佐天「精神的な性別を逆転させる能力かぁ」(150)

土御門「ラブコメしたいぜいラブコメしたいぜい心ときめくシチュエーションがどっかに転がってないかにゃー?」

上条「お前前もそんな事言ってたよな」

青ピ「そら仕方あらへんでカミやん、僕ら非モテは例えるなら腹ペコの狼やもん」

土御門「にゃー、こちとらどっかの誰かさんと違って飢えに飢えてるぜよ」

上条「なんでそこで二人は俺を睨むんでせう?」

土御門「一回ぶん殴ってイイ?」

上条「……訳が分からん理由でぶん殴られてたまるもんかっつの、大体俺だってモテないっつの」

土御門「よし殴るか」

青ピ「まったくカミやんはもう!!どうせイケメン フツメン 文系 理系 体育系 兄 弟 従兄弟 再従兄弟 父親 叔父 親友 悪友 女装男子 小〇生 中〇生 同級生 先輩 後輩 教師 塾講師
サラリーマン ガテン系 ホスト 職人 武道家 ガチムチ 細マッチョ いぶし銀 ぶっきらぼう 一本木 熱血漢 クールでニヒル お調子者 美少年 好青年 ナイスミドル ジェントルマン
犬耳 猫耳 狐耳 キノコ たけのこ 野生児 侍 忍者 魔法使い 賢者 ホモ ゲイ おなべ オカマ ニューハーフ ショタ ノンケ おっさん 男の娘 ちび ガリ ハゲ デブ
ブリーフ派 トランクス派 ボクサー派 変態紳士 任侠者 ヤンキー ストリートファイターよりどりみどりなんやろ!?」

上条「え?」

上条「とりあえずつっこむぞ?なんで男?いや明らかに男じゃないのも混じってたけど!?」

青ピ「うん?なんかおかしかったん?」

上条「なにもかもがおかし…いや青ピだしあり得るのか?」

土御門「にゃー、青ピはいつもこんなんぜよ、今さら何言ってんのカミやん?」

上条「……おれそんな危険人物と仲良くしてたのか?」

青ピ「カミやんひどっ!!」

上条「…とりあえずちょっと離れて歩いてくれ青ピ」

美琴「いたーーっ!!見つけやがったぞこんちくしょう!!」

上条「ん?なんだ御坂かどうしたいきなり」

美琴「どうしたじゃないっつの、あんたの事探してたに決まってんでしょ」

上条「……何故に?」

美琴「リベンジする為」

上条「…………今さら言われるとは上条さんも予想外です」

青ピ「なんやのんこの娘?いきなりそんなん言ってもカミやんが困るやろ?」

美琴「むっ、だってこいつすぐ逃げるし見つけた時すぐに仕掛けないとその気になんないし」

上条(………ん?)

青ピ「それはカミやんがキミに迷惑しとるって事やん?それに今は僕らと遊んでる最中や、邪魔せえへんでもらいたいんやけど?なあカミやん?」

上条「」ゾクッ

上条「っ!?みみみ御坂さん!?ちょーっと二人で別の場所行こうか!!うんそれが良い!!」

美琴「お、やっとその気になった?オーケー望む所ね、さっさと行くとしますか!!」

上条「よっしゃ行くか!!出来るだけ遠くにな!!二人きりでとにかく青ピが居ない所へ!!」スタスタ

青ピ「あぁ…カミやん行ってもうた」シュン

土御門「…………」

………

上条「はぁ、前からもしかしたらヤバいかもとは思ってたけどあれはガチなんだな…付き合い方考えねーと」

美琴「何をぶつぶつ言ってんの?場所も移動したんだから早く勝負しろっての」

上条「…お前も今日は変な感じだな…だいたい勝負ってなんで今さら?」

美琴「負けっぱなしは杓に障るってだけ、意地でもあんたに勝ってやりたいからね」

上条「…さて帰るか」スタスタ

美琴「な、ふざけんな勝負しろ馬鹿!!」バチバチ!!

上条「おおぅ!?」バキーン

美琴「ちっ」

上条「……ちょっと待て舌打ちしたろ今」

美琴「その邪魔臭い能力さえ無ければ倒せるのにくっそぅ…」

上条「……よし逃げよう、なんか本気で殺る気になってるし」スタタタタ!!

美琴「逃がすか!!どっちかがぶっ倒れるまで死合うのが男の友情だろゴルァ!!」

上条「なんかいろいろおかしいだろそれ!?冗談じゃねぇ!!」

ワーワーギャーギャー!!

…………

上条「…た、ただいま…なんとか逃げ切った…」フラフラ

禁書「んー、おかえりとうま」ゴロゴロ

上条「ただいまインデックス……って、なんだお前その格好は!?」

禁書「ふぇ?楽なかっこうをしているだけだけれど?」

上条「………それが何故に俺のパンツとTシャツを着る事に繋がるの!?」

禁書「すっごい楽なんだよこのかっこう」ゴロゴロ

上条(…ぐ!?目のやり場に困る!!)

禁書「…?なんでそっぽむくのか知らないけれど勝手にとうまのパンツ借りたの怒っているなら謝るんだよ」

上条「……い、いやそれは良いんだけど…お前いつもの修道服はどうしたんだ?」

禁書「女物の服なんて恥ずかしいもん、捨てちゃったよ?」

上条「…へ?」

禁書「イギリスに連絡して男用の物を用意してもらうまでとうまの服貸してね?」

上条「……ゴミ箱に件の白い布が…一応回収しといてっと、一体どうなってんだ?なんかおかしいぞ?」

Prrrr!!

上条「……土御門からか、もしもし?」

土御門『…異変には気付いているか?』

上条「…あー、やっぱりなんか起きてるのかこれ?」

土御門『らしいな、こっちも舞夏が妙におっさんくさくなってやがる…』

上条「………それは…大丈夫か土御門?」

土御門『ん?ああ問題は無い、だがこのままにしておける事でもないからな、原因は早急に突き止める』

上条「…原因か、これは魔術なのか?」

土御門『…断言は出来ないがその線は薄い、禁書目録に聞けば分かるだろうがこれだけ広範囲に影響を及ぼす術式なら少なからず発動した時点で感知出来るはずだからな』

上条「…広範囲か、確かに青ピに御坂にインデックス…決して狭い範囲内に居たって訳でもないからな」

土御門『最低でもこの第七学区全体が影響下にあると考えている、魔術でないのなら誰かの能力って線が濃厚だな』

上条「……能力者か、目星はついてるのか?」

土御門『…こんな能力はバンクには登録されていない、ちょっと調べるのには時間がかかるな』

上条「………お手上げ状態からスタートとはずいぶんハードだなちくしょう」

土御門『お手上げではないぜぃ?こっちには切り札が二つあるからな』

上条「……切り札、ねぇ?」

土御門『ああ、とりあえず合流するとしようか切り札の幻想殺し?』

…………

上条「……で、俺がいつものように異能をぶち殺して解決って事はだいたい把握したけど」

土御門「元凶にパンチのひとつもくれてやれば多分元に戻るにゃー」

上条「……それはわかったよ、でもどうやってそいつを探すんだ?」

土御門「それは切り札その2の仕事だぜぃ」

上条「誰の事だよ」

土御門「一方通行」

上条「あいつも協力してくれんのか…なら心強いな」

土御門「ちなみに協力要請は今からだにゃー」

上条「そうなのか?まあ…手ぇ貸してくれるだろ」

土御門「………」

上条「…なんで無言?」

土御門「会えば分かる」

上条「……まさか」

……………


百合子「…嫌だね」プイッ

上条「」

土御門「………」

百合子「オレ困ってねェもン、別に人が死ぬよォな事でもないし」

上条(なんでセーラー服着てるのぉぉぉっ!?しかも声まで変わってるぅぅぅ!!)

土御門「………」

百合子「…おい上条ォ、なンで人の顔見るなり固まってンだョ…」

上条「……ちょっと見ない間に変わり過ぎだろお前」

百合子「まァそうだな…昨日までのオレからしたら大分違うだろォよ」

土御門「目付きからして違うぜよ」

百合子「目付きが悪ィのは生まれつきだからアレだと思ったンだがな…メイクひとつで結構違うもンだ」

上条「ちょっとつり目の美少女にしか見えない…いや、もはや別人だろこれ」

百合子「………フンっ」プイッ

土御門「…身体も微妙に線が柔らかな感じぜよ」

百合子「ホルモンバランスを操作したからなァ、おかげさまでちょっと膨らんだぜ」

上条「…………………」

土御門「…まさか、もう工事済みか?」

百合子「さすがにそれはまだだ…短時間で出来る事じゃねェからな」

上条(………一体何の話だこれは)

上条「しかし協力して貰えないとなるとちょっと困るな…」

百合子「なンでだよ?」

上条「能力者を見つけだすって段階から躓く事になるし」

百合子「ほっとけば良いだろそンなの」

上条「そんな事言ってもな…ほっとけねーよ」

百合子「…………」

土御門「一方通行、カミやんが困ってるんだ」

百合子「………関係ねェし」プイ

土御門「…カミやん一方通行に触れ、埒があかん」

上条「ん…ああそうかわかった」バキン

一方「…あ?」

土御門「とりあえず触ったままでいてくれ、その間に話をまとめる」

一方「……………オレは………」ワナワナ

上条「………」

一方「……オレにこンな気持ち悪ィ事させやがった馬鹿は絶対に許さねェ…!!」ビキビキ

上条「………」パッ

百合子「………やっぱりやンない、今からエクステ付けンだもン」

土御門「………」

上条「………」バキン

一方「こンな恥ずかしい格好してらンねェっての!!クソ…まだ裸の方がマシンだろちくしょォ!!」ヌギヌギ

土御門「水玉か、意外に可愛いやつが好きなんだな一方通行?」

一方「あァ!?なンだこれ!!気持ち悪ィにも程があンだろ!!上条ォ手ェ離せ邪魔で脱げねェ!!」ゴソゴソ

上条「……ああ、うん」スッ

百合子「っ!!////」ギュッ

土御門「………」

百合子「……見てンじゃねェよばか!!向こうむいて変態!!」カクシカクシ

上条(……使い物になんねぇだろこれ)

………

百合子「………一回だけだかンな協力すンの」

土御門「わかってる、この異変が何処を起点になっているのかさえ解ればそれで良い」

上条「協力してくれるのはありがたいけどどういう心境の変化だ?」

百合子「………」プイ

上条「…何故そっぽをむくんだ」

土御門「カミやんは乙女心がわかんねーもんにゃー?」

上条「乙女って誰の事だ…」

百合子「……ふン」

…………

百合子「…………これだな?この力場が人間の精神に影響を与えてる」

土御門「中心は分かるか?」

百合子「…………僅かに移動してンな、この速度は徒歩って所か……だいたいこの場所から北西……距離は約2.7km」

上条「……北西約2.7kmか……」カチカチ

土御門「地図アプリではショッピングモールがあるな」

百合子「……動きが不規則だから買い物でもしてンだろォな」

上条「……人混みに紛れてる奴を探すのは骨が折れそうだな」

土御門「それでも探すしかない、なんとしてでも元凶を見つけだすぞ」

上条「まあ、それはそうなんだが…ちょっと三人でショッピングモール全部探すのはキツいぞ?」

百合子「……なにオレを参加扱いにしてンだよ、手伝うのはここまでだって言ったろォが」

上条「やっぱりダメか?」
百合子「オレにメリットが何一つねェもン」

土御門「カミやんが拝み倒せばヤラ……ゲフンゲフン助太刀してくれんじゃね?」

上条「…えーと、頼むよ一方通行、お前の力を貸してくれ!!」

百合子「………………………………やっぱりヤダ」プイッ

上条「……えぇぇダメじゃん」

百合子「だってオマエ、オレを男としてしか見てねェだろどうせ」

上条「……いや、まあそれは……うん」

百合子「………帰る」

上条「ちょ!? 待ってくれってば!!」ガシッバキンッ!!

一方「…………………泣きてェ…」ウルウル

土御門「今の気分はどうだ一方通行?」

一方「…最悪に決まってンだろクソがァ!!」ワナワナ

土御門「…まあそうだろにゃー」

一方「…上条ォ、オマエオレから右手もう離すな」

上条「……えーと、じゃあ手を繋いでいれば良いんだな?」ギュッ

一方「…………チクショウ」

上条「……どうした?」

一方「……最悪の気分だ、何が悲しくて野郎と仲慎ましくお手て繋いでなきゃなンねェンだ……」ワナワナ

上条「ん、嫌なら離すけど?」パッ

百合子「…別に、嫌とは言ってねェもン」プイッ

上条「……えーと、じゃあ繋ぐ?」

百合子「………うン」コクリ

ギュッ

一方「……うがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」ダンダンダンダンダンダン!!

上条「なに!? どうした!?」ビクッ

土御門「ジレンマって奴だぜい、とりあえず気にしないでさっさと目的地へ行くぜよ」

一方「なンなンだよチクショウ!! オレがンな事考えるとかあり得ねェだろォが!!」ガジガシガジガシ!!

………

上条「…ん? あれは…」

浜面「…………」ジー

一方「浜面だな、まぁ…ショッピングモールに居る自体は別に変じゃねェだろ」

土御門「ずっと何かを見たまま動かないな」

浜面「……ん、上条…それに一方通行もか」

上条「浜面、何してんだ?」

浜面「……いや、別に」

一方「……女物の洋服店かァ? オマエに用なンかあンのかよ?」

浜面「…………」

上条「……えーと、プレゼントとか?」

土御門「………」

浜面「…なあ、上条…絶対に似合わないってわかってるけど、どうしても着てみたいって思ったら…やっぱり着るべきだよな?」

上条「……え?」

一方「………やっぱオマエもか」

浜面「……一方通行は良いよな、似合ってるし」

一方「…あ?」ビキビキ

上条「あ、まずい」パッ

百合子「……最初だけ勇気だせば後はどうとでもなるし、着てみたら?」

浜面「…っ!! そっか!! サンキューちょっと試着してくる!!」タタタッ

上条「………おい、今の内に行こう、これは待ってたら惨劇のパターンだ」

土御門「それは可哀想だろカミやん、どんな姿でも一応見てやらないとな友達なら」

百合子「…一番最初は勇気いるンだぞ…見もしねェでどっか行ったら恨まれンぞ」

上条「」

百合子「終わったみてェだな、開けて良いか浜面ァ?」

浜面「ああ、大丈夫」

上条「……どうかなるべく普通の格好でありますように」ガタガタ

浜面(バニー)「…ど、どうかな?」

上条「」

百合子「………」

土御門「………」

浜面(バニー)「…どうしても着たかったんだ」ウルウル

百合子「…大丈夫だョ、似合う似合う」

上条「っ!?」

土御門「以外とイケるんじゃね?」

上条「ッッ?!?」

浜面(バニー)「……」ジッ

上条「」ビクリ

浜面(バニー)「…上条はどう思う?」

上条「」ダラダラ

百合子「………」ジー

土御門「………」ジー

上条「………ニ、ニアッテルヨ?」ダラダラ

浜面(バニー)「そっか!! ありがとうお前ら!!」ニカッ

上条「………ウェップ」ヨロヨロ

百合子「どォした上条ォ?」

上条「………ちょっとトイレ」ヨロヨロ

土御門「……トイレ、つまりアレか」

浜面(バニー)「え? マジで上条?」

百合子「……//////」カァ

上条「ふっっっざけんなぁ!!!? なんなんだよこの悪どいピンク色の空気はぁ!?」

………

浜面(バニー)「ふーん? 異変が起きてるから原因を探りに、ねぇ?」

上条「ああ、つか…お前なんでその格好のままなの」

浜面(バニー)「買ったから別に良いだろ」

上条「………」ゲンナリ

一方「………で、どォやって探すンだ? オレは上条と手ェ握ってるから能力は使えねェぞ」

上条「…あ、そっか…やっぱり怪しい奴を手分けしてになるのか?」

土御門「そうなるな…とにかく探すぞ…恐らくだが、精神的な性別がそのままの奴が元凶だ」

上条「根拠は?」

土御門「自らの<自分だけの現実>に能力者本人まで影響されるとは考え難い、少なくとも良くも悪くも普通の範疇のはずだ」

浜面(バニー)「普通か…けっこう難しくないか?」

上条「………」

一方「………」

土御門「以外と早く見つかるかもな」

上条「そうだな」

浜面(バニー)「…ん?」

………

上条「…さて、普通の奴か」キョロキョロ

一方「人が多いから面倒だな…」

結標「ねぇ貴女、ちょっと向こうで甘い物でも食べない?」

フレメア「にゃ? 大体甘いもの?」

結標「ええそうよ、たくさん食べさせてあげるから……ふふふ」

フレメア「……行く!」

上条「…………」

一方「………あれは違ェな」

上条「……とりあえずほっとくか…害は、多分無いだろ」

…………

上条「……さて、何処に…」

一方「……さっさと発見しねェとな」

打ち止め「あ!! 見つけたかも、ってミサカはミサカはアナタを指指してみる!!」ビシッ

一方「……あン?」

打ち止め「しかも手を繋いでラブラブシチュエーションを満喫中!? ってミサカはミサカはびっくりしてみる!!」

一方「……」パッ

上条「あっ」

百合子「打ち止め、そォいう事は…その…あンまり言っちゃダメだろ」ソワソワ

上条「……うわぁ」

打ち止め「オカマな一方通行とか微妙なのによく付き合えるねってミサカはミサカは指摘してみたり」

上条「………」

百合子「オカマって言うなよ!!」ウルウル

………

上条「……一方通行は打ち止めとどっか行っちまったな、まあ正直役立たずだったから良いんだけど」

黒子「あら、上条さんではありませんの」

上条「白井? お前はどうしたんだ?」

黒子「友人とショッピングの最中ですの、そちらこそお一人でどうなさいましたの?」

上条「ちょっと人探しだよ」

黒子「人探し…どんな方を探していますの?」

上条「……えーと、普通な奴?」

黒子「…随分と漠然としていますのね、いまいちピンと来ないんですの」

上条「…だよな、どうしたもんか」

黒子「……」

上条「……ん? 友達の所に戻らないのか?」

黒子「はぁ、風紀委員としては困っている方を放っておくことなどできかねますの」

上条「手伝ってくれんのか? そりゃありがたいけど、良いのか?」

黒子「構いませんわよ」

上条「……ところで白井」

黒子「なんでしょうか?」

上条「…友達って、やっぱり御坂も来てるのか?」

黒子「………ええ、居りますけれどそれがどうかしましたの?」

上条「…やっぱり居るのか…」

黒子「………」

上条(……今日の感じだとあんまり出くわしたくねーな、どうするか…白井にどの辺りに居るのかだけ聞いておくか)

上条「……白井」

黒子「…はい?」

上条「御坂はどの辺りに居るんだ?」

黒子「………気になりますの? お姉様の事が」

上条「ん、まあな…(居る場所は避けて通りたいし)」

黒子「…………」

上条「…白井?」

黒子「…お姉様はこのフロアには居りません、恐らく屋上で他の二人と一緒ではないでしょうか」

上条「そっか、サンキュー白井」

黒子「…いえ」

………

黒子「上条さん、此方は探さなくてもよろしいんですの?」

上条「んー? トイレか…」

黒子「このフロアにあるお店は大体探したのでしたらこういった細かい所を最後に確認しませんと」

上条「…そうだな、じゃあお前は女性用トイレを頼む、俺はこっちを見てくるから」スタスタ

黒子「…わかりましたの」

上条「……誰も居ない、か?」

上条「……個室も全部入ってないか、ここはハズレだな」キョロキョロ


黒子「………」ヌッ

上条「んあ!? 白井!? なんで男用のトイレの中に!?」ビクッ

黒子「………ちょーっと強行手段ではありますけれど…まぁ構いませんわよね?」

上条「…へ? むぐぅ!?」

黒子「騒がないで下さいまし、大人しくしていれば気持ち良くなれますから」フゥー

上条「ッッ!?」ゾクゾクゥ

黒子「…騒げないように猿ぐつわをして…個室に手錠を使い拘束して……ふへへへへ」

上条「んーっ!! んーっ!?」ジタバタ

黒子「……ああ、どうしてこんなに素敵な方を類人猿などと言って毛嫌いしていたのでしょうか…今思うと考えられませんの」スリスリ

上条「んんーッッ!?」ビクビク

黒子「…でも、貴方はお姉様の方がお好みの様子…ならば無理矢理にでも此方を向いてもらいませんとね?」ニコリ

上条「んー!! んんーッッ!!」ブンブンブンブン!!

黒子「ふひひひひひひひひひひひひひひ…うえっへ、うへへへへ」ダラダラ

上条(…どういうことだってばよ)

黒子「さーて、まずはその邪魔くさい服を脱いで生まれたままの姿を……ああもうテレポートが出来ませんの、仕方ありませんわね」ゴソゴソ

上条(…白井はなんでこんな事を…あ、そうか…元が女の子しか興味無いから逆転したら男に興味津々になったのか…)


黒子「………ふぅ、以外と逞しくて素敵な胸板ですの…」ツー…サワサワ…

上条「」ビクビク

上条(やばい…相手は中学生だぞ…流されたらダメだ…)

黒子「………さて」チラリ

上条「」ギクッ

黒子「嫌がっている素振りをしても、こちらは正直なようですけれど?」サワサワ

上条「」ビクビク

上条(………ちくしょう逆らえねー)ウルウル

上条(………あーもう良いや、俺白井の事嫌いじゃねーし、むしろかわいいってぶっちゃけ思ってたしうん、
それにこれは俺の意思の範疇外だし不可抗力だしちょっと童貞卒業出来るかもーってドキドキしてしまうのも仕方ないと言い訳に言い訳を重ねてみたりー)クラクラ

黒子「まあ、こっちには用は無いのですけれどね?」ズルッ…グイッ

上条「ん?」キョトン

黒子「女の身体なのが残念極まりないですが…まあ一応やる事はやれますので、道具を使えば」クニクニ

上条「ッッ!?!?!?」ビクゥ!!

黒子「ウホッ」ニヤリ

上条「んー!! んんーッッ!!んーんー!?!?」ジタバタジタバタ

黒子「ああもう暴れないで下さいまし!! 挿入中に暴れたら裂けるかもしれませんわよ!!」

上条(いやーーー!!!!! 誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!)ジタバタジタバタ

黒子「嫌がらないで下さいまし!! 気持ちいいですから!! 絶対気持ちいいですから!!」フーッフーッ

上条(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?)

百合子「なにしてやがる…」

黒子「ふへ?」クルッ

上条「ッッ!!」

百合子「………」

黒子「あ…ら? たしか清掃中の看板を出しておきましたのに…」ダラダラ

百合子「……寝てろ、変態女」カチッ…バキィ

黒子「べぶふぅ!!」ズササササッ!!

上条(た、助かった……)ウルウル

黒子「」ピクッ…ピクッ…

百合子「……ったく、土御門が能力者見つけたから探してみれば…なンでそんな簡単にピンチになってンだよばか」

上条「んんー…」グスン

百合子「っ!! ちょ…とりあえずズボン履け!!//////」プイッ

上条「………」ガチャガチャ


上条「んん…」ガチャ…ガチャ…

百合子「…ゥ…そ、そっか手錠か……」ソロソロ

上条(…頼むから早く解放してくれー)ガチャガチャ

百合子「……ゥゥ…//////」チラッ


上条(男同士でなに赤面してんだよ!! 早くしろってばぁ!!)ガチャガチャガチャガチャ!!

百合子「………」ポロポロ

上条「んん!?」

百合子「やっぱりムリ…!!」タタタタッ!!

上条(ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!? なにその花も恥じらう乙女の仕草はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?
ほどいてってくれよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!?!)ガビーン

………

土御門「カミやん大丈夫かにゃー?」

上条「」ゲンナリ

土御門「………今外してやる」ガチャガチャ…パキン

上条「……ぷはっ……あー不幸だ…」ウルウル

土御門「一方通行に悪気は無いぜい? 勘弁してやるにゃー」

上条「……わかってるよ、はぁ」

上条「…それで、元凶が誰かわかったって?」ゴソゴソ

土御門「………」

上条「おい、聞いてんのか?」

土御門「…ああ、わかったぞ」

上条「どんな奴なんだよ」

土御門「…知りたいか?」

上条「……当たり前だろ、なんの為に苦労してんだよ」

土御門「………」

上条「……土御門?」

土御門「カミやん、この変化によって…不幸になる奴ってどれだけ居るんだろうな」

上条「……いきなり何を…」

土御門「良いから聞け上条当麻…お前はその右手のせいで、たった一人だけ普通の状態だ、それは確かにお前自身にはどうしようもなく不幸だろうさ」

上条「……何が言いたい?」

土御門「…お前以外、この能力に干渉された人間は、果たして不幸なのか?」

20分ほど休憩する

上条「………」

土御門「男なら中身は女になり、女なら中身は男になる…これがどういう事かわかるか?」

上条「…ただホモとレズばっかりになるだけじゃねーか」

土御門「そうだ、だが全員というのが肝だ」

上条「………」

土御門「誰に憚ることもない、自由な世界なんだよここは」

上条「……つまり、みんなが幸せになれる世界だって言いたいのか」

土御門「ああ、そうだ」

上条「……ふざけんな」

土御門「………」

上条「確かにお前のいう通りかも知れない、男だの女だのそんな線引きをぶち壊しちまえば、確かにみんなが幸せになれるかもしれない!! でもよ…!!」


上条「俺はどうすりゃいいんだよマジで!!」ウルウル

土御門「…………嫌か? 自分だけが異端になるのが」

上条「当たり前だ!! みんなが幸せになるのは良い事だよ、でも…俺だけが違うって、俺だけが取り残されるなんて嫌に決まってるだろ!?」

土御門「………そうだな、仲間外れは良くない」

上条「だったら!!」

ガシッ

土御門「だったら、お前もこちら側に目覚めろ…上条当麻」



上条「えっ、ちょ…?」グイッ

土御門「幻想殺しは使わせん、せっかく芽生えた気持ちをなかった事にされるのは気分が良い事じゃないからな」

上条「え…えっ?」

上条「ちょ…土御門? お前…影響受けてんの?」ダラダラ

土御門「俺がいつ影響を受けていないと言った?」
上条「………ま、舞夏がおっさん臭くなったのは良いのか?」

土御門「構わん、舞夏は舞夏だ」

上条「……あの、じゃあなんで協力してくれたのでせう?」ダラダラ

土御門「………言っても良いのか?」

上条「…いや、やっぱり言わなくて良いです」ダラダラ
土御門「…お前の気を引きたかったからだ、カミやん」

上条「だから言わなくていいってばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?!?!」ウルウル

上条「はなして!! 上条さんは普通のままでいたいんだから!!」ジタバタジタバタ

土御門「…暴れても無駄だ、オレには勝てないのはカミやんが一番よくわかっているだろ?」

上条「ひぃぃぃっ!? 近い!! 顔近いっつの!?」

土御門「当たり前だ、近付けているんだからな」

上条「みゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?!?」ゾワゾワゾワ

上条「やめて…マジやめっ…」

土御門「………今更引けるか、受け入れてくれ…頼む」

上条「…お、お前とは…友達でいたいんだよ…やめてくれ!!」ウルウル

土御門「………つ…」

上条「…………?」ビクビク

土御門「………すまん、カミやん」スッ

上条「……………」サササササッ!!

土御門「………元凶は屋上、超電磁砲の近くにいる黒髪の女だ、行け」

上条「………土御門」

土御門「…はやく、元に戻るといいにゃーカミやん?」ニカッ

上条「…わかった」タタタッ

………

初春「……白井さんどこ行っちゃたんですかねぇ?」

美琴「さーねぇ…まさか迷子って訳じゃないだろうし」

佐天「うーん…」

初春「どうしたんです佐天さん?」

佐天「いや、白井さんが落ちなかったのは予想外だなーって」

美琴「へ?」キョトン

佐天「いえいえ、こっちの話です」

初春「まあ白井さんは変な人ですから」

佐天「けっこうキッツい事言うね初春」

初春「私と御坂さんがいれば良いじゃないですか」

佐天「まぁね、これ以上増えると大変だし」

美琴「…//////」

佐天「御坂さんうぶだなー…ちょっとイタズラしただけなのにそんなに赤くならなくても良いのに」

美琴「…だ、だって…うぅ」


上条「…………居た」

佐天「ん?」

上条「…御坂は違うだろうけど…よっと」バキンッ

美琴「ほぇ? あれ?」キョトン

佐天「え?」

上条「…黒髪…どっちだ? とりあえず短い方から」バキンッ

初春「ふぇ? あれ?」キョロキョロ

佐天「んん?」

上条「……微妙に一方通行の時みたいな変化があるっぽい…つまり影響を受けてた娘っことか…つまり」チラッ

佐天「へ?」

上条「お前が元凶だな?」
ピトッ

バキンッ

ギャーナンダコレ!?

オエー!!

チョット!?ワタシはオンナノコニハキョウミナイワヨ!?

ニャー!?アマイモノハー!?

ギャァァァナゼバニィィィィ!?

上条「干渉が遮断されたな、ビンゴだ」

佐天「え、ななななんで!?」アワアワ

美琴「ちょ…どういう事なの…」ワナワナ

初春「………佐天さん?」

佐天「げっ」ダラダラ

佐天「え、なんで…」ダラダラ

上条「俺が右手で触れてる限りは能力は使えねーぞ、観念しろ」

佐天「………うぐ…マジ?」ダラダラ

初春「…佐天さん、ちょーっと説明して貰えますか?」

美琴「…………佐天さんひどい」ウルウル

佐天「あかん」ダラダラ

上条「自業自得だろ」

すまない、一時間くらい保守頼む、急用出来た


すまん

佐天「よーし!! ここは逃げよう一目散に!!」タタタタッ!!

上条「あ、しまったちゃんと掴んでりゃ良かった!!」
佐天「すかさず能力再発動!! 御坂さーん殺っちゃってーーー!!!!」タタタタッ

上条「させるか!!」ハシッ

美琴「ぴぃっ!!!?」ビクゥ!!

佐天「あれ?」キョトン

上条「すまん御坂、咄嗟の事だから勢いで抱き付いちまった、悪い」

美琴「あぅあぅあうあうあわわぅあぅあぅ」グルグル

佐天「……うぐ…あたしの最大の武器が…」

上条「…つまり、御坂さえ抑えてりゃお前に抵抗する力はないって事だな?」

佐天「……ぐぬぬ」ジリッ

上条「とりあえず御坂、手ぇ握ったままだけど我慢してくれ、お前が敵にまわると厄介だし」ギュ

美琴「…う、うん////////」カァァァァ

佐天「む、あたしの御坂さんをたぶらかすなんて、許せない!!」

上条「………なあ御坂、あの娘って、白井と同類なの?」

美琴「……みたいね、知らなかったけど」ゲンナリ

上条「お前、同性によく好かれるな」

美琴「……うれしくない」ズーン

佐天「………仕方ない、ここはマジで逃げよう…御坂さんまで相手にしたらあたし死んじゃうし」タタタタッ

上条「待ちやがれ!! 能力解除しろっつってんだろ!!」タタタタッ

美琴「佐天さん!! いい加減にしなさいよ!?」タタタタッ

佐天「あーちくしょう、手なんか繋いで見せつけて…ムカつくなぁもう」タタタタッ

百合子「…………」

佐天「あっ!! アルビノ美少女!! やだキレイイタズラしたい!!」

上条「あ、一方通行」

美琴「え゙、あれそうなの?」

百合子「…………ちっ」カチッ

佐天「ふえ?」

百合子「…どうせ叶わないなら、無い方が良い…よな…」ウルウル

佐天「ん?」

百合子「……チョップ」ズベシ

佐天「けぷっ!?」ビタンッ!!

百合子「…まだ意識あるよな、もうちょい我慢してて」

佐天「あ…ぐ…」ピクッピクッ
上条「…一方通行?」

美琴「え、なに? なんなの?」

百合子「……なァ、上条」

上条「なんだ?」

美琴(…なにこの雰囲気)

百合子「…………オレが、ホントの女だったら……ちょっとは違ってたか?」

上条「………えーと」

百合子「………絶対後悔するから、あンま言いたくはねェけど、どうせ…もうすぐ女の俺は居なくなるンだ、だから言う」

上条「……なにを?」オソルオソル

美琴(え…ちょ…)

百合子「…好きだ、どうしようもないくらい、好き」



上条「え…」

美琴(やっぱり…)

佐天「」グフッ

佐天「」


上条「………ん、気絶したのか」パッ

美琴「……ああうん、もう平気みたい…」


一方「」


上条「………」

美琴「………」

一方「」プルプル

上条「……あー、一方通行」

一方「」ワナワナ

上条「………俺、お前かわいいと思うぜ?」b グッ

美琴(とどめさしやがったコイツ)

一方「うああああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!)

……後日

上条「……で、その後はどうなったんだ?」

美琴「んー…佐天さんは気絶してる間に学習装置で自分の性癖だけ矯正されたわ、女の子が好きじゃなければあの能力を使おうなんて考えないだろうって上の判断ね」

上条「…なんか、あんまり気分良い話じゃないな」

美琴「仕方ないわよ、しでかした事の大きさを考えたらね……
それに、上層部でもかなりショッキングな状態で能力が解除された人が多数居たらしいし、即座に危険と判断されたのよ、佐天さんの能力」

上条「…そっか」

美琴「私が知ってるのはそのくらいね…あんたは?」

上条「…………一方通行なんだがな」

美琴「うん…」

上条「……一時期自殺まで考えてたらしいんだが…その」

美琴「…マジで? まあ無理ないか…」

上条「……一周回って目覚めたらしい」

美琴「へえ…………は?」キョトン

美琴「なにそれどういうことなの」

上条「………ああいう事」クイッ






一方「上条ォ~!!」フリフリ

美琴「え、なんでゴスロリ?」

上条「……正直どう対応して良いかわからん」

一方「俺は悩みに悩ンだ、どォすれば上条が俺を女の子として扱うのかって必死に悩ンだ」


一方「…その結果、俺は…否、アタシは決心した!! もォアタシは一方通行じゃない!! 鈴科百合子!! それがアタシだ!! その証として…百合子は…!!」







百合子「取ったどォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!」

上条「」

美琴「」

おわれ

あれ?

なんかイメージしてた終わり方とちがう…まあ良いか

じゃーな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月22日 (日) 21:59:59   ID: O3YGTQpC

百合子スレかぁ

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