兄「妹のやつ、どこほっつき歩いてんだか」(153)
兄「・・・・・・」ピッピッ
兄「・・・ったく、全然出やがらねえし」イライラ
兄(週末は遅くまで遊び歩くなってあれほど言っといたのに)
兄「まぁ、もう中三だしな。俺がとやかく言うことでもないか」
兄「待ってんのもバカバカしいし、風呂入って先に寝よう」
兄「ふあぁ、ねっみぃ。・・・バスタオルはっと」
携帯「prrrrr」
兄「お?」
兄「・・・・・・」カチャ
兄(着信表示・・・やっとか)ハァ
兄(もう22時じゃねえか。いっぺんガツンと言っておかなきゃな)ピッ
兄「はいはーい、もしもし?」
妹『・・・あ、アニキ?』
兄「遅くなる時はメールくらい入れろって言ってるだろ。こっちだって心配すんだからさ」
妹『・・・うん、そうだね。・・・ごめん』
兄「そうだねって・・・」
兄(ずいぶんしおらしいな。いつもならうっさいわね!って返されるところなのに)
妹『・・・ねぇ、悪いんだけどさ』
兄「ん、どした?」
妹『バイクで迎えに来てもらっても、いいかな』
兄「あん、なんで? 終バスまではまだ時間あるだろ?」
妹『そう、なんだけど』
兄(・・・?)
兄「おまえ、今どこにいるんだ?」
妹『・・・・・・』
兄「・・・おい、黙ってちゃ迎えにいきようが」
妹『・・・多分、朝見台の、頂上近くだと思う』
兄「はぁ? 朝見台? なんでんな場所に――」
兄(・・・多分、・・・思う)
兄(・・・なんで、自分のいる場所がわからないんだ?)
兄(朝見台だって、女子校生がいくような場所じゃねえし)
兄(そもそも、足がなきゃあんな遠くまでいけるはずが)
妹『・・・・・・』グス
兄(・・・おい、まさか)
兄「・・・わかった。すぐいくから待ってろ」
妹『・・・ホント?』
兄「ああ、携帯のバッテリー残ってるか?」
妹『うん、まだ平気。・・・ありがと。・・・迷惑かけてごめん』
兄「気にすんな。そうそう、近くにわかりやすい目印とか――」
――ヴゥーーーーーーン
NINJA400R「83km――84――85――」
兄(・・・さすがにこの時間帯は空いてるな)
兄(覆面の張り込みがいなきゃいいけど)
兄(と、日の出台は左折か)チャチチャチ
兄(・・・ほんと、こっちの方は人気がねえな)
兄(メットインに入れたもんが、役立つ羽目にならなきゃいいが)
兄(・・・くそ、嫌な汗が止まらねえ)ジト
NINJA400R「98――99――100km」グァウグァウ
――ドッドッドッド
兄「戦没者の碑石って、確かこの辺りだったよな」キョロキョロ
兄「真っ暗でよくわからん。もう一回携帯に・・・」
携帯「prrrr」
兄「っと、噂をすれば」ピ
兄「もしもし?」
妹『今上がってきたバイク、兄貴の?』
兄「ああ、ちょっと待て。今ライト点滅させっから」
――カチカチ
兄「どうだ? 確認できたか?」
妹『うん・・・兄貴のだ。・・・よかった』
兄「でもおまえ、どこにいるんだ?」
妹『・・・今出てくから、ライト消してもらってもいい、かな』
兄「・・・了解」パチン
兄「これでいいな、じゃあ」
妹『ま、待って! まだ切らないで!』
兄「・・・妹?」
妹『・・・そっちにいくまでの間だけでいいから、お願い』
兄「あ、ああ」
妹『今、路側帯に出た』
兄「ああ、薄らと見えた」
兄(・・・近づいてくる。・・・杞憂であってくれ)
携帯「プツッ、ツーツー」
兄(・・・冗談でも許してやる、・・・だから)
妹「・・・アニ、キ」ヨロ
兄「・・・・・・っ」
妹「そのさ、バス亭は見つかったんだけど」カタカタ
妹「・・・見ての通り、スカート・・・なくしちゃってさ」カタカタ
兄「・・・そっか」
妹「・・・上着もこの有様だから、さすがにバスには」カタカタ
妹「・・・バスには、乗る勇気がどうしても出なくって・・・それで」カタカタ
兄「わかった、もういい」
妹「・・・アニキ、わたしさ」カタカタ
兄「いいから。このままじゃ風邪ひいちまう、これ羽織っとけ」
妹「・・・うん」カタカタ
兄「体、すっかり冷えきっちまってるじゃねえか」ピト
妹「へへ、アニキが思いのほか早く来てくれたから、凍え死にせずにすんだよ」ブルブル
兄「笑いごとじゃねえっつうの」
妹「・・・はは、ほんとだよね」ブルブル
兄「念のためカイロも持ってきた、内ポケットに入れとけ」スッ
妹「・・・ありがと。・・・えへへ、暖かいな」ホカホカ
兄「荷物は、これで全部か?」
妹「うん・・・財布と手帳は、抜かれちゃったけど」
兄「・・・わかった、飛ばすからしっかり掴まってろ」
妹「・・・う゛ん゛」ギュウ
いちいち三点リーダ打ち込むとか妹は几帳面なんだな
――ブォーーーーーーン
妹「・・・自分だけは、大丈夫だって思ってたの」
兄「・・・ああ」
妹「・・・繁華街の中にいたから、通行人も多かったんだよ?」
兄「・・・ああ」
妹「・・・だから、いきなり手を引っ張られたとき、一瞬何が起きたかわからなくて」
兄「・・・ああ」
妹「ドアが閉まる音がして、初めてやばいって思って。口を抑えてきた手に思いきり噛みついた」
妹「何とか車外に出ようとした途端、腰の辺りが痺れて」
兄「・・・・・・」
妹「・・・意識が戻ったときには、手足が縛られてた」ギュウ
妹「必死に抵抗したんだよ? したけど、全然、無理だった」
兄「・・・・・・」
妹「相手の男、四人いてさ。わたしが睨んでいる間、携帯で笑いながら撮影してた」
妹「処女を奪われた瞬間も、膣出しされた瞬間も」
妹「バイブで無理矢理絶頂させられた瞬間も、ぜんぶ撮られた」
兄「・・・・・・」
妹「そうしている間も、何度かわたしの携帯が鳴ってて」
妹「多分あいつら、わざと放置していたんだろうね」
妹「隙を見て手を伸ばすたびに、腕をあっさりひねられて」
妹「わたし、完全に玩具にされてた」
兄「・・・・・・」ギリ
妹「やめてって頼んでも膣出しされて」
妹「ごめんなさいって謝っても膣出しされて」グス
兄「・・・・・・」
妹「妊娠しちゃうって泣き喚いたら、口と膣に捻じ込まれて」グスグス
兄「・・・・・・」
妹「息もできなくて、滅茶苦茶やられてるうちに気を失っちゃって」
妹「路上に投げ捨てられたショックで、やっと目が覚めた」
妹「わたしを最初に犯したやつ、最後に笑いながら・・・・・・『お兄さんによろしくね』って」
妹「・・・・・・ちく、しょう」
妹「どうしよ、アニキ。・・・・・・わたし」
妹「・・・・・・あんなクズみたいな連中に、汚されちゃった」ボロボロ
レイプ犯全員スネオみたいな顔
兄「自力で降りれるか」
妹「・・・・・・無理」
兄「わかった、掴まれ」
妹「・・・・・・ん」ギュウ
兄「このまま家に入るか?」
妹「」コクン
――バタン
兄「・・・・・・今日はゆっくり休んで、明日警察へ行こう」
妹「やっ、そんなのやだ、絶対やだ!」
兄「でも、撮影されちまったんだろ」
妹「・・・だって、被害届を出して、もし犯人が捕まったら」
妹「わたし、どうなるの?」
兄「・・・・・・」
兄「お前らか……絶対に許さな……あがっ!」
A「ふふふ、どうだ僕特製のスタンガンの味は?」
S「すごいよさすがは兄さんだ!どうだみたいかいつもの恨みだ!」
B「それにしてもまたガタイがいいのが来たね!」
兄「くっ……お前ら、こんなことして……」
N「え、えっと僕は……」
S「悪いなN、みたところこいつのケツは三人用なんだ」
N「そ、そんな!あの不細工は僕にやらせたくせに!も、もうDにいいつけてやる!!」
こんな脳内展開
兄「泣き寝入りしないなら、刑事裁判には出ることになるだろうな」
妹「でも、でもそしたら、警察の人たちがわたしの・・・・・・見るんでしょ」
兄「辛いのはわかるよ」
兄「だけど、生徒手帳奪われちまってるんだろ? それは、学校も住所も特定されたってことだ」
妹「でも、携帯は・・・」
兄「番号を控えてないとは思えない。携帯をおまえの手元に残したのは、多分GPSで追尾されるのを恐れたってのが一点」
兄「もう一点は、この寒い季節に連絡手段なしで人をあんなところに放置したら、殺人罪に問われかねないからだ」
妹「・・・・・・」
兄「この手際からすると、犯人は絶対に常習犯だ。また接触してくる可能性は高い」
兄「おまえを守るためだ。理解してくれ」
妹「・・・・・・」シュン
兄(・・・うう、少し強く言いすぎたかな)
兄(でも、放っておいたらショックでどんな行動に出るかわからないし)
妹「アニキ、二階に行く前に体洗いたいんだけど」
妹「その、妊娠したくないし」
兄「そ、そうだな」
兄(これからの二、三か月、正直気鬱だな)
妹「それで、アニキに頼みごとがあるんだけど」
兄「なんだ? 俺にできることならなんでも」
妹「・・・・・・アニキに、キレイキレイして欲しいの。わたしのカラダ」
兄「・・・・・・え?」
兄「じゃあ、脱がすぞ。万歳して」
妹「・・・・・・う、うん」バッ
兄(中学校以来か、一緒に入るのは。なんだか緊張するな)グイ
――プルン
妹「・・・・・・っ///」バッ
兄(の、ノーブラか)
妹「そ、そっか。ブラは破られちゃったんだっけ」
兄「靴下は、穿いてなかったのか?」
妹「ううん。靴下とストッキングは、体を拭くのと膣内のを掻き出すのに使って茂みに捨てたの」
妹「お世辞にも清潔とは言い難いけど、あいつらのがいつまでも体に付着してるなんて、耐えれなかったし」
兄「そっか。――よし、隅々まで綺麗にしてやるからな」
妹「・・・・・・お願い、します」
ほ
ごめんこの妹犯したの俺だわ
弟「レイプされた」
姉「なんと」
姉「レイプされた」
弟「なんと」
こうだろ
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