右京「はい、特命係」メリ「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」(130)

右京「……はいぃ?」

メリー「後ろにいるの」

右京「……今僕は後ろを向いています。後ろには誰もいないようですが?」

メリー「……」

右京「亀山くん」

薫「電話……俺っすか?」

右京「どうぞ」

薫「は、はい……もしもし?」

メリー「わ、私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」

薫「……?(後ろ?)」

課長「よ、暇か♪」

薫「課長しかいねーじゃねえか……もしもし!?」

メリー「え、えーと」

薫「……イタズラっすね」

右京「みたいですねえ」

薫「あのね、君がかけてんのは警視庁なの! わかる? ケーサツだよ!?」

薫「逮捕されたくなかったら、こんなバカみたいな真似はやめなさい、ね!? ったく……」がちゃ

課長「なんだよイタズラ電話かー?」

薫「そうみたい……っすね。珍しく」

課長「暇な部署はいいねえ、こっちはその手の電話はひっきりなしだよ」

右京「……」 


ぷるるるるるr

薫「……」

課長「……」

右京「……別の方かもしれません」

薫「は、はい……」かちゃ

薫「もしもし、こちら特命係」

メリー「私メリーさん、今、えーと、西新宿駅前にいるの」

薫「……」

薫「メリーさんみたいですよ」

右京「……」

メリー「もしもし」

薫「あのねメリーさん、さっきも言ったけど、君がイタズラしてる相手は警察なの」

薫「こういうのは程々に……聞いてる?」

 がちゃっ ツー ツー

薫「……切りやがった」

課長「なんだよ、さっきと同じやつか?」

薫「まあ慌てて切ったみたいですからね、流石にもうかけてこないでしょ」ぶすっ 


ぷるるるるるr

亀山「……!」

右京「はい、特命係」がちゃ

メリー「私メリーさん、今けいしちょー前にいるの」

右京「おや、警視庁。随分と近くにいるものですねぇ」

右京「我々に、何か御用ですか?」
 
 がちゃっ ツー ツー

右京「……」

課長「また切っちゃったの? なに、なに、相手誰? 何って言ってきてるんだ?」

右京「メリーさんです」

亀山「う、右京さん……!」

メリー「私メリーさん

うわミスった

ぷるるるるるr

亀山「……!」

右京「はい、特命係」がちゃ

亀山「う、右京さん……!」

メリー「私メリーさん、今けいしちょー前にいるの」

右京「おや、警視庁。随分と近くにいるものですねぇ」

右京「我々に、何か御用ですか?」
 
 がちゃっ ツー ツー

右京「……」

課長「また切っちゃったの? なに、なに、相手誰? 何って言ってきてるんだ?」

右京「メリーさんです」

課長「め、メリーさん?」

右京「亀山くん、君はメリーさんという『都市伝説』をご存知ですか?」

薫「め、メリーさん……? って、んーそう言えばどこかで聞いたことあるような……」

課長「メリーさんってアレだろ、いきなり電話かけてくるやつ。ほら、知らない?」

課長「電話とったら『もしもし、私メリーさん。今どこどこにいるの』、なーんて台詞繰り返す」

右京「ええ」

薫「え……それで、どうなるんすか?」

課長「どうなるって……最後は確か、『あなたの後ろにいるのー』で、振り返るとアレだよ」

課長「……どうなるんだっけ?」

右京「もっとも多いのは、電話をとった――つまりメリーさんの通話者に、何かしら」

右京「『良くない出来事』が起こる場合が多いようですね」

薫「……よ、『良くない出来事』って……まさか、死んじゃうとか?」

右京「その可能性もあるみたいですよ?」

 シーン

課長「い、今の電話が、そうなの?」

薫「……! は、はは……でもそれって『都市伝説』でしょう」

薫「さ、さっきのが……メリーさんだって言うんすか?」

薫「そんなバカなぁ、右京さんらしくない」つー

右京「何も僕は先ほどの電話がそうだとは一言も言ってませんよ?」

右京「それよりも亀山くん。君が最後に電話をとったとき、彼女はどこに居ると言っていましたか?」

薫「た、確か西新宿……だったと思います」

右京「今、彼女は僕に、警視庁の前――つまり我々の目と鼻の先にに居ると言っていました」

右京「西新宿からここまで、あの短い時間。どうやって彼女は移動することができたのでしょう、気になりませんか?」

薫「いや、だってイタズラなんですから……そのメリーさん」

薫「ていうか、こいつがウソついてるだけに決まってるでしょ」

右京「ええ、ですが先ほど、君は慌てて彼女が電話を切った……そう言っていましたねぇ」

右京「相手が警察だからと、釘もさした」

右京「にも関わらず、彼女は警視庁前に居ると言った……」

右京「イタズラにしては、少々大胆じゃあありませんか。僕にはどうしても」

右京「只のイタズラとは思えないのですがねぇ」

薫「……」

課長「……」

右京「いずれにせよ、亀山くんの言うようにイタズラだったとしてもです」
  
右京「……もう一度、電話がかかって来る可能性は非常に高い」


 ぷるるるるるr

亀山「……!」

課長「き、来た……!」

右京「……」

 ガチャ

右京「……もしもし、特命係です」

メリー「私メリーさん

右京「ええ、お名前はすでに聞いていますよ?」

右京「……メリーさん、今どちらにいるのでしょう?」

メリー「え、あん、あの……け、けいしちょー前……」

右京「なるほど。やはり館内に入ることは出来ませんでしたか」



すまん寝てしまった
最後まで話は考えてるから書き溜めて別で投下する
落としてくれーーー!!

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