P「貴音が手を繋ぎたそうにこちらを見つめている」(86)

貴音「じー…」

P「……」

貴音「じー…」

P「……」

貴音「……」ソワソワ…

P「(そわそわし始めた)」

貴音「…その」モジモジ…

P「(手を繋ぎたいの一言が中々言えない貴音、可愛い)」

貴音「あ、あなた様…!」

P「ん?どうした?」

貴音「その、ですね…」

貴音「なんと申しましょうか…」

貴音「今宵は少々…冷え込みますね…///」プラプラ…

P「そうだなぁ…そろそろ手袋とか必要かもな…」

貴音「……ええ」シュン…

P「(手までプラプラさせてアピールさせたのに繋いでもらえなくてションボリしてる貴音、可愛い)」

貴音「と、ところであなた様?」

P「ん?どうした?」

貴音「その…私が弱視であることはご存じでしょうか?」

P「あぁ、貴音はあんまり目が良くないんだったよな」

貴音「ええ…」

貴音「それで、その…」

貴音「よ、夜もだいぶ更けてまいりました…」

P「そうだな。もう真っ暗だな…」

貴音「弱視の私がこのような暗がりを1人で歩くのは…」

貴音「こ、転んでしまわないか不安なのですっ!」

P「そうだな。タクシー手配しておくよ」

貴音「……お気遣い感謝します」シュン…

P「(俺に手を引いてもらって一緒に帰りたいと思ってる貴音、可愛い)」

貴音「あ、あの…」

貴音「その……」モジモジ…

貴音「……」

貴音「……」シュン…

P「……」

P「(何か良いアイディアは無いものかと考えてはみたけれど…)」

P「(結局、何も思い浮かばずにションボリしてる貴音、可愛い)」

貴音「……1人は」

P「ん?」

貴音「1人は、寂しいのです…」ウルウル…

P「……」

P「(貴音が手を繋ぎたそうにこちらを潤んだ瞳で見つめている…)」

P「(これは相当可愛い)」

P「そうだな。こんな静かな夜、1人でいると不安になっちゃうよな」

貴音「はい…」

貴音「お恥ずかしながら…」シュン…

P「ごめんな。気づいてやれなくて」

P「貴音を1人で帰らせようとした俺はバカだったよ…」

貴音「…!そ、それでは…!」パァッ…!

P「ちょっと待っててな。まだ事務所に音無さんいるから呼んでくるよ」

貴音「むー!!そ、そうじゃないのですっ!!」ブンブン…!

P「(むーたれて、手をブンブンしてる貴音可愛い)」

P「あれ?貴音、音無さんと仲悪かったか?」

貴音「小鳥嬢とは良好な関係を築いておりますっ!」

貴音「つーん!」プイッ…

P「ありゃ…」

P「(これはマズい。怒らせちゃったみたいだ)」

P「なぁ、貴音…?」

貴音「つーん」

P「……」

P「(これはこれで可愛いな)」

P「なぁ、貴音?なにを怒っているんだ?」

貴音「私はご機嫌ですっ!」プイッ…

P「(素直じゃない貴音も新鮮で可愛い)」

P「でもなぁ、俺から見るとどうみても怒ってるようにしか見えなくてさ…」

P「何に怒ってるのか、わからないけどごめんな?」

貴音「……」

P「…はぁ。だんまりか」

P「これじゃあ誘っても一緒に帰ってもらえないな…」ボソッ…

貴音「…なんと!?」キラキラ…

P「(貴音が希望に満ち溢れた目でこちらに視線を戻してくれた)」

P「(可愛い)」

貴音「あなた様…?今、なんと…?」キラキラ…

P「あぁ、いやな」

P「音無さんと帰るのが不満なら俺が貴音のことを送り届けようかなと…」

貴音「…!!」

貴音「まぁ…///」ポッ…

貴音「あなた様…あなた様はまるでこの地上を照らす月光かの如く輝いて…///」

P「あはは。大袈裟だなぁ」

貴音「あ、あの…」

貴音「それでその…」モジモジ…

P「(一緒にいられるならやっぱり手を繋ぎたい貴音、本当に可愛い)」

貴音「……」

貴音「……」プラプラ…

P「(やっぱり手をプラプラさせてアピールする貴音、可愛い)」

P「(でも、まだだ)」

P「(俺から繋ぐなんてことはしないぞ)」

P「(貴音から「繋ぎましょう」って言われるまでは繋がないぞ!)」

P「(だって、こうやってモジモジしてる貴音、本当に可愛いし)」

P「(まぁ、言えなくても最後はちゃんと繋いで帰るつもりだけど…)」

貴音「あう…」プラ…

貴音「……」

貴音「~~~!!!」

P「ん?」

貴音「えいっ!」ギュッ…!

P「おおっ!?」

貴音「あ、あなた様っ!!」

P「は、はいっ!?」

P「(た、貴音が両手で俺の右手を掴んできた…!)」

貴音「ふ、二人の手がこうして合わせれば…」

貴音「暖かいとは…思いませんか…?」チラッ…

P「……」

P「(う、上目遣いで見つめてくる貴音…凄い可愛い…)」

貴音「……///」カァァッ…

P「(顔も真っ赤にして…)」

P「(抱きしめたくなるほど、可愛いなちくしょう)」

P「え、えっと…?」

P「いきなり両手で俺の手を掴んで、どうしたんだ?」

貴音「あっ…!?」

貴音「は、はしたない真似をしてしまい申し訳ありませんっ…!」バッ…

P「(あっ、離れちゃった…)」

貴音「…その」

貴音「わ、私の想いを届けたかったと申しましょうか…」モジモジ…

貴音「えっと……」

貴音「さ、先ほども申しましたが!」

貴音「今宵はとても冷え込みますっ!!」キリッ

P「そ、そうだな…」

P「(貴音の鋭い眼光、神秘的で美しいな…)」

貴音「で、ですので…」

貴音「例え私とあなた様が同じ帰路を辿ったとしてもです!」

貴音「お互いに距離が生じていたら…」

貴音「と、凍死は免れませんっ!!」

P「(免れないのか…)」

貴音「その為には防寒具だけでは足りないのです…」

P「…他に何か必要な物、あるか?」

貴音「心の…」

貴音「その…温もりを…」モジモジ…

P「(照れ過ぎて耳まで真っ赤な貴音、本当に愛おしい)」

P「…心の温もり?」

貴音「そうなのですっ!!」

貴音「もう…女性にここまで言わせるなんて…」

貴音「あなた様は…いけずですっ!」プクー

P「(うわっ!?ふくれ面の貴音、本当に可愛い)」

貴音「ですからっ!私があなた様に伝えたいことは…!」

貴音「…伝えたいことは」モジモジ…

P「……」

貴音「て、ててを…!」

P「ててを?」

貴音「…!?」カァァッ…

P「(大事なところで噛んじゃった貴音、可愛すぎてやばい)」

貴音「あ…う、うう…」

貴音「……あなた様ぁ…」ウルウル…

P「(貴音が再び潤んだ瞳でこちらを見つめている)」

P「(ちょっと、いじわるし過ぎたかな…)」

P「…貴音」ギュッ…

貴音「…あっ」

P「確かにこうした方があったかいな」

貴音「…!」

貴音「は、はい…」

貴音「この身も…」

貴音「そして心も…」

貴音「まこと…あったかです…///」

ううおおおおおおおお

貴音「~♪」

P「(俺と手を繋いでるんるん気分の貴音、マジ可愛い)」

貴音「ところで、あなた様?」

P「ん?」

貴音「もうこのような余興はお止めになってくださいましね?」

P「えっ…!?」

P「俺が貴音のことをからかってるの気づいてたのか…?」

貴音「あっ、まことにからかっていたのですか?」

P「えっ!?」

貴音「あなた様は、いけずですっ」

P「か、カマをかけたのか…?」

貴音「うふふ♪」

貴音「どうして、このような余興を?」

P「あぁ、いや…その…」

P「必死な貴音を見てるのが可愛かったというか…」

貴音「え?」

P「俺のことで貴音が色々な表情を見せてくれるのが嬉しくなってさ…」

貴音「あなた様…」

P「…ごめんな?怒ってるよな?」

貴音「……」

貴音「いいえ」

貴音「それすなわち、あなた様は私に興味を持たれているということでよろしいのですよね?」

P「そりゃまぁ…そうだけど…?」

貴音「ならば私が憤慨する理由など何処にもありませぬ」

貴音「私はあなた様がお傍にいてくれる…」

貴音「私のことを考えていてくださる…」

貴音「それだけで幸せなのですから…///」

P「た、貴音…」

P「(なんて愛い奴なんだ…!)」

貴音「ふふっ///」

貴音「さて、あなた様。このような雑談をしているうちに私、少々腹の虫が…」グー…

P「そういや、なんか俺も腹減ってきたな…」グー…

貴音「…それでは!?」

P「そうだな、二人で夜食のラーメンでも食べに行くか!」

P「お店まで手を繋いでな」

貴音「はいっ!!」ニコッ
おわり



お姫ちんかわいいよお姫ちん

          / ,/ _____` 、  ヽ
        /   | /         `\  ,
.            |′   j   ト、 、  ヽ}
        ′ |  | / //ハ   }从ハ   },|
       !  |  |」__j廾 リ--' ´ ̄ゝ-ル|     …わかりました この話はやめましょう
       |  |  | Yさア`   'さラY/ {
       |  |  |      ,     ′ハ      ハイ!! やめやめ
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        /ノ     V{__」> ._ ィ,  /   / ノ
      八      \`ー―‐i八 〈   / /
.     / .乂    n/7./7:::`ー、-\ .{ ∧     iヽiヽn
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