P「口移しでしか栄養を摂取できなくなってしまった」(347)

はい

律子「はい、口をあけてくださいプロデューサー殿」

P「ごめん、律子はアイドルなのにこんなことさせて」

律子「いいんですよ、私、プロデューサー殿がいなくなったら困りますから」

無印律子ちゃんに口移しで飯食わせてもらいたい

 765プロダクションの人気アイドルと毎日のように触れ合い、笑い合い、苦楽を共にする『プロデューサー』。

 彼の存在は業界では有名であり、その有能さ社交性の高さから多くの人望と信頼を獲得していた。

 彼はただ、真面目で在っただけだった
 彼はただ、真剣にやったことが明日に繋がると信じていた。

 業界で噂になれば、インターネットで通じ合った者たちによる業界の話題にも噂されるようになった。

 そこで、彼は反感をかった。

 愚直なまでに、真っ直ぐに他人を信じていただけの彼だったのに。
 アイドルたちと触れ合え、笑い合えるその立場を妬み、怨んだ者たちの怒りを受けた。

 ちょうど、テレビ番組にて「765プロを支える人物」として取り上げられた時期だった。

 彼宛に、“プロデューサーのファン”を名乗る人物からの贈り物が届いた。

 贈り物は食べ物であり、通常、何が入っているかわからない飲食物のプレゼントは破棄する取り決めになっているのは業界の約束事だった。

 当然彼も、自分の大切なアイドルたちになにかがあってはいけないと、心苦しみながらも破棄を行っていた。

 けれど、それは、
 “プロデューサーへのプレゼント”だった。

 彼は自分の働きが、行いが認められたと感じ、喜び、
 「自分宛ての食べ物だったら自己責任で大丈夫だろう」と、手をのばそうとするアイドルたちを窘めながら、その贈り物を口に運んだ。
 咀嚼した。飲み込んだ。


 それが『劇薬』が混入されたものだとも知らずに。

 またたくうちに、

 悶え唸った。
 もがき苦しんだ。
 のたうち回って泡をふいた。

 …気が付いた時には、病院で寝かされていた。

 意識が完全に回復したころには、死ななかったことが奇跡だと医者に冗談混じりに言われた。
 笑えなかった。

 高木社長、音無小鳥、それに765プロダクションのアイドルたち全員が――時間を見つけて、代わる代わるにお見舞いにきてくれた。
 全員が全員、起き上がって会話をしている彼を見て、涙ぐんでいた。

 少ししか接点のない876プロの人たちも会いに来てくれた。
 どういう風の吹き回しか、ジュピターや黒井社長まで顔を見せてきた。

 …黒井社長は2人きりになると、765プロの誰もが話したがらない“発端”について話してくれた。去り際にいつも通りの悪態を吐いて。

 理解は出来た。
 確かに自分という存在は、アイドルを愛している者たちからみれば、蜜花にたかる害虫のように映るのだろう。

 納得は、出来よう筈もない。
 いくら温厚な彼であっても、命を奪われかけたのだ。
 「アイドルたちをプロデュースする幸せ」を奪われかけたのだ。こんな暴力を許容などするものかと。

 今回の件をバネとして、益々とプロデュース業への熱意を強める彼だったが、
 ひとつ、問題が起きた。


 食べれないのだ。
 固形物が、流動物が。
 自らの顎と歯で咀嚼し喉から食道を通し胃に落とす行為を、
 体が拒絶反応を起こしてしまい咽せるように吐き出してしまうのだ。

 悪意にまみれたファンたちは、
 彼の心に、『食事』という行為に対する、とても大きな精神的外傷(トラウマ)をのこしたのだった。

これで「アイドルから口移し」ってルートに入ったら、ファンをバカにしてるどころの騒ぎじゃないよな

 このトラウマは、病院側にはすぐ知れた……というより、予期していたのだろう。
 すぐさま人工器具、つまり“多少無理矢理に食事を採らせる”行為を勧めて来たが、
 そんな物を付けていれば、お見舞いに来たアイドルたちに今以上の心配をかけてしまう。

 春香が泣いていた。こんどからは私のお菓子だけ食べて下さいよと。
 千早が泣いていた。プロデューサーが居なければ私は歌えませんと。
 雪歩が泣いていた。おいしいお茶を煎れて事務所で待っていますと。
 真が泣いていた。プロデューサーに酷いことをする人たちなんて、ファンでもなんでも無いと。
 やよいが泣いていた。またプロデューサーとお話しができて心からうれしいと。
 伊織が泣いていた。あのとき私が傍に居たのに、止められなかったのが悔しいと。
 亜美が泣いていた。ただ寂しかったと。
 真美が泣いていた。ただ嬉しいと。

なんか大作保守

 律子は泣いていなかった。はやく元気になって下さいねと後ろを向いていた。
 あずささんが泣いていた。もう急に居なくならないで下さいと。
 美希が泣いていた。何を言っているのかわからないくらい、抱きついたまま泣いていた。
 響は笑っていた。きっと大丈夫だと信じていたと、病院は動物厳禁だから、はやくいぬ美たちにも会ってあげてねと。
 貴音は無言だった。表情も変えず、ただ静かに隣に座って、プロデューサーがそこに居ることを感じていた。

 自分が目覚めたことで笑顔になった彼女たちは、器具を付けた自分を見たらきっとまた哀しい感情で表情を曇らすだろう。

 そんなことはもう二度と、
 望めるなら自分が死ぬその時まで、あって欲しくはないと願った。

真美「兄ちゃん……良かったよぉ……!」

真美「このまま……目を覚まさないんじゃ無いかって……真美……。真美……!!」

 医者に無理さえ通せば、
 入院している間は楽だった。

 栄養はすべて点滴。
 回復しているはずなのに一向に体つきが戻らないことをアイドルたちはいぶかしんだが、病院食なんてそんな物だよと誤魔化した。

 はやく退院して彼女たちをプロデュースしたい。
 そう思うが、病院側としてはいまの彼をそのまま退院させるわけにはいかないと言う。

 ひと月が過ぎた。
 音無小鳥がお見舞いに来ていた。

 ちょうど昼食の時間で食事も運ばれてきたが、当然彼は“箸をつけられなかった”。

 「あまりお腹が空いていないんでしたら、リンゴでも剥きましょうか」

 音無小鳥は好意からそう言って、手際よくリンゴを切りそろえた。

 恥ずかしいならしなければいいのに、音無小鳥はリンゴをひとつフォークで差し出すと、照れくさそうに「あーん」と指示してきた。

 焦りからくる苦笑。
 それは自分が「食べれない」ことを悟られたくないからくるものだったが、
 音無小鳥はイヤだったのかと落ち込んだ。

 悲しませたくない。
 無理矢理に、差し出されたリンゴにかじりついて、咀嚼をして、呆気にとられている音無小鳥に笑顔を見せて飲み込もうとしたところで――

 ―――

 ―――。

 泣いていた。
 音無小鳥が、悔しさとやるせなさと自己嫌悪から憤慨して、泣いていた。

 また吐き出してしまっていた。

 看護婦を呼ばれるとすぐ大事になり、件の話が事務所に知れ渡ることを危惧した彼は、
 目の前にいる彼女だけに、事実を打ち明けた。

 音無小鳥が泣いていた。どうしてあなたがこんなに苦しまなくちゃいけないんですかと。

 真剣に、2人でこれからの事について話し合うことにした。

 液体はOK、
 けれどクラッシュゼリーなどの流動物はかなり無理をしてやっと少量程度。
 固形物に至っては、顎を開く動作だけでも辛い。

 考えた。

 質疑応答百問答の末に辿り着いた答えは、「食べ物に対する恐怖心をどうにか出来れば」なんとかなるのではないか、ということ。

 「じゃあまず、目の前で味見をして見ましょう」

 先ほどのを綺麗にした後、音無小鳥は改めて向かい合い、目の前で切ったリンゴをひとカジりして見せた。
 食べ物に対する印象をよくするために、とてもいい笑顔で咀嚼する。

 彼女が食べているさまはとても美味しそうで、不思議と、彼の口に涎が溢れ、ゴクリと、喉を鳴らした。

 「じゃあ…はい、どうぞ!」
 食べ物に対する興味をもってくれたことが嬉しかったのか、満面の笑みで新しいリンゴを差し出してくる彼女。

>>23
世の中には、流動食もダメな人用にエンシュアという優れものの栄養剤があってね…

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4053717.jpg

 ………。

 差し出されたリンゴに対し、彼は自分でも驚くほど、何の興味も抱かなかった。

 「あれぇ…?」

 首を傾げて、仕方なく再び自分の口にリンゴを運ぶ音無小鳥。
 するとまた、ゴクリと鳴った。
 これには彼自身も驚いていた。

 「た、食べかけがいいんですか?」

 困惑する彼女だが、
 切り分けられたリンゴそれぞれを個体として見るのなら、たしかに「毒味」を果たせるのは食べかけだけとなる事に気付く。

 「じゃあ、はい…」

 “食べかけのリンゴ”が、また口元へ向かってくる。
 不思議なことに、今度はさっきよりも興味が出てきていた。

 だが、食べようと口を開いた瞬間に、
 リフレインする。

 あの時、
 信じられないほどの激痛や苦痛が全身を苛み、頭を金鎚で叩き続けられているような衝撃が。

 口をおさえ、リフレインする幻痛を拭い払おうと頭を振る。
 効果は得られなかった。

 これ以上続けては、また傍にいては、彼女にみっともないところを見せ続けてしまう。

 「今日はもう大丈夫です」
 「また来てください」
 「このことはみんなには黙っておいてくれませんか」

 これらの言葉を、何とかして絞り出して彼女に伝えようと顔を上げた瞬間――

 ―――。

 音無小鳥の唇が、彼の唇を塞いでいた。

 キス。
 では、ない。

 繋がった口と口の間を流れる物がある。

 それは、音無小鳥が自分の口内で咀嚼し、流動体と化したリンゴだった。

 舌と舌とが絡み合い、波打つようにリンゴが彼の口へと運ばれていく。

 彼の口は次から次と溢れくるリンゴを受け入れようと、無意識のうちに喉を動かし、“口移されたリンゴを胃へと落としていた”。

 根拠は無かったのだという。

 ただ「毒味」が必要でいて且つ「口を自ら開くことなく摂取」する必要があるという事実を認識した彼女が、
 持ち前の2次元脳をフルに活動させ遂に導き出したる解答こそが、

 『口移し』

 だったのだという。

 果たして、その推測は当たった。
 命の危機だからと鬼気迫る勢いで訴えてきた音無小鳥に流されるままに他の食べ物も同じ様に試してみた、
 つまり何度もキスをし口移しを繰り返してみたところ、

 『オールクリア』

 という実験結果を叩き出したのだった。

 2人で医者に相談してみた。

 「いやまったくわけがわかりません」

 一蹴された。

 けれど食事を採れたのは事実であり、元から精神的なものからくる拒食症であったので、それらが何か関係しているのだろうということだった。

 改めて病室で2人きりになり、恥ずかしくなる2人。

 「こっ、これからは私がプロデューサーさんにご飯を食べさせてあげますね!!」

 何かを決意したのか、背景に炎が見えるほどに意気込んで彼女は叫んだ。

 今日のは事故のようなもので、嫁入り前の女性にこれ以上手伝ってもらうわけにはいかない、と丁寧に断りを入れる彼だが、
 「食事をしなければ退院できない」、「退院しなければ仕事ができない」と諭されると、深く悩まざるを得なかった。

社長「ここは私がやろう」

 そして、本当に頭を抱えてしまうことになる問題が、この後起こってしまう。


 翌日も、お昼頃にやって来た音無小鳥。
 仕事は大丈夫なのかと尋ねても、
 「ぼちぼちですよ」とはぐらかされる。

 そして、さも当然なように、流れるような動作で口移しを行お――うとしているのだろうが、
 顔が耳まで真っ赤な上にギコちなく、彼女が緊張しているのは言わずともわかった。

 自分の身も顧みず、ここまで頑張ってくれている女性に恥をかかせるのはどうなのかと自問自答して、
 最後にはお世話になることを選んだ。
 まだ死ねないから。
 きっと元気になって、彼女に素晴らしいお礼を贈ろうと決めた。

 そして、昼食の分があと1、2口で終わろうかという、瞬間――

美希「ハニー遊びにきたよー!」
伊織「ちょっ、ちょっと近くで撮影があったから顔出しにきてあげたわよ」
響「プロデューサー! 自分、沖縄から美味しい黒糖取り寄せたからあげるね!」
春香「プロデューサーさん、お見舞いですよお見舞い!」

 爆弾が大挙して押し寄せてきた。

 最早隠し通せる筈もなく。

 彼は一切合切すべてを包み隠さずアイドルたちに打ち明けた。

 こうでもしなければ、音無小鳥の印象心象に多大な損害を与えかねないと考えた故。

 ……だがその気遣いは、無用な嵐を生み出す火種にしかならなかったと後になって彼は思う。

伊織「べ、べつに小鳥がやらなくてもいいことよね!?」
響「そっ、そうだぞ! ぴよ子は事務で忙しいんだから、プロデューサーの面倒みるのは大変だって!」
あずさ「あら~…?」
春香「はい! 私、プロデューサーさんの面倒見ます!!」
真「ちょ!? ズルいよ春香! こういうのはみんなで話し合って決めないとぉ!」
美希「そーなの! それにコレはミキにしか出来ないことだって思うな!」
千早「それは音無さんがやっていたのだから、“誰じゃないとダメ”というのは無いと思うわ」
小鳥「千早ちゃんそれどういう意味!?」

さあ、盛り上がってまいりました

>>67
そんな甘ったるいもんを…
胃婁にすれば(ry

 結局、彼を置いてけぼりにして入念に入念を重ねて話し合われた結果、

 仕事に復帰したら、
 「食事はそのとき現場にいるアイドルに食べさせてもらう」
 「事務所の場合は音無小鳥」
 「家ではその日ヒマなアイドルがローテーション」
 という取り決めがなされた。
 プロデューサーである彼の人権なんてものは無い。
 あと社長にバレると面倒なので内密にとのこと。

伊織「ちょっと! これじゃ竜宮小町が不利じゃないの!!」

貴音「皆で話し合った結果ですから」
亜美「むぅ~、真美ズッコいよぉ!」
真美「……えへへ…兄ちゃん…」
あずさ「あらあら~…?」

 病室は一気にカオス空間に。

律子「いったいどうなってんのよコレは……」

 1人遅れてやってきた律子が、頭をおさえて小さく唸った。

 プロデューサーは無事退院して復帰できるのだろうか。

 誰にもバレずにアイドルとの口移し生活を送ることができるのだろうか。

 そして、いつかトラウマを克服することができるのだろうか。

 ――それは、口移してみなければわからない――



~ら・ふぁん~

やよいは天使だなあ…

異様に眠くて、このままだと寝落ちしかねないから。ごめんなさい。

誰か>>122の設定で好きなアイドルたちのを書いてくれると嬉しいかなーって



ごめんなさい、おやすみなさい。

ここまで即興で書いたとか
携帯でポチポチ
どんだけ今期のあるやつだよ…

×今期
○婚期

勝手に送信したもんだから…
もっと書いていいんだぜ

>>137
音無がお前のところ向かったよ

orz
根気でしたごめんなさい…

>>138.142
小鳥さん??
貴音の方が好きなんだが…
まあそれでも好いてくれるなら…
いやいやそもそも前提が(ry

歌うまくてびっくりだけどな
ぴよこ

少しばかり前に
Pが刺されるSSがあったな…
千早がヒロインだったような…

あれ?

千早「あ、お腹を開けて胃に直接入れれば問題ないですね」

>>153
それを胃婁と言ってな
立派な医療行為だ

わざわざ説明せんでもわかってるだろそいつは

>>156
保守のつもりだった
ごめんよ

P(結論として、俺が入院している間は当番制でアイドルが交代して面倒を見ることになった)

P(やはりアイドルにそんなことをさせる訳にはいかないという俺の意見は、例のごとく却下された)

P「で、今晩の当番は・・・」

響「」チラッ

P「おーい、ドアの前で覗いてないで入ってきたらどうだ?」

響「は、はいさーい・・・//」ガチガチ

ん、やめといたほうがいいか?

P「初日は響か、すまん、迷惑かけるな」

P「こんなおっさんに、その・・・口移しなんて、どう考えてもありえないだろ」

響「そ、そんな・・・」

P「やっぱりやめておいた方がいいと思うんだg 響「そんなことないぞ!!」

響「嫌なら最初から順番決めのじゃんけんになんか参加してないよ!」

響「それに自分、動物の世話には慣れてるからな!ま、任せて欲しいぞ!」

P「響・・・」

P「はは、それは頼もしいな」ウルッ

響「さ、早速だけどプププロデューサー、食事を持ってきたから、えーと・・・」

P「卵粥か。すまん・・・おいしそうだとは思うが、食欲がまったくわかない」

響「そっか、やっぱり・・・」

響「じゃあ、自分が先に食べるから、しっかりと見てて欲しいぞ!」

P「ああ、頼む」

ひゅーひゅー!!

響「ふー、ふー」

響「パクッ!」

響「ハフハフ・・・」

響「あつっ!」

PJr.「ピクッ」

響「モグモグ・・・」

響「ゴクンッ」

響「んー、おいしいっ!」

P(何かに目覚めそう)グゥゥ

響「おっ、鳴ったね?よかったー」

P「あぁ、あまりにも響がおいしそうに食べるからな」

響「えへへ、そうかなー//」

P(かわいい)

響「それじゃあ、んと・・・」

P「すまん、頼む」

響「謝らないでよ、プロデューサー!」パクッ

響「モグモグ・・・」

P(今、響の口の中で咀嚼されている卵粥が・・・間もなく俺の口の中に・・・)

響「モグモグ・・・」ジーッ

P(響が・・・真っ直ぐ俺の顔を見て・・・両手を伸ばして・・・俺の頭を・・・)ガシッ

P(そして一気に・・・!)

響「ん!」チュー

P(Oh...)

P(こ・・・これはっ)

P(卵粥本来の旨みに加えて、響が咀嚼することによってデンプンが糖化し、優しい甘さがシンフォニー!)ビクン

P(さらにこれは・・・響からほのかに香る、響独特の風味が口の中に・・・広がるッ!!)クワッ

P(まさに・・・絶品・・・です・・・)チュウウ

響「んー、んー」

P(もっと・・・もっと・・・)チュゥウウウウウウ

響「・・・んっ!」

P(うまい・・・うまい・・・!)チュウウウウウウウウウウウウ

響「ちょ・・・っ!」ガバッ

響「もう口の中には残ってないよ!そんなにがっつかないでも、すぐに次あげるからっ」ハァハァ・・・

P「す、すまん、あまりにもおいしくて・・・」

響「もうっ・・・// ちょっと待っててね!」パクッ



おわッシュ

ののワ

あらあら…まあまあ…

お前の手に持ってるものは携帯じゃないのか?
本気出せるってことだよな?

むしろスレタイからもっと明るく理不尽エロに展開すればよかったのに他の人が書きづらくなった戦犯だろ

>>189

春香「お疲れ様でーす!」

ディレクター「はいお疲れ様でーす」

Aディレクター「それじゃあお昼休憩に入りまーす!」

春香「えっと…」

Aディレクター「あ。天海さん、プロデューサーさんなら車に戻られましたよ。お弁当も届けてありますから、車の中で食べちゃってください」

春香「はーい! ありがとうございまーす!」

Aディレクター「……はぁ…春香ちゃんかわいいなぁ…」

ディレクター「たしかに可愛いな」

Aディレクター「彼女にしたい」

ディレクター「娘もあれくらい元気で明るかったらなぁ」

アイマスってPとアイドルが恋愛するゲームだっけ?

お前ら何のためにアイドルやってんだよ、と思う

春香「――プロデューサーさん!」

P「…ああ、春香。お疲れ様」

春香「だ、大丈夫ですか? 燃え尽きたあとの矢吹丈みたいになってますけど…」

P「お弁当の匂いがちょっと…でも窓開けてあら春香が戻ってきたとき寒いと思って…」

春香「もぅ! 病み上がりなんですから私のために無理しないでくださいっ!」

P「あはは…ごめんごめん」

春香「……ご飯、大丈夫そうですか?」

P「う…ん……」

春香「つらそうですね…」

P「ちょっと外の空気吸ってくる」

春香「まってください!」グッ

P「え――」

 ――ぽにゅん。

sien
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4054486.jpg

 立ち上がろうとしたプロデューサーを制止した春香。
 袖を引き、よろけたその顔を胸で抱くように受け止めた。

P「は……春、香…?」

 春が近いとはいえ、まだ外は寒い。
 コマーシャルメッセージの撮影にきていた春香はセーターにジャケットを羽織っている出で立ちで、
 プロデューサーの顔は柔らかなセーターの、そして年相応とは言い難い豊かなで温かい膨らみに埋まるかたちとなった。

春香「ほらプロデューサーさん、私、いいにおいがしませんか?」

 言われて、確かにほのかに甘いような、それでいて花のように落ち着く香りが鼻孔に感じられた。

春香「外に出たら寒いですよ。それに車に戻っても結局お弁当の匂いは消えてないんですから、このまま落ち着くまでジッとしててください」

 春香は、こんなことをする子じゃないはずだ。
 とても前向きで、どんなことにも一所懸命になれる子だけれど、こんな、大胆なことができる子じゃあなかったはずだ。

 車内には2人しかいない。

 静かな時が流れるなか、プロデューサーは服越しに感じている春香の乳房のさらに奥から、大きな鼓動を感じていた。

 きっと春香は、ただただプロデューサーのためにこんなことをしてくれているのだ。
 年頃の女の子だ。年上の男性の顔を胸に押し付けるなんて行為が恥ずかしくないはずがない。
 ましてや、“これからすること”はその更に上をいく負担をかけてしまうのだから。

 やはりまだどこか、「アイドルとの口移し」という行為に遠慮…いっそ嫌煙と言っていい感情を抱いていた自分を、恥じた。

 受け入れよう、現状を。
 感謝しよう、周りを取り巻き支えてくれるすべての人を。
 大切にしよう、アイドルたちを。
 天海春香を。

あの、ごめんなさいご飯。

>>223
力作に全力で保存した

春香「ひゃあああ!?」

 決意の勢いあまって鼻で全力全開の深呼吸をしてしまい、
 春香が驚きと恥じらいの嬌声を上げた。

P「あっ…ご、ごめん春香」

春香「…び、びっくりしました……」

 目に見えて顔が真っ赤になっている。可愛いなと、素直に思った。

春香「えっと……どうですか?」

P「うん…だいぶ楽になったよ、これなら食べられそうだ」

春香「そ、そうですか…!」

 ちゃんと食欲が有ることを嬉しく感じた春香は、態勢もそのままにお弁当を手繰り、封を開けた。

春香「おぉ。なんだか豪華なお弁当ですよプロデューサーさん」

P「本当だ…ただのCMの収録にすごいな」

 少量ずつではあるが、平たいお弁当箱に様々な料理が飾られるように盛りつけられている。
 最近の物価を鑑みると、これだけたくさんの料理が入っていては単価が相当なものだろう。

 春香は「食べやすくっていいですねっ」と喜んでいるから、女性の観点からするとよく言う「ロケ弁」よりはこちらのほうが嬉しいらしい。
 プロデューサーは、どちらかといえばガッツリとした「ロケ弁」の方が好き、“だった”。

春香「な、なにから食べます?」

P「春香の選んでくれたものならなんでもいいよ」

 お互いに微笑みあって、食事を始める。

春香「えへへ…じゃ、じゃあまずはこの出汁巻き玉子から」

 いい色合いに焼けた玉子焼き。
 春香は左手でプロデューサーの顔を胸に押し当てたまま器用に置かれたお弁当箱からそれを箸でつまみ上げると、
 小さく開けた口の中へと入れた。

 モグモグと、咀嚼を始める。

春香「むっ、おいひぃ~!」

 噛んでいるだけで、染み出た味が口に広がったのだろう。
 目を見開いて嬉しそうに笑う春香は、
 そのまま玉子焼きを飲み込んだ。

 ゴクリと。

春香「……ハッ!!」

 口の中に残った味の余韻までしっかりと味わったあと、
 思い出したように我にかえる。

春香「ごっ、ごめんなさいプロデューサーさん…!!」

P「大丈夫、それが普通の行動なんだから」

 そもそも咀嚼したものを飲み込まず再び外に出すという行為が滅多にないことなのだから、間違えてしまうのは悪いことじゃない。
 ましてや、こんなに美味しそうなお弁当なのだから。

 グウゥ…。

P「ん」

春香「あっ」

 春香の美味しそうに食べている顔を間近で見ていたら、プロデューサーの胃袋が食べ物を欲して唸り始めた。

春香「お腹、鳴っちゃいましたね」

P「春香が美味しそうに(食べていると)感じたからかな」

春香「おふぅ!?」

 春香が盛大に吹き出した。
 ……何か言葉の選択を誤ったのだろうか。

春香「じゃ、じゃあ次のいきますね…」

P「ありがとう」

 今度つまみ上げたのは鳥つくね。春香は自分の口に運ぼうとして、訊ねる。

春香「そういえば……あの、どれくらい噛んだ方がいいんですか…?」

P「え……そうだな、出来れば原型がないくらい細かくしてもらえると……“かむ”より“のむ”方が楽なんだ」

春香「わっかりました!」

 意気込むや、口につくねを放り込む春香。
 テンポよく小気味よく、リズムのように咀嚼をしていく。

P「ごめん、面倒を増やして」

 つい漏れ出た弱音に、それでも春香は咀嚼を続けたまま、笑顔を返してくれた。

春香「ん……んんっ」

P「――あ、ああ…」

 咀嚼完了を告げられ、ついに、プロデューサーは、春香と、唇を重ね合わせる。

何書こうが問題ない(AAry

 最初は、触れ合う程度。

 けれど決して離そうとはしないで、互いに次第に口腔を開いて繋げていく。

 味がした。
 咀嚼されたつくねから溢れ出た汁が、上の春香から下のプロデューサーへと流れてきた。
 時折やや粘度の高い、春香の唾液も混じっている。

春香「んっ…ふぁ…」

 春香の方から、舌が入ってきた。
 これはキスとしての意味ではなく、咀嚼したものを相手に送り向かわせる云わば『レール』のような役割を担っている。

 一気に、離乳食のようにペースト状になった鳥つくねが流れ込んできた。

 よく噛んでくれたぶん細分化されており、噛む必要もなく次々と流れ移されていく。

 プロデューサーの口の中にはつくねの味が広がっている。
 けれど、そのつくねはほんのりと甘かった。

 噛んだ分だけ春香の唾液が混ぜ合わさり、ペースト状になったつくねはつまり春香の唾液の塊といっていい。

 抵抗も無く舌の上を踊った。引っかかりもなく喉を通過した。拒絶反応の気配すらなく、滑らかに胃まで落ちていった。

春香「ふぅ……はぅ…」

 一度唇を離して、お互いに息を調えた。
 “口移し”以上に、行為に興奮を覚え、長くなってしまい呼吸が乱れてしまったから。

 お互いに鼻と鼻が触れ合うほどの至近距離。
 一瞬だけ視線を交わしたあと、春香が唇を重ねてきた。

 ――いまのは、ただのキスだった。
 食事とは関係のない、ただの愛情表現。

P「春香…」

春香「えへへ、ごめんなさい。……一回だけ、いまの一回だけは許してください」

 誤魔化すように、笑う。
 何を許せばいいのか、何を許して欲しいのか。

 春香はそれ以上は何も言わないまま、続くお弁当をプロデューサーに食べさせる行為を再開した。

春香「………」

P「………」

 沈黙。

 春香は初めての『口移し』を経験してやはり恥ずかしいのだろう、隣にいるプロデューサーの顔をあまり見ようとはせず、
 沈黙のままモグモグと自分のお弁当を食べている。
 顔は、耳まで真っ赤なままだった。

P「春香」

春香「――は、はいっ!」

P「ありがとう」

 心からの感謝の気持ちを込めて。
 プロデューサーはお礼を口にした。

春香「いっ、いえ! 私のほうこショ」

 春香は動揺したせいで舌を噛んだ。


 ―劇終―

また尻すぼみになる前に終わり。
ただでさえ稚拙な文が余計読みにくくなったと思う。ごめんなさい。
もう無理です。
どなたでもジャンジャン書いたらいいと思います。よろしくお願いします。さよなら。



>>223さん、本当に有り難う御座います。ちょっと嬉しすぎて気絶します。

差支えなければ後で一人投下したい

珍しく彼はそこに一人でいた。
時間はお昼時。それでも今までのようにさて食事、というわけにもいかなかったものの
特に空腹に悩まされているわけでもなかったため、ただぼーっと過ごしていた。

P「……仕事はできるんだけどな」

仕事ができる。それはこれ以上無いくらい幸せなことで、それに当たり前の事で。
でも、そんな当たり前の事一つできなくなれば、生活のリズムは大きく乱れてしまう。

アイドルたちの献身的な介護によって少しずつ食に対する恐怖は小さくなっていた。
仕事も依然のように問題なくこなす事が出来る。それでもだ。
何の事情も知らないスタッフから渡される弁当がやけに”重い”
いつもは変な話、本能に従っていればただその箱を空にできていたというのに。

まだ一人で食べるのは難しい。自分でも理解している。
だからと言って、一日3食をただひたすらアイドル達に依存するということに慣れることはなかった。

仕事一つ終えても心の靄が晴れることは無い。
それでも毎日必死に生きていくと決めた。パソコンから手を離して一度伸びをする。
ふと目をやった事務所から見える外の景色は、今までと何も変わらない。何気なく窓の方に近づく。

P「珍しくいい天気だな」

覗き込むようにして、空を見る。そう言えば今日は春の訪れだとかテレビが言ってたっけ。
窓を開けて、空気を取り込む。この時期に似つかわしくない暖かな風が入ってくる。

P「こんな天気一つでも……」

気分って変わるもんだな。なんて呟こうとした。
快晴。雲がほとんどない真っ青な空のことだ。今日はまさにそれ。気温も良好で、清々しい昼の事務所。

でもそんな気持ちを目の前にして飛び込んできたのは……鼻をつく匂い。
決して嫌な匂いではない。でも、”嫌”なのだ。
声を詰まらせたのとほとんど同時に、汗が滲む。胃が蠢いているような気がする。
そしてそれを確かめようともう一度鼻から呼吸を……

――気がついたら窓を閉めていた。

P「はぁ、はぁ……」

この大通りには飲食店が結構ある。意識はしてなかった。
それでも今、確かに窓から流れ込んできたのは、”おいしそうな香り”
昼頃の定食屋が近くにあるのなら、それは仕方ないのだが。

P「……くそっ」

快晴になるところが、むしろその雲は数を増してしまったようで。
誰もいない事務所に、ただ一人苦しむ自分。

――あれだけ頑張っても……まだダメなのか

それを呟く余裕はなかった。

先とは反対に、まるで巻き戻し再生のようにして自分の机に戻り腰を降ろした。
別に食べ物が食べたい訳じゃない……でも……

P「……誰か」

弱々しい声を発した。数秒の間をおいて。
ドアの開く音、そして声をかけられる。

律子「……プロデューサー?」

P「り、律子……」

律子「誰もいないんですか?」

P「……あぁ」

律子「……そうですか」

それだけ聞くと律子は飲み物を取りに向かう。そのときの表情は……見えなかった。
律子が戻ってきた頃に、ようやく落ち着いた。当然のように律子もその件に関して。

律子「その、大丈夫ですか?」

P「……まあ、それなりに」

律子「……来たとき、辛そうでしたよ?」

P「あぁ……あれはその、匂いが、な……」

律子「匂い……」

窓の外をチラと見る。それにつられて律子も見るが流石に理解はできないだろう。
ただただ敏感になり過ぎているだけ。……でも律子は

律子「お昼、まだですよね?」

P「え? あ、あぁ」

律子「今、小鳥さんもいませんから……私が、と思ったんですけど」

P「え? あ、そうだな」

律子「……小鳥さんがいいなら、私は」

P「そ、そんなことはないさ! だいたい、俺は選べる立場じゃない」

律子「……プロデューサー」

82点

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom