浩一「はァ…?インフィニット・ストラトス?」 (822)

『???』

浩一「く…うッ、おおおおおおお!?」

浩一(お…落ちる!光の中に…!!)

浩一(同じ転送フィールドのぶつかり合い…これも石神社長の時と同じなのか!?)

浩一「それならァ!カウンターナノマシン起動、オーバーライドでここを抜け出して…」




浩一「………ア、アレは、なんだよ」

ラインバレル「」

マキナ「」

浩一「ヒトマキナのボス…と、ラインバレルが、もう1機…」

浩一「ひ、光が…広がって…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392212329







『上空』

浩一「ッ………こ、ここは」

浩一「…!そ、空ァ!?ラインバレルが落ちてるのかよ!?」ゴォォォォォ

浩一「や、やべェ…スタビライザーを展開しても間に合わねェ!あの、ホールに…」

浩一「突っ込んッ、でッ!!」



一夏(――――年2月、俺は踏み越えた境界でただ戸惑い)



『ホール内』

一夏「ん?天井から部品?壊れてんのか、あぶねえな…!?」キンッ…カンッカンッ

一夏「な、なんだ…熱源反応、上だって?デカい!?」ゴゴゴゴゴゴ

一夏「う…おおッ!!」ゴガシャァァアア

ラインバレル「」バシュゥーー

一夏「ロ…ロボット、何か開いた…中に誰かいるのか!?」

浩一「いっ…てェー、誰か…いるのか?」

浩一「…ん?アルマ?」

一夏「こ…高校生?」



一夏(そして、踏み越えた境界でアイツと出会った)

浩一(加藤機関の人かな…ちょうどいいな)

浩一「ここ日本だろ?あんた日本語しゃべってるし」

一夏「お、おお…そうだけど」

浩一「にしても加藤さんも相変わらず秘密主義だなァー、こんなモノ作ってるのまだ秘密にしてるなんて」ペシペシ

一夏「ちょ、あんま触んない方がいいぞ…これ人のなんだから」

浩一「いいんだよ俺は関係者なんだし、こっちも新品なのか?」ペタ…

浩一「……!?ッ!!ッァ…」

一夏「お、おい!大丈夫かよ!?」

浩一「………………」

ラインバレル「」ゾロゾロ

一夏「ロボットから…触手が?ISに、刺さっていく!?」

ISコア(………!?…!!?)

ISコア(…LINE…BARRE……L)

浩一「…は、ッ?なんだよこれ」

一夏「…お前、自分がしたことわかってないのか?」

IS(ラインバレル)「」

浩一「ち、小さいラインバレル…?」

一夏「…ISが、あのロボットそっくりに変身した…信じられねぇ、何から何まで違うのに」

一夏「まるで生き物みたいに…形を、IS自身が作り変えやがった」

浩一(…ナノマシンを注入する管が、出てる?)

浩一(このアルマに、ナノマシンでも注入した…ってのかよ、そんなコトしてなんになるんだ)

浩一(ラインバレルは、何を考えてこんなコトを…)ペタ

一夏「おい!またロクなことにならないんだから触るなっ…て」

浩一「…は?」

浩一「…な、なんだよコレは!小さいラインバレルが、俺なのか!?」

一夏「…お前も、だったのか…はぁ」

一夏「男でISを使えるのは…」

浩一「…あのさァ、そのISってのは「何の騒ぎですかこれは!?」

浩一「あ…そうか、デカいラインバレルが天井破ってたのか」

一夏「もうどうなってんだよ…?お前なんなんだ?」

浩一「俺は…早瀬浩一、だケド」

一夏「そういう事じゃなくて…もういいや、織村一夏だ、よろしく」

浩一「お、おう…」






浩一(なんて感じだったよな、あの時は…)

浩一(その後一夏だけは試験とやらを受けたケド、俺は試験官がいなくなって受けられなかったし)

浩一(なんかめちゃくちゃ世間に騒がれてるらしいし、利用価値があるのかなんなのかは知らないが妙な学園に入学させられるし)

浩一(極めつけは…ここが俺の知ってる日本じゃないと来た、年も風景も技術も、なにもかもがおかしい)

浩一(マキナが存在しなくて、代わりに…)

浩一「…なんつったっけな」ポツリ

一夏「IS学園…か、とんでもない事になったよなぁ」

浩一「そうそれだ、ISって結局なんなんだよ」

一夏「パワードスーツだよ、女にしか使えない…はずなんだけどなぁ」

浩一(IS学園とやらは全寮制で金を支払う必要もない、やたら大きい国の機関らしい…)

浩一(加藤機関もないし大金入ったキャッシュカードは使えない、現状俺には何もないからそこに身を寄せるしかない)

浩一「しかし…いいのかよ、新学期まで家貸りさせてもらって」

一夏「いいんだよ、だいたい浩一は自分でバイトして金稼いで来てるじゃねーか…場所と布団貸すだけなら文句言わねーよ」

一夏「それに…行くあてのない奴を黙って放っておくなんて、できないしな」

浩一「…いいヤツだよな、お前」

一夏「まーな」

一夏「それにさァ、…俺も、不安だからな」

浩一「IS学園が、か?」

一夏「女しかいない所なんだぞ…不安に決まってるだろ、もの珍しさで何されるかもわからない」

浩一「大丈夫だろ、そんな心配するコトじゃねェさ!珍しいっつっても、一人ならまだしも二人いる」

浩一「逆に女子達に囲まれてナイスな展開だ、って考えてみりゃいいさ」

一夏「…そうか、お前もいいコト言うよな」




浩一「だからまず不安ならさァ、昨日ゴミ箱にブチ込んだ学園の教本取ってこいよ」

一夏「…あれ、電話帳じゃなかったのか」



浩一「とにもかくにも予習だ、ISなんてワケわかんねェモノ学ばされるんだからな」カリカリ

一夏「だな、教本ゴミ箱シュートとかやってた俺がバカだったよ…俺、一応模試はA判定だったんだぜ」カリカリ

浩一「俺は推薦組だったよ、2ヵ月でなんとか間に合わせねェとなァ…」カリカリ

一夏「…浩一、もしかして俺より頭良かったのか」カリ…

浩一「お前バカにしてんのか!俺はこれでも優等生なんだよ!」




浩一(ラインバレルは…持ってかれちまったなァ、デカい方も小さい方も)

浩一(マキナについて知らないような奴らなら、どうにも手出しなんてできるワケないと思うケド)

一夏「一段落っと…なぁ、お前もワケわかんない事言ってたよな、『ラインバレル』ってなんだよ?」

浩一「…あのロボットの名前だよ」

一夏「アレなんなんだ?お前がパイロットなんだろ、どうしてあそこに突っこんできたんだ」

浩一「知らねェよ、気付いたらあの上にいたんだ…頼んだって乗らせねェからな」

一夏「乗りたいとも思わねェな、色こそ白だけどさ…なんかちょっと不気味だったんだよ、鬼みたいで」

浩一(…言えてるなァ)




浩一「へぇ…すげェな、絶対防御なんてのがあるのか」カリカリ

一夏「シールドとそれが無かったらスポーツにならないよなァ、持ってんのは武器だし」カリカリ

浩一「特に何も付けなくても飛べるってのもスゴいな、そりゃ強いワケだよ…つかそろそろ夜だな、飯頼む」カリ…

一夏「お前料理スキル皆無だよな…まったく」ガタッ

浩一(ラインバレルほどじゃないと思いたいケドなァ…デカさ違うし)



一夏「なァ、ちょっと聞いてくれよ」カリカリ

浩一「なんだよ?」カリカリ

一夏「俺達は一応IS学園に入ったら高校1年に近い扱いになるわけだろ」カリカリ

浩一「…そうだな」カリカリ

一夏「浩一も…高1になるんだぜ」キリッ

浩一「…おう」

一夏「………」

浩一「………」カリカリ






『4月 IS学園』

アレガウワサノ…ザワザワ

一夏「…とうとう来たな」

浩一「ああ…お互い、ベスト尽くそうぜ」

一夏「…よし!改めて覚悟が決まったぞ、どのみちもう戻れないんだしな!」

浩一「ナイスな意気込みだよ!3年間うまくやってこうぜ!」

一夏「おうともよ!」



浩一(…ホントは今すぐにでも帰りたいケド、まだどうにもならない)

浩一(帰る方法なんて見当たらない、…それを探す為にもIS学園に来たんだ)

浩一(それにこの世界を無責任にかき乱してそのまま帰るなんて、正義の味方のやることじゃねェしな)

浩一(…俺も、気合い入れていかねェと!)

今日はここまでです
ファクター弁はうまく使えてるでしょうか…あと浩一も一夏も原作に寄せられてたでしょうか
一夏は原作の特徴持たせつつ変えてるつもりですケド、今後も浩一とのいろいろで変わると思います

今後の更新ですが、金曜夜~日曜夜までは完全に更新しません
別スレを書きに行きます

それでは、ありがとうございました

金曜夜~日曜夜「までは」でなく金曜夜~日曜夜「は」でした
失礼しました、明日は更新します

向こうも実は私のです
地の文めんどくさかったのでhtml依頼出して台本形式でやろうと思ってここを建てました

ファクター弁難しいですね、原作だと感情の動きがない時は使ってないかな?
それでは続きいきます

浩一(とは言ったケドさ)

山田「おー…お、織村一夏くんっ、自己紹介、お願いできるかな」

一夏「は、はいっ!?」

浩一(あれだけ気合い十分だったのに、なんでもうガッチガチになってっかな…)

一夏「お、織村一夏です…よろしくお願いします」

一夏「………」

一夏「…えーと」

浩一(おい黙るなよ!なんか言うコトあるだろ!?)チラッチラッ

一夏(ア、アイコンタクト…助かるぜ浩一!箒の奴は目ぇそらすってのに!)

箒「………」

一夏「えー…そう!趣味はサボテンの飼育と株分け…じゃなくてですね!」

「サ、サボテン…?」

「男のIS操縦者って、変なんだなぁ…」

浩一(あ、ダメだなこりゃ…)

一夏「えー…い、以上でいってぇ!?」スパァン!

千冬「挨拶も満足にできんのかお前は」

一夏「いや!千冬姉、俺は」

千冬「織村先生と呼べ、馬鹿者」

一夏「はい」

「え…?千冬姉って、織村って、まさかあの千冬様の弟…?」

ザワザワザワ

浩一「おい、マジかよ…姉貴がいるなんて聞いてないぞ?」

千冬「SHRは終わりだ、諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で体に染み込ませてもらう」

千冬「いいか?いいなら返事をするんだ」

浩一(…なんか、森次さんに似た雰囲気の人だな)

「お」で終わっちゃったなら多分殆どのクラスメイトの自己紹介が出来てないんじゃ





浩一「一時間目どうだ?予習の甲斐あったろ?」

一夏「そうだな…意味不明な言葉はなかったな、一か月前の俺らじゃドギツかったろうなァ」

浩一「まァ、それよりキツいのは…」

浩一「視線、だよなァ」ヒソヒソ

一夏「…そうだな、油断したらすぐにでも質問攻めに遭いそうだ…ん?」ヒソヒソ

箒「…ちょっといいか?こっちへ来てくれ、一夏」

浩一「…知り合いか?一夏」

一夏「そうだな、悪いケドちょっと外すぞ」

浩一「あっ、ちょっ…と」

浩一(一夏があいつと廊下に出た…ってことは)

ゾロゾロゾロ

「早瀬浩一クン…だっけ?織村クンとはどういう関係なの!?」

「なんでISを動かせたの!?」

浩一「や、やっぱり…」

>>30
原作に忠実にしたら原作で省かれてました
い、1時間目の始めあたり使ってみんな自己紹介したってことで(震え声)



一夏「お前も久々だよな、6年ぶりか?」

箒「…すぐわかったのか?」

一夏「覚えてるよ、髪形も一緒だし、幼馴染だから」

箒「…あいつ、早瀬とはどういう関係なんだ」

一夏「ちょっと2ヵ月一緒に暮らしてたんだよ、あいつにも色々事情があるんだ」

箒「一緒に!?お、お前!!」

一夏「バカ、そういうのじゃねぇよ!詳しく聞きたいなら浩一に直接訊けばいいだろ!」

一夏「…そういや、剣道の全国大会で優勝したんだったよな!凄いじゃないか」

箒「そんなことまで知ってたのか」

一夏「知ってちゃいけないのかよ?…ISではどうか知らないケドさ、剣道じゃ日本一強いのはお前なんだろ?自信持って行こうぜ」

箒「い、一夏…?」

一夏「もう授業だな、戻るぜ」

箒(…一夏、あんな気の利いたコトを言えるヤツだっただろうか)

箒(それでも…私のコトを、励ましてくれたんだな///)



一夏(めっちゃ睨まれてるんだが…なんだあの赤い眼)

浩一(テメェ恨むぞ一夏…)

今日はここまでです
明日は夕方に少し更新します

漫画版IS買いました
あの妙ちきりんなパワードスーツがラインバレル9巻ばりの空中戦をするのを期待していました



止め絵ばっかりでした
再開します

一夏(浩一の二の舞は避けたい…!俺は少なくともそういうコトには巻き込まれたくない!)

浩一「じゃあちょっと二時間目終わったしトイレ行くぜ」ニヤァ

一夏「やめろ馬鹿!!」

セシリア「…ちょっとお二人方、よろしくて?」

浩一「え?」

一夏「へ?…どういう用かな?」

セシリア「まあ!なんですのそのお返事…わたくしに話しかけられたのですからそれ相応の態度が~~」クドクド

浩一「アイキャンノットスピークイングリッシュ」

セシリア「…は?」

浩一「あ、日本語話せるのか…」

セシリア「…私をバカにしておりますの!?このイギリス代表候補生!セシリア・オルコットを!!」

浩一(うわめんどくせェな…そういや自己紹介でもなんか長々と喋ってたよな)

一夏(代表候補生なのはスゴいけど…どうも面倒な人だな)

セシリア「…あなたがたの私に対する認識が甘いようですわね」

セシリア「いいですか…私はエリートでしてよ、試験で教官を倒してしまうほどには!」ドヤッ

一夏「あ、それだったら俺もそうだよ」

セシリア「は………?」

浩一「ありゃ倒したんじゃなくて自滅だろ、ウソつくなよ…」

一夏「いや、これぐらいの啖呵は必要かなって」

セシリア「わ、わたしだけだと聞きましたが…」

一夏「女子の中では、なんじゃないかな」

セシリア「そんな馬鹿な話がありますか!だいたいISを初めて触った…それも男が!教官を倒したなどと」

浩一「ちょっとあんた頭冷やした方がいいんじゃないかな」

セシリア「黙ってなさいあなた!見ていましたわよあなたが赤いカラコンを付けたり外したりするのを!」

セシリア「あなたのような不良にしても中途半端な男は…」

キーンコーンカーンコーン

セシリア「…覚えていなさいあなたたち!」

一夏「あ、おい…フッかけといてそりゃないだろ」

浩一(ファクターアイ見られてたのか…)

千冬「では3時間目は実戦において使用する各種装備の…いや、その前に1つあったか」

千冬「再来週行われるクラス対抗戦、それに出る代表者を決める」

千冬「代表者…有り体に言えばクラス長だな、今後は対抗戦だけでなく生徒会活動にも参加してもらうこととなる」

「はいっ!私は織村君がいいと思います!」

一夏「えっ」

「私もそれがいいと思います」

一夏「ちょ」

浩一「俺もそれがいいと思いまーす」

一夏「浩一!やめろ!」

千冬「自薦他薦は問わない…と言うつもりだったがこれでは意味がないな、他にはいないか?いなければ当選だ」

一夏「ちょっ、ちょっと待って…俺はそんな」

セシリア「納得がいきませんわ!!」

一夏(ナイスな展開だよ!)

セシリア「男がクラス代表だなんて…そんな!1年間全校に恥を晒せとおっしゃっているのですか!?」

一夏(ん?)

セシリア「実力から言えば私がクラス代表になるのは当然のはず!それがどうしてこんな極東の猿に!」

一夏(………なんだよ、こいつ)

セシリア「大体こんな後進的な文化の国に暮らすなんて私は苦痛で」

一夏「おい…あんた―――」

ダンッ!!

セシリア「つ、机が凹んで…」

浩一「…俺もクラス代表やります」

一夏「…浩一!?」

千冬「…候補は織村とオルコット、それと早瀬という事だな」

浩一「代表候補生さんさァ」

セシリア「な…なんですか」

浩一「喧嘩売ってんだろ?上等だよ、どうせさっきからアンタのコトは気に入らなかったんだ…」

浩一「テメェごとき、俺が叩き潰してやる!!」

セシリア「…あ、け、決闘ということですわね!?ちょうどいいですわ、私の実力を」

一夏「あのさ」

セシリア「っ!?な、なんですか!」

一夏「言いたいコト全部浩一が言ったケドさァ」

一夏「俺も、だいぶ腹立ってんだよ…!!覚悟しろよな」

セシリア「…っ!!」

千冬「威勢がいいのは良い、だがお前が壊した机をどうしてくれるんだ?馬鹿者」スパァン!

浩一「いってェ!?」

浩一(な、ファクターなのに…!?バケモンかこの人!)

千冬「1週間後の月曜、第3アリーナで織村・オルコット・早瀬の3人で模擬戦を行うこととする」

千冬「総当たり戦だ、勝った数の多い者がクラス代表となる、いいな?」

浩一「…俺はハンデつけなくてもいいんですか?」

セシリア「…ジョークですか?あなた」

浩一「いくらでも付けてやるよ、アンタには負ける気がしないんでね」

セシリア「…この、男子風情が」ギリギリ

千冬「調子に乗るな、ISの操縦自体初めてになる奴が何を言っている…全力でやってもらう」

一夏「そうこなくちゃな」

浩一「…お前も乗り気じゃねーか」ボソッ

千冬「話はまとまったな?それでは授業を始める」





一夏「あの金髪お嬢様…絶対潰してやる」

浩一「俺もそう思う、ケドさ」

一夏「…なんだよ、怖気づいたのか?」

浩一「俺とお前も戦うことに、なるんだよな」

一夏「…あ」

浩一「…ま、よろしく頼むよ」

一夏「…言っとくが俺は剣道もそこそこできたぞ、手ェ抜かないからな」

浩一「上等」

山田「二人とも!ちょっと耳を貸してください…寮の部屋割り、決まりました」

浩一「…どうなってるんすか?女子と相部屋とかはさすがに無理なんすけど」

山田「大丈夫です!一人ならまだしも二人だったのでなんとかねじ込めました!」

一夏「そりゃよかった、箒の部屋に乱入でもしたらどうなることかわからないし」

山田「荷物は千冬さんの方で、生活必需品だけは手配させたそうですケド…」

浩一「潤いねぇなー…」

一夏「千冬姉の手配じゃ仕方ないな、行こうぜ浩一…もう休みたい」

山田「道草くっちゃダメですよー!」

浩一「こっから寮までそんなに距離ないっすよ」

浩一「悪いちょっとトイレ、先行っててくれ」

一夏「おう任せろ」



一夏「1025号室…だよな、あれ?開いてる?」ガチャ

浩一「ふー…おい一夏そこちが…」

箒「い、い、いちか…?」

浩一「」ダッ

一夏「な…が」

箒「………」ズンズン

一夏「あ”き…おっぱ…ちがっ」ドガァッ

箒「やっぱり!お前は!最低だっ!!」バタン

一夏「い…今の箒だよな…!?なんで1025号室≪こんなトコ≫に!?」

浩一「そりゃお前が部屋を間違えてるからだよ…はァ」

浩一(デジャヴを感じる…)

今日はここまでです
ハーレムオブアイアン(一時期)とハーレムストラトス同士仲良くすればいいんじゃないんですかね
結構気が合いそうだし浩一と一夏の絡みは多くなると思います
ありがとうございました

ヴァリアブルカステラバインダーを展開する千冬さんかわいい
再開します

『翌日』

早瀬「…だからさ、俺はともかくお前はたぶんアレで戦うことになるだろうな」

一夏「打鉄か、刀1本で戦うとなるとキツいな…相当巧く寄って、離れさせないようにしないと勝てねぇ」

一夏「…あいつの専用機はガチガチの遠距離戦型らしいし、こりゃかなり難しいな」

早瀬「俺はラインバレルがあるからともかくなァ」

山田「は、早瀬クン、織村君、ちょっとこっちへ…」

早瀬(…模擬戦のことだろうな)



山田「えー、まず織村君なんですけど、専用機が届くことになりました!よかったですね!」

早瀬「マジ!?良かったじゃないか一夏!」

一夏「…ちなみに、その専用機の仕様は?」

山田「…近接ブレード1本だそうです」

一夏「………」

早瀬「………」

山田「き、機動性は相当いいみたいですから!大丈夫ですよ、きっと!」

一夏「…まぁ、やること変わんないからむしろ練習しやすいと考えればいいか」

山田「…それで、早瀬クンはちょっとこっちに」

早瀬「俺だけ?…ま、そうか」

早瀬じゃなくて浩一だよ
書式はちゃんと合わせないといけないとあれほど


山田「あなたのIS…ラインバレル、ですね」

浩一「どっかいじりました?」

千冬「見てもらった方が早い、格納庫へ行くぞ」

浩一(あんたいつの間に…)



浩一「…なんら変わりないっすね」

ラインバレル(小)「」

千冬「あのデカブツの方は内部データにも一切の手出しは出来なかった、今は別の場所に安置してある」

千冬「だが、ISであるコイツは別だ」

浩一「ってコトは、こいつに関してはちょっと内部データを覗かせてもらったと」

千冬「その通りだ、こいつ自身のスペックと関連するその他の武装についてな」

浩一「…こいつの起源とかには、触れなかったんですか」

千冬「そんなものは存在していなかったそうだが…」

浩一(助かったァ)

千冬「太刀二刀と装甲の厚いフルフェイス型なのはまあいいとしよう」

千冬「未だ実現していない筈の長距離用荷電粒子砲を標準装備し、装甲は自己再生する」

千冬「ISなのに標準で空を飛ぶことができず陸戦仕様、しかしスタビライザーの展開により音速飛行が可能…」

千冬「極めつけは掌に付いている理解できない原理の武装、これはなんなんだ?早瀬」

浩一「あ、えーっと」

千冬「まだあるぞ、抽出した武装パッケージ案には16本もの刀剣を装備したバインダーにサブマシンガン、ハンドレールガン」

千冬「大型リニアレールキャノンとミサイルポッドを装備した遠距離戦仕様にブースター装備の近接戦仕様」

千冬「…もはやこんな機体はISなどではない、戦争のためだけの兵器だ」

浩一(…やばいんじゃないのか俺、こんなに解析されてるなんて思ってなかったぞ)

あ、あれ?ハインドタンクさんは?

>>71 あれラインバレルの系列機でしたっけ…?



千冬「単刀直入に言おう、お前はこれを何のために使った?」

浩一「………」

千冬「答えてみろ」

浩一「…正義のためです」

千冬「正義?」

浩一「俺達の信じる世界の平和、そのための正義のためにです」

千冬「…お前、何と戦っていた」

浩一「今は話せません、だけど信じてください…俺はこの世界で何もするつもりはないです」

千冬「………」

千冬「いいだろう、ここからはこいつをお前に預ける」

浩一「ありがとうございます!」

千冬「ただし…研究材料としてはまだ利用させてもらうがな」

浩一「…それが想像力を奪って、人を殺さないなら」

千冬「…約束しよう」

一夏「…やっぱ、剣か」

箒「…」スタスタ

一夏「あ、箒…ちょうどいい、話もあるし飯食いに行こうぜ」グイッ

箒「あ、ちょ、おい!?」



『食道』

一夏「うまいうまい」パクパク

箒「…なんだ、お前から話とは」

一夏「…日本一の力を借りたいんだよ、あれだけ啖呵切って逃げられるか」ゴクン

箒「私に剣を教えろというのか!?」

一夏「頼む、もう時間もないんだ」

箒「う…お、教えてやる、だから放課後武道場に来い」

一夏「よし!お前がいれば心強いぜ!」

箒「…て、徹底的に鍛えなおしてやるからな!///」

『武道場』

箒「…しかし、IS同士の練習でなくていいのか」

一夏「ISだって人間の延長だろ、それで俺の乗るISはどのみち剣しかないんだ」

一夏「じゃあ、剣を鍛えた方がいい…と思ってさ」

箒「…そうか、じゃあ来い」

一夏「全力で行くぞ!」





箒「お前の全力はこんなものなのか!?」

一夏「…面目ない」ボロッ

箒「一夏…どうしてしまったんだ、こんなに弱い筈はないだろう」

一夏「…承知の上だったんだよ、だからお前にこうして頼んでるんだぞ」

一夏「俺の剣をまた強くできるのは、日本一のお前しかいないと思ったんだよ、箒」

一夏「俺はこんなところで踏みとどまっていられない!なんとしてもあいつに一矢報いてやる」

箒「…ならこれから一週間ここで三時間、いや四時間だ!続けていくぞ」

一夏「おうよ!!」

箒(一夏…お前、やっぱり変わっていなかったな)

ガン!ガン!バシィッ!

浩一(…お邪魔だなァ俺)

セシリア「あら、奇遇ですわね」

浩一「…何の用だよ、アンタが武道場って」

セシリア「別に…ただ様子を見ておこうと思いまして」

セシリア「決闘となれば、代表候補生としても淑女としても手を抜く訳にはまいりませんから」

セシリア「それにしても関心ですわね彼、あんなに身が入っているとは…真剣でよろしい、男子にしてはよくやっていますわね」

浩一「…アンタにはアンタなりの考えがあるんだな」

セシリア「そういえばあなた、専用機持ちでいらしたとは驚きですわね」

浩一「どういう意味だよ?」

セシリア「いえ?ま、それぐらいのハンデがなくてはこちらとしても拍子抜けだと思いましてね」クスクス

浩一「…言うねェ、後で吠え面かくなよ?代表候補生サマ」

セシリア「ふふふ…一週間後を楽しみに待っていますことよ」

今日はここまでです
熱血ワンサマー爆誕させてしまいました…ああ原作と剥離しちゃう
原作の嫌味っぽい点は消しつつ原作の持ち味を活かしてあげたいんですが難しいですね
ありがとうございました

今日の更新はここまでと言ったな
あれは嘘だ

浩一「…なぁ一夏、倒れたまんまでいいから聞けよ」

一夏「はっ、はっ、はっ…浩一!来てたのか」

浩一「お前どうしてそこまでするんだ?そういうキャラでもなかったろ」

一夏「はっ、はっ、ふー…お前があの時あんなこと言ったからだよ」

浩一「…俺が叩き潰してやるってやつか」

一夏「そう、俺も弱いままじゃいられないって思ったんだよ、女子に負けたままじゃいられないって」

浩一「…そうか、ISがあるから男の立場が弱いのか」

一夏「例え女尊男卑の世の中でも…最後に頼れるのは結局俺達男子だって、ガラでもないケド証明してやりたくなった」

一夏「…女子たちを辱めたいって訳じゃない、ケドさ」

浩一「…いいんじゃねェか?立派だよ、お前さ」

一夏「そう言ってくれると…っ!嬉しいな」

浩一「やっぱ立てないか、ほら体貸せよ」

一夏「ははは…ゲホッ、わりぃ」

更衣室

箒(…あいつは、変わっていなかった)

箒(六年前と比べれば弱くなったかもしれない、だが心は変わってなかった)

箒(今日だって、ふらふらになっても最後の最後まで向かってきた…)

箒(顔立ちも少し精悍なものになっていただろうか…)

箒(…私の気持ちはどうだ)

箒(6年も経って私の気持ちは変わった、だけどあいつは変わっていない)

箒(…6年前のあの恋は、ただの強さへの憧れじゃなかっただろうか?)

箒(………)

箒(いつか、決着を付けなくてはならないんじゃないか)

『翌週』

箒「…一夏、いいのか?ISの練習は一切していないが」

一夏「いいさ、機動性はあるみたいだから一番必要なのは剣だ」

一夏「…しかし、今日までISが届かないとは思っていなかったけどな」

浩一「イチャコラしてないで行くぞ一夏」

箒「な…は、早瀬!」

一夏「俺と箒はそういうのじゃないって!」

山田「き、来ました!届きました!織村君!ISですよ!」

一夏「…よっし、気合い入れていくか!」

箒「一夏!…負けるなよ」

一夏「当然!」

浩一「…それじゃ、準備するかァ」

『格納庫』

千冬「お前の専用機はこれだ」

白式「」

一夏「し、白…」

千冬「すぐにフォーマットとフィッティングを済ませろ…早瀬の試合が終わるまでにな」

浩一「え?お、俺が最初ですか」

千冬「準備をしろ早瀬、向こう側が要望するものだから丁度いいのでそうしてやった」

浩一「…代表候補生サマにわざわざご指名されるとは、ありがたい限りっすね」

ラインバレル「」

浩一「行くぞ、ラインバレル」

千冬「背中を機体に預けてみろ、自動でお前の体に繋がる」

浩一「…はい」

浩一(…すげェ、ファクターの時よりもさらに視界が広がって、全部見える)

浩一(これがハイパーセンサーってヤツか、綺麗に見える、それと力が滾る…)

千冬「行けるか?では行け」

浩一「テールスタビライザー展開…」

浩一「早瀬浩一、行ってきます!」

バシュゥ…ッ

千冬「…勢いだけはいい、しかしどうなるかな」

浩一(もう降りてもいいか…)ズザザザザザ

セシリア『…あなた、そのIS飛べないんですの?』

浩一「あいにくと陸戦用なんでな、通信まで送ってくるなんて律儀じゃねぇか」

セシリア『決闘を行うからには当然の事ですわ、では…参りますわよ』

浩一「ゴチャゴチャ言ってねェで…来い!!」





セシリア「…っ!」

浩一(ロック!やっぱかなり上…ケドかわせる!)ドチュンドチュン

セシリア「速い…地面を走っているだけというのに、運動能力に長けているようですわね」

セシリア「だけど、いつまでも逃げてるだけでは…的ですわよ!!」バシュン

浩一(このスタジアムには…シールドが張られてる、外周を覆うように)ダダダダダ

浩一(飛行はエネルギーを食う、できるなら避けたい…だから!)ダンッ…

浩一「っ…おおっ!!」ダンッ!!

セシリア「シールドを蹴ってこちらまで!?なんて跳躍力!…だけど、機動は直線ですわ!」ジャキン…バシュン

浩一「今だ、スタビライザー展開!!」ヂッ…

浩一(かすった…危ねェ!)

セシリア「機動が変わった!?…上!」

浩一「貰ったァア!!…くっ!?」バチュン!バチュン!

セシリア「…私が追えなくとも、ブルー・ティアーズはあなたを追っていましてよ」

浩一(自立機動する兵器…ナーブクラックとはまた違う!)

セシリア「さあ踊りなさい…私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲≪メヌエット≫で!」

浩一「厄介なヤツだな!アンタは!」

メヌエットじゃねぇやワルツだよ
暁月じゃないんだから

浩一「く…くそッ!!」ゴォォォォォ

浩一(やっぱこのペースじゃエネルギーは15分ももたねェ!飛行形態にはできるならいたくねェってのに…)

浩一(おまけに代表候補生だけあって狙いも正確かよ…!もう2発はもらってる!)

セシリア「飛行…速いですわね、私がこう何度も当てそこなってしまうとは」

セシリア「…装甲自体はどういうわけかみるみるうちに回復してしまう」

セシリア「シールドエネルギーは減っているというのに…これでは、絶対防御の発動は見込めませんわね」バシュンバシュン

浩一「…なら、こいつでェ!」ビュゴオォッ!!

セシリア「あの速度で、突っこんできた…!?くっ!」ドドシュゥッ

浩一「ミサイルだと!?…ぐァ!!」ドゴォォン

セシリア「…使うしかなかったですわね、こうも早く手の内を明かすことになるとは油断しましたわ」

セシリア「次は、寄らせないように…せねばっ!」バシュン

浩一(当たらない!…よし!あのミサイルはあれっきりだ!)ゴォォォォォ

浩一「エネルギーのなくならない内に…次は、あのチョロチョロ煩いのだ!」

浩一(さっきの接近の時にあいつは思いっきり距離を取ってからこいつらを動かし始めた!)

浩一(俺はあいつより速い…接近のたびにあいつは距離を取ってからこいつらを動かさなきゃならないのか?)

浩一「かといって、この弾幕…」ヂッ…シュン

浩一(もう一度隙を作るしかない!)バッ

セシリア「刀を上に放り投げた?何を考えて…」

浩一「行くぞォォォオ!!」ゴォッ!!

セシリア「な…また突撃!?ブルー・ティアーズ!」

浩一(俺を取り囲んだ…焦りからかこいつらの位置が近い!今だッ!)

浩一「フィールドォ!奪い取れッ!!」ヴンッ…!!

セシリア「わ、私のブルー・ティアーズが1つ…消えた?」

セシリア「…えっ、こ、これは!?ある!?」バシュゥッ

浩一「消えたんじゃない…お前の目の前だ!うおおッ!」グアァッ

セシリア「が…っ!?」ゴシャァア

セシリア(ブルー・ティアーズごと私を…殴って!?)

セシリア(く…ブルー・ティアーズが爆散する、離れて…!)

セシリア(また距離を取って、起動に集中しなくては!)

浩一(ここだ!あいつが今手を振った瞬間あいつらが動いた、その間セシリアはライフルを向けてこない!)パシッ

浩一「そうと、わかればァ!」ザンッ!

セシリア「ブルー・ティアーズを斬った…!」

セシリア(あの角度の反応は普通なら遅い筈…速すぎる!)

浩一「残りの二つは…また利用してやる!」ガシッ…ヴンッ

セシリア「ま、また目の前に!アレは転送装置だとでも!?」

浩一「…こいつでトドメだ!」ジャコン

セシリア(高熱源反応…な、何をするつもりで)

浩一「エグゼキューター、最大出力で!!」ドシュゥゥゥ…ン

セシリア「ビ…ビーム!?なんて火力、避けなくては…あッ!!」ドカァァ…ン

セシリア(上に逃れられたのはいいとして、しかしブルー・ティアーズの爆煙で…下にいた筈の敵が、見えない!)

「さっきのでトドメとはいかなかった、ケドさァ」

セシリア(後ろ!?)

浩一「今度こそ、トドメだ!」

セシリア「く、黒…」

浩一「でえぇぇぇェェェ『試合終了』ぇぇえっ!?」

浩一「あ…しまった、オーバーライドでエネルギーが尽きて…」

『勝者――セシリア・オルコット』

セシリア「………」

浩一「あああ…オーバーライドしなくても勝ってたかもしんないのか…」

浩一「いやあの隙作るんなら最大出力じゃなくてもよかったか…クソ、なんで決めようとしちゃったかな…」

一夏『まぁまぁ良くやったじゃないか浩一、後は任せろよ』

セシリア「…無茶苦茶ですわ、あのIS」

浩一「悪ィな、こんな幕切れで…情けねーや」

セシリア「…いえ、それなりには楽しめましたわ」

セシリア「…申し訳ありません、あなたへの侮蔑は撤回します」

浩一「…ふーん、考えが変わったか?」

セシリア「…そうですわね、多少は」

浩一「そいつは何よりだな…ま、今後ともよろしく頼むよ、代表候補生さん」

セシリア「できればその呼び方はやめていただきたいですわね、早瀬クン」

浩一「…じゃあなんて?」

セシリア「セシリアでもオルコットでも、なんなりと…互いを認めた証として」

浩一「そうかよ、じゃ…これからよろしくな、オルコット」

セシリア「…よろしくお願いしますわ」



プシュー

一夏「よくやったな、浩一」

浩一「少なくとも高すぎるプライドは砕いてやれたかな…」

一夏「そりゃいいな、これからちょっとは俺達への風当たりも弱くなるといいけど」

浩一「結構弱くなってるぞ、よかったな」

一夏「マジで!…いや、でも手は抜けねぇけどな」

千冬「それだが、次の試合は明日だ」

一夏「え?なんで千冬姉スパァン!…織村先生」

千冬「早瀬のあのビームでシールドが異常をきたしている…整備してからだ」

千冬「お前は加減を知らないのか、馬鹿者」スパァン!

浩一「いった!ちょ、仕方ないじゃないですか!焦ったんだから!」

千冬「ならば次の次の試合ではその焦りを無くすことだな、次はない」

浩一「…はーい」

一夏「…筋肉痛気味だったから助かったかもな」

箒「…今日は練習はいいのか?」

一夏「いや続けるけどさ」

浩一「マジかよ…ホント精が入ってるよな」

一夏「…浩一」

浩一「…なんだよ?」

一夏「負けるのって、悔しいか?」

箒「おい、何を言い出すんだ今負けたばかりの奴に!…あ、早瀬、すまん」

浩一「そりゃ悔しいさ、ケド…俺は何度も何度も負けてきた、時には心も折られて」

浩一「ケド立ち直る度、その度に強くなれてる、心も技も…だから、負けるのは悔しいケド、怖くはねェよ」

一夏「…そうか、参考になるよ」

浩一「次は俺がお前の実力を見せてもらう番だからな」

一夏「…やってやるさ!」

箒(…一夏)

今日はここまでです
箒ちゃんの恋?の行方はどうなるのか…そしてワンサマーmk-2とセシリアの対決どうしよう
そして思うケド浩一って負けすぎだよね…
ありがとうございました

アニメバレルはLineBarrelよかったですね
え?それ以外?






手書き化は地上波でAKIRAやれって言うようなものですから無理ですがデモベ共々いつか救われるといいですね
再開します

一夏「せえええええっ!!」バチン!

箒(重い…だが)ギリギリ

箒「どおおおおおっ!」バチィン!

一夏「あ…ッ、開きすぎてた…はぁ」クタッ

箒「一撃に勝負を賭けるタイミングはいい、だが隙を残すものではない」

一夏「…まだ遠いなぁ、くそ」

浩一(剣道ってあんなに声張るものだったのか…)

浩一(…しかしなァ)チラッ

「あれだけ負けてるのによく立つねー、男子って結構すごいんだ」

「昨日の早瀬クンもすごかったよね」

ワラワラザワザワ

浩一(よくもまぁ連日見に来るよなこいつら)

セシリア「…失礼しますわ」

浩一「オルコット?正面切って見に来るなんて初めてだな」

一夏「…どうしたんだ?とうとう俺に危機感を抱いたってことかな?」

セシリア「…そのようですわね、少なくとも見ている限り」

セシリア「舐めてかかれるような相手ではない、と思いまして」

一夏「悪いケド今日はおしまいだよ、明日に響いちまいそうだし」ムクッ

セシリア「…そう、ですか」

浩一「…よくわかんねェや、何考えてるんだ?あいつ」

一夏「俺にわかるわけないだろ?」

箒「こんな夜までやっておいてよくもまぁ、明日に響くなどと言えたものだ」

箒「付き合う私とて、楽ではないのだからな?」

一夏「付き合うって言ってくれたろ?なら、終わるまでは最後まで付き合ってくれよ」

箒「…まぁいい、学食が閉まるぞ」

浩一「え、もうそんな時間なのかよ!?一夏お前食わないと明日立てないぞ!」ダッ

一夏「マジかよやばい!行くぞ箒!」ダッ

箒「え、私は…っまったく!」ダッ

箒(…こんな曖昧な日々がずっと続けばいい、と思うのは間違いだろうか)

箒(決着をつけなくてすむなら、これでもいいかもしれない)

箒(…だけど、私の心が許さないじゃないか)

『翌日』

浩一「いいか?あのブルー・ティアーズとかいうのにはたぶん癖がある、気を付ければお前も落とせるはずだ!」

一夏「…おっそろしいな、多角から俺を、しかも射撃で狙ってくる…」

一夏「うまく寄れるといいんだけどな」

箒「相手の隙を付け、油断に付け込めば勝機はあるはず、いいな?」

一夏「わかってるよ、お前の1週間を無駄にしてたまるか」

千冬「…準備いいか」

一夏「いつでもいけます!」

山田「開けますよ!」

ゴゥンゴゥンゴゥン

一夏(さぁ…ここからだぞ、俺!)

一夏「織村一夏、行きますッ!!」

バシュゥーッ

一夏(一次移行を終えてわかった…こいつには一撃必殺の武器がある)

一夏(雪片…千冬姉の昔のISと同じ刀、それに追加された新たな武器!)

一夏(そいつを使えばあいつに一太刀くれてやるだけでも…落とせる!勝機はある!)

セシリア「逃げずに来ましたのね」

一夏「当然!もう御託はなしにしようぜ」

セシリア「それはまた、どうしてでしょうか?最後のチャンスをあげようと思いましたのに」

一夏「力が滾って…体が動き出すんだよ、剣を抑えきれねぇ」

一夏「お前で俺の力を計る、だからさっさとやろうぜ!」

セシリア「野蛮な方ですのね、いいでしょう…早速踊りましょうか!」スッ

一夏「行くぜええええっ!!」ギュォォオオオ

浩一「ば、バカ!考えもなしに突っこむな!」

一夏「…う!?」ピタッ

セシリア「真っ正面から…近接戦に持ち込めば勝てると、侮っていたのではなくて?」ジャキン

一夏(は、早い!何もないはずの手に一瞬でライフルが…俺に押し付けられて)

セシリア「この距離では剣も触れませんわね!」バシュバシュバシュン

一夏「せ、接射!!うおあっ!?」バチンバチンバチンッ!

浩一「あいつ、間合いを見切ってあの長いライフルで居合みたいなことを…!?」

浩一(思ってはいたがあいつ、結構大胆な戦い方だな…!)

一夏「く…そ!してやられた!」グォオオオッ

セシリア「飛ばしますわね、あの方も…けどその速さでは!」

セシリア「行きなさい、ブルー・ティアーズ!」

一夏(来た!ここがカギだ!)

一夏(幸い雪片はリーチには恵まれてる!捉えれば落とせるはず!)

一夏「あいつに近づくまでの道で、いかに食らうのを抑えるか…か!」

セシリア「できますか…あなたに!」ヒュンヒュン

一夏「4つが真っ正面…いや、散った!くっ」ブンッ

一夏(当たらない!?リーチを読まれてる!俺がもっと動かないと…!)ブンブンッ

セシリア「格闘戦機とは付かず離れずやるべき…昨日で学びましたわ、撃ちなさい!」

一夏「当たる…当てられる!アレをやるには加速…加速だ!」ヂッ

浩一「あいつ、あのままじゃ的だぞ!動け!」

千冬「…いや、あの様子では問題ないな」

浩一「え?」

一夏「加速加速加速…加速ッ!行け!」バシュゥ

セシリア「瞬時加速…!?」

一夏(ここには左と右に二機!ならば)

一夏「回転ッ…して!つ”あッ!!」ズバァッ

セシリア「回転しながらビットを二機…!男子というのは、やはり無茶苦茶しますわね!」ジャキン

一夏(ブルー・ティアーズを引っ込めた!何を考えてる?)

セシリア(あの加速をものにしているのであればけん制は無意味…)

セシリア(いや、しかし彼はあの加速の特性を知らない?ならば)

セシリア「こちらを避けられますか!?」ドシュゥーッ

一夏「ミサイル!ここで出るか!?」

セシリア「ブルー・ティアーズの軌道を舐めてもらっては困りますわよ」クイッ

一夏「お、俺を追うのかよ!くっ!」

浩一「そうか、アレもあのビットの仲間だったのか!」

一夏「ならもう一度…加速だ!」

一夏「今度はお前に向かってなああああッ!!」バヒュンッ!!

セシリア「今!行きなさい!」

一夏(な、さっき引っ込めたブルー・ティアーズが進路をふさいで…突っ込んでくる!?)ガンガンッ

セシリア「多少荒っぽかったですが、これでお別れですわね」ジャキ…バシュバシュバシュ

一夏「う、おおおッ!この!」ガシッ

セシリア「刀を捨て、ブルー・ティアーズを使い狙撃を防ぎますか…しかし、それも限界」バシュバシュバシュ

一夏「し、下にっ!加速だ!」バヒュン…ドガァァン

セシリア「…ブルー・ティアーズを投げ捨て爆風で目くらましを」

一夏「う、おおお…くそ、くそ!」ドザザザザ

一夏(どうにか攻略はなった!ビットは全部潰れた…だけど距離が空きすぎてる!)

一夏(あと1発でももらったらアウトだ…今までで攻撃を受けすぎた!)

一夏「…この加速で、やるしかねえ!!」バヒュン

セシリア「ハイパーセンサーの射撃補佐を使えば煙幕など無意味、わかって…」

一夏「ええええええッ!!」

セシリア「…なおも突っこんできますか!!」

一夏「加速だ!もっと早く!」バヒュン!

セシリア「な…目の前!?こうも速いとは!」

一夏「零落…白夜ァ!!」ズバァン!

セシリア「銃…ッ!」

一夏「落ちろよおおおおおおおッ!!」ブォンッ!!

セシリア「…いいえ、勝負は着きましたわね」

『試合終了――勝者、セシリア・オルコット』

一夏「な!エネルギーが…持たなかった、って言うのかよ」

セシリア「あなたには無駄が大きすぎたのですよ、それを仕向けるようにしたのは…もちろん、わたくしですが」

一夏「…く、くそ」

一夏「…今度、機会があればもう一度だ!次は必ず」

セシリア「…ええ、謹んでお受けしますよ」ニッコリ



一夏「…うぅん、くっそぉ」プシュー

箒「負け犬」

一夏「そう言われちゃ言い返せねぇよ…」

浩一「どうだよ、敗北の味は?」

一夏「…しっかり感じる、苦いな、認めたくないけど俺は負けたんだな」

一夏「次は…勝ってやる!」

千冬「感心だな織村、その情熱で次はこれを読んでおけ…早瀬もだ」スッ

浩一「げぇ、辞典…?IS起動におけるルールブック…?」

一夏「…しんどいね、まったくさァ」

千冬「これにてクラス代表は自動的にオルコットとなった、お前達二人が早々に負けたからな」

千冬「早瀬と織村の試合は簡略する、またシールドを壊されてもかなわんので好都合だったな」

浩一「…俺達のことキライならキライってはっきり言ってくださいよ」

千冬「私は教師として当然の態度をとっているまでだ」

『シャワールーム』

サァァァァァ

セシリア(…強い、彼らは)

セシリア(何者にも屈しない意思、熱く燃える瞳…)

セシリア(思えば自身への誇りしか持ちえない私には、とても眩しいモノですわ)

セシリア(父とは違う、男の本当の強さ…アレがそうなのでしょうか?)

セシリア(特に…織村、一夏)

セシリア(鋭く光る眼差し…何が彼を突き動かすのでしょうか?)

セシリア(…もっと感じたい、あの熱意を)

セシリア(…もっと見ていたい、あの輝きを)

セシリア(もっと知りたい、この感情を…!)

今日はここまでです
こんなのラインバレルじゃないわ!ただのISよ!
申し訳ないんですか一夏が変わっちゃってるのでどうしても省けませんでした
ダディャーナザン戦法については超ヒロイン戦記での動き見てるとなんかやりそうだなって思ってやらせました
新版ISのセシリアえろいよお
ありがとうございました

教本廃棄を阻止したのは偉い。GJ!

でも一夏の名字は織「斑」ね。

>>132
あっ

千冬「本物の暴力を教えてあげよう」
一夏(こ、殺される!)

ナーブクラック受けちゃったか…

一夏「ちょっと」

山田「はい?」

一夏「なんで俺がクラス代表なんですか」

山田「それは…」

セシリア「わたくしが辞退したからですわ」

一夏「どういうコトだよ…!?」

浩一(…そしてなんで俺じゃなく一夏なんだよ)

セシリア「わたくし自身、謙虚さが欠けていることと認識の狭さを思い知りまして」

セシリア「それで、一夏さんに譲る形で辞退を申し込んだということです」

一夏(名前で?)

浩一「…それで、なんで一夏?」

セシリア「勝敗はどうあれ、勝負にかける情熱は本物と見たからですわ」

一夏「…ずいぶん高く買ってもらっちゃったな、俺は」

千冬「不服か?織村」

一夏「全然、こうなりゃやりますよ、俺だってきっと強いはずですから」

千冬「…自惚れが過ぎるようだがまあいい、これでクラス代表は織村に正式に決定だ、異存はないな」

\はーい!/

浩一「…なんか納得いかねェけど、いいか」

セシリア「あなたとて、とても強いお方でしたよ」

セシリア「…ただ、その、私は」

浩一「…?」

『廊下』

浩一「次の授業は実習だケド…」タッタッタッ

浩一(なんで俺のISは待機状態にならないんだよ…やっぱ元がラインバレルだからか)

浩一(おかげで俺だけガレージまで装着しに行かなきゃならないじゃないか)



『格納庫』

浩一「…どうも、授業に必要なんで使わせてください」

山田「あ、早瀬クン!2月から開発してた抽出済みの追加パッケージ、来てますよ!」

浩一「え?…もしかしてアレですか」

山田「はい!さしあたってできたのは刀2本は据え置いてハンドレールガンとサブマシンガン装備」

山田「それにセンサー強化を施した中距離戦仕様です!」

山田「欠点としては…バインダーの廃止で今までの飛行形態とビーム砲が使えなくなることですね」

浩一「え、ちょっとそれは」

山田「えっと、多分大丈夫だと思います!コア内の拡張領域が以外に広くて、今までの武装はそこに全てありますから!」

浩一(拡張領域ってあの武器転送用の…それが広いって、もしかしてマキナの電脳の強さも引き継いでるのか)

山田「パッケージ一式ずつじゃないと無理ですけど、随時切り替えて戦うこともできますよ!」

浩一「ありがとうございます、じゃあ…」

山田「あ、待ってください!」

浩一「なんすか?」

山田「…できるだけこれから来るパッケージは多く使ってあげてください」

浩一「そりゃまた、どうしてですか」

山田「これ、今までの技術の流用で再現されていて…」

山田「追加で既成のISとの互換性も持たせていて、そのデータをできるだけ多く欲しいそうなので」

浩一「…ちょっと、保障しかねますケド」

山田「こ、困ります!ちゃんとデータ取ってくれないと!」

浩一「はぁ…わかりましたよ」

浩一(なんか危ないコトになってないか?この武器)

『グラウンド』

千冬「遅いぞ早瀬、何をしていた」

浩一「遅いって…だいたいなんで俺のは待機状態にならないんですか!」

千冬「知らん、元はお前の物だろう…」

千冬「これよりISの基本的な飛行操縦を実践して貰う、早瀬、織村、オルコット…やってみせろ」

一夏(来い、白式!)

浩一「あの、俺は」

千冬「早瀬はもう展開が済んでいるだろう、よし、飛べ」

セシリア「ふっ!」ギュォォオオ

一夏(速いな!)ギュォォオオ

浩一「ふ…ッ!!」ダンッ!!

千冬「『跳べ』とは言っていないが…陸戦用なら仕方あるまい」

千冬「織村、オルコット、急降下と完全停止だ…目標は10㎝」

セシリア「了解ですわ、ではお先に」ギュンッ

一夏「うまいもんなんだな…難なくこなしてる」

浩一「あの、俺は」

千冬「そのまま落ちてこい…陸戦用なら仕方あるまい」

浩一「あんたそればっかりだな!?」

一夏「お前もうそろそろ落ちるっぽいな、それじゃ俺もお先」バヒュン!

浩一「…あいつ勢い良すぎないか?」

一夏「ぐわあああああああ!!」ズドォォン

千冬「誰が墜落しろと言った馬鹿者」

浩一「え、ちょ、お前何やって」ヒュゥゥウウ

一夏「ぐわあああああああああああああああ!!!!」ドッガァァァァン

セシリア「きゃあああああああ!?」

千冬「誰が織村を踏みつけろと言った馬鹿者ォ!!」

浩一「だってこいつズレにズレて俺の真下に墜落してるんすよ!?」

千冬「シールドがあるから無事なものを…全く、馬鹿者共が」

浩一「悪い一夏…止まれなかったんだ」

一夏「いや…元はと言えば真下に墜落した俺が悪いから…」

箒(無茶苦茶をする…)

セシリア「大丈夫ですか?一夏さん、それに早瀬さん」

浩一(そういや俺だけ名字呼び?…ああ、そういうことなのか、まったく)

一夏「お、おう…大丈夫だ」

箒「………」

セシリア「どうかされました?篠ノ之さん」

箒「なんでもないんだ…」

千冬「よし、次は武装を展開してみろ」

浩一「あの、俺は」

千冬「自分で考えろ!」

浩一「…すいません」

一夏「斬る…刃…鋭く…よし!」キュィィイイ

千冬「遅い、0.5秒で展開できるようになれ」

一夏「…マジかよ」

千冬「見本を見せろ、セシリア」

セシリア「はい…できました」パァッ

一夏「は、速い…すごいなぁ、ほんと」

千冬「よし、早瀬」

浩一「俺ですか?…よし」

浩一(武装パッケージのイメージを固めるってどうすんだ?飛行ユニットとビーム砲って…)

浩一(…森次さんも武装は転送で切り替えた、転送ってんなら、オーバーライドの感覚でやればいいか?)

浩一「…よし、できました」シュンッ

千冬(粒子変換を伴わない武装切り替え…?どういうことなんだ)

千冬「…反応の速さはいいがまだ遅い、モーションがないのはいいところだがまだまだ精進しろ」

浩一「はい」

浩一(…相も変わらず厳しいなァ)

今日はここまでです
(鯖落ちの間で書き貯めは一切して)ないです
投稿ペースが遅いのから察していると思いますが一応

しかし盛り上がりに欠ける回でしたねすいません
ありがとうございました

なんかよくある誤字してる…
×コア内の拡張領域が以外に広くて ○コア内の拡張領域が意外に広くて

ちくしょう予測変換は馬鹿だ
織斑織斑…よし再開します

『放課後』

浩一「あ、やっぱ一夏今日は練習休みか」

一夏「これが終わったら短くてもやるつもりだよ」

箒「お前も人気者になったものだ」

一夏「…ちょっとイイ気分かも」

箒「調子に乗るな、まだ私に一度も勝てていないくせに」

一夏「はは、そうだな」

「「織斑くん、クラス代表決定おめでと~~!!」」

パン!パァンッ!

浩一「気合入ってるなァ」

セシリア(篠ノ之箒…なんなんですの、彼女)

セシリア(ISランクといいISにはからっきしの筈なのにこうも一夏さんに頼られているとは…)

黛「あ、セシリアちゃんちょっと、新聞部で2年の黛だけどコメントもらっていい?」

セシリア「コメントですか?…んんっ、ではまずなぜわたくしがクラス代表を辞退したかと言うと」

黛「もういいよありがとね、適当に捏造しておくよ!」

セシリア「最後まで聞いてください!そして捏造しないで!」

一夏「無茶苦茶な人だな」

黛「その無茶苦茶な人が、次は君からコメントをもらいたいと思いまーす」

一夏「え、俺…その」

浩一(ボソボソ)

一夏「ナイスな展開にしようと思います!…おい!何言わせるんだ!」

浩一「マジで言うと思わなかったわ…」

黛「気合入ってるね!こりゃ一面だよ!」

黛「そういや早瀬クンもなんか謎の専用機持ちだって聞いてるケド、教えてもらえないかな~」

浩一「ダメですよ、あいつについては俺は教えられない」

黛「そう固いこと言わずにさぁ~」

浩一「ダメですって、利用なんかして間違いでも起こしたら人類が滅びかねないんですから」

黛「え?」

浩一「あ」

黛「…そりゃさすがにないっしょ~、盛りすぎだね、逆にリアリティないって」

浩一(助かった…)

黛「じゃあ注目の専用機持ちで一枚撮らせてもらおっかな、それじゃ集まって集まって」

一夏「ほらこっち来い浩一!なんかやれって!」グイッ

浩一「お前なんでそんなノリノリなんだよ!?」

一夏「こうなりゃ腹は決まった…クラス代表対抗戦まではこのノリで通してやる!あはははははは!!」グイグイ

セシリア「ち、ちょっと一夏さぁん…///」

箒「………」

黛「じゃあ撮るよー!35×51÷24は~?」

一夏「70いくら!」パシャッ

浩一(いくら…)

黛「大ざっぱだね、そういうとこ好きだよ!あとで現像するから、後はもういいよ!」

\はーい!!/

浩一「な、いつの間にみんな後ろに!?」

「だって専用機持ちだけで写真なんて、クラスの思い出にならないじゃん」

セシリア「…それも、そうでしたね」

浩一(思い出…)

浩一(ここで、思い出か)

一夏「浩一…?」

『浩一・一夏の部屋』

浩一「つっかれた…」ドサッ

一夏「十時までやると思ってなかった…女子ってつえー」

一夏「…そういやぁさ、浩一って思い出について何か思う所があるのか?」

浩一「なんだよいきなり…もう頭使わせんなよ」

一夏「いや、誰か『思い出』って言った時にお前の方を向いてたらさ、なんか難しい顔してたし」

一夏「あんなシリアスな顔は家に来た時以来だったな」

浩一「顔に出てたのかよ…」

浩一「…簡単な話だよ、俺はいつかここにはいなくなるんだ、ケド思い出はここに残り続けちまう」

浩一「もともと長く強く思い出が残ってる仲間たちのところに帰るんだ」

浩一「そういう別れの形って初めてだから、どうしたらいいかなって思ってさ」

一夏「…ちなみに、お前は今までどういう別れをしたんだ?」

浩一「…死んじまったんだ、大人が、大人の勝手な都合で、俺たちのために」

一夏「…悪ぃ」

一夏「…それは折り合いつけるのは難しいかもしれないケドさ」

一夏「『過去に側に誰がいたのか、ちゃんと覚えておけ』ば、俺はなんでもいいと思う」

一夏「千冬姉が俺の小さい時から、俺にずっと言い続けている言葉だ」

浩一「覚えておけって?」

一夏「俺は小一から前は忘れちまった、ケドお前はこれから覚えておけばさ」

一夏「いずれ時間が経って、俺たちの所へもまた行けるようになるんじゃないかな」

一夏「誰とは言わず、思い出や物、コトまでしっかりと覚えていればまた俺たちの所にきっと来れる」

一夏「そしたら、たとえば今日の思い出は残ったものじゃなくて残したものになる」

浩一「…なんとなくわかった」

浩一「思い出を残すのが不安なら、別れちまうんじゃなくていつか帰ってこいってことか」

一夏「だいたいあってる、さぁシャワー浴びちまおうぜ」グイッ

浩一「なんで同時なんだよ!お前が先に行けばいいだろ!」

『翌日』

一夏「転校生だって?この時期に」

「そう、なんでも中国の代表候補生が来るんだってさ」

セシリア「あら…わたくしの存在を危ぶんでの転校かしら」

浩一「ないだろ」

セシリア「…常々思ってましたけど、早瀬クンはちょっと口が悪くてよ!この場で矯正してさしあげますわ…めッ!」ツネーッ

浩一「ひっふぁんな」ギューッ

一夏「クラス対抗戦にも来んのかな…いやないか、もう決まってるし」

セシリア「…ところで一夏さん」パッ

浩一「急に離すな」

セシリア「クラス対抗戦に向けてこのわたくしが、より実践的な練習相手として練習を務めさせていただきますわ!」

一夏「え、うーん…基本の型は箒で、ISの近接戦の相手は浩一で間に合ってるしな…」

セシリア「でしたらわたくしはより遠距離戦を想定した練習相手に…」

一夏「…よし乗った、練習時間、1時間追加だな」

セシリア「ちなみに普段どの程度行っておられるのですか?」

一夏「放課後から全部合わせて4時間ってとこ?あ、今日から5時間だけどな」

セシリア(ハードワークすぎるのでは…)

箒(…まるで憑りつかれているようだ、貪欲すぎる)

箒(強い自分を取り戻そうと必死なのか?一夏…)

箒(…私は一夏には強くあってほしかったはずだろう、なぜ心配に思う)

箒(やはり私の気持ちは…)

鈴音「その情報、古いよ」

一夏「…鈴!?」

浩一「また知り合いかよ、今度はなんなんだ?」

一夏「幼馴染だよ、セカンドな幼馴染なんだよ」

浩一「セカンドってなんだよ…ククッ」

箒(幼馴染…私以外の?)

鈴「私が2組のクラス代表になったの、中国の代表候補生で専用機持ちの、鳳鈴音がね」

浩一(…かっこつけてる割に、小せェ)

一夏「…はははははは!?似合わねー!ウソだろお前!あははははは」ゲラゲラゲラ

浩一「言うなよ…くっ」プルプル

鈴「な…なによちょっと!私が小さいのバカにしてんでしょー!そうなんでしょー!?」ガシッブンブン

一夏「あはははははは!!揺らすなよっはははははは!!」グイングイン

セシリア(…一夏さんどういう関係ですのこの方?いきなり現れてこんな)

鈴「ちょっと!覚えたからね一夏、笑ったことを対抗戦で後悔させてやるんだから!」

一夏「おー来てみろよ…くくっ」

鈴「いつまでも笑ってんじゃないわよっ!ちくしょー!」

浩一「…なんかまんざらでもない顔してるケドな」

鈴「うるさいわよ!…あれ?あんたも男のIS乗りなの?」

浩一「早瀬浩一、ラインバレルに乗ってる、よろしく頼むな」

鈴「ラインバレル?ああ専用機持ちなのね、一夏の友達?」

浩一「そうだな、親友…じゃないな」

一夏「親友ってより、仲間…だな」

浩一「そう、仲間仲間」

鈴「ふーん、それなりに仲いいんだ…コイツに困ったら私に訊くといいよ、いろいろ知ってるから」

浩一「おう、扱いが難しいからその内行くよ」

一夏「勝手に人をモノみたいに言うなよ!」

鈴「とにかく!一夏、あんたの相手は私なんだからね、覚悟して…」

千冬「おい」

鈴「あ」

千冬「SHRだ」

鈴「す、すぐ戻ります!戻りますから…」スパァン!

千冬「さっさと戻れ」

鈴「アッハイ」ピューッ

浩一(いつも通り無慈悲だな…)

一夏「あいつもここに…それも、俺と戦うのか」

今日はここまでです
ありがとうございました

みなさんがロボットに触れたきっかけはなんでしたか?
僕は初めてのゲームでもあるメダロット3でした
続き書きます

『授業中』

箒(…あいつも、一夏と幼馴染か)

箒(どうしてだろうか?不思議と居場所を取られたような感じはしない)

箒(むしろ…受け入れたくも思える、あいつの大事な奴なら)

千冬「…篠ノ之、答えは?」

箒「まだ…整理がつきません」

箒(…はっ!?)

千冬「…ゆっくりにはできん、猶予は10秒だ」

箒「…そ、そう、瞬時加速の瞬間速度を求めるには」

千冬「聞いていることが違うぞ」スパァン!

一夏(アホだなー)

セシリア(なんですの、先の鳳さんとやらは…)

セシリア(一夏さんと幼馴染でしかも代表候補生?横槍ですわ、インターセプトですわ)

セシリア(…はっきりと言ってしまわねばらならないのでしょうか、この際)

セシリア(しかし逢って数カ月も経っていないというのにそんな…!軽い女だと思われてしまいますわ!)

千冬「セシリア、この問題を…」

セシリア(ああ、この心の内はどうしたら…!)

千冬「………」スパァン!

千冬「この二人は後でどうしてくれようか…?」

箒「」

セシリア「」

浩一(アホだなー)

箒「頭痛が止まらん…」

セシリア「奇遇ですね篠ノ之さん、わたくしも…」

浩一「…お前らさ、学習しないのか?」

一夏「ちょっとダメだよな、セシリアなんて代表候補生だろ」

セシリア「…そうですわね、何事も自分の身を立ててから成さねば成るはずがありませんわ」

箒「…いいことを言う」

鈴「一夏ー!こっちこっち!」

浩一「…元気いいなあいつ、きっとかなり好かれてるなお前」

一夏「俺にそんな気はないって!」

セシリア(ないのですか…!!)グッ

鈴「ほんと久しぶりよね!試合の事はまだ抜きにして話でもしましょ」ギュッ

一夏「わ、く、くっつくなよ!」

浩一「なんだかんだ言って意識してるじゃねーかよ!」

一夏「違う!仕方ないだろ!」

セシリア(………このぶんだとウソ、ですね)ガックリ

箒(セシリアは浮き沈みの激しい奴だな…)

箒「ちょっといいか?鳳…さん、一夏とどういう関係なんだ?」

鈴「あ、鈴でいいよ」

箒「そうか、じゃあ鈴」

鈴「別に言い直さなくても…私は一夏の幼馴染だよ、小5から中2ぐらいまでの仲だったかなぁ」

箒「名前は大事だ、そうか…入れ違いと言うかは分からんが、そんなところなのか」

箒「…付き合っていた、のか?」

セシリア「!!?」ガタッ

浩一「!?」ビックゥ

一夏「な、何!?」

鈴「え…い、いや!全然、そんなんじゃなかったから!///」

箒「…あ、すまない、切り込みすぎたな…距離感を忘れていた」

鈴「べ、別にいいけどさ…」ドキドキ

一夏「お、お、お前!ビビらせんなよ箒ぃ!」ドキドキ

浩一(一夏…お前の周り、ヤバい奴多すぎだろ…特務室とは違う意味で)ドキドキ

セシリア「…」ホッ

箒(…やはり、なんだかすっきりとしない)

箒(心にモヤがかかり続けている、あの初めての練習の時からずっと)

箒(だからあんなことも言ってしまうのか)

箒(…次の長い休みには、一度実家に帰って精神を統一するべきだろう)

セシリア「…あの、食べないのですか?」

箒「食べるに決まっているだろう…ん?」

鈴「…しかし、もうイギリス代表候補生と仲良しなんて相変わらずね」

一夏「仲良しというか…なんだろうな、先生?」

セシリア(せ、先生…!?)

浩一「言えてるかもな、なんか眼鏡すげー似合いそうだし、それで教鞭持ったら違和感ないぜ」

セシリア「あなた!早瀬クン!あれだけ失礼をやめなさいと言ったはずですが!?」

浩一「ちょっとぐらいいいじゃないかよ」

セシリア「…放課後にはあなたの態度を改めさせてさしあげますわー!!」

浩一「お、リターンマッチかよお前!?」

鈴「…ほんと、みんな仲良さそう」

一夏「だろ、これもひとえに俺のコミュニケーション能力のおかげってね」

鈴「あんたちょっと自惚れもすぎるようになったみたいね」

一夏「お、お前仕返しのつもりか?鈴」

一夏「聞きたかったけどさ、両親…親父さんとおばさん、元気か?」

鈴「…元気、だと思う」

一夏「…何かあったのか?」

鈴「…いや、あ、そうだ、放課後だけどさ!久しぶりに一緒にどこか…」

一夏「悪い、ISの訓練をするから」

鈴「…そう」

一夏「お前と戦うにしても、俺は手を抜きたくない」

鈴「…一夏、ぜんぜん変わってないね」

一夏「背は伸びたさ」

鈴「そういうことじゃないの」

セシリア「聞いてますの!?だいたい思い返してみればあのような大出力のビームの必要性はなくて…」

浩一「ゴクゴク、っ…飲んでる時にまで話しかけてくんな!」

箒「おい早瀬今私の…何飲んだおい早瀬」

鈴(…こんなにすぐに友達がいっぱいできちゃって)

鈴(あたしの帰ってくる場所、もうなくなっちゃったのかな)

どう……なが……
胴長のもよう

セシリア「ですからあなたの弱点は射撃下手だとすでにわかっておりましてよ!後で覚悟して…」

浩一「お前もお前でクドすぎるだろ!別に付き合ってはやるケドさァ!」

セシリア「ええやりましょうとも!」

箒「おい早瀬おい…?」

鈴「………」

箒「…一夏!今日は私は用がある」

一夏「え、それって…?」

箒「最初の2時間は開ける、それ以降は…早瀬とセシリアの約束があるか」

鈴「え、ちょっとあんた…」

箒「箒だ、箒でいい…名前を呼ぶのは大事だからな」

鈴「…聞いてたんだ、ありがと、箒」ボソッ

箒「貸し一つだな、それと早瀬はちょっとこっち来いお前」グワシ

浩一「えっちょっと」ズルズル

セシリア(怖…!?)ブルッ

箒(…最近、なぜこんな心にもないことを言ってしまうのか…やはり自分でもわからない)ズルズル

>>184 なんか文に違和感ありました?

一夏「…えっと」

鈴「…ちょっと、付き合ってくれる?」

一夏「…ああ、積もる話もあるだろうし、いいよ」

セシリア「一夏さん、わたくしとの特訓は…」ハッ

セシリア(…わたくしにそんなはしたない真似はできませんわ)

セシリア(篠ノ之…いえ、箒さんの計らいで作られた古い友人との時間を邪魔するなどと)

セシリア(恋愛成就以前に淑女として失格ですわ、先ほど肝に命じたばかりだというのにまた…いけませんわね、本当に)

セシリア(真にわたくしが代表候補生で淑女の1人ならば、他をもより輝かせるような存在であらねば)

セシリア「…なんでもありませんわ、それでは失礼しますね」ニコッ

一夏「お、おう…またな」

鈴「…ねぇ」

一夏「…なんだよ?鈴」

鈴「一夏の周り、みんな優しい子ばっかりなんだね」

一夏「…そうかも、しれない」

『おまけ』

箒「早瀬浩一、今一度問う――」ゴゴゴゴゴゴ

浩一「………」ダラダラ

箒「何故…」

箒「何故、無断で私の牛乳を取った!?」

浩一「だって………ちょっと熱くなっちまってさ?で…お前ボーっとしてるから飲んでもいいかなァと思って」ゴニョゴニョ

箒「普通取らないしちゃんと私のトレーに置いてあっただろうが!!」ゴォッ

セシリア「ま…まぁまぁ、たかが牛乳を飲まれたくらいですし、そんなに怒ることも」

箒「取られたことが問題なんだ!…できた暇な時間はお前の根性を叩き直すことにした!来い!」ズルズル

浩一「イヤだァ!剣道なんてわかんねーしあの動き見てたら勝てる気しねーよ!」ズルズル

セシリア「お気をつけて…」

今日はここまでです
ようやく20巻ネタをぶち込めました
セシリアが『アタシので我慢しときなさいよ』するのはさすがにやめさせましたケドね

箒の扱いについてですが別に不遇にしたいわけではないのです、一夏が変わったから箒もそのように変えるだけです
変化にうまい理由づけさせられるかどうかはまだわかりませんが
鈴ちゃんも優遇してるわけじゃないんです、ただ原作だと過去とかもちょっと流されたから可愛そうかなーって
あの子初期の発言を見る限りリーダーシップとか結構あると思うんですよ…

長くてすいません
ありがとうございました

ああ、なんか胴長になってますねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
今見返して初めて気づきましたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
下口さん昔から壊れ気味だったんだ…知らなかった

ガラガラ

山田「脈拍、バイタルともに低下!」
千冬「Dソイル活性剤投入急げ!!」
山田「ダメです!自己修復機能19%まで低下!調整槽の準備急いでください!」

ガラガラ

セシリア「早瀬クン!早瀬クン!!」

>>189の後はこのシーンしか浮かばなかったわwww


ロボアニメかー。F91だったはず

「おおとり」じゃなくて「おう」なんですね
また誤字しちゃって…再開します

一夏「…その、そうだな」

鈴「両親のこと…かな?」

一夏「そうだ、どうしちまったんだ?」

鈴「…別れちゃった、私は親権が母さんにあったから、だから引っ越したの」

一夏「それで引っ越していったのか、店も…たたんだのか」

鈴「父さんも今どうしてるかわかんない、…なんでこんなことになったのかな」

鈴「ひどいよね、ISって」

一夏(もしかして、女尊男卑の世の中が祟って…)

鈴「あんなの私イヤ」

鈴「たった一つの発明で…どうして家族まで奪われなきゃならないのかな」

鈴「でも、それに頼らなきゃ私もここまで来れなかったんだよね」

一夏「…そうだ、どうしてお前が代表候補生に」

鈴「最初はなんとなくだったわよ、たまたま適性が高かったから」

鈴「お国のためだったからね、否が応でも全力でやるしかなかったのよ」

鈴「…一夏がここに来たって聞いてようやく本気になれた、国だって脅してきてやったわよ」

一夏「…どうしてそこまで」

鈴「居場所がないからよ!!」

一夏「!」

鈴「一夏の所に行けば絶対あたしを覚えててくれるって思ってた!その通りかと思った!」

鈴「…ケド、もうあんなに仲の良いできた人たちがいて…!わたし、入る隙間なんて」

一夏「だからって…俺がお前を見離すって?」

鈴「違わないの!?」

一夏「当たり前だろ」

鈴「…!!」

一夏「…鈴ってけっこう思いつめる奴だったんだな、知らなかったよ」

鈴「な…ど、どういう意味よ」

一夏「俺には親がいてくれなかった」

一夏「ケド、身近な誰かがいなくなったり別の人になっちまう…そんな気持ちはわかってるつもりだ」

一夏「頼りがいないって?」

一夏「だったら俺達を頼るといいさ、俺達はお前一人認められないほど器の狭い奴らじゃない」

鈴「い、いちか」ジワ…

一夏「…それとさ、俺はISはそこまで嫌いじゃないぞ」

一夏「鈴の辛い時に、こうやって俺を会わせてくれたんだからな」

鈴「………っ、く」グシグシ

鈴「き、気の利いたこと言ってるつもり…?滑ってるわよ、ばか」

一夏「馬鹿はないだろ?…ここで頑張ってみろよ、俺もいてやるから」

一夏「居場所ってのはきっと、自分で作るものだぜ」

鈴「あ…あんたに言われるまでもっ、ないんだからね、っ!」ポロポロ

一夏「その意気だな!じゃあ…今からどこに行こうか?」

セシリア「何度言ったらわかりますの!?射撃を行いたいならまず脇をきっちり締めなさい!」

セシリア「だらしなく手を伸ばさない!あなたの機体は数撃てば当たるで済まないエネルギーなんですよ!?」

セシリア「ちゃんと狙いをつけなさい!近距離寄りだからと言って遠距離にも手を抜いてはいけません!」

浩一「なんで俺が訓練されてるんだよ!!」

セシリア「あんな素人同然の射撃ではこの先どうなるかわからないからですわよ!あなたのためですわ!」

セシリア(まぁそれは口実で、暇だからなんですけどね)

浩一「…やっぱり先生じゃねーかよ」ボソッ

セシリア「何か言いましたか…」

浩一「なんでもないです…」

浩一(…よく考えればチャンスだし、素直に受けとこうかな)

箒「まったく、早瀬は身体は強いくせにどれもまるで素人だな…」

『夜』

一夏「あ、あぶねぇ!閉まるところだった…」

鈴「帰れなくなったらどうするつもりだったのよ!」

浩一「………」

一夏「お、お迎えかよ?浩一」

浩一「お前…良かったな楽しそうでなァ」

浩一「こっちはスゴいしんどい目にあったってのに…なァ」

鈴「ちょ、ちょっと…大丈夫?早瀬」

一夏「しんどい目って…お前に何があったんだよ」

浩一「…いいよもう、さっさと帰るぞ」フラフラ

一夏(あいつなんかヤバいな…)





浩一「押し負ける…やっぱ剣道じゃ強いな!」ガン!ギィン!

一夏「そこだあああああ!!」ブンッ!!

浩一「だけど!遅いんだよ!」ズバッ!

一夏「な…なんで、早すぎるだろ…」ドチャッ

箒(一夏の攻撃はなかなかいい間合いだった筈だが…あの反応の速さ、いったい?)



セシリア「追いつけますか!?」

一夏「くそっ!追いついてやるよ!」キュィィイイ…

浩一「待った!ダメだろ、瞬時加速を使わないで追いつくんだろ?」

一夏「ぐ…そうだった」

セシリア「まだまだ軌道に無駄がありすぎますわね、無反動旋回もモノにしなくてはなりませんよ」

一夏「血が上ると雑になっちまうんだよな…くそ」

セシリア「では少しばかり休憩を入れましょうか…」

鈴「みんなおつかれ、毎日よくやるよねホント」プシュー

浩一「そういうお前はなんでいつもここにいるんだよ?」

鈴「対戦相手の事は知っておきたいし?それに…」

箒「鈴、お前は調整をしなくてもいいのか?」

セシリア「一度アリーナを開けた方がよろしいでしょうか…?」

鈴「いいよ大丈夫大丈夫、…仲のいいヤツらと一緒にいたいのは、当然じゃん?」

浩一「…そうだな、お前もずいぶん溶け込んだもんだよな」

一夏「はー、ふう…そういや、箒は剣道部に入るんだろ?いいのか出遅れても」

箒「問題ない、恐らく今ならお前の方が普通より強いからな」

一夏「マジか!俺そんなに上達したのか!」

箒「調子に乗るなと何度言えば…まったく」

一夏「残り3日ってとこか…さっさと仕上げてしまわねーと!」

浩一「前日にはセッティングがあるから実質2日だろ?」

一夏「じゃあ2日だ!浩一元気そうだから来い!」

浩一「まだ休憩してちょっとしか経ってないだろ!ったく、しょうがねぇなァ!」



鈴「…前々から思ってたケドさ」

箒「どうしたんだ、鈴」

鈴「早瀬って…何者なの?たまに凄まじい速度で走るし頑丈だし、ISも変だし」

箒「…わからん、机を粉砕したこともあった」

セシリア「あれはちょっと怖かったですわね、ISの武装もとんでもないものばかりですわ」

セシリア「モノを自由に転送したり荷電粒子砲を撃ったり…」

鈴「どこかの代表候補生でもないのに専用機持ちだし…ワケわかんないわね」

鈴「ま、別に信用してないって訳じゃないけどさ?熱いし話はわかる奴だし」

セシリア「わたくしをバカにするような言動さえなければ良い方だとは思いますよ…!」

箒「落ち着けセシリア、知り合った境遇がアレだから仕方ないだろう」

セシリア「箒さんまで彼の味方をするのですか!!」

鈴「…そういやさ、ちょっと聞いてくれる?」

セシリア「なんでしょうか」

鈴「3日前ぐらいに昔の約束を覚えてるかどうか話してみたのよ、一夏に」

箒「ほう…どんなものだ」

鈴「『料理が上達したら、毎日あたしの酢豚を食べてくれる?』ってやつ」

セシリア「!!?」

箒「そ、それは…まあ、凄いな」

鈴「…あいつ、『俺にメシをごちそうしてくれる約束』だって思ってたみたいよ」

箒「………」

セシリア「…え、それは」

鈴「…どう思う?」

箒「馬に蹴られて地獄に落ちればいいとは思うな」

セシリア「…申し訳ないんですが、紳士の風上にも置けないと思いますわ」



一夏(濃い殺気を感じる…!?)ゾクゾクッ

浩一(なんかあいつ反応が早くなった…!?)ブンブンッ

一時中断です
続きはまたあとで

再開します

『クラス対抗戦 当日』

浩一「一夏!負けることは考えるな、行ってこい!」

セシリア「まぁ代表候補生との戦いは貴重ですし、胸を借りるつもりでもよいかもしれませんね」

浩一「違う、ここまでやったなら絶対勝って来いってことだよ!」

箒「早瀬の言う通りだ、後退は許されないからな」

一夏「お前は督戦隊かよ、…真っ先に俺達か、ちょっと緊張するな!」

鈴『ちょっとぉ、私へのエールはなし?』

浩一「お前はお前だろ!二人とも頑張れよ!」

一夏「んじゃ行くか…!」

一夏「織斑一夏!白式、行きます!」ゴォッ!

浩一「…しっかし、すげェ観客の数だな?あの戦いの時とまるで違う」

セシリア「あれでも溢れてますのよ、入りきらなかった人は残念ながらモニター観戦ですわね」

一夏「っと!…へへ、様になったもんだな」キキッ!

鈴「なーにが様になったって?ただ基本中の基本を理解しただけじゃない」

一夏「それでも、お前に一刀を食らわせてやることはできるようになった!」

鈴「言うじゃない、じゃあ…」

『両者、試合を開始してください』

鈴「食らわせてみなよ!!」ブオォン!

一夏(回転する、青竜刀!弾いて前にッ!)ガギンッ!

鈴「な!突っ込むしか能がないの!?」

一夏(俺の武器は刀一本なんだ!前に行かなきゃ戦えない!)

一夏(…とはいえ、回転するのを、弾くのは…一苦労だな!)ガン!ガン!ギィン!

鈴(密着してくる!龍咆を準備する暇もない…)

鈴(…逃げられない、強いわね、こいつ!)

鈴「…私から逃げることになるなんてね!」バッ…フィィィ

一夏「待てっ!…うお、ぁ!?」ブォオッ!

一夏(衝撃!これは…衝撃を打ち出すのか!)ドサッ

鈴「そこから私に追いつける!?」ゴォォォォ

一夏(瞬間的に距離を離せて、面制圧もできる武器!天敵みたいなもんだな…!)

一夏(射角も無限、近中距離の鬼ってわけか…だが)

一夏「追いついてやるよぉ!」ゴォォッ!

鈴「龍咆とハイパーセンサーなら、背中を向けてても!」バヒュゥン!

一夏(逆に言えば…あのわかりやすい銃口の方向にしか、撃てない!)サッ

鈴「下から!充填は…間に合わない!」

一夏「叩き落とすぞ!」

鈴「そうはいくもんか!」ガギンッ!

一夏「っ、このォ!」ガン!ギン!

鈴「充填…完了!」バシュゥッ!

一夏「う、み、右腕だけが!?もってかれ…」

鈴「踏み込みが甘いのよ!」ザンッ!

一夏「く、うう…この!」

一夏(衝撃砲なら巻き込むだけでも体勢を崩せるってことか…厄介な武装して!)

一夏「ならそいつから潰せば!」

鈴「させるもんですかぁ!!」



浩一「…いやー、いい勝負だなァ」

箒「…凄いな、まさしく熾烈というやつだ」

セシリア「モニターで見る方々が残念に思うでしょうね………!?」

浩一「…なんだ、あの煙」



山田「ね、熱源反応?アリーナ上空に…?」

千冬「発砲した、あれでは貫通するぞ…遮断シールドもLv4に設定された?乗っ取られたか」

千冬「…試合中止だ、システムクラック班と突入部隊を生徒からかき集めてこい」

山田「は、はい!」

一夏「うう…な、なんだよアレは?」

鈴「一夏ぁ!試合中止!撤収!逃げるわよ!」

ゴーレム「」

一夏「ロック!アレはISなのか…シールドを破ってきた!?」

一夏「…あの野郎、もしかして、この学園をブッ壊すために?」

鈴「ボサッとしてないで逃げるわよ!」

鈴「!…熱量増大?一夏ぁ!!」

ゴーレム「」ドシュゥゥン…

一夏「うおあぁっ!?…セシリアのより出力がずっと上だ…!」

一夏「…このシールド、おかしいぞ…みんな避難できてない」

一夏「アレが観客席に放たれたら…」

一夏「…だったら、やるしかないだろ!」チャキ

浩一「…なんだよこれは」

セシリア「て、敵の襲撃…?なぜISが」

浩一「…敵?」

浩一(この世界にもいるのか?)

浩一(何の罪もない人間の平和を壊すような奴が)

浩一(勝手な都合で!自分だけの考えで!人を殺す奴が…!!)

浩一(だったら…俺が)



浩一「行ってくる」

千冬「どこへ行くつもりだ、どのみち突入は不可能だぞ」

浩一「不可能…?」

浩一「アンタの物差しでできるかどうかを計るんじゃねぇよ!」

千冬「何を…」

浩一「…いい機会だよ!名乗り上げてやるよ、この世界でも!」



浩一「来い!!ラインバレル!!」ズドォォォ…ン

千冬「…バカな」

千冬「なぜ早瀬が乗っていないのに、ISが展開状態になってここに来る…!」

浩一(…来た)

浩一「…行くぞ、ラインバレル」

浩一「圧縮転送フィールド全開…!いいか、アンタもよく聞いてろよ」

浩一「俺は…」ガシンガシンガシンガシン

浩一「正義の味方!」ギュォォオオ



浩一「早瀬浩一だァ!!」ヴンッ…!!

ゴーレム「」ヒィィイイイン…

一夏「う…くっそぉ!」

鈴「一夏ーっ!!」

浩一「今だ!ラインバレル!!」

ゴーレム「…!?!?」ドガァァアアン

鈴「あいつの目の前にシールドが…!?」

一夏「転送…!浩一ィ!!」

浩一「待たせたな…正義の味方、参上だ!!」

鈴「せ、正義の味方ぁ?転送って何なのよ?」

一夏「こいつは掌から転送用のフィールドを出せるらしくてさ」

鈴「転送フィールド…?なにそれ」

浩一「おしゃべりは後だ…行くぞォ!」

ゴーレム「」ブスブス…

浩一「おらあああ!!」グワッシィィィン

ゴーレム「!?」メキメキメキ

浩一「ラインバレルなら…力比べじゃ負けねぇんだよ!!」ブオォン

ゴーレム「」ドチャアァァ

浩一「そのまま転がってろォ!」ドボォ

ゴーレム「」ゴロゴロゴロ

鈴(ブン投げてからサッカーキックって…えげつな)

鈴「…転送って巻き込んだものを?そうだ、いいこと思いついた!」

浩一「はぁ?いいこと?…うわ!」バシュゥン

浩一「この…まだビームが生きてやがったか」

鈴「早瀬ー!それ、こっちに送って!…一夏の目の前に!」

一夏「お、俺!?…そうか!そういうことか」

浩一「よくわかんねぇケド…渡すぞ!」

鈴「わかってるわよね!?シールド無効化攻撃のあの…えーと、オーラ斬りよ!」

一夏「わかった…やってみる」

浩一「転送!」ヴンッ!

ゴーレム「!!?」

鈴「うまく行けば一撃必殺…!」

一夏「…すぅー…はぁー」チャキッ

浩一「…そうか、一夏のアレだな」

一夏「………」スゥー

一夏(精神が集中している…生きるか死ぬかの瀬戸際だったからか)

一夏(緊張の糸を張りつめ続けるんだ…)

ゴーレム「…!?」ヴンッ

一夏(来た)

一夏(今だ…)

一夏「やええええええええええええええええええッ!!!」ズシャァァァァァ

ゴーレム「」ガリガリガリガリ

ゴー/レム「」ズパン…!

鈴「ま、真っ二つ…!これでもうあいつは…」

一夏「…はぁーっ」

ゴー/レム「」ギギギギ

鈴「ま、まだ動くの…?逃げて!一夏!」

一夏「!」

浩一「フィールド固定後カウンターナノマシン起動」

浩一「目標の行動に対し6・7・2・3・5・8ごとにリアルタイムで転送」

浩一「…転送開始」シュンッ

ゴー/レム「!」ガッシン

浩一「させるかよ」ジャコン

鈴「浩一!一瞬でこっちに…って、黒?」

浩一「いいか、もしこれを操ってる奴がいるならよく聞け」

浩一「俺は早瀬浩一…正義の味方だ」

浩一「俺がいる限り、ここの誰にも手は出させない!」

浩一「それと…覚悟しとけよ、俺はお前を必ず潰す!」ガン!バシュン…

ドガァァアアン…

一夏「…一応蹴って飛ばしてから、トドメか」

浩一「所詮無人機なら…ザコってコトだ」

浩一「にしても、なんで無人だったんだよ?ISって有人じゃなきゃ動かないんじゃ」

鈴「それよりさ…」

浩一「…なんだよ?」

鈴「…コアごと斬っちゃったよね、あれ」

一夏「…あ」

鈴「…情報の回収も何もできないじゃない…あーあ」

浩一「倒したんだからいいだろそれぐらい」

鈴「あんたは後先考えなさすぎ!」

浩一「なんだよ!あれ考えたのお前だろ!」

鈴「そ、それは…一夏が悪いのよ!一夏が真っ正面から真っ二つにするから!」

一夏「はあ!?俺のせいかよ!」

ギャーギャーギャー

千冬「…正義の味方だと?」

千冬「ならばお前は…どうする気だ」

千冬「あいつをも止められるというのか、お前なら」

千冬「…馬鹿げてる!くそっ」ドンッ

山田「や、やってくれました!撃破ですよ!…千冬さん?」

千冬「すまない…一人にさせてくれ」

山田「あ、あのぅ…」

今日はここまでです
一夏は聖戦士でもないしオーラコンバーターが白式に付いてないし直心陰流剣術の使い手でもありません
ありがとうございました

小説リーン準拠ならヒロイン勢の過去が酷いことになると思うんですがそれは…
再開します

フッ…

浩一「アリーナのシールドが消えた…?」

「突入!突入ッ!」

「選手たち!大丈夫か!?」

鈴「突入部隊が来たのね…遅いっての、まったく」

「アレは…君たちが片づけたのか?」

「こっちよ!ひどい…焦げて真っ黒ね、コアすら残ってない」

一夏「あ、ちょっとやりすぎちゃって…」

「…ピットに戻って千冬さんに状況説明をするんだ、事後処理は私たちにまかせて」

一夏「了解…ああ、なんだか気が抜けてく」ヘナヘナ

浩一「しっかり立てよ…」

『ピット』

セシリア「皆さん!大丈夫ですか!」

鈴「どうにかね、あそこで早瀬が入ってこなきゃ…」チラッ

一夏「ん」

鈴「こいつはちょっとマズかったかもだけど…」

浩一「問題ねぇよ、あんなのザコもいいとこだ」

セシリア「人が心配していたと言うのにあなたはねえ!何が正義の味方ですか!」

箒「早瀬…すまない、私たちの力不足で」

浩一「仕方ないだろ、普通ならシールドを突破できないんだろ?」

箒「それは…そうだが」

千冬「どけ貴様ら、事情聴取を行う」

一夏「千冬ね…織斑先生」

千冬「機体の損害状況はどうだ」

鈴「あー…私たちはそうでもないんですけど、敵はボロッボロですね」

鈴「コアがたぶん真っ二つになってイカれちゃってて、その他にも結構…あのぶんだと」

千冬「データは恐らく残っていない…か」

千冬「今だどこからの襲撃かは判明していない、今後も注意してくれ」

千冬「機体特性は出来る限り解析する、その暁にはエネミーデータとして送信しておくので今後の遭遇に役立てるように」

一夏「り、了解しましたっ」

千冬「今分かっているのはそれぐらいしかない、他は追々伝える…行っていいぞ」

浩一「なんだ、随分短く終わったな」

鈴「襲撃されたばかりで情報もロクにないのよ」

箒「…一夏、怪我はないか、無茶していないか?大丈夫か?」

一夏「え?ああ、おかげ様で」

箒「ほ、本当にか?…そうか」ホッ

一夏「?…変なの」

『3日後』

一夏「…結局、中止か」

浩一「ひどい話だよな、ここは警備とか普段してないのか?」

一夏「…知らねーよ、くそ」ギリ

浩一(こいつ頑張ってたのにな…そりゃこんな形で中止になれば怒る)

一夏「どこのどいつだか知らねーが…次に来たらブッ潰してやる」

浩一「…俺も手ぇ貸すぜ、正義の味方だからな」

一夏「頼む」

鈴「おっはよー、もう決まっちゃったね、中止」

一夏「ああ、残念なんだけどな」

鈴「あのまま続いてたらどっちが勝ったと思う?」

一夏「俺だよ」

鈴「この…どーせ根拠ないんでしょ?まったく自信つけちゃってさぁ!」

一夏「ははは、でもいいセンは行ってただろ」

箒「おはよう、バカなことを言っている奴がいると思えばやはり一夏か」

浩一(…なんか篠ノ之、最近当たりが厳しいような)

箒「…一夏、話があるからちょっと来い」

一夏「えっちょっと」ズルズル

浩一「デジャヴ…!?」ゾクッ

セシリア「おはようございます…あれ、一夏さんは」

浩一「…あっちだ」

一夏「」ズルズル

セシリア「えっ」

『箒の部屋』

箒「ここならいいだろう」バタン

一夏「な、なんなんだよ…?遅れるぞ」

箒「今だけは、構わない」

箒「一夏、これは私の告白だ」

一夏「え…!?ど、どういう」

箒「私はな、一夏…どうやらお前がまた強くなるのが嫌みたいなんだ」

箒「6年前私は強いお前に恋をしていたさ、だけど6年前の話だ、今は違う」

箒「お前が強くあるとき、お前はずっと傷ついていくってわかってしまったんだよ!」

一夏「傷ついてくだって…?俺が強くちゃ嫌なのかよ!」

箒「一夏はああやって皆に優しいから、本当は誰にも暴力を振るいたくないはずだ…!」

箒「自覚していないのか、お前は6年前私を守ったときもずっとそんな顔をしていたぞ」

一夏「そんなこと…あるわけないだろ」

箒「だからな一夏、私は…戦わないお前しか好きになれない!見ていられないんだ」

一夏「そんなのお前の勝手だ!俺は皆…千冬姉を守るために強くならなきゃいけないんだぞ!」

箒「…それならそれでもいいさ」

箒「ここからは告白じゃない、宣戦布告だ」

箒「話には聞いているだろう?1カ月後の学年別個人戦トーナメント」

箒「それまでに考えを改めないというならば…!」

箒「私が直々にお前を叩き潰して、お前より強いという事を証明してやる!」

箒「お前に守ってもらう必要などないということをな!」

一夏「なんだと…お前」

箒「お前が勝ったら…その時は好きにすればいいさ」

一夏「…上等だよ、覚悟しろよな」

箒「勝てると思うな…お前の言う通り、私の剣は日本一だぞ」

一夏「お前に俺の生き方を否定される謂れなんてないんだよ」バタン

箒「………」

箒「でも、これで…良かったのだろうか」

一時中断です
一夏ってなんかこのまま行くと戦い続ける人生になりそうなんで箒さんに叱ってもらうことにしました、
戦うだけの人生の哀しさは某ガンダムさんが証明しているので。
原作の箒ってなんとなく『6年前の一夏』に恋してるっぽいので、
ついでに今の一夏に恋ができるように仕向けてみたいんですけど…難しいんですね

浩一クンまた空気になっちゃう…

束と浩一クンの相性なんて恐らく最低クラスですね
寝落ちしてました、再開します

一夏「くそっ!くそ、くそ」タタタ

一夏(なんでこんなことになるんだよ!俺が悪いってのか!)

一夏(皆を守りたいってのがそんなにいけないことか!)

一夏(ワケのわからないこと言いやがって…!俺が戦いたくないだって、そんな、そんな)

一夏「…そんな、ことは」ピタ

浩一「どこまで行ってたんだよ、あいつと…もしかして!」

一夏「…そんなんじゃない」

浩一「…なに思いつめてんだよ、本当に告白でもされたのか」

一夏「告白…そうだな、そうだよ」

浩一「ま、マジかよ…それで、どうしていいかわからないってことか」

一夏「なぁ浩一、お前に訊けばわかるのか?」

一夏「どうすればいいんだよ、俺…」

浩一「どうすればいい…って、俺にはそういうのわかんないケド」

浩一「俺はとりあえずどうしていいかわからない時は、自分の考えを通すことにしてみてるぜ」

一夏「自分の考え…」

浩一「例えば俺なら、ずっと正義の味方であろうとしてきた」

浩一「失敗もしたケド諦めないでやってきて、そしたらいつの間にか仲間ができて皆に認められるようになったよ」

浩一「だから俺は、そうしてきてる」

一夏「自分の考えを、通す」

浩一「何度繰り返すんだよ、ほら行くぜ」

一夏(そうだ…今更何を言われたってこの生き方を変えるつもりなんてない)

一夏(俺だって6年前とは違う)

一夏(だったらそれを示してやるんだ、箒に!)

箒(こんなことで…本当によかったのか)

箒(こんなこと以外にやりようはなかったんだろうか?)

箒(今の私には信頼できる友もいるというのに、一言も相談することはしなかった)

箒(これで…いや、もう進むしかないのか)

箒(少しだけ辛いかもしれないが…少しだけだ、やるしかない)

鈴「ちょっといつまで話してたの?探すのにだいぶ時間かけたんだけど」

セシリア「今は山田先生の授業だったからいいものの…」

箒「すまないな、行こう」

鈴「織斑先生が来てたら大目玉よ…」

『教室』

一夏「」

浩一「」

箒「」

セシリア「」

鈴「」

千冬「この馬鹿どもが」

鷹月「し、死んでる…」

本音「うわ、ひっどいねぇ~」

『日曜』

一夏「…つーわけで今日はちょっと友達の家に遊びに行って来るケド、行くか?」

浩一「いやァ俺はいいかな…」

一夏「そうか、じゃあ行ってくる」バタン

浩一「…はァ」

浩一「………」

浩一「…暇だな、どうしようか」

山田「は、早瀬くーん…います?」プシュー

浩一「い、いますケドノックぐらいしてください…」

山田「あ…すいません!すいません」

浩一「それでどうしたんですか?まさかまた追加装備?」

山田「そのまさかです!砲撃戦仕様と高速近接戦仕様、完成しました!」

山田「相変わらず荷電粒子砲・飛行形態と干渉してるんですけどね…」

山田「砲撃戦仕様は大型レールキャノン2門と背部にミサイルポッドを設置」

山田「高速近接戦仕様は今までの刀剣2本を6本に増やし大型ブースターを増設しました!」

浩一「そいつらはまた拡張領域に入って?」

山田「そうですね、4つの形態を選ぶことができるようになりました」

山田「それにしても…こんなに武装が入るなんで、本当に早瀬クンのラインバレルはすごいですね」

浩一「はは…まあそうっすね」

山田「これで残すところ近接特化仕様のヴァリュアブル・バインダーのみが未完成なんですが」

山田「大事なのはここからなんです、他のISへの互換性試験を手伝ってくれる方、見つかりました!」

浩一「え?それってつまりそいつが俺の武装を使うことになるってことですか」

山田「その紹介にも来たんです、シャルル・デュノアくんです!」

シャルル「どうも早瀬クン!聞いてます、ラインバレルすごいって!後で見せてね!」

浩一「お、男…!?別にいいケド」

浩一(山下クン…かと思ったぞ!?)

山田「週明けにシャルル君は正式にここに転校することになってます!」

浩一「へー、一夏以外にもISを動かせる男がいるんだ」

浩一「シャルルだっけか、別に暇だから今から行っても…」

シャルル「ホント!?今すぐ行こう!見せて!」

浩一「お、おう…」

浩一(食いつきが激しすぎるぞ…)

山田「伝えることは以上なので、これで失礼しますね~」

浩一「あ、はい…!?」グイィッ

シャルル「ほらボーっとしてないで行こうよ!早瀬クン!」グイグイ

浩一「ひ、引っ張んな…襟をッ」

浩一(無茶苦茶だコイツ!)

『ピット』

シャルル「うわぁ~…」キラキラ

シャルル「すっごいよこれ…このハンドレールガンなんか絶対欲しい、取り回しいいだろうなぁ」

シャルル「増設ブースターの出力の内部数値は…うわ、概算でもこんなに!?すごい!」ピッピッ

シャルル「この近接ブレードの剛性…!6本もあってしかもこんなに軽い!最高だ…」

シャルル「ああ、このレールキャノンも…最大火力が約束されてるようなものだよ…!」

シャルル「荷電粒子砲…噂に聞いてたけど完成してるなんて!しかもこんなに小型化して!」

シャルル「フルフェイス型は珍しい、こんなに装甲があってあの映像通りにきびきび動ける…すごい機動性だ」

シャルル「君の機体は最高だよ!浩一!」

浩一「悪いちょっとついていけないわ」

浩一「…で、お前が俺の武装を使うってどういうコトだよ」

シャルル「ああそれなんだけど、僕は君が使っていない武装を間借りする形になるんだ」

シャルル「浩一が必要な武装を取るなんてことはないから、安心してね」

シャルル「それにしてもラインバレルはスタイルも最高だ…!ほんとカッコ良くて眩暈がしちゃうよ!」

浩一(…いやもう、全部持ってってもいいぐらいだケド)

シャルル「ヴァリュアブル・バインダーは先に僕が使うかもしれないね」

浩一「お前のISも拡張領域が広いの?」

シャルル「そうだよ、僕は特技で他の人より早く換装ができるからこれに選ばれたんだ」

浩一「へー、お前もすごいんだな」

シャルル「えへへ…まあね」

一旦中断します
      ・・
シャルル「…命中」ドキャッ

シャル「聞こえなかったか?ラウラ」
シャル「全力で潰してやると言ってるんだよ」
こうですかわかりません

ラウラ(こ、殺される!)
再開します

『翌日 1年1組』

浩一(ああ、来たな…あいつ)

シャルル「シャルル・デュノアです、フランスから来ました、よろしくお願いします」

「きゃああああああ!!男子!3人目の!」

「しかも守ってあげたい系の!」

「今まで熱血男子ばっかりだったし!これは…いい!」

一夏「勝手な事言いやがってちくしょう」

ラウラ「………」

浩一(と…誰だあいつ、知らないぞ)

千冬「挨拶をしろ、ラウラ」

ラウラ「はい、教官」

千冬「場所をわきまえろ、ここではそう呼ぶんじゃない」

一夏「『教官』?」

浩一「なんだ知ってるのか?一夏」

ラウラ「!」ピク

一夏「いや、千冬姉ってドイツにISの教官として行ったことがあってさ」ヒソヒソ

一夏「たぶんその時の教え子なのかなって」

浩一「何の経緯があってそんなとこまで…まぁいいケド」ヒソヒソ

ラウラ「…ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

ラウラ「………」

浩一(え、そんだけかよ…むっつりして不愛想な奴だなァ)

ラウラ「…」ツカツカ

一夏(おい、なんかこっち歩いてきてるぞ!助けろ!)パチパチ

浩一(そんなアイコンタクトされたってどうしようもねえよ!…え)パシンッ!

一夏「…なんだよ、お前」ギリギリギリ

ラウラ「受けるか、だがな…」

ラウラ「私は認めない、お前があの人の弟だなどと、認めるものか」バッ

一夏「はあ?どういう…おい」

浩一(またワケわかんねえ奴が増えた…)

千冬「あー…う゛ん!ではHRを終了する、各人は着替えて第二グラウンドへ集合」

千冬「二組と合同でIS模擬戦闘を行う、以上だ、解散!」

一夏「実技ってことは…」

浩一「今のコトを気にしてる場合じゃねえ…!」

浩一「荷物はお前が持て、俺はシャルルを担ぐ!」

一夏「了解…死ぬなよ」

浩一「お前こそなァ!行くぞシャルル!」グイッ

シャルル「え、ちょ、なんで!?」

浩一「俺達は女子が着替えるより早く行かなきゃ着替えられないんだよ、それと…」

一夏「後ろを見ろ!もう来てる!」

「転校生発見!転校生発見!」

「男子二人と一緒…か!取り押さえるのは骨が折れそうだけど」

「承知の上よ!覚悟ぉぉーっ!!」ダダダダダ

浩一夏「「来たァァァ!!?」」

シャルル「うそぉぉぉぉっ!!?」

『更衣室』

一夏「ま、まいたか…!?」ゼェゼェ

浩一「いつもながら凄まじい執念だなあいつら…チクショウめ」

シャルル「な、なんなのさ、もう」ハァハァ

一夏「さっさと着替えるぞ!遅れる」ゴソゴソ

シャルル「うわ!ちょ、ちょっとあっち向いてて!」

一夏「は?男なんだからそんな気にすることも…」

浩一「プール授業の時とか恥ずかしがるタイプなんだろ、察せよ」

一夏「ああ納得、悪いな」

シャルル「いや、べ、別に…」

浩一「しかし…なんでこんなISスーツってのは着づらいんだ、ジャンプスーツよりキツい」

一夏「なんだよジャンプスーツって?」

浩一「…こっちの話だよ、とにかくかたっ苦しいスーツだった」

浩一(それより死にかけたことの方が記憶に残ってるケドな)

また中断です、申し訳ナイス

タッグ戦についてなんですけどかなり悩んでます
メインキャラの数が浩一・一夏・箒・セシ・鈴・シャル・ラウラと奇数なもんで
浩一・一夏ペアと箒・ラウラペアは確定なんですけれどもシャルが余るし…
かといって原作リタイア組から一人ってのも不遇になっちゃうし…どうしたものか

簪ちゃんも考えたんですが今出すとちょっと今後の展開的にぽっと出で終了になりそうなので…
雪かきを終わらせても考えが浮かびませんでしたが明日までになんとかします
投稿もないのにageてもなんなのでsageときます、ありがとうございました

無名のIS学園生徒E(趣味が盆栽で常に敬語な黒髪美少女。口癖は最低です!)
無名のIS学園生徒M(ヤンデレで中学時代に虐められていた経験があり暴走しがち)
無名のIS学園生徒S(エセ関西弁で喋る勝気な少女。非常に攻撃的だが他人を思いやれる優しい一面もある)

無名のIS学園教師M(妖艶な雰囲気を醸し出す美女。打鉄を極限まで軽量化した半専用機での高速戦闘が得意)

さぁ、選べw

こうやって長くなっていくとちゃんとクロスオーバーになっているか不安に思い始めます
再開します

『グラウンド』

一夏「ふうやっと着替え終わっぐわああああああああ!!?」ドガシャァァン

セシリア「遅いですわよ一夏さああああああああん!!?」

鈴「こ、攻撃!?どこから!?」キョロキョロ

浩一「一夏ァ!?何か突っこんできた…?」

一夏「白式の展開が間に合わなかったら死んでた…!ん?この感触は」ムニュムニュ

山田「あ、あの…私、困りますよ!そんな、そんな」

一夏「お、おっぱ…ちがっ」

一夏「こ、浩一ィ!違うんだよこれは」モニュモニュ

山田「あっ///」

浩一「お前は最低だ」

一夏「」

鈴(早瀬にあそこまで言わせるとか…いい加減にしてほしいわよね)ヒソヒソ

セシリア(まったく困った方ですわ)ヒソヒソ

シャルル「何これ」

千冬「…んんっ、山田先生」

山田「あっ!す、すみません」

千冬「皆呆けているんじゃない、今日の実習では戦闘を実演してもらう、…そうだな、早瀬」

浩一「は、はい」

千冬「山田先生とだ、やってみろ」

浩一「え、大丈夫なんですか」

箒(それは私も思う)

千冬「安心しろ、今のお前ならすぐ負ける」

浩一「…そう言われちゃやらない訳にもいきませんね、来い!ラインバレル!」ズドォォォン

浩一「準備いいっすよ」

山田「………」チャキッ

一夏(山田先生の目つきが変わった!)

千冬「では、初めっ!」

浩一(構えてるのはライフル…高速近接戦仕様で!)コォォォ…バヒュン!

山田(速いですね、さすがに…!)ドンッドンッ

浩一(かといって相手は空中、スピードは上だけど動けるスペースは相手のが多い!)

浩一「一旦離れて…こいつだ!遠距離戦仕様!」ヴンッ…ドスッ

浩一「きっちり当ててやる!」ドゴォン

山田(レールキャノン片方を切り離して、地面に設置して盾に…)ダンダンダン

山田(銃撃は通らない、もらえば1門でも大ダメージ…射線を切り続けるべきですね)ビュンッ

浩一「ミサイル斉射!!」ボボボボボボ

山田(やはり狙いはそれですか!)

千冬「…さて、デュノア、山田先生のISの解説をしてみろ」

シャルル「はい、あれはデュノア社製『ラファール・リヴァイヴ』ですね」

シャルル「第2世代型最後期の機体ではありますが汎用性が高く操縦系統の簡略化が成されて…」

一夏(デュノア?ああ、シャルルってもしかしてそこの)

山田「!」ダンダンッ!ドドドガァン…

浩一(信じられねえ…全部落としやがった、ケド!)ギュォォオオ

山田「目くらましとは早瀬クンも古典的な…接近警告!」

浩一「貰ったァア!」ブンッ

山田「く…甘いですね!」ダンッ!カキィン!

浩一(な…刀を落とされ)

山田「次々に換装を試みるのはなかなかよかったですよ、工夫を感じられます」

山田「だけど、ちょ~っと練習が足りないですね」ダダダダダダン

浩一「うおおおおおッ!?」ガンガンガンガン

浩一(ひ、飛行ユニットがやられてる!?正確すぎる!)

シャルル「…以上です」

千冬「良くやった、そろそろ落ちてくるころだろう」

浩一「お゛あっ!?」ドチャァ

浩一「く、くっそ~…!」

千冬「むしろ大破まで行かないだけ良くやったものだ」

浩一(…オーバーライドも圧縮転送もちょっとエネルギー食いすぎるしな)

浩一(できるだけ転送コンボをものにしたいんだが…ぶっつけ本番じゃやっぱ無理かぁ)ハァ

千冬「さて、これで諸君にもIS学園教師の実力がわかっただろう」

千冬「専用機持ちは織斑・オルコット・凰・デュノア・ボーデヴィッヒ・早瀬…か」

千冬「この際早瀬はフリーだ、他5人をリーダーにして8人グループで実習を行う、分かれろ」

浩一「なんで俺はフリーなんすか」

千冬「陸戦用なら仕方あるまい」

浩一「だからそれ関係ないだろ!!」

「織斑クン!一緒にがんばろう!」

「デュノア君、操縦技術を教えてよ」

「早瀬クン、あの武装ってなに?いっぱいあったけど」

浩一「は、はは、えっと…」

浩一(どうなってんだ!男子にしか来ないぞ!)

一夏(何変な顔してんだアイツ)※15巻162ページ参照

千冬「………」イライライラ

千冬「馬鹿ども!出席番号順に一人ずつ各グループに入れ!順番はさっき言った通り」

千冬「もたつくようならISを背負ってグラウンド100周でもさせてやろう!」

浩一「俺はまたフリーなんすか」

千冬「知らん!陸戦用だから仕方あるまい!」

浩一(わざとやってんのかよ)

浩一(じゃあ…ついでに行ってみるか)

浩一「ラウラ、いいか」

ラウラ「………」

浩一「いいかって?おーい?」ブンブン

ラウラ「鬱陶しい…好きにすればいい」

浩一「おお、悪いな」

他6人(よく話しかけられるなー)

浩一「…んでちょっと聞きたかったケドさ、なんで一夏の奴を叩いたんだ?」ヒソヒソ

ラウラ「それが目的か…お前に話す義理などない」

浩一「…なんだよ、つれねーな」

ラウラ「先の戦闘を見るに…貴様、実戦を経験しているようだが」

浩一「え?ああそうだな、こういう毎回死ぬか生きるかじゃないのってホント助かるよ」

ラウラ「調子に乗るなよ、ろくに訓練も受けてない奴が私に敵うと思うな」

浩一「はー?…なんだよそれ、そんなの関係ないだろ」

ラウラ「ふん」

「ちょ、ちょっと、コクピットに届かない…?」

浩一「あーはいはい!今行く!」

ラウラ「………」

浩一「ラインバレルで…よっと、これで乗れるだろ」

「ありがとう早瀬クン!さっすが専用機持ちぃ!」

浩一「いやァそんなコトは」テレッ ※フルスキンで見えませんが15巻162ページ参照

ラウラ「………」

浩一「見てないでお前も手伝ってやれよ」

ラウラ「ふん」

浩一「…うーん、ああいう手合いはちょっと経験ないんだよなァ」

山田「遅れてると千冬先生は言ってましたが…大丈夫ですかー?」

浩一「ああ大丈夫です、なんとかなりそうなんで」

浩一(…あ、山田先生のスーツ…ッダメだ!何考えてんだ俺!」※16巻136ページ右上参照

一夏「………」

箒「………」

一夏「…同じ班だな」

箒「…ああ」

一夏「…本気なのかよ、朝の事」

箒「本気だ、私は負けるつもりはない」

一夏「じゃあなんでISを起たせたまま解除するんだよ…本気なんだよな」

箒「…これは仕方のないことなんだ」

他6人(無言の視線)

箒「…仕方ないんだ」

一夏「??」

『更衣室』

一夏「はぁ…終わったぁ」プシュー

浩一「遅かったな、飯に行こうぜ飯、俺は学食に行くけど」

一夏「お前も訓練用IS運んだんじゃないのかよ…?どうして疲れてないんだ」

浩一「そりゃお前…体の出来が違うんだよ」

一夏「お前の体は強すぎる…はぁ」

一夏「俺はなんか約束があるから屋上で食べるけど、お前も来る?」

浩一「いや…俺は用があるし」



『屋上』

一夏(アイツ…こうなることがわかってて…!)

セシリア「どうしました?一夏さん」ニコニコ

鈴(…ヤバい、ヤバいよ一夏、匂いだけでもめっちゃ甘い)

シャルル「何…?この緊迫感」

一夏「ええいままよッ!」パクッ

一夏「…あ」

セシリア「あ?」

一夏「あまぁ…」ダラダラ

鈴(うわぁ…)

鈴「…そういや、箒来てないね?なんでかな」

セシリア「さあ…?私は存じ上げておりません」

シャルル「箒さんって?知り合いですか?」

鈴「うん、すごく気づかいできる奴でね」

セシリア「わたくし達のように代表候補生ではありませんけど、できた方だと思います」

一夏「………」

鈴「…知ってるの?一夏」

一夏「…なんでもねぇよ、俺は戻る」スタスタ

鈴「あ、ちょっと!?」

セシリア「…箒さんに直接聞いた方がよいのでは」

シャルル(ど、どうしよう…何が起こってるの?)

一旦中断、次は20時ごろです
ラインバレル(IS)のEN量については原作の半分です
原作がどの程度かと言うと全力稼働時でオーバーライド11回・エグゼキューター1回・圧縮転送2回のようです
しかも腕が落とされなければまだ少し余裕あったっぽいのでさすがにセーブさせました

『土曜日 アリーナ』

一夏「もらった!」グオォッ

浩一「甘い!こいつがあるぜ!」ジャキッ

一夏「サブマシンガン!いつの間に…うあっ!」ガリガリガリ

浩一「後退しながら…ん、二つとも弾切れか」ダダダダダダ…カチッカチッ

一夏「今だ!今度こそ!」

浩一「だから甘いんだって」チャキ

一夏(まだ何かあるのかよ!?くそ、回避だ!)

浩一「ハンドレールガンだよ」バヒュゥバヒュゥ

一夏「うおおっ!?この!!」ヂッ…

浩一「カウンターナノマシン起動…仕上げだ!」ヴンッ

一夏「な、また消えた!」

シャルル「頭上!しかもあれは遠距離戦仕様…」

浩一「避けられないぞ…全部もってけぇぇぇええ!!」ドドドドドドドド

一夏「う…くっそぉぉぉぉ!!」ドガァァアアン

シャルル「シールドエネルギー残量0、一夏の負けだね」

シャルル「…浩一、狙いはちゃんとつけた方がいいよ?サブマシンガンは散らばるし近いから当たったけど」

シャルル「ハンドレールガンだってそう、せっかくいい武器ばっかり揃ってるのにさ」

浩一「ビームと違って適当にばら撒けば当たるんだけどなァ」

シャルル「それがダメなんだよ、ビームと火力が違うんだからちゃんとできる限り多く、正確に当ててあげないと」

浩一「そう言ったってミサイルは自動だからいいケド、レールキャノンなんか当てづらいことこの上ないぞ…」

シャルル「手動ロック機能もあるでしょ、その為のハイパーセンサーだよ」

セシリア「わたくしのスターライトを貸して差し上げましょうか?」

浩一「遠慮しとく、狙うのはともかくマジの狙撃なんてできそうにない…」

一夏「シャルル…相手の射撃の特性を見切れとはいうけどさ、こいつコロコロ武器変えるからわかんねーよ…」

シャルル「高速武装切替はまぁ、出てくる手を見づらくするための戦法でもあるし仕方ないよ」

鈴「それと一夏の場合、詰め込みすぎて回避機動に余裕がなさすぎるってのもあるのよね」

一夏「要はまだまだ技術が足りないってわけか…とほほ」

シャルル「二人ともだいたいは格闘戦用機だしね…でも、射撃を知るには射撃をするのが一番だよ」

シャルル「一夏は僕のライフル、浩一はサブマシンガンでちょっと…うん、あそこを空撃ちしてみようか」

一夏「使用許可がいるんだよな、それはいいけどセンサー同期は…ないのかよこれ」

浩一「脇を締めて…こうだろ」

シャルル「そう、それで一夏は左手をこっちに、浩一は…二丁拳銃だからそれでいいね」

一夏「おっ!…速いって感じがする」ドンッ

浩一「け、結構反動が来るもんなんだな」ドドドド

シャルル「そう、飛び道具っていうのは基本的に速いから軌道を予測できれば簡単に当てられるんだ」

シャルル「射撃に対して直線的な軌道っていうのはやっぱり駄目なんだよ」

一夏「だから簡単に間合いが開くし続けて攻撃されるのか…」

シャルル「撃つごとにずっと脇を締めて、銃身を視線の延長線上に置く、これだけで狙いはちゃんとつけられるんだ」

浩一「新体験だなコレは…今までずっと装甲任せの突撃だったからなァ」

浩一(装甲と使用エネルギーが繋がってるなんて最初は信じられなかったしな)

シャルル「浩一のラインバレルは装甲が厚くて壊れる心配はほとんどないんだけど…」

シャルル「防御より攻撃にエネルギーを持って行かれるから、なおさらちゃんと狙わなきゃ」

浩一「おう、今度からそうするよ…」ドドドド

一夏「う、腕が開く…うまくいかないなぁ」ドンッドンッ

ザワザワザワ

「あ、あれってドイツの第三世代型?まだトライアル段階らしいけど…」

ラウラ「…おい」

一夏「回線?…なんだよ」

ラウラ「貴様も専用機持ちだそうだな?私と戦え」

一夏「…いいぜ、やろうか?」

浩一「おい、さっきは予め言って開けたから良いケド…また人が集まってんだから危ないだろ」

一夏「…だそうだ、じゃあ無理だな」

一夏「なんで俺に戦いをふっかけるかはまぁ解るけど、場所を弁えるべきだろ?また今度にしようぜ」

ラウラ「ふん、ならば…戦わざるを得ないようにする!」ドゴォン

浩一「!」ドンッ

一夏「浩一!?それは…転送!」ヴンッ

ラウラ「何!?どこへやった!」

浩一「返すぜ、ほら」ヴンッ!

ラウラ「なんだと!?くっ!」ブィイン

一夏「弾丸が…止まった?なんだよあれ」

ラウラ「貴様…何をした!」カランカラン

浩一「お前こそなんだよ、その妙な装置は…!?」

『そこの生徒!何をやっている、学年と出席番号を言え!』

ラウラ「…ふん、今日は退いてやる」

浩一「なんなんだよアイツホントにさァ…おい大丈夫か?一夏」

一夏「お、おう…やっぱ無茶苦茶するな、お前」

浩一「お前に言われたかねーよ」

シャルル(それにしても…今の反応速度、ラインバレルと浩一ってなんなの?)

セシリア「…あれって?」

セシリア「…!箒さん、あそこに」

鈴「え!いるの!?最近見かけなかったのに!」

箒「………」

鈴「箒ー!最近なにしてんのよ?何かあったの?」

箒「鍛えなおす事にした、改めてISでな」

箒「できれば手伝って欲しい、鈴」

鈴「いいけど、急にどうしていなくなっちゃったりしたのよ」

箒「…私は、一夏と戦うんだ」

セシリア「決闘、ということですか…!?どうしてそんなことに」

箒「わからない…本当にわからないんだ」

箒「どこから違ってしまったんだろうか?でもやるしかないんだ」

セシリア「箒さん…その」

鈴「…わかった!箒は箒の事情があるだろうしあまり詮索はしない」

鈴「特訓でしょ?私も付きあわせて、どーせ一夏がまたバカなこと言ったんでしょ?懲らしめてあげないと!」

箒「…鈴!」

セシリア「大丈夫ですよ、ただの仲違いなら終わった後にわたくしたちがとりなしますわ」

箒「…すまん、皆」

鈴「これで貸し借りなしって訳ね」

セシリア「わたくしは付き合ってあげられませんが、頑張ってくださいね」

箒(…つくづくいい友を持った)

箒(だから、負けられない!一夏…見ていろ)

箒(必ずお前を倒して、お前を危ない所から遠ざけてやる)

今日はここまでです
この箒の行動原理は『一夏が危険に向かっていって擦り減っていくのを止めさせること』なのでこうなってます
浩一クンの強さについては『格闘・射撃』は高いケド『回避・技量』が異常に低いというUXの能力値を意識してます
それと原作の描写なんかを拾って判断してますかね、ケツビームをとっさに思いつくから機転が良いとかです
ありがとうございました

『本日のアリーナ開放は終了しました、残っている生徒は速やかに退出してください』

箒「…ふう」

鈴「ちょ、ちょっと…箒ってそんなに強かった?」ハァハァ

箒「?気のせいだろう、私は代表候補生に指摘されるほど強くはないはずだ」

鈴(格闘戦のセンスといい回避運動といい一流よ!何よりあの気迫…どうしたのこいつ!?)

鈴「ん…まあいいわよ、また明日ね」

箒「ああ」

箒(…そういえば、朝になぜか鷹月さんが荷物を纏めて出て行ってしまっていたな)

箒(誰か入ってくるということだろうか?)

箒(別に構わないのだが…もしかしてあの転校生が、か?男と一つ屋根の下で暮らせなどと…)

箒(…これが以前の私で、一夏とならば喜んでいただろうが)

『箒の部屋』

箒「…誰か、いるな」ガチャ

箒「奥に荷物もある、それにシャワーの音…?」

ガチャ

シャル「え…!?ひ、人がいる?」

箒「な…!」

箒「お、お前は…シャルル・デュノアか?」

シャル「そ、そうだけど…」

箒(金髪に青の瞳、面影はあるが…女性ではないか!?)

箒「お、お前は…女、だったのか!」

シャル「…こんな、早くにバレちゃうなんて」

箒「…落ち着け、なぜお前は私の部屋のシャワーを使っている」

シャル「男子はもう二人いるし、開いてる部屋がなくて…」

シャル「それで、とりあえずここに移動させられたみたいで」

箒(なぜ鷹月さんを移動させてまで…!)

シャル「誰もいないみたいだから、今のうちに…って思って」

箒「出てきた所を、シャワー室の前にいた私に見られたわけか…」

シャル「………」

箒「と、とりあえず着替えてきたらどうだ」

シャル「そ、そうする…」





箒「…それで、なぜ性別を偽ってまでここに来た?」

シャルル「…それは」

箒「答えたくないか?」

シャルル「…うん」

箒「そうか、それならそれでもいい」

シャルル「どうして…?嘘ついてたんだよ、理由も聞かないの?」

箒「もし聞いたとしてお前はどう思う?」

シャルル「…怖い、全部話して僕がどうなるのか、すごく怖い」

箒「だからそれでいい、ここはIS学園だ」

箒「たとえ何も話さなくても、勝手な大人の事情があったとしても、生徒である限りお前はここにいられるんだ」

シャルル「でも、僕には選ぶ権利なんてないよ」

箒「ないなら探せ、特記事項の中からでもな」

シャルル「それってどういう…あっ!」

箒「…私もシャワーを使わせてもらうぞ、今日はかなり汗をかいたのでな」

箒「…ああ、それと」

箒「もし打ち明けたいのなら、理解してほしいのならもっといい奴がいる」

シャル「…それって」

箒「そいつは無鉄砲で鈍くて頑固で、自分の考えが間違ってるとも思わない」

箒「そのくせ他人の痛みには敏感だからまったく始末に負えない、そんな奴だよ」

箒「あいつには他人の事情も関係ないんだ、何も考えずすべてを拾って守りたがる」

箒「…そんな奴なんだよ」

シャル「一夏…」

箒「それでもいいのなら、そいつの元に行くといい」

箒「…話し疲れたよ、シャワーを浴びてくる」ガチャ…バタン

シャル「………」

シャル「本当にそうだね、鈴、セシリア」

シャル「こんなにいい人なんて、思ってなかった」ポロポロ

コンコン

シャル「!!?」ビクゥ

セシリア「箒さん?夜の食堂でも見かけませんでしたが、もしかして夕食を取られてないのでは?」

セシリア「…カギは開いてる、入ってもよろしいかしら?」ガチャガチャ

シャル(ど、どうしようどうしよう…!?)

セシリア「…申し訳ありませんが、入りますよ」ガチャ

シャル(ち、調子悪いってことにしておけば…!!)バサッ

シャル「ご、ごほっごほっ…」

セシリア「…シャルルさん?どうして箒さんの部屋に」

シャル「へ、部屋割りが変わって…ごほっ、でも、調子が、悪くて」

セシリア「それならいいのですけど…箒さんはシャワーですか?」

シャル「ごほっ」コクコク

セシリア「では、何も食べていないようなのでこのわたくしが軽食を作って来たと伝えておいてください」コトッ

シャル(そ、それは…!!)ゾワッ

セシリア「では失礼しますね」ガチャ

シャル(ど、どうしよう…本当に寒気がしてきた)

箒「上がったぞ…む、このバスケットは」

シャル「セシリアが、箒は何も食べてないみたいだから作ってきてくれたって…」

箒「では一ついただこう」ヒョイ

シャル「あ、待っ」

箒「」

箒「な、なんだこれは…甘すぎる…ふざけているのか」ゲホゲホ

シャル「だ、大丈夫!?だから言おうとしたのに!」

箒「…明日」

シャル「え?」

箒「明日、朝一にセシリアを叩き起こして料理を叩きこんでやる…!」

シャル「そ、それって」

箒「すきっ腹にこいつをくれた礼だ…!」

シャル(も、燃えてる…こんな風になる人なんだ)

『次の朝』

浩一「ふぁ~~…おい起きろよ一夏」

一夏「ん~~…日曜だろ、ちょっとぐらい長く」

\だからあああああああああああああああ!!!/

浩一「!!?」ビックゥゥ

一夏「な、何だ!?下からだぞ!!」



『キッチン』

浩一「ここか!?」

箒「どうしてお前は見た目ばかり整えようとするんだ!!妙な調味料を入れるんじゃない!!」

セシリア「だ、だって写真と同じになればいいのでは」

箒「味と分量も写真に載っているとでも!?」

一夏「箒落ち着け!下まで響いてるぞお前の声!」

箒「黙っていろ!!これは私の恨みなのだ!!」

浩一「何をされたらそんなことになるんだよ!!」

一夏「ああ…そういうことか、仕方ないかもな」

浩一「納得してんじゃねェよ!!」

一夏「は、いかん昨日の悪夢を思い出した…」

浩一「お前も何をされたんだよ!?」

一夏「浩一てめーよく言うな逃げたくせに!!」

浩一「あ」

一夏「だいたい箒!お前だって最初はそんなんだったろう!」

箒「調味料の種類をごった煮にするほどひどくはなかった!!」

セシリア「わ、わたくし、わたくし…」

箒「そんなのはいつの話だと思って…セシリア?」

セシリア「き、昨日だってわたくし一生懸命…ふぇぇん」ボロボロ

箒「あああ!す、すまないセシリア!そんなつもりじゃなかったんだ!」

浩一「悪いヤツだなー…」

浩一(俺そういう飯関係の…アレはないしな)

一夏「あーもう滅茶苦茶じゃねーか…」

短いケド今日はここまでです
思えば顔芸は数あれどメシマズイベントのない浩一クン…ここの箒は早くに料理上達してます
ありがとうございました

調べたところ浩一クンって一夏に身長が1cm負けてるんですね(一夏172,浩一171)
今日の更新はちょっとだけになりますが書けるところまで行こうと思います

『ラウラの部屋』

ラウラ「………」

ラウラ(織斑一夏…教官に汚点を残させた張本人)

ラウラ(だが奴の隣にいる…早瀬浩一とか言ったか)

ラウラ(あいつの存在は私の目的にとって大きな障害になるかもしれない…)

ラウラ(………)

ラウラ(関係ない、邪魔なら蹴散らしてやるまで)

ラウラ(排除する!どのような手段を使っても)

『月曜日 教室』

箒(大会と、約束と言えば…小4かいくらかのころにそんなことがあったな)

箒(…あれは結局不戦敗になってしまったがな)

箒(一夏とのつながりの為と続けていた剣道も…いつの間にか)

箒(全国大会に出る頃には、その意味も腐らせてしまっていた)

箒(しかし!今の私の太刀筋に迷いはない!)

箒(暴力でなく、研ぎ澄まされた剣で…一夏に説いてみせるんだ!)グッ

浩一「何ガッツポーズしてんだあいつ」

一夏「わかんねーよ、最近箒の奴変だし」

セシリア(…覚悟を決めていらっしゃるのでしょうか)

浩一「しかしなんでこんなトイレが遠いんだよ…」ズダダダダダ

\おーい!!お前!!早すぎっ…!くっ、はァ、はァ/

浩一「…そりゃファクターに付いてこれるワケもねェよな」

浩一「…ん?」チラッ

ラウラ「なぜこんなところで教師だなどと!」

千冬「…やれやれ」

浩一(…そういやあの二人、何か関係あるんだったな)

一夏「お、おーい浩一…?何やって」ヒソヒソ

浩一「静かに聞いてろ」ヒソヒソ

千冬「何度も言わせるな…私には私の役割がある、それだけだ」

ラウラ「このような極東の地に何の役割があるというのですか!?」

浩一(代表候補生っつーのは日本をバカにしたがる奴らばっかなのかよ)

ラウラ「お願いです教官!我がドイツで再びご指導を、ここではあなたの能力は生かされません」

ラウラ「意識も危機感も甘くISをファッションか何かと勘違いしているここの生徒など…」

千冬「そこまでにしておけよ、小娘」ギロッ

ラウラ「!」ビクッ

千冬「偉くなったものだな、15で選ばれた人間気取りとは恐れ入るよ」

ラウラ「…し、しかし」

ラウラ「しかし、だとしたらヤツはなんなのですか!」

千冬「…ヤツ、とは?」

ラウラ「早瀬浩一!ヤツの存在は!」

千冬「…!!」

浩一(お、俺!?)

ラウラ「早瀬浩一の戦闘記録を少しばかり観覧しました」

ラウラ「…あの強さ、本当に選ばれた人間とでも言うのですか」

千冬「早瀬の話はするなッ!」

ラウラ「…っ!」

千冬「…授業が始まる、さっさと戻れ」

ラウラ「…失礼しました」スタスタ

浩一(俺が…選ばれた人間だって?)

浩一「…的外れも、いいとこじゃねェか」

一夏「浩一…?」

浩一「一夏…あいつらはああ言ってるケドさ、俺は何処にでもいるただの男だよ」

浩一「選ばれたんじゃない、本当は…俺が選んだんだ」ギリッ

一夏「お前…何言ってんだ?」

浩一「…悪い、なんでもねーよ」

『放課後 第3アリーナ』

鈴「じゃ、今日も始めましょ」

箒「いつでもやってくれ…!?」

…ドゴォン!!

鈴「…あんたは、ラウラ・ボーデヴィッヒ」

ラウラ「中国の『甲龍』に…ただの『打鉄』、相手にもならんか?ふん」

鈴「…何?ドイツのじゃがいも農場じゃそういうのが流行ってんの?いいわよ、相手に」スッ

鈴「…箒?」

箒「何のつもりだ、理由を言え」

ラウラ「答える必要はない」

鈴「こいつに理由なんてあるわけないでしょ!?いきなりぶっぱなしてくる奴なのよ!?」

ラウラ「さっさと二人で来い、下らん種馬を取り合うようなメスに私が負けるはずがない」

鈴「この…言わせておけばァ!!」

箒「…忠告してやろう」

ラウラ「この私に忠告と?専用機も持たぬザコがか?」

箒「専用機を持つかどうかは関係ない」

箒「そんな痛んだ弱い心で、真っ直ぐな曇りなき剣を受け止められると思うな…」

ラウラ「…くだらない精神論を聞くつもりはない」

箒「それと…何より、何よりだ」

箒「お前は私の友人たちを侮辱した!!その言葉、取り消すまで覚悟してもらう!!」シャキン

ラウラ「…!?」ゾクッ

ラウラ「ふん…ほざくなっ!!」ドゴォン!!

『廊下』

浩一「しかしさァ、セシリアはあの後どうしたんだ?」

セシリア「…1日を料理の上達に費やしましたわ」

浩一「箒の指導でか…そいつはまァ、なんとも」

セシリア「長く苦しい戦いでしたわ…」

一夏(セシリアにそこまで言わせるって、箒…何したんだよ)

シャルル「ああそうか、あの後セシリアは…」

浩一「なんだよ、お前も知ってたのか」

シャルル「箒が呟いてたから、それかと思って」

一夏「ルームメイトになったんだっけか、苦労しそうだな…?」

ザワザワザワ

浩一「なんだ?アリーナのゲートの前…?随分騒がしいな」

シャルル「何かあったのかも…観客席で様子を見てみようか?」

セシリア(確か…今あそこには箒さんと鈴さんが…!?)

シャルル「誰かが模擬戦をしてる…?でも、様子が」

セシリア「やっぱり!!鈴さん!箒さん!!」

一夏「な、なんだって…!?」

シャルル「駄目だ…こっち側からの声は届かない!」

浩一「もう片方…あの黒いの、あいつか?」



鈴「衝撃砲を!!」ジャコン

ラウラ「無駄だ、このシュヴァルツェア・レーゲンの停止結界の前ではな」ブワッ

ラウラ「問題は…」

箒「つあああああああッ!!」グォオッ

ラウラ「やはり…貴様だ!!」バシュゥッ

箒「そんなワイヤーなどにぃ!!」ガシィッ

ラウラ「纏めてつかんだ…!?」

箒「吹き飛べ、黒雨えええええええッ!!」ブォオン

ラウラ「く…投げようにも!量産機程度ではパワーが足りんわぁ!!」バチ…ブンッ

箒「なにぃ!?くっ…そぉ!」サッ

箒(あのような高熱の刃を受けては、こちらの刀がもたん…くそ!)

ラウラ「どうにも埋まらない性能の差に悔やむがいい!!」

鈴「させるかってぇ!!」ギュォォオオ

ラウラ「読めてるんだよ!!」バシュゥウッ!

鈴「な!目の前!」

一夏「瞬時加速だと!?俺の!」

浩一(別にお前のじゃないケド、あいつも使えるのかよ…!)

箒「やめろぉっ!!」

ラウラ「いつまで掴んでいる…離せぇ!ぶつけてでも!」ブォオン

箒「ぐあ…ッ!?」バゴンッ

鈴「ああああッ!?」

ラウラ「まずはお前から始末してやるよ…チャイニーズ!」ガシ…バキッ!ボゴッ!

鈴「がっ、あ"っ…!」

箒「き、貴様…」

箒「ふざけるな…ふざけるなよォオオ」

箒「この野郎!!」グァアッ

ラウラ(また…!)ゾクッ

一夏「あ、あいつ…あの野郎!白式!」パァァァ

浩一「…来い!!ラインバレル!!」ヴンッ

セシリア「ほ、箒さん!ティアーズ!」

シャルル「…っ!!」

浩一「…お前らも来るのかよ」

一夏「当たり前だ!黙っていられるか!!」

浩一「なら俺がシールドをぶち抜く、それで行くぞ!」シュゥゥウウ

一夏「…アレか!」

浩一「奪い取れ!ラインバレル!!」ヴンッ!

ラウラ「…!?早瀬浩一と…!」

一夏「おおおおおおッ!!」

ラウラ「織斑一夏ァ!!直線的な愚図めが私に!!」ブワッ

一夏(な、なんだ!?体が…動かねぇ)

ラウラ「ぐあッ!?狙撃…!」バチィッ

セシリア「愚図はあなたでしてよ、クラウツ《キャベツ野郎》」

ラウラ「その呼び名でよくも私を…!」

シャルル「ねぇ」スタッ

ラウラ「なんだ貴様は…!」

シャルル「…なんでこんなことするの?答えて」

ラウラ「貴様のようなザコに答える必要は」

シャルル「答えろおッ!!」ジャキン

ラウラ「…早っ、くっ!」ガリガリガリ

浩一「…もう、滅茶苦茶だな」

一夏「く、なんだったんだよ…!?」

箒「はァーッ、はァ…」

鈴「………う」

セシリア「…いつでも撃てますわよ」

シャルル「…答えろって、言ったんだけど」

ラウラ「…6人、いや1人はすでに虫の息か、5人がかりとは随分だな」

箒「貴様ァァア!!」

千冬「何の騒ぎだこれは?」

一夏「ち、千冬姉!」

千冬「模擬戦をやるのは構わんが、いつかのようにアリーナのバリアまで破壊する騒ぎになられては黙認しかねる」

浩一「う」グサッ

千冬「この決着は学年別トーナメントでつけてもらおうか」

ラウラ「…教官がそうおっしゃるのであれば」パァッ

千冬「お前たちもそれでいいな」

シャルル「…はい」

セシリア「鈴さん!しっかり!」

鈴「う、うっ…くそぉ…くやしいよぉ」グスッ

箒「…く、くっ!」ギリギリ

浩一「………」

千冬「ではそれまで私闘の一切を禁ずる、解散しろ!」

千冬「…鈴、お前は保健室だ、誰か連れて行ってやれ」

一夏「…あの野郎」

今日はここまでです
熱いというか『!』を使いすぎというか、セリフ回しが変だからというか…
ありがとうございました

明日はホァイトドゥエーなので別スレの宣言通り少しあちらに時間を割かれます
ご了承ください、それでは書きます

『保健室』

鈴「くそおっ、くそっ」グスグス

箒「………」

一夏「ラウラ…あいつ、何考えてこんなこと」

鈴「ちくしょぉ…いちかぁ、ほうきぃ」グスッ

一夏「俺が狙いならまだしも…鈴にこんなことをよくも」

セシリア「…許せますか?」

一夏「無理に決まってるだろ…!少なくとも謝るまでは」

浩一「…いつも、こうなんだよな」

シャルル「浩一…?どういうこと?」

浩一「力のないヤツって理不尽に打ちのめされて、ただ泣くしかないんだよ」

浩一「そのために正義の味方がいるんだよ…!!」

一夏「浩一の言う『正義の味方』ってそういうことなのか…」

ドドドドドドド

浩一「…な、なんだよ?地震か?」

シャルル「いや、廊下からしか聞こえてこない…!」

ドカァン!!

浩一「ぶ」ドゴッ

箒「ドアが吹き飛んだだと…!!」

一夏「浩一ーーッ!!」

ワラワラワラワラ

「織斑クン!デュノアクン!」

セシリア「なんですの、この人の数…!」ギュウギュウ

鈴「…ちょ、なんか、体に響くから」

シャルル「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて!」

一夏「シャルルー!どこだー!」ギュウギュウ

浩一「いった、ちょ、踏むなよおい!」ギュウギュウ

浩一「このぉ…おおおォォォ」ギリギリギリ

「えっ、ちょ、なんか持ちあがって」

浩一「おらァァァ!!」ドカァァァン

「「「「きゃああああ!?」」」」

セシリア(相変わらずの怪力ですわ…)

浩一「で、出てくるなり人を足蹴にしやがって…何の用だよ!?」ハァハァ

「「「「これ!!」」」」

一夏「ちょ、出されたって見えねぇよ」

シャルル「なになに…」

シャルル「『今月開催の学年別トーナメントでは、より高度な模擬戦闘を行う為二人組での参加を必須とする』…?」

「「「「とにかく!!」」」」

「私と組も!織斑クン!」

「デュノアクン!私と組んでーっ!」

「浩一クン!絶対勝とうね!」

浩一「む、無茶苦茶だ…!!」

一夏「お、俺は浩一と組むから!諦めてくれ!!」

浩一「えっマジかよ」

箒「お、おい!」

一夏「え?」

箒「あっ」

箒(マズい…マズいぞ、一夏がシャルルと組まなければシャルルの正体がバレてしまうかもしれん!)

箒(一夏ならバレても問題ないから任せたいのだが…!いや、ここは私がシャルルと)

シャルル「ご、ごめんね!僕はセシリアさんとだから」

箒「何!?」

セシリア「えっ!?」

シャルル「あっ」

シャルル(最近会う機会が多いから、とっさに出ちゃった…!!)

箒(どうすればいいんだあああああああ!!)ブンブンブン

浩一「箒のヤツついにエクソシストになったのかよ…」

「なんだ…もうみんなそれぞれ相手がいるんだ…」

「仕方ないよね…」

「イギリスとフランスの代表候補生の組み合わせっていうのも、それはそれで…」

トボトボトボ

浩一「い、行ったか…」

箒(シャルル!こっちへ来い!)ガッシィ

シャルル「え、ちょ、何!?」ズルズル

一夏「…あれだけ大勢の前で言っちゃったら、取り消せないよなぁ」

セシリア「そ、そうですわね…」

鈴「めっちゃ押されて痛かった」

セシリア「だ、大丈夫ですか鈴さん…」

箒(おい!お前自分の立場をわかっているのか!?)ヒソヒソ

シャルル(だ、だけどとっさに出ちゃって)ヒソヒソ

箒(それがなぜセシリアなんだ!性別を明かすタイミングを間違えれば不利になるのはお前だろう!)ヒソヒソ

箒(セシリアに知られてみろ!あいつはイギリスの代表候補生だぞ!?《我々の最も親愛なる敵》ではないのか!)ヒソヒソ

シャルル(ご、ごめぇん…)ヒソ

ちょっと休憩します

鈴「あ、あたしはどうしよう」

山田「ダメですよ、参加できません」

浩一「おわ!?山田先生!?」

山田「ダメージレベルがCなので、当分は修復に専念しないと後々に響いちゃいますよ」

鈴「…そう、ですか」

セシリア「り、鈴さん」

鈴「…みんな、そういうことだから今回はダメみたい」

鈴「だから…必ずあいつをぶっ潰してきて!約束よ!」

一夏「…おうよ!」

浩一「任せろ!」

箒「………」

山田「あと早瀬クン、追加の装備なんですケド」

浩一「まだあったんですか…」

山田「バッテリーユニットです、これがあれば稼働率は従来の3倍から5倍に跳ね上がりますよ!」

山田「…とても大型なので、たぶん戦闘行動をすると早めに落とされちゃうと思いますケド」

浩一「いや助かりますよ、そんなのがあれば結構楽になりそうですし」

浩一(ミサイル迎撃作戦の時のアレかァ)

一夏「しかし…なんだってあんな激しい戦いになったんだ」

鈴「それはね…」

箒「私の友たちの想いを侮蔑したからだ、それ以外に理由がいるか?」

セシリア「それって…私たちのためにってことですか」

箒「お前がいてもそうしただろうな、一夏」

一夏「お、俺か?」

箒「そうだ、お前だ…鈴といてやりたいが、私はこれで失礼する」スタスタ

鈴「あ、ちょっと…そうね、ぶっちゃけ近くで箒を見てると、一夏と大差ないと思う」

浩一「一夏とだって?全然違うように見えるケド」

鈴「自分の近くの奴のことになるとすぐ熱くなって、そのくせいつも自分のことは全然考えてないのよ」

シャルル「確かに…そうかも」

鈴「まるで一夏の鏡みたい…ってのは、さすがにクサすぎるかなぁ、あはは」

一夏「俺の…鏡、あいつが」

『廊下』

箒「…私が、鏡?あいつの」

箒(だったらやっぱり、私の取り付けた約束の意味も!)

箒(あいつの言う通り私の勝手な考えだったって言うのか!?)

箒(そんな自分勝手が許されると思っていたのか私は!一夏を縛り付けるような真似をして)

箒「あいつも私も、ただの自分の都合で動いてるにすぎないって言うのか…」ポツリ

ラウラ「………」スタスタ

箒「…お前!どうしてここに来た、なんのつもりで」

ラウラ「解らない」

箒「…は?」

ラウラ「お前の必死な顔を思い出してしまって…ここに、来なければいけないような気がした」

ラウラ「貴様らのようなザコなど気に留める必要もないはずなのにだ」

箒「お前…」

箒「行ったらどうなるかわかっているのか」

ラウラ「それも、解らない」

箒「ぶん殴られるに決まっているだろう」

ラウラ「何故だ、修正を受けるようなことはしていないつもりだが?」

箒「少なくともお前は今あいつらに憎いと思われてるからだ、どうして憎いかわかるか?」

ラウラ「…解らない」

箒「友達を傷つけたからだ、大切な奴をお前に傷つけられたからだ、お前だって大切な人を苦しめる奴をどう思う」

ラウラ「…なんとしても、排除してやりたい」

箒「そうだ、今お前に向けられているのはそういう気持ちなんだよ、邪魔な奴を遠くに押しやってやりたい」

箒「できれば消してやりたいって、そういう気持ちなんだ」

ラウラ「みんなから、排除、される」ゾクッ

ラウラ「…嫌だ、そんなのは…どうにかできないのか」

箒「それを身勝手と呼ぶかもしれない、けどそれでもどうにかしたいなら言葉を用意するんだ」

箒「誠心誠意謝って、できたら一つでも相手の為に何かしてやるべきだ」

箒「…それでも、どこまでやってもその気持ちは消えないかもしれないから、人を傷つけたりするべきじゃないんだよ」

ラウラ「………お前も」

箒「ん?」

ラウラ「お前もあの時、憎いと思っていたのか?私の事を」

箒「そうだな、今だって本当は憎い」

ラウラ「っ」

箒「だけどそれ以上に、友達を守りたいとそう思った」

ラウラ「守る…だと」

箒「だから体に目いっぱい力が入って…お前はその顔を、必死だと思ったんだろうな」

ラウラ「所詮は他人だろう?なぜ庇うために必死になれる」

箒「庇ってるんじゃない、守ってるんだ…それが自分にとって大切だからだよ」

ラウラ「…大切なものを、守る」

箒(自分にとって…か)

箒「それと今は、お前が…なんだか、迷ってるように見えるからだな」

ラウラ「迷い…?私に迷いなどない!」

箒「それはありえない、私だってここ最近はずっと迷ってるんだ」

箒「生きてる限り心が迷わないやつなんていない」

ラウラ「…なら教えてくれ、私はいったい何に迷っているんだ!」

箒「こんなことをわざわざ訊きに来るんだから決まってる」

箒「…人を傷つけることだろう」

ラウラ「それが…そんなことが迷いか、傷つくような弱い奴がいけないんじゃないのか」

箒「そう思えなくなったからお前はここに来た」

ラウラ「!!」

箒「…来月のタッグ戦、私と組まないか」

ラウラ「…いいのか、お前は私が憎いんだろう」

箒「弱い私でもちょっとぐらい、お前の迷いを晴らしてやりたい」

ラウラ「…ふん、いいだろう」

ラウラ「足手まといが一人いたところで、奴を潰す事に支障は出ない」スタスタ

箒「…そして、できたら皆に謝れるようなお前になって欲しい」

ラウラ「…ふん」スタスタ

『物陰』

セシリア「み、皆さん…今の、聞きました?」

シャルル「何か話してると思えば…箒が、ラウラと組むって!?」

浩一「一夏…お前先にここにいたんだろ、説明してくれよ」

一夏「………」

浩一「おい、一夏?」

一夏(…なんだよ、あいつ)

一夏(俺なんかよりずっとずっと!強いじゃないかよ…!)

一夏(俺が6年前と違うなら、あいつもそうだってことかよ…)

一夏(だからって負けられるかよ…もっと強くならねえと、もっと…!)ギリギリ

浩一「お前…」

浩一(お前らに、何があったんだ…?)

今日はここまでです
箒を強くしていたおかげでどうにかラウラと関連付けできました
考えてみれば一夏mk-2とスーパー箒の大本の原因を作ったのは浩一クンとはいえ今は空気…
近いうちに見せ場は必ず来ます
ありがとうございました

今日はこっちです
ユリウスのフリーランとか来ちゃいましたね…

『浩一・一夏の部屋』

一夏「………」

浩一「何を悩んでんだよ、お前さ」

一夏「構わないでくれよ、俺だけで片付けるから」

浩一「そうもいかないだろ」

浩一「今はちょっときつく練習するぐらいで済んでるだろうケドさ、お前このままだと無理に無理重ねて潰れちまうぞ」

浩一「…どうしてそんなに力が欲しいんだ?」

一夏「前にも言っただろ…この世の中に、男の強さを証明してやりたいって」

浩一「今はそれだけじゃないだろ」

一夏「…お前に何がわかるってんだよ」

浩一「…ちょっとわかるってだけだよ、力のない奴のコトはさ」

一夏「お前は強いじゃないかよ!」

浩一「俺だって始めは弱かったよ」

浩一「守れない、見ていることしかできない、それに守られていて…」

浩一「悔しくて、悲しくて、惨めだった」

浩一「…ま、ちょっと黙って聞いてくれよ」

一夏「説教なんて聞きたくもねえよ」

浩一「聞き流すくらいでいい」

浩一「力が無いから欲しい、欲しがるのだけならまぁいいと思うケドな」

浩一「もしも手に入れられたなら、今度は使い方を考えなきゃいけねェんだよ」

一夏「…お前の力って、もしかして」

浩一「そう、ラインバレルだ」

浩一「いきなり手に入った力はすげェよな、まるで自分がなんでもできる気になれる」

浩一「ケドな、そのままじゃいつか自分と身の回りにどんどん不幸が降りかかってくる」

浩一「そうしていつか自分まで変わっていっちまうんだ、悪い方向にな」

一夏「…なんで、そんなコトになる?」

浩一「力が強いからだよ」

一夏「!」

一夏(そうか、ISだって強い力だ…)

浩一「悪いコトをしたくないなら、いつかどうしても力の使い方を考えなきゃいけなくなる」

浩一「…それが、俺は正義の味方だったってワケだ」

浩一「一夏はどうだ?」

浩一「今のお前は、力の強さと使い道、はっきり考えてるか?」

一夏「…俺は」

一夏「俺は…この力で、箒に勝ちたい」

浩一「それはどうしてか、解ってるか?」

一夏「自分の生き方を正しいって証明してやる、そのためだ」

浩一「…その生き方、自分で正しいって思えるか?」

一夏「思えるさ、皆と千冬姉をずっと守っていく…正しくないわけがない」

浩一「…ちょっとキツいこと言うぞ」

浩一「それは、お前以外の誰かがいつか言ったようにしてるだけか?」

一夏「っ!!」

浩一「自分が…そうしたいって思える生き方じゃねぇと、正しくなるワケがない」

浩一「歪んだモノを作ってそれに従って、受け入れるだけじゃ…間違っちまうよ」

一夏「…俺は!!」

一夏(俺は言われた…感じた通りにしているだけだったか?)

一夏(ただ千冬姉に憧れて…それだけを目指している、俺はそんな奴だっただろうか)

一夏(…違う、どこからかは忘れたケド俺は俺の意思で動いているんだ)

一夏(そうだ、あれは)

一夏「お前のあのときからじゃないかよ」

浩一「…ん?」

一夏「お前があのときあんなに熱く、セシリアに言ったから」

浩一「は?何の話して」

一夏「お前のあの啖呵が俺を動かしてくれてたんだよ!」

浩一「お、おう」

一夏「…浩一、悪いな」

一夏「俺、ちょっと迷ってただけだったみてぇだ」

浩一「…いいんじゃねェか?迷いが晴れたんならさ」

浩一「正義の味方冥利に尽きるよ」

一夏「…しかしさ」

浩一「ん?」

一夏「俺なんか勘違いしてたみたいだな、正義の味方なんて泣きも笑いもしないような奴だと思ってた」

浩一「なんだそりゃ、まるで人間じゃねーじゃん…」

一夏「だからそう思ってたんだって」

浩一「違うに決まってんだろ、俺は正義の味方やってるケドさ」

浩一「それでも目の前で助けられなくて、何度も負けて否定されて泣くコトばっかりだったよ」

浩一「最近はようやく地球から月まででも助けに行けるようになった」

一夏「月…ってお前、すごいな!?」

浩一「助けを呼ぶ奴の為に何かをしてやれた瞬間ってのはな」

浩一「ものすごく達成感に溢れてて、自然と笑いたくなるような感じだよ、いつもそうだ」

一夏「………」

一夏「それが本当ならさ」

一夏「俺も…お前みたいになりてーな」

浩一「ま、頑張んな」

一夏「お前本気にしてねーだろコノ野郎…」

ちょっと浮かばないので休憩

『箒・シャルルの部屋』

箒「…セシリアと組む分には別に構わん」

シャルル「………」

箒「だがな、万に一つもバレる可能性のないよう常に意識しておけよ」

シャルル「…はい」

箒「いいか絶対だぞ!!お前はいつルームメイトが帰るかだいたい予測できるような時間にシャワーを浴び」

箒「あげくバレるような、無防備にも程があった奴なんだからな!絶・対!だぞ!!」

箒「先を見据えて身を引き締めて行動しろ!少なくともこれが終わるまではな!!」

シャルル「…はいぃ」

箒「…わかったなら、いい」

箒「それで、セシリアとどういった行動を取るのかもう考えてあるのか?」

シャルル「うん、さっそく明日あたりにでもやることを二人で決めるよ」

シャルル「そろそろ試作パッケージも届くからそれの使用も視野に入れて…ね」

箒「そうか…」

箒「…前言ったことだが、必要ならあいつにも言え」

箒「あいつは信頼できる奴だ、秘密は秘密のままにしてくれる」

箒「お前が私に話さなかった胸中だってあいつはきっと受け止める」

シャルル「…うん」

シャルル「行ってくる、ことにしようかな」バタン

箒「…いや、今行けとは言ってなかったが…まぁいい」

箒(…そういえば、私がなぜこういう風に人と接するようになったのか)

箒(まだ自分の中で答えが出ていなかった)

箒「ふー…」ギシッ

箒(…もしかして、だが)

箒(私は無意識の内に、皆に一夏を守らせるようにしているんじゃないか)

箒(稽古を付けることで間接的にだがセシリアの時も、鈴の時も、今も)

箒(まるでわざと一夏を頼らせるように、仕向けている…そんなような気がしてきた)

箒(…もしそうならば、私は最低な奴だな)

箒(自分に力がないから人を利用するなどと…)

箒(そんなのは自分勝手で臆病者のすることと一緒…だ…)

箒(…いかん、っ眠く――)





一夏「………」

浩一「こんな夜遅くにシャルルに呼び出されて、お前どうしたんだよ」

一夏「…男子が、2人だけだった」

浩一「は?」

一夏「いや、別にいいんだけどさ…絶対守ってやるから」

一夏「俺と似たような境遇みたいだし」

一夏「…疲れたから寝るよ」

浩一「何があったんだよ…」

一夏「悪いケド秘密って約束なんだ…」

箒「――は」

箒(やはり寝ていたのか…!)

シャルル「あ、起きちゃった…上もかぶらないで寝てるから、かけてあげようと思って」

箒「シャルル…?ああ、すまんな」

シャルル「…話したら、なんとなくスッとしたよ」

シャルル「箒とは違う…なんというか、元気づけられる言葉をかけてくれた」

シャルル「…実は僕、白式のデータを取ってこいって言われてて」

シャルル「もともと一夏とは接近するつもりでいたけど…あんな人だと思ってなかったな」///

箒(また一人落としたか…)

箒「…気分が晴れたようで何よりだ」

シャルル「…ところで箒、聞きたかったんだけど」



シャルル「――あいつと組むって、なんで?」

箒「!」

箒「…どこから聞いたんだ」

シャルル「廊下で話してるのがちょっとだけ聞こえた」

シャルル「…どういうつもり?あいつは鈴をいじめたんだよね」

シャルル「おかしいよね?どうしてそんな奴と組んだりするのさ」

箒「…それは」

シャルル「なにか理由があるの?」

シャルル「…箒はいい人だから、必ず何かあると思う」

シャルル「納得できる理由を聞かせてよ」

箒「………」

箒「…話していて、辛そうな感じがしたから…としか、まだ言えない」

シャルル「やっぱり優しいんだね」

シャルル「でもさ、いくらなんでもあいつの事はまだ僕は許せない」

シャルル「…もし大会で当たっても、容赦できないから」

箒「…仕方のないことだとは思っている」

箒「だけど…今だけは許してほしい」

シャルル「…僕はもう寝るよ、おやすみ」

箒「おやすみ、シャルル」

今日はここまでです
箒にこういう役回りをやらせるのであれば序盤にもっとじっくり変化させて行くべきだったのですが…
技量不足でつながりが飛んで良く読むと不自然さが目立つようになってしまいました
今はそこらへんをフォローする方法を考えてます
ありがとうございました

『6月 最終週』

浩一「…とうとう来ちまったな」

一夏「ああ、やってみせるさ」

浩一「シャルル、それで俺の武装借りたって聞いたが何持ってくんだ?」

シャルル「ヴァリュアブル・バインダーを借りてくよ、あれはきっと使えるから」

浩一「そういや一昨日届いたんだったな」

浩一「…いやしかし、アレってそう簡単に使いこなせるもんなのか?」

シャルル「アレは凄いよ…アレさえあれば全方位にいつでも盾を張れるのと一緒だし」

シャルル「おまけに中の武器は16本の太刀、継戦能力は抜群だよ」

一夏(継戦とか、俺とは無縁の話だな…)

シャルル「あの強さの太刀を投擲するもよし、振るうもよし渡すもよしと来てるから」

浩一「…あ、そ、そうか」

シャルル「ほんとにすごいよね、浩一のラインバレルとパッケージ」

浩一(こういう話になるとこいつ妙に熱が入るんだよな…)

一夏「あ…おい見ろよ、対戦表が来た!」

シャルル「うそ…!?」

浩一「シャルルとセシリアに、ラウラと箒…」

浩一「一組目からいきなりかよ」

一夏「シャルル…よし、行って来いよ!」

シャルル「…うん」

シャルル(セシリア…まだコンビネーションはうまくいってないけど)

シャルル(行けるとこまで行ってみよう!)



『女子側の更衣室』

箒「シャルル…セシリア」

ラウラ「手を抜くなよ、わかっているだろうな」

箒「…わかっている、ここでは踏みとどまれない」

箒(なんとしても一夏まで辿り付かねばならない、たとえ友達であろうと勝たねば…!)

箒「…頼りにさせてもらう」

ラウラ「…ふん」

『アリーナ』

セシリア「…箒さん」

箒「通信…セシリア?どうした」

セシリア「なぜボーデヴィッヒさんと組んだのかはなんとなくわかります」

セシリア「…あなたは優しい方ですからね、寂しい兎さんを放っておけないのでしょう」

箒「………」

セシリア「ですが」

『――――試合開始』

セシリア「手心は加えません」ジャキ

ラウラ「叩きのめす」バヒュンッ!

箒(先制するか、ラウラ…!)チャキ

シャルル「瞬時加速…でもセシリアには寄らせない!」チャ…ドドドン!!

ラウラ「小賢しいんだよ…!」ブゥン

シャルル(やっぱりAICで止める…でも!)

セシリア「わたくしのレーザーライフル…エネルギー攻撃は止めることができて?」バシュバシュン

ラウラ(そういう狙いか…!エネルギー攻撃で私を削るということだな!)

箒「ならば私が止めればいい!」バチィン!

シャルル「さすが防御型IS…でも、それは的だよ」カチャ

箒(近いのは知っていた…だがいつの間にショットガンを!!)

ラウラ「小賢しいと言ったんだよ!」ズバン!

シャルル「ショットガンが…ケド!」

ラウラ「ぐあっ…」バチンバチィン

ラウラ「…BT兵器!最大稼働でもない出来損ないがぁ!」

セシリア「そこで這いずり回っていなさい…出来損ないだろうと、ブルー・ティアーズの軌道を舐めてはいけませんよ!」

箒「だが!抜けたぞ、セシリアァ!」ゴォオッ!!

シャルル「しまった…!?」

セシリア「シャルルさんからのロックを切ってから即座にこちらに…」

セシリア「…残念ですわ、その機体じゃ私には追いつけないのですよ」バシュッ

箒(駄目だ、速度が足りない…!)

ラウラ(オルコットは常にブレードのレンジ外、牽制したくてもできん…!)

ラウラ(…だったら簡単な話だ)バシュッ

箒「ワイヤーが私に…そうか!」クルッ

シャルル「正気かな!戦場で背中を向ける人が…」

シャルル(…待って、ワイヤーが箒を引っ張ってきて…!?)

ラウラ「交代だ、お前が行け」バシュッ

箒「請け負ったぁぁぁああ!!」ブオンッ!!

シャルル「な…うそっ!くっ」ガギンッ!!

箒「こ、これは…!」

シャルル「…こうも早くこれを見せなきゃならないなんて」ダララララ

シャルル「借りたものは有効に使わせてもらいたかったケドね…浩一」ガコンッ

箒「盾に囲まれた!?」

シャルル「ヴァリュアブル・バインダー…」

シャルル「さぁ、試してみようかな」

ドスドスドスドスドス

ラウラ「なんだアレは…!?」

セシリア「よそ見をしている暇があって!?」ボシュゥゥ

ラウラ「こんな近距離でミサイルなどと…!」ブゥン

シャルル「――命中」

箒「ぐ…うっ、盾が…全損かっ!」

箒(盾の大きさに助けられた…!!)

シャルル「さぁ箒、いよいよ残るは近接ブレード一本だけだよ」

シャルル「まさかその機体と装備で僕に勝てると思ってないよね?」

箒「…一本、一本か」

箒「果たして!本当にそうかな!!」バシュゥッ!

シャルル「もう近づいたりはしない…落ちなよ!」ドドドドドン

箒「でやぁぁぁっ!!」ゴォォォ

シャルル(うそ…!速い、当たらない…!?)

シャルル(こんなに早く左右に揺さぶられちゃとても…くっ!)

シャルル「それでも、バインダーなら受けられる!」ガコンッ

箒(それを待っていた…!!)

箒(盾に囲まれたその状態で…敵が見えるものか!!)ダンッ

シャルル「ぼ、僕を踏み台にした!?」

シャルル「ほ、箒はどこに…後ろ!」

箒「確認が遅れたな!!」ドドキュッ

シャルル(スタビライザーをやられた…!?バインダーが…動かない!)

箒「このユニットがなければバインダーを動かすことはできんようだな…稼働部を破壊したぞ」

箒「お前の盾は閉じたままもう動かん…そして剣はあと5本ある!」

箒「…お前が私の盾に残したものがな」

シャルル「バ、バインダーを全部パージして…できない!?伝達もやられた!?」

箒「…本物の剣術を教えてやろう」

シャルル(駄目だ…これじゃ手出しできない、外からやられ続けるだけ…ひっ!?)ドスッ

シャルル(こ、殺される!)

シャルル(…っ、あ)ドスドスドスドス

箒「どうやらそれは借り物のようだが…慣れない武器など使うからこうなる」

ラウラ「いい加減に…堕ちろ!」ドゴォン!

セシリア「それはこちらの台詞ですわ…あなたも私には追いつけません!」サッ…バシュバシュバシュ

ラウラ「!…いいや、もうお前は詰んでいたようだな」バシュッ

セシリア「それはどういう…!?」

箒「またワイヤー…やるのか」ガシッ

ラウラ「引導を…こいつごと叩きつけてやる!!」ブオォンッ!!

セシリア「シャルルさんが!?くっ…え?きゃあ!?」ゴシャァッ

箒「追いついたぞ…焦っているようだなセシリア…!」ガシッ

セシリア(え、あ…ワイヤーを利用して箒さんをこちらに…!?)

箒「こんな展開になるなどと想像もしていなかったか!?」ズガァッ

セシリア「くぁ…ッ!」

箒「真っ向…唐竹割りぃッ!!」ズバン!!

ラウラ「…そして、トドメだ」ドゴォン!!

セシリア「きゃああーっ!?」ドガァァン

『試合終了、勝者、篠ノ之・ボーデヴィッヒチーム』

箒「…悪いな」

セシリア「い…いえ、負けは負けです」

セシリア「しかし箒さん、あなたがそこまで強くなっていたとは…予想外でした」

箒「お前こそ一人でラウラを捌きつづけているとはな…」

ラウラ「…ふん、一人で十分だったさ」

セシリア「く…」

箒「気持ちはわかる、だが責めないでやって欲しい」

箒「それと…」チラッ

箒「…あー、終わったらあいつを助けてやってくれ」

シャルル「」

セシリア(く、黒ひげ危機一髪ですか…?)

今回はここまでです
バインダー開かなくてシャルル危機一髪とかフルクロス横鞭とかビルギットさんとか
ミデア特攻しそうな戦法とかヤーパンニンポーとか原作ネタたくさんだとか…
いろいろ詰め込んでたら書くの遅くなっちゃいましたすいませんそして相変わらず下手な戦闘ですいません
ありがとうございました

しかし見返すとプロトバレルとラインバレルってほんと違いますね
刀の形、腕・肩の放熱部分の有無、テールスタビライザーの形と機構、
巴紋の有り無しと背中の…ラインバレルで言えば巴紋の左右に付いてる取り外されたような痕と
プロトバレルの背中にある取り外されたであろうガンダムのビームサーベルのような物体…
空白の約700年はまだまだ謎ですね

>>456
プロトバレルじゃなくロストバレルな

『同時刻 第2アリーナ』

A「魔法剣・エーテルちゃぶ台返しーっ!!」ブンッ

一夏「そんなものが効くかよぉ!!」ガギィン!!

浩一(ちゃぶ台返しってなんだよ…?)ガガガガガガ

A「…うそ」

一夏「必殺のぉ、零落白夜だーッ!!」キュィィイイ…グワァッ!!

A「…南無三!」ガリガリガリ…ドォォォン

一夏「次っ!」

浩一「こっちはまだ終わってねェ!…弾切れ!」ガガガガガガ…カチッ

B「サブマシンガンではなぁ!」

一夏「切りこみ役なら、白式がやる!浩一、背中の片っぽよこせ!」バシュゥッ!

浩一「レールガンか!?そらっ!」ブンッ

一夏「よし、いくぞ!」ゴォッ!

>>457
あ、ラインバレル・プロトタイプのことです16巻表紙の
ビームサーベル云々言っちゃったから勘違いさせちゃったんですねすいません

一夏「照準修正をした!撃つぞ!」ボシュボシュボシュ!

B「伊達じゃないんだよ!」ズガァン

一夏「防がれても、牽制にはなってるぜ!」ガキィン!

浩一「一夏!二体同時攻撃で仕掛けるぞ!」

一夏「よし、ここで決めるぞ!」バッ

B「何を…!?周りをチョロチョロして!」

浩一「飛行ユニット、換装・展開だ…!」バキン!ガシャン!

浩一「俺たちの力、とくと味わってもらうぜ!」ゴォッ!

一夏「浩一!しくじるなよ!」ゴォッ!

浩一「心配無用だァ!」ブンッ!

一夏「とどめだ!」ブオンッ!

B(左右から高速で、上下段の二刀の挟み撃ち…避けられない!)

B「打鉄がぁぁっ!」ズバンッ!ドォォォン…

一夏「よし、やった…!」

『勝者、織斑・早瀬チーム』

一夏「っしゃあ!」

浩一「やれるじゃないか、一夏!」ガシッ

一夏「当たり前だろ?俺は強くなってるんだからな!…へへ」ガシッ

浩一「それを言うなら…俺達がだろ!」

一夏(…勝てるさ、これなら!)



『男子側 更衣室』

浩一「はー…ちょっと休憩だなァ」コキコキ

一夏「トーナメント表どこだ?…あ」

浩一「勝ったのは箒とあいつか、ってことは…ん?」

シャルル「」ボロッ

浩一(お、おいおい…なんだよシャルルの顔、あれじゃまるで)

??(本物の暴力を教えてやろう)

浩一「」ゾクッ

浩一(…思い出したら急速に寒気がしてきたぞ)

一夏「お、おいシャルル…?」

シャルル「…いやぁ~あとちょっとだったのになァ…でもまぁ」

シャルル「いきなりヴァリュアブル・バインダーを使ってあれだけやれたんだから…初戦にしては合格点かな」

シャルル「………」

浩一「…お前アレか、本物のなんかを教えられたとかそんなのか」

シャルル「そうだよ!!」グワッ

一夏「!?」

シャルル「『本物の剣術をなんとかかんとか~』って言って抵抗できない僕を箒が…滅多刺しに…」

シャルル「…すっごい怖かった、あんなに強いなんて…!」ガクガクブルブル

浩一(あいつには森次さんが乗り移ってんのか…!?)

一夏「ち、ちょっと寝れば忘れるさ、たぶん…」

シャルル「早く帰って忘れたい…でも」

シャルル「僕のルームメイトは箒じゃないかぁ…」

浩一「が、頑張れよ…」

あれトーナメントって全何回戦でしたっけ
全120名参加なのはわかるケドもしかして明らかになってない…?

丁寧な解説ありがとうございます
どこを読んでも見当たらなかったもので…

浩一「ま、それはいいとしてだ」

一夏「ああ、わかってるよ」

シャルル「思えばAブロック、とんでもない激戦区だよね…専用機持ちが5人もいるなんて」

浩一「さっきの奴らはご愁傷様って感じだったわけか」

一夏「そういえばそうだったのか…まぁそれは関係ないさ」

一夏「思えば次の相手は、もうアイツらだったな…!」



『Aブロック第2試合計6戦目、織斑・早瀬チームvs篠ノ之・ボーデヴィッヒチーム』



一夏「こんなに早く来るなんて思ってなかったケド…」

浩一「なんだよ、覚悟できてないのか?」

一夏「そういう訳じゃないんだが…浩一、一つ頼まれてくれないか?」

浩一「…いいぜ、この期に及んで断れるワケもねェしな」

一夏「次の試合、お前は――」

『女子側 更衣室』

A「まだ乱舞の太刀も見せてなかったのに…」

B「しかたないじゃない、相手が悪かったのよ…」

箒(なんだ乱舞の太刀とは…?少し見たい)

ラウラ「篠ノ之、貴様トーナメント表を見たか」

箒「見ているさ、当然な」

ラウラ「次の試合、貴様は織斑一夏に手出しをするなよ、いいな」

箒「…それはどうしてだ?」

ラウラ「貴様に話す必要はない」

箒「…わかるさ、お前が何故かあいつを憎んでいることぐらい」

ラウラ「!…お前はなぜそうも鋭い」

箒「鋭いも何も態度を見れば解る話だ」

箒「…憎しみとはいえそこまで強い意志があるというならば、お前も誰かのために戦っているんだな」

箒「しかしそれは、本当にお前の望む結果をもたらすか?」

ラウラ「そうに決まっている!奴さえいなくなれば教官の汚点は消える、あんな表情も…!」

箒「憎しみをもって力を振るえば人は傷つくぞ…!」

ラウラ「ではどうすればいい!?」

箒「ひとかけらの勇気ぐらいお前にもあるんじゃないのか?」

箒「…試してみろ、勇気で戦うってことを」

箒「たとえわからなくても一夏と…私が教えてやる」

ラウラ「勇気…あの、湧き出す暖かい力が」

箒「それとな、私はさっきの条件は飲めない」

箒「一夏とは私が戦う」

ラウラ「なんだと…」

箒「…これだけは譲らない」

ラウラ「私とて譲るわけがないだろう…!」

箒「…今のお前はきっとあいつと戦うべきだ」

ラウラ「早瀬…浩一か?」

箒「あいつはな…どうやら正義の味方らしいからな」

箒「あいつもきっと勇気を持って戦うことを教えてくれる…いや、もしかしたらあいつが一番知っているかもしれない」

ラウラ「馬鹿馬鹿しい…何が正義の味方だ、正義で何が変わるというのだ」

ラウラ「いいだろう、どうせあいつは元から気に入らない」

ラウラ「奴も教官を悩ませる悪い人間のようだしな…だから、あいつも潰してやる」

箒「では…」

ラウラ「ふん、別に貴様のためを思ってなどではない」

箒「すまない、恩に着る…!」

箒(今まで人の目を意識しすぎていたのかもしれない、みんなに一夏を任せるために…)

箒(本当に一夏のためを思うならばたとえ自分勝手と言われようと…あいつを倒し、約束を守らせてみせる!)

箒(あいつの守るべきものはこれ以上増やさせない!)

浩一「――お前、それって」

一夏「駄目なら駄目でもいい、ケドできる限りやってくれ!頼む…」

浩一「…はァ、まぁいいよ」

一夏「浩一!」

浩一「俺とラインバレルなら不可能なんてないさ」

浩一「それがお前に必要なら…ま、やってやるよ!」

一夏「…頼んだ、浩一」

浩一「お前こそ、やれるコトは全部やれよ!そのためのこの約束だろ!」

一夏「わかってる…最大限やってみせるぜ!」

シャルル「え?何の話?」

浩一「あー、悪いケド秘密らしいから」

一夏「まぁ見てろよシャルル、すぐわかるから!」

シャルル「??」

今日はここまでです
次回はたぶん全部クソみたいな戦闘パートになると思います
AはAンドーさんでBはBランさんですね
ありがとうございました

ロスト→プロト→ラインなのかプロト→ロスト→ラインの生産順なのかそれが問題だ
続き書きます

『1時間後 アリーナ』

一夏「…さぁて」コンコン

箒「今さら握りの確認とは…約束は覚えているだろうな」

一夏「ああ、タッグ戦だからなんて言い訳はしねえ」

一夏「…おい浩一、なんだよその背中のデカいモノ、それで戦えんのか」

浩一「まァ見てろって」

一夏「…ま、いいさ」

ラウラ「………」

一夏「どうせ俺の相手は――」



『試合開始』



一夏「――お前だァ!!」

箒「!!」ガギィン!

ラウラ「つあッ!!」バシュンッ!!

浩一(向こう側から来るとはな…!)バッ

浩一(ユニットのお蔭でエネルギーは余るほどある、飛ばして行くぜ!)バシュゥッ

ラウラ(速い!AICでは捉えきれん!)

一夏「さァ箒…ケリをつけようぜ、邪魔は入らねえからな」ギリギリ…

箒「…もはやタッグ戦ではないな、これでは」ギリギリ…

一夏「そうだ、1対1だ…斬り合いなんだよ!!」バッ!

箒(剣が迫ってくる、以前より確実に早く…だが!)

箒(間合いを合わせてからの下段の左一文字!)サッ

一夏(それを読んで真っ正面から斬り下ろし!)ガギンッ!

箒(お前のやり方は…)

一夏(わかってんだよ!!)

箒「…一夏あああァァァ!!」ガンッ!

一夏「箒いいいィィィ!!」バチンッ!

一夏「うああああああッ!!」ゴォオッ!!

箒「はああああああッ!!」ガギィィンッ!!

ラウラ(な…なんだアレは…!?)

浩一(…やっぱ激しいんだな、ぶつかり合いってのは)ジャコン

浩一「くらえ!」バシュンッ!

ラウラ「荷電粒子砲…当たれば1発アウトだろうと…」サッ

ラウラ「そんな甘い射撃が当たるか!」ドゴォンッ!

浩一「当たんねーか…あの砲、なんとかして潰してェケド!」バシュッ!

ラウラ(とはいえ…あんな射撃を立て続けに撃たれては流石にまいる)

ラウラ「ならば…そのユニット、潰してやる!」ドゴォンッ!

浩一「こっちだって速いんだ…当たるかよ!」バッ!

ラウラ(背中を見せた…あの貧弱な接続部分!アレさえ潰せば!)ドゴォンッ!

浩一(直撃コースか!?それならこいつで!)ヴォンッ!

ラウラ「!ち…アレもあったな、くそ!」バッ

浩一「…さーて、どれぐらいもつ!?ラインバレル!」バヂッ…バシュンッ!

ラウラ「鬱陶しい奴め!!」

浩一(…っと、もう壁が近いのか、後退できねぇな)

浩一(だったらそろそろ…仕掛けるか!)

ラウラ「追い詰めたぞ!!」バシュッ…ドゴォンッ!!

浩一「やっぱ中距離の手数はお前のがあるなァ…ケド!」

浩一「カウンターナノマシン起動と同時にエグゼキューター、全力で!!」バキン!バキン!ガシャン!

ラウラ「放熱盤の展開がなんだというのだ…!?」

ラウラ(大出力を感知…?今までの射撃とは格が違う!避けねば!)

浩一「うぉおおおおォォ」ヴゥォォオオオ

浩一「ぶった斬れろォォォォ!!」ゴォォォォォ!!

ラウラ「スケールが違いすぎる…!」ゴゴゴゴゴゴ

ラウラ「うぁあっ!!?」

ズドォォォォン

ラウラ「くそ、無茶苦茶だ…機体色も変わるのか!」バッ

浩一「オーバーライド…もらったぜ!」

ラウラ(馬鹿な!?いつの間に、後ろだと!?)

浩一「これで…キャノンは使えない!!」ザン!

ラウラ「う…ッ!!」ドガァン!

ラウラ「くそ!離れろ!」バシュッ

浩一「当たんねーぞ…!?」ズバッ

浩一(しまった…!?こいつずっと接合部を見てたのかよ!)

浩一「まさかもう見抜かれてるなんて…くそ!切り離し!」ボシュッ!

浩一「…まだまだァ!!」ゴォォッ!!

ラウラ「体制が直っているのもわからず突っこんでくるとはなァ!」ガギィン!

浩一「だからって手数は同じ、パワーは俺が上だァ!」ガン!ギィンッ!

ラウラ「ふん!生意気に黒くなりおって…止まっていろ!」ブゥンッ…

浩一(こんなに近くて押されてるってのに…!使えるのか!)ピタッ

一夏「でやあああああッ!!」ガィイン

箒(剣の質では敵わん、一夏は雪片なのだから…)

箒(ならば的確な戦いでカバーするしかあるまい!)

箒「癖がまだ抜けていないぞ!一夏ぁ!!」ズバッ!

一夏「が…一発食らっても負けじゃねぇ!!」ザンッ!

箒「く…お前が!お前がそんな生き方に憧れなければぁ!!」

箒「こんなことにはならなかったんだよ!!」ギィンッ!

一夏「俺の意思をお前がどうこうするなァ!!」ガギンッ!!

箒「だがそんなではお前はいつか壊れる!わからないのかぁっ!!」ギリギリギリ…

一夏「俺は…俺はァ!」

一夏「壊れたりなんかするものかよおおおォォッ!!」ブオンッ!!

箒「重っ…っああああ!!」ガンッ!…グググッ

箒「まだまだぁぁあああ!!」グォオッ!

一夏「押し返し…やがってえええ!!」ギギギ…バッ!

一夏「勝手に決めつけるな!俺の未来をおッ!!」バシュッ!

箒(瞬時加速…!!)

一夏「俺には…仲間がいる!たくさんいるんだ!!」ガン!ガンッ!!

一夏「みんながいる限り!俺はァ!」ギィンッ!

一夏「…俺は、大丈夫なんだよ!」

箒「なんだと…!」ギギギギ…

一夏「お前だってそうだ…俺を見守ってくれてるのがわかってた」ググッ…

一夏「こんなことを考えてるなんて…!」ギチギチ…

一夏「俺は思ってなかったケドな!!」ブンッ!

箒「うあ…ッ、甘い!」カァンッ…ザシュッ!

一夏「くああ…っ、あ゛ぁ!」

箒(…そうか、お前には支えてくれる仲間がいるんだ)

箒(だとしたら)

箒(私が最低だと自嘲したあの行為の数々も)

箒(本来の目的とはとても離れてるけど…)

箒(間違っていなかったかもしれないな…!)

箒「…ここで」

一夏「ん…!?」

箒「だったらここで終わりにしよう」

一夏「何を!」

箒「今までのいざこざ…全てだ!」

一夏「…いいぜ、後腐れはない方がいい」

一夏「今だけは…面倒なモノ抱えて戦うのはなしだ!」

一夏「全力でお前にぶつかってやるよぉ!!」

箒(認めてくれるのか…あそこまで言って、やり直すことを)

箒「…行くぞぉ!!」

一夏「来い!!」

一夏「零落…白夜!展開ッ!!」キュィィイイ…!!

浩一(転送…できるか!?)ヴンッ!

ラウラ「抜けただと!?停止結界をだぞ!!」

浩一(いけた…だったら、ここでトドメにしてやる!!)

浩一「貰ったァア!!」ザシュッ!

ラウラ「うっ…あ!」

浩一「まだまだ!!」ズバンッ!

ラウラ「が…っ!」

浩一「これで終わりだァ!!」グォオッ!!

ラウラ(隙が出来た…!?今しか!)

ラウラ(…ワイヤーブレードも潰されているだと!?馬鹿な!)

ラウラ(これが私の最後だと言うのか…くそっ!教官!)

ラウラ(…そうだ、勇気で戦えとあいつは言った)

ラウラ(私に勇気を教えてくれたのは…遠くの国から来た、教官だった)

ラウラ(教官のための戦いだ!勇気を振り絞るんだ…前に!)

ラウラ「前にッ!!」ガッシィンッ

浩一「な…タックル、だって!?いくらちょっと隙が大きかったからって!」ドチャァア

ラウラ「まだ終わっていないぞ…!!」シャキン

浩一「…いいぜ、トコトンまでやってやる!!」

ラウラ「はああああああァ!!」バシュンッ!!

浩一(瞬時加速!まだエネルギーが残ってんのか!)

浩一「だけどな!この距離ならまるまる飲み込める!」ヴヴヴヴヴヴ

ラウラ「何の話だぁ!!」ブンッ!

浩一「今だ!ラインバレル!!」ヴンッ…!!

ラウラ「な…なに!?早瀬がなぜ後ろにいる!!」

浩一「…トドメだ」ガコンッ!

ラウラ(スタビライザーから、補助アームで直接…荷電粒子砲を!)

浩一「おもいっきり振りぬいてちゃしかも背中じゃ、もう避けられない…なァ!」バシュンゥッ!!

ラウラ「っぐ、あああああぁぁぁァァァ!!」ズシャァァ…

『…願うか』

『汝、力となる新たな『因子』…それを願うか』

ラウラ(こんなところで終われない)

ラウラ(負けたくない…教官のために!なんとしてもだ!!)

ラウラ(今立ち上がれるなら!なんだっていい!)

ラウラ(『因子』だろうがなんでもいい!よこせ!)



『ISを――殺せ』



Damage Level……D.

Mind Condition……Uplift.

Certification……Crear.



《Linebarrel Trace System》……boot.

ちょっと休憩します

箒「つああああああッ!!」ゴォオッ!!

一夏「でええええええッ!!」ブォオンッ!!

箒(やはり焦りを感じればすぐに下段払い!!)

箒「わかってるんだよぉ!!」フワァ…

一夏(上を通り過ぎた…やっぱりなァ!!)

箒「このまま背中をォォォ…ぐっあ!?」スタッ…ゴシャァア!

箒(う、後ろに瞬時加速…!バカな!読まれたって言うのか、私が!)ドサッ

一夏「とぉどめだあああああああァァァ!!」ズシャァァァ!!

箒(二枚の盾も…あの剣の前では意味などない!)ガリガリガリガリ…

箒「…負け、だって言うのか」ズッパァン…!

一夏「…か、勝った」

一夏「俺の力が勝ったぞ…俺の剣が勝ったぞ!」

一夏「俺は!勝ったんだ…ッ!?」ゾクッ

ラウラ「あああああああああッ!!」バチバチバチッ!!

箒「な、なんだ…ラウラはどうしたんだ!?」

浩一「なんだってんだ…アイツは」

一夏「ラ、ラウラごとISがドロドロに…」

浩一「…な、アレ、は…ッ!!」

ラインバレル・アマガツ「」

浩一「そ…そんな、そんな馬鹿な話があるかよ!?」

一夏「黒い…ラインバレルだって!?」

箒「ラウラは…ラウラはどうしたんだ!」

ラインバレル・アマガツ「――ISを殺せ」

浩一(…今、なんつった?)

ラインバレル・アマガツ「ISを、殺せ」ズダンッ!

箒「こっちに来るのか!?」

浩一「させるかァッ!!」ガッシンッ!!

箒「こ、浩一!」

浩一「天児さんは…ISを知らない、それにもういないハズだ」ギリギリギリ

浩一「どこのどいつだか知らねえケド…」メキメキメキ

浩一「知らねえケドなァァ!!」バキバキバキッ!!

アマガツ「!?」

浩一「こんなふざけたモノ作りやがってェェエエ!!」バキャァァァ!!

アマガツ「」ドチャァア

箒「こ、浩一!やめろ!!」

箒「中には…ラウラがいるだろうが!!」

一夏「落ち着け!あいつだってISだ、シールドエネルギーがなくなりゃ解除されるハズ!」

箒「だとしても!!」

浩一「箒…」

箒「な、なんだ…?」

浩一「ラウラは俺が必ず助ける、任せとけ」

浩一「だから…そこで見てろ!」

箒「こ、浩一…!」

箒「お、お前正義の味方なんだろう…だったら、だったら」

箒「あいつを助けてやってくれ!まだアイツは迷ってるんだ、それなのにこんな…酷いだろう!」

箒「だから…頼む、頼むぞ!!」

浩一「…わかってるって」

浩一「正義の味方に…任せろ!!」ダンッ!

一夏(…これが、正義の味方ってヤツなのか)

一夏(…熱いじゃねぇかよ)

一夏「…行けェ!!浩一!!」

浩一(天児さん…あんたに託された世界には、まだ戻るアテもついてないケドさ)

浩一(その前にあんたの残した力を、俺とラインバレルが止めてやる!)

浩一(あんたの意思はもう歪ませたりはしない、どこでだろうと絶対にな!!)

浩一「でやああああぁぁ!!」バキィッ!

アマガツ「」

浩一「コピー如きがァァ!終われよこの野郎!!」ゴシャァッ!!

一夏「な、なんだアレ…現れては消えて殴る蹴るってまるでやり放題じゃねぇか」

箒(これが、ラインバレルと浩一なのか…!)

アマガツ「――ISを、殺せ」ゴッ!

浩一「く…!流石に反撃されるケド…」

浩一(こいつ、オーバーライドもエグゼキューターも使わないのか?)

浩一「…それじゃ、ただのハリボテってこと」

アマガツ「」シュゥゥウ

浩一「…でもなさそうだな」

一夏「自己修復、してんのか…!?」

箒「なんだあの修復速度は…!?打鉄の盾の修復よりもずっと速い!」

浩一(いや待てよ、あいつのシールドエネルギーの減りが速い…?エネルギーを使って修復してんのか?)

浩一(それじゃあいつは天児さんどころかマキナですらない訳か、ただのISだ…!)

浩一「…装甲を削り続ければお前は解除されるみたいだなァ…?」スッ…スカッ

浩一「あ…刀がねぇ?タックルの衝撃で落として来てたか!」

箒「浩一!制限解除はしておいた、私の剣を使え!」ブンッ!

浩一「悪ィ!」パシッ

アマガツ「ISを――殺せ」カチャ…ブンッ!

浩一「く…通るかよ!居合みてぇな攻撃しやがって…」サッ

一夏「あ、あれは…千冬姉の剣!?」

一夏(ゆ、許さねぇ…千冬姉の、だけのものを…ッ!!)

一夏(…ケド、これは、浩一の戦いだ)

一夏(俺はここで箒を守らなきゃならない、動けない…ケド、だけど)

一夏「…浩一ィ!一閃二断の構えだ!」

浩一「いっせん…何だって!?」

一夏「刀ってのはな!重さを利用して振るんだ!自分の一部として、無駄と隙と油断を極限まで省いて振るんだよ!」

一夏「一足目に閃き、二手目に断つ!速く、重くってことだ!」

箒「…お前、それは」

一夏「お前から学んだんだよ、箒」

一夏(せめて俺ならこうするって戦い方で…やってくれ!浩一!)

浩一「…よし!やってみるぜ!」スゥー…

浩一(一足目に…)

アマガツ「ISを――」グオッ

浩一「速くッ!」ガキィン!

アマガツ「!?」

浩一(二手目に、断つ…!!)

浩一「こんな紛い物、俺が全力で…」

浩一「否定してやる!!」ザン…ッ!!

アマガツ「――――」バチッ…バチ

ラウラ「…っ」ドサ

浩一「………」

箒「ラウラ!ラウラッ!」

一夏「生きてる…よな!間違いない!生きてる!」

一夏「やったな浩一ィ!お前は最高だよ!!」ガバッ

浩一「腕絡ませんな気持ち悪ィな!…ま、いいケドな」

浩一「………」チラッ

ラウラ「………」

浩一(眼帯の下…ファクターアイ?じゃなさそうだケド、金色だったんだな)

浩一(…本当に、助けて欲しそうな顔してたのか)

箒「浩一…!ありがとう、すまない!」

浩一「いいんだよこれくらい、なんてったって俺は」

浩一「正義の味方、なんだからな」

箒「お前は本物の正義の味方だ…ありがとう…!」

浩一「い、いやそんなベタ褒めしてもらっても困るケドさァ」

一夏「…しかしスゴいコトになったが、一応俺らの勝ちになんのか?これ」

一夏「…まさかまた中止なんて」

『来賓・生徒はすぐに避難すること!繰り返す!』

浩一「この分じゃ無理だろ」

一夏「…だよなァ、とほほ」

箒「まぁこんなコトになったとしても、勝敗は勝敗…私は素直に負けを認めるさ」

箒「…私の眼が曇っていたようだ」

箒「お前は私が心配するよりずっと変わって…堅い意思を持って、成長していたんだな」

一夏「そ、そうか…なんかはっきり言われると照れるな」

箒「…そういえば、約束のコトだ」

一夏「ああアレか?好きにしろとは言ってたな」

箒「な、なんでもするとは言ってないぞ…」

浩一(仮に言ってたとしたら大変なコトになりかねないだろ…)

箒「好きにしろとは言ったが私が何もしないとは言ってない、よって私も好きにさせてもらうぞ」

一夏「はあ!?お前まだ…」

箒「私はお前に負けない、止めることができないなら…せめてお前と同じ道を歩んでやるから」

一夏「…お前」

箒「これからはお互い高め合って行こう、…ああそれと」スタスタ

箒「…惚れ直したぞ、一夏」ニコ

一夏「は…はあ!?ちょ、お前!」///

浩一「てめーマジモンの告白じゃないかよチクショウ!!良いなァ!!」バンバン

一夏「いった…ちょ!背中強く叩きすぎだっつの!」バシバシ

一夏「あーもう!滅茶苦茶だぁぁぁ!!」

今日はここまでです
しかし新型アルマ(仮)とプロトバレルってすごい似てたんですね
ありがとうございました

ISはアニメ第1期しか見てないからよくわからんが、
束さんが森次さんに「本物の暴力」教えてもらってもあのヘラヘラ態度を崩さないのなら、
まあそれはそれで彼女のマッドっぷりも認めてやらんでもない。人としてはロクでなし認定不可避だが。

もともと見た限りでも「倫理?何それおいしいの?」っぽい人だし…

束「………」カタカタ

束「…ラインバレルを構成するのは」カタカタ

束「強力に活性化したナノマシン、そこからなるしなやかかつ強靭な人工筋肉、それと後付の装甲・装備」カタ

束「高精度で高速処理を行う電脳、ナノマシンに選ばれたファクターと呼ばれる操縦者」

束「…ラインバレルに、なんでファクターは必要なの?」

束「解析には、あれに『人間を襲うな』なんて原則はないのに」

束「ましてや解析した電脳だって小さいのしかないし…」プルルルル♪

束「…!でんわっ!」ブワッ!

束「もしもしっ!?」ピッ

千冬「…貴様の仕業か、アレは!?」

束「…なんのことかなぁ?」

千冬「とぼけるんじゃないぞ…なんだアレは、黒いラインバレルだと!?」

束「…えへへへぇ、そうだね、よくわかったね」

千冬「貴様…!!」

束「…ぶっちゃけね、あれはただのガラクタなの」

束「VTシステムなんて…醜いふざけたモノまでちょっと借りちゃったから」

束「あれをちょちょーっといじって、ああしたわけ」

千冬「VTシステム…あれがまだ」

束「研究所はもうすでに地上から消してあげたけどね」

束「完璧にして十全なわたしのつくるモノは完璧にして十全でなければならない」

束「…と思ってたけどぉ、今回はちょっと焦りすぎちゃった」

束「ねーちーちゃん、ちーちゃんはさぁ…」

束「突然現れたやつが自分のすべてを超えていたとしたらどう思うかなぁ?」

千冬「…まさか、お前」

束「そう、私きっと今すっごい焦ってるんだ」

束「一刻も早く…そいつを超えたと証明して、消してやらなきゃってね」

千冬「お前の狙いは、ラインバレルか」

束「…んふふ、じゃ、忙しいから切るね」ピッ

束「………」

束「許さない許さない許さない」

束「オーバーライド!圧縮転送!カウンターナノマシン!…マキナ!」

束「…ぜんぶ、私の発想から出てこなかったものばかりっ!」

束「…ラインバレル…早瀬浩一!!」

束「設計者!城崎天児!!」ダンッ!!

束「…ぜったい、許さない」

束「この私にあんなモノまで作らせて…」

束「…さっさと完成させなきゃねぇ」

束「ラインバレルを…マキナを殺す術をさぁ」





ラウラ「う…ん…?」

浩一「お、起きた…な」

箒「ラウラ、私がわかるか?」

ラウラ「箒…それに、早瀬浩一と…」

鈴「いーい様じゃないあんた、私とおんなじように寝転がっちゃって」

セシリア「まさかこのような結果になるとは…思いませんでしたわね」

シャルル「こっちはこっぴどく負けた身だからね…」

一夏「まぁまぁ、こいつはこいつで色々あるってわかっただろ?」

ラウラ「貴様ら…何のつもりだ」

千冬「こいつらがどうしても付き添うというのでな」

ラウラ「な…教官!いらっしゃったのですか!」

ラウラ「…なぜお前達がいる」

箒「当たり前だ、友だろう」

ラウラ「友だと…私がか」

箒「…少なくとも、私にとってはそうだ」

鈴「勝手だけど色々と聞いちゃったわ、織斑先生からね」

シャルル「だから…こう言うと上から目線になっちゃうかもだけどさ」

シャルル「今まで色々あったけど、水に流してあげようってことになってる」

浩一「…んで、お前はどうしたい?」

ラウラ「…どうすればいい」

ラウラ「今さら友達などと、散々傷つけた相手に」

浩一「友達になっていいかどうか…?そうじゃない、逃げ出さずに向き合えよ、自分とさ」

ラウラ「私にはもう自分がない」

浩一「だったら作ればいいじゃないか」

浩一「どうすればいいかじゃない、大事なのは」

浩一「――お前自身が、どうしたいかだ」

ラウラ「…どうしたいか、だと」

ラウラ「…どうしたいんだ、私は」

一夏「…お前はさ、強くなりたかったんだって?」

ラウラ「そうだ、教官のために私は強くなってお前を倒したかった」

千冬「………」

ラウラ「けれどそのうち別の強さを知ってしまった、だからわからない」

一夏「…強さっつーのは自分がどうありたいかを常に思うコト、だと俺は思う」

一夏「浩一なら正義の味方、セシリアなら高貴であること…そんなふうにだ」

一夏「『教官のために』っつーのはお前にはきっと向いてなかったんだろ」

一夏「それでも、一人でよく見つけたな」

ラウラ「………」

一夏「ここからは俺たちも一緒に探してやるよ、だから」

ラウラ「…ああ」

ラウラ「…よろしく、頼むっ」ギュッ

一夏「…守ってやるよ、俺が」

ラウラ「」キュン

鈴「!?」

セシリア「え!?」

シャルル「な…!」

箒「…はぁ」

浩一(なんで要所要所で落としにかかるんだよこいつ…)

浩一「…ところで、あれなんだったんだ?お前のISだろ、ラウラ」

ラウラ「私にも…わからない、アレは」

千冬「アレは…VTシステムと言う」

浩一「知ってるんですか?」

千冬「過去のモンド・グロッソの部門受賞者・ヴァルキリーの動きを再現するためのシステム」

千冬「条約で研究・開発・使用の全てが禁止されているはずなのだがな」

千冬「…愚かな奴らというのはいつどこにでもいるものだ」

一夏「千冬姉の動きをしていたのって、そういうことだったのか」

千冬「織斑先生と呼べ、馬鹿者」

浩一「じゃあ…なんで、誰も知らない筈のラインバレルの姿を、アレが」

千冬「それは…」

千冬「…まだわからない、追って調べる」

浩一(…あんた、もしかして)

千冬「ラウラ・ボーデヴィッヒ」

ラウラ「…はい」

千冬「お前は決して私になることはできん、これで身に染みてわかっただろう」

千冬「これから3年間たっぷり、ここで自分を探してみろ」

千冬「私はつきっきりでいてやることはできんが」

千冬「…お前の周りにはもうたくさん、教えてくれる者たちがいる」

千冬「それではな、せいぜい悩めよ」ガチャ…バタン

ラウラ「………」

ラウラ(私自身が、どうしたいかか)

一夏「相変わらずいいこと言うなァ」

浩一(…いい人だとは思う、ケドな)

別スレの更新をするので短いですが今日はここまでです
ありがとうございました

ここ最近は全てを焼き尽くす黒い鳥になっていたのですごく遅れましたすいません
今から書きます

『翌日 自室』

一夏「はァーあ………」

浩一「なんだよお前、そんな溜め息出してさ」

一夏「なんでこう、俺達に限ってイベント中に邪魔が入るかね…」

一夏「そういう星の元に生まれちまったのかもと思い始めたよ、さすがに」

浩一(思えば俺も入試潰されたりクリスマスパーティのケーキ台無しにされたり…だった)

浩一「…案外そうかもしれねェぞ、俺もそんなんばっかりだった」

一夏「マジかよ…俺達ってやっぱそういう運命なのか…」

一夏「………」

一夏(シャルロット…かよ)

浩一「ところでお前、風呂上りっつったって顔赤すぎじゃね?」

一夏「な!な、な、なんでもねーから!!」///

浩一(…絶対なんか隠してるよな)ジトー

一夏「何もねーから!そんな赤い眼で見んな!」

一夏「…あとさ」

一夏「悪かったな、あんな事に俺の都合で付きあわせて」

浩一「…いいんだよ別に、俺はかまいやしない」

浩一「お前が箒と思いっきりぶつかりあったって、最後にちゃんと道が見えたんならそれでいい」

一夏「お前ってどうしてそうなんだ?」

浩一「正義の味方だからだよ」

一夏「…そうか、正義の味方か」

一夏「俺も…なれるかな」

浩一「なれるかどうかじゃない、ラウラにも言ったろ?」

浩一「大事なのは、自分自身がどうしたいかだ」

一夏「…そうだな、そうだよな」

一夏「なるよ、皆から認められる…正義の味方に」

浩一「…頑張れよ」

浩一(本当にそうなったなら…)

浩一(この世界を守るのは俺じゃなくて、お前ってコトになるんだからな)

浩一(俺が今救わなきゃいけない人達は、別にいるから)

浩一(まぁ、ただ)

浩一(…この世界を壊そうとするヤツを放って帰るワケでもないケドな)

浩一(特に、あの…『アマガツ』さんを作ったヤツ)



『翌日 1組教室』

山田「今日はですね…て、転校生というかなんというか…ええと、とにかく紹介します!」

浩一(朝っぱらからテンパってるな…相変わらず)

山田「じゃあ、入ってください」

「失礼します」

浩一(…ん?)

シャル「シャルロット・デュノアです、改めてよろしくお願いします」ペコッ

浩一「はァ!?」

山田「…というわけで、デュノア君はデュノアさんだったんです…なーんて」

一夏「………」ダラダラ

浩一「…お前、秘密ってまさか」

一夏「…うん、そう、そうなんだよ浩一」

箒(い、いつか来ることとはいえもう来たか…意外と決断の早いやつだったのか)

セシリア(あ…なんだか)



『2組教室』

鈴(ライバルが増えた…気がする?)ピキィィン

浩一「お前昨日あいつと風呂入ったよな?」

一夏「はい」

浩一「その時どう思った」

一夏「………いや、その、なんかすごかった」

浩一「あいつがお前の彼女ってんならそれもわからんでもないぞ、ケドな」

一夏「はい」

浩一「わかってて入ったのか、こういう事情だってわかってて」

一夏「…はい」

浩一「お前、最低だ」

一夏「」

箒(惚れ直したなどと言わなければよかったか…?)

セシリア(ぶっちゃけありえませんわ…)

『夜 浩一・一夏の部屋』

浩一「まったく…呆れたねあいつはホント」ガチャ

浩一「…ん?」

浩一(…なんか人の気配がする?)

\…一夏か?/

浩一「だ、誰だ!どっから喋ってんだ!?」

\ここだ/

浩一「下ァ…?一夏のベッドのか、ラウラお前、何してんの?」

ラウラ「なに、奴を嫁にするために待機しているのだ」

浩一(何言ってんだコイツ)

浩一「あ…ああ、そりゃ結構だがなんで待機すんだよ」

ラウラ「夫婦とは朝にベッドで裸の付き合いをするものだと知人から教わったのでそのためだ」

浩一「も、もうちょっと健全な付き合いを考えような!?」

ラウラ「こ、これは健全ではないのか…?」

浩一「当たり前だ馬鹿野郎!!着替えて出ていけ!!」

ラウラ「…段階を踏めということなら仕方あるまい」ゴソゴソ

浩一「その格好で出てくるなよ!!」

『夜 浩一・一夏の部屋』

浩一「まったく…呆れたねあいつはホント」ガチャ

浩一「…ん?」

浩一(…なんか人の気配がする?)

\…一夏か?/

浩一「だ、誰だ!どっから喋ってんだ!?」

\ここだ/

浩一「下ァ…?一夏のベッドのか、ラウラお前、何してんの?」

ラウラ「なに、奴を嫁にするために待機しているのだ」

浩一(何言ってんだコイツ)

浩一「あ…ああ、そりゃ結構だがなんで待機すんだよ」

ラウラ「夫婦とは朝にベッドで裸の付き合いをするものだと知人から教わったのでそのためだ」

浩一「も、もうちょっと健全な付き合いを考えような!?」

ラウラ「こ、これは健全ではないのか…?」

浩一「当たり前だ馬鹿野郎!!着替えて出ていけ!!」

ラウラ「…段階を踏めということなら仕方あるまい」ゴソゴソ

浩一「その格好で出てくるなよ!!」

ギャーギャーワーワー

一夏「な、なんだ…すごい騒がしいぞ、俺の部屋が」

一夏「何が起きてんだ…」ガチャ

浩一「や、やっべ!隠れろ!」

ラウラ「お前だけ隠れてどうするつもりだ!?」

一夏「…えっ」

ラウラ「…い、いやこれはだな」

一夏「…え、いやラウラ?俺の部屋で何を…」

一夏(脱ぎかけ半裸の裸ウラ…?え、俺の部屋で何やって…決まってるだろ!!)

一夏「へ、変態だああああああ!?」

ラウラ「何を言う嫁!私は変態ではないぞ!」

一夏「人の部屋で服を脱ぎはじめる奴が変態以外の何者だ!しかも嫁って…」

一夏「お、俺を想像して何をしてたんだよ!お前のクールぶりは偽物だったのかよ!!」

一夏「助けてくれ浩一!敵は変態だ!!」

ラウラ「や、やめろ嫁!こんな夜中にそんな大声を出すのは!みんな集まるではないか!」

浩一(し、収集つかなくなっちまった…!?)

浩一(あいつ、いつの間にそんな想像力逞しくなったんだよ…)

『箒・シャルの部屋』

シャル「…うん、そのつもりだよ」

シャル「だから、縁ぐらいいくら切られたって構わないから」

シャル「僕は…僕自身の力で生きてってやるから、そのつもりでね」ピッ

箒「終わったか?」ガチャ

シャル「うん、わざわざ出てもらってゴメンね」

箒「気にしてなどいないさ、お前のけじめだろう」

シャル「けじめって言うほど立派なモノでもないよ、きっと」

箒「それでも、お前には大事な分け目だろう?」

シャル「…うん、そうだね」プルルルル

箒「すまん、私の方だ…!?」

箒「…ちょっと席を外す」

シャル「いいよ、今度は僕の方が外で待つから」

箒「…悪いな」

箒「――束姉さん…!いったい今更何が目的で…!」

箒「…もしもし」スッ

束「やあやあやあ!久しぶりだねえ、待つのも疲れたからこっちから仕掛けることにしたよ!」

箒「姉さん…」

束「ねえねえ箒ちゃん、私今すっごい忙しいんだ!」

箒「ではなぜ今さら私に電話など…!」

箒「後に残った私のコトなど気にも留めていなかったくせに!今更…姉さんは…」

束「だって全部箒ちゃんのためだもん、仕方ないよね」

箒「何が私の為だァ!!」

束「?」

箒「今まで電話の一本もよこさないくせに私の何がわかる!!えぇ!?」

箒「それが今さら姉さんは…あなたは、くそっ…!」

束「元気出してよ箒ちゃん、よーしよしよし」

箒「ふざけてんじゃないぞ…この…」

束「今ね、箒ちゃんのプレゼントのために…最強のIS、準備してあげてるから!」

箒「な…」

箒「そ、そんな…そんなくだらないモノで私が喜ぶとでも思っていたのか…!?」

束「うん、これならいつかあのラインバレルだって倒せるようになるよ!!」

箒「………」

箒「今その言葉でわかったよ」

束「え?何が?」

箒「姉さんは私のことなどこれっぽっちも考えてくれちゃいなかったってだよ!!」

箒「姉さん…あなたは私の立場をまるで理解しようともしていないで!よくそんなことが言えたなァ!!」

箒「私は最強なぞ望んでもいない!!」

箒「姉さんはただ遊びたいだけなんだ!!あんなモノ作って責任も私の面倒も見ずに!!」

箒「姉さん…こんな妹が嫌なら捨ててくれていい…殺してくれてもいいんだ!!」

箒「あまりにも身勝手すぎるじゃないか!!ええ!?」

束「…へえ、これはいわゆる姉妹喧嘩ってことかな?」

箒「ふざけろ!!」

箒「あなたはちょっと頭がいいぐらいで何を気取っているんだ!!」

箒「こんなめちゃくちゃな世界にして!神様にでもなったつもりなのか!?」

箒「絶対に認めてやるものか!あなたの都合で世界が壊せると思うなよ!!」

束「…ふーん」

束「仕方ないかなぁ、今までやってきたこと考えちゃ」

箒「今さら何を言うんだ!顔も見せずに反省などとされてたまるものかよ!!」

束「後戻りできないよね」

束「箒ちゃん、何を言ったって必ず乗ってもらうから」

束「『紅椿』…世界を壊すためのISにさ」

箒「やってみろ…ぶち壊しにしてやる」

束「完璧にして十全な姉さんに勝てると思わないことだね、それじゃ~ねぇ」ピッ

箒「…クソっ!!」プーップーッ

箒「今さら…今さらだぞ!私の心を乱して!クソ!」ダンッ!!



『廊下』

シャル「ひ…!?」

シャル(な、なんか部屋からすごい圧力が『本物の剣術を教えてやろう』――!!?い、いや…)

シャル「あ、ああああ」ペタン

セシリア「あらシャルル…シャルロットさん、どうして座り込んで…」

セシリア(こ、この眼は…おいたわしや…)

今日はここまでです
久々すぎて勝手がつかめなかった結果がこの更新時間帯だよ!
ありがとうございました


本物の暴力(本編中ぶっちぎり最強のファクター)vs全てを焼き尽くす暴力(本編で立ち塞がるモノを皆殺しにした黒い鳥)を幻視した
しかしIS勢…強くなったな…


本物の暴力(本編中ぶっちぎり最強のファクター)vs全てを焼き尽くす暴力(本編で立ち塞がるモノを皆殺しにした黒い鳥)を幻視した
しかしIS勢…強くなったな…

箒「8歳と9歳と10歳の時と!12歳と13歳の時も私はずっと!待ってた!」

束「な、何を…」

箒「クリスマスプレゼントだろ!!」

束「あぁ…!」

一夏「グレンキャノンもだ!」

箒「カードもだ…姉さんのクリスマス休暇だって待ってた!」

箒「あんたはクリスマスプレゼントの代わりにぃ!そのISを妹にくれるのかァ!?」

束「そんなに忘れてる…」

すいません冗談です、今のは本編とは関係ありません
では今から書きます

『数週間後』

浩一「臨海学校…近いみたいだな」

一夏「もう夏になってたんだなァ、どうりで練習中に汗っかきになるわけだ」

浩一「海は…うん、まァ好きっちゃ好きだケド」

浩一(なんか嫌な予感しかしねーんだよなァ、今まで散々アルマブチ込んだり丸ごと転送したりしたし)

浩一(極め付けには大五郎だし…海にロクな思い出がねェ)

浩一(あと九条美『海』さんとか…いや、それはいくらなんでも可哀想だしやめよう)

浩一(九条さんだってなんとかしようとしてるワケだし…)

一夏「何を物思いに耽ってんだよ」

浩一「そうだな、迎撃作戦ってワケでもないし…水着買って、思いっきり楽しむとするかァ」

一夏「迎撃…まーた何の話なんだか」

一夏「ああそうだ、俺はシャルロットと水着買いに行くよ」

浩一「お前懲りてないのな」

一夏「いや、だからお前も来るかって話」

浩一「…うん、普通だな、それが普通だケドさ」チラッ



シャル「な、な」ワナワナ

浩一「あいつの事も考えてやった方がいいんじゃないか」

一夏「何の話?」

浩一「…もういいよ、うん、俺も行くから」スタスタ

一夏「あ、どこ行くんだよ」

浩一「…大変だなァお前」ボソッ

シャル「う、うん…気にしてないよ、気にしてないから」

浩一「この流れだと…」チラッ

箒(ついて行きたい…)ソワソワ

セシリア「箒さん、わたくし今あなたと同じ考えをしてると思います」

鈴「…行っちゃおうよ、適当になんか取り付けて」

ラウラ「箒、決めるのはお前だぞ…」

箒「…よし、そうするか」

浩一「全員来そうだし、…ホント頑張れよ」

シャル「頑張る…」ゲンナリ

『隣町』

浩一「…は、はぐれただって…!?」

浩一(よく考えりゃこの町来たことなかった…!)

浩一「と、とりあえず携帯で呼んでみるか…」

弾「まーわーれーまーわ~れルーレット♪」

浩一「…ん?」

弾「…?」

弾(…なんかメッチャ見てくるぞ、なんだこいつ)

浩一「なぁ…お前俺と会ったことない?」

弾「…具体的にどこで」

浩一「自軍ユニットとしてとか…」

弾「どこの世界の話してんだよ…?つかその服、お前IS学園か?」

浩一「ん、ああ…もしかして織斑一夏って知ってるか?」

弾「知ってるも何も大親友だぜ、俺は!」

浩一「あー、もしかしてお前が前に会いに行ったって奴かァ」

蘭「ちょっとぉお兄!一夏さんどこ行ったのよ!」

弾「だから俺が聞きたいんだっての!」

浩一「ん、そっちは妹?」

弾「ああ、俺は五反田弾でこっちは蘭、中3」

蘭「誰?お兄の知り合い?」

浩一(俺にも妹がいた…気がするようなそうでないような…)

浩一「中3かァ…」

浩一「中学生パワーは大事にしろよ、将来絶対役立つからな」

蘭「え?は、はぁ…」

浩一「んじゃ俺は一夏探しに行くから、じゃあな」

弾「おう、あいつの事よろしく頼むぞ~」

蘭「え、一夏さんとも知り合いなのあの人!?」

浩一「さて、電話してみっかな…」ピッピッ



浩一「着いてみればお前なんで正座させられてんだよ」

一夏「いやその…並々ならぬ事情があったというか」

シャル「…反省してるんだよ、無理やりに抜け駆けしようとして」

鈴「さすがに私もシャルロットが一夏をひったくって行った時は何事かと…」

セシリア「もうちょっと節度を持たねばなりませんよ、ね?」

シャル「…はい」

千冬「む、早瀬」

浩一「…織斑先生までいるのか、先生も水着っすか?」

千冬「教師はスーツで行くに決まっているだろう」

山田「えぇ!?」

箒「…暑くないんですか?」

浩一(ホント森次さんだよなァ)

『1週間後 海岸』

山田「夕食に遅れないように旅館に戻る事!いいですねー!?」

\はーーーーい!!/

キャッキャワーワー

浩一(皆さんこんにちは、早瀬浩一です)

浩一(俺は今IS学園の臨海学習で南海の海岸に来ています)

浩一(何やら最近この付近の近海に巨大な怪物が現れ、地元の漁船などを襲ったりしているらしく)

浩一(…といったこともなく、普通に遊んでます)

浩一「あの…織斑先生、そんな恰好で暑くないんですか?」

千冬「…この滝のように流れる汗が見えないのか?」

千冬「暑いに決まっているだろう!!」クワッ

一夏(バカか?千冬姉…)

箒「ものスゴイ違和感だなアノ人…」ヒソヒソ

浩一(なんなんだよ…)

シャル「一夏ー!ここにいたんだ!」

ラウラ「」

一夏「な、なんだそれは…呪われてんのかよ?」

シャル「ほら!一夏待ってるよ!」

ラウラ「でも…やっぱり恥ずかしい」

浩一「お前それ…バスタオルだらけのラウラか…?」

ラウラ「ええい!キャストオフ!」バシュゥンッ!!

ラウラ「み…水着、変か?」

一夏「いや全然変じゃないよ!その…スゴく似合ってると思うよ!」

ラウラ「よ、良かった…」



山田「見てるコッチが暑いですよ、千冬さん…」

千冬「むう…」

箒「よし、ここならいいだろう」ガサゴソ

シャル「あ、もしかして」

セシリア「箒さん?何をなさるおつもりで」

箒「ちょっとした余興という奴だ」スッ

ラウラ「そ、それは…スイカと云う奴ではないか?」

シャル「じゃあ目隠し縛るね」

箒「――では往くぞ」



箒「本 物 の 剣 術 を 教 え て や ろ う」ユラァ…

シャル「」ビクッ

一夏「スイカ割りに剣術は必要ないぜ」

箒「むんッ!!」ドサァァ

鈴「しかも豪快に外してるしー」ケラケラ

箒「つああッ!!」ブォオンッ!

浩一「うわ!こっちに砂かけんな!」

箒「…ままならぬものだな」

鈴「一夏ァー!向こうのブイまで競争ねー!?」

一夏「ちょ待て!俺はスタートラインにも立ててないぞ!」バシャバシャ

鈴「負けたらかき氷奢りなさいよー!そりゃ!」ザブゥン

一夏「こら!卑怯だぞ!おい!」

シャル「浩一はいいの?」

浩一「俺がやったら勝負になんないだろ」

シャル「…それもそうだよね」

鈴(セシリアやラウラに負けてられないんだから!最近は箒やシャルロットまで…だし!)ガシ

鈴(…え?ちょ、何かに掴まれて…)ゴボボッ

一夏「うおおっ!?」ニョロロ

浩一「一夏ァ!?」

山田「ヤダ…なんですかコレ、気持ちワルイ…」ニョロニョロ

セシリア「はぁ…んっ!?///」ニョロニョロ

浩一(こ、これはまさか…!?)

ドドドドドドドド

ドッパァーン

巨大ネズミ「」

浩一「だ…大五郎!?とは限らねぇケド…ウソだろ…!?」

千冬「我ながら見事に捕まってしまったな…」ブラーン

ラウラ「な、なんだコレは!」ブラーン

鈴「溺れたと思ったら…なによコレぇ!ちょ、絡みついて」

浩一「見事にみんな捕まっちまってる…」

一夏「おーい何してんだ浩一ィ!早く助けてくれよォ、気持ちわりィよこいつ!」

浩一「そ、そうだな…とにかく来い!ラインバレル!」ドサァァァ

浩一「ISだからちょっとサイズ差あるケド…どうにだってなる!」

シャル「えぇ!?ちょっ、この生き物やっちゃうつもりなのぉ!?」

浩一「…そ、そうだ、そうだった」

浩一(こいつもなんというか…その、実験の被害者なんじゃないのか!?)

あっしまったJUDAの巨大ネズミは大二郎だった
似たようなお酒の名前があるもんだから…

浩一「…くそ!」

一夏「どうした浩一~~!?」

鈴「なに躊躇してんのよぉ!」

浩一「…ダメだ!やっぱり過ちを繰り返すワケには…」

巨大ネズミ「」ニタァ

セシリア「え?」プチン

鈴「は!?」スルッ

シャル「ちょ…」タユン

ラウラ「なん…」ペタン

箒「ばっ…」ドタプーン

一夏「」

一夏「…この怪物ヤロウ!!」

一夏「俺のおん…違う!みんなに何してんだコラァァァァ!!」キュピーン!

浩一(白式で自力で抜け出しやがった!?…鼻血出しながらだケド)

ヒロイン勢(((((今俺の女って言って…)))))

浩一「…んで」

巨大/ネズミ「」

一夏「や、やっちまった…」

浩一「結局お前が真っ二つかよ…」

シャル「ちょ!水着ぃ、流されるー!」

箒「て、手に収まりきらん…」タプン

セシリア「わかります、その気持ち…」プルン

鈴「」

ラウラ「」

\この水着誰のぉー!?/

\知らないよそんなサイズの大きいの!/

ギャーギャーワーワー

千冬「…もはや大惨事だな」

一夏「ち、千冬姉!?いつの間に水着になったんだよ!」

千冬「スーツがダメになっては仕方あるまい、死体からの汚染の心配はないようだし」

千冬「専用機持ちにはこいつをどけてから、海域をセンサーで探ってもらって異常がなければ自由時間続行といくか…」

浩一「…しっかし、なんなんですかね」

浩一「こうやって俺の知ってるものばかり最近出てくるのは…」チラッ

千冬「………」

浩一(反応なしかよ、まったく)

今日はここまでです
11時の南海より愛をこめてでした、ネタまみれです
ありがとうございました


ラインバレルとISの水着回が融合してもう何が何やらwwwww
カオスすぎるwwwwwwww

シズナはDさんになびいてる感じするが…

浩一クンってハーレムとかそういうの全く似合わないようなそうでないような…
天然でカッコいいこと言うんですケド意識もするってカンジでよくわからないんですよね
では今から書きます

シャル「い”ち”か”…いい夢を見させてもらったよ…」ツーン

一夏「これが…いい夢でたまるかよーッ!」

浩一(たかがわさびまるまる食っただけだろ…)

セシリア「しょせんイギリス人には正座は無理ですと…!?」ビリビリ

一夏「もうちょっと頑張れよ!」

セシリア「だいたいちゃんと使ってみせなくちゃいけない理由があるんですの…?」ビリビリ

浩一「そんなに辛いなら解けばいいじゃん」

一夏「じゃあ俺が食べさせてやろうか…?」

セシリア「ぜひ!」

浩一「お前はなんでそうなるのやら…」

ラウラ(あの惨状を見る限りテーブル席は正解だったようだ…)

浩一「…いやね、しおりには一応書いてありましたケド」

一夏「まさか…まさかさ」

千冬「…不服か」

一夏「いやそんな!滅相もない!」

浩一(なんだって織斑先生と同じ部屋なんだよ…)

浩一「だいたい俺はおジャマじゃないっすか?せっかくなら兄妹水入らずの方が」

千冬「お前が置かれている立場を忘れたのか?男女の生徒同士を同じ部屋に泊まらせるなどと…」

千冬「…まぁ以前例外はあったがあれも一時的なモノだ、だから仕方あるまい」

千冬「それに一度お前とはじっくり話がしたかった」

浩一「事情聴取ってコトですか?その…詳しい経歴とか」

一夏(そういや…浩一の過去とかなんにも知らねーな)

千冬「それを…だ、あくまで個人的に聞かせて欲しいんだよ、国が技術がどうとか一切関係なしに」

浩一「…そんなに俺に興味があるんすか」

千冬「ああ、そうとも」

千冬「無人機の乱入の時お前は私に名乗り上げたな」

千冬「正義の味方、早瀬浩一…だと」

千冬「IS越しだがお前の言葉からは硬い…とても硬い決意を感じられた、まだ齢16の若僧からだぞ」

浩一「…そりゃどうも」

千冬「………」

千冬「そこで聞きたい」

千冬「何があってお前は…そこまで強くなれた?」

浩一「本当に話してほしいんすか」

一夏「それは…俺も聞きたい」

一夏「考えてみれば、俺は今までお前の友達だと思ってきたり心の強さに尊敬してた、ケドさ」

一夏「よく考えたら俺はお前のコトを何も知らないんだ」

浩一「…ん」

浩一「…うーん」ポリポリ

千冬「無理にとは言わないが」

浩一「いや、なんかこう…面と向かってそういうコト話すのって初めてなんで」

浩一「じゃ、ざっくりだけど…話しますよ」

千冬「ありがたい」

浩一「んー…まぁ、初めはアレですね」

浩一「いきなり手に入った力で好き勝手暴れてただけでしたケド」

浩一「それじゃ…当然そのうち大きな責任を負うわけで」

千冬(…束)

浩一「…死なせました、俺の大事な友達が死んだんです」

一夏「な!お、お前…」

千冬「…まさか、命のやりとりまでしていたとはな」

浩一「それからどうにか立ち直るチャンスが…与えられて、掴んで」

浩一「世界をぶち壊そうとする奴がいるのを知って、そいつらが友達を殺したってわかって…」

浩一「ちゃんと決断したこともありましたよ、殺さないように戦うとか」

浩一「…肝心の戦う理由は、ごちゃまぜでしたケド」

浩一「復讐だとか、正義感だとか、見せつけたい…難しい言い方をすれば顕示欲って言うんでしたっけ」

浩一「そういうので戦ってましたね」

千冬「…予想以上だ」

一夏(お前…友達を殺しちまうとか、そんな)

一夏(そんな辛い中で、それでも正義の味方って言って戦ってきたのかよ…?)

千冬「…それでは」

千冬「こういったまでに、自分自身が分かるようになったのはなぜだ?」

浩一「それはこれから話しますって」

浩一「…まァそういうコトで戦ってるワケですから」

浩一「考えさせられるコトが色々あって、例えば」

浩一「どちらかしか救えないとして…千冬さん、一夏と大勢の人質…どっちを取るんですか?」

千冬「………難しい」

千冬「人としてなら一夏を取る、だが立場としては…」

一夏「…『価値観』の問題ってコトか?浩一」

浩一「そういうコトだ」

浩一「言われたんだよ、お前の正義は単なる価値観じゃないかって」

千冬「………」

浩一「それからまたひと悶着ありましたね」

浩一「…事故というかそれもまた違うんすけど、俺の手でまた…人が死んで」

浩一「それに…俺の個人的なトラウマというかなんつーか、そういうのも呼び起こされて」

浩一「…そういやあの時が一番思いつめてて余裕なかったですね」

一夏「そんな状況からどうやって立ち直ったんだ?」

浩一「…友達の言葉だな」

浩一「『大事なのはどうしたらいいかじゃない、自分自身がどうしたいかだ』って」

一夏「あれ、それってお前が前に言ってた…」

浩一「あれは俺の言葉じゃないんだよ、方向性ではあるケドさ」

浩一「おかげで俺はやりたいことを思い出せて、今までやってきたことも考え直せて」

浩一「自分の力とも向き合って戦って、それに込められてた意思も引き継いで…」

浩一「そうしてようやく、どんな理不尽にも負けないような…」

浩一「正義の味方に、ようやくなれたんだよ」

一夏「………」

一夏「…気の合う奴だぐらいにしか思ってなかったケド」

一夏「浩一って…なんか、すごい奴だったんだな」

浩一「だからってこれから態度とか変えないでくれよ、俺そういうの好きじゃないし」

一夏「お前がそういうんなら、そうするよ」

千冬「…力と向き合う」

浩一「なんか思うところがあるんですか?」

千冬「…すまん、今日はもうここまでにさせてくれ」

千冬「話させておいて自分の事は話さないというのは卑怯かもしれんが…」

千冬「…このままだと、教師として、大人としても駄目な事を口走ってしまいそうで」

千冬(…いや、とっくのとうに私は駄目な人間かもしれん)

千冬(16の子供に出来ることができない…自らの力と、向き合うことが)

浩一「…ま、いいんですケド」

一夏(千冬姉…?)

今日はここまでです
一応ですが今後誰か一人を悪役にするようなことはありません、正義の味方入れた意味なくなるんで
浩一クンの説明がたどたどしいのは仕様です、ホントなら絶対こういう話しないでしょうし
そのせいで今回ドキュメンタリー番組のインタビューみたいになってすいません
それと織斑君はISを司る聖戦士をやってもらいます
長々と言い訳すいません
ありがとうございました

別に意識はしてないですよ
今日は番外編、いわゆる『非選抜因子』です

シャル「きぃ~~~っ!!」

鈴「ちょ…シャルロット、何かあったの?」

シャル「何かあったのじゃないよ!さっき浩一にすっごい失礼なコト言われたの!」

ラウラ(それはまぁハンカチを噛みしめているぐらいだからな…)

浩一『あ…そういやずーっと思ってたんだケドさ』

浩一『なんでラファールって足がキャタピラじゃないの?』

シャル『…は?』

浩一『だって結構厳つくて武器がたくさんあるんだぞ?なら普通タンクでしょ?』

浩一『ラファールタンク!どう?コレ』

シャル『』チーン

浩一『ラファールタンク!』

浩一『ラファールタンク!!』

シャル『』ゴゴゴゴゴゴ

シャル「完全な偏見だ!!」

シャル「だいたいなんでISがキャタピラをつける必要があるんだ!!」

シャル「それにアイツその後なんて言ったと思う…?」

浩一『シャルロットってさあ…』

浩一『カレー好き?』

シャル「浩一…ロボットモノの三番機のイメージだけじゃなく」

シャル「ラファールが黄色いからって黄色の人のイメージまで…」

シャル「畜生!!」ンモウ!

鈴「ラファールが三番機って…学園に代表候補生の入ってきた順?」

鈴「セシリアのブルーティアーズ、私のシェンロン、シャルロットのラファールって」

シャル「浩一は代表候補生のみんなを数に入れてないと思うよ」

鈴「」

シャル「間違いなく浩一の発言は自分を一番機と見て…それ以外は特に何も考えてないよ!」

鈴「」ズズ…

シャル「畜生…」orz

鈴「シェンロンは数に入ってない…」orz

ラウラ「シャルロット…」

シャル「わかってたんだよ…ラインバレルにたくさん武装がある時点で危うかったのに」

シャル「そこに来て借りた武器を使いこなせずボロ負けなんてしちゃ軽く見られたって…」

ラウラ「それは違うぞシャルロット!」

シャル「ラウラ…」

ラウラ「だってラファールはパイルバンカーがあるじゃないか」ニコォ

シャル「腹パンなんて冷静に考えたらカッコいい要素じゃないよぉ~~!!」ヴワーンッ

シャル「しかも頻繁にするワケじゃないし~~!!」ギャーーッ

ラウラ「いやすまん今のは冗談だぞ」

シャル「もういい!技術部の人たちに頼んで」

シャル「今すぐラファールの下半身にタンクのユニット付けてもらうから!!」ダッ

ラウラ「落ち着けシャルロット!」

ラウラ「誰もラファールが役立たずなどとは言ってない!」

シャル「役立タズ!?」クワッ

ラウラ「前に早瀬が言っていたぞ」

ラウラ「『シャルの技術のおかげで俺たちはチーム戦で戦いぬけた』って」

シャル「!」

ラウラ「『予選の時もシャルの練習のおかげでエネルギーを切らさないで戦えた』って」

シャル「………」

ラウラ「『シャルロットとラファールは俺たちに大切なことを教えてくれた』…って」

シャル「」ウルウル

シャル「」グシグシ

シャル「浩一のヤツ…」

シャル「…そうだ、お腹も空いたし浩一達も誘ってご飯に行こうよ」パッ

シャル「勿論メニューはカレー…」


ガ―――z___ッ


浩一「あはははははは!!!!」

浩一「ラファールタンク!!!」ガーッッ

一夏「浩一ィータンクだったらこんなに速く走れねェって~~」アハハハハ


ガ―――z___ッ


シャル「」

セシリア(おかわいそうに…)ピッピッ

山田「え、セシリアさん?ティアーズの肩にキャノン?」

山田「もしくは右腕にドリルを付けられないかって…?どういうコトですか?セシリアさん」

千冬(何だそのロクでもないチンピラ的武装は!?オルコットのヤツはグレたのか!?)ガタタッ

山田「あ、座っててくださいね」

千冬「…」スッ

21時頃また書きます

あとフルメタ×ISスレに不注意の結果ながら凸ってしまったコトをこの場を借りて謝ります…
フルメタスレの人すいませんでした…

α・Zに続く長編スパロボがもしまたできるのであれば…
何卒ラインバレルの参戦を…ぜひ…!その頃にはラインバレル終わってるだろうし!
そういえばラヴバレルの綴りってROVEだったんですね、知らなかった

『翌朝』

浩一「………」

箒「………」

一夏「お?お前ら二人が一緒なんて珍しいな、何が…」

一夏「」

『ひっぱってください』

浩一「なんだよコレは」

箒「…こんなところまで、どこまでふざけているつもりだ」ギリギリ

一夏「…コレもしかして、そういうコトなのか」

浩一「どういうコトだよ」

一夏「いやぁ…ちょっと事情があってさァ」

箒「こんなモノ知らん…!私は戻らせてもらう」スタスタ

浩一「ちょ、おい…なんだよ、あいつが一番知ってそうなのに」

一夏「…これはお前に任せるわ、お前のが力あるし」

浩一「地雷とかじゃないんだよな…?まぁひっぱれっつーんなら…ッと!」スポン!

浩一「…は?」

浩一「おい何もないじゃないか、どうなって…」ヒュゥゥゥ

一夏「浩一ィ!真上だァ!!」

浩一「うおおッ!?」サッ

浩一「く…に、ニンジン!?」ズドォォォン

束「あはははははは!引っかかったね早瀬浩一クン!!」パカッ

束「やっぱりファクターの体は避けるよねぇ、試したんだよ!今のはさ!」

浩一「中から人…あんた、どうしてファクターのコトを!」

束「調べたからに決まってるでしょお?ラインバレルのコトをさぁ!」

浩一「な…アンタ、まさか…!!」

束「いっくんもおはよう!本っ当に久しいねぇ!」

一夏「え、あ、あの…お久しぶりで」

浩一「ラインバレルを調べた…だって」

浩一「だから俺しか知らないモノが、この世界にいたのかよ!!」

浩一「アンタが全て作ったから!!」

束「察しがいいねぇ…だとしたらどうするのかな?」

浩一「今すぐこんなコトやめろよ…アンタは取り返しのつかないコトになるんだぞ」

束「おや、怒ってないのかな?憎んでないのかな、この私を」

浩一(…正直言えば怒ってるさ、世界をなんとかしようと頑張った天児さんをあんな形で)

浩一(ケド、怒りに任せるより先にコイツを止めるのが俺のやりたいコトだ)

一夏「こ、浩一…なんなんだよ?何の話をして」

束「まーいいんだけどね、どのみち君の気持ちなんてどーだっていいし?」

束「それよりも私は早瀬浩一クン、君とラインバレルを完膚なきまでに叩き潰して消す事の方が先決なの、わかる?」

一夏「ちょ…束さん!?浩一とあなたは初対面じゃないんですか!?」

一夏「いったい何の恨みがあってそんな…」

束「いっくんにはちょっとぐらいしかわかんないよねぇ」

一夏「何も聞いちゃいないのにちょっともわかるワケないですよ!」

束「ちまちまやったところで君たちに勝ったことにはならないしぃー…」

束「だからこうやって宣戦布告に来てあげたってわけ、わかる?早瀬浩一クン」

浩一「俺はアンタに喧嘩を売られる覚えはないケドなァ…?」

束「あるんだよねぇこれが」

束「完璧にして十全な私にさんざん見せつけるようなことしてくれちゃったって言う罪がさぁ!」

束「あの力…まだ私の手の届かないところにあるけど」

束「いずれ私と作ったISたちが解析して、経験して、進化して君を超えるよ!…覚悟しといてねぇ!」

浩一「…いいぜ、かかって来なよ」

浩一「その人を見下して舐め腐った物言いもついでに改めさせてやる」

浩一「アンタがどれだけやろうが俺たちとラインバレルに勝てるワケねェんだよ…」

浩一「高校生パワーを!正義の味方を舐めるなよ!!」

束「なにそれ?意味わかんな~い…ああそうそう」

束「これからは楽しい日になるよ…私の予言は絶対だからね」ニヤァ

束「んじゃこの辺で!箒ちゃん探すからまたね~!!」バヒュン

浩一「…ったく、なんなんだよ」

一夏「………」ボーゼン

一夏「…なぁおい、お前束さんに何したんだ?」

浩一「知らねぇよそんなの…誰かもわかんねーのに、とにかく売られた喧嘩は買うまでだ」

一夏「あの人…篠ノ之束さん、箒の姉さんでISを作った人だよ」

浩一「へーそうなのか…妹とずいぶん違うな」

浩一「そんな大人物になんで俺が喧嘩売られなきゃならないのやら」

一夏「そんな人に喧嘩を売られてなんとも思わないのか!?」

浩一「思わねーよ、少なくともあの人は間違ってるコトをしてる…だから俺の正義を全力でぶつけてやる」

浩一「大企業の社長だろうと、世界を壊す人だろうと、間違った世界を作ろうとする人だろうと」

浩一「俺は今までずっとそうやってぶつかっていって、それでうまくやれたんだ」

浩一「相手が天才だろうと一緒だ」

一夏「…そうかい」

一夏「理屈はよく知らないケド、お前は束さんが間違ってるって思うのか?」

浩一「…ああ、アイツはきっとロクでもないコトを起こす」

浩一「無人機を仕向けたのも、ラウラを黒いラインバレルにしたのも…全部アイツだ」

一夏「!!」

一夏「………」

一夏「…本当にあの人が間違ってるなら、その時はみんなを守るために俺も戦う」

一夏「それでもいいか?浩一」

浩一「…ああ、頼むよ」

一夏「判った」

一夏(束さん…あんたはなんでそんなコトをするんだ?)

一夏(俺にはわからない、これが大人の事情ってヤツなのかよ…?)

『それから少し経って』

千冬「よし…専用機持ちは全員揃ったな?」

浩一「なんだってこんな岩場に集めるんですか、それに…」

一夏「………」チラッ

箒「どうして私がここに集められたんですか」

鈴「確かに強いけど…専用機持ちではないハズよね?」

千冬「実はだな…」

\やーっほー!!!/ズザザザザァァ

浩一「あの野郎また…!?」

千冬「ちッ…」ガッシ

束「やぁやぁ会いたかったよちーちゃん!」バタバタ

千冬「黙っていろ」

束「ほらほらそこの箒ちゃんも…」スッ

束「…っ」バシンッ!!

束「体もそうだけど剣の振りも速くなったねぇ、私が反応できないなんて」

箒「………」

箒「よく私の前に顔を出せたモノだなァ…!?」

束「口の前に手が出るのはお姉さんちょっと関心しないかなぁ~?めッ!」

箒「その減らず口を!!一生叩けないようにしてやろうか!?」ブォンッ

浩一「おま…ちょ、よせ!」ダッ

千冬「…そこまでにしろ、篠ノ之」ガシ

箒「く…!?」

束「わたし?」

千冬「黙っていろと言った、篠ノ之束」

千冬「…事情は様々あろうが私は生徒が目の前で人に暴力を振るうことは認めない、落ち着け」

箒「………申し訳ありません」スッ

ラウラ「い、今…本気で」

セシリア「そんなはずはありません…きっと」

シャル「それよりも篠ノ之束って…ISの開発者じゃ!?」

一夏「…お前の姉さんだろ、箒!?」

箒「…しかし」

一夏「しかしも何もあるか!大切な家族じゃないのかよ!」

千冬(…お前にも何があった、篠ノ之箒)

ちょっと休止、続きは夕方に
殺伐とした姉妹ですがいつかなんとかなりますよ…うん
パイルは槍と信じて疑わないあなたに つ[HEATパイル(6万)]

夕方に(書くとは言ってない)…すいません寝てました
しかし福音戦って『ナイトヘーレ開門』とかすごい似合いそうですね

千冬「…ん゛ん、そしてお前たちを集めた理由とは…これだ」

束「展開装甲プラスIS!億千年の時を経て今、地上最強のISが誕生したぁ!」

束「じゃん!これが箒ちゃん専用機の第4世代IS『紅椿』!聞いて驚けぇ!!」

鈴「第4世代…!?各国で第3世代ISの試験中だって言うのに…」

束「さぁさぁ箒ちゃん!初期化と最適化をさっさと済ませちゃおうよぉ!」

箒「乗らない」

一夏「え…?」

箒「こんなもの…乗ってやるものか」

箒「コレがここにあるコトで世界がどうなるか姉さんはわかっているくせに!こんなモノを押し付けて!」

シャル「た、確かに…第4世代ISなんてモノがあったら確実に揉め事になるよ」

シャル「世界の大国を全て巻き込んだ揉め事に…」

束「わがまま言わないでよぉ箒ちゃぁん…悲しいなぁすっかりグレちゃって」

束「それに今さらでしょそんなの、ラインバレルなんてモノがあるんだからさぁ」

束「どこにも帰属する余地もないし本人の意思で政府に秘匿されてはいるケド…ねぇ」チラッ

浩一「………」

山田「た、大変です!織斑せんせ~!これ!」タタタタ

千冬「特命任務レベルA…?テスト稼働は中止だ!」

千冬「専用機持ち、お前達にやってもらうコトができた」

束「あ~んちょっとぉ!まだ紅椿を動かしてもいないって言うのにぃ!」

ラウラ「…わざわざここに専用機持ちが集められてから、レベルAの特命任務?」

ラウラ「偶然にしては過ぎる気がするが…」

セシリア「何か思う所があるのですか?ラウラさん」

ラウラ「いや、きっと思い違いだろう…教官に限ってそんなコトがあろうはずがない」

浩一「…篠ノ之束」

束「なぁにかな?早瀬浩一クン」

浩一「アンタは…何をしたんだ」

束「…さて?どういうコトだかさっぱりわかんないなぁ~!」タタタタ

一夏「何か思う所があるのか?」

浩一「タイミングが…良すぎると思わねぇか?あいつにとって」

浩一「また何か襲ってきてんのなら、紅椿とやらを試すいい機会じゃないかよ」

一夏「これが束さんに、全て仕組まれてるってコトか…!?」

浩一「もし本当なら、当然そうなるだろうな…」

みっっっっじかいですが今日はここまでです
昼に結構書いたと思うので許してください

ラインバレルのメカデザがZ.O.Eと似てると言う人もいますがどこらへんが似てるんですかね…
ラインバレルは無機的でZOEは有機的だし線が多いぐらいしか共通点がないと思うんですが…

言われてみればジェフティに関してはちょっと脚回りは…
ただ同じ脚でも戦う場所は全然違いますケドね、あちらが4系ならラインバレルはV系ですよきっと
書き手が話しててもなんなのでさっさと書くことにします、うだうだ雑談しててすいません

『旅館・臨時指令室』

千冬「…全員来たか、では作戦概要を伝える」

千冬「約2時間前にハワイにて試験稼働を行っていた第3世代IS『銀の福音』が暴走、監視空域を離脱した」

浩一「暴走って…どういうコトなんですか、まるでISが意思を持ってるみたいに」

千冬「ISコアの詳しいことなどわからん、だが」

千冬「…中身はそのまま有人だ、放っておけばどうなるかわからん」

ラウラ「もしや、場合によってはそのまま撃墜も…」

千冬「言うな、それをさせない為の作戦だ」

千冬「作戦はこうだ、すでに量産IS多数が海域封鎖を行いこいつの進攻ルートを狭め確定させている」

千冬「それにより50分後にここから2km先の海域を通過させることとなった、そこを今ここにいる専用機持ちが叩く」

千冬「確実なアプローチは出来て1度、無理をして2度目がある程度だ…」

セシリア「つまり、高機動での追従・接近からの一撃必殺…!」

鈴「一撃でISを解除できる火力…となると、一夏か浩一ぐらいじゃない」

一夏「零落白夜…それかエグゼキューターか圧縮転送、か」

千冬「…作戦に関して何か質問は」

浩一「そのISは…どんなヤツなんですか?『銀の福音』とか言いましたケド」

千冬「では今現在で判るスペックと武装の情報を開示する」

千冬「…これらは最重要軍事機密につき情報の漏洩を禁じる、破ろうものなら査問委員会の審議と二年の監視がつく」

シャル「…広域殲滅用の多門レーザー、それにとんでもない数の大出力スラスターを搭載した戦略級IS」

シャル「最大巡航速度はマッハ2…!だけど、格闘戦性能は未知数、いや弱いはず」

シャル「それに『銀の鐘』…1つのシステムに多機能を詰めるだけ詰め込んだ構成なら装甲は薄いはず、これさえ壊せれば」

浩一「マッハ2じゃ…俺は、無理だ」

浩一「エグゼキューターはたぶん当てられないだろうし、転送フィールドは当たりが悪けりゃ…」

ラウラ「…あの武装にはシールド残量も装甲も全ての防御が無力、ただでさえ当てづらい高速の敵、もし外せば」

鈴「…確かに、想像に難くないわね」

一夏「するとやっぱり…俺しかいないか」

シャル「問題はどうやって一夏をそこに運ぶか…タイミングを合わせられるだけの機動力がなきゃいけない」

千冬「その点の手筈は付いているはずだ、セシリア」

セシリア「…はい、高機動パッケージ『ストライクガンナー』が届く予定です」

セシリア「BTもブースターに回したこのパッケージであればスペック上は追いつける計算ですわ」

セシリア「…しかし、緊急事態に手間取っているのか未だパッケージデータが届きません」

千冬「…では目下の所、セシリアで決まりという訳だが「待った待ったぁ!」」

束「やっぱここは断然、紅椿の出番だよ!」

箒「…こんなところまで来て言いたいのはそんなコトか!!」ガシッ

束「ちょ…くーるーしーいってぇ、まぁ聞いてよ」

束「第4世代の力、紅椿の全身の『展開装甲』を使えばいーんだってぇ」

束「これさえあればもうなんでもアリなの、攻撃防御機動に高水準でいつでも対応できるんだよ!すごいでしょ!」

束「もっちろん今回の暴走ISちゃんに追いつくことぐらい朝飯前で…」

箒「乗ってやらないと何度言えばわかる…!」

束「…いーのぉ?箒ちゃんは世界がどうとか言ってるけどさー」

束「いつかどーせ壊れちゃう世界より、今紅椿で暴走ISちゃんを止めて人死にを防ぐことが重要だと思わない?」

箒「姉さんが世界の何を見たと言うんだ…!」

箒「紅椿があるコトで…もっと人が死ぬようなコトになっては、それでは意味がない!」

束「…じゃあさ箒ちゃん」

束「箒ちゃんは選べるのかな?今からいーっぱい死ぬ人の数を」

箒「な、何を…!」

セシリア「だったらわたくしが!紅椿などなくとも『ストライクガンナー』であれば…」

束「私の知り合いに金髪はいないんだけど?黙ってなよ、そんなモノ届かないんだからさ」

シャル「ま、まさか…パッケージ送信の遅れはあなたが!?」

一夏「…束さん!どうしてそこまでするんだよ!」

束「諦めなってぇ箒ちゃん、言ったでしょ?完璧にして十全なお姉さんに勝てるワケないって」

束「よく頑張ったねー、あとは乗るだけでいいんだよ?紅椿に…」

箒「…く、くっ、くそ…くそ!」

箒「乗ればいいんだろう!くそっ!くっそお!!」

一夏「箒…!」

束「やっぱ箒ちゃんは物わかりのいい子だねー!それじゃ準備しよっかな!」ピョンピョン

浩一「…あ、あの野郎…くそったれ…!!」

鈴「…開発者があんなのだと思ってなかったわね、だから私の家族もなくなるワケよねぇ…!」ギリギリ

千冬「………」

浩一「織斑先生!偵察は無理なんですか、座標が分かれば今すぐでもオーバーライドで…!」

千冬「…無理だ、量産ISも通常の偵察機も今から飛ばそうと追いつけない」

浩一(無人機相手じゃ通信はできない…戦術データにリンクすれば跳べるケド、クソッ!)

浩一「だったら…あんたアイツの知り合いなんだろ!?止めてくれよ、アイツを!」

千冬「私とてやりすぎているとは思う!」

千冬「…しかし、私にあいつを裁く権利なんてないんだ」

浩一「…だったらいいさ」

浩一「あんたら大人の事情なんか俺たちがブチ壊しにしてやる!」

一夏「…千冬姉たちの事情はよくわかんねぇ、ケドな」

一夏「許せるコトとそうでないコトがある…箒をあんなに追い詰めて」

一夏「それでできる世界がロクなモノであるはずがねェ!俺たちが止めるぞ」

箒「い、一夏、浩一…!」

セシリア「…わたくしもやらせていただきますわ、正直頭に来ているので」

鈴「子供がわからないように話を進めようとして…ムカつくのよね」

シャル「僕たちもみんなを守る、助け合えばきっと…何にだって勝てるハズ」

ラウラ「…申し訳ありません、教官」

ラウラ「このまま有耶無耶にしようとする道を取るのであれば、私は…」

ラウラ「あなたに背く道を取ります」

千冬「お前たち…」

一夏「たとえ千冬姉に言われたって俺の道は曲げない」

一夏「…まずはこの作戦、必ず成功させて勝ってやる」

浩一「箒、いつまでもそこにへばってんなよ」

浩一「反撃してやるぞ、絶対に」

箒「ああ…そうだ、そうだよな」

箒「必ず一矢報いてやる…近い内に」

ガラガラガラ

山田「お、織斑先生…大丈夫ですか?」

千冬「…ああ、大丈夫だ」

千冬(間違っているのはわかる、このままじゃいけないのはわかってる)

千冬(だけど…背くのも背負うのも許されないなら、私はどうすればいいんだ…)

ちょっとまとまらない上寝落ちしたのでとりあえずここまでです
クロスオーバーは難しい…書くのも2回目の初心者がやるべきではなかったかもしれない
ありがとうございました

『非選抜因子リターンズ ちょっとだけ』

千冬「半ズボン…」

千冬「半ズボン…フフフ…」

千冬「『この半ズボンが!』…フフフフ、フフフ」

山田(千冬さんがお笑いにあんなにはまるなんて…)

山田(…なんだかついていけそうもないですけど)

というわけで生存報告です、23巻買いました
買ってない人もいるコトでしょうしネタバレはしませんが、もうほんとに〆に入ってきてますね…
展開の隅々からひしひしと伝わってきます

というかすごく察しのいい人がいてびっくり…俺も想像力が足りなかったのか…
こんなに放置しちゃってしかも学生の身じゃ皆さん失望しちゃったかもしれませんが、時間を見つけたらすぐ書きたいと思います
少なくとも3年も待たせることはしません、それではダラダラと言い訳すみませんでした
ありがとうございました

束「紅椿、最適化完了~♪」プシュゥー

箒「………」

一夏「箒」

箒「わかってる、目的は果たす…いくぞ」

一夏「そうだ、まずはあの…なんつったか、とりあえずアレを倒さねーとな!」バシッ

鈴「一夏、福音だって、ふ・く・い・ん!」

ラウラ「嫁、そんなコトで作戦が頭に入っているのか?」

一夏「嫁じゃねぇ!…大丈夫だって、ようはぶった斬るってだけの話だ」

シャル「端折りすぎだよ…」

浩一「…俺が行けたらよかったんだケドなァ」

一夏「浩一?」

浩一「俺はこういう作戦やった経験あるし、だから…」

一夏「どうにもなんねーコトでウジウジしてんなよ、俺がやってくる!任せろ」

浩一「…任せたぜ!行けたら俺も行く、約束だ」スッ

一夏「おうよ!」ガシッ!

束「…ねぇ、ちーちゃん」

千冬「何だ」

束「ちょっとこっちにおいでよ、話があるからさ」

千冬「…いいだろう」

浩一(…あいつら何やってる?)


『砂浜』

一夏「…1分前、だな」ザッザッ

箒「…なぁ、一夏」

一夏「なんだよ?」

箒「この力…紅椿、私は今後どうすればいい」

一夏「…『大事なのはどうすればいいかじゃない、自分自身がどうしたいかだ!』」

箒「浩一の言葉だろう、それは」

一夏「ケド、俺はそう思うな」

箒「…そうか」

一夏「…何微妙なツラしてんだよ!勝つんだろ、しゃっきりしろって」

箒「だが、現にこの第4世代ISが…」

一夏「迷ってんなよ、いいか、俺は前に浩一に言われたよ、力の使い道考えてるかって」

一夏「だから俺は考えて…こう思う、力に種類も大きさもねぇ、力はただ一つだ」

一夏「使う奴が価値や意味を変えるだけなんだよ、殺せるってコトは救えるってコトでもある」

一夏「俺たちにはISを…こいつの使い道を決める権利がある!」

一夏「力を使う以上代償もある…ケドな」

箒「一夏」

一夏「さァ!わかったら行くぜ、時間だ」

箒(…こんなに強くなって)

箒「乗れ!飛ばすぞ!」

一夏「言われなくてもなァ!」

山田『作戦、開始してください!』

ドギャァァァァン…

セシリア「この音…行ったみたい、ですわね」

セシリア「………っ」ギリッ

シャル「…かわいそうだよね、ホントならセシリアの役目なのに」

セシリア「相手にされなかろうとかまいません!何の権利があってこんな…あの人、問い詰めてきますわ!」ズンズン

浩一(…俺も行くか、あいつらまた何か仕掛けてる気がする)スタスタ

鈴「あたし達は…」

ラウラ「決まっている、戦闘準備したまま待機だ」

シャル「たとえ無理でも、一夏たちが失敗すれば今度は僕たちの番だ」

鈴「…『風』のパッケージがあれば私でもいけたのに」



『渓流』

セシリア「…?おかしいですわね、先ほどまでこちらに」

フイィィィィ…

セシリア(聞こえて…ISの駆動音?一体何が行われていらっしゃるのでしょうか)

セシリア(静かに近づいて…)ソロリ

セシリア(…あ、アレは!?あの形状はまるで…!)

リハビリなので短いですが今日はここまでです
これと別に自由に地の文で書いてみた小説が進んで進んで手がつけられなくなってました…
ラインバレル、本誌の方ですさまじいコトになってると聞いたのですがあのキャラ大丈夫ですかね?

皆さんの想像力尽きない限りエタりはしません
ありがとうございました

み、ミウミウが…ミウミウが…!

セシリア「あなた!そこのIS!」

???「………」

セシリア「動かないでくださいまし、何を目的にここにいるのかは存じ上げませんが…」

セシリア「ライブラリにもない機体、そしてそのシルエット…明らかに不自然ですわ」

セシリア「…動けばどうなるかわかりますわね」チャキ…

???「相手はお前じゃない」スラ…

セシリア「え…?」スパンッ

セシリア(は、速い…!?今の一瞬、ハイパーセンサーでも知覚できないほどの一閃で、スターライトを!?)

浩一「下がれ!セシリアァ!!」ダッ!

セシリア「浩一さん!」

浩一「おらァ!!」ブン!

???「…!!」ガンッ!!

???(蹴り…生身でISを吹き飛ばすか…!)

セシリア「浩一さん!このISは一体…」

浩一「俺の知ってる形がまた…なんてなァ」

浩一「迅雷…」

浩一(…ケド、細部が違う?あんな丸っこくねェ)

黒鉄「…こいつの名は打鉄とかけて黒鉄《くろがね》と云う」

浩一「ISの名前なんてどうだっていいんだよ」

浩一「アンタ…そういうコトなんだろ、え?」

浩一「千冬さんさァ…!!」

黒鉄「………」

セシリア「そ、そんな…まさか!?」

浩一「考えてみりゃおかしな行動だったな、アンタさぁ」

浩一「…それもどうだっていい、セシリア!みんなのトコまで戻れ!」

浩一「俺がこいつをお前らのトコまで行かせねェ…!!」

セシリア「わ、わかりました!無事でいてください…!」ドヒャァ

浩一「…アンタが千冬さんなら」

浩一「どうしてこんなコトをした、なんでそうした」

浩一「なんであの時俺と話なんかした!それでなんでこうなった!!言え!!」

黒鉄「………」

浩一「アイツに…篠ノ之束になんで手ェ貸すんだよ!!」

黒鉄「…早瀬、悪いが」

黒鉄「――私と、闘ってもらう」

浩一「………」

浩一「バカかよ」

浩一「それが…答えじゃないだろ」

浩一「…上等だよ、どうせこうなるかもって想像はしてた」

浩一「そのISを叩き割って面を拝んでやるよ!」

浩一「来い!!ラインバレル!!」ドカァァァ…ン

黒鉄「ナメられたモノだな…そんなデカいモノを背中に付けて戦う気か」

浩一「だったらどうすんだよ」

黒鉄「…ふん」ドヒャア!!

浩一(瞬時加速…ちッ!!)ガギンッ!!

黒鉄(データ通りなんという反応の速さ…!だが)ギリギリギリ

黒鉄「ふん!」グルンッ

浩一(裏回りやがった!?鉄棒みたいにして俺の後ろに…)

黒鉄「遅いな、エネルギー源は貰う」ザン!

浩一(くそ!強いのか、本当に!)ドオォ…ン

浩一「でぇぇっ!!」ズアッ

黒鉄(く…やはりパワーでは敵わん!こいつをもってしても!)ギン!ガギィン!!

浩一「ナメんじゃねえぞ…この野郎!!」ブンッ!

黒鉄(だが…所詮は生徒の域を出ん、わかりやすい攻撃)スッ

浩一(すりぬけた…後ろに!?)

黒鉄「勝てると思うな!」バヒュゥ

浩一「転送!」ヴンッ!

黒鉄「何!?レールガンより速いだと!?」

黒鉄(アレは黒化したラインバレルの持つ力のハズ…すでに必要なくなっているとでも!?)

浩一「おおおおォォォ!!」ガシッ

浩一「おらああああァァァ!!」ブオンッ!!

黒鉄「ぐ…!?か、っは」ズドォォォン!!

黒鉄(何のつもりだ!投げ飛ばすなどと…!)

浩一「それはこっちのセリフなんだよ…」

浩一「俺に!勝てると思うなよ!!」

黒鉄(…早瀬浩一!!)

黒鉄「貴様…なぜ闘う!」

浩一「アンタが闘えって言ったんだろうがよ!!」

黒鉄「そうでなくだ!」

浩一「一度言ったろ…間違ったやり方で世界をぶち壊そうとするヤツは俺が許さねぇ!!」

黒鉄「お前は正しいやり方を知っているとでも…言うのか!」グオォッ

浩一「知らないケド…知らないケドなァ」ガン!

浩一「間違ったやり方を止めて!その可能性を見つけるってのが俺が…正義の味方がいる理由だ!!」グググ…

浩一「俺が可能性を作ってやる!!」バキッ!!

黒鉄「く…なんてパワー!なぜ反応できる!」

黒鉄(ラインバレル…可能性を束ねた形、とでも!?)

黒鉄「負けるか!」シャッ

浩一「!…刀なんているかよ!」カラン…

黒鉄(密接した!何を!?くっ…)バヒュゥ!バヒュゥ!

浩一「く…ッ、それがあるか!」ドン!ドォン!

浩一「だったら…」

浩一「フィールド固定後カウンターナノマシン起動」

浩一「『目標の行動より前にリアルタイムで転送』!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

黒鉄(な、なんだ…?インターフェースもモニターも、異常を)

浩一「これで最後にしてやるよ!」ヴンッ!!

黒鉄(ISコアが…怯えている?)

黒鉄(落ち着け…消えたとしてもアレの現れる先は一つ)

黒鉄(私に対してもっとも有効な位置は当然…後ろ!)

黒鉄(ならば後ろに現れないワケは…!)クルッ

浩一「外れだ!」ヴンッ…

黒鉄(…バカな!読まれている!)

浩一「うおおお!!」ガンッ!

黒鉄(ぐ…け、蹴り上げ、られ)

浩一「まだ…終わりじゃねェ!!」ヴンッ…ガシッ

黒鉄(行動する前に…それより速く、転送で追撃するのか…!)

浩一「あんたのその面を拝む…だからそいつをブチ割る、そのために」ヴヴヴヴヴヴ

浩一「転送!」ヴォンッ!!

黒鉄(さらに空中に…転送された!?)

浩一「全速力でェェェェ!!」ゴォォォォッ!

浩一「ぶちかましてやるよォ!!」ゴシャァァッ!!

黒鉄(バイザーが…死ぬ!)メキ…

黒鉄(早瀬、浩一…お前は)バキバキバキ



千冬「お前は…!」パリィ…ン

今日はここまでです
黒鉄は束がマキナ元にしたなんか(迅雷)作ったらこうなるだろうなっていうオリジナル要素です
迅雷にオーラバトラーみたいな曲線ができた奴って感じのが自分の頭の中ではできてました
なんで黒鉄かというと打鉄もそうですし、くろがねのラインバレルですしってコトです
オリジナル要素は嫌われる一因になりかねませんが、どうか許してください。

『目標の行動より前にリアルタイムで転送』はUXでゼウスさんがやってたヤツです
同じ境地に至りつつあるであろう早瀬クンならできるんじゃないかなって思ってやらせちゃいました

長々とすいません
ありがとうございました

タリスマンの戦闘データのフィードバック元で使ってた人って何者だったんでしょうね
ホントなら素人の宗美おじいちゃんの強さをあそこまで引き上げるって相当なもんですね…

まさか!キャラデザ下口先生のおじいちゃんにして人間国宝の下口宗美大先生!?(迷推理)

千冬「…ぐっ、くああぁ…ッ!」ズザザザザザ

千冬「…っ」ギギギギ…

浩一「………」

浩一「そういうコトかよ、仮面を取ってやればしょぼくれた面して…」

浩一「アンタ、何迷ってんだよ?」

千冬「…わかってしまうのか、お前には」

浩一「俺自身そういう顔を何度もしたからだ」

千冬「…ふ、ふふふ…!違うな、お前は」

千冬「昨日の話の続きをここでさせてくれないか?早瀬」

浩一「…わかった」

浩一「その為の闘いだったんだろ」

千冬「何もかもお見通しか…まったく、何が教師なのやら、だな」

千冬「お前に言われるまで私は私を考えていなかった」

千冬「うぬぼれる訳ではない、だが私にはブリュンヒルデと呼ばれるだけの力があるのに」

千冬「教師となって酒も飲むほど年齢を重ねたハズなのに…」

千冬「力を持ってそこにいるだけで何もしていなかった、そう思うようになって」

千冬「無責任な奴だと思わないか」

浩一「…そりゃ、そうですよね」

千冬「今さらになって見つめなおした」

千冬「私はこの力で何を成すべきか…だけど」

千冬「答えられないうちに奴が来た」

浩一「…篠ノ之束が?」

千冬「そうだ、私にとっての…始まりだった」

束『ちーちゃん…久々じゃない?そんなギラギラした眼』

千冬『お前…なんのつもりで私を呼んだ』

束『なんだかわからないけど燃えてるよねちーちゃん、だからさ』

束『これ…乗るよね?』フワァァ…

千冬『IS…?ラインバレルに少し似ている』

千冬『どういうコトだ…私はもうISには乗らない、知っているハズだ』

束『これの…黒鉄のデータを取ってほしいってのもあるけどさ』

束『なんか久々にちーちゃんの戦ってるとこ見たい!それに欲しいんでしょ、力がさ』

千冬『…なぜ、それがわかる』

束『わかるよぉ、ちーちゃんのことなんだから』

千冬『お前の思惑に乗るわけではない、だが』

束『わかってるってぇ!ちーちゃんが喜んでくれるなら私はそれでいいんだってば!』

束『だから…必ずラインバレルと戦ってきてよ』ニヤ

千冬『………』

千冬「たとえ私が利用されていたとしても…あいつにとって私は…」

千冬「だから見離すわけにはない、だけど私はIS学園の教師だ」

浩一「それで、迷ってたワケ…ですか」

千冬「だけど…お前と戦ってわかったよ」

千冬「あいつは今のままじゃいけない…お前が私を思いっきりひっ叩いたように」

千冬「誰かがあいつをひっ叩いて目を覚まさせてやらなければならない!」

浩一(…矢島)

千冬「…今回の戦い、勝手な真似をしてすまないと思う」

浩一「ケド、これで終わりなんでしょう?」

千冬「そうだ、今の私には…守るべき家族、学園、生徒、果たすべき職務、背負うべき責任」

千冬「たくさんのモノがある、だから…勝手はこれで終わりにする」

千冬「私が守ってきた者たちまで意味のないモノにはできない」

千冬「だから…」

浩一「…わかってますって、最初に言ってたんでしょ?」

千冬「…ああ、そうだったな」

千冬「早瀬、私と…闘ってもらう」

浩一「ケド…それを言うなら私と一緒に闘ってもらうでしょうよ」

千冬「悪いな…そして、まずは」

浩一「銀の福音…!そっからだ!」

今日はここまでです
千冬姉の背景がわかりづらいのでちょっと苦労してます
ありがとうございました

一夏「…見えた!」ゴォオオオオオ

箒「相対距離計算…一夏!10秒後!」

一夏「よっしゃあ!!」

福音『………』

一夏「零落白夜、展開!」カシュン!ブォォォオオオ…

箒「跳べ!」

一夏「やええええええええッ!!」ブォンッ!

福音『!』ブォオッ!

一夏「ち、避けた!」

一夏「予想外に反応もいい、急加速もきく…箒!もっかい頼むぞ!」ガシッ

箒「さっさと仕留めろ!」ギュオッ

一夏「次で間合いを…掴む!」チャキン

福音『………』ドチュチュチュチュチュ

箒「ダメだ、あの弾幕では…やはり作戦変更だ!離れろ一夏、回避だ」

一夏「え!?あ、おう!」サッ

箒「機動力のある紅椿が奴を抑える!そのままお前が仕留めろ!」ヒュンヒュン

一夏「そんなコトすればお前は!」

箒「紅椿は壊れん!それに壊れたトコロで…」

箒(…こんなモノ、いっそ壊してしまえば)

箒「…いや、壊れたらお前が助けろ、頼むぞ!」ギュンッ!

一夏「…わーったよ!助けてやるから抑えろっての!」

福音『………』ドドドドドドドド

一夏「うっとうしいのまき散らして…!」

箒「空裂…これか、面を制する武器…」シャキン

箒「これでルートを限定する!」ブン!

福音『!』サッ

箒「エネルギーは惜しまない…一気にカタをつけろ!」ブン!ブン!

一夏(うまく寄せてくれたか!さすが…!)

一夏「言われなくてもぉぉおお!!」グオォッ!

福音『!!?』ザンッ…!

福音『―――』ジジジ…

一夏「ち!羽の片っぽ程度じゃダメか…うおおッ!?」ドドドドドン

一夏「まだこのとおりレーザーも生きてる…!」

箒「だが機動は不安定…!このまま一気に」

一夏「待て!海域に…船?密漁船なのか!?」

箒「何…!」

福音『!』ドドドドドド

箒「ちぃぃ…!一夏!船は任せてもらうぞ!」

箒「機動力を削いだ今なら白式でも追いすがれるハズ…ぐあ!」バチィン!

箒「…行け!」

一夏「任された…しっかり守れよォ!!」ゴオォッ!!

福音『!?』バヒュン!

箒「くおおッ…まだか!一夏ァ!」バチン!バチュンッ!

一夏「もう少し…あと…少しッ…!」ゴオオォォォ…

福音『…!』

一夏「もう…ちょっとォ!」

一夏(今…今だ!瞬時加速!)バヒュンッ!!

福音『!?』ガッシン!

一夏「つかんだぞテメェ!まずはぶん殴ってぇ!!」ガゴンッ

福音『―――』メキッ…

一夏「間合いを合わせれば…!?」ビービービービー

一夏「…エネルギー…切れだと…!う」カッ…

一夏「っ、このおおおおォォォ!!」ドドドドドドドォオ…ン

箒「バカな…一夏ァァー!!」

一夏「…っか」ヒュゥゥウウ…

箒「一夏!!そんな…」ドサッ

箒「…く、くそおおッ!!」キッ

一夏「…っ、よせ…箒」スッ

箒「!」

福音『―――』スゥゥウ

箒(福音が離れていく…!追撃を―――)

箒(いや、私の方もエネルギーが…!帰投するしかないのか、くそッ!)

一夏「…俺が、ッ」

箒「喋るな!」

一夏「俺が、できなくても…ッ!死んでも、こ、浩一が…」ゴホッ

一夏「浩一…後は―――」

箒「…おい、一夏?おい…ふざけるなよ!一夏!」

箒(なぜ何もできない!こんな力まで得てだぞ、なぜ!!)

箒「いちかああああぁぁぁァァ!!!」

浩一「!!」ドクンッ

千冬「どうした、早瀬!」

浩一「座標は―――、そうか、福音が離れて―――…!!」

浩一「これ…白式か紅椿の戦術データか!跳べる!」

千冬「跳べる…そうか!なら行け!」

浩一「後は頼みますよ、千冬先生!変な気起こすなよ!」

千冬「当たり前だろう!」

浩一「オーバーライド!指定座標は―――だ!」

浩一「早瀬浩一、行ってきます!!」ヴンッ!!

今日はここまでです
リーンの翼の漫画があったので500円で全三巻買いました、まさか真マジンガーZEROの人とは…
シドニア1巻のついででしたがどちらもラインバレルに負けず劣らず絵が良くて面白いですね
ありがとうございました

箒「く…エネルギーが…支えきれないのか、もう」

箒「お前を見殺しにするわけには…」フラ

浩一「箒!一…夏?」ヴンッ!

箒「お前…浩一…」

一夏「う…ぐっ」

浩一「一夏は…お前、それって、もしかして…」

箒「今の私では一夏を運びきれない…だから、頼む」

浩一「何言ってんだ、両方届ける!」ヴヴヴヴヴヴ…

浩一「ちょっとキツいと思うケド…我慢しろよ!」ヴォンッ!

箒「それは…圧縮転送!」ヴンッ…

浩一「…一夏、クソッ」

浩一「シールドエネルギーがさっきの戦闘で…この距離のオーバーライド、今からじゃ俺も帰るのが精いっぱいじゃねえか」

浩一「…ったく!!」ヴンッ!

『臨時指令室』

千冬「…これが、私の迷いの結果か」

山田「白式はほぼ大破、紅椿も損傷…搭乗者織斑一夏は意識不明」

山田「福音の機動力を削ぐことはできましたが、この作戦…」

千冬「いや、まだ終わっていない」

山田「え?」

千冬「まだ残された手はある」

千冬「専用機4機とラインバレル…正義の味方が私たちにはいる」

山田「作戦…続行ですか」

千冬「次の作戦…すべての指揮を私が執る」

千冬「生徒を守るのが教師の義務だ、こんなコトは繰り返させん」

一夏「………」

浩一「…箒」

箒「何だ…」

浩一「言ったんだってな、コイツ」

浩一「俺に後を任せるってさァ…」

箒「…そうだ」

浩一「…言われなくたって、な」

浩一「お前の正義は俺が預かる…!一夏!」

箒「どうする気なんだ…紅椿は自己修復中、ラインバレルだってエネルギーを充填しているままで…」

浩一「俺たちの味方はそれだけじゃないだろ…?」

箒「!」

ガラガラッ

鈴「その通りよ、箒」

シャル「僕たちがあいつを抑えててあげる!」

ラウラ「貴様らはその間にさっさと準備を進めるコトだ!」

セシリア「浩一さんから話は伺いました、私たちだけではありません」

箒「いったい誰が…?」

千冬「私だ、篠ノ之」

箒「千冬先生!?ISに乗るとおっしゃるのですか!?」

千冬「生憎今は陸戦用なので乗れん、だがこいつらの動きは私が完全に指揮する」

千冬「…悪かった、篠ノ之」

箒「え…?」

千冬「私のどっちつかずが招いた結果だ…許してくれ」

箒「…こうして私たちを守ろうと戦ってくれるだけで十分です」

千冬「すまない…」

ちょっと休憩で

えっロストバレルの全開モード!?オーバーライドとかできるカンジなんですか!?

危うい…別スレにかまけていたら落ちるところだった…




千冬『呑気に作戦を組み立ててるヒマはない、全戦力を投入し一気にケリをつける』

千冬『レーゲンが砲撃しラファールがラインを支えろ、ティアーズが狙撃で限定したルートを刺す』

ラウラ「だそうだ、きっちり支えろ」

シャル「…わかってる」

セシリア(BT兵器は機能を封印…全てをスラスターにさせスターライトも連射をなくし高出力の狙撃に特化)

セシリア(ポジショニングはやりやすいのですから、大丈夫なはずです)

千冬『ラインバレルはフリーで動け、お前にはオーバーライドがある』

浩一「…了解」

千冬『トップは甲龍の鈴、お前だ』

鈴「あたしがっ!?」

千冬『お前は状況が一番よく見える、だが決して熱くなるな』

鈴「…やります!」

千冬『…よし、時間はないぞ!行け!』

「「「「「了解!!」」」」」

箒「………」

千冬「…お前は修復を待て、紅椿ならば終わり次第でも間に合う」

箒「わかっています…」

千冬(お前は考えすぎる…こんな状況で言えたことでもないが、私が頼りになれればよかったというのに)

千冬「一夏が心配か」

箒「当たり前でしょう!こんなことはあなたたちが変な気を起こさなければ…」ハッ

箒「…い、いえ、申し訳ありません」

千冬「…その通りだよ、情けない大人ですまない」

箒「千冬さん」

千冬「しかしそれでも大人だ、いつまでも情けなくはいられない」

千冬「信用ならないかもしれないが、任せてほしい」

箒「…任せます、千冬さんは情けなくなんてありませんから」

ゴオオオオォォォオオオォォ…キラッ

浩一「見えたな!」

鈴「ええ、アレで間違いない!」

セシリア「撃ちます!」ヴァオンッ!!

福音「」ヂッ…ドヒャアッ!!

鈴「来たわよ、全機予定通りにポジション取って!!」

ラウラ「了解…当たるか!?」ドゴォンッ!

福音「」スッ…!

ラウラ(やはり片翼でも速い…しかし追加パッケージがなかろうと)

シャル(倒す算段はついてる!)

鈴「あたしとシャルの面制圧で…」ガコンッ

シャル(散弾と衝撃砲!ルートを限定してっ)ジャコン…バッ!バッ!バッ!

福音「!」

ガァンッ!!ドッヒャアッ!!

シャル(大した攻撃じゃない…抜けるけど、そっちには!)

浩一「作戦通りじゃねえか…!意外とッ!!」ガッシィンッ!!

福音「!?」メキメキメキ…ッ

浩一「マヌケな野郎だなァ!!」ガゴォンッ!!

福音「」ボゴッ!

浩一「まだだァ!!」メリ…ッ

福音「!!?」バギギギ…ブチンッ!

鈴(予定通り!ラインバレルが羽をもいで、後は!)

浩一「おらあああ!!」ブオンッ!

ラウラ「見えたな、セシリア!こっちへ投げたっ」ガコォン…

セシリア「見えています、これで…」ジャキン

「「トドメ!」」

ドゴォンッ!ビャオオオォォォッ!!

福音「」ガァンッ!バヂヂヂ…ッ!

ドッポォー…ン

鈴「堕ちた…」

シャル「機能…停止したの?」




・・・ズゴゴゴゴゴゴ…!

浩一「まだだ」

鈴「え…まさか、二次移行!?」

ラウラ「…やるしかない、5対1で負けてどうする?」

シャル「カッコつかないよね、それじゃあさ…!」

浩一「…あの中に飛び込んで一気にケリ付けてやる!」

鈴「ダメ!落ち着いて、あの中にどれだけエネルギーが詰まってるかわかったもんじゃないのよ!」

浩一「ラインバレルならやれる!!」

鈴「言う事聞け!あんたの命も預かってるのはあたしよ!!」

浩一「!」

鈴「5人で確実に倒す、それが最善よ!わかる?」

浩一「…わかった、任せる」

セシリア「来ます!」

福音「ァァァァァアアアアアアア!」

今日はここまでです
安価スレって楽しいですね…24巻まだでしょうか

束「…うふふふふふふふ」

一夏「………」

束「白式…この子ならあんなヤツだっていつか相手にならなくなるね」カタカタカタ

束「それに、いっくんも…」カタカタ

一夏「………」

束「いっくんはわたしの最後の希望だよ」…カタッ

束「もっと強くなって…わたしを笑顔にしてよね」ニヤッ

福音「…」ドヒャアッ!!

セシリア(速…!)

浩一「おらァ!!」ヒュンッ…ガゴォンッ!!

福音「…」グググググ…

浩一(この野郎、パワーが上がってやがる…!)ググググ

福音「ァァァァアアアア!」カッ!

浩一(ゼロ距離で光弾!?)

鈴「浩一ぃっ!!」ヴァオッ!!

福音「!」ゴン!バシュゥッ!!

浩一「うっあ…!衝撃砲で飛ばしたの、助かった!」バチチッ!

鈴「当たってるんだから油断すんな!!」

セシリア(く…速すぎる!狙撃ポイントに長くは留まれない!)

シャル「ワイヤーは出さない方がいい!わかるよね!?」ギュンッ!

ラウラ「わかっている!しかし、どうする…」

千冬『二次移行…想定外だがやるしかあるまい、ラインバレルと組み合っている間に体勢を立て直せ!』

ラウラ「了解、ならばシャルロット!」

シャル「わかってる、機動力を削ぐ!」ジャコン

福音「!」ブンッ!

浩一「うおお…っ、鈴!行け!」

鈴「わかってるわよ!」ガコォン…

セシリア(前衛が押さえてくれている、今ならば…!)カシャン

福音「…」ガヂヂッ…ビャオッ!

シャル(うそ!そのまま、抜けてきて…)

ラウラ「シャルロットォ!!」

浩一「やらせっかよ!!」ヴンッ!

福音「…」フワァァァァ

シャル「エネルギーに包まれて…巻き込まれる!浩一!」

浩一「突っ切ればいいだけだ!ついてこい!」ガシッ!ヴヴヴヴヴヴ…

浩一「フィールドォ!」ヴンッ!

福音「!」バヂヂヂヂヂッ!

シャル(エネルギーフィールドを転送して、抜け道を…!カウンターまで!)

千冬『!…隙が出来た、全機一斉射撃!』

浩一「ッ!」ジャコン!バヂヂ…ッ

セシリア(自らのエネルギーで身動き取れなくなるとは…好機!出力全開で!)…ィィィ…ン

鈴「準備いい!?」

シャル「いつでも!…今度は役立たないかもと思ってたケド、浩一から借りたレールキャノンなら!」パァァ…ガシャンッ

ラウラ(これならば!)

ドォンッ!ドゴォンッ!ヴァオオオオォォォォッ!!

福音「…!!」

バシュゥゥッ!!

ラウラ「な…ッ」

シャル(さっきのエネルギーフィールド、バリアまがいのことまで!…いや、迫って――)

浩一「シャル!」ガシ…ブオンッ!

シャル「うわ…浩一!」

浩一(連続転送だ…)ヴンッ

鈴「きゃああ…!?こうい」ヴンッ!

ラウラ「浩一、何を…」ヴンッ!!

セシリア「皆さん!!」

セシリア(く…わたくしは離れていたから難を逃れたものの…!)

福音「…!」ドンッ!

セシリア「っ!…え?」

浩一「…やらせるかって言ってんだ!」ギギギギ

浩一(オーバーライドから圧縮転送、それを連続…エネルギーが、もうヤバい!クソ!)




『力を――』

一夏「………」

『力を、欲しますか?』

一夏「!…ここは?」

一夏「力…俺は、そうか、撃墜されて…」

『力を、欲しますか?』

一夏「…そうだな、だけど俺は…」

一夏「俺は…正義の味方になりたい、浩一みたいになってみせたい」

一夏「そのための力は…俺の手で掴む!俺が力の行き先を決める」

一夏「だから…大丈夫だ、一人で立ち上がる」

『…ここも長くはもたないでしょう』

一夏「へ?」

『あの力が入りこめば』

一夏「何の話で…」

『忘れないでください、ここを取り戻すのは、あなた自身の力』

一夏「お、おい!?あんた一体」

ギョロッ!

一夏(空が黒くなってく…!?この浮かんでる赤い眼は、浩一の!)

『…LINE…BARRE……L』

一夏「こう…いち…!?」




一夏「――っは…!?」

一夏「…ここは、どこだ?」

一夏(よくわからねえ機械ばっか…工場?研究所?俺は撃墜されて…だめだ、思い出せねえ)カシャン

一夏「…白式が展開されている?そうだ!みんな戦っている、行かねえと!」



一夏「カウンターナノマシン起動、戦術データをラインバレルとリンク、座標―――に設定」

一夏「…転送!」ヴンッ!



「…ひとまず、第一段階は成功かなぁ?」

今日はここまでです
ほんとに久々に書きました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月28日 (金) 19:23:25   ID: zpeATQvD

ラインバレルってサブ電脳しか積んでないよな・・・
サブにそんな情報量ないと思うんだけど

2 :  SS好きの774さん   2014年04月05日 (土) 04:50:08   ID: eGVfdhYm

サブ電脳が原作でどういう使われ方されてるか不明だからこれでもいいんじゃないかな
処理はほぼメインがしててサブはラインバレルから後世にマキナを伝えるための情報が入っていたモノと考えてもいい

3 :  SS好きの774さん   2014年05月31日 (土) 07:13:36   ID: zKcHrQQr

ハインドってラインバレルの系統じゃなかったような

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