P「どうした急に?何かあったのか?」
貴音「はい。実は故郷の母から文が来まして・・・父が倒れたと」
P「それは大変だな。わかった、俺から社長に言っておくよ。とにかく
早くお父さんのところに行ってあげなさい」
貴音「はい、よろしくお願いします。では」
亜美「お姫ちん大変だね」
真美「でもお姫ちんの家ってどこにあるんだろ?」
亜美「そりゃ→お月さまっしょ」
真美「え→亜美、それ子供っぽいよ」
春香「でも確かに貴音の家ってどこにあるんだろう・・・」
響「そういや自分も知らないなー」
P「まぁとにかく貴音のお父さんが無事だといいんだけどな」
小鳥「貴音ちゃんが帰ってもう2日ですか・・・やっぱり寂しいですね」
P「ええ、俺もしばらく貴音のレッスンに集中しようと思ってたから結構ヒマなんですよねー」
千早「!!あ、あのプロデューサー!も、もしお暇でしたら・・・あの・・・歌のレッスンに付き合ってもらいたいのですが///」
美希「あーっ千早さんずるいの!美希もハニーとデートするのー!」
真美「ね→兄ちゃん。ヒマなら真美とゲームしようよ」
P「こらこらヒマって言っても仕事はあるんだから・・・」
高木「オホン!キミ、取り込んでいるところ悪いが少しいいかね?」
P「はいなんでしょう?」
高木「実は君のお母様から連絡があってね、どうやらキミにまとまった日数で帰ってきて欲しいらしいんだ・・・それでどうかね?明日から3日程実家に帰ってみては?」
P「はぁ・・・でも何でまた急にお袋が?」
高木「ま、まぁ事情はお母様に聞きなさい。心配しなくても後のことは私や小鳥君でなんとかしよう」
小鳥「ピヨッ!?・・・うぅ・・・私もゆっくり休んでぶつ森やりたいのに・・・」
P「はぁ・・・じゃあお願いします」
P「さて、休みが取れて帰って来たはいいものの・・・」
P「相変わらずド田舎だなぁウチの実家は。高校入学から東京にいるから・・・6年振りくらいか?」
おばちゃん「あらPちゃんでねぇか?えれぇ男前になっただなぁ・・・」
P「ああおばちゃん。お久しぶりです。」
P(この訛りも久々に聞くなぁ」
おばちゃん「それにしても最近は懐かしい顔が帰ってくるべなぁ・・・Pちゃんに貴ちゃん・・・まぁえれぇ立派になって」
P「へー俺以外にも実家に帰ってきてる人いたんですね。奇遇だなー」
???「おばちゃーんこれどこにおけばいいかね?」
おばちゃん「ああ貴ちゃんええだよそれはウチのだけん後で運ぶからぁ」」
P(ん?どっかで聞いたことある声だなぁ・・・」
貴音「大丈夫よぉ、東京ではこんくらい毎日運んでたからなぁ。おばちゃんは無理すんな」
P「いやいやでも女の子にこの量はつらいですよ。俺、手伝いますよ」
貴音「そうですかぁ?えらいすんませんなぁ・・・あ、あなた様・・・?」
P「・・・え?・・・え?」
貴音「・・・なぜあなた様がこのような所に・・・?」
P「いや・・・俺は実家のお袋が帰って来いって言ったからで・・・そういう貴音は?確か実家に帰ったはずじゃ・・・」
貴音「・・・ここが私の故郷です・・・」
P「え?だ、だって貴音は京都出身じゃなかったっけ!?」
貴音「そ、それは誤解です。私はここで生まれ育ちました・・・」
P「じゃ、じゃあその喋り方は?・・・」
貴音「・・・・・・・・・・」
貴音「・・・きゃきゃら作りというものです・・・」
P「・・・・・・・・・」
貴音「・・・・・・・・」
P「と、とにかくこれ運ぼう」
貴音「は、はいそれがよいかと・・・」
P「・・・・・・」
貴音「・・・・・・・・あ、あのぉ」
P「だ、大丈夫。誰にも言わないから」
貴音「ありがとうございます」
P「じゃ、じゃあ俺ん家こっちだから・・・」
貴音「は、はい・・・では。お休みなさいませ」
P母「お帰り。えらい遅かったなぁ」
P「あ、うんただいま。ところでなんで急に帰って来いって?それも俺じゃなく社長を通してなんてさ?」
P母「ああ高木さんかい?あの人はええ人だったなぁ・・・あんたもあの人の下で精一杯働くんだぞ」
P「ああうん。それより俺を帰ってこさせた理由は?」
P母「実はな・・・」
小鳥「ええー!!プロデューサーさんお見合いするんですかー!!!!?!!!!????」
高木「ああ、実は彼のお母様の話だと先日ご近所の方に縁談があったそうでね、お母様も早く彼に身を固めて欲しいと思っていたそうなんだよ」
小鳥「でもでもプロデューサーさんお見合いのことなんて一言も言ってませんでしたよ?」
高木「まぁそれには理由があってだね。実は」
貴音「・・・おとっつぁん・・・今、なんていっただか?」
貴音父「・・・そろそろウチの畑にも跡継ぎさ欲しい。おめぇに縁談があるって言っただよ」
高木「彼の相手というのが四条君なんだよ」
P「そ、そんな困るよ母さん。俺だって東京で仕事があるんだから」
P母「今時東京に出て働くなんで古いだよぉ。おめぇにはウチとお相手の畑さ耕してもらわないかんのよぉ」
P「そんなこと勝手な・・・第一まだ相手の顔も知らないんだし・・・」
P母「確かここらに写真が・・・あれ?無くしちまっただか?・・・でもお相手の方なかなかナイスバデーだぞぉ」
P「・・・ナイスバデー・・・」
貴音「嫌よ!!私お見合いなんかするためにここに帰ってきたんでねぇ!!第一おとっぁんの体どこも悪ぐねぇでないか?!」
貴音父「倒れたとでも言わんとおめぇさ帰ってこないだろぉ?それにオレもいつ倒れるかわからんでなぁ」
貴音「そんなごと言ったってぇ・・・第一相手の人の顔も知らねぇのにぃ」
貴音父「相手の写真ならここにあるぞぉ・・・ほれ、なかなかの男前でねぇかぁ?」
貴音「いくら顔がよかっだってぇそんな簡単にお見合いなんか・・・・・」
貴音父「どうだ?相手も東京で働いでるって話だぁ」
貴音「・・・・・・・・・・・」
貴音「・・・・お見合い・・・いつ・・・だか?」
小鳥「しかし・・・貴音ちゃんはウチの売れっ子アイドルですよ?!それがお見合い結婚なんて・・・」
高木「いやいや小鳥君。確かに今の時代お見合いなんて古い物になってしまった・・・」
高木「しかし"偶然"お見合い相手がアイドルとそのプロデューサーだった!!ロマンチックだとは思わないかね?」
小鳥「はぁ」
高木「確かに四条君の結婚に驚くファンも多いだろう。しかし決して誰からも祝われることはないというのは無いと思うがね」
小鳥「そういうものですかねぇ・・・」
高木「そうとも・・・さてさてスピーチの原稿を考えねばならんな・・・」
小鳥(お見合い・・・かぁ・・・)
お見合い当日
P(確かにナイスバデーだけど・・・)
貴音「・・・・」
P(相手が自分の会社のアイドルってのはダメだろ・・・どう考えても)
貴音「・・・あの、ご趣味は?」
P「は、はい!・・・ええとネットサーフィ」
P母「料理ですぅ。ウチの子は昔っから料理が好きでぱすたやらすてーきをよぐ作るんですよぉ」
貴音「まぁ、私もぱすたは大好きですわ」
P「え?はははおいおい貴音が好きなのはラーメ」
貴音「私もPさんのような素敵な殿方の料理を頂いてみたいです」
P(なんでこの子ノリ気なの?)
P母「ところで、貴音さんのご趣味は?」
貴音「はい・・・編み物を少々」
P母「まぁ編み物?わたすも編み物するんですよぉ。今度一緒にまふらぁでも編みましょうねぇ」
貴音「まぁ奇遇ですわ。是非お願いいたします」
P(違う・・・貴音の趣味は天体観測と舞台鑑賞・・・なのに嘘をついた)
P(そしてウチのお袋の趣味に合わせてきた・・・つまり!!)
貴音(ふふふ・・・あなた様を落すにはまずお母様から。このような機会、逃すわけにはいきません!!)
P(そんなにウチのお袋と仲良くなりたいのか?)
P母「それじゃあわたすたちはこれで」
貴音母「後は若いお二人でねぇ」
P「・・・貴音。どういうことだこれは?」
貴音「はい、どうやら父に謀られたようです。今朝も玄米と味噌と塩を召し上がっていました」
P「それはよかったんだがなんで貴音もこのお見合いにノリノリなんだ?」
貴音「いけませんか?」
P「いけません!」
貴音「・・・あなた様はいけずです」
P「とにかくアイドルとプロデューサーのお見合いなんてもってのほかだ!事情を話してこの話は無かったものにしてもらおう。貴音も無理しなくていいんだぞ」
貴音「私は無理はしていません。・・・それにあなた様さえよければ私は・・・」
P「・・・え?」
貴音「あなた様・・・ずっとお慕い申しておりました・・・」
P「貴・・・音?」
貴音「あなた様・・・」
貴音父「ぐっ!!・・・」
貴音母「おとっつぁん!?おとっつぁんどうしたのぉ!!?」
P「・・・今の声・・・」
貴音「・・・おとっつぁん!!」ダッ
P「お、おい貴音!!」
貴音父「ぐぅ・・・ハァハァ・・・」
貴音母「おとっつぁん!!しっかりしておとっつぁん!!」
P父「今山田さんに電話してすぐ来るってよぉ!」
貴音「おとっつぁん!?おとっつぁん!!大丈夫か!?」
P「貴音のお父さん!?誰か!!車を貸してください!!貴音、少し遠いけど隣町の病院まで連れて行こう」
貴音「おとっつぁん!おとっつぁん!!!!」
P「安静にしてれば大丈夫だそうだ」
貴音「・・・・」
P「少し・・・落ち着いたか?」
貴音「・・・おとっつぁんは・・・厳しい人でしたぁ」
貴音「昔っから私にああしろこうしろってぇ何をやるにもおとっつぁんの言うとおりか許可もらわねぇとできませんでしたぁ」
P「・・・」
貴音「でもぉ、初めて東京さ出てアイドルなりてぇって言った時、おとっつぁんは何も言いませんでしたぁ・・・ただ朝になったら枕元にお金だけ置いてくれたんです」
貴音「でもぉ私が出て行ったせいで畑の世話するのおとっつぁんだけになったから・・・だから・・・」
P「・・・」
貴音「・・・私、アイドル辞めますぅ・・・そんで、おとっつぁんの残した畑さ守っでいきます・・・」
P「・・・」
P「・・・・なぁ?」
P「俺も・・・手伝っていいかな?」
貴音「・・・そんな・・・良いのですか?」
P「さっき告白された時、嬉しかったんだ。貴音も俺のこと好きだと思っててくれて」
貴音「・・・しかし他の者達は・・・」
P「しっかし大変だなぁ農家とプロデューサー両方こなすのは・・・」
P「でもやってみせるさ!俺、完璧だからな!!」
貴音「・・・ふふっそれは響のマネですか?」
P「・・・あれ?似てないか?」
貴音「・・・はい・・・でも嬉しいです」
P『というわけでこっちが落ち着いたら戻るから、それまで各自送っておいたレッスンちゃんとこなすんだぞー』
亜美「イイハナシダナ→」
真美「でも信じて送り出した兄ちゃんがまさか幸せ結婚発表ビデオレターを送ってくるなんてね」
美希「貴音にハニーとられちゃったの!!・・・でもハニーも貴音も幸せそうだし・・・いっか」
真「確かに二人とも幸せそう・・・いいなぁ僕もいつか王子様とあんなふうに幸せに暮らしたいなぁ」
春香「あれ?そういえば小鳥さんは?」
小鳥「もしもしお母さん?うん私。突然だけど今からそっちに帰るわ」
小鳥「仕事?大丈夫ちょっと半年くらいお休みもらってきたから・・・大丈夫。ウチのプロデューサーさんががんばってくれるから」
小鳥「それより、例のお話。前向きに検討するって伝えて。うんもちろんOKするつもり」
小鳥「でももしかしたらのために他のお話も保留にしといて・・・うんじゃあ」
小鳥(ふぅ・・・まさか現代でもお見合い結婚が通用するとは・・・盲点だったわ)
小鳥(思えばお見合いということは相手も独身、しかも写真を見る限りなかなかいい感じ・・・)
小鳥(ウェディング・ベル。もうすぐ私、そこに立ってみせるわ!!)
おわり
たくさん支援してくれてありがとう。長々と書くことできないんでこの辺りで・・・なんか田舎口調が全然だめだったなぁ
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