璃緒「いくらお正月だからってずっと家の中でゴロゴロだらだらしているのはやっぱり不健康だわ」
璃緒「それに『一年の計は元旦にあり』って言葉もあるでしょ? 良い一年を送る為には元日からシャキッとしないと」
璃緒「という訳で今すぐ何か有意義な事をするべきだと私は思うのよ」
凌牙「いや、ジャージ姿でこたつに丸まりながらみかん食べてる奴にいきなりそんな事言われてもだな……」
璃緒「私はただ自然体でいるだけだから。むしろお正月だからこそ、ありのままの自分をさらけ出してるだけだから」ミカンムキムキ
※若干のキャラ崩壊注意
凌牙「しかしいきなり有意義な事と言われてもな……」
璃緒「楽しい事なら何でも良いわよ。ぶっちゃけちゃうとただ暇なだけだから」
凌牙「ぶっちゃけ過ぎだろ。だったらテレビでも観てれば良いだろうが」
璃緒「だって似た様な特番ばっかりで飽きたんだもん。
それに最近のバラエティって出演者がただワイワイ楽しんでるだけで、視聴者を楽しませようとしている感があんまりないのよね~」
凌牙「だからぶっちゃけ過ぎだって」
璃緒「年末は色々忙しくて早く正月来い、新年カモーンって思ってたけど……いざ正月が来ると暇過ぎて退屈ね」タメイキ-
凌牙「そんなに暇ならデュエルでもするか?」
璃緒「デュエルもねーこう毎日毎日やってるとさすがに飽きて来るのよねー」セスジノビー
凌牙「おい、それ決闘者の台詞じゃねーぞ」
璃緒「どうせデュエルをやるならお正月らしくやりましょうよ」
凌牙「例えば?」
璃緒「そうね……デュエルモンスターズのカードでカルタとかどうかしら?」
凌牙「何だ、効果欄やフレーバーテキストでも読み上げるのか?」
璃緒「やあね、読み上げるのはパスワードよ」
凌牙「難易度高すぎだろ」
璃緒「05014629」
凌牙「ちょっと待ってろ! くっ、無駄にカード並べやがって……」
璃緒「ちょっと、自分の主力カードくらい即座に取りなさいよ。始めて大分経つのにまだ三枚しか取れてないじゃない」プンスカブックス
凌牙「無茶言うな! つーか何で正月からこんなイラっとする作業しなくちゃいけねーんだよ!!」
璃緒「う~ん、これパスワード暗記してないとあんまり面白くないわね」
凌牙「そりゃそうだろ。お前はただパスワードを読み続け、俺は無駄に並べられたカードの中からそれを探す……苦行以外の何物でもねーよ」
璃緒「他に正月らしい遊びって何があるかしら?」
凌牙(正月をどう有意義に過ごすかから、正月をどう遊ぶかに目的が変わってるな)
璃緒「そうだ、姫はじめ!」ユビパチン
凌牙「そんな『閃いた!』みたいな感じでピンクな事を言うな」
璃緒「何言ってんの。姫はじめは日本の文化よ、伝統なのよ」
凌牙「文化か伝統かは知らねーが、そもそも俺達は相手が居ないだろ?」
璃緒「あら、相手ならお互いすぐ近くに居ると思うけど?」フフン
凌牙「寝癖頭のジャージ妹に流し目なんて向けられても色気なんてまったく感じねーよ」
璃緒「つまんないわね……じゃあなんかお話しましょうよ」
凌牙「話なら現在進行でしてるだろーが」
璃緒「お正月らしいお話をしましょうって事。例えば……そうそう、私今年はとても良い初夢を見たのよ」
凌牙「そうか、そりゃ良かったな」
璃緒「ええ、なんせ『一富士二鷹三ナッシュ』、全部出たから」
凌牙「おい、最後の何だ?」
璃緒「まず富士山の火口から全裸の凌牙が黒ヒゲ危機一髪ゲームみたいにピョーンって飛び出してね、飛んでいる鷹の足に捕まるの。
で、そのままバリアルフォーゼして空の上から『おめでとうございます』って叫びながらザ・セブンス・ワンのカードをばらまくのよ」
凌牙「カオス過ぎるだろ、それ……」
璃緒「凌牙はどんな初夢見たの?」
凌牙「さあな、覚えてねーよ」
璃緒「それじゃあ話が広がらないじゃない……もう、そんなんだから陰でオタンコナッシュとか言われてるのよ?」
凌牙「おい、誰だ、そんな事言いやがったの?」
璃緒「退屈ー」ゴロゴロットン
凌牙「そんなに暇なら外にでも出たらどうだ? 頭もシャキッとするかもしれないぜ」
璃緒「寒いからやだー」
凌牙「氷の女王とは思えない発言だな。良いから初詣にでも行って来いよ」
璃緒「初詣は明日小鳥さん達と行く予定なのよ。ぼっちの凌牙と違って私にはこういう予定もあるんですぅー」
凌牙「実の兄をぼっち言うな」
璃緒「だって年賀状だってほとんど来てなかったじゃない」
凌牙「いや、来てただろう。三通も」
璃緒「いや、それでも少な過ぎるから。この世知辛い現代社会、人との付き合いは大切よ、凌牙?」
凌牙「うるせーよ。まったく来ない奴よりかはマシだろ」
璃緒「相手は遊馬とドルベと機関車、か……まあ何時も通りのメンバーね。ミザエルとかからは来なかったの?」
凌牙「あいつは年賀状とかするキャラじゃないからな。お前にも来てないんじゃないのか?」
璃緒「まあそうだけど……ていうか何よ、この遊馬の年賀状?
『あけしておめでとう』って……年賀状で誤字する奴なんて初めて見たわ」
凌牙「『ま』が抜けてるあいつらしいじゃねーか」
璃緒(相変わらず遊馬には優しいのよね、凌牙って)
璃緒「ドルベのは特に弄る所もない普通の年賀状だからとりあえず置いとくとして……Ⅳは気合い入ってるわね」
凌牙「気合い入ってるってただ派手な衣装着てドヤ顔した写真貼付けてるだけじゃねーか。
何が新年もファンサービスだよ、年賀状のくじも掠りもしてなかった癖に」
璃緒「そういえば凌牙、遊馬とドルベには年賀状書いてたけどⅣには書いてなかったんじゃない?」
凌牙「別にあいつは良いだろ?」
璃緒「駄目よ。どんなに気に食わない銀河美少年もどきでも年賀状を貰ったからにはちゃんと返さないと」
凌牙「面倒くせーな」
璃緒「あーでももう年賀ハガキ使い切ってるのよね……仕方ないから外に買いに行くわよ、凌牙」
凌牙「今からか? 何だよ、さっきまでは寒いから外に出るのは嫌だって言ってただろう?」
璃緒「だって凌牙の事ですもの。じゃあすぐに着替えて来るから凌牙も準備して」ダッ
凌牙「本当にお前は何時でも急だよな……」ヤレヤレ
…………
璃緒「お待たせ!」シャキーン
凌牙「待たせ過ぎだ。着替えるのに何分掛かってんだよ」
璃緒「女の子の準備は時間が掛かるものなの。それにあんなボサボサな髪で外出れる訳ないでしょ?」
凌牙「ボサボサになってたのはお前がだらけまくってたせいだろうが」
璃緒「うるさいわね。それより……はい!」
凌牙「は? 何だよ?」
璃緒「何だよじゃなくて早く腕貸しなさいよ。組めないでしょ?」
凌牙「何でお前と腕組まなきゃいけないだよ?」
璃緒「だって外は寒いじゃない。腕組んで引っ付いて歩けば温かいし」
凌牙「寒いならもう少し厚着を着るとか、カイロ使うとかあるだろ?」
璃緒「良いから言う事聞きなさい。私は凌牙の買い物に付き合ってあげてるのよ?
これくらいの事はやって然るべきだと思うけど?」
凌牙「いや、別に俺が頼んだ訳じゃ……」
璃緒「むー」ホッペプクー
凌牙「……分かったよ、ほら」
璃緒「ふふん、それで良いのよ♪」ダキッ
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