食蜂「横浜ベイスターズぅ?」 (201)

どう見ても横浜ファンにしか見えない食蜂操祈さんの日常系SSです。

基本的に現実の時間通りに動いていきます。
SS版ベイスたんみたいなもんです。(あれよりは毒が結構入りますが)
キャラ崩壊や口調などミスがありましたら申し訳ないです。
実際の試合展開や野球ニュースに沿った内容になります。(実況じゃありません)
人によっては好かないネタもごく稀に入るとおもいますが、ご容赦下さい。

一応前スレらしきものもありますが、とりあえず一度取っ払って食蜂さんが野球と出会うところから始めたいと思います。
そのため、完全な続編という形ではありません。むしろ新作みたいなもんです。

では、よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367071820

常盤台中学 学生寮

テレビ『——座のアナタの運勢は……』

テレビ『いつもギクシャクしちゃう友達と思い切って会話をしてみるとよいでしょう——』

テレビ『きっと新たな出会いがあなたを待ち受けて……』

食蜂「んん〜?……ギクシャクしちゃう友達ねぇ…」ピッ

テレビ『』プツン

食蜂(私は別にぃ…喧嘩したいわけじゃないんだケドぉ…)

食蜂(うーん、じゃあ放課後あたりに探してみようかしらねぇ)

コンコン

食蜂「はぁい」

縦ロール「女王、身支度はお済みでしょうか?そろそろ登校の時間ですので…」

食蜂「わかってるわよぉ。じゃあ、いきましょぉ?」

常盤台中学 図書館

食蜂「みぃ〜さぁかさんっ♪」ユサユサ

御坂「…え?あっ…な、なによ……」

食蜂「なんかぁ、熱心に本なんか読んでるみたいだしぃ…邪魔しにきたの☆」

御坂「あ、アンタねぇ!…っとと」

御坂「…私はアンタなんかに構ってらんないわよ」ヒソヒソ

食蜂「えぇ〜?いいじゃなぁ〜い」

御坂(って、知らないウチに隣に座わらないでよ…)

食蜂「私だって暇じゃないけどぉ…でも御坂さんの読んでる本が気になってぇ」

食蜂「ね?教えてちょうだよぉ。なんの本?黄色いケド…」

御坂「いやよ。どうせアンタのことだから私の弱みを握ろうーとか考えてんでしょ」

御坂(それに…見られたらちょっと恥ずかしいじゃないのよ)

食蜂「そっかぁ、ざぁんねん☆」

食蜂「御坂さんの考えてることは私じゃ解らないケド…嫌がってるみたいだしねぇ」

食蜂「操祈ちゃん我慢するぅ」

御坂「へっ?」

食蜂「意外そうな顔してるわねぇ…私のことどんな風に思ってるのよぉ…」

御坂「それはアンタがいつもいつも私にちょっかい出してくるから!」ダン

食蜂「うふふ…図書館内は静かに喋りましょ?……へぇ、プロ野球名鑑ねぇ…」

食蜂「御坂さんったら隠してた本丸見えになっちゃってるわよぉ」クスクス

御坂「えっ…あぁっ…」カァァ

食蜂「どうして隠したりしてたの?いいじゃないのよぉ、野球ぅ」

御坂「そ、それは…その…」

食蜂「私が御坂さんは野球ファンだってふれ回ると思ったのぉ?」

御坂「……言わないでよ」

食蜂「どうしよっかなぁ〜。あーぁ、なんだか私ぃ…喉乾いちゃったなぁ…?」チラッ

御坂「ぐぬぬ…しょ、しょうがないわね…」チャリンチャリン

食蜂「?」

御坂「これで足りるでしょ?さっさとあっち行ってよね」シッシッ

食蜂「んもう!もう少しお話したいからぁ、一緒に中庭行きましょうよぉ」

御坂「な、なんでアンタなんかと一緒に…」

食蜂「ふぅ〜ん?……みなさぁー「わーったわよっ!!」

食蜂(相変わらずチョロいわねぇ…御坂さぁん)クスッ

常盤台中学 中庭

御坂(あー、早く帰りたい)イライラ

食蜂「それでぇ?御坂さんは野球が好きなだけなのにどうして恥ずかしがったりしてたのぉ?」

御坂「! だって…その……」モジモジ

食蜂「野球が好きな女の子はぁ…野蛮っぽくてぇ…可愛くないからぁ…恥ずかしいのぉ!」キャッ

食蜂「…って感じかしらぁ?くだらな〜い。そんなの人の勝手じゃないのよぉ」

御坂「く、くだらないって…そんな言い方ないじゃない」

食蜂「くだらないわよぉ。御坂さぁん。私はね、学園都市で一番って言われてる精神系能力者なのよぉ?」

食蜂「例えば…くすっ。あの子の趣味ってなんだと思う?」ピッ

生徒 …

御坂「いや私あの子のこと知らない…ってアンタねぇ、また勝手に人の頭の中覗いて…!」ビリ

食蜂「待ってよぉ!あの子の名誉も考えて言わないからぁ!」アセアセ

御坂「そーいう問題じゃないでしょーが!」

食蜂「怒らないでぇ…。とにかく、私が『心理掌握』したら見たくないものも見えちゃう時があるわけぇ」

御坂(勝手に覗き見るアンタが一番悪いわよ)

食蜂「でもぉ……それに比べたらねぇ…御坂さんの趣味はよっぽど健全だと思うなぁ?」ピッ

生徒 アレ?ワタクシ イッタイ…?

御坂「え?そ、そう…なのかな?」

食蜂「うんうん。活発な御坂さんに合ってるわねぇ」

御坂(ううん…?なんなのよ今日のコイツは…)

食蜂「それでぇ?好きな選手とかぁ…チームとかはどれなのぉ?」パラパラ

御坂「わ、笑わない?」

食蜂「どうかしら?でも笑おうにも笑えないんじゃないかなぁ?」

食蜂「私、野球のこと詳しく知らないしぃ…。ルールもあやふやな程度くらいにしかわかんなぁい」

御坂「そう…そうよね!阪神よ、阪神タイガース!」

食蜂「阪神阪神…っと」ペラペラ

御坂「阪神のね、新井兄弟が大好きなのよねー」

食蜂「新井新井…」ペラペラ

御坂「兄のほうは今まではずっとアニキに「お兄ちゃんお兄ちゃん」ってくっついて回ってて…」ペチャクチャ

御坂「弟は元々中日にいたんだけど阪神にやって来てからは頼もしくなってさぁ…」ペチャクチャ

食蜂(そんないきなり言われても混乱するわよぉ…)ハァ

食蜂(そもそも兄のアニキって誰なのよぉ。新井さん家は3人ご兄弟なのぉ?)

明日100万円チケットの日だなそういや

御坂「はっ!?私ったら…わ、悪かったわね一気に喋っちゃって」

食蜂「いいのよぉ。今まで話せる相手が居なかったんでしょぉ?」

御坂「そうなのよ!あ、そうそう!黒子の奴ったら、私が野球好きだーって言ったらなんて言ったと思う?」


白井『お姉さま!そのような野蛮なスポーツを嗜むなんて、常盤台の生徒として恥ずかしくありませんの!?』


御坂「どう思う!?もうホント頭きてさぁ!!」ビリビリ

食蜂「み、御坂さぁん。怒るのはわかるけど放電は危ないから、ね?」アセアセ

食蜂(ふぅん…でも御坂さん、本当に野球が好きなのねぇ…)

食蜂(なんだかぁ、そんなに御坂さんが夢中になってる野球に興味でてきたかもぉ)ムムム

食蜂(あれ?そういえば…)


テレビ『——座のアナタの運勢は……』

テレビ『いつもギクシャクしちゃう友達と思い切って会話をしてみるとよいでしょう——』

テレビ『きっと新たな出会いがあなたを待ち受けて……』


食蜂(実行してみるもんなのねぇ…。そっかぁ、野球が素敵な出会いなのかしらねぇ…?)ウーン

なんJ語は禁止してくれよ

御坂「…珍しく難しい顔してどうしたのよ?」

食蜂「ん〜、なんだか私も野球に興味湧いてきたなぁ…って思ってたの」

御坂「え?う、うそ?本当に?」

食蜂「この流れで嘘言ったら御坂さんご自慢の『超電磁砲』にやられちゃうわよぉ」バーン☆

食蜂「本当よぉ?」

御坂「でも…アンタみたいな運動音痴が…?」

食蜂「それ関係ないでしょぉっ!!それに見るだけなら運動神経なんか関係ないわよぉっっ!!」

御坂「あはは…ごめんごめん。スポーツとかって好きじゃないのかなって思ったのよ」

食蜂「動くのは嫌いよぉ…。でもねぇ、御坂さんを熱くさせてるみたいなんだもん、興味沸いちゃうわよねぇ」

食蜂(そっかぁ…場合によっては御坂さんをからかう口実になるわぁ)クスクス

御坂「そ、そう?」

御坂(うーん、どうしよっかな。食蜂ってのが引っかかるけど…でも一緒に野球話せる友達欲しいし…)ウズウズ

御坂(今日のコイツはなんか機嫌いいみたいだし…。もしかして本来はこんな感じなのかしら…?)

食蜂「御坂さぁん?」

御坂(私とコイツって、会うたび言い合いになっちゃうけど…)

御坂(野球を通じて仲良くなれば、面倒くさい口喧嘩もなくなるのかな…?)

食蜂「みぃーさかさんってばぁ」

御坂「うっさい!ちょっと考え中なのよ!」

食蜂「そんな怒んないでよぉ。……今ねぇ、私も御坂さんと同じ事考えてるゾ☆」

御坂「へっ?そ、そうなの…?…あれ?なんでわかるのよ…?おかしいわね…」ブツブツ

食蜂(本当はわからないんだけどねぇ〜)クスッ

食蜂「そぉよぉ。私、御坂さんに野球を教えてもらいたいなぁー、なーんてね」

御坂「…! わ、わかったわよ!私でよかったら教えてあげる!」

セブンスミスト

食蜂「いきなりどぉしたのよぉ…外に買い物だなんてぇ」

御坂「アンタは『学舎の園』外のお店で買い物なんてめったにしないでしょ?」

食蜂「そぉねぇ。あそこだけで間に合っちゃうしぃ」

御坂「フッ…あそこだけじゃ揃わないモノだってあんのよ…」

食蜂「あっ、なぁにその勝ち誇った顔ぉ!」

御坂「だってねぇ…あそこにはこんなお店ないでしょう!」バーン

食蜂「おもちゃ屋ぁ?ぷぷっ…み、御坂さぁん。こんな店に何の…」

御坂「バカにしてんじゃないわよ。ここならゲームだったらなんでもおいてあるわ…」

食蜂「…ゲームぅ?」ポカン

御坂「そう…。ねぇ食蜂。野球を覚える一番の近道って…なんだと思う?」

食蜂「うーん…実際にやってみるとかぁ…ずっと野球の試合を見るとかぁ…?」

御坂「実際にやるには人数が欲しいわ。最低18人ね。そんな人数かき集められる?」

食蜂(私の洗脳力でぇ…そのくらいならかき集められるケドぉ…)

御坂「それに野球を見続けるのも贔屓の球団がないなら面白くないわよ」

食蜂「…一理あるわねぇ」

御坂「そこで!これとこれ!」サッサッ

食蜂「『プロ野球スピリッツ』…?『実況!パワフルプロ野球』…?」

御坂「そうよ!私はね、昔無性にスポーツゲームをやりたい!って衝動に駆られた時があってね…」

御坂「その時になんとなく『パワプロ』を買ってみたのよ。野球の知識なんか全然なかったんだけどね」

御坂「でもそれが面白くってね〜」

食蜂「どっちも野球ゲームなのねぇ…じゃあ『パワプロ』ってほうを買ってみようかしらぁ?」

食蜂「こっちのほうが簡単っぽくみえるしねぇ」

御坂「奥は深いけどね。それよりそのゲーム、二人で対戦できるのよ!これが燃えるのよね!!」

食蜂「…くすっ、でも御坂さんやったことないんでしょぉ?対戦」クスクス

御坂「……悪い?」

食蜂「悪くなんかないわよぉ。いいわぁ、私このゲーム買うわねぇ」

食蜂「ある程度上手くなったらぁ…御坂さんのことギャフンって言わせてあげるぅ」フフ

御坂「やった!あ、じゃなくって…ごほん。望むところじゃないのよ!!」

御坂「あ、でもそれだけじゃ動かないわよ。ゲーム機も買わなきゃ」

食蜂「操祈ちゃんはどのゲーム機を買えばいいのよぉ…」

御坂「私と対戦するんだったら『PS vita』っていうのを買えばいいんじゃないかしら?」

御坂「ほら、コレ。私のvitaよ。持ち運びもできるし、暇な時も遊べるわよ」

食蜂「赤色なのねぇ。縦縞じゃないんだぁ」クスクス

御坂「そんな色出てないわよ。黒、白、赤、青の4種類の色が今は出てんの」

食蜂「うーん、じゃあ私はぁ…青にしよっかなぁー?」

食蜂「ところで御坂さん、このカエルさんのストラップはなに?」

御坂「な、なんでもいいでしょ!」

※買ったのは御坂と同じ2012年開幕版です。

常盤台中学 学生寮 御坂の部屋

御坂「はい、アンタのvita。初期設定終わったわよ」

食蜂「ありがとねぇ、御坂さん」

御坂「いいわよ。それなら簡単操作で野球も楽しめるから、ひとまず対戦してみる?」

食蜂「えぇ?いきなり対戦するのぉ?うーん、いいけどぉ…」

食蜂「あ、でも相部屋でしょぉ?同居人のテレポーターさんはぁ…大丈夫なのかなぁ?」

御坂「あぁ黒子?今日は『風紀委員』の仕事で遅くなるって言ってたわね」

食蜂「大変なのねぇ…」

御坂「それで…こうすれば対戦できるから…多分だけど」

食蜂「こう?あ、繋がったぁ」

御坂「じゃあ早速やるわよ。私はここね!」ピッピッ


1P 阪神タイガース


食蜂「ん〜…これってどんな順番なのぉ?14個チームがあるけどぉ…」

御坂「左から順に去年の順位通りになってるのよ。一番右のはオールスターチームよ」

御坂「上下はリーグの違いね」

食蜂「じゃあ御坂さんと同じ列のチームにすればいいのねぇ?」ピッピッ

御坂「そういうわけじゃないけど…まぁいいわ。知らないんだからパッと見で選んじゃいなさいよ」

食蜂(…御坂さんのチームは阪神…2011年に4位だったってことかしらぁ?)

食蜂(じゃあ御坂さんのチームより弱いチームがいいわねぇ…負けたら悔しがるだろうしぃ)クスクス

食蜂(私と同じ順位のチームとかぁ?うーん…でもどうせなら最下位球団で捲りたいわよねぇ…)

食蜂「決めたわぁ。このチームにするぅ」ピッピッ


2P 横浜DeNAベイスターズ


御坂「よ、横浜?」

食蜂「ベイスターズぅ?なんだかかわいい名前ねぇ」クスッ

御坂「い、いいけど…」

御坂「じゃあそっち有利な後攻にしてあげるわ。球場は…ハマスタでいいわね。ナイトゲームっと」ピッピッ

食蜂「野球って先攻後攻で有利さが変わるのぉ?」

御坂「そうね…アンタもちょっとくらい野球のルール知ってるみたいだから教えるけど…」

アーダコウダ アーダコウダ

食蜂「???」

御坂「ああっ!ごめんっ!あんまり詳しく言ってもわかんないわよね!」アセアセ

食蜂「御坂さん野球のことになると見境なさすぎぃ〜…」

御坂「オーダー変更ね。アンタはどんな選手がいるかすら知らないだろうし、そのままでもいいんじゃない?」

食蜂「そうねぇ…。4番の人しかしらなぁい」

御坂「ラミちゃんね。怖いバッターよ」

食蜂「そっかぁ、御坂さん。こうやって選手の名前覚えていけば自然と野球も楽しめるって思ったのぉ?」

御坂「私自身がそうだしね。さ、開始するわよ!」

ワーワー

vita『阪神対横浜、ナイトゲームの模様をお送りいたします』

vita『ベイスターズ、ピッチャーは高崎。タイガース打線をどう抑えてくるのか?』

御坂「三浦じゃないのね。一番調子よかったピッチャー」

食蜂「言われるままそのままのオーダーにしたのよぉ」

御坂「操作の仕方はとりあえずここで球種を選んで…そう、×で投球ね」

御坂「最初は難しいと思うから、私も手加減するわよ」

食蜂「いいのぉ?私のゲーム力を侮ってぇ「手抜いてたから負けちゃったぁ!」なぁんて言わないようにねぇ」

御坂「ゲーム力もなにも、あんたズブの素人じゃないのよ」

ワーワー

食蜂「………」シュッ

御坂「……しっ!」キィン

パーパーパーパラパッパラー ドンドン!

食蜂「………」シュッ

御坂「……っ」ブゥン!

食蜂「………」シュッ

御坂「……っっ!」ブゥン!

食蜂「………」シュッ

御坂「………」コンッ

食蜂「!……っっ!」コロコロ…

御坂「……ふっ」セーフ

食蜂「〜〜〜っ!!」カァッ

vita『ゲームセット!5-0!』

食蜂「ああん!まけたぁっっ!!」

御坂「いきなり勝てると思わないでよね〜。私だってそれなりにやってんのよ!」フフン

食蜂「卑怯よぉ!ちまちま転がしてきてぇ!!」

御坂「正攻法よ!大体アンタが全力ストレート後にチェンジアップとか投げたりするから悪いんじゃない!」

食蜂「それこそ正攻法じゃないのよぉ…」ガクッ

御坂「でもアンタ、それなりに強いじゃない。守備だって落下点表示とはいえそれなりにできてたし」

御坂「まぁ?私みたいにファインプレーしようとして?球際の弱さを露呈しちゃったりしてたけどさ〜」フフン

食蜂「くぅぅっ!!も、もう一回よぉ!御坂さぁん!!今度は負けないからぁっ!!!」

御坂「受けて立つわよ。もっとも私から1点も取れなさそうだけどね〜」

食蜂「横浜さぁん!やっておしまいぃ!」ピッピッ

常盤台中学 学生寮

食蜂「はぁぁ…」トボトボ

食蜂(結局あの後何戦かやったけどぉ…勝てなかったぁ…)

食蜂(でもぉ…なんかすっごくムキになっちゃってたわぁ…)

縦ロール「女王?今お帰りですか?」

メガネ「ため息をついて、どうなされました?」

食蜂「んん〜…。今日ねぇ、御坂さんと遊んだのぉ」

縦ロール「御坂さんと?」

縦ロール(珍しいこともあるのですね…)

食蜂「私もそう思うわぁ。でね?ゲームをやってたの、これなんだけどぉ」

メガネ「これは…?」

縦ロール「存じ上げませんわ…?」

食蜂「あなた達も私と一緒でゲームなんかやったことないもんねぇ…」

食蜂「それでぇ…御坂さんにコテンパンにやられちゃったんだぁ」

縦ロール「それは…経験の差というものでは?」

メガネ「御坂さんはこういったものも得意でしょうし…」

食蜂「うん…そうなんだけどぉ…悔しくってね」

食蜂「あんなに悔しかったのってぇ…すっごく久しぶりぃ…」

メガネ「女王…」

食蜂(そうよねぇ…。私は『心理掌握』なのよぉ)

食蜂(自分自身の心だって、いつも心穏やかにいれるようにセーブできるのに…)

食蜂(今日は…なんであんなになっちゃったのかしらぁ…?)

縦ロール「女王。悔しい思いをされたということは、御坂さんとのゲームが面白かったのでは?」

食蜂「へ?」キョトン

縦ロール「面白くないと感じて遊んでいらしたのでしたら、悔しがったりしないかと…」

メガネ「確かにそうですわね。面白いし、本気になっているから悔しがれるんですもの」

食蜂「…ふぅん」

食蜂(二人は嘘を言ってるわけじゃないみたいねぇ…)

食蜂(…じゃあ私は…御坂さんとのゲームが楽しかったのかしら…)

食蜂(でも、キッカケは朝の占いで…御坂さんが野球好きだって知って…)

食蜂(御坂さんをからかう目的で話に合わせただけなんだけど…ううん…)

食蜂(楽しかった…のかなぁ?)

食蜂「そうねぇ…そうかもしれないわねぇ…」

それから数日後

常盤台中学 学生寮 食蜂の部屋

食蜂「へぇ…野球ってたくさんルールがあるのねぇ」カタカタ

食蜂「プロ野球自体にも制度がいっぱいあって…」カタカタ

食蜂「野球工学?セイバーメトリクス?ううん…?打率…とかじゃないのぉ?」ムムム

食蜂「とっても奥深いのねぇ…正直舐めてたわぁ…」

コンコン

縦ロール「女王、夜遅くまで熱心に調べ物をしているみたいですが…?」

食蜂「べっつにぃー。なんでもないわよぉ」カタカタ

縦ロール「そうですか。では体調は崩さぬよう気をつけてくださいませ」

食蜂「はぁい」カタカタ


食蜂「ふぅー。なんとなく御坂さんの気持ちがわかるわぁ」カタカタ

食蜂「確かにちょっとだけ恥ずかしいわねぇ…まぁバレても記憶を弄っちゃえばどうにでもなるケドぉ」

食蜂「ん…?なにかしらぁ、これ…」カタ…

食蜂「わーるどべーすぼーるくらしっく?」

食蜂「へぇ、野球の世界大会ねぇ。あ、そういえばテレビでもよく話題に出てたかなぁ」

食蜂「『パワプロ』やネットで野球力鍛えたしぃ、見てみるのもいいかもねぇ…」

食蜂「日程日程、っとぉ♪」カタカタ

翌日

常盤台中学 中庭

御坂「あれ?食蜂じゃないのよ」

食蜂「ん〜?あらぁ、御坂さん。御坂さんから話しかけてくるなんて珍しいわねぇ」

御坂「そうかもね。でも、アンタだって珍しいわね?いつも大名行列みたいなことしてんのに」

食蜂「私だってぇ、一人で居たいこともあるわよ」

御坂「そんなこといったってあの人達なら勝手にくっついて来そうだけど…」

食蜂「ふふっ。そんなのコレ使っちゃえば関係ないわよぉ」スッ

御坂「はぁぁ…。ほんっと便利な能力なことで。黒子にもかけてくれない?ソレ」

食蜂「御坂さんを襲うように操作してあげるわぁ」クスクス

御坂「やっぱ怖いからやめて、アンタ本当にやりそうだから」

食蜂「うふふ」

食蜂「でもぉ、一人で居たかったっていうのは半分本当で半分ウソ」

食蜂「御坂さんとお話したかったのよぉ」

御坂(この間からコイツ本当にどっかおかしいわね…どうしたのかしら…)

御坂(でも私と話したいってことは…)

御坂「…野球の話?」

食蜂「せぇかい!私もあれから色々調べたの、ルールとか制度とかねぇ」

食蜂「それで、WBCっていう大会が今年開かれるんでしょぉ?」

御坂「そうね、3月のはじめくらいに開催されるわね。ちなみに日本は2連覇中よ」

食蜂「! じゃあ今回も優勝候補ってところかしら?」

御坂「うーん…どうなるか解らないけど……」

御坂(私の予想は2次リーグ敗退だと思ってるのよね…)

御坂(戦力は確かにトッププロなんだけど…勝てそうにないっていうか…)

御坂(大体!巨人ばっかりに頼りすぎなのよ、あのチーム!)

食蜂「御坂さぁん?」チョンチョン

御坂「あっあぁ、ごめんごめん」

食蜂「WBCが始まるからぁ、操祈ちゃんすっごく楽しみにしてるんだけどぉ」

食蜂「でも結構先なのよねぇ…。野球が見たくてウズウズしちゃぁう」ウズウズ

御坂「だったらオープン戦を見ればいいじゃないのよ」

食蜂「オープン戦?」

御坂「プロ野球のね。丁度今やってるわよ。でもデイゲームばかりだからなぁ」

食蜂「じゃあ結局見れないってことじゃなぁい」ガクッ

御坂「でも、あの動画サイトだったら後からみれるかも…」

御坂「ねぇ食蜂。アンタって『ニコ生』って知ってんの?」

食蜂「存在くらいなら知ってるわねぇ…」

御坂「その『ニコ生』で、オープン戦やってるのよね」

食蜂「へぇ〜。全部の球団が見れるのかしらぁ?」

御坂「うーん、今のところはソフトバンクと楽天、横浜の主催試合だけよ」

食蜂「主催試合?」

御坂「ホームでやってるってこと。ほら、この間の『パワプロ』で後攻だったチームあるじゃない?」

御坂「後攻チームは主催側ってことなのよ」

食蜂「あ、じゃあ…横浜さんが後攻の試合ならみれるってことぉ?」

御坂「そうよ。ってアンタ横浜横浜って、この間もそうだったわよね。応援する気なの?」

食蜂「なんかぁ…最初適当に選んだだけなんだけどぉ…シンパシーを感じるっていうか」

食蜂「なんだかちょっぴり親近感湧くのよねぇ…」

御坂(…まぁコイツ、目の中に星マークあるしね…)

食蜂「むぅ、今失礼なこと考えてるでしょぉ」

御坂「そ、そんなことないって。アハハ」

食蜂「別にいいわぁ。それで?『ニコ生』を見ればオープン戦見れるのぉ?」

御坂「録画機能みたいなのがあるんだけどね、それ使えば後からでも見れるわよ」

御坂「あとその3チームはシーズン中も主催試合72試合全部生放送するみたいだから…」

御坂「丁度良かったんじゃない?『プロ野球セット』に入らなくても済むしね」

食蜂「『プロ野球セット』?」

御坂「CS放送ね。月々3000円程度を払って見るのよ」

食蜂「それだったらぁ…全試合見れるのぉ?」

御坂「144試合全部みれるわ。どこの対戦カードもね」

食蜂「じゃあそっちのほうがいいじゃないのよぉ」

御坂「そうだけど、色々手続きが面倒くさいのよねー」

食蜂「ふぅん…。ちなみに御坂さんはどうしてるの?」

御坂「私?私はハッキングしちゃえばテレビくらい…」ビリッ

食蜂「アナタねぇ…。ほんとぉ便利な能力ねぇ……」

常盤台中学 学生寮 食蜂の部屋

食蜂「とりあえず御坂さんに言われたとおり『ニコ生』を見れる環境にしたわぁ」カタカタ

食蜂「色々調べたけどぉ…プレミアム会員だと弾かれにくくって…」カタカタ

食蜂「タイムシフト予約っていう機能を使えばいいのねぇ…」カタカタ

食蜂「物足りなくなったらぁ…『プロ野球セット』に加入しようかなぁ」カタカタ

食蜂「あっ、別にこれステマでもなんでもないからぁ」クスクス

食蜂「…?あれぇ…?」

食蜂「ちょっとぉ!WBC始まるまで横浜さんの主催試合ないじゃないのよぉっっ!!」

それからというもの…


食蜂「………」ハァ

御坂「………」

食蜂「………」ムムム

御坂「………」

食蜂「…ねぇ」

御坂「…何よ?」

食蜂「WBCで日本優勝するって言ったじゃないのよぉっ!」ガタンッ

御坂「言ってないわよ!ただ2連覇中だって言っただけじゃない!」ガタッ

食蜂「む、むぅぅ!それだったら優勝すると思うじゃない!」

御坂「知らないわよ!相手も本気でやってくるんだし、準決勝からは一発勝負なんだから!」

食蜂「でもなんなのよぉ!あの走塁ミスはぁ!センバツでもお目にかかれないわよぉっ!!」

御坂「…まぁアンタの気持ちも解るけどね…」

食蜂「そもそも4番の阿部さんは何してるのよぉっ!チャンスでことごとく凡退してぇっ!」

食蜂「東京ドームで活躍してたんだからアメリカ行っても活躍できるって思うじゃないぃ!」

御坂「東京ドームだから打てたんでしょ…」

御坂「そもそもね、4番でキャプテンでキャッチャーなんて重責全部背負わせるのが間違ってんのよ」

御坂「キャプテンでキャッチャーなのはいいとしても、4番まで任せるのはねぇ…」

御坂「でもすべてを任せておいて、最終的に信用し切らなかった山本監督もどうかしてるわ」

食蜂「…どういうことぉ?」

御坂「普通あの場面、4番バッターが打席で盗塁なんかあり得ないわよ」

御坂「まして相手キャッチャーはメジャーナンバーワンキャッチャーのモリーナよ?」

御坂「まぁ…ゲッツーを嫌ったんでしょうけどね。でもやっぱり愚策よ愚策」

食蜂「確かにぃ…チームが勢い乗ってるところに水を差すような感じだったわねぇ…」

食蜂「むむぅ…。でも他に4番任せられる選手いたのぉ…?」

御坂「西武の中村が怪我しちゃってたってのが大きいわね…」

御坂「でも4番だけじゃないわ、プロ野球界に中軸を任せられそうな選手が居なかったっていうほうが正しいかもね」

御坂「日本人バッターがどれも中距離バッター化してるっていうかさ…」

アーダコウダ アーデモナイコーデモナイ

食蜂操祈は…


ワーワー

パソコン『ブランコの打球はァ!?入ったァァ!ホームラァァン!!』

食蜂「きゃぁ!ブランコさぁん!!」

食蜂「凄い…凄いわぁ…オープン戦って調整するための練習試合みたいなもんだって御坂さん言ってたのに」

食蜂「こんなに打てるなんてぇ…凄すぎるわぁ…」ゴクリ

食蜂「オープン戦の順位自体は真ん中辺りだけどぉ…」カタカタ

食蜂「今年の横浜は凄いってネットでも書かれてるわぁ…うふふ」

食蜂「優勝できるかは知らないけどぉ…最下位脱出はできそうねぇ…」ニコニコ

完全に…


食蜂「ちょっとぉ!なんで開幕戦がナゴヤドームなのよぉっ!!」ガタンッ

食蜂「聞いてない…聞いてないわぁ!!こうなったらぁ!!」

食蜂「『レベル5』のフットワーク力と資金力を舐めないでほしいわぁっ!!」ピッピッ

prrrr

食蜂「あ、あのぉ…『ス○パー』加入したいんですけどぉ…『プロ野球セット』…」

食蜂「出来る限りはやくぅ…加入したいんですよぉ…はい…え?」

食蜂「あ、ちょっと待って下さい…はい、え?工事なしで?」

食蜂「あ…寮でぇ…。本当ですかぁ!はい、はいぃ!」ニコニコ


野球好きの少女となっていた。


テレビ『10-5!阪神、圧倒的な強さを見せつけて勝利しました!!』

食蜂「なんなのよぉっ!高崎さんは悪くないわよぉ!全部、ぜぇーんぶ審判が悪いわぁっ!!」ジタバタ



つづく

乙ー
他のキャラクターの好きな球団は前のやつの継承ってことでいいのかな?

というわけで一旦ここで終了です。
ここから食蜂操祈さんの野球系日常SSが開始されます。
どういう風にしてやっていこうか考え中…。
一応3連戦毎に食蜂さんと他ファンの学生が色々するって展開にしていこうと思ってます。
(余裕があれば野球小話in食蜂みたいなこともしたいですが)


パワプロは野球布教に持って来いのツールだと思ってます。

>>10
食蜂さんらレベル5連中なら余裕で応募できますが、
学園都市の学生は外に出るのが容易じゃないみたいなんで…。
でもいつかみかん氷を頬張る食蜂さん書きたいですね…。

>>12
>>1に書いてある通りなので、場合によっては使うかもしれません。
なるべくSS内では使わない方向で考えてますが…。
切っても切れない関係だと思いますんで…。

>>36
白井さんはアンチ野球ファンです。
でもその内洗脳されてどっかしらのファンにするかと。

あとは基本的に前と変わらないと思います。変わるキャラもいるかもですが。

上条 ヤクルト
一方通行 読売
御坂 阪神
削板 広島
麦野 中日

このあたりはそのまま継承するつもりです。

そうですね、なんJネタの書き込みが苦手な方はNGにしていただければ
こちらから強要するのも変ですし、そもそもそんな気はないですし…
ご容赦下さい。

おつ。とりあえず今日の試合のみさきちダイジェストあくしろよ

1試合1試合のダイジェスト版か、さっき>>37で書いた方法かどっちのほうが需要あるかな?
正直前スレでも言いましたが、1試合1試合だとキツすぎるというか…。
まぁ基本3連戦で、昨日とか今日みたいな試合があった時だけ特別版でやるのもいいかなと思ってますが。


どういうのが皆さんの求めてる形ですかね?

とりあえずこっちも今日は中畑監督並にウキウキしてるんで>>46の要望に応えて今から作ってきます!
その間にどっちの方法にするか自分でも考えておきます。

やっと書き終わりました・・・おまたせして申し訳ない。


あ、采配批判とか選手批判とかはあんまりやりたくないですが、
WBCのことはちょっと山本監督に呆れてしまったので…。申し訳ない。

【2013年4月27日】
【横浜阪神戦第5回戦 横浜】

常盤台中学 学生寮 食蜂の部屋

コンコン

御坂「食蜂、いるー?」ニヤニヤ

食蜂(ぐぅっ…この声は御坂さん…)

食蜂「は、はぁい」

御坂「なんかさぁ、急にアンタと野球見たくなっちゃったのよねー」ニヤニヤ

食蜂「そ、そうなのねぇ…」ギギギ

御坂「ほら、今日ウチとアンタのトコの試合じゃない、一緒に応援したら楽しめるんじゃない?」ニヤニヤ

食蜂(くぅぅっ…昨日快勝したからってぇ…調子のってるわねぇっ!)ギリッ

食蜂「い、いいわよぉ…。折角御坂さんが部屋まで来てくれたんだものぉ…」

食蜂「なにかつまめるモノでもだそうかしらぁ?」

御坂「いいわよ。お構いなく。ちゃんと自分で持ってきたし、アンタの分もホラ」

食蜂「ありがとぉ〜。準備いいのねぇ」

御坂「まぁ気分いいし?あー、はやく始まんないかなぁー」ウキウキ

食蜂「ぐぬぬっ…」

ワーワー

テレビ『横浜阪神戦の第5回戦を横浜スタジアムからお送りしております…』

テレビ『いやぁ、昨日は阪神が大量得点で勝利しましたからねー』

御坂「あれぇ?昨日ウチ勝ってたんだ!なんか悪いわね〜」ニヤニヤ

食蜂「くぅぅっ…!!」

食蜂(昨日の試合は高崎さんのボールを全然取ってくれなかっただけじゃない…)

食蜂(あんなのぉ…操祈ちゃんだって心折れるわよぉ…野球したことないケド…)

食蜂(いいのよ、昨日の試合は昨日の試合。高崎さんには次も頑張ってもらわなきゃいけないんだからぁ)

食蜂「ふんっ、今日の横浜の先発は藤井さんよぉ!ここまで投げた試合で4戦負けなしだしぃ」

御坂「そんな調子がいつまで続くと思ってんのよ?」

テレビ『ラミレス選手の2000本安打達成による名球会ブレザーの授与が…』

御坂「あ、そうそう。ラミちゃんおめでとう。次はノリさんの番ね」

食蜂「私は今年から応援してるわけだからあんまり知らないけど、二人共凄いバッターなのよねぇ?」

御坂「そうね。やっぱり日本球界を代表する選手だと思ってるわ。球史にも残るレベルのね」

御坂「あ、試合始まるわよ」

テレビ『藤井の立ち上がり、2人をあっさり内野ゴロに仕留めました』

御坂「鳥谷!球よく見ていきなさいよ〜!」

テレビ『フォアボール!鳥谷選手にフォアボールを与えてしまいました』

食蜂「ふ、ふん。次で切ればいいだけよぉ」

御坂「そんな簡単にいくもんかしらね〜」

テレビ『マートンへの第一球…ランナースタート!セーフ!』

テレビ『思い切ってきましたねー、高城くんも精一杯投げたんですが』

テレビ『えぇ、ですが送球は少し逸れてしまって結果セーフです』

御坂「ふっ…どうよ、これが猛虎打線よ。昨日のトラウマ引き起こしちゃおうかしら?」ニヤニヤ

食蜂「やっぱり知ってたんじゃないのよぉっ!」

食蜂(いいわぁ…4番だけどここで切ればぁ…)

テレビ『マートン6球目を打ちました!サードゴロッ!』

食蜂「ふふん」

御坂「まだまだ。まだ始まったばかりだもの。そんないきなり点取っても面白くないしね〜」

テレビ『さて阪神マウンド上ピッチャーは小嶋』

テレビ『前回登板が素晴らしい内容でしたからねー、どう攻略していくかですねー』

御坂「そうね、前回のヤクルト戦は凄かったわよ?」

食蜂「ふ、ふぅん…。いいわよぉ、ブランコさんが打ち砕いてくれるわぁ」

テレビ『簡単に2アウト。そして3番の井出を迎えます』

食蜂「井出さぁん!」

御坂「井出正太郎?3番なのね今日は」

食蜂「当たり前よぉ!いい所で打ってくれるのよぉ!」

御坂「どうだか〜。小嶋くんから打てるかしらね〜」

テレビ『小嶋、バッター井出に対して初球…打ちました!抜けるか!?あぁ、これは上手い!西岡!』

御坂「ほら、見なさいよー」

テレビ『一塁に送って…ああっとバウンド難しかったかァ!?取れない!!記録は内野安打!』

御坂「ええっ!?」

食蜂「らっきぃ〜☆」

御坂「い、いいわよ…まだこの形ならね…」

食蜂「ランナー置いてブランコさんよぉっ!」

テレビ『ブランコ…打ちました、レフト前ヒーット!』

御坂「え?あれ?」

テレビ『ちょっと甘いですか?』

テレビ『そうですねー、もう少しといったところですかね』

デデデーン!テーレーレーレー(例のテーマ)

食蜂「さあノリさんよぉっ!」

御坂「ふんっ、ここで切ればいいだけじゃない」

食蜂「解説の人…ああ言ってるケドぉ?」

御坂「だだだ大丈夫に決まってるじゃない!!」

キィン!

テレビ『レフト前ヒット!2塁ランナー井出は3塁回った回った!』

テレビ『ベイスターズ先制ー!!1-0!!』

御坂「ちょっと!なによあの甘い球ァ!!」

食蜂「やったぁ!!先制よ先制!!」

キィン!

テレビ『金城も続いたァ!いきなり初回から満塁です!!』

テレビ『アレ、ど真ん中ですよ。大丈夫ですかねー?』

食蜂「ふふっ、御坂さぁん。どうしたのかしらぁ?」

御坂「だ、大丈夫よ大丈夫…ここで切ればいいだけだから…」

キィン!

テレビ『松本打ったァ!ライト前ヒット!』

テレビ『3塁ランナーブランコホームイン!2塁ランナー中村も…回った回った!ホームイーン!』

テレビ『松本啓二朗の2点タイムリーヒットが生まれました!!』

食蜂「もう流石に押せ押せムードねぇ…」

御坂「ま、まぁ?3点くらいいいわよ…うん…」

テレビ『高城の初球…あーっとワイルドピッチ!3塁ランナー金城突っ込んでくる!』

御坂「えぇっ!?」

テレビ『アウトォォ!スリーアウトです!』

食蜂「えぇっ!?」

御坂「あ、危なかったぁ…」ホッ

食蜂「まぁいいわぁ…3点とったしぃ…」

テレビ『先発の藤井ですが、2回は簡単に3者凡退と抑えました』

テレビ『さあ打席には高城』

食蜂「高城さぁーん!!」キャッキャ

御坂「アンタ高城好きなの?」

食蜂「好きよぉ!だって若いのにあんなに頑張ってるじゃなぁい」キラキラ

ストラーイク!

テレビ『見逃し三振!』

食蜂「ま、まぁしょうがないわよねぇ」

テレビ『打席には藤井が向かいます』

御坂「そういえばアンタさー、選手のブログとかもチェックしてたりすんの?」

食蜂「うーん、あんまりかなぁ?」

御坂「そうなんだ?藤井っていえばブログなんだけどね」

御坂「野球界のブログ王って感じだと思うわよ、アレ」

ボール!

テレビ『フォアボール、ピッチャーの藤井にフォアボールを与えてしまいました』

御坂「えっ?ちょ、ちょっと何してんのよ!」

食蜂「ふふふ、次はキャプテンねぇ」

キィン!

テレビ『石川がヒーット!続きます!』

食蜂「きゃぷてぇーん!かっこいいぃ〜っ!」

御坂「ぐぬぬ…コイツ本当に鳥谷のフォーム真似してから打つようになったわね…」

食蜂「また点入っちゃうかもぉ〜♪」

御坂「させないわよ!」

コツン

テレビ『内村の打球!高く弾んだがこれはピッチャー前。進塁打になりました』

テレビ『結果送る形ですからね、井出につないで貰いたいですねー』

食蜂「井出さん、さっきみたいにヒット打ってねぇ!」

キィン!!

テレビ『あーっと井出の打球はァ!フェンスダイレクトォ!!5-0!!』

テレビ『福留もグラブに収めかけたみたいですが、こぼしてしまいましたねー』

食蜂「きゃぁぁっ!!」

御坂「ああ…なんてこと…」

食蜂「そしてお次はぁ…」

ウグイス『4番ファースト…トニィ!ブゥゥゥゥランコォォォォ!!』ワーワー

食蜂「ブランコさぁん!ホームラン頼むわぁ!!」

御坂「小嶋ぁ!アンタ絶対抑えてよね!!」

キィン!!

テレビ『ブランコ打ったァァ!!レフトへ一直線!!タイムリーツーベース!!!』

食蜂「くぅぅぅ〜〜っ!さいっこぉぉ!!」

御坂「」

テレビ『外角低め、いいとこに落としてんですよアレ』

テレビ『よく拾った、という形になりますか』

テレビ『いやぁ、調子が良すぎるくらいなんじゃないですかねー』

テレビ『中村フォアボールの後、金城はサードへのフライに倒れました』

御坂(うーん…まだ序盤とはいえ6点はキツいわね…)

キィン

テレビ『小宮山ヒーット!』

御坂「うしっ、ちょっとずつ返していきなさいよー!」

テレビ『バントですかねー?大量得点でバントっていうのも考えモノですけどねー』

テレビ『とにかく一点ずつ返していくという考え方でしょうか?』

テレビ『そうですねー、そうだと思います』

コンッ

食蜂「バントよぉ…」

御坂「あっ、それ真正面すぎっ!!」

アウトー

テレビ『最悪っ!ダブルプレー!!』

食蜂「藤井さんナイスフィールディングぅ!!」

御坂「ううん…」ガクッ

テレビ『さあ試合はまもなく中盤4回に入っていきます』

テレビ『バッターボックスには大和。第2球スライダー!打ちました!いい当たりっ!』

御坂「!」

シュッ!

食蜂「!!」

テレビ『アウトォォ!セカンド内村、超ファインプレー!!横っ飛びでそのままキャッチ!!』

食蜂「やったぁ!内村さぁん!す、すっごいわよぉ!!」

御坂「ああ…運にまで見放されてるのね…」

キィン!キィン!ボール

テレビ『2者連続ヒットに続いて福留もフォアボールで歩きました』

御坂「きたきたきたぁ!」

食蜂「あぁ…これはまずい、まずいわぁ!」

御坂「ふふふっ…ここで私の新井兄弟よっ…!」

食蜂「御坂さんのじゃないでしょぉ!」

御坂「いいのよ!横浜倒せ!かっとばせ新井!あ・ら・いっ!」

ズバンッ!

テレビ『空振りさんしぃぃぃん!!チェンジアップに空振り三振!!』

御坂「ま、まだよ…良太がいるわ良太が…」フルフル

食蜂「藤井さん踏ん張ってぇっ…!」

ギィン

テレビ『新井良太の打球は…平凡なフライです。スリーアウト!』

御坂「…ねぇ」

食蜂「なによぉ?」ウキウキ

御坂「テレビ、切ってもいい?」

食蜂「だぁーめ☆」

ボールボール

テレビ『石川内村連続フォアボール!』

御坂「ね?ほらやっぱりテレビ切っとこうよ?」ワナワナ

食蜂「だめですぅ。それに御坂さんから誘ってきたんだから途中で帰るのもダメよぉ?」

御坂「そ、そんな……」ギリッ

ズバン!

テレビ『見逃し三振!ツーアウト1,2塁に変わります』

食蜂「ああん井出さぁん…。しょうがないわぁ…次はブランコさんだもんねぇ…」

御坂「わ、私用事思い出したから!」

食蜂「だめって言ってるでしょぉ?」クスクス

御坂「ああ…」ガクガク

キィン!!

テレビ『ブランコ打ったァ!ランナー一掃のツーベース!!8-0!!』

御坂「しょ、食蜂…もう決まったようなもんだからvitaで遊びましょうよ!ね!」

食蜂「どんだけこの試合見たくないのよぉ…」

テレビ『さあ終盤8回。この回も藤井がマウンドに上ります』

テレビ『もう球数100球超えてんですけどねー、今日はこの点差だから完投させる気ですかねー?』

テレビ『藤井の完投勝利といいますと実に11年ぶりとなりますが…』

食蜂「随分完投してないのねぇ」

御坂「私も知らなかったわ。まぁあんまり完投するピッチャーじゃないとは知ってたけど」

御坂「今日の試合はもう流石に勝てないし、藤井の応援しようかな?」

食蜂「ほんとぉ?御坂さんが一緒に応援してくれるならぁ、藤井さんも百人力ねぇ」クスッ

テレビ『簡単に2アウトまで来ました』

キィン!

テレビ『大和打ったァ!阪神も完封は避けたいところです!』

ボール

テレビ『ああっと鳥谷にフォアボールを与えてしまいました。1,2塁です』

ワッショイワッショイワッショイワッショイ

御坂「まぁ…そうね。流石に完封負けは嫌だし」

食蜂「えぇ〜っ、私は完封見たいなぁ」

御坂「横浜ファンは誰しもそう思ってるでしょうね。逆の立場だったら私もそうよ」

食蜂(私が御坂さんの立場だったらぁ…。あ、やっぱり完封は嫌ねぇ…)

キィン!!

テレビ『マートンの打球は…抜けたァ!タイムリーヒット!ようやく1点が入りました!!』

テレビ『今のねー、ストレートが甘く上ずっちゃいましたね』

テレビ『失投を逃さないのがマートンでしょうね。さあ1,3塁の場面です』

御坂「もう一点とっときたいわね。明日につながる一打をね!」

ギィン

テレビ『あぁ!引っ掛けた!』

食蜂「なんとか最少失点で済んだわぁ。やっぱり失点したくはないわよねぇ」

御坂「でもこの時点で130球近いわよ。完投できるのかしら?」

食蜂「うう…すんなり終わってほしかったわぁ…」

テレビ『加藤康介がマウンドに上がります』

御坂「あ、加藤ねー。食蜂。この選手昔はベイスターズに居たのよ?」

食蜂「そうなのねぇ…じゃあ応援しちゃおうかなぁ」

食蜂「加藤さぁん、頑張ってねぇ」

テレビ『ツーアウトとなりまして今日絶好調のブランコ』

テレビ『やっぱりブランコですからねー、慎重になってますよ』

テレビ『えぇ、フルカウントとなりまして8球目…』

キィン!!!!

食蜂&御坂「「え?」」

テレビ『ブランコの打球はァァ…そのままバックスクリーン左に打ち込んだァァ!!』

食蜂「きゃぁぁぁっ!!すっごぉぉい!!」

御坂「はは…この時点で13号…しかも30打点超えてるし…なんなのこの化け物…」ガクリ

食蜂「でもぉ、加藤さん打たれちゃったからぁ、ちょっとだけ残念ねぇ…」

ワーワー

テレビ『あっと9回も藤井が行くみたいですねぇ』

テレビ『もう今日は任せたって感じでしょう。ベイスターズも中継ぎが結構疲れてますからねー』

食蜂「そうねぇ…昨日もそうだったけどぉ…巨人さんとの3連戦で無駄に投手使いすぎたわぁ…」

食蜂「でも…疲れとか大丈夫なのぉ…?」

テレビ『さあ9回をどんな風に締めくくるか』

御坂「なーんかこういう時って案外すんなり抑えられそうなのよね…」

テレビ『新井貴浩、甘い球でしたがショートゴロ』

食蜂(あと二人…でも昨日HR打った新井良太さんよぉ…)

食蜂(疲れが流石にキツイわよねぇ…お願い、打たれないでぇっ!)

テレビ『新井良太はセンターフライ、松本掴んでツーアウト』

御坂「流石に決まったわね」

テレビ『バッター小宮山初球打ち!ライトの金城掴みました!ゲームセット!』

テレビ『藤井秀悟!11年ぶりの完投勝利となります!!』

ワーワー ヨーコハマベイスターズ モーエールホーシタチヨー レッツゴー!

食蜂「やったぁ!完投勝利よぉ!」

御坂「くぅっ…今日は流石に完敗よ。やるじゃないの、横浜」

食蜂「阪神さんだってぇ…昨日の試合は凄かったわよぉ…」




食蜂&御坂「「明日はウチが勝つ!」」




以上です。
なんやかんやで御坂と食蜂が仲良すぎですねコレ

やってみて思ったのは一試合描くのもめちゃくちゃ疲れました。
なので3連戦カードごとに纏めた投下をしていこうと思います。

念のため上げてから寝ますね。おやすみなさい。

あ、一応今日のスコア貼っときます。

阪神|000|000|010
横浜|330|002|01X

基本的に得点シーンしか二人は話してません。
次に1試合振り返るSSやるときはイニングをしっかり書いていこうと思います。

では今度こそ寝ます。おやすみなさい。

結局経験者なのか素人なのかどっちなんだよ

各ファン視点的に、たまには横浜以外のカードもおまけでみてみたい。
中日ファンとしては2010、2011日シリで悶絶するむぎのんとかも見てみたかったり…。

藤波くん多分…月間MVPおめでとう!
バレンティンも2試合連続逆転HRで凄かったです。

というわけで阪神戦2カード目の分書けました。投下しようと思います。
東スポより面白くするのは難しいですが、読んでみてください。


>>96
すいません、聞かれてたのを忘れてました。
野球はガチでやったことはないです。友達と公園でワイワイやるくらいでした。

>>105
もう流石にあの時の日シリについては覚えてない…。
浅尾が悲壮感漂わせてたのはしっかりと覚えてますけど…。
でもやれる余裕があれば他球団ネタもどんどんやりたいなって思ってます。

【2013年4月28日】
【対阪神戦2回り目(4〜6回戦)後】


学舎の園

ゾロゾロ

他学校生徒A「あ、常盤台の女王だわ」

他学校生徒B「今日もいっぱい人連れてるわね〜…」

他学校生徒A「『レベル5』だもんねぇ〜、人望も凄いのよきっと〜」

キャッキャ

食蜂「…むぅ」

食蜂(まさか負け越しになっちゃうなんてねぇ…)ムカムカ

縦ロール「女王…今朝方はごきげんでしたのに…」ヒソヒソ

メガネ「何かあったのですかね…?」ヒソヒソ

食蜂(高卒ルーキーに1度ならず2度もやられちゃうなんてぇ…!)

ワイワイ フジナミクンガー ワイワイ

食蜂「んんっ!?」ピクッ

メガネ「女王、どうなされました?」


他学校生徒C「そうよねー、藤波くん今日も勝ったみたいよ〜」ニコニコ

他学校生徒D「わっ、本当?」

他学校生徒C「高卒ルーキーで4月3勝は初めてなんだってさー!」ワイワイ

他学校生徒D「すごーい!」キャッキャ

食蜂「くぅっ…!」ギリッ

食蜂「ねぇ…今日はちょっと『学舎の園』から出てみなぁい?」ムカムカ

縦ロール「? どうしましたか?」

食蜂「いいからぁ!」

食蜂(今御坂さんに出会ったらまずいわぁ…!)

食蜂(あんな顔も名前も知らない生徒さんに対してもぉ…こんなムカムカするんだもぉん…っ)

食蜂(なるべく御坂さんが居ないであろう場所に行かなきゃぁ…)

縦ロール「しかし女王、今日は『学舎の園』にあるブティックで…」アセアセ

メガネ「むしゃくしゃするから買い物をと申されたのは女王では…」オロオロ

食蜂「うるさぁい!」ピピピッ

食蜂「アナタ達はぁ…学校にでも行って野球やってなさぁい!」

縦ロール「わかりました、女王」

メガネ「了解いたしました」

食蜂「ナイトゲームよぉ!頑張りなさぁい」

リョウカイデス バッチイキマスワヨ イイデスワネー ゾロゾロ

第七学区 学舎の園ゲート外

食蜂「ふぅ…『学舎の園』の外なら御坂さんと会うこともないわ…」

食蜂「外に出るのは久しぶりねぇ…あの時以来かしらぁ…」テクテク


御坂『アンタは『学舎の園』外のお店で買い物なんてめったにしないでしょ?』


食蜂(思えばあの日からぁ…野球にどんどんハマっちゃったわねぇ…)

食蜂(って、いけないわぁ。御坂さんのことは思い出しちゃダメよぉ)ブンブン

食蜂(どこか落ち着ける場所に移動しなきゃねぇ…)テクテク

御坂「あれぇー?食蜂じゃないのよー、一人?」

食蜂「って、なんで御坂さんが居るのよぉ!」

御坂「なんで…って、私にとってはこっちのほうがホームグラウンドよ」

御坂「アンタこそなんでこんなとこにいんの?」

食蜂「うぐっ…」

御坂「あれ〜?もしかして私と会いたくなったわけ?」ニヤ

食蜂「違うわよぉっっ!たまたまよ、たまたまっ!」

御坂「どーだか」

御坂「うーん、とりあえず立ち話もなんだし、どっか座って話さない?」

食蜂「ぐっ…逃れられないのねぇ…」ガクッ

第七学区 公園

食蜂「なんで公園なのよぉ」

御坂「今ゴールデンウィークでしょ?どこも混んでんじゃん」プシュ

食蜂「だからってぇ…公園って選択はどうなのよぉ…」

御坂「ゴクゴクップハーッ!…まぁ確かにもう夕方だし、ちょっと肌寒いかもね」

御坂「それにしてもこの3連戦、なんやかんやで面白かったわよね」

食蜂「…そうねぇ。初戦はもうどうなることかと思ったケドぉ…」

御坂「ああ。アンタんトコ巨人戦も合わせて4試合で40失点してたんだっけ?」

食蜂「そうよぉ…一時は本当にどうしたものかと思ったわぁ…」

御坂(横浜を応援する限り覚悟はしなきゃいけない事だとは思うけどね)

御坂「まぁアレはちょっと高崎も可哀想だと思ったわよ。コースで打ち取るタイプなのにね」

食蜂「メッセンジャーさんと同じところ投げてるのにぃ…ストライク取ってくれなぁい…」

御坂「キャッチャーのキャッチング技術の差ってのもあるかもねー」

御坂「ウチはベテラン藤井だし、そっちは若い高城でしょ?しょうがないことだと思うわ」

食蜂「今は勉強ってことぉ…?」

御坂「そうよ。キャッチャーはそう簡単に完成するもんじゃないわ」

御坂「でもホームラン打たれた球は甘かったわよね」

御坂「高めに浮いちゃったところをガツンッ!気分よかったわー!」アハハ

食蜂「む、むぅ…でもでもぉ、横浜さんだって頑張って喰らいついてたわよねぇ…」

御坂「なんだかんだでメッセは5失点だっけ。終盤の粘りが凄いわよね横浜は」

御坂「巨人戦でもあと一本で同点…みたいな試合なかったっけ?」

食蜂「あったわよぉ…あの時は勝てる!って思っちゃったわぁ…」

御坂「そういう野球をしていけばいつか強くなれると思うけどね」

御坂「…その粘りが早速功を奏したのか次の試合ではボロ勝ちされちゃったけど」

食蜂「あれはぁ…小嶋さんが誤算だった部分もあるんじゃないのぉ?」

食蜂「御坂さん言ってたじゃなぁい。前回登板は凄かったってぇ」

御坂「そうね。7回までヒット0に抑える快投だったんだけどね」

御坂「でも小嶋の悪いところが全部出ちゃった試合だった」

食蜂「あれで藤井さんが投げやすくなったのかしら?」

御坂「うーん、それもだけど4回はもたついてたじゃない、藤井」

御坂「あそこを新井と…良太が決めてれば…わからない試合だったわよ」

食蜂「4回が試合のターニングポイントぉ?」

御坂「私はそう思ってる。一気に反撃の気分を削がれちゃったわ」

御坂「そっからはもう…正直に言うけど本当にテレビ切りたくなっちゃったわよ」

食蜂「御坂さんずっと言ってたもんねぇ」クスクス

御坂「…メッセがブランコを黙らせてたから、阪神は対ブランコのリードを得たと思ったんだけどね」

御坂「蓋を開けてみたら猛打賞、1HR含む3打点。どうやったら抑えられんのよ!」

食蜂「インハイの直球?」

御坂「直球に威力なきゃ意味ないわよ…。でもやっぱりこの試合の主役はアイツよね」

食蜂「藤井さぁん!凄かったわよねぇ!!」

御坂「横浜来てから一番のピッチングなんじゃない?フォームもいつも以上に躍動感あったしね」

食蜂「マウンドでくるくる回ってガッツポーズっ!かっこよかったわぁ〜」ニコニコ

御坂(噴き出しそうになっちゃったのは秘密にしとこうかな)

食蜂「ピッチャーと言えば…あんまり思い出したくないケドぉ…」

御坂「ふ・じ・な・みっ!」ウキウキ

御坂「これぞドラ1ピッチャーよ!将来のエース確実ね!」

食蜂「うう…打ち崩せそうで打ち崩せなかったわぁ…」

御坂「でも一時は同点で、どっちも不安定ながらも要所を抑えてたわね」

御坂「私は敵ながらちょっと三浦の調子が気になるわ」

御坂「もう年齢が年齢だし、この調子が続くようなら横浜もそろそろ考えなきゃいけないかもね」

食蜂「考えるぅ?」

御坂「投手陣の整備をよ。そのためには若手の成長が必要不可欠だろうけどね」

食蜂「御坂さぁん…藤波くんとぉ…榎田さんくださいぃ」

御坂「あげないわよっ!自前で育てなさい!」

食蜂「やっぱそうよねぇ…」

御坂「結局、野球ってのは投手だっていうのがよくわかった3連戦だったわよね」

食蜂「そうねぇ…1戦2戦とお互いに打たれちゃってぇ…」

御坂「3戦目はさっきも言ったけど不安定ながらも要所は抑えて炎上はなかったでしょ」

食蜂「最後まで試合わからなかったものねぇ」

食蜂「阪神さんの中継ぎを打てたら勝てたもの…」

御坂「ずっと打たれてなかったけど、流石に今日は打たれるって思ってたわよ…」

御坂「中継ぎの踏ん張りと思うか、打撃陣がもう一つだったか」

食蜂「全部合わせたらどっちかしらねぇ…」

御坂「それは見てる人によって変わりそうね」

食蜂「でもでもぉ…今日は勝ちたかったなぁ…。ずっと連敗してたからぁ…」

御坂「こっちは藤波くんが月間MVP確定的になったから嬉しいわ」

御坂「高卒ルーキーで3,4月の月間MVPなんて…最っ高じゃない!」

食蜂「羨ましいわねぇ…でも、ブランコさんも月間MVPよねぇ?」

御坂「打撃のほうはブランコ以外いないでしょ。これで別の人だったら選考方法を疑うわ」

食蜂「うふふ…野球っていいものねぇ、御坂さぁん」

御坂「そうね!」

———

上条「あれ?御坂と…食蜂さんでしたっけ?」

御坂「あ!?アンタ!」ビリッ

食蜂「上条さぁん、お久しぶりぃ」

上条「こんなところで何をしているんでせうか?」

御坂(ハッ!野球の話をしてるなんてバレたらどうすんのよぉ!)

食蜂「御坂さんとぉ、野球の話してたのよぉ」

御坂「えっ、ちょっ」

上条「野球?お前らが?」

御坂「そそそそそうよっ!悪い!」

上条「んにゃ、全然。っつーかお前ら野球ファンだったのかよ?俺もだぜ」

御坂「ええっ!?そ、それ本当なの…?」

御坂(やだ、コイツが野球ファンなら野球を通じてあんなことやこんなことやそんなことが)

食蜂(…?御坂さんどうしたのかしらねぇ…)

食蜂「私は横浜さんが好きでぇ、御坂さんは阪神さんが好きなのよぉ」

上条「げっ、まじかよ。上条さんはヤクルトファンなんですよね…」

御坂(「さ、美琴。一緒に六甲おろしを歌おうか」なんて!キャーッ!)バチバチィ

食蜂「あらぁ…それじゃ敵同士ねぇ…」

上条「残念ながら…」

上条「って、そうだ野球で思い出した!もうヤクルト戦始まってるから、俺いくわ!」

上条「くっそ〜…なんでこんな時に限って冷蔵庫の中になにもないんだよ…不幸だ…」

食蜂「お気をつけてねぇ〜」フリフリ

上条「おう!またな、御坂!食蜂!」タッタッタ

御坂「うへへ…当麻…」

食蜂「いつまでやってんのよぉ」ピッ バチィ!

御坂「———ッ!!!? いったいわねぇっ!!」

御坂「あ、あれ…?アイツは…?」

食蜂「御坂さんが夢の世界に旅立ってる間にぃ、帰っちゃったわよぉ?」クスクス

御坂「えっ、そっ!って、何よ夢の世界ってぇ!」ビリビリ

食蜂「あっぶなぁい!って、御坂さんどこいくのよぉ」

御坂「もういいわっ!帰るわよ私達も!」ズンズン

食蜂「はいはい…」


常盤台中学 グラウンド

縦ロール「いきますわよー!」

バッチコーイ! ピッチャーウタセテー!

縦ロール「ふっ!」シュッ

メガネ「甘いですわっ!」キィン!

キャー! ヌケタワー!



つづく

はい、3連戦振り返るとこんな感じになりました。

次はヤクルト戦なのでヤクルトファンの上条さんとやいのやいのしていく話になると思います。
一回1試合分のSSをやった分少なめになりました。
元々御坂とは野球を通じて仲良しになってましたし、問題もなく。
ヤクルト戦はもうちょい色々いじっていけたらいいと思います。(毒ありきで)

ヤクルト5連勝でしたっけ?

あ、あととある本編の時間軸とこの話の時間軸は全く違います。
同じだったら7月くらいから開始しなきゃいけませんし、
そもそも彼らは野球どころじゃないと思うので…。


では次はヤクルト3連戦終了後、5月1日になると思います。(予定が入らなければ)

oh!とんだミスを…申し訳ないっす…

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