※続きものになります
モバP「プロダクションが合併して……」
モバP「プロダクションが合併して一か月……」
モバP「プロダクションが合併して二か月……」
モバP「プロダクションが合併して二か月……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363467332/)
モバP「プロダクションが合併して三か月……」
モバP「プロダクションが合併して三か月……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364140487/)
長くなるのでのんびりと書いていきます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367558525
白坂小梅(所属している……プロダクションが……合併した………)
小梅(私の所属するEグループは浜川愛結奈さんと道明寺歌鈴さんの三人……)
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小梅「……あっ……」ポチポチ
P『小梅、明日はいよいよアイドルサバイバルだね。頑張っていこう』
小梅「………」
------ レッスン場
ガチャ
小梅「…………」
松永涼「よっす、小梅」
クラリス「おはようございます。小梅さん」
小梅「あ、あれっ……なんで……」
涼「何でも何も明日からサバイバルに出るんだろ? 応援だよ、応援!」
クラリス「ふふっ、小梅さんが頑張れるよう神様にお祈りしてきました」
小梅「あ、あ、ありがとう……ございます……」
涼「頑張ってきなよ、アタシ達も会場に行くからさ」
小梅「涼さん達は……フェス……ど、どうでした……?」
涼「なんだ、見てなかったの?」
小梅「う、うん……レッスンの時間だったから……」
涼「……惨敗だったよ」
小梅「えっ……!?」
クラリス「皆様のお声に応えられない自分を不甲斐なく感じますわ……」
涼「ま、主力がアタシとクラリスしかいなかったからね」
涼「うちの方針はサバイバルに全部賭けてるから頑張ってきなよ!」
小梅「そ、そうなん……ですか……」
クラリス「ふふっ、そう固くならずとも小梅さんならきっと大丈夫ですわ」
小梅「う、うん……」
白坂小梅(13)
http://i.imgur.com/lToZVi4.jpg
浜川愛結奈(22)
http://i.imgur.com/Bqg7Fv1.jpg
道明寺歌鈴(17)
http://i.imgur.com/W9HImn1.jpg
綾瀬穂乃香(17)
http://i.imgur.com/MvOWg4i.jpg
松永涼(18)
http://i.imgur.com/sqtY08T.jpg
クラリス(20)
http://i.imgur.com/orOqCBu.jpg
ガチャッ
P「おはよう。涼とクラリスもフェスから帰ってきたんだね」
小梅「Pさん……お、おはよう……ございます……」
クラリス「おはようございます。P様」
涼「おはよっ、Pサン! やっぱフェスは凄かったよ」
P「……みたいだね、結構荒れた結果にはなったみたいだけど」
P「でも、二人ともしっかりとファンの声援には答えてくれてお疲れ様だったね」
涼「負けはしたけど楽しかったよ、優勝するのはPサン達に任せたからね」
クラリス「当日は私達も会場に参ります。一緒に応援させて下さい」
P「わかった、手配はしておくよ」
小梅「P、Pさん……」
P「…………」
小梅(涼さんと……クラリスさんでも……か、敵わない人達が…いるなんて……)
------
歌鈴「い、いよいよ明日なんですね!」
小梅「が、頑張り……ます……」
愛結奈「今更グダグダ言っても仕方ないわ。気楽に行きましょ」
綾瀬穂乃香「そうですね、大舞台ですけど緊張しない事が大事だと思います」
P「今日、集まって貰ったのは連絡事項を伝えるだけだからすぐに終わらせようか」
P「皆は明日に向けて英気を養って欲しい」
涼「にしても、綾瀬もメンバーに入ってるなんて驚きだね」
穂乃香「そうでしょうか?」
愛結奈「良いんじゃない? 穂乃香が味方ならワタシは楽で良いわ」
クラリス「そうですわね、綾瀬さんはAグループですから頼もしい味方だと思いますわ」
涼「そりゃそうだけどさ……」
小梅「…………」
歌鈴「あれっ? 小梅ちゃん、どうしたんですか?」
小梅「う、ううん……なんでもないです……」
P「じゃあ、まずは分かってると思うけどルールのおさらいだ」
・10分1試合のLIVEバトルを3回行う
・各試合には規定のファン投票数が設定されている
・先に規定のファン投票数を超えるか3回行った結果のファン投票数が多い方を勝ちとする
・バックメンバーはサポートのみ
P「こんなもんかな、サバイバルだからちょっと変則ルールになってるよ」
クラリス「P様、お恥ずかしい話なのですが規定ファン投票数とは何なのでしょうか?」
P「バトル前に決まるボーダーラインことさ」
P「例えば10万と決められているなら先に10万のファン投票数を稼いだ方が勝ちだ」
歌鈴「はうぅ……このルール、何だか嫌なんですよね」
涼「バックメンバーはサポートのみって事は愛結奈さん達は前に出れないの?」
P「歌う事を禁止されているくらいで前に出れないわけじゃないね」
P「得意な事でのサポートはできるけど、メインの小梅より注目は集めれないだろう」
小梅「わ、私が……メイン……」
愛結奈「前から思ってたけど、よくこんなめんどくさいのを考えつくわね」
P「まぁ、フェスとは違う事をアピールして行かないといけないから仕方ないさ」
P「……それと後一つ重要な事がある」
穂乃香「重要な事ってなんですか?」
P「知ってると思うけどサバイバルは勝ち抜き戦だ。負けたらそこで終わりだよ」
小梅「お、終わり……」
穂乃香「…………」
クラリス「それは厳しいですね……」
P「全部で4勝すれば優勝だ、もちろん簡単には勝てないから気をつけて欲しい」
愛結奈「ま、どうせ優勝するからあんまり気にする事も無いわよ」
歌鈴「愛結奈さん、すす凄い自信です!」
涼「何言ってんの、逆に愛結奈サンくらいの自信を持って行かないと」
P「連絡事項はこんなもんだね、後は明日の集合時間に遅れないように頼むよ」
穂乃香「わかりました」
愛結奈「さ、じゃあワタシは遊びにでも行こうかしら」
涼「お、愛結奈サン! アタシも一緒に行って良い?」
歌鈴「私も行きたいですっ!」
クラリス「私もご一緒させて宜しいでしょうか?」
愛結奈「別にそんな面白い事するわけじゃないんだけど……」
小梅「…………」
小梅「あ、綾瀬……さん……」
穂乃香「どうしました?」
小梅「何で……あ、綾瀬さんはEグループに……?」
穂乃香「白坂さんに優勝してもらわないと困る理由ができたんです」
小梅「優勝……わ、私が……?」
穂乃香「はい、白坂さんは目指してますよね優勝を」
小梅「う、うん……」
穂乃香「それなら良いんです。一緒に頑張りましょうね」
小梅「は、は、はい……が、頑張る……」
------ そして、アイドルサバイバル当日…… 正門エリア
P「ここが1戦目の会場か」
歌鈴「わわっ、大きな門ですねぇ!」
愛結奈「わざわざこんなセットを用意するなんて手が込んでるわね……」
穂乃香「今回は雛祭りを題材にしているみたいですね」
小梅「ひ、雛祭り……」
歌鈴「Pさん! 一戦目の相手は誰なんですか?」
P「それはギリギリまで分からないんだよ」
穂乃香「ライブが始まる少し前に抽選でマッチングが行われるみたいです」
小梅「そ、そうなん……ですか……?」
愛結奈「小梅と歌鈴は何も知らないのね……」
小梅「ご、ご、ごめんなさい……」
歌鈴「うぅ……勉強不足でした……」
愛結奈「別に怒ってるわけじゃないから良いわよ」
小梅「す、凄い……ひ、人がいっぱい……」
穂乃香「大きなイベントですから観客の数も凄いですね」
愛結奈「…………」
歌鈴「あれっ? 愛結奈さん、何見てるんですか?」
P「……Coolプロの人達か……愛結奈、分かってると思うけど」
愛結奈「……分かってるわよ」
小梅「ど、どうしたんですか……」
穂乃香「あの人達には私達も浅からず縁があるんです」
歌鈴「ふぇっ! そそそうなんですか?」
小梅「う、恨み……?」
P「違うよ小梅。二人は気にする必要はない、そもそも当たるか分からないしね」
P(Coolプロか……)
歌鈴「そう言えば涼さん達はどうしたんですか?」
P「涼達は社長と一緒にSプロの観客席に居るよ」
P「登録されているチームメンバー以外は控室とかには入れないからね」
愛結奈「社長と一緒なんて涼も可哀想ね……」
P「ははっ、あの人は見た目はオカマだけど面倒見の良い人だから大丈夫だよ」
小梅「Pさん……い、いつきさんは来てくれてるんですか?」
P「…………」
穂乃香「……真鍋さんは敵ですよ」
小梅「えっ……!?」
愛結奈「……Sプロからは2チーム出てるのよ」
愛結奈「一つはワタシ達、もう一つはいつきをリーダーにしたSプロ選抜ってとこかしら」
歌鈴「そそそそれじゃあ、Sプロ同士の戦いも……」
愛結奈「アイドルサバイバルは同門対決もありだからあり得るでしょうね」
小梅「そ、そ、そんな……」
穂乃香「白坂さん、真鍋さんと戦うのは嫌ですか?」
小梅「い、いや……です……いつきさんはお、お世話になった人だから……」
穂乃香「……そうですか」
歌鈴「小梅ちゃん……」
愛結奈(当たらない事を祈るしかないわね……)
P(いずれは当たる壁だけど、小梅がこれを乗り越えられるかはまだ分からないな……)
------ Sプロダクション 仮設控室
ガチャッ
P「ここが控室か」
穂乃香「試合までゆっくりできそうですね」
愛結奈「仮設にしてはまぁまぁね」
歌鈴「見て下さい! このお茶菓子すっごく高級な物ですよ!」
小梅「ソファー……ふ、ふかふか……」
P「みんなは試合の時間までここでゆっくりしてくれると良い」
穂乃香「Pさんは抽選会場に行くんでしょうか?」
P「うん、初戦の抽選がそろそろ始まるからね」
歌鈴「はぅぅ……なな何だか緊張してきました!」
愛結奈「歌鈴、お茶入れてもらって良いかしら?」
P「小梅は僕と一緒に来てくれるかい?」
小梅「わ、私……ですか……?」
P「うん、抽選にはリーダーと一緒に行く必要があるからね」
小梅「う、うん……」
------ マッチング抽選会場
小梅「ゆ、有名な人が……いっぱい……」
P「名の売れたアイドルが集まってるね」
小梅「わ、私……大丈夫かな……」
P「小梅ももうBランクアイドルだから見劣りはしていないよ」
小梅「う、うん……」
P「じゃあ、僕はそろそろ抽選に行ってくるよ」
小梅「わかりました……」
P「多分20分程度で終わるはずだからここで待っててね」
小梅「はい……」
小梅「…………」
小梅(人が……いっぱい……き、緊張する……)キョロキョロ
ドンッ
小梅「あっ……」
女の人「あらっ……大丈夫ですか?」
小梅「す、す、すいません……大丈夫……」
女の人「良かった……迷子かしら?」
小梅「う、うん……Pさんとはぐれて……」
女の人「じゃあ同じですね……私もはぐれてしまったんです」
小梅「そ、そうなん……ですか……」
女の人「えぇ、あなたも参加者なんですか?」
小梅「は、はい……」
女の人「ふふっ、私もそうなんです。お互い頑張りましょうね」
小梅「う、うん……」
男の人「おーい、こんなとこにいたのかよ」
女の人「あっ……すいません。ちょっとボーッとしてて……」
男の人「いや、別にいいけどよ。そこのガキンチョは確か……」
小梅「あっ……」
男の人「お前も参加者なの?」
小梅「は、はい……」
女の人「ふふっ……私と同じではぐれちゃったみたいです」
P「小梅、ここにいたのかい?」
小梅「P、Pさん……」
男の人「お迎えが来たみたいだな」
女の人「良かったですね」
P(この人達……)
小梅「Pさん……ど、どうしたんですか……?」
P「いや……すみません、ご迷惑をおかけしたみたいで」
男の人「気にすんな、オレは何もしてねぇーよ」
女の人「大丈夫ですよ、合流できて良かったです」
男の人「アンタがこのガキンチョの保護者なの?」
P「えぇ……そうですね」
男の人「……ふーん、まぁお互い頑張ろうや」
女の人「また……会えると良いですね」
小梅「う、うん……」
P(まずいな……想像以上に厄介だぞ、このアイドルサバイバル……)
------ Sプロダクション 仮設控室
ガチャッ
穂乃香「白坂さん、Pさん。お帰りなさい」
愛結奈「どうだったの、プロデューサー」
P「……うん、一戦目はさほど有名じゃないプロダクションのチームだね」
歌鈴「だだだ大丈夫、そうですか?」
P「うん、いつも通り行けば大丈夫な相手だと思う」
小梅「Pさん……わ、私…頑張ります……」
P「その意気だ、期待しているよ」
歌鈴「そう言えばメンバーはどうするんですか?」
P「基本的には小梅、歌鈴、愛結奈の3人で行くつもりだね」
愛結奈「穂乃香はどのタイミングで入るの?」
P「穂乃香に関しては自分の判断で動いてもらおうと思っている」
小梅「ど、どういう……事なんですか……?」
P「穂乃香が自分で助けたいと思った時、その時は力を貸してほしい」
穂乃香「……わかりました」
歌鈴「な、何だか良くわかりませんけど一緒に頑張りましょうね!」
小梅「あ、綾瀬さん……よ、宜しくお願いします……」
穂乃香「えぇ、頑張りましょう」
愛結奈(穂乃香と小梅の関係を考えたら無理に出すよりはマシよね……)
------ 初戦開始前 Sプロダクション ステージ裏
P「みんな、準備はできたかい?」
歌鈴「は、はいっ! この鈴はこんな感じですか?」
P「そうだね、それであってるよ」
歌鈴「いやぁ、私がこんなステージに立てるだなんてそんな恐れ多いですよぉっ!」
歌鈴「で、でもっ、私を選んでくれた人たちのために、精一杯、歌鈴スマイルで頑張りますからね!」
P「うん、歌鈴ならきっと大丈夫だよ」
P(小梅、歌鈴の二人の実力は充分だ……後は……)
愛結奈「……どうしたの、プロデューサー。さっきからジロジロ見て」
愛結奈「それだけワタシが魅力的ってことかしら? 悪い気はしないわね」
P「愛結奈、二人を頼んだよ」
愛結奈「……あんまり期待されても困るわ」
P「ははっ、ごめんごめん」
愛結奈「ま、あの二人なら大丈夫だと思うけど、プロデューサーが心配ならフォローはしとく」
P「ありがとう、助かるよ」
P(実力、精神面共に強い愛結奈がいてくれて助かったな……)
穂乃香「始まりましたね……」
P「うん、ここから僕達の声は小梅達に届かない。後は見守るだけさ」
穂乃香「…………」
P「じゃあ、僕は観客席に移動するよ」
穂乃香「この試合はすぐに終わりそうですけど、移動するんですか?」
P「試合が始まったら参加メンバー以外はここにいちゃいけない事になっている。僕も例外じゃない」
穂乃香「わかりました、また後でそちらに向かいますね」
P「うん、わかった。待ってるとするよ」
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
ちょっと用事ができたのと
一戦目終了なのでここでいったん区切ります
書き溜めしていませんが
ちょくちょくと更新して行くつもりです
------ Sプロダクション ステージ
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅(これが……あ、アイドルサバイバル……)
歌鈴(ううっ……き、緊張してきた……)
愛結奈「さ、勝ちに行くわよ!」
歌鈴「愛結奈さん……?」
愛結奈「……ワタシ、実はプロデューサーのこと尊敬してたりするのよ?」
小梅「…………」
愛結奈「そのプロデューサーが勝てるって言うなら何も心配する事は無いわ」
歌鈴「……そうですね!」
歌鈴「今までPさんとみんなでがんばってきたんですから、全部出していきますっ!」
愛結奈「……小梅はどうなの?」
小梅「わ、私も……!」
小梅「いっぱいいっぱい……頑張ってきたから……大丈夫……!」
愛結奈「そ、じゃあさっさと終わらせましょうか!」
小梅「は、はいっ……!」
小梅(ステージに立ったなら……もう……迷わないから……)
------ Sプロダクション 観客席
涼「うっし、初戦は楽勝みたいだね!」
社長「まぁ、これくらいの相手なら勝って当然よね」
クラリス「小梅さん達、凄いですわ!」
社長「……で、あなたはどう思うのこのサバイバル」
P「正直なところ、今の小梅達の実力はこのサバイバルでも頭一つ抜けてます」
P「……でも、社長の言うとおり一筋縄では行かないでしょうね」
涼「Pサン! 小梅を信じて無いのかよ!?」
P「もちろん信じてるさ、だけど色々と心配事が出てきたのも事実だからね……」
クラリス「その心配事というのはなんなのでしょうか?」
社長「小梅ちんは逸材よ、私の目に間違いは無いわ」
社長「ただ、アイドルをやるにはまだ未熟な部分があるって事よ」
涼「なんだよ、もったいぶった言い方してさ」
社長「今に分かるわ、あなた達にあって彼女にない物がね」
クラリス「そういう謎かけはあまり好きではないのですが……」
P(結局、このアイドルサバイバル中にどうにかしないといけないって事か……)
------
歌鈴「みなさん、ただいまですっ!」
P「初戦突破おめでとう、みんな!」
愛結奈「ふぅ……ま、当然の結果よね!」
穂乃香「ふふっ、愛結奈さんらしいですね。でも、素敵なライブでした!」
社長「お疲れ様だったわね、次のLIVEバトルまでゆっくりしておきなさい」
クラリス「小梅さん、心を震わせる素晴らしい歌声でした……私も精進いたします……」
小梅「そ、そんな……クラリスさんの方がす、凄いです……」
涼「小梅、褒められてんだから素直に喜んでおきなよ」
小梅「う、うん……えへへっ、ありがとう……」
愛結奈「一つ聞き忘れてたけどユニット名は誰が考えたの?」
P「ん、あれを考えたのは社長だよ」
歌鈴「ふぇっ!? そうだったんですか?」
社長「『Nightmare of pure white』、純白の悪夢よ。あなた達にピッタリじゃない?」
涼「その顔で言われても何か雰囲気出ないよ……」
社長「やかましいっ!」
小梅「わっ……あ、悪霊みたいな顔……」
クラリス「小梅さん、悪霊ではなくオカマですわ……」
穂乃香「ま、まぁ素敵なユニット名だと思います……」
P「と、とりあえず僕らはいったん控室に戻ろうか」
------ Sプロダクション 仮設控室
『現在、アイドルサバイバル第一戦を終了し参加者が半分となりました』
穂乃香「いつきさんとCoolプロは勝ち残っていますね」
P「……そうだね」
歌鈴「Pさん、そう言えばいつきさん達とは何で会わないんですか?」
P「八百長禁止のために試合開始前まで参加者同士で会うのは禁止されてるんだよ」
小梅「八百長……そ、そ、そんな事しないのに……」
愛結奈「変な所で厳しいのね」
P「まぁ、しょうがないと言えばしょうがないさ」
P「同じプロダクションから2チームも出させてもらっているんだから我慢するしかないよ」
穂乃香「そうですね、少しの間は我慢しましょう」
歌鈴「うーん、でも何だか寂しい話ですね……」
P「さて、じゃあ次の抽選に行こうか小梅」
小梅「う、うん……ついてく……」
------ 廊下エリア マッチング抽選会場
小梅「P、Pさん……廊下……す、凄い……」
P「中はこんな風になっていたのか、よく作ったもんだなぁ……」
小梅「なんか……出そうですね……」
P「いや、流石に日が昇ってる内には出ないんじゃないかな」
小梅「そう……」 シュン
P「ははっ、でも夜には何か出るかもね」
小梅「じ、じゃあ……夜にまた来よう……!」
P「そ、そうだね……」
小梅「えへへっ……楽しみ……」
P「……まぁ、僕は抽選に行ってくるね」
小梅「Pさん……どうでした……?」
P「……まずいとこと当たったね」
小梅「そ、そうなんですか……?」
P「次の相手はCoolプロだ、今回の優勝候補さ」
小梅「Coolプロ……」
?「そういうわけだよ! 次は宜しくねっ!」
小梅「えっ……!?」
P「君は……」
?「実はなにげに気になってたんだ。アナタたちすっごく輝いてるからさっ!」
P「Coolプロの水木聖來ちゃんか。こちらこそ、宜しくお願いします」
小梅(この人って……)
水木聖來「ふふ、Pさんは初めてじゃないでしょ?」
P「そうだけど、こういう場で会ったらちゃんと挨拶はしておかないと」
小梅「し、知り合い……だったんですか……?」
P「彼女とは前のプロダクションの時に何回かLIVEバトルをさせてもらってるからね」
聖來「相変わらずお固いね、今回も勝たせてもらうからね!」
P「悪いけど、今回ばかりはそう言うわけにはいかないな」
聖來「そうこなくっちゃ! 楽しいLIVEにしようねっ!」
小梅「は、はい……宜しくお願いします……」
聖來「じゃあ、アタシはそろそろ行くねっ!」
P「うん、また後で」
タッタッタッタッ
P「…………」
小梅「Pさん……あ、あの人って……」
P「水木聖來……今人気のアイドルだね」
小梅「は、はい……テレビで見た事あります……」
P「オーダー表はこれさ、他のメンバーも中々厄介なのがいるよ」
ハートビートピクシー(Coolプロダクション) オーダー表
リーダー:
水木聖來
バックメンバー:
佐々木千枝
成宮由愛
小梅「み、みんな……し、知ってます……」
P(フェスに注力していると思ってたけど、まだまだ強敵は沢山いたか……)
水木聖來(23)
http://i.imgur.com/JQvQwMn.jpg
佐々木千枝(11)
http://i.imgur.com/zoNl2cU.jpg
成宮由愛(13)
http://i.imgur.com/7ybITpf.jpg
小梅「わ、私……こ、こ、こんな人達と……」
P「……さっき彼女と何回かLIVEバトルをしてるって言ったよね」
小梅「う、うん……」
P「彼女には一度も勝った事が無いんだよ。愛結奈も穂乃香もフレデリカもね……」
小梅「そ、そ、そんな凄い人……なんですか……!」
P「そうだね、それにバックメンバーも彼女と同等のレベルだろう」
小梅「…………」
P「でも、今回は負けるわけにはいかない」
P「実力差で言えば五分五分のところまできているんだ、だから大丈夫だよ」
小梅「P、Pさん……」
P(必ずみんなを勝たせてみせるさ……)
------ Sプロダクション 仮設控室
愛結奈「へぇ……こんなに早く会えるなんて嬉しい限りだわ」
穂乃香「水木さん、まさか彼女と当たるなんて……」
歌鈴「わ、私はLIVEバトルの実力はよく知りませんけど有名な人ですよね?」
P「そうだね、今回の優勝候補だよ」
愛結奈「残念だけど優勝は無いわ、ワタシが勝たせてもらうんだから!」
小梅「あ、愛結奈さん……ど、ど、どうしたんですか……?」
穂乃香「愛結奈さん、これはいつものLIVEバトルとは違いますから……」
愛結奈「分かってるわよ!」
歌鈴「わわっ……ビックリしましたよっ!?」
P「愛結奈、止めるんだ!」
愛結奈「…………」
P(プライドの高い愛結奈の事だ、一度も勝てて無い事が気に喰わないんだろう……)
P(愛結奈が劣っているわけじゃない……劣っているとしたらプロデュースしている者の差か……)
P(どうする? このまま行っても負けるのは目に見えている……)
今日はここまでにします
P(Coolプロに勝つためにはみんなが団結して全力を出せる事が大前提だ……)
P「……とりあえず今から自由時間にしよう。試合までは時間があるから各自リフレッシュして欲しい」
愛結奈「ちょっと、外の風に当たってくるわ……」
バタン
小梅「あ、愛結奈さん……」
穂乃香「Pさん、愛結奈さんは……」
P「わかってる、何とかするつもりだよ。みんなは今は気にしなくてかまわないよ」
歌鈴「はぅぅ……じゃあPさん、ちょっと会場を一緒に回りませんか?」
P「かまわないけど、何かあるのかい?」
歌鈴「私、まだ道がよくわからなくて迷子になりそうなんですっ!」
P「わかった、一緒に行こうか」
P「二人はどうするんだい?」
小梅「わ、私……ちょっと行きたい所が……」
穂乃香「私は特に何もなければここに居ます」
P「……じゃあ、穂乃香。小梅と一緒に行動してもらって良いかい?」
穂乃香「私がですか?」
P「ここは人が多いし道も複雑だからね、できたら複数人で行動してほしいんだ」
小梅「綾瀬さんがいてくれると……あ、安心です……」
穂乃香「わかりました。白坂さんと一緒に行くようにします」
P「すまないね。じゃあまた後で集合しようか」
------ 廊下エリア 裏口
愛結奈(はぁ……あんな事で取り乱すなんてどうかしてるわ……)
愛結奈(久々にプロデューサーに怒鳴られたな……)
聖來「こんにちわっ! 久しぶりだねっ!」
愛結奈「…………」
聖來「どうかしたの?」
愛結奈「アナタのそういう性格が羨ましくなっただけよ」
聖來「ん? どういう事?」
愛結奈「独り言よ、気にしなくて良いわ」
聖來「何か含みのある言い方するね……」
愛結奈「で、こんな所で何してるの? ワタシと同じでブラブラしてたのかしら?」
聖來「アタシはちょっと身体を動かそうかなって! ライブまで待ちきれないよっ!」
愛結奈「相変わらず元気ね、本番でバテ無いことを祈るわ」
聖來「レッスンのお陰で以前よりスタミナもついたよ!」
愛結奈「前々からスタミナは結構あったんじゃないの?」
聖來「ううん、アタシはダンス以外はからっきしだったんだよっ!」
愛結奈(とてもそうは見えないわ……)
聖來「それにしてもこの会場は広くて大きな道がいっぱいあるねっ!」
愛結奈「そうね、よくこれだけのスペースを使えたものね」
聖來「わんこと散歩するには最適の道だよね」
愛結奈「ワタシは馬に乗って走りたいわ」
聖來「あぁ……わんこに会いたいな……」
愛結奈「連れてきてないの?」
聖來「わんこも連れて来たかったーっ!」
愛結奈「……アナタのイヌ好きは知ってるけど、そこまで行くと中々のものね」
聖來「あっ、そうだ! 浜川さんも一緒にダンスして行かない?」
愛結奈「ワタシが? 何のために?」
聖來「ふふっ、こういうのって相手がいると燃えるでしょ?」
愛結奈「あまり気が乗らないわね……」
聖來「そう? じゃあ一人でやろうかなっ! 浜川さん達に負けられないからね!」
愛結奈「…………」
聖來「トップに立つのはアタシだよっ!」
愛結奈「……やっぱりやるわ」
聖來「ふふっ、じゃあ早速始めようよっ!」
愛結奈「腕はなまってないわよね? 手加減はしないわよ?」
------ 会場 売店付近
歌鈴「うわぁー、凄い数の出店ですねっ!」
P「お祭りと変わらないからライブステージ以外の場所はこういうのが多いみたいだね」
?「うぅ……」 キョロキョロ
歌鈴「あれっ? あんな所に女の子が一人でいますけど迷子ですかね?」
P「あの子は確か……」
歌鈴「Coolプロの子ですけど助けた方が良いですよねっ! あ、でも接触は禁止されてるんでしたっけ?」
P「いや、もう試合開始が近いから大丈夫だよ。とりあえず声をかけてみようか」
P「君は成宮由愛ちゃんだね、道に迷ったのかい?」
由愛「だ、誰ですか……?」
P「僕はSプロダクションのP、そしてこの子がうちのアイドルの道明寺歌鈴だよ」
歌鈴「えへへっ、初めましてっ!」
由愛「Sプロダクションって言うと……次の……」
P「そうだね、対戦相手になるかな」
由愛「お、お願いします……!」
歌鈴「こちらこそですよっ! 私もいっぱいLIVEを楽しんじゃいます!」
P「君の所のプロデューサーさんは来ていないのかい?」
由愛「うん……CoPさんはフェスの後始末でこれないって……」
歌鈴「そうなんですか、でも偉いですね! 一人だけでここに来るなんて」
由愛「ひとりでも、頑張るの……!」
P(大人しい性格みたいだけど、芯の強さを感じるな……)
P「……それにしても、君はこんな所でどうしたんだい?」
由愛「えっと……出店が楽しそうだなって」
歌鈴「はぅぅ……何かPさんについて来てもらった自分が恥ずかしいですっ!」
P「ははっ、良かったら一緒に回るかい?」
由愛「良いん……ですか」
P「かまわないよ、人が多くて危ないから大人と一緒に回った方が良い」
由愛「うん……じゃあ、お願いします」
歌鈴「こういうのはみんなでワイワイやるのが楽しいですよねっ!」
歌鈴「えへへっ、甘くて美味しいですね!」
由愛「りんご飴……食べるの、初めてです……」
P「へぇー、そうなんだ」
由愛「昔から人がいっぱいいるところ苦手で……お祭り来たことなかったから……」
歌鈴「でも、今日は一人で来てましたよね?」
由愛「うん……一人でもちゃんと頑張れるって、聖來さん達に見せたかったから」
P「……君は何でアイドルになったんだい?」
由愛「な、なんでですか?」
P「ちょっとした興味本位さ、答えたくなければ言わなくても大丈夫だよ」
由愛「えっと……私はアイドルとか……するつもりないのに……マ、ママが勝手に応募して……」
歌鈴「か、勝手に応募されたんですかっ!?」
由愛「うん……最初は嫌だったけど……ずっと私を見てくれた……CoPさんのためにも……頑張りたい」
由愛「それに……アイドルを続けて、絵以外にも……楽しいこと……見つかりました」
P「……なるほどね、ありがとう。君の夢が叶うよう応援してるよ」
由愛「ありがとう……ございます」
歌鈴「私はスカウトされたんですけど、そういう経緯でアイドルになった子もいるんですねぇ……」
P「まぁ、今はオーディションなりスカウトなり色々窓口はあるからね」
P「これで一通り回ったかな」
歌鈴「ふぇぇ……ちょっとお腹が重たいです……」
由愛「えへへ……歌鈴さん、凄く食べてましたから」
歌鈴「そそそんなに食べて無いですよっ!」
P「ライブの時間も近づいてきたし、君もそろそろ戻った方が良い」
由愛「はい……ありがとうございました」
歌鈴「こちらこそ、楽しかったですっ!」
由愛「ステージ、楽しみです……」
P「そうだね、僕達も楽しみにしているよ」
由愛「全力でお願いします……!」
歌鈴「えへへっ、私達は負けませんよっ!」
タッタッタッタッ
歌鈴「何だかステージの上とは全然雰囲気が違いましたね」
P「アイドルといっても普段は普通の女の子だから」
歌鈴「あの子とLIVEバトルをするんですよね……何だか変な感じです……」
P「うん……ステージの上じゃ対戦相手になるのか……」
------ 廊下エリア 休憩所
穂乃香「白坂さん、行きたい所ってここだったんですか?」
小梅「う、うん……ここ何か出そうだから……」
穂乃香「本当に好きなんですね……」
小梅「綾瀬さんは……な、何が好きなんですか……?」
穂乃香「私は趣味も特技もバレエですね」
小梅「そうなん……ですか……う、羨ましい……」
穂乃香「そうですか?」
小梅「うん……真剣にお、お仕事考えてるんだなって……」
穂乃香「真面目とよく言われます……」
小梅「で、で、でも……やっぱり綾瀬さんはす、凄いです……」
穂乃香「ふふっ、褒められるのは素直に嬉しいです。ありがとう」
佐々木千枝「あ、あのっ! もしかしてSプロの人達でしょうか?」
小梅「あっ……」
穂乃香「あなたはCoolプロの……」
千枝「は、はじめまして、佐々木千枝です」
穂乃香「初めまして、綾瀬穂乃香です」
小梅「し、白坂……小梅……」
千枝「よ、よかったぁ〜。怖い人だったらどうしようって、ちょっと泣きそうでした」
千枝「やさしそうな人達で安心ですっ!」
穂乃香(こうやって会うのは初めてだけど、礼儀正しい子なんだな……)
千枝「千枝と……LIVEバトルをしてくれるんですよね……? よ、よろしくお願いします!」
穂乃香「はい、お互い頑張りましょう!」
小梅「よろしく……お、お願いします……」
穂乃香「千枝さんも、休憩中ですか?」
千枝「はいっ、一回目のLIVEが終わって……少しホッとして……」
千枝「小梅さん達もそうなんですか?」
小梅「わ、私達は……ムグッ!」
穂乃香「え、えぇ……そうですよ! 少し休憩です!」
穂乃香「初対面の人を怖がらせちゃ駄目ですよ……」 ヒソヒソ
小梅「ご、ご、ごめんなさい……!」 ヒソヒソ
千枝「どうかしたんですか?」
穂乃香「い、いえっ!? な、何でもないです……」
千枝「あの、Sプロさんにはすっごくセクシーな人がいましたよね?」
穂乃香「愛結奈さんの事ですか?」
千枝「あっ、そうです。千枝もあんな風に大人になりたいです!」
小梅「お、大人……?」
千枝「はいっ! 早くオトナになってCoPさんにふさわしくなりたいな!」
穂乃香「……白坂さんの周りってこんな感じの子が多いんですか?」
小梅「わ、わかんない……ど、どうしてですか……?」
穂乃香「いえ、最近のこの歳頃の子ってこんな積極的なのかなって……」
千枝「綾瀬さんも大人になる秘訣があったら千枝にいっぱい教えてください!」
穂乃香「わ、私ですか!? えっと……千枝さんは今のままでも充分魅力的だと思いますけど……」
千枝「今のままの千枝でも、魅力的……ですか?」
小梅「う、うん……わ、私もそうだとお、思う……」
千枝「あの……ありがとうございます。て、照れちゃいます……」
千枝「あっ、そろそろ千枝は行かないといけないです」
小梅「そう言えば……時間が……」
穂乃香「私達もそろそろ戻りましょうか」
千枝「えっと……LIVEバトルでは宜しくお願いします!」
小梅「こ、こちらこそ……よろしく……」
千枝「CoPさんに応援してもらったから千枝はいっぱいいっぱい頑張れるんです!」
小梅「応援……」
千枝「千枝は全力の全力でLIVEバトルします!! ま、負けませんよっ!」
穂乃香「ふふっ、私達も負けませんよ」
小梅「…………」
千枝「じゃあ、千枝はもう行きますね! 楽しみにしてます!」
------
穂乃香「……白坂さん、あの子に勝てますか?」
小梅「わ、わ、わからない……」
穂乃香「次に戦うのはあの子のチームですよ?」
小梅「で、でも……」
穂乃香(まだ、勝った負けたの勝負事には迷いがあるか……)
------ 廊下エリア 裏口
P「歌鈴、お腹の調子はもう大丈夫かい?」
歌鈴「だ、だからそんなに食べてませんってば!」
P「そ、そっか……まぁもう少しで本番だから身体は本調子にしとかないとね」
歌鈴「次はCoolプロなんですよね?」
P「そうだね、このサバイバルでも屈指の強敵だよ」
歌鈴「き、緊張してましゅ……はぅぅ……」
P「…………」
歌鈴「Pさん?」
ダッ
歌鈴「はわわっ! ま、待って下さいよ!」
聖來「ね、言った通りでしょ? たくさん練習したんだから!」
愛結奈「はぁ……はぁ……」
愛結奈(まさかここまで成長しているなんて……)
聖來「この調子でLIVEバトルも勝たせてもらうからね!」
愛結奈「まだよ……」
聖來「?」
愛結奈「後1回分くらいは時間はあるわ」
聖來「よぉし、やろう! やろう!」
P「そこまでだよ!」
愛結奈「!?」
聖來「わわっと、Pさん!?」
歌鈴「こ、これ、どどどうなってるんですか!?」
P「お楽しみのところ悪いけど、これ以上は許可できないな」
聖來「あー、それなら仕方ないね。続きはLIVEバトルでねっ!」
愛結奈「……良いタイミングで出てきたのね」
P「愛結奈……彼女の言うとおり続きはLIVEバトルでだ」
愛結奈「わかったわよ……」
歌鈴「あぅぅ……もう何が何だかわかりませんよっ!」
愛結奈(どうせもう1回やっても結果は同じだったしね……)
------ そして、2回戦開始前 Sプロダクション ステージ裏
P「さて、いよいよCoolプロとの対決だね」
小梅「うん……がんばってくる……!」
歌鈴「Pさんに恥ずかしいところ見せられませんから。えへへ、私のステージ見ててください!」
愛結奈「さぁ、もう負けないわよ!」
穂乃香「みなさん、頑張ってきて下さい」
小梅「あ、綾瀬さんは……ま、まだ出ないんですか……?」
穂乃香「そうですね……私は補欠みたいな役割ですから」
愛結奈「穂乃香には状況を見てもらう役割もあるし、控えでも心強いわ」
歌鈴「そうですね、Pさんもいないし私達も相手のステージばっかり見てられませんからねっ!」
小梅「な、なるほどです……」
P「そろそろだね、ステージに出る準備を始めてくれ」
P「……小梅」
小梅「は、はい……どうしたんですか……?」
P「この勝負は君に全てがかかっている」
小梅「わ、わ、私……!?」
P「そうだね、チームのリーダーとしてみんなを引っ張っていってくれ」
小梅「そんなこと……で、できません……」
P「なに、難しく考える必要は無いさ」
P「普段からみんなをよく見てる小梅なら、みんなの事をよくわかっているはずだ」
小梅「みんなの事……ですか……?」
P「それを教えてあげれば良い」
小梅「…………」
P「……小梅ならきっとできる」
小梅「Pさんが……き、期待してくれるなら…が、がんばる……」
P「あぁ、僕も観客席から応援しているよ」
P(小梅には僕の持てる全てを教えてきたつもりだ……頼んだよ……)
------ Coolプロダクション ステージ裏
聖來「ふふっ、どうかな? セクシー?」
千枝「はわぁー、聖來さんすごい……」
由愛「わわわ……新しい衣装ですか?」
聖來「へへー、いつまでもファンやCoPさんを飽きさせない存在でいないとねっ!」
聖來「さってと、二人とも準備は良いかな?」
由愛「緊張するけど……が、頑張る……」
千枝「ほんきのほんきですっ!」
聖來「ま、今日はCoPさんいないけど……」
聖來「みんなで頑張って優勝トロフィーお土産にしちゃおっか!」
千枝「CoPさんとの練習思い出しました……。うん、千枝は絶対大丈夫ですっ!」
由愛「ドキドキして……でもワクワクします……」
聖來「よしっ! シビれるLIVEにするよ!」
------ Sプロダクション 観客席
試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :72619
ハートビートピクシー :71029
P「始まったね……」
涼「なぁ、Pサン。勝算はあるの?」
P「実力で言えば五分五分だからね、勝敗を分けるとしたらどう動くかかな」
クラリス「先程と違って緊迫した空気ですわね……」
社長「まぁじっくりと見させてもらいましょ。どこまで通用するかをね」
P(落ち着いていけば負けてないんだ……今はそれを信じるしかない……)
------ Sプロダクション ステージ
試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :82912
ハートビートピクシー :80291
歌鈴「滑り出しは順調みたいですねっ!」
愛結奈(さてっと、さっきの借りを返させてもらおうかしら)
愛結奈「小梅、歌鈴! ダンスでアピールするわよ!」
小梅「えっ……!?」
歌鈴(愛結奈さん、もしかしてさっきのこと……)
愛結奈「二人ともしっかりとついてきなさいよ!」
小梅(そ、そ、そんな……愛結奈さんのダ、ダンスに……)
------ Coolプロダクション ステージ
試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :90281
ハートビートピクシー :87621
聖來「今日はみんな絶好調だね!」
由愛「みんな……喜んでくれるかな……」
千枝「はりきっちゃいます!」
由愛「でも……あの人凄いです……」
聖來「ふふっ、じゃあ私に任せてよっ!」
聖來(でも、あんなの初めてみたかも……創作ダンスかな?)
聖來(……ちょっと拝借させてもらおっかな!)
聖來「いっくよぉーっ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション ステージ
試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :99837
ハートビートピクシー :95039
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
愛結奈「なっ!?」
愛結奈(ワタシのダンスを真似て……)
歌鈴(あ、あの人……一瞬見ただけで覚えて……)
小梅「や、や、やっぱり……歌で……」
愛結奈「水木聖來との対決……もちろんするわよね? LIVEでファンに認められるのは私よ!」
小梅「で、でもこのままじゃ……」
歌鈴(小梅ちゃんの言うとおり……抜かれるのは時間の問題……)
愛結奈「もっとアピールすればいいのよ! ついてこれないくらいにね!」
小梅(ど、ど、どうすれば……いいの……)
------ Coolプロダクション ステージ
試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :107281
ハートビートピクシー :104039
聖來「悪いけど、ステップはカンペキに覚えたよっ!」
由愛「聖來さん……凄い完璧です……!」
千枝「あわわっ……。千枝……まだまだでした……」
聖來「ふふっ、ダンスはばっちり!」
聖來(じゃ、これにオリジナル要素もちょっと足していこうかな!)
聖來「由愛ちゃん、千枝ちゃん! 盛り上げて行こうねっ!」
由愛「が、頑張ります……」
千枝「千枝もせいいっぱいLIVEバトルします!」
聖來「アタシの真骨頂見せてあげる!」
------ Sプロダクション 観客席
試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :115049
ハートビートピクシー :113293
P「…………」
涼「流石、愛結奈サンだな、Coolプロにも見劣りしてないよ!」
クラリス「でも、何だか小梅さん達の様子がおかしいですわ……」
社長「あらあら、これは酷いわねぇ。このままじゃ負けるわよ」
涼「何言ってんだよカマサン。小梅達のアピールが凄いじゃない?」
社長「へ、変なあだ名付けないでちょうだいよ!」
クラリス「P様、どういうことでしょうか?」
P「愛結奈のアピールは確かに凄い、水木聖來に引けをとってはいない」
P「逆に言うと愛結奈しか凄くない。メインの小梅と愛結奈に合わせてる歌鈴は完全においてけぼりだ」
P「それに水木聖來の動きは徐々に愛結奈を上回っていってる」
社長「それに比べてCoolプロはバックメンバーの二人が歌でメインをサポートしてるのよ」
社長「バックとメインの役割分担がハッキリしている分、乱れを感じないわね」
涼「た、確かに小梅達の動きはそんな感じがするな……」
クラリス「何か打開策はあるのでしょうか?」
P(元より1回目は捨てるつもりだ……1回目が終わった時が勝負だ……)
------ Coolプロダクション ステージ裏
試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :119273
ハートビートピクシー :122782
聖來「おっ、やっと追い抜けたね!」
千枝「千枝、がんばりますよ!」
由愛(ファンのみんな……笑顔で……嬉しい)
聖來「ここからは自前のダンスで勝つからね!」
聖來(ふふっ、浜川さんはやっぱり凄いな、アタシについてこれるなんて早々いないからね!)
聖來(でも、アタシも最高にクールなダンスで、みんなを盛り上げちゃうから!)
聖來「アタシは止められないよー!!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション ステージ
試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :124937
ハートビートピクシー :136382
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
愛結奈(ま、またペースを上げてきたの!?)
愛結奈「小梅! もっとダンスでアピールしていくわよっ!」
歌鈴(ま、まだダンスをするんですかっ!?)
歌鈴「わわっ……愛結奈さん! は、早いですよっ!」
小梅「あ、愛結奈さん……」
小梅(い、い、今は……あ、愛結奈さんに合わせてダンスを……)
------ Coolプロダクション ステージ
試合開始9分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :130297
ハートビートピクシー :142012
聖來(アタシ達のパフォーマンスが通用するってとこ、見せつけちゃうよ!)
由愛(えがお……えがお……)
聖來「千枝ちゃん! 勢いを止めずにこのままいくよっ!」
千枝「はいっ!」
千枝(ドキドキするけど……楽しみです)
千枝「千枝の魔法で、今日はみなさんを夢の世界に連れてっちゃいます! いっぱい楽しんでいってください!」
千枝「千枝の魔法で笑顔になぁれっ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ 休憩タイム Sプロダクション ステージ裏
試合開始10分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :139120
ハートビートピクシー :153648
穂乃香(千枝さんの駄目押しでさらに差を広げられた……)
愛結奈「はぁ……はぁ……」
穂乃香「みなさん、お疲れ様です! 今から5分間身体を休めて下さい」
歌鈴「うぅ……こ、このままじゃ……」
小梅(駄目……全然か、敵わない……)
穂乃香(愛結奈さんの動きに二人がついていけなくてちぐはぐになっていますね……)
歌鈴「どどどうしましょう! おされてますよ!?」
愛結奈「どうするも何も、もっとハイペースでアピールしていくしかないわ」
小梅「そ、それだと……つ、つ、ついていけない……」
穂乃香(これ以上ペースを上げても自滅するのが目に見えるのに……)
歌鈴「わ、わかりました……私、頑張りますっ!」
小梅(P、Pさん……ど、どうしたら……良いんですか……)
穂乃香「……愛結奈さん、交代しませんか?」
愛結奈「なに? ワタシのせいで負けてるって言いたいの?」
穂乃香(本当はこんな事言いたくないんですけど、ごめんなさい愛結奈さん……)
穂乃香「嫌われる覚悟でハッキリ言わせてもらいます。その通りです!」
愛結奈「ワタシはまだやれるわ、次はこっちのペースに持ち込んでやるんだからっ!」
穂乃香「それが駄目だと言ってるんです! 一人でライブしてるんじゃないんですよ!?」
歌鈴「ふふ二人とも! や、やめてくださいよぉっ!」
小梅「あっ……」
小梅(綾瀬さんと……愛結奈さん……な、仲良いのにけ、喧嘩して……)
愛結奈「穂乃香……ワタシに指図するなんて偉くなったわね」
穂乃香「今の愛結奈さんは尊敬できませんから」
小梅(い、い、嫌……こ、こ、こんなの……)
ペチン
愛結奈「!?」
穂乃香「えっ?」
小梅「あ、あ、愛結奈さん……だ、だ、駄目っ……!」
歌鈴「こここ小梅ちゃん!?」
愛結奈「小梅……?」
小梅「わ、わ、私……愛結奈さんの事だ、大好きです……」
小梅「い、いつも格好良くて……わ、私の事し、心配してくれて……」
小梅「私、こ、こんな事言うの……い、嫌だけど……」
小梅「今の愛結奈さんは……き、き、嫌いですっ……!!」
穂乃香「白坂さん……」
歌鈴「うぅ……」
愛結奈「…………」
愛結奈(そっか……ワタシ一人のせいで……みんなに迷惑をかけてたのね……)
愛結奈「……ふぅ、まさか小梅に平手打ちを食らう日がくるなんてね」
小梅「ご、ご、ごめんなさい……!」
愛結奈「ありがと、今の一発で目が覚めたわ」
歌鈴「あ、愛結奈さん……お、怒ってませんよね?」
愛結奈「怒ってないわよ。ごめんなさいね、小梅、歌鈴、穂乃香」
小梅「…………」
穂乃香「私の方こそすみません。生意気言ってしまって……」
愛結奈「かまわないわよ。ちょっと熱くなりすぎたわ、ワタシもまだまだね……」
小梅「じゃ、じゃあ……!」
愛結奈「諦めたなんて言わせないわよ? この勝負、3人で勝ちに行くんだから!」
歌鈴「は、はいっ! ここから3人で逆転しちゃいましょう!」
穂乃香「でも、今から逆転となるとやはり相手の勢いを抑えないといけませんね」
愛結奈「……冷静になったら良い方法を思いついたわ」
小梅「い、良い方法……?」
愛結奈「ワタシの考えを聞いてくれる?」
歌鈴「もちろんですっ! 何でも言って下さい!」
小梅「は、はいっ……」
----- 説明中 -----
歌鈴「なるほど……いけるかもしれませんね!」
穂乃香「こっちに司令塔がいないということは相手にも司令塔がいませんから」
穂乃香「その作戦は有効だと思います」
愛結奈「ちょっと小梅の負担が大きいけど大丈夫かしら?」
小梅「う、うん……がんばる……!!」
愛結奈「そ、じゃあワタシ達の実力を見せつけちゃいましょう!」
小梅(Pさん……わ、私…ち、ちゃんとリーダーらしくできたかな……?)
------ Sプロダクション ステージ
2回目試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :145398
ハートビートピクシー :158698
小梅「…………」
小梅(Pさん……わ、私、がんばるから見てて……)
愛結奈「じゃあ作戦通り動いて行くわよっ!」
歌鈴「はいっ、私から行きますねっ!」
愛結奈「歌鈴、緊張して無いかしら?」
歌鈴「だ、大丈夫……。全力でファンのみなさんにお届けします!」
小梅「歌鈴さん……サポートお、お願いします……!」
歌鈴「笑顔が基本ですよね! 任せて!」
歌鈴(私だって、イロイロ成長したハズ……)
歌鈴「もうステージの上ではドジしないっ……!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Coolプロダクション ステージ
2回目試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :153271
ハートビートピクシー :164029
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
千枝「あれっ? さっきと動きが変わってきました!」
聖來「次はあの子がサポートの軸になるってことなのかな?」
由愛「歌鈴さん……綺麗です……」
聖來「だったらこっちは歌かな……由愛ちゃん!」
由愛「う、うん……!」
由愛(私……CoPさんが……誇れるような……仕事をしてみせます!)
由愛「私の歌……聴いてほしい」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション ステージ
2回目試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :160931
ハートビートピクシー :174039
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅(あの子が……う、動いて……)
歌鈴(い、今はまだ……私と小梅ちゃんだけの力でっ!)
小梅「うぅ……」
愛結奈「大丈夫よ、小梅。自信を持ちなさい!」
小梅「愛結奈さん……」
愛結奈(ま、ダンスでやりあうにはちょっと分が悪いわね)
愛結奈(でもワタシってワガママなのよねぇ……)
愛結奈(だから、別の手段でアナタにも勝負にも勝たせてもらうわ!)
小梅(うん……大丈夫……)
小梅(私には……愛結奈さんと歌鈴さんがい、いてくれるから……)
------ Sプロダクション ステージ裏
2回目試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :167462
ハートビートピクシー :178271
穂乃香(ここまではおおよそ作戦通り……)
穂乃香「この調子なら、愛結奈さんの言ってた通りの展開になりそう……」
穂乃香(だったら、この時点で気付けなかったCoolプロの負けはもう決定してる)
穂乃香「白坂さんはあの時の私達には無かった武器を持ってたんだ……」
穂乃香(もし、あの時に白坂さんが本気で私とリハーサルをしていたらどうなっていたんだろう……)
穂乃香「…………」
------ Sプロダクション ステージ
2回目試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :172736
ハートビートピクシー :183726
歌鈴「よしっ、票数は目標まで行きましたよっ!」
小梅「あ、愛結奈さんっ……!」
愛結奈「わかってるわ、小梅! いくわよっ!」
愛結奈(小梅に合わせてバラードだけど……熱いバラードも、いいわよね?)
小梅(あの時……雪の中で歌った歌……)
小梅(Pさん、私……あの時と同じように……精一杯……歌うから……!)
愛結奈(……大人に憧れてるのって佐々木千枝ちゃんって子だったかしら?)
愛結奈「ふふっ、ワタシが本当の大人のオンナの魅力をみんなに伝えて、トリコにしてあげるわ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Coolプロダクション ステージ
2回目試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :182038
ハートビートピクシー :185473
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
聖來(浜川さんが歌のアピール!?)
由愛「わわ……あの人の歌、すごく大きく響いて……」
千枝「バ、バラードをあんなセクシーに歌えるなんて凄いです!」
千枝「でも、ち、千枝、負けませんから!」
聖來(浜川さんが目立っているけど……本当に厄介なのはあの白坂さんって子かな……)
聖來(由愛ちゃんと千枝ちゃんがあの子一人に抑えられてる……)
聖來(こんな子がいるなんて、やっぱりトップアイドルへの道は険しいんだろうね)
聖來(だから……負ける訳にはいかないよねっ!)
聖來「魅せ方教えてあげる!」
------ 観客席
2回目試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :187632
ハートビートピクシー :188723
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
真鍋いつき「やっぱりPさんのチームは凄いですねっ!」
?「ふふっ、こんなの見せられちゃ私達も負けられないよねっ!」
いつき「そうですね、身体、動かしたくなるね!」
?「ねぇ、いつきさん。次に私達があの子達に勝つっていうのも、盛り上がると思わない?」
いつき「盛り上がりですか?」
?「見せ場は必要でしょ?」
いつき「あははっ、そうですね! 私も凄く楽しみですっ!」
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:200000)
Nightmare of pure white :192819
ハートビートピクシー :191029
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
P「よしっ! 抜き返した!」
クラリス「愛結奈さんと小梅さんの歌声が凄く響いてますわ……」
社長「ハートビートピクシーの票数が伸びないのは小梅ちんの影響ね」
社長「小梅ちんの透き通るような歌声は完全に相手の歌を食ってるわ」
涼「その隙に愛結奈サンがアピールし続けてるってわけなんだね!」
P「この勝負はもう決まったね……」
P(小梅、愛結奈、歌鈴……良くやってくれた……)
涼「さっすが小梅達! ヤルじゃん!」
社長(でもまだあなたの才能は全て見せてもらって無いわよ小梅ちん……)
------ Sプロダクション ステージ
『そこまで! 試合終了です!!』
『ただいま、Nightmare of pure whiteが既定の200000票を超えたため』
『この勝負202938 対 198726で、Nightmare of pure whiteの勝利です!』
小梅「か、勝った……?」
愛結奈「何とか巻き返せたわね……」
歌鈴「あ、愛結奈さん、小梅ちゃん! 凄かったです!」
小梅「わ、私は……何も……」
ポンッ
愛結奈「胸を張りなさい、小梅がいなければ勝てなかったわ」
小梅「あっ……」
愛結奈「あなたは立派なリーダーよ」
歌鈴「そうですよっ! 小梅ちゃんのおかげでみんなが団結できたんですからっ!」
愛結奈「ふふっ、歌鈴の頑張りも凄かったわ」
歌鈴「えへへっ! みんなで頑張ったから勝てたんです!」
小梅「うん……」
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
寝るので今日はここまでです
------ Coolプロダクション ステージ
聖來「…………」
千枝「負けちゃいました……。おねえちゃんたちすごいですね……」
由愛「聖來……さん?」
聖來「くっやしーっ! いけると思ったんだけどなぁ……」
由愛「CoPさん……ご褒美くれないかな……」
聖來「ふふっ、それは大丈夫だと思うよっ! あの人はそういう人じゃないから」
千枝「千枝、次はもっとがんばりますからっ……!」
聖來「じゃあ、あっちのステージ裏に行こっか」
由愛「なんでなんですか?」
聖來「へへー、楽しかったからお礼を言いにかな!」
------ Sプロダクション ステージ裏
愛結奈「……で、わざわざこっちまで来たってわけ?」
聖來「うん! 今回は負けちゃったけど、次はそうはいかないからねっ!」
小梅「でも……水木さん達はす、凄かったです……」
由愛「力……出し切ってきました……でも、あの歓声は……私だけの力じゃないです……」
千枝「おねえちゃんたちも凄かったです! 千枝もいっぱい気をつけるとこが見つかったかなって思うんです!」
歌鈴「な、何だかLIVEバトルの後にこんな風に話すのって変な感じですねっ!」
穂乃香「ふふっ、良いと思います。本来はみんなで仲良くしたいですから」
聖來「頑張ってね、後2勝して絶対優勝してよ!」
愛結奈「小梅。ちゃんと返事してやりなさい」
小梅「は、はいっ!」
------
歌鈴「えへへっ! じゃあPさん達の所に戻りましょう!」
穂乃香「そうですね、次の試合の事もありますし」
愛結奈「残り4チームなのよね、いつきは残ってるでしょうね……」
小梅(いつきさん……た、た、戦わないといけないのかな……)
小梅「あっ……!」 フラッ
愛結奈「小梅!」
ガシッ
愛結奈「!?」
歌鈴「わわっ、大丈夫ですか!?」
愛結奈「……LIVEが終わって気が抜けてるかもしれないけど、気をつけなさいよ」
小梅「ご、ごめんなさい……」
穂乃香「…………」
------ Sプロダクション 観客席
穂乃香「みなさん、お疲れ様です。今、戻りました」
涼「へへっ、すげーじゃん! Coolプロに勝っちまうなんて!」
クラリス「皆様、お疲れ様でしたわ」
社長「良くやってくれたわ、Sプロは両チームとも準決勝進出よ!」
小梅「じ、じゃあ……いつきさん達も……」
P「そうだね、いつき達も一足先に勝利している」
愛結奈「ま、このサバイバルのレベルを考えるといつき達なら負ける事はないでしょうしね」
歌鈴「そろそろ、当たってしまうんですかね……」
小梅「…………」
P「……小梅」
小梅「えっ……」
P「良くやってくれた、君の頑張りは本当に素晴らしい物だったよ」
小梅「わ、私だけじゃな、ないです……」
小梅「愛結奈さんや……歌鈴さんがい、いてくれたから……」
P「そうだね、でも二人を動かしたのは紛れもなく小梅の力だ」
小梅「私の……」
P「後2回、ここからも厳しい戦いになると思うけど小梅達ならきっと大丈夫だよ」
小梅「う、うん……あ、あのPさんはお、お、応援……してくれますか……?」
P「もちろんさ」
小梅「えっと……わ、私頑張ります……えへへっ……」
P(そうだ、君はこれからもっと成長できる……)
------ Sプロダクション 仮設控室
『さぁ、このアイドルサバイバルも準決勝となりいよいよ佳境に入ってきました!』
小梅「私が……じ、準決勝……」
歌鈴「ななな何だかこんなとこまで来れるなんて夢みたいですっ!」
P「Coolプロは優勝候補だったけど、僕達も優勝候補だからね」
穂乃香「確かに、今のSプロに敵う相手はほぼいませんでしたからね」
P「…………」
穂乃香「Pさん、どうしたんですか?」
P「いや、何でもないよ……」
P(やっぱり、彼らも勝ち上がってきているか……)
愛結奈「……ワタシはちょっと休ませてもらうわ」
歌鈴「あれっ? 愛結奈さん、寝そべってどうしたんですか?」
愛結奈「……少し、ダンスをしすぎて疲れただけよ」
P「…………」
穂乃香(愛結奈さん……もしかして……)
小梅「Pさん……」
P「どうしたんだい?」
小梅「そろそろ抽選い、行かないと……」
P「あぁ、そうだね。じゃあ僕らは抽選に行ってくるよ」
歌鈴「はいっ! いってらっしゃい!」
------ 大広間エリア マッチング抽選会場
P「うわっ、何だこれ……凄いな……」
小梅「お人形……い、いっぱい……」
P「大雛壇か、こんなものまで用意してたんだね」
小梅「夜になると……動きだすかな……」
P「流石にこの数が動きだすとホラーと言うよりコメディじゃないかな」
小梅「そう……」 シュン
P「にしても雛祭りLIVEか、何だか忘れそうになっていたよ」
小梅「あんまり……関係はな、無いから……」
P「ははっ、イベント事と結び付けるのはこの業界の癖みたいなもんだよ」
小梅「あっ……わかります……」
P「……さて、そろそろ抽選に行ってくるよ」
小梅「…………」
P「…………」
小梅「あ、あのっ……つ、つ、次の相手は……」
P「……これだね」
フレッシュスターズ(Sプロダクション) オーダー表
リーダー:
真鍋いつき
バックメンバー:
若林智香
松山久美子
小梅「い、い、いつきさんの……チーム……!?」
P「ここで同門対決か、また厄介な相手が来たね」
小梅「ど、ど、どうしよう……」
P(一番まずいのは小梅の気持ちか……)
真鍋いつき(22)
http://i.imgur.com/c6KzRWr.jpg
松山久美子(21)
http://i.imgur.com/tHWi8Yu.jpg
若林智香(17)
http://i.imgur.com/xDxPgfx.jpg
いつき「プロデューサー! 小梅ちゃん! お疲れさまです!」
小梅「あっ……い、いつきさん……」
P「お疲れ様、いつき。次は宜しく頼むよ」
いつき「あははっ! 私はもう準備万端ですよ!」
小梅「…………」
いつき「どうしたの、小梅ちゃん?」
小梅「わ、私……い、い、いつきさんとLIVEバトルし、したくないです……」
P「小梅……」
小梅「い、いつきさんには……た、沢山の大切な事お、教えてもらいました……」
小梅「だから……わ、私……こ、こ、こんな事……」
いつき「……そっか、じゃあ私達の勝ちだね!」
小梅「えっ……!?」
いつき「だって小梅ちゃんはやる気が無いんでしょ? でも私は全力で行くから!」
いつき「張り合いが無いってのは残念だけど……」
小梅「ち、ちがっ……!」
P「小梅、止めるんだ。いつきもいきなりすまないね」
いつき「良いんですよ、じゃあ準決勝楽しみにしてますねっ!」
P「あぁ、また後で会おう」
------
P「…………」
小梅「P、Pさん……」
P「小梅、確かにいつきに色んな事を教えてもらったかも知れない」
P「だからこそ、彼女は小梅とのLIVEバトルを本当に楽しみにしているんだよ」
小梅「わ、わ、私と……ですか……」
P「そうだね、全力を出さないという事はいつきに失礼になるんだ」
小梅「そ、そ、そんな……でも……わ、わ、私が勝ったらい、いつきさんは……」
P「……ここで終わりだね」
小梅「わ、わからないです……ど、どうしたらい、良いんですか……?」
P「それは小梅自身が自分で見つけ出すんだ。どうしたら良いのかを」
P(こればかりは口で言ってもどうしようもない……、小梅自身が変わらないと……)
P(時間は……ギリギリ間に合うか……?)
------ Sプロダクション 仮設控室
歌鈴「言ったそばからいつきさん達と当たるなんて……」
穂乃香「真鍋さん、若林さん、松山さん……みんなA、Bグループの人ですね」
愛結奈「いつき以外は会った事ないけどその二人も結構有名よ」
P「選抜メンバーだからね、僕達とは違って優勝を期待されているチームだよ」
小梅「…………」
愛結奈「どうしたの、小梅。浮かない顔してるじゃない?」
小梅「な、なんでも……ないです……」
穂乃香「…………」
歌鈴「えっと、さっきみたいに試合前まで自由時間にしても良いんですか?」
P「……そうだね、自由時間にしよう。僕は行く所があるからみんなはゆっくりしていてよ」
愛結奈「ワタシはここでゆっくりしてるわ」
穂乃香「では少し外の風に当たってきます」
歌鈴「はわわ……こ、小梅ちゃん! 私達も一緒に散歩にでも行きましょう!」
小梅「うん……」
P「時間には遅れないように頼むよ。それと今回の試合前は僕はステージ裏に行けないから」
小梅「えっ……そ、そうなんですか……」
P「うん、少し用事があるからね……電話はかけるけど、後は皆の力で頑張ってほしい」
歌鈴「だだだ大丈夫……かな」
穂乃香「……わかりました」
バタン
P「……愛結奈、足を出してもらえるかい?」
愛結奈「二人きりになった途端にそう言う事言うのやめてくれるかしら?」
P「普段ならこんな事は言わないんだけどね」
愛結奈「……いつから気づいてたの?」
P「伊達に付き合いが長いわけじゃない、片足をかばって歩いているくらいはすぐにわかるさ」
P「穂乃香にもばれてるんじゃないかな……くじいたの?」
愛結奈「さっきのLIVEが終わった後、小梅がこけそうになったのを庇った時ね」
P「……これは、酷いな。次の試合は穂乃香に変わった方が良い」
愛結奈「……プロデューサー、テーピングしてもらえる?」
P「こんな足でまだ出るつもりかい?」
愛結奈「今はまだね、そう思うでしょ……?」
P「……わかったよ、そのかわり最初の1回目のLIVEだけだ。それ以上は許可しない」
P「それが終わったら医務室に引っ張っていくからね」
愛結奈「感謝するわ……」
------ 大広間エリア 休憩所
穂乃香(準決勝、真鍋さん達との試合か……)
穂乃香(でも今の白坂さんじゃ真鍋さんには勝てない……)
穂乃香「どうすれば……」
いつき「綾瀬さん!」
穂乃香「真鍋さん……」
いつき「こんにちわっ! 休憩ですか?」
穂乃香「えぇ、そうですね。ちょっと外の風に当たりに来たんです」
いつき「そうなんですか、私はちょっと身体を動かしたくて走ってました!」
穂乃香「す、凄いですね……ライブ前なのに」
いつき「いっつもこうやって出番までは身体を温めてるんで!」
いつき「そう言えば、もう準決勝なんですね」
穂乃香「はい、残り4チーム。もう大分と減りましたね」
いつき「綾瀬さん達も凄いですよ! Coolプロを破って準決勝に来るなんて!」
穂乃香「ふふっ、これで強豪はSプロのみになりましたね」
いつき「あー……いや、そうじゃないと思いますよ……」
穂乃香「他にどこかいましたか?」
いつき「あれっ? Pさんからは何も聞いて無いんですか?」
穂乃香「はい、いつきさんの所とCoolプロの情報以外は特に……」
いつき「んー、じゃあ私の気のせいだと思います! すみません、今の事は忘れて下さい!」
穂乃香「え……は、はい……」
いつき「そう言えば、綾瀬さんは試合には出ないんですか?」
穂乃香「はい、私は自分の意思で試合に出るように言われてますから」
いつき「自分の意思……何か珍しいですね?」
穂乃香「真鍋さん……」
いつき「はい?」
穂乃香「白坂さんがどう思おうと私は負けるつもりはありませんから」
穂乃香「白坂さんが戦いたくないって言うなら私が全力で相手になります」
いつき「ど、どうしたんですか?」
穂乃香「あっ、いえ……すいません」
いつき「まぁ、何にせよLIVEバトルは楽しみにしてますね!」
いつき「PさんのチームとLIVEできるなんてこんな時くらいしかありませんから!」
穂乃香「そうですね、うちはリハーサルはあまりやりませんから」
いつき「じゃあ、私はもうちょっと身体を温めてきますね!」
穂乃香「どこかに行くんですか?」
いつき「並木道を走ってきます!」
穂乃香「ふふっ、相変わらず元気ですね。また、後で会いましょう」
いつき「あははっ、そうですね。またステージの上で!」
穂乃香(私達以外に他に誰が……)
------ Sプロダクション 仮設控室
バンッ
若林智香「しっつれいしまーっす!!」
愛結奈「…………」
智香「あれっ? 元気が足りなーいっ!」
愛結奈「っていうか、アナタ誰?」
智香「あっ、申し遅れました! チアリーダー若林智香、がんばる人の姿を見るのが大好きですっ!」
愛結奈「そ、そう……アナタがいつきのチームのメンバーなのね……」
智香「えへへっ、そうです! Pさんとは初めてなので挨拶に来ました!」
愛結奈「ワタシは浜川愛結奈、よろしく」
智香「はいっ! 宜しくお願いします!」
智香「でも、浜川さん以外は留守にしてるんですね?」
愛結奈「ま、うちのメンバーはプロデューサーの方針で自由気ままにやってるしいつもこんな感じよ」
智香「せっかくみんなに次のLIVEがんばろうって応援しに来たのに……」
愛結奈「敵をわざわざ応援しに来たの?」
智香「敵じゃ無くてSプロの仲間じゃないですかっ! みんなを応援したいんですっ☆」
愛結奈「ふふっ、面白いわね若林さん」
智香「あっ、智香で良いですよ!」
愛結奈「じゃあアタシの事も愛結奈で良いわ」
智香「えへへっ! じゃあ愛結奈さん、改めて宜しくお願いします!」
愛結奈「智香達は順調に勝ち上がっているみたいね」
智香「いつも頑張ってる人を応援してるアタシですけど、自分で頑張るのもとっても気持ちがいいですねっ☆」
愛結奈(タイプ的にはいつきに似てるわね……)
智香「次の試合の振り付けも完璧です! 鍛えたカラダも魅せちゃうんですからっ☆」
愛結奈(ハンデを背負ったまま勝てる程甘くないってわけか……)
智香「あれっ? どうしたんですか?」
愛結奈「なんでもないわ、それよりその格好でライブに出るの?」
智香「えへへっ! アタシ、チアリーダーですからっ!」
愛結奈「チアリーダーね……」
智香「愛結奈さんもイケイケゴーゴー☆ファイトー! オー!」
愛結奈「あ、ありがとう……」
智香「愛結奈さんも一緒にどうですか?」
愛結奈(くっ……またとんでもないのが出てきたわね……)
------ 大広間エリア LIVE会場付近
松山久美子「…………」
歌鈴「…………」
小梅「…………」
久美子「へぇ、こんな所で会えるなんてね」
小梅「こ、この人……」
歌鈴「ままま松山……久美子さんです!」
久美子「そんな驚かなくても大丈夫だよ」
久美子「白坂小梅ちゃんと道明寺歌鈴ちゃんだったかな?」
久美子「いつきから話は聞いてるよ、次は宜しくね!」
小梅「は、はいっ……が、が、頑張ります……」
歌鈴「よよよろしゅく……」
久美子(二人揃って緊張しいなのかな……)
久美子「私、この日のためにいっぱい特訓してきたの」
小梅「なんか……す、凄いです……」
久美子「あなた達で試させてもらうわね?」
歌鈴「おっ、おてやわらかに……」
久美子「私の見せ場盛り上げてよね」
小梅「…………」
歌鈴「はぅぅ……緊張してい足がプルプル震えちゃってますぅ……で、でもっ!」
小梅(こ、この人も……勝つために……)
小梅「な、なんでなんですか……?」
久美子「?」
小梅「なんで……お、お、同じプロダクションなのに……」
小梅「勝つとか……そ、そ、そんな事を……」
歌鈴「小梅ちゃん?」
久美子「ふふっ、面白い事言うね。勝負に勝ちたくないの?」
小梅「いつきさんや……ま、松山さんとLIVEバトルなんて……」
歌鈴「…………」
久美子「私はもっともっとたくさんの人に見られて綺麗になりたいの!」
久美子「だから誰が相手だろうと手は抜かないよ!」
小梅「そ、そ、そんな……」
歌鈴「私も……負けませんよ!」
小梅「か、歌鈴さん……!?」
久美子「ふふっ、じゃあまたね! 素敵なLIVEにするよっ!」
歌鈴「…………」
小梅「な、なんで……あんな事……」
歌鈴「小梅ちゃん……私のドジばっかりでホントにダメダメですよね」
小梅「そんなことな、ないです……」
歌鈴「でも、こんな私を信じてくれるPさん」
歌鈴「一緒に居てくれる愛結奈さんや小梅ちゃん……」
歌鈴「それにいつきさんに見せてあげたいんです、私はこんなに成長したって!」
小梅「…………」
歌鈴「えへへっ、小梅ちゃん。スマイルですよ! 笑っていれば何とかなります!」
小梅(わ、私は……)
歌鈴「頑張らなきゃ……優勝するために……」
小梅(私は……歌鈴さんみ、みたいに……)
------ そして、準決勝開始前 Sプロダクション いつき側 ステージ裏
いつき「みんな、準備はOKですか?」
智香「どんと来いってカンジですよいつきさん!」
久美子「私も大丈夫! でも準決勝で同門対決なんて何かついてないね……」
いつき「あははっ、でも私は小梅ちゃん達と早くライブしたかったですから!」
久美子「ふふっ、私も誰が来ようと魅せる努力は負けないよ!」
智香「よしよし乗ってきたよーっ!」
いつき「……さってと、そろそろですね!」
久美子「さぁ、LIVEスタートだよっ♪」
智香「温まっていこう☆」
いつき「広いステージだって狭く感じるくらい踊っちゃいましょう!」
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ裏
愛結奈「いよいよね……」
穂乃香「このLIVEバトルに勝てば決勝です。みなさん、頑張って下さい!」
歌鈴「私一人ならきっと不安で仕方がないけど、みんなが一緒ならやりとげられます!」
小梅「うん……」
穂乃香「若林さんと松山さん、そして真鍋さん。Coolプロにも引けを取らない強敵です」
穂乃香「相手のペースに飲まれないように落ち着いて行きましょう」
小梅「いつきさん……」
歌鈴「た、ただ全力でLIVEするのみでしっ……! ふえぇ……もー! 歌鈴ふぁいとっ!」
愛結奈「なにやってるのよ……」
prrrrr……
小梅(Pさんから……電話……)
小梅「も、もしもし……」
P『もしもし小梅』
小梅「P、Pさん……」
P『いよいよ準決勝だね。気持ちの整理はついたかい?』
小梅「う、ううん……まだ……」
P『……そっか』
小梅「Pさん……ど、どうしてもや、やらなきゃいけないんですか?」
P『そうだね、もうここまで来たんだ。後はライブをするだけだ』
小梅「…………」
P『小梅、いつも君に言っている通りにファンやみんなのために歌ってあげてくれ』
小梅「う、うん……がんばってみる……」
P『小梅のステージを期待しているよ』
P『……じゃあ少し穂乃香に代わってくれるかい?』
小梅「は、はい……」
P『穂乃香かい?』
穂乃香「もしもし、どうしたんですか?」
P『穂乃香、このLIVEバトルは2回目から君に出てもらう事になると思う』
穂乃香「愛結奈さんの事ですか?」
P『そうだね、愛結奈は隠しているが小梅を庇った時に足を痛めている』
P『本人はバレないようにしているけど、1回のLIVEバトルが限度だろうね』
穂乃香「Pさん……私は……」
P『……強制はしない。でも、小梅達を助けてあげて欲しい』
穂乃香「……わかりました」
P『すまないね、穂乃香には迷惑をかけているのはわかっているんだけど……』
穂乃香「ふふっ、良いんですよ。私、頑張りますね!」
P『僕も2回目のLIVEバトルから観戦にいけると思う』
P『久々に見れる穂乃香のライブを楽しみにしているよ』
穂乃香「ちゃんと見てて下さいね?」
ピッ
穂乃香「白坂さん、ありがとうございます」
小梅「う、うん……Pさんは何てい、言ってたんですか?」
穂乃香「みんなに頑張ってほしいって言ってましたよ」
愛結奈「プロデューサーらしいわね、もうちょっと気の利いた事が言えないのかしら?」
歌鈴「えへへっ、でもPさんが言ってくれるならがんばれますよっ!」
小梅(私も……か、覚悟…決めないと……)
穂乃香「……そろそろ始まりですね」
歌鈴「ファンの声援がここまで届いて……ド、ドドド、ドキドキしちゃいます!」
愛結奈「さぁ、こうなったら後はやるだけよ!」
小梅「…………」
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
今日はここまで
続きはまた明日にでも書きます
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :76483
フレッシュスターズ :74912
愛結奈「手を抜いている余裕は無いわ、最初から全力で行くわよ」
歌鈴「行きましょう! 小梅ちゃん、愛結奈さん!」
小梅「は、はいっ……」
愛結奈「小梅、頼んだわよ。サポートは任せなさい」
歌鈴「えへへっ! 歌でもダンスでもどっちでも大丈夫ですよ!」
小梅「…………」
小梅(歌えば……い、良いのかな……?)
小梅(私が……歌って…勝ったら……い、いつきさんは……)
小梅(ま、迷っちゃ……駄目…お客さんのために……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :90238
フレッシュスターズ :80182
智香「なんだかワクワクしますね!」
いつき「小梅ちゃんの歌……流石ですねっ!」
いつき(でも、本当の小梅ちゃんはもっと凄いんじゃないかな……?)
久美子「あの子やっぱり凄いね! でも、私も負けてられないからっ!」
いつき「さて、私達も行きましょうか! 智香ちゃん! サポートお願いしますね!」
久美子「私の出番じゃないの? ジラされるのって好きじゃないなぁ!」
智香「えへへっ! まずはお客さんを温めないとっ!」
智香「盛り上がっていくよーっ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
智香「アタシの全力出し切っちゃうから、覚悟してねんっ☆」
------ Sプロダクション 観客席
試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :98573
フレッシュスターズ :93817
涼「よしっ! 小梅達がリードしてるね!」
クラリス「こういう争いはやはり好きになれませんね……」
社長「ふふっ、でもあなたは手を抜く事はしないんじゃないの?」
クラリス「えぇ、やはりそれは失礼になりますから……」
涼「そういやいつきサン達のプロデューサーはどこにいるんだ?」
社長「何言ってるのよ、あのチームを見てるのは私よ」
クラリス「そ、そうだったのですか?」
涼「なんだよ、カマサンだったのかよ。でもさっきからずっとここにいるじゃん」
社長「別に今更指示する事なんて何もないわ。あの子達は好きにやらせた方が良いのよ」
涼「チッ! カマサンにいつきサン達のコンビかよ……」
クラリス「こんな時にP様はどこに行かれたのでしょうか……」
社長(さて……何をするつもりなのかしらね……)
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :102938
フレッシュスターズ : 98726
智香「おぉ〜みんな、なかなかやるねー☆」
久美子「智香でも追いつけないなんて、浜川さんと道明寺さん達の影響?」
いつき「そうですね、あっちもチームワークがバッチリですから!」
久美子「フフッ、こんな相手なら勝つしかないわよねっ!」
いつき「あははっ、やっぱりLIVEは良いですね! 沢山踊れてイイ汗かけます!」
いつき「続けて私も行きますね!」
智香「えへへっ! アタシたちのLIVEで、会場をどっかーんと盛り上げるよ!」
いつき(さて……小梅ちゃん……)
いつき「私についてこれますか!!」
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :110463
フレッシュスターズ :107652
愛結奈(いつきが動きだしたわね……ここからが正念場よ……)
歌鈴(大丈夫よ歌鈴……落ち着いて!)
小梅(い、いつきさん……やっぱり凄い……)
愛結奈「歌鈴、こっちも小梅のサポートを続けて行くわよ!」
歌鈴「は、はいっ! 任せて下さいっ!」
ピキッ
愛結奈「!?」
歌鈴「愛結奈さん!?」
愛結奈「大丈夫よ! ちょっとミスっただけだから!」
愛結奈(せめて、このあと少しだけはもってよね……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅(みんな……私の歌で……喜んでくれる……)
小梅(Pさん……私…とっても…う、嬉しいです……)
小梅(で、で、でも……その事がいつきさんを苦しめて……)
小梅(私が…歌えば……みんなのゆ、夢を……)
小梅「や、や、やっぱり……い、嫌ですっ!」
ダッ!
歌鈴「小梅ちゃん!?」
愛結奈「小梅! どこに行くの!」
------ Sプロダクション 観客席
試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :112918
フレッシュスターズ :115093
クラリス「小梅さんがステージからいなくなって……」
涼「なっ……なにやってんだよ! 小梅!」
社長「やっぱり出ちゃったわね、彼女の悪い癖が……」
クラリス「もしかして、これがカマ様のおっしゃられてた……」
社長「そうよ、あなた達にあって彼女にないもの」
社長「それは勝つための意志よ」
涼「小梅の奴……もしかしていつきサンに遠慮して……」
社長「そうね、彼女は自分のファンの声に答えるより、真鍋達に勝利を譲ったのよ」
社長「アイドルとして未熟が故にね……」
社長「そもそも小梅ちんはアイドルをしたいかどうか、未だに煮え切ってないしね」
クラリス「小梅さんの優しさが仇になったのですか……」
涼「くそっ! 小梅、違うだろ! そうじゃないんだよ!」
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :116059
フレッシュスターズ :123562
いつき「…………」
久美子「あれっ? あの白坂さんって子、いなくなっちゃったけど……」
智香「きっと、一旦引っ込んだだけですよっ!」
いつき「……違いますよ」
いつき「小梅ちゃんは帰ってきません」
久美子「何だか凄い肩すかしをくらっちゃったな……」
いつき「さっ、今のうちに勝負を決めちゃいましょうか!」
智香「よーし、せっかくのLIVEだし、アタシも勝たせて貰わないとねんっ☆」
いつき(こんな形になるなんて……)
いつき(私と一緒に頑張ってレッスンしてきた成果が見たかったな……)
いつき「悪いですけど……全力で行きますよ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :118028
フレッシュスターズ :130917
愛結奈「くっ……最悪だわ……」
歌鈴「こここんなことって……」
愛結奈(足がそろそろ限界だけど……休憩タイムまでは持たせないと)
歌鈴「……愛結奈さん、私に任せてくれませんか?」
愛結奈「歌鈴……?」
歌鈴「小梅ちゃんはいなくて、愛結奈さんは足を怪我してます」
歌鈴「だから……今は私が頑張らないと!」
愛結奈(この子……気づいていたのね……)
歌鈴「大丈夫、歌鈴はアイドルですから!」
愛結奈「歌鈴、頼んだわよ……」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
歌鈴「み、みんなの声聞かせてくださいっ! もっともっと!」
歌鈴「歌鈴、参りますっ!!」
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ裏
ドンッ
小梅「あっ……」
穂乃香「どこへ行くんですか?」
小梅「あ、綾瀬さん……」
穂乃香「まだ、ステージは終わっていませんよ? 歌わないんですか?」
小梅「で、でも……」
穂乃香「ライブ中に逃げ出してくるなんて何を考えてるんですか?」
小梅「私……やっぱりこ、こんな事……」
穂乃香「こんなこと?」
小梅「い、いつきさんだってゆ、ゆ、優勝したいはず……だから」
穂乃香「白坂さん……あなた」
小梅「わ、わ、私が……勝っちゃったら……」
穂乃香「…………」
ガシッ
小梅「!?」 ビクッ
小梅「い、痛い……です」
穂乃香「どこまで……人をバカにしたら気が済むんですか……」
小梅「ば、ば、バカになんて……」
穂乃香「私が歌ったら勝ってしまうから?」
穂乃香「なんでいつきさんたちに勝てる事が前提になってるんですか?」
小梅「ち、ちがっ……」
穂乃香「違いませんよ、白坂さんの今している事はそれと同じ事ですから」
小梅「ち、ちがい……グスッ……ます……ヒック……」
穂乃香「みんなこのステージに立つために必死で練習してきたんです」
穂乃香「それをあなたは全否定したんですから!」
小梅「わ、わ、わかんない!……ヒック…わ、わ、私ど、どうしたら……」
穂乃香「…………」
穂乃香「……してよ」
小梅「えっ……」
穂乃香「歌わないなら返して!! あなたが! 持って行ったもの全部!!」
小梅「ひっ……」 ビクッ
穂乃香「なんであなたなの? どうしてそうやって逃げ出そうとするの!?」
小梅「に、にげ……」
穂乃香「まだ、白坂さんの事を信じてステージに立っている愛結奈さんや歌鈴さんはどうなるの!?」
穂乃香「Pさんや応援してくれている人もいるんだよ?」
穂乃香「みんな……白坂さんのために頑張ってるのにあなたは何をやってるの!?」
小梅「うっ……うっ……うあぁぁぁぁん!!」ボロボロ
小梅「い、嫌……グスッ……も、もう……」
穂乃香「何で……あなたが泣くんですか……」
小梅「……グスッ……」
穂乃香「お願い……お願いだから…歌って下さい」 ボロボロ
小梅「あ、綾瀬さん……な、な、泣いて」
穂乃香「このままじゃ……」
小梅「…………」
穂乃香「私……グスッ……まだPさんに何もしてあげられてないのに……」
小梅「P、Pさんに……」
穂乃香「こんな負け方なんて……納得できないです」
小梅「……グスッ……」
穂乃香「ごめんなさい、少し言いすぎました……」
小梅「そ、そ、そんなこと……」
穂乃香「正直な話……この勝負はもう遅いかもしれません」
小梅「えっ……お、お、遅いって……」
穂乃香「気づいて無いかも知れませんけど……」
穂乃香「愛結奈さんはさっきのライブの後にこけそうになった白坂さんを庇って足を怪我してます」
小梅「わ、わ、私を……!?」
穂乃香「それに歌鈴さんも今は頑張っていますが、一人で前に出続けて……戻ってくる頃には体力は限界でしょう」
小梅「か、歌鈴さん……も……」
穂乃香「もう……あなたと私しか残っていないんです」
小梅「そんな……ぜ、ぜ、全部…わ、私のせい……」
穂乃香「……何とかなったかもしれないのに二人に負担をかけてるのは白坂さんが逃げ出したせいです」
穂乃香「今も票差はどんどん離れて行ってます。多分、2回目から私達が出ても巻き返せません」
小梅「…………」
穂乃香「でも、白坂さんが歌わないなら私一人でも出ますね」
小梅「わ、わ、私……」
穂乃香「一人でも、私は諦めるわけにはいかないですから」
穂乃香「真鍋さんのためにも、私自身のためにも……」
小梅「あ、綾瀬さん……」
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
試合開始9分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :123096
フレッシュスターズ :135738
久美子「あの子が盛り上げてるせいか、やりづらいね……」
智香「これは結構悔しいな〜っ! でも元気ならアタシも負けませんからっ!」
いつき(歌鈴ちゃんのアピールにこっちのペースが乱されてるな……)
いつき「だったら私達も同じ感じで行きましょうか!」
智香「久美子さん、アタシの元気をいっぱいもらって下さいっ!」
久美子「フフッ、やっと私の出番だね!」
久美子「最高の私を見せるから! 手加減はナシでお願いね!」
久美子「さぁ私のLIVEよ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
愛結奈「!?」
愛結奈(あの松山久美子って子……厄介ね……)
歌鈴「はぁ……はぁ……」
愛結奈(歌鈴の体力もそろそろ限界に近いわ……)
歌鈴(苦しい……一人で動き続けるのがこんなに辛いなんて……)
愛結奈「歌鈴! あと少しよ!」
歌鈴「は、はいっ!」
歌鈴(でも……みんなが信じてくれるなら…なんだって、出来ます!)
------ 休憩タイム Sプロダクション ステージ裏
試合開始10分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :126044
フレッシュスターズ :148593
愛結奈「あんなに好き勝手やられるなんて、不覚だわ……」
歌鈴「はぁ……はぁ……」
穂乃香「二人とも、お疲れ様です!」
小梅「あっ……」
愛結奈「…………」
歌鈴「…………」
小梅「あ、愛結奈さん……か、歌鈴さん……」
ポンッ
愛結奈「……小梅。まだワタシ達は負けてないわよ」
歌鈴「えへへ……小梅ちゃん……スマイル…ですよ」
小梅「…………」
小梅(お、怒って……ないの……?)
小梅(わ、わ、私……逃げ出したのに……)
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
今日はここまで
続きはまた近々書きます
小梅(なんでみんな……こんなにが、頑張って……)
穂乃香「愛結奈さん、歌鈴さん交代しましょう。次からは私が出ます」
愛結奈「ワタシは出るわ、こんな状態だけど出ないよりはマシよ」
歌鈴「私も……ま、まだ出れます……」
小梅(みんな……か、身体もボロボロなのに……)
穂乃香「駄目です! 二人ともこれ以上は本当に身体を壊してしまいます!」
小梅(な、なんで……)
愛結奈「穂乃香、アタシはね……小梅を優勝させたいのよ」
小梅「えっ……!?」
穂乃香「白坂さんを……ですか?」
歌鈴「えへへっ……私も…ですよ」
小梅「あ、愛結奈さん……か、歌鈴さん…?」
穂乃香「何で、そこまで……」
愛結奈「簡単な話よ、アタシはこのチームで優勝したい。それだけよ」
愛結奈「ふふっ、これでも結構気に入ってるのよアナタ達の事」
歌鈴「私も……みなさんの事が……大好きだから」
歌鈴「だから……私だけ寝てるわけにはいきません……」
歌鈴「みなさんのためにも……ファンのためにも……」
穂乃香「…………」
小梅(みんな……こ、こ、こんなに思って……)
小梅(それなのに……わ、わ、私……)
小梅「……グスッ……ヒック……」 ボロボロ
歌鈴「小梅ちゃん……」
愛結奈「小梅……まだいつきとLIVEバトルはダメかしら?」
小梅「ど、ど、どうすれば……グスッ……」
愛結奈「小梅、アナタが今までいつきと頑張ってきた事。全部ぶつけなさい!」
歌鈴「小梅ちゃん……いつきさんは悲しそうな顔してました……」
歌鈴「きっと……小梅ちゃんの事……待ってるんですよっ!」
小梅「わ、わ、私……」 ボロボロ
穂乃香「……ともかく、二人は医務室へ行って下さい」
穂乃香「私達は必ず勝ってきます。それでは駄目ですか?」
歌鈴「はいっ! 任せました……よ」
愛結奈「それなら良いわ、頼んだわよ……」
小梅「…………」
小梅「ほ、ほ、穂乃香さん……!」
穂乃香「…………」
小梅「わ、私も…う、歌う……歌わせて下さい……!」
穂乃香「…………」
小梅「…………」
穂乃香「行きましょう……」
小梅「あっ……」
穂乃香「小梅さんと私の二人で、巻き返しましょう!」
小梅「う、うん……!」
?「フンフフーン♪ アタシも混ぜてもらおっかな!」
穂乃香「えっ!?」
愛結奈「ア、アナタ……なんで……」
歌鈴「ふぇっ!? 」
小梅「えっ……あっ……」
宮本フレデリカ「じゃん! 久々登場フレデリカだよ! 」
小梅「ふ、ふ、フレ……デリカ……さん?」
穂乃香「ど、どういうことなんですか……」
フレデリカ「あららっ、久々に見たらみんな疲れた顔してるね? 大丈夫?」
愛結奈「フレデリカ……フランスにいたんじゃないの?」
フレデリカ「んー、最近帰ってきたんだよー」
歌鈴「ふぇっ!? でも、ななな何でここに……」
フレデリカ「あははっ、どっかのおせっかいなプロデューサーさんのせいかな」
愛結奈「なるほどね……急にいなくなるから変だと思ったわ」
フレデリカ「Sプロ所属のままだしメンバー表にはアタシも入ってるからいつでも出れるよ!」
穂乃香「でも、いきなり入って大丈夫なんですか……?」
フレデリカ「そこはアタシがいつでもみんなに合流できるように色々してくれてたからねー」
フレデリカ「レッスン内容送ってくれたり、ライブカメラで見てくれたり。遠隔レッスンってやつ?」
歌鈴「い、いつのまにそんな事を……」
宮本フレデリカ(19)
http://i.imgur.com/LHuZZ49.jpg
小梅「…………」 ダキッ
フレデリカ「おー、小梅ちゃん。また泣いてどうしたの?」
小梅「ふ……フレデリカ……さん」
フレデリカ「……がんばったね、ここからはアタシも一緒だから。あと少しガンバろっ?」
小梅「うん……うん……」
穂乃香「このメンバーなら、いつきさん達に対抗できます……」
愛結奈「ふぅ、これで一安心ね……」
歌鈴「今のみなさんなら、安心して任せられますっ!」
フレデリカ「あー、そうそう。一つ言い忘れてたよ」
小梅「い、言い忘れ……?」
フレデリカ「みんなっ! ただいまっ!!」
歌鈴「愛結奈さん、肩貸しますよっ!」
愛結奈「ありがとう歌鈴。じゃあアタシ達は医務室に行ってるわ」
穂乃香「はい、気をつけて行ってきて下さいね」
フレデリカ「アタシ達がしっかり巻き返してくるねー」
小梅「…………」
愛結奈「小梅、しっかりと歌ってきなさいよ」
歌鈴「えへへっ! ライブ、楽しみにしてますからねっ!」
小梅「……わ、私……ま、ま、まだ勝負とか……したくはないです……」
穂乃香「小梅さん……」
小梅「で、でも……一緒に頑張ってくれたみんなや……お、応援してくれる人のために……」
小梅「い、いっぱい……気持ちを込めてう、歌うから……!」
愛結奈「良い返事だわ、期待してるわよ」
歌鈴「医務室まで聞こえるくらい全力でお願いしますねっ!」
小梅「は、はい……!」
フレデリカ「フフーン♪ じゃあ行こっか!」
穂乃香「知っているとは思いますが、状況はかなり厳しいです」
フレデリカ「だねー、復帰一回目がこんなに逆境だとは思わなかったなぁ」
小梅「が、がんばり……ます……」
穂乃香「でも、みんなが頑張ってきたんです。きっと大丈夫です」
フレデリカ「へぇー、綾瀬さん。何か変わったね?」
穂乃香「わ、私が……ですか?」
フレデリカ「んー、まぁアタシがそう思ってるだけだけど」
フレデリカ「あっ、そうそう。小梅ちゃん、綾瀬さん。プロデューサーから伝言預かってきたよ」
小梅「伝言で、ですか?」
フレデリカ「そっ、いつき達をビックリさせてやれ! だってさ!」
穂乃香「は、はいっ!」
小梅(Pさん……ありがとう……)
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
2回目試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :135241
フレッシュスターズ :156479
久美子「あれ? バックメンバーが変わってきた?」
智香「綾瀬さんかぁー、また凄い人が出てきましたねっ!」
いつき(綾瀬さんにフレデリカさん……)
いつき「歌鈴ちゃんと愛結奈さんも凄いけど、二人ともさっきで消耗してますからね」
智香「みなさんの本気には、アタシの本気で答えますよっ!」
久美子「さぁまだまだ付き合ってもらうんだからっ! 一回程度じゃ私の実力測れないでしょ♪」
いつき「…………」
いつき(お帰りなさい……小梅ちゃん……)
いつき「……さぁ! 見せて下さいね、みんなの全力を!!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :150398
フレッシュスターズ :172930
社長「へぇ……ここで宮本を連れてくるなんてね」
涼「フレデリカ……なんで帰って……」
クラリス「それもありますけど、小梅さんのチームには綾瀬様がいますわ……」
P「何とか間に合ってよかったよ」
涼「Pサン! もしかしてフレデリカを連れてきたのは?」
P「そうだね、日本に帰ってくるのは聞いていたから今日ここに来るように言っておいたんだ」
P「試合に間に合うように大急ぎで着替えさせてきたんだよ」
クラリス「なるほど、それで……でも、愛結奈様と歌鈴様がいなくなったのは……」
P「二人はさっきの小梅のカバーで色々限界だったからね……」
社長「あら、あなたまだ勝負を諦めて無かったのね?」
P「当たり前ですよ、例え社長が相手だろうが僕は全力で小梅達を応援しています」
涼「へへっ、いつきサンには悪いけど。この勝負は分からなくなってきたよ!」
社長(会場のボルテージはMAX状態……勝負が決まるならこの10分になるわね……)
P(後はみんなを信じるしかない……頑張れ、小梅、フレデリカ、穂乃香……)
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
2回目試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :165482
フレッシュスターズ :189756
穂乃香「さぁ、私達も行きましょうか!」
小梅「う、うん……行こう……」
フレデリカ「じゃ、アタシが先にいこっかな!」
小梅「フレデリカさん……お、お願いします……」
穂乃香「最初のサポートは任せます!」
フレデリカ「アタシに任せておけばバッチリだよ♪」
フレデリカ「メロメロにしてあ・げ・るーっ!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
2回目試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :192838
フレッシュスターズ :210293
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
いつき「うーん、盛り上がってますね!」
久美子「ふふっ、負けないからねっ!」
智香「はいはぁいっアタシに任せて♪」
久美子「わかった、智香ちゃんお願いねっ!」
いつき「まだまだペースアップして行きますからサポートお願いしますね!」
智香「えへへっ! ファンのみんな、喜んでくれてるみたい! 次はアタシが喜ばせるよ!」
智香「元気バクハツだよーっ☆」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
2回目試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :218376
フレッシュスターズ :235938
フレデリカ「綾瀬さん! 交代っ! 小梅ちゃんを支えたげてねっ!」
穂乃香「いつも言う機会が無かったんですけど……穂乃香で良いですよ!」
小梅「穂乃香さん……」
穂乃香「ふふっ、いつの間にか小梅さんも穂乃香って呼んでますね」
小梅「ほ、穂乃香さんも……こ、小梅って……」
穂乃香(Pさん……私…Pさんには学校では教えてくれないことをたくさん教わりました)
穂乃香(アイドルとしてはもちろん、1人の人間として……貴方の為に輝きたい!)
穂乃香「小梅さん! フレデリカさん! さぁ、踊りましょう!」
フレデリカ「おっけー、任せてねっ!」
小梅「は、はいっ!」
穂乃香「清々しく、いきます!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
2回目試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :243746
フレッシュスターズ :260958
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
智香「わわっ! 一気に来ましたね!」
久美子「でも悪いけど勝つまでは手を抜かないよ!」
いつき「勢いがかなり上がってますね……」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
いつき「でも、残念ですけどちょっと遅かったかもしれません!」
いつき「さあ、みんな一緒に!」
智香「アタシ達のLIVEでみんなを元気にします! 目を離したらダメですよ☆ 」
久美子「よーし! みんなのために頑張るね!」
いつき「このまま一気に突っ走らせてもらいますよ!!」
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
2回目試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :260291
フレッシュスターズ :275847
フレデリカ「あっちゃー、このままじゃ追いつく前に逃げ切られちゃうね……」
穂乃香「くっ! バックにいたんじゃいつきさん達を抑えられない……」
小梅「…………」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅(やっぱり……し、勝負なんて……き、き、嫌いです……)
小梅(でも…いつきさん……わ、私…いっぱい教えてもらいました……)
小梅(だから……あ、ありがとうの気持ちをこ、込めて……歌うから……)
小梅(私は……もう…迷いません……!)
小梅「みんなに夢、見せてあげる……」
穂乃香「えっ!?」
フレデリカ「小梅ちゃん……」
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:300000)
Nightmare of pure white :293928
フレッシュスターズ :290392
社長「!?」 ガタッ
涼「な……なんだよこれ……」
クラリス「小梅さん達が……逆転してますわ……一体何が……」
社長(それよ小梅ちん……それが見たかったのよ……)
クラリス「なんでしょう、いつき様達も歌っているのがわかるのですが……」
涼「どうしても小梅達のステージに目がいっちまう……」
P「フレデリカと穂乃香に支えられて、小梅がやっと本気になれたんだよ……」
涼「でも、いったいなんでこんなに票数が……」
社長「……サバイバルパワー」
クラリス「サバイバルパワー?」
社長「まれにいるのよ、アイドルサバイバルという舞台で並はずれた才能を発揮する子がね……」
社長「そういう子は普通の何倍も注目を集める事が出来るわ」
クラリス「では、小梅さんがそのサバイバルパワーというものを持っていると……」
P「そうだね、現に今多くの人達が小梅達のステージに目を奪われている」
P「いつき達の全力やフレデリカ達の気持ちに答えたいという思いが小梅を歌わせてるんだよ」
涼「へへっ……やるじゃん、小梅……」
社長(素晴らしい仲間や師に巡り合えたわね……本当におめでとう……小梅ちん)
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
アイサバが終わるまでには完結させたいので
また続きは近いうちに書きます
------ Sプロダクション いつき側 ステージ
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
久美子「あーんくやしぃーっ! 注目が全部あっちに持ってかれてる!」
智香「うわぁー、あの白坂小梅ちゃんってこんなに凄かったんですね!」
いつき「くぅ……これはレッスン不足ですね」
智香「でもでも、アタシ達はまだ負けてませんよっ!」
久美子「とは言っても、票数の勢い的に時間がもう……」
いつき(いつの間にかあんなに堂々と歌えるようになって……)
いつき(私、嬉しいですよ! みんなと一緒にレッスンしてきて本当によかったです!)
いつき「…………」
いつき「おめでとう! みなさんの勝ちです!!」
『そこまで! 試合終了です!!』
------ Sプロダクション 小梅側 ステージ
『ただいま、Nightmare of pure whiteが既定の300000票を超えたため』
『この勝負310283 対 296483で、Nightmare of pure whiteの勝利です!』
小梅「あっ……」
フレデリカ「やったね! アタシもやる時はやるんだよー!」
穂乃香「ふぅ……逆転できましたね……」
小梅「…………」
フレデリカ「……小梅ちゃん、凄かったね。いつの間にあんな風になったの?」
フレデリカ「アタシ久々だからビックリしちゃったな〜」
小梅「わ、私……ふ…フレデリカ……さん」 ダキッ
フレデリカ「おっとっと、どしたの? 急に抱きついたりしてさ」
小梅「私……う、嬉しいです……フレデリカさんにま、また会えて……」
フレデリカ「あははっ、小梅ちゃんが心配で帰ってきちゃった!」
小梅「そ、そんな……ご、ご、ごめんなさい……」
フレデリカ「うそうそ、やっぱりアタシもみんなの事忘れられなかっただけだよ!」
穂乃香「フレデリカさん……」
小梅「うん……ありがとう……お、おかえりなさい」
フレデリカ「うんっ! ただいまっ!」
小梅「穂乃香さんも……ありがとう……」
穂乃香「私は何もしてませんよ、小梅さんはちゃんと歌えたじゃないですか」
小梅「でも……あの時…止めてくれなったら……私、き、きっと……」
フレデリカ「そんな事になってたんだ、ギリギリだったんだね」
穂乃香「今なら、みんながあなたの事を応援する気持ちが少しわかった気がします……」
小梅「…………」
穂乃香「アイドルは楽しいですか?」
小梅「わ、わからないです……夢中だったから……」
穂乃香「小梅さん……」
小梅「は、はい……」
穂乃香「楽しめたら勝ち、ですっ♪」
小梅「う、うんっ!」
小梅「ふ、フレデリカさん……」
フレデリカ「どしたの?」
小梅「私……今からい、いつきさん達に会いに行こうとお、思います……」
小梅「だから……一緒にきてく、くれませんか……?」
フレデリカ「……いいよ、いこっか!」
穂乃香「小梅さん、私も一緒に行っていいですか?」
小梅「穂乃香さんもで、ですか?」
穂乃香「私もいつきさん達にお礼を言いたいんです」
小梅「う、うん……」
------ Sプロダクション いつき側 ステージ裏
智香「みんなのアイドルパワーかなり凄かったかも! またLIVEしたいねっ!」
久美子「完敗だわ……調子悪かったかなー……」
いつき「そうですね、またいっぱいレッスンしてリベンジしましょうっ!」
小梅「…………」
フレデリカ「やっほー」
穂乃香「失礼します」
久美子「ん? 貴方たちどうしてここに……」
フレデリカ「んー、良い勝負だったねって友情を深めにきたかな」
智香「えへへっ! こちらこそいい汗かかせてもらいましたー!」
穂乃香「みなさん、凄かったです。どっちが勝ってもおかしくないくらいに……」
久美子「何言ってるの、あんなに見せつけてくれちゃって」
久美子「せっかくだから、貴方たちがLIVEで輝ける秘訣、私にも教えてほしいなぁ!」
フレデリカ「よく寝る、よく食べる、よく笑う。こんなとこかなー」
智香「それだったらアタシも負けてませんけど!」
久美子「ま、決勝頑張ってね! Sプロが一番だってことを証明してきてよね!」
智香「こうなったらみなさんのことは、最後まで応援してますからねっ!」
フレデリカ「あと一回くらいならこのまま行けるかなー」
穂乃香「フレデリカさん、それはまだ分かりませんよ……」
小梅「い、いつきさん……」
いつき「小梅ちゃん?」
小梅「わ、わ、私……い、いつきさんに教えてもらった事……」
小梅「ぜ、全部出しました……ありがとうってい、言いたくて……」
いつき「…………」
小梅「…………」 ダキッ
いつき「わわっと!」
小梅「私……ちゃんとう、歌えてましたか……?」
いつき「……うん、凄かったよ私なんかよりずっと」
いつき「あははっ! もう小梅ちゃんの先生なんて言えないかな」
小梅「そ、そ、そんなこと……ないです!」
小梅「これからも……い、一緒に頑張って行きたいです……」
いつき「……うん、もちろんだよ」
小梅「フレデリカさん……ほ、穂乃香さん……」
フレデリカ「……良かったね、ちゃんと言いたい事が言えて」
穂乃香「小梅さん、これで良かったんですよ」
小梅「うん……うん……」
久美子「感動のとこ悪いけど、決勝の事も考えた方が良くない?」
穂乃香「あっ……そうですね」
智香「みなさんならきっと大丈夫でしょうけど、決勝もきっと強敵ですよっ!」
小梅「き、強敵……?」
久美子「そ、決勝まで勝ち上がってくるんだから当然だけど……」
フレデリカ「いつきさん達は誰が決勝にくるか知ってるの?」
いつき「Nプロダクションでしょうね……」
フレデリカ「Nプロダクション? 聞いたことないなぁー、小梅ちゃん知ってる?」
小梅「…………」 フルフル
穂乃香「実力主義の厳しいプロダクションです。あまり良い噂は聞きませんけど……」
フレデリカ「そんなに強いとこなのかな?」
いつき「強敵ですよ、決勝まで1人で勝ちあがってきてますから」
小梅「ひ、ひ、1人……!?」
穂乃香「そ、そんな……3人でも勝ちあがるのは難しいのに……」
久美子「もしかして、他の試合見てなかったの?」
フレデリカ「アタシはさっき到着したばっかりだからなぁー」
小梅「み、見てない……です……」
穂乃香「私もです。目先の試合ばかり気にしてました……」
智香「うーん、まだまだ謎が多いんですよあのチームは……」
いつき「大丈夫ですよ。みんななら優勝できます。それにPさんもいますしね」
穂乃香「あっ、そう言えばPさん達の所に行かないと……」
フレデリカ「ほったらかしだと怒られるよね、そろそろ行こっか」
小梅「うん……」
久美子「私達の分までしっかり頑張ってきてね、観客席で応援してるよ!」
智香「みんな! ファイトだよ☆」
いつき「優勝トロフィー待ってますね!」
------ 医務室
歌鈴「あああ愛結奈さん!! やりました! やりましたよっ!」
愛結奈「そ、そんな大きな声で言わなくてもわかってるわよ……」
歌鈴「良かったです……グスッ……本当に……」
愛結奈「正直、負けるかと思ったけど何とかなったわね」
歌鈴「はいっ! やっぱりみなさんは凄いですよっ!」
愛結奈「この勝負は歌鈴、アナタの頑張りも大きいわよ」
愛結奈「あそこで堪えてくれなければ追いつけなかったわ」
歌鈴「そそそそんなっ! 私なんてまだまだですよ!」
愛結奈「…………」
歌鈴「それにしてもフレデリカさんが帰ってくるなんて驚きですねっ!」
愛結奈「そうね、丁度良い所に来てくれたわ」
歌鈴「愛結奈さん……全然驚いてませんよ? もしかして知ってたとか……?」
愛結奈「ふふっ、知らなかったわよ」
愛結奈「……でも、何となくそんな気はしてたわ」
愛結奈「何だかんだでプロデューサーやフレデリカとは付き合い長いしね」
愛結奈「ちゃんとアタシ達が危ないってわかってくれてたのよ」
歌鈴「えへへっ! そうですね!」
愛結奈(後一戦……ワタシ達はそばにいてあげられないけど……)
愛結奈(絶対勝ちなさいよ、小梅、フレデリカ、穂乃香!)
------ Sプロダクション 観客席
涼「みんな! お帰り! やったじゃねぇか!」
フレデリカ「たっだいま! ちょっと危なかったけどね〜」
クラリス「フレデリカさん、お久しぶりです」
フレデリカ「うん、クラリスさん、涼ちゃん、カマちゃん久しぶり〜」
社長「誰がカマちゃんよっ!」
P「おかえり、小梅、フレデリカ、穂乃香。素晴らしいステージだったよ」
小梅「Pさん……私、が、がんばりました……」
穂乃香「Pさん精一杯踊ってきました!」
フレデリカ「ちゃんとアタシのステージ見ててくれた?」
P「あははっ、そうだね。しっかりと目に焼き付けたよ」
社長「……小梅ちん。見えなかったものは見えたかしら?」
小梅「…………」
涼「見えなかったもの? カマサン、なんだそりゃ?」
小梅「わからない……です……」
社長「そっ、でも今のあなたならすぐにわかるようになるわよ」
フレデリカ「プロデューサー、カマちゃんが言ってるのは何の事なの?」
P「いや、僕も知らないよカマ社長と小梅だけの秘密なのかな……」
クラリス「またカマ様の謎かけですか……」
穂乃香「あの……なんでみんな社長の事カマって呼ぶんですか……?」
涼「何言ってんだよ、オカマだからに決まってるじゃん」
穂乃香(良いのかな……)
穂乃香「それよりPさん! 愛結奈さん達は大丈夫なんですか?」
P「うん、二人ともちゃんと医務室で休んでいるよ」
P「愛結奈の足も歌鈴の過労も心配はいらない」
小梅「よ、良かった……」
フレデリカ「あははっ、あの二人は案外丈夫だから大丈夫だよ」
涼「大体次の日にはケロッとしてるしね」
クラリス「そ、そうなんですか……」
社長「ま、そうは言っても後でちゃんと顔見に行ってあげなさいよ」
P(愛結奈、歌鈴、よく頑張ってくれた……必ず勝ってくるよ……)
P「じゃあ僕らは一旦控室に戻ろうか」
------ Sプロダクション 仮設控室
フレデリカ「おー、なかなか立派な控室だね〜」
小梅「Pさん……」
P「ん? どうしたんだい、小梅?」
小梅「Nプロダクションって……ど、どんな人達なんですか……?」
P「…………」
穂乃香「Pさんは何か知ってるんですか?」
P「いや、僕も詳しくは知らないよ」
フレデリカ「プロデューサーも知らないんだ?」
P「うん、でもこのサバイバルを一人で勝ちあがっている事」
P「それにどんな人達かは一回会ってるよ」
穂乃香「そうだったんですか……なんだか気味が悪いですね」
小梅「Pさん……あったことあ、あるんですか……?」
P「……小梅も会っているはずだよ、最初の抽選の時にね」
小梅「…………!?」
P「そろそろ、抽選……というより顔合わせの時間だね。行こうか、小梅」
小梅「う、う、うん……」
フレデリカ「後でアタシにも教えてね〜」
穂乃香「気をつけて行ってきてください」
------ 庭園エリア 抽選会場
小梅「綺麗な……に、庭……」
P「ここが最後の会場か。本当によく手入れされてるね」
小梅「うん……」
P「時間ももう夕方か、なんだか早かったね」
小梅「Pさん……私、け、決勝戦…大丈夫か、かな?」
P「……大丈夫だよ、必ず優勝できるさ」
小梅「が、頑張る……私、ゆ、優勝…したい……」
P「うん、もちろんだ。一緒に頑張ろう」
男の人「へー、言ってくれるね」
女の人「その……こんばんわ」
小梅「…………」
P「…………」
男の人「まさか、あの時のガキンチョが決勝の相手とはね」
小梅「Pさん……こ、こ、この人達は……」
NP「あぁ、自己紹介して無かったっけ。オレはNプロのプロデューサーのNPだよ」
三船美優「私は……三船美優と申します」
P「SプロダクションのPです。そしてこっちが白坂小梅です」
小梅「よ、よ、宜しく……お、お願いします……」
三船美優(26)
http://i.imgur.com/BNb0UBi.jpg
小梅(こ、この人達が……け、決勝の……)
NP「ま、決勝はよろしくたのむわ」
P「こちらこそ……」
美優「小梅ちゃんですね……決勝戦は宜しくお願いします」
小梅「は、は、はいっ……」
NP「オーダー表いる? 変更はしてないけど」
P「こちらも変更は無いので大丈夫ですよ」
小梅「…………」
P「……なんで、三船さん1人なんですか?」
NP「別に、勝てるからだけど」
美優「P、Pさん……そんな言い方……」
NP「本当の事だしな、まぁきにすんなよ」
P(確かに三船美優はメディアへの露出は少ないけど実力は相当なものだ……)
P(それでも小梅達3人に勝てるとは思えない……何か考えているのか……?)
美優「すみません……失礼な言い方をしてしまって……」
P「いえ、大丈夫ですよ」
小梅「…………」
NP「どした? 怖気づいたか?」
小梅「……わ、私……必ず…ゆ、優勝します……!」
小梅「ぜ、ぜ、絶対に……みんなのためにも……!」
NP「いいね、そういう強気なの好きだよ」
美優「…………」
訂正
×美優「P、Pさん……そんな言い方……」
○美優「N、NPさん……そんな言い方……」
NP「一つ言っとくが決勝が1人だと思ってんなら止めといた方が良いぜ」
小梅「えっ……?」
P「やっぱり、何か考えていたんですね……」
NP「誰も最後まで1人で出るとは言って無いだろ、作戦だよさ・く・せ・ん!」
美優「私達も……優勝を目指していますから」
NP「じゃあオレ達は行くわ。また、決勝で会おうぜ」
美優「さようなら……」
P「えぇ、また後で……」
小梅「あ、あ、あのっ……」
美優「なんでしょう……」
小梅「み、三船さんは……なんであ、アイドルサバイバルに……」
美優「……私がこの道を進むの……邪魔はしないで……お願い」
小梅「…………!?」 ビクッ
P(相手も本気か……でも誰なんだ、残りの2人は……)
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
今日はここまで
遅筆で申し訳ないですが、もうちょっとで終わります
また近々続きは書きます
NP「珍しいな、あんなこと言うなんて」
美優「…………」
NP「あの白坂って子となんかあったの?」
美優「いえ……私……一人ではここに立てなかった……NPさんがいたから……」
美優「だから……もう少しだけ、あと少しだけで良いから夢を見ていたいんです……」
美優「あの子……とっても強い眼をして。でも、私も負けたくは無いです……」
NP「んで強気に言ったわけだ」
美優「はい……争いは苦手ですが……」
NP「知ってるよ、まぁ当たっちゃたんもんはしょうがねぇしな」
美優「わかってます」
NP「じゃあさっさとあいつら呼び戻して準備しないとな」
美優「どこへ行ったんでしょうか?」
NP「知らない、好きにしてろって言ったし」
P「あの人、流石に一人で勝ち抜いてきただけはあるね」
小梅「う、う、うん……凄いふ、雰囲気でした……」
P「でも、僕達も決勝戦まで来たんだ。ここで負けるわけにはいかないよ」
小梅「……P、Pさん」
P「どうしたんだい?」
小梅「わ、私……まだ迷ってます」
P「…………」
小梅「アイドルって……何なのか……こうやって争う意味がわ、わからなくて」
P「そっか……」
小梅「でも……わ、わ、私…頑張るから……」
小梅「自分に何ができるかわからないけど、い、いっぱいき、気持ちを込めて歌うから!」
小梅「だから……Pさん……お、お、応援…してくれますか……?」
P「……もちろんさ! 小梅のステージでみんなを驚かせてやってくれ!」
小梅「えへへ……うん……」
小梅「Pさん……」
P「どうしたんだい?」
小梅「ずっと……み、見たかったものがあるんです……」
P「それは社長の言っていたやつかい?」
小梅「うん……ほ、ホラー映画より……楽しい……」
小梅「アイドルにだけ……見える…と、特別な景色……」
P「それが小梅のアイドルを続ける理由か……」
小梅「はい……一度でいいからみ、み、見てみたい……」
P「…………」
小梅「ど、どうしたんですか……?」
P「……良い事を聞けたよ。僕に任せてくれ」
小梅「えっ……は、はいっ……」
------ Sプロダクション 仮設控室
穂乃香「三船……美優さんですか!?」
フレデリカ「へー、そんな人いたんだ」
小梅「凄く……き、綺麗な人でした……」
P「フレデリカが知らないのも当然かな」
P「デビューしたのはフレデリカがフランスに行った後だよ」
フレデリカ「あははっ、それは守備範囲外だよ〜」
小梅「穂乃香さんは……し、知ってるんですか……?」
穂乃香「えぇ、そうですね」
穂乃香「メディアの露出こそほとんど無いものの、業界での知名度は上がっています」
穂乃香「癒しの女神ってキャッチコピーもついてますしね」
フレデリカ「癒しの……女神?」
小梅「な、なんか……凄いです……」
フレデリカ「というより、小梅ちゃんは知らなかったの?」
小梅「は、はい……」
小梅「家ではいつも……え、映画ばっかり見てるから……」
P「小梅は直接会う機会も無かったし仕方ないよ」
穂乃香「所属はNプロなのは知ってましたけど、サバイバルに出てくるなんて……」
P「それと、他に後二人いるみたいだね」
フレデリカ「やっぱり他にもいるんだ」
穂乃香「他にNプロ所属のアイドルなら誰になるんでしょうか」
P「それはわからないね、Nプロの人なら何人か知ってる人はいるけど」
P「今日会ったNPっていうプロデューサーは初めてみたよ」
小梅「私も……は、初めて……」
フレデリカ「フフフーン♪ でもアタシ達が優勝は貰っちゃうし大丈夫だよ」
穂乃香「そうですね、誰が相手でも私達は負けませんから!」
P「とりあえず試合までは休憩時間にしようか」
小梅「Pさん……ま、またどこかにい、行くんですか……?」
P「うん、僕は愛結奈達に会いに行ってくるよ」
フレデリカ「あっ、アタシも行くよ! 一緒に行こっ」
穂乃香「……私は少し気持ちを落ち着かせてきます」
小梅「わ、私は……ど、ど、どうしよう……」
P「小梅達は誰かと一緒に居た方がいいね」
小梅「でも、み、みんな別々だから……」
P「……そうだ、丁度良い相手がいるから呼んでくるよ」
------ 医務室
愛結奈「改めてお帰りなさい、フレデリカ」
歌鈴「お帰りなさいですっ! フレデリカさん!」
フレデリカ「うん、ただいま〜」
P「二人とも、調子は大丈夫かい?」
愛結奈「これくらい問題ないわ、明日になれば治るわよ」
歌鈴「えへへっ! 私も足がガクガクきてますけど大丈夫です!」
フレデリカ「あははっ、やっぱり涼ちゃんの言った通りだね」
愛結奈「涼が何か言ってたの?」
P「二人とも明日になればケロっとしてるからほっといても大丈夫だってさ」
歌鈴「ひひひ酷いです!」
愛結奈「……見事に言い当てられたわね」
フレデリカ「そうそう、ちゃーんと二人にもフランスのお土産買ってきてるよ」
歌鈴「ふぇっ!? 本当ですか、嬉しいですよっ!」
愛結奈「へぇ、珍しく気が利くじゃない」
フレデリカ「今回はちょっと遠出だったからね〜」
フレデリカ「えーっと、凱旋門せんべいにピサの斜塔饅頭っと……」
歌鈴「おせんべいとお饅頭っておもいっきり日本だと思うんですけど……」
愛結奈「それ以前にピサの斜塔はイタリアよ!」
愛結奈「プロデューサーも何か貰ったの?」
P「……アメリカンクラッカーだね」
歌鈴「…………」
フレデリカ「あははっ、プロデューサーってそういうの好きかなって」
P「とりあえず元気そうだし、僕達は行くとするよ」
歌鈴「はいっ! 決勝戦、お願いしますね!」
愛結奈「フレデリカ、プロデューサー。負けたら承知しないんだからね」
フレデリカ「……うん」
P「……フレデリカ?」
歌鈴「ど、どうしたんですかっ!?」
フレデリカ「やっぱりこの空気良いなぁ〜って」
愛結奈「…………」
フレデリカ「アタシ、みんなとまた会えてホントによかった!」
フレデリカ「帰ってきてもちゃんと居場所があったんだなって」
歌鈴「もちろんですよっ! フレデリカさんはずっとEグループの仲間です!」
愛結奈「……バカな事言うわね、アナタの居場所がなくなるわけないじゃない」
フレデリカ「あははっ、でもプロダクションでは最低ランクのチームだけどね〜」
愛結奈「……頑張ってきなさいよ。フレデリカが帰ってきてくれて、アタシ安心してるんだから」
歌鈴「えへへっ! フレデリカさん! 私達の分まで頼みますっ!」
フレデリカ「うんっ! アタシに任せてよっ!」
------ 庭園エリア 屋外
フレデリカ「プロデューサー、ありがとっ!」
P「珍しいね、フレデリカがそんな事言うなんて」
フレデリカ「ちょっとくらいいいじゃーん! むう……せっかく帰ってきたのに!」
P「あははっ、そうだね。どういたしまして」
フレデリカ「いっぱいお返ししてあげるからねっ! これからもプロデュースよろしくーっ!!」
P「うん、こちらこそよろしく」
フレデリカ「にしても広いエリアだね〜」
P「そうだね、このアイドルサバイバルのためだけに用意されたってのも驚きだよ」
フレデリカ「…………」
P「どうしたんだい?」
フレデリカ「ね、あそこにいるのって……」
P「……あれは」
聖來「決めは……うん、この角度っ!」
?「お疲れ様です。はい、ドリンクの差し入れです」
聖來「ありがと! これがあると元気出るよ!」
フレデリカ「やっほー、久しぶりだね〜」
聖來「あれ? Pさんに……フレちゃん! サバイバルに出てたの?」
P「いや、フレデリカは今までフランスに居て、準決勝に戻ってきたんだよ」
聖來「なるほど、それでいなかったんだね」
フレデリカ「聖來さんともLIVEしたかったけどちょっち間にあわなかったなぁ〜」
聖來「ふふっ、凄く楽しかったからまた今度勝負しようね!」
?「あの、水木さん。この方達は?」
聖來「あっ、そっか。知らないよね」
P「知り合いだったのかい?」
?「はい、水木さんとはプロダクションは違いますけど仲良くさせてもらってます」
聖來「この子の作るドリンクすっごく美味しいんだよっ!」
フレデリカ(……誰だろ)
P(なるほど……もう一人は彼女か……)
フレデリカ「アタシは初めて会ったけど……プロデューサーは知ってる子なの?」
P「……栗原ネネちゃんだよね?」
聖來「Pさんも知り合いだったんだ?」
P「いや、こうして会うのは初めてだよ」
栗原ネネ「私の事知ってるんですか?」
P「そうだね、噂程度だけど」
フレデリカ「アタシはSプロダクションの宮本フレデリカ、んでこっちがプロデューサーだよ〜」
ネネ「決勝の相手の方たちですね」
ネネ「今日のLIVEは自信ありますよ! 宜しくお願いします!」
聖來「これは楽しみな対決になりそうだね、二人とも頑張ってよね!」
栗原ネネ(15)
http://i.imgur.com/ZqnuWox.jpg
P「聖來が飲んでいるジュースは彼女が作ったのかい?」
聖來「うん、そうだね。お手製の栄養ドリンクだよ!」
ネネ「運動の後に効果的なハチミツレモンジュースです」
P「それは良いね。うちでも飲ませるようにした方が良かったかな」
フレデリカ「へーっ、アタシはそういうの苦手だから」
P「フレデリカの作ったのはドリンクとは言えないよ……」
聖來「何入れたの?」
フレデリカ「とりあえず、健康そうなものを片っ端から……」
フレデリカ「愛結奈さんも走って逃げる事無いと思うんだけどなぁ〜」
P「もったいないから僕が飲んだんだけど三日程目が冴えて寝れなかったよ」
ネネ「凄い物を作ったんですね……」
フレデリカ「こういうの毎日作ってるの?」
ネネ「はい、みなさんやプロデューサーのためにお弁当なんかも作ってますよ」
聖來「ネネちゃんはそういうのも得意なんだよ!」
ネネ「よくテレビ番組なんかで見て真似してるんです」
P「へー、それ以外にもなにかやってるんだ?」
ネネ「他にも色々と早寝早起きやジョギングしたりなんかしてます」
P「健康思考なんだね、なにかそこまでこだわる理由はあるのかい?」
ネネ「あっ………」
聖來「ストップ! それ以上は聞かないで貰っていいかな?」
フレデリカ「……プロデューサー、止めといた方がよさげだよ」
P「そうだね、失礼な事を聞いてしまったようで申し訳ない」
ネネ「い、いえっ……こちらこそ急に済みません」
ネネ「あっ、そろそろ戻らないと……」
聖來「そうだね、私も由愛ちゃん達の所にいこうかな」
フレデリカ「じゃあ、また決勝の舞台でだね〜」
P「決勝では宜しく頼むよ」
ネネ「はい! 見た人が皆、元気になれるようなステージにしましょうね!」
タッタッタッ
フレデリカ「さっきの顔……何かあったのかな」
P「三船美優もこのサバイバルに対しては凄い気迫を見せていた」
P「彼女も……何かあるんだろうね」
フレデリカ「ん〜、何か釈然としないなぁ〜」
P「分からない事を勘ぐってても仕方ないよ、僕らは僕らでやるだけだ」
フレデリカ「そうだね……」
P(あのNPって人の秘密兵器か……)
ネネ「水木さん、すみません……」
聖來「ううん、かまわないよ」
聖來「でも、Pさん達の事は悪く思わないでね。知らないから聞いちゃっただけだし」
ネネ「そ、それはもちろんです!」
聖來「うん、それじゃあ私も行こうかな。ネネちゃんの事も応援してるね!」
ネネ「頑張ってきます!」
タッタッタッ
ネネ「…………」
prrrrr……
ネネ(あっ、メールだ)
NP『そろそろ出番、帰ってきて』
ネネ「私の出番……」
ネネ(NPさん、私の活躍……あの子はちゃんと見てくれますかね?)
------ 庭園エリア 休憩所
智香「ひゃっほーぅ☆ いよいよ決勝だね! 穂乃香ちゃんを応援しちゃうぞ☆」
穂乃香「…………」
智香「あれっ? 元気ないぞぉ?」
穂乃香「い、いえ……済みません」
智香「えへへっ、穂乃香ちゃんも元気に声を出せば楽しいぞっ☆」
穂乃香「ふふっ、若林さんの元気には勝てませんよ」
智香「あっ、智香で良いよ! こうやって話すのは初めてだけど仲間だもん!」
穂乃香「そうですね、ずっといたのに会わなかったのは何だか変な話ですね」
智香「うーん、グループ分けされちゃったからなぁ」
智香「穂乃香ちゃん達の知り合いならいつきさんやクラリスさんが仲良いかな!」
由愛「あれっ……?」
穂乃香「あなたは……」
由愛「こ…こんばんわ……」
智香「こんばんわ! この子って確かCoolプロの子だよね?」
穂乃香「こんばんわ。えぇ、二回戦でLIVEバトルをした成宮由愛ちゃんですね」
智香「一人でどうしたのかな?」
由愛「こ…ここは人が少なくて…落ちつくんです…」
由愛「それに…ここからだと…よく見えます、ステージ……」
智香「そっか、関係者用の休憩所だから空いてるもんね!」
穂乃香「確かに、最後のステージの近くにありますからね……」
由愛「今日は…お絵かきびより…みなさんもよかったら…いっしょにどうですか……?」
穂乃香「ふふっ、本格的な道具ですね。絵が好きなんですか?」
由愛「うん……水彩画が…好きです……」
由愛「今日は…絵の具を……持ってきたんです……。使い慣れたのが…いいから……」
智香「へぇー、こんな上手く描けるなんて出来上がりが楽しみだねっ!」
由愛「綾瀬さん……」
穂乃香「どうしたんですか?」
由愛「決勝…頑張って下さい……私、応援してます……」
智香「おっ、ここにも応援団がいたんだね!」
穂乃香「どうして私を……」
由愛「綾瀬さん達と…LIVEして……私…とっても楽しかったです……」
由愛「負けちゃったけど……聖來さんや千枝ちゃんも……楽しそうで……」
穂乃香「…………」
由愛「どんなに危なくても……諦めない気持ち……みなさんのステージを見て…思いました」
由愛「私…ひとりじゃないです……綾瀬さん達は…それを……教えてくれました」
智香「し、しっかりした子だなぁ……」
穂乃香「…………」
智香「穂乃香ちゃん?」
由愛「綾瀬さん……?」
穂乃香「二人ともありがとうございます! 私、精一杯やってきますね!」
由愛「……はい…ステージ……楽しみにしてます……」 ニコッ
智香「えへへっ、アタシもだよっ!」
穂乃香(Pさん……私、みんなのためにも優勝します……)
穂乃香(だから、あと少し力を貸して下さい……)
?「やっほー! これは面白そうな人達が集まってるね!」
由愛「あっ……」
穂乃香「あなたは……」
智香「あれ? 誰ですか、この人は?」
?「えーっと……Sプロダクションの綾瀬穂乃香ちゃんだよね。決勝はよろしく!」
?「隣の二人も参加者だよね? 若林智香ちゃんと成宮由愛ちゃんかな?」
由愛「Nプロダクションの…斉藤洋子さんです……」
穂乃香(まさか、こんな所で会うなんて……)
智香「わー、綺麗な人ですね!」
洋子「んー? なになに、私の美肌の秘訣? ん〜やっぱりたくさん運動して、の〜んびり半身浴! コレに限るよね!」
穂乃香「そ、そうですか……」
智香「久美子さんと話がはずみそう……」
由愛「半身浴……」
斉藤洋子(20)
http://i.imgur.com/XTsj5bX.jpg
洋子「まっ、それはともかく楽しいライブにしよう。一緒にいい汗流そうよ!」
智香「アタシは出ないけど……Sプロは負けませんよっ!」
由愛(なんだか……騒がしく…なってきました……)
穂乃香「……一つ良いですか?」
洋子「どうしたの?」
穂乃香「今の言い方からすると決勝戦……出るんですか?」
洋子「あっ……」
由愛「どういうこと…ですか……?」
智香「あれっ? もともとは出ない予定だったの穂乃香ちゃん?」
穂乃香「えぇ、決勝戦の最初のオーダーは三船美優さん1人だけと聞いてます」
穂乃香「つまり、斉藤さんが2回目、3回目のどちらかから出てくるという事になりますね」
洋子「ありゃー……NPさん、ごめんなさい……」
洋子「バレたら仕方ないね! 私も出るから一緒に楽しもうよっ!」
穂乃香「……わかりました」
由愛「綾瀬……さん……?」
穂乃香「もう、Nプロに変な疑問を持つ事はしません」
穂乃香「全力で来るって分かってるなら、全力で迎え撃つだけです」
智香「おー、穂乃香ちゃんが燃えてるね! ファイト!」
prrrr……
智香「あれっ、誰のかな?」
由愛「私…持ってません……」
穂乃香「私も違います」
洋子「私だね……」
洋子「……集合命令、というわけで私は行くね!」
由愛「はい……」
智香「また後で会いましょうね! Sプロは負けませんよっ!」
洋子「決勝で登場なんて、テンション上がっちゃいますね!」
洋子「もう早くLIVEしたくてウズウズしちゃいますよ!」
穂乃香「…………」
智香「すっごく元気な人だったね、アタシもしっかり応援しないとっ!」
由愛「綾瀬さん……どうしたんですか…?」
穂乃香「…………」
穂乃香(斉藤洋子さんに、三船美優さん……)
穂乃香(あと一人は分からないけど、きっと実力のある人なのかな……)
穂乃香(今まで必死で頑張ってきたんだ、ここで負けるわけには……)
穂乃香(負けたら……Pさんが……)
穂乃香「なんでも無いです、なんでも……」
------ 庭園エリア ステージ前
美優「…………」
小梅「あっ……」
久美子「ん? Nプロの三船さんじゃない」
美優「あなた達は……」
久美子「初めまして、私はSプロの松山久美子」
久美子「試合は見させてもらったけど、一人で勝ちあがってくるなんて凄いね」
美優「私は精一杯歌っただけです……」
小梅「み、三船さん……」
美優「小梅ちゃん……さっきは少し感情的になってしまいましたね……ごめんなさい」
小梅「ううん……だ、大丈夫……」
久美子「あれ、小梅ちゃんはもう顔見知りなの?」
小梅「うん……さっき、抽選所で会いました」
久美子「そっか……」
久美子「そういえば三船さんの歌ってる歌。とっても綺麗だったね」
美優「ふふっ、ありがとう……まだちょっとぎこちないですけど……」
久美子「CD出すの? 私あの曲引いてみたいな!」
小梅「久美子さん……楽器で、できるんですか?」
久美子「失礼ね、これでもピアノはちょっとしたもんだよ」
美優「それで、爪を伸ばしてないんですね……」
久美子「…………」
小梅「ど、どうしたんですか?」
久美子「ううん……」
久美子(さっき会ったばっかりなのにそんなとこまで見られてたなんてね……)
美優「小梅ちゃんは……このアイドルサバイバルで優勝したいの?」
小梅「う、うん……」
美優「ふふっ、そうですか……じゃあ、お互い頑張りましょうね」
小梅「み、三船さんは何でNプロダクションに……?」
美優「……心地いいんです……Nプロダクションが……」
久美子「心地いい? 気に入ってるの?」
美優「えぇ、小梅ちゃんや松山さんがSプロに居る理由と同じ理由だと思います……」
美優「好きなんです……みんながいて…あったかくて……」
美優「世間的にはあまり評判はよくないですけど……」
久美子「そう言われたらそうなのかもね……」
美優「小梅ちゃんは……Sプロダクションのみんなは好きかしら?」
小梅「は、は、はい……みんな優しくて、楽しくて……だ、大好きです……」
美優「そう……松山さんはどうですか?」
久美子「ふふっ、プロダクションも色々あるけど私はやっぱりSプロかな」
久美子「その様子だとNプロで色々あったのかな?」
美優「……私は……アイドルになって…新しい私に出会えました……」
美優「ステージに立ったり……他のアイドルの人達と仲良くなったり……」
美優「モノクロだった私の日々が……色づいて……」
美優「だから……この世界を見せてくれたNPさんやみんなのために……私は負けられません」
小梅「…………」
小梅(この人は……み、見つけたんだ……わ、わ、私の見えないもの……)
ポンッ
小梅「久美子さん……?」
久美子「キラキラしてて、とってもキレイだね。三船さん」
美優「…………」
久美子「だけどさ、ここにいる小梅ちゃんも結構凄いよ?」
美優「ふふっ、そうですね……二人とも素晴らしいアイドルなんだなって感じます」
小梅「…………」
久美子「さってと、そろそろ私達も行こうか。小梅ちゃん」
小梅「う、うん……」
美優「また、決勝の舞台で会いましょう……」
小梅「は、は、はいっ……わ、私頑張ります……」
美優「えぇ……お互いに」
タッタッタッ
美優「小梅ちゃんが決勝に……」
美優(あの子の姿……私がまだアイドルを続けるか迷っていたころによく似て……)
美優「そんな相手とLIVEバトルするんだな……」
美優(でも今の私なら出来るって……信じています……)
美優(NPさんも信じて、見守っていて下さいね……)
小梅「く、久美子さん……」
久美子「どうしたの?」
小梅「久美子さんから……見ても…三船さんはす、凄いですか……?」
久美子「そうだね、キレイだし、歌も上手いし……」
久美子「あと何て言ったらいいか、自信に満ち溢れた目をしてるね」
小梅「自信……?」
久美子「うん、アイドルが楽しそうみたいな感じかな……」
久美子「ふふっ、やっぱり生で見ると違うね。あんなキレイな人がいるなんて」
小梅(私は……あ、あの人みたいになれるのかな……)
小梅(アイドルが……楽しくて……みんなのためにが、頑張れて……)
小梅(どうなんだろう……)
------ Sプロダクション 仮設控室
ガチャッ
小梅「今、も、戻りました……」
P「お帰り、小梅」
フレデリカ「小梅ちゃん、お帰り〜」
穂乃香「お帰りなさい」
小梅「Pさん……私、み、三船さんに会いました……」
P「三船さんに?」
小梅「うん……わ、私はあの人とLIVEバトル…するんですね……」
穂乃香「そうですね、私達も全力で行かないといけません」
P「穂乃香……誰かに会ったのかい?」
穂乃香「はい、さっき斉藤洋子さんに会いました」
穂乃香「試合にも出ると言っていたので間違いなく彼女も出てきます」
小梅「さ、斉藤さん……私し、知ってます……」
フレデリカ「へー、偶然だね。アタシ達も栗原ネネちゃんって子に会ったよ」
穂乃香「……これで、誰が出てくるかわかりましたね」
P「そうだね、まぁ余り隠してはいなかっただろうけど……」
小梅「ど、ど、どういう事……なんだろう……」
P「……さて、そろそろ行こうか」
フレデリカ「あれ? まだ試合までは時間あるのにどっかに行くの?」
P「うん、今からNプロの人達と会いに行く」
小梅「顔合わせ……?……な、なんでですか……」
P「さっき連絡があってね。決勝戦の前に顔合わせをしようってさ」
穂乃香「何か企んでいるんでしょうか?」
フレデリカ「ここまできたらそれは無いんじゃ無いかなぁ〜」
P「フレデリカの言うとおり特に意図は無いと思うよ」
P「おそらく、もうチームメンバーもバレたと思って改めて挨拶したいだけだと思う」
小梅(最後の……相手……私は……)
------ 庭園エリア ステージ前
NP「……来たか」
P「うちのメンバーです。決勝戦は宜しくお願いします」
フレデリカ「フフーン♪ 今日はゴキゲンなの♪ 悪いけど全力で行くよ」
ネネ「頑張りましょうね! みなさんを私の歌で元気にしちゃいます!」
穂乃香「これが最後のライブです、精一杯やりましょうね」
洋子「鍛えてきた成果を見せる時ね!」
小梅「み、み、三船さん……わ、私……」
美優「小梅ちゃん……」
美優「一つ……聞いても良いですか?」
小梅「えっ……?」
美優「あなたは……ステージに立つことが楽しいですか?」
小梅「…………」
美優「分かりませんか?」
小梅「わ、分かりません……いつもひ、必死だから……」
ナデナデ
小梅「あっ……」
美優「今はそうかもしれませんけど……きっと、いつか楽しいと思える日が来ますよ……」
小梅「う、うん……ありがとう…ご、ございます……」
美優「頑張りましょうね……私、敵になってしまったけれど…あなたの事を応援しています……」
小梅(また……)
小梅(みんな……私に聞いてくる……)
小梅(アイドルは……楽しいかって……)
NP「これが最後のライブだ、悔いの無いように行こうぜ」
P「お互いベストを尽くしましょう」
NP「……1試合目からアンタのとこ見てたけど食えねぇチームだな」
P「褒め言葉として受け取っておきます……」
NP「ま、奇跡はもう終わりだよ。残念だけどね」
P「まだわかりませんよ」
NP「そうか、それじゃ楽しみにしてるよ」
P「えぇ、そうしていて下さい」
NP「じゃあそろそろ行くか、後はアイドル達に任せるわ」
P「そうですね、こっちも準備を始めます」
フレデリカ「で、プロデューサー。作戦は何かあるの?」
P「アイドルサバイバルは先制有利だからね」
P「相手が一人の時できるだけ差をつけるのが良いんだろうけど……」
穂乃香「でもそれだと相手の罠にハマっている感じがしますね」
小梅「罠…なんですか……?」
P「票数は下がるわけじゃないから、罠とはまた違うんだろうけど……気にはなるね」
フレデリカ「うーん、なんなんだろうね〜」
小梅「で、でも……それならど、どうしたら……」
穂乃香「あまり考えても仕方ないと思います。相手の罠だろうが歌うだけです」
P「そうだね、穂乃香の言うとおりだ僕達は僕達のステージをするだけだよ」
------ Sプロダクション 観客席
『まもなく、アイドルサバイバル 決勝戦を開始します』
社長「いよいよ、クライマックスね……」
涼「小梅、フレデリカ、綾瀬。頼んだよ!」
クラリス「みなに、祝福を……」
涼「最終戦はNプロダクションって小梅達とやり合えるのかな?」
社長「間違いなく接戦になるでしょうね」
クラリス「勝敗は分からないと?」
社長「でしょうね、今までの試合からして怪しい雰囲気しかないわ」
涼「なんだって小梅達はこんなにクジ運が悪いんだよ……」
社長「……でも、誰が来ようと負けないわよ。だって、あの子達はSプロの最強メンバーよ」
クラリス「私もそう信じております……」
涼「へへっ、そうだね……」
クラリス(歌で、人々の幸せが、笑顔が溢れるそんなステージを見せて下さい……)
クラリス(私はここまで来た皆様ならきっとやり遂げることができると信じています)
涼(アンタたちのステージにさっきから痺れっぱなしなんだよ)
涼(だから……このまま行きなよ! 最後まで!!)
------ Sプロダクション 観客席 いつき側
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
久美子「流石に決勝戦ともなると始まる前から凄い声援だね……」
智香「アタシ達も負けないように皆を応援しちゃうぞ☆」
いつき「そうですね、元気よく行きましょう!」
智香「えへへっ、みんなが優勝できると良いなぁ!」
いつき「優勝しますよ、小梅ちゃん達ならきっと!」
久美子「そうだね、私もそう思うよ……」
久美子(Eグループってだけで甘く見てたけどとってもみんなとってもキラキラしてるね……)
久美子(私も貴方たちに負けないように、もっとキレイになっちゃうんだから!)
いつき(きっと、みんなのステージを見て多くの人が心を動かされるはずです!)
いつき(私がそうだったんですから……もっともっとみなさんの歌を聞かせて下さいね!)
------ Coolプロダクション 観客席
由愛「綾瀬さん……頑張って……!」
千枝「千枝なんだか緊張してきました。おねえちゃん達の決勝戦なんですね」
聖來「そうだね、私達に勝ったチームが決勝まできてるんだよ」
千枝「聖來さんのお知り合いなんですよね?」
聖來「うん、SプロもNプロも知り合いだよ」
聖來(私は両方とも知り合いが多いからちょっと複雑な気分かな……)
由愛「どっちを……応援するんですか……?」
聖來「……どっちも! 素敵なステージが見れたらそれで良いから!」
千枝「うーん、千枝迷っちゃいます……」
由愛「私は……Sプロの人達に…頑張ってほしいです……」
聖來(でも、私達に勝ったんだから優勝して欲しいな……)
聖來(頑張ってね、あなたは凄かったんだから小梅ちゃん!)
------ 医務室
『Sプロダクション対Nプロダクション』
『大手プロダクションの対決に期待が高まります』
歌鈴「うぅ……みなさん! 頑張って!」
愛結奈「…………」
歌鈴「愛結奈さん? 応援しないんですか?」
愛結奈「えっ……そ、そうね。もちろんするわよ」
歌鈴「心配……ですか?」
愛結奈「違うわよ……」
愛結奈「あのオドオドしてた小梅がね」
愛結奈「こんなに大きな舞台で立派に歌ってる」
愛結奈「それがちょっと嬉しくなっただけよ」
歌鈴「愛結奈さんは小梅ちゃんと一番長くいましたからね……」
愛結奈「言われてみればそうね……」
歌鈴「えへへっ、でも私も皆さんに出会えてよかったです!」
愛結奈「何言ってるの、これからも一緒よ」
歌鈴「愛結奈さん……はいっ! そうですね!」
歌鈴(本当に凄い舞台……こんな所に来れるなんて私一人じゃ無理でした……)
歌鈴(みなさん、私の仲間は最高だってみんなに見せてあげて下さいねっ!)
愛結奈(この最後の舞台に入れなかった自分が情けないわ……)
愛結奈(あんまりこういう事言わないけど……アナタ達が一番だって信じてるからね!)
------ Nプロダクション ステージ裏
ネネ「こんなに人がいっぱい……準備の時さえワクワクしますね、NPさん!」
NP「決勝戦ってことで人が集まってきたな」
洋子「でも、美優さんの歌で視線を釘付けですねっ!」
美優「皆……喜んでくれたらいいな……」
ネネ「きっと大丈夫ですよ、美優さんのステージなら!」
美優「ふふっ、ありがとう……」
NP「ま、特に難しい作戦じゃないし気楽に行こうぜ」
美優「NPさん……」
NP「ん?」
美優「私……心から笑える…今、幸せです」
NP「そりゃ良かった、初っ端は頼んだぜ」
美優「はい…NPさんも信じて、見守っていて下さいね……」
洋子「うんうん、NPさん、私たちイイカンジですね♪」
ネネ「元気出して行きましょう!」
NP「……よし! 派手に行こうぜ!!」
美優(Sプロのみなさんには……申し訳ないですけど……)
美優(私の歌……このLIVE……あなた達には負けない……)
------ Sプロダクション ステージ裏
P「みんな、準備は大丈夫かな?」
フレデリカ「バッチリだよ! 最後まで盛り上がっていこうね!」
穂乃香「いつでも大丈夫です!」
小梅「…………」 コクッ
P「会場の熱気も凄くなってきたね……」
穂乃香「そうですね、こんなに凄い舞台は初めてです」
小梅「わ、私も……です…」
フレデリカ「あははっ、イベントで決勝に行くなんて初めてだからね」
P「そろそろ、開始時間だ……みんな、最高のステージを頼んだよ!」
穂乃香「Pさん。私が皆の心を熱くします!見ていて!」
フレデリカ「ちゃんと見ててね、今回は冗談無しで行くからね」
P「もちろん、1秒たりとも目は離さないよ」
小梅「…………」
小梅(凄い……数の人……)
小梅(私……ここに来るまでに色々ありました……)
小梅(愛結奈さん、フレデリカさん、穂乃香さん、歌鈴さん、涼さん、クラリスさん……)
小梅(いつきさん、久美子さん、智香さん……みんなとっても素敵な人達……)
小梅(みんなには……大切な事を教えてもらったり…楽しい時間をいっぱい貰って……)
小梅(あの頃…なにも無かった私が…こんな凄い舞台に立っています……)
小梅(歌おう……もう…私は……一人じゃないから……)
P「小梅?」
小梅「Pさん…わ、私……このライブ……精一杯う、歌います……」
P「…………」
小梅「だから…み、見守っていて下さい……Pさんが育てたアイドルは……」
小梅「Pさんはす、凄いプロデューサーだって……し、し、証明するから……」
P「うん、期待してるよ」
小梅「は、はいっ!」
小梅(今の私がみんなにできる事は……これだけだから……)
P「みんな、これが最後の試合だ! 全力で行こう!!」
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
今日はここまで
また、続きは近々書きます
------ Sプロダクション ステージ
試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :75271
snow drop :62930
穂乃香(最初から1万も票差をリードしている……)
フレデリカ(何か企んでるんだろうけど……なんだろうな〜)
小梅(三船さん……私……ま、まだ答えは見つけられてないけど……)
小梅(精一杯……こ、こ、このステージをやり遂げます……)
穂乃香「迷っている暇は無いですね、最初から全力で行きましょう!」
フレデリカ「フフーン♪ 小梅ちゃん、後ろは大船に乗ったつもりで良いよ〜!」
小梅「う、うん……!」
小梅(みんな……み、見てて下さい……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Nプロダクション ステージ
試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :82371
snow drop :68302
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
美優「…………」
美優(あんなにしっかりと……力強く歌って……)
美優(やっぱりあの子は凄いな……凄い才能を持ってる……)
美優(少し……小梅ちゃんとLIVEバトルする自分に戸惑いがあったけど……)
美優(ふふ……目が覚めたみたい……)
美優「それなら私も……精一杯…頑張ります!」
------ Nプロダクション 観客席
試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :90182
snow drop :75372
NP「…………」
洋子「わーお! 美優さん相手に一歩も引かないなんてやりますね!」
NP「最初に会った時はオドオドしてるなとは思ったけど、大分と顔つきが変わってんな」
ネネ「緊張してきちゃった……NPさん、本当に私で大丈夫なんですか?」
NP「俺と一番付き合い長い癖に毎回それ聞くよね」
ネネ「し、しょうがないですよ!」
洋子「大丈夫ですよ、ネネちゃん! 一緒にいい汗かこう!」
NP「ま、そういうわけだからそろそろ準備頼むわ」
洋子「飾らない自分で、LIVEに挑みます! 全力でぶつかっていきますからね!」
ネネ「NPさん……」
NP「どした?」
ネネ「私、こんなLIVEが出来て本当に嬉しいです」
NP「……頑張ってこいよ」
ネネ「きっと、NPさんも笑顔になるようなLIVEにして見せますね!」
NP「あいよ、行ってらっしゃい」
NP(さーて、どう動いてくるか見せてもらうか……)
------ Sプロダクション ステージ
試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :98271
snow drop :82917
小梅「み、三船さん……や、やっぱり凄い……」
穂乃香「一人で歌っているのに全然突き放せない、まさかここまでなんて……」
フレデリカ「だったらこっちが仕掛けていけば突き放せるはずだよっ!」
小梅「わ、わかりました……!」
穂乃香「フレデリカさん、行きましょう!」
フレデリカ「よぉし、小手調べと行こっか〜」
小梅(だ、大丈夫……私には…フレデリカさん達がい、いてくれるから……)
小梅(で、でも……なんで三船さんは…ひ、ひとりなんだろう……?)
小梅(なんで三船さんは…ひとりでも……あんなにた、楽しそうに歌えるんだろう……?)
フレデリカ「フンフンフフーン♪ スカートチラッ♪ なーんて!」
穂乃香「フ、フレデリカさん!!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション 観客席 いつき側
試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :115029
snow drop : 90278
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
智香「えへへっ、勢いは完全に小梅ちゃん達にありますね!!」
いつき「はい、会場もだんだん盛り上がってきましたね!」
久美子「ねぇ、なんだかおかしくない……?」
智香「ど、どういう事ですか久美子さん?」
久美子「三船さんは確かに凄いけど……やっぱり一人で出る意味が分からないよ」
いつき「うーん、あるとしたら……会場のボルテージがMAXになる瞬間を待ってるんですかね……」
久美子「それでも1人で出る意味は特にないと思うけど……」
智香「アタシ、そういう難しい事は良く分かりませんけど……」
智香「Pさんに任せとけば、全部オッケーって気がしますっ♪」
いつき「多分、みなさんもそこは警戒してるはずですよ」
いつき「今は小梅ちゃん達を応援しましょう!」
久美子「…………」
久美子(気をつけてね、みんな……)
------ Nプロダクション ステージ
試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :122617
snow drop : 98293
美優(やはり……あなた達の熱い想いには……負けるわ……)
美優「あんまり離されると……後が苦しくなるかな……」
美優(どうしてだろう……こんな状況なのに凄く落ち着いてる……)
美優(きっと……NPさんが大丈夫って言ってくれるからなんですね……)
美優(だったら……私も…全力で答えますから……)
美優(これ以上は……)
美優「……させません!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Sプロダクション ステージ
試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :130192
snow drop :115019
穂乃香「一気に票数が上がった!?」
フレデリカ「やっぱり普通に歌ってるだけじゃ無かったみたいだね……」
小梅「…………」
小梅(きっと……み、三船さんの影響かな……)
穂乃香「やっぱり手ごわいですね……」
小梅「わ、私が……!」
フレデリカ「うん、小梅ちゃん! 頼んだよ!!」
小梅(うん……大丈夫……ち、ちゃんと歌える……)
小梅(いつきさん達と……LIVEバトルして……わ、私…自信がつきました……)
小梅「聴いて……ください……」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Nプロダクション 観客席
試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :155273
snow drop :124721
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
NP「……やっぱりすげえな、惚れ込むやつが多いのも頷けるわ」
兵藤レナ「NPさんお待たせっ! みんなはもうステージに向かったのかしら?」
NP「おっ、来てくれたか。2人とももう行ってるよ」
レナ「そっ、じゃあ私もゆっくり観戦させてもらおうかな」
NP「呑気だね、まぁ出るわけじゃないからかまわないけど」
レナ「あら? 私がそばにいた方が良いでしょ?」
NP「なんで?」
レナ「NPさんにとっての勝利の女神ってヤツ?」
NP「オレの周りには女神が多くて幸せもんだよ」
レナ「ふふっ、まぁ勝負は最後までわからないから面白いんだけどね」
NP「そういえばあっちの方はもう大丈夫なの?」
レナ「頼まれごとならいつでも準備OKよ」
NP「そっか、じゃあ後は待つだけだな」
レナ「状況を見るに……まだ序盤なのに相手は切り札を使っちゃったのね」
NP「あれは初見だったら俺もビビってたかもな……」
兵藤レナ(27)
http://i.imgur.com/SaPMtfu.jpg
------ Sプロダクション ステージ
試合開始9分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :162918
snow drop :131382
小梅「うん……うん……」
小梅(良かった……ち、ちゃんと歌えてる……)
小梅(みんなのき、期待に……こ、答えれてるかな……?)
フレデリカ「思った以上に何にもないね〜」
穂乃香「……多分2回目のLIVEバトルから一気に来るはずです気を抜かないで行きましょう!」
小梅(えっ……じ、じゃあ……み、三船さんはまだほ、本気じゃないのかな……)
フレデリカ(ま、来るとしたらやっぱりそうだろうね……)
穂乃香(この状況でも三船さんは全然動揺していない……)
穂乃香(あれだけ落ち着いていられるのは勝てる自信があるからなんだろうな)
------ Nプロダクション ステージ
美優(もうすぐ……一回目が終わる……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
美優「…………」
美優(私の歌で……みんなが喜んでくれて……)
美優(やっぱり……アイドルになって良かったな……)
美優(この楽しい気持ち……大切にしたい……)
美優「後少し……頑張ろう」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ 休憩タイム Sプロダクション ステージ裏
試合開始10分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :168917
snow drop :139871
穂乃香「何とか大量リードで一回目は終われましたね」
フレデリカ「次からあの2人が出てくるんだっけ?」
穂乃香「はい、多分そうだと思います」
小梅「だ、大丈夫……かな……」
フレデリカ「あははっ、大丈夫だよ、小梅ちゃん」
穂乃香「私達3人ならこのままリードを守りきっていけます!」
フレデリカ「そだね、アタシもそう思うな」
小梅「う、うん……」
穂乃香「でも、三船さんのあの落ち着いた振る舞いは気になりますね」
フレデリカ「……会場が盛り上がってるから、次から反撃に来るんじゃないかな〜」
小梅「は、反撃……?」
フレデリカ「うん、気を抜かないようにしないとね……」
小梅(フ、フレデリカさんが……こんな真剣な顔をして……や、やっぱり何かあるのかな……)
小梅(三船さん……わ、私、今は負けたくないって……き、気持ちが凄く強いです……)
小梅(でも……それは……)
小梅「…………」
フレデリカ「どしたの、小梅ちゃん?」
小梅「フ、フレデリカさん……アイドルは…た、楽しいですか……?」
フレデリカ「……アイドルか、アタシは楽しいよ?」
小梅「は、はい……」
フレデリカ「みんなの前で歌って踊って、こんな楽しい事は他にないかな〜」
小梅「そ、そうです……か」
フレデリカ「……ねっ、小梅ちゃん」
小梅「は、はい……」
フレデリカ「困った時や辛い時があるだろうけどね……そんな時はちゃんと前を向くんだよ?」
小梅「ま、前を……ですか……?」
フレデリカ「小梅ちゃんはアタシ達に出会った頃からいっぱい成長してるからさ」
フレデリカ「答えはきっと目の前にあるよ」
小梅「こ、答え……」
穂乃香「そうですね、今の小梅さんは気づいてないだけだと思います」
小梅「…………」
穂乃香「でも、私もそれに気づくのには時間がかかりましたから仕方ありませんよ」
小梅「穂乃香さん……」
小梅(今度はちゃんと答えられるのかな……み、三船さんの質問に……)
『まもなくLIVEバトルを再開します』
穂乃香「時間ですね、この勢いを保ったまま行きましょう」
フレデリカ「よしっ、行くとしよっか〜」
小梅「は、はい……」
小梅(Pさん……わ、私…アイドルサバイバルに出れて……本当に良かった……)
小梅(今まで……見れなかったものがい、いっぱい見れるようになったから……)
小梅(だから…後少しだけ…見守っていてく、ください……)
------ 休憩タイム Nプロダクション ステージ裏
洋子「美優さん! 1回目お疲れ様でした!」
美優「あっ……来てくれたんですね」
ネネ「準備バッチリですよ、張り切っていきましょう!」
美優「ごめんなさい……少し…差を広げられすぎてしまいました」
洋子「これくらいまだまだですよ、充分取り返しがつきますから!」
ネネ「……美優さん」
美優「えっ……?」
ネネ「いよいよ本番ですね! 私も全力で弾けます!」
ネネ「ファンの皆さんがみんな元気になっちゃうような、笑顔の溢れるLIVEにしましょうね!」
ネネ「私、このLIVEは絶対成功させたいから!」
美優「ネネちゃん……」
美優(こんな私でも……大勢の素晴らしい人達がそばにいてくれるんだな……)
美優「行きましょう……みんなで優勝するために……」
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :177628
snow drop :150127
クラリス「相手のメンバーが増えましたわ……」
涼「今の投票数の差なら誰が出てきても小梅達には追いつけないね!」
社長「まぁ、あんまり楽観視はできないけど確かに安全圏ではあるわね」
P「このまま最後までいってくれたら良いですね」
P(それにしても、栗原ネネ……斉藤洋子……この二人を選んだ理由はなんなんだろう……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
涼「みなよ、小梅達のステージにファンのボルテージも最高潮だね!」
P(会場の盛り上がり……それを待ってるのはわかるけど……)
P「!?」
P「し、しまった……!!」
クラリス「ど、どうなされたのですか? P様?」
P「みんな、気を抜かないで全力で行くんだ! 一気に追い上げてくるよ!!」
------ Nプロダクション 観客席
NP「こーも想定通りだとなんだかあっけないな」
レナ「あんまり感心しないわね。勝負相手にあんなにヒントを与えるなんて」
NP「遊びでやってるんじゃないってのは主張しとかないといけねーしな」
レナ「もう、それで負けたら単なるダメ男じゃないの?」
NP「その割にはあんまり心配して無いよな」
レナ「アイドルとしての運命、NPさんに掛けてるもの♪」
NP「そりゃどうも、まぁボチボチ頑張るわ」
レナ「まぁ、メンバーがあの子達って時点で大勝負ってのは気づいてるから」
NP「それ、カンってやつ?」
レナ「カンじゃなくて考えてる事くらい大体わかるだけよ」
NP「……じゃ、そろそろ反撃に移させてもらうとするか」
------ Nプロダクション ステージ
2回目試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :191182
snow drop :163120
美優「…………」
洋子「美優さんお待たせしました! この大舞台でダンス出来るんですね! 私、がんばります!」
ネネ「ここからは私達もお手伝いしますね!」
美優「はい……お願いしますね!」
洋子「ボルテージは最高潮です! 逆転しますよー!!」
ネネ「みなさんにも元気分けちゃいます! 一緒に頑張りましょう!」
美優(やっと……ここまで来たんです……今はみんなが居てくれるから……)
美優(小梅ちゃん…この道を……私も行きたいの……私の我侭……聞いてはくれないかしら……?)
美優「……ここからが本当の勝負、です!」
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :204817
snow drop :190189
小梅「えっ……!?」
穂乃香「お、追い上げられてる!?」
フレデリカ「そっか……そういうわけだったんだね……」
小梅「ふ、フレデリカさん……どういう…こと……?」
フレデリカ「…………」
穂乃香「とにかく、今はステージに集中して行きましょう!」
小梅「う、うん……!」
フレデリカ(あっちはアタシ達に無いものをもってるってことか……)
フレデリカ(ごめん、二人とも……)
------ 医務室
2回目試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :220192
snow drop :208716
『snow dropが怒涛の追い上げを見せています!!』
歌鈴「はわわわ、な、なんで追い上げられて!?」
愛結奈「なに……やってるのよ!?」
歌鈴「バックメンバーが追加されただけでこここんなに変わるんですか!?」
愛結奈「あの栗原ネネって子と斉藤洋子って子の二人の影響はかなり大きいわね」
歌鈴「でも……それならこっちには綾瀬さんとフレデリカさんがいますよ?」
愛結奈「……まぁ、二人の実力的には負けてはいないでしょうけどね」
歌鈴「だだだだったら、何で追い上げられて……」
愛結奈「相性の問題よ」
歌鈴「相……性……?」
愛結奈「あっちはバックの二人がメインの力を押し上げてるけど……」
愛結奈「こっちは小梅の力を押し上げれないわ、タイプが違うのよ……」
歌鈴「そ、そんな……じゃあこの勝負は……」
愛結奈「…………」
歌鈴「はぅぅ……み、みなさん負けないでっ!」
愛結奈(そんな事で腑抜けた顔してる場合じゃないわよ、フレデリカ!)
愛結奈(今、小梅を助けられるのはアナタと穂乃香だけなんだからしっかりしなさい!)
------ Nプロダクション ステージ
2回目試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :235094
snow drop :226273
洋子「さぁ、まだまだいきますよっ!」
ネネ「もっと声を聞かせてください!!」
美優「頑張りましょう……もう少しで追い抜けます!」
洋子「動きやすい衣装でよかった♪ 気にせず踊れますね!」
ネネ「よ、洋子さんすっごくセクシーです!」
美優(こういうきわどい衣装って……NPさんの趣味なのかな……)
ネネ「どうしたんですか?」
美優「い、いえっ……」
洋子(日もだんだん落ちてきましたね……)
洋子「一夜限りのビューティーナイト、今華麗に幕開けよ! 魅せられちゃって目が離せないかも。ふふん!!」
洋子「さぁ、私のダンスで熱くなってください!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Coolプロダクション 観客席
千枝「ま、まだです……。おねえちゃんたちはみんなで一緒にがんばってるから、負けません!」
由愛「で、でも……勢いが……」
聖來「…………」
千枝「聖來さん?」
聖來「どうしたの?」
由愛「なんで……いきなりこんなに……」
聖來「会場の熱気もそうだけど……Nプロは凄くまとまってるね……」
聖來(いきなり上がったあっちの勢いに小梅ちゃん達が気持ち負けしてるな……)
聖來(とは言え……あれほどまでなんて私も予想外だったけど……)
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :250281
snow drop :241827
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
フレデリカ「…………」
小梅「こ、こ、このままじゃ……」
穂乃香「くっ! 今の勢いだと一回抜かれると厄介ですね……」
フレデリカ「……みんな、切り替えていこっか!」
穂乃香「フレデリカさん?」
フレデリカ「相手は相手、こっちはこっち、気にしてても仕方ないよ〜」
小梅「…………」
フレデリカ「小梅ちゃん、行こう! アタシも手伝うよっ!」
小梅「は、はいっ!」
フレデリカ(アタシが動いても小梅ちゃんの力にはなれないけど……)
フレデリカ(アタシも負けるわけにはいかないんだよね……)
------ Sプロダクション 観客席
2回目試合開始7分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :265391
snow drop :258734
社長「……まずいわね」
涼「3人チーム……これがNプロの本気だっていうのかよ!?」
クラリス「小梅さん達も頑張っていますが、票差が少しづつ……」
P「…………」
P(ここまでだなんて……)
涼「Pサン、何とかならないのか!」
社長「突っ立ってるだけじゃ状況は変わらなさそうよ?」
P「…………」
クラリス「P様……」
P「涼、クラリス……」
涼「どうしたんだよ、Pサン?」
クラリス「何か、あったのでしょうか?」
P「少し……大変な事を頼むけど聞いてくれるかい?」
クラリス「今のみなさんの力になれるのであれば……なんでも問題ありませんわ」
涼「Pサンが考えてるより、アタシはアンタを頼りにしてるよ」
P「ありがとう……今から急いで準備するよ!」
社長(今、この状況を打破できるのはあなただけよ、頼んだわよ……)
------ Nプロダクション 観客席
2回目試合開始8分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :281527
snow drop :278371
NP「さーて、このままほっときゃ勝てるかな?」
レナ「今の調子ならそうでしょうね」
NP「良かったな、今回も予想が当たって」
レナ「私の勝負勘も鈍ってなかったってコトかしら? それとも貴方の眼が良かったってコトかしら」
レナ「ま、まだまだ勝負はわからないわ」
NP「……だろうな」
レナ「あら? まだ何か心配事があるの?」
NP「このままで終わるとは思えないけどね、レナさんもそう思うだろ?」
レナ「ふふっ、どんなに負けてても女には引けない勝負もあるのよ、NPさん!」
レナ「あの諦めていない目、最後のカードはまで切ってないはずよ……」
NP「…………」
------ Nプロダクション ステージ
2回目試合開始9分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :295918
snow drop :295082
ネネ「やった、やりましたよ! 並びました!!」
美優「えぇ……何とか目標は達成ですね……」
洋子「このまま楽しんで勝つっ! これぞ健康の秘訣かもだねっ!」
ネネ「はい! みなさんに元気になって貰いましょう!」
美優「最後は……ネネちゃん…お願いしますね」
ネネ「任せて下さいっ!」
洋子「よぉーし、私も負けてられないですねっ!」
美優「行きましょう……」
ネネ(私の目標は皆を元気にするアイドルですけど……)
ネネ(今日は衣装に負けないよう乙姫らしくNPさんだって歌や踊りで元気づけちゃいますからね!)
ネネ「さぁ、私とLIVEバトルです!」
------ 休憩タイム Sプロダクション ステージ裏
2回目試合開始10分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :311927
snow drop :320293
穂乃香「最後の最後で追い抜かれるなんて……」
フレデリカ「熱気は少し落ち着いてきたけど……何とか相手を出し抜かないとね……」
小梅「は、はいっ……きっと……大丈夫です……!!」
穂乃香「小梅さん?」
フレデリカ「……珍しく強気だね、こんなしっかりした小梅ちゃん初めてみたなぁ〜」
小梅「…………」
穂乃香(なんだろう、小梅さんの凄く真剣な目……)
小梅「フレデリカさん……なんで…悲しそうな顔……す、するんですか?」
フレデリカ「えっ……」
小梅「……じ、自分が力不足だとかお、お、思って無い…ですよね……?」
フレデリカ「…………」
穂乃香「小梅さん……何を言って……」
小梅「答えて……く、くれませんか……?」
フレデリカ「……ま、今の状況じゃアタシは2人のサポートはできて無いかな」
小梅「フレデリカさん……わ、私…本当に何も無かったんです……」
小梅「言われるままにあ、アイドルになって……でも、何もできなくて……」
穂乃香「そ、そんな事はないですよ!」
フレデリカ「なんでそんな話を……」
小梅「そんな時に……Pさんやみ、みんなに出会えて……凄くう、嬉しくて……」
小梅「……ずっとみ、みんなのその背中だけ……お、追いかけてここまできました……」
小梅「う、羨ましかったんです……私だけにで、できること…が……無かったから……」
穂乃香(確かに……最初の小梅さんはそんな感じだったな……)
小梅「私……ほ、ほんとはあ、あ、諦めてたんです……アイドル…サバイバル……」
フレデリカ「えっ……!?」
穂乃香「…………」
小梅「最初は……Pさんに言われたからが、頑張ろうって……そ、それだけだったから……」
小梅「い、いざ出場すると……水木さんやいつきさん……あ、憧れの人達に……お、お、押しつぶされそうで……」
フレデリカ「…………」
小梅「わ、私のために……応援してくれるひ、人がいっぱいいるって……知らないで………」
フレデリカ「小梅ちゃん……」
小梅「でも…今はもう……大丈夫……フレデリカさん、穂乃香さん、歌鈴さん、愛結奈さんが……」
小梅「ステージでは……私のそばにい、いてくれるから……」
小梅「やっと……気づけたこの気持ちが……今でもわ、私の胸の中にいますから……」
穂乃香(これがあの小梅さんなんて……)
小梅「だから……ふ、フレデリカさんも……一緒に……」
フレデリカ「もちろんだよ……」
小梅「私は……ま、まだアイドルが楽しいか……わ、わからないけど……」
小梅「きっと……ぜ、全力でやれば…わ、わかるかなって……」
穂乃香「ふふっ、そうですね……」
フレデリカ「うん……見つかるよ。きっとね」
小梅「だから……私…あの人に……三船さんにか、か、勝ちたい……!!」
小梅「わ、私の周りにも……Sプロダクションにも…いっぱいいっぱい……い、良い人達がいるんだって……!」
小梅「見せてあげたい……です……」
ポンッ
小梅「あっ……」
フレデリカ「ごめんね……でも、おかげ様で気合い入ったよっ!」
穂乃香「そう思ってるのは小梅さんだけじゃないです、私にもお手伝いさせて下さいね……」
小梅「うん……うん……!」
穂乃香「じゃあ、最後のLIVEバトル開始は小梅さんの掛け声で飛び出しましょうか」
小梅「わ、私の……!?」
フレデリカ「小梅ちゃんがリーダーだからね、しっかりとアタシ達を引っ張って欲しいな〜」
小梅「…………」
フレデリカ「ささっ、パーっと勝利宣言しちゃってね」
穂乃香「最初は心配でしたけど、今なら小梅さんと同じチームで良かったと私は思ってます」
小梅「……うん」
小梅「い、行きましょう!……最後の最後……絶対……勝ちます!!」
穂乃香「もう、これ以上好き勝手はさせませんよ!」
フレデリカ「さっきのお返しをさせてもらうからね〜!」
小梅(これが……最後…私……後悔だけはし、したくない……)
>>269
>>273
訂正
× ------ Sプロダクション 観客席
○ ------ Sプロダクション ステージ
ちょっと用事が出来たので中断します
続きはまた書くので今日中には終わらせる予定です
------ 休憩タイム Nプロダクション ステージ裏
美優「次で…勝負が決まりますね」
ネネ「…………」
洋子「あれ? ネネちゃん、どうしたんですか?」
ネネ「あっ……いえ……」
美優「どうかしたの……?」
ネネ「な、何でもないですよ! ちょっと考え事です!」
洋子「わ、余裕だね! でもプロデューサーは最後気をつけろって言ってたから」
洋子「あんまりボケーっともしてられないかな」
美優(洋子ちゃんの言うとおり……小梅ちゃんの目はまだ諦めてはいなかった……)
美優(ふふっ……おかしいな…私、小梅ちゃんの事ばかり気にして……)
ネネ(NPさん……やっぱり来て……くれなかったのかな……)
洋子(はぁー、楽しいLIVEだったな! やっぱりこの感覚やめられませんよ!)
美優「みんな……これで終わりです……力を…貸して下さいね?」
洋子「私は充電100%ですよ、いつでも全力でいけます!」
ネネ「はい! 行きましょう!!」
美優(NPさん……私きっと今日のこと……一生忘れられません……」
------ Sプロダクション ステージ
3回目試合開始1分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :323019
snow drop :333467
小梅「…………」
フレデリカ「さぁ、今回も奇跡も逆転といきますか〜!」
穂乃香(流れを意識して……!)
小梅(多分……このままいっても……相手がさ、先にボーダーに……)
穂乃香「小梅さん、私達はまだ負けてません!」
フレデリカ「相手の勢いを上回れば良いだけだよっ! 簡単簡単♪」
小梅「…………」 コクッ
小梅(そうだ…計算なんて……し、しなくていい……)
小梅(いっぱいいっぱい……私の全部を出して…う、歌えば……)
小梅「任せて……」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Nプロダクション ステージ
3回目試合開始2分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :334958
snow drop :345938
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
美優(小梅ちゃん達の勢いは……衰えてませんね……)
洋子「やっぱりLIVEはこうでなくちゃ! まだまだこれからですよね!」
ネネ「す、凄いです……こんなに盛り上がって……」
洋子「私はまだまだ踊り足りないです! もっともっと盛り上げましょうよ!」
ネネ「美優さん、後ろは任せて下さいね!」
美優「えぇ……」
美優(ふふっ…あの頃はこんな凄い舞台に立てるなんて思わなかったな……)
美優(私も後悔はしないように……)
美優「……この想い、伝えたいの」
------ Coolプロダクション 観客席
3回目試合開始3分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :350128
snow drop :360938
聖來「お互いの勢いが完璧に並んでるね」
由愛「あのNプロダクションの人…凄いです……」
千枝「あわわっ……とっても綺麗ですね!」
聖來「勝敗を分けるなら小梅ちゃんと三船さんの一騎打ちになるかな」
千枝「3人いるのに一騎打ちなんですか?」
聖來「今はバックの力が同等だから……」
聖來「リーダー同士の意地の張り合いってとこかな」
由愛「が、がんばって……」
千枝「千枝、なんだかドキドキしてきました……」
聖來「ふふっ、こういうのは珍しいから2人ともしっかりと見ておいた方が良いよ」
聖來(今の所は五分五分だから、どちらかが動けば状況も変わるかな……)
------ Sプロダクション ステージ
3回目試合開始4分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :362726
snow drop :371029
フレデリカ(残り後3万……こっちが何か仕掛けないと……)
穂乃香(相手に巻き返されないようにするには、一体どうやって動けば……)
小梅(だ、駄目……何をしてもお、追いつけない……)
小梅「…………」
小梅(Pさん……ご、ご、ごめんなさい……私……)
小梅(いっぱい……期待して……わ、私の事…気にかけてくれたのに……)
小梅(このままじゃ……何もで、できないまま……)
小梅「Pさんは…す、凄い人だって…証明する……や、約束したのに……」
小梅「ぜ、全力で……や、やってるのに……」
『諦めるな!! あと少し頑張るんだっ!!』
小梅「!?」
フレデリカ「!?」
穂乃香「あ、あれは……」
------ Sプロダクション ステージ前
智香「小梅ちゃん! イケイケゴーゴー☆ファイトー! オー!!」
いつき「小梅ちゃん! もっと大きな声で歌いましょう! そうすれば心も動くから!」
久美子「これで最後よ! 最高の小梅ちゃんを見せてよね!」
クラリス「小梅さん! もっと多くの人の心に響く歌を!!」
涼「小梅! 声に魂がこもってないよ! アンタの力はそんなもんじゃないだろっ!?」
歌鈴「小梅ちゃん! いっぱい頑張ってきた小梅ちゃんのLIVEを私に見せて下さいっ!」
愛結奈「諦めたなんて言わせないわよ! 最後まで頑張りなさい! 小梅!!」
P「……はぁ……はぁ……」
P(3人で走りまわって何とかみんなをここまで連れて来れた……)
P(僕にできる事はこれが全部だ……)
P「頑張れ! 小梅! 君ならきっとできる!!」
------ Sプロダクション ステージ
3回目試合開始5分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :370162
snow drop :382635
穂乃香「フレッシュスターズのメンバー……それに愛結奈さんや歌鈴さんまで……」
フレデリカ「みんな……こんなに近くまで来てくれたんだっ!」
小梅(プ、プロダクションのみんなが……お、応援に……)
フレデリカ「フフーン♪ さっすがプロデューサー!」
フレデリカ「こんなに言われたんじゃ負けるわけにはいかないよ〜!」
穂乃香(Pさんがみんなを連れて来てくれたんですね……)
穂乃香(ありがとう……私、まだ終わって無いのに諦めかけてました……)
穂乃香「絶対、期待に答えて見せますから!!」
小梅「Pさん……」
『小梅! 前を向いてしっかりと見るんだ! 君が見たかったものが見えるから!!』
小梅「ま、前を……?」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅「あっ……」
小梅(ずっと……ずっとずっとずっと……前を見て無かったのかな……)
小梅(なんで…こんな簡単な事に……気付かなかったんだろう……)
小梅(いつも……逃げ出してしまって……そ、その度にPさんがお、教えてくれたこと……)
小梅(ちゃんと前を向けば……お客さんがこ、こんなにも私の事み、み、見てくれる……)
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
小梅「……グスッ……」 ボロボロ
小梅(Pさん……遅くなってごめんなさい……わ、私…やっと見つけました……)
小梅(ホラー映画より……楽しい事……ステージに立った時にだけ……見れる…と、特別な…景色……)
小梅(私にも……み、見えました……)
小梅「フレデリカさん……」
フレデリカ「うん!」
小梅「穂乃香さん……」
穂乃香「わかってます!」
小梅「私に……力を貸して下さい……!!」
小梅(私が困った時は……いつも…助けてくれる……)
『頑張れ……小梅』
小梅(本当に……ありがとう……)
小梅(Pさんが……あの日……くれた言葉が…今でもこの胸に……確かに届いてるから……!!)
小梅「今なら……自信を持って言えます……」
小梅「三船さん……私…アイドル……とっても…楽しいです…!!」
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
------ Nプロダクション ステージ
3回目試合開始6分経過 ファン投票数(ボーダー:400000)
Nightmare of pure white :392039
snow drop :393276
ワー! ワー! ワー! ワー! ワー!
美優「!?」
洋子「なっ!? ま、また仕掛けてきたの!?」
ネネ「あっちの勢いが凄くあがって……!」
美優「ここまで来たのに……あなた達に抜かれるわけには……いかない……!」
洋子「美優さん!?」
ネネ「洋子さん! 私達も美優さんのサポートを!!」
洋子「う、うん!」
美優(これが本当の小梅ちゃんなんですね……)
美優「でも……私も負けない!!」
------ Sプロダクション ステージ
小梅(バックの2人が……前に出てきて……)
フレデリカ「外野は……!」
穂乃香「黙っていてください!」
小梅「ふ、フレデリカさん……ほ、穂乃香さん……!?」
穂乃香「私達もちゃんといるんですよ? 少しは頼って下さい!」
フレデリカ「後ろは任せて、小梅ちゃんは三船さんだけに集中してよっ!」
小梅「うん……」
小梅(Pさん……私…今……とっても…幸せです……)
小梅「だから……その想いをこめてう、歌うから!!」
------ Nプロダクション ステージ
洋子(票数の上がり方はほぼ同じ……プロデューサーの話と違うような……)
ネネ「このままじゃ、負けてしまいます……」
美優(あの小梅ちゃんの勢いは……今の私を超えている……)
美優(……そんな…私…負けてるの……)
『お待たせっ! こっちも応援団を連れてきたぞ!!』
ネネ「えっ……あっ……」
ネネ「…………」
ネネ(NPさん……ありがとう…最高のお客さんです……)
洋子「あの子は……」
美優「ネネちゃん……?」
ネネ「美優さん、洋子さん! 私、絶対に負けられない理由ができちゃいました!!」
美優「それは……どういう……?」
ネネ「後で説明します! だから今は美優さんも笑ってください!」
美優「……ふふっ、わかりました……」
洋子「よしっ、私達の元気を見せてあげないとね!」
ネネ「しっかり見てて! お姉ちゃんは最後の最後まで元気いっぱいに頑張るからね!!」
------ Sプロダクション ステージ
『そこまで! 試合終了!!』
小梅「はぁ……はぁ……」
フレデリカ「終わったみたいだね……」
穂乃香「ひ、票数はどうなったんですか!?」
パッ!
Nightmare of pure white :419283
snow drop :418271
小梅「あっ……」
フレデリカ「よしっ! ヒヤヒヤしたけど巻き返せたね!!」
穂乃香「ふぅ……」
穂乃香(Pさん……見ててくれましたか? 私、あなたを助ける事ができました……)
------ Nプロダクション ステージ
美優「あっ……」
洋子「ぎ、逆転されちゃったんですか!?」
ネネ「私達のま、負け……?」
美優「そんな……ごめんなさい……私……」
ネネ「み、美優さん泣かないで下さい!」
洋子「そうですよ、私達も精一杯やった結果なんですから!」
美優「でも……みんなに期待されて……せっかくここまで…来たのに……」
ネネ「…………」
洋子「ま、まぁ……それはそうですけど……」
------ Sプロダクション ステージ前
社長「やったわ! Sプロダクションが天下を取ったわよ!!」
久美子「やったね! 優勝だよ、優勝!!」
歌鈴「……グスッ……本当に…みなさんは凄いです!」
いつき「最高のステージでしたよ! 私、感動しました!」
クラリス「みなさん本当にお疲れ様でした……」
智香「えへへっ、アタシたちの応援が届いて良かったです!」
涼「まったく、アタシがこんなに魅せられるなんてね……でもアンタ達は最高だったよ!!」
愛結奈「ふぅ……相変わらず手のかかるメンバーね、アタシまで引っ張り出されるなんて」
P「…………」
愛結奈「どうしたの、プロデューサー?」
P(なんだ……なにかおかしいぞ……)
------ Nプロダクション ステージ前
「あ、あれ? 兄ちゃん、お姉ちゃんは負けちゃったの!?」
NP「…………」
レナ「ここまでして負けちゃったけど……勝負どころを読み違えたの?」
NP「いや、全部想定通りだけど」
「で、でも……票数が……」
レナ「せっかくネネちゃんの妹さんを連れて来たのに……」
NP「ま、あいつがアイドルやってるのは全部妹ちゃんのためだからな」
NP「応援団としては最高だと思うよ、オレは」
「兄ちゃん……私、お姉ちゃんに何て言ったらいいのかな?」
NP「病弱な身体を押してきてくれたんだ、元気なステージをありがとうで良いんじゃない?」
「うん、それはそうだけど……」
NP「つーか、負けてないっての」
「えっ!?」
レナ「……あー、ようやく分かったわ」
NP「まぁ、見てなって」
------ Sプロダクション ステージ
『えー、ただいまの試合、Nightmare of pure whiteが票数を上回っておりますが……』
『snow drop が先に既定の400000票を超えたため、この勝負 snow drop の勝利です!!』
穂乃香「!?」
フレデリカ「そ、そんなのありなのっ!?」
小梅「あっ……」
小梅(わ、私……ま、ま、負けた……?)
穂乃香「こんな……こんなことって……」
フレデリカ「まさかここに来てルールに足元をすくわれるなんてね……」
小梅「うっ……グスッ…ヒック……」
小梅「うあぁぁぁぁん!!」ボロボロ
ダキッ
フレデリカ「わっ!? こ、小梅ちゃん……」
穂乃香「小梅さん……」
------ Nプロダクション ステージ裏
NP「よっ、みんなお疲れさん」
「お姉ちゃん、おめでとう!!」 ダキッ
ネネ「きゃっ! うん、ありがとう……お姉ちゃんのステージどうだったかな?」
「うん、いっぱい元気貰ったよ、お姉ちゃんはやっぱり凄いよ!!」
NP「隠していてすまんかったな、まぁ切り札って事で許してくれ」
ネネ「ふふっ、良いんです。私ちょっと負けそうだなって弱気になってましたから」
ネネ「でも、妹がLIVEを見に来てくれるなら、最高のLIVEにしなくちゃって!」
NP「そっか、初心を忘れないのは良いことだわ」
レナ「ふふっ、ああいうのを見ると私も頑張って良かったって思うわ」
美優「NPさん……」
NP「おっ、お疲れさん」
美優「私の…ステージどうでしたか……?」
NP「最高だったよ、良いものを見せてくれてありがとうな」
美優「……グスッ……」
NP「お、おいおい……勝っても負けても泣くなよ」
美優「違います……嬉しくても涙は出るんです、NPさん」
美優「だから心配しないで……このステージに立てて良かった。とても幸せ……ありがとう……」
NP「こちらこそ……こんな無茶苦茶な話によく答えてくれたな……」
洋子「な、何か私が入りづらい雰囲気ですね……」
レナ「洋子ちゃんはまた落ち着いたらいっぱい喋れば良いと思うわ……」
NP「さぁ、さっさと帰る用意をするか」
洋子「あれ? もう帰る準備をするんですか?」
NP「オレらは表彰式が終わったらさっさと帰るからな」
ネネ「でも、Sプロのみなさんに挨拶をしなくて良いんですか?」
「そ、そうだよ、あの人達もお姉ちゃんに負けないくらい凄かったんだから!」
レナ「…………」
NP「やめとけ……」
美優「どういう……事ですか?」
NP「仲良くするのは良いことだけど、あんな負け方してんだ」
NP「今はそっとしといてやった方が良い」
レナ「勝者が敗者に接するってのは敗者にとっては辛いことよ?」
洋子「そ、そうですね……うっかりしてました」
ネネ「また、改めて挨拶できると良いですね……」
美優「きっと……大丈夫ですよ……」
美優(小梅ちゃん……また会いましょうね……)
------ Sプロダクション ステージ前
P「…………」
P(最初に1人で出たのも……2回目で追い上げてきたのも……)
P(全部僕らの本気を出させるためだったのか……)
P(三船美優と斉藤洋子の凄さに目を奪われてしまっていて、気が付けなかった……)
P(栗原ネネ……彼女もあんなに力を持っていたなんて……)
クラリス「まさかこのような結果になってしまうなんて……」
涼「な、なんなんだよこれ!? ぬか喜びさせられただけじゃん!!」
歌鈴「ここここんなの……酷いですっ!!」
智香「これは抗議しないといけませんよっ!」
いつき「うーん、それはちょっと……」
久美子「……私は止めといた方が良いと思うよ」
涼「いつきサン達は悔しくないのか!?」
いつき「そ、そういうわけじゃないんですけど……」
愛結奈「涼! 止めなさい!!」
涼「あ、愛結奈さん……?」
愛結奈「小梅達のLIVEなのに外野のワタシ達が口を出すわけにはいかないわ」
社長「……浜川の言う通りよ、私達は正式なルールで負けたの」
社長「それに文句をつける事は白坂達の頑張りに泥を塗る事になるわ」
歌鈴「…………」
愛結奈「プロデューサー、小梅達の事……宜しくね」
P「……わかった」
------ Sプロダクション ステージ裏
小梅「……グスッ……」
P「みんな、お疲れさまだったね……」
フレデリカ「プロデューサー……」
穂乃香「Pさん……」
P「素晴らしいステージだったよ」
P「ここまで来れたのはみんなの頑張りがあったからだ」
小梅「Pさん……私……私……」
P「小梅、負けて悔しかったかい?」
小梅「うん……」 コクッ
P「そう思えるという事は、見たかったものは見えたかい?」
小梅「見えました……とっても素敵な……ステージの上からの景色……」
P「そっか、それなら良かったよ……」
小梅「…………」
P「負けはしたけど、小梅は大事な事に気づけたんだ」
P「何もわからないまま優勝するより、大きな事を得たんだよ」
小梅「でも……私…か、勝てなくて……」
P「次があるさ」
小梅「えっ……?」
P「小梅は負けたらアイドルをやめるつもりだったのかい?」
小梅「う、ううん……」 フルフル
P「それなら次の機会に頑張れば良い、今はまだ僕達の力が足りなかっただけさ」
小梅「Pさん……わ、私…も、もっと頑張るから……」
小梅「今度も……は、励ましてく、く、くれますか……?」
P「…………」
小梅「Pさん……?」
P「……そうだね、約束するよ」
P「穂乃香……」
穂乃香「Pさん……」
P「……わだかまりを捨てて良く頑張ってくれた」
P「君がいてくれなければここまで来れなかった」
穂乃香「でも…Pさんが……」
P「それは穂乃香が気にする事は無いさ」
P「こんなに素晴らしいメンバーを揃えていながら勝てなかった責任は僕にある」
穂乃香「そんな、そんなこと!」
P「穂乃香、僕は君が考えている程、凄い人間じゃ無い」
穂乃香「…………」
P「こんな事にはなってしまったけど、嬉しくは思っているよ」
P「穂乃香は昔より、よく笑うようになったしね」
穂乃香「Pさん……私、どうしたら良いんですか……?」
P「穂乃香の思うままに進めば良い」
P「だけど、一つ忘れないで欲しい。僕は全部を諦めたわけじゃない」
穂乃香「信じて……良いんですか?」
P「もちろんだ」
フレデリカ「…………」
P「フレデリカのそんな顔を見れるなんて珍しい事もあるね」
フレデリカ「今のは女の子に言う事じゃないと思うな〜」
P「そうだね、謝るよ」
フレデリカ「プロデューサー、アタシ……ちゃんとできてた?」
P「当たり前じゃないか、だからフレデリカをまたアイドルに誘ったんだ」
フレデリカ「あははっ、そう言ってもらえると嬉しいかな」
P「もちろんアイドルは続けるんだよね?」
フレデリカ「そだね、アタシはやっぱりこれが楽しいから」
P「そっか、じゃあまた明日からも頑張らないとね」
フレデリカ「ね、プロデューサーもへこんでる?」
P「もちろんそうさ、あと少しで手が届く所まで来ていたからね」
フレデリカ「じゃあ、えいっ!」 ダキッ
P「フレデリカ……?」
フレデリカ「あははっ、可哀想なプロデューサーをアタシが慰めてあげる!」
P「…………」
フレデリカ「……お願い……ちょっとだけ…ちょっとだけで良いからこうしてて……」
P「落ち着くまで好きにすると良い、お疲れ様だったね……フレデリカ」
フレデリカ「……グスッ……」
穂乃香「フレデリカさん……そろそろ離してあげて良いんじゃないですか?」
フレデリカ「あははっ、ごめんごめん。そんなつもりは無いから〜」
P「さて、じゃあそろそろ僕らも戻ろうか」
フレデリカ「はぁー、でも愛結奈さん達になんて説明すれば良いかな〜」
P「優勝ばかりに目を行ってしまってるけど、準優勝も凄い名誉だと思うよ?」
小梅「でも……み、み、みんなあんなに期待してく、くれたのに……」
P「小梅、悔しい気持ちはわかるけど……」
P「みんなはとっても喜んでいてくれているよ」
穂乃香「それなら、少し気が楽になります……」
P「いつまでも、下を向いてばかりもいられない」
P「みんなは胸を張って良い、僕が保証する!!」
穂乃香「ありがとうございます……」
フレデリカ「じゃっ、みんなの愚痴でも聞きにいこっかな〜」
小梅「う、うん……」
P「さぁ、帰ろう。みんな待ってるよ」
小梅(さよなら……私の…アイドル…サバイバル……)
アイドルサバイバル 準優勝 Sプロダクション Nightmare of pure white
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます
アイドルサバイバルの話はここまで
後はエピローグとおまけ書いて終わりです
今日はここまでにしてまた明日書きます
乙です
>>312
ありがとうございます
今更ですが、乙をくれた方や楽しみにしていてくれた方
本当にありがとうございます
約1カ月ほどダラダラとやってきましたけど
途中途中の書きこみにモチベーションを保つ事が出来ました
おう、ずっと俺はPがだちゃんを乗りこなすの待ってるんだ(ゲス顔)
おつおつ
いろんなアイドルが絡んで成長して、あんたのSS大好きだぜ
エピローグも楽しみにしてる
------ エピローグ レッスン場
ガチャ
小梅「おはよう…ございます……」
愛結奈「おはよっ、小梅」
フレデリカ「おはよ〜」
歌鈴「おはようございますっ! 小梅ちゃん!」
小梅「えへへっ……」
愛結奈「なにニヤついてるのよ?」
小梅「なんだか……いつもに戻ってきたなって……」
フレデリカ「そだね〜、相変わらずのEグループだからね」
歌鈴「あうぅ……私達、頑張ったのに昇格は無しなんですね……」
愛結奈「昨日の今日ってのもあるし、そもそも歌鈴以外は望んでここにいるしね」
小梅「歌鈴さんは……い、いやですか?」
歌鈴「そそそそんなことないですよっ!」
ガチャッ
社長「さぁ、あなた達。ミーティングを始めるわよー!」
小梅「あれ? オカマさん……?」
愛結奈「なんでカマ社長がここに来るの?」
フレデリカ「カマちゃんは嫌みでも言いに来たのかな〜」
歌鈴「あわわ、みなさん……カーマさんに失礼ですよっ!」
社長「変なあだ名を付けてる道明寺が一番失礼よっ!」
愛結奈「で、なんなの? ワタシ達は今日は連絡のために集められただけだと思うけど?」
社長「……まぁ、その連絡事項を私自ら言いに来たのよ」
小梅「な、なにか……あ、あるんですか?」
社長「……コホン、聞いて驚きなさいよ?」
フレデリカ「はしゃいでるね〜、いつもの事だけど……」
歌鈴「何があるんでしょう……」
社長「あなた達はアメリカライブツアーのメンバーに選ばれたわ!!」
小梅「ア、アメリカ……」
歌鈴「ラララライブツアー……!?」
フレデリカ「そんなイベントもあったんだね〜」
愛結奈「へぇー、アメリカライブツアーね……」
歌鈴「知ってるんですか、愛結奈さん?」
愛結奈「フェスやアイドルサバイバルよりも大きなライブイベントね」
愛結奈「10人1組でアイドルサバイバルみたいにLIVEバトルをしていくのよ」
社長「さすが浜川は物知りね」
愛結奈「というか周りが知らなさすぎるのもあると思うけど……」
フレデリカ「アタシは愛結奈さんが知っててくれるならいいかなーって」
歌鈴「わ、私もそう思ってました……」
愛結奈「…………」
小梅「で、でも……10人なら誰が……」
ガチャッ
涼「へへっ、小梅。アタシ達の事を忘れて無いよね!」
いつき「今回は私達も一緒ですよ! 一緒に頑張りましょう!!」
クラリス「私もみなさまと共に行く事になりましたわ」
智香「えへへっ! アメリカでも全力でファンのみんなを元気にしましょうね!!」
久美子「ち、ちょっとみんな押さないでよ!!」
愛結奈「いつき、クラリス、智香、久美子、涼……」
歌鈴「私、愛結奈さん、フレデリカさん、小梅ちゃん……」
フレデリカ「あれっ? あと一人は誰なの?」
社長「綾瀬よ、今日はオフだから来てないだけ」
小梅「す、凄い……10人います……」
社長「さぁ、この10人でアメリカに殴り込みに行くわよ!!」
社長「この前やってくれたNプロもきっと出てくるわ、Sプロのみんなでリベンジよ!!」
小梅「う、うん……うん……!」
智香「オー!! アタシ、燃えてきましたよー!!」
涼「アタシが出るなら好き勝手はさせないよ! 撃ち落としてやるからね!」
愛結奈「また、騒がしいメンツが集まったわね……」
フレデリカ「あははっ、でもやっぱりこうじゃないとね〜」
クラリス「そうですわ。Sプロダクションらしい感じがしてとても良いと思います」
久美子「私はもうちょっと穏やかに行きたいんだけどね……」
いつき「久美子ちゃんもそんな事言わずに、いっぱいレッスンしましょう!」
小梅「そ、そう言えば…Pさんは……?」
フレデリカ「んー、事務所にいるんじゃないかな?」
愛結奈「ミーティングは社長がやっちゃったしね、まぁのんびりしてるんじゃないの?」
歌鈴「えへへっ、きっと忙しいんですよ」
小梅「わ、私…行ってきます……ら、ライブツアーの事言いたいから……」
フレデリカ「うん、アタシ達も後で行くね〜」
社長「…………」
------ 事務所
ガチャッ
小梅「P……Pさん……?」
シーン
小梅「あれっ……?」
小梅(Pさんの机……何も…ない……)
社長「そこの男は退職したわよ」
小梅「えっ……」
社長「彼はもういないわ、そういう約束だったからね」
小梅「い、いない……?」
社長「そう、あなたがアイドルサバイバルで優勝できなかったらクビってね」
小梅「そ、そ、そんな……そんなこと聞いて無いです……」
社長「あら? 聞いて無かったの……」
社長「あなたがそれを聞けばもう少しやる気が出ると思って言ったのに」
社長「結局、誰にも言わないままにしたのね」
小梅「…………」
社長「まぁ、彼はプロダクションが合併してやる気を失くしていたしね」
社長「そこまで優れてるわけでもないし、今までいれただけでも幸運かしら」
小梅「な、なんで……そんな、いじわる言うんですか……?」
社長「いじわるじゃないわ、ホントの事よ」
小梅「う、嘘……Pさんは私とや、や、約束したから……」
小梅「きっと……わ、私をび、びっくりさせようとして……」
社長「そっ、じゃああの男は嘘つきね」
小梅「う、嘘つきって……言うなッ……!!」
社長「…………」
小梅「ふー……ふー……」
社長「……白坂、私はあなたの事をかってるのよ?」
社長「あのプロデューサーではあなたは上には行けないわ」
社長「あなたはもっと自分の才能に自信を持って良い環境で頑張るべきよ」
小梅「うるさいッ!……そ、そんなもの……いらないッ……!!」
社長(こんなに敵意を剥き出しにする白坂は初めてね……)
小梅「こ、こ、こんな酷い事するなら……わ、私…あ、あ、アイドル……や、止めます……!」
社長「あなたも約束を破るの?」
小梅「う、うぅ……」
社長「やっぱりあの男が育てたアイドルはそんなものなのね」
小梅「…………」
ダッ!
社長(やっぱりこういうのは慣れないわね……)
------ 廊下
タッタッタッタッ
小梅(なんで……あ、あんな酷いこと……)
小梅(でも……わ、わ、私が勝てなかったから……)
小梅(ごめんなさい……Pさん…私…が、頑張るから……)
小梅(い、行かないで……!!)
ドンッ!
歌鈴「ふぇっ!?」 ドテッ
愛結奈「か、歌鈴! 大丈夫?」
フレデリカ「今のは小梅ちゃん……?」
歌鈴「あうぅ……いたいです……」
フレデリカ「派手に突き飛ばされたからね〜、気をつけなよ?」
愛結奈「でも、一体何かあったのかしら……?」
------ 商店街
ドンッ!
小梅「!?」
穂乃香「きゃっ!?」
小梅「あっ……ご、ご、ごめんなさい……」
穂乃香「んぐっ……ゴホッ! ゴホッ! 小梅さん、急にどうしたんですか?」
小梅「ほ、穂乃香さん……」
穂乃香「あっ……こ、これですか?」
穂乃香「あの、その……たい焼きが好きですから、ちょっと買い食いを……」
穂乃香「き、今日はオフだし良いかなって……」
小梅「……グスッ……」 ボロボロ
穂乃香「え、えっと……どうしたんですか?」
ダキッ
穂乃香「えっ!?」
小梅「ほ、穂乃香さん……!」
穂乃香「……はい、落ち着きましたか?」
小梅「うん……ご、ごめんなさい……」
穂乃香「でも、いきなりどうしたんですか? 前を見ないで走ると危ないですよ?」
小梅「穂乃香さん……Pさんや、やめるって本当ですか……?」
穂乃香「……もう、行ってしまったんですね」
小梅「し、知ってたの……?」
穂乃香「ごめんなさい、私はアイドルサバイバルの前に聞いていましたから……」
小梅「な、な、何で……教えて……くれなかったんですか……?」
穂乃香「それは、私自身も気持ちの整理がついて無かったからです」
小梅「…………」
穂乃香「……よかったら小梅さんも食べませんか?」
小梅「えっ……」
穂乃香「たい焼き……美味しいですよ?」
小梅「う、うん……」
穂乃香「本当はプロダクションが合併して少ししたらPさんは辞めるつもりだったみたいです」
小梅「P、Pさんが……?」
穂乃香「えぇ、自信が無かったんらしいんです。おかしな話ですよね……」
小梅「…………」
穂乃香「でも、小梅さんに出会ってPさんはもう少し頑張ってみようと思えたらしいですよ?」
小梅「わ、わ、私に……なんで……?」
穂乃香「さぁ……それは私にも教えてくれませんでしたから」
穂乃香「小梅さんが本人の口から聞くのが一番だと思います」
小梅「穂乃香さんは……さ、寂しくないん…ですか……?」
穂乃香「……私はPさんが約束してくれましたから」
小梅「…………」
穂乃香「きっと、また一緒に頑張れる日が来ますよ」
小梅「うん……」
穂乃香「さて、私はそろそろ行きますね。食べた分を少し歩いて運動してきます」
小梅「穂乃香さん……」
穂乃香「どうしたんですか?」
小梅「あ、ありがとう……私……」
穂乃香「ふふっ、良いんですよ。アメリカツアー、頑張りましょうね」
小梅「う、うん……」
トボトボ
小梅「…………」
小梅(Pさん……帰って…来てくれますよね……)
小梅(わ、わ、私……それまでが、頑張るから……)
小梅「…………」
小梅(でも……やっぱり…さ、寂しいです……)
小梅(そ、そんな事……隠してたなんて……)
小梅(いっつも……わ、私の事ばっかり……)
小梅(なんで……そ、そんなに……)
P「……アイドルがそんなに暗い顔をしてちゃ駄目だよ?」
小梅「…………」
P「こんなところでどうしたんだい?」
小梅「…………」
ダキッ
P「小梅?」
小梅「Pさん……わ、わ、私…お、怒ってる……」
P「ははっ、何で怒ってるんだい?」
小梅「勝手に……い、いっちゃうなんて……ひ、酷いから……」
P「すまなかったね、社長との約束を破るわけにはいかなかったから」
小梅「で、でも……!」
P「大丈夫だよ、小梅がこんなに凄いアイドルになったんだ」
P「僕も今は心の底からプロデューサーとして頑張っていきたいと思ってる」
小梅「…………」
P「今はまだ……戻るわけにはいかないけど」
小梅「なんで……な、なんですか……?」
P「……少し、気持ちの整理をつけたいと思ってたからね」
P「今ちょうどその事を話そうとみんなのところに行こうとしてたところさ」
小梅「じ、じゃあ……」
P「社長はいつでも帰ってこいって言ってくれている」
小梅「…………」
P「……待たせてしまう事になってみんなには申し訳ないけど、また一緒に頑張っていくつもりだよ」
小梅「うん……」
P「社長がそんな事言ってたんだ」
小梅「ひ、酷いです……あんなこと…言わなくても……」
P「そう言わないであげてくれないか、社長も考えがあっての事さ」
小梅「考え……なんて…無いです……」
P「多分ね、社長は小梅を僕にけしかけるためにそう言ったんだろうね」
小梅「私……を?」
P「うん、社長には何だかんだで引きとめられたからね……」
小梅「…………」
P「それでも、意志は変わらなかったからきっとまた会わせるように仕向けたんだろうね」
P「僕がプロデューサーを続ける気持ちをくれた小梅にね」
小梅「えっ……わ、わ、私…そんな事してません……」
P「小梅は僕と初めて会った時の事、覚えてるかい?」
小梅「はい……確か…み、道案内したとおもいます……」
P「そうだね……」
小梅『…………』
P『あの、Sプロダクションはこっちであってるかな?』
小梅『は、はい……』
P『君はSプロダクションのアイドルかい?』
小梅『えっ……そ、そうですけど……』
P『そっか、僕もこれからSプロダクションで働くんだ、宜しくね』
小梅『そ、そうなんですか……』
P『うん、しばらくはプロデューサーをさせてもらうつもりだよ』
小梅『プ、プロデューサー……』
P『どうかしたのかい?』
小梅『す、す、凄いです……』
P『えっ?』
小梅『きっと……凄いアイドルをい、いっぱい……プロデュース…するんですね……』
P『…………』
P「あの時、僕は何気ない君の言葉に後少しだけ頑張ってみようと思えたんだよ」
P「だって、自信が無くて迷ってたのに凄いって言ってくれたら答えないわけにはいかないからね」
小梅「…………」
P「小梅や愛結奈、フレデリカに穂乃香、涼」
P「みんなが力を合わせて頑張れるように……せめて、そこまでは僕も頑張ろうって」
P「だから、アイドルサバイバルは良い区切りだったと思うよ」
小梅「そんなこと……な、ないです……」
P「小梅……君は変わったね」
小梅「私が……か、変われたのは……Pさんのおかげだから……」
P「小梅は色んなものを見てきて周りも変わっただろう?」
P「一人で泣いてた君はもうここにはいない」
小梅「…………」
P「だから、前を向いて進むんだ。今の君なら大丈夫さ」
小梅「う、うん……」
P「じゃあ、ここで少しお別れだね」
小梅「や、やっぱり……だ、だめ……!!」
P「小梅……」
小梅「どこでも……ついてく……」
おわり
------ おまけ
フレデリカ「ふーん、やっぱりプロデューサー続けるんだね」
歌鈴「私達、Pさんが帰ってくるまでプロデューサー無しなんですね……」
愛結奈「ま、しょうがないわよ。ワタシ達をまとめれる人がいないし」
小梅「……な、なんでみんなそ、そんなに……落ち着いて……」
フレデリカ「えっ? だって会えないわけじゃないしね〜」
愛結奈「昔のドラマじゃあるまいし、今時連絡をとる手段なんていくらでもあるわ」
歌鈴「でもでも、そういうのって憧れますよねっ!」
愛結奈「そうはいっても、プロデューサーの家ってここから1駅だしそんな感動も無いわよ」
フレデリカ「あははっ、メールでいつでも遊びに来ていいって言ってたし」
フレデリカ「また、みんなでいこっか!」
歌鈴「えへへっ、そうですね! 楽しみにしてます!」
小梅「…………」
歌鈴「あれ? 小梅ちゃん、どうしたんですか?」
小梅(い、い、言えない……忘れてたなんて……) ガーン
ガチャッ
社長「オハロー!!」
フレデリカ「…………」
愛結奈「……誰か反応してあげなさいよ!」
歌鈴「ふぇっ!? むむむ無理ですよあんなの!」
社長「道明寺! 前から思ってたけどあんたサラッと失礼よ!」
小梅「今日は……なんなんですか……?」
社長「あら、小梅ちん。その顔だと気持ちの整理はついたのかしら?」
小梅「うん……Pさんがいつ帰ってきても…だ、大丈夫なように……頑張る……」
社長「ふふっ、そんな小梅ちんに私からアイドルサバイバルを頑張ったで賞よ!」
小梅「えっ……な、何か…あるんですか……?」
社長「ホラー映画好きだったわよね、私の秘蔵をプレゼントするわ」
小梅(こ、こ、このパターンって……)
社長「はいっ、どうぞ!」
ソウデスカ ファイナル
小梅「わっ……ず、ずっと見たかったやつです……!」
社長「ふふっ、手に入れるの苦労したんだから」
小梅「う、う、嬉しい……」
社長「ん? あぁ、ごめんなさい。こっちは私のプライベート用だったわ」
小梅「えっ……?」
社長「はい、本当のプレゼントはこっちよ」
死霊の盆踊り
小梅「あっ……あっ……」
小梅(つ、つ、ついに……私の手に……)
社長「嬉しくて声も出ないのかしら?」
小梅「……ば、爆発しろ……このオカマ……!!」
社長「ひ、酷いわ小梅ちん!!」
愛結奈「初めて本気で怒ってる小梅を見たわ……」
フレデリカ「あははっ、言うね〜小梅ちゃんも」
歌鈴「あの映画、何かあったんですか?」
小梅「…………」ジー
愛結奈「…………」ジー
フレデリカ「…………」ジー
歌鈴「…………」ジー
穂乃香「…………」ジー
愛結奈「勢いで見ようっていったのはいいけど……」
小梅「…………」
歌鈴「ななななんなんですか! この映画!」
穂乃香(なんで私まで付き合わされてるんだろう……)
小梅(やっぱり……み、みんな…そう思うんだ……)
フレデリカ「あははっ、この映画面白いねっ!」
小梅「えっ!?」
おわり
ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございます
ちらほらと矛盾が見える所があって恥ずかしい限りですが
なんとか書きあげる事ができました
稚拙な文章ですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです
このスレはHTML化依頼を出しておきます
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