結衣「京子は私のものなのにどうして」(111)
結衣「他の女の子と喋ってるの?」
おっこ
京子「……え、なに? 急にどったの?」
結衣「はぐらかすなよ。さっきなんで私以外の女の子と喋ってたんだ」
結衣「答えろ」
京子(ゆ、結衣本気で怒ってる……何故に……)
京子「えっと、本当にどうしたの結衣? なんか目怖いけど大丈夫? 思春期特有のイライラとかそういうの?」
結衣「……誤摩化すなよ。何の話してたか答えろ」
京子「昨日やってたアニメの話だけど……」
結衣「それは私には出来ない話なのか?」
京子「そんなことないっしょ。結衣アニメ嫌いってわけじゃないし」
結衣「じゃあなんで私に話さないんだよ。あの子たちとしなきゃいけない話でもないんだろ?」
京子「それはそうかもしれないけど、友達との雑談なんだから別に……」
結衣「友達? 何言ってるんだよ京子。お前にそんなものいらないだろ」
京子「へ?」
結衣「京子には私だけがいればいいし、私には京子だけがいればいい」
結衣「だから私たちは他の女の子と喋る必要も無い。そうだろ?」
京子「……」
京子「熱は……」スッ
結衣「ねえよ」
京子「えっと、結衣って冗談でそんなこと言うようなキャラだっけ?」
結衣「冗談? 何の話だよ」
京子「またそんなこと言っちゃってー。結衣が私をからかうなんて似合わないよ?」アハハ
結衣「別にからかってるつもりなんて無いんだけど」
京子「な、なんで半ギレなのさ」
結衣「お前が意味分かんないことばっか言うからだろ」
京子「今の結衣さんが言ってることの方がよっぽど意味不明なんですが……」
結衣「京子……お前、本当に私の言ってる事が分からないのか?」
京子「結衣が私のこと大好き、ってことはよく分かったけど」
結衣「私のこと大好きなのはお前もだろ」
京子「お、おう……」
京子(今日はこのキャラで一日過ごすつもりなのか……?)
京子(これが結衣渾身のボケなら、きょっぴー&ゆっぴーの相方として受け止めない選択肢はない……)
結衣「話が逸れたから改めて言うけど、二度と私以外の女の子と喋ったりするなよ」
結衣「分かったな?」
京子「了解であります結衣少佐! 女歳納、少佐の名誉にかけて誓いを果たすであります!」ビシ
結衣「そっか、ならいいんだ。物分かりが良いようで嬉しいよ」
結衣「私も京子に酷いことはしたくないから……」ボソ
京子(な、なかなか真に迫った演技するんですね結衣さん……)
京子(しかししかし、どこまで結衣がこのキャラを崩さないのかは面白そうではある……)
京子(早速からかってみようかなー)ウシシ
京子「ねえ結衣ー」
結衣「なんだ?」
京子「結衣は私のことどれくらいちゅき?」キュルン
結衣「……そんなこと言わなくたって分かるだろ」
京子「いや分かんないよー。結衣そういうこと全然言ってくれないし」
結衣「改めて言うようなことでもないだろ……」
京子「それはそうだけどさ、たまに不安になるんだよね」
京子「結衣は本当に私のこと好きなのかな、って……」
結衣「……」
京子「私は知っての通り結衣のことが大好きで、それこそ結衣が居ないと生きていけないくらい好き」
京子「だからこそ、結衣の気持ちと私の気持ちが釣り合ってるのか……それが知りたいの」
結衣「……」
京子「ねえ結衣、教えてよ……結衣がどれだけ私のことを大切にしてるのか、結衣だけの言葉で証明して……」
結衣「……」ギュ
京子「……え?」
京子「ゆ、結衣? なにして……」
結衣「今までの私の態度で伝わってないなら、言葉なんかじゃ伝わらないだろ……だから」
結衣「身体で教えてあげる」ボソ
京子「!?」ドキン
京子「きゃあああ!?」ドン
結衣「った……いきなり何するんだよ!」
京子「いきなり何言いだすんだよ!?」カァァ
結衣「はぁ? どれだけ好きなのか証明しろって言ったのは京子だろ」
京子「そ、それはそうだけど……」
結衣「さっきのは普通に受け入れる場面だと思うんだけど……」ジト
京子「いやいやあり得ないって」
結衣「部室でするのは嫌なのか?」
京子「ぶ、部室だからとかそういう問題じゃなくてですね……」
結衣「ならどういう問題だよ」ムス
京子(か、からかうつもりが手玉に取られてる……ここまで徹底してくるとは……)
結衣「なあ京子……あんなこと言われると、私も我慢出来なくなっちゃうんだけど……」
京子「い、一応訊いとくけど、何を我慢出来なくなっちゃうの……?」
結衣「言わせるなよ……分かってるくせに……」スッ
京子「ゆ、結衣さん……? あの、顔が近いんですけど……」
結衣「近づけてるんだから当たり前だろ……っておいコラ。逃げるな」ガシ
京子「いやいやそれは無理な相談で……」
結衣「もしかして無理やりされるのがいいのか?」
京子「なんでそうなるの!?」
京子「って、ちょ、まっ。押し倒そうとしてしないで!」
結衣「誘うようなこと言っておいてお預けは無いと思うんだけど」
京子「ゆ、結衣がそういうキャラなのは分かった! だからそこまでしなくていいから!」
結衣「キャラ? 何の話だよ」
京子「そういうのもいいから……」
結衣「意味分かんないこと言うな。ほら、顔こっちに向けろって」ググ…
京子「だだ、誰か助けてーー!! 結衣に乱暴されるーー!!」
寝るわ。13時頃に残ってたらぼちぼち書いていきます
ほ
結衣「乱暴とか人聞きの悪いこと言うなよ。あと暴れるな」
京子「まま、待って結衣! 本当に分かったから!! だから落ち着け!」
結衣「お前が落ち着け。声震えてるぞ」
京子「結衣のせいでしょ! って顔が近い!?」グイ
結衣「どうしてそんなにも嫌がるんだよ。いつもなら甘えた声出してそっちからおねだりしてくるのに……」
京子「何の話!?」
結衣「あかりたちならまだ来ないから大丈夫だって。だから」
京子「ちょ、ちょっと結衣っ、本当にやめっ」
結衣「ん……」チュ…
京子「きゃああ!?」ベシ
結衣「……おいコラ」
京子「なな、何してるの!? ねえ何してるの!?」
結衣「京子にキスしてるんだよ」ググ…
京子「だからなんで半ギレなの!? ってやめろアホー!!」
ギャーギャーギャー
櫻子「なんだか中が騒がしい……」
向日葵「船見先輩と歳納先輩の声がしますが、一体何をして……」
櫻子「二人が喧嘩してるのかも! 早く止めないと!」ダダッ
向日葵「いやいや、あのお二人方に限ってそんなこと……」
ガラ
櫻子「先輩たち! 喧嘩はやめ……て……」
向日葵「どうしましたの櫻子? 一体何が……」
向日葵「なっ……」カァァ
向日葵(と、歳納先輩が船見先輩に押し倒され……!?)
京子「ひまっちゃん! 櫻子ちゃん!!」パァァ
櫻子「ど、どうしたんですか二人とも……? そんなにもくっついて一体何を……」
向日葵「すす、すみません先輩方!! すぐに出て行きますからどうぞごゆっくりなさって……!」
京子「ま、待ってひまっちゃん!」
向日葵「え?」
京子「助けて!! 見ての通り結衣がおかしいの! さっきから変な事されそうになってて……!」
向日葵(そそ、そういう展開ですの!?)
櫻子「えっと、船見先輩は歳納先輩に何しようとしてるんですか……?」
結衣「……」
櫻子「船見先輩……?」
結衣「良からぬ勘違いをされてそうだから言っておくけど、別に何もしようとしてないよ?」
京子「!?」
結衣「ちょっとバランスを崩してこうなったってだけだから」
櫻子「あ、そうなんですか」
結衣「古谷さんも、コイツの冗談を真に受けるのはやめてね」アハハ
向日葵「え? あ、そ、そうですわよね。船見先輩に限ってそんなこと……」アハハ
京子「だ、騙されないで二人とも! 私はさっきまさに結衣に襲われてて……!」
結衣「はいはい。分かったからその辺にしとけって」ハァ
京子(な、なんて白々しい……!)
結衣「ところで、二人は一体何の用でここに来たんだ?」
櫻子「あかりちゃんに借りてた本返しに来ました!」
結衣「そうなんだ。今はあかりいないから、代わりに私が渡しておくよ」
櫻子「本当ですか!? ありがとうございます先輩!」
向日葵「お手数おかけして申し訳ありませんわ」
結衣「別にいいよこれくらい。それはそうと、さっきここにGが出てたから早く出てった方がいいよ?」
向日葵「G!?」
結衣「ああ。さっきもそいつを仕留めるために騒いでてさ」
結衣「ちょうど古谷さんが居るあたりに逃げたような……」
向日葵「ささ、櫻子、生徒会の仕事も残ってますし早く帰りますわよ」
櫻子「えー、せっかくここまで来たんだしG退治手伝って……」
向日葵「そんな暇はありませんわ! ほら行きますわよ!」グイグイ
櫻子「ちょ、まっ、引っ張るなって!? おい!」
向日葵「それではお二人とも、私たちはこれで」
櫻子「また来ますねー。ってだから引っ張るな!!」
ギャーギャーギャー
京子「……」ポカーン
結衣「さて、と……これで邪魔者は居なくなったな」
結衣「あかりや綾乃たちはともかく、あの二人は予想外だったな……次からはもっと入念に……」ブツブツ
京子(も、もしかして……G云々ってあの二人を追い出すための口実で……)ゾク
結衣「そうだ、そもそもここの鍵をかけておけば最初から……」
京子(すっごく嫌な予感がする……今の結衣の様子から考えるに、ここで逃げ出さないと大変なことに……)
結衣「……」テクテク
京子「すす、ストップ! ……な、何しようとしてるの?」
結衣「部室の鍵かけておこうと思ってさ。ほら、不用心だろ?」
京子「あかりたちが入れなくなったら困るだろうし、締めるのはやめとこうよ……?」
結衣「大丈夫だよ。今日はあかりたち来ないから」
京子(な、なにその意味深な発言……)
結衣「なあ京子。さっきあの二人に助けてって言ったけど……あれってどういう意味なんだ?」
京子「へ?」
結衣「京子を助けるのは私の役目なのに……それをどうしてあの二人に頼むんだよ」
結衣「そもそも私にキスされそうになって助けてって……おかしいだろ」
うお残っとる
ID:+hJZRxb40で再開します
京子「無理やりキスされそうになったんだから普通の反応だと思うんだけど……」
結衣「……私とキスするのは嫌なのか?」
京子「いやいや、そういう問題じゃなくて」
結衣「じゃあなんなんだよ」
京子「結衣、そのキャラもういいから……」
京子「お腹いっぱいっていうか正直しんどくなってきたっていうか……」
結衣「京子こそそうやって話をはぐらかすのやめろよ。嫌なら嫌ってそう言えばいいだろ」
京子「えっと、もしかして怒ってる……?」
結衣「この流れで怒らない方がおかしいだろ。自分がしたこと考えなよ」
京子「私はただ結衣のギャグにノッてあげただけで……」
結衣「……なんだよそれ。お前は私のこの気持ちが冗談だと思ってるのか?」
京子「冗談じゃなかったら結衣の言ったこと全部笑えなくなっちゃうじゃん」
結衣「……」
京子「ゆ、結衣さん……?」
京子(や、ヤバい……この感じ、結衣が本気で怒った時の雰囲気で……)
結衣「……」スッ
京子「ど、どうしたの結衣……?無言でこっちに来られるとすっごい怖いんだけど……」
結衣「……」ユラ…
京子「あの、何か返事を……」
結衣「……」ユラ…
京子「ゆ、結衣……」カタカタ
結衣「京子……」
結衣「帰るぞ」
京子「……へ?」
結衣「最終下校にはまだ早いけど、今日はあかりたちも来ないんだし娯楽部の活動は終わりでいいだろ」
結衣「それこそ私たち二人だけならここよりも家の方が何かと都合がいいしな」
京子「……」
京子「え、えっと……何もしないの……?」
結衣「こんな場所で何をするんだよ。ほら、早く帰るぞ」
京子「お、おう……」
京子(なんだこのとてつもない肩透かし感は……)
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