モバP「プロデューサーに愛されドラマCD?」 (93)

ちひろ「はい!!」

P「・・・それ、誰が欲しがるんですか」

ちひろ「欲しがる人は欲しがると思いますよ」

P「アイドルのならわかりますけど俺が吹き込むんですか?」

ちひろ「じゃないとプロデューサーさんのCDにならないじゃないですか」

P(無駄に金かけてそんな無駄なもん作るなんてこの人らしくないなぁ)

ちひろ「ちゃんと仕事してくれれば今月ボーナス出します」

P「やらせていただきます!!!!」

ちひろ「いらんかねーいらんかねー」

凛「なんですかこれ?」

ちひろ「プロデューサーさんに愛されドラマCDです」

凛「は?」

みく「にゃににゃに~?」

ありす「騒がしいですね、どうしたんですか?」

ちひろ「皆さん良い所に来てくださいました、プロデューサーさんに愛されドラマCD!!本日発売ですよ!!」

美嘉「価格2500円・・・ちょっと高くない?」

ありす「まさしくぼったくりですね」

ちひろ「し、失礼な!!じゃあありすちゃんに実際に聞いてもらってこのCDの価値を見極めてもらおうじゃないですか!」

ありす「ありすってよばないでください、仕方ないですね・・・試聴したから買えとか言って後でこんなもの売りつけないでくださいね」

ちひろ「はいはい」

ちひろ「じゃあプロデューサーさんと添い寝CDトライアル版を・・・」

ありす「ふう、くだらないこんなもの」

P『どうした・・・?』

ありす「・・・・」

P『眠れないのか?』

ありす「・・・・」

P『大丈夫、君が寝るまで俺がついてるよ』

ありす「・・・・んっ」

P『君の寝顔・・・見てるから』

ありす「んっ・・・あっあっ・・・」

ちひろ「はい終了~」

ありす「あっ・・・え・・・?そんな、もうすこしで・・・」

ちひろ「トライアル版はこれで終了になります」

ちひろ「製品版もこんなかんじでプロデューサーさんが語りかけてくれますよ」

ちひろ「一時間たっぷり、ね」

ありす「あの・・・」

ちひろ「はい?」

ありす「・・・・これください」

一同「!!?」

美波「そ、そんなにすごいんですか・・・?」

ちひろ「試してみます?」

美波「は・・・はい」

美波「・・・・・・」

美波「んっ・・・・・ふあっ」

美波「あっあっあっああっ!!イk」

凛「とめてカメラとめて!!」

P「え?また収録して欲しい?」

ちひろ「はい!!もう飛ぶような売れいきで!!早く続きをくれと大盛り上がりですよ!!」

P「あんなんでですか?一体どこに需要があるんだか・・・」

ちひろ「乗り気じゃないですね」

P「正直あの歯の浮くようなキモイ台詞もう言いたくないというか・・・」

ちひろ「倍額のボーナス・・・」

P「是非やらせてください」

ちひろ「まいど!」

P『あたまなでなでされて気持ちいいか?』

みく「にゃ~ん・・・しあわせだにゃあ」

P『かわいいなぁ、ほらお腹も撫でてあげるからな~』

みく「PチャンPチャン♪えへへ~もっとなでなでしてほしいにゃー」

美嘉「うわぁ・・・」

凛「みく、何一人で悶えてるの?」

卯月「お仕事たくさん頑張ったから新発売の『プロデューサーのペットになって甘やかされCD』を買ったんだって」

莉嘉「~♪」

莉嘉「えへへ・・・・」

美嘉「こーら莉嘉!いつまで起きてんの、もう夜中だよ!!」

莉嘉「だってー・・・」

美嘉「我慢できないならそのCD捨てちゃうよ」

莉嘉「やーだー!」

美嘉「じゃあ寝なさい」

莉嘉「うー・・・おやすみなさーい」

莉嘉「すー・・・・すー・・・」

美嘉「・・・・・」カチャ

美嘉「・・・・・」キョロキョロ

美嘉「・・・・・」カチッ

P『大好きだよ・・・愛してる』

美嘉「えへへ・・・♪」

凛「~♪」

奈緒「それ、例のアレか?」

凛「そうだよ」

奈緒「ま、まあ・・・確かにあのCDは実用的だよな」

凛「へえ、『使って』るんだ?」

奈緒「あっ!い、いやべべ、べつにこれはそういう意味じゃないからな!!」

加蓮「私は使ってるけど」

凛「私も」

奈緒「う・・・使って・・・るよ・・・」

加蓮・凛「・・・・」ニコニコ

奈緒「な、なんだよぉ!」

楓「かんぱ~いっ♪うふふっ」

早苗「かんぱぁ~いっ♪Pくん今日は帰さないからね!」

菜々「これはソフトドリンクですけどかんぱぁ~いっ♪」

凛「何ですかアレ?」

ちひろ「『プロデューサーと飲み会ドラマCD』です」

早苗「え~、甘えさせてくれる人がタイプ?意外とあまえんぼなんだぁ~っ」

楓「プロデューサーも、もういっぱい♪どうぞ~、ふふふふふ・・・かわいい」

菜々「ナナは・・・ううっ・・・にゃにゃだってつらいことがあるんですよぉ~!!」

凛「完全に出来上がってる・・・」

ちひろ「ついでに『あまえんぼ版』『ちょっと振り回され気味の弟くん版』『話を聞いて労ってくれる版』があります」

凛「普通に飲みに誘えばいいのに・・・」

ちひろ「CDだと最後にプロポーズされるんです、その台詞目当てみたいですよ」

楓「けっこんはけっこう・・・ふふっ、じょうだんです・・・式はいつにしますか?」

早苗「いいの・・・?Pくん・・・わたしみたいなおばさんでもいーい?・・・えへへ・・・っ♪」

菜々「ナナって・・・よんでください・・・『さん』ってつけちゃだめです、今日から夫婦なんですから・・・」

凛「うわぁ・・・・」

凛「新発売『ヤンデレプロデューサーに愛されて夜も眠れないドラマCD』かぁ」

智絵里「あ、あの・・・これ下さい・・・です」

響子「すみません、これ欲しいんですけど」

まゆ「まゆにもくださいな」

凛「私も買おうかな」

P『どこへいくつもりだい?』

P『君のことしか見えてないのに・・・君は俺から逃げようとするんだね・・・」

P『わかった、じゃあ・・・』

P『もう俺以外見えなくすればいいんだ』

加蓮「今回はかなりの力作・・・んっ・・・」

凛「監禁されたい・・・」

幸子「プロデューサーさん、大丈夫ですよ・・・ボクもあなたしか見えてないんですから・・・えへへ」

P『おねーちゃん♪』

P『なでなでして~』

留美「コレは反則だわ・・・・かわいい、はにゃぁあん♪」

藍子「なでなでしてあげたいです♪」

菜々「ナナおねえちゃんにいっぱい甘えていいんですよ~☆」

美優「・・んっ・・・あっ・・・」モゾモゾ

凛「『弟のPくんに甘えられるCD』・・・」

凛「ふーん、悪くないかな」

ちひろ「あぁ~懐が温かいっていいですね~」

凛「う~んなんか足りない気がする」

卯月「そうだね~」

未央「なんかね~」

ちひろ「ええっ!?何が足りないっていうんですか!?」

未央「何が足りないんだろうねしぶりん」

凛「・・・・わからないけど、このままじゃ飽きそう」

ちひろ(まずい・・・それだけはまずい・・・)

卯月「だぁいすきなプロデューサーの声ではあるんですけど・・・」

未央「なんだか私じゃなくて別の人を見ているような感じがしてもやもやするんだよね~」

凛「あ、そうか」

ちひろ「何かわかったんですか!?」

凛「プロデューサーがこっちを呼ぶ時『君』とか『お前』とかって他人行儀なんだよね」

卯月「それに誰のことかはっきりしないから自分のことかどうかわからなくて不安になる・・・そういうことだったんだねっ!」

未央「さっすがしぶりん!ニュージェネのブレインは伊達じゃない!!」

ちひろ「ぐぬぬ・・・このままではせっかくの市場が・・・」

ちひろ「しかし個別に皆の名前を吹き込むと予算がかかってしまう・・・っ!!」

ちひろ「・・・わかりました、ではやってみましょう!!」

ちひろ「このCDが皆さんの活動の励みになるのなら!!」

ちひろ(皆さんのために!!)

ちひろ(そしてなにより私の財布のために!!)

ちひろ「ということで」

ちひろ「皆さん大変です!!」

ちひろ「日頃ご愛顧頂いているこの『プロデューサーCD』・・・」

ちひろ「追加料金を払うとなんと!ななんと!!」

ちひろ「あなたの名前を呼んでくれる!『あなただけのプロデューサーCD』に早変わりします!!」

一同「っ!!!?」

P「お、杏!最近頑張ってるなぁ、感心感心」

杏「うん、少しでも稼ぎたいんだ」

P「ものすごい活躍だよなぁ~いやぁ、やっぱり杏はやればできるんだな!」

杏「まぁ、めんどくさいけど・・・式を挙げるにはお金が必要だもんね」

P「式・・・?なんのことだ?」

杏「あ、もう時間だ」

杏「じゃあ行ってくるね、今日も先に寝ちゃダメだから」

P「お、おう・・・?」

P「先に寝る・・・・?式・・・・?何の話なんだ?」

加奈「あ!おにいちゃん♪」ギュー

P「え!?おにいちゃん!?」

加奈「どうしたの、おにいちゃん?」

P「あ・・・いや、そのおにいちゃんていうのは何かなって・・・?」

加奈「あはは、変なおにいちゃん!」

加奈「いつも言ってくれてるよね」

加奈「『俺は加奈だけのお兄ちゃんだよ』って・・・わたし、すっごく幸せです」

P「え・・・?え・・・?」

ありす「・・・」

P「おう、おつかれ~橘」

ありす「『橘』なんて他人行儀ですっ!」ギュー

P「えっ!?だってお前g」

ありす「ありすって呼んで下さい!!夫婦なんですから!!」

P「夫婦っ!?」

ありす「待ちません!!もう待ちません!!」

早苗「おはようございまーす」

P「あ、早苗さん何とかしてくだs」

早苗「あ!P君だぁ~」ギュー

P「ええっ!!?ちょっと早苗さん!!?」

唯「Pちゃんだーいすきぃ♪」ギュー

P「ひぃっ・・・溺れるっ乳に溺れるぅっ!!」

ちひろ「いや~今まで以上の売れいき・・・私の財布はしばらくは空になることはないですね」

ちひろ「このまま億万長者に・・・うふふっ♪」

P「ちひろさん・・・これは一体どういうことですか・・・!!」

ちひろ「あれ?どうしたんですかプロデューサーさん?」

P「な、なんかみんながすごいこわくて・・・・」

みりあ「あっ!プロデューサーみーつけたっ♪」

P「ヒッ・・・!?」

みりあ「ねーねー結婚しよう!結婚しようよ!」

P「み、みりあ・・・だからそれは無理d」

みりあ「どうして?いつも言ってくれてるのに・・・」

みりあ「『みりあはかわいいね、ずっといっしょだよって』」

ちひろ「ああ、CDのセリフですね」

みりあ「あ、わかったぁ!!ちひろさんがいるから照れてるんだ♪」

P「ち、ちが・・・・」

みりあ「結婚しよっ?ねーねー結婚しよう?」

P「う、うわああああ」

P「みんなこんな感じなんです」

ちひろ「多分CDと現実の区別がつかなくなってるんでしょうねー」

P「CD・・・ってまさか!?」

ちひろ「はい、それです」

P「あれアイドルたちが買ってたんですか!?」

ちひろ「気づかなかったんですか?」

P「いや、そんなことよりどうしてこんなことに・・・」

ちひろ「簡単ですよ、こうなったらいいなぁこう言って欲しいなぁという夢がCDの向こうでは起こってますよね?」

P「え?そうなんですか?」

ちひろ「そうなんです。んで、現実のPさんも確かに素敵な人ですけど自分の想いに気づいてくれないいけずなわけじゃないですか」

P「そ、そんなつもりは・・・っていうかあの内容を皆が望んでたってことですか!?」

ちひろ「もちろん。だから当然自分の望んでる方にのめり込みますよね?」

ちひろ「そうなると願望と現実の区別がつかなくなるわけです」

P「そ、そんな・・・ど、どうすればいいんですか」

ちひろ「大丈夫です!(せっかく見つけたこんなに儲かる金蔓の)Pさんをあっさり見捨てたりしませんよ!」

P「ちひろさん・・・・ありがとうございm」

凛「プロデューサー・・・・こんなところで他の女と何してるの?

智絵里「あの、帰りましょう・・・?晩御飯、冷めちゃいます」

まゆ「うふっ・・・」

幸子「みつけた・・・プロデューサーさん・・・・ボクだけを見てくれるプロデューサーさん・・・えへへ」

ちひろ(あ、無理だわ)

P「ひぃっ・・・おちつけおまえら!!」

凛「落ち着いてるよ、それにそんなに怖がらなくても大丈夫・・・・プロデューサーに怒ってるわけじゃないから」

智絵里「だいじょうぶです・・・Pさんは悪くないですから・・・・・・」

幸子「新しく大きなお家を買ったんですよ」

茄子「全員で住める、とっても大きなお家なんですよー♪」

まゆ「まゆとしては・・・結果オーライですね・・・うふっ」

P「あ・・・あ・・・た、たすけ・・・」

茄子「さあ、プロデューサー」

P「お、俺は行かないぞ!!絶対に行くもんか!!」

茄子「大丈夫ですよ~、すぐに行きたくなりますから♪」

P「な、何を言って・・・」

茄子「ほら、みんなとずぅっと一緒に居たくなってましたよね」

P「そんなわけ・・・・うっ!?頭・・・・あたまが・・・っ!?」

茄子「ふふ・・・だって」

茄子「それがあなたの・・・そして私の、『幸せ』なんですから」

P「あ・・・・あ・・・・・」フラフラ

茄子「さあ、行きましょうね♪」

P「ああ・・・いく・・・みんなと・・・」

早苗「えへへーP君」

ちひろ「え、プロデューサーさんどこいくんですか?プロデューサーさーん」

凛「赤ちゃんが生まれたらもっと賑やかになるね」

未央「私達、世界一の大家族になるかもしれないね!」

卯月「いいお嫁さんになれるようにがんばります!」

ちひろ「え、みんなどこ行っちゃっうの?アイドルは?収入は?私のお財布は?」

ちひろ「え・・・え?えぇー・・・・」

茄子「ああ・・・そうそう」

ちひろ「あ、よかった・・・他はまだしも茄子さんさえいてくれれば事務所は安泰・・・」

茄子「私のプロデューサーを利用して私腹を肥やしていた人は・・・誰でしょうね♪」

ちひろ「・・・知りません・・・・」

茄子「まさか、引き止めたりなんてしませんよね♪」

ちひろ「・・・・・・・・はい」

茄子「そうですか、それじゃあちひろさんもどうかお元気でー」ニコニコ

ちひろ「ああ怖かった」

ちひろ「まあとは言え・・・ふふふ」

ちひろ「アイドルは居なくなってしまいましたが、私には莫大な財産が残ってるんですよねー♪」

ちひろ「えへへ、ほら通帳の残高は0・・・・0?」

ちひろ「もしもし!!ええ!?そ、そんな、詐欺!?なんでこんな運悪く・・・『運』?」




茄子「悪銭身につかず・・・ですよ、ふふふっ」

おしまい

最後のは茄子さんたちが犯罪を働いたわけではなくちひろさんが『偶然』何らかの詐欺に合うという『不幸』が起きたということで

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