咲「うちの久はポンコツかな?」 (66)
咲「久ー、早く部室いこー?」ダキッ
久「きゃっ…もう宮永さん、いちいち抱き着くのは…」
咲「いーじゃんいーじゃん、私と久の仲なんだし」
咲「それよりはやくー。久とうちたーい」
久「もう、しょうがないんだから…」
~部室~
咲「こんにちわ」ガチャ
久「みなさん、集まってますか?」
京太郎「はい部長」
優希「部長に咲ちゃんきたじぇー」
和「部長に咲さん、こんにちは」
まこ「おう、久。最近は早くこれるのう」
咲「まあ、私が迎えにいってるしね~」
まこ「…咲にいつもつかまってるんじゃ、久も大変じゃのう」
咲「なに染谷先輩?なにか言いたいの?」
久「いえ、そんなことないわよ。迷子にならなくて助かってるわ」
咲「ほーら、久もこう言ってるし~」フンス
まこ「…まあいい、ちょうど終わったところだし二人とも入るか?」
咲「もっちロンだよ」
京太郎「よし、俺は続けていくぜ」
優希「私もうつじょ!」
久「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますね」
~部活終了~
咲「いやー、今日も久と打てて楽しかったよ」
久「私もよ、宮永さん」ニコッ
優希「私は疲れたじょー」グデー
京太郎「しっかし、咲も部長も本当に強いな」
京太郎「咲にこんな特技があったとは…性格まで変わってるし」
まこ「ふむ」
まこ「団体戦のメンバーもそろったことだし、そろそろ本格的な練習に取り込む時期じゃのう
」
優希「本格的練習!」キラーン
和「何か変わったことでもするんですか?」
まこ「いや、それぞれまだ課題が見えるからな」
まこ「団体戦に合わせた調整をやろうとおもうんじゃが…」
まこ「どうじゃ久、何かないか?」
久「え?そういえば!大会あるんだった!」
久「いつ?いつ大会なの」アセアセ
まこ「…まださきじゃよ」ハア
まこ「まったく久は…」
まこ「わしが明日までにメニューを考えておくよ」
久「ごめんね、まこ」
咲「ふーん、別にいいけど」
咲「じゃあ久、一緒に帰…」ダキツ
まこ「これ」ガシ
咲「…何するんですか染谷先輩」ゴゴゴゴゴ
まこ「それはこっちの台詞じゃ」ゴゴゴゴゴ
優希「まーたはじまったじぇ」
京太郎「二人ともよくやるなぁ」
京太郎「まあ、ほっといて俺らはさっさと帰りましょうか」
和「そうですね。部長も、巻き込まれる前に行きましょう」
久「え?ええ、それじゃあ二人ともまた明日ね」バタン
部室「ワーワーキャーキャー」
京太郎「あの二人は何であんな喧嘩するんだ?」
優希「まったく犬はわかってないなー」
京太郎「だから犬はやめろって犬は!」
和(まったくあの二人は…図らずとも隙をつくってくれますね)
和「では行きましょうか部長」ニギリ
久「は、はい」
久「あの、原村さん。なぜ手を?」
和「…部長はすぐに迷子になりそうなので」
優希「はは、それはいえてるじぇ」
和(さっすが優希。私の大親友です)
京太郎「流石に家までの道で迷子にはならないだろ」ハハッ
和(この薄汚い男がぁ!ホモけしかけんぞこらぁ!)
和「さ、早くいきましょう部長」
~部室~
咲「はあ、はあ、やるね染谷先輩」
まこ「お、お主もな…ってみんなは?」
咲「あああ!しまったまたやられた!」
まこ「和か…抜け目ないのう」
咲(あんの、デカパイ。麻雀でわからせてやりたいところだが)
咲(SOAとかわけのわからんこと言って実際に支配が聞きづらいんだよな)う~ん
まこ(最近は久と一緒に入れる時間もへったのう)ショボーン
咲(あいつの弱点…弱点か…)
咲(あいつの弱点…弱点か…)
咲「ん?そういえば染谷先輩」
まこ「どうした咲?」
咲「さっき大会用の調整をするようなこと言ってたよな?」
まこ「ああ。団体戦のための戦い方もあるわけだしのう」
咲「そうかそうか、丁度いい」
咲「…私にいい考えがある」
まこ「どうしたんじゃ急に?」
まこ「それに、それは失敗フラグじゃぞ?」
咲「まあまあ、これはwinwinな話だよ」ゴニョゴニョ
まこ「ふんふん、それはええのう」ボタボタ
咲「だろ?明日が楽しみだよ」フフフフフ
~次の日の放課後~
まこ「と、いうわけで。練習メニューをつくってきたぞ」
優希「わー!楽しみだじょ」ワクワク
京太郎「どんなことやるんです?」
まこ「まあそれぞれの課題点の克服と団体戦用の戦い方かのう」
優希「団体戦用?」
まこ「そうじゃ、基本的に期待値が一番高いようにな」
和「そうですね、麻雀は運の要素がありますから常に勝てるとはかぎりませんし」
咲「ふーん、私が負けるわけないけどねー」
まこ「一人ひとりあげるなら、京太郎はもっと経験をつむこと」
京太郎「へーい」
まこ「優希は後半の守り」
優希「ううう、攻めたいじょ」
まこ「和はのどっち状態に比べてミスが幾つかあること」
和「はい」
まこ「咲は、その曲がった根性かのう」
咲「ははっ言ってくれるじゃん。そのまま返すよ」
まこ「わしのはおいといて、久」
久「は、はい」ビクッ
まこ「あんたには特別なのを用意してある」ニヤリ
久「ま、まこ?怖いわよ」ビクビク
まこ(今回は感謝するぞ、咲)
~回想~
咲「染谷先輩の家、麻雀のできる喫茶店でしょ?」
咲「そこで久に働いてもらうんだよ」
まこ「久にうちで?そりゃあ無理じゃろ、今あいつはあんな性格だし」
まこ(そうなったら嬉しいけど…)
咲「まあまあ、話は最後まで。確かに染谷先輩の言うとうり、無理かもね」
まこ「そうじゃ」
咲「普通はね。発想を変えればいいんだよ。その性格を直すため働くと言えば?」
まこ「…なるほど、久の弱点克服と称してやってもらうのか…」
まこ「でも久を騙すようなまねは…」
咲「まあまあ、大会で緊張して結果がだせなかったらどうする?」
咲「久はトレーニングできる、私たちは久のメイド服姿が拝める、どう?」
まこ(メ、メイド服姿の久じゃと!?)
妄想久「こんなフリフリで短いのなんて恥ずかしいよ」カアア
まこ「ふんふん、それはええのう」ボタボタ
~回想終了~
まこ「と、いうわけじゃ」
久「そんな、私できないわ」カオマッカ
咲「それを直すためのトレーニングじゃん」
咲「みんなで全国行くためだよ」ゲス笑い
和(…もしかして昨日あのあと二人で)
和(今回はその話しに乗らせてもらいましょうか)
和「ありですね」
久「そんな!原村さんまで」
優希「私も染谷先輩の店いきたいじょ」
京太郎(喫茶店…もしかしたらかわいい子が)
京太郎(それに部長のメイド服姿…だと…?)
まこ(ふっおぬしも男じゃのう)
京太郎(こいつ…直接脳内に!)
咲「と、いうわけで5対1で決定だな」
久「い、いやーー!」
~Roof top~
メイド服久「うう~」
和(これはこれは…ありですね)
まこ(一年ぶりじゃのう)ブハッ
咲「久、ちょーにあってるよー!」キラキラ
久「でもこれ、ちょっとサイズが小さいような」ヒラリ
京太郎「ぐはぁ!」
優希「しっかりするんだ犬ぅ!」
まこ「前の久のやつしかなくてのう」ククク
まこ「まあこれも特訓じゃけえ、頑張りんさい」
久(ううう、でもみんなが好意でやってくれてることだし)
久(部長として、みんなの期待を裏切るわけには)
久「…わかったわ。みんなで全国行くためだもんね!」フンスッ
咲「さっすが久!話がわかる」
咲(簡単に信じちゃう久可愛い!)
久「行ってくるわ」タッタッタ
まこ「これ、そんなに急ぐと!」
久「きゃあ」ズベシャァ
まこ「ああ、言わんこっちゃない」
和「…ところで、ここはどのようなお店なんですか?」
まこ「普通の喫茶店で賭け無し麻雀ができるようなもんかのう」
まこ「常連さんも結構おるんじゃよ」
優希「それローン!」
和「…早速打ってますね」
まこ「あんたも打ってきんさい。思うにあんたは手で打つ麻雀になれてないんじゃろ」
まこ「そこの差がミスを生む原因かとおもうんじゃが」
和「そうですか、わかりました。行ってきます」
咲(ふ~ん、麻雀喫茶か…)
咲(思えば、家族以外と打ったのもこの前が初めてだったしな)
咲(誰かと打ってみたいんだが…)キョロキョロ
咲(しかし、どいつもこいつも弱そうな奴らだ)
咲(骨の有りそうなやつは…)
???「はあ、はあ。久、可愛いよ久」
咲(なんだあいつ?かつ丼片手にカメラで撮影してる?変質者か?)
咲(って、あいつ久を撮ってるじゃねえか!)
咲(なめた真似を…っ!)
咲「おい、あんたなにしてんd…?」ゾクッ
???「何だ?私のスイートタイムを邪魔するのか?」ゴゴゴ
咲(なんだこのプレッシャーは)
咲(こいつ…相当やばい)
まこ「どうした咲…って、藤田 靖子プロじゃないか」
まこ「また久が目当てか?」
まこ「まったく、情報がはやいのう」
靖子「いや、たまたまきたんだよ。しかし、こんな場面にであえるとは」
靖子「生きててよかったぁぁぁ!ひぃやっほおおおおぉ!」
咲「…染谷先輩、こいつが本当にプロなのか?」ジト
まこ「久相手になるといつもこうなるんじゃ」ハア
まこ「実力だけは保証するが」
咲(なるほど、プロか。道理で…)
咲(…こいつを使えばもしかしたら)
まこ(咲がまたなんか考えとるな)
和「さっきから、どうかしたんですか?」
まこ「ああ、和か。べつになんでも…」
咲「原村ぁ!」ガシッ
和「ど、どうしたんですか宮永さん?」
咲「大変なことがおこった」
咲「どうやらあいつは部長を盗撮していたらしいんだ」
和「な、なんですって!部長を!?」
和「いくら部長が可愛いからって、許せません!」
咲「そうだろ?」
咲「それで、口論になってたんだが」
咲「麻雀で勝ったら画像を消すといってきてな、メンツを探してたんだ」
和「麻雀で勝負?」
和「わかりました。その勝負、私が乗ります!」
咲(ククク、ちょろいもんだな淫乱ピンク)
靖子「おい!私は画像を消すなんて…」
咲「まあまて靖子」ヒソヒソ
靖子「なんだお前はいきなり場をかき乱して!」
咲「勝ったらこれをやろう。久の着替え写真だ、さっきの撮れたてだぞ」ヒソヒソ
靖子「…勝負だこのデカパイ女ぁ!」
優希「話しは聞かせてもらったじぇ!」
優希「私も参加で!」
まこ(やれやれ。まあ、いい機会かもしれん)
まし「わしも参加させてもらうよ」
靖子「私に挑んだこと、後悔するなよ」
靖子(塵も残さない、とばしてやる)
靖子「それでは始めようか」ゴゴゴゴゴ
咲(久のメイド服見ようとおもっただけなのにラッキーだな)
咲(あれなら原村に軽く勝てそうだし、参考にさせてもらう)ククク
和まこ優希「」チーン
咲(お、思った以上に強いぞこいつ)
咲(参考にならねえ)ダラダラ
靖子「勝ったぞ?はやく約束の物をもらおうか」
咲「ちっ、ほらよ」
靖子「何をいっている?データごとだ」
咲「…何?」
靖子「私以外が久の盗撮写真をもっているなどゆるざん!」
咲(くっ!普段ならこんな面白い相手、逃がさないのだが)
咲(でも今回は、まだバックアップもとってないし、負けるわけには)
和「ま、まだです」グググ
靖子「!?」
和「部長を盗撮なんて…絶対に許しません!」
靖子「こいつ!?まだ息があったのか!」
咲(な、ナイスだ原村!今のうちに逃げ…)ガシッ
咲「!?」
まこ「ふふふ。咲の課題点、いったじゃろ?」
咲「な、なにかな?まこ」ダラダラ
まこ「その曲がった根性、直した方がいいとな!」
咲「や、やめろぉぉぉ!」
靖子「面白い…今度は完膚なきまで叩きのめしてやる!」
客「お嬢ちゃん、注文を」
久「はーい」
久(なんかだんだんと慣れてきたし、お客さんたちも優しいし)
久(結構気に入ったわ)ルンルン
……………………………………………
咲「まったく、昨日はひどい目にあったな」
まこ「あんまり人を食って掛かるのも大概にせえゆうことじゃ」
咲(まあメイド服姿も見れたし…久も喜んでるようだからいいけどな)
和「本当に疲れましたよ…」
優希「たまにはの~んびりしたいじょ」
久「でも、大会も近づいてきたことですしやっぱり練習はしないと」
京太郎「あんまり無理はしないでくださいね、部長」
咲(しかし、大変だったとはいえ新しい人と打つのは新鮮で楽しかったな)ホクホク
咲(もっと、いろんな人と打ってみたいが…部活じゃあな…)
咲(部活動でいろんな人と打つ方法か…)
咲(…おあつらえ向きなのがあるじゃねえか!)
咲「久、すまないが今日は帰らせてもらう」
久「え?練習は?」
まこ(まーたなにか考え付いたのか)
まこ(なんやかんやで、昨日の練習はなかなか良いものだったしな…)
まこ「ええよ、なにか考えがあるんじゃろ?」
久「?まこがそう言うのなら」
咲「ありがとよまこ」ビューン
優希「じゃあね咲ちゃん」
和「あんなに慌ててどうしたのでしょうか?」
まこ「さあ?わしらはわしらで練習じゃ」
……………………………………………………
咲「ふんふむ」カチカチ
咲「去年の長野代表は龍門渕高校か…」
咲「長野の他の強豪は…風越女子?」
咲(風越女子…確かあいつがいってたか)プルルルル
咲「もしもし。私だ、咲だよ。ちょっと聞きたいことがあってな」
……………………………………………………
~次の日の放課後~
咲「よく聞けお前ら」バン
久「ひっ」ビクッ
京太郎「お、おう。いきなりどうしたんだ咲?」
咲「次の連休、合宿を行う!」
和「が、合宿ですか?」
咲「そうだ!○○温泉だ」
優希「おお~!やった、温泉だじぇ!」
まこ「しかしなぜそこに?」
咲「ふん、根を詰めすぎるのもよくないからな」
咲「温泉は疲労回復に最適だから選んだんだよ」
まこ(咲の考えそうなことではないのう)
まこ「…まあいい。それで、合宿費はどうするんじゃ?」
まこ「流石に部員五人の部活にそんな費用は…」
咲「なーに、日ごろの行いがよかったようでな」
久「日頃の行い?」
咲「学生議会の予算が思いのほかうまく回ってな」
咲「理事から特別に追加費用もらったんだよ」
咲(ちょっと雀荘でも稼がせてもらったがな)
まこ「…それは久の行いじゃないのか?」
咲「そんなことはどうでもいい!温泉だぁ!」
京太郎「やれやれだな」
和(温泉…裸…乱れる浴衣…ありですね)
~週末 ○○温泉~
咲「さて、ついたな温泉に」
優希「よっしゃあ!早速温泉いくじょ!」ダダダ
まこ「これ、まちんさい」ガシ
優希「じょ?」
まこ「先に練習してからじゃ」
優希「でものどちゃんと部長は温泉にいったようだじぇ?」
咲まこ「な、なんだってーーー!」
咲「こ、こんなことしてる場合じゃねえ!ゆるさんぞピンク」ダダダダ
まこ「やれやれ、これは大変な合宿になりそうじゃの…咲、まちんさーい!」
ハラムラァコラア
ミヤナガサンジャマヲスルナラヨウシャハシナイ
オラァ!テンロウトウガケン
ホクトラカンゲキ
キングクリムゾン!
…………………………………………
…………………………………………
咲「おかしい、疲労回復に来たはずなのにもっと疲れたぞ」ハアハア
和「潰しあいはするべきではありませんでした」ハアハア
優希「ふーっ、さっぱりした」
久「それでは、練習を始めますか」
まこ「しかしここの温泉、部屋で麻雀できるだけでなく大広間もあるんか」
まこ「こんなとこよく見つけたな咲」
優希「大広間?」
和「はい、どうやらそこでも麻雀が自由にできるようですよ?」
優希「面白そう!いってみるじぇ!」
咲「それじゃあ久、私たちも行こう」
久「え、私はここで打ってる方が…」
咲「その性格の克服の為にこの合宿場を選んだんだから。いくよ」ズルズル
久「あうあう~」ズルズル
まこ(どうやら咲の目的はそこにあるようじゃの)
まこ「ではわしらも行くか、和」
和「はい」
~大広間~
まこ「ん?どうやら団体の客がいるようじゃの」
優希「すごい人数だな」
まこ(年は同じくらい…いったいどこの)
まこ(風越女子一同様…?風越…風越!?)
まこ「もしかして風越女子麻雀部!?」
咲「ピンポーン!お目当てはこれよ」
咲「偶然!偶然名門風越と鉢合わせなんて、これは打つしかないよね!」
優希「おんなじ高校生か?よっしゃあ、うつじぇ!」
まこ「…一応聞いておくが、アポはとったんか?」
咲「別に?偶然っていっただろ?」
まこ「阿呆」バコッ
咲「~~~っ!いったいな、まこ!何をする」
久「まこ?宮永さんが何かしましたか?」
まこ「あんたは初めからこれが目的だったのか」
咲「なんでー?なにが悪いの?」
まこ「はあ、だいたい名門風越がアポもなしにわしらを相手にするわけないじゃろ」
まこ「それに、わしらの武器を台無しにしてしまうぞ」
久「私たちの武器?」
まこ「そうじゃ、周りに知られていないという武器のことじゃ」
まこ「そういうわけで参加はなし」
咲「ええ~」ブーブー
まこ「それから、大会まではなるべく目立たんようにな」
和「他校の学生でしたか、それではやめておきましょうか」
まこ「ほら、かえるぞ」
優希「はーい」
………………………………………………
美穂子「ん?誰かがこっちを見ている?」
美穂子「どうやら同じ高校生のようだけど…?」
美穂子「あの赤髪のひと…どこかで…!」
美穂子「ちょっと失礼します」ダッ
池田「キャプテン?どこいくんだし」
久保「池田ァ!サボってんじゃねえ!」
池田「ううう、すいません」
~宿部屋~
まこ「さて、では打とうかのう」
優希「よっしゃやるじぇ!」
和「誰から入ります?」
咲「じゃあ久、一緒にやろ…あれ?」
優希「部長がいないな」
和「また迷子ですか」
優希「部長は迷子の天才だじょ」
まこ「流石に知らないところで迷子になるのはまずい」
まこ「ちょっと探しにいってくる」
咲「私もいく」ダッ
優希「頑張ってな~」
和「…仕方ありません、二人でやってましょうか」
………………………………………………
久「…また迷子になっちゃった?」
久「ここどこ~?」ウルウル
???(見つけた!やっぱりあの人…)
???「すみません!」
久「は、はい」
???「ちょっと聞きたいことがあるんですけど…」
久(綺麗な金髪…私に何の用だろう…?)
久「え~っと、どうしましたか?」
美穂子「私は風越女子麻雀部の部長、福路 美穂子といいます」
美穂子「あの。中学の時、IHで戦かった上埜 久さんですよね?」
久(上埜…?中学IH?なんだろう?)
久「ひ、人違いではないですか?私は確かに久という名前ですけど」ビクビク
久「私の苗字は竹井ですし、IHにもでた覚えは…」
美穂子(え?人違い!そんなはずは…でも嘘をいっているようには)カイガン
美穂子(…やっぱりあの人で間違いない、でもどうして?)
久「(わあ、)綺麗な瞳」
美穂子「え?」
久(え?しまった、また声に出してた)
久「い、いえ。突然ごめんなさい」アセアセ
美穂子「…変ですよね?左右で瞳の色がちがうなんて」
久「そんなことないです!もっと見ていたいぐらいで…」
久「う、あの…隠す必要はないと思いますよ…?」
久(は!しまった。まこに他校の生徒に知られるなって言われたばかりだった)
美穂子(似たやり取り?でも、あのときとは雰囲気が…)
美穂子「あの、上埜さん…」
久「あ、あの。すみません、私はこれで」
久「その探してる人、見つかるといいですね」タッタッタ
美穂子「上埜さん…!」
池田「キャプテーン!」
美穂子「か、華菜。どうしたの?」
池田「どうしたもこうしたもないし、いきなり練習ぬけちゃうなんて」
美穂子「あ!ごめんなさい…すぐ戻るわ」
美穂子(上埜さん、まだ麻雀やっているのかしら?)
………………………………………………
咲「ちっ、久のやつどこにいるんだ」
まこ「わしらもここに来るのは初めてだからのう」
咲「さっさと打ちたいんだが……」ピクッ
まこ「ん?どうした咲?」
咲「すまないまこ、ちょっと先にいっててくれるか?」
まこ「どうした?なんか用事でも」
咲「…ちょっとお花を摘みにな」
まこ「…わかった。終わったら部屋に戻っててよいぞい」タッタッタ
咲「いったか…」
咲「…久しぶりだな」
???「咲、変わったね」
咲「そっちこそ、かつて鬼と呼ばれたやつとは思えないぜ」
咲「なあ、山の深堀」
深堀「まあね、いろいろあるんだよ」ニコッ
深堀「それより、咲から連絡があるなんて驚いたよ」
深堀「また麻雀はじめたの?±0で?」
咲「…面白い奴がいてな、麻雀もちっとは面白いじゃねえか」
深堀「そう…愛を知ったんだね」
咲「は、はあ!?だ、誰があんなぬけてる奴を…!」アセアセ
深堀「…別にそういう意味で言ったんじゃないんだけど」
咲「うるせえ//大会でボコボコにしてやるからな!」
咲「そ、それより!名門風越は練習中だろ、戻らなくていいのかよ?」
深堀「そうだね、私も戻るよ」
深堀「いい仲間に出会えたな、咲。大会で会えるのを楽しみにしてるよ」テクテクテク
咲「…あいつもいるのか、こりゃ練習頑張らないとな!」
………………………………………………
まこ「久!やっと見つけたぞ」
久「あ!まこ。よかった、助かったわ」
まこ「まったく、はやく部室にもどるぞ」
まこ「誰かに道を聞けば…って、あんさんの性格じゃ無理か」
久「そうか!さっきの人に聞けばよかったのね」
まこ「さっきの人?」
久「うん、どうやら私を誰かと間違えたようみたいで」
久「なんて言う人をさがしてるんだったかしら」
久「確か…上埜 久さんだったかしらね?」
まこ「…上埜!?それで、久はなんて!?」ガシッ
久「う、怖いわよまこ。普通に人違いですよって教えてあげたわ」
まこ「…そうか、ならええんじゃが。はやく練習にもどるぞ」
久「う、うん?そうね、行きましょう」
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