勇者「世界救ってみるかなッ!?」 (82)

民衆の歓声と共に、馬に乗った勇者は関所の門をくぐった。

彼は北の洞窟に住まう、魔獣を討伐して来た所である。

魔獣は毎晩女湯に侵入し、国民を困らしていた。

それを殺した勇者は英雄として崇め立てられていた。

不意に風を切る音。

刹那、勇者は馬上から滑り落ち地面に転がった。

人々はざわめき、一体何が起こったのか見に行こうとした。

空に黒雲が広がり、所々で雷鳴がした。

見れば勇者の背には弓矢が刺さっている。

矢羽の模様から魔王軍の弓としか考えられない。

そしてその予想は的中した。

門の方で誰かが恐怖の叫びを挙げた。

「き、来たぞ魔王軍だッ!」

その言葉で町は混乱と恐怖に包まれた。

国民は混乱し逃げようとしたが、沢山居た事が仇となり、

人々が逃げる間も無く、魔物達は町に雪崩れ込んだ。

その後国が、国民がどうなったかを知る者はいない。

勇者を背負った何者かは町の東にある森に向かっていた。

何者かは森の中央にある小屋に入り、勇者をベッドに寝かせた。

そして小屋から出ると何やら呪文を唱え、蒸発した様に消えてしまった。

―翌朝―

勇者「ううう……うーん」

勇者は昨日起こった事を振り返ろうとしたが、

何も思い出せなかった。

何しろ町に入った瞬間に意識が消えたのだ。

それに一体此処は何処なのか見当も付かない。

弓矢で自分を射た人間が連れ去ったのか、

それとも魔物が自分を喰う為に連れ去って来たのか……。

何にせよ良い状況で無いことは判っている。

そう考えているとドアが開いた。

勇者は急いで寝たふりをする。

入ってきたのはかつて共に世界を駆けた親友・僧侶だった。

勇者「僧侶! 何故君が……。僕を助けてくれたのかい?」

僧侶は大きく頷く。

僧侶「親友が困っているのを見たら助けるのが普通だろ?」

勇者「一体何があったんだ。確か俺は弓矢で射られた筈だが」

僧侶「……君は本当に何も知らないんだな」

勇者「どういう意味だ?」

僧侶「君が弓矢で射られてピヨピヨしている間に

魔物の軍団が町に攻め込んで来てね……悲惨だったな」

勇者は腸が煮えくり返る気分になった。

たしか去年、魔界との間には平和協定が結ばれた筈である。

それを無視し善良な民を殺した。

これは万死に値する。

彼は僧侶に怒鳴った。

勇者「ヴォい! 早く城下町に行くぞ! まだ生存者がいるかもしれないッ」

僧侶が返事をしようとした時には勇者は既に小屋を出発していた。

国の関所には門番が設置されており、

魔界の兵で無ければ関所を通さない仕組みとなっていた。

即ち母国は魔界国の属国となっていたのである。

勇者は怒りを感じた。

勇者「これが俺達の故郷か……!」

僧侶「ああ、そうだ。今や魔王に対抗出来る国はほぼ無い」

僧侶「今、魔王は世界をも揺るがす強大な力を持っている。

このままでは世界が滅びるのも時間の問題だ」

僧侶「全ては僕達に掛かっている。魔王を退治しなくてはならぬのだァ!」

急な展開に勇者は戸惑った。

勇者「そ、そんな急に言われてもな……」

彼が悩んでいる事に気が付いた僧侶は

腰に差していた剣を鞘ごと勇者に渡した。

僧侶「考えている時間は無いぜ。一刻を争う問題なんだ。

さあ、この剣を手に取ってくれ」

僧侶「さすれば今から自分のすべき行動が自ずと見えてくるだろう」

勇者は恐る恐る手を伸ばした。

剣は何者も寄せ付けない、威圧感を醸し出している。

柄を掴むと、剣は眩いばかりの光を放った。

僧侶「良かったな。この剣はお前に協力してくれるそうだ」

僧侶「でなければ触れた途端に塵と化していただろうからな。例えば僕とか」

鞘に収めるとその威光はすっかり消えて無くなった。

僧侶「この剣の名はドレラ。触れた物を全て焦がす能力を持つ」

僧侶はだらだらと厨二臭く説明していたが、

勇者は全く耳に入ってい無かった。

自分の剣を手に入れた事がとても嬉しかったのだ。

今まで帯刀していた剣は国王からの借り物だったのだから当然だろう。

勇者は剣の歴史について語っている僧侶に向かい、真剣な顔で言った。

勇者「もうすぐ夜も更ける。そろそろ出発しないか」

こうして僧侶と勇者は魔王退治への一歩を踏み出したのだった。

勇者「で、俺達何処へ行けばいいん?」

今、彼らは昨晩出発した後行く宛ても無く、平原を歩いていた。

僧侶「魔王に対抗できる力を持つ国、印国に行く。

噂では対抗できるとなっているが……」

僧侶「実は支配されていないのは城だけで、

城下町はもう手遅れらしい。国民を支配から救うんだ」

勇者「いやいやそう簡単に言うけどね。できるのかい? 二人で」

僧侶が勇者の剣を指差して言った。

僧侶「君にはいるだろう。頼もしい相棒が」

話しながら歩いていると近くの草むらから何かが現れた。

勇者「ありゃ、何だ?」

それは小型の赤色をした魔物だった。

明らかに雑魚の部類に入るが、初めての戦闘に勇者はおろおろしていた。

反対に僧侶は何度も対峙していた様な冷静さを見せ、

勇者の剣を奪うと一気に薙ぎ払った。

魔物の胴体は見事に真っ二つになり、宙を舞った後、地面に落ちた。

後ろを向くと腰を抜かし漏らしている勇者がいた。

僧侶「フフフ、僕は肉体派僧侶なんだ。つぅか」

僧侶「雑魚相手にそんな状態じゃ、とても番人には勝てないよ?」

勇者「ば……番人?」

僧侶「知らないのか? 印国の城下町は支配されてるって言っただろ」

僧侶「勿論関所に番人が据えてあり、

侵入者を寄せ付けない様になっているんだ」

不意に勇者の腹が鳴った。

それと同時に空腹感が襲ってきた。

そう言えば昨日の昼から何も喰って無いな……。

彼はバッグからパンを取り出そうとしたが、遅かった。

意識が遠退き、視界が暗転した。

どれ程の時間が経ったであろうか。

僧侶の怒鳴り声で意識を取り戻した。

僧侶「おい、起きろ! 起きろって」

勇者はすぐには起きる事が出来ず、

僧侶に支えて貰い、やっとの事で起きた。

だが空腹感は絶えず続き、腹は鳴りっぱなしだった。

僧侶「ホラ、パンだ。喰えや」

勇者は食べ終わった後に辺りを見渡した。

大分景色が変わっている。

平原が岩場に変わっているのだ。

僧侶「ハハハ。やっと辺りを見渡せる様になったか。

景色が変わって驚いているだろ」

僧侶「無理も無い。君が気を失ってる間に僕が運んでやったんだから」

僧侶は誇らしげに語っていたが、勇者は別の物に目が行っていた。

彼の目線の先には巨大な関所があった。

僧侶「ああ、あれか? あれは僕達が目指している印国の関所」

僧侶「強力な門番が居ると噂で聞いているが本当かまだ判らないな」

勇者「強力な門番? 馬鹿馬鹿しい。俺が一刀両断にしてやろう」

僧侶「さてさて、その勇気が何処まで持つかな」ニヤリ

二人は関所の前まで来た。

余りの門の巨大さに二人は圧倒される。

勇者「見事な門だな」

門番「当たり前だ。わしが建てたのだからな」

どこからともなく年老いた厳つい声が聞こえる。

勇者「!?」

勇者「どこに居る! 名乗れ!」

叫んだが返答は無い。

というよりまるで相手にされていない様だった。

門番「カカッ。餓鬼の相手は出来ん、早々に関所から立ち去るのだ」

今度は勇者が嘲笑する番だった。

勇者「ハッハッハ。それは出来んぜ。

俺達には印国で達成すべき目標がある」

門番「フン、目標? 洟垂れ小僧が目標を達成出来る訳無かろうよ」

勇者は至極単純な男であった。

なので、すぐに頭に血が上った。

勇者「黙れ! 正々堂々俺と闘ったらどうだ!

それとも恐れたか、ウハハ」

相手の返答は無く、代わりに笑った直後、

勇者は見事に宙を舞っていた。

勇者「た、助けてくれ!」

門番「口はでかいが実力が無い。一番最悪なパターンだな貴様」

相手は嘲笑った。

一方僧侶は無表情でその場で仁王立ちし、目に見えぬ相手と会話をしていた。

僧侶「貴様の強さは充分に分かった。

だが貴様は一生退屈な門番をし続けるつもりか?」

暫く沈黙が続いた後、相手は答えた。

門番「魔王から直々に任されたのだ。

わしはこの関所を一生守り続けるつもりだ。

だがそれがどうした、何が言いたいのだ」

勇者「か、会話してやったんだぞ! いい加減姿くらい見せたらどうだ!」

敵はゆっくりと姿を現した。

兵士の姿をしていたが、溢れるオーラはやはり不気味さに満ちていた。

僧侶「単なる兵士では無かったか。よろしい、僕が相手をしよう。

勇者は下がっていて」

門番「後悔するなよ」

僧侶「する訳無かろう。お前こそ死にそうになって泣いて助けを請いても知らんぜ」

不意に門番が右斜め上に跳躍した。

僧侶もそれに負けじと付いていく。

百合ほど打ち合った後に明らかに門番に疲れが出てきた。

門番「こんなに肉体派だとは思いもしなかったぞ……」

僧侶は疲れる所か更に勢いを増し、関所の壁に追い詰めていった。

やがて、門番は跳ね飛ばされ、壁に強く打ち付けられた。

門番「もう闘いは止めないか。わしも貴様も十分に闘った」

門番「関所を通りたいなら遠慮なく通れ。

その代わり、わしを見逃してくれ……」

だが僧侶はその哀れな命乞いを耳にもせず、

剣を敗者の首に振り下ろした。

僧侶の衣服が返り血で真っ赤に染まった。

惨劇の一部始終を見ていた勇者は足を震わせて突っ立っていた。

関所の方で僧侶が呼んでいる。

彼は今の事は忘れようと心に誓いながら駆け出した。

ようやく町に侵入できたが、油断はならない。

町にも見張りの目が光っており、思う通りに動けないのだ。

そして今、勇者達は下水道で休んでいた。

勇者「町に入っていきなり下水道暮らしとは全く俺も恵まれねぇなぁ」

僧侶は聞こえていない振りをしながら火を焚いていた。

勇者「民衆救うとか豪語したが、本当に救えるのか不安になって来た」

僧侶「君はこの世を救うべき存在にあるんだろう?

英雄が下水道ごときで不平不満を漏らすと思うか?」

勇者「いや、思わん」

僧侶「なら不満など言うな。

それに変な妄想も止めろ。イライラする」

また二人は黙り込んだ。

正直、僧侶にも民衆を救えるか疑問でもあったのだ。

隣で勇者のいびきの音が聞こえる。

翌朝、二人は見張りを警戒しながら下水道を抜け出し、城の目の前まで来た。

この中に印国王がいる。勿論王は民衆を救った勇者達と同盟するだろう。

そうなれば魔王討伐は前よりも圧倒的に楽になる。

その為には民衆を救う前に王に挨拶くらいせねばならない。

城の門は固く閉じられ、門番である兵士が二、三人配置してある。

どうやら身分の知れない者は城に入れないつもりらしい。

僧侶「散歩から帰ってきた王子&従者と偽って入ろう」

二人は布を被って門番の前に来た。

勇者「すぐ中に入れてくれ。

敵に追われている。俺はこの城の王子だ」

勇者「こちらは俺の従者。

これで俺が王子だと判ったんだから早く中に入れてくれ!」

門番は二人を突き飛ばした。

兵士「残念だったな、王子様は外出中だ。魔物なぞ城には入れさせんぞ!」

僧侶「僕達は魔物ではない。

貴様らを魔王の支配から開放する為に来たのだ。頼む、入れてくれ」

兵士「ええい、黙れ! お前らが人間である証拠はどこにある!」

すると後ろから馬の足音が聞こえ、優しい声が掛かった。

王子「この人達はそう悪くも見えないし、城内に入れてあげようじゃないか」

見れば白馬に乗った、勇者と同い年の少年がいた。

風格からしてこの少年が王子らしい。

兵士「は、ははーっ!」

さっきまでの門番の態度が一変し、勇者達は謁見の間まで通された。

中央の段上には二つ椅子が置いてある。

一方には国王らしき老人、もう一方には姫らしき少女がいた。

僧侶「よぉクソ親父。姫カワイイな」

周りの空気が凍りついた。

王子は顔を背け、やれやれと呆れている。

国王は顔を一瞬しかめたが、すぐに笑顔に戻った。

国王「わ、我が印国にどの様な御用で?」

勇者が一歩前に進み出て、世界を支配する魔王を倒す事、

その為には膨大な軍事力を持つ印国の助けが必要である旨を伝えた。

王は、二人を客室へ通すように王子に命令した。

部屋へ向かう途中、僧侶はずっと王女の話をしていた。

僧侶「で、君と彼女は仲が良いのかい?」

王子「仲が良い? ぜんぜんだよ。

僕と彼女は今別居してる。顔も見たくないらしい」

僧侶「ほーん、なら僕に少々預けるってのはどうだい?」

王子「馬鹿なこと言わないでおくれよ。僕は彼女と頼を戻したいんだ」

僧侶「へーそりゃ残念!」

夜がすっかり更けた頃、勇者は鉄パイプで叩き起こされた。

勇者「わっ! 何?」

王女「私よ、王女よ。貴方に頼み事があるの」

勇者「待ってくれこんな夜更けに……逆夜這いかな?」

王女「ちっがう!!」

再び鉄パイプで殴られた。

勇者「わ、分かった。話してくれ」

王女「この城の地下に居る竜コルードを倒して欲しいの」

勇者は突然の事態で頭が混乱していた。

まだ彼にはコルード自体を知らなかったのだ。

勇者「何故君の為にそんな危険を冒さねばならないんだ?」

暫くの沈黙の後、彼女は静かに話し出した。

王女「この国に伝えられている伝説には朝日が丁度西から昇る日があって

その日には城の地下に棲む竜が地上に出てきて人々を襲うとあるの。

そして明日がその日で……」

勇者(ぐぬぬ、気は進まないが王女直々の頼みだ。

断ったら絶対殴り殺される……)

勇者「はいはい話はそこまで。地下への道を教えてくれ」

王女は頷き、二人は僧侶に気付かれない様に部屋を抜け出した。

城の裏側に螺旋階段を下ると大きな洞穴があった。

王女「では、健闘を祈る(キリッ」

一人になると急に恐怖が忍びよってきた。

自分一人で竜を殺す。

加えてその竜は伝説に登場する程強力だ。

果たして自分は勝てるのか、返り討ちにされてしまうのではないか。

不安が頭をよぎったが、直ぐに思い直し一歩ずつ洞窟内に足を進めた。

内部に入る内に周りの気温が下がっていく。

暫く歩くと広い空間に出た。

中心には何とも言え無い形をした氷塊が置いてあった。

勇者「こいつか? 王女の言っていたコルードって奴は?」

彼が氷塊に触れた瞬間だった。

一瞬の内に氷塊が竜に代わり、

ムチの様に撓った尻尾で勇者は吹っ飛ばされていた。

見ればコバルト色の竜が全身から冷気を発しながら

赤銅色の目で此方を睨んでいるではないか。

コルードは冷気で全身を凍らせていたらしい。

勇者(ふむ、冷気を操る竜か。これは迂闊に近づけないぞ)

だが感心している場合では無い。

竜はこちらに飛んで来ている。

回避しようとしたが、遅かった。

またも入り口の方に吹っ飛ばされる。

竜は凄まじい勢いで洞窟から飛び出し、螺旋階段を上り始めた。

勇者「螺旋階段の上には王女がいる!

彼女を危険な目に遭わせる訳にはいかないッ!」

しかし、勇者が地上に出た時には竜は城の内部に侵入していた。

見れば朝日が昇っている。

伝説で謳われた日となったのだ。

急いで城に駆けつけると僧侶が王子と共に奮戦していた。

勇者「僧侶! 今行くぜ!」

僧侶「来るな! 今の君は未熟だ!

それより王女を出口に導いていてくれ! 多分謁見の間に居ると思うから」

ガチムチが竜を倒してくれると良いが……多分それは無いだろう。

彼の脇腹には鉤爪の傷があった。

あの調子ではもって数分といった所か。

謁見の間では王女が国王と怯えていた。

王女「助けに来てくれたの?」

勇者「道は俺が案内します。王は付いてきて下さい!」

彼はそう叫んで扉を開き城の外に飛び出した。

目の前に巨大な影が降り立った。

コルードだ!

勇者は身構え、王女はその背にしがみついた。

王子、僧侶が死んだ今、二人を守れるのは自分しかいない。

コルードが咆哮する。

勇者「貴様が何度威嚇しようが今の俺はこれまでの臆病な自分と違うッ!」

コルードの後ろに回り込み、剣を突き刺した。

傷口から肉の焼ける音が聞こえ、竜が苦痛の咆哮を挙げた。

やがてその咆哮も徐々に掠れ、聞こえなくなった。

コバルト色の表皮が灰と化し始め、骨だけがその場に残った。

勇者「死んだのか? 本当に……死んだのか?」

振り向けば王が安心しきった表情で彼を見ていた。

勇者はその瞬間死んだ良き友を思い出し、急いで城内に戻った。

僧侶と王子はコルードの凍結光線で凍っていた。

王女が氷を溶かす呪文を覚えていると言うので二人は助かった。

僧侶「あの得体の知れない竜はどうした?」

勇者「その竜なら俺が殺した。これで国民も救われた。

王も間違いなく俺等に加勢してくれるはずさ」

王も笑顔で承諾した。

国王「君達が居なければ我々一族は滅ぼされていただろう。

その礼として君達の魔王討伐に加勢する事にする!」

隣の王子が握手を求めてきた。

王子「まだ名前を言って無かったね。僕の名はエフ

でこちらが妻の……おや? どこへ行ったんだ?」

いつの間にか王女の姿は消えていた。

出発の朝、彼女は姿を現した。

王女「私も一緒に行っても良いかな……///」

勇者「馬鹿ッ! 

君はエフ氏と共に王妃として国を支えていく存在じゃあないかッ。

言語道断だッ!」

王女「あの人は腋臭なのッ!

何度治療を勧めても彼は腋臭を肯定していた! それが嫌だった!」

彼女は半ばヒステリックになって泣き叫んだ。

勇者は少し考えてから結論を出した。

勇者「良いよ。君は呪文も使えるし大体二人旅なんて寂しすぎる。なあ?」

僧侶「そうだな。夜の相手がもう一人増えて感謝感激雨あられ」

勇者「何ィ? この変態が! 幾ら親友と言えど容赦はせんぞ?」

王女「まぁまぁ二人とも落ち着いて。今後ともよろしくお願いしますね♪」

空には大きな入道雲が水平線まで広がっていた。

さて、この奇妙な三人組が魔王を無事討伐で来たかはまた次の機会に……

THE END

終了です

最後まで読んで下さった方々、誠にありがとうございましたm(_ _)m

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