我はギルガメッシュ、王の中の王
そんな我は今学校に向けて(ヴィマーナで)猛ダッシュしている!
ギルガメッシュ「ぐぬぬ……この侭では遅刻してしまう! 初出勤だと言うのに! 」
普段ならば遅刻なんぞは気にし無い物だが、綺麗に
「教師になったのならば遅刻などしてはならんぞ、そうだな……遅刻する度に小遣いをカットしてやろう」
などと言われてしまったのだ!
そして角に差し掛かった時に……
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367160554
ーードンッ
ギルガメッシュ「な、何!? 」
角を曲がったその刹那にナニカにぶつかる。
遅刻寸前であったが為にヴィマーナは非常識な速度で飛んでいた。
ぶつかってしまったナニカが車などの物ならばまだマシであっただろう。
しかし、其れは希望に過ぎなかった。
ヴィマーナが非常識な速度でヒトに衝突する。
それはヒトの命を終わらせるには十分過ぎる一撃。
骨が砕け、身が裂け、血が辺りを染める。
そんな光景が広がっている筈だった。
しかし目の前にあったのはーー
セーラー服に身を包んだ肉達磨だったのだ。
>>2
おいwww
まさかのバーサーカーさんか?www
?????「痛ーい! もぉー、三回も死んじゃった! ふぇえ……あと九回しか[ピーーー]無い……」
ギルガメッシュ「……」
?????「ちょっと! もうちょっと加減して飛んでよね! 」
ギルガメッシュ「お、おう……」
?????「あ! こんなことしてる場合じゃない! 遅刻遅刻ー! 」
ドシンドシンドシンと足音を立てて肉達磨は去って行った
何者だったのだ奴は……
ギルガメッシュ「ーーっと、我も遅刻してしまう! 」
今は兎も角、殺しても死ななそうな肉達磨よりも小遣いの心配だ。
?????「痛ーい! もぉー、三回も死んじゃった! ふぇえ……あと九回しか死ね無い……」
ギルガメッシュ「……」
?????「ちょっと! もうちょっと加減して飛んでよね! 」
ギルガメッシュ「お、おう……」
?????「あ! こんなことしてる場合じゃない! 遅刻遅刻ー! 」
ドシンドシンドシンと足音を立てて肉達磨は去って行った
何者だったのだ奴は……
ギルガメッシュ「ーーっと、我も遅刻してしまう! 」
今は兎も角、殺しても死ななそうな肉達磨よりも小遣いの心配だ。
バーサーカーちゃんはきっと声がめっさ低いぞwww
これは素晴らしいスレだな間違いない
その後非常識な速度で飛んだヴィマーナのお陰で三秒程で学校についた
ヴィマーナを仕舞い、職員室に窓から入る
禿げた雑種が何やら言っているが聞き流そう。
普段ならば肉塊に変えてやる所だが、流石に此処でしてしまえば直ぐに綺麗に知られ、小遣いを減らされてしまう。
「ーーとにかく! 二度とあんな非常識な真似は控えるように! 」
ようやく終わったようだ。
その後なんやかんやの説明を受ける。
「ギルガメッシュ先生! 」
ギルガメッシュ「何者だ雑種、誰に許しを得て我の名を呼ぶ」
「……」
ギルガメッシュ「まぁ良い、今はそんな気では無い、特別に我との会話を許す」
「……ギルガメッシュ先生、大変ですよ、3年A組はとんでもない不良クラスなんですから」
ギルガメッシュ「不良? 知っているぞ、あの『DQN』と言う奴であろう? 」
「…………と、とにかく、気を付けて下さいね! 」
ーーさて、我も教室に行くとしよう。
ざわ……ざわ……
ギルガメッシュ「ーーここか……」
教室の前に立つ。
他の教室は既に静まりかえっていたが、この教室の中は随分と五月蝿いようだ。
ギルガメッシュ「ふん……『DQN』とやら、噂に違わぬ物らしいな」
ギルガメッシュ「先に掲示板で『教師になるけど質問ある? 』と言うスレを立てておいて間違いではなかったな」
他人に知恵を借りるのは癪だが、奴等はなかなかどうして我を興じさせる。
ギルガメッシュ「とにかく、第一声は確か……」
ーー跪け雑種共! だったな。
ざわ……ざわ……
「それで俺は言ってやったワケよ! 」
「なんて? 」
「『倒してしまっても構わんのだろう? 』ってなwwww」
「やべえwwww ぱねぇwwww」
ざわ……ざわ……
ギルガメッシュ「跪け雑種共! 」
シーン……
「……」
「……」
「……」
効果はてきめんの様だな、皆我の威厳に恐れ戦いておるわ。
その後は、黒板の前に置かれたアレに座れば良いのだったな。
ギルガメッシュ「我は王の中の王、ギルガメッシュ! これから貴様ら雑種共の面倒をみてやる! 感謝するが良い! 」
シーン……
その静寂を破ったのは笑い声だった。
「王の中の王wwwwww」
「やべえwwwwww」
「ぱねぇwwwwww」
「名前なげえwwwwww」
ぎゃははははは
ギルガメッシュ(な、なんだ? ……気でも狂ったか? )
あひゃひゃひゃひゃ
ガラリ! と、戸が開かれた。
?????「すみませーん! 遅刻しまし……」
奴は!!
?????「け、今朝の人!! 」
ギルガメッシュ「き、貴様……人間であったか!? 」
?????「し、失礼しちゃう! 現役JCを捕まえて! 」
ギルガメッシュ「馬鹿な! 百歩譲って人類としても、女だと!? コスプレかと思ったわ! 」
?????「本当に失礼な男! デリカシーの無い男は嫌われるゾ☆ 」バチコーン
ギルガメッシュ「☆を付けるな! ウインクをするな! 今ので三人は倒れたぞ! 」
ギルガメッシュ「全く……もう良い下がれ雑種……」
ヘラクレス「んま! 失礼しちゃう! あたしにはヘラクレスって立派な名前があるんだから! 」
メインヒロインも登場しましたし今回はここまで
何か直した方が良い所があればお願い致します
乙
思わず投下中にレスしてしまった申し訳ない
次も期待してます
>>19
投下中にレスってダメなんですか?
最近来たばっかだから俺わからんッス
一時間目! ギルガメッシュ先生の体育!
この学校の体育の授業は二クラス合同でやるものらしい。
ギルガメッシュ「さっそくこの我が授業をしてやる、有難く思え雑種共」
シーン……
誰もいなかった。
ギルガメッシュ「おのれぇ……飽くまでもこの我をコケにするつもりか……」
しかし、こんな時の対処法もとうに聞いてある。
ギルガメッシュ「確か……屋上と体育館裏だったな」
さっそくヴィマーナで飛ぶか。
体育館!
体育館では女子がバレーをしている様ですよ!
キャッキャッ!
うふふ!
「ヘラクレスちゃん! 」
ヘラクレス「任せて! 」
刹那。
ヘラクレスの身体は高く飛び上がった。
空へと放られた標的を叩く為。
爆風が起こる。
それは意識的に起こした物ではなく、飛び上がった事による副産物。
そしてヘラクレスは標的を完全にとらえるッ!!!!!
轟ッ!!! と音をたて、ヘラクレスの腕が標的を地へと撃ち落とす。
その速さ、まさしく流星。
それを受けようとした者、周りに控える者を吹き飛ばす一撃。
体育館の床が裂ける。
「ちょっと~! ヘラクレスちゃん~! ボール取れないじゃ~ん! 」
ヘラクレス「ゴメンゴメン! 直ぐ新しいボール取ってくるね! 」
ヘラクレスはドシンドシンドシンと音をたて、ボールを取りに行った。
「チッ……」
「最近ヘラクレスうざくね」
「わかるー、可愛いからって調子こいてんだろ」
「ぱねぇwwwwww」
ヘラクレス「えーっと……ボールボール……」
ヘラクレスがボールを探している時、窓の外にヴィマーナにのったギルガメッシュ先生が!
ヘラクレス(ぎ、ギルガメッシュ先生……)ドキン
ヘラクレス(やだ……何この気持ち……)トゥンクトゥンク
ヘラクレス(この気持ち……もしかして……)
気持ち悪っ……
体育館裏!
ギルガメッシュ「む、居たか……他愛の無い」
「ゲッ! ギルガメッシュ! 」
「やべえwwwwww」
ギルガメッシュ「授業を始めるぞ雑種共! 」
「誰がするか! 帰れ帰れ! 」
ギルガメッシュ「ルールは簡単だ! 残りの授業時間どんな手を使おうと我から逃げ切れば良い」
「はぁ? 」
ギルガメッシュ「さぁスタートだ! 」
屋上の奴にも聞こえる様に言っておいた
捕まれば死、あるのみ! 鬼ごっこ開始!
「なぁ、先生よ」
ギルガメッシュ「なんだ雑種」
「逃げ切るのは良いが……」
「倒してしまっても構わんのだろう? 」
一人目捕獲。残り十四人
「」
ギルガメッシュ「あっけなかったな……」
ギルガメッシュ「さて、屋上から探すか」
ヴィマーナは便利だ。
屋上につくと三匹の雑種がこちらを見ている。
「ぎ、ギルガメッシュ! 」
ギルガメッシュ「三人か……他はどうした? 怖気付いて逃げたか」
「お前! さっき一人普通に殴っただろ! この暴力教師! 」
ふん、知った事か。
「てめぇ! PTAに訴えてやる! 」
ギルガメッシュ「ほざけ! 我がルールだ! 」
「チッ! こっちは三人だ、勝てるぞ! 」
「ああ、俺たちなら楽勝だぜ! 」
「俺たちのコンビネーションを見せてやる! 」
ギルガメッシュ「知っているぞ、それを『死亡フラグ』と言うのだろう? 」
ガッシボカ、不良は倒れた。コンビネーション(笑)
ギルガメッシュ「弱過ぎるだろう……」
三人捕獲。残り十一人。
ギルガメッシュ「さて、他はどこだ……」
投げやりになってきたからな……長引かせるのはまずい。
ギルガメッシュ「しかたあるまい……」
ギルガメッシュ「宝具『三分調理の裏技』(デキアガッタモノガコチラデス)を使うか」
教室
「チッ……ギルガメッシュの野郎……許さねぇ! 」
「やべえwwwwww」
「仕返ししねぇと気がすまぬ! 」
「俺も俺も! 」
「ワイも! 」
ギルガメッシュ「帰りのホームルームだ! 跪け雑種共! 」
扉を大きく開け放ち教室に入る。
ヘラクレス(ギルガメッシュ先生……) ポッ
ーー!?
どこかから殺気が!?
ギルガメッシュ「連絡事項はそんなに無し! 以上! 解散! 」
これでようやく終わりか……
綺礼「帰ったか、ギルガメッシュ」
ギルガメッシュ「うむ、我は疲れた」
綺礼「どうだった? まさか暴力沙汰などしてはおらんだろうな? 」
ギルガメッシュ「それぐらい弁えておるわ我は部屋に戻る、飯が出来たら呼べ」
綺礼「ふむ……」
ギルガメッシュ「さて……」
パソコンを立ち上げ、いつものようにホームページを開く。
ギルガメッシュ「『今日生徒追いかけまわしてボコったけど質問ある? 』っと……」
1 王の中の王 ID:auo/fate
特定されない範囲で答える。
2 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:kigendan
クソコテ氏ね
3 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:UBw+yuMi
特定した
4 王の中の王 ID:auo/fate
>>3>>4
そう言うの良いから
5 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:kE/ineS+
お前も教師か、奇遇だな。
6 王の中の王 ID:auo/fate
>>5
お前もか、お互い大変だな……
7 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:mEdiaMjO
うちの旦那も教師
8 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:UBw+yuMi
>>7
おっぱいうp
9 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:uBw/siro
>>7
おっぱいうp
10 王の中の王 ID:auo/fate
>>8
>>9
お前らwwwwww
11 以下、名無しに変わりましてBIGがお送り致します ID:GedosInP
飯が出来たぞ
!!?
ギルガメッシュ「な……」
ーー普通に呼べよ!
ギルガメッシュ「綺礼! 貴様! 」
今回はここまで!
何かおかしな点や、こうすれば良い、などと言うことがあれば指摘して下さい
下駄箱前
「おい……本当にやんのか? 」
「あ? ビビってんのか? お?」
「ビビビビビビビビってねぇよ! 俺をビビらせたらたいしたもんだよ! 」
「先が思いやられる……」
「よし、やっぱベタだが、靴に画鋲は鉄板だよな! おし、出せ」
「わかった……トレース・オン! 」
「……普通にポケットから出しただけじゃねぇか」
「あとは、ギルガメッシュが登校して来るのを待つだけだ! 」
ギルガメッシュ「……」
待たせたな雑種共! 皆の王、王の中の王ギルガメッシュだ!
今日もヴィマーナで登校!
ギルガメッシュ「今日は大分余裕があるな……」
余裕の一分前登校。
自分でも信じられんな、この英雄王が随分と丸くなったものよ。
我は余裕で職員室へと向かう。
下駄箱前
「こねえな……」
「もしや、奴は靴を履き替え無いのではないか? 」
「クソっ! ふざけた教師だ! 」
「まぁいい、それならば次は教卓に噛んだガム作戦だ」
「いつもあそこに座るからな」
「くくく……奴の慌てふためく姿が目に浮かぶ……」
教室
ざわ……ざわ……
ザブトン! ダウト!
ナニソレ?
ザブトン?
「…………」
オーエルッテハンタイニシタラエルオーダヨナ
ロリ! ロリ!
「…………」
ガラッ!
「!! 」
「!! 」
ヘラクレス「せーふ! 危なかったー! 」
ドシン!!!
地響きを鳴らし女子生徒/怪物が表れる。
その肉体は百戦錬磨の武将の如く。
自らの席へと歩みを進める。
その歩み、正に戦場へと赴く武士のよう。
「……チッ」
刹那。
視覚外からの攻撃が彼女を襲う。
彼女の美貌を妬む者の一撃。
その一撃至って単純。
足を伸ばす。 其れのみ。
しかし、想定外の一撃は怪物をよろめかす。
ガシャアアアアン!!!!!!
大きな音をたてて教卓は粉々になり、地面にはクレーターが出来上がる。
「ごめーん! ヘラクレスちゃん、大丈夫ー? 」
ヘラクレス「ううん! 平気平気! 」
「一回ぐらい死んじゃったんじゃない? 」
ヘラクレス「ホント大丈夫! Aランク以下は効かないから! 」
ギルガメッシュ「ホームルームを始めるぞ! 跪け雑種共! 」
教室に入った我を出迎えたのは
ヘラクレス「ぎ、ギルガメッシュ先生! 」ドッキーン
肉達磨とーー
ギルガメッシュ「うお!? 何だこれは!! 」
瓦礫だった。
ヘラクレス(や、ヤダ……パンツ見られちゃったかも……)
ギルガメッシュ「仕方ない……バビロるか」
教卓がバラバラになっていたので、バビロンからそれらしい物を出しておく。
「ぐぬぬ……」
「また失敗だな」
「やべえ……」
昼休み
「そろそろマジでやらねぇとな……」
「しかし、三人がかりでも負けたのだろう? 」
「やべえ……」
「三人でダメならもっと数を増やすぞ! 」
「やれやれ……」
「やべえwwwwww」
放課後
ギルガメッシュ「ギ~はギルガメッシュのギ~♪」
ギルガメッシュ「ル~はギルガメッシュのル~♪」
ギルガメッシュ「ガ~は……!! 」
刹那。
ギルガメッシュは背後からの気配に咄嗟に振り向く。
そこには金属製のバットを振りかぶる生徒が一人。
生徒は一瞬驚いたような表情をしたが、そのまま鈍器を振り下ろす。
ギルガメッシュはそれを難なく避けた。
ギルガメッシュ「何のつもりだ雑種風情が? 特別授業でも受けに来たか」
「うるせぇ! その減らず口、叩けなくしてやる! 」
辺りを見回すとどこに隠れていたのやら、ぞろぞろと姿を表すこと数十人。
ギルガメッシュ「よくこんなにも命知らずを集めたものだ」
「チッ……やれ! 」
数分後
ギルガメッシュ「ル~はギルガメッシュのル~♪」
「」
「」
「」
「」
「やべえ……」
「く……くそ……このままで終わると思うな……」
「お前……まさか彼女をつかう気か!? 」
「ああ……」
「やめておけ! 散財するぞ! 」
「このままで終われっか! 」
「まさか……あの、普段は登校せずに家にいるが、食べ物を持って行けば喧嘩を引き受けてくれる『暴食の傭兵』を……!? 」
「ああ……そのまさかだ! 」
今回はここまで!
やっとラブコメらしくなって来ましたね!
直した方が良い点などがあればお願いします
喫茶店「ラストダンジョン」
喫茶店に入る二人の男女。
その二人は恋人と言うわけではなく、それどころかつい先ほどまで初対面であった。
「よくぞきたな! 勇者よ! 」
その二人に喫茶店の店員がごく普通の挨拶をする。
?????「……」
「ああ、お前は初めてか? 個性的だろ? 」
?????「こんなところで食事に集中出来るのですか? 」
「たった二人で余に挑もうと言うのか! 」
「食事に来たわけじゃねぇぞ、お前に話がある」
そう、その少女こそが、男が言っていた、『暴食の傭兵』。
食事を奢り、依頼をすればどんな喧嘩でもしてくれる。
「こちらへこい! 貴様らの死に場所を用意してやったぞ! 」
店員に促されるまま、窓際の席へと座る二人。
「今ならばまだ許してやろう! 命乞いをしろ! 」
「俺はコーヒーだけで良いけど? 」
「では……まずはこの『余の最終奥義パフェ』を」
「ふはは、そこで震えながら後悔するが良い! この余にたてついた愚かさをな! 」
店員は注文を受けて、下がる。
「コイツをやって欲しい」
少年はとある教師の写真を取り出す。
「……自分ですれば良いのでは?」
「悔しいが、何人揃えても勝てなかったんだよ」
「よくぞ逃げずにいたな! その点は褒めてやろう! 」
「全力で来い! じわじわと嬲り殺しにしてくれる! 」
店員はマニュアル通りの言葉をはなち、去って行った。
「……引き受けてくれるか? 」
「……」
「……」
「……わかりました」
「ありがとよ」
少女の顔の曇り。
正面にいた少年は若さ故にそれを読み取る事はできなかった。
教室
もう何度も開けた教室のドアに手を掛ける。
ギルガメッシュ「ホームルームを始めるぞ! 跪け雑種共! 」
終わりのホームルームももはや慣れた物。 失敗などありはしない。
ギルガメッシュ「連絡事項は何かあった気はするが忘れた! 以上終わり! 解散! 」
教師と言う物も面倒ではあるが、難しい物では無い。
(その余裕ヅラも今日までだ……)
(ギルガメッシュ先生……凛々しい……)
(ゲッ! イビルジョー! )
……聞いているものはいない様だが。
体育館前
ギルガメッシュ「ド~はドラゴンクエストの~ド~♪」
ギルガメッシュ「レ~は……!!! 」
?????「あなたがギルガメッシュですね」
こ……こいつは!!!
アルトリア「私はアルトリア、あなたに決闘を申し込みにきました」
ギルガメッシュ「結婚しよう」
何故かそうせねばならぬ気がした。
なんとなく。
アルトリア「~~ッ!!? 」
アルトリア「にゃッ! にゃにをふざけた事を! 」
ギルガメッシュ「ふざけてなどおらんわ! 」
アルトリア「くっ……」
赤面しておるわ! 愛い奴め!
アルトリア「とにかくッ! 決闘です! 屋上に来て下さい! 」
屋上か……ふむ、なるほど……
ギルガメッシュ「『屋上プレイ』と言う奴か、知っておるぞ」
様々な所から現代の知識を補完しておる我に知らぬ物などないわ!
アルトリア「ぷっ……ぷれっ!!? 」
ギルガメッシュ「ならば行こうか」
アルトリア(この男……どこまで本気で……)
屋上
屋上に立つ竹刀を握るセーラー服の少女とジャージ姿の男
アルトリア「手は抜きませんよ」
ギルガメッシュ「そうか」
アルトリア「参りますッ! 」
まず動いたのはアルトリア。
一瞬の内に間を詰め、得意な間合いへと入る。
竹刀が空を斬る。
それは外れたのではなく、外した一撃。
威嚇、威圧、牽制。
その意味で振られた物。
故に、最大の間合いよりも少し腕をたたんで打つ。
ギルガメッシュはそれに対して後ろに下がる。
そこに振り下ろされる強めの一撃。
ギルガメッシュは腕で阻むが、その一撃は重く、少しよろめく。
その隙を見逃さず、連続した斬撃を繰り出す!!!!!!
ギルガメッシュ「………………ラブコメに……」
ギルガメッシュ「下手糞な戦闘描写はいらぬ!!!! 」
それが総意だ!!
数分後
アルトリア「ハァッ……ハァッ……」
ギルガメッシュ「……」
アルトリア「くっ……」
ギルガメッシュ「……」
アルトリア「強い……」
ギルガメッシュ「……」
アルトリア(息一つ乱さないとは……)
ギルガメッシュ「……」
ーー息乱して、顔赤くして、汗かいてるとかエロいな。
ギルガメッシュ(口には出さんが)
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「やめだ、お前ももう帰れ」
アルトリア「……ッ! 私はまだッ! 」
ギルガメッシュ「『下校時刻』だ」
これ以上は付き合ってられん。 ヴィマーナでさっさと帰るか。
……写真も撮ったしな。
短いですが今日はここまで!
ヘラクレスちゃんにライバル出現!
初のSSなので読みにくいかも知れませんので、直した良い点などがあればお願い致します
俺の愛しのイリヤちゃんの出番はマダー?
俺は姉御と慎ちゃん(8歳)見たいがエクストラはカバーしてないかな
>>92
CCCはまだ未プレイッスけど、無印ならわかるッス
教室
「……くくく……」
「……きっと、奴もひとたまりもなかったろうな! 」
「あいつの強さはマジだからな! 俺も三秒でボコられたし! 」
三人はギルガメッシュの敗北を信じて疑わなかった。
いつものように強く扉が開け放たれる事はないと思っている。
ガラァーーーッ!!!! バアアアアアーーーン!!!!
なんと! 扉が強く開け放たれた!
「「「!!? 」」」
意外っ……! まさかっ……!
ヘラクレス「おっはよ~! 」
「び、ビビらせやがって……ギルガメッシュかと思ったぜ……」
しかし、彼らは次の瞬間に目を疑う。
ギルガメッシュ「ホームルームを始めるぞ! 跪け雑種共! 」
「なんで生きてやがる!! 」
ギルガメッシュ「なんの事だ」
「クッソ……」
やはり奴らの差し金か……
全くもって下らん事を考える物よ。
ギルガメッシュ(さて……)
奴らはあいつの存在を知っている。
セーラー服。
この二つから恐らくはあいつはこの学校の生徒だろう。
このあたりの学校でセーラー服はここぐらいだ。
そして……常に空いた出席番号一番の席。
やはりあいつはこのクラスの出席番号一番『アルトリア』で間違いはないだろう。
ここまでそろっておき、違うなどはあるまい。
……ラブコメ的に考えて……
うちのクラスであり、休みがちの生徒、ならば教師が取るべき行動は一つ。
立場を利よ…………学校へと来るように説得せねばな! そうだとも! 教師だからな!
ペンドラゴンさん家の前
休みがちな生徒の家チャイムを鳴らす。
全ては学校を楽しんでもらう為の工夫は惜しまない! 教師だからな! 下心はない!
『はい』
インターホンから声が聞こえる。 あいつの物だ。
ギルガメッシュ「お前のクラスの担任だ。 この我自ら家庭訪問に来てやったぞ! 感謝しろ」
『……』
ギルガメッシュ「家に上げろ」
『帰ってください』
ギルガメッシュ「帰らぬ」
『……』
扉が開けられた。
アルトリア「なんなんですか……あなたは……」
知れた事を。
ギルガメッシュ「お前の担任だ」
アルトリアさんのお部屋
ギルガメッシュ「アルトリアたんのお部屋ァ! 滾る、滾るぞ! 」(整理はされているようだな)
アルトリア「本音と建前が逆です」
ギルガメッシュ「話せばわかる」
こいつ……今の一瞬に竹刀を取っただと……
ギルガメッシュ「……両親はいないのか」
アルトリア「父は今は仕事です。 」
……母については聞かないでおくか。
ギルガメッシュ「そうか……」
アルトリア「……」
おっと、ここに来た目的を忘れる所だったわ。
ギルガメッシュ「単刀直入に聞く」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「我の嫁になれ、アルトリア」
アルトリア「……は?」
間の抜けた顔をしおって! 聞いていなかったのか!
ギルガメッシュ「だから、嫁になれと言っている」
アルトリア「ふざけているのですか」
ギルガメッシュ「ふざけてなどおらん」
マジラブ1000%だ。
アルトリア「……登校しない理由を聞いたりはしないのですか? 」
ギルガメッシュ「……あっ……」
忘れていた。
ギルガメッシュ「……無理に聞き出した所で意味などあるまい」
よし! 上手いぞ!
アルトリア「…… 」
ギルガメッシュ「理由などは知らん、が、我はお前の担任だ、呼ばねばなるまい」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「学校に来る気は無いんだな? 」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「そうか……ならば」
ギルガメッシュ「ふっ……くっ! 」ガチャガチャ
アルトリア「……」ガチャガチャ
ギルガメッシュ「くそっ……こうだ! 」アルファブレイ!
アルトリア「……」ガチャガチャ
ギルガメッシュ「なにっ! 」
アルトリア「……」セイキシダンオウギ! スタンディッパー!
ギルガメッシュ「ぐぬっ!? 」ガチャガチャ
アルトリア「……」グリードセバー! グリードセバー!
ギルガメッシュ「馬鹿な! 」ガチャガチャ
アルトリア「……」ライト・ザ・ライトニング!
ギルガメッシュ「くそおおおお! 」シッショー!
ギルガメッシュ「ま、負けた……」
む、もうこんな時間か。
ギルガメッシュ「では、今日はこれぐらいで勘弁してやる」
アルトリア「……本当に何しに来たんですか……」
ギルガメッシュ「またリベンジに来るからな! 」
アルトリア「また、いつでもお相手いたしますよ」
ギルガメッシュ「……その言葉、忘れるなよ」
扉を閉めて帰路へついた。
アルトリア「……おかしな方だ……」
ギルガメッシュ「……ふぅ……」
我ながら中々に上手く事を運んだ物だな。
この調子ならば結こ……アルトリアの出席もなんとかなりそうだ。
色々考えながら歩いていると向こうから肉達磨がやってきた。
ヘラクレス「ギルガメッシュ先生! 奇遇ですね! 」
ギルガメッシュ「……こんな時間に何をしている……」
ピンクのパーカーにジーパンか……普通だな。
…………着ているのがこいつでなければな!
ヘラクレス「シャーペンの芯がきれたので、少しコンビニに……」
ギルガメッシュ「そうか……あまり遅くに出歩くなよ」
なるべく我と会わない時間に出掛けて欲しい物だ。
ヘラクレス「はーい」
ヘラクレス(ぎ、ギルガメッシュ先生……私の事心配して……? ) トゥンクトゥンク
ヘラクレス(やだ……心臓の音……止まらないよぉ……)
ギルガメッシュ(はよ帰れ)
今回はここまでです!
しっかりとヒロインの好感度を上げていますね!
おかしな点や直した良い点などが以下略
一応聞いとくけど
(メインヒロインが肉達磨じゃ)いかんのか?
教室
ギルガメッシュ「帰りのホームルームだ! 跪け雑種共! 」
しかし誰一人として跪くものはいなかった。
普段ならば教室ごと吹き飛ばす所だが、生憎とこの後はあやつの所へ行って好感度を上げ……もとい、リベンジをはたさねばならぬ。
ギルガメッシュ「連絡事項は多分無し! 以上! 散れ雑種共! 」
さて行こうか。
ヘラクレス「ギルガメッシュ先生! 」
ギルガメッシュ「肉達磨……何の用だ」
鬱陶しい奴め!
ヘラクレス「えーっとぉー先生この後ヒマ? 」
ギルガメッシュ「忙しい、ではな肉達磨早く帰れよ」
さっさと教室を出る。
ヘラクレス「……ちぇっ……」
「ちょっとヘラクレスちゃーん」
ヘラクレス「? 何? 」
「ヘラクレスちゃん、最近ずっとギルガメッシュの事見てるよねー」
ヘラクレス「そ、そんなこと無いよ! 」
「そんなことあるってー! ヘラクレスちゃん好きなんじゃないのー? 」
「ありえるー」
ヘラクレス「ギッ、ギクー! 」
「ヘラクレス可愛いから絶対いけるって! ウチらもマジ応援するし」
「まじまじー」
ヘラクレス「ち、違うってー」
「恥ずかしがらなくてもいいよー! ウチら、『親友』じゃん! 」ニヤリ
「だちだちー」ニヤリ
ペンドラゴンさんのお家
ポーンピィーン
ギルガメッシュ「我だ」
『またきたのですか』
ギルガメッシュ「当然だ」
『……何度きても学校には行きませんよ』
ギルガメッシュ「……まぁ、今はそんな事を言いに来たのではない、ともかく入れろ」
『……』
……頑固な奴め。
ギルガメッシュ「……コンビニでポテチ買って来たぞ」
ガチャリ、とドアが開けられた。
アルトリア「そんな物で釣られる訳が無いでしょう」
ギルガメッシュ「お、おう……そうか……」
アルトリアさんのお部屋
ギルガメッシュ「ふっ! とりゃ! 」イグゼビースト! イグゼビースト!
アルトリア「……」タワケ! タワケ!
ギルガメッシュ「ふっ! 」ナイトメアサーキュラー!
アルトリア「……」タワケ! クラットケ! キエロ!
ギルガメッシュ「おのれっ! 」モットセメテミロ!
アルトリア「……」ダメダメダメダメダメダメダメダメ! コノカスガー!
ギルガメッシュ「なめるな! 」サシアゲヨウ グレイブディガー
アルトリア「……」 ヤァー ヤメロコワレル シュウリダイセイキュウ
ギルガメッシュ「ふっ! 」ハァー! マダコリヌカ
アルトリア「……」 クラットケ ボンクラガー キエロ
ギルガメッシュ「くそおおおお! またか! 」 ヤミノチカラガ
アルトリア「……」セイジダンギデモリアガルヤンキーノヨウニオソロシイヤツダッタ
ギルガメッシュ「また負けたか……」
アルトリア「……しかし、前回より強くなっていますね」
ギルガメッシュ「練習したからな! お前の為に! 」
好感度を上げる為に!
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「……なんだ」
アルトリア「……別に……」
……? 変な奴め。
ギルガメッシュ「よし! 次だ! 」
アルトリア「いつまでやる気ですか? 」
知れた事を。
ギルガメッシュ「無論、勝つまで」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「せっかくだから我はフォモを使うぞ」
アルトリア「……なにがせっかくなのかさっぱりわかりませんね」
お、笑いおった!
ギルガメッシュ「なんだ、ちゃんと可愛く笑えるではないか」
ギルガメッシュ「そうしている方が似合っているぞ」
アルトリア「……」
赤くなりおって愛い奴め!
ギルガメッシュ「もう七時か……」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「……明日は別のゲームを持ってくるぞ」
棚に置かれたモンスターをハントするゲームを見つけた。
アルトリア「……好きにすれば良いじゃないですか」
素直じゃない奴め。
ギルガメッシュ「その言葉、明日も来て良いと言う意味で捉えてやろう」
アルトリア「……」
ギルガメッシュ「ではな、あまり夜更かしはするなよ」
今日の我は割とカッコ良かったな! 好感度アップ間違い無しだ!
扉を閉め、出て行く。
アルトリア「……学校か……」
今回はここまで!
現在の好感度
ヘラクレスちゃん ♡100000000/100
アルトリアさん ♡35/100
不良達 ♡-100/100
このままじゃヘラクレスちゃん√ですね!
おかしな点や直した方が良い点などは言ってくださいね! 我輩の為に!
つまり、ヘラクレスちゃんと地の文たっぷりの迫力ある戦闘
不良との絡み
ですね! 迫力ある文かけるかわかりませんが善処します!
さて、本日もアルトリアの元へ行き、好感度を上げるとするか!
PSPとDS、ポケモンとモンハンを買った我に死角はない!
ギルガメッシュ「コンビニでお菓子とジュースを買っておいてやる」
「うーっす」
随分と間の抜けた挨拶だが、今の我には関係ない。
好感度が最優先だ!
ギルガメッシュ「ポテチと……煎餅と……ハッピー○ーンと……」
カゴの中にバサバサとお菓子を詰める。
ギルガメッシュ「ファン○と……オ○ンジーナと……爽健美○と……」
もう一つのカゴの中にドスドスとジュースを詰める。
「うーっす」
ギルガメッシュ「カードで」
「うーっす」
ギルガメッシュ「あ、レシート要ります」
「うーっす」
ジャ○プを立ち読み少し尿意がしてきた。
本屋とかでもあるよな?
ギルガメッシュ「アルトリアに会いに行く前にトイレに行っておくか……」
ギルガメッシュ「う~~~ トイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している我は教師をしているごく一般的な男の子
強いて違うところをあげるとすれば王の中の王ってとこかナーー
名前はギルガメッシュ
ギルガメッシュ「そんな訳でコンビニの近くの公園のトイレにやってきたのであった」
ふと見るとベンチに肉達磨が一人座っていた。
ヘラクレス「ウホッ……いい先生……」
ギルガメッシュ「死なないか? 」
ヘラクレス「や、やだなぁ、冗談じゃないですかー」
ギルガメッシュ「貴様のせいで尿意が失せたわ! 」
ビビらせおって!
ヘラクレス「知りません」
ギルガメッシュ「無駄な時間を過ごした……散歩も良いが、遅くならない内に帰れよ……」
こいつ……あんまり我が行くような所を出歩かないで欲しいな……
ヘラクレス(ギルガメッシュ先生……やっぱり私の事心配して……)
ギルガメッシュ「まったく……本当に無駄時間だった……ぶつぶつ……ヴィマーナ乗ろ……」
ヘラクレス「先生さよーならー」
ギルガメッシュ「おう」
ヘラクレス「先生に会っちゃった……へへ……今日は良い事あるかも♡ 」
「おうねーちゃん! ご機嫌じゃねえかあ! 」
ヘラクレス「えっ……」
「ちょっち俺らと遊ばねー? 」
ヘラクレス「や、やだ……困ります……」
「大丈夫だって! 何も怖いことしないよぉ? 」
「へへへ……見れば見るほどマブいじゃねえか……」
ヘラクレス「やめてください! 大声出しますよ! 」
「こんなとこ誰もこねーって! 」
その頃のギルガメッシュ先生
ギルガメッシュ「くッ……猪風情がよくも……ッ! 」
アルトリア「もっと周りを見ましょうよ」
ギルガメッシュ「おのれおのれおのれおのれ……」
今回はここまで
短くてごめんなさい!
ちょっとなんやかんやありまして……へへ……
ギルガメッシュ「馬鹿な! 体力がヤバイ! 」
アルトリア「もっと気を配りましょうよ……何度言わせるんですか? 」
くそっ! 高々ゲームだと高を括っておったわ! 中々どうして……
ギルガメッシュ「お、おい! こやつ他のモンスターを捕食しているぞ! 」
アルトリア「弱肉強食です」
中々の強かさだ……あ、死んだ。
アルトリア「……実は……なんですが……」
ギルガメッシュ「……なんだ? 」
その声色の変化から、先程のゲームの話では無い事を察する。
かなり重めの……シリアスな話なのだろう。
アルトリア「実は……私には……」
ヘラクレス(やだ……こわいよぉ……)
「へっへっへっ」
ヘラクレス(誰か……)
「ぐっへっへっ」
ヘラクレス(誰か助けて……!! )
「グォレンダァ」
その願いが天に届いたか、少女の日頃の行いか。
絶望的な状況に少女へと救いの手が差し伸べられる。
しかし、それは救いの手と言うにはどうにも荒々しく。
ヘラクレスの背後からかなりの速度で竹刀が飛んできて、三人の不良の一人に命中する。
??????「なにやってんだ! 」
ヘラクレスが声の主の方を見ると、そこにはヘソ出しのチューブトップに赤いレザージャケットと言うかなり露出の高い服装の『少女』がこちらへ向かって来ていた。
「てめェ! なにしやがる! 」
??????「コッチの台詞だ! ハシャギてぇのか知らねぇが、関係ない奴まで巻き込んでんじゃねぇ! 」
言葉使いの荒い『少女』はそのまま助走をつけて拳を振りかぶり、一人を殴り飛ばす。
「グォレンダァ! 」
拳を受けた不良は悲鳴を上げて吹き飛ばされ、そのまま倒れた。
そしてそのまま竹刀を拾い、最後の一人の前に立つ。
??????「……」
「そうだ……聞いた事があるぞ……! 」
「この辺りには死ぬほど強え『女』が居るってぇ噂だ、しかも、会う度に戦い方がまるっきり変わるって……」
??????「……」
『少女』は容赦無く竹刀を最後の一人の脳天に振り下ろす。
かろうじて受けようとした様だったが、よろけたところに『少女』の蹴りが何発も叩き込まれる。
ヘラクレス(や、やり過ぎじゃない? )
それはもう[ピーーー]つもりなのかと言うほどに。
??????「二度と俺を女と呼ぶなよ」
その声には殺気が入っていた。
ギルガメッシュ「……妹? 」
アルトリア「ええ……ただ、最近は家にまるで帰って来ないのです……とても心配で……」
アルトリアの妹か……
つまり我の義妹か……
ギルガメッシュ「まて、叩かれる覚えはない竹刀を置け」
こいつ……脳内を直接!?
アルトリア「……すみません、何故かそうしなければならない様な気がしまして」
ギルガメッシュ「お前はニュータイプか」
ギルガメッシュ「……冗談はさておき、お前に妹か……それも家出娘とはな……」
なんとも甘美な響き……いや、心配だな。
アルトリア「……」
アルトリア「私も捜索したりしたのですが、まるで見つからず…… 」
ギルガメッシュ「……お前喧嘩引受人とかやってたろ」
アルトリア「違うんです! アレは! 」
ギルガメッシュ「……ワケを聞いてやろう」
アルトリア「何故か外に出ると復讐と言う名の喧嘩を売られるんですよ! 何もしていないのに! 」
そんな馬鹿な。
アルトリア「そして噂が一人歩きして……いつの間にか携帯の電話番号まで……」
怖い時代になったもんだ。
アルトリア「喧嘩などしたくは無いんですよ……だからなるべく外にも出ない様に……」
ギルガメッシュ「……売られる物はともかく、依頼は断れば済むだろう」
アルトリア「ヤバイと思ったのですが……食欲が抑えきれ無かったのです……」
アルトリア、食べ物、すきー! ってか、アホらし。
ギルガメッシュ「それで、妹の名は? 」
アルトリア「ごほん…………その名はですね……」
ヘラクレス「ありがとうございました、本当に」
??????「もう、良いって、もうこんな所歩くなよ」
ヘラクレス「あ、名前聞いても良いですか? 」
モードレッド「……モードレッド」
ヘラクレス「ありがとうございました! モードレッドさん! 」
今回はここまで!
アポクリファ全然知らないけどモードレッド出してやったぜぇ~? ワイルドだろぉ~?
すみませんでしたごめんなさい出来心なんです一目惚れしたんです
ギルガメッシュ「ホームルームだ跪け雑種共! 」
この我がいくら口にしようと跪こうとしない雑種共にはもう慣れた物だ。
ギルガメッシュ「連絡事項! 本日昼食の時に古典の間桐先生が虫を吐き出した! よって明日の少テストは延期! 以上! 解散! 」
どうせ誰も聞いてはいない、早口に連絡事項を終え、扉を開けて高感度上げ、もとい、説得に行こうとする。
さあ……どうしたものか。
長くなってきた為、そろそろ終えたいものだが。
ヘラクレス(先生……いつになく真剣……)
「ヘラクレスちゃんお熱だねー」
ヘラクレス「そ、そんなことないよ! 」
「隠さなくてもいいよぉー! でね、そろそろアレの時期ジャン? 」
ヘラクレス「ああ、アレね……」
「そんでね? 良いこと思いついたんだけどぉー……」ニヤリ
ペンドラゴンさんのお家
ギルガメッシュ「来たぞ」
アルトリア『……名前くらい名乗れませんか? 』
ギルガメッシュ「この我に名乗れとは、大きくでたな」
アルトリア『……』
ギルガメッシュ「ポテチも買ってきた、今日はポケモンをしよう」
ギルガメッシュ「ーーそれに……土産話もあるぞ」
ギルガメッシュ「いけっ! ガブリアス! 」カチャカチャ
アルトリア「……ニックネーム『わがとも』って……」
ギルガメッシュ「…………中々だろう? 」
アルトリア「それは……ギャグなのかそれとも……」
無論、英雄王ジョークだ。
正直自分でも無いと思ってました。
ギルガメッシュ「さ、三タテだと…………」
アルトリア「……補助技くらい入れましょうよ」
この我に補助など不要!
ギルガメッシュ「……そうそう、昨日の件だが……」
アルトリア「…………」
アルトリアの顔つきが少し変わる。
ギルガメッシュ「幾つか目撃情報を聞いた」
ギルガメッシュ「もう何ヶ月も家に帰っていないのならば、何処かに拠点があるだろう」
年頃の娘が路上で寝泊まりなどしていれば、警察も仕事をせんわけにはいくまい。
アルトリア「つまり……」
ギルガメッシュ「いくぞ」
アルトリア「今日ですか? 」
アルトリアは少し戸惑いを見せる。
が
ギルガメッシュ「善は急げだ」
アルトリア「……わかりました」
ただ、とアルトリアは加える
アルトリア「……着替えても良いですか? ジャージはちょっと……」
……ですよね。
路地裏に金属音が響く。
それは勿論、穏やかな物ではない。
傷をつける為の音。
人数は6人程。
しかし、その構図は複数人の男性がたった一人の女性を囲むと言った物。
それは喧嘩と言える物ではなかった。
あまりにも一方的、目を塞ぎたくなるような暴力の嵐。
ーーただ、その嵐を作る物はたった一人の女性だった。
女性はそこらに落ちていた鉄パイプを振るい、取り囲む男性の金属バットのれんげき
女性はそこらに落ちていた鉄パイプを振るい、取り囲む男性の金属バットの連撃からその身を守る。
身を守ると言っても、その守りは余りにも荒々しく、攻撃は最大の防御と言わんがばかりに。
振り下ろされる金属バットを鉄パイプでいなし、他の男性のそれと打ち合わせる。よろけたところを叩く。
簡単に出来る真似ではない、ましてや、金属と金属で、狭い路地裏で。
それを可能としたのは経験か才能か。
それとも他の何かかもしれない。
嵐による暴威に一人、また一人と地に沈む。
「て、てめぇ! そのツラ覚えたからな! 二度と忘れねぇぞ! 」
わかりやすい程の負け犬の遠吠えを聞いた女性はそれを鼻で笑う。
「そうかよ、俺はもう忘れちまった、二度と思いださねぇだろうよ」
その言葉を聞かずに走り去る男性に背中を向けて、適当な所に鉄パイプを投げ捨てる。
ーーそこで、意外な人物の姿を見た。
アルトリア「……モードレッド……」
モードレッド「…………」
路地裏にたたずむ一人の少女。
その顔をアルトリアと瓜二つ。
途中で会ってしまったではないか……
わざわざ調べたと言うのに、まるで無駄になった!
ギルガメッシュ「ふん、中々に来ぬからわざわざ出迎えに来てやったぞ、ありがたく思えよ」
アルトリア(えっ……? )
アルトリアが一瞬『ナニイッテンノ? 』みたいな顔をしたがまぁいい。
モードレッド「……誰だ」
アルトリアと瓜二つな顔を持つ少女に睨まれる。
ギルガメッシュ「……我か? 誰に向かって口を聞いている……と言いたい所だが、特別に答えてやろう」
ーー我は
ギルガメッシュ「貴様の義兄だァァァァァ!!!! 」
路地裏に二人の少女の叫びが響いた。
ネットカフェ『アクセルシンクロ』
モードレッド「…………」
アルトリア「…………」
モードレッドは豪快に足を開いて座っており、アルトリアは淑やかに足を揃えて座っていた。
成る程この姉妹、似ているのは顔だけなのか。
そしてこの我は……
ギルガメッシュ「…………」
何故か正座させられている。
モードレッド「……で、義兄ってマジ? 」
アルトリア「そ、そんな訳無いでしょう! 」
そこまで必死にならずとも……まったくもって素直では無い奴め。
モードレッド「だよなー……」
失礼な姉妹だ!
ギルガメッシュ「で、だ」
わざとらしく咳払いをして、注意をこちらに向ける。
ギルガメッシュ「モードレッドと言ったな、単刀直入に聞こう、何故家出をした? 」
モードレッド「随分とハッキリしてるねぇ……こういうモンは自発的に言うのを待つモンだろ? 」
ギルガメッシュ「なに、少し手短に話を終えたいまでだ、それにーー」
それに? とモードレッドが少し首を傾げる。
か、可わ……イヤ、我にはアルトリアが。
ギルガメッシュ「貴様もそのような気遣いは求めていまい」
モードレッド「……何を知った様に」
モードレッドは少し愉快そうにしている。
ギルガメッシュ「英雄王はなんでもお見通しだ」
モードレッド「あんた、面白いな」
モードレッドは息を吐き出しながらそう言う。
モードレッド「そうだな……少し長くなるぜ? 」
ギルガメッシュ「構わん」
アルトリア「…………」
モードレッド「…………あの時俺は、俺達はーー」
とある冬
アルトリア「ハフッハフッ! 」
ガウェイン「そんなに急いで食べずとも……」
アルトリア「しかし、この肉まん、実に美味です! 」
ランスロット「それは良かった」
モードレッド「ねーちゃん……もの食いながら喋ったら行儀悪いぜ……」
アルトリア「むっ、あなたに行儀を言われたくありません」
モードレッド「そう言われると…………言い返せないな」
ガウェイン「それもどうなのでしょう」
ランスロット「ははは」
アルトリア「うめ うめ うめ」
楽しかったなぁ……あの事件迄は。
アルトリア「ランスロット彼女が出来たのですか? 」
ランスロット「!? ど、どうしてそれを!? 」
アルトリア「友人から聞きました! 」
ガウェイン「ほぅ……」
モードレッド「イケメンだしなー」
アルトリア「で!? 相手は!? 」
ランスロット「…………」
モードレッド「もったいぶるなよー! 」
ガウェイン「余計に気になる」
ランスロット「……ぎ」
アルトリア「ぎ? 」
ランスロット「…………ギネヴィアさんです……」
アルトリア「!!!!!! 」
モードレッド「そ、それって!! 」
ガウェイン「貴様ッ! なんのつもりだ! 冗談にしても笑えんぞ! 」
ランスロット「冗談ではない! これが真実だ! 」
ガウェイン「貴様ァァァァ!! 」
アルトリア「そんな……ギネヴィアが……」
ガウェイン「……様子はどうだ」
モードレッド「ダメだ……出てこねぇ……」
ガウェイン「そうだろうな……この若さで寝取られなど……」
モードレッド「…………(寝取られってなんだろ)」
ガウェイン「では、また来るよ」
モードレッド「ああ……ッ! 」
ガウェイン「…………ランスロット……何をしにきた」
ランスロット「……謝りにきた」
ガウェイン「ダメだ」
ランスロット「…………頼むッ……! 」
ガウェイン「今貴様に会えばどうなるかわからん」
ランスロット「……知らなかったんだよ! 」
ガウェイン「嘘を吐くな! 校内でも有名なレズカップルだっただろう! 」
ランスロット「そんなもの真に受ける奴があるか! 」
ガウェイン「何ィ! 貴様! 我が兄弟を自転車で引いた上に、アルトリアの健全な付き合いまで愚弄するか! 」
ランスロット「お前の兄弟の件については事故だ! 」
ガウェイン「犯人がそれを言うか! 」
モードレッド「やめてくれ!!!! 」
ランスロット「っ…………! 」
ガウェイン「…………モードレッド……」
モードレッド「なんなんだよッ!!!! あんなに仲良くしてたのにッ!!!! 」
モードレッド「ねーちゃんは部屋から出て来ないしッ!! お前らはお前らで喧嘩するしッ!! 」
ランスロット「…………」
ガウェイン「…………」
モードレッド「もういいッ!! もういいよッ!! お前らのことなんか知るかッ!!!! 」
ランスロット「も、モードレッド!! 」
ガウェイン「どこへ行くんだ!! 」
ネットカフェ『アクセルシンクロ』
モードレッド「今思えば、何も飛び出すことなんてなかったかもしんないな……」
モードレッド「今まで戻んなかったのも意地みたいなもんだ」
モードレッドは吐き捨てる様に言う。
ギルガメッシュ「…………」
アルトリア「モードレッド……」
アルトリアが泣き出しそうな顔で妹の名を呼んだ。
アルトリア「ごめんなさい……私は……私はッ……! 」
その瞳から大粒の涙が零れ落ちる。
さて、空気を読んで少し退散するか。
扉を開けて、姉妹二人きりにしておいてやろう。
あの二人の胸の内、まだ我が聞いて良い物ではないだろう。
翌日
ギルガメッシュ「ホームルームだ! 跪け雑種共! 」
いつものように扉を開けて入ると、いつもは誰もいない席に人が座っていた。
アルトリア「…………」
ギルガメッシュ「……ほう? 良い心がけだ、学生は学ぶ事が本分だからな」
アルトリア「もう、大丈夫です」
彼女の声にもはや曇りは無い。
その後の事など我は知らぬ。
それは教師の仕事の外の話。 このご時世にサービス残業ばかりしていられるか。
ガラッ! と我に劣らずの勢いで扉を開けて入る者がいた。
モードレッド「……せーふ? 」
ギルガメッシュ「お前もこのクラスか!? 」
モードレッド「名簿に書いてあるだろ? 出欠とってないのか? 」
ギルガメッシュ「………まぁいい」
では気を取り直して
ギルガメッシュ「ホームルームを始めるぞ! 跪け雑種共! 」
アルトリア編
ー完ー
今回はここまで!
モードレッドちゃんの過去は今書いた奴だからツッコミ無いと嬉しいな!
次回からはメインヒロイン活躍!
我は英雄王、ギルガメッシュ!
ひょんな事からとある高校の教師になったのだ!
しかし、我の受け持ったクラスはなんと不良クラス!
肉達磨を轢いたり、不良達の嫌がらせを受けたり、嫁をつくったりしていると既に時は五月。
我と我のクラスにこれから待ち受ける事とは!?
ギルガメッシュ「ホームルームだ跪け雑種共! 」
しかしやはり跪かぬ。
頑固な奴等よ、しかしそれぐらいでなくてはこちらとしてもつまらん。
ギルガメッシュ「貴様ら、よもや忘れてはいまいがそろそろ中間テストだ! 勉強しとけよ! 以上解散! 」
そう、そろそろ中間テスト。
我は一応体育教師だから、中間テストは作らなくても良い、楽な話だ。
(ほら、今だよっ! )
ヘラクレス(い、今!? )
帰ろうとすると、前方から肉達磨が接近してきた。
ヘラクレス「先生~! ちょっと勉強教えて欲しいんだけどぉ~……」
ギルガメッシュ「ははは、そんなことか」
ギルガメッシュ「断る」
ヘラクレス「ええ!? なんで!? 」
ギルガメッシュ「なぜ我だ? 普通に古典の教師や数学の教師に聞け」
さらばだ、と言って去ろうとすると回り込まれた。
ヘラクレス「そんなこと言わずにさ! お願い! 」
鬱陶しい肉達磨め! 潔く諦めろ!
どうやって他の教師に押し付けようか考えていると、モードレッドとアルトリアがこちらへよって来た。
モードレッド「ギルガメッシュ先生ヘラクレスちゃんに勉強教えんのか? じゃあ俺も教えて貰おっかな? 」
ギルガメッシュ「まて、まだーー」
了承してない、と続けようとしたが。
アルトリア「そうなんですか? モードレッドも教わるのなら、私も……」
ギルガメッシュ「仕方の無い奴等だ、まとめて面倒を見てやる、さっそく今日から始めるぞ」
さて、場所をどうするか……
そんなわけで我達は誘われるままにホイホイ肉達磨の家についていってしまったのだった。
ヘラクレスちゃんの豪華なお家
モードレッド「でっけー……」
その家はモードレッドの言う通り、中々の大きさ。
豪邸と言う言葉すらも生温い程だった。
ギルガメッシュ「貴様の身に合った大きさだな」
ヘラクレス「もぉ~……褒めても射殺す百頭しか出ないゾ☆ 」
こ、怖っ……
ギルガメッシュ「ともかく、中に上がらせてもらうとしよう」
ヘラクレス「うん、入って下さい! 」
アルトリア「そうですね、お邪魔します」
モードレッド「お邪魔しまーす! 中も凄いんだろーなー……」
その扉を開けると。
???「お帰りなさい、ヘラクレス……あら? お客さん? 」
ロリが出迎えてくれたよ!
ギルガメッシュ「ふむ……妹か? 」
に、似てねぇぇぇ……良かった、肉達磨二人とか地獄絵図だ。
???「ふふっ、お世辞でも嬉しいわ」
……お世辞?
イリヤ「私はイリヤスフィール、気軽にイリヤちゃんって呼んでね」
ヘラクレス「もう! お母さん! 人前でそれはやめてって言ったでしょ! 」
イリヤ「そうだったかしら? ごめんなさい」
イリヤはふふふ、と可愛らしい声で笑う。
モードレッド「ちょっと待てよ……」
アルトリア「今お母さんって……」
ヘラクレス「うん! うちのお母さん! 」
ギルガメッシュ「え……」
悲鳴とも言える驚きの声が豪邸の中に響いた。
今回はここまで! 少ないね!
>>91さんの愛しのイリヤちゃん登場!
ご意見ご感想をお待ちしていまーす!
前回のあらすじー!
ヘラクレスころころヘラクレスこー!
イリヤから産まれてさぁたいへん!
遺伝子でてきてこんにちはー!
遺伝子「失礼いたします、こちらの手違いがございまして、はい、大変申し訳御座いませんでした、こちらが資料となっておりますので、はい、大変申し訳御座いませんでした」
ギルガメッシュ「お母さん……だと……」
いったいこいつは何を言っているんだ?
いや、もしかすると、お母さん、と言うのは聞き間違いかもしれない、きっと『オ・カウアーさん』と言ったのだそうに違いない!
ちらりと二人をみると。
アルトリア「お母さん……ですか……」
モードレッド「…………」
ほらみろ! こんな事に……
アルトリア「髪の色、全然違いますね」
モードレッド「髪の色はお父さんに似たんだなー」
なん……だと……
ギルガメッシュ「そこじゃないだろ! 」
アルトリア「あ、ああそうでした、あまりの衝撃に、つい」
まったく……
モードレッド「イリヤちゃんすげー若いなー、マジで妹かと思ったよー」
イリヤ「嬉しいこといってくれるのね、後でケーキもっていって上げる」
モードレッド「マジ!? やったぁー! 」
ギルガメッシュ「いや、だから……もういいや……」
ヘラクレスちゃんのお部屋
ヘラクレス「どうぞ! はいってはいって! 」
アルトリア「お邪魔します」
モードレッド「お邪魔しまーす」
部屋の中はきちんと整理整頓されていて、女の子らしい部屋と言えるものだった。
ピンクのベッドは見なかった事にする。
モードレッド「綺麗にしてんだな」
アルトリア「モードレッドの部屋もこれぐらい綺麗なら……」
モードレッド「今俺の部屋は関係ないだろ! 」
ギルガメッシュ「ここに姉妹喧嘩しにきた訳じゃないだろう、始めるぞ」
モードレッド「そうだった……」
肉達磨が机を用意してくれたので、ありがたく使わせてもらう。
モードレッド「先生ー、ここわかんねー! 」
ギルガメッシュ「見せてみろ」
モードレッド「これ」
ギルガメッシュ「ふむ……」
なるほど、死ぬ程迷う要素が見当たらない問題だ。
ギルガメッシュ「これのどこに迷った? 」
モードレッド「んー……全部? 」
こいつ……マジか……
ギルガメッシュ「とりあえず、例題の解き方を見てみろ」
モードレッド「ん」
ヘラクレス(……モードレッドちゃん……いいなぁ……)
アルトリア「? どうかしましたか? 」
ヘラクレス「ん!? ううん! なんでもないの! …………なんでも……」
イリヤ「みなさーん、お茶が入りましたよー」
扉を開けて肉達磨の母親(仮)が入って来た。
その手には高そうなティーカップと皿に乗ったケーキが乗ったお盆があった。
ギルガメッシュ「少し休憩とするか」
モードレッド「ケーキだ! 」
アルトリア「モードレッド! ちゃんとお礼をいいなさい! 」
イリヤ「別にいいのよ気にしなくても」
ヘラクレス「先生はなんで先生になったの? 」
うわぁー! めんどくさい質問だー!
モードレッド「もぐもぐ」
アルトリア「私も気になりますね」
ぐぬぬ……
ギルガメッシュ「それはな……」
まさか小遣い云々を言う訳にもいかぬ。
ヘラクレス「それは? 」
ギルガメッシュ「それは……その……」
モードレッド「もぐもぐ」
ギルガメッシュ「えーっと……そう、あれは我が学生の頃だった……」
いじめっ子「やーい! やーい! 金髪ー! 」
いじめっ子B「髪染めんなよー! 」
ギルガメッシュ「やめてください! これは地毛です! 」
いじめっ子「やーい! やーい! 」
いじめっ子B「満足ー! 満足ー! 」
ギルガメッシュ「やめてください! ハーモニカで叩かないで! 」
「貴様ら何をしている! 」
いじめっ子「やべ! 先生だ! 」
「痛みを知るが良い! 滅びのバァーストストリィィィム!! 」
いじめっ子B「ぐぎゃああ! たっ体罰はダメだぞ! 」
「知った事では無い! 」
いじめっ子「PTAに訴えてやる! 」
「俺には一切なんの興味も無い! 」
いじめっ子B「く、くそー! 」
いじめっ子「帰ろーぜ! 」
「ふん……尻尾をまいて逃げ帰ったか……」
ギルガメッシュ「あ、ありがとうございます、先生」
「なに、気にする事は無い、これが俺の生まれ持った使命であり役目だ」
ギルガメッシュ「……先生はどうしてそんなに強いんですか? 」
「何? 」
ギルガメッシュ「僕、先生みたいに強くなりたいんです! 」
「そうか……」
ギルガメッシュ「……」
「ならば這い上がってみせろ! 」
ギルガメッシュ「……! 」
「そこで立ち止まっていては何も変わりはしない! 未来は自らの手で切り開くのだ! 」
ギルガメッシュ「……!! 」
ギルガメッシュ「そう、その時の言葉を聞いて我は誓ったのだ……教師になろうとな……」
ヘラクレス「先生……」
アルトリア「先生……」
モードレッド「もぐもぐ……」
ギルガメッシュ「おっと、もうこんな時間か、少し語り過ぎたな」
ヘラクレス「いえ……」
ギルガメッシュ「ではそろそろ我は帰らせてもらおう、お前らもあまり遅くならないうちに帰るんだぞ」
アルトリア「はい……」
扉を開けて、ヘラクレスの母親(仮)に挨拶をして、屋敷を出る。
ギルガメッシュ「うむ」
うまく誤魔化せた……か?
今回はここまで!
ヘラクレスちゃんもガシガシヒロインさせましょうね! がんばるよ!
ご意見ご感想以下略ー!
夜
ヘラクレスちゃんのお部屋
ヘラクレスは風呂上りの火照った身体をベッドに沈めながら、考え事をしていた。
それは彼女にとってはすっかり日課となっている。
ヘラクレス(ギルガメッシュ先生……)
彼女の担任教師、ギルガメッシュ。
その出会いは非常識な速度の衝突から始まった。
思えば、その頃から既に彼女は病にかかっていたのかもしれない。
そう、恋の病に。
ギルガメッシュ「ヘラクレス! 」
ヘラクレス「ギルガメッシュ先生! なんでここに!? それに今私の事! 」
ギルガメッシュ「ははは、何を寝ぼけておる、今日はデートだろう」
ヘラクレス「で、デートぉぉぉ!? 」
ギルガメッシュ「はっはっはっ! やはりお前は幾度見ても美しい! 」
ヘラクレス「そ、そんなこと……」
ギルガメッシュ「謙遜するな、行き過ぎた謙虚さは嫌味だぞ」
ヘラクレス「えへへへ……」
朝
ヘラクレスちゃんのお部屋
ヘラクレス「はっ!! 」
ヘラクレス「なんだ夢か……」
いつか……あんな日がくれば良いな……
ヘラクレス「うん! 今日はなんか調子良いかも! 」
あらすじ
ギルガメッシュ先生をお勉強とは言え、部屋に上げちゃったヘラクレスちゃん!
やったねヘラクレスちゃん! 君の未来は明るいぞ!
~現在の恋愛関係~
ヘラクレスちゃん
↓
ギルガメッシュ先生
↓
アルトリアちゃん
昼休み
教室
「ヘラクレスちゃん、昨日はどうだった? 」
友人とご飯を食べていると、唐突にそんな事を聞かれた。
ヘラクレス「昨日? 」
「とぼけるんじゃぁないよぉ! あんたがギルガメッシュを部屋に上げた事はしってんだから! 」
ヘラクレス「え!? なんで知ってるの!? 」
まだ、誰にも言っていない筈なのに!
「本当に上げたんだ……」
「やるじゃん」
あ
ヘラクレス「騙したなぁー! 」
「あはははは」
「あはははは」
放課後
ギルガメッシュ「ホームルームだ! 跪け雑種共! 」
そんな事を言いながらギルガメッシュ先生がいつものように扉を豪快に開けて教室に入ってくる。
ギルガメッシュ「連絡事項だ! 本日古典の先生が虫を吐いた為、明日の小テストは無い! 以上解散! 」
早口で連絡事項を終えたギルガメッシュ先生。
ヘラクレス「ギルガメッシュ先生! 」
教室から去ろうとするギルガメッシュ先生を呼び止める。
ギルガメッシュ「何の用だ肉達磨! この我の歩みを阻むとは万死に値するぞ! 」
ヘラクレス「今日も勉強見てくれませんか? 」
ギルガメッシュ「馬鹿を言え! 今日はリトバスをせねばならんのだ! 」
あっさりと断られる。
しかし、ここで諦めるワケには行かない。
ヘラクレス「えー、良いじゃないですかー」
アルトリア「今日も勉強会ですか? 」
モードレッド「頑張るねー」
アルトリア「あなたも頑張るべきですよモードレッド」
ペンドラゴン姉妹が近寄って来る。
ヘラクレス「アルトリアちゃんとモードレッドちゃんもする? 」
アルトリア「折角ですからご一緒させて頂きましょうか、モードレッドもその方が勉強しますし」
モードレッド「一人でも勉強できるわい! 」
ギルガメッシュ「仕方の無い奴等だ……さて、場所はどうするか……」
やっぱりギルガメッシュ先生は優しいなぁ……
放課後
教室
そんな訳でそのまま放課後の教室で勉強を見てもらう事にするのであった。
モードレッド「先生ーここわかんねー」
ギルガメッシュ「……昨日よりはマシだな」
ギルガメッシュ先生を見てると……やっぱり私、ギルガメッシュ先生の事好きなんだなぁって思う。
心臓は強く鼓動を刻み、身体中の血が沸騰するような感覚になる。
と、そこに校内放送が響く。
『ーーギルガメッシュ先生、ギルガメッシュ先生、そろそろ仕事して下さい、繰り返しますーー』
ギルガメッシュ「チッ……五月蝿い奴等よ……」
ギルガメッシュ先生が仕方なし、と言った具合に立ち上がり、教室を出る。
ヘラクレス「ねぇねぇ……アルトリアちゃん」
アルトリア「何ですか? 」
ふと、疑問に思った事を口に出す。
ヘラクレス「アルトリアちゃんって今好きな人とかいる? 」
アルトリア「な、ななな、急に何を!? 」
あからさまに動揺している。
ヘラクレス「その反応……いるの? 」
アルトリア「いませんよ! いません! 」
『ギルガメッシュ「結婚しよう」』
『ギルガメッシュ「我の嫁になれ、アルトリア」』
アルトリア(うん、あれは違う)
ヘラクレス「ふぅーん……怪しいなぁー……」
モードレッド「なんだよねーちゃん、ギルガメッシュ先生とは別れたのか? 」
アルトリア「モードレッド! あなたは何を言い出すんですか! 」
えっ!?
ヘラクレス「アルトリアちゃんギルガメッシュ先生と付き合ってたの? 」
アルトリア「違います! 断じて! 」
モードレッド「えー、でも俺『義妹』って呼ばれた」
アルトリア「あなたは余計な事を言わないで! 」
ヘラクレス「へ、へぇー……そうだったんだぁー……」
アルトリア「違いますよ!? モードレッドが勝手に! 」
ふぅーん……ほぉー……
その後アルトリアちゃんが必死に否定するので、取り敢えず信じてみることにしました。
夜
ヘラクレスちゃんのお部屋
ヘラクレス「今日は良い一日だったなぁ」
アルトリアちゃんの意外な一面が見れたし、ギルガメッシュ先生とも長く一緒にいれたし。
ヘラクレス「明日はもっと楽しくなるよね、ね、ハムた……」
イリヤ「まだ起きてたの? 」
ヘラクレス「お母さん! 急に入ってこないで! 」
今回はここまで!
メインヒロイン視点だー!
ご意見ご感(略)
ごきげんよう雑種共! 久方ぶりだな!
王の中の王、ギルガメッシュだ!
そんなわけでペンドラゴン姉妹+肉達磨の面倒をみているともう中間テストの日がやって来たのであった。 手抜きではない。
私ヘラクレス! 先生との禁断の恋に挑戦する花も恥らう乙女なの!
ギルガメッシュ「ーーと、言う訳で今日はテストだ! カンニングはするなよ! 」
ギルガメッシュ先生は扉を勢いよく開け放ち、早足で教室を去って行った。
先程言われた通り、本日は中間テスト。
三年になって始めてのテスト。
モードレッド「俺全然勉強してねぇよー」
そんなテストの日によくあるセリフをつぶやいている少女、アルトリアちゃんの妹モードレッドちゃん。
しかし、彼女は私と彼女の姉と共に、ギルガメッシュ先生に勉強を教えてもらっていた。
彼女のセリフはよくある使われ方そのものだろう。
…………後ろで同じセリフをつぶやいていた男子生徒は本当にしていないだろうけど。
次の空欄を埋めよ
□気□沈
ヘラクレスの答え:(意)気(消)沈
モードレッドの答え:(一)気(撃)沈
次の問いに答えよ
宗教改革を行ったマルティンルターは何人でしょう
アルトリアの答え:一人
モードレッドの答え:一人
次の文を現代語訳しなさい。
のどやかにえんなる空
アルトリアの答え:おだやかで、優美な空
ヘラクレスの答え:のどかで、美しい空
モードレッドの答え:喉が炎症をおこすくらい空気悪い
ギルガメッシュ「よし! テストはもう終わりだ! 手抜きではないぞ! 」
ギルガメッシュ先生が、あまりよく意味のわからない事を言い放ち、帰りのホームルームを終える。
ギルガメッシュ先生は教室から去ろうとするが、ギルガメッシュ先生の袖をモードレッドちゃんが引いていた。
い、いいなぁ……
モードレッド「先生! 今回は自信あるんだ! 」
ギルガメッシュ「そうか、よかったな、その手を離せ」
モードレッド「先生が勉強教えてくれたからだよ! ありがとう先生! 」
ギルガメッシュ「そのような言葉は結果が出てからだ、その手を離せ」
モードレッド「頑張ったんだからご褒美くれ! 」
ギルガメッシュ「ふざけるな! 」
仲が良さそうでいいなぁ……
アルトリア「モードレッド……あまり我儘を言うんじゃありませんよ……」
ギルガメッシュ「……いや、将来の義妹だからな、少しは大目にみようか」
アルトリア「……死ね」
ギルガメッシュ「おおっと、流行りのツンデレか? 」
アルトリア「わかりました、自害しろとは言いません、私が引導を渡します」
ギルガメッシュ「ヤンデレか……悪くないかもしれん……」
こうしちゃいれない! 私も会話に加わらないと!
短いッ! テスト編完ッ!
次回体育祭編ッ!
いろいろごめんねッ!
五月の終わり
中間テストも終わり、一息ついた頃に始まる行事と言えば!
ギルガメッシュ「と、言うわけで今日は体育祭だ! 勉強なぞする気もない貴様らの事だ、体育祭で本気だすだろう! 」
そう、体育祭。
勉学を好まん奴等はこの日テンションが上がると聞く。
それはその通りのようで、我の言葉をまるで聞かずあれやこれやと勝手に盛り上がっている。
その不敬も今日は許そう、無礼講だ。
……しかし、この英雄王もつくづく甘くなったものよな……昔ならばこの様な事があれば銀河毎消滅させていたものだろう。
ーグラウンドー
しかしもやはそんなことはどうでもいい!
体育祭だぞ! 体育祭!
つまり、アルトリアのブルマ見放題というわけだ!
ギルガメッシュ「ふふふハハハハハハハハ! 」
この炎天下にこの我が外に出るのだ! これくらいの物がなくてはやってられぬわ!
「ギルガメッシュ先生、何笑ってるんですか? 」
背後から女子生徒の声ッ!
その刹那ッ!
我はッ何よりも速く振り返るッ!
その視界に飛び込んで来た物。
それの大胸筋は白い体操着をはち切れんばかりに内側から押し広げ。
その腕は見る物が見れば呼吸すらも忘れるほどに美しく、無駄のない腕。
ブルマから伸びた逞しい足は猛々しく大地を踏みしめ、見る物に威圧を与える。
ーー肉達磨だった。
ギルガメッシュ「おのれぇぇぇえエエエエエ!!!! 」
ふざけるな! ふざけるな! 何故だッ! 何故我ばかりがこんなッ! こんな理不尽な目にッ! ちくしょうッ! 奇跡も魔法もあるんじゃなかったのかッ!
ヘラクレス「ギルガメッシュ先生、本当にどうしたんですか? 」
これが絶望か……
我の体は三つの絶望で出来ている……
ーーと、そこに。
「ギルガメッシュ先生どうかしたんですか? 」
この声は!
間違えるべくもない! 今度こそ! 今度こそ!
……やっぱり恐る恐る振り返る。
その視界に飛び込んで来た物。
それの細くありながら、筋力のある体躯を包む白い体操着から飛び出した腕は只、我の目を魅了し。
ブルマから伸びた細く美しい足は大地に降り立った天使のように。
ギルガメッシュ「やった! やったぞ! 」
肉達磨じゃない! 正解は一つじゃないんだ!
アルトリア「……熱さにやられたんですか? 」
ヘラクレス「さぁ……そうかも……」
モードレッド「そんなんで大丈夫かよ先生、体育祭はまだ始まったばかりだぜ! 」
モードレッドとアルトリアの後ろにイケメン二人がいることに気付いた。
ギルガメッシュ「そこの二人は? 」
モードレッド「ああ、俺とねーちゃんの友達」
モードレッドに紹介されたイケメンはこちらに来て挨拶をした。
ランスロット「ランスロットです」
ガウェイン「ガウェインです、いつもアルトリアとモードレッドの相手をして貰っているそうで……」
ギルガメッシュ「なに、教師として当然の事をしているまでだ」
教師として、か……
アルトリア「二人はこの後の二人三脚に出るんです」
そうか、二人三脚か……
ギルガメッシュ「……大丈夫なのか? 」
モードレッド「俺も心配だ」
モードレッドにまで心配されるとは。
ガウェイン「大丈夫です、弟の事は私の日頃の行いが招いた不幸な事故です」
ランスロット「…………では、行って来ます」
…………
アルトリア「……大丈夫でしょうか……」
その彼女の呟きはやけに我の心に残った。
ここまでっ……! 短いっ……! 圧倒的短さっ……!
どんどんキャラ崩壊っ……!
二人三脚が始まるようだ。
これは、片方の右足と片方の左足を紐でつなぎ、どれだけ速くゴールにたどり着くかを競うもの。
故に、この競技は二人の息がどれだけ合うかにかかっている。
アルトリア「大丈夫でしょうか……」
アルトリアは心配そうに二人を見つめる。
……体操着は半袖だからたまらんなぁ……
モードレッド「大丈夫だって! 今は仲直りしてんだ! 」
ガウェイン「いいか、一、二、一、二、で合わせるぞ」
ランスロット「どっちの足からだ? 」
ガウェイン「右足だ」
ランスロット「どっちから見てだ? 」
ガウェイン「内側からだ」
ランスロット「一のい、で出すのか? ち、で出すのか? 」
ガウェイン「い、だ」
ランスロット「縄がゆるく無いか? 」
ガウェイン「こんなものだ」
選手が整列し、スタートラインに並ぶ。
ーー今、始まりを乾いた音がグラウンドに響いた。
ガウェイン「行くぞ! 」
ガウェイン「いーー」
派手に転んだ。
ランスロット「少しばかり早いぞ」
ガウェイン「……すまない」
ガウェイン「今度こそ! いーー」
派手に転んだ。
ランスロット「歩幅を合わせろ」
ガウェイン「……すまない」
ガウェイン「行くぞ! いーー」
派手に転んだ。
ガウェイン「…………」
ランスロット「どうした? 」
ガウェイン「…………わかった……」
ランスロット「何がだ? 」
ガウェイン「貴様、合わせる気が無いな? 」
ランスロット「なんのことだ? 」
ガウェイン「とぼけるな! 」
ガウェイン「さっきなんて足引っ掛けただろう! 」
ランスロット「言い掛かりはよせ」
ガウェイン「貴様ッ……! 」
アルトリア「…………」
モードレッド「…………」
ギルガメッシュ「…………」
うん、駄目だな。
その後、彼らは足がつながったまま器用に喧嘩を始め、五人がかりでようやく鎮圧された。
五人の内三人は保健室送りとなった。
ギルガメッシュ「アルトリア、お前は何の競技に出場するんだ?」
アルトリア「私はパン食い競争とクラス対抗リレーです」
ギルガメッシュ「パン食い競争か、今やっている障害物競争の後だな。 」
アルトリア「ええ」
因みにこの障害物競争ではモードレッドが走っていた。
ギルガメッシュ「……モードレッドは大丈夫なのか? あまりこういうものに向いてはいまい」
付き合いは長くは無いがそれくらいの事はわかる。
あいつは所謂『アホの子』だ。
アルトリア「…………粉に……」
ギルガメッシュ「? 」
アルトリア「粉に顔突っ込んでアメを取る奴……ありますよね……」
ギルガメッシュ「ああ、あれか……」
アルトリア「あれが……やりたかったそうです……」
ギルガメッシュ「…………そうか……」
…………そうか……
我の目には顔を白い粉塗れにしながら楽しそうに笑う少女が映っていた。
よし! アルトリアの競技だ!
モードレッド「次、ねーちゃんだな! 」
ギルガメッシュ「……せめて顔を洗ってから帰ってこい……」
モードレッド「いやだって、すぐ始まるし……」
ギルガメッシュ「……まぁよい……」
バビロンからカメラを取り出して撮影の準備をする。
モードレッド「……便利だなぁ……その四○元ポケット」
ギルガメッシュ「誰がギルえもんだ」
アルトリアは既にスタートラインに並んでいた。
……いい腕だ……
乾いた音がグラウンドに響き、選手が一斉に駆け出す。
ギルガメッシュ「アルトリア速いな」
モードレッド「ねーちゃんはクラスでもトップレベルだぜ! ねーちゃん! 頑張れー! 」
アルトリアはパンの吊るされた位置まですぐに到達した。
そしてーー
吊るされた五つのパンを『全て』食べて一番にゴールテープを切った。
アルトリア「……失格になりました」
モードレッド「……ねーちゃん……」
ギルガメッシュ「おまえはなにをしているんだ」
ヘラクレス「ドンマイ! そういう事もあるよ! 」
後ろに肉達磨がいた。
ギルガメッシュ「……貴様いつの間に……」
ヘラクレス「先生もなんでこんな所に? 探したんだから! 」
態々探さずとも良いものを……
ヘラクレス「次の100m走、私出るから応援しててね! 」
そういってウィンクをした肉達磨はその行為だけで三人は殺せそうでした。
ここまで!
メインヒロイン出番少ないね! ごめんね! 全国のヘラクレスちゃんファンのみんな!
誰かがブルマのヘラクレスちゃんの参考画像くれたら出番増えるかもね!
http://mup.vip2ch.com/up/vipper41895.jpg
肉達磨のブルマはやっぱなかったよ(震え声)
代わりに見付けたこれで我慢してください
前回のあらすじ
モードレッド「パンはパンでも食べられないパンはなーんだ!? 」
アルトリア「私に食べられないパンなどありません」キリッ ツグ
ガウェイン「マジちょべりばー、ってかありえなくねー? マジガラディーンなんですけどー」
ランスロット「アロンダイトでかわせ! 」
ギルガメッシュ「慈悲は無い、ライフで受ける」
ヘラクレス「皆ー! 今日は私の出番だよっ☆ 」
ギルガメッシュ「とうとう奴の出番が来てしまったか……」
アルトリア「嫌そうですね」
ギルガメッシュ「まぁな……」
当然だろう? あんな肉達磨が100mも走ったら校庭がボロボロになるのは目に見えている。
モードレッド「ヘラクレスなら勝てるだろ! 心配するなって! 」
そこじゃない、心配なのはそこじゃないんだよ。
校庭に五人の少女が立ち並ぶ。
その少女の中でも他の少女とは三倍は体格差があろう一人、ヘラクレス。
そのヘラクレスが放つ闘気、覇気に圧倒されてか、他の少女達は暑さによる物では無い汗を流していた。
「位置に着いて」
始まりへのカウントダウンが響く。
「よーい…………」
少女達は体を構える。
それぞれの目的は同じ、ただ一つ。
「どん! 」
ゴールを目指すッ!!!!
加速加速加速。
始まりの時を刻んだ場所に大きなクレーターを残し、砂埃を舞い上げ。
しかし、その砂埃は自らが払う。
当然のように一人の少女がトップへと躍り出る。
それは競争と呼べる物では無い。
なぜならば、たった一つの一位の座は一人の少女が圧倒的な速さをもって開始8秒で奪いさったからだ。
観客の目は一人の少女に向けられ、ワンマンショーと化していた。
ギルガメッシュ「……」
アルトリア「…………」
モードレッド「……な、言った通りだろ? 」
そうだな、お前は実に正しかったよ。
ギルガメッシュ「なんだこれは! 」
アルトリア「いやー、圧倒的に速いですね
ー」
ギルガメッシュ「ふざけるな! 」
『応援してね! 』ではない! 応援する余裕も無いわ!
モードレッド「すごいなー」
アルトリア「すごいですねー」
ガウェイン「チーターに追われても逃げ切れそうですね」
ランスロット「いや、迎撃できるだろうな」
その意見には同意だが……
ギルガメッシュ「お前ら……生徒指導室に行ったのではなかったのか……」
ガウェイン「体育祭と言う事で短めにして頂きました」
ギルガメッシュ「そうか……」
各々感想を言いあっていると、向こうから元気そうに肉達磨が走ってきた。
ヘラクレス「先生! 見ててくれた!? 私一番だったよ! 」
ギルガメッシュ「ああ、そうだな」
ヘラクレス「いつもより速く走れたんだ ! 先生が見ててくれたお陰かな……へへ……」
ギルガメッシュ「そうか……」
そうか……
今回はここまで
遅くなってごめんよー
短くてごめんよー
短いのは次のネタが浮かばないんよー
と言うわけでネタとかこんな競技が見たいってのがあれば頼むんよー
ごめんよー
前回のあらすじ
アルトリア「 チクショオオオオ! くらえヘラクレス! 新必殺エクスカリバー! 」
ヘラクレス「さぁ来いアルトリアァァ! 私は実は一回刺されただけで死ぬぞオオ! 」
ヘラクレス「グアアアア! こ、この十二の試練を持つ四天王のヘラクレスが……こんな小娘に……」
ヘラクレス「バ……バカなアアァァ」
ガウェイン「ヘラクレスがやられたようだな」
モードレッド「フフフ……奴はよ、よんてん……よんてんおう……? 」
ランスロット「四天王」
モードレッド「し、四天王の中でも最強! 」
ランスロット「主人公ごときに負けるとは英霊の面汚しよ……」
アルトリア「くらええええ! 」
ガウェインモードレッドランスロット「「「グアアアアアアア」」」
アルトリア「やった! ついに四天王を倒したぞ! これでギルガメッシュのいるバビロンのゲートが開かれる!! 」
ギルガメッシュ「よくきたなアルトリアよ! 待っていたぞ……」
アルトリア「こ、ここがバビロンだったのか……! 感じる……ギルガメッシュの魔力を! 」
ギルガメッシュ「アルトリアよ……戦う前に一つ言っておく事があるお前は我を倒すのに「全て遠き理想郷」がいると思っているようだが……別になくても倒せる」
アルトリア「な、なんだって! 」
ギルガメッシュ「貴様の両親は既に葬り去ったあとは我を倒すだけだなクックックッ……」
アルトリア「フ……上等です……私も一つ言っておく事があるこの私に生き別れた妹がいたような気がしていましたが別にそんなことはありませんでした! 」
ギルガメッシュ「そうか」
アルトリア「ウオオオいくぞオオオ! 」
ギルガメッシュ「さぁ来いアルトリア! 」
「次の競技は騎馬戦です! 」
ギルガメッシュ「騎馬戦か……」
圧勝だな……救急車を呼んでおかねば……
アルトリア「そうとは限りませんよ! 」
ギルガメッシュ「なんだと! 」
ヘラクレス「この競技は私でれませんから……」
ああ……組める奴がいないな……
アルトリア「モードレッドはこの競技も出ますよ」
ギルガメッシュ「積極的に参加しているな、良いことだ」
アルトリア「因みに大将の大きな折り紙の兜を冠りたいからだそうです」
ヘラクレス「へぇー……」
ギルガメッシュ「しかし、随分と落ち着いた物だな……家出していた頃は路地裏で不良をボコボコにして遊んでいた女が今となってはアホの子だ」
アルトリア「……」
ヘラクレス「……」
ギルガメッシュ「恐らくはアレがモードレッドの本質だろうな……楽しそうに笑っている、初対面とは大違いだな」
アルトリア「……」
ヘラクレス「……」
ギルガメッシュ「……あの笑顔……曇らせる様な真似はするな」
アルトリア「……はい! 」
ヘラクレス「…………」トゥンクトゥンク
我も義兄として、守らねばなるまい……義妹の笑顔と歩む未来を。
モードレッド「いやー、負けた負けた」
ヘラクレス「惜しかったね……」
ガウェイン「楽しかったですか? 」
モードレッド「もっちろん! 」
ランスロット「それは良かった」
ギルガメッシュ「……先程までは何処にいた? 」
ランスロット「や、やだなーちゃんと一緒に居ましたよ? 」
ガウェイン「唐突にシリアスが始まって喋りづらくなっただけですよ? 」
ギルガメッシュ「そうか……」
ガウェイン「さ、さぁさぁ! 次は綱引きです! 」
ランスロット「私達の出番ですな! 」
アルトリア(……ですな? )
ヘラクレス「あ、私も出るよー! 」
ランスロット「えっ」
モードレッド「最初は二人のクラスとうちのクラスかー……」
ガウェイン「えっ」
ギルガメッシュ「…………死ぬなよ……」
ランスロット「だ、大丈夫大丈夫マジ大丈夫大丈夫」
ガウェイン「マジ大丈夫大丈夫昼間はステータス三倍になるしマジ大丈夫それなくなったらローマの皇帝にフルボッコにされるぐらい弱いけどマジ大丈夫」
アルトリア「…………」
ギルガメッシュ「…………諦めろ……守れぬ物とはそういうものだ……何、あの二人なら死にはしまい」
…………多分、な……。
ランスロット「大丈夫大丈夫アロンダイトあるし大丈夫大丈夫」ブツブツ
ガウェイン「大丈夫大丈夫昼間は三倍だから大丈夫大丈夫」ブツブツ
『よーい……』
パァン! 始まりを告げる乾いた音を合図に二人の体は空へと飛んだ。
アルトリア「…………」
モードレッド「…………」
ギルガメッシュ「ですよね」
さて、救急車を呼ぶか。
霊柩車の方が良いか?
ここまでだ! 残念だったな!
>>307の画像のアルトリアちゃんは貰っていくぜ!
遅くなって悪かったな! ウェハハハ!
http://mup.vip2ch.com/up/vipper42023.jpg
こんなのはどうですか?
デレ期な思春期ですよ
前回のあらすじ
アルトリア「私は超高校級の腹ペコです、美味な食事を寄越せ! 」
ガウェイン「黒エゾゲマツのマーボーカレーでございます」
ランスロット「異議アリ! 」
ギルガメッシュ「却下だ」
モードレッド「うンまァァァァいッ! 」
ヘラクレス「何なの……この人達……」
ギルガメッシュ「次は玉転がしか……」
ランスロット「いつになったら運動会終わるんですかね、もうかなりやってるはずですが? 」
ガウェイン「何を言っている? 今日一日だけだ」
ランスロット「しかし、何故だかかなり長く感じる……」
ギルガメッシュ「ほざくな雑種」
ガウェイン「まったく……」
アルトリア「玉転がしには二人が出ますよ! 応援! 応援しましょう! 」
玉転がし。
玉を、転がす、故に玉転がし。
本来は巨大な玉を転がして、移動させその速さを競う競技。
しかし、今始まる玉転がしはかなりイレギュラーなものだろう。
「ルールはスペシャルルール! この玉転がしでは、二人一組となり、大玉グラウンド一周し、その速さを競います、が、精神的な妨害、物理的な妨害、大玉との合体なんでも許されています! 」
モードレッド「大玉と合体って……」
ヘラクレス「そんな人いないよね……? 」
「それでは! 位置について! よーい! 」
「ドン! 」
蹂躙がーー始まる。
「物理的な妨害か……物騒だな」
「どうでもいい」
「どうでもいいこたねぇだろ……流石に相撲部とかのおっきな方々に来られたらお手上げ侍だぜ? 」
「そうだね」
「……なんで他人事なんだよ」
モードレッド「どけどけェーッ! 」
「ッ! 早速妨害か!? ……ってなんじゃありゃあ!? 」
その少年が見た物は、一般的な大玉転がしとは大きく異なる物。
一人が大玉を担ぎ、一人が前を走る。
転がしてすらいなかった。
「なんだと……だがな、今更若いオンナノコ二人に負けるわけがねぇだろ! 」
モードレッドはその息巻く少年の足を払い、右手で腹部にパンチ、左足で横腹を蹴り飛ばし、進路を確保した。
モードレッド「よし! もう一人はいつの間にかいないしこれで大丈夫だな! 」
ヘラクレス「ごめんなさーい! 」
「……ごめん」
「……いや……」
現在のトップは物理的な妨害でトップに躍り出ていた。
「ふははは! 愚かなる人間共よ、貴様らは虫ケラの分際で……」ドン☆
なんと、大玉と合体していた。
「うるせぇ! 進もう! 」ドン!
モードレッド「邪魔邪魔ぁー! 」
「!? 」
「なんだと!? 大玉を担ぎとは非常識な奴め! 」
モードレッド「おりゃっ! 」
モードレッドが繰り出した蹴りは容易く避けられ、返しの刃でパンチが飛んでくる、その一撃は速く、少し頬を掠めた。
モードレッド(なんだコイツ……かなり強いぞ! )
モードレッドは勝つ事が出来ないと悟った。
モードレッド「先に行ってくれ! 足止めで精一杯だ! 」
ヘラクレス「わかった! 」
「無駄だ! この俺の究極形態は誰にも止められない! 」
ヘラクレス「くっ……速い……!? 」
「ふっはっはっはっはっはっはっはっ! 」
ヘラクレス「…………」
次の瞬間、大玉と合体していた男は大玉と上半身に別れていた。
ギルガメッシュ「……」
ガウェイン「……」
ランスロット「……」
アルトリア「なるほど、妨害と大玉を運ぶ役を分担したのですね、合理的です」
ガウェイン「ご、合理的……」
ランスロット「このレース、色々やばかったな」
ギルガメッシュ「ああ、危険だった……」
アルトリア「お昼ごはんの時間ですよ! 」
モードレッド「腹減ったよー」
ギルガメッシュ「そうだな」
これは……アルトリアの手料理フラグ!
ヘラクレス「私、皆の為にお弁当作ってきました! 」
アルトリア「やった! 」
モードレッド「わーい! 」
ガウェイン「それは楽しみです」
ギルガメッシュ「……」
くそぉぉおあああああああああ!!!!
ぐぁぁぁああああ! うおぉぉぉぉおお!!
ちくしょぉおおおおお!!
「未来に希望など無いのです」
ギルガメッシュ「!? 」
だ、誰だ今のは……
ランスロット「未来のあなた自身なのです」
ギルガメッシュ「貴様か! 紛らわしい真似を! 」
ヘラクレスちゃんのお弁当は皆でおいしく食べました。
ガウェイン「午後最初の競技はクラス対抗リレーですね、この競技は通常の競技と比べ、点数が114514倍になりますからね、重要です」
ほう…………
は?
ギルガメッシュ「なんだその倍率は! 今迄の競技の意味が無いだろう! 」
ランスロット「しょうがないねメイン競技だから、多少はね? 」
どういう……ことだ……
アルトリア「そろそろ集合ですね、行きましょう」
ヘラクレス「頑張ろうね! 」
モードレッド「ああ! 」
ガウェイン「負けませんよ! 」
あ、全員行くのか……
べ、別に寂しくなんか無いんだからねっ!
ランスロット「お前がツンデレだったとして、誰が得するんだ? 」
ギルガメッシュ「心の中を読むのはやめろ! 」
「さぁ、クラス対抗リレーの始まりです、解説には走る事に定評がある教師のお二人を読んでおります」
「さ、このクラス対抗リレー、注目の選手などは……? 」
「そうだな……あのヘラクレスは無視出来ないステータスをもっているな」
「なるほど、彼女は他の競技でも大活躍でしたね、スリッパさん」
「ああ、腕力、脚力、瞬発力、体力、どれをとってもトップクラスだろう、次スリッパって言ったらスライムの餌にするぞ」
「他の選手も当然各クラスの俊足が出揃っていますからね、楽しみです」
「体育祭か……このような催しに全力を出し、ぶつかり合う事が出来る、この年頃の男とはそういうものだ、ワシにも覚えがある」
「聞いてないです」
「あ! 第一走者がスタートしました! 」
A組第一走者 モードレッド
モードレッド(よし! いいスタートだ! )
モードレッドは女子の中でもかなり速い。
モードレッド(俺がなるべく差をつけないとな! )
その思いの通り、大きく差を開き、第二走者にバトンを渡した。
ランスロット「流石に速いな、モードレッド、だが無意味だ」
B組第二走者 ランスロット
「B組速い! グングン追い上げていく! 」
「B組、A組を追い抜いてトップです! 」
A組 第三走者 アルトリア
アルトリア(ランスロット地味に速い! あまり目立たないのに! )
「A組第三走者アルトリア! 抜かれた差を縮めました! 」
A組 第四走者 モブ
「ふっふ、走るのは構わんが……」
「トップを走っても構わんのだろう? 」
順位
B組 第五走者
A組 第四走者
D組 第四走者
E組 第四走者
C組 第一走者
「まだ巻き返しはあります! C組頑張って下さい! 」
CM
「貴様は一つ大事な事を忘れている! 」
「……? 」
「貴様は今、地上で最強のサーヴァントを引き当てていると言う事だ! 」
しーずーかにうつーりゆくー
「どうすんだよライダー! 」
「冷静になれ」
新番組! 『聖杯戦争開始の宣言をしろ! 』 夕方夜六時からスタート! 聖杯戦争の歴史が、また一ページ……
「おーっと! A組第五走者 ヘラクレス! 速い! 本当に速い!! 」
ヘラクレス「ここで差をつけないと! 」
ヘラクレス(先生に! 良いとこ見せるんだから! )
ヘラクレス(私……このレースに勝ったら、先生に告白するんだ! )
ヘラクレス「だから絶対……負けない! 」
ゴールテープが切られた。
教室
ヘラクレス「……」
アルトリア「……」
モードレッド「……惜しかったなぁ……」
ギルガメッシュ「あと少しだったな」
ガウェイン「ふっふっ、今回はこちらの勝ちですね」
ランスロット「しかし、良いレースだった」
ギルガメッシュ「ナチュラルに教室入ってくるな! 」
兎も角
ギルガメッシュ「……何、負けたからと言って何かを失う訳でも無し、気を落とすな」
モードレッド「そうは言ってもなぁ……」
ギルガメッシュ「……今日は特別だ、貴様らに焼肉でも奢ってやろう」
「おおっ!! 」
ざわ……ざわ……
アルトリア「焼肉! 」
ランスロット「マジでっ! 」
ギルガメッシュ「他のクラスは帰れ! 他のクラスに帰れ! 」
はっはっはっはっはっ! ざわざわ
ヘラクレス「……先生……」
ここまで
遅くなってごめんぬ! なんやかんやあって遅くなったぬ! 許してぬ!
代わりと言ってはなんだが>>339のセイバーをprprする権利をやろう
前回までのあらすじ
ギルガメッシュ「サーヴァントマスターに、我はなる! 」
ランスロット「そこの君だけに! ひみつのサーヴァントアヴェンジャー! 500円でどう? 」
ガウェイン「つよいサーヴァント、よわいサーヴァント、そんなのひとのかって! だからローマこうていにボコられたのもノーカン! 」
アルトリア「ポフィンおいしいです」
モードレッド「この間のジラーチの話で出てきた女の子可愛かったよな! 」
ヘラクレス「けっきょく、わたしがいちばんつよくてヒロインなんだよね」
六月!
ギルガメッシュ「――と、言うわけで! 明日は修学旅行だ! 」
「わーい! 」「やったー! 」「アイエエエエ!? 」「たのしみだー! 」
ギルガメッシュ「騒ぐな雑種共! 」
ギルガメッシュ「何か質問はあるか? 無いなら終わりにして帰るぞ! 」
我が問うと、アルトリアが勢いよく手を挙げた。
元気の良い女だ、嫌いではない。
アルトリア「おやつは何円までですか!? 」
ギルガメッシュ「小学生か貴様は? 何円でもかまわん」
ガウェイン「PSP持って行って良いですか? 」
ギルガメッシュ「自分のクラスに帰れ」
モードレッド「どこに行くんですか!? 」
ギルガメッシュ「お前は話を聞いていなかったのか? 行き先は勿論――」
さて、問題です! 行き先はどこでしょうか!
考えてないとかじゃないからね!
アインツベルンのお城!
>>374
ギルガメッシュ「あんな魔境に二度と行ってたまるか! ふざけるな! 」
ギルガメッシュ「北海道だ! 北海道! 」
モードレッド「北海道! 蟹! メロン! 」
ギルガメッシュ「静蟹しろ! 」
ヘラクレス「北海道かぁ……行ったことないなぁ……」
アルトリア「私も始めてです! 楽しみですね! 」
翌日!
飛行機の中
モードレッド「俺、飛行機始めて! 」
アルトリア「ほら、ちゃんと座っていなさい」
ヘラクレス「楽しみー! 」
ガウェイン「全くですね」
ギルガメッシュ「貴様……何故混ざっている……? 」
ランスロット「無礼講と言う事で……」
ふざけた奴等よ……
ヘラクレス(この修学旅行でギルガメッシュ先生と…………)
さ、寒気が……
北海道!
ギルガメッシュ「よし! この後はバスでホテルまで移動! その後自由時間を挟み食事だ! 」
ヘラクレス「バス酔いしないかなぁ……」
ガウェイン「酔い止めを持っていますよ」
モードレッド「じゃあ大丈夫だな! 」
ギルガメッシュ「だから何故此処に……」
ランスロット「先生、バス来ましたよ」
アルトリア「はやく乗りましょう! 」
何故誰もこの二人が居る事につっこまん……無礼講か?
バス!
ギルガメッシュ「さて、バスと言えば恒例のカラオケが……」
ランスロット「やめましょうよ……中の人ネタを出来ない人も居るんですよ……」
ギルガメッシュ「な、なんの話だ? 」
ヘラクレス「大丈夫だよね? 運転手とバスが合体したり、バスがロボットに変形したり、ブラックホールに飲み込まれたりしないよね? 」
ガウェイン「はっはっはっ! 」
ヘラクレス「……否定して! 」
モードレッド「ふかし芋おいし」
「いや、わからないな……何故今芋を食べた……? 」
アルトリア「ジュックン、カブです」
「アルトリアちゃん強い……」
ホテル!
モードレッド「疲れたー! 」
ヘラクレス「ちょっと酔っちゃった……」
アルトリア「和室ですね、良い部屋だ……」
ギルガメッシュ「そうだな、やはり将来の二人の家にも和室が……」
アルトリア「出ていけ」
つれないなぁ……
ガウェイン「全く、乙女の部屋に入ろうとは言語道断ですね! 」
ランスロット「許されざる悪徳だ! 」
モードレッド「ちょっと時間あるしトランプでもしようか! 」
ヘラクレス「あれ? 今誰かいなかった? 」
アルトリア「この部屋には三人しか居ませんよ? 怖いこと言わないで下さいよ……」
モードレッド「じゃあババ抜きからで良いか? 」
~部屋の外~
ガウェイン「いや大丈夫だからこれぐらい俺昼間は無敵だからガチガチ、ガチマヂで」
ランスロット「あれぐらいスキンシップの範囲だろ常識的に考えていつも通りだからグッハウグ」
ギルガメッシュ「何をしている雑種共部屋に戻れ」
全く、女子の部屋の前でこんな事をしていると反省文では済まんぞ?
ここまで!
短いよなぁ……間隔空く割に
ごめんね! 忙しい時期だから多少はね?
一週間だけと思ったらいつの間にかねぷねぷしていた何を言っているか(以下略)
前回のあらすじ
ギルガメッシュ「デジモンゲットだぜ! 」
ランスロット「首領パッ……アロンダイトを渡せ! 」
モードレッド「ホイホイついてきちまって良いのかい? 」
ガウェイン「カスがきかねぇんだよ(聖者) 」
アルトリア「シャッキリポン! シャッキリポン! 」
ヘラクレス「誰か……誰か助けて下さい! 」
女子の部屋
アルトリア「…………」
モードレッド「…………」
睨み合う二人。
一瞬で決する。
その結果は二つのみ。
敗者と勝者。
動いたのはアルトリアだった。
アルトリアはモードレッドの手元へと腕を伸ばし、そして――――
アルトリア「こっちですね」
カードを一枚引いた。
モードレッド「あっ」
アルトリア「ふっふっ……私の勝ちです」
モードレッド「あー! ちくしょー! なんで勝てないんだよ! 」
ヘラクレス「モードレッドちゃんすぐに顔に出るから……」
アルトリア「ポーカーには向いてないタイプですね」
モードレッド「ゔーん……」
ヘラクレス「次は七並べにしよっか? 」
男子の部屋
我は宿の和室の中でテーブルを挟みランスロットとカードゲームに興じていた。
ランスロット「門結束結束カゲキカゲムシャシエンキザンキザンキザンシハン三伏エンド」
ギルガメッシュ「ぐぬぬぬぬ……」
ガウェイン「何故この部屋にギルガメッシュ先生が……? 」
ギルガメッシュ「仕方があるまい、部屋数の関係上だ」
まぁ……修学旅行で教師と寝室を共にするとは……酷い話だな。
ギルガメッシュ「ぬぅうう……」
ランスロット「はやくして下さい」パチパチ
ガウェイン「…………」
ギルガメッシュ「おのれおのれおのれおのれおのれおのれ」
ランスロット「……」パチパチ
ギルガメッシュ「……ふっ……そろそろ飯の時間だな、戯れは終わりだ」
ガウェイン「…………はぁ……」
ランスロット「…………がっかりですね……」
な、なんのことやら……
食堂
ここの食事はバイキング形式だった。
故に――
モードレッド「唐翌揚げおいし……」
ヘラクレス「サラダも食べないと……」
ランスロット「ワカメおいし……」
ガウェイン「肉を食べろ……」
――このような偏食が目立つ奴もいる。
ギルガメッシュ「全く……」
アルトリア「ちゃんとバランスよく食べるべきですね! 」
ギルガメッシュ「…………」
皿に最早食事と呼ぶのもどうかと言う程の量を盛ったアルトリアが歩いて来た。
よく崩れないものだ……
ギルガメッシュ「……太るぞ? 」
アルトリア「わっ……私は太らないタイプです! 」
ギルガメッシュ「さよか」
ここまで
すみません! ヘラクレスちゃんがなんでもしますから!
アルトリア「これよりギルガメッシュ先生の減給裁判を始めます」
ざわ……ざわ……
ギルガメッシュ「ば……馬鹿な……我は修学旅行に行っていた筈……」
ガウェイン「口を慎みたえ、君は今裁判長の前にいるのだよ」
ギルガメッシュ「混ぜるな! 」
アルトリア「それでは裁判を始めます」カンカン
ガウェイン「まずはこちらの資料をご覧ください」
7/3
7/18
8/2
8/15
9/3
ガウェイン「これは過去五回のギルガメッシュ先生の出勤記録です」
ガウェイン「そして今日は10/30、これは職務怠慢に他なりません給料泥棒です減給するべきです」
ソウダソウダー ハヤクオカユニナレー ユルスベカラズー
ギルガメッシュ「そ、それはその……」
ランスロット「意義あり!! 」
ガウェイン「……」
ランスロット「……」
ギルガメッシュ「……」
ガウェイン「…………」
ランスロット「減給では生ぬるい、死刑にすべきだ! 」
ギルガメッシュ「貴様、弁護士では無かったのか!? 」
ランスロット「いつから私が弁護士だと錯覚していた? 」
ギルガメッシュ「おのれおのれおのれおのれ……! 」
アルトリア「判決を下します! 」
ギルガメッシュ「早いわ! 」
モードレッド「待ってくれ! 」バァーン
ギルガメッシュ「モードレッド!? 」
モードレッド「オレの話を聞けぇ! 」
アルトリア「どうぞ」
モードレッド「ギルガメッシュ先生は妻子持ちなんだ! 減給されたらしんじゃうよ! 」
ギルガメッシュ「えっ? 」
ざわ……ざわ……
ガウェイン「馬鹿な! ギルガメッシュが妻子持ちだと!? 冗談も大概にしたらどうだ! 」
モードレッド「嘘じゃない!」
ギルガメッシュ(どう言う事だ……落ち着け……素数を数えて落ち着くんだ……1……3……5……)
ランスロット(それは奇数だ)
ギルガメッシュ(こいつ……直接脳内に……!? )
モードレッド「さぁ、入ってくれ!! 」
ガラァーッ!!
ヘラクレス「……あなた……」
イリヤ(プリヤ)「ぱぱー」
イリヤ(本編)「ぱぱー」
イリヤ(zero)「ぱぱー」
ギルガメッシュ「」
ギルガメッシュ「な……な……」
ホテル
ギルガメッシュ「なんだこれはぁ!! 」
ランスロット「俺が書いた同人誌です」
ガウェイン「存外、絵がうまいな」
ギルガメッシュ「待て! なんだこのラストは!! 」
ランスロット「え……この二人は幸せなキスをして終了! っていうアオリ文ですか? 」
ギルガメッシュ「違う! それではない! それもだがそれじゃない! 」
ガウェイン「まぁまぁ、落ち着いて下さい」
ギルガメッシュ「ふざけた本を作りおって……」
ランスロット「真面目に作りましたー」
ギルガメッシュ「余計に悪いわ! 」
女子の部屋
アルトリア「……」
モードレッド「……」
ヘラクレス「……」
テレビ『ヘイヘイジョン! そんな口説き文句で女の子をゲッツ出来ると本気で思っているのかい? まったくお前はチェリーパイのような奴だな! 』ワハハハハ…
テレビ『マイク……見てたのか……』
テレビ『おいジョン! そんなに落ち込むなよ! 女なんて星の数ほどいるんだぜ? 』
テレビ『マイク……そうだな! ありがとう! 』
テレビ『ところでマイク……お前よく見ると可愛い顔をしているな』ワハハハハ…
テレビ『じょ……ジョン……? どうして肩を掴むんだ? 痛いじゃないか……』
テレビ『マイク……』
テレビ『ジョン! おいやめろおまえおちつけちょっとふられたぐらいでばかおいばかやめ』
モードレッド「……前々から思ってたけどアメリカのドラマとかの笑い声ってなんで入ってんだろうな? 」
アルトリア「さぁ……雰囲気出してるじゃないですか? 」
ヘラクレス「文化の違い……かな? 」
風呂
ランスロット「さぁ、お風呂タイムです! 」
ギルガメッシュ「部屋ごとに入る事になっているぞ! ついでに言うと我は監視役としてだからな! 」
ガウェイン「誰に説明を……」
ギルガメッシュ「さて……順番で言えば今女風呂にはアルトリアらの部屋の番だな」
ランスロット「なるほど……実にけしからん」
ガウェイン「あなた達! まさかよからぬことを考えてはいないでしょうね!」
ギルガメッシュ「別に……」
ランスロット「別に……」
ガウェイン「……怪しい……」
ランスロット「仕方が無い、ガウェインも行くか? 」
ガウェイン「どこへ? 」
ギルガメッシュ「決まっているだろう? 覗きだ」
ガウェイン「ふざけるな! そのような事は許される事では無い! 」
ギルガメッシュ「だったらどうする? 」
ガウェイン「止めます! なんとしてでも! 」
ランスロット「ローマ皇帝にスキル連打されるだけで負ける騎士が二人相手に勝てるとでも? 」
ガウェイン「たとえ呂布の方が強かったと言われてもです! 」
ギルガメッシュ「相手になってやろう、後悔しても遅いぞ? 」
ランスロット「へへへ……こっちは二人だ負けるわけねぇぜ……! 」
ロマンとリアルを乖離する物
女風呂と男風呂の間の壁の前
ギルガメッシュ「厳しい戦いだったな……」
ランスロット「エリクサーを三個も使ってしまった……」
ガウェイン「」ズルズル
ギルガメッシュ「フフフ……ここでベタな展開と言えば覗いたら実は別の奴が入ってて……と、言ったところだが」
ランスロット「先にガウェインを投げ込んで向こうの反応を聞き、判断すればそれはあり得ない……! 」
ガウェイン「」ズルズル
ギルガメッシュ「ミッションスタートだ! 」
今日はここまで
次回はサービス回なので許して下さい! なんでもしますから!
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません