豊音「百合の無い咲Sakiだよー」 (176)
前作「百合ネタ無き咲」と同コンセプトです。
よって、「咲一Saki一は百合以外認めない」という方には不快かもしれません。ご注意ください。
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宮守 麻雀部部室にて
胡桃「おっはよう、豊音」
豊音「おはよー」
胡桃「んん、帽子、新調した?」
エイスリン「ハジメテ、ミル」
豊音「この帽子?うん、プレゼントでもらったんだ」
塞「おー、プレゼント?彼氏さんでもできたか?」
豊音「ふえっ!?か、彼氏…
ち、違うよ…まだそんなんじゃ…」
白望「まだ…?ダルイけど…興味深いなぁ」
塞「ちょっ!?冗談のつもりだったんだけど」
豊音「あぅ」
胡桃「むむっ、これは詳しく聞く必要があるね」
エイスリン「ラブストーリー!キキタイ!」
豊音「ラ、ラブ…」ぷしゅー
胡桃「さぁ、さくさく吐いて」
塞「まっさか、豊音に春が来ているとは。また東北にいいニュースができたね。」
豊音「それはさすがに大袈裟だよ」
白望「…で、豊音の心を掴んだ人は、そのハンドメイドの帽子と関係あるの?」
豊音「あっ、この帽子、手作りってことに気付いてたんだ、さすがシロだよー。
これねー。「趣味で作ったから、あげる。姉帯さんは帽子姿がかっこいいから」って言われたんだー。」
白望「ふーん…男の人が趣味で作るレベルじゃない気がするけど…一体何者?というか、いかにして知り合ったの?」
豊音「わぁ、何だか話す流れにされてる?別にたいした関係じゃないんだよー」
エイスリン「シロ、ダルガラナイ。メズラシイ。」
塞「シロはやれば出来るタイプなんだけどね
(なんだかんだでシロも恋バナに興味あるのね)」
胡桃「そーいうのいいから、豊音の話!」ワクワク
塞(ここにも!真面目なタイプでも、興味はあったか)
豊音「えーっと、じゃー話すけど、皆が期待するようなことは多分ないよー」
作者注
いったんここまでー
プロットのみで書き溜めがありませんので、ボチボチ行きます
よろしければお付き合いください
8
姫松はまだ考えてないですね
豊音「私とその人はね、恋愛というより協力関係だよ」
エイスリン「キョウリョク…カンケイ?」
胡桃「お互いが小市民として生活するため、みたいなもの?」
塞「何でその例えなの…」
豊音「その人、服を自分でデザインして製作もできる人でね。男の人では珍しいんだけど。
私も私で、合うサイズがなかなかないから、大体いつも行きつけのお店にいくんだけど、そこで出会ったの」
豊音「最初は、合うサイズの無い、私のためにお店をお店を教えてもらったりしてたんだけどねー。
ある時『自分の作る服のモデルをやってほしい』って言われたの。」
胡桃「モデル!?」
エイスリン「スゴイ!!」
豊音「ま、まぁ、モデルといっても、メインは私じゃなくて服のほうだけどね。
ファッションショーに参加する際に、服を着て歩く役になってほしい、ってだけだよー」
胡桃「いや、それでもスゴイ」
塞「豊音は長身だからね、さぞ見映えするでしょうに。」
胡桃「じゃあ、豊音は実際にファッションショーに出たの?」
豊音「その人が通ってる服飾学校のコンクールなんかには、何回か…」
エイスリン「ミニイキタカッタ!」
塞「もう!教えてくれてもいいのに…」
豊音「み、皆に見られるのは恥ずかしいよー」
白望「…で、豊音は、その人のことが好きなの?」
>14
あ、これはご丁寧にどうも。
こちらこそネタとモチベーションを提供していただき恐縮です。
豊音「うわー、直球ー」
エイスリン「ヒノタマストレート!」
豊音「うぅ…実はよくわからないんだー」
塞「ええっ、恥ずかしいって言いながら、モデルまでやってるのに?」
豊音「私、背が高くて目立つから、知らない人に見られるのは慣れっこだけど、身内に見られるのは別だよ。
その…モデル役のお礼に私に似合う服を作ってくれるとことか、すごくうれしいけど、私はあくまで服のモデルとして側にいるわけだし…」
しまった!今日はアニメの日じゃないか。
いったん失礼します。
豊音「それに、私のほうが背が高いし…。
男の人って、そういうの気にするでしょ。
私が前に住んでたところは、同年代の男の子は少なかったけどー、やっぱり私と話すと怖がられるっていうか、びっくりされちゃってね。」
エイスリン「トヨネ…」
豊音「だから私は、男の人を好きにならないほうがいいのかなーとも思うんだよ」
胡桃「何言ってるの!
女の子が男の子に恋するのは普通のことでしょうに。
豊音ほどの美人がもったいない!」
白望「違う…豊音。そうじゃない…。
相手がどう思っているかとか、付き合ったら似合わないとか、そういうことじゃない。
豊音が、その人をどう思っているかが大事。
こういうとき、後のこと考えてしまったり、打算で動いたりしたら、幸運は訪れないよ」
豊音「…わ、私は、『背の高い女』である私を受け入れてもらえて嬉しかった。
例え理由はモデルのためでも、大きな女の子として必要にされたのは初めてだから…」
豊音「…///」ボッ
豊音「って、うわあぁぁ。みんなの前で何言ってるの私。恥ずかしいよー」
塞「まぁまぁ、自分の気持ちに素直になれたならいいじゃない。
私は、豊音がその人のことを好きなら応援するよ」
エイスリン「ワタシモ」
カキカキ(男の人 ハートマーク 豊音の絵)
胡桃「うんうん。で、豊音の気持ちはわかったとして、どう伝えるのがベストかな?」
豊音「ふえっ?つ、伝える?」
胡桃「そりゃ、こういうのはきっちり伝えないと!」
塞「胡桃はこういうときズバッといくね…」
胡桃「はっきりさせときたいからね。それで健全に正しく男女交際だよ!」
塞(胡桃のなかでは『どこまで』が健全の範疇なのかな。っと、今は豊音のことだ。)
塞「私も、気持ちは伝えといたほうがいいと思うよ。お互い、もやもやしちゃうんじゃない?」
豊音「う、うん、そう…そうだねー」
塞「やっぱりうまく行くとしたら、共通の話題で盛り上がるってことかな?」
胡桃「簡単に言うと、その人と豊音はデザイナーとモデルの関係にあるんだよね」
白望「なら話はダルくない…
豊音が、その人の作った服をもっと着てみたいって言ってあげればいい。きっとそれで話は弾む…」
豊音「う、うん。それにしても、みんな恋愛経験豊富なんだねー、参考になったよー」
塞「…」メソラシ
胡桃「…」メソラシ
シロ「…」メソラシ
豊音「?」
エイスリン「ワタシハ、ソウイウノ、ナイ…」シュン
豊音「エイスリンさんは仕方ないよー。まずは日本の生活になれるのが先だもんね。
それにエイスリンさんくらい可愛ければ、男の子がほっとかないよー」
エイスリン「トヨネ…アリガトウ」ニッコリ
数日後
豊音「今度、またモデルを頼まれたんだー
今度は皆も見に来てねー」
胡桃「おおー」
豊音「それで…その後…こ、告白してくる」
エイスリン「オゥ」
塞「いっちゃうかー、遂にそれを!」
ファッションショーの日
エイスリン「イヨイヨ!」
胡桃「緊張する!」
塞「私達が緊張してもねぇ」
白望「豊音はモデルに向いてるから心配無い…」
胡桃「あ、豊音の番だよ!」
豊音(…)
舞台の中央でライトを浴びる豊音。
既に何度かモデル役として参加しているため、舞台の歩き方もなかなかさまになっている。
何より豊音にぴったりといってよい服が、長身で見映えもすることもあってよく似合っていた。
エイスリン「カッコヨカッタ!」
胡桃「やっぱり背が高いのは羨ましい」
塞「でも豊音にとってはここからが…」
白望「そっちも心配無い…」
塞「え」
白望「あんなに手の込んだ帽子をプレゼントしたり、今みたいに豊音にピッタリな服を作れる人が、豊音のこと何とも思ってないはずないでしょ?」
塞「そっか。まあ…お幸せに、ね」
ショー終了後
豊音「今日はお疲れ様でしたー。それで、ちょっとお話したいことがあって…」
・
・
・
・
カン
とりあえずおしまいです。
豊音は最初に登場したときから、モデルみたいと思ってました。
他の人物もまた思い付いたら書きます。百合を否定はしないけど、咲キャラは百合以外でも十分魅力的だと思います。
おまけ
豊音「きたよー」
胡桃「やっほー豊音」
塞「お、今日の服も彼氏さん作?。お洒落だね」
白望「服買いにいかなくてもいいなんて…ラクそう」
豊音「さすがに全部彼に作ってもらうわけにはいかないよー。
それに水着とかは自分で選んだのを見せたいかなー」ノロケノロケ
エイスリン「ゴチソウサマ!!」
もいっこカン
※前回まだスレ残ってるのに完結させてもったいなかったので、思いついた時にまだこのスレが残ってたらそのまま続けます。
一一鹿児島
霧島神境、境内
小蒔「それでは行ってきます」
初美「あれ、姫様、お出かけですかー?」
小蒔「はい!」
巴「どちらまで?」
小蒔「新しく出来たショッピングモールで、お洋服や雑貨の買物をするんです」
巴「え、あのモール結構大きいですけど、姫様一人で大丈夫ですか?」
春「悪い人に…誘拐とか…」
小蒔「ご心配なく!ちゃんと男の人が一緒だから大丈夫です!」
初美「あぁー、それなら安心…え?」
巴「男の人とおでかけ?」
春「…まるでデートみたいですね」
小蒔「まぁ、そうですね。デートですね。」
三人「えぇ!?」
小蒔「あ、そろそろ行かないと。では改めて、行ってきます。」手フリフリ
巴「姫様が」
初美「男の人と」
春「デート…」
霞「ごめんなさい、遅くなって…って、みんなどうしたの?」
巴「あ、霞ちゃん、実は…」
初美「霞ちゃーん、大変です!姫様に先を越され…じゃなくて、姫様に男の影がぁー」
霞「あぁ、そういえば今日お出かけするっていってたわね、まぁそんな心配しなくても…」
初美「何を悠長なー。本家の姫様に悪い虫がついてるんですよ!」
霞「あらあら、大丈夫よ。相手は…うん?もしかして?」
巴「?」
霞「ねぇ、はっちゃん?そんなに気になるなら、ちょっと様子見に行く?」
初美「そうですよ。それがいいですよ。姫様にたかる悪い虫を拝んでやります」
春「それって尾行」
初美「皆で行けば怖くないです。姫様に狼藉を働くようなら、通りすがりのボゼ仮面が容赦しませんよー」テレーン
巴「え、皆で尾行すると目立つんじゃ…って行っちゃった」
春(という訳で、皆で尾行中)ポリポリ
初美「はるる、歩きながら食べるのはお行儀悪いですよー」
巴「はっちゃんもボゼのお面もって、はだけた巫女服で街中を…」
霞「あ、小蒔ちゃん発見よ」
初美「ほ、本当に男の人と歩いてます…」
春「あ、二人で道ゆく猫さんとじゃれあってる」
巴「とても楽しそうですね」
霞「ふんふむ…本当に仲良しカップルなのね」
春「猫さんと別れて、移動しだした…」
初美「む、追跡開始ですよ、ってさっきの猫さんが…」
霞「あら」
ぴょーん ぽふっ
巴「霞ちゃんの胸にダイブ」
春「猫さん、霞さんが気に入ったの?」
猫「ぷいにゃー」
霞「あらあら、うふふ」
その頃の白糸台
淡「声優ネタ禁止ー!!」
菫「ど、どうした?」
照「私たちの出番は一一一以上。」
初美(その後も姫様達を観察していましたが)
初美「結局、姫様と相手の男のイチャつきっぷりを見せ付けられましたー」
巴「仲良くお買い物して食事して…」
春「男の人は、姫様の荷物を持ってあげたり…気遣いができる」
霞「そうね、仲良さそうで何よりね」
巴「でも、姫様、あの人と恋人同士なんでしょうか」
初美「もしそうなら本家の人は知ってるんでしょうかねー
こういうのには厳しいと思うんですけど」
霞「……
そうね、何せ小蒔ちゃんには婚約者がいるからねぇ」
初美「」
巴「そ、それは…姫様ならいてもおかしくはないですが…」
春「修羅場の予感」
後日
初美「姫様ー、あの男の人は誰なんですかー」
小蒔「はわ…もしかしてはっちゃん見てたんですか?」
初美「そんなことはどーでもいいんです。あの人とは付き合ってるんですか、恋人同士なんですか?」
小蒔「そ、そうですね。恋人…ってことになりますね」
巴「姫様、正直な気持ちを聞かせてください。
姫様はその人と…その、添い遂げるつもりですか?」
小蒔「…はい」
春「これは修羅場が来る」
初美「こ、このことを本家の人は知ってるんですか」
小蒔「はい、お父様もご存知です。」
巴「知った上で2人が付き合うのを許してるってこと?婚約者側は何も言わないの?」
小蒔「えぇ、今はいわゆる『お試し期間』ですから」
初美「それはつまり、本家からの試練ってことですか…」
初美「もしかして、あの彼氏さん、姫様の九面に匹敵する力を持ってる…とかですか。
それで本家から認められれば、姫様と一緒になるのを考えてもいい…とか。
普段は優男でも、姫様がピンチになったら隠された力が解放されて、敵を蹴散らすんですか?」
小蒔「わー、そうだったら格好良いですね」
春「敵って?」
霞「はっちゃんの中では、私達は誰と戦ってるのかしら?」
霞「まぁ、はっちゃんや春ちゃんの心配してるようなことにはならないわよ」
初美「どうしてですかー」
霞「だってあの彼氏さんが、小蒔ちゃんの婚約者その人だもの」
初美「えー」
小蒔「だから一緒になるって言ってるのに」
春「修羅場はないのですか…」シュン
小蒔「ありませんよ(なぜ残念そうなのでしょう)」
巴「でもいつの間に、婚約者ができて、しかも仲良くデートするまでになったんですか?」
初美「そもそも霞ちゃんは、あの人のこと知ってたんですかー。だったら教えてくれてもよかったのに」
霞「うーん最初は上手くやれてるかな?って確認したかったんだけど、面白い具合にみんなの勘違いが始まったから」
小蒔「何だか勘違いがあったようですが、誤解がとけて何よりです。
私とあの方は、お家の事情でお見合いから始まったんですが、お互いとても気が合って…」
巴「あ、やっぱり最初はお家の都合だったんですね」
小蒔「もっとずっと昔は親の決めた相手と結婚するしきたりだったみたいですが、さすがに時代錯誤だからって、お見合いからスタートしたんです」
初美「じゃあ、お試し期間ってのは…」
小蒔「お互いこの人とならやっていけるか、ってことです。
お見合いの席で意気投合したのを見て、お父さま達が『お前ら付き合っちゃえよ』って勧めたので」
春「軽い…」
巴「まぁ、トントン拍子で進んでいるってことですよね。」
初美「むー、親同士の決めたお見合いって、上手くいかないものだと思ってましたー」
小蒔「そんなことないですよ。少なくとも私はこのご縁に感謝してます。」
霞「ふふ、あれだけ仲良しなのを見せつけられれば、納得よねぇ」
巴「つまり、姫様はお見合いで気の合う彼氏を見つけた、ってことですか…」
春「そう考えると、羨ましい…」
霞「あら、春ちゃんもそういうのに憧れる?」
春「ん」コクコク
初美「おー、はるるが恋愛に関心を持つように!
でも私たち女子高なうえに、普段は境内で修行してるから、出会いとかないですよねー。
まぁ私達が美少女揃いで敷居が高いのかもしれませんが」ションボリ
巴「えっ、自分で言っちゃうの…」
春「でも、巴さんは、参拝客の方からも大人気…
この間も合格祈願に来た男子学生さんからラブコール…」
巴「ひゃあっ!?春ちゃん、み、見てたの?」
初美「うおおぉー。抜け駆けです、重大な裏切りですー」
霞「はいはい、落ち着いて」
小蒔「どうどう」
巴「ち、ちがっ…ただ私が、おみくじやお守りの販売とか、境内のお掃除で顔を合わせることが多いだけで…
あの時だって、浮いた話じゃなくて、『狩宿さんに応援してもらえれば頑張れるから』って言われただけで…」
春「つまり好感度バッチリ」
霞「ふふっ、思わぬところで巴ちゃんのお話になっちゃったわね」
小蒔「これも、巴ちゃんが、神社のお手伝いを進んでやってくれるからですね」
巴「いや、べつにそういう目的で手伝ってたわけじゃ…」
霞「わかってる、わかってるわよ。
でも、言い寄られて悪い気はしなかったんじゃない?」
巴「それは、少しは嬉しかったですよ」
初美「あーん、巴ちゃんが境内でいちゃつく悪い巫女さんになっちゃいましたー」
巴「そ、そんなー。ひどいよはっちゃん。」
初美「ぷいっ」ツーン
霞「ふふっ。合格祈願と恋愛成就が同時に叶うと良いわね」
巴「もう…」ぷしゅー
小蒔「よくよく考えたら、皆さんが恋愛してたほうが、御利益あるって評判になるかもしれませんね」
春「恋愛成就の絵馬を書いても、そこにいる巫女さんが全員独り身じゃ様にならないかも…」
小蒔「巴ちゃんに頑張ってもらいましょう」
巴「えー、っていつの間にか私の話になってたけど、恋愛に興味があるのは春ちゃんでしょっ」
春「ふぇっ」ビビクン
初美「もしかして、はるるは片思い中ですか?」
春「う…」
初美「あらら、真っ赤になっちゃって可愛いですねー」
霞「お相手はどんな人かしら?」
春「言わなきゃ…だめ?」
巴「春ちゃーん、さっき私のこと暴露しといて、それはないよ!
さ、お姉さん達に話してごらん」
小蒔「巴ちゃんもノリノリです」
春「うぅ…」
霞「まぁまぁ。
春ちゃんの好きな人は高校生なの?」
春「○○高の人…高校入学から鹿児島に越して来て…
最初に会ったのは、ここに参拝に来てた時…」
霞「ふんふむ」
初美(む、参拝客との出会いって多いんですね)
霞「高校入学したってことは1年生?お参りに来るって珍しいわね」
春「その人のご家族が、信心深い人で、引っ越して来たからには、氏神様に挨拶に行きなさいって。
それで、境内にいた私や氏子総代も挨拶していったの」
巴「私達がいうのも変だけど、随分しっかりした子ね。
あれ?でもそれだけだと、ただ挨拶に来ただけよね」
霞「その時、他にも何か春ちゃんの気をひくことがあったのかしら」
春「その時、お近づきの印にって、黒糖かりんとうをもらったから」
初美「あー、なるほど」
春「その人も黒糖のお菓子が好きだから、つい気になっちゃって…
鹿児島には不慣れみたいだから、いろんなとこ案内した」
巴「黒糖がはいると急に行動的になるのね」
初美「はるるだから仕方ないですよ」
霞「相手の人も、春ちゃんと好みが同じだったのね。」
春「それで何度か会って、案内したり、お話したりしてたら…」
霞「好きになっちゃったのね」
春「はい…」カオマッカ
春「だから姫様が仲良くデートしてたの、とても羨ましかった」
小蒔「春ちゃん…大丈夫ですよ、春ちゃんならきっと相手の方を射止められますよ!」
春「そうでしょうか?」
霞「話を聞く限り、かなり自然な形で仲良くなってるみたいだけど」
小蒔「最初はこちらの町の案内だったんですよね。今はどんな理由で会ってるんですか?」
春「お菓子屋さん巡ったり、お買い物したり…」
巴「なんだ、普通にデートしてるんじゃない!」
春「でも…あんまりお話出来ないし、私といてもつまらないかも」
初美「で、でも、お出かけに付き合ってくれてるんだから、つまらないってことはないんじゃ…」
春「でも、姫様たちみたいに、楽しくおしゃべりとかできない…」シュン
小蒔「そんな…春ちゃんには、春ちゃんのいいところがあります。
その方も、それがわかってるから、春ちゃんと一緒にお出かけするんじゃないでしょうか?」
霞「そうねぇ、そもそも参拝や案内以外でも会ってる時点で、十分脈ありよ。
そのまま攻撃モードで行っちゃいなさい。」
春「攻める…」
巴「そうだ、どうせなら春ちゃんをデート用に着飾っちゃいましょう」
春「?」
小蒔「良いですね、ええと何て言うんでしたっけ…悩殺?」
霞「小蒔ちゃん、気持ちはわかるけど、せめて勝負服くらいにしておきましょう。
春ちゃん、私達でコーディネートしてあげるから、貴女は『この服似合うかな?』って上目使いで言うのよ」
春「そんな…恥ずかしい」ウズウズ
初美(あっ、実はやってみたいと思ってますね)
小蒔「じゃあ今度のお休みは、春ちゃんの勝負服を選びに行きましょう!」
霞「そうね、その後で春ちゃんのほうからデートに誘っちゃいなさい」
春「わ、私から誘うの?」
巴「ん?もしかして今までのお出かけってずっとむこうからのお誘い?」
春「いつも『遊びに行こう』って誘ってくれる」
初美「それって完全に脈ありじゃないですかー」
巴「もう勝負服もいらないんじゃ…」
霞「まぁまぁ、せっかくだから着飾った上で、誘ってみなさいよ。
一撃でトバせちゃうんじゃないかしら」
というわけで後日
小蒔「はい、できました」
春「ありがとうございます、姫様。でも、普段着慣れてないから、服に着られてる感が…」
霞「あらあら、とっても可愛いわよ。きっと相手もびっくりするわね」
巴「春ちゃんの方からお誘いして、どんな反応だった?」
春「『滝見さんから誘ってくれるなんて楽しみ』って」
初美「おや、まだ苗字呼びなんですかー」
小蒔「じゃあ今日は名前でよんでもらえるようになりましょう!」
春「どうすれば…」
巴「そりゃあ『名前で呼んで』ってお願いすればいいんじゃない?」
初美「どうせなら『はるる』って呼んでもらえばいいですよ」
春「」ポーッ…
初美(あ、呼ばれてるところ妄想してますね)
霞「ほらほら、春ちゃん、あんまりいろいろ考えないで、まずはデートを楽しんできなさい」
春「ハッ!はい…行ってきます…」
初美「さーて、はるるは今頃うまくやってるでしょうか」
霞「まあ男の子のほうも春ちゃんに気があるみたいだし、案外早くくっつくんじゃないかしら」
初美「あーでもそうすると、姫様だけでなく、はるるにまで先こされちゃってる感じですねー。
こーなったら霞ちゃんが、スノーホワイトの異名を持つ水先案内人みたいに『実は結婚してました』とかでも驚きませんよー」
小蒔「えっ!私結婚式にはよばれてないですよ!」
巴「いや姫様、冗談ですよ」
霞「あらあら」
巴「冗談…ですよ、ね」
霞「うふふ」
霞「まぁ私のことは置いといて」
巴(えっ?否定しないの)
霞「はっちゃんのこと気にしてる男の子はいると思うのよね」
初美「えっ」
小蒔「わぁ、よかったですね、はっちゃん」
初美「いや、でも私、全然心辺りがないんですけど。
そもそも男の子との接点自体が無いですよ」ドンヨリ
霞「あら、でもいつも神社に来てる子がいるのに」
初美「?」
というその時…
???「おーい、初美ねーちゃん!」
初美「あ、小学生男子君が来ましたね、ちょっと行ってきます」タタタッ
霞「ね!」
巴「え、まさかあの小学生が?はっちゃんの…」
小蒔「弟さん…はいないですよね」
巴「いくらなんでも、それはないんじゃ」
霞「まぁ、よく見ててちょうだい」
初美「小学生男子君、また遊びにきたんですかー」
小学生男子「おうっ…って、初美ねーちゃん!またそんなはだけた巫女服の着方して…
目のやり場に困るからやめてくれよ」
初美「なーにマセたことを言ってるんですかー
ほらほら今のうちに見とかないと損ですよー」
小学生男子「や、やめろー(チラッチラッ)」
初美「あははっ、チラチラ見てますー」
小学生男子「くっ、だったら俺が初美ねーちゃんの服選んでやるから、普通の格好してくれよ」
初美「ちょっ…人をセンス無いみたいに言わないで下さいよー」
小学生男子「だったら今から服見に行こうぜ。初美ねーちゃんのチョイス見せてくれよ」
初美「望むところですよー」
小蒔「あ、はっちゃんがいつの間にか、男の子と一緒にお買い物に行くながれに」
霞「ほら、意外とお似合いでしょ、あの二人」
巴「似合いすぎるのが悲しいですね」
タタタッ
初美「皆さん、ごめんなさいですよー。ちょっと出かけてきますから、先に抜けますー」
霞「はーい、はっちゃんも仲良く楽しんできてね」
初美「へ?まぁ、ともかくいってきますー」
霞「うーん…はっちゃんが無自覚だから、小学生男子君もなかなか報われないわね」
巴「高三と小学生ですからね」
小蒔「歳の差なんて…というには結構離れてますけど、案外相性は良いんじゃないでしょうか?」
巴「見た目的には、小さな恋人同士って感じだものね」
霞「まぁ現実には、はっちゃんがアラサーになっても、むこうは20前半だけどね」
巴「はっちゃんならきっと何とかするでしょう」
小蒔「それにしても、この調子なら、恋愛成就の御利益もバッチリですね。みんな幸せそうで何よりです。」
霞「ふふっ…そうね」
巴「あの…霞さん?」
霞「なぁに?」
巴「結婚してる云々は冗談なんですよね?」
霞「秘密よ」
カン
ちとグダグダになっちまった。読んでくれた方には済まない。
作者「実はもうネタがない…」
高校か個人になるかはわからんけど、待てる人だけお付き合いください
姫松高校麻雀部
洋榎「よっしゃー今日も気合入れて練習するでー」ガラガラ
由子「おーっ、なのよー」スタスタ
洋榎「って、どないしたんや、恭子?」
末原「あ、主将、大変です」
郁乃「」ズーン
洋榎「な、何や、代行どーしたんや?」
郁乃「あらー…洋榎ちゃんに、由子ちゃんも来たのね…
じゃあ、練習…始めよか…」
由子「変なのよー
い、いつものゆるふわな代行はどこに行っちゃったのよー」
末原「それがなぁ」
洋榎「彼氏とケンカ?」
末原「ですって」
郁乃「大人には色々あってなー…うまくいかないことも多いんやでー」
末原「さっき寝坊してデートすっぽかして、怒られたって言ってませんでした?」
郁乃「さぁ、私のプライベートなことで、皆の練習邪魔しちゃあかんからなー、きりかえていこー…」
末原「まったく…」
洋榎「何や、どっか悪いのか思ってびっくりしたわ」
郁乃「ごめんねー…」
由子「…」
部活終了
末原「代行、はい、今日の皆の牌譜です」
郁乃「ありがとなー、末原ちゃん。後はやっとくから、早めにかえるんやでー…」
末原「はい、お疲れ様でした。
元気になったみたいですけど、代行も無理してまた寝坊なんかしたらあきませんよー」
郁乃「あーん、末原ちゃんは厳しいなぁ…」
郁乃「さて、牌譜に目を通してーっと…」
由子「代行」
郁乃「ひゃあっ!?由子ちゃん、まだ残ってたのー?
はよ帰らないとあぶないでー。心配やー」
由子「代行の方が心配なのよー」
郁乃「?」
由子「恭子は『元気になった』って言ってるけど、まだ辛そうなのよー。やっぱり彼氏さんとケンカしたせい?」
郁乃「あららー、見抜かれとったー?
確かにちょっと落ち込んじゃったけど、ホントにプライベートなことやから、麻雀部に持ち込んじゃいけなかったね。
ちゃんとした監督どころか、社会人として失格やー」
由子「代行はいい加減に見えて、仕事はきっちりなのよー」
郁乃「由子ちゃんはええ子やなー
まぁ私デートはすっぽかしちゃったけどなー」
由子「彼氏さんは何て言ってるのよー?」
郁乃「んー、それがなぁ。正確にはケンカしたとも言えなくてな。悪いのは私なのに…
『久々に会えると思ったのに残念だった』
『何か気に障ることしてしまったか?』
『仕事に手一杯で、あまり構ってあげられなかった。これからも愛想つかさないで一緒にいてほしい』
って、逆に気をつかわれちゃってなー」
由子「代行、目茶苦茶愛されてるのよー、うらやましいのよー」
郁乃「せやなあ。愛想尽かされるのはこっちなのになー。
私、あの人に甘えすぎてたなーって気付いて反省してたとこなんよ」
由子「立派なのよー」
郁乃「恥ずかしいから皆には内緒にしてなー」
後日
郁乃「ふんふーん」
絹恵「あれ?代行、ご機嫌ですね」
漫「件の彼氏さんと仲直りしたんですかね」
郁乃「えへへ、っと私のことはええから、練習練習!」
由子「彼氏さんとちゃんとお話できたようですねー」
郁乃「せやなぁ、お互い気を遣いすぎちゃってたから、これからはもっと素直に気持ちをぶつけようって。ついでにこんなマイペースな私と一緒にいてくれてありがとうって」
由子「素敵なのよー」
モブ部員たち「なになに、代行の恋バナ?」
「聞きたい聞きたい!」
洋榎「あーはいはい、代行には後で十分惚気てもらうとして、今は練習するでー」
部員『おーっ!』
郁乃「あれー、後で皆の前で話す流れ?」
末原「浮かれすぎるからですよ、もう。
あ、ついでに今日、代行の肌が妙にツヤツヤな理由も教えてくださいよ」
郁乃「やーん」
由子「めでたしめでたし、なのよー」
カン
アニメの郁乃さんが可愛かったので思いつきで。
各キャラの相手の男性は、御自由に想像したってくださいな。
自己投影するもよし、京太郎でもよし、その子のキャラにあったオリキャラ設定でもよし。
では和で書いてみます。
とはいえ、我ながら和が男に興味を持つ姿が想像できなかった。
この先、邪道になるか奇道になるか、どうなっても知らないぞ。
原村家
和「ただいま戻りました」
恵「あぁ、おかえり、和。
何だか嬉しそうだな。」
和「えっ、そうですか?」
恵「まさかとは思うが、今まで出かけてたのは、お、男といっしょだったとかじゃないだろうな…」
和「? なに言ってるんですか?
何で私が男の人と付き合わなくちゃいけないんですか?」
恵「いや、まあ、それなら安心だが…
お前くらいの年なら恋愛や男女交際に興味があってもおかしくないだろうからな」
和「今の所、男の人への興味はありませんよ。
さっき出かけたのだって、宮永咲さん…部活の友人と遊びにいっただけです。
清澄で麻雀を続けることも許してもらったばかりですし、今はそっちに打ち込みますよ。
もちろん、勉強を疎かにするつもりもありませんから、ご心配なく。」
恵「ふむ、約束通り、清澄で優勝したんだ。好きなようにやってみなさい」
和「ちなみに個人戦は咲さんのお姉さんが王者の地位を保持し続けましたけどね」
恵「今は興味がなくても、彼氏でもできたら、ちゃんと紹介するんだぞ。
別に『娘はやらん』なんて頭の固いことを言うつもりは無いから。
お前が惚れるならきっと立派な男だろう」ウンウン
和「いやだからそんな相手なんていませんよ。
私を無理やり転校させようとしてたのに、彼氏を連れてくるのはいいってどういうことですか。
そんなオカルトありえませんよ」
恵「しかしな、華の女子高生が男より麻雀選ぶって、父親からみても不思議だぞ。
私だって、学生時代は法律の道を進みながら、お前の母さんと愛し合ったもんだ」
和「お父さんとお母さんの馴れ初めなんて知りません!もう!失礼します!」
恵「お、おい和!
ふーむ、娘とはいえ、最近の若い子はわからんな…
まぁ、恋愛に没頭して他が疎かになるよりはましだが…
せっかく勝ち取った高校生活だ。後悔はするんじゃないぞ、和」
恵(そういえば、iPS細胞で女同士でも子供が作れるから、同性で結婚できるとか都市伝説があったな。
だが、何のことはない世間には男女のカップルが溢れている。
うちの和に限って、なぁ)
後日、清澄高校
和「と、まぁ、父がこんなこと言い出して」
咲「へー。お父さんがそんなこというって、あんまり聞かないね」
優希「んー…でものどちゃんの男ギライも相当なもんだじぇ」
和「や、別に男ギライというわけじゃ…」
優希「でも、声かけてくる男の子を全部ソデにしてるじぇ」
咲「さすがにちょっともったいないかも…」
和「そうでしょうか?何だか強引でちょっと怖いです。
あまり知らない人に、ジロジロ見られるのも気持ちのいいものではないですし」
咲「そうなんだ…
和ちゃんがそれだけ魅力的なんじゃない?
私なんか図書室で声かけられても本の話ばっかになって、私の方に視線なんてこないよ…」
和「それは図書室なら…え?」
優希「本の話になるのは…え!?」
咲「ふぇ?」
優希「さ、咲ちゃんに男の影が…」
咲「べ、別にそんな親しい仲じゃないよ。
ほら、全国優勝して清澄が有名になったでしょ。
私が声かけられたのは、ちょっと日が当たってるだけだよ、すぐ静まるよ」
和「そ、そうでしょうか?本の話になるなら麻雀どうこうより、文学少女の咲さんが人気があるんじゃ?」
優希「わーん!咲ちゃんの裏切り者ー」ポカポカ
咲「いたたっ。優希ちゃんひどいよ、もー」ワイワイ
優希「抜け駆けには厳罰が必要だじぇ」キャッキャッ
咲「もー、和ちゃんの男ギライの話してたんじゃなかった?」
優希「おりょ?そういえば、のどちゃんに言い寄ってくる奴の中に『麻雀の稽古つけてくれ』ってのがいなかったか?
のどちゃん、そいつとは普通に話してた気がする…」
和「そういえば…その人は私を見ずに、私の背後を見ていたような…
だから普通に話せたのかもしれません。
でも何で私の後ろを気にしていたのでしょうか?
対局中もそっちを見て驚いたように見えましたし…」
咲「麻雀そのものは普通の強さだったよね
(和ちゃんの天使が見えてたのかな?)」
咲「そうだ!その人と仲良くなれれば、男ギライ治るんじゃない?」
和「いや、だから私は別に男ギライというわけでは…
ただ、男の人と付き合うとか、イマイチ興味がわかないだけで…」
優希「まぁ、話してるうちに興味が出てくるかもしれないじぇ。
このたわわに実ったのが他の男のものになるのはさびしいがなっ!」モニュモニュ
和「ひゃあっ!も、もう、話が飛躍しすぎです!」
咲「あはは」
和(妙に後押ししてくる友人2人に勧められて、その男の人と何度か対局しました。
須賀君も最初は複雑そうな表情をしてましたが、対局できる男子がいるのは概ね嬉しいようです。
ただ、この人の方が須賀君より上手いですね。もとより私は全力でお相手しますが…)
対局後
男「今日もご指導ありがとうございました、原村さん」
和「そんな畏まらないで下さい。こちらこそ教えがいがありました。」
咲「私たちも教えてあげれれば良かったんだけど…」ニコニコ
優希「やっぱり教えるのはのどちゃんが一番だじぇ」ニヤニヤ
京太郎「? 男、また相手してくれよな。次こそお前より上位になる!」
男「あぁ!よろしく頼む」
さらに数日後
和「…男さんから、いつも教えてもらってるからご飯でも奢る、ってお誘いをうけました」
咲「やったね」優希「いい雰囲気だじぇ」ハイタッチ
和「はぁ…まあ確かに真面目そうな人ですし、話していて好ましいとは思いますが…」
咲「わぁ!!もう行くしかないね和ちゃん!」
優希「ほーら、咲ちゃんも、こんなに積極的に応援してるじぇ!」
和(ど、どうしたんでしょうか2人とも。自分の恋愛ならともかく、人の浮いた話にこんなに盛り上がるなんて…)
咲「和ちゃん、どうするの?も、もしかして告白とかされちゃったりして…」キャ-
和「さ、咲さん?何かテンション高いですが大丈夫ですか?」
優希「そりゃ、恋愛話で盛り上がるのは女の子の特権だじぇ!」
和「そ、そういうものですか?
でも、誘われてるの私ですよ。」
咲「うん、うん、わかってるよ。自分のことじゃないから好き勝手盛り上がるんだよね!」
和「好き勝手って言っちゃいましたよ!?」
和(お誘いを受けたことについて相談したかったんですが、まともな返事がかえってこなさそうです。部長も彼氏さんができたばかりで、妙に浮かれてますし、ここは…)
まこ「…で、私のとこにきたと…」
和「染谷先輩が一番落ち着いてそうですから」
まこ「それは、私が枯れとるちゅうことかのー」
和「いえっ、そんなつもりは…」
まこ「わかっとる、わかっとる。でもまさか和に恋愛相談うけるとはのぅ。」
和「私もよくわからないんです。
私のことをジロジロ見てくる人とも、須賀君のように近くにいる人とも違ってるので、気になってしまって…」
まこ「なら、これから話し合って、気になるところを埋めてけばいいんじゃ。
それで仲良くなれば、お互いのこともっとよく知れるじゃろ」
和「そう…ですね」
まこ「ほんじゃ、デートを楽しんできんさい!」
和「ふぇ…デ、デート?」
まこ「そりゃあ、わかい男女が出掛けりゃデートっちゅうじゃろ」
和「ふーむ、デートって何をすればいいんでしょう」
まこ「ずいぶんと理屈で考えるやつじゃのぅ。
まぁ、部長に聞いてみたらどうじゃ。これこそ彼氏もちの出番じゃろ」
和(というわけで、今度こそ部長に話を聞きにきたんですが…)
久「でねー、もう彼ったらねー」ノロケノロケ
和(延々と惚気話を聞かされてしまいました…)
和(はぁ、部長の話はあんまり役にたちませんでした…
せめて着ていく服くらい選ばないと…
そうだ…こういうのは…)
TEL TEL TEL
憧「もしもし?和?
久しぶりっ!どうしたの?」
和「お久しぶりです、憧。
ちょっと相談がありまして、ぜひ憧のセンスを借りたいんです」
憧「?」
和「実は…」
和「…というわけで、憧なら男の人と出掛けるのに似合う服装とか心得を知ってるかな、と思いまして」
憧「の、和が…あの堅物の和が、男の子とデート!?
そりゃ宥姉にも彼氏ができるわけだわ。」
和「何のことですか?」
憧「あ、あぁ、うちの学校の話。
それより、和って清澄の大将でチャンピオンの妹さんと付き合ってるって、ネットで噂になってるけど」
和「またその噂ですか…
なんで仲良くしてるだけでそんな噂になるんでしょう?」
憧「和ほどの美人なら、男から引く手数多でしょうにね。
おっと、それより服だっけ…」
憧「和って、今も私服はフリル全開なの?」
和「全開って…
えぇ、まぁ、フリルが多いですね」
憧「チョイスは和のお気に入りでいいと思うけど、いきなり肌露出の多いのはやめときなよ。それから…」アーダコーダ
和「ふむふむ。ありがとうございます。さすが憧ですね!」
憧「えへへ、私が本気をだせば彼氏の一人や二人…」
和「二人いたら二股だと思いますけど…」
憧「ふきゅ、灼さんとおんなじことを…」
和「ふぅ、助かりました。ありがとうございます、憧」
憧「近くに住んでたら直接コーディネートしてあげられたんだけどねー。
まぁ、後で結果教えてよね。お祝いでも慰めでもしたげるからさ」
和「気がはやいですよ。
それでは。また。」
憧「またね」
和(ふふっ、何だか準備するのも楽しくなってきますね。
あれ…?私…男の人と会うのが楽しみなんて…)
そして後日
和「♪」
咲「おはよー和ちゃん、なんだか嬉しそうだね」
和「そうですか?」
咲「昨日のデート、楽しかったみたいだね」
和「ふふ…」
優希「おはよーだじぇ。
おぉ、のどちゃんのにやけっぷり、昨日はお楽しみでしたね、だじぇ」
和「えぇ、色々とお話できて楽しかったですよ。思ったより変わってて、面白いところも見つけられましたし…
たとえば…」
回想シーン
男「原村さん…俺、ずっと聞きたいことがあったんだ。」
和「何ですか?」
男「原村さんが麻雀打ってるに出てくる天使って何?」
和「へ?」
男「原村さんも特殊な力とか持ってるの?
ドラが集まったり、風牌が来たり…
それともロン和了するとき、あの天使がズドンするの?」
和「何言ってるんですか?
天使とか、力とか、そんなオカルトありえません」
男「いや、でも…ほら宮永さんだって息するようにリンシャンであがるじゃない」
和「偶然です」
男「え、でも普通の確率を越えてるような…」
和「偶然です!」
男「な、なぜそんなにオカルト否定を?
こういう力があった方が楽しいって思わない?」
和「えっ?」
男「ん?」
和「いえ、皆、私がオカルト否定すると『頑固だなー』って呆れた表情することが多いのに
貴方は理由を聞いてくれたから…」
男「そ、そうなんだ」
和「えぇと、話を戻しますと、そんなオカルトを認めたら『あの人は不思議な力があるから勝って当たり前だ』って言われちゃいますよ。
どんなに努力した結果でも、それはオカルトがあるから勝ったんだ、なんて言われたくありません。
例えば、咲さんは私達と練習を重ねてきましたし、お姉さんに会うために必死に戦ってきたんです。
それを、そんな一言で終わらせたくありませんよ」
男「ふーむ、なるほど、確かに」
(原村さんも何かしらの力を持ってそうだけど…いや、そういうデジタルな考えだからこそ、あの天使がでてきてるのかな?
もっとクールな人だと思ってたけど、面白い人だなぁ)
和「でも、そんなこと聞いてくる男の人は初めてですよ。
おかげで言いたいこと言えてスッキリしましたけど」
男「何だか原村さんが、もっと魅力的に見えてきた気がするよ。
あの…もし、よかったら、またこうやって会ってくれないかな?」
回想シーン終わり
咲「わぁ!良さそうな雰囲気だね!」
優希「話してる内容は偏ってる気がするが、のどちゃんとは合口だじぇ」
和「えぇ、私も、また会うのが何だか楽しみになってきました。ふふ」テレテレ
咲・優「おおーぅ」
和「そうだ…憧にも報告しとかないと」イソイソ
優希「ん?」
京太郎(ずっといた)「…」撃沈
優希「あー、犬が何だかかわいそうだから慰めてやるじぇ…仕方ないじぇ」
咲「優希ちゃん」
優希「じょ?」
咲「頑張ってね!」
優希「な、何のことだじぇ」プイ
カン
例によって「男」の詳細は読み手の脳内設定で構いません
そして京ちゃん…ごめん
ゆーきに慰めてもらってくれ
これは…
皆さんが真摯な意見を下さることに少し感動しました。
こんな独りよがりなSSなのに。ありがとうございます。
おまけ
照「もしもし、咲?」
咲「お姉ちゃん!!」
照「もう少ししたら帰省する予定だから、連絡いれようと思って。
お母さんはそっちに着いた?」
咲「うん!昨日着いたところ。
お父さんとお母さん、まだ雰囲気は固いけど、なんだかんだ言っても、二人でいられるのは嬉しそうだったよ」
照「そっか…よかった…
咲もお母さんとたくさんお話したいだろうけど、その…夜とかは二人にしてあげてね」
咲「夜? あっ…そ、そうだね、夫婦だもんね」
照「私の帰省中に、また皆で麻雀打とう」
咲「お姉ちゃん…うん、うん!
また、家族で過ごせるね」グスン
照「咲…」
咲「私、お姉ちゃんと服を買いに行ったり、本屋さんめぐりしたいよ!」
照「咲も服に興味持つようになったんだ…」
咲「うん、男の子と出掛けたりするとき、恥ずかしくないように」
照「え…」
照「え、何…咲は…彼氏いるの?」
咲「ま、まだ付き合ってはいないけど。いっしょにお出かけするくらいはあるよ…」
照「そ、そうなんだ。咲はその人のこと好きなの?」
咲「そーだねぇ」
咲「私、自分でも、自分のことを本ばかり読んでる地味な子だと思ってたけど…
その人は文学少女っぽくていいって励ましてくれて…」
照「…」
咲「もし、本気でその人のこと好きになっちゃったら、お姉ちゃんにも相談するね」エヘヘ
照「咲…私からアドバイスできることは…」
咲「?」
照「本当の文学少女は…本を食べちゃうくらいにならないと駄目なんだよ…」
咲「何言ってるの!?お姉ちゃん!?」
奈良・松実館
玄「ちがいますから!私後輩に物語書かせたりしてませんから!」ガタッ
宥「ど、どうしたの?」
咲「じゃあ、またね、お姉ちゃん」
照「うん…またね…」
白糸台寮にて
トボトボ
照(妹の方が先に彼氏を作りそう…か。
咲だけに…アハ…アハハハ)
ガクッ
白糸台生徒「わあっ!宮永さんが膝から崩れ落ちたー!?誰か来てー」
照(うぅ…こうなったらお菓子やけ食いしてやる…)
洋菓子店
照(はぁー…前回、長野に彼氏がいる、なんて見栄はった罰かなぁ)パクパク
照(部のみんなにも、彼がいることにしてあるし…)モグモグ
照(おかげでみんなからいい人を紹介してもらえない…)ポリポリ
照(ただでさえ、雑誌に載ったりするせいで敷居が高いと思われてるのに…)ハムハム
照(私、このまま浮いた話の一つも無しかなぁ)モキュモキュ
?「いい食べっぷりですね」
照「ふぐっ」ケホッ
男「あぁ、ごめん!?
あんまりにも一心不乱にお菓子食べてたから…
それ…杏(あんず)のお菓子だよね?」
照「えぇ、杏は好きなので」営業スマイル!
男「わぁ、僕は地元が長野だから、杏はなじみ深いんだ、杏の里とかよばれて…」
照「えっ?私も長野なんです!」営業っ!
男「おお、同郷なんだ。って、インターハイチャンピオンの宮永照さん!?」
その後
照「っていうことがあってね、ね!仲良くなったの!
一緒にお菓子食べにいったりとか!」フンス
咲「う、うん。さすがお姉ちゃんだね。
男の人に声をかけられるのもお菓子関係なんだ…」
カン
ここで完結にしようと思います。
いろいろなキャラクターをリクエストしてくださってありがとうござたあました。
拾いきれなかったのもあって申し訳ありません。咲一Saki一で男女もの増えればいいなって思います。
お疲れ様でした。
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