芳佳「逃げるシャーリーさんを捕まえたらおっぱい揉み放題!?」 (109)

滑走路

美緒「宮藤!!リーネ!!ペースが落ちているぞ!!しっかり走れ!!」

芳佳「はぃ……はぁ、はぁ……はぁ……」

リーネ「もぅ……だ、めぇ……」ポヨンポヨン

芳佳「おぉぉ……」

美緒「この程度で崩れるか。まだまだだな」

芳佳「だって、ずっと走るのって辛いです……」

美緒「これは訓練だぞ。辛くて当たり前だ」

リーネ「ごほっ……ごほっ……すみません……ごほっ……」ポヨンポヨン

芳佳「リーネちゃん……すごいよぉ……」

美緒「一人前になるのはいつになることやら」

美緒(とはいえ、2人がついて来れないような訓練では意味がないしな。何か策を講じたほうがいいのだろうか……)

美緒「宮藤、リーネ。正直に話して欲しいのが、私の訓練は耐え切れないほど苦しいか?」

リーネ「え?い、いえ、そんなことありません」

芳佳「はい。坂本さんの訓練は厳しいし、苦しいし、辛いし、大変だけど、それは必要なことだって分かってますから」

美緒「それは、私の訓練が嫌だということか」

芳佳「違いますよ!」

リーネ「はい!苦しいのも厳しいのも辛いのも大変なのもウィッチには必要なことですから!!」

美緒「では、このままの訓練メニューでいいということだな?」

芳佳「勿論です!」

美緒「そうか。負担の少ないメニューに切り替えようと思ったが、お前たちがそこまでいうなら……」

芳佳「え!?」

リーネ「あ……あの……あの……」

美緒「不満はないのだろう?」

芳佳「えっと……はい……」

美緒「ふむ。では、いつも通りの訓練を行うぞ。気合を入れろ」

リーネ「りょうかい……」

ブリーフィングルーム

バルクホルン「宮藤たちの訓練メニュー?問題でもあるのか?」

美緒「どうにも今の2人には負担が大きいようでな」

バルクホルン「少佐。あの程度の訓練についてこれないようでは、私たちが困る。甘やかすのはどうかと思うが」

美緒「やはりそう思うか。私もバルクホルンとは同意見だがな」

ミーナ「そんなに辛そうにしているの?」

美緒「体がついてきていないといって感じだ」

バルクホルン「少佐の訓練はバランスが取れている。慣れれば平気だ」

シャーリー「慣れるまでに体を潰したら元も子もないって話だろ?」

美緒「シャーリーはどう思う?」

シャーリー「少佐の考えた訓練ですし、きっと新人2人にとって無駄のないものだと思ってますよ」

美緒「そうか」

シャーリー「ただ、慣れるまでに時間がかかりそうなら変更してもいいかなとも思いますね」

美緒「なるほどな」

バルクホルン「おい、シャーリー。優しくするのと甘やかすのは別なんだぞ。分かっているのか?」

シャーリー「分かってるよ。でも、リーネはともかく宮藤は体が出来てないんだ。いきなり一端の軍人がやるようなことを押し付けなくてもいいだろって言ってるんだ」

バルクホルン「宮藤は既に501の一員だ。並の軍人ができることをしてもらう。できなければ去ってもらう。それが普通だ」

シャーリー「見込みのある奴を潰してどうするんだ」

バルクホルン「ついてこれないのなら見込みなどなかったということだ」

シャーリー「お前は新人を潰したいのか!」ガシッ

バルクホルン「目の前で戦死してほしくないだけだ!!」ガシッ

ミーナ「やめなさい!!」

美緒「シャーリーの言い分もバルクホルンの言い分も分かる。落ち着け」

バルクホルン「す、すまない」

シャーリー「いーっだ」

バルクホルン「表に出ろ!!!」

シャーリー「ああ!!上等だ!!」

ミーナ「ちょっと!!営倉行きにするわよ、あなたたち!!」

美緒「他の者の意見も聞いてみたいな。ミーナ、今時間が空いている者は誰だ?」

ミーナ「この時間だと、ペリーヌさんとエイラさんは休憩しているはずよ」

エイラ「なんだこれ?少佐の訓練?」

美緒「そのメニューを見て、どう思う?」

エイラ「どう思って言われてもな」

ペリーヌ「すばらしい訓練メニューですわ!!流石は坂本少佐!!基礎体力トレーニング中心のメニューは新人には最も適したものですもの!!」

美緒「エイラの意見は?」

エイラ「少佐の決めたことに意見なんていえないけど、強いて言うならちょっと走りすぎじゃないか。私なら飽きてやる気がなくなるなぁ」

ペリーヌ「エイラさん!!何を言っていますの!?」

美緒「飽きるか」

エイラ「ああ。飽きる。まぁ、基礎トレーニングなんてそんなもんだけどなぁ」

美緒「肉体への負担については?」

エイラ「少佐が作ったんだろ、これ?いくら宮藤とリーネでも体を壊すなんてことはないだろ」

美緒「……」

ペリーヌ「あ、あら。エイラさんでも最低限のことはわかっていますのね」

エイラ「少佐は怖いけど、理不尽ってわけじゃないし」

美緒(いかんな。少し気恥ずかしくなってきた……)

ミーナ「どうだったの?」

美緒「シャーリーたちの意見と殆ど変わらなかったな」

ミーナ「だったら、気にせずにこのままでいいんじゃないかしら?」

美緒「そうだな」

ミーナ「自信がなくなったの?貴方らしくないわね」

美緒「そういうわけではない。あの2人の将来を考えるとな、できるだけ大切にしたいと思っている」

ミーナ「リーネさんも宮藤さんも磨けば必ず輝くものね」

美緒「それだけに、この時期から無茶なことをさせるわけはいかんからな」

ミーナ「そこまで気になるっていうなら他の人にも意見を聞いてみたらどう?」

美緒「私に遠慮して腹を割ってはくれなさそうだが」

ミーナ「そんなことないわよ」

美緒「だといいがな。よし。サーニャはどうせ自室で寝ているだろうから、後回しだ。ルッキーニとハルトマンは?」

ミーナ「ハルトマンもまだ部屋でしょうね。本当なら訓練の時間だけれど。ルッキーニさんは基地のどこかにいるわ」

美緒「自由な奴らだ」

ミーナ「それを許してるのは私たちだけど」

格納庫

ルッキーニ「すー……すー……」

美緒「ルッキーニ」

ルッキーニ「おぉ!?少佐!!今から、訓練に行こうと思ってて!!寝てないよ!!」

美緒「これを見てくれ」

ルッキーニ「うにゃ?にゃにこれ?」

美緒「訓練メニューだ。正直に答えてくれ。お前はどう思う?」

ルッキーニ「うぇぇ……こんなにはしりたくないけど……」

美緒「安心しろ。お前のではない。宮藤とリーネのだ」

ルッキーニ「なーんだ」

美緒「……走りたくないといったな?何故だ?」

ルッキーニ「うん。こんなに走ってばっかりじゃつまんないもーん」

美緒「エイラも似たようなことを言っていたな……」

ルッキーニ「同じところぐるぐる走るだけじゃ景色かわんないし、退屈だよ。少佐がやれっていうならやるけどぉ」

美緒「肉体面での疲労等はいいのか?」

ハルトマンの部屋

エーリカ「疲労なんて仕方ないと思うけど」

美緒「過度な疲労ならば問題もあるだろう」

エーリカ「うーん。過ぎるぐらいがいいんじゃない?特に体が出来上がってない宮藤とリーネには」

美緒「お前もルッキーニと同意見か」

エーリカ「少佐は何が気になってるの?」

美緒「ここ最近、宮藤とリーネの疲労の色が目立っていてな。休息はしっかり取らせているが、体がついてきていないのかもしれん」

エーリカ「そういうこと」

美緒「2人に意見を求めても私に胸の内を正直に話すこともないからな」

エーリカ「……これ見る限り、少佐の組んだメニューには遊びがないよね」

美緒「遊び?」

エーリカ「休息とは別に訓練も兼ねたレクリエーションが合間にあれば、訓練の辛さを忘れられるかもね。精神的にはだけど」

美緒「それは考えたことがなかったな」

エーリカ「まぁ、私がトゥルーデにそうして欲しいって言ってるだけなんだけど」

バルクホルン「貴様は今もこうして訓練をサボっているからな。遊びなど必要ない。遊びすぎだ」

ブリーフィングルーム

サーニャ「私もハルトマンさんの意見と同じです」

美緒「変更の必要はなく、訓練の合間に精神面での軽減を図るべきか」

サーニャ「すみません。偉そうなことをいってしまって……」

美緒「気にするな。率直な意見が欲しいといったのは私のほうだからな」

サーニャ「少佐のお役に立てたのなら嬉しいです」

美緒「そ、そうか……」

エイラ「あ、少佐が照れてる」

ミーナ「あらあら。ああいう風に面と向かって言われるのに弱いのね」

美緒「そんなことはどうでもいい。話をまとめると私が考えるべきは訓練も兼ねた遊戯ということになるのか」

ミーナ「坂本少佐にとっては難しいことね」

美緒「うーむ……」

エイラ「いいよなぁ。宮藤とリーネばっかり気にかけてもらってさぁ」

美緒「ならば、エイラも一緒に訓練するか?」

エイラ「それは勘弁してほしい」

エイラ「いてぇ……久しぶりに頭叩かれた……」

サーニャ「エイラ、失礼よ」ナデナデ

美緒「どんなことをやればいいのか……」

ミーナ「基礎体力作りのための訓練ということを考えれば、走るようなことをするべきでしょうね」

美緒「だが、それではエイラ曰く飽きてしまうらしいからな。余計な負担になるぞ」

ミーナ「苦痛を感じさせないためにレクリエーションを挟むんでしょ?」

美緒「走りながら楽しめることなどあるか?」

ミーナ「そうね……」

サーニャ「あの、いいですか?」

美緒「何かいい案があるのか?」

サーニャ「追いかけっこをするというのは、どうでしょう?」

美緒「楽しめるか?」

サーニャ「分かりませんけど、坂本少佐となら楽しいと思います」

エイラ「いいな、それ。少佐が捕まえるほうでも逃げるほうでも面白そうだ」

美緒「本当か……?」

翌日 滑走路

美緒「よし。そこまで」

リーネ「はぁ……あ……はぁ……」ポヨンポヨン

芳佳「ハァハァ……」

美緒「次の訓練に移るぞ!」

リーネ「は、はい!」

芳佳「あの、休憩……」

美緒「お前たちは今から好きな場所へ走っていけ。10秒後、私がお前たちを追い、捕まえる。いいな?ああ、屋内には行くなよ」

芳佳「えぇぇ!?坂本さんから逃げるんですか!?」

リーネ「む、むりです……」

美緒「文句を言うな!!いくぞ!!!」

芳佳「あ、あぁ……」

美緒「走れー!!!」

リーネ「は、はい!!」ポヨンポヨン

芳佳「おぉぉ……すごいぃ……」

シャーリー「お。やってるみたいだな」

バルクホルン「少佐にも困ったものだ。訓練中に遊ぶなどと」

シャーリー「いやぁ、2人の顔を見る限りけっこうきつそうだし、訓練にはいいんじゃないか?」


芳佳「はぁ……ひぃ……」

美緒「宮藤ぃ!!!」ガシッ!!

芳佳「あぁぁぁ……」

美緒「10秒も逃げられんのか!!弛んでいるぞ!!!」

芳佳「だ、だって……いっぱい走ったあとですし……」

リーネ「はぁ……はぁ、はぁ……」

美緒「次はリーネだ!!!」ダダダッ

リーネ「はぁ、はぁ……っ……」

美緒「捕まえたぞ」ガシッ

リーネ「うぅ……」

美緒「……楽しくないか?」

リーネ「い、いえ……たのしいです……」

美緒「……楽しくないか?」

リーネ「い、いえ……たのしいです……」


想像してワロタwwwwwww

芳佳「もう……だめ……たてないよぉ……」

リーネ「わ、わたしも……だめぇ……」

美緒「10分休憩とする」

シャーリー「おつかれさまー、少佐ー」

バルクホルン「少佐。今のはトレーニングと呼べるのか」

美緒「見ていたか。今日から始めたことだ。まだなんとも言えんさ」

バルクホルン「宮藤もリーネもあっと言う間に捕まっていたのでは、訓練にはなっていない気も……」

シャーリー「だからって手加減するのも違うからな」

美緒「疲れている状態でも100%に近い力を出せれば、もう少し耐えられるはずだが」

シャーリー「それ、かなりスパルタですね」

バルクホルン「今の2人には丁度いい」

シャーリー「だから、そういう無茶なことをさせてたら潰れるかもしれないだろ」

バルクホルン「この程度もこなせないなら国に帰ったほうがいい」

シャーリー「だから、なんでお前はそういう言い方しかできないんだ」

美緒「やめろ。……しかし、この方法はあまりよくないようだな」

美緒「――今日はここまで。2人ともしっかりと休めよ」

芳佳「は、はいぃ……ありが、とうございましたぁ……」

リーネ「ごほっ……ごほっ……」ポヨンポヨン

芳佳「おぉぉ……リーネちゃん、いこうよ……」

リーネ「う、うん……。坂本少佐、ありがとうございました」

美緒「うむ」

美緒(どうにも辛そうだな。通常の訓練よりも疲れているようだし、これは失敗だったか)

美緒(多少、無茶でもこれまで通りに――)

ルッキーニ「まてまてー」

シャーリー「あはははー。こっちだぞー」

ルッキーニ「つっかまえたぁー!!」ギュッ

シャーリー「あぁー。つかまったぁ」

ルッキーニ「にゃはー、シャーリー」スリスリ

シャーリー「くすぐったいって」

美緒「……」

翌日

美緒「今日は私が逃げる。お前たちが追いかけてこい」

芳佳「え!?どっちにしてもむりですよぉ!!」

美緒「いいから私を捕まえろ!!」

リーネ「ひぃ……」

美緒「5秒後に追いかけてこい!!始め!!!」ダダダッ

芳佳「はぁ、はぁ……リーネちゃん、いけそう?」

リーネ「う、うん。やるしか、ないよ」

芳佳「行こう!!」

美緒(昨日のシャーリーとルッキーニを見てヒントを得た。精神面での負担を軽減させるためには適度に褒美を与える必要がある)

美緒(いいところでわざと捕まってやれば奴らもこのトレーニングが楽しく思えるはず)

リーネ「ま、まってください……」

芳佳「さかもとさぁぁん……」

美緒「ほら!私はここだ!!捕まえにこい!!」

芳佳「はぁ……はぁ……い、いきます……!」

芳佳「でやぁぁぁ……」

美緒「何だその動きは!!気合が足らんぞ!!!」

リーネ「えーい……」

美緒「遅い!!亀でも捕まえるつもりか!!!」

芳佳「うぅ……うっ……」

美緒「宮藤!!どうした!!そんなものか!!!」

芳佳「くっ……やぁー」ガバッ

美緒「甘い!!」サッ

芳佳「そ、そんな……」

リーネ「もう無理だよぉ……はぁ……あ……ぁ……」

美緒「……」

芳佳「こ、こうさんです……さかもと、さんは、すごいですね……やっぱり……」

美緒「……宮藤。今なら私を捕まえられるぞ?」

芳佳「も、もういいです……ごめんなさい……」

美緒(捕まるタイミングを見誤ったか……)

美緒「――今日の訓練は終了!解散!」

芳佳「はい……ありがとうございます……」

リーネ「……」

芳佳「リーネちゃん、いこ」

リーネ「……」コクッ

美緒「宮藤!」

芳佳「あ、はい。なんですか?」

美緒「その……私を追いかけるのは楽しかったか?」

芳佳「……はいっ。とっても」

美緒「そうか……」

芳佳「失礼しますね」

美緒(逆効果だったか)

美緒「やはり、私には楽しませることができないのか……」

美緒(指揮官としては不要なものだからいいが、人としてはどうだろうな……。我ながらつまらん人間だ)

美緒「はっはっはっは」

ブリーフィングルーム

美緒「……」

シャーリー「中佐、少佐はどうしたんですか?落ち込んでるようにも見えますけど」

ミーナ「色々とあるみたいね」

バルクホルン「少佐。もういいだろう。貴女が謙ることはないんだ」

美緒「……」

バルクホルン「少佐。元気を出してくれ」

シャーリー「楽しく訓練、楽しいトレーニングってのも難しいですね」

ミーナ「シャーリーさんはどうしたらいいと思う?」

シャーリー「うーん。これは私とルッキーニがよくやることなんですけど、私を捕まえたらその日は何でも言うことを聞くなんてことはよくやってます」

ミーナ「そんなことをしていたの?」

シャーリー「ルッキーニの我侭を加速させないためにですけどね。無条件に何でも聞いてたらルッキーニが暴走するし」

ミーナ「そうなの。でも、シャーリーさんが捕まるってことはないんじゃ……」

シャーリー「ええ。それはまずないですね。でも、それだとルッキーニが拗ねちゃうから、5回に1回は捕まってやりますけど」

バルクホルン「だからお前とルッキーニは時々走りまわっているのか。馬鹿馬鹿しいことを……」

シャーリー「大事なことなんだよ」

バルクホルン「もっと違う方法があるだろう」

シャーリー「あるなら教えてくれ」

ミーナ「やめなさい。毎回毎回」

美緒「……シャーリー」

シャーリー「はい、なんですか?」

美緒「お前は慣れているようだな」

シャーリー「え?追いかけっこですか?慣れているといえば、慣れてるかなぁ……」

美緒「一度、お前に任せてもいいか?私では加減ができなくてな。あれでは2人を無闇に苦しめるだけだ」

シャーリー「宮藤とリーネの相手ぐらいなら構わないですよ」

美緒「よし。では、明日、やってくれ」

シャーリー「了解!」

バルクホルン「シャーリー。私も手伝おうか?」

シャーリー「いや、いいよ」

バルクホルン「そうか」

食堂

リーネ「疲れたね……」

芳佳「うん……」

ペリーヌ「だらしないですわね。少佐からご指導をお受けできることに幸せを感じるべきですわ!」

芳佳「はい。すみません」

エイラ「少佐と追いかけっこかぁ……。ちょっとやってみたいよなぁ」

ルッキーニ「でも、そのまえにいっぱい走らなきゃいけないしぃ」

エイラ「それがいやだなぁ」

サーニャ「エイラったら」

エーリカ「捕まえたら豪華景品でもあればまた違うのにね」

エイラ「例えば?」

エーリカ「一日休暇とか」

ルッキーニ「それいいー!!それだったらやりゅー!!」

芳佳「休暇かぁ……今も全力でやってるけど、実際もらえるってなったら、もっと力がでるのかな……」

シャーリー「――私にどんなことでも命令できるって権利じゃダメか?」

エイラ「シャーリー。それ、どういうことだ?」

シャーリー「明日は私が少佐に代わって逃げる役を任されたんだ」

エーリカ「えぇー。余計に無理じゃーん」

ペリーヌ「スピードに関してシャーリー大尉に勝てる者など世界を探してもいるかどうか」

シャーリー「でも、私を捕まえれば、私にどんなことでも命令できる」

ルッキーニ「それ、あたしとシャーリーがやってるやつだー」

シャーリー「やっぱ、達成したときに何かないとな」

リーネ「シャーリーさんにどんなことでも……」

芳佳「うーん……でも、シャーリーさんを捕まえるなんて……」

ルッキーニ「だいじょーぶ!だいじょーぶ!あたしだって5回に1回は捕まえられるんだよぉ?」

芳佳「それはルッキーニちゃんだからじゃ……」

エーリカ「私は少佐より成功率下がってる気がするけどなぁ」

シャーリー「はははは。ま、明日は私が相手だ。よろしく頼むよ」

エイラ「……なぁ、私がシャーリーを捕まえてもその権利くれるのか?」

シャーリー「ん?少佐の訓練に参加したらって条件はあるけど、権利は誰にでもやるよ」

エイラ「ふふーん。そうか……」

芳佳「エイラさん、なにかあるんですか?」

エイラ「シャーリーを捕まえれば何でも命令できるんだぞ?てことはさぁ……」

ルッキーニ「にゃににゃに?」

エイラ「シャーリーの胸、揉み放題ってことだろ?」

芳佳「……!!!」

ルッキーニ「おぉー」

シャーリー「……え?」

エイラ「いやー。いつかは揉んでみたいって思ってたんだ。まさか、こんなチャンスが巡ってくるなんてな」

サーニャ「……」

エイラ「あ、サーニャ。これはあれだからな。親睦を深める意味だからな」

サーニャ(牛乳飲もう……)

エーリカ「エイラ、やる気だねー」

エイラ「どんな感じで揉んでやろうかなぁ」

シャーリー「おいおい……マジでいってるのか……?」

エイラ「まずはやっぱり、正面から鷲づかみがいいかな。それとも後ろから鷲づかみか……」

シャーリー「エイラ、あのさぁ」

芳佳(逃げるシャーリーさんを捕まえたらおっぱい揉み放題!?そ、そんな夢みたいなことがあっていいの!?)

リーネ「芳佳ちゃん?」

芳佳「……ふふ……」

リーネ「芳佳ちゃん!?」

エイラ「今からイメージトレーニングしとくか」モミモミ

サーニャ「んくっ……んくっ……!」ゴクゴクッ

エーリカ「サーニャん。牛乳いっぱい飲んだら、お腹痛くなるよ?」

シャーリー「いや、エイラ、そういう願いは……」

エイラ「シャーリーを捕まえるなんて殆ど不可能だろ。なら、いいじゃないか。それとも、逃げ切る自信がないのか?」

シャーリー「そんなわけないだろ。私が捕まるか」

エイラ「なら、いいよな」

シャーリー「あ……ああ!どっからでもかかってこい!!」

芳佳「はい!!!がんばります!!!」

ルッキーニ「にゃはー!!!だったらあたしも参加しゅるー!!」

シャーリー「ルッキーニはいつもやってるだろ」

ルッキーニ「みんなでシャーリーをつかまえよー!!」

エイラ「おぉぉー!!!!」

芳佳「えい!えい!おー!!」

シャーリー「なんで宮藤が燃えてるんだ……」

サーニャ「んくっ……ふぅ……もういっぱ――」

リーネ「んぐっ……んぐっ……!!」ゴクゴクッ

サーニャ「リ、リーネちゃん、やめて……」

エーリカ「あははは。楽しそうだなぁ。私は見学しよーっと」

エイラ「宮藤じゃムリダナ。私がシャーリーを捕まえるんだ」

芳佳「やってみないとわかりませんよ!!」

ルッキーニ「おもしろくなってきたー!!!」

シャーリー「……」

シャーリー(悪いけど、明日は絶対に捕まらないぞ。なんか捕まったあとが怖そうだし……)

ブリーフィングルーム

ミーナ「明日の訓練だけど……」

美緒「いつものように滑走路で行う。他の者には迷惑はかけん」

バルクホルン「――少佐」

美緒「どうした?」

バルクホルン「明日のことだが、逃げる役を増やさないか?」

美緒「……どういうことだ?」

バルクホルン「考えてみてくれ。シャーリーのスピードは群を抜いている。やる前から結果が分かりきっているわけだ」

ミーナ「でも、シャーリーさんは手加減をしてくれるみたいだし」

バルクホルン「それでもシャーリーが相手というだけで宮藤たちのやる気を削ぐことになるだろう」

美緒「確かにな。やる前から諦めるというのは如何なものかと思うが、シャーリー相手では無理もないか」

バルクホルン「そこで逃げる役を増やすことにより、宮藤たちに希望を持たせる。そうすれば宮藤のモチベーションも高いまま維持できるはず」

ミーナ「美緒、どうする?」

美緒「増やすのはいいが、誰がやってくれるんだ?」

バルクホルン「ふっ。少佐。貴方の目の前にいるだろう。――私がやる」

美緒「そうか。それは助かる」

バルクホルン「新人を鍛えるためなら、泥も被ろう」

美緒「バルクホルン……。いつもお前には苦労をかけるな」

バルクホルン「気にしないでくれ」

ミーナ「それだったらいっそのこと、私も参加しようかしら」

美緒「ミーナも?」

ミーナ「たまには、ね」

美緒「……ならば、私がやらないのもおかしな話か」

ミーナ「美緒……」

美緒「4人いれば奴らも「誰かは捕まえられる」と考えるかもしれんからな」

バルクホルン「上官4名が相手になると知れば、驚くだろうな」

美緒「よし。決まりだ」

バルクホルン「だが、万が一捕まったら言うことを聞かなくてはならないぞ」

美緒「それぐらいのメリットは与えてやるさ」

ミーナ「わ、私たちにも適用されるの?」

翌日 ブリーフィングルーム

美緒「――というわけだ。いいか?」

ペリーヌ「さ、ささ、坂本少佐も参加されるのですか!?」

美緒「そういうことになった」

エーリカ「トゥルーデもでるのかー」

バルクホルン「新人教育の一環だ」

サーニャ「隊長もなんですか」

ミーナ「ええ。体を動かすのも悪いことじゃないもの」

エーリカ「ミーナとトゥルーデがやるなら、私も参加しようかなぁ」

リーネ「ハルトマンさんもですか?」

エーリカ「勿論、捕まえる側のほうだけど」

エイラ「質問!!」

美緒「なんだ?」

エイラ「1人で2人以上捕まえてもいいんだよな?」

美緒「ああ。やれるものなら全員捕まえてもいいぞ」

エイラ「そうかぁ……」

芳佳「エイラさん、何かあるんですか?」

エイラ「ミーナ中佐を捕まえればなんでも命令できるんだぞ?それってつまりさぁ……」

芳佳「つまり……?」

エイラ「ミーナ中佐の胸揉み放題ってことだろ?」

芳佳「……!!!」

ミーナ「ちょ、ちょっと!!エイラさん!!」

エイラ「中佐のも揉んでみたかったんだ……」

ミーナ「そ、そんな命令はきけません!!」

美緒「ミーナ。捕まらなければいいだけだ」

ミーナ「そ、それは……」

芳佳(ミーナ中佐のおっぱいまで揉み放題だなんて!?)

リーネ「芳佳ちゃん……」

サーニャ「……」

ペリーヌ「わわわ、わたくしも本日に限り参加させていただきますわぁ!!!」

バルクホルン「では、サーニャ以外は参加ということでいいか?」

ルッキーニ「にゃはー!!シャーリーと中佐と少佐をつかまえよー!!」

シャーリー「いいか?手加減は絶対にしないからな」

芳佳「がんばります!!!」

美緒「言っておくが、参加資格があるのは訓練を受けた者だけだ。それは忘れるな」

エーリカ「はぁーい」

エイラ「準備運動だと思えばいいんだ」

サーニャ「あの、坂本少佐」

美緒「なんだ?」

サーニャ「私も参加します」

美緒「夜間哨戒の疲れもあるだろう。無理はするな」

サーニャ「いえ、やらせてください」

美緒「わかった。だが、無理だと思ったらすぐに抜けていいからな」

サーニャ(エイラのやろうとしてること、なんだか阻止したい……)

バルクホルン「では、全員移動しろ。訓練を始めるぞ」

滑走路

美緒「走れー!!!全力でやらなければこの後のイベントには参加させんぞ!!!」

芳佳「おりゃぁー!!!」ダダダダッ

エイラ「正面から揉むってきめてんだー!!!」ダダダダッ

ルッキーニ「あにゃぁー。やっぱりやめとけばよかったかもぉー」

エーリカ「えっほ、えっほ」

ペリーヌ「少佐にどんな命令でも……少佐に……少佐に……命令……できるなんて……!!あぁー!!素敵ですわー!!!」

リーネ「(サーニャちゃん、サーニャちゃん)」

サーニャ「(どうしたの?)」

リーネ「(私と協力しない?)」

サーニャ「(協力……?)」

美緒「いつもこれぐらいやる気を出してくれれば、私としても気持ちがいいのだがな」

ミーナ「なんだか、怖くなってきたのだけど……」

バルクホルン「心配するな。誰も捕まえられないはずだ」

シャーリー(要注意なのはやっぱりエイラとハルトマンかな……。油断すると捕まりそうだ……)

美緒「よーし。そこまで」

エイラ「はぁ……はぁ……はぁ……!!」

芳佳「ごほっ……ごほっ……!!」

ルッキーニ「ちゅかれたぁー……」

美緒「では、今から私、ミーナ、バルクホルン、シャーリーが逃げる。5秒後に動けるものは宮藤、リーネ、ルッキーニ、ペリーヌ、サーニャとする」

エイラ「なんでだ!?」

ミーナ「身体能力と魔法を考慮した結果よ。ハルトマンとエイラさんは条件を厳しくしないと有利になりすぎるから」

エーリカ「私の事が怖いってことだな」

バルクホルン「なんとでもいえ。挑発には乗らないぞ」

美緒「ハルトマン、エイラ、ルッキーニは10秒後に私たちを追え。いいな?」

バルクホルン「屋内には絶対に入らないこと。格納庫内までは可とする」

芳佳「はい!!」

美緒「それぞれの健闘を祈る!!」

バルクホルン「――ブレイク!!!」

シャーリー「いくぞー!!」ダダダダッ!!!

>>66
美緒「ハルトマン、エイラ、ルッキーニは10秒後に私たちを追え。いいな?」

美緒「ハルトマン、エイラは10秒後に私たちを追え。いいな?」

芳佳「よし!!行こう!!シャーリーさーん!!!」

ルッキーニ「シャーリー!!!」

シャーリー「やっぱり来たか!!」

ペリーヌ「しょうさぁぁぁあ!!!!」

美緒「はっはっはっは!!!」

エイラ「……」

サーニャ「エイラ、なにしてるの?」

エイラ「占ってる」

サーニャ「なにを?」

エイラ「シャーリーと中佐の動きを」

サーニャ「……」

リーネ「サーニャちゃん、こっちだよ」

サーニャ「う、うん」

エーリカ「――よし、時間だね」

エイラ「……こっちだ」テテテッ

芳佳「まってくだぁぁぁい!!!」

ルッキーニ「シャーリー、まてまてー!!」

シャーリー「なんだよ、2人とも元気有り余ってるなぁ。さっきのトレーニング、手を抜いてたか?」

芳佳「そんなことはありません!!!」

ルッキーニ「ないよー」

シャーリー「まぁ、その足じゃ私の影すら――」

エイラ「ここに来るのは予測済みナンダナ」

シャーリー「げっ!?」

エイラ「シャーリー!!」

シャーリー「あっぶね!!」サッ

エーリカ「シャーリー!!もらったぁー!!!シュトゥルム!!!」ゴォォォ

シャーリー「お前ら!!なんで私を集中的にねらってんだ!!!」

エーリカ「ふふん。シャーリー。誰か1人にでも捕まったらアウトだよ?」

シャーリー「な、なんで……?」

エーリカ「だって、私は命令するよ?全員の命令をきけってね」

芳佳「そんな画期的な手段が!!」

シャーリー「悪魔かお前!!!」

エーリカ「やれー!!!シャーリーをみんなで悪戯しちゃえー!!」

ルッキーニ「にゃはー!!」

エイラ「いくぞ、こらぁ!」

シャーリー「くそぉ!!簡単に捕まるかぁ!!!」ダダダッ


ミーナ「……」

バルクホルン「楽でいいな」

ミーナ「……私、隊長に向いてないのかしら」

バルクホルン「そんなことはない。ミーナはよくやってくれている」

ミーナ「ありがとう、トゥルーデ」


ペリーヌ「しょうさぁーおまちになってくださーい」

美緒「はっはっはっはっはっは。こっちだぞーペリーヌー」

ペリーヌ「おいつけませんわー」

芳佳「はぁ……はぁ……もう……だめ……」ガクッ

ルッキーニ「よしかぁ。大丈夫?」

芳佳「5秒、休憩する……」

エイラ「シャーリー!!」

シャーリー「しつこい!!」

エーリカ「でやぁー!!」バッ

シャーリー(乱戦になったらやられる……!!ここは――)ピコンッ

エーリカ「逃げるのかー!?」

シャーリー「戦略的撤退だよ!!」ゴォォォ!!!

エイラ「あれされるとなぁ……。幾ら先読みできても追いつけない……」

シャーリー「ほーら、ここまでおいでー」

ルッキーニ「く、くやしい……!!」

シャーリー(これだけ距離があれば流石に……)

リーネ「――待ってました」

シャーリー「……!?」

リーネ「やぁ!!」ガバッ

シャーリー「おっと!!」

サーニャ「……」ヌッ

シャーリー「なに……!?」

サーニャ「リーネちゃんがシャーリーさんの逃走ルートを計算してくれたんです」

シャーリー「ふざけ――」

サーニャ「逃げられません」

リーネ「シャーリーさん、覚悟してください」

エーリカ「みんな!!シャーリーがとられる!!いそげー!!」

エイラ「させねー!!!」

ルッキーニ「うにゃぁー!!!」


バルクホルン「……今日もいい天気だな」

ミーナ「そうねぇ……」

芳佳「……」

ミーナ「……!!!」ゾクッ

芳佳「やぁー!!」バッ!!!

ミーナ「きゃぁ!?いつのまに!?」

バルクホルン「宮藤!!よく来たな!!」

芳佳「えっと……えっと……」

エーリカ「宮藤ー!!ミーナだー!!」

芳佳「失礼しますっ!!」

ミーナ「そう簡単に……!!」

エイラ「捕まるんだな」ギュッ

ミーナ「えぇぇ!?」

エイラ「わーい!中佐、ゲットー!!」

芳佳「エイラさん、ミーナ中佐は私に捕まえさせてくれるって約束じゃぁ……」

エイラ「早い者勝ちだろー」

ミーナ「ど、どうして……。シャーリーさんを狙っていたんじゃ……」

エイラ「シャーリーなんて簡単には捕まえられないだろ。最初の標的は中佐だったんだ。最初からな」

ミーナ「だから、あえて興味のないふりを……?」

エイラ「中佐、命令だ。胸もませろ」

ミーナ「な、なにいって……」

エイラ「あー。すげー」モミモミ

ミーナ「あんっ……ちょっと、だめぇ……」

芳佳「おぉぉ……!!」

バルクホルン「……」

エーリカ「なんだ、隙だらけだなー」ギュッ

バルクホルン「エーリカ!?おまえ……!!」

エーリカ「いえーい。トゥルーデ、ゲットー」

芳佳「えぇぇぇ!?ハルトマンさん!?バルクホルンさんも私に捕まえさせてくれるって……」

バルクホルン「そうだったのか!?」

エーリカ「ほら、宮藤。あとはシャーリーしか残ってないよ。早くいかないととられちゃうぞ」

芳佳「うぅ……うわぁぁぁん!!!」ダダダッ

エーリカ「やったぁ」スリスリ

バルクホルン「エーリカ……悪魔め……」

シャーリー「おいおい、中佐とバルクホルンはもう捕まったのか……!?」

ルッキーニ「うにゃー!!」

リーネ「シャーリーさんだけは……!!」

サーニャ「ふっ!!」

シャーリー「なんでお前らマジなんだよ!?」

芳佳「シャーリーさーん!!!」

シャーリー「ああ、ついてこれるならついてこい!!」ダダダダッ

ルッキーニ「うにゃぁ!?」

サーニャ「あの速度にはついていけない……。どうしよう……」

リーネ「……耳をかして」

芳佳「なになに?」


美緒「ミーナめ、簡単に捕まったな。デスクワークのし過ぎで鈍ったか」

ペリーヌ「しょうさぁ、おまちになってくださいなぁー」

美緒「はっはっはっは。私は甘くないぞー、ペリーヌー」

ペリーヌ「では、ほんきでいきますわー。――トネール!!!!」バリバリバリ!!!!

美緒「つっ!!!」

ペリーヌ「流石、少佐。今のを回避されるなんて」

美緒「ペリーヌ……」

ペリーヌ「少佐。わたくしは本気ですわ」

美緒「たかが鬼ごっこにどうしてそこまで……」

ペリーヌ「たかが?少佐、それは間違いですわ」

美緒「なんだと?」

ペリーヌ「これは死闘です」

美緒「……そうだな。私が愚かだった。生半可な覚悟で挑んでいたようだ」

ペリーヌ「少佐ぁ……」

美緒「ペリーヌ……」

ペリーヌ「しょうさぁぁ!!!」ダダダッ

美緒「……」シャキン

ペリーヌ「ひっ……!?」

美緒「それ以上近づけば、刀の錆にしてくれるぞ、ペリーヌ」

エイラ「ペリーヌのやつ、終わったな」モミモミ

ミーナ「エイラさん、いつまでこうしてるつもりなの?」

エイラ「飽きるまで」モミモミ

ミーナ「もう……んっ……」

エーリカ「にひひ。シャーリーと少佐は逃げ切っちゃいそうだねー」

バルクホルン「もうどうでもいい」

エーリカ「あれ?なんでテンションさがってるのさ」

バルクホルン「そんなことはない。それより何か命令したらどうだ?」

エーリカ「いいの?だったら、ペリーヌを助けにいってあげて」

バルクホルン「なんだと?」

エーリカ「あんなに必死になってるんだし、可哀相だろ?」

バルクホルン「……お前はどうする?」

エーリカ「私もいくよ」

エイラ「大尉と中尉が加勢するなら、これはわからなくなるな」モミモミ

ミーナ「ぅん……」

美緒「さぁ、どうする?このままでは私を捕らえることなどできはしないぞ」

ペリーヌ「くっ……少佐……」

美緒「選べ、ペリーヌ。このまま時間切れを待つか、それともこの刀に切られる覚悟で進むか」

ペリーヌ「……」

美緒「どうした、ペリーヌ!?」

ペリーヌ「わ、わたしは……!!」

エーリカ「――もらったぁぁ!!!」

美緒「なに!?」

ペリーヌ「ハルトマン中尉!?」

エーリカ「少佐、ゲットー!!」

美緒「ちっ。だが、そのような動きでは私を捕まえられんぞ!!」バッ

バルクホルン「――少佐、悪いが邪魔をさせてもらうぞ」

美緒「バルクホルン……!!」

バルクホルン「ハルトマンの命令には逆らえなくてな」ドンッ

美緒「なっ――」ヨロッ

ペリーヌ「あぁ、坂本少佐!!あぶない!!」ギュッ

美緒「おぉ。すまん、ペリーヌ」

ペリーヌ「いえいえ」

エーリカ「はい。少佐の負けー」

美緒「……しまった!?」

ペリーヌ「あぁぁ!!!こ、これはぁ!?」

バルクホルン「残すはシャーリーだけか」

エーリカ「だねぇ。宮藤たちは今、何か考えてるみたいだけど」

バルクホルン「スピードで勝る相手にどうするつもだ……」

エーリカ「私たちもいくか」

バルクホルン「……従おう」

美緒「まさか、こんな形で捕まってしまうとは……」

ペリーヌ「あぁ、あの……あの……えっと……」

美緒「何でも命令してくれ。約束は守る」

ペリーヌ「あ……あ……えっと……あの、どうしましょう……頭が真っ白に……なってしまいましたわ……」

シャーリー(あいつらこないな……)

リーネ「――それで、ルッキーニちゃんが……」

エーリカ「ねえねえ。私たちも混ぜてよー」

サーニャ「ハルトマンさん、協力してくれるんですか?」

エーリカ「1人で何人捕まえてもいいってルールだし」

芳佳「バルクホルンさんもですか?」

バルクホルン「今はハルトマンの命令に従わなくてはいけないからな」

ルッキーニ「これならかてるー!!」

サーニャ「うん。エイラのやろうとしてることも阻止できそう」

芳佳「あの、シャーリーさんは私に捕まえさせてくれるとうれしいなって……」

リーネ「――この作戦で行きます。以上」

エイラ「あー。今度は下から揉みあげるようにして……」モミモミ

ミーナ「エイラさん……これ以上は……」

エイラ「中佐、私の命令は絶対だろー」モミモミ

ミーナ「だ、だって……その……」モジモジ

エーリカ「よし。いくかぁ」

シャーリー(来るみたいだな……)

エーリカ「まずは私からだぁ!!!シュトゥルム!!!」ゴォォォ

シャーリー「そうはいく――」

バルクホルン「どこにいくつもりだ!?」ダダダッ!!!

シャーリー「ちっ!!こっちはだめか……。なら――」

芳佳「通行止めです!!!」

シャーリー「っと。だったら――」

サーニャ「行かせません」

リーネ「通しません」

シャーリー(包囲してきたか……。もうこっちにか逃げられないな……)ダダダッ

ペリーヌ「シャーリー大尉、格納庫のほうへ逃げましたわね」ギュッ

美緒「あの包囲、シャーリーを格納庫へ誘導するためか」

ペリーヌ「なるほど……。バルクホルン大尉が考えたのでしょうか」

美緒「さぁな。ところでペリーヌ。本当にこうして肩を寄せ合うだけでいいのか?私に命令できる機会など滅多にないというのに」

格納庫

シャーリー(こっちに来たものの。どうするか……)

シャーリー(……そういえば、さっきルッキーニの姿がなかった気がする)

シャーリー「まさか――」

ルッキーニ「にゃー!!!」

シャーリー「上!?」

ルッキーニ「つっかまえたぁ!!!」ギュゥゥ

シャーリー「あぁ……くそー……」

ルッキーニ「にゃはー。シャーリーのまけー」スリスリ

シャーリー「誰だよ。ルッキーニにこんな指示だしたの」

リーネ「私です……ごめんなさい……」

シャーリー「ここまでしてくるなんて。完敗だ」

芳佳「あぁぁ……シャーリーさんまで……そんなぁ……」

シャーリー「聞くのが怖いけど、要求はなんだ?」

ルッキーニ「にひぃ。おっぱい、もませてー」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月02日 (木) 14:37:58   ID: rGM8_QZD

すごい・・・

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