P「俺が961プロから引き抜きにあって行くか悩んでるドッキリ…?」(223)

おう

P「な、なんでそんなことを?」

高木「……ああ。年始の特番の収録に穴が出てしまったようでね」

高木「急遽、我が765プロと961プロとで合同企画を行うことになったのだよ」

P「それにしたって、なんで私に……」

高木「うん? 知らないのかね?」

小鳥「プロデューサーさん、結構人気なんですよ」

P「……は?」

小鳥「ほら。DVDの特典で、プロデューサーさん、少し映ってたりしたじゃないですか」

小鳥「それを見たファンの人たちにその働く姿が好評だったみたいで」

律子「小規模ですが、ファンクラブまで立ち上がってるそうですよ」

P「り、律子まで……」

律子「年始の特番に出るチャンスなんて、早々ありませんからね!」

律子「しかも、765プロ総出演なわけですから!」

3人「「いける!!」」

P「……」

小鳥「あ、ちなみにこの企画にはすでにGOサインが出ていますから」

律子「拒否権はありませんよ! プロデューサー!」

P「無茶苦茶じゃないか!?」

高木「すまん……」

P「社長……?」

高木「これも765プロの為、アイドルたちの為」

高木「なんとか、受けてもらえないだろうか……」ペコリ

P「……」

P「わ、わかりました……」

3人「!!!」

P「で、ですが……、期待はしないでくださいよ?」

P「俺にあいつらを騙すだけの演技力なんてあるわけないんですから」

律子「その点は大丈夫です! こちらでもサポートしますから!」

小鳥「では早速、準備しなくちゃですね!」

高木「……ありがとう。感謝するよ」

――そして

D「……とまあ、こんな感じでお願いします」

P「は、はあ……?」

D「まあ、そんなに固くならず、お正月の特番なんで」

D「クオリティよりも、正月らしいバカらしさ中心でいくんで」

P「とりあえず、私は普通に出社すればいいんですね?」

D「ええ。何かあれば、イヤホンで指示しますんで」

P「……わかりました」

961にいるのは、妖精か木星かどっちなんだ

>>21-22

そういうのじゃなかったわ。
申し訳ないが、誰か後は頼む。

春香「あ、プロデューサーさん! おはようございます!」

雪歩「おはようございますぅ」

真「おはようございます!」

ワイワイ

P(み、みんな出社してるのか……)

P(と、とりあえず、応接室に……)スタスタ

春香「プロデューサーさん!」

P「……あ、ああ。どうした? 春香」

春香「この間のライブのDVD、見本が届いたんです!」ハイ

P「そ、そうなのか」

春香「なんだか夢見たいですよね」

P「……?」

春香「だって、ついこの間まではCD一枚売るのにも商店街で手売りしてた私たちが」

春香「あんなにたくさんのファンの前で歌って、踊って……」

春香「こうしてDVDにまでなって……」

春香「これも、プロデューサーさんのおかげですよね!」

P「お、俺のおかげ……?」

春香「はい! プロデューサーさん、私たちの為にすごく頑張ってくれたの知ってます!」

春香「だから、プロデューサーさんに早く見せたくて」エヘヘ…

P「ありがとう、春香……」

P(でも、この後、ドッキリしかけるんだよな……)

P(……申し訳ないが、これも仕事なんだ)

P(恨まないでくれよ……)

――応接室――

P「……ふう」ストン

P(よし。応接室には運よく、誰もいなかったな)

D『あー、聞こえますか?』

P「……!」

P「(……ええ。聞こえます)」

D『じゃあ、とりあえず、電話かけますねー』

prrr… prrr…

P「……はい。Pですが」

D『私は黒井社長ってことでお願いします』

P「(……わかりました)」コソッ

D『残念ながら、961プロの方とはスケジュールが合わなかったもので……』

P「そうなんですか……」

D『じゃあ、とりあえず私に挨拶してもらって」

D『その後、765プロへの不満とか言ってみましょうか?』

P「……え?」

D『一応、765プロに嫌気が差して、961に移るってことなんで』

D『そういうのを入れさせてもらってます』

P「わ、わかりました……」

P「これはこれは961社長! お世話になってます!」

D『どうも、765プロはどうですか?』

P「え、ええとですね……」

P「事務所はボロいです!」

P「それに、給料も高くありません!」

高木「……」

本音が出てるんですがいいんですかね……?

D『他には……?』

P「えっと……」

D『番組の都合上、もっとたくさん言っていただかないと』

P「じ、事務の音無さんは相変わらず、恋人ができないみたいです!」

小鳥「ピヨ!?」

D『へえ……。そうなんだ』

P「あ、あとは……」

P(これも事務所のため、事務所のため……)

――そして

P「えっと、秋月は……」

D『ああ、そのあたりで結構です』

P「……そ、そうですか」

D『じゃあ、今度は大声で叫んでみましょうか?』

P「……は?」

D『なんかこう、やってらんねえ! って感じで』

P「……」

D『演出上、必要なので』

P「う……」

P(や、やるしかない……)スゥゥ…

P「やってらんねえええ!!」

D『もっと大きな声で!』

P「やってらんねえええええ!!!!」

D『いいですよ! もっと出るでしょう!?』

P「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

――数分後――

P「ぜえ、ぜえ……」

D『いやあ、実によかったですよ』

P「は、はあ……」

P(ただ……)

ザワザワ

P(事務所のみんなが集まってきてしまってるんだが……)

D『……じゃあ、765プロで一番好みのタイプは誰ですか?』

P「(……それ、関係あるんですか……?)」コソッ

D『ええ。当然』

D『演出の都合上』

P「……えっと」

P(と、とりあえず答えなくては……)

P「>>54ですね」

※響、貴音は961です……。

やよい

P「た、高槻やよいですかね」

D『……ああ』

D『あのパッとしないアイドルですね』

P「……ッ!」

D『この間の企画の運動会でも足引っ張ってたから覚えてますよ』

P「……そ、そうですか」ギリッ

P(お、落ち着け……。あくまでドッキリの企画なんだ)

律子『年始の特番に出るチャンスなんて、早々ありませんからね!』

律子『しかも、765プロ総出演なわけですから!』

P(怒ったところでどうにもならない……)

D『……じゃあ、その高槻とかいうアイドルに』

D『お前が気に入らないから961プロに移籍するって言ってもらえます?』

P「……はあ?」ビキビキ

D『はははっ! そう怒らないでくださいよ』

D『まずそうなところは後でカットしておくんで』

P「こ、こいつ……」

D『……なにか言いました?』

P「い、いえ……」

P(……しまった。つい声に……)

P(これって本当に企画なんだよな?)

P(しかし……)

ザワザワ

P(事務所のみんながいて確認が取れない……)

D『さあ、早く言ってくださいよ』

D『目の前にいるちんちくりんのアイドルに……』

P「……」ブチッ

P「ふ……」

D『ふ?』

P「ふざけるなあああああ!!」ガタッ

D『……!』

P「き、企画といえども、やっていいことと悪いことがあるはずでしょう!?」

P「俺は! 俺のアイドルに思ってもいないことなんて言えません!」

D『……ふう』

D『……そんなこと言っていいんですか?』

D『番組が成立しなくなってしまいますが……』

D『責任取れるんですか? たかが一プロデューサーであるあなたに』

P「…………」

D『いまから、なんとかごまかすことも可能だと思いますけど……」

P「お、俺は……」チラッ

やよい「……」

アイドルたち「……」

P「……」グッ

さん

P「できません!!」

D『……』

P「こんな企画間違っていると思います!」

P「いえ! 絶対に間違ってる!」

D『……責任を取ると?』

P「いまの俺にそんな力はありません……、ですが!!」

P「お、俺が! この事務所をこんな企画に頼らなくてもいいくらい大きな事務所にしてみせます!」

P「社長!」

高木「……!」

P「すみませんが、俺、この仕事はもうできません!」

P「この事務所の一社員である俺がこんなことをしてしまって……」

P「本当に申し訳ありません!!」ザザッ!

高木「いや、いいんだよキミ」ポン

P「社長……?」

小鳥「プロデューサーさん、素晴らしかったです」

P「……は、話が読めないんですが」

P「つまり、ドッキリを仕掛けられたのは俺の方だったと……」

高木「うむ。そういうことになるね」

律子「申し訳ありません。プロデューサー……」

春香「ごめんなさい」

スミマセンデシタ…ニーチャンゴメンネー…モウシワケナカッタデス
ワルカッタワネ…ウウー、ゴメンナサイ-

P「そ、そうだったのか……」

P「し、しかしなんでこんなことに? 俺が正月特番に出るってことなのか?」

律子「すみません。それも嘘なんです」ペコッ

律子「実は今回のこの企画、DVD化して、今度のライブのDVDの特典につけることにしたんです!」

P「ええ!?」

小鳥「プロデューサーさんの気持ち、しっかり伝わりました」

高木「うむ。私も信じていたからこそ、この企画を受けたのだよ」

P「ははは……」

P「……? じゃあ、このディレクターさんは?」

D『チャオ!』

P「……え?」

北斗『全然、気づかなかったみたいだね』

P「ほ、北斗か?」

P「全然、気づかなかった……」

北斗『まあ、最近は声優の仕事もしてるからね』

北斗『練習の成果が出たってところかな?』

北斗「ちなみに、961プロでは冬馬君が同じ企画を受けてるよ」

P「……そうだったのか」

北斗「ちなみに仕掛け人はあずささん」

P「へえ……」

P(う、うまくいってるんだろうか……)

――961プロ事務所――

冬馬「俺は!」

冬馬「俺はこの事務所が好きだ!」

冬馬「北斗も翔太もおっさんも我那覇も四条も!」

冬馬「だから移籍なんてしねえ! 俺はこの事務所でトップをとってやるんだ!!」

女性D『あ、あらあら……』ウフフ






黒井「……ふん」



                               おわり

続きというか、スレタイ通りの内容で書いてもいいなら書くけど

べつに書きたいように書けばいいと思うけど
安価だれをとっても同じ展開になってただろうし
ただのやよいdisにしかなってないのはどうかと

高木「まぁそういうわけで、ドッキリを仕掛けてもらいたい。」

P「一応聞きますけど、なんでですか?」

高木「こういう切欠がないと、アイドル達も照れて本音をいえないだろう。」

高木「きっと終わったあとには、より強固な絆が芽生えているだろう。」

P「はぁ…」

高木「やってくれるね。さっそくだが、>>103を事務所によんでおいた。」

とうま

>>96

一昨日あたりに響スレたてたら
disってると言われ、響アンチだって言われたから
でも、流れ上、誰かに犠牲になってもらう他なく
それだったら無差別にと思って・・・

アイマスに嫌いなキャラなんていないよおお
そもそもいたらこんな時間にss書いてないんだよお
そもそもss書かないよお
disるつもりもなかったんだよおおおおおお
文才がないだけなんだよお

P「冬馬?なんであいつを?」

高木「もちろん、手伝ってもらうためだ。彼には話に真実味をもたせるために一役買ってもらうよ。」

P「手のこんだことですね。まぁいいです。やりますよ。」

高木「よし。じゃあ最初ターゲットは>>112だ。」

伊織

P「伊織か。伊織なら『まぁせいぜい頑張りなさい』とかいって送り出してくれそうだな。」

高木「うむ。お、早速来たようだね。」

~事務所~

ガチャッ

伊織「おはよ…って 誰も居ないの?」バタン

伊織「ちょっと、私を呼びつけておいて自分は遅刻って随分偉くなったものねぇ、あのバカプロデューサー。」

伊織「まったくもう。帰ってきたらただじゃおかないんだから。」

prrr prrr

伊織「あら?電話?」

伊織「んっと…この音はプロデューサーの携帯?」

伊織「…携帯置き忘れて出かけた上に遅刻って…どんだけ間が抜けてるのよ。」

伊織「ったく。うるさいわね。誰からかしら。」

伊織「えーっと…961? って、あの961プロダクション?」

伊織「え?なんであいつの携帯に961から連絡が…?」

伊織「…またなにか嫌がらせでもされてるのかしら。」

伊織「でも私達は今のところ何もされてないし…」

伊織「まさかプロデューサーが個人的に何かされてる…?」

伊織「…って何あんな奴の心配してるのよ私は。別にあいつが何されようが私達に危害が及ばなければ関係ないわ。」

~外~
高木「さぁ今だ。入って。」

P「はいはい。」

ガチャッ

P「すまん伊織、遅れて。」バタンッ

伊織「わっ! な、な、いきなり入ってこないでよバカ!」

P「あ、すまん…」

伊織「まったく…あんた携帯忘れて行ってるわよ。」

P「ああ、そういや…」

伊織「誰かから電話きてたわよ。」

P「ほんとか。さんきゅ。」

P「どれどれ。」パチッ

P「…!」

P「…伊織、ちょっと待っててくれ。」タッタッタッ

伊織「はぁ?この私をこれ以上待たせ…」

P「すまん。」バタン

伊織「ちょっと…なんで更衣室に…?」

伊織「もうっ なんなのよ折角きてあげたのに…」

伊織「この伊織ちゃんより大事な電話って何よ一体。」

伊織(電話…?)

伊織「…にひひっ」

伊織「どうせまた『大きい仕事とってきたぞー』とか言って驚かすつもりなのね。あいつ。」

伊織「私を騙そうったてそうは行かないわよ。更衣室の扉越しでも、聞こうと思えば話声はしっかり聞こえるんだから。」

P『あ、その件ですが、やっぱりいきなり東京ドームって…』

伊織「東京ドーム!? …やっぱり、私の予想通りね。」

P『その、それは嬉しいんですが、でも俺はやっぱりあいつらを見捨てていくことは…』

伊織「…?」

伊織「見捨てる…?何のこと?」

P『ええ。そりゃ、うちは弱小ですからマネージャみたいなこともやらないといけませんし、給料だって高くはないですけど…』

P『…今ですか? まぁ土日もほとんどないですからね…』

P『…えっ そんなに出してもらえるんですか?土日休みで?』

伊織「ちょっと…あいつ、なんの話をしてるのよ。仕事とってきたんじゃないの?」

P『…うー…でも俺、あいつらをトップアイドルにするって誓って…』

P『いえ。黒井社長、明日までに決めますから…少し待ってください…』

P『骨を埋める覚悟で入った765プロを離れるっていうのは…すぐには決められませんから。はい。ではまた。』

伊織「……どういうことよ。離れるって…」

P『はぁぁ…』

P『あ、しまった 伊織を待たせてるんだった。』

伊織「あっ 来たっ…」ドタドタ

P「すまんすまん伊織。」ガチャッ

伊織「…」

伊織「誰と電話してたの?」

P「今度の番組の打ち合わせだよ。」

伊織(嘘…黒井って言ってたじゃない… でもここは話をあわせた方が…いいのかしら。)

伊織「そ、そう。あんたも大変ね。こんな時間まで。」

P「まぁな。伊織が気遣ってくれるなんてなんだか珍しいな。」

伊織「何その言い方は。 で、話したいことって何?」

P「ああ、それなんだけどな…」

伊織「…?」

P「今度から、お前、律子に担当してもらうことになった。」

伊織「…そう。」

伊織「は?」

P「だから、律子が伊織の担当プロデューサーになるんだよ。」

伊織「どうして?」

P「さすがに10数人も一気にプロデュースするのがきついからだよ。」

P「一人担当が減るだけでも随分変わる。だから、現状一番アイドルとして完成している伊織を、律子に頼むことになった。」

P「伊織なら、律子の負担もそう増えないだろうし。」

伊織「ちょっと…何一人で勝手に決めてるのよ。私に何のことわりもなくあんたが担当はずれるなんて許されるわけないでしょうが。」

P「それに関してはすまないと思ってるよ。なにぶん、急に決まったことでな。」

伊織「…」

伊織(あれ?こんな話、ちょっと前に誰かから聞いたような。)

伊織(そうだ。やよいだわ。確かやよいの担当プロデューサーも律子にかわるって。)

伊織(で、やよいと一緒に、春香と千早も律子の担当になるとか言ってたっけ。)

伊織(…どういうこと?私一人だけのはずなのに…)

P「…まぁそういうわけだから、頼む。」スッ

伊織「あ、まだ話は終わってな…」

P「悪い、急ぎの用事があるんだ。」バタン

伊織「…」

伊織「…何よ今の。」

prrr prrr

伊織「また電話?今度は…私の携帯ね。」

伊織「はい。」

真『あ、伊織?』

伊織「真?どうしたのよ。」

真『えっと…ちょっと話したいことがあって。今いいかな。』

伊織「…ええ。いいわよ。聞いてあげるから話してみなさい。」

真『その…えっとさ。伊織って、プロデューサーがボクの悪口言ってるのとか、聞いたことある?』

伊織「プロデューサーが? ないけど。」

真『そっか…』

伊織「…どうしたのよ。そんなしょぼくれた声だして。らしくないわね。」

真『ボクってプロデューサーに嫌われてるのかな…』

伊織「はぁ?」

真『ボクの前ではそんな素振り、一度も見せなかったけど、そんなにボクをプロデュースするの…やだったのかな…っ』

伊織「ちょっ ちょっと、何、どうしたのよ一体。」

真『実は…さっきさ、プロデューサーに言われちゃったんだ。』

伊織「何を?」

真『今度から、ボクの担当プロデューサーは律子になるって…』

伊織「…えっ」

真『実は雪歩も言われたらしくてさ…ボクら、そんなに嫌われてたのかな…って』

伊織「それ、ほんとなの?」

真『うん。』

伊織(どういうこと?これじゃまるで…)

伊織(律子に全部まかせて、あいつがプロデューサーやめるみたいじゃない…)

伊織(プロデューサーを…やめる…?)

伊織「あっ…」

あっ(察し)

真『伊織?』

伊織(さっきの961からの電話…あのとき確かにこういってた。『765プロを離れる』って…)

伊織(まさか…あいつ、765プロをやめて961プロに入るつもりなの…?)

真『ねぇ伊織?』

伊織「ごめん、切るわ。」

真『え?ちょ?伊織?』

ブツッ

伊織「……」

伊織「…いや、まだそうと決まったわけじゃないわ…そんなに心配することはないはず。」

伊織「だって約束したもん…トップアイドルにするって。あいつは自分がした約束だけは破らないわ。」

ガチャッ

伊織「ちょっとプロっ……」

冬馬「よぉ。」

伊織「え…?あんた、961の…?」

冬馬「ああ。あいつはどこだ?」

伊織「…プロデューサーなら居ないわよ。」

冬馬「チッ あんだよ。クソ寒い中わざわざ持ってきてやったのに。」

伊織「あいつに何か渡すものがあるなら預かるわよ。」

冬馬「ああ。じゃあ頼む。ほらよ。」

伊織「茶封筒?何?この中身。」

冬馬「契約書。」

伊織「契約書?  な、なんの契約書よ。」

冬馬「は? ああ、そうか。お前まだ聞いてないのか。」

冬馬「なかなかあいつもむごいことするな。ダンマリで出ててくつもりかよ。まぁどうでもいいけど。」

伊織「ああもう、さっきからなんなのよ。これ何の契約書かって聞いてるのよ。こたえなさいよ。」

冬馬「キーキーうるせえなぁ。961との雇用契約書だよ。ほら、わかったらその手を離せ。」

伊織「…」

伊織「雇用契約書って… 何それ」

冬馬「そのまんまの意味だよ。あいつは961で働くってこと。わかったか?」

伊織「嘘…」

伊織「嘘よ。だって、あいつ765プロのプロデューサーじゃないの。」

冬馬「んなもんやめるにきまってんだろ。こんなオンボロ事務所で安月給でこきつかわれて…」

冬馬「おまけに担当のアイドルはこんな癇癪持ちで世間知らずなガキとはな。あいつが辞める決心をすぐつけたのも納得ってもんだ。」

伊織「な…」

冬馬「早い話がお前らは捨てられたんだよ。 じゃあ、ちゃんと渡しとけよ。じゃあな。」バタン

伊織「…」

伊織「捨てられた…?私が?誰に…?」

伊織「冗談じゃないわよ…約束したじゃない…Sランクのトップアイドルに俺がしてやるって、息巻いてたじゃない…」

伊織「…安月給でオンボロ事務所で、アイドルがガキだって… そんなこと、あんた一言も言わなかったじゃない…」

伊織「愚痴なんか一回も言わなかったじゃない…」

伊織「っ… それが…なんで…いきなり…」

伊織「不満があるなら…言ってくれれば…」

ガチャッ

伊織「っ… 誰?」

P「い、伊織?まだ居たのか…」

P「え、なんでお前、泣いて…?」

伊織「…泣いてなんかないわよ。」

P「お前、その手にもってる封筒、なんだ?」

伊織「さっき、961プロの子が持ってきたわ。あんたの雇用契約書よ。」

P「961プロ?契約書?なんだそりゃ。」

伊織「いまさらとぼけてなんになるのよ。あんた、961へ行くんでしょう。」

P「…」

伊織「…否定しないのね。」

P「…ああ。」

伊織「…」

伊織「…一つだけ聞かせて。」

伊織「あんた、自分の意志で向こうに行くんじゃないわよね?」

P「…」

伊織「…こたえてよ。」

P「…」

伊織「…ここで私がかわりにこの封筒を破り捨ててもいいのよ。」

伊織「そうすればあんたを引き入れようとしているあいつらの思惑はつぶれる。」

P「…」

P「…俺の意志だよ。」

伊織「…あんたの?」

P「そう。だって仕方ないだろ…俺、もう限界なんだよ。」

伊織「え?」

P「俺、765プロの皆のことは大好きだよ。でも、無理だろ。こんなの。十何人も同時にプロデュースって。」

P「こんな激務…体が持つわけないだろ…」

伊織「まさか、体に何か…?」

P「…」

伊織(弱音なんて、一度もはかなかったかったくせに…そんなに辛かったなら、言えばよかったのに…)

P「他にプロデューサーは律子しかいない…そんな状況じゃ、文句いったって何も変わらない…だから俺は、961に移籍を考えてるんだよ…」

伊織「…」

伊織(…961に行けば、きっと仕事はぐっと楽になる…)

伊織(給料だって増える…)

伊織(961に行ったほうが…あいつは幸せ…)

伊織「… 最後にもう一回だけ聞くわよ。 あんたが、行きたくて行くのね。」

P「ああ。」

伊織「…そう。じゃあこれ。預かった契約書。」

P「ああ。ありがとう。」

伊織「向こうの気が変わらないうちにさっさと出してきなさい。」

P「お、おう。」

伊織「…早く行きなさいよ。裏切り者。」

P「…すまん」

伊織「早く行けって言ってるでしょ…もうあんたの顔なんか見たくないわ。早く行ってよ…」

P「…すまん、最後まで一緒に行けなくて…でもお前ならきっと。」

伊織「うるさい。うるさいうるさい…!」

P「…ごめんな。」ガチャッ

バタン

伊織「…」

伊織「…嘘つき。」



~室外~
P「はぁ…相変わらず胃がキリキリしますよ。これは」

高木「じゃあ、あとは水瀬君の反応を見て、ネタバラシといこうか。」

P「はい。伊織、案外すんなり渡してくれたな。」

高木「君にはそう見えたのかね?」

P「?はい。」

高木「まだまだ、わかってないねぇ。彼女の優しさを。」

P「?」

高木「まぁいい。様子を見よう。カメラ起動。」

P「…突っ立ってますねぇ。」

高木「…うむ。」


伊織『…っ』

伊織『ぅぅ…』

伊織『なんでもっと早くに言ってくれないのよ…!』

伊織『金が無いなら私が出してあげるし、仕事がきついなら社長に言えばいいじゃない!』

伊織『何で我慢するのよ!なんでそんな溜め込んでから言うのよ!なんで…』

伊織『なんで…私を…置いてくのよ…』

伊織『置いてかないでよ…』


P「ああ伊織…」

高木「へたりこんでしまったね…人前では気丈な水瀬君だが、やはり年相応の女の子だね。」

高木「…まぁ、あまり泣かせても可哀想だな。そろそろ、行ってあげなさい。」

P「はい。」

ガチャッ

伊織「ぅっ…ひっく…誰よ…今度は…」

P「俺だよ。伊織。」

伊織「なんで…なんで戻ってくるのよ…」

P「伊織に、見て欲しいものがあるんだ。」

伊織「もう止めてよ… どうせ行くなら…さっさと行ってよ。」

P「ほら。これ、さっきの封筒の中身だよ。ちょっと見てくれ。」

伊織「あんたの…あんたの顔、これ以上見たら、もう私…」

伊織「961に行けなんて、言えなくなるじゃない!」ガバッ

『ドッキリ大成功』

伊織「だから………」

伊織「………」

伊織「………はっ?」

P・高木「ドッキリ大成功ー」

伊織「…あ…え…?な、どういう…?」

P「申し訳ない伊織…全部ドッキリ。嘘だ…」

伊織「じゃあ、あんた、961に行くっていうのも…全部嘘だったの?」

P「ああ。ほんと、ごめんな。」

高木「うむ。彼の幸せを考えて、私情を押し殺して961行きを後押しするような言葉をかけるとは、水瀬君は素晴らしい思いやりをもった子だね。」

伊織「あ…」カァァァ

伊織「ば…」

伊織「ばかーっ!」バチーン

P「いたっ」

伊織「このバカプロデューサーっ」ギュッ

伊織「私が、私がどんな気持ちであのときあんたに封筒渡したと…」

P「ごめんな伊織。」

伊織「こんなことして…許されるとでも?」

P「いや。」

伊織「なら、一生この事務所で身を粉にして働いて償いなさいよ。」

P「勿論。お前をトップアイドルにするまでは、頼まれたって辞めやしないよ。」

伊織「ふん…それでいいのよ。」

伊織「あ、でも…」

P「ん?」

伊織「仕事がきつかったら、そのときは…その…」

伊織「私でも誰でもいいからそう言いなさいよ。何かあるまで抱え込んだりしたら今度こそ絶対に許さないんだからね。」

P「…ありがとう、伊織。」

伊織「それから…今までその、色々迷惑かけたわね。」

P「伊織に迷惑かけられた覚えはそう無いけど。」

伊織「折角謝ってるんだから、素直に聞いてなさいよ。」

P「あ、はい。すみません。」

伊織「はぁ…まぁもういいわ。でももうこんな悪質な悪戯はやめることね。一歩間違えたら、信頼を失いかねないわよ。」

P「はい。」

伊織「…ならもういいわ。いつまでもぐだぐだ文句いうのは性分じゃないし、水にながしてあげる。」

P「ありがとう伊織。」

伊織「その代わりこれからもきっちり、私のプロデュース、しなさいよ。」

P「ああ。約束だ。」

伊織「にひひっ その言葉、忘れないでよね。」

P「おう。」



おわり


じゃあ次行こうか(ゲス顔)

すまぬ
眠いから、誰か続きを頼む…



しかし鉤括弧の最後を句読点で終わらせるのはやめた方がいいぞ

>>203
くっさ

伊織「っく…、ひくっ…。あの、バカァ…」

伊織「私をトップアイドルにしてくれるって言ってたのに、あの、ウソツキ…」

美希「ハニー!!!!!」バンッ

伊織「ひゃっ!?っ…。な、何よ美希。あんまり大きな音立てないでくれる?」

美希「ハニー、ハニーはどこっ!?」

伊織「…アンタも、あの話聞いたの?」

美希「うんっ!ハニーが、ハニーが私のプロデュースやめちゃうって!!一体ハニーに、ハニーに何があったの!?」

伊織「……それだけじゃないわ」

美希「えっ?」

伊織「それだけじゃない。アイツ、765プロ辞めて961に移籍するんだって」

伊織「つまり、私たち…」

美希「なあんだ」

伊織「?」

美希「それならそうと早く言ってくれればいいのに。そっかあ…、765プロともお別れかあ…。少し悲しくなっちゃうの」

伊織 「アンタ、何言って…」

美希「えっ?ハニーが961プロに行くんだったら、ミキ達も961プロに移籍するって事でしょ?もうハニーったら、そんな大事なこと勝手に決めちゃうだなんて…」

律子「それは違うわよ、美希」

美希「へ?じゃあどういう事なの?」

律子「……本当はもう少し隠しておきたかったんだけど、プロデューサーは来月で961プロに移籍するの」

美希「だからミキ…」

律子「だから、美希達のプロデュースは、変わりに私が務める事になります」


美希「…………?」

律子「美希、突然の事だとは思うけど、心配しないで。貴女達の事はプロデューサーからもしっかり聞いているから。必ず、トップアイドルに…」

美希「意味が分からないの」

伊織「美希…。アイツは、もう…」

美希「ハニーが?ミキを残して?そんなのあり得ないの。ハニーは言ってくれたの。絶対に、ミキを…」

律子「美希、貴女の気持ちもよく分かるわ。けれどプロデューサーにも…」

美希「分かってない!!ぜんっぜん、分かってなんかないのっ!!!!」

P「お、おい美希、一体…」ガチャ

美希「ハニーっ!!!嘘でしょ!?ミキを捨てて961プロに行っちゃうなんてっ!!ねえっ!!ハニー!!ハニー!!!」

P「…そうか。お前には、最後まで隠しておくつもりだったんだが…」

美希「っ!?それじゃあ…」

小鳥「あ、あの~…大丈夫でしょうか?なんだか、凄い音が…」

P「…小鳥さん、ちょうどよかった」

美希「は、ハニー……」

P「…こちらの書類、お願いします……」

美希「嫌……」

小鳥「…はい、分かりました。……プロデューサーさん、向こうに行っても、お元気で」

美希「イヤ………」

P「はい。……すまないな、美希、伊織。これが、俺の出した…」

美希「イヤアアアアァァァァッ!!!!」

小鳥「っ!?美希ちゃ…」

律子「美希っ!放しなさいっ!!」

美希「嫌っ!!!絶対、絶対放さないのっ!!!こんなのがあるから、ハニーが、ハニーがっ!!!!」

P「み、美希、落ち着いて…」

美希「ハニーを961プロになんか行かせないのっ!!!こんなの、こんなのっ!!!!」ビリリリリッ

P「ああっ!!美希、お前っ!」


P(ど、どうしましょう?あれを見せてドッキリー!ってやる予定だったんですよね?)

高木(うーむむ…、とりあえず封筒を取って持ってきてくれたまえ。こんな形でバレたら格好もつかないしねえ)

P(は、はい…)


P「美希…、そこまでだ。その封筒を…」

美希「ハニー!!お願い!!!ミキ、なんでもするからっ!!!もうワガママも言わないし、ハニー達の言うことなら何でも聞くからっ!!!ホントだよ、ホントに、レッスンだって頑張るから、だからあっ!!!」

P「すいません…、律子さん、少し美希を見ておいてもらえますか?」

律子「分かったわ。…美希、辛いだろうけど、でもこれは…」

美希「やだっ、ハニー、行かないでっ!!!ハニー、ハニー、ハニイイイイィィィィィッ!!!!!」

誰かこっち書いてみて

美希「ハニーが女だった……」
美希「ハニーが女だった……」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356660331/)

>>204
もう怒った寝てやる

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月27日 (日) 13:28:30   ID: Rap3wbbt

自分で書いて逆ギレかよ

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