ちひろ「というわけで、三船美優さんに起こしいただいてます」

三船美優「あの……、今日は、一体なんの話なんでしょうか……？」

Ｐ「あ、すみません三船さん……せっかくのオフなのに」

美優「あ、いえそんな……とくに用事があったわけでもありませんし」

Ｐ「ちひろさんの事なんて無視して、ゆっくり休んでれば……」

美優「家に一人でいるのも手持無沙汰でしたし……それに、Ｐさんと会えると思うと、その……」

Ｐ「？」

美優「あ……な、何でもありません……」

ちひろ「はーいはい、ラブコメは後回し後回し！　美優さん、というわけで今回はこういった趣旨でお願いします！　これ、メモです」

美優「あ、はい…………え？　こ、これって……」

ちひろ「実は台本も用意してあるんですよね、これが」

Ｐ「無駄に用意周到ですね……」

美優「ちょ、ちょっとお借りします……」

ちひろ「どうぞー♪」

美優「…………」ぺら……ぺら……

美優「……！？　あ、あの、ちひろさん、これって……？」

ちひろ「どうでしょうか？」

美優「えっ……と、これは、やらないといけないんでしょうか……」

Ｐ「あの三船さん、嫌ならいいんですよやらなくて」

ちひろ「プロデューサーさんは黙っていてください」

ちひろ「美優さん、ちょっとこちらに」

ちひろ「Ｐさんと一緒に協力して、がんばって作った台本なんです。口ではああ言ってますが、美優さんが断るときっと悲しみますよ」ボソボソ

美優「そんな……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ちひろ「ささ、やるんですか？　やらないんですか？」

美優「……やります」

ちひろ「それでこそアイドルです！」




Ｐ「んー……所でちひろさん、あの台本の中身、一体？」

ちひろ「まーまー、それは美優さんが現れてからのお楽しみって事で」

Ｐ「三船さん、休憩室に向かってどうし……ああ、台本読みとおしてるのか。ちひろさんの暇つぶしに一生懸命ですね……」

ちひろ「そういう所がいじらしいんじゃないですか♪」

美優「あの……準備、できました」

Ｐ「あ、はい。すみません本当に……」

美優「いえ、そんな……」

ちひろ「それじゃあ美優さんどうぞ！　私たちが即興で作り上げた舞台設定を把握し、演技に挑んでください！」

Ｐ「私たち……？」

美優「…………」

Ｐ「…………」

ちひろ「…………」

美優「……Ｐ、さん、み、みてますか……？」

Ｐ(ん？)

美優「連絡を、しなくなって、もう、一か月、ですね……」

美優「心配しました……？」

美優「私は、元気です……」

美優「今は……大好きな、彼の、お、おちん、ぽと、気持ちよく、過ごしてます……」

Ｐ(んんん！？)

美優「彼のは、Ｐさんのと違って……す、すごく大きくて……」

美優「Ｐさんじゃ届かない所にも、ちゃんと届くんです……」

美優「……ひゃう！」

美優「み、みてますか……？」

美優「今、彼と、せっくす、しながら、録画しているんです」

美優「……ん、気持ちいい、気持ちいい、あ、んん、あぁ……」

美優「……もう、心配、しなくていいですから」

美優「私は、彼と、幸せに過ごしています……」

美優「……それじゃ、このビデオでシコシコしてくださいね……？」

美優「……きゃは☆」


Ｐ「…………」

美優「…………」

Ｐ「……ちひろさん」

ちひろ「はい？」

Ｐ「何ですかこれ」

ちひろ「アイドル寝取られ、プロデューサーに届いたビデオレター、ですけど」

Ｐ「…………」

美優「…………あの」

Ｐ「はい」

美優「…………どうでしたか？」

Ｐ「あー……」

Ｐ「……どもらないで、言った方が、良いんじゃないでしょうか」

ちひろ「ほらほら、もっとアドバイスしてください」

Ｐ「……もっと、感情をこめて言った方が、いいんじゃないでしょうか」

美優「……そう、ですね」

Ｐ「…………」

Ｐ「その」

Ｐ「どうして、俺が三船さんを取られた甲斐性なしって設定なんでしょうか」

ちひろ「限りなく現実に近い下敷きなんですけどねー」

Ｐ「やめてください。俺の息子も見たことないのに」

美優「あの」

Ｐ「何でしょう」

美優「あ、あくまで、お芝居の中でですから……」

美優「私は、その、Ｐさんの事が……」

Ｐ「三船さん」

美優「はい……」

Ｐ「ちひろさんの口車に乗せられたんだからしゃーないですけど……、ちょっと凹んでますんで、一人にさせてもらいます？」

美優「え……」

Ｐ「ふー……」

Ｐ「もうやめますか」

ちひろ「やめません！」

Ｐ「やめましょうって」

ちひろ「実は台本第二弾があるんです」

Ｐ「……話だけ聞いてみましょう」

ちひろ「あまりのショックで自暴自棄になり仕事も失い、ホームレスとなったプロデューサーさん」

ちひろ「道端で座り込んでいる時、ふと美優さんらしき女性を見つけるんです」

ちひろ「彼女は幸せそうに微笑んでいて、そのおなかは膨らんでいた……」

Ｐ「……はー」

ちひろ「どうかしましたか？」

Ｐ「ド畜生ですね、ちひろさんって」

ちひろ「またまた！　褒めなくていいですって！」

Ｐ「褒めてないです」

美優「…………」

Ｐ「あー、三船さん、もう入ってきていいですよ」

美優「あ……はい」

Ｐ「…………」

美優「…………」

美優「あの」

Ｐ「三船さん」

美優「あ……」

Ｐ「今度、一緒に食事いきませんか？　ドレスコードの……ちょっとしゃれた所で」

美優「え」

美優「いいんですか……？」

Ｐ「こっちがお願いしているんです」

美優「……よろこんで」

ちひろ「はー、いいラブコメしてますね。これもすべて私がうった布石のおかげですよね！」

Ｐ「…………」

Ｐ「三船さんとのディナーは上々の結果で終わった」

Ｐ「関係も修復できたと思う」

美優「あ……Ｐさん」

Ｐ「ん、三船さん」

美優「…………」

Ｐ「どうかしましたか？」

美優「……美優って、呼んでほしいです」

Ｐ「え？」

美優「…………」

Ｐ「……み、美優、さん？」

美優「…………！」パァァァ

Ｐ(ちひろさんのおかげ……なのか？　いや、そんなことないわ……)

ちひろ「よーし！　またまたレッスンしますよー！」

Ｐ「…………」

ちひろ「今回は龍崎薫ちゃんです！　可愛い顔がぐっちゃぐっちゃになるほど泣かせましょうねー！」

Ｐ「…………」

ちひろ「さーて、電話をピポパポ……」

Ｐ「…………」

ちひろ「とぅるるるるる、とぅるるるるる」

Ｐ「…………」

ちひろ「あ、薫ちゃん？　プロデューサーさんがね、薫ちゃんにプロポーズしたいんだって！」

Ｐ「！？」

ちひろ「うん……うん……あ、お父さんにはまだ言わなくて大丈夫よ、事務所にまずきてほしいの」

ちひろ「うん……うん……それじゃあ待ってるわー」

Ｐ「ちひろさん？」

ちひろ「さーて、早くこないかなー？」

Ｐ「ちょっと、俺もいい加減怒りますよ？」

ちひろ「ふん！」

Ｐ「ごっ……」ドサッ

ちひろ「ふー……顎ががら空きですよ？」

ちひろ「さーて……椅子に縛り付けておいてっと……」

ちひろ「取り出したるや、変声器～♪」

ちひろ「なんて都合がいいんでしょう！」

ドタドタドタドタ！

ちひろ「あら、この階段を上る音……もう来たのね」

龍崎薫「せんせぇ！　きたよー！」

ちひろ「あら薫ちゃん。早かったわね」

薫「うん！」

ちひろ「元気でよろしい」

薫「あのね、えっとね、薫ね、せんせぇがね、そのね」

ちひろ「どうどう薫ちゃん。ビークールよ、ビークール」

薫「あ……すー、はー！すー、はー！　しんこきゅー！　しんこきゅー！」

薫「せんせぇがね、薫の事好きって！　ほんとう！？」

ちひろ「本当よー。うふふー」

薫「えへへ……」

ちひろ(可愛いわぁ、もうグショグショ)　

薫「でも、せんせぇ、いないね……」

ちひろ「プロデューサーさんは童貞さんだから、面と向かって薫ちゃんと会うのが恥ずかしいのよ」

薫「どうていさんってなぁに？」

ちひろ「薫ちゃんはまだ知らなくていい事よー」

薫「ん、わかった！」

ちひろ「それでね薫ちゃん、プロデューサーさんは恥ずかしがり屋さんだから、薫ちゃんに目を閉じててほしいそうなの」

ちひろ「出来るかしら？」

薫「薫出来るよ！　はい、目とじたー」

ちひろ「しゅるり」

薫「ひゃわ」

ちひろ「ちょっと目隠しさせてもらうわねー」

薫「ん……」

ちひろ「痛くない？」

薫「ん、だいじょうぶ……」

ちひろ(さーてプロデューサーさんの声質はっと……)

ちひろ「あ、ああー」

ちひろ『……薫』

薫「せんせぇ？　どこにいるの？　みえないよー、これとっていい？」

ちひろ『それはとっちゃだめだ』

ちひろ『ちひろさんと約束しただろ……？』

薫「あ……」

薫「ん、じゃあ我慢する……でも、せんせぇどこにいるの？」

ちひろ『…………』

ぴと

薫「ひゃわ！？　いま、なにかほっぺに」

ぴと

薫「あ、また」

ちひろ『はぁはぁ……薫、薫……！』

薫「せんせぇ……？」

ぴと

薫「あう……せんせぇ、これなぁに……？　なま暖かくて、なんだかこわい……」

ちひろ『薫……薫……！』

薫「せんせぇ……？」

ちひろ『はぁはぁ……前から無防備な格好しやがって……誘ってたんだろ……？』

薫『せんせぇ、何言ってるの……？」

ちひろ『もうこんなに大きくなっちまったよ……へへへ』

ぴと、ぴと

薫「せんせぇこわいよ……ん……」

ちひろ『とるな！』

http://i.imgur.com/lzoioR2.jpg
http://i.imgur.com/RaqIYuR.jpg
三船美優(26)

http://i.imgur.com/DJOAOJ2.jpg
http://i.imgur.com/jjVnYIC.jpg
龍崎薫(9)

ちょっとぬける

薫「え」

ちひろ『ちひろさんと約束しただろ、その約束を破るのか！』

ちひろ『薫は悪い子！　薫は悪い子！』

薫「薫悪い子じゃないもん！」

ちひろ『うるさい！』

ぐいっ

薫「おしつけないでよぉ……せんせぇ、いつものせんせぇじゃないの……？」

ちひろ『あー……出すぞ、出すぞ薫！』

バシャ

薫「へ……」

ちひろ『ふぅ……』

薫「う……あーん！　あーんあーん！　ぐすっ、うええ、ベトベト気持ち悪いぃ～！　うええん！」

ちひろ(こんにゅくと粘性の高い液体でこんな顔を見れるなんて安いものよね)

粘性の高い液体(白い)

Ｐ「…………」

薫「ぐすっ、うぐ、うぐうう、げほ、おええ、うぐうう」

Ｐ「ほら薫、落ち着いて……」

薫「うううう～」

ちひろ「てへぺろ♪」

Ｐ「…………」

ちひろ「もう、ゴミを見るみたいな目はよしてくださいよぅ！」

Ｐ「やりすぎだろ……」

ちひろ「千川ちひろというキャラにだったら何やらせてもいいっていう昨今の風潮に対するアンチテーゼですよ！」

Ｐ「何いってるかさっぱりですね」

ちひろ「体は汚れていても、心は処女なのに……鬼？　悪魔？　そんな、私は可愛い乙女なのに……」

Ｐ「へーへー」

薫「うっ……ぐっ……ぐす」

Ｐ「悪かったな、ちひろさんの悪ふざけに付き合ってもらっちゃって」

薫「せんせぇ、すごい怖かったよ……薫、薫、うええええ」

Ｐ「服汚すとか、もうね……」

ちひろ「そこんところは大丈夫です！　ちゃんと着替えもありますし！　漏らしちゃったみたいだから、下着もちゃんとあります！」

Ｐ「漏らす？　薫？」

薫「ちひろさんのばか～！　なんで言っちゃうの～！？　ひどいよー！」

粘性の低い液体(黄色)

Ｐ「今回はさすがにやりすぎだと説教しておいた」

Ｐ「薫はというと、おもらしに抵抗が芽生え始める年であんな事態になってしまった」

Ｐ「早く立ち直ってくれるといいが……」

薫「せんせぇ、薫、おもらししなかったよ！」

Ｐ「うんうん。一々報告しなくていいんだぞー」

ちひろ「お芝居のほう、どうですか？」

水元ゆかり「皆さん優しくしてくれて、仕事場の雰囲気もいいです」

ちひろ「そうですかそうですか。どうです？　確か、台詞でつまづいちゃうって聞きましたが」

ゆかり「あ、そういうわけではないんです」

ちひろ「え？　でもプロデューサーさんが確か……」

ゆかり「それは、ちょっと特殊ですから」

ちひろ「特殊？　ちょっとよくわかりませんね。詳しく教えてくれませんか？」

ゆかり「その、Ｐさんの前だと上手く口から出せなくて。どうしてなんでしょう……あ、セリフはちゃんと覚えています」

ちひろ「ほー^^ そうですかー。ふんふん。ほうほう。そうでそうで」

ゆかり「ちひろさん？」

ちひろ「いやいやなんでもないですよ。それでですね、実は私、その原因を知ってたり知らなかったりするのですよねこれがね」

http://i.imgur.com/VhWCfCp.jpg
http://i.imgur.com/h19sXCb.jpg
水本ゆかり(15)

ちひろ「所で、どんな台詞だったんですか？」

ゆかり「ここで口に出すには、少し恥ずかしいものがあるのですが」

ちひろ「まあまあ。とりあえず口にしてみて」

ゆかり「……分かりました」

ゆかり「……すぅ」

ガラッ

Ｐ「……お、ゆかりいたのか」

ゆかり「！」

ちひろ「私もいますよー」

Ｐ「はいはい。所で、何してたんだ？」

ちひろ「お芝居についての相談ですよー」

Ｐ「相談？　ゆかりー、相談する相手間違ってるぞー」

ゆかり「…………」

Ｐ「ゆかり？」

ゆかり「……あ、申し訳ございません。聞いてませんでした。もう一度お願いできますか？」

ちひろ「ほー？　ふむふむ」





ちひろ「そうね、やっぱり恥が勝っている所があるんじゃないかしら」

ゆかり「恥など持っていては、舞台で大きな声なんて出せません」

ちひろ「じゃあ、プロデューサーさんの前ではどうして台詞を言えないの？」

ゆかり「それが分かっていたら、相談などしません」

ちひろ「ふーん。まあそういう気持ちは自分で気づいた方がいいわ。さすがの私もそこまで下世話じゃありませんし」

ちひろ「と、いうことで、別の方向で行きましょう！」

ゆかり「別の、ですか？」

ちひろ「どんな状況でも冷静でいられれば、恥にも恋にも何にでも、意思で打ち勝てます！」

Ｐ「んー、ちひろさんに相談か……また変なことになってなければいいけど」

ゆかり「…………」

Ｐ「お、今日はゆかり一人か。……っておいおい、窓ぐらい閉めてくれよ。ただでさえ風強いんだから」

ぴゅう

Ｐ「！？」

ゆかり「おはようございます、Ｐさん」

Ｐ「お、おまえ、ぱ、ぱぱぱぱん……」

ゆかり「あの」

Ｐ「んんんん？」

ゆかり「私、これからもアイドルとしてがんばります。色々な事に手を出して……それで」

Ｐ「な、なんだ？　て、てかそれよりも」

ゆかり「今日は、Ｐさんにも相談に乗っていただきたくて……駄目、ですか？」

Ｐ「お？　い、いいぞ、別に」

ゆかり「それじゃあ、そちらのほうに座っていただけると」

Ｐ「お、おう」

Ｐ(いかん、言うタイミングを失った……)

Ｐ(なんでパンツはいてないんだよ……)

ゆかり「…………」

Ｐ「ゆ、ゆかり？　なんで隣に座るんだ？　普通、こういうのって対面」

ゆかり「駄目でしょうか？」

ゆかり「台本の気になるところを見ていただきたくて……こうしたほうが、一緒に読みやすいですよね」

Ｐ「た、確かに」

ゆかり「それで、ここなんですが……」

Ｐ「お、おう。でも、こういうのは劇団の諸兄たちに聞いた方が早いんじゃないかな？」

ゆかり「Ｐさんの意見を聞かせてもらいたいんです」

ゆかり「一緒に、成長していきたいものですから……ね？」

Ｐ「そ、そうなのか。それじゃあ、微力ながら」

ゆかり「…………」

Ｐ「…………」

ゆかり「ん…………」

ゆかり「暑い、ですね」

ゆかり「ふう」パタパタ

Ｐ(胸元に風送るのはいいんだが……どうしてブラもしてないんだ？)

Ｐ「うおー！　もう辛抱たまらん！」

ゆかり「きゃっ、Ｐさんたら……♪」


おわり　即興だし、こんなもんやな

ほんじゃま、誰かほかにかいてくれんのかな？