P「悪い、流石にそれは無理だよ」
千早「……」
P「分かるだろ。俺たちはそういう関係にはなれないんだ」
千早「アイドルと、プロデューサーだから……ですか?」
P「ああ。もしも、バレたら大変なことになるだろ?」
千早「で、ですが……。その、バレないように……」
P「そういう問題じゃないだろ?ほら、下らないこと言ってないでレッスンでもしたらどうだ?」
千早「下らないって、……そんな」
春香「ち、千早ちゃん……」
春香「あ、あの。プロデューサーさん」
P「ん」
春香「えっと、その……」
P「どうした、何かあった?」
春香「あの、千早ちゃんの事なんですけど」
P「……ああ、聞いてたのか」
春香「はい、……それで、あのですね。えっと……」
P「あのフリ方は思いやりがないと思います、か?」
春香「……だって、下らないとか言ってましたし」
P「仕方ないだろ、アイツ自身のためなんだ」
春香「で、でも」
P「わかった、とりあえず聞いてくれ」
P「千早にも言ったけど、バレたらどうする?」
P「一般人とか、俳優とか、同じアイドルならまだしも」
P「俺だぞ。……変な噂がたって、ツラいのは千早だろ」
春香「……そ、それは、そうですけど」
P「それに。ここがそういう事務所だってなってみろ。お前だって困るんだ」
P「俺も、確実にクビだしな」
P「だから、……アイツには悪いけど。受け入れるわけにはいかないよ」
P「……でも、そうだな。流石に冷たすぎたよ」
P「フォローとか、そういうの任せてもいいか?お前は千早と仲いいだろ?」
春香「わかりました……」
春香「千早ちゃん」
千早「……春香」
春香「元気出して、プロデューサーさんだって千早ちゃんが憎くてふったわけじゃないんだよ?」
千早「ええ、それは分かってるわ。私や、事務所のためだったって事も」
千早「でもね、春香」
千早「……それでも、少しツラいわ」
春香「そうだよ、ね……」
千早って「ちはや」って読むの?女の子?
千早「もしかすると、って希望があったのかもしれないし」
千早「いいえ、どうせなら彼ならきっとって思ってかもしれない」
春香「……あ、千早ちゃん。すっぱい葡萄って知ってる?」
千早「イソップ寓話かしら?」
春香「うん。プロデューサーさんに聞いた話なんだけど」
春香「キツネが葡萄が欲しいのに、いくら頑張ってもとれなくて」
春香「結局、キツネは「あの葡萄は酸っぱい。だから食べてあげない」って負け惜しみをいうんだって」
春香「……だ、だから。千早ちゃんも、ね?」
千早「……」
千早「プロデューサーは、私にとって下らない男……」
春香「……ごめん、思えないよね。好きな人なんだもん」
千早「……ごめんなさい」
春香「えっ、なんで千早ちゃんが」
千早「変に気を使わせてるでしょう?」
春香「だって、千早ちゃんは私の……」
千早「……春香、ありがとう」
千早「おかげで少し、楽になったわ」
春香「……本当?」
千早「ええ。心配しないで……、大丈夫」
千早「もう、大丈夫だから」
翌日
P「……ちょっとまて、レッスン中止だ」
春香「どうかしたんですか?」
P「どうしたも何も」
P「千早、レッスンに身が入ってないな。心ここにあらずだぞ」
千早「そ、そんなことは」
P「……わかった、千早はちょっと休んでていいぞ」
P「春香、真。そのまま続けてくれ」
春香「あ、はいっ!」
真「ねえ、千早何かあったのかな?」
春香「……みたいだね」
春香(他の人には、いわないほうがいいよね)
春香(やっぱり、大丈夫じゃないみたい……)
P「……厄介なことになったな」
春香「プロデューサーさん……、ちょっといいですか?」
P「春香。……千早のこと、真には言ってないよな?」
春香「言えませんよ……」
P「千早のやつ、やっぱりアレか?昨日のことまだ気にしてるのか?」
春香「そうみたいですね。無理ないですよ……」
P「……しょうがないな。このままじゃ、だめかな」
春香「どうするんですか?」
P「とりあえず、後でちょっと社長に相談するよ。案はひとつあるから」
春香「案?」
P「ああ。千早をユニットから外す。俺もアイツもやりづらいだろ?」
P「だから、ちょっと距離をな」
春香「そんな……、それじゃ千早ちゃん、余計に……」
P「そうなったら、また何か考えるよ」
>>10
ちはやだよ
カルタが得意な女の子だよ
P「……そういうわけで、彼女をユニットから外させていただきます」
社長「本当に、いいのかい?」
P「はい。この件は全部俺を責任です」
P「……別に、千早がどうとか、そういうのはないんですけど」
P「とにかく。今は、できるだけ距離をとっておくべきかと」
社長「……君がそういうなら、わかったよ」
社長「でも。ちゃんと、君の口から彼女に伝えてやってくれないか」
P「ええ、ユニットの事ですし。ちゃんと三人に伝えますよ」
真「……え?」
千早「……」
P「だから、千早は今日限りで抜けてもらう」
P「理由は、本人が分かってるだろうし、ここでは言わない」
真「千早がレッスンに身が入っていなかったから、ですか?」
P「まったく違うわけじゃないけど、そういう事じゃない」
P「……千早、そういう事だ。わかったな?」
千早「は、……は、い」
P「よし。まあ、千早の後に誰を入れるかは、また後日2人に教えるから」
春香「……はい」
P「今まで、ありがとうな千早」
千早「私も…………ありがとうございました」
P「今日から千早はソロだ」
P「俺がばっちりプロデュースするからな!」
P「じゃあ、今日は2人でレッスンするぞ」
真「ちょ、ちょっと、待ってくださいよ!」
真「そんないきなり千早が抜けちゃって、ボクたち、どうすればいいんですか?」
P「どうすれば、って。なるようにしかならないだろ?」
春香「……でも。千早ちゃんがああなったのは」
P「春香!!……そのことは他言禁止だ、わかったな」
真「春香、何か知ってるの?」
春香「千早ちゃんは、千早ちゃんは……」
P「…………」
春香「……ごめん、やっぱり。言えないよ。千早ちゃんに悪いし……」
真「……そっか、じゃあ。ムリして聞かない方がいいよね」
春香「ごめん……ごめんね」
P「ふう、……今日のレッスンは自主レッスンにする。各自で伸ばしたい分野のレッスンをやっててくれ」
真「プロデューサーは、どうするんですか?」
P「……別の仕事でもやってるよ」
P(俺がやってること、何か間違ってたか?)
P(あそこでOKして、事務所の利益につながるか?)
P「……いや、考えても無駄かな」
ピリリリリ
P「……はい」
P「あ、先日はどうも」
P「え、本当ですか!?本当に、いいんですか?」
P「……いえ、でも。すこし考えさせてください」
P「また、こちらから、ええ……それでは」
P「……」
ピッ
P(……さて、仕事するか)
数日後
真「ほら、美希。ちゃんとレッスンしないと」
美希「やっぱり、千早さんに悪いよ……」
真「……美希がそうしてると、千早は余計に責任感じるんじゃないかな」
美希「真君……」
美希「ミキね、ハニーがミキを選んでくれてすっごく嬉しかったんだけど」
美希「ハニーと同じくらい、千早さんも好きだから、……すっごく、フクザツなの」
春香「……」
美希「ね、ねえ!もしミキが、全然ダメな子だったら」
美希「ハニー、ミキを外して千早さんを入れてくれるかな!?」
春香「だめだよ、……ちゃんとやらないと。……ね?」
美希「そうだよね、……そんなこと、分かってるの」
真「……ほら!レッスン、始めよう?もしかしたら、千早が戻ってきて四人で出来るかもしれないし!」
美希「……うん!」
P「……なあ、律子」
律子「どうかしましたか?」
P「お前はどう思う?」
律子「……千早のことですか」
律子「そうですね。立場上は、仕方がないのでは?」
P「だろ?じゃあ、なんでこんな空気になるんだろうな」
律子「失恋なんて、そういうものだと思いますよ」
P「……そうか」
P「なあ、もしさ。寝苦しいベッドから、ふかふかのあったかいベッドに代えられるならどうする?」
P「そのベッドの方が、リクライニングとかあったりするとして」
律子「そうですね。元のベッドによほどの愛着でもなければ、代えると思いますよ」
P「そうか」
律子「プロデューサー、あなたまさか……」
P「ん。……まあ、そういうのもアリかなと」
律子「止める権利はありませんし、……あなたがそうしたいのなら」
P「ありがと」
数日後
伊織「ねえ、どういう事なの!答えなさいよ律子!」
律子「だから。彼はもうここには来ないわ」
律子「もっと、大きな事務所から声がかかって、それに応じたの」
伊織「……私達を裏切ったのね」
律子「そういう言い方は適切じゃないでしょう?」
伊織「わかってるわよっ……、でも!」
伊織「千早の事で、事務所がギスギスしてて、それで……」
伊織「自分だけ別のところに逃げて、どういうつもりなの!?」
真「い、伊織……」
美希「でこちゃん、落ち着くの!」
伊織「……」
伊織「ごめん……」
律子「とにかく。新しい人はすぐに呼ぶわ」
律子「彼のことは、忘れたほうがいいわね、特に千早は」
千早「……」
律子「彼はもう、ウチの人間じゃないのよ?」
千早「……ええ、そうね」
春香「千早ちゃん……」
後P「……あの、如月さん?」
千早「何か」
後P「あの、すいません。指示通りになってもらわないと」
千早「……ですが、前のプロデューサーは」
後P「いや、今のプロデューサーは俺なんですから。俺のやり方で……」
千早「……彼は、私のいい所も、悪いところも、きちんと把握してくれていて」
千早「それで、ちゃんと、私にあった……」
後P「そういわれましても」
後P「みたいなカンジで、レッスンにならなくて」
律子「……ごめんなさい、あの娘は前任のプロデューサーを信頼していたので」
律子「まだ、その信頼が抜けきってないみたいなんです」
後P「そうですか……」
後P「でも、俺は頑張りますよ。如月さんが、俺についてきてくれるように」
律子「期待していますよ?」
後P「はい、任せてください」
千早「……プロデューサー」
千早(いままでは、事務所で顔をあわすくらいならできたけど……)
千早(……もう、このまま会えないのかしら)
千早(で、電話……っ、きっと、出てくれる……)
千早(せめて、せめて、一言だけでも……!)
ピッ ピッ ピッ
『おかけになった電話番号は現在使われておりません』
千早「……そんな」
千早「……い、家……、プロデューサーの家」
千早「……」
千早「引っ越してる……」
千早「そうよね、事務所がかわったんだもの」
千早「……引っ越して、通いやすい、場所にっ……」
千早「う、うう……」
千早「プロデュ……、サー……」
翌日
後P「如月さんが、きてない?」
律子「はい……」
後P「何かあったんでしょうか」
律子「一応、電話はしたんですが」
律子「理由はわかりませんでしたが……」
律子「声を聞くかぎりでは、……出てこれる状態では」
後P「そうですか……」
律子「あの、千早のこと。知っておいて貰えません?」
律子「本人の了承なしに、言っていいことではないんですけど」
律子「……あなたは、知っているべきだと」
後P「あ、じゃあ。はい、お願いします」
後P「なるほど……」
律子「ですから、あなたの指示に従えないのも、そういうことなんです」
後P「……わかりました」
後P「でも、前の人。すごいですね、俺だったら、そのままOKしてしまうかも」
律子「それはそれで困りますよ?」
後P「わ、わかってます!」
後P「あの、秋月さん」
律子「はい」
後P「如月さんのことなんですけど」
後P「ある程度、調子が戻るまで活動休止にしませんか?」
律子「……そうですね、事務所にもでてこれないほどの傷を負ってしまってますし」
後P「できるだけ、早く復帰できるように、俺も色々とがんばりますので」
後P(……と、いったものの。俺にできるかな)
後P(いや、いかんいかん!だめだ、弱気になってちゃ)
後P「さ、頑張ろう」
そして後Pが千早のために色々するうちに千早と後Pの間に信頼関係が生まれて
その信頼が愛になってなんかいい感じにうまく行きそうになるんだけど
そこでPが後Pを寝取って千早の心が壊れる
P「フンッ!フンッ!なかなかいいシマリをしたアナルだぜ!」
後P「うにゃあああ!俺の後ろがプロデュースされてりゅうううう!」
数ヵ月後
後P「最近、CDの売り上げが落ちる一方だ」
後P「出せば出すほど、売り上げが減っていってる」
後P「……俺のプロデュースがだめなのか?如月さんもまだ復帰できないし」
小鳥「……はい、お茶ですよ」
後P「事務員さん」
小鳥「ふふっ、名前で呼んでくださっていいですよ?」
後P「じゃあ、小鳥さん。お茶、ありがとうございます」
後P「おれ、だめだめですよね」
小鳥「そんなことはないですよ。頑張っていらっしゃるじゃないですか」
後P「……売り上げ、落ちてますし」
小鳥「前のプロデューサーさんが、凄すぎたんですよ」
小鳥「あれなら、引き抜きがあってもおかしくないですよね」
後P「……だからこそ、如月さんも彼に惹かれた?」
小鳥「きっと、最初は羨望とか、信頼だったんでしょうねえ」
小鳥「それがいつの日か、あの子のなかで愛情に変わってしまっていた」
小鳥「……でも、それは報われなかった」
後P「はは、最初から勝ち目ないですね。俺」
小鳥「……大丈夫、逆転っていう素敵な言葉がありますよ?」
後P「できますかね」
小鳥「あなた次第、ですね」
ババアだけどね
P「黒井社長の・・・黒くて・・・大きい」
黒井「だから君のここはPンク色なのかい?フフッ」
P「アーッ」
後P「……あは、なんか。頑張ろうって気になれましたよ」
小鳥「それはよかった。あ、お茶のおかわりどうですか?」
後P「まだ飲み干してないので、……」 グイッ
後P「んく、おねがいします」
小鳥「はーい」
後P(前と比較したってしょうがないのはわかってる)
後P(だんだん売り上げが落ちてるのも事実だけど)
後P(だからって、逃げるわけにもいかないよな)
後P(がんばろう。如月さんが戻ってきて、プロデュースできませんじゃかっこ悪いし)
数日後
テレビ局 楽屋
後P「お疲れさまです。今日はよかったですよ、ディレクターさんもご機嫌でした」
春香「ふぅ、生放送だからちょっと緊張したなあ」
後P「でも、天海さん転ばなかったじゃないですか」
春香「わ、私だっていつも転ぶわけじゃないですよ!」
真「緊張してたから、逆に大丈夫だったのかな?」
美希「あはっ☆きっとそうなの!」
春香「ちょっと、ふたりとも!」
コンコン
後P「あ、どぞー」
P「よう。久しぶりだな」
春香「……プ、プロデューサーさん」
後P(こ、この人が?)
Pキタキタ美希が発狂しそう
美希「ハ、ハニー……」
P「いやあ、ちょっと通りかかったらお前らの楽屋があったからさ」
P「俺の後任に挨拶しておきたくて、ね!」
後P「……どうも」
P「そんな恐縮しなくても。どう?コイツらの指導は大変だろ」
後P「まあ、はい」
P「けれど。だからこそ、やり甲斐があるだろう?」
後P「そうですね……それは、もう」
P「じゃあ、これからも互いに敵同士。切磋琢磨していこうじゃないか」
P「それじゃ、俺はこれで……、またな。春香、美希、真」
後P「あ、……まってください」
後P「あの、如月さんにあってあげてくれませんか!?」
P「いきなり、なんだよ」
後P「事情は秋月さんから聞きました。……その、いま、あの娘が求めてるのは」
後P「くやしいけど、俺じゃなくて。あなたです」
P「……それがだめだって、アイツに言っといてくれない?」
後P「お願いします、如月さんに、一言だけでもいいので!」
P「……あのさ」
P「そんな事してる暇ないだろ、お互いにさ」
千早かわいいよ千早
P「千早も、いまは歌える状態じゃない」
P「だったら、それに気をとられてないで。そっちの三人を見てやればいいだろ?」
P「……こんな事に、気をとられているから売り上げが下がっていくんじゃないの?」
後P「ですが!」
P「残酷なこというようだけど、……時には切り捨てることも大事だよ」
後P「俺には、できません」
P「そうか、じゃあ。君はもうダメだ──」
パァンッ!
P「……まさか、お前にビンタされるなんてな」
美希「いくらハニーでも、それ以上はゆるさないの」
は
美希をキスで黙らせるのもありですな
美希「ミキは、千早さんが戻ってくるって信じてる」
美希「……きっと、プロデューサーが、そうしてくれるの」
P「随分と信頼してるんだな……」
美希「だって、千早さんのためにハニーに頭も下げたりしたんだよ?」
P「……」
美希「それに、もう……ハニーは別の事務所のヒトなんだし」
美希「〝そこの人〟にとやかく言われる筋合いないのー!!!」
P「……ああ、その通りだな。俺もいいすぎた、悪かったな」
P「じゃ、俺は今度こそ帰るよ、千早の復帰。楽しみにしてるよ、ファン一号として」
後P「……ええ」
後P「……まずいよ、星井さん。ビンタは」
美希「ごめんなさい……」
真「でも、さすがにアレは言いすぎですよ!」
後P「いいですって、事実だから」
春香「……だめです」
後P「あま、みさん?」
春香「事実じゃないですよ!……プロデューサーさんは、ダメじゃないです!」
美希「うんっ!そうだよ、プロデューサー」
真「今日の生が成功したのも、プロデューサーのおかげですよ」
後P「そ、そうかな?」
春香「はい、そうです!」
後P「……」
後(気、つかわせちゃってるよな)
はよ
P「さて」
ピッピッピッ
P「……やあ、律子。お前に話があるんだ」
P「悪い話じゃ、ないと思うぞ?」
数日後
後P「こ、これは……」
小鳥「まさか、彼がこんなに早く行動するだなんて」
社長「ああ、……おそらく、あちらの社長の援助もあるだろうね」
後P「彼が、事務所を立ち上げた……」
律子「色々な事務所からアイドル、プロデューサー問わずに引抜きをしてるようです」
後P「でも、そんな事務所。もっと大手に潰されてしまうんじゃ?」
律子「……なるほど、それを防ぐためか」
後P「どうかしました?」
律子「いえ、なんでもありません」
律子「……いや、いっておくべきでしょうね」
律子「私も、かれから引き抜きの誘いをうけました。伊織たちも一緒に」
律子「彼が私と竜宮小町の力を求めているのもあるでしょうけど」
小鳥「……伊織ちゃん、ですね」
律子「伊織が所属しているとなれば、彼女の実家の名前を出せる」
律子「それを行使するかどうかは別として、手を出しづらくなると思いますよ」
後P「それで、秋月さんは?」
律子「断りましたよ、……あたりまえじゃないですか」
社長「それをきいて、ほっとしたよ」
社長「さすがに二度もヘッドハンティングされてしまっては……、自信を失ってしまうから、ね」
後P「彼がどうであろうと、俺たちは俺たちで頑張らないと」
小鳥「ええ、そうですよね」
速さが足りないってウチの兄貴が
律子「……やはり、千早がいないと」
小鳥「…あの、まだ彼女は?」
後P「はい。……まだ、外に出れるような精神状態じゃないみたいです」
社長「復帰を急がせても、彼女のためにはならないよ……」
律子「そうですよね……」
後P「おれ、ちょっと彼女に電話してみますね、……それじゃあ」
後P「……」
後P「あ、如月さん?」
千早『あの、どうかしましたか?』
後P「いや、元気かなって」
千早『……もうしわけありません、ご迷惑を』
後P「いいよ、如月さんのペースで大丈夫です」
千早『……あの、この間の生放送みました』
後P「あ、どうでした?」
千早『すごく、よかったですよ』
後P「ありがとう、自信がつきます」
後P「……みんな、待ってますから」
千早『……はい』
後P「それじゃ、ゆっくり療養してください」
千早『では、また』
後P「また」
ピッ
後P「……ふう」
後P「お、雪だ」
後P「そうだよなあ、もうすぐ二月だしな」
後P「……二月」
後P「……──っていうのを考えたんですけど」
律子「確かに、シチュエーションとしては申し分ないでしょうけど」
律子「彼女次第、ですね」
後P「……ですから、ものすごく良い先生に」
後P「だめだったら、俺が全部責任をとります。だから、……社長、お願いします!」
社長「……わかった、君に任せよう」
社長「ただし、君一人に責任は負わせないよ、その時は私も一緒だ」
後P「あ」
後P「ありがとうございます!」
春香「ねえ、千早ちゃん」
千早『なにかしら?』
春香「プロデューサーさん。あ、新しい方ね!」
春香「すごく、がんばってるんだよ」
千早『そうみたいね、……あなたの声を聞いていればわかるわ』
千早『ねえ、春香』
春香「ん?」
千早『バレンタイン、一緒にチョコレート作ろうって言ってたわね』
春香「あ、そうだよね。どうする?プロデューサーさんとか、社長に配る?」
千早『……そうね』
春香「うん!そうしよう、ね、千早ちゃん!」
2/14
後P「……これ、如月さんから?」
春香「えへへ、私との合作なんですけどね」
春香「まだ外にでるのは難しいみたいなんですけど、これくらいはって」
後P「へえ、そうなんだ」
後P(……これは、もしかしたら、もうすぐでいけるかもしれない、のかな)
P「はい、……はい」
P「それでは、ヒトと会う約束があるので、それでは」
ピッ
P「………やあ、律子。来てくれたのか」
律子「バレンタインにこんなレストランに、だなんてシャレていらっしゃいますね」
律子「プロデューサー、いえ。社長といった風が?」
P「いや、プロデューサーでいいよ」
P「なあ、考え直さないか?こっちのほうが、待遇よく出来るぞ」
律子「……そちらに移るつもりはありませんよ」
P「はは、やっぱり即答か。冬馬たちにもにべもなく断られてさ!」
律子「天ヶ瀬冬馬までに手を伸ばしてたんですか」
P「ま。そっちの話はやめだ。……で、千早はどうなんだ」
律子「春香とチョコをつくるくらいには、よくなりつつあるようです」
P「そうか。……そういや、千早ってもうすぐか」
律子「ええ」
P「……さて、ここのお代は俺が払っておくとして」
P「引抜とは別に、これを受け取ってくれよ」
律子「……なんですか?」
P「秋月家から、俺の家へのヘッドハンティング♪」
律子「考えてさせてもらいます」
P「……良い返事、待ってるよ」
P「さ、食おう、食おう!俺からのバレンタインのプレゼントだ」
P「ハッピーバレンタイン」
事務所
後P「じゃ、俺はこれで!」
小鳥「はい、お疲れさまです」
後P「小鳥さん、チョコどーもです!」
小鳥「いつも頑張ってる人への敢闘賞です♪」
後P「ありがたく、頂戴しますね!」
後P「……そういえば、星井さんと菊地さんにはおにぎりをもらったんですよ」
小鳥「わあ、手作りですか?」
後P「はい、お昼時だったんで。いい塩加減でしたよ」
後P「……では、また明日」
翌日
後P「……こ、これだ!」
小鳥「どうしたんですか?」
後P「ああ、小鳥さん!あの、如月さんのために書いてもらった曲と詞!届いたんですよ」
小鳥「本当ですか?随分とはやいですね」
後P「いや、なんでもその先生が如月さんのファンらしくて。作詞も作曲もしてくれて!」
小鳥「どれどれ?……わ、いい唱じゃないですか」
後P「彼女、歌うことが好きらしいですし。これなら、歌いたくなって、戻ってきてくれるかなーって!」
小鳥「きっと、大丈夫だと思いますよ!」
後P「はい!あ、俺!さっそく彼女に見せてきます!」
千早「……これは?」
後P「如月さんの新曲!」
後P「コレをうたって、復帰しませんか?」
千早「いいんですか……?」
後P「もちろん、これはそのために書いてもらったんですから」
千早「私の、ために」
後P「……で、復帰予定日も決まってるんですよ」
後P「2月25日……如月さんの誕生日、生放送の歌番組!」
後P「あと十日あるから、髪きったり、色々できますし」
後P「歌も覚えられるでしょうし、……ね?」
千早「……歌えるでしょうか」
後P「歌える、きっと」
後P「……どう、ですか?」
千早「……」
千早「やってみます!」
2/25
春香「う~、緊張する」
伊織「いや、なんであんたが……」
亜美「でも、亜美も緊張してきたよ→!」
真美「だって、千早お姉ちゃんが戻ってくるんだよ?」
真「いいな、スタジオには冬馬たちもいるんだよね」
美希「いいの、ミキたちはテレビの前で応援するの!」
スタジオ・ 生放送中
司会「ジュピターの三人、ありがとうございました~」
ワー
司会「いや、すごい人気だねー」
北斗「いえいえ、さすがに今日の彼女以上の歓声はとれませんよ」
司会「ほう」
翔太「会場のみんなも、テレビの前のみんなも、今日を楽しみにしてたもんね!」
冬馬「つーわけだ、くやしいけどよ。今日はお前が主役だ」
冬馬「久々に、お前の歌を聞かせてくれよ、なあ……」
冬馬「如月!」
ワァァァァァァァァァ!
千早「……」
司会「千早ちゃーん、復帰おめでとう」
千早「ありがとうございます。……私は、この休業で色々な人に迷惑をかけてしまいました」
千早「だからこそ、今日はここでその人たちへの感謝の気持ちをこめて歌いたいです」
司会「それでは、歌ってもらいましょう!」
司会「如月千早の復帰シングル曲名は───」!
数時間後 765プロ
後P「……さて、みんなそろったかな」
冬馬「ちょっと待てよ、黒井のオッサンから餞別だ」
真「わ、ケーキだ……もうあるのに」
冬馬「いいだろ!ほら、……誕生日のケーキと、復帰祝いだよ」
翔太「人数もいっぱいだし、みんなでたべようよ!」
千早「ありがとうございます…」
後P「じゃあ、みんなそろいましたし、ジュピターのみんなも一緒にお願いです」
後P「せーのっ!」
みんな「お誕生日おめでとーーっ!!!!」
千早「みんな、ありがとう!」
後P「いや、めでたい。まじで」
冬馬「……さて、じゃあ切り分けるぞ」
亜美「あーっ!あまとうが自分のだけ大きくしようとしてるー!」
冬馬「濡れ衣だ!」
貴音「なんと……、許しません」
後P「ああ、四条さん!おちついて、ケーキならいっぱい!」
小鳥「さすが黒井社長が買ったケーキ……美味しい」
律子「でも、ウチのプロデューサーが作ったケーキも負けてませんよ」
春香「お祝いの気持ちが違いますからね!」
後P「いやいや、そういうのに優劣なんて」
ピリリリリ
律子「あ、すいません。ちょっと……」
律子「……なんでしょうか、プロデューサー殿?」
P『ああ、千早にいっといてくれないか?復帰と誕生日おめでとうって』
律子「直接いえばいいでしょうに」
P『いえるかよ、立場的に』
律子「あら、弁えているんですね?」
P『ああ、それと』
律子「プロポーズのことなら、お断りします」
律子「まだ、そういう気分ではありませんし」
P『そうか、……残念だ』
P『じゃあ、切るぞ?またな』
律子「ええ」
ピッ
律子「さて、明日からも頑張らないといけないわね」
後P「あの、如月さん。本当におめでとう」
千早「あ、ありがとうございます」
千早「プロデューサーのおかげですよ」
後P「いや、そんな」
千早「あのまま、ずっと家に篭ってばかりだったかもしれない」
千早「でも、プロデューサーがあの歌をもってきてくれなかったら」
後P「なら、それを書いた先生の」
千早「いえ、……ありがとうございます、といわせてください」
後P「あ、……うん」
後P「ああ。俺よりも、彼女と話してやってください」
千早「彼女?」
後P「天海さん」
千早「あ、あ……はい」
千早「春香」
春香「千早ちゃん!おめでとう!」
千早「ありがとう……、本当に、ありがとう」
春香「ううん、私は何もしてないよ」
千早「いいえ、春香たちが待ってくれてたから……」
千早「この場所に、変わらずいてくれたから」
千早「それがとてもうれしい」
春香「……私も。千早ちゃんが戻ってきてくれて嬉しいよ?」
春香「だから」
春香「お帰り!」
千早「ええ、ただいま」
ウィ Bon anniversaire!
おわり
結局、前Pは何がしたかったの?
即興でやるようなものではないよね。
ちーちゃん誕生日おめでとう、っつーか誕生日ありがとう。
見てくれた人も、ありがとう。もっかい、ちーちゃんおめでとう。
>>172
ただ単に、のし上がりたかっただけみたいな?
まあ、何の曲で復帰したかは各々好きな曲であてはめて。
それじゃ、おやすみなさい
>>1乙
千早なら俺の隣でアヘアヘしてるよ
>>179
お前まな板でオナニーとかレベル高すぎwww
>>183
''';;';';;'';;;,., 謝るなら
''';;';'';';''';;'';;;,., 今のうち
だぞ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^Λ_ヘ
ザッ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
__,/ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ ,.ヘ ザッ
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>>186
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お前は俺たちを怒らせた ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
rっ vymyvwymyvymyvy、
|| mVvvMvyvmVvvmvyvmVvv、
|/⌒ヽ /^ヽ (^^) /^ヽ (^^) /^ヽ(^^)/^ヽ 千早誕生日おめでとう!!
/⌒ \ | _二二二つω^ )(\ ( ^ω^ )二⊃ /⌒ヽr
⊂二(^ω^ )二ノ /( ^ω^ ) ⊂二\\_/⌒ヽ二二( ^ω^)二⊃
ヽ | (´ ._ノ ヽ /⌒ヽつ \( ^ω^) | /
ソ ) \\⊂二二二( ^ω^ )二二二⊃ ⊂_) ( ヽノ
( < \ レ’\\ ヽ / i ) ノ ノ>ノ
\|\| レ (⌒) | /ノ ̄ レレ
望むところだ
>>192
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''';;';';;'';;;,., ザッ
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ザッ ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
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vymyvwymyvymyvy ザッ
ザッ MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^Λ_ヘ
ザッ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
__,/ヽ_ /ヽ__,.ヘ /ヽ__,.ヘ _,.ヘ ,.ヘ ザッ
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「vipに帰ります」「vipに帰ります」「vipに帰ります」「vipに帰ります」
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