【モバマス】佐藤「よっちゃんがねー♪」 (45)

※このSSは下記シリーズの続きとなります。
 佐藤さんが公式で明言している妹のよっちゃん、それがよしのんじゃね?という感じのSSです。
 つまり佐藤さんとよしのんが姉妹です。キャラ崩壊注意。
 1作目:【モバマス】佐藤「よっちゃんはねー♪」
     【モバマス】佐藤「よっちゃんはねー♪」 - SSまとめ速報
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 2作目:【モバマス】佐藤「よっちゃんとねー♪」
     【モバマス】佐藤「よっちゃんとねー♪」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504527059/)

佐藤「ちっひろさーん、よっちゃん知らね?」

ちひろ「芳乃ちゃんですか? えっと……あぁ……」

佐藤「歯切れ悪いゾ☆ せっかくバレたんだし事務所でもおねーちゃんパゥワを発揮……」



芳乃「麻理菜ねーさまー、お茶が入ったのでしてー」

麻理菜「あら、悪いわね芳乃ちゃん」(ナデナデ

芳乃「麻理菜ねーさま、ちょっとそういうのは……」

麻理菜「あら、いいじゃない。心もよくやってるし」


佐藤「おいゴルゥア! 何やってんだマリナル!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514384099

麻理菜「どうしたのよ心。凄い形相よ?」

佐藤「どうしたもこーしたもねーだろ☆ よっちゃんになんてことを」

麻理菜「いや、私がやらせたわけじゃないし……」

芳乃「あねさまー?」

佐藤「よっちゃーん! なーに? おねーちゃんに言ってごらん☆」

芳乃「げらっとひあなのでして」

佐藤「Get out here!?」

麻理菜「芳乃ちゃん、さすがに言い過ぎよ」

芳乃「麻理菜ねーさまがそういうなら……あねさま、なんですか?」

佐藤「やーん、よっちゃんが冷たい……、というかマリナル!」

麻理菜「何よ」

佐藤「いつからよっちゃんと事務所でいちゃいちゃしてるんだよ☆」

麻理菜「いや、別にいいじゃない、事務所のみんなにバレたんでしょ?」

泉「そうか、お二人は同級生なんでしたっけ」

佐藤「そうそう☆ 同郷のマブなんダゾ☆」

麻理菜「そのマブから今凄い目で睨まれてたけどね?」

泉「あれ? でも芳乃ちゃんは別のところにいたんじゃ?」

芳乃「あねさまの生活態度が心配でババ様に言われてよく会いに行ってたのでして」

佐藤「違うだろー? よっちゃんがおねーちゃんが恋しくて」

芳乃「それはないのですなー」

佐藤「そこは嘘でも頷けよ☆」

麻理菜「だいたい……月1くらいで来てたわよね? 運賃とか凄い気になったけど」

芳乃「些細なことは気にするべきではないのでして」

泉「え? 月1で鹿児島から長野……? え?」

芳乃「些細なことなのでして」

泉「些細……え?」

芳乃「さーさーいなー」

佐藤「泉ちゃん、気にしたら負けダゾ☆」

芳乃「とりあえずあねさま」

佐藤「はい」

芳乃「麻理菜ねーさまと話すのをあねさまに何か言われる筋合いはないのです」

佐藤「……ですよねー☆」

芳乃「というかあねさまに比べて麻理菜ねーさまの方が姉っぽいのでして」

佐藤「ぐぬぅ」

芳乃「あねさまはほんとに……」グチグチ



泉「えっと……?」

麻理菜「あー、いつもあんな感じだから。気にしなくて平気よ」

芳乃「というかあねさまのご学友なのですから仲良くするのは当然ですし」

佐藤「で、でも!ねーさまはなくね!? 麻理菜ちゃんでよくね?」

芳乃「麻理菜ねーさまはそんな柄じゃないので」

佐藤「そーだよなー、マリナルってキュートって感じじゃないよな☆」

麻理菜「そこの姉妹、サラッと何言ってるの」

泉「まぁ麻理菜さんパッションですし……」

佐藤「……よっちゃんがそういうなら……」

芳乃「あねさま?」

佐藤「こっちだって負けてらんねー! こっちもよっちゃん探してくるから☆」ダッシュ

芳乃「え!? あ、あねさま!? ……麻理菜ねーさま」

麻理菜「いや、私の方に向かれても」

芳乃「……えっ? えっ……えっと……あねさまー!待つのでして!?」パタパタ

泉「芳乃ちゃんも行っちゃいました……えっと?」

麻理菜「気にしたら負けよ。心がいるときの芳乃ちゃんはなんというか別の生き物だから」

泉「それはそれでどうかと……」

佐藤「というわけでシクヨロ☆」

洋子「えっと?」

頼子「どういうことでしょう……?」

佐藤「よっちゃんとマリナルが姉妹みたいにイチャコラしてるのが悔しかったからイチャコラさせて?」

洋子「直球……で、なんで私たちなんです?」

頼子「洋子さん。ほら、私たち、名前が……」

佐藤「そういうこと☆ ほーら、レッツコール『おねーちゃん』☆」

洋子「安直だなぁ……おねーちゃんはちょっと恥ずかしい」

佐藤「なんでもいーよ☆ 姉御とか姉様とかあねたまとか!」

頼子「どうしましょう……というより急すぎて」

佐藤「気にするんな☆ お芝居というかオママゴトみたいなもんだって☆ まぁはぁとは続けるけど?」

洋子「続けるんだ……で、でもせっかくだし……?」

頼子「洋子さん乗り気なんですね……私はちょっと恥ずかしいというか……」

洋子「ほら、芳乃ちゃんと心さんって仲いいし? 少し付き合ってあげれば仲直りするかなって」

佐藤「聞こえてんぞ? べ、べつによっちゃんのせいじゃねーし? なんとなくだし?」

頼子「なんとなくで義妹を増やすのはどうかと……?」

佐藤「マジレスやめろよ☆ でもほらほら、やってみたらー面白いかもよ?」

洋子「そうかも、ほら、演技の練習だと思って!さ?」

頼子「そ、そうですね……でしたら。私もお手伝い、しますね?」

洋子「よっし……いきますよーっ! 」

佐藤「ワクワク☆」

頼子「参考にさせてもらいますね」

洋子「え!? えっと……そ、それなら……し、心姉さん!」

佐藤「しゅがーはぁとって……い、いや、これはアリ!アリだぞよっちゃん☆」

洋子「よ、よっちゃん!? 私のこと!?」



芳乃「あねさまー? どこにー……」

佐藤『いいねいいね☆ ほーら、こっちも!』(ドアの向こう

芳乃「……あねさま?」チラッ

洋子「いやいやいや! 私はそういう衣装は似合いませんって!」

佐藤「何言ってんだ☆ 女の子はみんなキュートな生き物なんダゾ☆」(フリフリ衣装を見せながら

洋子「いや、私パッションだし! パッションアイドルですし! というか佐藤さ」

佐藤「ん? どーした『よっちゃん』?」

洋子「え? あ、いやー……あのー佐藤……いや心姉さん?」

佐藤「よし♪ で、なーに?」

洋子「もうちょっとスポーティな感じの衣装ないかな?」

頼子「あら、せっかくですからいつもと違う服を着ればいいと思いますけど?」

洋子「ガラじゃないんだってー! じゃあ頼子ちゃんが着て! ほら!」フリフリーン!

頼子「確かに……ここまでドピンクな服を着るお仕事はあまりしてませんね……」

佐藤「あ、頼子ちゃんにはまた後でな☆ とりあえずはよっちゃんのコーデがさーき! ちょい待ってろ☆」


芳乃「………」

10分後。

佐藤「まぁよっちゃんに合わせるなら……これかな?」

洋子「ん? 大分違う感じよね? さっきとは」

佐藤「まぁ似合う似合わないってあるし? 斉藤のよっちゃんにはこういうのがベストかなって☆」

頼子「フリルもないですし、動きやすそう……、いつもの洋子さんの服みたいですね」

洋子「……これ心姉さんが?」

佐藤「そりゃそうよ☆ おねーちゃん他のアイドルに着せたい服なんていくらでもあるんだからさ☆」

洋子「心姉さんの自作? ……うわぁ、……なんか嬉しい! なんだろこれ……」

佐藤「これぞお姉ちゃんパワーってヤツよ☆」

頼子「人からの贈り物……これがお姉ちゃんパワー……」

洋子「ねぇ心姉さん! ちょっと走って来てもいいかな! 動けるか試したいの!」

佐藤「バッチOKに決まってんだろ? おねーちゃんの服、見せびらかしてきてよ☆」

洋子「……ふふっ。なんだろ、ホントの姉でもないのに嬉しいな」

洋子「ありがとっ! 心姉さん!」ダキツキ

佐藤「はぅっ!」

頼子「えっと……洋子さん?」

洋子「んじゃ行ってくる! 頼子ちゃん、バトンタッチ、ね?」

頼子「任されました、交代ですね」

ガチャッ!

芳乃「!」

洋子「おっと……って芳乃ちゃ」

芳乃「しーっ! 静かにお願いしますー!」

洋子「あ、ごめんね。心姉さ、佐藤さんのこと心配で?」

芳乃「別にあねさまのことなんて気にしてないのでして。お二人に迷惑をかけてないか心配で」

洋子「あー、そういうことね? 大丈夫大丈夫、楽しんでるからさっ!」

芳乃「そうなのですか?」

洋子「突拍子もないことで驚いちゃったけどさ? 『心姉さん』すごい優しいんだもん、いや、前から優しいけどね?」

芳乃「……」

洋子「芳乃ちゃんと仲良くしてるとこ事務所でよく見てたけどさ、実際自分に来ると参っちゃうね、アレ」

芳乃「そうでしょうなー、あねさまは本当に」

洋子「いやー、あれは甘えちゃうよ。嬉しいもん、こんなの」

芳乃「洋子殿?」

佐藤「さて、二人きりダゾ☆ よっちゃん!」

頼子「あ、もうスタートしてるんですね……なんと呼べばいいのでしょう?」

佐藤「なんでもいいって、好きなようにおねーちゃんを読んでごらん? 甘やかしてあげる!」

頼子「なんでも………そ、それなら……」


頼子「は、はーちゃん……なんて……?」


佐藤「っ!」

頼子「い、いや、ち、違うんです! ついさっき未央さんと会いまして! その時藍子さんのことあーちゃんと呼んでいましたのでつい!」

頼子「お姉さんとして呼ぶのはどうかと思うのですけど、わ、私はこう……あだ名で呼ぶなんてことは苦手なものですから……」

頼子「えっと……その……しーちゃんもよかったんですけど……えっと、よりあだ名っぽくといいますか」

頼子「……ダメですか?」


佐藤「いいに決まってんだろチクショー! いいぞ! 今日からよっちゃんにとってのはーちゃんだ!」

頼子「で、では……はーちゃん!」

佐藤「どうしたよっちゃん!」

頼子「…………どうしましょう?」

佐藤「ノープラン☆ まー、とりあえずお茶でも飲んで落ち着け☆」

頼子「あ、はい。ありがとうございま」

佐藤「けーご禁止、な?」

頼子「え? はい! ありがとう……はーちゃん(ボソッ」



芳乃「……あねさまがわーきゃー言ってる声しか聞こえないのでして……」

芳乃(まぁあの方はくーるですから変わったことにならなそうですなー)

佐藤「ふぅんなるほど! この絵の本物見てきたんだ☆」

頼子「そうなんです! 由愛ちゃんと吉岡さんと、よかったなぁ……」

佐藤「なら今度、おねーちゃんにも教えてくんね? よっちゃんの話聞いてたらキョーミ湧いてきたわ☆」

頼子「ホント? それなら同じところにこの絵もあったんです! この絵ははーちゃんも好きそうです!」

佐藤「週末行こっか☆ あ、でも同じとこに2回とか嫌?」

頼子「そんなこと! 何度だって見たいですから!」

佐藤「よっちゃんはホント絵が好きなんだね☆」ナデナデ

頼子「っ! え、えっと……はい。はーちゃんも好きになってくれたら……なんて」

佐藤「そこはよっちゃんのプロデュース次第、ダゾ☆」

頼子「ふふっ、週末が楽しみになってきました!」

バタン!

頼子「!」

洋子「心姉さん! 戻ってきたよ!」


佐藤「お、おっつおつ☆ どーよ!おねーちゃんの服は!」

洋子「すごくよかったです! ねぇねぇ心姉さん! この後ちょっといいかな?」

佐藤「どーした?」

洋子「ほら、もらいっぱなしってのも悪いしさ! 私の寮の部屋に来てほしいなって!」

佐藤「ん? お誘いとは手が早いなよっちゃーん!」

洋子「あ、でも芳乃ちゃんに許可は取ってくださいね?」

佐藤「ちょ、そこで素に戻るなよ☆」

頼子「あ、『お姉さん』。さっきの話ですけど」

佐藤「ん? どーしたよっちゃん?」

頼子「洋子さんと芳乃ちゃんも一緒に、どうでしょう?」

洋子「なになにー? どうしたの?」

頼子「せっかくですしみんなで出かけようという話が出ていましたので」

洋子「いいね! 芳乃ちゃんも呼んでこないと!」

芳乃「……あねさまー?」

佐藤「『ナイスタイミング』、よっちゃーん!」

芳乃「……むぅ」

佐藤「どうしたよっちゃーん?」

芳乃「なんでもないのでして」

佐藤「なーに、拗ねてんだよ☆ おねーちゃんに甘えてみー?」

芳野「お断りなのでしてー」

佐藤「なんだよ連れないなぁ☆ で、よっちゃんどうする?」

頼子「私たち、美術館に行こうかと思ってたのですけど……」

洋子「柄じゃないけど……頼子ちゃんの解説付きならいいなぁって!」

佐藤「どうどう? よくない?いこーぜ☆」

芳乃「まぁ……あねさまの親交ですし、構いませんがー……」

佐藤「よっし! そんなら今日ははぁとの部屋で週末の服合わせすっぞ☆」

洋子「えぇ!? いや、心姉さん! このあと私の部屋に来るって話したじゃん!」

佐藤「それもコミコミで☆ さぁレッツゴー!」

洋子「まぁいいか! レディゴー!」

頼子「えっ? 今からですか!? 洋子さん!? はーちゃん!?」


洋子「……はーちゃん?」ピタッ

芳乃「はーちゃん……?」ボーゼン

頼子「あっ……えっと……」

佐藤「いーだろー! よっちゃんってばマジでスウィーティーだから☆」ワシャワシャ

頼子「よ、芳乃さんがいるっ、時は……芳乃さんがよっちゃんですから……撫でないでください……」

佐藤「誰に言ってるのかなー?」

頼子「し、心さ」

佐藤「んー、誰だそれー? 聞こえないぞ☆」ワシャワシャ

頼子「……はーちゃん、恥ずかしいです!」


洋子「なんだかすごいものを見ている気がする、私」

芳乃「なんとも愉快な光景なのでしてー」

佐藤「と、いうわけで週末みんなで美術館に行くことになったワケよ☆ いーだろ」

麻理菜「そんなドヤ顔で私に言われてもね……」

佐藤「人の妹誘惑しといてよく言えたもんだ☆」

麻理菜「誘惑って随分な言い草ね……、まぁいいけど。ほかの二人はどうするの?」

佐藤「んー?」

麻理菜「頼子ちゃんと洋子ちゃんよ、3人そろってる時によっちゃん、なんて呼べないでしょう」

佐藤「その辺はほら、斉藤のよっちゃんとか☆」

麻理菜「それ、むしろ遠くなってない? いいのそれで」

佐藤「んー……ぶっちゃけノープラン☆」

麻理菜「週末までになんか考えておきなさいよ? 二人ともよっちゃん、なんて読んでたら芳乃ちゃん怒っちゃうからね?」

佐藤「んーそうだよな☆ ありがとマリナル」

麻理菜「心のためじゃないわ。巻き込んだなら、二人にもよくしてあげなさい」

佐藤「おかーさんかよ☆」

麻理菜「怒るわよ?」

その日の夜

芳乃「あねさま、芳乃がなぜ怒っているかわかりまして?」

佐藤「んー……はぁとがスウィーティ過ぎて?」

芳乃「……あねさま、お二方に好かれておりましたなー?」

佐藤「ふっふーん! よっちゃんへの姉パゥワをもってすれば余裕ダゾ☆」

芳乃「洋子殿は乗ってくれると思っていましたが、よもや頼子殿まで懐柔しようとはー」

佐藤「なんだよよっちゃーん、嫉妬かー?」

芳乃「………はい」

佐藤「…………マジ?」

芳乃「マジなのでして」

佐藤「そっかー……嫉妬かー……」ナデナデ

芳乃「………」

佐藤「そっかー……そっかー!」グリグリ

芳乃「あねさまっ!痛い!撫でが痛いのでして!」

佐藤「嘘つけー! 嬉しいくせにー! ほーれ、ぷにぷにー!」

芳乃「頬を突くのはやめるのでしてー!」

佐藤「で、まぁマリナルとよっちゃんが悔しかったからああいうことしたんだけど」

芳乃「はい」

佐藤「芳乃は……やめた方いいと思う?」

芳乃「えっ、いや……あねさまの交友関係を広めるのはいいことだと思うのですけど」

佐藤「まぁ妹扱いはやりすぎたかなぁ」

芳乃「やりすぎなのでして。あねさまは芳乃のあねさまなのです」

佐藤「ホント素直になったよね芳乃……」

芳乃「あねさまも素が増えてきてるのですなー」

佐藤「え? はぁとはこっちがデフォだし☆ 」

芳乃「そっちが素でしたら芳乃は姉妹の縁を切るのでして」

佐藤「そこまで!? そこまでいうかフツー!」

芳乃「と、まぁともかく。あねさまは頼子様と洋子様にきっちり関係をつけるのでして」

佐藤「って言ってもさ? さすがにあんだけ仲良くしておいて『やっぱなしな☆』はなくね?」

芳乃「確かにそうですなー……でしたら呼び方を変えるとか……?」

佐藤「それはマリナルに言われた☆ その辺はもう考えてあるけどねー?」

芳乃「まぁ……ちょっとだけ、いや、かなり譲歩して、妹扱いは許すのでして。手遅れですし」

佐藤「なんかよっちゃんがすげぇ上から目線でびっくりするわ……」

芳乃「断りもなしに妹を増やしたのはあねさまですしー?」

佐藤「そ、そんなん言ったらよっちゃんだってマリナルのこと麻理菜ねーさまって呼んでるだろ☆」

芳乃「麻理菜ねーさまと呼んでいたのはあねさまが高校にいたころからずっとなのでして」

佐藤「あれ? そうだっけ?あれはたしか……」

~昔~

佐藤『どーお? うちのかわいい妹なんだけどさー?』

麻理菜『いや、なんで高校の寮に妹連れてきてるのアンタ……』

芳乃『申し訳ありません麻理菜様。あねさまの様子を見るよう家より遣わされましたのでー』

麻理菜『様、なんてやめてよ。心の妹なんでしょ? なら気にしないで。呼び捨てでいいのよ?』

佐藤『そうそう、マリナルなんててきとーに呼んでしまえー!』

芳乃『でしたら……麻理菜……麻理菜ちゃん……麻理菜さん……あねさま……』

佐藤『おい! 最後混ざってる混ざってる! 芳乃ー!?』

麻理菜『なら私もお姉さんに立候補、しちゃおうかな。芳乃ちゃん、どう?』

芳乃『麻理菜……ねーさま?』

麻理菜『いい! いいわそれ! それでいきましょう!』

佐藤『は!? 認めねー! よっちゃんのおねーちゃんは私だけだし!』

佐藤「あった気がするな☆」

芳乃「朝の問答も正直意味がなかったのですなー」

佐藤「まぁその辺は……おねーちゃんジョーク!ってことで☆」

芳乃「とりあえずは次の休みは楽しみにしておきましょうかー」

佐藤「む、無理やり軌道修正された気がするけど……まぁ任せとけ☆」

~休日~

佐藤「と、いうわけで! こうします!」

佐藤「よーちゃん!」

洋子「えっ私!?」

佐藤「よりちゃん!」

頼子「あっはい!」

佐藤「そして……よっちゃん!」

芳乃「よっちゃんでして」(フンス

佐藤「とまぁ紛らわしいから分けろとよっちゃんとマリナルに怒られちゃった☆」

洋子「で、ですよねー」

頼子「まぁ……はーちゃんがそれでいいのでしたら……」

佐藤「敬語禁止―!」

洋子「綺麗な絵……」

頼子「この絵は作者が若い頃に見た風景を元に描かれていまして……」

洋子「へー、わたし、普段自分からはこういうの見ないから新鮮だなぁ」

頼子「興味を持たないと美術館ってこないものですからね」

佐藤「そ、こ、はー、よりちゃんが『またいきたぁい!』ってはぁと達が言いたくなるくらいアピールするんダゾ☆」

頼子「そうですね、えっとこの絵画には面白い逸話がありまして……」

芳乃「ほぉー、天啓に至るとは……芸術家とかかくも……」

佐藤「あれー? よっちゃんはそういうのする側だろ?」

芳乃「そのようなことはないのでしてー」

佐藤「どうしたー? よーちゃん?むむむな顔してー☆」

洋子「えっ? えっとね心姉さん、は、恥ずかしいんだけどさ……」

頼子「何か、わかりづらかったですか……?」

洋子「ち、違う! なんというか……この辺のお国事情が大学の講義に出てきてたなぁとか考えたら頭痛くなって……」

頼子「洋子さん西洋史取ってたんですか?」

洋子「座学外すわけにいかないし、歴史なら丸暗記で単位取れるかなーって……あとで後悔したけど」

佐藤「へー、おねーちゃんわかんないわ☆」

芳乃「清々しいほどに綺麗に逃げたのですなあねさま」

頼子「まぁまぁ……私で良ければ…… 年下に教わるのは気が引けるかもしれな」

洋子「ほんと!? あのさー、この時代のことって……」

佐藤「うんうん、ケーカクどーり☆」

芳乃「絶対嘘なのでして」

芳乃「あねさまー」

佐藤「どうしたよっちゃん! こんなにスウィーティでアーティスティックな空間パナイでしょ?」

芳乃「口調がメチャイケになってるのでして」

頼子「芳乃さん……いえよっちゃんも面白いことになってますよ? はーちゃんのこと言えません」

芳乃「頼子殿?」

頼子「はーちゃん、って呼んでますし……芳乃さんもよっちゃんって呼んでもいいかぁって……ダメですか?」

洋子「あ、それいいかも! せっかくだし! 心姉さんって呼んでいくなら芳乃ちゃんも呼びたいなっ!」

芳乃「むむむ……あねさまは……どうしたらいいと?」

佐藤「芳乃が決めなさい、お姉ちゃんは大丈夫よ?」

芳乃「……後で褒めるのですよー(ボソッ」

佐藤(はいはい、わかってる☆)

芳乃「か、構いまないのでして。頼子殿、洋子殿ー。姉が増えるのは些か驚きますがー」

洋子「なーに言ってるの? よっちゃんはお姉さんでしょ?」

芳乃「はて?」

洋子「だってほら! 心姉さんの最初の妹はよっちゃんだし! 順番順番!」

頼子「確かに、そうですね。フフッ、年功序列、というような間柄でもないですし」

佐藤「妹ができたぞよっちゃーん! いいじゃんそれー! 採用!」ナデナデ

芳乃「色々納得いかないのですなー……」

洋子「ま、せっかくだし事務所でも仲良くしよーよよっちゃん!」ナデナデ

頼子「まぁはーちゃんとも仲良くしますから、これからよろしくお願いしますね? よっちゃん」ナデナデ

芳乃「姉というなら……撫でるのは止めるのでして―!」



佐藤「……あれ? おねーちゃんがついでになってね? あれ? はぁとはみんなのおねーちゃんじゃねーの?」

後日

洋子「よーっちゃん! この前あげた入浴剤、どうだった?」

芳乃「半身浴なるものを試してみましたがー……ゆったりできてよかったのですなー」

洋子「ほんと? それなら今度、一緒に運動しない? 運動してからの方がゆっくり休めるし!」

芳乃「そうですなー、あねさまと頼子殿も共に行きましょうかー」

頼子「そうですね。はーちゃんとよっちゃん、よーちゃんとみんなで行くなら私も」

芳乃「そういえばオススメして頂いた本、読んだのでしてー。あまりよくないと思うのですが……」

頼子「お風呂で、でしょう? よーちゃんに言われて私も半身浴でゆっくり温まりながら読んでました。本には良くないんですけどね?」

洋子「おー! 嬉しいなぁ、よりちゃんもこの前教えてくれたとこ、だいぶわかってきたよ! ありがとっ!」

頼子「お役に立ててなによりです。高校生の私の知識でどこまで通用するかわかりませんけど……」

佐藤「マリナルー、妹たちが仲いいのはいいんだけど」

麻理菜「見事に蚊帳の外ね?」

佐藤「なーぐーさーめーてーよー!マリナル! 事務所でよっちゃんが構ってくれないのー!」

麻理菜「いや自業自得じゃない……姉なら妹達が仲良くしてるとこを喜びなさいよ」

佐藤「それとこれとはべーつなんだっつーのー!」


おわり!

おまけ


佐藤「というわけでよーちゃんから教わった半身浴するゾ☆」

芳乃「あねさま? 二人で入ったら全身浴になるのでして」

佐藤「その辺は~愛でカバー?」

芳乃「オススメしてくれたよーちゃんにも悪いのです。あねさまは芳乃の後に入ってほしいのでして」

佐藤「よっちゃんがゆっくり半身浴した後じゃ遅くなんだろー!?」

芳乃「しっかり湯蓋もブックスタンドもタオルも用意したのですなー」(ドヤァ

佐藤「本読む気かよ☆ 何時間入る気?」

芳乃「よりちゃんから借りた本を読み終わりますればー」

佐藤「待て待て待て! ホントにいつまで入る気だよ☆ おねーちゃん泣いちゃう!」

芳乃「あねさまの交友、もとい義妹と仲良くなることに何が不条理がありましょうかー?」

佐藤「ぐぬぅ……というか、さっきと呼び方違うのな☆」

芳乃「はてー?」

佐藤「よーちゃんとよりちゃん」

芳乃「……っ!」

佐藤「二人の前じゃ『洋子殿』と『頼子殿』だったくせになー? おかしいなー?」

芳乃「あだなで呼ぶのはまだ慣れませんので……あねさまの前でしたらよいかと」

佐藤「二人の前で言ってあげれば喜ぶのに。何、気にしてるの?」

芳乃「あの……ですから……」

佐藤「前みたいに『芳乃らしくない』なんて言ったら全身泡だらけの刑ダゾ☆」

芳乃「私はあねさまのようにすぐには慣れないのでして」

佐藤「よっちゃんは慣れるのはえー方だろ? 遠慮なんていらないゾ☆」

芳乃「……次から呼んでみるのでして」

佐藤「……はい、言質とーった!」(ケータイトリダシ

『次から呼んでみるのでして』

芳乃「あっあねさま!? 何故録音をしたのでしてー?」

佐藤「だってそうしないといつまでも呼ばなそうだからな☆」

芳乃「け、消してくださいあねさまっ! 芳乃は芳乃のペースで歩み寄りたいのでしてー!」

佐藤「というわけでお風呂!」

芳乃「消す代わりに一緒に入れとはご無体なー」

佐藤「まぁまぁ、また髪洗ってあげるから、とりあえず座っとけ☆」

芳乃「あねさまはどうするのでしてー? 芳乃を待つのですか?」

佐藤「えっ、お風呂も一緒に入るよ?」

芳乃「あねさまは……えっと?」

佐藤「ほれ、電子書籍! これで読めるっしょ?」(ドヤァ

芳乃「お風呂に落としても知らないのでしてー」

佐藤「大丈夫大丈夫! おねーちゃんそういうドジはしねーから☆」

佐藤「おいでーよっちゃん!」(In湯船

芳乃「いえ、だから湯船は小さいのでして、二人で入ったら全身浴に……」

佐藤「いいから早く、ね? おいで、芳乃」

芳乃「………やっぱり嵩が増しますなー」

佐藤「ここで……とりゃー☆ 少しお湯を抜いて半身浴にすれば問題なしってわけ! はぁと頭いい!」

芳乃「これでは一人では入れませぬなー……」

佐藤「お風呂を蓋してー……はい、ブックスタンド、タオルもねー」

芳乃「……手馴れておりますなーあねさま?」

佐藤「美容には気を使うお年頃だし? お試しくらいはしたことあるゾ☆」

芳乃「あねさま」

佐藤「なぁにーよっちゃん?」

芳乃「私は本を読んでるのでして」

佐藤「そうだねー。よりちゃんのオススメだよね?」

芳乃「……あねさまは何をしているのでしてー?」

佐藤「よっちゃんをー、よりスウィーティーにするべくマッサージ? あ、次のページめくって?」

芳乃「こそばゆいのでして……あと本は私が読んでおりますのでー」

佐藤「大丈夫大丈夫! よーちゃんから借りた本に書いてるお風呂でするマッサージだし? よりちゃんの本はぁとも読みたいし☆」

芳乃「むー……くすぐりだけはやめるのですよー?」

佐藤「なにそれフリ? フリかー?」(ワキワキ

芳乃「違うのですー、よりちゃんから借りた本が……やめっ、やめるのですー」

佐藤「りょーかい、んじゃ頭をポンポンしたら次のページ、よろしくね? 芳乃」

芳乃「……あねさまはしょーがないのですなーふふっ」

佐藤「なーに? よっちゃん急にご機嫌だな?」



佐藤「ふーふふーんふーふふふふーん(鼻歌」

芳乃「これ、半身浴ではありませんなー」

佐藤「いいのいいの☆ ほれ、次のページ♪」ナデナデ


おまけのおわり

長くなりましたが終わりです。
アニバでしゅがはとよしのんが共演しましたね。
劇場のあのコマで昇天しましたね。
あのコマのネタ入れたかったのですがそれはやるならまた今度。

ちなみにはぁとさんが「佐藤」なのはファンにばらすエピソードを書けたら「心」にする予定でした。
書くかわからんけども。

今年もお疲れさまでした。

依頼出してきます。

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