モバP「おそろしい病」 (44)

幸子「おはようございます!プロデューサーさんは今日も冴えない顔ですね!」フフーン

ちひろ「おはよう幸子ちゃん」

幸子「・・・・」キョロキョロ

ちひろ「どうしたの?」

幸子「プロデューサーさんはどこに居るんですか?」

ちひろ「ああ、ちょっとお使いで今外出してるんです」

幸子「・・・そうですか」

ちひろ(あ、跳ねてる髪の毛がシューンってなった)

ちひろ「それでトレーナーさんとも話し合ったんですけど、今日はレッスンだけなんで幸子ちゃん一人で行ってもらっていいですか?」

幸子「え・・・でも・・・」

ちひろ「大丈夫ですよ、幸子ちゃんはもうひとりでレッスンしても大丈夫なくらい実力がありますから」

幸子「・・・わかりました」

ちひろ「いってらっしゃい、プロデューサーさんには言っておくから大丈夫ですよ」

幸子「まったく、カワイイボクを一人でレッスンに行かせるなんてプロデューサーさんは仕方ない人ですね!」

P「ふう、買ってきましたよ」

ちひろ「どうもどうも」

P「よし幸子、待たせたなー!レッスン行くぞー」

ちひろ「あ、今日はスタジオも近いですし一人で行かせちゃいましたよ」

P「ええええええっ!!?」

ちひろ「きゃっ!大きい声出さないでくださいよ!」

P「何ということだ・・・なんということだ・・・」

ちひろ「プロデューサーさん心配しすぎですよ」

P「だって・・・お外は危険がいっぱいなんですよ!」

P「幸子のやつ・・・今頃迷子になって泣いてるかもしれない・・・っ」

ちひろ「いや、徒歩で五分もない距離じゃないですか」

P「いや、ひょっとして転んで泣いてるかも・・・・っ」

ちひろ「小さなこどもじゃないんですから」

P「いや・・・・・・あんなにカワイイんだ・・・・誘拐犯に攫われてもおかしくない!!」

P「こ、こうしちゃいれない!!今行くぞ幸子おおおおおっ!!!!」

ちひろ「待ってくださいってばもうっ!」

P「とめないでください!!・・・後生ですから!後生ですから!」

ちひろ「これも経験ですよ、経験」

P「」

ちひろ「プロデューサーさん?」

P「」

ちひろ「ちょ・・・プロデューサーさん!!!?」

P「んっ・・・ここは?」

ちひろ「よかった・・・・目が覚めたんですね」

医者「危ないところでしたね」

ちひろ「ありがとうございます先生」

P「あ・・・す、すいませんちひろさん俺・・・うっ」

医者「まだ安静にしていて下さい」

P「先生・・・俺は一体・・・」

医者「・・・・・」

ちひろ(先生の顔が険しく・・・まさかっ!?)

P「重い病・・・なんですね・・・」

ちひろ「っ!?」

ちひろ「そんなはずないですよね先生っ!?」

医者「・・・・」

ちひろ「嘘って・・・嘘って言って下さいよっ!!こんなっ・・・・どうしてPさんが・・・こんなっ!!!」

P「ちひろさん・・・ちひろさん落ち着いて下さいっ!」

ちひろ「う・・・うぅ・・・・ひっく・・・」

P「大丈夫ですから、大声出してすみません」

P「それと、ありがとうございます」

医者「・・・少し、話をしましょうか」

医者「正直に言って、完治する見込みはゼロです」

ちひろ「そん・・・なっ・・・・」

P「そうですか・・・・」

医者「はい、あなたは」

医者「幸コンの疑いがあります」

ちひろ「・・・・ん?」

医者「検査してみましょう」

ちひろ「ちょっといいですか」

医者「はい、どうぞ」

ちひろ「幸コンてなんですか?」

医者「幸子・コンプレックスの略名です」

ちひろ「」

医者「この図を見て下さい」

P「はい」

医者「何に見えますか?千川さんもどうぞお考え下さい」

ちひろ「・・・・え、えっと・・・背中合わせのクマ・・・・とか?」

P「幸子に見えます」

ちひろ「いやどうやってもそうは見えないですよ!?」

医者「実のところ正解はないんです、この図は適当に作られた何の形でもないものなので」

医者「この図が何に見えるかでその人の精神状態がわかる・・・一種の心理テストですね」

医者「自分以外の幸子いぢりを見るとモヤモヤしたり、やきもきしたりしますか?」

P「はい」

医者「142という言葉に敏感に胸が高鳴ることは?」

P「頻繁にあります」

医者「腹パンという言葉に耐えようのない嫌悪感を覚える」

P「はい、当てはまります」

医者「頭の外ハネが犬耳、または獣耳に見えることは?」

P「よくあります」

医者「幸子を見るとかいぐり回したくなる」

P「なります」

医者「あーこれは間違いなく幸コンですね、お薬出しておきましょう」

ちひろ「」

医者「最近アイドルのプロデューサーに増えてるんですよ、こういった症状」

医者「キノコンや乃々コン、梅コンなどの類似症例が多数報告されていますがいずれも完治の見込みの無い不治の病です」

医者「厳しい闘病生活になりますよ」

P「そう・・・ですか・・・」

医者「名前こそ可愛らしいですがね、命にかかわるんです」

P「っ!?」

医者「もし幸子分を切らしてしまったら体中からやる気が失せ・・・」

P「・・・・」ゴクッ

医者「最悪の場合、脳までやる気を無くして活動をやめ・・・死に至ります」

P「クッ・・・なんて恐ろしい病気なんだ」

ちひろ「もう勝手にして下さい」

「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ」

幸子「プロデューサーさん!!!」がちゃっ

P「幸子っ!?」

幸子「倒れたって本当ですか!?どうしてそんな無理するんですか!!ボク・・・・ボク・・・・しんぱいして・・・っ」

P「嬉しいけどお前・・・レッスンはどうしたんだ」

幸子「そんなのよりプロデューサーさんのほうが大事に決まってるじゃないですか!!」ダキッ

医者「調度良いので発作の止め方を説明しておきますね」

幸子「発作!?そ、そんなに大変な病気なんですか!?」

医者「はい」

幸子「そんな・・・そんなのヤです!!!・・・そんなのぉ・・・・ぐすっ・・・」

P「あーよしよし、泣くな泣くな」

幸子「ずっと・・・・そばにいてくだしゃいよぉ・・・」

P「ほらほら泣かない泣かない、鼻ちーんしてほら、ちーん」

幸子「くすんっ・・・・くすんっ・・・」

医者「いいですか、では教えたようにして極力過ごしてくださいね」

P「はい、わかりました」

幸子「では、行きましょうプロデューサーさん♪」

P「うん」にぎっ

幸子「しっかりボクの手を握るんですよ!治療ですからね治療!」

P「うん」

幸子「まったく医療ですからね、仕方ないですね!フフーン」

P「ただいまー」

幸子「カワイイボクが帰ってきましたよ!」

P「せまいけどゆっくりしていってくれな」

幸子「ほんっとに狭いですね、極狭ですっ」

幸子「余りの狭さなのでプロデューサーさんのお膝くらいしか座るところないじゃないですか!」

P「うん、おいでおいで」

幸子「まあこれも医療ですからね、カワイイボクは人命を救うために仕方なくここに座らせてもらいますよ」ポフー

幸子「それにしてもこれからはプロデューサーさんの家に住まないといけないですね!治療なので!」

P「ん?5時間お膝にのせるだけでとりあえず一日は大丈夫って言ってたぞ?」

幸子「だ、だめです!住むんです!治療がいつ必要になるかわからないじゃないですか!!」

P「大丈夫だよ、幸子にそんなに迷惑かけられないから」

幸子「ふぇ・・・」じわっ

P「わかったいっしょに住もう」モフモフ

幸子「わかればいいんですよ!」フフーン

幸子「~♪」

P「ごめん、ちょっとトイレ」

幸子「あ・・・はい」シュン

P「すぐ戻ってくる」

幸子「べ、べつに寂しがってるわけじゃないですよ!ゆっくりトイレしてくればいいじゃないですか」

P「よしよし」

幸子「ひゃっ・・・なんですかもうっ!・・・♪」

P「飯作るから待っててな」

幸子「はいっ」

P「・・・」トントントン

幸子「あの」

P「んー?」

幸子「後ろからだっこしててもいいですか?」

P「は?」

幸子「ち、治療ですよ!もももちろん治療ですっ!!」

P「最高、是非やって」

幸子「まったくもうっ!治療で喜ぶとかプロデューサーさんはどうしようもないですね・・・・えへへ」

幸子「ふー、ふー」

幸子「はい、あーんしてください」

P「あーん」

幸子「甘えん坊ですねプロデューサーさんは、赤ちゃんみたいですよ」

P「幸子も、あーんして」

幸子「あーん・・・・熱っ!?あちゅいっ!?これあちゅいじゃないれすかぁ!!」

P「ごめんごめんふーふー足りなかったな」

幸子「ぐすん・・・じゃあ冷まして下さい・・・」

P「わかった水持ってくる」

幸子「ち、ちがくて・・・・その・・・」

幸子「な、舐めて冷ますんですっ!!!」

P「ほ?でもやけどは口の中・・・・」

幸子「し、しってます・・・・けど・・・」

幸子「い、言わせないで下さいよ」

P「prprprprprprprprpr」

幸子「ちょ、いきなりなんですか!くすぐった・・・・ふぎゃー!」

P「よし、飯も食ったしもらった薬を飲もうかな」

幸子「えっと・・・まずボクが口にこれを含めばいいんですね」

P「みたいだな・・・っで、幸子が俺にチューして飲ませる」

幸子「なるほどチュウ・・・・チュウ!?」

P「ネズミの真似か?カワイイなぁ」

幸子「ち、ちがいます!ああもうわかりましたよ!やりますからね!」

P「うん」

幸子「治療ですからね、特別なんですから・・・・んっ・・・・」

P「おやすみ幸子」

幸子「はいっ」

幸子「・・・ふ」

P「うん?」

幸子「布団が遠いですね!」

P「そうかな?じゃあぴったりくっつけるか」

P「これでよしっと」

P「じゃあ今度こそおやすみ、幸子」

幸子「・・・・・あの」

P「うん?」

幸子「もうちょっとこっちに来てもいいですよ!ボクは優しいので」フフーン

P「じゃあそうしようかな」モゾモゾ

幸子「えへへ♪本当に甘えん坊の塊みたいな人ですねプロデューサーさんは」

P「ちっこいなぁ幸子は、すっぽり腕に収まっちゃうぞ」

幸子「プロデューサーさんが大きすぎるんです!」

P「よしよし」

幸子「まったく・・・・プロデューサーさんは」

幸子「ボクがいないと・・・・ほんとにダメなんですから・・・・」

P「本当にその通りだ」

幸子「すー・・・・すー・・・」

P「だからこれからも一緒にいてくれな」

後日

P「幸子が倒れたって本当ですか!?」

医者「これは・・・・Pコンですね」

幸子「う・・・おえっ」

医者「あとおめでたですね」

ちひろ「あのさぁ」

おしまいなの

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