怜「洋榎とのクリスマス」(227)
洋榎「今度の休みに2人で遊ばへん?」怜「ええなぁ」 の続きになります。
洋榎「お!園城寺やん」怜「ん?」
↓
洋榎「今度の休みに2人で遊ばへん?」怜「ええなぁ」
千里山女子高校
麻雀部部室
竜華「はああああ~・・・」
セーラ「・・・・盛大なため息やな」
泉「何かあったんですか?」
浩子「・・・・予想はつくけど」
竜華「・・・・怜の事や」
セーラ「そらそうか」
泉「ああ・・・」
浩子「・・・・あれから少しは落ち着きました?」
竜華「?・・・それどういう意味?」
浩子「いや、こないだ暴れましたやん」
竜華「あ~・・・」
竜華(2人が付き合う事になった日か・・・)
竜華「そら暴れるて。目の前でキスしたんやもん」
セーラ「まぁ・・あれは衝撃的やったしな」
竜華「・・・・うん・・」
竜華(・・・・あの2人・・性格的に合わんやろうからすぐ別れると思って高をくくってたんやけど・・・)
泉「?」
竜華「・・・・・はぁ~~」
セーラ「・・・竜華はどうしたいんや?」
竜華「え?」
セーラ「その・・・・2人を別れさせたい・・・とか・・・そんなん?」
竜華「・・・・・・」
浩子・泉「・・・・」
竜華「それは・・・・・」
竜華(最初はそう思ったけど・・・・でも・・・・)
竜華「怜・・・楽しそう」
セーラ「え?」
竜華「・・・愛宕 洋榎と付き合ってからの怜・・・楽しそうやねん。あと、元気になったっちゅうか」
セーラ「・・・・確かに」
泉「前より少し社交的になった感じですよね」
竜華「そやねん。せやから・・・・複雑な気持ちや」
浩子「なるほど・・」
竜華「怜が楽しそうにしてんの見てるとめっちゃ嬉しいねんけど、最近は膝枕に誘っても断られるねん・・・愛宕 洋榎と付き合うてから!別に膝枕くらいええのに!」
セーラ「そ、そうか・・・」
竜華「どないすればええんやろ・・・」ハァー..
泉「え?膝枕しない事が問題ですか?」
竜華「いや、それだけちゃうけど・・・・」
竜華(うちと遊ぶ時間が減ってる事も大問題やし。怜に似合う服、結構見つけたのになぁ・・・)
セーラ「それにしても・・・怜、長電話やなぁ」
泉「もう20分くらい経ちますね」
竜華「・・・・電話代大変やで、もう」ハァ
ガチャ
怜「・・・・」バタン
浩子「あ、戻って来た」
セーラ「今日もまた長かったなあ」
怜「・・・ん?ああ・・そやな」
竜華(なんかちょっと落ち込んどる・・・?)
竜華「・・・・どないしたん?」
怜「え?いや・・・・・なんでもないで」
竜華「・・・・・・愛宕 洋榎がなんか言うたん?」
怜「・・・・そんなんちゃうよ」
竜華「ちゃう事ない。怜、落ち込んでるもん」
セーラ「・・・・そうなん?」
怜「・・・・・・」
竜華「話して?」
怜「・・・・・ん・・・その・・・もうすぐクリスマスやん?それでその・・イブを一緒に過ごそう思って、誘ってみたんやけど・・・・」
竜華「・・・・」
セーラ「・・・・」
浩子「・・・・」
泉「・・・・・」
怜「・・・・・・断られてもうた」
竜華「!!」
セーラ「!?」
泉「え」
浩子「それは・・・・」
怜「・・・で、ちょっとへこんでたっちゅうだけ」
セーラ「・・・あんだけラブラブで?・・・なぁ?」
浩子「ええ・・・」
竜華「・・・・・」
泉「・・・・・あの、清水谷せんぱ」チラ
竜華「なんでや!!」
泉「っ!」ビクッ
怜「りゅ、りゅーか?」
竜華「なんで断んねん!!何考えてるんや!!」
セーラ「お、おいおい・・ちょお落ち着けって」
泉「そ、そうですよ・・・園城寺先輩には悪いですけど、清水谷先輩にとってはチャンスですし」ヒソヒソ
竜華「チャンスな事あるか!!怜が落ち込んどんのに!」
泉「す、すんません・・・」
竜華(愛宕 洋榎・・・・どういうつもりや・・・こら直接聞かんと納得でけへん・・・・・明日は土曜やし・・・よし!)
翌日
愛宕家 玄関前
竜華「ここか・・・・」ピンポーン
竜華「・・・・・・」
?『はい愛宕です』
竜華「あ、うち千里山女子高校の清水谷いいます。失礼ですが洋榎さん・・」
?『あ、聞いてます。今行きますからちょっと待っとってください』ガチャ
竜華「はい・・・」
竜華(聞いてる?どういう事や・・言い訳を考える時間を作らんように、なんも言わんといきなり来たのに)
ガチャ
絹恵「こんにちは。どうぞ」
竜華「あ、どうも・・ほなお邪魔します」
リビング
絹恵「こちらお茶です。どうぞ」
竜華「ありがとう。いただきます」ズズ..
絹恵「・・・・・」
竜華「ふう・・・」コトッ..
竜華(このお茶美味しいな・・)
絹恵「・・・・・あの、今日はお姉ちゃ・・・姉に用事とか・・・」
竜華「・・・いつも通り喋ってくれへん?その方がうちも話しやすいし」
絹恵「そ、そうですか?ほなそうさせてもらいます。今日はお姉ちゃんになんか用があるて聞きましたけど?」
竜華「・・・誰に聞いたん?」
絹恵「浩子さんに」
竜華「浩子から・・・?」
竜華(確かに愛宕家の住所を教えてもらったけど・・・)
絹恵「その・・・・清水谷さんは・・か、考えなしにそっち行くやろうから家にいてくれへんか?って」
竜華「・・・・・・」
竜華(確かに・・・・留守やったら困っとった・・・お腹も空いてるし・・)
絹恵「それで・・・用件は・・?」
竜華「・・直接お姉さんと話したいんやけど、お姉さんは?」
絹恵「今ちょっと買い物行ってますんで、もう少し待ってもらっていいですか?」
竜華「そっか・・・うん、分かった」
絹恵「・・・・・・」
竜華「・・・・・・」
竜華(このまま黙って待ってんのも辛いな・・・あ、そや。この機会に愛宕 洋榎の情報収集や!)
竜華(怜の恋人としてふさわしいか、チェックしたらな!)
竜華「なぁ、お姉さんてどんな人?」
絹恵「へ?どんな人・・・ですか?そうですね・・とにかく優しいです。正直、私の憧れなんですよね」エヘ
竜華「憧れ?なんで?」
絹恵「えと・・・あ、ちょっと待っとってください」スクッ スタスタ
竜華「?」
p
竜華「・・・・・・」
竜華(妹が憧れる姉・・・か・・)
竜華「・・・・・・」ズズ..ズズ..
絹恵「お待たせしました」
竜華「それは・・アルバム?」
絹恵「はい」パラッ
竜華「わ、可愛い・・・」
絹恵「ですよね!?これはお姉ちゃんが3歳の時の写真なんです!」
竜華「あはは、なんやこのポーズ。めっちゃ可愛い」
竜華(癒されるわ~・・・こっちの写真もええなぁ)
絹恵「あ!これ見てくださいよ~」
竜華「うわぁ~・・なんやこれ!猫と一緒にお昼寝て・・・はあぁあ・・」
竜華(こんな微笑ましい写真見られてラッキーやわ~・・・今日は来てよかった・・・・って・・・)ハッ!
竜華「ちゃう!」
絹恵「わ!」ビク
竜華「この可愛いの、ちゃう!なしなし!いや、なしやないけど!」
絹恵「えと・・・」
竜華「お姉さんに憧れてるって話で」
絹恵「あ!そうでした!えっと・・・これ、この写真見てください」
竜華「?」
竜華(小学校高学年くらいの子たちの集合写真・・・?)
絹恵「・・・この頃の私、結構人見知りで友達あんまおらんかったんですね。で、学校終わってからずっと1人で本読んだりしとったんです」
竜華「・・・・ふむ」ズズ...
竜華(確かに・・この写真では大人しそうっちゅうか、遠慮しとる感じやな。それにしても、ほんまこのお茶美味しいな)ゴクゴク
絹恵「そしたらある時、お姉ちゃんが急に『外行くで』って言うて、公園まで連れて行かれて・・・」
絹恵「そこにはお姉ちゃんの友達が数人おったんですけど、私人見知りやし、お姉ちゃんの影に隠れて、ずっと帰りたいって思ってました」
絹恵「せやのにお姉ちゃんは『絹も仲間に入れたってや』って言い出して・・・」
竜華「・・・」ズ..!
竜華(あ・・・お茶なくなってもうた・・・)
絹恵「最初は嫌やったんです。知らない人たちと何して遊んだらええか分からんし」
絹恵「でもお姉ちゃんに何度も連れて行かれてくうちに・・・少しずつ他の人と遊ぶ事に慣れていって・・・気が付いたらみんなとおるのが楽しなってたんです」
絹恵「それからだんだん私も社交性が出てきて、自分の力で友達を作れるようになって・・・今の私があるのは全部お姉ちゃんのおかげなんです!」
絹恵「あ!でもお姉ちゃんがすごいのは、妹だから優しいんやなくて、誰にでも優しいところ!せやからみんなに好かれるんです!」エヘヘ
竜華「そうなんや・・・」チラ..チラ..
絹恵「?・・・あ・・どうぞ」コポポポ
竜華「あ、どうも。・・・・ん?こっちの写真も同じメンバーみたいやけど・・・・愛宕 絹恵さん、隣の子と肩組んでめっちゃ仲良しになってるやん!」ズズ..
絹恵「あはは。これお姉ちゃんの真似しとった時期で・・・」
竜華「真似してたん?」ズズ..
絹恵「はい。お姉ちゃんみたいになりたくて」アハハ
竜華(・・・・確かに話聞いてる限りめっちゃええ子やもんな・・・)ズズ..
絹恵「お姉ちゃんて、ちょっとがさつっちゅうか、大雑把やったりするけど」
絹恵「私が困った顔したらすぐ飛んできて、『どないしたん!?うちがなんとかしたる!』って・・・もう・・おねーちゃん大好き~!!」キャー!
竜華「!」ビクッ
絹恵「そうそう!私の方が背大きなってからは、お姉ちゃんにこう・・・見上げられるんですけど!それがもう可愛くてたまらんねん!」
竜華「あ、あの・・・」
絹恵「たまに頭撫でたなってまうんですよね~!撫でたら怒るかな~・・・でも撫でたいなぁ」ハァアァ
竜華「えと、分かっ」
絹恵「あとあと!お姉ちゃんのくしゃみって豪快やと思うでしょ?実はちゃうんですよ!『くちゅ!』ってめっちゃ可愛いんです!くしゃみする前の顔も・・」
竜華「す、すとーっぷ!」
絹恵「わ!」
竜華「ちょい落ち着きぃな」
絹恵「す、すんません・・・」
竜華「いや、謝らんでもええけど」クスッ
絹恵「あはは・・・・」
竜華「まぁ、愛宕 絹恵さんがお姉さんを慕ってんのは分かったわ」
絹恵「はい・・・・あの」
竜華「?」
絹恵「絹恵って呼んでもらえませんか?フルネームで呼ばれるのは・・・なんて言うか・・・」
竜華「・・もっさいな・・・・ほなら、絹ちゃん・・・でええかな?」
絹恵「はい」ニコ
竜華「うちの事も清水谷さん、やなくてええよ。呼びにくいやろ?」
絹恵「あ、ほな竜華さんで」
竜華「うん」
絹恵「えっと、それで・・・どこまで話しましたっけ?・・・あ、お姉ちゃんの可愛いところでした。ほなら次のエピソードを・・」
竜華「それはもう十分聞いたから、またの機会に」
絹恵「そうですか?聞きたなったらいつでも言うてくださいね」
竜華「・・うん」
竜華(よっぽどお姉ちゃんが好きなんやな・・・・それなら絹ちゃんも・・うちの気持ちを分かってくれるかもしれん)
竜華「・・・・なぁ」
絹恵「はい?」
竜華「絹ちゃんからしたら、怜に大好きなお姉さんを・・・いうたら奪られてもうた訳やんか?それについてどう思う?」
絹恵「・・・・ああ・・」
竜華「・・・・・・」
絹恵「・・・・お姉ちゃん、園城寺さんと付き合ってよかったと思ってます」
竜華「な、なんで?」
絹恵「だって、お姉ちゃん幸せそうなんですもん」
竜華「・・・・」
絹恵「園城寺さんの事を喋るお姉ちゃん、めっちゃ楽しそうで」
絹恵「園城寺さんに褒められる事を想像して照れてるところとか、めっちゃ可愛くて」
絹恵「そんなお姉ちゃん見てると私まで楽しなってくるんです」ニコ
竜華「・・・そう・・・なんや」
竜華(確かに・・・怜も楽しそうで、元気になって・・・)
絹恵「あと、お姉ちゃんに相談されるのが嬉しいんですよね」
竜華「?」
絹恵「お姉ちゃん恋愛は不慣れなんで私を頼ってくれるんです。それがもう嬉しくてしゃあないんですよ~」
竜華「へぇ・・・」
竜華(ほんまに嬉しそうや・・・)
絹恵「・・・・・まぁ・・初めてお姉ちゃんが付き合うって聞いた時は寂しかったんですけどね」
竜華「・・・・」
絹恵「お姉ちゃんに一番近いのは私やのに、勝手に割り込まんといて!とか思ったりして」アハハ
竜華「あ・・・・」
竜華(・・・同じや・・・・怜の一番はうちや、って・・・)
絹恵「・・・・恋人が出来たら、私にあんまり構ってくれへんねやろか?なんて怖なったり・・」
竜華(・・・・っ!それは・・・今うちが感じてる事・・・)
絹恵「・・・ちょっと前に、私と園城寺さんどっちが大事か、思いきって聞いてみたんですけど」
竜華「・・・・・なんて?」
絹恵「『どっちも大事や。怜も絹も大好きなんやから』って即答でした」
竜華「・・・・・・」
絹恵「それ聞いて・・なんか・・・どっちが一番とか・・・小っちゃい事やなぁ、思いましたわ」アハハ
絹恵「恋人が出来ても、やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんやった。優しくて、頼もしくて・・・心配してた私がアホみたい」フフッ
竜華「・・・・・・」
絹恵「せやから、今は心から2人を応援してます・・・・・・あ」
竜華「・・・・・・・」
竜華(今の絹ちゃんの話・・・妙にしっくりくる・・・・怜が愛宕 洋榎と付き合うってなった時、ショックやったけど・・)
竜華(・・・もしかしたら・・・・それは失恋したショックやなくて・・・・)
絹恵「あ・・・・その・・・竜華さん・・・お姉ちゃんの事怒ってます?」
竜華「え?」
絹恵「お姉ちゃんが園城寺さんを竜華さんから奪った・・・ような感じやろし・・・」
竜華「・・・・・」
絹恵「も、もしかして・・・今日はお姉ちゃんをしばきに来たとか・・・」
竜華「そっ、そんな訳ないやん!どこの武闘派や!」
絹恵「よかった・・・すんません変な事言うて」
竜華「ええって・・・・それに・・・うちは怜と付き合うてた訳やないし・・・」
絹恵「・・・・・そ、そうですか」
竜華「うん・・・・・」ズズ..
絹恵「・・・・・・・」
竜華「・・・・・・・」ズズ..
絹恵「そ、それにしてもお姉ちゃん遅いなぁ・・・何してんねやろ?」
商店街
本屋
洋榎「うーん・・・」
洋榎(こっちの雑誌は、相手を喜ばせるサプライズ演出・・・・こっちは、さりげないアピールで心を掴む・・・)
洋榎(他にも色んなのがあるなぁ・・雑誌によって書いてある事バラバラや・・・)
洋榎(一通り読んでみたけど・・・どれがええんやろ?)
洋榎(家族以外にクリスマスプレゼントなんて初めてやし、少しは勉強せんとなぁ・・・)
洋榎(・・・・やっぱ絹に相談しよ。その方が確実やな)ウンウン
洋榎(さてと、そろそろ帰ろ。・・・荷物持って・・・と)ガサガサ..
店員「ありがとうございましたー」
洋榎(立ち読みだけしてごめんなぁ・・今度本買う時はここで買うから許してなー?)
洋榎「ふうー」スタスタ
洋榎(・・思ったより長居してもうたなぁ)
洋榎(小腹空いてきたしなんか買うて帰ろかな・・・・いや、今日結構お金つこたからやめとこ)
「もうすぐクリスマス!気になるあの人との距離を縮めたい!」
洋榎(ん?なんや?店の前でなんか流れとる)
「友達から恋人へステップアップする為のラストスパート!」
洋榎「な、なんやて!!?」
「素敵なアクセサリーを贈って、ハートをがっちり掴んじゃおう!」
洋榎「と・・友達から恋人やて・・・・!?」
洋榎(なんちゅう物騒な事言うてんねん・・・)
洋榎「ちょっと!お姉さん!」スタスタ!
女性店員「あ、いらっしゃいませ」
洋榎「いらっしゃいませどころちゃうわ!表で流れてる声の!あれほんま!?」
女性店員「はい?と言いますと?」
洋榎「友達から恋人に、っちゅうやつ!」
女性店員「あ、はい。当店のアクセサリーをプレゼントしたら恋人になれました、というお声を多数頂いてます」
洋榎「そんなんちゃうねん!」
女性店員「え?」
洋榎「クリスマス前は、友達から恋人になるラストスパートなん!?」
女性店員「そうですね。やはりクリスマスは恋人と過ごしたいという事で、気になる相手を強く意識しますから」
洋榎「な・・・な・・」
女性店員「当店では様々なデザインの商品を幅広く取り揃えておりますので、相手の方の好みに合ったプレゼントを選んでいただくのに最適で・・」
洋榎「悪魔の店や・・・」フラ..
女性店員「え?あの・・・お客様?」
洋榎(怜の友達が・・・・怜の恋人になる為にラストスパートしとる・・・それを手助けする気なんや・・・)スタ..スタ..
女性店員「?・・・またお越しくださいませ」
洋榎(そんなん・・・絶対嫌や・・・)ウゥ..
洋榎「怜・・・・」トボトボ..
洋榎(そうや!怜に直接・・・)ピッ..ピッ..
プルルルルル..ガチャ
洋榎「あ、もしもし!怜!?」
怜『わ!声大きいて。何?』
洋榎「あんな?クリスマスイブやねんけど」
怜『あ・・うん』
洋榎「友達と過ごしたりする予定ある?」
怜『いや・・・ないよ』
洋榎「ほ、ほんま!?」
怜『うん・・・ふふ・・・なんや、やっぱり私と・・』
洋榎「よかった・・・ほならええんや」
怜『は?』
洋榎「いや、友達と過ごすんやないんなら心配なしや」
怜『・・・・・』
洋榎「ああ~、よかったぁ・・・」ホッ
洋榎(これで怜と恋人でおれる・・・)ニコー
怜『気が変わったわ』
洋榎「え?」
怜『千里山のクリスマス会に参加する』
洋榎「千里山って・・・友達だらけやないか!」
怜『友達おらんクリスマス会に参加する訳ないやろ』
洋榎「な、なんでや・・・さっきまで・・」
怜『・・・1人で過ごすクリスマスより有意義やからな』
洋榎「と、怜ぃ・・・」
怜『ほな』プツッ
洋榎「怜っ・・・あ・・・」ツーッ..ツーッ..
洋榎「・・・なんか怒っとった・・・うちが怒らせてもうたんか・・?」
洋榎「う・・・・・・」グス..
洋榎「き・・・絹~!!」ダダダダ!
愛宕家
リビング
竜華「・・買い物ってお姉さんの方が行くのが普通なん?」
絹恵「いえ、普段は私が行くんですけど、今日は留守番してくれって浩子さんに言われまして」
竜華「浩子に?」
絹恵「はい。私が留守番した方が竜華さんが来た時にめんど・・・ちゃんとおもてなし出来るって事で」
竜華「・・・・・そう」
竜華(浩子の私に対する評価・・・なんなん?)
?「絹ぅ~~!!」ダダ
絹恵「あ、お姉ちゃん帰ってきた」
洋榎「絹!!」ガチャ
竜華「・・・」
洋榎「相談が・・・・ん?・・・・わあああ!!」
竜華「なんやその反応・・・うちは化け物か」
洋榎「な、なんでおるん!?」
竜華「・・・・あんたに話があってな」
洋榎「な、なんや話て・・・」
竜華「あんた・・怜と付き合ってんねやろ?」
洋榎「もちろんや」
竜華「怜が好きなんやろ?」
洋榎「大好きや」
竜華「・・・・やったら、なんで怜の誘いを断ったんや」
洋榎「え?」
竜華「怜が、イブを一緒に過ごそうって誘ったのになんで断ったんやって聞いてんの」
絹恵「え・・・お姉ちゃん・・・ほんまなん?」
洋榎「それは・・・」
竜華「・・・・・・」
洋榎「普通ちゃう?」
竜華・絹恵「・・・・・・え?」
洋榎「いや、クリスマスは家族で過ごすものやんか。なぁ絹?」
絹恵「・・・それ本気で言うてるの?」
洋榎「?だってずっと家族で過ごしてきたやん」
絹恵「まぁ・・・そうやけど・・・」
竜華「・・・・・」
洋榎「由子も言うてたで?『今年も家族で過ごすのよー』って」
絹恵「・・・・・私が貸した雑誌にクリスマス関係の記事とか載ってたと思うんやけど・・」
洋榎「ああ、大事そうなとこだけパパーッと読んだけど・・何?」
絹恵「う、ううん、なんでもない・・・」
竜華(愛宕 洋榎・・・マジかい・・・)
洋榎「そう?あ!せやけどな、今年は一味違うで?なんたってうちには怜がおる!やから家族と過ごした後、プレゼントを渡しに行くつもりや!」ヘヘン!
絹恵「そ、そうなんや・・それは喜ぶと思うけど・・・」
洋榎「せやろ?怜もきっと・・・あ・・・・怜・・・・」ウル..
竜華「?」
洋榎「絹ぅ!うち、怜を怒らせてもうた~!」
絹恵「ちょ、落ち着いて!」
洋榎「怜が友達と恋人になってまう~!嫌やー!!」
竜華「・・・・・・・」
洋榎「せっかく怜と付き合えたのに!別れたない~!」ウゥゥ..
絹恵「ごくっ・・・・私が・・・ああ、頭撫でたげるから・・・落ち着い」ソロー..
竜華「・・・ちゃんとせえ!」
洋榎・絹恵「っ!」ビク!
竜華「・・・どういう事か説明し?」
洋榎「けど・・・清水谷は怜の友達やもん」グス
竜華「・・・・友達やから、怜が怒ったとしたらその理由が分かるかもしれんし、対策をアドバイス出来るんやないか」
洋榎「お・・・おおお!清水谷はうちの味方やったんか!」パァアアァ..
竜華「あ・・・別に味方」
洋榎「さっきは驚いてごめんなぁ!握手しよう!」ガシッ!ブンブン!
竜華「え・・あ・・う、うん」
竜華(なんやねんもう・・・)
洋榎「おし!仲直りの証としてせんべいやるわ!確か棚に・・」
竜華「今はせんべいより説明・・」グゥー..
竜華「あ///」
絹恵「・・・・ふふっ」
洋榎「・・・・腹減ってるならちょうどええやん。お、あった」
竜華「・・・///」
洋榎「ほい、どうぞ」
竜華「い、いただきます・・・」
洋榎「それで・・・なんやったっけ?」
絹恵「園城寺さんを怒らせた経緯の説明」
洋榎「おお、そやった」
竜華「パリッ・・・ボリボリ・・・あ、おいひい・・・」
洋榎「ついさっき怜に電話して、クリスマスイブに友達と過ごす予定があるか聞いたんや」
絹恵「うん」
竜華(これほんま美味しいわ・・・どこで売ってるんやろ?・・もいっこ食べよ)
洋榎「そしたら怜・・・(バリ)ないって(ボリ)から、(バリボリ)が(ボリボリボリ)って・・・」
洋榎・絹恵「バリボリうるさいなぁ!」
竜華「ぐっ!!」ビクッ!
竜華(の、のどに・・・)ドンドン!
洋榎「え、あ・・詰まったん?」
絹恵「わわ・・お茶で流してください!」
竜華「んっんっんっ・・・・・・ぷぁあ!・・・はぁ~・・・びっくりした・・」
洋榎「・・・人の話の途中でせんべいバリバリ食うて、デリカシーないなぁ」
竜華「うう・・・・」
絹恵「お姉ちゃんがせんべい・・・いや、ええわ」
洋榎「あんま音立てへんようにするには、袋開ける前にこう・・・一口サイズに砕いてから開ける。そうすれば、口いっぱいに頬張らんでも食べられるやろ?」ガサガサ
絹恵「ああっ!お姉ちゃん!せんべいの粉がめっちゃ落ちてるから!ちゃんと上向けて開けてぇな!」
洋榎「お、おお、ごめん」
竜華「あーあー、しかもテーブルの上やなくて中途半端な位置で開けたから床にパラパラ落ちて最悪やん」
洋榎「うううるさいわ!揚げ足とりめ!ったく・・・」ゴクゴク..
竜華「あーー!!それうちのお茶!美味しいからちょっとずつ飲んでんのに!もうー!返して!」ガタガタ
絹恵「ちょ、暴れ・・・わああ!竜華さんの髪が私のお茶に浸かって・・・」
洋榎「うわ、このお茶うまぁ~!どこで買うたん!?」
竜華「あ、それうちも気になるわ。絹ちゃん知ってる?」
絹恵「えっと、これは」
洋榎「お、おい!なんで清水谷が絹ちゃんて呼ぶんや!?・・・まさかクリスマス前に絹と友達になったんちゃうやろな!?」
絹恵「お姉ちゃん落ち着いて。下の名前で呼んでもうた方がすっきりするから、私から竜華さんにお願いして」
洋榎「りゅりゅ、竜華さん!?き、絹まで!頼む!友達になるんはクリスマス終わってからにしてぇな!」
竜華「なんなん?友達になったってええやないか」
洋榎「う・・けどこの時期だと・・・ラストスパートやし・・・」
竜華「は?訳分からん、もうええわ。・・・うちのお茶返してもらうで・・・・って、全部飲んでる~!」
洋榎「そんな量、一飲みじゃ」
竜華「もー!あんたはいつでも飲めるやん!うちは今しかチャンスがないのに!」
洋榎「人ん家にいきなり来て絹と友達になろうとしてせんべい食ってお茶飲んで・・贅沢すぎるわ!」
絹恵「あ、あの・・そろそろ・・」
竜華「せんべいは仲直りの証ちゃうんか!ちゅうか早よ床に落ちた粉を拾いや!」
洋榎「一区切りついたら拾うわ!タイミング計っとんねんこっちは!」
絹恵「・・・・・」
竜華「なんの一区切りや!今でええやん!あ、時計見てみ、ちょうど秒針が12時んとこになるで?あと3、2、1・・・はい!」
洋榎「何がはい、や!人のリズムを勝手に決めんなや!」
竜華「導いてあげてるんやないか!」
洋榎「せんべいの粉でなんでここまで言われなあかんねん!そもそも清水谷がバリボリ音立ててせんべい食うから悪いんやないか!」
竜華「しゃあないやん!噛んだら鳴るんやから!お茶に浸して食えっちゅうんか!?」
洋榎「あ!それええかも!このお茶ならめっちゃ美味いんちゃう?」
竜華「・・・ほんまやな。試してみる?」
洋榎「そやな!・・絹、お茶ちょうだい」
絹恵「・・・・・・・はぁああああ・・・・」
洋榎「?」
竜華「どうしたん?」
絹恵「・・・いえ、2人とも・・・似た者同士やなって」
洋榎「どこがやねん」
竜華「ほんまや。絹ちゃんの前で言うのもなんやけど、うちはここまでがさつちゃうし」
洋榎「が、がさつて!うちのどこが」
絹恵「わーわー!!もう終わらないから!もっかいお茶入れるから待ってて!」
5分後
洋榎「―――・・・という訳や」
竜華「・・・・なるほど」
竜華(話を聞く限りやと、怜は怒ったっちゅうより拗ねてる感じやろな)
洋榎「・・・このままやと怜に新しい恋人が出来てまうかも・・・」シュン
絹恵「うーん・・・」
洋榎「・・・清水谷はどう思う?」
竜華「・・・アホ」
洋榎「あ、アホって!・・・・・いや、うちがアホやから怜は怒ったんかもなぁ・・・」シューン
竜華「・・・・いくら今まで恋愛に疎かったからいうてもアホ過ぎるわ」
洋榎「うう・・」
竜華「まず、友達から恋人にとか、そんなんは大げさに言うてるだけのキャッチコピーやないか」
洋榎「そ、そうなん?」
絹恵「うん」
竜華「・・・・あんたはクリスマスに友達から迫られたら、怜を放ってその友達と付き合うん?」
洋榎「付き合う訳ないやん!」
竜華「・・・やろ?怜も同じや」
洋榎「あ・・・・」
竜華「イブはあんたと過ごせると思ってたのに断られたから、拗ねてんねん」
洋榎「なら・・・うちがちゃんと説明して謝って、イブは一緒に過ごそうって言えば・・・」
竜華「・・・解決やな」
洋榎「おおお!」
絹恵「よかったね、お姉ちゃん」
洋榎「うん!清水谷、ほんまありがとう!ええやつやな!」ニッコー
竜華「調子ええなぁ」クス
洋榎「おかんにお歳暮贈るよう言うとくわ!」
竜華「そこまでせんでええよ」
洋榎「いや、感謝の気持ちや!」
竜華「ふふ・・・ありがとう。・・・ちなみに早いうちに謝った方がええからな」
洋榎「おう!早速かけるわ!」ピッピッ..
トゥルルルル...トゥルルル....トゥルルルル...トゥルルル....
洋榎「で、出てくれへん・・・ディスプレイに出たうちの名前見てプーイってしてるんかなぁ・・」シュン
竜華(・・・怜らしいわ・・・きっと、無視してもうた事気にして夜にかけ直してくるんやろなぁ)クスス
洋榎「・・・・」ピッ
絹恵「竜華さん、これは・・・」
竜華「気にせんで平気や」
洋榎「・・・なんでそんな事言えるん?」
竜華「長い付き合いやからな」
洋榎「・・・・・うー」
竜華「・・何?」
洋榎「なんか・・うちより怜の事知ってる感じが・・・ずるい」
竜華「ふふ・・そんなん言われても」
洋榎「怜の部屋にあった写真でも・・・あ!・・・・・なぁ・・清水谷」
竜華「ん?」
洋榎「膝枕してくれへん?」
竜華「・・・は?」
洋榎「頼むわ」
竜華「いやいや・・・なんでそうなるん?」
洋榎「怜が・・・清水谷の膝枕を気持ちよさそうにしとったから・・・どんなもんか偵察や」
竜華「偵察て・・・」
洋榎「・・・・・あかん?」
竜華「・・・・・・・ええけど」
洋榎「ほんま?よっしゃ!ほな正座して!」
竜華「分かった分かった。・・・・・・どうぞ」
洋榎「おし!じゃあ寝るで!」ゴロン
竜華「・・・・・」
洋榎「・・・・・」
竜華「・・・・どう?」
洋榎「・・・気持ちええ・・・」コテ
絹恵「・・・・・・・」
洋榎「ああ・・・ほっぺたに当たる感触もええなぁ・・こら極上や・・」
竜華「それはどうも・・・・・もうええ?」
洋榎「んー・・・もうちょい」
竜華「もう・・・」
洋榎「・・・・・」
竜華「・・・・・」
洋榎「・・・・・」
竜華「・・・・・・・寝る気ちゃうやろな」
洋榎「んー?そんなつもりないねんけど・・・眠たなってくるわぁ」
竜華「・・・・えい」グイ
洋榎「あー!なんでどかすねん!せっかく気持ちよかったのに」
竜華「ずっとあんなんされても敵わんし・・・絹ちゃんがヤキモチ焼いとるから」
絹恵「やっ・・焼いてませんて!?」カァァ..
洋榎「お、絹もしてもらえって!マジ気持ちええから!」
絹恵「いや、私は・・・竜華さんに悪いし・・」
竜華「別にええよ?ほら・・・」
絹恵「・・・・・そ、そんならちょっとだけ・・・」
竜華「うん、おいで」
ガチャッ
怜「」
絹恵「では・・・失礼します・・」コロン
竜華「ん」
絹恵「あ・・・・・」
竜華「どう?」
絹恵「・・・気持ちいいです・・・うわ・・これ・・・ええなぁ・・」
竜華「ふふふ・・・」ナデナデ
絹恵「あ・・・・・」
洋榎「む、なんやあのサービス。うちにはしてくれへんかったで?」
絹恵「・・・・・あ、ありがとうございます。もう大丈夫です」
竜華「ん」
洋榎「どやった?気持ちよかったやろ?」
絹恵「うん・・・え、えと・・・あはは・・・なんか恥ずかしいですね」エヘ
竜華「な、なんや・・・そんな風に言われたらこっちも照れてまうやん」
絹恵「すんません・・・あー、あかん・・これ病みつきになりますわ」
竜華「そ、そう?・・・ほなら・・また今度・・・してみる?」
絹恵「あ・・・・・はい!お願いします!」ニコッ
洋榎「?まぁ、ええわ。確かに気持ちええ。うちもこんな感じで怜に膝枕してあげたいねんけど・・・ええ膝にする方法ある?」
竜華「方法言われてもなぁ・・・なんもしてへんから」
洋榎「そっか・・・少し筋肉落とした方がええんかなぁ・・・」
竜華「・・いや、今は膝枕より」
洋榎「あ、そうや!クリスマス!」
竜華「怜の事は心配せんでええと思う。多分、今夜怜から電話かかってくるやろうし、その時に誘えばええ」
洋榎「そうなん!?よかった・・・ならあと問題はプレゼントやな!」
絹恵「そやね」
竜華「何あげるか悩んでるん?」
洋榎「いや、手作りのマフラーをプレゼントしようと思ってんねん」
竜華「・・・・なんかイメージちゃうな。絹ちゃんのアイデア?」
洋榎「ちゃうで。自分で決めた。うちからのプレゼントやし、うちが贈りたい物を贈る方がええと思って」
竜華「うん・・・確かに」
洋榎「怜が風邪引かんように、めっちゃ暖かいマフラー作ったんねん」ヘヘ
竜華「それええなぁ」ウンウン
洋榎「他の案としては、前に怜がうちのカレー食べた時えらい気に入ってたから、カレー作ってレシピと一緒にプレゼント、っちゅうのも考えたんやけどな」
竜華「それはあかん」
洋榎「喜んでくれそうやけど」
竜華「甘い時間を過ごそうっちゅう恋人に辛い物贈ったらあかん」
洋榎「んー?そんなもんか・・・なるほど」
竜華「・・・で、プレゼントは決まっとると。問題ってなんなん?」
洋榎「イブまでに完成させられるか、やな」
竜華「・・・ああ・・・そやな・・」
洋榎「初心者やから不安はあるけど、根性出して作ればなんとかなるはず・・・っちゅうかなんとかするで!」ニコー
竜華「・・ふふ・・頼もしいな」
洋榎「おう!」
竜華「・・・・うち、少しは腕に覚えありなんやけど、教えたげようか?」
洋榎「ええの!?ありがとう!」
竜華「ん」
絹恵「助かります!私、やった事なくてアドバイスすら出来ないんで」
竜華「ほんまに少しだけやからあんま期待せんといて」アハハ
洋榎「・・・・・・・」
竜華「・・・どしたん?急に黙って」
洋榎「・・・・謝らなあかんなー、思ってな」
竜華「え?」
絹恵「お姉ちゃん?」
洋榎「・・・・うち、勘違いしてた」
竜華「?」
洋榎「・・・清水谷は、うちが怜と付き合った事、怒ってると思ってた」
竜華「・・・・・」
洋榎「こんなにうちに協力してくれるええやつやのに・・・・ごめん!」
竜華「・・・・・ええって。実際1度怒ってるしな」
洋榎「あれは・・・つい体が動いてもうて・・・その」
竜華「ええからええから。それにさっき仲直りしたやろ?」
洋榎「あ・・・・」
竜華「な?それよりマフラーや」
洋榎「お、おう・・今部屋から道具持ってくる!」スタスタ
竜華「・・・・・」
絹恵「・・・・・竜華さん、やっぱりお姉ちゃんに似てますわ」
竜華「・・・そう?」
絹恵「はい。誰かに優しくしてる時の雰囲気とか特に」
竜華「そ、そんな・・・言いすぎやて」
絹恵「いえいえ、言いすぎちゃいますよ。だって今日少し一緒におっただけやのに・・私、竜華さんの事大好きになりましたもん」ニコ
竜華「へ・・・?」
絹恵「年上なのに話しやすいし。ほんまお姉ちゃんと話してるみたいや」
竜華「ああ・・・そういう意味・・・」
絹恵「?なんか変でした?」
竜華「い、いや・・・なんでもない」
竜華(一瞬ドキッとしたわ・・・真顔で大好きとか・・・)
洋榎「おまたせ!持ってきたで!」
竜華「毛糸は?」
洋榎「さっき買うてきた。こっちの袋や」ガサガサ
竜華「ほな早速作ってみる?」
洋榎「うん!」ニコッ
竜華(えらい素直な・・・)クスッ
1時間後
竜華「そうそう、ええ感じ」
絹恵「お姉ちゃん上手や」
洋榎「ん・・・結構神経使う・・」
竜華「思ったより器用なんやな」
洋榎「そやろー?」エヘヘ
竜華(この調子ならイブまでに完成するやろな)
竜華「・・・ほな、そろそろうちは帰るわ」
洋榎「え?なんか用事なん?」
竜華「そういう訳やないけど」
洋榎「なら夕飯食べていきぃな。色々してもうたのにこのまま帰したらうちは薄情者やんか」
竜華「いや、そこまでの事してへんし・・・」
洋榎「してるわ!遠慮せんでええから!な?」
絹恵「うちのカレーめっちゃ美味しいですよ?食べてってください!」ニコ
竜華「・・・・ええの?」
洋榎「もちろんや!」
絹恵「はい!」
竜華「ほな・・・ごちそうになります」
洋榎「おし!」
絹恵「ありがとうございます!」
竜華「お礼言うんはうちの方やって」クス
夕食後
愛宕家 玄関前
竜華「カレーほんま美味しかったわ。ありがとう」
絹恵「ふふ・・・竜華さんの反応がええから、おかんめっちゃ調子乗ってましたよ」
竜華「あはは・・・ほな・・・そろそろ」
絹恵「・・・・あの」
竜華「?」
絹恵「携帯の番号とアドレス・・交換してもうていいですか?」
竜華「え?・・・ああ、そやな。マフラー作りで詰まった時とかアドバイス出来るもんなぁ」
絹恵「いえ・・・そういうんやなくて、ただ単純に竜華さんとメールとかしたい・・ってだけなんですけど・・・ダメ・・ですか?」シュン
竜華「・・・ふふっ、そのちょっと落ち込んだ時の顔、お姉ちゃんに似てるわ。さすが姉妹」
絹恵「そ、そうですか・・・?」
竜華「ほな、交換しよ」
絹恵「あ・・・はい!」ニコー
――――
竜華「よし、完了」
絹恵「ありがとうございます!」
竜華「うん、今度メールするわ」
絹恵「はい!」
洋榎「おーい!ちょい待ち!」タタ
竜華「?」
洋榎「ほれ、これ持っていき」
竜華「これは?・・・・あ、お茶・・・あの美味しいのん?」
洋榎「そや。戸棚ん中に2缶入ってたから1缶あげるわ」
竜華「ありがとう」
洋榎「おう、ほな駅まで送るわ。絹はおかんの片付け手伝ったって」
絹恵「うん」
竜華「え?大丈夫やって」
洋榎「ええから。転んで怪我でもされたら夢見が悪いやん」
竜華「高3やで?そない転ばんて」
洋榎「よっしゃ、行こ行こ」グイグイ
竜華「もう・・・・ほならまたね、絹ちゃん」
絹恵「はい!」
駅
竜華「送ってくれてありがとうな」
洋榎「おう!」
竜華「夕食とか、お茶とかも」
洋榎「おうおう!んじゃ、気ぃ付けて」
竜華「・・・・なぁ」
洋榎「ん?」
竜華「・・・・怜を幸せにしたってな?」
洋榎「!・・当然や」ニコ
竜華「もちろん、洋榎も」
洋榎「もう幸せや」
竜華「ふふ・・・・そっか・・・」
洋榎「・・・・うちがこんなん言うのもなんやけど・・・」
洋榎「清水谷も・・・幸せになってほしい・・・って思ってる」
竜華「あ・・・・・ふふ・・・ありがとう。素敵な人見つけて、幸せになるわ」ニコッ
洋榎「その時は紹介してな?」
竜華「うん、4人でダブルデートしよか?」
洋榎「ええなぁ」
竜華「いい目標が出来たわ。いつになるか分からんけど」アハハ
洋榎「竜華ならすぐやて」
竜華「さぁ、どうやろな?・・・・っ!・・・風冷たいなぁ・・」
洋榎「ほんまやな。ここで立ち話もなんやし、続きはまた今度会うた時にしよか」
竜華「そやな。ほな」
洋榎「うん、気ぃ付けて」
竜華「イブ、頑張ってな」
洋榎「おう!ありがとう!」バイバイ
竜華「ん」バイバイ
プルルルル..
洋榎「ん?電話?・・・あ、とっ・・怜や!」
竜華「!・・・・・」
洋榎「も、もしもし!」
竜華(『あ、洋榎?』)
洋榎「うん!」
竜華(『さっきはその、電話無視してもうてごめんな?』)
洋榎「うちの方こそごめん!」
竜華(『ううん、私の方こそ素直になればよかったっちゅうか・・・とにかくごめん』)
洋榎「怜・・・ほな、おあいこって事にしよ!」
竜華(・・・みたいな感じかなぁ?)フフフ..
竜華(ケンカになる気配もないし、さて・・・帰ろ)
一方その頃
怜「あんなんただのセフレ候補やし」クチュクチュ
?「ひゃんっ!」
12月24日
千里山女子高校
麻雀部部室
絹恵「えっと、なんかすんません・・・他校やのに参加させてもうて・・・」
竜華「気にせんでええって」
絹恵「正直、やる事なかったんで誘ってもらえて嬉しかったです」
竜華「そう?ならよかったわ」
絹恵「・・・・・・・あの」
竜華「ん?」
絹恵「これ・・・迷惑やなかったら・・どうぞ」ガサッ
竜華「え?・・・・もしかして・・・」
絹恵「はい。クリスマスプレゼントです」
竜華「わぁー・・・ありがとう・・・開けてええ?」
絹恵「はい」
竜華「・・・・・・あっ・・・マフラーや」
絹恵「・・・お姉ちゃん、ありえへんくらい毛糸買うてきたんで、余ったのもらって作ってみたんです」
竜華「うわぁ・・・めっちゃ嬉しい・・・」
絹恵「そ、そうですか?」
竜華「うん!ありがとう・・・・よいしょ・・・」グルグル
竜華「・・・どう?」
絹恵「似合ってます!」
竜華「あったかい・・・・」
絹恵「よかった」ホッ
竜華「・・・・こんなええのくれたのに・・・うち、プレゼント用意してへん・・・最悪やな」
絹恵「い、いえ!私が勝手に作ってみただけですから」
竜華「・・・なんかうちに出来る事ない?」
絹恵「あ・・・・・なら」
竜華「うん」
絹恵「膝枕・・・してもうていいですか?」
竜華「?・・・そんなんでええの?」
絹恵「はい」
竜華「分かった。ほなこっちで・・・どうぞ」
絹恵「失礼します」コロン
竜華「・・・・・」
絹恵「はー・・・ええ気持ち」
竜華「・・・」ナデナデ
絹恵「ん・・・」モゾ
竜華「・・・・ふふ」ナデナデ
セーラ・浩子・泉「・・・・・・・」
セーラ「な、なんやあれ?」
浩子「分かりません・・」
泉「近寄れん感じですね・・」
セーラ「・・・・・こうなったら」
浩子・泉「・・・・」コク
セーラ「食って食って食いまくるで!」
浩子・泉「おーーー!!」
駅前
洋榎「~♪」スタスタ
洋榎(ちょっと早よ来すぎてもうたか?・・・このままのペースやと待ち合わせ時間の30分近く前に着いてまうな)
洋榎(・・いや、遅れるよりマシやな、うん)
洋榎(・・・しっかし、随分賑やかやな・・・イブってこんなに人がおるんかいな・・・?知らんかったわ)キョロキョロ
トンッ..
洋榎「っ、すんません」ペコッ
女性「あ、すんません」ペコッ
洋榎「・・・・・」
洋榎(あかんあかん・・・ちゃんと前見て歩かな・・・マフラー落としたらえらいこっちゃ。せっかくキレイに包んでんのに)
洋榎「うー・・・さぶ・・・」
洋榎(時間あるし・・自分用のマフラー買うてこようかな・・・)
ガシャガシャガシャ..
洋榎「ん?なんや?・・・・あ」
洋榎(自転車がドミノ倒しになっとる・・・あ、おばちゃんが自転車乗ろう思って引っかけてもうたんか)タタッ!
洋榎「おばちゃん大丈夫?」
おばちゃん「あかんねん。全然起こせへんのよ」
洋榎「無理矢理起こそうとしてもあかんて。端っこから直してかな」
洋榎(両手使わなやりづらいな。マフラーは・・・ひとまずこの自転車のカゴに入れとくか)ガサ
洋榎「・・・・よっと」ガシャ
おばちゃん「ごめんなぁ、ありがとう」ガシャ
洋榎「ええって・・・よいしょ」ガシャ
――――
洋榎「よし・・・完了や」
おばちゃん「お嬢ちゃん、ほんまありがとうねぇ、助かったわ」
洋榎「大げさやわ。ちょっと手伝うただけやし」
おばちゃん「何言うてんの。偉いわー・・・うちの娘やったら手ぇ貸してくれへんよ」
洋榎「そんな事ないんちゃう?」
おばちゃん「あるの!家でゴロゴロゴロゴロ・・言うまで動かないんやから」
洋榎「あはは」
おばちゃん「こないだなんて・・――――」
おばちゃん「――――・・・とか言うて!もうあかんわぁ」
洋榎「けどおばちゃんが心配してるのは伝わってると思うで?」
おばちゃん「そうなんかねぇ?でも今日かて恋人だらけやから外に出たないとか言うて私に買い物・・・あ!」
おばちゃん「早よ帰らんとブーブー言われるわ。お嬢ちゃんもごめんな?長話に付き合ってもろて」
洋榎「まだ時間あるし、気にせんでええよ」
おばちゃん「あ、そや!これ、大した物やないけどお礼。どうぞ」
洋榎「お礼なんて別にええって」
おばちゃん「そう言わんと。気持ちやから」
洋榎「・・なら遠慮なく頂くわ。お、チョコや。ありがとう」
おばちゃん「こちらこそほんまにありがとうね。それじゃ、おばちゃんは行くわ」
洋榎「ん、気ぃ付けてな。今度はもっと余裕あるところに止めた方がええで?」
おばちゃん「そうするわ、ほなね」ガシャン..シャー..
洋榎「・・・さてと」クルッ
洋榎「・・・・・・・あれ?」
洋榎(マフラーが・・・・ない!?)
洋榎(・・・間違いなく自転車のカゴに入れた・・・それがないっちゅう事は・・・)
洋榎(乗ってかれた・・・?)ゾッ
洋榎(え?え?けど・・・カゴに何か入ってたらそのまま乗っていかへんやろ!?)
洋榎(あれ・・?もしかして・・・うち・・・カバー付いてるカゴに入れてもうた?そやったら気付かんと乗ってまう可能性がある)
洋榎(自転車を全部起こすまでは誰も来えへんかったし・・・おばちゃんと話してる間に乗ったんなら・・・まだそう遠くには行ってへんかも)キョロキョロ!
洋榎「・・・・・・」
洋榎(とにかく探さんと!)ダダッ!
――――
洋榎「・・・・・・」ハァ..ハァ..
洋榎(あかん・・・全然見つかれへん・・・カバー付いてる自転車なんてそこら中にあるし・・)
洋榎(・・・・なんでこんな事になってもうたんやろ・・・せっかく・・・怜の為に・・・)ウルッ..
洋榎「っ!」
洋榎(・・・そんなん考えてもしゃあない!・・・・待ち合わせ時間まであと7分・・・)
洋榎(ギリギリまで探す!)ダッ!
広場
怜「・・・・・う~・・さむ」ハー..スリスリ
怜(・・・・洋榎の事やから早めに来るやろと思っててんけど・・・・さすがに20分前は、なかったか・・・)
怜(けど・・・それを抜きにしてもあと1分やで・・・場所間違えたんかなぁ?)
怜「はー・・・・・・あ!」
洋榎「・・・・」テクテク..
怜(来た!)
洋榎「・・・・待たせてもうてごめんな?」
怜「時間通りやし謝らんでも・・・・って・・どうかしたん?」
洋榎「いや、なんでもない・・・・・あ、マフラー巻いてんねんな・・」
怜「え?そら寒いからなぁ」
洋榎「なら・・・ええわ・・・はは・・・キレイなマフラーやね」
怜「・・・・・」
洋榎「よっしゃ・・・ほな行こか」
怜「・・・ちょい待ち」
洋榎「え」
怜「なんでそんな元気ないん?」
洋榎「そ、それは・・・その・・・」
怜「・・・・・説明して」ジー
洋榎「う・・・・・あの・・な?」
怜「うん」
洋榎「・・・・クリスマスプレゼント・・・なくしてもうた」
怜「え?」
洋榎「ちょっと目を離した隙に・・・見失ってもうて・・・・探したんやけど見つからなくて・・」
怜「・・・・・・」
洋榎「・・・ごめんな・・・こんな・・・大事な日に・・・」
怜「・・・・落としたんやなくて見失ったん?」
洋榎「うん・・・・置いてあった自転車のカゴに入れといたら乗ってかれたみたいやねん・・」
怜「なるほど、そういう事か・・・・ほなら、交番行こか?」
洋榎「え・・・交番・・?」
怜「その人が気付いて届けてくれてるかもしれんし。まずは交番を何か所か当たろうや」
洋榎「け、けど・・・時間なくなってまうし・・・これ以上怜に迷惑かけたない・・」
怜「・・・・あんな、迷惑とかやめてや」
洋榎「・・?」
怜「イブのイベントその1、プレゼントを2人で探す・・・ってだけやん」
洋榎「とき・・・」
怜「迷惑やからとか気にするようになって、洋榎らしさがなくなる方がよっぽど嫌やわ」フフ
洋榎「・・・っ!」ダキッ!
怜「っわ!・・・な、なんなん・・急に・・//」
洋榎「・・抱きしめたなってもうてん・・・怜がめっちゃ嬉しい事言うてくれるから・・」スリスリ
怜「う・・・ま、まぁ全部、クリスマスプレゼントが欲しいから出た、物欲ありきの言葉なんやけどな」フイッ
洋榎「そんなん言うても嬉しいのは変わらんでー」スリスリー
怜「・・も、もう!歩きづらいから・・離れてぇや」
洋榎「なんやねん・・・照れ屋やなぁ・・」サッ
怜「あ!・・そこまで離れんでも・・・・その・・手ぐらいは握っても歩けると思うで!」
洋榎「・・・素直やないなぁ・・ほら右手出して」キュ
怜「ふ、ふん・・」キュ
洋榎「怜の手・・・冷たいなぁ・・・待たせてもうてごめんな?」
怜「ええって。たまたま早よ来てもうただけやから」
怜(ずっと手繋いでたら温かくなるやろし)
洋榎「えっと・・・ここから近い交番は確か・・・こっちや、行こ」スタスタ
怜「うん」
洋榎「・・・・・お、あそこや。・・・ん?・・・交番の前に自転車・・・カバー付き・・・まさか!」ダッ!
怜「わわ!」タタッ
怜(急に走っ・・・)
洋榎「」ダダダダッ!
怜「わっ・・・わわ・・わ」ダダダダダッ!
洋榎「あの!すんません!!」キキィッ!
女性「え?」
警官「ん?」
怜「はぁ・・・はぁ・・・」
洋榎「もしかしてプレゼントの袋ですか!?」
女性「!?そうやけど・・・・あっ!あんた、自転車置き場におった子やん!あれ君のなん!?」
洋榎「おおお!そうです!!カゴに入れたままにしてもうて、交番に届いてへんか見に来たところなんです!」
女性「ほんま~?よかったわぁ・・ちょうど今、届けようとしたとこやねん」
洋榎「うおおお!ありがとうございます!!」
女性「気付かんで乗ってもうてごめんな?」
洋榎「そんな・・うちが勝手にカゴに入れたのが悪いんです!せやのに届けてもうて、ほんまありがとうございます!!」ペコッ!
警官「よかったなぁ。念のためやけど、物に間違いとかないか?」
洋榎「えと、袋の裏に名前書いてます。愛宕 洋榎って」
女性「裏・・・・うん、書いてある。間違いないわ。ほな、これ」
洋榎「ありがとうございます・・・よかったぁ・・・」
怜「はぁ・・はぁ・・・み、見つかったん?」
洋榎「うん!親切なお姉さんが届けてくれたんや!」
怜「そう・・・なんや・・・あの・・・ありがとうございます」ペコッ
女性「え?ううん、当然の事っていうか・・」アハハ
洋榎「・・・・・・怜」
怜「・・・何?」
洋榎「・・・・・メリークリスマス!!これプレゼント!」バッ!
怜「・・・・・え」
女性「・・・・・・・」
警官「・・・・・・・」
洋榎「・・・・・・?」
怜「・・・・・・・」
♪~~
警官「あ、電話や・・・もしもしこちら・・」
洋榎「・・・・・怜?」
怜「ぷっ・・・くく・・・」
洋榎「??」
怜「ご、ごめっ・・・くくっ・・・」
洋榎「な、何がおかしいん?」
怜「いや・・・まさか交番で・・警官に見守られながら・・・・ぷ・・・あははは!」
女性「ふふっ・・・」
洋榎「わ、笑うなやー・・・」
怜「はぁ・・・はぁ・・・ふぅ・・・・ごめん。想像した事もないシチュエーションやったから」
洋榎「そうなん?ま、ええわ・・・ほら、受け取ってや」
怜「うん、ありがとう。開けてええ?」
洋榎「もちろんや!」
怜「キレイに包んであるなぁ・・・丁寧に開けんと」
洋榎「そんなん気にせんでええのに」
怜「よっと・・・・・・あ・・・・これ・・・マフラー・・・もしかして手作り?」
洋榎「そやねん。ただ・・・今、怜が巻いてるやつの方がキレイやから・・・あんま嬉しないかもしれへんけど・・」
怜「アホ・・・そんな訳ないやろ・・・洋榎が私の為に作ってくれたのに・・・めっちゃ嬉しい・・・ほんまありがとう」
洋榎「えへへ・・・そ、そう?ならうちも作った甲斐があった」
怜「今、巻くからちょっと待ってな?」
怜(ちょうどええところに机があるし、巻いてたマフラー置かせてもらお)スルスル..パサ
怜(で、洋榎のマフラーを・・・・)グルグル..
洋榎「わ・・・」
怜「・・・・どう?」
洋榎「なんか・・・・うちが作ったマフラーを怜が巻いてるの・・・嬉しいわぁ・・・」
怜「そ、そう?」
洋榎「めっちゃ似合てるし!」
怜「あ、ありがと・・・・で、その・・・」
洋榎「?」
怜「私からもプレゼント・・・」ガサッ
洋榎「あ、バッグに入れて持ってきたん?オシャレやな」
怜「普通ちゃう?」クス
洋榎「普通・・・うちは全然思いつかんかったけど・・・うーむ」
怜「えっと・・・・・」ガサ
洋榎「!」
怜「・・・メリークリスマス・・・はい」
洋榎「ありがとう!うわ、怜っぽいわー!キレイに包んでる!」
怜「そこまで個性的な包み方してへんけど・・」
洋榎「なんやろー?開けるで?」
怜「う、うん・・・」
洋榎「ほいほいほい・・・・あ・・・マフラー・・」ガサガサガサ..
怜「・・その・・・たまたま、かぶったっちゅうか・・・」
洋榎「・・・ほな、手作り?」
怜「うん・・・」
洋榎「・・・・・・」
怜(あ・・・黙ってもうた・・・気に入らんかった・・?)
怜「そ、そのっ、普段洋榎ってマフラーせえへんやん?せやからあんまり好きやないんやろなー、とは思っててん!」
怜「せやけど、そんな洋榎が私のマフラー巻いてくれてたら、私が好きやからやなって確認出来て嬉しい、とか考えたりして・・」
洋榎「怜・・・・」
怜「あっ、でもでも!気に入らんかった時の為にもういっこ・・」
洋榎「ありがとう!!めっちゃ・・・・めっちゃめっちゃめっちゃ嬉しい!」
怜「ほ・・・ほんま?」
洋榎「ほんま!怜の手作りなのも最高やし、怜とうちの考えが同じやったっちゅうのも最高や!相性バッチリすぎやん!」ニコー!
怜「確かに・・・そやな」
洋榎「今すぐマフラー巻きたい!けどうち巻き方よう分からんねん」
怜「あ、私が巻いたる」
洋榎「頼むわ」
怜「うん・・・・」クル..
洋榎「・・・こういうの待ってる間って手持ち無沙汰になるけど、どうしてたらええの?」
怜「・・・・手を握って開いてを繰り返してたらええんちゃう?」
洋榎「おお、なるほど」グーパー..グーパー..
怜(適当言ったのに・・・素直で可愛いなぁ・・・あれ?)
怜「右手の指・・・全部バンドエイド貼ってるやん・・どしたん?」
洋榎「え?あああの・・・・これは・・・その・・」
怜「・・・・何?」
洋榎「・・・・・ふ」
怜「ふ?」
洋榎「ふかづめ・・・」
怜「深爪?なんでまた・・」
洋榎「ぃや・・そのー・・・右手は念入りに・・・とか」
怜「?・・・っ!!」カァァ..
洋榎「あ、あは・・はは・・・」
怜「そ・・そう・・・・・まぁ、それはそれとして!今は・・マフラーに集中や・・・うん・・」
洋榎「そやな・・」グーパー..グーパー..
怜「・・・・・・」グルグル..
洋榎「・・・・・」
怜「・・・・・・・よし、完成」
洋榎「ありがとー」ニコー
怜「・・・・うん、似合ってる」
洋榎「そう?よかった~・・似合ってへんかったらどうしよう思ったけど、似合ってるなら1年中使えるわ」ヘヘー
怜「1年中て」
洋榎「だってうちがこのマフラー巻いてると怜が嬉しいんやろー?」
怜「あ・・・・」
洋榎「怜の喜んだ顔、うち大好きやし」
怜「・・・ほなら・・私らずっと喜びっぱなしやな。私も洋榎が喜んでる顔大好きやから」フフ
洋榎「そやねん!永久機関やな!」
怜「・・・・あと、これも・・・プレゼントやねんけど」
洋榎「もいっこくれるん?ありがとう!!これは、キーホルダー?」
怜「うん・・・お揃いやねん」
洋榎「わ!わ!お揃い!?ええやん!」
怜「そ、そうやろ?でな?これをこんな感じでバッグに付けて・・・・ほら」
洋榎「おおお!ええわー!うちもそんなんしたい!」
怜「やろ?お互いが学校のバッグに付ければ、学校行ってる時も繋がってる気になれてええと思うんや!」エヘヘ
洋榎「か・・・可愛い事言うやんかぁ・・・」
怜「え・・・あ・・と・・・ぅ・・・そんな記事を見た」
洋榎「嘘つけ~、このこのー」ツンツン
怜「う、嘘ちゃうよ~」パシパシ
おばあちゃん「すんません。あのー・・・鍵を拾ったんですけども・・」
洋榎・怜「へ」
警官「あ、ほなこちらへ」
おばあちゃん「はい。お姉ちゃんたちごめんね、ちょっと通してな?」
洋榎「お、おお・・・」
怜「す、すんません・・・」
怜(交番やって事すっかり忘れとった・・・)カァァ
怜「お?」
女性「・・・あはは」
怜(この人もおったんやった・・・完全に浮かれてたわ~)
女性「ご、ごめんな?なんか帰るタイミングなくしてもうたっちゅうか、見入ってもうたっちゅうか・・・」
怜「い、いえ・・・謝らんでください」
女性「えっと・・・ほな私はこれで」
怜「あ、はい。ありがとうございました」
洋榎「お姉さん!ほんまありがとうございました!」
女性「うん、2人ともお幸せになー♪」バイバイ
洋榎「はい!」バイバイ
怜「はい」ペコッ
怜・洋榎「・・・・・・」
怜「・・・・そろそろ行こか?」
洋榎「・・・せやな」
怜(幸せやから多少は浮かれんのもしゃあないけど、度が過ぎたらあかん。バカップルになってまうわ・・・気合入れてこ!)
怜「・・・・ありがとうございました。失礼します」
洋榎「あ!ありがとうございました!」
警官「ん、気ぃ付けてな」
怜「はい」
怜(2人きりの時以外はピシッとせな!)スタスタ
警官「マフラー忘れてるでー!」
怜「わあ!せやった!」
駅前
洋榎「あー、楽しかった~」
怜「ほんまやなぁ」
怜(交番を出た後は・・・ご飯食べて・・・散歩して・・・・いつもの私たちの過ごし方・・・)
怜(もちろん、洋榎と一緒に過ごすだけで楽しいし、幸せや・・・)
怜(けど・・・クリスマスイブってだけで・・・いつも以上に・・・ここまで特別な気持ちになれるもんなんやな)
怜「・・・・」チラ
洋榎「~♪」
怜(洋榎が・・・クリスマスを一緒に過ごす相手として私を選んでくれたのが・・・・たまらなく嬉しくて・・・・・・愛しい)
怜(このまま帰るなんて嫌や・・・・・おとんおかんに、今日は友達の家に泊まるかもって言うてあるし・・・)
怜「な、なあ?」
洋榎「ん?」
怜「この後・・・どうするー?」
洋榎「んー・・・」
怜「・・・・・」
怜(・・・自分から言いづらいからって洋榎に委ねるのは・・・ずるいか・・)
怜「・・・・・もっと洋榎と一緒にいたい。今日は・・・・・帰りたない」
洋榎「!!」
怜「・・・・・・」
怜(言うてもうた・・・これ、もう『そういう意味』やし・・・後には引けへん・・・・さあどうなる・・)ドキドキドキ
洋榎「――――」
怜(反応が鈍い・・・私、やってもうた・・?)
洋榎「・・・・っぷはぁあ!!」
怜「!」ビク
洋榎「はー・・はー・・・呼吸するん忘れてた・・・危ないとこや・・・」
怜「こ、呼吸忘れるてどういう事やねん」
洋榎「・・・その・・・うちなりに、さりげなく誘おうと思ってたところやったから・・・ビックリしてもうて・・」
怜「そうやったんや」
怜(よかった・・・引かれたかと思って焦ったわ)
洋榎「そうやでー?あんまり・・・下心みたいなん見せたら、怜が嫌がる思って」
怜「し、下心とかゆーな」
洋榎「う、うん・・・それで・・・今日な、うちの家に誰もおらんねん」
怜「・・・・・!」
洋榎「その・・・絹たちは親戚の家に泊まりに行ってんねん」
怜「そ・・そう・・」
洋榎「泊まりに行ってるっちゅうか・・・行ってもらったんや」
怜「え・・」
洋榎「イブは一緒に過ごしたい人がおるから、っておかんにお願いしてな」
怜「洋榎・・・」
洋榎「そこで、怜と付き合ってる事を明かしたんやけど、『知っとるわアホ』言われたわ」
怜「そやろなぁ」
洋榎「付き合う事になった時に、おかんおったのすっかり忘れとったわ」アハハ
怜「・・・それで・・・なんか言うてた?」
洋榎「『節度あるお付き合いをせえよ』やって」
怜「・・・・そう・・」
怜(それって・・・遠回しに・・・エッチするなって事・・・やろか・・・)
洋榎「ふふ・・・心配すな、うちがバシッと言うたった。『うちは怜とエッチしたいから、おかんの言う節度の中にエッチを入れといてな』ってな!」フハハ!
怜「ぅええ・・っ!?」
洋榎「おかんの目ぇ丸うしたった」フフフ
怜「そ、そんなん・・・言うたん・・?」
洋榎「もちろん!」
怜(・・・最近監督の目が少し厳しいような気がしてたけど・・・それが原因か・・・)
洋榎「おいおい、心配すなって言うたのになんて顔や。最終的におかんは納得したから問題ないで?」
怜「・・納得したん?」
洋榎「そや!うちの気持ちが本物やって認めたんや」ヘヘン
怜「そう・・・なんか・・」
洋榎「・・・・せやから・・・・行こ」
怜「・・・うん」
愛宕家
リビング
洋榎「・・・・・・」ドキドキドキ
怜「・・・・・・・」ドキドキドキ
洋榎「・・・・えええ、えっと・・・着いていきなりやけど・・うちの部屋、こっちやから・・・」
怜「え?いや・・・その前」
洋榎「嫌!?」
怜「ちゃうちゃう!その前にシャワー借りてええかなって・・」
洋榎「そんなん・・・あかんよ」
怜「なんで?」
洋榎「家のシャンプーとかボディーソープつこたら、怜の匂いが飛んでまうやん」
怜「あ・・・・」
洋榎「うち・・・怜の甘い匂いが好きやから・・」
怜「うっ・・・・//」
洋榎「シャワー浴びんと嫌?」
怜「・・・うん。けど心配せんでええよ。家からお泊りセット持ってきたから」
洋榎「お泊りセット?」
怜「うん。歯ブラシと歯磨き粉。あと、いつも使てるシャンプーとボディソープも小さいボトルに移してきた」
洋榎「おお」
怜(考えすぎやろうけど、妹さんと同じ匂いさせて洋榎とエッチするのって、なんか嫌やったからなー)
洋榎「ほなシャワー浴びてからにしよか」
怜「うん」
洋榎「おし、入ろか。行くで」
怜「え?」
洋榎「何してんの?一緒に入ろうや」
怜「!一緒は・・・ちょっと・・・」
洋榎「なんで?」
怜「・・・・・・それは・・・・・」
怜(・・・・2人きりやし、恥ずいからって誤魔化すのもアホらしいか・・・もう言うたれ!)
洋榎「それは?」
怜「・・一緒にシャワーとかお風呂入るって、友達でもするやん?そういうんやないねん」
怜「体を洗う為にお互いが裸になるんやなくて、恋人として、お互いがお互いを抱こうとして裸にする、その感じがええっちゅうか・・」
怜「私を求めてくれてるんや、って実感しながら脱がされたりとか・・・したいねん」
洋榎「・・・・・・」
怜「その・・・行為の前に一緒にシャワー浴びたりとかしてまうと、新鮮味が薄れるっちゅうか・・・」
怜「初めてやから・・・大切な思い出にしたいんや」
洋榎「・・・・・・」
怜「あれ?なんか自分で言うてて訳分からんようなってきた・・・・と、とにかく!1人ずつ・・」
洋榎「んっ!」チュ
怜「は・・・んぅ!?」
怜(な、なんでこのタイミングでキス・・?あかんて・・・我慢してんのに・・)
洋榎「っ・・はぁ・・・怜・・」ギュッ..
怜「待っ・・てよ・・・シャワー・・」フイッ..
洋榎「けど・・・怜が・・たまらん事言うから・・・」ギュウゥ
怜「・・・・・・」
洋榎「怜・・・」ギュー
怜(このままやと・・・流されてまう・・・それなら・・)
怜「ん・・っ!」チュ
洋榎「ぅ・・!?」
怜「・・はっ・・・ちゅ・・・れろ・・・」ジュル..
洋榎「んんん・・・っ・・」
怜「じゅるる・・・・は・・、ん・・・ぁ・・じゅ・・」
洋榎「ぁ・・・・ん・・・///」ダラン..
怜(・・・よし、力が抜けた。今のうちや)
怜「・・・・・ふぅ・・」スッ
洋榎「あ?・・・なん・・で・・・」
怜「・・ほなシャワー借りるな?」
洋榎「え・・・あ・・・」ポーッ
怜「そしたら・・・続きしよ?」
洋榎「・・・・・・・!」コクコク!
洋榎の部屋
洋榎「・・・・・」
洋榎(さっきのキス・・・ヤバかった・・・気持ちよすぎやろ・・・)
洋榎「・・キスの続きか・・・」
洋榎(怜を脱がして、触って・・・それから・・・)
洋榎「~~~~~!!」
洋榎(やばい!めっちゃドキドキしてきた!!いや、これはムラムラか!?)
洋榎(あかんあかん!このままやと顔見たら我慢できずに襲いかかってまいそうや。少し落ち着かな)
洋榎「・・・・・・・」スゥー..ハー..
洋榎(そう、この感じや・・リラックスして堂々とする。うんうん)
洋榎「・・・・・・・」
洋榎「怜・・出るの遅いなぁ。もう10分は経つのに」
ガチャ..バタン
洋榎「!!」
洋榎(今の音は・・風呂場から出た!?ちゅう事は、もう少しで来る!)ドキドキドキ
洋榎(そしたらうちがシャワー浴びて・・・・それから・・・・)ドキドキドキ
洋榎(まずい・・興奮してきた!深呼吸して落ち着かんと)
スーハー..スーハー..スーハー..――――
洋榎(もうそろそろ・・・来てもええはずやけど・・・)
ガーー..
洋榎「?何やこの音」
ガーーー..
洋榎「ドライヤーや・・・・怜が濡れた髪を・・・・濡れ・・・・」ドキドキドキ
洋榎「うおー!無心や!無心で待つんや!でないと体がもたへん!」
脱衣場
怜「ふぅ・・・」
怜(髪は乾かしたし、歯も磨いた。あとは洋榎がシャワーを浴びたら・・・)
怜「・・・・・・・」
怜「///」
怜(・・・って・・ムラムラしてる場合ちゃうわ・・そろそろ行かんと)
怜(洋榎の事やから、待ってる間に寝てもうて、今日はエッチなし・・・なんてオチもあり得る)
怜(そんなんなったら、力抜けてしばらく立ち上がれへんわ)スタスタ
洋榎の部屋
怜「お待たせー」
洋榎「!!」
怜「遅くなってごめんな?あとタオルありがとう」
洋榎「お、おお・・」
怜「?」
洋榎「ほ、ほな、次はうちがシャワー浴びるわ」スタスタ..ガチャ..バタン
怜「・・・?」
怜(なんやろ?全然こっち見んと・・恥ずかしがってんのかな?)クス
怜「・・・・・・」
怜(洋榎の部屋か・・)
怜「お、写真」
怜(洋榎も壁に貼ってんねんなー・・・いや、この丁寧さは妹さんがやったのかもしれんな)
怜「んー・・・」
怜(麻雀部のメンバーとの写真・・・・みんな仲良いな)
怜「む・・・」
怜(これ・・・末原さんやったっけ?やけに洋榎に近ないか?・・・洋榎から近付いてる感じとはいえ・・・)
怜(・・・よう見たらこっちでは真瀬さんとくっついとるし・・・誰とでもくっついて撮ってるなぁ・・・人懐っこいやつめ)フフ..
怜(・・前に洋榎も言うてたけど、こういうんの中に自分の写真が貼ってないのって・・・なんか嫌やな)
ダダダダ..
怜(今度デジカメ買うて、洋榎と写真撮りまくろ)
ダダダ..ガチャ!
洋榎「お待たせー!」
怜「わ、早いな!ってバスタオルのまま来たんか!?」
洋榎「へへ!」
怜「褒めてへんで?あーあー、頭ちょっと濡れてるし」
洋榎「大丈夫やって・・・それより・・・」
怜「あ・・・・」ドクン..
洋榎「・・・うち、もう我慢の限界や」
怜「・・・・私も」
洋榎「・・・好きや」
怜「・・・・私も好き」
洋榎「・・・・・・」
怜「・・・・・・・」
洋榎「・・・・・・ええか?」
怜「・・うん」
洋榎「・・・・ほな」
怜「・・あ・・・電気・・消して」
洋榎「・・あ、うん・・・」パチッ
怜「・・・」
洋榎「ほ、ほなベッドに・・・」
怜「う、うん・・・」
怜(いよいよ・・・)ドキドキ..
洋榎「怜・・・ん・・」チュ
怜「ん・・・ちゅ・・は・・」レロ...
洋榎「ん・・・ぁ・・じゅる・・」
怜「は・・・・ちゅ・・ちゅ・・・」
怜(気持ちいい・・・頭がボーっとしてきた・・・)
洋榎「ん・・・」サワ
怜「っ!」ピク
怜(胸・・・)
洋榎「ちゅ・・・」モニュ..ツツー..
怜「ん!はぁ・・・ぁむ・・」チュ..
洋榎「ちゅ・・・はぁ・・・怜・・・・脱がすで?」
怜「・・・・うん」
洋榎「はぁ・・・はぁ・・・」スル..バサ..
怜「っ・・・///」
洋榎「・・・・」スル..
怜「あ・・・・///」
洋榎「・・・・・怜の胸・・・キレイや」
怜「っ!な、何言うてんの・・暗くて見えへんくせに・・」カァァ
洋榎「見えるで?・・・・見えるからこんな風に・・・・ちゅ」
怜「んあっ!?」
怜(乳首・・・吸って・・・強すぎ・・っ・・)
洋榎「ちゅ・・・はむ・・・」モニュ..
怜「はっ・・・んん・・・」
怜(私だけ気持ちよくてもあかん・・・・・・っ・・!)バサッ
洋榎「ぁ・・・バスタオル・・//」
怜(洋榎の裸・・・可愛い・・)サワ
洋榎「!」
怜(乳首の周りを優しく撫でて・・・・)サワサワ..
洋榎「んん・・・はぁ・・」
怜(乳首を・・軽く弾く)ピン..
洋榎「ぁあっ!」ビクン!
怜「!」
洋榎「え・・あっ、今のはちゃうねん・・・」
怜「ふふ・・・・」クリッ..
洋榎「ふぁっ!・・・ぅう・・」
怜(あかん・・・こんな可愛い声聞いてもうたら・・・もう止まれへん)クリクリ..
洋榎「はぁぁ・・・あかん・・・それ・・・声出てまう・・」モジモジ
怜(こっちの乳首は・・・)レロ..
洋榎「っ!?」ビクン!
怜「ちゅ・・・ぺろ・・・ちゅ・・ちゅ・・・」
洋榎「~~~っ!」
怜(なんで声抑えんの・・・あんなに可愛い声やのに・・・)クス
洋榎「~~~~!」
怜(なら・・・両方の乳首を同時に責めたる・・・)チュ..ピン..
洋榎「ふぁあっ!」
怜「ちゅーちゅー・・ぺろ・・・」クリ..
洋榎「ぁあ・・・はぁっ・・・んぅ!」
怜(この感じなら・・・そろそろ・・・アソコも・・・)ツ..
洋榎「んぁっ!」ビクン!
怜(あ・・・・洋榎・・・・こんなに・・・)ハァ..ハァ..
怜(私に触られて・・・気持ちよくなってくれてんねんな・・)
洋榎「と・・怜・・」ハァ..ハァ.
怜(・・・・・・)スリ
洋榎「あぁああっ!」ビク
怜「あ・・・」ゾクゾク..
怜(洋榎・・・めっちゃヤラシイ顔してる・・・やっぱりクリ触られるんがええんやな・・)スリ..サワサワ
洋榎「はぁっ・・あかん・・・ぃっ・・もう・・」ブルブル
怜(洋榎が・・・イクところ・・・見せてや・・・)サワ
洋榎「とき・・・て・・つないで・・っ・・・」ハァ..ハ..
怜「うん・・・れろ」キュ..
洋榎「ぁ!」ブルッ..
怜「ちゅ・・・はむ・・・」クリクリッ..
洋榎「~~~~っ!」ギュゥゥゥ!
怜「っ!」
洋榎「・・・・っ・・は・・・はぁぁ~・・・」グッタリ
怜(・・・イッた・・?)
洋榎「はぁ・・・っはあ・・・怜・・」
怜「あ・・・」
怜(なんて表情や・・・甘えるような・・誘ってるような・・・・そんな顔されたら・・・)
怜(・・・あかん・・・もう絶対・・・洋榎から離れられへん・・・)
洋榎「っ・・・」ムクリ
怜「お」
洋榎「はぁはぁ・・・」ジー
怜「な、なんや?」
怜(なんか言いたげやけど・・・)
洋榎「怜・・・」
怜「うん・・・・」
洋榎「・・・・ぁ」
怜「?」
洋榎「・・くちゅ!」
怜「へ」
洋榎「・・・悪い。・・・あんな?」
怜「今の・・くしゃみ?めっちゃ可愛いんやけど」
洋榎「し、知らん!そんな事より」
怜「?」
洋榎「怜・・・めっちゃ上手ない?」
怜「そ、そう?・・・なんでそう思うん?」
洋榎「そら、めっちゃ気持ち・・・はっ」
怜「・・」ニヤー
洋榎「な、なんで笑てんの!暗くても分かるで!」
怜「だって・・嬉しいから」
洋榎「嬉しい?」
怜「うん。洋榎を気持ちよくさせる事が出来たんやもん」
洋榎「う・・・//」
怜「せやから・・・・続けよ?洋榎の声もっと聞きたぁてしゃあないねん」
洋榎「ちょ、ちょい待ち!」
怜「もう・・・何?」
洋榎「やから、怜がなんでそんな上手いんか聞いてんの!」
怜「・・それってもしかして」
洋榎「・・・他の人とした事ある・・とかない・・・・やんな?」
怜「・・・・はぁー」
洋榎「ぅえ!?な、なんや!『ばれたか』・・みたいなため息は!」
怜「ばれるもなんも・・・初めてやってさっき言うたやん」
洋榎「そ、そやったっけ?」
怜「・・・私の話聞いてないん?」ジトー
洋榎「そんな訳ないやん!ただ・・あまりにも上手い・・・っちゅうか・・//」
怜「・・・・・それはな?」
洋榎「え?・・・うん」
怜「自分でする時の・・・・気持ちいい触り方でやってん」
洋榎「へ?・・・・じぶ・・・・あ!」
怜「洋榎とエッチしてる想像をしながら、自分でしてる時の触り方で」フフ
洋榎「いい1回で分かるわ!あと、何あっけらかんと言うてんねん・・・ふっ普通照れるやろ!」
怜「いやー、照れへん訳やないけど、ほんまの話やし。洋榎と2人きりやから正直に言おう思って」
洋榎「う・・」
怜「それに、疑惑は完全に晴らさんと。私は洋榎に一途なんやから」
洋榎「・・・疑ってごめんなさい・・」
怜「うん。・・・で、洋榎は?」
洋榎「・・・・?」
怜「自分でした事ある?」
洋榎「っ!?」カアァ
怜「・・・・・・」
洋榎「あうー・・えー・・・な、なんやー?外はええ天気・・」
怜「私は正直に言うたで」
洋榎「・・・・・」
怜「・・・・・・」
洋榎「怜と付き合ってからは・・・・します」
怜「そうなんや(なんで敬語?)」
洋榎「その・・・うちも・・・怜と・・する場面を想像して・・・触って・・・///」
怜「・・・//」
洋榎「・・・・・せやから」サワ..
怜「あ・・・」
洋榎「うちも初めてやけど・・・・」ツー..
怜「っ・・!」
洋榎「怜が気持ちよくなれるように・・・頑張る・・・」チュ
怜「ん・・・」チュ..
洋榎「好きやで・・・・」
怜「うん・・私も・・好きや・・――――」
――――
怜「・・・・・ん・・・」パチッ..
怜(あれ・・?ここは・・・・)
怜「・・・・・・・・・」
怜(そや・・・洋榎の部屋や・・・)
怜「・・・はー・・」
怜(体がだるい・・・頭もボーっとするし・・・)
怜(・・・まるで昨日の事が夢やったみたいな・・・)ムクリ
怜「・・・・洋榎は・・・」キョロ
怜「あ」
洋榎「くー・・・・くー・・・」
怜「ふふっ・・・気持ちよさそうに寝てるなぁ・・・」ツンツン
洋榎「にゃむ・・・・・・ん・・」ゴロン
怜「・・・・・・」
怜(私・・・洋榎と・・・エッチしたんやな・・・)
怜(洋榎をイカせて、次は私がイッて・・・それからお互いのを舐め・・・)ムラ..
怜「っ!あかんあかん!」ブンブン!
怜(今起きたとこやん!ムラムラしてどうすんねん)
洋榎「ん・・・」
怜「可愛い・・///」ハァ..
怜(・・・・昨日までは、バカップルになったらあかんって思っとった・・)ツー
洋榎「んー・・・」モゾ
怜(けどあれは間違いやな。こんなに愛しいんや。イチャイチャせえへん方がバチ当たるわ)
怜(それに、人前で唇と唇のキスとかせえへんかったらバカップルちゃうよな)
怜(ほっぺたにキスとかならセーフやし、くっつくのも抱きしめるのも普通や)
怜(・・・耳をはむはむ・・・これもセーフやな・・うん)
洋榎「あ・・・?・・・・怜・・・?」パチッ
怜「・・・起きた?」
洋榎「うん・・・・あー・・・」
怜「寝ぼけてるん?」
洋榎「んー・・・かも・・」
怜「なら・・おはようのキス・・・」チュー
洋榎「ん・・・」
怜「目、覚めた?」
洋榎「・・・覚めへん・・・おはようのキスが短い」
怜「やっぱり?ほなもっかい・・」チュゥー
洋榎「んゅー・・・」
怜「・・・・・・」ゥ--..
洋榎「・・・・・」ゥ--..
怜「・・・どう?目ぇ覚めた?」
洋榎「ふふ・・・大好きや」
怜「もー!目ぇ覚めた?に対して大好きや、って答えになってへんよー?」
洋榎「あー、ほんまやなー」エヘヘ
怜「まだ寝ぼけてるんやな?もっかいや」チュゥー
洋榎「んー・・・――――」
1時間後
洋榎「やっと目ぇ覚めたで!」
怜「えー・・もう?早ない?」
洋榎「ごめんなー?」
怜「うん・・・ほな洋榎からキスして?」
洋榎「分かった!・・・ちゅ」
怜「ぁ・・・・っ・・」
洋榎「・・・・どう?」
怜「・・・・大好き・・」ギュ..
洋榎「うちも大好きやでー?」
怜「・・・・・・」
洋榎「・・・・・・」
グゥー..
怜「あ・・」
洋榎「あ・・」
怜「・・・・・」
洋榎「お腹減ったな」
怜「うん」
洋榎「お、そうや!クリスマスケーキがあったんや!」
怜「わ、食べたい」
洋榎「今、持ってくるわ!んで、食べ終わったらデートしよ!」
怜「おお!ナイスアイデア!」
洋榎「せやろ!?撫でて~♪」
怜「いーこいーこ~♪」ナデナデ
洋榎「へへへ・・・どっか行きたいとこある?」
怜「あ!実は前から行きたいと思ってた場所があってん!えっとな・・・――――」
姫松高校
麻雀部部室
怜「ここでいつも洋榎は頑張ってるんやな」
洋榎「そやで~。偉いやろ?撫でて?」
怜「うーーん・・・・」
洋榎「・・・・・」ドキドキ
怜「うーん・・・うむーん・・」
洋榎「・・・・・」ドキドキ
怜「・・・・・偉い!撫でたる」
洋榎「やった!」
怜「いーこいーこ♪」ナデナデー
洋榎「ん~・・幸せや~・・」
由子「・・・・あれはどういう事なのよー?」
恭子「え?そんなん・・私に聞かれても・・」
由子「部室でイチャイチャラブラブされるのはたまらんのよー!」
恭子「それはそうかもしれへんけど・・・今日は一応休みやし・・」
由子「うう・・・寂しさを紛らわそうと、自主練してる子たちの手伝いしに来たのに、そこでイチャイチャを見せられるなんてひどいのよー」ウゥ..
漫「ま、真瀬先輩!私は練習に付き合ってもらって感謝してます!1年生も喜んでましたし!」
由子「・・・ほんま?」
恭子「ほんまやで?こうなったら、来年こそ姫松が全国優勝出来るよう、私とゆーこで後輩たちを徹底的に鍛えようや」
由子「・・・・・それも青春・・なんかな?」
漫「です!もう半荘、お手伝いお願いします!」
由子「分かったのよー」
恭子「・・・・・・ふぅ・・」
恭子(主将、凄まじいデレデレっぷりやな・・恋人ってそんなにええんやろうか?)
恭子(・・恋人か・・・・・善野監督とか・・・・いやいや、何考えてんねん。今はそれより後輩の面倒見たらな)スタスタ
怜「・・・・・・」
洋榎「・・・・さっきから黙って・・どしたん?」
怜「・・・んー?ちょっと考え事しとった」
洋榎「・・・うちとおるのに・・・」
怜「あはは。ヤキモチ焼いてんの?可愛いなぁ」
洋榎「・・・考え事って何?」
怜「・・んとな?今、私はめっちゃ幸せやねん。洋榎とこうしてられて」
洋榎「うん・・・うちも幸せや」
怜「ふふ・・・・・なぁ、私らが付き合うようになったきっかけって、覚えてる?」
洋榎「当たり前やん。うちが怜の買い物手伝って、それ終わりでアドレス交換して・・・」
怜「そう。それから始まったんや。けど・・・これってすごい偶然やん?」
洋榎「・・・・・確かに」
怜「もしあの日・・洋榎が親戚の家に行ってへんかったら・・・」
怜「もしあの日・・私がスーパーに行く時間が少しでもずれてたら・・・」
怜「こうやって洋榎と恋人として一緒におれへんかったんやで?ありえへん!」
洋榎「ほんまやで!」
怜「はぁ~・・・こんなに柔らかいほっぺも・・・」フニ
洋榎「ん・・」
怜「こんなに・・・ちゅ・・・・ん・・・甘い唇も・・」
洋榎「ふぁあ・・」
怜「味わえへん可能性があったとは・・・恐ろしい話やで」
洋榎「そうやなぁ・・・」ポワー
怜「・・・でも・・・スーパーで会わんかったとしても、いずれ洋榎と付き合ってた気がするわ」
洋榎「あ!うちも今そう思った!」
怜「ほんま!?嬉しいわぁ。・・なんでか分からんけど確信があんねんなー」
洋榎「あれちゃう?バッタリ会うまでは偶然やったけど、そこからは自分らで選んだから!」
怜「それや!そこが大事やな!」
洋榎「うんうん!うちらがお互いを求めあったからこそ・・・こうしてイチャイチャ出来るんや!」サワサワ
怜「んぅ・・・手つきがヤラシイ~」
洋榎「怜のエッチな顔を見たいねんも~ん」モニュ
由子「・・・・・またイチャイチャしだしたのよー」タン
漫「あはは・・・麻雀に集中しましょう?」チャッ..タッ
恭子(・・・なかなか興味深い話やな・・・自分たちの選択次第・・・か)タン..
恭子(けど・・・偶然会った事にも・・・何か意味があるんやないやろうか?)
恭子(そこで会う事が運命やった・・・とか・・・・)
恭子(・・・・私が出会った人たちの中にもおるんやろか?あとで、運命の出会いやったって、そんな風に思える人が・・・)
漫「・・・・」ジー
恭子「?」
恭子(漫ちゃんがじっとこっち見とる?なんか・・このタイミングで見つめられたら・・・まるで漫ちゃんが私の・・)
漫「末原先輩・・・・少牌してます・・」
恭子「へ?」
由子「珍しいのよー」
恭子「わ、悪い・・・アガリ放棄で続行・・」
恭子(運命とか偶然とか・・・今考える事やない!集中せな)
数日後
商店街
絹恵「・・・・・」スタスタ
絹恵(夕飯、またカレーかぁ・・・・おかん、手抜きしすぎやなぁ)
?「あれ?絹ちゃん?」
絹恵「え?」
竜華「やっぱり!」
絹恵「あ、竜華さん?なんでここに?」
竜華「こっちに知り合いがおってな。その人のとこ行った帰り。絹ちゃんは?」
絹恵「これからスーパーに買い物行くところなんです」
竜華「お、そうなん?よし!手伝うわ。ええ野菜の見分け方とか教えたるでー」
絹恵「へ?」
竜華「行こ行こ!」スタスタ
絹恵「え・・・あの・・」
絹恵(あれ?この展開・・・なんか・・・前にお姉ちゃんが言うてたのと似てるなぁ?という事は・・・・?)
竜華「ボーっとしてたらあかんで?スーパーは主婦の戦いの場や!しっかりうちについてくるんやで!」
絹恵「ふふ・・・」
絹恵(まさかなぁ、そんな偶然・・)
竜華「何笑てんのー?主婦舐めたらケガするで?さぁ、気合入れて買い物や!」
絹恵「はい!!」
【完】
読んでくれた方、支援してくれた方、どうもありがとうございました。
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