従妹「ほ、本当ですか? 良いんですよね!?」
従妹「えへへ、やった、お兄さんとキス出来てお年玉も……えへへ」
従妹「で、ではお兄さん! ……へ?」
従妹「……なんですか、これ?」
従妹「お年……玉?」
従妹「さっきのは冗談、ですか?」
従妹「……」
従妹「お兄さん、私、嘘って嫌いなんですよ」
従妹「違います、謝られても困ります」
従妹「私は嘘は嫌いなんです、だから」
従妹「嘘をついたお兄さんを嫌いにならないために、お兄さんの嘘を本当にします」
従妹「うるさい、良いから少し、黙ってて」
従妹「ん……ふっ……」
従妹「……はあ」
従妹「お兄さん、顔、真っ赤」
従妹「私は、初めてだったから真っ赤でも当然です、でもお兄さんは?」
従妹「年の離れた女の子にちょっとキスされただけで真っ赤になって」
従妹「目も泳いでますよ、こっち、見てください」
従妹「……あーあ、お兄さんはロリコンだったんですね」
従妹「違う?」
従妹「違うならお尻の、早く小さくしてくださいよ」
従妹「さっきキスしてからずっとビクビクしてるの、気付いてました?」
従妹「嘘、気付いてませんでしたよね?」
従妹「そうですか、気付いてなかったんですね」
従妹「つまりお兄さんは、こんな女の子にそんなものを無意識に押し付けて擦りつける、変態さんなんですね」
従妹「……だから」
従妹「否定する前に、んっ、擦りつけるの、やめて下さいよ……」
従妹「すぐ下の部屋に、みんないるんですよ?」
従妹「もしかしたら、誰かここに来ちゃうかも知れません」
従妹「そんな状況で……変態ですよ……」
従妹「んっ……なんですか?」
従妹「だって、お兄さんの心臓、すごくドキドキしてます」
従妹「ロリコンのお兄さんは、私に抱き着かれて嬉しいんですか?」
従妹「嫌じゃないじゃ……わかりません」
従妹「ねぇ、お兄さん……」
従妹「えへへ、私も嬉しいですよ」
従妹「はあ……こうしてるだけで、自分の部屋にいるより落ち着きます」
従妹「私はドキドキはしてませんよ?」
従妹「ほら」
従妹「……お兄さん」
従妹「今、お尻のがすごくビクンってしましたよ?」
従妹「……可愛い」
従妹「イトコは結婚出来るんでしたよね?」
従妹「お兄さん、選んで下さい」
従妹「私とシて、結婚するか」
従妹「それとも私とシて、みんなにばらされるか」
従妹「これをこんなにしてるのに、シないなんて選択出来るんですか? 出来ませんよね?」
従妹「ねぇ、お兄さん」
従妹「パパもママもお兄さんのこと好きなんですよ?」
従妹「私となら、何の問題もありません」
従妹「お料理も出来ます、家事も出来ます」
従妹「こういうことは、その、これからお兄さんのために勉強します」
従妹「だから、だから……」
従妹「私じゃ、駄目ですか?」
従妹「んっ! ちゅっ! ちゅうう!」
従妹「ぷはっ……んっんっ!」
従妹「やっ! 嫌ですっ! やめませんっ!」
従妹「嫌なのっ! いつも子供扱いで、お兄さんがこんな風にしてくれることなかったから!」
従妹「こんなことしちゃったから!」
従妹「もう今日しかこんな機会ないじゃないですか!」
従妹「だから、だからぁっ!」
従妹「お願いします、お兄さん……私を、私をお嫁さんにしてくださいっ!」
従妹「お兄さんがオタクなのは、知ってます」
従妹「お兄さんがえっちだって、知ってます」
従妹「お兄さんが失恋したって、知ってます」
従妹「こんなに甲斐性無しの変態のくせに、優しくて、人のために何でもしちゃうお人よしのお兄さんだって」
従妹「誰も知らない、お兄さんの素敵なところ、みんなみんな見てきました」
従妹「お兄さんの魅力が分かるのは、私だけなんです!」
従妹「好きです、大好きなんです、お兄さん……」
従妹「こんな何の魅力もない子供ですけど、気持ちだけならいくらでもあげますから……」
従妹「だから、お兄さ――んぅっ!?」
従妹「んっ、んむっ、お兄さ……んんぅっ!」
従妹「ぷぁっ、はぁっはぁっ……」
従妹「お兄、さん?」
従妹「あっ、少し痛いです……やっ、今のまま! 痛いくらい、抱きしめてて下さい……」
従妹「……年下の女の子をこんなにきつく抱きしめて、やっぱりお兄さんはロリコンです」
従妹「良いんですよお兄さん、だって私は、お、お兄さんコンプレックスですから」
従妹「わ、笑わないで下さいっ! 私は本気なんですよ!? わーらーうーなー!!」
従妹「……ふーんだ、もう良いです、乙女の気持ちを笑うようなお兄さんには、お仕置きですから」
従妹「どんなお仕置きかですか?」
従妹「それはですね……」
従妹「きゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
従妹「えへへ、そんなに慌ててどうしましたか?」
従妹「やです、離してあげません」
従妹「ほらほらお兄さん、すごい勢いで走る音が聞こえますよ?」
従妹「これは乙女の気持ちを笑った罰です」
従妹「誤解されないように出来るのは、私だけですよ?」
従妹「どうしたら助かるか、わかりますよねお兄さん」
従妹「一言だけで良いんですよ?」
従妹「え、なんですか? 聞こえないですよ?」
従妹「もう一度、言って?」
ドタドタドタ! ガラッ!
従妹「えへへ、お兄さんの言葉、みんなに聞かれちゃいましたね?」
従妹「良かったじゃないですか、パパに殴られるよりは」
従妹「それとも……やっぱり私とじゃ、嫌でした?」
従妹「……えへへ、私もお兄さんとで嬉しいです」
従妹「あんな風にみんなの前で言ったんですから、ちゃんと責任取って下さいねっ、おにーさんっ」
従妹「ね、お兄さん、知ってますか?」
従妹「未成年とはしちゃいけなくても、結婚前提なら合法なんですよ?」
従妹「でも、ここだとみんなにばれちゃいますね?」
従妹「どこかに連れていって欲しいです、二人きりになれるところに」
従妹「あ、お金は大丈夫ですよ」
従妹「ほら、お兄さんのお年玉です、えへへ、早速使いましょうね!」
おしまい
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