小鳥遊「765プロ?」相馬「うん」(188)
佐藤「それって確か、アイドルのプロダクションだよな」
相馬「うわ、佐藤君なんで詳しいの?俺ちょっと引いちゃうよ」
佐藤「殴るぞ」
ドカッ
相馬「そういいながらフライパンで殴るのやめない……?」
小鳥遊「それで、相馬さん。その765プロがどうかしたんですか?」
相馬「あれ、心配してくれないんだ……」
佐藤「いいから、さっさと言えよ」
相馬「それがね、そこの社長さんとちょっとした知り合いなんだけど」
相馬「色々あって、そこを手伝うことになったんだ」
小鳥遊「へー」
相馬「小鳥遊君が」
小鳥遊「え」
相馬「じゃあ、よろしくね。小鳥遊君!」
小鳥遊「ちょっと、待ってくださいよ!」
小鳥遊「どうして俺が手伝うことになってるんですか!?」
相馬「いいじゃない、社会勉強の一環だよ」
佐藤「よかったな、小鳥遊」
相馬「あ、佐藤君もだよ?」
佐藤「…………小鳥遊、そろそろ相馬を痛い目にあわせるべきだよな」
小鳥遊「そうですね……」
相馬「あれ、2人とも眼が怖いよ!?」
相馬「イタタタ、佐藤君、本気で蹴るなんて酷いよ」
佐藤「自業自得だろうが」
相馬「……でも、俺を蹴ったからにはこの話受けてもらうよ!」
佐藤「この話は蹴らせんとでもいうつもりか」
相馬「うわっ、寒」
佐藤「…………」
小鳥遊「佐藤さん、話進みませんし堪えてください」
佐藤「……で、どういうことなんだよ」
相馬「だから、そこの社長さんと知り合いでね」
相馬「色々大変みたいだから、俺の知り合いをお貸ししますよってなったんだ」
佐藤「だとさ」
小鳥遊「……気がすすみませんよ、正直」
相馬「小鳥遊くん」
相馬「俺が貸すのは一応プロデューサーとしての人材なんだけど」
相馬「別に、新しいアイドルを派遣してもいいんだよ?」
小鳥遊「え……」
相馬「背の高くて胸の大きいアイドルって結構需要あるんだよね」
小鳥遊「や、やります!プロデューサー、やらせてください」
相馬「うんうん、いやー、ありがとう。助かるよ」
相馬「佐藤君ももちろんやってくれるよね?」
佐藤「やらん」
相馬「ああ、佐藤君は轟さんの人生をプロデュースしたいんだもんね」
佐藤「殺すぞ」
相馬「た、小鳥遊君!佐藤君が怖い!」
佐藤「……ちっ」
佐藤「わかったよ、やりゃぁいいんだろ、やりゃぁ」
相馬「……でも」
相馬「佐藤君だと、アイドルの皆怖がっちゃうかなあ?」
小鳥遊「っていうか、相馬さんはやらないんですか?」
相馬「うん?やるよー、人をやる気にさせるのは得意だしね」
佐藤「お前アイドルまで脅す気か」
765プロ
社長「いやぁ、相馬君。本当に助かるよ」
相馬「いえいえ」
佐藤「これがアイドルのプロフィールか」
ペラ
小鳥遊「…………すいません、やっぱりお断りしていいですか?」
社長「どうかしたのかね?」
小鳥遊「だってこの事務所」
小鳥遊「年増しかいないじゃないですか!」
社長「 」
佐藤「すまん、コイツはそういう病気なんだ」
相馬「安心してください、社長」
相馬「手をだす心配はないっていうことですから」
社長「相馬君がそういうのなら……」
小鳥遊「……それじゃ、俺は帰りますね」
相馬「あ。小鳥遊君、帰るんなら彼女よんできてほしいなー」
小鳥遊「……」
佐藤「小鳥遊、諦めろ」
小鳥遊「佐藤さん、何で相馬さんと友達なんですか?」
佐藤「やめてくれ、そんなものになった覚えはねえよ」
相馬「2人とも、あんまりじゃない?」
佐藤「で、そのアイドルってのはどこにいんだ?」
社長「ああ、今はレッスンを受けていてね」
相馬「トップアイドルになるためにがんばってるんだよー?」
小鳥遊「あの、せめて先輩をつれてきちゃダメですか?」
佐藤「お前と種島がいなくなったらフロア崩壊すんだろうが」
相馬「松本さんはともかく、伊波さんがね」
小鳥遊「わかりました……」
相馬「大丈夫だよ、一番下が13歳なんだよ?一年くらいいいじゃない」
小鳥遊「一年だろうが年増は年増ですよ」
小鳥遊「12歳過ぎたら年増。ただし先輩は除く」
佐藤「小鳥遊、やっぱりお前はどこかおかしいな」
相馬「さて、それじゃあ一応紹介しておくね」
相馬「この人がここの社長の高木さん」
社長「よろしく頼むよ」
相馬「で、あっちに居るのが事務員の音無さんだよ」
小鳥「音無小鳥です、これからよろしくお願いします」
小鳥遊「……」
相馬「ことりちゃーん」
小鳥遊「……やめてください」
小鳥「ピヨ?」
相馬「それじゃ、2人も自己紹介しなよ」
佐藤「……佐藤潤。よろしく」
小鳥遊「小鳥遊宗太です、よろしくお願いします」
佐藤「なあ、高木のおっさん」
社長「?」
佐藤「本当にコイツに任せていいのか」
相馬「佐藤君、それどういう意味?」
佐藤「そのまんまの意味だけど」
相馬「酷っ…。ねえ、小鳥遊君。佐藤君が冷たい」
小鳥遊「正直、俺も色々不安ですね」
相馬「えー……」
小鳥(………これはいけるわね) ピヨ
佐藤「で、プロデューサーって言ってもなにすりゃいいんだよ」
相馬「そりゃあ、プロデュースだよ」
佐藤「だからそれをどうすればいいのか聞いてんだろうが」
相馬「それは佐藤君に任せるよ」
相馬「あ、指示に従わない子が居たら教えてね?」
相馬「交渉するから」
佐藤「相馬、日本語は正しく使え」
春香「ただいまー」
相馬「あ、ほら戻ってきたよ?」
佐藤「えーっと、天海春香だっけか」
小鳥遊「そのようですね」
春香「あれ?……えーっと」
相馬「あ、俺たち今日からここのプロデューサーになったんだ」
春香「あ、そうなんですか?よろしくお願いします!」
佐藤「なんだよ、来るって事伝えてなかったのか?」
相馬「いやあ、ちょっと忘れちゃってて」
佐藤「わざとだな、お前」
相馬「まさか、いきなり知らない人がいておどろくアイドルの写真をとって売ろうなんて思ってないよ?」
佐藤「お前帰れ」
相馬「あ、そうだ。ちゃんと担当アイドルは分けたほうがいいよね」
小鳥遊「そうですね、その方が管理もしやすいですし」
佐藤「俺はなんでもいいから、適当に決めといてくれ」
相馬「じゃあ、佐藤君には萩原さんを担当してもらおうかな?」
小鳥遊「どういう人なんですか?」
相馬「ちょっと男の人がニガテなだけだよー?」
佐藤「は?」
春香(あんな怖そうな人が雪歩について大丈夫かな……?)
相馬「大丈夫だよ、ニガテっていっても伊波さんほどじゃないから」
佐藤「本当かよ」
相馬「うん。あ、でもね」
小鳥遊「何かあるんですか?」
相馬「何かあると穴掘って埋まっちゃうくせがあるんだ」
佐藤「なんだそれ?」
相馬「穴があったら埋まりたいっていうじゃない。それを本当にやっちゃうんだ」
佐藤「ここも変態しかないってわけか」
小鳥遊「……うわぁ」
春香「わ、私は普通ですよ?」
相馬「天海さんは普通すぎてね」
佐藤「なるほど、無個性か」
小鳥遊「いいじゃないですか、変態よりは」
相馬「変態よりはね」
春香(素直に喜べない)
相馬「じゃあ、天海さんは小鳥遊くんにお願いしようかな?」
小鳥遊「まあ、別にかまいませんけど」
春香「な、なんでそんな不服そうな顔するの?」
佐藤「ああ、悪いな。こいつは病気なんだ」
春香「……ロリコンなんですか?」
相馬「だったらよかったんだけどねー」
小鳥遊「相馬さん、せめてこの双海姉妹をお願いします、年増でも我慢しますから」
相馬「あ、だめだよー。亜美ちゃんはもう別のプロデューサーがついてるからね」
小鳥遊「そ、そんな!」
佐藤「まだいたのか、プロデューサー」
相馬「うん、秋月さんっていうんだ」
小鳥遊「……じゃ、片方だけでも」
相馬「真美ちゃんは俺が担当するからね」
小鳥遊「相馬さん……」
佐藤「……で、ほかはどうする?」
相馬「そうだね、誰か担当したい子はいる?」
小鳥遊「……いませんよ、年増ばかりじゃないですか!」
相馬「じゃあ、小鳥遊君。四条さんお願いするね」
相馬「別のプロデューサーがついていない子の中で、一番年上なんだよ」
佐藤「へえ」
相馬「あとは菊地さんかな?この三人をお願い」
佐藤「……見事に年上からもってきてるな」
小鳥遊「そんな……!」
小鳥遊「相馬さん、俺年増の世話なんて、家だけで十分ですよ!」
佐藤「小鳥遊、仕事と思えばいいだろ?店長はともかく、轟となら普通に話せてんだろ」
相馬「あれー、八千代って言わないんだ」
ゲシッ
相馬「佐藤君、暴力はいけないよ」
佐藤「そうか、なら黙ってろ」
小鳥遊「……そうですね、仕事として割り切れば」
相馬「でも、種島さんっていうオアシスないんだよね」
小鳥遊「やっぱ俺帰ります」
佐藤「相馬、おまえいい加減にしろよ?」
相馬「大丈夫、ちゃんと奥の手があるから」
佐藤「奥の手?」
相馬「だから小鳥遊君。がんばってね」
小鳥遊「あ、……はい」
春香「あの、よろしくお願いします……」
小鳥遊「そんなにかしこまらなくてもいいですよ」
小鳥遊「おれ、年下ですし」
春香「じゃあ、よろしくね小鳥遊君」
小鳥遊「よろしくお願いします、天海さん」
ピロ~ン♪
小鳥遊「相馬さん、なんですか今の音」
相馬「別に?携帯で写真とって誰かに送ろうなんてしてないよ?」
佐藤「相馬、それは天海のアイドル生命に関わるからやめろ」
相馬「わかってる、わかってる」
相馬「じゃあ、とりあえず決めてみたよ」
相馬「おれが真美ちゃんと星井さんと我那覇さん」
相馬「佐藤君が、萩原さんと高槻さんと如月さん」
相馬「で、小鳥遊くんが天海さん、四条さん、菊地さん」
相馬「こんなカンジでどう?」
佐藤「いいんじゃねーの?」
小鳥遊「わかりました……」
相馬「あとは、それぞれ担当のアイドルと会って自己紹介しないとね」
小鳥遊「そういえば、他の皆はどうしたんですか?」
春香「そろそろ来ると思うけど……」
相馬「じゃあ、さっき言ったメンバーでチーム分けして散らばっておいてくれないかな?」
相馬「あ、水瀬さんと三浦さんと亜美ちゃんはこっちに来るようにして言ってくれない?」
春香「あ、はい。わかりました」
伊織「──つまり、あんたたちが新しいプロデューサーなのね?」
相馬「そうだよ、これからよろしくね?」
相馬「彼女は水瀬伊織さん。あの水瀬グループのご令嬢なんだよ?」
佐藤「相馬、おまえ恐ろしいこと考えてねえだろうな」
相馬「まさか、流石の俺もそこまではしないよ」
小鳥遊(これは……アリか?)
小鳥遊(いや、先輩は特例中の特例)
小鳥遊「……だめだな」
亜美「!?」
亜美「亜美、いますっごく失礼なこと言われた」
佐藤「そいつは病気なんだ、気にするな」
あずさ「あらあら…だったらお医者さんにいった方が~」
伊織「そういう病気じゃないでしょ、それ」
伊織「ねえ、ロリコンが女の子がいっぱいいる所にいて大丈夫なの?手とか出さないでよ?」
小鳥遊「黙れ年増」
伊織「 」
佐藤「だめだ、種島がいないせいでイライラしてやがる」
相馬「昔は伊波さんにはこんなカンジだったよね」
佐藤「なあ、本当に小鳥遊に年長組任せていいのか?」
相馬「いーの、いーの」
相馬「それじゃあ、各々の担当の女の子のところにいこうか?」
佐藤「ちょっと待て、コイツらのプロデューサーは?秋月とかいったか」
伊織「律子なら、いないわよ?」
佐藤「どこにいったんだよ」
相馬「まだお仕事中だよ、スタジオで色々打ち合わせだって」
佐藤「なんで知ってるんだ」
伊織「……ねえ、こいつらちょっとヤバいわよ?」
亜美「うん、亜美ちょっと身の危険感じるよー」
佐藤「俺をコイツらと一緒にしないでくれ」
相馬「佐藤君、君もこっち側」
小鳥遊「〝も〟って、まるで俺まで変態みたいじゃないですか!」
佐藤「お前はれっきとした変態だろうが」
あずさ「あらー、みんな仲良しさんねぇ」
相馬「それじゃ、佐藤君。小鳥遊君。ちゃんと自己紹介しなきゃだめだよ?」
佐藤「はいはい」
小鳥遊「まあ、やるからにはちゃんとやりますよ」
相馬「それじゃ、一旦解散ね」
小鳥遊「佐藤さん、がんばってくださいね」
佐藤「お前もな。」
佐藤「……」
雪歩「……」
やよい「……」
千早「……」
佐藤「なぁ」
雪歩「 」 ビクッ
佐藤「……ちっ」
千早「あの、プロデューサー。あまり雪歩を威圧するのはやめてくれませんか?」
佐藤「してねーよ、誤解だ」
やよい「うっうー…、プロデューサーさん、ちょっと怖いです」
佐藤(どんだけ人相悪いんだ、俺)
佐藤「俺のことは普通に佐藤でいい。プロデューサーってガラじゃねーし」
千早「わ、わかりました」
>>46
さんつけちったごめん
佐藤「……如月」
千早「は、はい!」
佐藤「とりあえず、お前をリーダーにしようと思うんだけど、いいか」
千早「はい、大丈夫です……」
佐藤「あと、萩原」
雪歩「は、はいっ!?」
佐藤「……色々やりづらいから、慣れてくれ」
雪歩「努力しますぅ……」
やよい「プロデューサー、ユニット名はどうするんですか?」
佐藤「……」
佐藤(考えるの面倒だな)
佐藤「お前らでなんかないか?」
千早「何か、と言われましても……」
佐藤「お前らで、こういうのがいいってないか?」
やよい「そういわれると、思いつかないです……」
佐藤「萩原、お前は?」
雪歩「ごめんなさい…、浮かびません……」
雪歩「穴でも掘って……」
佐藤「埋まるな。つか掘るな」
プルルルル
佐藤「はい」
相馬『八千代LOVEとかどうかな?』
ピッ
佐藤「ナムコエンジェルでいいんじゃないのか?」
千早「そんな安直な……」
佐藤「じゃあ、765天使」
雪歩(書き方わかっただけ……)
相馬「……あちゃー、切られちゃった」
美希「プロデューサー、ミキたちのユニット名どうするの?」
相馬「うーん、そうだね」
相馬「ことりちゃん同盟とか色々あるんだけどね」
真美「なんでピヨちゃんが出てくるの→?」
相馬「ああ、俺の知り合いにもことりちゃんっているんだよ」
響「おー、そういう偶然ってあるんだ」
相馬「写真見せてあげたいんだけど、勝手にみせると怒られちゃうんだよね」
相馬「あ、そうそう。我那覇さん、ちょっとお願いがあるんだけどいいかな?」
響「?」
美希「ねえねえ、それでユニット名はー?」
相馬「そうだね、……クイーン&プリンセスとか?」
相馬(うわー、ちょっと気持ち悪いかな、俺)
小鳥遊「──そういうわけで、よろしくおねがいしますね」
真「ボクより年下のプロデューサーだなんて、なんか不思議だなあ」
貴音「そうですね…。あの、プロデューサー」
小鳥遊「小鳥遊でいいですよ」
貴音「では、小鳥遊殿……、私たちのユニット名はどうしましょう?」
小鳥遊「うーん、……名前だけでもちっちゃくて可愛くしたいな」
春香「た、小鳥遊君。名前だけって……」
小鳥遊「ちっちゃい、ちっちゃい……、子犬、…アリ、ミジンコ……」
小鳥遊「ミジンコ、かわいいなあ……」
貴音「この方で本当に大丈夫なのでしょうか……」
真「ボクも不安になってきた」
春香「ね、ねえ。小鳥遊君。ほら、もうちょっとおっきくてもいいんじゃない?」
小鳥遊「……ありんこですか?」
春香(ダメだ、この人)
小鳥遊「ちっちゃいもの…」
小鳥遊「かわいいもの…」
小鳥遊(……先輩?)
小鳥遊(いや、先輩の名前を彼女達につけるわけにはいかない)
小鳥遊「……ちっちゃい女の子。これでいきましょう」
小鳥遊「名前だけでも、ちっちゃくいてください」
春香「小鳥遊君、それは色々と危ないよ!?」
貴音「私たちにはあわないのでは……?」
真「……女の子かぁ、いいかも」
春香「真、正気……?」
小鳥遊「いいんですよ、人生的にはイブニングのクセにモーニングだとか言ってるのもいますし」
佐藤「……で、何をすればいいんだよ」
佐藤「お前ら、普段どういうレッスンしてんだ?」
千早「そうですね、ボーカルや、ダンス、ビジュアルです」
佐藤「なるほど……」
雪歩「あの、佐藤……さん?」
佐藤「なんだよ」
雪歩「その、私……」
佐藤「……どうした」
雪歩「いえ、なんでもありません……」
千早「あの、佐藤さん。彼女は男の人がちょっとニガテなので」
佐藤「……じゃあ、女なら大丈夫ってか」
佐藤「……ニガテなら、じっくり慣れていけばいいんじゃないかしら」
やよい「え」
千早「ぶっ…」
雪歩「……?」
佐藤「いや、俺の知り合いにも男がニガテなヤツがいてな」
佐藤「俺は女だと暗示をかけていたから、こうやって女言葉をつかったりしたんだが」
千早「…そ、そ、そう、なんで、すか……ふふっ」
やよい「つまり、佐藤さんを女の人だと思えばいいんですね?」
佐藤「そういうこった、それで解決するってもんでもないだろうがな」
佐藤「けどな、萩原。つまりは気の持ちようだ」
佐藤「別に、男嫌いだとか、そういうのを気にして過ごす必要はねーと思うぞ」
佐藤(流石に、伊波レベルだと気にするべきだが)
佐藤「まあ、お前のペースでやっていけばいいだろ」
雪歩「は…、はい」
雪歩「なんだか、少し楽になりました」
佐藤「そうか、よかった」
やよい「佐藤さんって、下の名前潤でしたよね?」
佐藤「そうだけど」
やよい「潤子さん」
佐藤「……っ!」
やよい「きゃーっ、髪引っ張らないでくださいー!」
佐藤「それと、如月」
千早「は……、はい…っ」
佐藤「笑いすぎだ」
千早「すみま……ぶふっっ!」
千早「あ、そうだ……」
佐藤「どうした?」
千早「その、下の名前でよんでいただけませんか?」
千早「その方が、此方もやりやすいですし」
佐藤「確かに、あんまり余所余所しくても辺に気をつかうだけだな」
プルルルル
相馬『じゃあ、佐藤君も潤くんって』
ブチッ
佐藤「お前らも、それでいいのか?」
雪歩「はい、よろしくお願いします」
やよい「うぅ…、ポニーテールになっちゃった……」
千早(ポニーテールの高槻さん、可愛い!)
佐藤「そうか…、じゃあ改めて。千早、雪歩、やよい、よろしくな」
佐藤(……色々あったが、まあなんとかなんだろ)
小鳥遊「あ、佐藤さん、お疲れ様です」
佐藤「……そっちはどうだ?」
小鳥遊「うーん、ちょっと波長があわないみたいで、大変そうです」
佐藤(まあ、コイツと波長のあうアイドルってイロモノすぎるからな)
小鳥遊「佐藤さんはどうです?」
佐藤「そこそこ。」
小鳥遊「相馬さんはどうなんでしょうね?」
佐藤「さあな、考えたくねえ」
美希「……なんで知ってるの?」
響「もしバラされたらおしまいだよ……」
真美「……真美、いい子にしよう」
相馬「それじゃあ、みんな。がんばろうね」
佐藤「……小鳥遊」
小鳥遊「はい」
佐藤「何があっても担当を相馬に近づけるなよ」
小鳥遊「もちろんです」
次の日
佐藤「へえ、やよいには兄弟がいるのか」
やよい「はい、妹1人と弟4人です」
佐藤「随分と多いな」
相馬「ちなみに、こんな子たちだよー」
佐藤「相馬、やよいに近づくな」
相馬「えぇえ、酷くない?」
佐藤「……つか、なんで写真もってんだよ」
やよい「うぅ、……不気味です」
相馬「ちなみに、名前は……」
佐藤「やめろ、ホント気持ち悪ぃ」
佐藤「……こんなもんか」
やよい「佐藤さん、美容師でもやってたんですか?」
佐藤「いや、バイト先に種島っていうちっちゃいヤツがいてな。」
佐藤「ちっちゃいそいつの髪を弄ったりしてたんだが、気づいたらこうなってた」
相馬「その割には、最初から結構なスキルもってたよね」
やよい「うっうー、すごいです佐藤さん」
やよい「ハイ、ターッチ!」
佐藤「……」
パシーン
相馬「プッ」
佐藤「……相馬、お前ほんとに殴るぞ」
小鳥(相馬さんと佐藤さんの絡みもいいけど)
小鳥(佐藤さんみたいなちょっとヤンキーっぽくて怖い人が実は優しいいい人で)
小鳥(やよいちゃんみたいな子になつかれて、なんだかんだでいい感じになる)
小鳥(でもそういう関係にならずに、仲のいいお兄ちゃんと妹みたいなカンジの関係)
小鳥(いいわね……)ゴクリ
相馬「うん、佐藤君って結構ああいう子になつかれたりするんだよね」
小鳥「そうなんですか……。…ピヨッ!?」
相馬「どうかした、音無さん?」
小鳥「あの、今、心を……」
相馬「それはおいといて、佐藤くんって好きな人いるんだよ?」
小鳥「……ちょっと詳しく教えてください」
相馬「轟さんっていってね」
佐藤「……相馬」
相馬「あれ、佐藤君、どうしたの…痛いっ!」
小鳥「……佐藤さん」
佐藤「なんだよ」
小鳥「相馬さんから大体の話は聞きました」
小鳥「がんばってください!」
佐藤「……」 イラッ
やよい「佐藤さん……?」
佐藤「いや、なんでもない」 イライラ
佐藤(このイライラ、どうにかしないと死ぬな俺)
千早「おはようございます……」
佐藤(……流石に胸ネタはだめか)
やよい「千早さん、おはようございますー」
千早「おはよう、高…つき、さ…」
千早「この髪は、佐藤さんが?」
佐藤「ん、そーだけど」
千早「天才ですか、佐藤さんは」
佐藤「は?」
千早「タダでさえ可愛い高槻さんを、より可愛くしている……」
佐藤「……まあ、気にいったならそれでいいけどよ」
小鳥遊「おはようございます」
千早「あ、小鳥遊君……」
やよい「小鳥遊さん、おはようございますー」
小鳥遊「如月さん、高槻さん、おはようございます」
小鳥遊「……佐藤さん」
佐藤「なんだよ」
小鳥遊「……高槻さんは、なんかありなような気がします」
佐藤「……お前がいうとヘンな意味に聞こえるんだよ」
小鳥遊「高槻さん、……一度撫でてみても?」
やよい「 」
相馬「そりゃ、いきなりいえばね」
佐藤「なあ、小鳥遊」
佐藤「お前、ほんとに捕まるぞ」
小鳥遊「どうしてですか、可愛いものを愛でて何がだめなんですか?」
小鳥遊「もちろん、犯罪になるようなことはしませんよ!」
千早「どうかしら、最近は触るだけでも騒ぐ人はいるし……」
小鳥遊「それは、確かにそうですけど」
相馬「とりあえず、小鳥遊君。君は気持ち悪いね」
佐藤「まったくだ」
小鳥遊「俺は変態でもロリコンでもないですよ!」
小鳥遊「俺はただ、ちっちゃくて可愛いものがすきなんです」
千早「ちっちゃい……」
佐藤(露骨に反応したな、今)
相馬「──って訳で、万が一ってことがあるから気をつけてね、真美ちゃん」
真美「はーい」
響「でも、宗太ってなんでああなんだ?」
相馬「家庭の事情だよ」
美希「小さいものが好きになっちゃう事情?」
真美「あ、巨人に囲まれて過ごしてきたとか?」
相馬「だいたいあってるかなあ」
相馬「あ、我那覇さん。頼んだあれ、どう?」
響「あ、連れてきたよ。ハム蔵。でも、どうするの?」
相馬「こうでもしないと、小鳥遊君やる気ださないから」
小鳥遊「あぁ…、可愛い、ハム蔵かわいいなあ……」
真「ねえ、相馬さんって何者なの?」
春香「さあ……?」
貴音「ですが、これで彼もやる気をだしてくれるそうですね」
小鳥遊「ええ、ハム蔵を愛でれるなら、なんとかやれますよ!」
春香「それはよかった」
真「ねえ、小鳥遊君。今日はどうする?」
小鳥遊「そうですね、今日はダンスレッスンでもしましょうか」
小鳥遊「俺はその間、ハム蔵と戯れていますので!」
真「ちゃんと響に返さないとだめだよー」
小鳥遊「……はーい」
春香「なんでそんないやそうなのっ!?」
貴音「これは、……面妖な」
佐藤「さて、今日はどうする?」
佐藤「お前達でやりたいことはあるか?」
千早「そうですね……」
雪歩「あの、……やっぱり、早く色々な人に知ってもらいたいので営業にいきたいです……」
佐藤「……なるほど」
雪歩「ご、ごめんなさい……」
佐藤「なんで謝るんだよ」
雪歩「余計なこと、言っちゃったかなと思って」
佐藤「そんなわけないだろ…、別に卑屈にならなくてもいいだろ?」
佐藤「じゃあ、営業にするけど。やよいと千早もいいか?」
千早「はい、もちろんです」
やよい「うっうー、今日もがんばります!」
雪歩「さとーさん……」
佐藤「みんなお前の意見に賛成してんだろ、自信もってもいいんじゃねーの?」
雪歩「……はい、ありがとうございます」
佐藤(……765プロにくるために北海道から出てきたが)
佐藤(まさか営業でもどってくることになるとはな)
佐藤(山田にはあいたくないな、山田にだけは)
佐藤「……そういや、北海道にくるのは初めてか?」
千早「そうですね、やっぱり本州での活動がおおかったので」
やよい「うっうー、おもったより寒くないんですね」
佐藤「今は冬じゃないしな」
雪歩「佐藤さんは北海道の出身なんですよね?」
佐藤「まあな、相馬に連れられてこっちまできたんだが……」
山田「ややっ、あれは……佐藤さん」
山田「佐藤さーん!」
佐藤「いくぞ」
千早「え、でも、呼んでますよ?」
佐藤「いいんだよ、あれは」
山田「佐藤さん、いってしまいました」
山田「いなくなったと思えば、女の子をつれてるなんて」
山田「山田、これは八千代さんに報告するべきだと思います」
プルルル
山田「はい」
相馬『山田さん?佐藤くんのこと誰にもいっちゃだめだよ』
山田「相馬さん、どうして山田のことわかるんですか?」
山田「もしかして、佐藤さん山田のこと」
相馬『好きじゃないし、妹にもしないよ』
ブチ
山田「……」 やまやま
佐藤「……」
佐藤(まずったな、山田を口止めしとくべきだった)
プルルル
相馬『佐藤君?山田さんの口止めならしておいたよ』
佐藤「今更だが、お前ホントなんなんだよ」
相馬『秘密だよー』
佐藤「で、お前は今なにしてんだよ」
相馬『首都エリアでオーディションうけて、うかったよ』
佐藤「そうか、そいつはよかったな。オメデトウ、とあいつらに言っといてくれ」
相馬『佐藤君のところには負けないからね!』
佐藤「なに対抗意識燃やしてんだよ」
相馬『もし俺がかったら、轟さんに告白──』
ブチ
佐藤(そもそも勝利条件なんだよ)
佐藤「ったく」
佐藤「まだ時間あるな、飯食いにいくか?」
やよい「うっうー、行きます~!」
千早「ですが、あちらにいけばお弁当がでるのでは?」
佐藤「確かにそうだが、あんなもんどこで食ってもだいたい一緒のメニューだろ」
佐藤「どうせなら、北海道ならではってモン食っていけよ」
佐藤「どうせ、営業おわったらすぐ帰らなきゃいけないしな」
雪歩「で、でも……私達の分のお弁当用意してくれてるかもしれませんし」
佐藤「まあ、なんとかなんだろ。多分。」
千早「……そうですね、ならそうしましょうか」
佐藤「で、結局普通のレストランかよ」
佐藤(つーか、ここ足立の店じゃねーか)
雪歩「よく考えると、北海道ならではって頭に浮かばなくて……」
千早「確かに、海の幸なんかはあるのですが。そういったものは東京でも食べられますし」
佐藤「ジンギスカンとかスープカレーとか、色々あるだろ」
やよい「でも、なんだかんだで普通の料理食べちゃうんですよね」
佐藤「まあ、俺もあっちに出てもそういうの食いたいなんて思わなかったしな」
村主「ご注文はおきまりでしょうか?」
佐藤「適当に選べ、おごってやっから」
雪歩「えぇっ、いいんですか?」
佐藤「気にすんな」
村主「あの、すみません」
佐藤「なんだよ」
村主「お客様の上に座られるのは…、困ってるようですし」
佐藤「おい、アンタ何が見えてんだ」
佐藤(あれが足立の彼女か)
佐藤(早く来い、世界の最終回)
千早「あの、佐藤さん?」
佐藤「ん」
やよい「どうしたしたんですか?」
佐藤「いや、なんでもない……」
雪歩「ちょっと、顔色わるいです……」
佐藤「……大丈夫だよ。ほら、料理とどいたぞ」
やよい「うっうー、おいしそうです~」
千早「いただきます」
雪歩「いただきます……」
佐藤(なんだかんだ、北海道も内地も人間はかわらんな)
佐藤(よかった、北海道に変態が集合してるわけじゃないみたいだ)
千早「あの、佐藤さんは食べないんですか?」
佐藤「別に、腹へってねーしな」
プルルル
相馬『分かってる、別におごるから自分は食べないってわけじゃないよね♪』
ブチ
佐藤(ホントうぜえ……)
佐藤(携帯番号変えるか……いや、意味ねえな)
佐藤「食べ終わったな」
千早「はい、ごちそうさまです」
雪歩「ごちそうさまでした」
やよい「ごちそうさまです~!」
佐藤「それじゃ、そろそろ行くか」
佐藤(……時間ももうちょっとあるが、速めにいったほうがいいな)
スタジオ
佐藤「今日の営業はTV出演だ」
佐藤「トーク番組なんだが、他にも有名なアイドルがいるようだし
佐藤「ちょっと話振られるくらいだろうな」
千早「それでも、私達は全力を尽くします」
佐藤「そうだな、たとえ編集できられようが製作陣や出演者の目にはうつるわけだし」
佐藤「何気ないひとことが気に入られるかもしれん」
雪歩「わたし、がんばります」
やよい「うっうー!私もがんばります!」
佐藤「よし、それじゃ……」
D「あの、765プロの方ですか?」
佐藤「そうだけど」
D「実は……」
佐藤「は?人がこない?」
D「はい…、予定していたアイドルが到着できないみたいで」
佐藤「……で、どうすんだよ?」
D「その、彼女達には一曲歌をうたってもらうつもりだったんですが」
佐藤「こいつらに歌わせてくれってわけか」
D「はい」
佐藤「なるほどな……、千早、どうだ?」
千早「……やらせてください」
やよい「これはチャンスですよ、佐藤さん!」
佐藤「……雪歩は」
雪歩「私も、やりたいです!」
佐藤「そんなわけだ、コイツらでよかったら代打にしてくれ」
D「助かります!」
佐藤「願ってもないチャンスなわけだが」
佐藤「だからといって浮かれんな」
佐藤「こんなチャンス、そうないからな」
千早「はい!」
雪歩「がんばります!」
やよい「うっうー!!」
佐藤「よし、じゃあそろそろ本番だ、がんばれよ」
やよい「あ、その前に……ハイ、ターッチ!」
佐藤「……」
パシーン
千早「あ、佐藤さん。私もいいですか?」
雪歩「あの、私も」
佐藤「……ほら、来いよ」
パシーン パシーン
佐藤「それじゃ、行って来い」
数日後
小鳥遊「へえ、みんな凄いじゃないですか」
春香「ちゃんとチャンスをものにできたんだね」
千早「これも全部、佐藤さんのおかげだわ」
相馬「北海道じゃ、ちょっとしたブレイクみたいだよ」
小鳥遊「……そういえば、このビデオは?」
相馬「ああ、向こうにいる知り合いに頼んで送ってもらったんだよ」
小鳥遊「先輩ですか」
相馬「違うよー」
真「佐藤さんって、怖そうだけどすごくいい人だよね」
美希「ミキね、ちょっとお仕事多くて頭いたくなったことあったんだけど」
美希「その時、佐藤さんがお薬くれたんだ。「水で飲めよ」って」
小鳥遊「佐藤さんの薬には俺もよくお世話になってますよ」
春香「小鳥遊君も、頭いたくなったりするの?」
小鳥遊「そりゃあ、しょっちゅうありましたよ」
相馬「佐藤君はね、顔もいいし優しいからオススメだよ!」
相馬「ただまあ、ヘタレなのがたまにキズだけどね!」
ゲシッ
佐藤「……」
相馬「佐藤くぅん……、割と足癖わるいね」
佐藤「そうか」
小鳥遊「こうなってくると、意地でも佐藤さんには負けられませんね」
小鳥遊「天海さん、菊地さんこれからもっとがんばりましょう。今ここにはいませんが、四条さんも」
春香「え、…あ、うん!」
真「よーし、ボク燃えてきたぞー!」
佐藤「相馬、お前少しスケジュール詰めすぎなんじゃないのか?」
相馬「みたいだね…、でもおかげで出来る仕事も増えてきたんだよ」
美希「ミキ、がんばった甲斐あったの」
佐藤「まあ、あんまムリはさせんなよ」
相馬「うん、大丈夫だよ」
相馬「それでね、今日はなんとゴールデンに出れるようになったんだ」
真美「おおっ!」
響「やったぞ、自分たちがんばったからな~」
美希「これでミキたち、もっと有名になれるね」
相馬「うん。がんばってもっと有名になって、佐藤君に勝とうね!」
美希「さとーさんに?」
真美「シュガーに勝ってどうするの?」
相馬「ひ・み・つ♪まあ、佐藤君にはもう言ってるんだけどね?」
律子「あの、佐藤さん、ですよね」
佐藤「……ん、あんたは」
律子「竜宮小町のプロデューサーの秋月律子です」
佐藤「アンタがそうなのか……」
律子「どうかされましたか?」
佐藤「いや。他のヤツらと歳かわらねぇんだなって思って」
律子「それは佐藤さんもじゃないですか」
佐藤「……確かに、それもそうか」
律子「聞きましたよ、千早たちを担当してらっしゃるそうですね」
佐藤「確か、アンタはあの水瀬伊織の担当だっけ?」
律子「ええ」
律子「でも、すごいですよね」
佐藤「何がだ?」
律子「だって、雪歩は男の人ニガテなところがあるし」
律子「千早は少し、気難しいところがあるのに。それをちゃんと指導できてますし」
佐藤「たいしたことじゃねーよ、雪歩を悪化させたのが知り合いにいるだけだ」
佐藤「千早だって、話せば普通に分かるヤツだしな」
律子「……それより、相馬さんです」
律子「彼、尋常じゃないスピードで美希たちを成長させてるんですよ」
佐藤「まあ、アイツらしいといえばらしいか」
佐藤「真美たちも弱み握られてるようだし、そりゃ死ぬ気でがんばるだろうな」
律子「ええ、相馬さん社長を含めた全員の弱みを握ってるみたいなんです」
佐藤「いや、どうせなら業界人のそういうネタ掌握してんじゃねーの」
律子「何者なんですか、彼」
佐藤「知らん、つか知りたくないな」
佐藤「まあ、何にせよ俺は引き受けた以上はちゃんとやるし」
佐藤「もちろん、相馬には負けん」
律子「そうですか……」
佐藤「もちろん、アンタにもな」
律子「ええ、受けて立ちますよ」
佐藤「ま、小鳥遊は小鳥遊でそれなりにやるし」
佐藤「この先どうなるかは、わからないがな」
律子「そうですね……」
佐藤「まあ、別ユニットだから、この先荒らそうこともなるだろうけど」
佐藤「同じ事務所なんだから、あまりアイツら同士でいがみ合わないようにしねえとな」
律子「事務所の空気わるくなっちゃいますもんね」
佐藤(職場の空気悪くなると最悪なのは経験済みだしな)
佐藤(環境整えてやんのも俺の仕事の内か)
プルルルル
佐藤「はい」
八千代『あ、佐藤くん?』
佐藤「とどっ……、なんだよ、八千代」
八千代『佐藤くんたち、そっちでがんばってるかなぁって思って』
佐藤「それなりに。そっちはどーだ」
八千代『うん。まひるちゃんも、麻耶ちゃんもがんばってくれてるわ』
八千代『陽平さんや美月さんも手伝ってくれてるし、なずなちゃんも着てくれるし』
佐藤「アイツらも来てんのかよ、小鳥遊の妹はともかく」
佐藤(いや、小鳥遊妹も小学生だから普通にアウトだが)
佐藤「まあ、そっちは大丈夫そうだな。……じゃ、切るぞ」
八千代『あ、佐藤くん。その……がんばってね?』
佐藤「………………………………………おう」
佐藤(まさかアイツから電話してくるとはな)
佐藤「…………相馬、お前だな」
相馬「ち、違う、俺じゃないよ!」
佐藤「そうか、疑って悪かったな」
佐藤「でもそのニヤけた面がムカつく」
ゲシッ
相馬「あぁっ、痛いっ!佐藤君酷い!」
春香(いい加減こりないのかな、あの人)
やよい「……さとーさん」
佐藤「どうした」
やよい「何かあったんですか?」
佐藤「どうしてだ?」
やよい「髪を弄る動きが軽やかだから……」
佐藤「ああ、色々な鬱憤をぶつけてきたからな」
やよい「え」
─────
───
相馬「佐藤君、ちょっと暴力的だよね……イタタタ」
春香「確実に相馬さんが悪いと思います……」
小鳥遊「相馬さん、いい加減にしないとそのうち死ぬんじゃ」
相馬「いや、伊波さんに殴られたときよりは全然マシだから……」
小鳥遊「まあ、鉄砲とミサイル比べるようなものですからねえ、なんだかんだで佐藤さん手加減してますし」
相馬「こ、これで……?」
相馬「でも、佐藤くんもだいぶ様になってるよね」
小鳥遊「そうですね、天海さんたちにも気を配ってくれてますし」
天海「いい人だよね、佐藤さんって」
小鳥遊「いい人ですよね」
相馬「いい人どまり……プッ」
小鳥遊「相馬さん、いい加減にしたほうが」
相馬「冗談冗談。それより、小鳥遊くんたちの方はどう?」
小鳥遊「ええ、レッスンもこなしてますし。そろそろオーディションやフェスもやってみようかと」
相馬「そうなんだ、これからが厳しいところだよ?」
小鳥遊「そうですね……、でもスタジオにいけば」
春香「スタジオにいけば?」
小鳥遊「子役に会えるかもしれない!!」
春香「あ、あ……うんっ、そうだね、よかったね小鳥遊君!」
ハム蔵「ヂュ」
佐藤「ん」
佐藤(確か、我那覇のペットのハムスターだっけか、今は小鳥遊と一緒にいるみたいだが)
佐藤「小鳥遊とはぐれたのか」
ハム蔵「ヂュイ」
佐藤「……」
ヒョイ
ハム蔵「ヂュ?」
佐藤「……とりあえず、小鳥遊のところに連れて行くか」
佐藤「小鳥遊」
小鳥遊「あ、ハム蔵!」
ハム蔵「ヂュッ」
小鳥遊「お前は本当に可愛いなぁ~……」
ハム蔵「ヂュゥゥゥゥゥゥ!!」
佐藤「おい、あれいやがってねーか」
相馬「小鳥遊の力が及ばないこともあるんだね」
春香「完全に拒絶されてますね、あれ」
佐藤「……ま、とりあえず今の飼い主の所にはつれてこれたな」
佐藤「小鳥遊」
小鳥遊「あ、ハム蔵!」
ハム蔵「ヂュッ」
小鳥遊「お前は本当に可愛いなぁ~……」
ハム蔵「ヂュゥゥゥゥゥゥ!!」
佐藤「おい、あれいやがってねーか」
相馬「小鳥遊君の力が及ばないこともあるんだね」
春香「完全に拒絶されてますね、あれ」
佐藤「……ま、とりあえず今の飼い主の所にはつれてこれたな」
小鳥遊「さあ、天海さん!今日はTVにでましょう、子役がいる番組!」
春香「そ、そんなピンポントにはないんじゃないかな?」
相馬「あるよー」
春香「あるの!?」
小鳥遊「さすが相馬さん、それじゃあ今日はそれにでましょう!」
春香「えっ、う、うん!」
佐藤「俺は今日はオーディションにでも出るか」
相馬「あ、じゃあ俺もそうしよっと。ねえ、同じ番組のにでない?」
佐藤「はあ?なんでだよ。わざわざ同じ事務所で枠とりあわなくてもいいだろ」
相馬「ほら、だから。何枠かあるところ。同じ事務所からでると、事務所自体の知名度もあがるからね」
佐藤「なるほどな……」
相馬「あ、これは勝負には関係ないからね?」
佐藤「はいはい」
佐藤「そんなわけで、今日はオーディションにでることになった」
佐藤「できれば、トップで枠をとってスタッフにアピールしたいところだが」
佐藤「あまり高望みして力はいりすぎてもだめだからな」
佐藤「今回は5枠らしいから、最低5位になればいい」
佐藤「まあ、6位は6位で印象与えられるかもしれんが、本番にでれなきゃ意味ねーしな」
千早「でも、佐藤さん。やるからには、やはり上を目指した方が」
佐藤「……まあ、それはベストだな。あと、相馬のところにはまけるな」
やよい「美希さんたちも同じオーディションを?」
佐藤「どうもそうらしい。アイツにはアイツの計算があるんだろうよ」
雪歩「なんだか、不安です……」
佐藤「まあ、流石のアレも事務所内で食い合おうとは思わんだろ。心配するな」
佐藤「まあ、何にせよお前らの力だしきってくりゃいいだろ」
佐藤「……つーわけだ」
スッ……
千早「……?」
佐藤「やよい、いつもの行くぞ」
やよい「あ、……ハーイ、タッチ!」
パシーン
千早「では、私も」
雪歩「私もやります!」
パシーン
パシーン
佐藤「……よし、それじゃいくか」
オーディション会場
佐藤「それじゃ、がんばってこいよ」
千早「はい!」
千早「それじゃ、佐藤さんいってきます」
タッタッタッタ
佐藤「……」
シュボッ
佐藤「──ふう」
相馬「あれ、佐藤くん」
佐藤「相馬か」
相馬「如月さんたち、どう?」
佐藤「さあな。でも、やれるんじゃねーの?」
相馬「自信たっぷりだね?」
佐藤「……自信っつーか、……信頼?」
相馬「ブッ、似合わな───って、佐藤くん、痛いよ、痛いっ!」
佐藤「小鳥遊は?」
相馬「フェスだって、それなりに盛り上がったみたいだよ」
佐藤「そいつはよかったな」
相馬「あとは俺と佐藤君だけだね~」
佐藤「……そうだな」
相馬「佐藤君、ホントにいけるとおもってる?」
佐藤「ま、それも仕事だからな」
相馬「へ~え」
佐藤「──相馬」
相馬「ん?」
佐藤「お前には負けん、もちろん小鳥遊にも秋月にも」
相馬「佐藤君、けっこうのめり込んでるよね」
相馬「まあ、とにかく」
相馬「ちゃんと、帰ってきたときにいってあげなきゃだめだよ?」
相馬「おめでとうって」
佐藤「……受かってくるの前提か?」
相馬「だって、受かるんだよね?」
佐藤「……だろうな」
相馬「佐藤君はもうちょっと素直にならないとだめだよ、そんなじゃ轟さんも……」
佐藤「殺すぞ」
相馬「ちょ、佐藤くん!?こんなところで暴れちゃだめだって、あ、ちょっと、痛いっ、痛いよ!」
千早「佐藤さん、私達受かりまし……た」
美希「相馬さーん、ミキたちも受かったの、1位は千早さんたちにとられちゃったけど…あれ、相馬さん?」
響「あちゃー、相馬さんまた佐藤さんに何かいったんだ……」
相馬「さとーくん!痛い、痛いって!そんなに腕引っ張ったら肩抜けるって!」
やよい「うっうー!佐藤さん、やりましたよ!」
雪歩「わたしたち、がんばりました!」
佐藤「そうか、本番もがんばれよ。あと、星井達も」
美希「はいなの!」
響「自分、今回はすごくがんばったぞー」
真美「あーあ、真美もシュガーだったらよかったかも」
相馬「真美ちゃん、そんなこと言ってないで助けてくれない?っていうかみんな俺無視してない!?」
佐藤「まあ、お前ら6人ともよくやったな、おめでとう」
千早「ありがとうございます、佐藤さんのおかげですよ」
佐藤「いや、お前らの実力だろ」
相馬「ちょっと、何いい話にしようとしてるの!?佐藤君、やばいって、離してよ!」
佐藤「相馬、うるせえ」
相馬「さ、佐藤君……、俺たちって友達だよね?」
佐藤「さあな」
本番中
佐藤「なあ、相馬」
相馬「何、佐藤君」
佐藤「いや、アイドルって浮世絵離れしてると思ってたけど」
佐藤「案外普通なんだな、帯刀してねーし」
相馬「そうだね」
佐藤「────さて、次のスケジュールかんがえねえとな」
翌日
響「宗太ー、ハム蔵しらない?」
小鳥遊「ここにいますよ」
ハム蔵「ヂュッ!」
響「ありがとう、いるならいいんだ」
春香「小鳥遊君、小鳥遊君!」
小鳥遊「はい?」
春香「昨日のフェスの反響すごいみたい!」
小鳥遊「ええっ!そうなんですか?すごいじゃないですか」
貴音「これも、小鳥遊殿の指導のおかげかと」
真「うんうん、レッスンとかいろいろ支持してくれたしね」
小鳥遊「いやあ、そうでもないですよ」
小鳥遊「ちょっと、そういう躾はなれてるんですよ」
相馬「小鳥遊くーん、女の人を犬扱いするのやめようね」
小鳥遊「ご、誤解を招くいいかたしないでください!」
佐藤「……さて」
佐藤「今日はボーカルレッスンでもするか」
千早「ボーカルレッスンですね、わかりました」
雪歩「今日も一日、よろしくおねがいします」
やよい「うっうー!今日もがんばります!」
佐藤「よし、じゃあ行くか」
3人「はい!」
佐藤(────ま、やるしかねえだろ)
<あ、佐藤くん。その……がんばってね>
佐藤「…………」
やよい「さとーさん?」
千早「どうかされたんですか?」
雪歩「顔が赤いです……」
佐藤「な、なんでもない。いくぞ」
終わり
中途半端なところだか、時間も時間なので終わります。
呼んでくれて乙、支援、レス、ありがとう
佐藤さんばっかになって、とくに小鳥遊空気だし、竜宮も出番なかったし
また、いつかそのうち続きを書くかもしれんので、そのときは宜しく。
というわけで、おやすみなさい。
そしておはようございます。
このSSまとめへのコメント
クソss
最初から佐藤だけで書きゃいいだろ