年P「…シンデレラにしては小さすぎでは?」(116)

キーンコーンカーンコーン

凛「んっ…、終わった」

未央「お疲れー♪ 今日はお仕事ないし、うづきんと遊びに行こ!」

凛「いいよ、じゃあ行こっか」


奈緒「な、なあ? ちょっといいか?」

加蓮「…………」


注意、このSSは前半がなおかれんパート、後半がロリsパートとなります。
後前作があるので、初見の方はそちらから見ていってください。

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島村卯月(17)

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本田未央(15)

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渋谷凛(15)

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神谷奈緒(17)

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北条加蓮(16)

>>1代行ありがとうございます。

未央「え? 私たちの事?」

奈緒「ああ、あんた達が未央と…凛か?」

凛「そうだけど…もしかしてサイン?」

奈緒「ちっちげぇよ…ほら加蓮」

凛「?」

加蓮「…いきなりで悪いんだけど、私たち、アイドルになりたいの」

奈緒「なっ!? おい加蓮! あっあたしは別にアイドルなんかに…」

加蓮「へぇ、奈緒あんなにアイドル雑誌見ていたのに?」

奈緒「そっそれを言うな~っ!」

未央「…あー、とりあえず…別の場所で話さない?」


スレタイが少し抜けてます、中年P「…シンデレラにしては小さすぎでは?」でお願いします。
後前作は、中年P「…女の子は誰でもシンデレラ」です、説明不足ですいません。

喫茶店

卯月「つまり、私たちのライブを見てアイドルになってみたいって思ったんだね!」

加蓮「うん」

奈緒「おっおう…」

未央「なるほどね~、私も仲間を増えるのは大歓迎だよ♪」

加蓮「そんなに簡単にアイドルになれるものなの?」

凛「多分プロデューサーと話をすればすぐ準備してくれるはず」

凛「ちょっと電話してみるよ」

シンデレラプロダクション

P「……よし終わった」

ちひろ「お疲れ様ですプロデューサーさん、早く終わっちゃいましたね」

P「…まだ事務所に、3人しか所属していませんからね」

ちひろ「そろそろ新しいアイドルが必要ですね…」

P「社長によると、近いうちに連れてくると言っていたが…」

ピリリリリリリ ピリリリリリリ

P「携帯…凛からか」

ピッ

P「もしもし、自分だ」

凛『あっプロデューサー? 今時間あるかな』

P「時間なら十分にあるが…どうした」

凛『プロデューサー、実は友達にアイドルに興味持ってる子がいるんだけど…』

P「アイドル志望か? 勿論誘ってくれても問題ないぞ」

凛『ほんと? ちょっと待っててね』

凛「うん、大丈夫みたい。もしまだ時間に余裕があるなら早速事務所に行ってみる?」

加蓮「私は大丈夫、奈緒は?」

奈緒「あたしも大丈夫だけど…」

凛『…みたいだから、今からそっちに行くね』

P「ああ分かった、待ってるぞ」

ピッ

ちひろ「何かありましたか?」

P「ええ、どうやらアイドル希望の子を連れてくるようで、迎えの準備をしないと」

奈緒「なぁ…気になるんだけどプロデューサーってどんな人なんだ?」

卯月「えっとね、渋くてカッコいい!」

加蓮「渋い…?」

未央「それで年は35で田舎から来たんだって」

奈緒「ふーん…35歳」

凛「私たちの面倒を見てくれて頼りになるプロデューサーだよ」

未央「さて、飲み物も飲み終わったしもう行こっか♪」

加蓮「人気ユニットの事務所…ちょっと緊張するね」

奈緒「加蓮…そういう事言わないでくれ…」

卯月「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ♪ それじゃぁ出発!」

P「……北条加蓮と、神谷奈緒だね」

加蓮「うん」

奈緒「おう…」

加蓮(30代にも見えるし40代にも見える…髭のせいかな? あっ、お茶おいし)

奈緒(予想以上に渋い…そして大きい…)

P「自宅の番号も貰った、後は色々な手続きを済ませばすぐにアイドルになれる」

P「しかし…凛はともかく卯月と未央も来るとはな」

卯月「えへへ♪」

未央「仲間が出来るかもしれないんだから当然だよ!」

ちょっとだけ支援

もう一丁いるかな?

P「…そうか、細かい説明は後日するとして、何か聞きたい事とかはあるか?」

加蓮「はい、えーと…」

加蓮「あたし…特訓とか練習とか下積みとか努力とか気合いとか根性とか、なんかそーゆーキャラじゃないんだよね、体力ないし。それでもいい?」

P「……なるほど、別にそれでも問題は無いぞ。人の歩幅は様々、自分に合った速度で進めば良い。だが…」

加蓮「?」

P「頑張ればトップアイドルへの道が縮むのを覚えておいてくれ」

加蓮「……分かった」

P「そろそろ日も落ちてきた、気を付けて帰りなさい」

卯月・未央・凛「はーい」

奈緒「さようなら…」

加蓮「さようなら」

後日 レッスンスタジオ

P(彼女たちの親ともスムーズに話が進み、早速加蓮と奈緒のプロデュースを始めたが…)

加蓮「はぁ……はぁ……」

奈緒「こ、こんなポーズもとるのかよ!」

P(加蓮は前に言った通りスタミナが低く、奈緒は少し羞恥心があるようだな…)

P(これを克服する為にも、じっくりとトレーニングをする必要があるな)

P「お疲れだ二人とも、ほらスポーツドリンクだ」

車内

P「どうだった、レッスンをしてみた感想は」

加蓮「すっごい疲れた…こんなに運動したのほんと久しぶり…」

奈緒「あんな恥ずかしいポーズするの無理だって…」

P「そうか? 可愛らしかったんだがな」

奈緒「か、可愛いって…!」

P「そういえば加蓮、昔は家にいる事が多かったのか?」

加蓮「うん…昔入院してたんだ」

P「そうか、それなら次からは体力づくりを中心にしていくぞ」

P(地道に着実に…トップアイドルになれる人材だ、ゆっくりと進めていくぞ)

それから10日後

事務所

ガチャッ

P「おかえり、加蓮に奈緒」

加蓮「ただいま、プロデューサー…ねぇ」

P「どうした?」

加蓮「もうそろそろオーディションに…参加してみたいんだけど」

P「…オーディションか」

奈緒「なぁP、アタシからも頼むよ。最近ちゃんと踊れるようになったんだよ…」

P「…と言われても、お前たちはまだ実力不足」

加蓮「………」

P「……だがオーディションの見学をするならちょうど良い機会かもな、それでもいいなら今からでも準備を始めるぞ」

奈緒「分かった! 良かったな加蓮!」

加蓮「うんっ」

オーディション会場

P「着いた、しっかりオーディションの様子や雰囲気を知っておけ、事前知識は大事だからな」


P「……しかし、今日は参加者が少なめだな。会場がいつもより大きく見える」

???「あっ! もしかしてあにゃたは!」

P「…ん?」

みく「シンデレラプロの、プロデューサーじゃないかにゃ☆」

P「…君は確か……前川…みくだったか?」

みく「そうだにゃ!」

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前川みく(15)

P(前川みく、猫系アイドルとして人気上昇中の子、だったな)

みく「むむっ、後ろにいる子たちは今回の相手? でもみくなら余裕で勝てちゃうにゃ☆」

奈緒「むっ…」

加蓮「……」

P「いや…今回はただ観戦をするだけ」

加蓮「プロデューサー、私このオーディションに出るよ」

P「……何?」

奈緒「Pっ、無茶な頼みなんだろうけどお願い…」

みく「どうするんだにゃPチャン、みくはどっちでもいいにゃ♪」

P「…………分かった、何とかして参加を申し込んでこよう」

P(その後、人気ユニット、ニュージェネレーションのプロデューサーと言う事と。参加者が少なかったのが幸いし、何とか参加をこじつけた)

P(だがオーディションは…)


加蓮「はぁ…はぁ…はぁ…!」

奈緒「うぉ…くっ……!!」

みく「~~~~♪~~~♪」

P(やはり基礎がなっていない状態で出るのはキツイか…)

P(加蓮は前半から飛ばしてしまいスタミナ切れ、奈緒は審査員の目に恥じてペースを崩してしまった)

Vo・Da・Vi審査員「……………」

P(…審査員が帰らないのを祈るしかない…か)

P(オーディションの結果は、当然と言うべきか、みくが合格となった)

P「…良く最後まで踊った」

加蓮「………」

奈緒「……」

P「……先に車に戻ってもらっていいか? 俺は少しやる事がある。車の鍵だ」

奈緒「…分かった」


オーディション会場 廊下

奈緒「…………」

加蓮「………」

みく「お疲れ様にゃ、二人とも」

みく「まだ新人さんなんだからこれぐらいでへこたれちゃ駄目だにゃ」

みく「…じゃね奈緒ちゃん加蓮ちゃん! みくは帰るにゃ!」

タッタッタッタッ


奈緒「…なぁ加蓮…やっぱり謝りに行こっか」

加蓮「…うん」

奈緒「P…まだ近くにいるはずだよな」

「――――、―――」

加蓮「…? こっちから声が…」


奈緒「ここは…オーディションをしていた部屋?」

「……だから良かったものを…」「……申し訳ございません」

奈緒(……! これって…)

加蓮(……プロデューサー…)

ビジュアル審査員「ちゃんと最低限のレッスンをして出しなさいよっ」

P「はい……」

ボーカル審査員「今回のオーディション、あのニュージェネレーションを送り出したアナタとは思えません」

P「………」

ダンス審査員「ニュージェネの子ですら最初は良く出来てましたよ」

ビジュアル審査員「同感だわ!」

P「………」

奈緒(……うぅ…)

加蓮(…………)

P「……失礼ですが」

P「さっきからあなたは、ニュージェネレーション…ニュージェネレーションと、何を言っているのですか」

ボーカル審査員「………」

P「あなた達が審査しているのは目の前のアイドルでしょう…」

P「なら他のアイドルなんかと比較するのが間違いではないでしょうか」

ビジュアル審査員「うっ……」

P「しっかりと、彼女達の素質を他の子と比べず自分自身で判断してくださいっ」

ダンス審査員「そっ…それにしても今日のオーディションは…」

P「…はい、それについては全て自分の責任です」

P「ですから…どうか、今後も奈緒と、加蓮の審査を」

P「…よろしくお願いいたします」

奈緒・加蓮(……………)

ボーカル審査員「…プロデューサーさん」

P「………」

ボーカル審査員「確かに、私達は一つの先入観を持って彼女達の審査を行ったかもしれません」

ボーカル審査員「これについては、私達もお詫びしなければいけません」ペコッ

ダンス・ビジュアル「………」ペコッ

P「……ありがとうございます」

ボーカル審査員「次の彼女らのオーディション、期待をして待たせてもらいますよ」

P「はいっ、…それでは失礼いたします」

スタスタスタスタ……

奈緒・加蓮(……!!)

ガチャッ

P「んっ……」

スタタ……………

P「……?」

駐車場

ガチャッ

P「すまん、待たせたな」

奈緒「…別に大丈夫」

加蓮「すー……はぁ…すぅ…」

P「……さっき聞いた事、気にしなくていいからな」

奈緒「! …やっぱり気づいてた…か」

加蓮「…ごめん、プロデューサー」

P「…別に謝る事でも無い。奈緒、オーディションを失敗して悔しかったか?」

奈緒「……うん」

P「加蓮、体が上手に動かせなく、ダンスが踊れなくて辛かっただろう」

加蓮「………」

P「今はそれでいい、テレビに映るアイドルの大半はそんな体験をしているからな」

P「だが、アイドルを諦めると言う事だけは思わないでくれ」

奈緒・加蓮「…………」

P「奈緒、加蓮、お前たちは一流のアイドルになれる素質を持っている」

P「決して挫けず、俺を信じてくれないか」

加蓮「……プロデューサー…私、頑張るよ」

P「…加蓮?」

加蓮「前に言ってたでしょ、努力すればトップアイドルに近づくって…だから頑張ってレッスンする」

P「…………」

奈緒「あ、あたしも頑張るぞ! 負けは悔しいし…絶対合格したい!」

P「……レッスンをいつもより多く、ぎりぎりまで自分を追い込む事になるが…覚悟は出来ているか?」

加蓮「分かってるよ、プロデューサー」

奈緒「加蓮も言ってるんだ、もう出来てる!」

P「…分かった、加蓮に奈緒、絶対にお前たちを磨きぬいてやる」

P(まだアクの抜けきっていない彼女たちのレッスン、すぐに手配の準備を始めないとな)

翌日 レッスンスタジオ

ベテラントレーナー「キミたちが私のレッスンを受けるアイドルとプロデューサーか。安心しろ、過酷なトレーニングなどさせない。ただし、キミたちのデータを元に私が作った、このっスペシャルプランに忠実に動いてもらおうか!!」

奈緒・加蓮「はい!!」

P(トレーナーの姉であるベテラントレーナー、彼女なら良い特訓をしてくれるはずだ)

P「頑張れ、二人とも」

ベテトレ「何を言っているんだプロデューサー、君もだぞ」

奈緒「えっ」

加蓮「えっ」

P「……えっ」

http://i.imgur.com/X5hy49C.jpg
ベテラントレーナー(26)

P(…こうして、加蓮と奈緒…何故か俺の厳しいレッスンが始まった)

加蓮「はっ…! ふっ…!」

P「いいぞ加蓮…その調子だ…!」

奈緒「ひぃ……ふぅ…!」

P「奈緒…もっと派手に動いていけ……」

P「そして何で…俺もレッスンを…受けているんだ…!」

ベテトレ「それに関しては社長の命令だ、『デスクワークが多いだろうから、運動もバッチリやりたまえ』と言っていたぞ」

ベテトレ「何よりこの年でこの肉体…男性アイドルのレッスンに参考にさせてもらう!」

P「社…ふっ……長……ふっ……!」

P(…何故こうなった)

某ハンバーガーチェーン店

加蓮「……疲れた…筋肉痛が…」

奈緒「ほんとキツイな…」

凛「お疲れ様二人とも、はいこれ」

加蓮「ありがと…はむっ」

奈緒「ありがとうな…でもどんどん成長していってるのが分かるな…んっ」ズズズ

凛「へぇ、そんなに凄いの? ベテラントレーナーさんって」

奈緒「ああ、加蓮がレッスンを続けている時間が日に日に長くなってるからよく分かる」

加蓮「もうじき奈緒に追いつけるよ」

凛「こんな短期間で…私も近い内に受けるみたいだし楽しみだよ」


ベテトレ「プロデューサー! 後もう2セット!!」

P「ぜぇ……!ぜぇ……!」

ファミレス

P「…で、ここを捻るように曲げるとスムーズにポーズが取れる」

加蓮「へぇ…」

P「これらを常に頭に入れてダンスをすれば、効率良く体を動かせるはずだ。奈緒もちゃんと覚えておけ」

奈緒「ん……少し思ったんだけど、何でこんな場所を待ち合わせしたんだ?」

加蓮「そういえば確かに、事務所でやったり仕事の後にしても…」

P「…ここからなら次の仕事をする場所に近く……」

奈緒「……近く…?」

P「……この時間なら補導されにくい…」

奈緒・加蓮「………あっ…」

P「…………好きな物を頼んでくれ」

テレビ局

P「…加蓮、着替え終わったか?」

「終わったよー今行くから」「ちょ、ちょっと待て! 無理! 無理だから! わっ引っ張るなぁ!」

P「……ちゃんと似合ってるぞ、加蓮、奈緒」

加蓮「でしょ?」

奈緒「くぅ~っ、は、恥ずかしぃ~!」

P「奈緒、恥じらいなんて物、集中すれば薄れる…何よりそのドレス、似合ってるぞ」

奈緒「は、はァ!? べ、別に嬉しくなんか、ないからな! 早く行くぞ!」

加蓮「照れちゃって…私達もいこ、プロデューサー」

P「ああ、行くか」

加蓮「お疲れ様でした」

スタッフs「オツカレー」


ベテトレ「次はボイストレーニング!!」

奈緒「くぅ~っ、はい!」

P「疲れたらすぐに言え…加蓮」

加蓮「大丈夫…私まだまだやれるよっ」


奈緒「仕事終わったよ! さっ、様になってたか?」

P「バッチリだ」


ベテトレ「スクワット50回!」

P「…………」

ベテトレ「もっと腹を意識するんだ!」

加蓮・奈緒「はいっ!」

ベテトレ「次は腕立て100回!」

P「ふっ…ふっ…ふっ…」

ベテトレ「予想外の結果だ…反復横とび20セット!」

ベテトレ「あっ、二人はもう終わってもいいぞ」

P「はっ…! はっ…! はっ…! ……!」


ベテトレ「むぅ…データの取り直しだ! プロデューサー、さっきまでのトレーニングを最初から…」

P「……ベテトレェ!!!」

ベテトレ「!? ぷっプロッ! なんのつもおおおおおおおおお!!??」

トレーナー「ねっ…姉さんがプロデューサーさんの両肩に担がれた凄く早く回ってる…!」

http://i.imgur.com/8gjUYLF.jpg
トレーナー(23)

ベテトレ「」シーン

P「はぁ…はぁ……、お疲れだ二人とも……今までで一番厳しかったんじゃないか?」

加蓮「…プロデューサーもね…」

奈緒「……しばらく動きたくない…」

P「ほら、タオル…しっかり拭いておけ。立てそうか?」

加蓮「んっ……ちょっと無理そうかな…足が笑っちゃってる」

P「そうか、床で寝るのもアレだから長椅子まで運ぶぞ」

加蓮「えっ? ちょっとプロデューきゃっ!?」

P「どうした、やっぱり臭うか…?」

加蓮「に…臭うって…、私の方が…」

P「さっき拭いただろ、中年の俺よりは良いだろ」

加蓮「……まだ中年って年じゃないでしょ」

P「…四捨五入すれば立派な中年だ、後で奈緒も運んでやる」

奈緒「なっ!? あっ、あたしは自分で立つぞ!! 絶対に運ぶなよぉ!!」

トレーナー(いいなぁ…お姫様抱っこ…)

数日後 オーディション会場

P「…二人とも、体調は万全だな」

加蓮「勿論だよ」

奈緒「ばっちしだ!」

P「良し、…リベンジだ」


みく「あれ? 奇遇だにゃ、またこんなとこで会うにゃんて☆」

P「…みくもこのオーディションに出るのか、だが合格するのは」

加蓮「私と」

奈緒「あたしだよ!」

みく「またみくと対決? 分かったにゃ! 今回も手加減はしないにゃ☆」

P「それでいい……行って来い、加蓮、奈緒」

            『合格は………3番と4番!!』

奈緒「よっしゃあ!!」

加蓮「やった……!」

みく「ふにゃぁ………」

P(オーディションの結果…無事に2人は合格、かなり努力をしたからな…当然か)

P「おめでとう、努力の賜物だな」

加蓮「…ありがとう、プロデューサーのおかげだよ」

奈緒「い、一回しか言わないからなプロデューサー…Pさん…い、いつも…あり…がと、な!」

P「…合格祝いだ、ファミレスに行くか」

加蓮「うん!」


みく「むむむ…Pチャン! みくの実力はこんなじゃない! きっと証明して見せるにゃぁ!」

P「…ああ、待っているぞ」

シンデレラプロダクション

P(この合格を機に、加蓮と奈緒は人気アイドルの路線へと入った)

P(加蓮は最初の頃より積極的になり、レッスンに励むように。奈緒はまだ羞恥心が残っているようだが…それが人気の要になっているようだ…)

P(………ただ、…唯一の気がかりは)


みく「にゃにゃにゃ~ん☆」

P「……離してくれないか、みく」

みく「やだにゃ~♪ 猫は気まぐれなんだにゃ~」

P(…みくが電撃移籍してきた事だ……)

P(どうやらみくは事務所のアイドルの多さによりそこのプロデューサーの手が回らなく、セルフプロデュースをしていたらしい)

P(そのおかげで、驚くほどスムーズに移籍が終わった…こんなに良い人材を…勿体無い…)

凛「…………」ジー

未央「しぶりんもあれぐらいアタックしないと取られちゃうよー?」

凛「なっ…べっ別にそんな事考えて……」

卯月「私も頑張らないと♪」


奈緒「こっ、こらみくぅ! さっさと離れやがれ…!」グググ

みく「やだ…にゃあ!」グググ

加蓮「あっ、このネイル綺麗じゃない? プロデューサー」

奈緒「あっ! さりげなく横に座るなぁ!!」

加蓮「ふふふ…」


P(……賑やかなのはいい事だ)

なおかれん編終了、10分後後半に入ります。

社長室

社長「いやぁ、君が新しいアイドルをスカウトしてきてくれたおかげでまた事務所がランクアップしたよ!」

P「…連れてきたのは凛で…いや、それより今日ここに呼び出してきたと言う事は」

社長「うむ! ようやく新しい子を引き入れる事に成功した!」

バサッ!

P「失礼…」ペラ

社長「君にね、この資料に書かれている子たちのプロデュースもしてほしいんだよ」

P「……社長…、これは」

社長「6人プロデュースしている君にもう5人…いけそうかね」

P「…いや、そこは問題では無いのですが…」

P「…シンデレラにしては小さすぎでは?」

翌朝 シンデレラプロダクション

P「…………」

ちひろ「プロデューサーさん…いつもより何ていうか…気迫が違いますね」

P「…ええ、今回入ってくる子たちはかなり幼いですから…」

ちひろ「なるほど、それじゃあ息抜きにエナドリでも!」

P「今は結構」

ちひろ「そうですか…でも堅くなりすぎたら駄目ですよ?」

P「分かりました…そろそろ時間…行くか」

社長「…では、入ってきてくれたまえプロデューサー君!」

ガチャッ

P「…おはよう、今日から君達のプロデュースをするPだ、よろしく頼む」

ちひろ「事務員のちひろです♪」

桃華「よろしくお願いいたしますわ!」

薫「かおるだよー! よろしくねっ!」

仁奈「ホントにキグルミ一杯着れるのですか、仁奈頑張るですよっ」

千枝「は、はじめまして…佐々木千枝です、……おっきい」

雪美「………………」

社長(出だしは微妙…と言った所か、頑張れよP君)

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櫻井桃華(12)

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龍崎薫(9)

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市原仁奈(9)

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佐々木千枝(11)

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佐城雪美(10)

P「それじゃあ、最初は写真を撮りに行こう」

桃華「分かりましたわ」

薫「はーい!」

仁奈「行くでーす」

千枝「あっ……」

雪美「…………」

P「…どうした千枝、雪美」ズンズンズン

千枝「ちょっと…怖いかも…」

雪美「………………」

P「………」

ちひろ「はーいこのおじさんは誘拐とかしないので大丈夫ですよー♪」

撮影スタジオ内

桃華「それでは行きますわよ!」

仁奈「見せつけてやるです!」

薫「わーい!!」

P「桃華、早く行きすぎだ…後廊下は静かに……」

千枝「…………」ヒョコヒョコ

雪美「…………」ジーッ

P(…今気づいたが…千枝と雪美は、常に一定距離を保っている…)

車内

P「……どうだ…楽しかったか…?」

P(少し目を離した隙に何人かが消えていたのは神経が磨り減った…)

薫「面白い場所たくさんあって楽しかったよ!!」

桃華「まぁまぁでしたわ、…少し前から気になってたのですが」

P「…? どうした」

桃華「Pちゃま、匂いがキツイですわ…」

仁奈「鼻にツンときやがります……」

P「…」

薫「かおるもこの匂いきらーい!」

P「……窓を…開けよう」

事務所

P「…お父さんとお母さんが迎えに来るまで、ここで自由にしてもいいぞ」

桃華「プロデューサー、わたくし喉が渇きましたのよ、紅茶が飲みたいですわ!」

P「……紅茶」

ちひろ「上の右から2番目の戸棚にあります」

P「…助かります」

仁奈「いつか羊のキグルミも着てーでごぜーます」

千枝「…あっ、可愛い……」

雪美「……猫」

P(千枝と仁奈、雪美は…テレビを見てるか)

P「…どうぞ」カチャ

桃華「頂きますわ……余り、口に合いませんわ…」ズズズ

P「……すまん」

薫「ん~~っ…」

P「どうした、薫」

薫「あっ! せんせぇ! ねぇこの問題分かる?」

P「先生……。これは…学校の宿題…か?」

『黒色に塗られた部分の長さを、分数で答えなさい』

P「………分…数…?」

薫「先生…算数できないの?」

P「……いや、少し待て。もう少しで思いだ」

桃華「これくらいの事、私が教えてさしあげますわ!」

薫「ほんとー! ありがとぉももかお姉ちゃん!」

P「………………」

千枝「あの、ありがとうございました」

卯月「うん♪ また明日ね千枝ちゃん!」

桃華「さよならですわ!」

未央「ばいばーい!」

雪美「……ばいばい」

みく「ばいばいにゃー☆」

バタンッ

凛「ふぅ…中々新鮮で楽しかったね」

奈緒「ああ、…そういえばPは?」

加蓮「…あそこでピクリとも動いてないよ」



P「………………」

凛「……プロデューサー?」

P「…………」

千枝『ちょっと…怖いかも…』


桃華『Pちゃま、匂いがキツイですわ…』

仁奈『鼻にツンときやがります……』


薫『先生…算数できないの?』




P「…………だ…」

凛「…えっ?」

P「作戦…会議をするぞ……」

P「…と、言う事で…相談に乗ってくれ…お前たち……」

未央「二回目だね、乗るよぉ!」

卯月「子供に懐かれたい、ですね!」

奈緒「Pの頼みだからな! アタシも乗るぜ」

加蓮「こっちも同じく」

みく「お悩みならみくに任せにゃなさい☆」

凛「プロデューサーが困ってるなら…」

P「…みくはともかく、凛が隣なんて珍しいな」

凛「たっ、たまたまだよ…。それより何か案ある?」

加蓮「私的に…プロデューサーの容姿が問題かな…」

P「……つまり?」

加蓮「ほら、体型が少し大き目だし、何よりその髭と髪が子供には怖く感じるんじゃない?」

P「髭と…髪か」

未央「確かに、髭が付いちゃうと悪役に見えちゃうしね、髪もちょっとボサボサ気味だし」

卯月「でも渋くてカッコいいですよ!」

P「…渋さより子供との信頼性だ、剃るか…何年ぶりになるだろうな」

凛「…て言うよりプロデューサー……」

P「んっ?」

凛「隣に座ってから気づいたんだけど……香水使ってるでしょ」

P「……ああ、実は昨日…」

昨夜 アパートの一室

P「……良し、名前の暗記は終わった」

P「…どうすれば子供と仲を良くする事が出来るか」

ピンポーン

P「んっ…誰だ。……どなたですか」

ガチャッ

セールスマン「いや~夜遅くすいません!」

P「…どう言ったご用件で」

セールス「わたくしセールスを行っておりまして! 何かお役に立つ物を紹介出来ればと!」

P「……すいませんが特に欲しい物は…」

セールス「あーほらお客さん! 今体臭とか気にしてませんか!? それなら香水ですよ!」

P「…香水?」

セールス「はい香水です! 例えばほら…このスミレの香水とか、男物ですよ!」

P「……これを使えば体臭が…」

セールス「ええそれはもう! 女性にモテモテになりますよ!」

P「子供にも…?」

セールス「へっ!? こっ子供ですか…そりゃ勿論です!」

セールス「この香水1本6000円ですが…何と買うともう3本お付けいたします!!」

P「……良し買った」

セールス「毎度あり! へへへ…」



P「…という事があってな」

アイドルs「………………」

P「…? どうした皆」

凛「…プロデューサー、今度からその香水禁止」

P「……しかし」

凛「禁止っ、…全くプロデューサーの匂いが消えちゃってるよ…悪くないのに」

みく「これじゃあ抱きつけないにゃっ! 落ち付ける匂いも台無しにゃあ!」

未央「…しぶりんは何でプロデューサーの匂いを知ってるのかな~?」

凛「!? そっそれは……」

卯月「どんな事があったの凛ちゃん♪」

ソンナンジャナイシ! マテー! ナニガアッタノ!

P「……皆が言うなら止めるか」

加蓮(言えない…私も嗅いでて…)

奈緒(お…お姫様抱っこもされたなんて…!)

ちひろ(プロデューサーさんは騙されやすい、と)

加蓮「あー、他に悩んでるとこは?」

P「…今はこれくらいか…助かったぞ、皆」

奈緒「また悩みが出来たら頼れよなP!」

みく「頑張るにゃーPちゃん!」 

P「ああ、それじゃあもう帰るぞ」

ドンガラドンガラガッシャーン!

P「……鬼ごっこは気を付けてやれよ」

本屋

レジ員(……早く帰れねぇかなぁ…録画したニュージェネライブを)

ウイーン

レジ員「いらっしゃい、ませ……」

P「…………参考書の棚はどこですか」

レジ員(すっ…すげぇオーラ的な物がある人だ…)

レジ員「さ…参考書はあちらの方です…」

P「ありがとう」スタスタ

レジ員(あの体つきでスーツ…もしかしてヤクザ…? 資格とか取るインテリな…!)


P「会計お願いします」ドサッ

『農家でも分かる3年の算数』『小学校完全攻略算数』『田舎者でも答えられる算数問題集』『漢の紅茶作法』

レジ員(どうゆう事なの)

P「……んっ?」

P(新入荷の本棚…)

P「………………すいません、これもお願いします」

レジ員「」ピッピッピッピッ

『今は血が流れない時代 合気道入門』


スーツ店

P(気休め程度だが…スリムスーツとやらを着れば体格もマシに…なるだろう…)

P(スーツの色も多少明るく…少しキツメだな、スリム…)

P(この後は…一旦荷物を家に置いて……)

床屋

カランコラーン

店長「らっしゃーい!」

P「…カットをお願いします、髭剃りも」

店長「あいよ! そこ座ってね!」



店長「お客さんシャンプーしか使ってないでしょ、髪が傷んじまってるよ」シャキシャキ

P「…そうですか」

店長「そうよ、しっかりリンスも使わんとサラッサラの髪にはならないぜっと」

P(…リンスも買うか、後カミソリ……)

アパート


「……ふぅ、顔が涼しいな…」

「時間は…十分にある、久しぶりの勉強だ」

「…せっかくだ、余裕があるなら…作ってみるか」

「子供なら…喜ぶはずだ」

事務所前

(…練習も復習もこなした…後はコミュニケーションを取るのみ…)

(目をいつもより開けて口調も元気に…)

ガチャッ

「おはようございます」

ちひろ「おはようございます! プロデュー……?」

「…どうかしましたかちひろさん」

ちひろ「……プロデューサーさん…ですよね?」

中年?P「……?」

凛「…あれがプロデューサー?」

ちひろ「そうですよ」

P「それで、最後に数字を足していけば終わりだ」

薫「うん! …凄い先生! もう終わっちゃった!」

卯月「ご…5歳程若返ってますね…」

加蓮「やっぱり髭が原因だったんだ…後髪も綺麗になってる…」

P「宿題が終わったなら遊ぶか、何をして遊びたい?」

薫「えっとねぇ…かおるかくれんぼしたい!」

雪美「………………」ジー

凛「…あれがプロデューサー?」

ちひろ「そうですよ」

P「それで、最後に数字を足していけば終わりだ」

薫「うん! …凄い先生! もう終わっちゃった!」

卯月「ご…5歳程若返ってますね…」

加蓮「やっぱり髭が原因だったんだ…後髪も綺麗になってる…」

P「宿題が終わったなら遊ぶか、何をして遊びたい?」

薫「えっとねぇ…かおるかくれんぼしたい!」

雪美「………………」ジー


後20レス、終了予告時刻はおよそ2時半です。

P「気を付けて帰りなさい」

薫「さよーなら! せんせ!」

千枝「さようならっ」

桃華「さようならですわ!」

仁奈「また明日ですよ~」

バタン

P「……ふぅ、さすがに疲れたな」

みく「Pチャーーン!!」バッ

P「ごふっ…飛び掛かるな、みく……」

みく「やっぱりこの匂いが落ち着くにゃぁ…」

卯月「プロデューサー! 凄くかっこよくなってますね!」

P「そうなのか? 個人的には苦手だな、顔を涼しくて気になる」

未央「若返りの魔法とか使ってないの?」

P「何だそれは…散髪や髭剃り以外何もしていないし、しいて言うなら遺伝か、田舎暮らしだったせいだろ」

凛「田舎暮らし?」

P「ああ、自分のいた所じゃ見た目より若い人はかなりいた、健康的な食事と運動、睡眠のおかげかもしれんな」

奈緒「プロデューサー、前からお菓子作りとかもやってたのか?」

P「まぁそうだな、昔近所の人から土産のクッキーを貰って、一時期ハマって毎日作って食べていたな、美味い物を食べると自分で作りたくなる性格だったらしい」

加蓮「へぇ、じゃあ今度プロデューサーの手料理食べさせてよ、凛たちにも食べさせてたんでしょ」

P「近い内にな」

P「……それで、そろそろ出てきたらどうだ?」

アイドルs「?」

P「…雪美」

雪美「………………P」ヒョコッ

未央「えっ!? 雪美ちゃん!」

P「お前たち、気づいてなかったのか。そしてそろそろ離れろみく、暑い」

みく「にゃあ…」

奈緒「そっ、そういや4人しか出て行かなかったな…」

P「雪美、こっちに来なさい、遠くで見ているだけじゃ伝わらないぞ」

雪美「…………」タタタ

P「今日は親が遅くなるんだったな」

雪美「………うん」

P「それで雪美、何か言いたい事があれば、自分で近づいて話すんだ」

雪美「……自分…で…?」

P「そう、積極的にならないとこっちも困ってしまう、これからはもう少し近くにいてくれないか?」

雪美「…………分かった」トテトテ

P「……?」

雪美「………P…ふふっ」ギュー

アイドルs「!?」

P「…それは近すぎだ、雪美」

雪美「………?」

「すいませーん」

P「…ほら、お母さんが来たぞ、帰る準備をしなさい」

雪美「………うん…P……また…明日……」

P「ああ、また明日な」

ガチャッ バタン

P「これで全員迎えられたな、…? どうしたお前たち」

凛「………とりあえず」

卯月「写真です! とりあえず一枚撮りましょうプロデューサーさん!!」

未央「2ショット撮ろう! Pさんっ♪」

P「!?」

みく「うにゃーっ! 昨日甘えられなかった分甘えるんだにゃっ!!」

奈緒「おっ、お前らプロデューサーが嫌がってるだろ!」ゴソゴソ

加蓮「携帯探しながら言っても説得力無いよ奈緒」パシャパシャ

ちひろ「ふふふ…録画録画♪」


P(……最後は大変だったが、何とか子供たちに良い印象を与える事に成功出来た)

P(明日からも気合いを入れていかなければな)

翌日 レッスンスタジオ

ルーキトレーナー「いちっに! いちっに! はいっここでターン!」

P(レッスンは特に焦る要素は無いな…ゆっくりと)

千枝「あっ!?」

バタッ!

ルキトレ「千枝ちゃん!?」

千枝「うぅ……え…」

P「大丈夫か千枝、よっ」

千枝「…わっ」スタ

P「立てるな、大丈夫、膝をちょっと打っただけだ」サスサス

千枝「あっ……痛くなくなりました」

P「もういけるな、千枝」

千枝「うん♪」

P「良し、皆これが終わったらおやつにするぞ」

http://i.imgur.com/0W788xE.jpg
ルーキートレーナー(19)

P「今日は果物の香りがする紅茶を入れて見たぞ」コトッ

桃華「ありがとうございますわPちゃま」

桃華「んっ…おいしいですわ、でもまだまだですわね」

P「そうか、こればかりは経験を積んでいかないとな」

桃華「…そうですわ、今度わたくしの家にきませんこと?」

P「桃華の家?」

桃華「Pちゃまにはお世話になっていますし、お茶会で紅茶のお勉強をいたしましょ♪」

P「…それはいいな」

桃華「では決まりですわ!」



後日 櫻井のお屋敷前

P「………でかいな、やはり」

桃華「ようこそいらっしゃいまし♪ Pちゃま!」

「「「「「ようこそいらっしゃいました、P様」」」」」

P(メイドと執事たち…良い光景が見れたな)

桃華「それではついてきてくださいまし」

P「ああ、お邪魔する」


櫻井のお屋敷 バルコニー

メイド「このようにして、最後の一滴まで注いでください」

P「なるほど、やはり実際に見るのが良い勉強になる」

桃華「それでは飲みましょ、Pちゃま」

P「それでは……うん、美味いな」

桃華「この紅茶も好きですが、Pちゃまの紅茶も好きですわ」

P「? どいうことだ」ズズ

桃華「Pちゃまのお茶は気持ちがたくさん入ってますわ」

P「…気持ち?」

桃華「そうですわ、この前も千枝ちゃんをPちゃまが助けてあげていましたわ」

P「それは…プロデューサーだからで」

桃華「手作りのお茶菓子も用意してくださって」

P「毎日作ってる訳では……紅茶が冷めるぞ…」ズズズ

桃華「ふふっ」

P「それにしても、本当に広くて綺麗な家だ」ムグムグ

桃華「おほめにあずかりこうえいですわ! 気に入ってくださりましたか?」

P「ああ、外の景色も良いし菓子も美味い」

桃華「それなら部屋はたくさんありますし、住んでもいいですわよ?」

P「住む…いや、せっかくだが遠慮しよう…」

桃華「それは残念ですわ…でしたら…」

桃華「わたくしが、トップアイドルになりましたらPちゃま、私の執事になりませんこと?」

P「…………」

桃華「うふふっ、ゆっくりと考えてくださいまし♪」

P「……そうさせてもらう」

TVスタジオ

オツカレサマデスー

P「良くがんばったな5人とも」

仁奈「P、トイレに行きたいです」

P「ん、そうか。それじゃあお前達はそこで待っておいてくれ」

P「…戻った時誰かいなかったら、おやつは抜きだぞ」


トイレ前

P「着いた、トイレに行く前にきぐるみは脱いでおけ、預かる」

仁奈「分かったです、んしょっ。それじゃあ行ってくるです!」

P(……結構な量の汗が出てるな、きぐるみを着ているから当然だが)

仁奈「戻ったですよー」

P「仁奈、帰りにジュースでも買うぞ」

仁奈「ほんとですかっ、ならリンゴジュースが飲みてぇです!」




ガシャゴンッ

P「ほら、林檎ジュースだ」

仁奈「ありがとうごぜぇます! んんっ!」ググ

P「ああそうだったな、開け忘れていた、すまんな仁奈。ふんっ」

仁奈「おぉ力持ちです、パパみてーですっ。……」ゴクゴク

P「そうか、………どうした仁奈、そんな顔をして」

仁奈「仁奈のパパは仕事で海外に行ってやがります…」

P「……そうだったのか」

仁奈「…やっぱり、パパが恋しいです」ゴクゴク

P「………仁奈、なら近いうちにどこか遊びに行くか」

仁奈「えっ?」

P「俺と仁奈が休みの日に限るが、遊園地や動物園に連れてってやる」

仁奈「それ…ホントですか?」

P「ああ、仁奈が良ければだが。何なら弁当も作ろうか」

仁奈「動物園! Pと一緒に行きてーですっ!」

P「…そうか、なら仁奈のお母さんにも相談しないとな。そろそろ戻るぞ」

仁奈「待ち遠しいですっ! 仁奈、Pの腕にぶら下がってもいいでごぜーますかっ?」

P「……事務所に、帰ってからな」

小学校

友達1「かおるちゃん! 一緒にかえろー!」

薫「ごめんね、今日はおしごとなの!」

友達2「おしごと? じゃあかおるちゃんの言ってた先生が来るの?」

薫「そうだよっ!」

P「薫、待ったか?」

薫「あっせんせぇ!! こっちこっち!」

友達2「うわぁ、凄いカッコいい!」

薫「でしょっ!」

大通り

薫「~~~~♪」

P(…髭を剃って以来、少しだけだが自分への視線が減った)

P(それでも、前の方が落ち着くんだがな……)

薫「…せぇ、せんせっ!」

P「んっ、すまん薫。ぼーっとしてた、どうした」

薫「あのねせんせぇ、かおるがおべんと作ってきてあげる!!」

P「弁当? 別に昼食は自分が作ってるんだが」

薫「せんせぇにかおるが作ったのを食べてほしいの! いいでしょっ」

P「…それじゃあ次の土曜日に弁当を交換するか」

薫「ほんと! やったー! かおる、せんせぇの卵焼きすきー!!」

P(料理が出来るのは良い事だ…料理番組の出演も考えておくか)

事務所

P「…………………」ペラ

雪美「…………」

P(…手首を掴み、反して…捻り……)

雪美「…………P……」

P「……ん」ナデナデ

雪美「……ふふっ、……もっと…」

P「……」ナデナデ

雪美「………んぅ……、…………すぅ……すー………」

P「…………」パラパラ

ちひろ(…プロデューサーから、男爵が暖炉の前で猫をあやしている雰囲気が出ている……)


P(……全員と、心を通わせる事が出来たな…)

後日 事務所


P「…そら、肩車だ」

千枝「きゃっ! ふふふっ♪」

仁奈「たけーでーす♪」

P「仁奈、落ちないようにな…」

卯月「楽しそう…」

未央「プロデューサー、もうすっかり人気物だねっ」

薫「せんせぇ! 次は高い高いやって!」

桃華「Pちゃま、わたくしも肩車をしてみたいですわ!」

雪美「………P……」ギュウ

P「順番にな…雪美、危ないぞ」

凛「…………」ジー

奈緒「…………」ジー

加蓮「…凛に奈緒、やってほしそうな目してるね」

凛「えっ!?」

奈緒「なっ! 何言ってるんだよ加蓮!!」

加蓮「ぷぷっ…後で私から言っといてあげようか?」

奈緒「こっこらぁ! そんなん言うなぁ!!」


P(…これからも、この子達をトップアイドルにする以前に)

P(しっかりと見守ってやらないとな……)

P「…そろそろおやつにするか、今日はホットケーキだぞ」
                           終

【次回予告】

P「…少し顔が赤いぞ、加蓮」

加蓮「…大丈夫だよ、プロデューサー」

これはプロデューサーとアイドルの、絆が繋がった後の話。


P「……雨、か」

その絆は時間が経つにつれ確かな物へと変わってゆく、だが…。


社長「P君、私と一緒にパーティーに出席しないかね」

P「パーティー…ですか」

この一言が、中年Pに新たな事態を呼び寄せる事になる。


???「アイドル…ねぇ」

???「面白そうじゃない」

P「……社長」

???「…干しイカ…ほしいか……」

???「一杯いかがかしら?」

P「…結構です」


P「……その紙は…?」

???「…婚姻届よ」

中年Pが目にするのは大人の女の魅力、『独身』Pはどうするのか…。

次回、中年P「シンデレラにしては…」


投稿日は早くて来週、最近になってモバマス始めました、クール可愛いです。
後、次回で第一部完です、それでは見てくださってありがとうございました。

これ以降自分の書き込みはオフレコで…。

リアルタイムで見てくださった方は本当にお疲れ様です、応援で元気がでました。
3600円パワーが無かったらやばかった…。

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