モバP「雪か……」 (37)

ちひろ「あら、降り始めちゃいました?」

P「ええ。まあ積もるほどではないですけどね」

ちひろ「よかった……。電車止まったら事務所にお泊まりするハメになってましたよ」

P「はは。仮眠室も悪くないですよ」

ちひろ「嫌ですよ誰かさんの匂いが染み付いたお布団しかないんですから」

P「悪かったな畜生。しかし綺麗だなぁ」

ちひろ「見るだけならいいですけど、生活する上だと迷惑極まりないですよね」

P「まあそうですけど。でも俺は雪好きですよ」





P(あ、いい事思いついた)ティン

ちひろ(あ、悪い顔になった)

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……………
 ………
  …

ガチャ

友紀「さむっ! ただいま! 事務所温かいっ!」

P「お帰り」

ちひろ「お帰りなさい」

友紀「いやーまいったまいった。こう寒くちゃ熱燗でも呑まなきゃやってらんないね」

P「たまには休肝日も作ってやれよ」

友紀「ほら、あたしの肝臓は年内無休で働けるから」

P「よしじゃあ本体にも仕事ばしばし与えてやるか」

友紀「鬼か!」

P「少しは肝臓の気持ちを分からせてやろうかと」

友紀「ごめん肝臓さん、あたしが悪かった。月いちくらいは休ませてあげるから」

P「もう少し休ませてやれ、ど阿呆。あ、話変わるけど」

友紀「ん?」





P「ユキって綺麗だよな」

友紀「!?」

友紀「え……えと?」

P「綺麗なだけじゃなくて、なんていうかこう……。可愛くて優しいっていうかさ」

友紀「ん? ん!? プロデューサーどうかしたの!?」

P「いや、別にどうもしてないけど」

友紀「嘘だ! あたしの知ってるプロデューサーはそんなこと言わないもん!」

P「失礼な。俺だって別にユキが嫌いなわけじゃないよ。てかむしろ好きだし」

友紀「あ、あうう!? ちひろさん! プロデューサーがおかし――いないし! どこ行った!」

P「だからおかしくないってば」

なるほど興味ぶかい

P「まあ確かにユキは迷惑をかける面が多いかもしれないけどさ、それを補うくらい幸せな気分にしてくれるじゃん?」

友紀「そ、そう……?」

P「ああ。そのくせ脆くて、触ったら壊れちゃいそうなほど儚くてさ……。そんなユキが俺は大好きだよ」

友紀「あ、あうぅ……」

P「どうした? 顔真っ赤だぞ?」

友紀「そ、そんなこと言ったって……。あんな恥ずかしいセリフ言ったくせに……」

P「あはは。俺らしくなかったかな?」

友紀「らしくなさすぎだよ、馬鹿プロデューサー……」

「ゆきみ」とか「ゆきの」とかもいけるかな?

P「なんだ? 違った一面を見せられてドキッとしちゃったか?」

友紀「あ、あたしがプロデューサーにときめくわけないしっ!」

P「そっか。そりゃ残念」

友紀「う、嘘だけどさ……」

P「え?」

友紀「……ドキッとしちゃったよ! 悪い!?」

P「なんでいきなり怒る」

友紀「だって普段そんな素振りも見せないくせにいきなりす、好きなんて言うからでしょ!」

P「普段は言う機会がないんだから仕方ないだろ」

友紀「だからってこんな唐突に言われても……。あ、あたしどうすればいいか……」

いや、「ゆきな」とかいるのはわかってるけど会話としておかしくならないのは>>8かな?と
ゆきみが大好きなんだとか...

P「別にいつもどおりでいいだろ?」

友紀「む、無理だよ。いつもどおりなんて……できっこない」

P「なんで? (ん? デスクの陰からカンペが)」

ちひろ(そろそろネタバラシしませんか?)チョイチョイ

P(まだ粘れると思うんだけどなあ)

ちひろ(仕事したいんですけど)チョイチョイ

P「(仕方ないな)はっはーん。さては友紀、自分とユ――」
友紀「そうだよ」

P「へ?」

友紀「だ、だって」





友紀「両想いだなんて思ってなかったんだもん……」

ちひろ(!?)

P「」

P「ゆ、友紀?」

友紀「あたし昔から女っぽくなかったから。憧れの人はいたけど好きだーって人がいなくてさ」

P「お、おう」

友紀「最初はね、プロデューサーのこと見てたらドキドキしちゃうのはなんでだろ? なんて思っちゃったり……。あはは、恋なんかしちゃったの初めてだったから気付くまで時間かかったんだよ?」

P「そ、そっか」

友紀「うん……。あ、でもでも! 気付いてからはあたしだって頑張ったんだから! 料理だってあの番組からちょくちょくするようになったし、化粧だってメイクさんに教えてもらったり!」

友紀「だからね? 頑張って女らしくなれたらプロデューサーもあたしのことそういう風に見てくれるかなー……なんて……。おもって……ました……」ポロポロ

P「」

友紀「だからね、いますっごくうれしくて……。胸がくるしくってぇ……。にゃはは……あたしやっぱだめだ。言葉みつかんないや」ポロポロ

P「……」ギュッ

友紀「ぷろでゅーさーあったかい……。あったかいよ……」





ちひろ(なに抱き締めてんですかあんた!)チョイチョイ

P(違うんや! 体が勝手に動いたんや!)

P「……友紀、俺もすごく嬉しい」

友紀「ほんと?」

P「ああ――でも、俺とお前の関係は分かるな?」

友紀「……プロデューサーから言ったくせに」

P「ごめん。本当にごめんなさい」

友紀「んーん。いいよ。あたしもアイドル辞めるまではこの気持ちは隠しとく気だったから」

P「そっか。助かるよ」

友紀「待ってて、くれるんだよね?」

P「ああ。必ず待ってる」

友紀「えへへ、そっかそっか」ギュー

P(まあ友紀が好きなのは本当だし)

友紀「じゃ、じゃあさ。契約金前払いしといてよ」

P「契約金?」

友紀「そっ」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
友紀「ちゅー……して?」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
……………
 ………
  …


ちひろ「とまあ、以上が真相です」

友紀「へえー……」

P「だからさ、とりあえずその金属バットは置いておこうか。不死身のPと呼ばれた俺も物理的にやられると逝けるから」

友紀「だいじょぶだいじょぶ。お尻って案外頑丈なんだよ」

P「ケツバットはやめてくださいお願いします!」

友紀「許すかぁ! ていうかちひろさんもこんな恥ずかし映像撮るくらいならPさん止めてよ!」

ちひろ「いいじゃないですか結果的に結ばれたんですから。この日は私夜中まで残業するハメになったんですよ? ああ思い出しただけでもイライラしてきた」

ちひろ「で、体調はどうなんですか?」

友紀「露骨に話題変えたね……。まあぼちぼちかな? 最近は割と落ち着いてるほうだよ」バシバシ

P「その体でバット振るないたいっ!」

ちひろ「復帰はするんですか? もしやる気なら社長がスポーツキャスターとして雇おうかなって言ってましたけど」

友紀「んー。まだしばらくは無理っぽいね。それにほら、この人の稼ぎだけで充分養ってもらえてるし。いつもありがと」バシッ

P「言葉と行動が逆球ぎゃあ!?」

ちひろ「まあ何はともあれ幸せそうでなによりですよ」

友紀「うん。そんな映像無かったら甘々な結婚生活を見せてあげれたんだけどね」バシッ

P「俺は今すぐその生活に切り替えてもらいたいんだけどきゃあっつ!?」

ちひろ「充分見せつけられてますからお気になさらず。じゃあそろそろ帰りますね」

P「書類忘れてたから持ってきてくれたんじゃないの!?」

ちひろ「いやー、そろそろこの封印を解いてあげてもいい時期かなーと思っただけでして。はい」

P「鬼! 悪魔! ちひろ!」

ちひろ「自業自得ですよ。それじゃあ友紀ちゃん、またね」

友紀「うん。ありがとー」バシッ

P「あうつっ!?」

P「おーいて。痣にならねえよなこれ……」

友紀「ほら、つべこべ言わないでテーブル片付けてよ。夕飯持ってこれないじゃん」

P「いいから座ってろ。俺が運ぶから」

友紀「むっ。厄介者扱いする気かー」

P「するか。自分だけの体じゃないんだから大事にしなさい」

友紀「してるってば。ビールだってやめたし」

P「偉い偉い。じゃあついでに夫に甘えることも覚えようか」

友紀「……良妻は甘えてばっかじゃダメって言われたもん」

P「誰に?」

友紀「産婦人科で会った知らない人」

P「よそはよそ。うちはうち、だ」

友紀「甘えていいの?」

P「もちろん」

友紀「……そっかそっか」ギュッ

P「今は待て。料理持ってくるから」

友紀「やーだよっ。甘えてやるー!」ギュー

P「あんまりおいたが過ぎると――」

友紀「――んっ」

P「お仕置きするぞ?」

友紀「えへへ、こんなお仕置きならされてもいいかも♪」

P「まったくもう」

友紀「ね、Pさん」

P「ん?」

友紀「あたし、アイドルからPさんのお嫁さんにコンバートできて本当によかった」

P「それはなにより」

友紀「だから今後の年俸なんだけど……」

P「うん」





友紀「一生契約の、子供9人でお願いねっ♪」

P「無茶言うな!」





おわりん

うはーおわったぜぃ。
という事で年内2つ目のユッキ主役SS終了です。

あと8つかぁ…。
1つはもうすぐ終わるからいいけどまだ7つかぁ…(白目)
まあ今後ともお付き合い頂けたら幸いです。

では、画像支援&お付き合い感謝ですよー。

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