男「○○から転校してきました、男です!よろしくお願いします!」(24)

男「よろしくお願いします!」

先生「転校生の男君だ。この町に来てからまだ2週間らしい。みんな仲良くやるんだぞ。」

女2「アイツ結構イケメンじゃね?w」

女3「だよねw」

先生「えーっと、女の隣の席が空いてるな。女、よろしく頼んだぞ。」

女「はい…」

男「よろしくね女さん」ニッコリ

授業中…

男(やっべ教科書忘れた)

男「先生!教科書忘れちゃいました!」

先生「まあ、転校初日で慌ただしかったししょうがないな。女さんに見せて貰いなさい」

男「は~い!女さんお願い、見せて><」

女「うん…」

女(実は私はこの男を知っている。2日前の事だ)

男「おばあさん、この坂道は辛いでしょう?買い物袋持ちますよ」ニッコリ

おばあ「やあ、ありがとうねぇ。今時こんな子がいるとはねえ」

男「いえいえ、当たり前のことをしただけですよ」ニッコリ

このニッコリした笑顔がとても記憶に残っていた。

昼食~

男「女さん、一緒に食べない?」

女「えっ、まあいいけど…」

男「」パクパク

女「」モグモグ

女(気まずい…)

女(そうだ、あの事でも聞いてみるか)

女「ねえ、男、くん?おととい、○○スーパーにいなかった?」

男「うん、いたよ。でも、どうして?」

女「い、いやあちょっと見かけてさ。おばあさん喜んでたね。」

男「見てたの!?」

女「え、まあ、うん。何かまずかった?」

男「いやあ、なんか恥ずかしいなあ」テレテレ

女「なかなかできないことだよ。すごいじゃん」

男「いやいや、当たり前のことをしただけだよ」ニッコリ

またその笑顔か。

その日を境に、私たちはよく喋るようになった。

男「女さ~ん!」

女「ん?どうかした?」

男「宿題見せて!」

女「ええ、またあ?」

男「お願い!」

女「仕方ないなあ…。明日はやってくるんだよ?」

男「うん!ありがとう!」



先生「おい!転校生!宿題を写したのはバレバレだぞ!」

クラスメイト「」オトコヲミル

男「な、なぜバレた…!」

クラスメイト「アハハハハ、ウケルー」

女「」ニヤニヤ

男(い、いつの間に…)

またまた昼食~

男「~で、日本はなー」

女「男くんは本当に歴史好きだね~」

男「あ、ごめん?ちょっと熱くなりすぎたかな?」

女「ううん、男くんの話面白いよ!」

男「そう?なんかありがとう!」

女2「なんか最近あいつら仲いいよな」

女3「だよねw」

女2「なんかジェラシー感じるわ~」

女3「え?もしかして男の事好きなの?」

女2「シッ、黙っとけよ」

女3「かしこまりー」

女2「女のやつ、男が来るまでは無口だったのに急に喋るようになったよな」

女3「だよねw」

女2「ちょっと女にかまかけてみっか」

女2「おい、女」

女「ひゃいっ?何かな?」

女2「お前最近男と仲良いよなー、付き合ってんのか?」

女「えええ?そそそ、そんな事はなななないよ」アセアセ

女2「ふーん、ならいいんだ」

女「う、うん…」

女(なんで女2さんはあんな事聞いてきたのかな…。男くんはただの友達で…
ーーあの笑顔が脳内を巡る
友達…)

男くんは学校生活で初めて出来た友達だった。
引っ込み思案で、内向きな性格な私とは正反対な明るく元気な男くん。

時には私が男くんのような人と一緒に居てもいいのかなと、考えたりもした。
というか、聞いちゃったかな。

女「ねえ、男くん?」

男「ん?どうした?」

女「私、男くんと一緒に居て、いいのかな…?」

男「…え?どうしてそんなこと聞くの?」

女「いやあ、男くんは明るいし、転校仕立てなのに友達たくさんいて…。私とは正反対じゃない?」

男「それがどうかしたの?僕は女さんと居ると楽しいし、友達がなんやらで人を見たりしないよ?」

女「そう?ならいいんだけど…。何か変なこと聞いちゃってゴメンね!」

男「ううん、気にしないで」

男くんは否定しながら、若干表情がこわばっていた。

女3「なあ、女2」

女2「ん?」

女3「ちょっと言いづらいんだけどさ、うん」

女2「なんだよ早く言えよ」

女3「男、最近朝いつも女と登校してるぞ」

女2「あ!?何ぃ?やっぱあいつら付き合ってんのか?」

女3「多分…な」

女2「糞ッ、女の奴、このアタシに嘘つきやがったな」

女2「おい女っ!」

女「ひぇいっ?何かな?」

女2「おめえ男とやっぱり…」
(いや待てよ。コイツ友達いないみたいだし、上手くやったら騙せるんじゃないか?)

女2「あのさあ、実は私、おとといから男と付き合ってんだよね。
勝手に人の男とイチャイチャするのやめてくれないかな?」

女「えっ?そうだったん…ですか?」

女2「後さ、男、女の事正直迷惑だって言ってたからさもう付きまとわんなよ」

女「え……?」

女2「まあそんだけ、今度男に色目使ったらどうなるか分かるよな?」

女「はい…ご、ごめんなさい。」

女2「チッ、わかればいいんだよクソが」

女(男くんが女2さんと?そんな。でも女2さんは可愛いし私なんかじゃ相手にならない…よね?
って私、男くんと付き合ってる訳でもないのに何言ってるんだろ…)

男「やっほー、女さん!」

女(喋らない方がいいよね…)

男「あれ?女さん?おーーい」

女「…ごめんなさい」

男「う、うーん。体調でも悪いの?」

女「大丈夫だから…
今日はちょっと1人でいさせて」

男「わ、分かった。まあなんかあったら言ってね!」

男くんの優しさが胸に突き刺さる

女(男くんはたぶんいつも1人でいる私に気をかけてくれているだけなのだろう)
(だから、正直な所私が男くんに喋りかけたりするのは迷惑なんだろう)
(やっぱり、夢を見過ぎたのかな。こんな私に仲のいい友達が出来るなんて)

女2「作戦は上手く行ったみたいだな」

女2「男はアタシのものなんだから…」


それから3日が経った。

私と男はその間一言も喋らなかった。

男くんは喋りかけてきたが、私は自分に話しちゃダメと言い聞かせ、避けるように過ごした。

しかし、今日の男くんは違った。

男「女さん…いや女、ちょっとこっちこいよ」
男くんはそう言い、私の腕を引っ張っていった。

ーー廊下

男「女さん、何で最近僕を避けるの?僕何か悪いことしたかい?」

女「いや、なんでもないの」

男「嘘つけ、何かあるんだろ?答えろよ!」

男くんにしては強めの口調で私を問い詰めた。

女「実はね…なんだ」

男くんの口調に驚いてしまい、女2さんから聞いたことなどをありのままに話した。

男「女2の話を信じたの?」

女「う、うん…」

男「まず、僕と女2は付き合っていない、ここから大間違いだ。
それに僕は女さんにそういうつもりで話しかけてるんじゃない」

女(付き合っていないことがわかりホッとした気がした)

女「じゃあなんで私なんかに話しかけて…」

男「そ、それはなあ…」

女(やっぱり私を安心させる為の嘘だったのかな?そんな考えが頭をよぎった)

男「・・・ああ、もう!!

僕は女さんの事が好きなんだよ!」

教室にも聞こえるくらいの声でそう言った。多分聞こえていただろう。

女「ほ、本当…に?」
頭が混乱した。異性にこんなことを言われるのは生まれて初めてだった。

男「こんな事、嘘で言うわけないだろ!」

頭がとろけるかと思うほど嬉しかった。

男「それで女さんは俺の事どう思って…」

女「だ、大好きです!!」

思えば勝手に口から出ていた。
心の中に秘めていた、この気持ちを。

女「でも私、男くんのことを疑って、変に考えちゃったよ…。本当にごめんなさい」

男「ううん、いいんだ。もっと早くに僕が気づいていれば良かったんだから」

彼はどこまでも優しかった。

男「・・・これからも、よろしくね女さん!」ニッコリ

彼はそのとっておきの笑顔でそう言った。

女「こちらこそ!」

私は彼に負けないくらいの笑顔でそう言った。


「終わり」

22
そうしようと思ったんだが、出来なかったよ
力不足でした

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