の企画とはいえ、少し考えなくてはいけないかもしれない。)

社長「真美君の知名度も上がってきた事だし、今度双子揃っての仕事を取るように律子君にも提案してみるよ。」

真美「ホント!それできたら嬉しいな!」

社長「ああ、約束する。」

真美「……真美に何ができるかな……?」

社長「ん?どうしたかね、真美君は歌もダンスもルックスも、大分レベルアップしてきたじゃないか。」

真美「うーんと、そうじゃなくてね。」

真美「……さっきのガソリンスタンドのにーちゃんとか、コンビニの人たちとか、」

真美「みんな、怖い思いも不安もいっぱいだと思うのに、自分たちのできることやってみんなの手助けしてる。」

真美「……真美には何ができるかなって。」

社長「そうか……。」

真美「……ぼらんてぃあ、って中学の友達も課外活動でやってたりするけど、自分にもできるかな……?」

社長「真美君……。」

真美「でも真美、ちっちゃいし、力無いし……。」

社長「真美君にしかできないこと、あるじゃないか。」

真美「えっ?何?」

社長「歌と踊りで、皆を元気付けることだよ!」

真美「え?いつも真美やってるよ?そんなのが役に立つの?」

社長「きっと今は、皆怖くて、生きるために必死になっている。」

社長「だけどそのうち皆に余裕が出てきて、そうなると今度は将来が不安になってくる。」

社長「そうしたときに、真美君やアイドル諸君の笑顔と、歌と踊りで、皆を元気付ければいいんだよ。」

真美「……!」

社長「真美君の笑顔には、いつも私も癒されているからな!」

社長「フム、少し落ち着いたら、765プロでチャリティーライブを行うというのも良いな!」

真美「それ良い!ナイスアイデアだね社長!」

社長「そうだ……、もし真美君が嫌じゃなかったら……今ここで私に歌と踊りを見せてくれないかね?」

真美「……え?」

社長「私も少し歩き疲れてしまったからな、真美君の歌と踊りで元気になりたいのだよ。」

真美「良いのかな……迷惑じゃないかな?」

社長「大丈夫だ!何かあったら私が責任を取る!」

真美「そっか……じゃあ社長、特別ステージ!聞いてください!さっき歌えなかったから、”おはよう!!朝ご飯”!」

真美「わん、つー、すりー、ふぉー!」

真美「まぶたを開けて、さわやかお目覚め!」

社長「ララララ朝だ!ララララ起きよう!」

~ ~ ~

社長(真美君の歌と踊りに、少しづつ足を止めて行く人が居た。)

社長(何人かは真美君のファンのようだが、真美君のことを知らない人の顔も、自然と笑顔になっていた。)

社長(先の見えない不安の中で、少しの時間でも皆の心のやすらぎになったようだ。)

社長(チャリティコンサートか、急な思いつきだったけど悪くないかもしれないな)

真美「体を動かすには、おいしい朝ごはあ~~~ん!」

パチパチパチパチパチパチパチ

ダレ? ホラアレダヨリュウグウコマチノ ソノフタゴノホウデショ?
ダンスノウマイカワイイコダネ

真美「社長、どうだった!?」

社長「真美君、ありがとう、元気を貰えたよ。」

社長「それに私だけじゃなく、周りの人も見てご覧。」

パチパチパチパチパチパチ

真美「本当だ、えへへ、社長、どうもありがとう。真美、これからも歌とダンスのレッスン頑張るね!」

社長「そうか。……それじゃあ名残惜しいが、そろそろ行くとするか。」

真美「うん。みなさーん、聞いてくれてどうもありがとうねー!CDも買ってね!」

社長(私も元気になったが、真美君も大分元気になったな、良かった良かった。)

社長(パーフェクト、いや少なくともグッドコミュニケーションかな。)

社長(私もまだまだ衰えてないな!負けてられないぞ!)

* * *

[同時刻、17:30]
<水瀬義塾大学三田キャンパス、東門前>
<カフェ ミナセコーヒー三田大学前店>

美希「キャラメルマキアートはできないの?」

店長「ごめんなさいねー、電気が来ないから、キャラメルマキアートは出せないの。」

店長「だからもう今日はこのあと閉店ね……。」

P「美希!!居るか!!!」

美希「ハニー!!遅かったの!!!」

P「ハア……ハア……これでもかなりダッシュしたんだぞ……。」

店長「お疲れさまです、はい、これお水です。」

P「あ、ありがとうございます……。」

P「それに美希がお世話になったみたいで……本当にありがとうございます。」

店長「いえいえ、こういう時ですからお互い様です。私も誰かと喋っていた方が気が紛れるので。」

店長「それに……。」

ゴゴゴゴ

店長「さっきから余震が続いて、一人だと怖かったですから。」

美希「たっくさんお話したもんね!」

店長「ええ、惚気話をね!」

P「え……?」

店長「”はにー”さん、美希さんをしっかり守ってあげてくださいね!」

P「…………。」

店長「それでは、これでお店も閉めて、私も帰ることにします。」

P「すみません、私たちのために。よし、美希、行こう。」

美希「店長さん、どうもありがとうございましたなの!」ペコリ

店長「いえいえ!もしよければ、今度また遊びに来てくださいね、お話もたくさん聞かせてください!」

美希「はいなの!絶対来るの!」

P「お世話になりました!」

~ ~ ~

美希「とっても良い人だったの!」

P「……はぁ……、後で律子に説教してもらおう……。」

* * *

[同時刻、17:35]
<品川、765プロ事務所>
<給湯室>

小鳥「給湯室も大分片付いてきましたね。」

春香「ええ、しかしかなり暗くなってきました。まだ電気はつきませんね……。」

小鳥「そうね……。ろうそくあったかしら。」

春香「ああ、それなら皆で遊びに行って使った、キャンプ用のランタンがありますよ!」

小鳥「それはベストね!早速探しましょう。とりあえず懐中電灯はあったわ。」

春香「はい。でも大丈夫です。私は携帯電話のランプがあります!」

春香「あ、プロデューサーさんから連絡ありました。美希と合流したみたいです!」

小鳥「あらホント?結構早かったわね。」

春香「それにしても、貴音さんだけずっと連絡来ないですね……。」

小鳥「そうねえ。心配だわね……。」

* * *

[少し時間は遡って、17:15]
<大倉山駅、徒歩10分>
<響のマンション>

いぬ美「くぅーん」

ハム蔵「ジュ!」

響「いぬ美、ハム蔵……皆……。」

響「大分暗くなってきたぞ……3月とはいえ今日は寒いぞ……。」

響「停電は復旧しないし、暖房はつかない……。」

響「うぅ……寒いぞ……寂しいぞ……。」

響「春香は連絡くれるけど、貴音からは連絡がないし……。」

響「貴音……大丈夫かな……もしかして……。」

ごめん、>>2だけど猿さんくらった

ハム蔵「ジュジュ!!」

響「そ、そうだなハム蔵!自分、変なこと考えちゃったぞ……。」

響(……でも心配だな……。今日はラーメンロケって言って貴音はずっと楽しみにしてたぞ。)

響(そうだ、貴音はいっつも食レポの時は、Facebookに写真を挙げてるぞ。)

響(もしかしたら今日も……。)ポパピプペ

響「やっぱりだぞ!」

響「えーと、今日の投稿は……。」

響「……!午前からロケしてるのか。1軒目……2軒目……3軒目はラーメン二十郎か……。」

あれ、と思ったけど試しに打ったら行けましたわ。続けます。

響「4軒目……貴音、毎回2杯か3杯くらい食べてるぞ。しかも全部完食……。」

響「5軒目……6軒目……が最後か。ラーメン桜、中目黒だな。」

響「ん? ”う……苦しいです……”って貴音の最後のコメントがあるぞ!」

響「こ……これは何かあったのか!?」

響「……助けにいかなきゃ……でも……。」

響(……………)

響「……ハム蔵、いぬ美、皆、聞いてくれ。」

響「……ごめん!皆も大事だけど、自分、同じくらい大事な人を放ってはおけないぞ!」

響「だから……自分は助けに行く!……皆が許してくれればだけど……。」

ハム蔵「ジュジュ!!ジュジュジュ!」

響「そうか、わかってくれたか……?」

いぬ美「わんわん!!」

響「みんな……みんな……ありがとう!!」

~ ~ ~

響「とりあえず、皆の餌はここに置いておくぞ!」

響「寒くなったら皆で寄り添って、この毛布を使うんだぞ。」

響「ブレーカーは落として行くから、もう明るくはならないけど、大丈夫だよな!」

いぬ美「わん!」

響「そうか、ありがとういぬ美!ハム蔵は皆を頼んだぞ!」

ハム蔵「ジュジュ!」

響「ん、これ懐中電灯か?……そうか、暗くなるからな。ありがとう!」

ハム蔵「ジュジュジュ!!」

響「心配してくれてるんだな!ありがとう!自分、大丈夫だぞ!」

響「そうだ!」パカッ

響「一応携帯電話、置いて行くぞ!無事になったら電話するから!!自分も、皆のこと心配だし、皆の声も聞きたいぞ!」

響「繋がるかわからないけど……きっとだぞ!」

ハム蔵「ジュ!」

響「それじゃ、行ってくるから!皆元気にしてるんだぞー!」バタン

いぬ美「わん!!」

* * *

[同時刻、17:20]
<お台場、レインボーブリッジ>

やよい「うわあー、レインボーブリッジを歩いてますぅ!」

千早「そうね、普段は車で通っちゃうから、不思議な感じね。」

やよい「でも電気が付いてないですぅ。いつもだと綺麗な感じなんですけどね!」

千早「停電だから仕方ないね。……スタジオから懐中電灯を借りてきて正解だったわ。」

やよい「あのディレクターさんとっても良い人でした!無事に付いたら連絡しましょうね!」

千早「ええ。それにしても歩いてる人、多いわね。」

やよい「そうですねー。皆さんお家に帰るんですねー!」

千早「高槻さん……。」

やよい「千早さん、何ですかー?」

千早「は、はぐれないように……、手、繋いでもいいかしら……。」

やよい「うっうー!良いアイデアですね!繋ぎましょう!」ギュッ

千早「あっ……。」

千早(暖かい……私も寂しかったのね。……こんな日だけど高槻さんと一緒で良かったわ。)

千早(一人暮らしの家でこんなことになってたら……辛いわね。)

* * *

[大分時間が過ぎて、18:20]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

ガチャ

真「こんばんはー!着きましたー!」

雪歩「こんばんは!」

小鳥「おー、真ちゃん、雪歩ちゃん、いらっしゃい!」

春香「お疲れさまです!大丈夫でした!?」

真「なんとか、でも流石のボクも疲れちゃいました……!」

小鳥「今お茶、煎れてきますね!」

雪歩「あ、私も手伝いますぅ!!」

小鳥「良いのよ雪歩ちゃん、疲れてるでしょうから座ってて!」

春香「それより話聞かせてよー!」

真「あー、エレベータ止まっちゃって大変だったよ!」

春香「そうじゃなくてー。休日に2人で居るなんて仲いいね!何してたのー?」

雪歩・真「!」

猿アゲインです。モバイルからテスト。

* * *



[同時刻、18:20]

<田園調布駅付近>



タッタッタッタッタッタッタッタ



響「貴音……無事でいてくれ!」

* * *

[しばらく過ぎて、18:40]

<品川、765プロ事務所>

<事務室>

ガチャ

美希「ただいまなのー!」

真美「事務所、とうちゃーく!!」

小鳥「真美ちゃん!美希ちゃん!元気そうでよかった!」

P「途中で真美と社長を見つけて、一緒に来たんだ。ふう、疲れた……。」

社長「やっとついた……初老には流石に堪える距離だったな。」

雪歩「今度は私がお茶煎れてきますね!」

P「おお、雪歩たちも居たか……無事でよかった!」

真「プロデューサー!お疲れさまです!」

小鳥「社長、ご無事で何よりです。」ペコリ

社長「ありがとう音無君。……そうだ、食料と水、買ってきたぞ!」

春香「本当ですか!私もうお腹ぺこぺこで……。」

真美「真美は、お菓子沢山買ってきたよー!」

社長「もう少ししたら皆で分けて食べようか。」

小鳥「そうですね。あとやよいちゃんと千早ちゃんが事務所に戻ってきますから。」

小鳥「……連絡が取れてないのは貴音ちゃんだけですね……。」

社長「……そうか。」

P「あ、小鳥さん……、自分はコレ買ってきました。」

小鳥「え、なんですか……あ、耐震用の突っ張り棒ですね。」

P「ああ、一応、皆で事務所に居るなら、さっきのようなことが無いようにと思ってね。」

P「駅前の工務店で買ってきました。……大分片付きましたね、事務所も。」

小鳥「ええ、殆ど電話もかかってこなくなりましたから、春香ちゃんと二人で頑張りました。」

P「それじゃあ、早速取り付けようか。」

* * *

[ちょっと時は過ぎて、18:45]

<学芸大学駅付近>

タッタッタッタッタッタッタッタ

響「はぁ……はぁ……もう少しだぞ!」

* * *

[同時刻、18:45]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

P「まだ停電は復旧しないか……。」

P「春香、ニュースを見せてくれ。」

春香「はい、どうぞ、プロデューサーさん。あ……でももうすぐ電池が……。」

P「それなら大丈夫だ、さっきミナセ電気が路上販売しててな、充電器と電池を確保してきたよ。」

美希「凄いの、電気屋さん、店内が使えないから駐車場のスペースで販売してたの!」

~ ~ ~

P「神保町の九段会館で崩落事故……。」

小鳥「怖いですね……自分たちのライブ会場かもしれなかったと考えると。」

P「ああ。あそこは古くて趣きのある場所だったからな……。結構人気のあるところだった。」

ガチャ

やよい「戻りましたー!」

千早「ふう、ようやく着いたわね。」

春香「千早ちゃん!お帰りなさい!無事で良かったー!」

千早「ちょ、春香!?いきなり抱きつかないでよ!」

やよい「うっうー!こんな時でなんですけど、ちょっとワクワクしちゃいました!」

小鳥「お帰りなさい、少し休んだら、ご飯にしましょうか!」

やよい「お腹ぺこぺこですぅ……。」

P「とりあえずこれで事務所に向かってた皆は揃ったか……後は貴音だけだが……。」

小鳥「ラーメンのお店の場所がわかれば連絡するんですけど……。」

P「制作会社の人に聞きたいけど、さっきから電話は繋がらないしな……。」

やよい「あ、電話と言えばちょっとお借りしていいですかー?長介たちにも連絡したいです!」

雪歩「そうしたら私も……家に連絡しないと。」

P「そうだな、よし使って良いぞ。他の皆ももし連絡が取りたい人が居たら言ってくれ。」

* * *

[少し時間は過ぎて、19:00]
<中目黒駅付近>
<ラーメン桜、中目黒本店>

ズズッズズズズズ
ガチャ、バタン!

響「貴音!!!!!」

貴音「!!!」

貴音「ひ、ひぶいき……」モグモグ

響「無事だった……か?」

貴音「モグモグ」

店長「いやあ、良い食いっぷりだねえ嬢ちゃん!」

響「貴音……何やってるんだ……?」

貴音「何って……ラーメンを食べておりますが……響も食べますか?」

響「………う、うぅぅ……」

貴音「……響?」

響「じ、自分心配したんだぞ!!!連絡が無いから!!!」

響「それに……、貴音がFacebookで苦しいって……、貴音に何かあったんじゃないかと思って……。」

貴音「……響、それは勘違いです。」

響「え?」

貴音「良く見てください、その投稿時間、地震より前のものです。」

響「ええっ?じゃあ何で……。」

貴音「少々今日は食べ過ぎたようで……珍しいこともあるものです……。」

響「そ、そういうことだったのか……。っていうか食べ過ぎだぞ。」

響「確かこれ、5分番組じゃなかったか?……1日にいったい何本撮りしてるんだ……。」

貴音「まあ、何はともあれ、響が助けに来てくれたことは代わりありません。……響、感謝致します。」

響「あ……そうだぞ!心配だったからな……。」

ぐーーー

貴音「あらあら、響も食べていきましょう。中々おいしいですよ!店長、ラーメン1つ!」

店長「あいよ!ガスが動いてるから問題ないぜ、まあ冷蔵庫に入ってるやつあちょっと心配だけどな!」

響「へへっ、貴音、ありがとう!」

* * *

[同時刻、19:10]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

春香「あ、貴音さんから連絡ありましたよ!」

P「本当か!!」

春香「はい、こちらです。」

ーーーTwitter Direct Messageーーーーーーーーー
To @Kakka_Harukakka
 四条貴音です。連絡できず申し訳ございません。大変美味ならあめんを頂いておりました。
 嬉しいことに響が迎えに来てくださいました。響がらあめんを食べ終わりましたら、
 二人で事務所に向かいたいと思います。
 皆さんは無事でしょうか……?
from @MenyouRamen
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

P「響……あいつ結局貴音のところに行ったのか……。全く。」

小鳥「でも二人とも無事で良かったですね!」

社長「これで全員無事が確認できたかね!?」

P「はい社長、これで全員です。」

小鳥「でも貴音ちゃんと響ちゃんも事務所に来るとなると、いよいよどこで寝るかが問題ですね。」

P「そうだな……毛布も布団も限りがあるし、停電が復旧しないと少し寒くなってきたし……。」

トントン、オトドケニマイリマシター

小鳥「え?来客ですか……?」

P「少し警戒した方が良いな……。俺が開けてくる。」

ガチャ

社長「おー、来てくれたかね!」

シャチョサン、イツモオセワニナッテオリマス!

小鳥「え?布団と毛布ですか!?」

社長「そうだ、こんなことになると思って、前にお世話になったところに頼んでおいたんだ。」

P「そうなんですか、じゃ、じゃあとりあえずこちらに並べて頂けますか?」

真美「さっすがしゃちょー!手回しができてますなぁ!」

社長「んっふっふ~、真美君のためならなんでもするぞ!」

P(……なんかさっきから社長と真美の仲が良くなってないか?)

プルルルル プルルルルルルルル

また猿です。解除までモバイルから投稿しますので、少し遅くなります。

P「はい、765プロです!」

律子『プロデューサー!?律子です!』

P「おう、律子か、その後どうだ?」

律子『ええ、宿泊場所を色々探したんですけど、こういう状況で全然見つからなくて。』

P「そうか……それでどうするんだ結局。」

律子『ええ、それで水瀬製菓の方に相談したら、仮眠室を貸して頂けることになりました。』

P「本当か!?それは良かった。」

律子『それになんと、社員食堂も使わせて頂けるみたいです。これから食べに行きます。』

P「それは至れりつくせりだな……。」

律子『ええ、感謝してもしきれないです。』

P「変なことを言うようだけど、ここよりも快適だな。」

律子『あ、ちょっと待って下さいね。』

亜美『兄ちゃん兄ちゃん!元気にしてるー?』

P「おう、亜美か!元気そうで良かった!」

亜美『うんうん、こっちはチョー快適だよ!……兄ちゃん、真美と替わって!』

P「おうわかった、ちょっと待ってろ。」

P「真美ー、ちょっと来い!」

真美「亜美!?元気?大丈夫!?」

亜美『うんうんチョー元気!こっちは快適ですぞ!お菓子も食べ放題ですし!!』

真美「そっかー、ええー良いなー!真美にも貰って来てー!あ、真美も社長に色々イイコト教えてもらったよ!」

亜美『イイコト!?それは聞き捨てなりませんなぁ』

真美「なんかー、この後の仕事色々キャンセルになったから、今度いっぱいゲームできるよ!」

亜美『そうだねー!いっぱいやろうね!あ、真美、そろそろやよいっちに替わって!』

真美「はーい。やよいっちー!電話ー!」

伊織『やよい!?無事なの?元気なの?』

やよい「うっうー!伊織ちゃん、ちょっと歩き疲れたけど元気ですよー!伊織ちゃんは!?」

伊織『わ、私は大丈夫よ!千早に変なことされなかったわよね?』

やよい「千早さん?とっても優しかったですー。手を繋いでもらいましたー!」

伊織『う……そ、そう、それは良かったわね。』

やよい「はいー。伊織ちゃんも、心配してくれてどうもありがとうございます!」

伊織『そ、そんなことないわよ。まあ元気そうで良かったわ!』

やよい「うっうー!伊織ちゃんにも早く会いたいですー。」

伊織『そうね……。それじゃあ律子に戻すから、プロデューサーに替わってもらえるかしら?』

やよい「はいー、わかりましたー。プロデューサーさん!はい!」

律子『ということよ。あずささんは今ちょっと迷子になってるけど、皆元気で無事よ。』

P「そうか、わかった。こっちも今さっき全員無事を確認できたところだ。」

P「響も貴音も、事務所に向かってる。久しぶりに全員集合になりそうだ。」

律子『……!そう、私たち以外全員居るのね。わかったわ、それじゃあ。』

P「ああ、ゆっくりしてくれ。」

* * *

[少し時間は過ぎて、19:50]
<目黒駅付近>

響「真っ暗だな、なんか不思議な気がするぞ。」

貴音「ええ、そうですね。……いつもより月が真綺麗に見えます。」

響「……そうだな、気のせいか星もいつもよりか見える気がするぞ。」

貴音「こんなことがあっても、変わらずに輝いているのですね……あっ。」

ボキッ

響「貴音!大丈夫か?」

貴音「こ、こんなときにヒールとは……折れてしまいましたね。」

響「それじゃあ歩けないぞ……。」

貴音「ええ、どうしましょうか……裸足で歩くしかなさそうですね。」

響「貴音……。」

貴音「響、どうなさいましたか?」

響「貴音……、おんぶするぞ。」

貴音「……っ!良いのですか?」

響「ラーメンで体力をチャージしたからな。力は有り余ってるぞ。」

貴音「そうですか……。そうでしたらお言葉に甘えるとしましょう。」

ヒョイ

貴音「響の背中……真暖かいですね。そして小さくて可愛いです。」

響「最後の2つは余計だぞ……。というか、なんか柔らかいものが背中に物凄く当たるぞ……。」

貴音「……響、これは当たっているのでは無く当てているのですよ。」

響「め、面妖な……!」

貴音「ふふふ、冗談です。響、本当にありがとうございます。」

響「自分、貴音の役に立てて嬉しいんだぞ。普段は助けてもらってばっかりだからな。」

貴音「私も、いつも響の役に立てることが嬉しいのですよ。」

響「そ、そうなのか……ハッキリ言われると少し照れるぞ。」

貴音「ふふふ、照れてる響も可愛いです。」

響「……途中で靴売ってるところがありそうだったら寄って行こうな、明日もそのままだと不便だぞ。」

貴音「そうですね。ありがとう、響。」

* * *

[同時刻、20:00]
<埼玉県、水瀬製菓株式会社、埼玉工場>
<東館1F 社員食堂>

亜美「すっごい豪華な料理だったよー!ここはお菓子作ってるだけじゃなかったんだね!」

あずさ「あらあらー。デザートも絶品でしたわよー。」

伊織「ふん、中々やるじゃない。やっぱり水瀬グループはこうでなくっちゃ。」

律子「値段も見たけど流石社食ってだけあって安かったわ……。栄養もバッチリだし、羨ましいわね。」

亜美「律っちゃんはいつもお昼はコンビニ弁当だもんね!少しは健康の良いもの食べないと倒れちゃうよ!」

律子「お菓子ばっかり食ってるアンタに言われたくないわね……っていうか食べ過ぎよ。遠慮しなさいよ。」

あずさ「私もついつい食べてしまいましたー。」

伊織「あずささんは迷子の間どこ行ってたんだか……見つけたときはここの工場の殆どのお菓子を抱えてたわよ。」

あずさ「行くところ行くところお菓子の山で……ついついつまみ食いしてしまいましたわー。」

律子「一体どうやってそこまで入ったんだか……。」

伊織「セキュリティ上問題あるわね……。後でチェックさせないと。」

律子「はいはい、食べ終わったから片付けるわよー。私は先に仮眠室で寝てるから、皆はシャワー浴びさせてもらいなさい。」

亜美「はーい!って、律っちゃんは寝ちゃうの?」

律子「ええ、疲れちゃったからね。」

* * *

[同時刻、20:20]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

やよい「うー、お腹いっぱいですぅ。」

真美「デザートは別腹だよーん。」

小鳥「うう、お菓子も食べたいけどこれ以上は……ウエストが……。」

雪歩「はい、皆さん暖かいお茶です。」

P「お、雪歩ありがとう。……暖まるな。」

パン ウイーン……ピカ

春香「あっ、電気戻りましたね!」

真「良かった!ランタンの灯りも良かったけど、やっぱり明るい方がいいな。」

千早「うーん、ちょっと眩しいですね、急に電気がつくと。」

P「電気って素晴らしいな、うん。改めて実感だ。」

ガチャ

響「戻ったぞー!皆ー!」

貴音「眩しいくらいに輝いてますね。」

真美「おーひびきん、お姫ちん、おかえりー!」

P「戻ったか!元気そうで何よりだ!」

小鳥「お疲れさま、響ちゃん、貴音ちゃん。」

春香「まぁまぁ座って、ゆっくりしてください!」

雪歩「はわわわ、お茶もう一度煎れてきますねー。」

ワイワイガヤガヤ

社長「大分賑やかになってきたな、これでこそ765プロの誇るアイドル達だ!」

社長「そうだ、キミィ、ちょっと社長室に来たまえ。」

P「は、はい。何でしょうか。」

社長「さっき真美君と話していたんだがね、チャリティーコンサートというものを……」

バタン

* * *

[少し時間は過ぎて、21:10]
<埼玉県、水瀬製菓株式会社、埼玉工場>
<東館2F 仮眠室B>

伊織「こんなに狭いところで寝るの!? 全く、社員の福利厚生はどうなってるのかしら!」

亜美「2段ベッドって久しぶりだなー。」

あずさ「あらあらー、二人とも少し静かに、律子さんを起こしてしまいますよ」

伊織・亜美「はーい……。」

亜美「真美はどうしてるかなぁ。兄ちゃんに会いたいなあ。」

* * *

[同時刻、21:10]
<765プロ事務所>

小鳥「はい、皆さん布団を敷くので手伝ってくださいー。」

春香「はーい!」

小鳥「社長とプロデューサーさんは、社長室にお願いします。」

P「はいはい、わかりました。」

真美「じゃあ真美はここー!端ゲットー!」

千早(はっ……私は高槻さんの隣を……)

響「貴音、一緒に寝ようよ!」

貴音「あら響、今日は積極的ですね……ウフフ」

雪歩「真ちゃん……」クイクイ

真「しかたないなぁ……へへ//」

春香「わ、私も社長室で寝ます!!」

P「はいはい、春香、それは駄目ですね。」

~ ~ ~

社長「諸君、今日はご苦労様だった。」

社長「いろんな事があったかもしれないが、とりあえず諸君が無事でホントに良かった。」

社長「これから少し仕事が減ってしまうかもしれないが、一時的なことだ。また諸君の明るい笑顔で頑張ってくれたまえ。」

社長「それでは、おやすみ諸君!」

一同「おやすみなさーい」

バタン

あかん、携帯からだと半角カナにならない……

ワイワイ ガヤガヤガヤガヤ

P(社長は社長室に入って行ったが……皆はまだ眠れないようだな。)

P(それも仕方ないか……。)

カタカタカタカタ ゴゴゴゴゴゴゴ

P(さっきから余震が止まらないし、つけっぱなしのテレビからは緊急地震速報が流れ続けてる。)

P(最初は皆その音に怯えていたが、大分慣れて来たようだ。それでもまだ怖いだろうな。)

小鳥「皆まだ寝ようとしませんね。」

P「そうだな、まあこういう状況だし、それに竜宮小町抜きとはいえ、久しぶりに皆が揃ったわけだし。」

小鳥「今日ばかりは仕方ありませんね。」

P「ああ、それに明日の仕事は全てキャンセルだ。まあ夜更かししても良いだろう。」

小鳥「プロデューサーさんはもう休んで下さい。色々と気疲れがあったでしょう。」

P「小鳥さんこそ。……って言ってもここじゃ寝られませんよね。もしあれでしたら社長室に来て頂いても。」

小鳥「……//プロデューサーさん、冗談はよしてくださいよ!!」

P「あ、……ああっ!いや、そういう意味で言ったんじゃないですよ!!!社長も居ますし。」

小鳥(そういう意味でも良かったんだけどな……ガックシ)

ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ーー

[4:35]
<品川、765プロ事務所>
<事務室>

ガチャ

ヒソヒソヒソヒソヒソヒソ

P「まだ皆起きてるのか。」

小鳥「そうですね、プロデューサーさんもお目覚めですか?」

P「ああ……良く寝られなくてな。完全に目が冴えてしまったよ……。」

小鳥「そうですか……。」

雪歩「プロデューサーさん、お茶どうですか?」

P「ああ雪歩、ありがとう、それじゃあ頂くよ。」

小鳥「じゃあ私もお願いしていいかな?」

雪歩「はい、動いてた方が気が紛れますから。ちょっと待ってて下さいね。」

~ ~ ~

P「ふう、雪歩の煎れたお茶は落ち着くな。」

ガチャ

P「誰だ!?」

亜美「えっへん!竜宮小町帰還いたしやした!」

律子「こら亜美、騒がない!……って、全員起きてるのか。」

小鳥「竜宮小町の皆さん、お帰りなさい!……って、どうしたんですか?」

律子「夜の街を車ですっ飛ばしてきたわ。」

あずさ「私たちは車の中でぐっすりでしたから、あっという間でしたわ。」

P「道は混んでなかったか?」

律子「まあこの時間でしたし。下りは混んでましたけど、上りはそうでもなかったです。」

律子「この子達が皆に会いたそうだったので、先に寝て深夜に出発して正解でした。」

伊織「あら、一番プロデューサーに会いたがってたのは律子じゃ」

亜美「いおりん、それは言っちゃ駄目だよー。律っちゃんにもプライドってものが。」

律子「……//」

P「そうか、何より無事で良かった。」

亜美「みんなー、お菓子一杯貰って来たよー!」

犬実「カフッ…お部屋の中寒いよう…」

~ ~ ~

<応接室にて>

律子「今日は大変な一日だったわね。」

小鳥「そうですね、私たちだけじゃなく、全国的に。」

律子「お菓子工場だったけど大変そうだったわ。電話は鳴りっぱなしだし、物流は完全ストップ。工場もガタガタ。」

律子「しばらくは出荷できないって言ってたわね。他もそうだろうから、コンビニの棚とかもじきにまっさらになるでしょうね。」

P「何より心配なのは余震だな。それと原発か……。」

小鳥「私たちも、少し考えないといけませんね。思ったより地震に対する準備、できていませんでしたから。」

P「ああ、耐震に食料と水の備蓄、毛布の備蓄、それに何より緊急時の連絡方法と約束だな。」

律子「大分混乱してたみたいね。ホントに全員無事で、ここに居るってことがある意味奇跡だと思うわ。」

小鳥「もう少し人手増やしたほうが良いかもですね。こういうときに女の子一人だと危ない。」

P「そうだな、いつも効率重視でやっていたが、マネージャー的なものをもう少し増やさないと、こういうとき動ける人が少ないな。」

小鳥「ええ、今回はアイドルの皆が凄く頑張ってたと思います。」

P「そうだな……皆の底力を見た気がするよ。」

小鳥「それに、皆の話を聞くととても良い人に恵まれていたと思います。」

P「……、最初は色々と警戒していたが、変な話、やっぱり日本人って皆優しいな。」

律子「ええ、そうね。助け合いって言葉を肌で実感したわ……。」

P「美希を助けてくれたカフェの店長も優しい人だったな……自分だってすぐに帰りたかっただろうに。」

小鳥「そうですね……私たちにも何ができるか、考えていかないとですね。」

P「それについては社長も仰っていた。無理に変なことをせず、自分たちにできることをしよう。」

律子「私たちも今回を教訓に、色々と改善していきましょう。……ふわあ、少し横にならせて頂きますね。」

P「ああ、流石にそろそろ皆も寝るように言おう。」

律子「それじゃあ、おやすみなさい……。」

ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ーー


[9:23]

ガチャ

P(皆まだ寝てるな……。)

P(流石にあの時間に起きてたから今はぐっすりか……。おっとTVつけっぱなしだ。消しておこう。)

P(……フフ、皆が手を繋いで輪になって寝ている。微笑ましい光景だ。)

P(今回は色んなことがあったけど、皆の団結力は一層強まった気がする。)

P(ピンチをチャンスに変えて、この平和な明日を積み上げて行こう。)

P(太陽が眩しいな……まだ皆は起こさないでおくか。)




おわり。

犬美「カフッ…!餌が足りないワウ…」

とんでもなく長くなってしまいましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました。

自分にとって初めてのSSだったので、とても緊張しましたが、
沢山の支援と感想を頂いたので、とても嬉しいです。

今回の話作りに関して、自分の実体験と友人の話、
様々なサイトを参考にしました。(特にグーグルマップ先生にはお世話になりました。)
現実とはリンクしていない部分もあるかと思います。

また、なるべく全キャラにスポットを当てましたが、キャラの偏りがあったかもしれません。
喋り方に違和感があったとしたら、申し訳ございません。

自分は神奈川で一人暮らし中でしたが、電気が無くとても寒い思いをしました。
そんな中、家を飛び出して外の世界を見てみると、
文中でも出て来た手打ちのコンビニ、駐車場での電池販売、ガソリンスタンドの兄ちゃんが交差点誘導してるなど、
とても暖かい助け合いを見ることができました。

そんなころをふと思い出したので、アイマスの皆がどう行動するだろうと思い、
書いてみました。

ちなみに、九段会館は自分にとって思い出の場所でした。
閉館・倒産となり非常に残念です。

あんまりだらだらあとがきを書くのも良くないと思うので、
この辺で寝ます。

読んで下さって、ありがとうございました!

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