従妹「だから男くんに会いたくないんだ」(923)

男「従妹が来るのって明日だっけ?」

母「そうよ。でも従妹ちゃん嫌がってるみたい」

男「え、なんで?」

母「あんた何かした?あんたには会いたくないって言ってんのよ」

男「いやいや、何かするもなにも会うのすら半年ぶりくらいなんだけど」

母「……そうなのよねぇ。ま、年頃の女の子は難しいのよ。会ったらできるだけ慎重にね」

男「はいはい」

次の日

男「ただいまー」

母「あ、おかえり。従妹ちゃん来てるわよ」

男「マジか、早いな」

母「道が空いてて予定より早く着いちゃったんだって」

男「へー。よっ」

従妹「……こんにちは」

男「お、おう……」

従妹「……」

男「……」

母「……」

母「ささっ!ご飯食べましょご飯!」

従妹「すみません、おばさん。私、来る途中に食べちゃって……」

母「あら、そうなの?じゃあ仕方ないわねぇ……」

従妹「今日泊まらせていただくお部屋って2階の和室ですか?」

母「ええ」

従妹「では私、そこに居ますね。荷物の整理もしちゃいたいですし」

母「あらそう?わかったわ」

従妹「はい」

男「……」

母「……」

男「あいつ何しに来たんだよ」

母「言ったじゃないの。私の弟が仕事の都合で少し家を離れるから面倒見て欲しいって頼まれたの」

男「いや、知ってるけどさ……」

母「態度の素っ気なさのこと?」

男「うん、まぁ……」

母「……そういう年頃なのよ。高校生なんて」

男(なんでもそれで片付けられそうな気がする……)

男「ま、いっか。いただきまーす」

母「はーい」

男「ふぅ、食った食った」

母「あ、あんた従妹ちゃんにこれ持っていってあげて」

男「なにこれ?」

母「お小遣い。どうせ糞真面目な弟のことだから、交通費くらいしか持たせてもらってないでしょ。
  お出掛けの一つや二つできるくらいのお金持たせてあげないとこっちにいる間暇だらけで気の毒よ」

男「俺の分は?」

母「20円ならあるけど」

男「……いいや」

母「じゃ、お願いね」

男「ああ」

コンコン

男「おーい、従妹ー。入っていいかー」

従妹「な、なに?」

男「母さんがお前に渡してくれってさー」

ガチャ

従妹「……」

男「ほら、これ。小遣いだってよ」

従妹「……貰えないよ」

男「遠慮すんなって。母さん逆に怒るぞ」

従妹「……わかった。ありがとうございます」

男「母さんに言え」

従妹「でも、使い道がないよ」

男「服とか?」

従妹「……」

従妹「良いお店知らない。こっちで買い物したことないから」

男「あぁ……そっか。じゃあ一緒に行くか?」

従妹「えっ……」

男「簡単にでいいなら案内してやるよ」

従妹「い、いや、いいよ。自分でもなにが欲しいかわかんないし」

男「……そうか?じゃあ何か欲しくなったら声かけてくれ」

従妹「……うん」

男「じゃな」

従妹「……」

従妹(デートのお誘い……じゃないんだよね)

従妹(こっちは何か意識しちゃってさ、顔もあんま見れないし上手く話せないのに)

従妹(あっちは何にも気にしてない)

従妹(こんなこと考えてるのも私だけなんだろな)

従妹(小さい頃は何にも無かったのに。なんでなの)

従妹(だから、男くんには会いたくないんだ)

従妹(なんか、変な感じになっちゃうから)

男「渡してきたぞー」

母「そう、ありがと」

男「なんか遠慮してた」

母「無理矢理でも渡してきなさい」

男「大丈夫。既に実行したから」

母「ならいいけど。どこか連れてってあげなさいよ」

男「誘ったけど断られた。物欲が無いんだと」

母「何か買うだけが遊びじゃないでしょ」

男「……なるほど」

母「出かけるから、後は任せたわよ」

男「はいはい」

コンコン

男「おーい、出かけるぞー」

従妹「……」

男「おーい」

従妹(いいって言ったのに……)

男「出てこーい。さもなくば突入するぞー」

従妹「……別にいいけど」

ガチャ

男「出かけないの?移動で疲れてるか?」

従妹「……ちょっと」

男「そっかー。じゃあ留守番頼んだ。すぐ戻るから」

従妹「……わ、わかった」

男「じゃ」

従妹(疲れてるのは嘘じゃないけど、なんか罪悪感……)

従妹(でも今日は、家の中で落ち着きたい気分なんだ。和室、好きだし)

30分後

コンコン

男「帰ったぞ。留守番ご苦労開けてくれ」

従妹(ほんとにすぐ帰ってきた……)

ガチャ

従妹「……なに?」

男「部屋の中入っていいか?」

従妹「えっ……い、いいけど」

男「じゃあ遠慮なく」

男「これがタイタニックで、こっちがモンスターズインク。でこれがお笑いのライブDVD」

男「後はリングだろー?それとライフ・イズ・ビューティフル」

男「どのジャンルが好きかわかんないから適当に借りてきた。一緒に観よう」

従妹「……」

男「どれがいい?」

従妹「えっ、えっと……ラ、ライフ・イズ・ビューティフル」

従妹(一番近くにあるし……)

男「オッケー。じゃあセットするわ」

従妹「……」

男「お、始まる始まる」

従妹(状況の展開がめまぐるしいよ……)

男「……」

従妹「……」

テレビ「これはゲームだ!一番だった人がパンを一つ貰えるんだぞー!」

男「……」

従妹「……」

男「……」

従妹(なに、真剣に観入ってる。全然頭に入ってこない。気まずい。落ち着かない。なに、なに)

従妹(なんか、どうしてたらいいかわかんない。あれ、私姿勢おかしくないよね?あ、手はどこにおこう)

従妹(め、目線が定まらない。なんかお腹なりそう……あ、どうしよ。どうしよどうしよ)

男「……」

従妹「……」

従妹「……」

クーゥ

従妹「!!」

従妹(あ、お、お腹なっちゃった。なんで?バレたかな?恥ずかし)

男「……」

従妹(バ、バレてないよね?大丈夫だ、うん)

男「……うぐっ」

従妹「!?」

従妹(え!?な、泣いてる!?なんで、どうして?……あっ、なんか感動的っぽいシーンだ……)

従妹(どうしよ、私やっぱりなんか変だ。泣くってことは男くんは映画に集中してるんだよね。私、色んな事意識しちゃって何にも理解できてない)

従妹(や、やっぱりなんか変なのは私だけなんだ……どうしよ、嫌だ)

男「……はぁ、終わったな」

従妹「……う、うん」

男「どうする?まだ観る?」

従妹「えっと……」

男「……やめとこうか。レンタル一週間もあるし、なんか纏めて観ちゃうのはもったいないよな」

従妹「……そ、そうだね」

男「じゃ俺、リビングにいるわ。なんかあったら呼んでくれ」

従妹「……うん」

男「じゃな」

従妹「……はぁ」

従妹「なんか……」

従妹「……疲れた」

従妹「……なんかすごい動悸はやいし」

従妹「……畳、落ち着く」

ゴロン

従妹「……はぁ」

次の日

母「従妹ちゃん起こしてきて」

男「おう」



コンコン

男「朝ご飯できたぞ。早く起きろー」

男「……」

男「……」

男「……こりゃ熟睡だな。よっぽど疲れてたか」

男「入るぞー」

ガチャ

従妹「……」

男「がっつり寝てるな」

男「従妹ー」

男「朝ご飯だ。早く起きないと母さん出かけちゃう」

男「……」

従妹「……」

男「おーい」

従妹「……んっ……んっ?」

男「おう、やっと起きたか。朝ご飯だ。起きなさい」

従妹「……んんっ……」

男「……」

従妹「……今起きる」

男「……起きるまで待つからな」

従妹「……」

従妹「……」

ポケー

男「おう、おはよう」

従妹「……おはよ」

男「ははっ、寝癖」

ナデナデ

従妹「!?」

男「ほら、早くおりるぞ。俺先行っとくから」

従妹「う、うんっ!」

男「じゃ」

従妹「……ナ、ナデナデされた」

従妹「……あ、また動悸はやい……」

従妹「疲れとれてないのかな……こんなに寝たのに」

トントン

従妹「……」

母「あら、やっと起きたのね。おはよ」

従妹「おはようございます。すみません寝坊して」

母「それだけ寝心地が良かったってことでしよ?気にしないの」

母「ほら、朝ご飯できてるから」

従妹「……いただきます」

男「いただきます」

母「はい。じゃあもう出かけるから、お昼ご飯とかは自分達でなんとかできる?材料は揃ってるから」

男「うん、平気」

母「そっ。それじゃ、後はよろしくね」

男「はーい」

従妹「あっ……いってらっしゃい」

母「ふふっ、いってきます」

従妹「ごちそうさまでした」

男「ごっつぁん。食器そのままでいいから」

従妹「えっ」

男「いいから。居間でテレビでも見てろよ」

従妹「あっ、うん……」

男「おう」


従妹「……」

テレビ「あまたつー!」

従妹「……」

男「ふんふふーん」

従妹(食器洗ってる……)

男「おら!ジョイ!君の出番だ!」

従妹「……」クスクス

テレビ「あまたつ……?あまたつ!?」

男「ふう……よしっ、と」

男「はぁー片付いた。お、ソファ隣いいか?」

従妹「う、うん」

男「よっこらせ。ひぃー、手が冷たいな」

従妹「さ、寒いね」

男「そだな。……あ、やっぱり、今日一段と冷えるってよ。今テレビで言ってる」

従妹「……そうなんだ」

男「んー、雪が降らなきゃいいけど」

従妹「降らないみたいだよ。あまたつが言ってる」

男「そりゃよかった」

従妹「……どこか出かけるの?」

男「まあな。準備しとけよ」

従妹「えっ」

男「買い物に付き合ってくれ」
従妹「……あ、うん」

男「昨日はDVDだけだったからなー。まあ、楽しかったけどな」

従妹「そ、そっか」
男「あれ?退屈だった?」

従妹「ううん」

男「そうか、良かった。なんか俺だけボロ泣きしちゃって恥ずかしかったからな」

従妹「恥ずかしかったんだ……」
男「そらそうだろ。男なんだぞ、そんくらい意識するっつーの」

従妹「えっ……」

男「ん?」

従妹「あっ……な、なんでもない」

男「お、おう……」

従妹(い、意識……意識、するんだ)
従妹(男くんも……意識するんだ)

ドキドキ

従妹(……)

従妹「ど、どこに出かけるの?」

男「んー?お前の足りないところを補いに」

従妹「えっ……えっ?」

男「昨日お前を見てたら気づいたんだよ。俺が無理矢理にでもなおさせるから」

従妹「……ご、ごめんなさい」

男「ああ、別に謝ることじゃないからいいけど」

従妹「……」

男「ところで、欲しいものは相変わらず何もないのか?」

従妹「……何にも思い浮かばない」

男「そっかぁ……うーん」

男「まあいいか。別に買い物だけが遊びじゃないし」ドヤッ

従妹「……」

コンコン

男「おーい、準備できたかー」

従妹「うん」

ガチャ

男「おっ……」

男「んー……やっぱり」

ジロジロ

従妹「な、なにっ?」

男「いや、じゃあ行くかー」

従妹「……う、うん」

男「うーん……そうだな。あえてバイクで行こう」

従妹「寒いよ?」

男「刺さるような寒さをこの身に感じよう」

従妹「……」

男「さあ、後ろに乗れ!置いてかれても知らんぞ!」

従妹「……はい」

男「あ、これヘルメット。ほい」

従妹「あっ、う、うん」

カチャカチャ

従妹「……」

カチャカチャ

従妹「……っ?」

カチャカチャ

男「着け方わかんないのか?」

従妹「……な、なんかできない」

男「貸してみ……こことここを」

カチャカチャ

従妹(ち、近いっ)

男「こうして……こうだ。ほい、できたぞ」

ポンポン

従妹「う、うんっ……ありがと」

男「じゃあ行くか。雪降らなくてホントによかった。あ、怖かったら手、前に回していいからな」

従妹「……うん」

ギュッ

ブロロロロロ...

従妹(さ、寒い……)

男「風で涙でてくるだろ」

従妹「うん」

男「まあ、すぐ着くから。さすがにそんなに長い時間寒さに耐えられないからな」

従妹「わかった」

5分後

男「到着」

従妹「……」

男「降りていいぞ」

従妹「うん……」

カチャカチャ

男「お、外すのは自分でできたな」

従妹「……馬鹿にしてるだろ」

男「あははっ、してないしてない。ちょっとだけしかしてないって」

従妹「……もうっ!」

服屋

従妹(……男くん、もう30分くらい何かに悩んでる)

従妹(別行動とか言われちゃって近づけないし)

従妹(せっかく連れてきてくれたのに私は服なんか全然見てないし)

従妹(ダメだダメだ。気にしてばかりいないで服を見るんだ)

従妹「……」

従妹「……」

従妹「……全然わかんない」

20分後

男「すまんな、待たせた」

従妹「何か買ったの?」

男「ああ。従妹はどうだ。なんかあったか?」

従妹「んー……特になかった」

男「そっか。それならもう帰るか?」

従妹「買い物はもういいの?」

男「おう」

従妹「……じゃあ、帰る」

男「わかった。なら店出るか」

従妹「うん」



男「じゃあバイクに乗り込むか。っと見せかけて」

従妹「……?」

男「じゃーん」

従妹「……マフラー?買ったんだ」

男「おう、まあな。ほら」

ファサッ

従妹「えっ……」

男「お前、この寒いのに防寒具何も身につけてなかったろ。昨日も、今も。そんなんじゃ風邪引くぞ」

男「ってことで、お前の足りない部分を補う旅、というわけだ」

従妹「……」

男「ふっ……感動で言葉もでないか!はっはっは!」

従妹「……タグが痛くてチクチクする」

男「なぬ!?げっ、切って貰うの忘れてら!行ってくる……うわぁ、みっともね」タッタッタ

従妹「……」クスクス

帰り道

ブロロロロロ...

男「寒いか?」

従妹「……ううん、平気」

男「おう、そりゃ良かった」

従妹「……」

従妹(あえてのバイク、か……)
従妹(行きと帰りでこんなに違うなんて)

男「さみー、早く家に着け」

従妹「……」

男「……」

従妹「……」

ギュッ

男「おっ……」

ブロロロロロ...

男「さて、そんじゃ昼飯作るか」

従妹「手伝う」

男「別に平気だぞ。テレビでグラサンでも眺めてろ」

従妹「いい、手伝う」

男「いいのか?ゲストがサイコロ振る姿も見れないぞ」

従妹「マフラー、貰っちゃったし、ここに来てから何にもできてないし」

男「んー……わかった。ならジャガイモの皮を必死に剥いてくれ。必死にな」

従妹「……?わかった」

シャッシャッ

従妹「……」セッセ

男「……冗談だぞ、普通に剥いていいんだぞ」

従妹「えっ……」

男「……ぷっ」

従妹「……笑うな」

男「あーお互い冬休みでよかったなー、あー良かった良かった。おかげで一日中暇だな!あっはっは」

従妹「……ジャガイモの皮剥けたよ」

男「お、じゃあ適当に切ってくれ。カレー作るから」

従妹「わかった」

男「それ終わったらさすがにくつろいでていいぞ。十分助かったからな」

従妹「……」

トントントントン

ぐつぐつ

テレビ「わはははは」

従妹「……」

男「よーしできた。食うか?」

従妹「うん」

男「じゃあ皿とスプーン持って一列に並んでね。よそってあげるから」

従妹「……キャンプじゃないんだから」

男「やっと落ち着いたみたいだな」

従妹「えっ?」

男「ん、なんか居心地悪そうっていうか、戸惑ってるような感じだったから」

男「もう慣れたろ?この家にも」

従妹「……」

男「あれ……?ただの勘違いだった?」

従妹「ううん。あってる。……ありがと」

男「おう。さ、食うか!」

従妹「うん」

ちょっと横になるわ

従妹「……ごちそうさま」

男「おう、皿置いとけよ」

従妹「う、うん。……私、部屋にいるから」

男「はーい」



従妹「……」

ファサッ

従妹(……マフラー、あったかい)

従妹「……」

従妹(……部屋でも着けとこ)

あれ
ID変わってら

コンコン

男「おーい従妹ー」

従妹「な、なに?」

男「入れてくれー、廊下寒い」

ガチャ

従妹「……」

男「おっ、マフラー」

従妹「……あ、うん。あったかいから」

男「よほど気に入ったと見た」

従妹「あったかいからだ」

男「そんなに変わるなら自分の分も買えば良かった」

従妹「……」

男「まあいいや。とにかく部屋入るぞ」

従妹「うん」

男「後はタイタニックとー、モンスターズインク、リングにお笑いDVDか」

男「どれにする?」

従妹「……観るんだ」

男「せっかく借りたのにもったいないだろー」

従妹「……じゃあ、リング」

男「おっけー」

ウィーン

男「始まるぞ。あ、テレビからは3mくらい離れた方がいいかも」

従妹「な、なんで?」

男「なんでって、貞子さん出てくるからだろ」

従妹「……」

男「……何もそんなに壁にぴったり引っ付かなくても」

従妹「ここが一番テレビから遠い」

男「じゃあ俺もそうする」

従妹「えっ……」

男「よっと」

従妹(と、隣……このまま2時間近く映画観るの?)

従妹「……」

ドキドキ

従妹「……は、始まるね」

男「んー、正直怖いの苦手だからな、俺」

従妹「えっ」

男「……」

従妹(よ、横……見れない)

男「……うっ」

従妹(わっ、手が当たった……ち、近い近い近い)

男「ちょ、ちょっと!」

ガシッ

従妹「いっ」

男「で、出てくるぞ!貞子さん出てくる!やばいって!どうする!?」

従妹(か、肩掴む力強すぎ……痛い痛い)

男「あわわわわわ」

テレビ「きゃー!」

男「……」

>>166
腹筋スレ行け

>>167
うっす

男「……終わった」

従妹「……か、肩」

男「ん?」

従妹「痛い」

男「あっ、悪い……つい力、が……」

従妹「……」

男「……」

従妹(えっ?な、なに?なんで離さないの?なっ……なに……すごい見つめられてる……えっ?)

男「……」

従妹「……な、なに?」

男「……あっ、いや、なんでもない……」

パッ

従妹「……」

1時間後

従妹「……」

男「……」

従妹(結局あれからほとんど会話してない……)

男「……」

従妹(男くんは漫画持ったまま固まってるし……全然ページ進んでないし)

男「……」

従妹「……」

従妹(私はどうしたらいいか分かんなくて落ち着かないし……)

バサッ

従妹(ん?)

男「……」

従妹(あっ……寝てる)

従妹(眠かったのかな……だからか)

男「……」

従妹「……」

男「……」

従妹「……」

ジーッ

男「……」

従妹「……」クスッ

従妹(こんなにしっかり顔見るの、こっち来てから始めてだな)

男「……」

従妹「……」

ジーッ

従妹(あっ、布団かけてあげないと、風邪引いちゃうよね……)

男「……」

ファサァ

従妹「……」

男「……」

従妹「……♪」

男「……」

ジーッ



従妹「……ふぁあ……」

従妹(私も眠くなってきちゃった……)

従妹「……」

従妹「……」

……………
………

wktk

男「……んっ……うお、寝てた」

男(もう暗い……起きないと)

男(ん、動けな)

従妹「……」

男「……」

男(俺に覆いかぶさって寝るとは)

男(布団までかけてくれやがって)

男「……」

従妹「……」

男「……はぁ」

男(可愛いすぎるだろ、こいつ……)

男(半年前も少し思ったけど、今回は特にだな……なんでだ)

男(って、やめろやめろ。なに意識してんだよ。従妹はそんなこと、なんも考えてないだろーな)

男(はぁ……)

男「おいこら、起きろー」

従妹「……」

男「おーい」

従妹「んっ……?」

男「朝だぞー」

従妹「えっ!?」

ガバッ

男「はいおはよう」

従妹「……まだ暗い」

男「起こすには驚かすのが一番だと思って」

従妹「……」

男「たくさん寝たな」

従妹「ふぁ……うん」

fuu

男「多分、母さん帰ってきてる。音するし」

従妹「えっ……」

男「そろそろ晩飯だろうから、居間に行くか」

従妹「う、うん……」



母「あら、おはよう」

男「……」

従妹「……」

母「仲良くなったみたいで嬉しいわ」

男「……おい」

従妹「そ、そのっ……」

母「何かしら、お母さん別に寝てる間に部屋なんか覗いてないわよ」

男「……」

従妹「……」アタフタ

けしからん!けしからんぞお!

             ,.-――――‐  、
             /      ,.-――┴- 、
           /   |   /: : l、: : : ;l: : : : :\
.          /   :! ./: : :、: :!_\;/ _V\ : |`
         〈 ___V: : : :|∧|      __`|∨   パクッ!
         ` ̄丁 |: |:l :| __   〃⌒V|
            ヽ|: NV:!〃⌒_,、,、,//}|.,、,、、..,_      /i  =―
            /: :{_|: :|// f´.:.;、、:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i ≡=―
            _/: :/:/ : ト  丶'、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐'゙  ̄  ̄=-―
      __,/: :_;/: /,.イ⌒ヽ!ヽ: ト、\
      |: : : : :/__/: ;.イ:/ ,リ    }、\| : |
    /: : | ̄ 「: :__∧fニyイ|:〉    Vにう: 〉
.     \/  _,|: :|_〉:(/:/     ,Vト-' :|
         \/―ヘ《O\___/O〉 ̄
                 >、O_O,.イ
               (/  ̄ ̄|_ノ
        _|\∧∧∧MMMMMMMM∧∧∧/|_
        >                        <
     ─┬─   │ ``┌┴┐  ̄ ̄フ ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
       │     ├─-    /  ヽノ    | ̄| ̄ 月 ヒ | |
    . -─┴─- .  |__  /    \. / | ノ \ ノ L_い o o

すまん誤爆

母「うふふふふ」ニヨニヨ

男「……晩飯食ったら俺すぐ部屋戻るから」

母「あら?いいじゃない、従妹ちゃんとお話でもしたら?」

男「……」

従妹「……え、えっと」

男「すぐ部屋に戻るからな!」

母「はいはい、もう、からかったらすぐムキになるんだから」

従妹「……ご、ごめんなさい」

母「いいのよ、謝らなくて。おばさん楽しくてしょうがないんだから」

男「早くしてくれ、時間かかるなら俺どっかで食ってくるから」

母「あんたが作ったカレーが残ってるからすぐよ。あ、ジャガイモはあんたじゃなかったか」

男(くっ……野菜の切り方でそこまで見抜いてやがる……)

母「おーほっほっほ」ニヨニヨ

            /  \____

             ⌒゙i\ \    \   
              . ゙i \ ゙i(゚)   ゙i     ____\   ー‐┐  一十一
             。., ' ⌒。゙i )   ゙i      \      ノ´   ノ |
            o。∴。゚//  ┬-、_      \    ー‐┐  
           (∴U//  }ノ ノ   \      ,>   ノ´   ─┬─
            |U゙/     / i |     l、     く.   ー‐┐    |
ー‐┐ 一十一 /  u' \ヽ‐'´  !|     ト、     \   ,ノ´    ─┴─
 ノ´   ノ |  /_____,  }j  ハ、  ヽ ヽ,___/    /  ー‐┐  ─┬─
ー‐┐    .     / ___ノ /\_,≧/ u 人.   /     ,ノ´   ─┴─
 ノ´  ─┬─  く  {上rン´  ,厶../ / ヽヽ   \    ||  
ー‐┐   |    /    ̄   ノ{こ, /,〃   !|    \   ・・   ─┬─
 ノ´  ─┴─  \     ,.イ !l`T´ | /     |:|     /     ..─┴─
ー‐┐ ─┬─   \   //    l  |     |_|   ∠.、      
 ノ´  ─┴─     /   ヒ_ー--、_|ー、____,ノj┘    /        ─┬─
ー‐┐         /     \ ̄\ー`トー-<    /          .─┴─
 ノ´  ─┬─  \      \  ヽ  \  ヽ    ̄ ̄|
 | |  .─┴─   >       \. ヽ.  ヽ   l      |/l   /|  ∧  /\
 ・・         /           ) lヽ   ',  l、      |/   | /   V
     ─┬─  \       , イ、_,上ハ   }  小          |/
    ─┴─    \     (乙≧='''"´ ,∠,__ノ/
             /           厶乙iフ/
      ─┬─  く               `¨¨¨´
      ─┴─    \

母「はい、カレーうどん。あんたが急かすから簡単なのにしちゃった」

従妹「いただきます……」

男「……いただきます」

母「それで、今日は何したの?」

男「別に」

母「従妹ちゃんに聞いてるんだけど」

従妹「えっ……そ、その」

母「うんうん」

男「……」

従妹「……お、男くんに誘われて、近所の服が売ってるお店に連れていって貰いました」

母「へぇー、どうだった?何か買った?」

従妹「わ、私は何も買わなかったんですけど、男くんがマフラーを買ってくれて」

母「まあ!」

母「まあまあまあ」チラッ

男(死にたい……)

母「あらっ、もしかしてマフラーって今従妹ちゃんが膝に置いてるそれ?」

従妹「あっ、はい……暖かいので、つい」

母「へぇ~、あんたにしては良いセンスじゃない」

男「知るか。適当に手にとったらそれだったんだよ」

従妹「えっ……でも、30分くらい何かに悩んでたのは……」

男「……」ガクッ

従妹「あっ、もしかして男くん、自分が欲しいもの我慢してマフラーを……」

男「もうやめてくれ……いいんだ……もう……」

母「うふふっ」

母「あーなにこれ、たっのしーい!」ウキウキ

男「カレーうどんの汁わざとこぼしてやろうかな……」

母「そんなことしたらあんたのバイク売るわよ」

男(絶対的権力……!)

男「はぁ……ごっつぁん」

母「今日は食器洗わなくていいから、部屋に戻ってなさい。さすがにからかいすぎたわ」

男「根より深く反省してくれ」

母「はーい」

従妹(あ、私どうしよう……。私も部屋に戻ろうかな……それともこのまま居間でテレビでも……)

母「あ、従妹ちゃん。そういえばケーキあるわよ?食べる?」

従妹「……ケ、ケーキですか?」

母「そそ。もうとっくに過ぎちゃったけど、クリスマスケーキなんて食べてないでしょ?
  あの丸眼鏡が人の形と化したような糞真面目な弟のことだから」

従妹「……は、はい。いただきます」

母「はーい。じゃ準備するから待っててね」

従妹「はい」

従妹(……このまま居間にいよう)

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

母「どう?おいしい?」

従妹「はい、とっても」

母「ふふっ、なんだか娘ができたみたいで嬉しいわねぇ」

従妹「そ、そんなっ」

母「随分緊張が解けたみたいで良かったわ」

従妹「はい……」

母「男と会いたくなかったんだって?弟から聞いたけど」

従妹「それは……」

母「まあ分かるわ。あの子、ちょっと強引なとこあるし」

従妹「……」

母「でも、女の子からしたらそれが逞しかったりするのかしら?」

従妹「えっ……?」

しいいいいい

帰ってきてたか

母「ね、ね、どう思う?」

従妹「ど、どうって……」

母「うちの息子を婿にどう?」

従妹「えっ……えっ!?」

母「ほら、いとこって四親等だから、結婚認められてるのよ?」

従妹「……そ、そうなんですか?」

母「そうそう!ダメなのは三親等までだからね!」

従妹「え、えっと……」

男「おい」

母「あら……バレちゃった」

男「ナニシテンダヨ」

従妹「……」

母「何って、あんたいい加減彼女くらい作りなさいよ」

男「関係ねーだろ」

母「大体彼女いたことあるの?」

男「あ、あるよ!それくらい!」

母「いつよ」

男「……保育園通ってた時」

母「ぷーくすくす」プリプリプススー

従妹「彼女……居ないんだ」

男「ぐっ……!!」

母「その調子よ、従妹ちゃんもっと言ってやりなさい。大体大学生にもなって……」

ぐちぐち

男「うるせえええ」

従妹(い、居ないんだ……そっか。そっか。彼女……いないんだ)

従妹「……」

男「もう部屋戻るわ……」

母「何しに下りてきたのよ」

男「ゲーム取りにだよ」

従妹「わ、私も戻る」

母「あらそう?それじゃ今日はもうお休みなさいね」

男「ああ……おやすみ」

従妹「お休みなさい」

母「はーい」

次の日

従妹「おはようございます」

母「あら、おはよう。男より従妹ちゃんの方が先だったか」

従妹「……」

母「じゃあお願いがあるんだけど、もう出かけないといけないから、お昼ご飯は男に何か作るように伝えておいてくれないかしら?」

従妹「はい、わかりました」

母「それで、材料も切らしちゃってるの。お金置いといたから、その調達もよろしくって」

従妹「はい」

母「あと、もう起こしてきてくれないかしら。お味噌汁冷めちゃうわ」

従妹「えっ……は、はい」

母「じゃ、行ってくるわね」

従妹「い、いってらっしゃい」

カァー
いいよいいよ

従妹「……」

従妹(ど、どうしよ……でも、起こさないと)



コンコン

従妹「……」

従妹「……」

従妹(か、勝手に入っちゃっていいよね……?)

ガチャ

男「……」

従妹(寝てる……)

男「……」

従妹「お、男くん」

男「……」

従妹「朝だよ」

男「……んんっ……?」

男「……従妹?」

従妹「……お、おはよ。朝だよ」

男「……」

従妹「……朝ご飯、できてるよ」

男「……後3泊4日」

従妹「えっ……お、起きてよ!」

男「寒い」

従妹「起きろー」

グイグイ

男「痛っ、痛い痛い痛い!」

従妹「……起きた?」

男「……意外とわんぱくなとこあるんだな」

従妹「意外でしょ♪」

ドキッ

男「……あ、ああ」

従妹「ごちそうさまでした」

男「ごっつぁん」

従妹「あっ……おばさんが」

男「ん?」

従妹「お昼ご飯、自分達で作ってって。あと、材料の調達もお願いって。お金は、そこ」

男「おー、それなら昼前に一緒に行くかー」

従妹「……う、うん」

男「じゃあそれまでもう一眠りすっかなー」

従妹「えっ……ね、寝るの?」

男「うーん……なんか今日は身体ダルくってさ」

従妹「か、風邪……?」

男「引く前にたくさん寝て予防しようって感じ」

従妹「そっか……」

男「で……なんで俺の部屋までついてくるんだよ」

従妹「風邪引きそうって言うから……」

男「いや、うつるだろ。と言うかその前にまだ風邪引いてないし」

従妹「……」

男「……」

従妹「……」

男「……いやいや」

従妹「……の、飲み物とか欲しくなったら取りに行くから」

男「……そんな大したことじゃないんだけど」

従妹「……居るって決めたもん」

男「……お、おう」

従妹(多分、昨日寒いのに私のためにバイクに乗ったからだ)

従妹(私はマフラーあったからいいけど、男くんなにも無かったし……)

従妹(……風邪なんて引かせるもんか)

男(……寝づらい。なんかすげえ見てるし。視線が気になって眠気なんて一つも襲ってこねぇ)

男(誰が見張り万全な場所に攻め入るんだって話だよ……睡魔もビビりまくってるよこれは)

男(うわあ、まだ見てる。俺どんな顔しとけばいいんだよ。ってかなに考えてんだ。全然わからん)

従妹(ウイルス退散ウイルス退散ウイルス退散……)

男「……」

従妹「……」

4

男「……」

従妹「……」

男「……従妹」

従妹「な、なに?」

男「……わかった。部屋に居るのはいいけど、漫画とか読んで普通にしててくれ」

従妹「えっ……」

男「気になって眠れない。それと、あんま見んな。ハズい。頼むから」

従妹「……は、はずっ」

男「わかったか。ほら行動しろ。俺は寝る」

従妹「は、はい……わかりました」

男「じゃな」

ゴロン

従妹(は、恥ずかしいって……どういうことだろ。あっ、でも、私も男くんにずっと見られたら恥ずかしいかも……)

従妹(って……えっ、えっ?私と同じ……?お、同じだ……)

従妹(そ、そっか……意識、するって言ってたし)

従妹(やっぱり、同じなんだ……。じゃ、じゃあ……)

ドキドキ

従妹(男くんも、こんな風になるのかな……)

従妹(でも、これ……なんでだろ)

従妹(男くんも意識するって分かってから、落ち着けてあんまり変な感じにはならなくなって、時々だけど素の自分だって出せたけど……)

従妹(まだ、なるんだね……疲れとかじゃ、ないのかも)

従妹(そういえば、男くんに彼女がいないってわかった時、なんであんなに嬉しかったんだろ……)

従妹(彼女……?結婚……お婿さん……)

従妹(男くんが……お婿さん……)

ドキドキドキドキ

従妹「っ!?」

従妹(つ、強く……なってる……前より……もっと)

パトラッシュ

男「……んっ……寝てたか」

従妹「お、おはよう」

男「今何時?」

従妹「えっと……11時」

男「げっ、もうそんな時間かよ。買い物行くかー……」

従妹「あっ、それなら……私、行ってくる」

男「へ?いや、いいよ。俺も行くから」

従妹「でも……風邪……」

男「平気だっての。寝たからな」

従妹「ダルさはとれたの?」

男「……」

従妹「地図、描いてくれたら、行くから」

男「結局頼んでしまった……」

男「くそー、やっぱり昨日無茶しすぎたか」

男「……正直、かなり寒かったからな」

男「アホだ俺」

男「……まあ、過ぎたもんはしょうがない。やれることをやるだけだ」

男「今俺ができること……それは……寝ること!」

男「見張り無し、むしろ受け入れ体制だから来いよ睡魔」

男「……」

男(案の定眠れない)

男(そりゃそうか。さっきまでバリバリ寝てたんだからな)

男(しかし一つ収穫といえば、『何かあった時に』という理由で従妹のアドレスをゲットできたことだ)

男「……」

男(……うし、暇だし送るか)

男(拝啓 道中気をつけて 敬具、と)

ピロリン

男「はぁー……しかし熱が出そうな勢いだな、この感じ」

あまたつー!

従妹「えっ……メール……?」

従妹(あっ……男くんからだ。気をつけて、か。心配してくれたのかな、平気なのに)

従妹(大丈夫だから寝てなよ、っと……)

ピロリン

従妹「……」

従妹(もうすぐ着くかな……?)

トコトコ

男(あっ、返事きた……。寝てなよ、か。確かにそうだ……しかし眠れん)

男(ちょっと遊ぶか。メールって、顔が見えないからかなんかふざけられるんだよな)

男(いいコミュニケーションツールだぜ)

男(お前が心配で眠れない、っと)

ピロリン

男(よし……)


あまたつー!

従妹(も、もう返事きた……って!?)

従妹(な、なに言ってんだろう男くん……じょ、冗談だよね……?)

従妹「……」

ピロリン

男(……冗談言ってないで寝なさい、か)

男(従妹ってメールだとなんかお姉さんっぽいんだな)

男(そういえば、『意外でしょ』とか言ってた時も、なんかお姉さんっぽかったんだよな)

男(知らないとこたくさんあるんだな……中々会えないし、そういうとこもっと知りてぇ……)

男「……」ポチポチ

ガチャ

従妹「ただいま……」

従妹「……」
従妹(ずっとメールしてたけど、男くん安静にしてたかな……)


コンコン

従妹「……入るよ」

ガチャ

男「おー、お帰り。ありがとな」

従妹「うん……安静にしてた?」

男「メールは楽しかったぞ」
従妹「そ、そうじゃなくて……」

男「大丈夫大丈夫。ずっと寝転んではいたから」

従妹「……ほんと?」

男「ほんと」

従妹「……ご飯作ってくる」

男「はーい」

男「って、手料理かよ。新鮮だな」

従妹「簡単なのしかできないけど」

男「いやいや、頼んだ。お腹と背中引っ付けて待ってる」

従妹「……引っ付くまでになんとか作るよ」

男「おーう」

従妹「……じゃ、じゃあ」

男「……」

男「……」

男(やべぇ……なんかこれ、すごくいいな)

男(手料理とか……)

男「……」ポチポチ

従妹「……」

コトコト

従妹(……クリームシチューなら、消化もいいし、あたたまるし、いいよね)

グツグツコトコト

従妹「……ん?」

従妹(あれ……メール、きてる……気づかなかった)

男『手料理とか、なんか新婚さんみたいだな』

従妹「!?」


男(……そろそろ気づいたかな。いくらメールとはいえ、ちょっと内容的に思い切りすぎたかもしれない)

\ドンガラガッシャーン!/

男「……ん?」

ドタドタ

男「お、おいっ!?どうした!?」

従妹「あ、あっ……」

男「なんかすごい音したぞ!?」

従妹「あれっ……?」カァァァ

男「おっ!?お前、顔赤っ!!やべえ、やっぱり風邪うつしちゃったか!?」

従妹「いっ、ちがっ……えっと、えっと」アタフタ

男「な、なんだ!?」

従妹「……な、なんでこんなメール……」

男「メール!?」

従妹「し、新婚さん……」

男「あっ……あ、あぁー!えっと、その、あれだ!単純にそう思ったんだ!お前との新婚生活はきっと素晴らしい!とな!
  ……って、あれ?全然言い訳になってねーな」

従妹「……」

従妹「と、とにかく……その、私、料理作るから……」

男「お、おう……!」

従妹「……」

男「……えっと」

従妹「……まだ、早いよ」

男「……えっ?」

従妹「そっ……そんな想像するの、まだ、早いよ」

男「そ、そうだよな!いや、すまん……メールだとつい……」

従妹「……う、うん」

男「あ、あっはっは」

男(ん?……『まだ』?)

従妹「……はい、シチュー」

男「ありがと。いただきます」

従妹「うん」

男「……」

従妹「……」

男「……うまいっ!!今の身体には最高だな」

従妹「……よ、よかった」

男「いやホント、もりもりパワーでてくる。これなら午後は寝なくても大じょう」

従妹「ダメ」

男「……はい」

男「……はぁー、食べたなー」

従妹「……」

男「……」

従妹「……」

男「……わ、わかったから。寝るから、ちゃんと寝るから」

従妹「うん」

男「……映画もダメ?」

従妹「ダメ」

男「……メールもダメ?」

従妹「寝ないとダメ」

男「……部屋戻るわ」

従妹「はい」

部屋

男「……」グースカ

従妹「……」ペラッ

従妹「……」

従妹「……」

従妹(ホントに、なんてメール送ってくるんだろ……びっくりして、腰抜けちゃったし)

従妹(でも、なんか……確実に、仲良くなれてる気がする。私がこんなに、自然に話せるなんて……)

従妹(もしかしたら……もしかしたらだけど……)

従妹(私が知らない、『恋』ってやつを、経験できるかもしれない……)

従妹(まだ、したことないから……どんなのか、全然わかんないんだけど)

次の日

男「元気モリモリアンパンマンだわ。昨日はお世話になりました」

従妹「熱まで出なくてよかったね」

男「おう……なんとか」

従妹「……」

男「そういえば……いつまでこっちに居るんだ?」

従妹「……とりあえず、冬休み終わるまで」

男「へぇー、いつ終わるの」

従妹「……明後日」

男「えっ?」

従妹「明後日が、冬休み最後だから。その次の日には帰らないと……学校、あるし」

男「そ、そうか……」

従妹「うん……」

男「あー……その」

男「意外と、早いんだな」

従妹「……冬休みだからね」

男「そうだな……夏休みとか春休みだったらな。一月はあるんだけどな」

従妹「うん」

男「……」

従妹「……」

男「ってことは実質、今日と明日で終わりか」

従妹「お父さんの仕事は、もう少しかかるみたいだけど。元々、元旦以降の、学校が休みの間だけこっちに居るつもりだったから」

男「そうか。学校ばっかりは仕方が無いからな」

従妹「……」

男「……」

みんなガンバ

まだ・・・・・・やれるッ!

  __┌┐_      / //

 [__  __] _   〔/ / 
   _| |_ _ \ \     /   
  /_  __ \.  ̄     ./
 | (_,,/ /   |  |      ∠
 ヽ__ノ   /__ /      ,/
       ┌ ┐      /
   [ 二二   二]     ∠_ 
       |  |          ̄>           ガバッ
   [二二   二]      /         
   ___   |_|       /            (´・ω・`)
   \ \__       ,/              r'⌒と、 ) ミ ヽ
     \__|      \           ノ ,.ィ'  `ヽ. /
      __       ./        /       i!./
   [二二_  ]    /         (_,.         //
       //    {          く.,_`^''ー-、_,,..ノ/
     / ∠___     ̄,フ         `~`''ー--‐'
    ∠____  /  / 
      _,,__/ /  \ 
     / o   /   /

         し!  _   ____ _                _ノ
  60 .3    / / ´  ̄    ̄  ̄ ̄`ヽ _   ____ _ )  3 早 え
  円 文    L_                / ´  ̄    ̄ ヽ  文 起 |
  だ っ    /      _,,,,..,,_      |           i の .き マ

  よ て    /   ,. -''"´    `゙''-、   |          く  得 は ジ
  ね 今   l.|   ,."          `ヽ. |      /ヽ   厶, !?
  | の   i  | /              `、.|      /  ヽ   ヽ
    お   l. | ,'                  i |  ___/   ヽ_ レ、⌒Y⌒ヽ
    金   _ゝ| !               l | ヽ          ̄フ
    で  「  l ',               ,' |   ヽ          /
       ヽ. | 丶             / !   ヽ      /
-┐    ,√  ! ヽ            ,.'  l    /  /\  ヽ
  レ'⌒ヽ/    |  `'-、_      _,. 人__人ノ_  / ./    \ i
人_,、ノL_,iノ!   |    `゙''ー-‐'''"´ 「      L//       \;
      /   |           ノ  安    了
ハ キ  {    |       /!`h   )  |    |/! 「ヽ,    /)
ハ ャ   ヽ    r-、  // / |-‐ く    イ     > / /  //
ハ ハ    > /\\// / /ヽ_  !        (  / / //
ハ ハ   / /!   ヽ    レ'/ ノ        >  ' ∠  -‐  ̄ノ
       {  i l    !    /  フ       /     -‐ / ̄

+   +
  ∧_∧  +

  (0゚・∀・) 起きろ
  (0゚∪ ∪ +
  と__)__)   +

おまいら
まだ逝くな

保身

あとは頼んだ

  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::: \

| (●), 、(●)、 |   
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  
|   ト‐=‐ァ'   .::::|   
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\

ああああぁぁぁぁ! >>1 の家が!!!   〈     . ’      ’、   ′ ’   . ・
                           〈     、′・. ’   ;   ’、 ’、′‘ .・”
                          〈       ’、′・  ’、.・”;  ”  ’、
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY´     ’、′  ’、  (;;ノ;; (′‘ ・. ’、′”;

                              、′・  ( (´;^`⌒)∴⌒`.・   ” ;
::::::::::::::::::::::   ____,;' ,;- i                、 ’、 ’・ 、´⌒,;y'⌒((´;;;;;ノ、"'人

::::::::::::::::::   ,;;'"  i i ・i;                _、(⌒ ;;;:;´'从 ;'   ;:;;) ;⌒ ;; :) )、___
:::::::::::::::  ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i;.               / ( ´;`ヾ,;⌒)´  从⌒ ;) `⌒ )⌒:`.・/\
:::::::::::  ,/'"   '''',,,,''''--i               / :::::. :::>>1 ´⌒(,ゞ、⌒) ;;:::)::ノ. _/    \
:::::::::  ;/  .,,,,,,,,,,,,,,,,,   ;i'⌒i;         /    ノ  ...;:;_)  ...::ノ  ソ ...::ノ__/       \
:::::::  i;"     ___,,,,,,,  `i"        /_______________/|          |\
::::::: i;    ,,;'""" `';,,,  "`i;          ̄|   _____  .______.  |          |
::::::: |  ''''''i ,,,,,,,,,,  `'--''''"          |  |       |  |         |  |          |
::::::: |.    i'"   ";                 |  |

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

やたら伸びてると思ったら保守ばっかじゃねーかwww

俺→(^o^) カクカクカクカクカクカクカクカク
(((( (ヽヽ))))
    >_| ̄|(;o;) ←>>1の彼女

       /  ̄ ̄ ̄\
     /  _ノ  ヽ、_  \ そんなこと言われても
    /  (●)  (●)   \    どうすりゃいいのさ
    |     (__人__)    |
    \     ` ⌒´     /
   /´           `\
  /  /          l  l   .
__l  l_.[] _____/_/__

  \, ´-'ヽ
    ヾ_ノ
     |__   コロ・・・・
    _____\    コロ・・・・
   ()_ζ__)」

             l'vヘ

         ハ ┌( ;/ ト, ,、 rヘ  r'^ナrジ -z
    __}ヽ,__ (ヽ/ス_r^フしz,り い)n/イr~^′
   'っヾ、r'__  |レ'ノ_C'入彳勺ソメろ_j/し-,_

     `フ ヾ勹_| <_r' !|刀_」r''>||/⌒(_rヘ-‐'
     <_ゝし||フぅ(ひzメ__ゝ'l !'そ

        ~zヾ|て 、l レ^ //'| |'~
            | | ヽl| // }|
            | :! || | | ,/ ,'
           | :{. || | |/ /  すいません、ちょっと通りますよ・・・
            l !|| | | /
           ヽ ヽ.|/ //
          _,r)_ j (_,(           ciz

         ,ノこ_- __,ーヽ          ん|Zゥ レz  zjそ_
          }    ...  丿        ろ、,_!|乙7ムLそ/し-z
          ノ""''   一(          `う.l !シ/ア了//_⊂,
        /、__      ヽ         ^'| |~//,/_ソ ハr^
        /    ......     ーl         | |// //ノ
     /~"' 、__/   ,,,...}        |/ ///        _Jv ,、 _,、
      {' _  `y′ 一  /         r'~(_ノ          z'jく |!ぞぅンそ
     人   =/‐-     ハ       丿"  ''(           ぅY||/ソ'/`′
      ヽ '' /  __,,  /       / ‐-  ''')           | レ'//
        '∨     X.        }'''   ....ノ         ノムxく
        j    ー/        /==  ノ'ヽ        rご ー(
        /=‐  r'´-ヽ        }  ー/''''  {        ,ノ'' y' ...)
       ,' _,, 人 ''"` 、      ノ.. '' ノ`ヽ ''"ヽ      / ー人.... (
        {ー /  \ -'}     / /    \'''}`     ('' ィ´   \_ヽ
      ハ  〈      )八     ( f       )ハ.     )ノ      _)ノ
        ヽ )   ((        )ノ      /      ー'′

おはようの保守

うほっ

sageてやる感謝しろ

ホモの予感!

俺→(^o^) カクカクカクカクカクカクカクカク
(((( (ヽヽ))))
    >_| ̄|(;o;) ←>>634の彼女

保守thx

男「よし、それじゃ」

従妹「あ、あの」

男「え?」

従妹「あ、いや……どうぞ」

男「いやいやいいよ、大した事じゃないし」

従妹「……」

男「お先にどうぞ?」

従妹「……出かけ、ない?」

男「え?」

従妹「その、病み上がりだし……嫌なら別に」

男「まさか、そんなことない。むしろ嬉しいっていうか」

従妹「え? あ、えっと……」

男「せっかくだもんな。それで、どこに行きたい?」

男「よし、それじゃ」

従妹「あ、あの」

男「え?」

従妹「あ、いや……どうぞ」

男「いやいやいいよ、大した事じゃないし」

従妹「……」

男「お先にどうぞ?」

従妹「……出かけよう?」

男「え?」

従妹「その、病み上がりだし……嫌なら別に」

男「まさか、そんなことない。むしろ嬉しいっていうか」

従妹「え? あ、えっと……」

男「せっかくだもんな。それで、どこに行きたい?」

従妹(どうしよう……つい言っちゃったはいいけど、まさか本当に……)

従妹(きっと風邪だから辞めるっていうかと思ったのに)

従妹(しかも……嬉しいとか言われちゃったら、なんかまた)

従妹(わからない……だから、わかりたい……)

男「従妹?」

従妹「え!? あ、うん……その」

男「まあ急がなくても……って言っても遊ぶのは今日が最後みたいなもんか」

従妹「……」

男「とびっきり楽しい事しようぜ! って、決めるのは従妹だけどな」

従妹「い、いや……」

男「なんだ? ……あーやっぱり俺の事心配してくれてる?」

従妹「え、っと……」

男「大丈夫大丈夫。まあ変な話、ぶり返したところで今日くらいはまともに動けるしさ」

従妹「それは良くない」

男「あ、はい……って例えばの話だよ!」

従妹「あ、そうだよね……私が誘ったんだし……」

男「いや、別に……うん」

従妹(気まずいよ……)

男「……行きたいところは特にないのか?」

従妹「……ごめん、なさい」

男「いやいや、謝らなくたって。そうだな、じゃあさ」

従妹「う、うん」

男「ドライブ」

従妹「ドライブ?」

男「目的地を決めずに、適当に走るっていうか」

従妹「あー……」

男「流石にそれは、嫌か?」

従妹「ううん、それでいいよ」

男「お、案外すんなり決まったな」

従妹「見たいものとか、特にあるわけじゃないし」

男「そうか、それじゃあ適当に回って、興味を持ったらそこで」

男「特に何もなかったら……まあ、それも適当っていうか」

従妹「……すごく適当」

男「あ、いや……適当っていうのには意味が2つあるんだぞ!」

男「ふさわしいって意味と、いいかげんだって意味と! 今回の場合は前者だ!」

従妹「うん、わかってるよ」クスッ

男「な、なんだ……」

従妹「適当に、ドライブ」

男「……おう!」

従妹「……楽しみ」ニコッ

男「!」ドキッ

男(……ダメだ、この笑顔は)

___________

    / ̄¨¨ヽ 
   /(●) ..(●) 
   |  'ー=‐'  i  きたか
    >     く    
 _/ ,/⌒)、,ヽ_

   ヽ、_/~ヽ、__)  \

_____∵・_____

    / ̄ ̄ヽ ☆そ
   /(●).. (●) 
   |  'ー=‐'  i   ガツン
    >     く  
  /  /  ││
_/ ,/__ 、, ヽ_

 ~ヽ、__)    \__)

___________

    / ̄¨¨ヽ 
   /(●) ..(●) 
   |  'ー=‐'  i  
    >     く    スッ…
 _/ ,/⌒)、,ヽ_

   ヽ、_/~ヽ、__)  \

従妹「……お待たせしました」

男「おう、それじゃ行こうか」

ブロロロ...

男「にしても、今日も寒いな……」

従妹「風が冷たいね」

男「……風邪引くなよ?」

従妹「……男くん?」

男「あ、はい……気を付けます」

従妹「気を付けてください」

従妹「……ふふっ」クスッ

男「……さてまずはどこにいくか」

従妹「適当に、でしょ?」

男「意外とそれも難しいんだよな……」

従妹「それじゃあ、あっちの方に」

男「あっちか、よし」

従妹(……ただバイクに乗って揺られてるだけ)

従妹(何日か前にも、同じことをして)

従妹(その時も、確かに……胸が苦しくなったけれど)

従妹(今は……もっと変な感じ。会いたくなかったはずなのに)

従妹(……もっと、男くんといろんなことをしたいって、思う)

従妹(わからない気持ちがほとんどなのに、どこかで楽しいって)

従妹(何もしてないのに楽しい……って、やっぱりわかんないな)

従妹(……男くんのことを意識すると)

ブロロロロ....

従妹(……背中)

従妹(この、マフラーも……)

従妹(……)

ギュッ

男「え? あ、従妹?」

従妹「……寒いよね」

男「い、いや……しかし」

従妹「運転しずらいよね……でも、寒い……」

男「そ、それはいいんだが……」

男(……これ、従妹……背中にくっついてるよな)

男(微かにぬくもりを感じるのと……ふくらみらしき)

男(まて、冷静になれって……確かに今、寒いし……)

男(だ、ダメだ! 意識したら、ダメだ……とりあえず、どこかに)


従妹(私は何をやってるの……)

従妹(……もう、絶対顔が赤い)

従妹(男くんに、抱きついて……違う、これは……)

従妹(……この顔を、見られたくないからで)

従妹(すぐ、離さなきゃって……思うのに。身体が思ったように動かない……)

従妹(それに、本当にあったかいし……)

従妹(……ドキドキする)

従妹(『恋』……なの?)

従妹(でも、こんな……バイクなんかで味わえるもの、なの?)

従妹(とにかく今は、抱き着くのをやめて、ちゃんと考えたいのに)

従妹(離れたいって……思う、思わない?)

従妹(もう、わかんない、わかんないよ)

従妹(でも、今は男くんのこと意識してる)

従妹(”こうしていたい”って、思ってしまってる……)

従妹(……これが恋、なら。私は……)


男「……」

男(手が緩んだり、かと思えば強く抱き着かれたり)

男(実際、結構危ないが……無理にはがすわけにもいかない)

男(どこか……)



グーゥ

男「!」

従妹「ぁ……」

男「……あの」

従妹「……!!」カアァ

ギュゥウ...

男「い、痛……」

従妹「あ、ご、ごめ……!」

男「いや、それは平気……だけど」

従妹「あ、う……」

男「……おなかすいた?」

従妹「……」

男「あの……」

従妹「……」コクン

男「……はい」


男(背中に顔を押し付けられたまま、頷かれるとは)

男(まあ、恥ずかしいよな……)

ブロロ...

男「さて……着いたぞ」

従妹「……」

男「……大丈夫か?」

従妹「だ、大丈夫……」

男「ハンバーガー嫌いだったか?」

従妹「い、いや……」

男「それに寒いとか言ってたし、もっと別の……」

従妹「だ、大丈夫だから!」

トテテ...

男「あ、ちょ……先に行ってしまった……」

男「……あれだけで嫌われたってことはないと思うが……」



従妹「……」

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

男「じゃあ、今日はどうする?」

従妹「えっ……?」

男「もう、残り少ないってことも分かったしさ、今までは俺が全部行動決めちゃってたところがあるから、
  今日明日くらい、従妹に決めて欲しくてさ」

従妹「えっと……」

男「そういえば、お小遣い全然使ってないよな?」

従妹「あ、うん……」

男「何か、欲しいものとか、ないのか?」

従妹「……」

男「……従妹?」

従妹「……じゃ、じゃあ」

男「……しかしなあ」

従妹「な、なに?」

男「本当にそんなのでいいのか?欲しいものって」

従妹「……うん。というか、これ以外浮かばないから」

男「そ、そっか……」

従妹「……」

男「……それじゃ、ほら、ヘルメット」

従妹「……」

カチャカチャ

カチャカチャ

従妹「……着けられない」

男「そういやそうだったな」

カチャカチャ、カチッ

男「……よっと。これでオッケー」ポン

従妹「うん」

男「それじゃ、行くかー」

従妹「うん」

ブロロロロ...

俺「…………」カチャカチャ

男「……到着」

従妹「別行動だから」

男「おう」

従妹「……」

男「……」

従妹「……離れててね」

男「わかってるって」

従妹「多分悩むから待っててね」

男「はいはい」

従妹「……何分かかるかわからないからね」

男「早く行けよ……俺も何もできないじゃん」

従妹「……はい」

男「……」

男(結局この服屋か)

男(しかし、従妹が何を買うのか分かっている以上、俺は一体どんな顔して待っとけばいいんだ)

男(マフラーが欲しいなんて……余計な気を遣わせちゃったかなー……)

男(もしかして、俺が体調崩したのも、自分のせいなんて思ってたりして)

男(あり得る……)

俺「…………」ビンビン

女店員「何かお探しですか?」

男「へっ?」

女店員「最近雪が散らつくようになってきたので、暖かい上着なんかがよく売れてるんですよ」

男「あ、そうなんですか」
女店員「特にこちらなんて人気で、私が今着てるのもこれのレディースタイプなんですよ、ふふふっ」

男「へぇー……確かに暖かそうですね。僕も同じの買っちゃおうかな。
  なんつって、僕が着たらピチピチですよね、あははっ」

女店員「防寒機能はバッチリですよ!カラーはこのカーキ色と、赤と黒がありまして」

男「……」

ズイッ

従妹「……」
女店員「あらっ?」

男「へっ?」

従妹「男くん、こっち……」グイグイ
男「えっ、ちょ、なんだよ」

従妹「……こっち」
女店員「……」

男「お、おい……」

2828

男「どうした、離れてなきゃダメなんだろが」

従妹「そこで待ってて」

男「えっ?……お、おう」

従妹「じゃあ、私まだ選ぶから」

男「……」

男(さっき居た場所と何が違うんだ……)



従妹「……」

従妹(なんでこんなにムカムカしちゃったんだろ……)

従妹(失礼だったかも……)

女店員「何かお探しですか?」ニコッ

従妹「!?」

従妹「あっ……」

従妹「あの、さっきはすみません」

女店員「?」

従妹「いえ、あの……」

女店員「ああ、大丈夫ですよ。気にしてませんから。たまにおられますので。
    でもね、私って性格悪いんです」

従妹「えっ……?」

女店員「ああいう風に、可愛らしい嫉妬を見せつけられちゃうと、どうしてもその人に声をかけたくなっちゃうんですよ」

従妹「し、嫉妬……?」

女店員「あら……私の勘違いでした?てっきり……あなたがあの男性に好意を寄せていて、
    それであのような行動をとったのだと……」

従妹「こ、好意!?」

女店員「……申し訳ありません。あー、またやっちゃった……」

従妹「……」

従妹(えっ……?こ、好意……?なんで……?)

女店員「あの、大変失礼致しました……。私はこれで……」

従妹「ま、待って下さい……」

女店員「……は、はい」

女店員(また怒られる……私、やっぱり接客業向いてないのかも……余計なことに首突っ込んじゃうし……)

従妹「こ、好意ってなんですか……?」

女店員「申し訳ありません。私の目にそう映ってしまったと言いますか、私の悪い癖で暴走してしまったと言いますか……」

従妹「ど、どんなところがそう映ったんですか?」

女店員「どっ……えぇと、そうですね……。あの方と、私の間にあなたがこう、割り込んできたと言いますか……」

従妹「割り込んできた?」

女店員「ひぃ!いえ、あのっ!悪いのは私なので!確かに割り込んで『きた』という言い方は失礼でしたね!」

従妹「そ、そうじゃなくて……」

女店員「は、はいっ……」

従妹「こ、好意って、どういうものですか?」

女店員「は、はい……?好意、ですか?」

従妹「……」

女店員「あ、相手のことを好きという気持ち……ですか?」

従妹「え、えっと……そうじゃなくて……。じゃ、じゃあ、好きってなんですか?」

女店員「す、好きですか……自然と目で追っていたり、かと思えば見れなかったり……。
    思い出すと眠れなかったり……えぇっと……そ、そう!
    何故か、相手のことを意識してしまうこと、じゃないですか?」

従妹「!?」

女店員「妙に気になったり、その人に変って思って欲しくなかったり、とにかくその人のことを意識して、
    どうすればいいかわからなくなったり、その人ばかり考えてしまうこと……とか?あの、あまり上手くは言えませんけど……」

従妹「そ、それって……」

従妹「あ、あの……」

女店員「は、はい……」

従妹「……ありがとうございます」

女店員「……へっ?」

従妹「あっ、えぇっと……あの。まち、間違ってなかったみたいです」

女店員「ま、間違って……?」

従妹「はい……あの、私、嫉妬してたみたいです。こ、好意を……寄せていたみたいです」

女店員「あっ……」

従妹「だから……気づいてなくて……」

女店員「そ、そうですか……えっと……お、お力になれました?」

従妹「……はい、とっても」

女店員「!!」パァァ

従妹「すみません、服に関係ないことばかりで……」

女店員「い、いえっ!とんでもないです!私こそ、偉そうなことを……」

従妹「いえ、そんなことは……」

女店員「いえっ!でも」

従妹「いえ」

女店員「いえっ!」

従妹「いえ」

女店員「いえっ!」

いえ、いえっ!、いえ、いえっ!

男(何してんだあいつら……すっごいお辞儀してる……)

ガチャン

男「うっし、じゃあ帰宅するかー」

従妹「……その前に」

男「あっ……そうか」

従妹「うん……そのままだと寒いよ」

男「あ、あー……そうだな。特に首が寒いなー俺は」

従妹「……じゃ、じゃあ……これ」

ファサッ

従妹「……あげる」

男「……お、おう」

男「……あったかいよ、ありがとな」

従妹「……う、うん」フイッ

ブロロロロ...

俺「…………」カチャカチャボロン

ザクッ

俺「ギャアアアアアア」

次の日

男「今日の深夜に出発するんだって?」

従妹「……うん」

男「じゃあ、今日が最後か……」

従妹「……」

男「今日は……どうしような」

従妹「……このままでいい」

男「えっ?」

従妹「普通でいいよ……」

男「……そ、そうか?」

従妹「うん……」

DQNいらん

男「まあ……お前がそう言うなら」

従妹「……映画観よ」

男「お、おう。そういやまだ残ってたな。どれ観る?」

従妹「……」

男「後は、タイタニックと、モンスターズインクと、お笑いのやつがあるけど……」

従妹「じゃあ……タイタニック」

男「オッケー」

テレビ「ジャック!ローズ!あはは!うふふ!」

男(よりによって恋愛物を選ぶとは……なんというか、一番無いと思ってた)

従妹「……」

男(従妹はずっと動かないし……真剣に観てんのかな?)

男(後ろ姿しか見えないから、わかんねぇ)

ピロリン

男(ん?メール……?)

男(えっ……従妹からかよ。真後ろに居るってのに、なんなんだ)

男(どれどれ……)

従妹『この数日間、ありがと。楽しかったよ』

男(おう……これは、なんと言っていいものやら……)

男「おい……」

従妹「……」

男「おーい……」

従妹「……」

男(くっ……こうなったら……)ポチポチ

あまたつー!

男『振り向かないと返事しないぞ』

従妹「……」

男「……」

ピロリン

男「……」

従妹『返信きたけど』

男『屁理屈言うな』

従妹『メールの方が言いやすいんだもん』

男『何をだよ』

従妹『お礼とか』

男『直接の方が嬉しいんだけど』

従妹「……」

従妹『恥ずかしい』

男『何がだよ』

従妹『色々言うの』

男『そんなに言うことあるのか』

従妹『あるもん』

男『なら尚更直接の方が嬉しい』

従妹『メール』

男『ダメ』

従妹『電話』

男『ダメ』

従妹『……直接』

男『オッケー☆』

従妹『……やっぱ言うのやめる』

男「嘘!嘘嘘!冗談だって!ごめんって!」

クルッ

従妹「……はぁ」

男「おっ、よかった……ホントにやめちゃうかと思った」

従妹「……今日、最後だし」

男「お、おう……」

従妹「……」

男「……」

従妹「……あ、あの」

男「うん」

従妹「……あの」

男「……ん?」

従妹「と、とりあえず……マフラーありがと」

男「おう、いいって。こうして室内でも身につけてくれてる姿見るとそれだけで伝わってるから」

従妹「……同じく」

男「……こりゃ一本とられた」

DQN「オラオラ」

従妹「あっやっと来たね」

従妹「……それと」

男「ああ」

従妹「……気になってなかった?」

男「……ん?何が?」

従妹「わ、私が……男くんに会いたくないって言った理由」

男「気になってない訳ないだろ。原因不明だし、正直なところ、とにかく楽しんで貰おうと必死だった」

従妹「……そ、そうなんだ」

男「というか純粋に傷付いたので自暴自棄になって遊びに誘いまくってた」

従妹「……」

男「俺、普段あんなに誘わないからな。覚えとけよこの野郎」

従妹「……ご、ごめん」

男「まあ冗談だけど。それで、ようやく俺はその理由が聞けるんだな?」

従妹「う、うん……」

男「……よーし」

従妹「……」

ドキドキ

従妹「……や、やっぱメールで」

男「ダメだ」

従妹「……」

男「……」

従妹「……い、意識しちゃってたから」

男「えっ……?」

従妹「……男くんのこと、意識しちゃってたから。なんか、変な感じになるから」

男「……変な感じ?」

従妹「……だから、男くんのこと、見れないし、態度素っ気なくしちゃうし、どうしていいかわかんないし、
   寝顔とか、ずっと見ちゃうし……」

男「お、おう……?」

従妹「……彼女いないって聞いて喜んじゃうし、嬉しくて……マフラーずっとつけちゃうし」

従妹「……嫉妬もしちゃうし」

男「……そ、それって」

従妹「これ……なんなのか分からなかったんだ。でも、あの服屋の店員さんが教えてくれて」

男「服屋の店員……」

男(あのお辞儀繰り返してた時か……)

従妹「これ……これね」

従妹「この気持ち……『好き』なんだって」

男「えっ……」

従妹「私……男くんのこと……ずっと、好きだったみたいなんだ」

男「……ま、まじか」

従妹「……うん」

男「……」

従妹「……こ、これが言いたかったこと。お礼と、この気持ち。最後だから、言わないと、後悔しそうだったから」

男「……お」

従妹「……えっ?」

男「……俺だけじゃ、なかったんだな」

従妹「……あっ」

従妹(そっか……男くんも、同じ気持ち……意識するって、あの時……言ってた)

従妹「……じゃ、じゃあ」

男「……ああ……俺も、好きだ。従妹のこと」

従妹「……」

従妹「……」ポチポチ

ピロリン

男「なぬっ」

男「……お、おい、このタイミングでメールかよ!」

従妹「だ、だって……もう無理なんだもん」

男「無理って何が」

従妹「う、嬉しすぎて、もう言葉にならないんだもん」

男「……」

従妹「……」

パカッ

従妹『知ってた?いとこ同士でも、結婚できるんだよ』

男「なっ!?……んつーもんを送ってくるんだよお前は」

従妹「……だって、知ってないと困るじゃん」

男「……お、おいおい」

今追いついた

2日もかかってたのか 保守してた人含めてみんなお疲れ

男「……というかそれ、俺がゲーム取りに下りた時に母さんと話してたやつだろ」

従妹「……あっ」

男「……ま、俺も母さんの言葉をドヤ顔でお前に話した経験があるから何も言えないけど」

従妹「……そ、そうなんだ」

従妹「……でも」

男「ん?」

従妹「……つまり、おばさん公認ってことだよね?」

男「お、前は途端に積極的になったな。ビビリまくってるわ」

従妹「……まあね」

男(将来尻に敷かれそうだ……)

従妹「……でも、これで心置きなく帰れそう。……ありがとね」

男「……お、おう」

─────────
──────
───


男「従妹が来るのって明日だっけ?」

母「ううん。突然今日来ることになったのよ」

男「え、なんで?」

母「あんた何かした?あんたに会いたいって言ってんのよ」

男「……あー」

母「なにあんた……心当たりでもあるの?」

男「そういや母さんには言ってなかったけど……俺たち、付き合ってるんだ」

母「……まっ!なんでもっと早く言わないの!?」

男「いや……」

母「式の準備は!?あとあんた、弟に挨拶しに行きなさい!」

男(……こうなるからだよ)

ピンポーン

母「あっ!従妹ちゃん来たわよ!」

男「マジか、早いな」

母「はいはーい!」

ガチャ

従妹「……」

男「……よっ」

従妹「……こんにちは」

男「お、おう……」

従妹「……」クスッ

従妹「……マフラー、似合ってるよ」

男「……ああ、お前もな」

終わり

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

テスト

このあとの展開

男と従妹の初な遠距離恋愛

ドキドキの初H

従妹が最近可愛くなったと目をつける
DQN

DQN従妹を無理矢理手込めに

従妹「男より、おっきい……」

男と久しぶりに会う。H へ

従妹「あまり気持ちよくない……」

DQNに誘われる。断れない従妹

………

従妹「男のよりDQN君ののほうが気持ちいいのぉ……!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月07日 (水) 01:50:55   ID: KrUXMRgM

最後の………いる?なんか、台無し

2 :  SS好きの774さん   2015年04月06日 (月) 10:32:34   ID: j7DtcEpF

とても面白かったのに残念

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